(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024039218
(43)【公開日】2024-03-22
(54)【発明の名称】操作盤用制御装置
(51)【国際特許分類】
B66B 1/50 20060101AFI20240314BHJP
【FI】
B66B1/50 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022143603
(22)【出願日】2022-09-09
(71)【出願人】
【識別番号】302060926
【氏名又は名称】株式会社フジタ
(74)【代理人】
【識別番号】110000408
【氏名又は名称】弁理士法人高橋・林アンドパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】関原 弦
(72)【発明者】
【氏名】沖田 欣文
(72)【発明者】
【氏名】森山 湧志
【テーマコード(参考)】
3F502
【Fターム(参考)】
3F502HA12
3F502HB02
3F502HC07
3F502JA09
3F502KA22
3F502MA01
3F502MA25
(57)【要約】
【課題】工事用エレベータの操作盤に取り付けられ、機械的な制御により操作盤のスイッチを操作する操作盤用制御装置を提供すること。
【解決手段】操作盤用制御装置は、工事用エレベータの操作盤に設置され、操作盤のスイッチを機械的な制御により操作する操作盤用制御装置であって、複数のフレーム部材を含む支持本体部と、操作盤に支持本体部を固定する固定部と、操作盤のスイッチの配置と対応するように、支持本体部に着脱可能に取り付けられるアクチュエータと、アクチュエータを制御する制御部と、を含む。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
工事用エレベータの操作盤に設置され、前記操作盤のスイッチを機械的な制御により操作する操作盤用制御装置であって、
複数のフレーム部材を含む支持本体部と、
前記操作盤に前記支持本体部を固定する固定部と、
前記操作盤の前記スイッチの配置と対応するように、前記支持本体部に着脱可能に取り付けられるアクチュエータと、
前記アクチュエータを制御する制御部と、を含む、操作盤用制御装置。
【請求項2】
前記スイッチは、可倒式レバースイッチであり、
前記アクチュエータは、前記可倒式レバースイッチのレバーを倒すように回転駆動する、請求項1に記載の操作盤用制御装置。
【請求項3】
前記スイッチは、押ボタンスイッチであり、
前記アクチュエータは、前記押ボタンスイッチのボタンを押すように伸縮駆動する、請求項1に記載の操作盤用制御装置。
【請求項4】
前記スイッチは、セレクトスイッチであり、
前記アクチュエータは、前記セレクトスイッチのつまみを捻るように回転駆動する、請求項1に記載の操作盤用制御装置。
【請求項5】
前記スイッチは、前記工事用エレベータのゲート扉を開けるスイッチであり、
昇降していた前記工事用エレベータの前記昇降かごが停止したとき、前記制御部は、前記スイッチがオン状態となるように前記アクチュエータを制御する、請求項1に記載の操作盤用制御装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記工事用エレベータに設置された工事中の建築物の階層を検知するセンサからの信号に基づいて、前記アクチュエータを制御する、請求項1に記載の操作盤用制御装置。
【請求項7】
前記センサは、前記階層に設置されたQRコード(登録商標)を読み取るリーダである、請求項6に記載の操作盤用制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の一実施形態は、機械的な制御により工事用エレベータの操作盤のスイッチを操作する操作盤用制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、自動搬送車(AGV:Automatic Guided Vehicle)の技術開発が進み、さまざまな場面でAGVが利用され始めている。例えば、商品が保管された倉庫でAGVを利用すれば、多種多様な商品を自動で搬送することが可能となる。そのため、作業効率が向上し、コストを削減することができる。このようなAGVとしては、AGVが台車の下に潜り込み、AGVが台車を持ち上げて搬送する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。建築物の工事現場においても、資材の自動搬送などを目的としたAGVの導入が進められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、建築物の工事現場では、建築物の階層を移動するための工事用エレベータ(仮設エレベータ)が設置される。工事用エレベータの操作は、昇降かご内に設置されている操作盤を用いて行われるが、作業者が操作盤を操作する必要があり、操作盤の操作は自動化されていない。そのため、AGVによる自動搬送であっても、階層を移動して搬送する場合には、作業者が昇降かごに乗り込み、操作盤を直接操作する必要がある。したがって、作業者が操作盤を直接操作することなく、工事用エレベータを制御する方法が望まれている。
【0005】
また、工事現場ごとに異なる工事用エレベータが設置される場合がある。工事用エレベータの機種が異なると、操作盤の制御シーケンスが異なるため、共通化されたソフトウェアによる操作盤の制御は困難である。
【0006】
本発明の一実施形態は、上記問題に鑑み、工事用エレベータの操作盤に取り付けられ、機械的な制御により操作盤のスイッチを操作する操作盤用制御装置を提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一実施形態に係る操作盤用制御装置は、工事用エレベータの操作盤に設置され、操作盤のスイッチを機械的な制御により操作する操作盤用制御装置であって、複数のフレーム部材を含む支持本体部と、操作盤に支持本体部を固定する固定部と、操作盤のスイッチの配置と対応するように、支持本体部に着脱可能に取り付けられるアクチュエータと、アクチュエータを制御する制御部と、を含む。
【0008】
スイッチは、可倒式レバースイッチであり、アクチュエータは、可倒式レバースイッチのレバーを倒すように回転駆動してもよい。
【0009】
スイッチは、押ボタンスイッチであり、アクチュエータは、押ボタンスイッチのボタンを押すように伸縮駆動してもよい。
【0010】
スイッチは、セレクトスイッチであり、アクチュエータは、セレクトスイッチのつまみを捻るように回転駆動してもよい。
【0011】
スイッチは、工事用エレベータの昇降かごのゲート扉を開けるスイッチであり、昇降していた工事用エレベータの昇降かごが停止したとき、制御部は、スイッチがオン状態となるようにアクチュエータを制御してもよい。
【0012】
制御部は、工事用エレベータに設置された工事中の建築物の階層を検知するセンサからの信号に基づいて、アクチュエータを制御してもよい。センサは、階層に設置されたQRコード(登録商標)を読み取るリーダであってもよい。
【発明の効果】
【0013】
本発明の一実施形態に係る操作盤用制御装置は、工事用エレベータ操作盤に取り付けられ、機械的な制御により操作盤のスイッチを操作することができる。すなわち、作業者が操作盤を直接操作することなく、遠隔または自動で工事用エレベータを制御することができる。そのため、作業者の負担が軽減される。また、建築物の階層を移動するAGVの自動搬送においても、作業者が昇降かごに乗り込む必要がなくなり、作業者は他の作業を遂行することができるため、作業効率が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図2】工事用エレベータの操作盤を説明する模式図である。
【
図3】
図2に示された領域Aを拡大した模式的な斜視図である。
【
図4】本発明の一実施形態に係る操作盤用制御装置が操作盤に取り付けられた状態を示す模式図である。
【
図5】本発明の一実施形態に係る操作盤用制御装置の第1のアクチュエータの構成を説明する模式図である。
【
図6】本発明の一実施形態に係る操作盤用制御装置の第2のアクチュエータの構成を説明する模式図である。
【
図7】本発明の一実施形態に係る操作盤用制御装置の第3のアクチュエータの構成を説明する模式図である。
【
図8】本発明の一実施形態に係る操作盤用制御装置の構成を示すブロック図である。
【
図9】本発明の一実施形態に係る操作盤用制御装置が適用された建築物3000の工事現場を説明する模式図である。
【
図10】本発明の一実施形態に係る操作盤用制御装置の構成を示すブロック図である。
【
図11】本発明の一実施形態に係る操作盤用制御装置による操作盤の制御処理を説明するフローチャートである。
【
図12】本発明の一実施形態に係る操作盤用制御装置の階層判定処理を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に、本発明の各実施形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、実施形態はあくまで一例にすぎず、当業者が、発明の主旨を保ちつつ適宜変更することによって容易に想到し得るものについても、当然に本発明の範囲に含有される。また、図面は説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合がある。しかし、図示された形状はあくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。
【0016】
本発明細書において、説明の便宜上、「上」、「上方」、もしくは「上方部」または「下」、「下方」、または「下方部」という語句を用いて説明するが、各構成の上下関係を説明しているに過ぎない。例えば、構造物の構成の位置関係を説明する場合、構造物の通常使用する態様を基準とし、構造物が設置される面側(例えば、床面側)を「下」、「下方」、または「下方部」とすることがある。
【0017】
本明細書において、各構成に付記される「第1」、「第2」、または「第3」の文字は、各構成を区別するために用いられる便宜的な標識であり、特段の説明がない限り、それ以上の意味を有さない。
【0018】
本明細書および図面において、同一又は類似する複数の構成を総じて表記する際には同一の符号を用い、これら複数の構成のそれぞれを区別して表記する際には、大文字又は小文字のアルファベットを添えて表記する場合がある。また、一つの構成のうちの複数の部分を区別して表記する際には、ハイフンと自然数を用いる場合がある。
【0019】
<第1実施形態>
図1~
図8を参照して、本発明の一実施形態に係る操作盤用制御装置100について説明する。
【0020】
[1.工事用エレベータの操作盤]
操作盤用制御装置100は、工事用エレベータの操作盤に取り付けられて使用される。そこで、始めに、
図1~
図3を参照して、工事用エレベータの操作盤について説明する。
【0021】
図1は、工事用エレベータ1000を説明する模式図である。工事用エレベータ1000は、工事中の建築物の複数の階層にわたって設けられるエレベータである。
図1(A)に示すように、工事用エレベータ1000は、昇降かご1100、昇降駆動装置1200、および支柱1300を含む。支柱1300は、支柱1300は、地面と垂直方向(Z方向)に建てられ、昇降かご1100および昇降駆動装置1200を支持している。昇降駆動装置1200は、昇降かご1100を昇降させることができる。
【0022】
図1(B)に、昇降かご1100の構成を示す。昇降かご1100は、本体部1110、操作盤1120、およびゲート扉1130を含む。本体部1110には床面が形成され、作業者またはAGVは昇降かご1100内に乗降し、各階層に資材などを搬送することができる。操作盤1120は、本体部1110内に設置されている。ゲート扉1130は、乗降口に設けられ、Z方向に昇降させることができる。ゲート扉1130が上昇すると乗降口が開かれ、ゲート扉1130が下降すると乗降口が閉じられる。すなわち、ゲート扉1130の昇降により、乗降口を開閉させることができる。乗降口は、本体の第1の壁面だけでなく、第1の壁面に対向する第2の壁面に設けられていてもよい。この場合、第1の壁面に第1のゲート扉1130-1が設けられ、第2の壁面に第2のゲート扉1130-2が設けられる。
【0023】
なお、以下では、説明の便宜上、ゲート扉1130の上昇をゲート扉1130が開かれるものとして説明し、ゲート扉1130の下降をゲート扉が閉じられるものとして説明する場合がある。
【0024】
また、以下では、説明の便宜上、X方向を前後方向とし、Y方向を左右方向とし、およびZ方向を上下方向として説明する場合がある。
【0025】
図2は、工事用エレベータ1000の操作盤1120を説明する模式図である。また、
図3は、
図2に示された領域Aを拡大した模式的な斜視図である。
図2および
図3に示すように、操作盤1120は、第1のスイッチ1121、第2のスイッチ1122、第3のスイッチ1123、第4のスイッチ1124、第5のスイッチ1125、および電話1126を含む。第1のスイッチ1121、第2のスイッチ1122、第3のスイッチ1123、第4のスイッチ、第5のスイッチ1125、および電話1126は、表面から窪んだ凹部に設けられている。
【0026】
第1のスイッチ1121は、可倒式レバースイッチである。第1のスイッチ1121では、レバーを左右方向に倒すことにより、昇降かご1100を上昇させ、または下降させることができる。例えば、第1のスイッチ1121のレバーを左方向に倒すと、昇降かご1100が上昇し、第1のスイッチ1121のレバーを右方向に倒すと、昇降かご1100が下降する。なお、昇降かご1100を上昇または下降し続けるためには、レバーを倒し続ける必要がある。昇降かご1100を停止させるときは、倒したレバーを元の位置(レバーが左右方向に倒されていない位置)に戻す。
【0027】
第2のスイッチ1122および第3のスイッチ1123の各々は、押ボタンスイッチである。第2のスイッチ1122では、ボタンを押すことにより、ゲート扉1130を開くことができる。第3のスイッチ1123では、ボタンを押すことにより、ゲート扉1130を閉じることができる。なお、第2のスイッチ1122および第3のスイッチ1123では、ボタンが押されていないときにはゲート扉1130が動作しない。そのため、ゲート扉1130を開き続け、または閉し続けるためには、第2のスイッチ1122または第3のスイッチ1123を押し続ける必要がある。
【0028】
第4のスイッチ1124は、セレクトスイッチである。第4のスイッチ1124では、つまみを捻ることにより、前面の第1のゲート扉1130-1または背面の第2のゲート扉1130-2を選択することができる。例えば、第4のスイッチ1124を左方向に捻ると、第1のゲート扉1130-1を開閉することができるようになり、第4のスイッチ1124を右方向に捻ると、第2のゲート扉1130-2を開閉することができるようになる。このように、第4のスイッチ1124によって、いずれかのゲート扉1130を選択した後、第2のスイッチ1122または第3のスイッチを押し、選択されたゲート扉1130の開閉を行う。
【0029】
第5のスイッチ1125は、第2のスイッチ1122および第3のスイッチ1123と同様に、押ボタンスイッチである。第5のスイッチ1125は、いわゆる非常ボタンであり、第5のスイッチ1125のボタンが押されると、工事用エレベータ1000の全ての動作が停止する。なお、第5のスイッチ1125は、押した瞬間に工事用エレベータ1000の全ての動作が停止する。また、第5のスイッチ1125のボタンが押されると、解除されるまでボタンは元の位置に戻らない。
【0030】
[2.操作盤用制御装置]
続いて、工事用エレベータ1000の操作盤1120に取り付けられる操作盤用制御装置100について説明する。以下では、操作盤用制御装置100が、上述した操作盤1120に取り付けられたものとして説明するが、操作盤用制御装置100が取り付けられるのは、上述した操作盤1120の構成に限られない。工事用エレベータの種類によっては、スイッチの数、種類、および配置が異なる。しかしながら、操作盤用制御装置100は、スイッチの数、種類、および配置の異なる様々な工事用エレベータの操作盤に適用することが可能である。
【0031】
図4は、本発明の一実施形態に係る操作盤用制御装置100が操作盤1120に取り付けられた状態を示す模式図である。なお、
図4では、操作盤1120が点線で示されている。
【0032】
図4に示すように、操作盤用制御装置100は、支持本体部110、固定部120、第1のアクチュエータ130、第2のアクチュエータ140、第3のアクチュエータ150、第4のアクチュエータ160、第5のアクチュエータ170、および制御部180を含む。
【0033】
支持本体部110は、複数のフレーム部材を含み、複数のフレーム部材が組み合わされた構成を有する。支持本体部110は、取り付けられる操作盤1120の形状、または操作盤1120のスイッチの配置を考慮しながら、複数のフレーム部材を自在に組み合わせて形成することができる。フレーム部材は、棒状部材であってもよく、板状部材であってもよい。支持本体部110には、第1のアクチュエータ130~第5のアクチュエータ170が接続される。
【0034】
固定部120は、棒状支持部材120a、パッド部材120b、および伸縮部材120cを含む。2つのパッド部材120bは、伸縮部材120cを介して、棒状支持部材120aの両端に接続されている。棒状支持部材120aは、支持本体部110と接続されている。伸縮部材120cは、棒状支持部材120aの延在方向に伸縮可能であり、ストッパにより伸長された状態を固定することができる。
【0035】
固定部120は、例えば、操作盤1120の凹部内において、棒状支持部材120aが上下方向に延在するように配置され、2つのパッド部材120bが凹部内の上面および下面に押し当てられるように伸縮部材120cが伸長された状態で配置され、その状態が固定される。この状態では、固定部120が凹部内で突っ張った状態が維持されており、固定部120に接続された支持本体部110の位置が固定され、安定する。
【0036】
固定部120の数は、支持本体部110の位置を安定させるため、2つ以上設けられることが好ましい。
【0037】
なお、固定部120の構成は、上述した構成に限られない。固定部120は、電磁石を用いて操作盤1120に取り付けられる構成であってもよい。
【0038】
第1のアクチュエータ130~第5のアクチュエータ170は、それぞれ、第1のスイッチ1121~第5のスイッチ1125の位置と対応するように配置され、支持本体部110と接続されている。第1のアクチュエータ130~第5のアクチュエータ170は、それぞれ、第1のスイッチ1121~第5のスイッチ1125を動作させるように駆動することができる。第1のスイッチ1121は可倒式レバースイッチであり、第1のアクチュエータ130は可倒式レバースイッチのレバーを倒すように駆動することができる。第2のスイッチ1122、第3のスイッチ1123、および第5のスイッチ1125の各々は押ボタンスイッチであり、第2のアクチュエータ140、第3のアクチュエータ150、および第5のアクチュエータ170は押ボタンスイッチのボタンを押すように駆動することができる。第4のスイッチ1124はセレクトスイッチであり、第4のアクチュエータ160はセレクトスイッチのつまみを捻るように駆動することができる。
【0039】
以下では、第1のアクチュエータ130~第5のアクチュエータ170の構成について説明するが、第3のアクチュエータ150および第5のアクチュエータ170の構成は第2のアクチュエータ140の構成と同様であるため、第3のアクチュエータ150および第5のアクチュエータ170の構成の説明は省略する。
【0040】
[2-1.第1のアクチュエータ(可倒式レバースイッチを動作させるアクチュエータ)]
第1のアクチュエータ130は、可倒式レバースイッチを動作させるように駆動することができる。
図5は、本発明の一実施形態に係る操作盤用制御装置100の第1のアクチュエータ130の構成を説明する模式図である。具体的には、
図5(A)は第1のアクチュエータ130の模式的な側面図であり、
図5(B)は第1のアクチュエータ130の模式的な上面図であり、および
図5(C)は第1のアクチュエータ130を駆動したときの模式的な上面図である。
【0041】
第1のアクチュエータ130は、コの字状部材131、Z字状部材132、モータ133、および軸134を含む。コの字状部材131は、断面コの字形状を有する。また、Z字状部材132は、断面Z字形状を有する。ZX面からZ字形状に見えるZ字状部材132の一端には、XY面からコの字形状に見えるようにコの字状部材131が接続されている。また、ZX面からZ字形状に見えるZ字状部材132の他端には、X方向に中心線を有するように軸134の一端が接続されている。軸134の他端は、回転可能にモータ133と接続されている。この場合、モータ133が軸134を回転させるように駆動すると、軸134と接続されたZ字状部材132も回転する。また、Z字状部材132の一端に接続されたコの字状部材131は、軸134の回転に合わせ、Z字状部材132の長さを半径とした円弧を描くように回転する。そのため、XY面において、コの字状部材131は、Y方向に移動するように見える。すなわち、モータ133が軸134を回転させるように駆動すると、コの字状部材131は、Z字状部材132を介して、Y方向に移動することができる。
【0042】
第1のアクチュエータ130は、接続部材111を介して、支持本体部110と着脱可能に接続することができる。また、第1のアクチュエータ130は、第1のスイッチ1121を動作可能に、第1のスイッチ1121の位置と対応するように配置される。具体的には、第1のアクチュエータ130は、コの字状部材131の内側に第1のスイッチ1121のレバーが挿入されるように配置され、支持本体部110と接続される。この場合、第1のアクチュエータ130を駆動すると、上述したように、コの字状部材131がY方向に移動する。このとき、コの字状部材131の内側の側面が第1のスイッチ1121のレバーを押すことになるため、コの字状部材131のY方向への移動に合わせて、第1のスイッチ1121のレバーをY方向に倒すことができる(
図5(C)参照)。換言すると、第1のアクチュエータ130は、第1のスイッチ1121のレバーをY方向に移動させて倒れるように回転駆動する。なお、第1のアクチュエータ130は、第1のスイッチ1121のレバーが倒れる程度に回転駆動すればよい。
【0043】
[2-2.第2のアクチュエータ(押ボタンスイッチを動作させるアクチュエータ)]
第2のアクチュエータ140は、押ボタンスイッチを動作させるように駆動することができる。
図6は、本発明の一実施形態に係る操作盤用制御装置100の第2のアクチュエータ140の構成を説明する模式図である。具体的には、
図6(A)は第2のアクチュエータ140の模式的な側面図であり、および
図6(B)は第2のアクチュエータ140を駆動したときの模式的な側面図である。
【0044】
第2のアクチュエータ140は、ロッド141およびシリンダチューブ142を含む。ロッド141の一部は、シリンダチューブ142の一端に挿通されている。シリンダチューブ142内において、ロッド141の一端はモータと接続され、モータが駆動すると、ロッド141がX方向に往復移動する。すなわち、第2のアクチュエータ140は、ロッド141が伸縮する、いわゆるシリンダである。第2のアクチュエータ140が駆動すると、ロッド141は、X方向に移動することができる。
【0045】
第2のアクチュエータ140は、接続部材112を介して、支持本体部110と着脱可能に接続することができる。また、第2のアクチュエータ140は、第2のスイッチ1122を動作可能に、第2のスイッチ1122の位置と対応するように配置される。具体的には、第2のアクチュエータ140は、ロッド141の端部が第2のスイッチ1122のボタンと接するように、または第2のスイッチ1122のボタンの表面近傍に位置するように配置され、支持本体部110と接続される。この場合、第2のアクチュエータ140を駆動すると、ロッド141がX方向に移動し、第2のスイッチ1122のボタンを押すことができる(
図6(B)参照)。換言すると、第2のアクチュエータ140は、第2のスイッチ1122のボタンを押すように伸縮駆動する。
【0046】
なお、第2のアクチュエータ140は、上記構成に限られない。例えば、第2のアクチュエータ140は、リンクが組み合わされ、モータによってリンクをスライドさせる構成であってもよい。例えば、2つのリンクを連結し、連結された2つのリンクの一端を回転可能にモータと接続する。連結された2つのリンクの他端は、第2のスイッチ1122のボタンと接するように、または第2のスイッチ1122のボタンの表面近傍位置するように配置する。モータが回転すると、連結された2つのリンクの一端が回転し、他端がX方向に往復移動する。これにより、連結された2つのリンクの他端が、第2のスイッチ1122のボタンを押すことができる。
【0047】
[2-3.第4のアクチュエータ(セレクトスイッチを動作させるアクチュエータ)]
第4のアクチュエータ160は、セレクトスイッチを動作させるように駆動することができる。
図7は、本発明の一実施形態に係る操作盤用制御装置100の第4のアクチュエータ160の構成を説明する模式図である。具体的には、
図7(A)は第4のアクチュエータ160の模式的な上面図であり、および
図7(B)は第4のアクチュエータ160を駆動したときの模式的な上面図である。
【0048】
第4のアクチュエータ160は、コの字状部材161、モータ162、および軸163を含む。X方向に中心線を有する軸163は、一端が、回転可能にモータ162と接続され、他端が、XY面からコの字形状に見えるコの字状部材161と接続されている。コの字状部材161の中心は、軸163の中心線上に位置している。この場合、モータ162が軸163を回転させるように駆動すると、軸163と接続されたコの字状部材161も回転する。コの字状部材161の回転の中心線は、軸163の回転の中心線と一致しているため、コの字状部材161の上端と下端とは、Y方向の逆に移動する(上端が+Y方向であれば、下端が-Y方向に移動する)ように見える。すなわち、そのため、モータ162が軸163を回転させるように駆動すると、コの字状部材131は、軸163を中心として回転することができる。
【0049】
第4のアクチュエータ160は、接続部材114を介して、支持本体部110と着脱可能に接続することができる。また、第4のアクチュエータ160は、第4のスイッチ1124を動作可能に、第4のスイッチ1124の位置と対応するように配置される。具体的には、第4のアクチュエータ160は、コの字状部材161の内側に第4のスイッチのつまみが挿入されるように配置され、支持本体部110と接続される。この場合、第4のアクチュエータ160を駆動すると、上述したように、コの字状部材161が軸163を中心として回転する。このとき、コの字状部材161の内側の側面が第4のスイッチ1124のつまみを回転させるため、第4のアクチュエータ160のつまみを捻ることができる(
図7(B)参照)。換言すると、第4のアクチュエータ160は、第4のスイッチのつまみを捻るように回転駆動する。なお、第4のアクチュエータ160は、第4のスイッチ1124のつまみを捻る程度に回転駆動すればよい。
【0050】
以上、第1のアクチュエータ130、第2のアクチュエータ140、および第4のアクチュエータ160の構成および駆動について説明したが、アクチュエータの構成および駆動はこれに限られない。アクチュエータの数は、動作させるスイッチの数に対応する。また、操作盤用制御装置に含まれるアクチュエータは、スイッチの種類と対応し、スイッチを動作可能に駆動するアクチュエータであればよい。
【0051】
[2-4.制御部]
第1のアクチュエータ130~第5のアクチュエータ170の駆動は、制御部180によって制御することができる。
図8は、本発明の一実施形態に係る操作盤用制御装置100の構成を示すブロック図である。
【0052】
操作盤用制御装置100の制御部180は、ネットワークNWを介して、情報端末2000と通信可能に接続することができる。ネットワークNWは無線であることが好ましく、例えば、インターネット、Wi-Fi(登録商標)、またはBluetooth(登録商標)などである。情報端末2000は、例えば、パーソナルコンピュータ、タブレット、またはスマートフォンなどである。情報端末2000はプログラムを実行し、制御部180に操作盤1120の第1のスイッチ1121~第5のスイッチ1125を動作させるスイッチ動作要求を送信することができる。なお、情報端末2000は、操作盤用制御装置100専用の端末であってもよい。
【0053】
制御部180は、情報端末2000から送信されたスイッチ動作要求を受信し、スイッチ動作要求に基づき、第1のアクチュエータ130~第5のアクチュエータ170を駆動するアクチュエータ制御信号を生成する。第1のアクチュエータ130~第5のアクチュエータ170は制御部180と電気的に接続されており、アクチュエータ制御信号に従って駆動することができる。すなわち、制御部180は、第1のアクチュエータか130~第5のアクチュエータ170の駆動を制御することができる。
【0054】
制御部180は、いわゆるコンピュータであり、所定のプログラムを実行することにより機能する。制御部180は、例えば、データまたは情報を用いて演算処理を行う中央演算装置(CPU)、マイクロプロセッサ(MPU)、または画像処理装置(GPU)を含む。また、制御部180は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、フラッシュメモリ、ハードディスクドライブ(HDD)、もしくはソリッドステートドライブ(SSD)などの記憶装置、または通信インターフェースを含む。
【0055】
なお、スイッチが所定の規則に従った連続的な動作を行う場合、制御部180は、スイッチ動作要求に基づくことなく、第1のアクチュエータ130~第5のアクチュエータ170を駆動してもよい。例えば、昇降していた工事用エレベータ1000の昇降かご1100が停止したときには、ゲート扉1130を開く必要がある。この場合、制御部180は、第1のスイッチ1121を元の位置に戻すように第1のアクチュエータ130を駆動した後、スイッチ動作要求に基づくことなく、第2のスイッチ1122を押すように第2のアクチュエータ140を駆動し、ゲート扉1130を開けるようにしてもよい。
【0056】
以上説明したように、操作盤用制御装置100では、操作盤1120の形状、または操作盤1120のスイッチの配置を考慮しながら、複数のフレーム材を自在に組み合わせて支持本体部110を形成することができる。また、スイッチの種類に応じたアクチュエータを、支持本体部110に着脱可能に接続することができる。そのため、操作盤用制御装置100の構成は自由度が高く、さまざまな工事用エレベータ1000の操作盤1120に取り付けることが可能であり、汎用性が高い。さらに、操作盤用制御装置100は、アクチュエータを制御する制御部180が設けられている。そのため、作業者は、昇降かご1130に乗り込む必要がなく、遠隔で、操作盤1120を操作することができる。したがって、作業者の負担が軽減される。
【0057】
<第2実施形態>
図9~
図12を参照して、本発明の一実施形態に係る操作盤用制御装置100Aについて説明する。なお、以下では、操作盤用制御装置100Aの構成が操作盤用制御装置100の構成と同様であるとき、操作盤用制御装置100Aの構成の説明を省略する場合がある。
【0058】
[1.操作盤用制御装置100Aの構成]
図9は、本発明の一実施形態に係る操作盤用制御装置100Aが適用された建築物3000の工事現場を説明する模式図である。また、
図10は、本発明の一実施形態に係る操作盤用制御装置100Aの構成を示すブロック図である。
【0059】
建築物3000は、柱3100および梁3200が組み合わされ、複数の階層を含むように構成されている。また、各階層の床面には、床スラブ3300が設けられている。本実施形態では、各階層への資材3400は、AGV3500によって搬送される。
【0060】
操作盤用制御装置100Aは、支持本体部110、固定部120、第1のアクチュエータ130、第2のアクチュエータ140、第3のアクチュエータ150、第4のアクチュエータ160、第5のアクチュエータ170、制御部180、第1のセンサ191A、および第2のセンサ192Aを含む。第1のセンサ191Aおよび第2のセンサ192Aは、昇降かご1100に設置されている。
【0061】
第1のセンサ191Aは、昇降かご1100の昇降中に、梁3200または床スラブ3300を検知することができる。第1のセンサ191Aは、例えば、接触センサであるが、これに限られない。第1のセンサ191Aが接触センサである場合、第1のセンサ191Aは、梁3200または床スラブ3300と接触するに設置される。この場合、第1のセンサ191Aが梁3200または床スラブ3300と接触すると、第1のセンサ191Aは検知信号を生成する。
【0062】
第2のセンサ192Aは、昇降かご1100の昇降中に、階層情報を含む識別コード3600を読み取り、現在の階層情報を取得することができる。第2のセンサ192Aは、例えば、カメラまたはリーダ装置であるが、これらに限られない。識別コード3600は、例えば、バーコード、QRコード(登録商標)、またはARマーカーなどであるが、これらに限られない。識別コード3600は、各階層において、第2のセンサ192Aが読み取ることができる位置に設けられていればよい。
【0063】
図10に示すように、制御部180Aは、第1のセンサ191Aおよび第2のセンサ192Aと通信可能に接続されている。制御部180Aは、第1のセンサ191Aからの検知信号を受信し、昇降かご1130を減速させることができる。具体的には、制御部180Aが、第1のセンサ191Aからの検知信号を受信すると、第1のスイッチ1121のレバーを徐々に元の位置に戻すように、第1のアクチュエータ130の駆動を制御する。また、制御部180Aは、第2のセンサからの階層情報を受信し、階層情報に基づき、昇降かご1130の現在の階層が予め設定された所定の階層と一致するか否かを判定することができる。制御部180Aは、判定結果を基に、予め設定された所定の階層に昇降かご1130を停止させるように、第1のアクチュエータ130の駆動を制御することができる。
【0064】
[2.操作盤用制御装置による操作盤の制御処理]
図11を参照して、制御部180AがAGV3500からの指示信号に基づいて操作盤1120を制御する、操作盤用制御装置100Aの制御処理について説明する。
図11は、本発明の一実施形態に係る操作盤用制御装置100Aによる操作盤1120の制御処理を説明するフローチャートである。具体的には、
図11は、制御部180Aが昇降かご1100を移動させる制御処理を示すフローチャートである。
【0065】
制御部180Aによる制御処理は、昇降かご1100が待機状態(昇降かご1100が停止状態であり、かつ、ゲート扉1130が閉じられている状態)であるときに開始される。
図11に示すように、制御処理は、ステップS10~ステップS60を含む。以下、ステップS10~ステップS60を、順に説明する。
【0066】
ステップS10では、制御部180Aが、AGV3500からの指示信号を受信する。ここで、指示信号には、少なくとも現在のAGV3500が停止している現在の階層を表すAGV停止階層情報およびAGV3500の移動先の階層を表すAGV設定階層情報が含まれる。
【0067】
ステップS20では、制御部180Aが、昇降かご1100が停止している階層を表す昇降かご階層情報と指示信号のAGV停止階層情報とが一致するか否かを判定する。昇降かご階層情報とAGV停止階層情報とが一致するとき(ステップS20:YED)、昇降かご1100は、AGV3500の停止している階層に位置しており、ステップS60が実行される。昇降かご階層情報とAGV停止階層情報とが一致しないとき(ステップS20:NO)、昇降かご1100を昇降させる必要があり、ステップS30が実行される。
【0068】
ステップS30では、制御部180Aが、第1のアクチュエータ130を駆動する。これにより、昇降かご1100が昇降を開始する。
【0069】
ステップS40では、制御部180Aにおける階層判定処理が実行される。ここで、
図12を参照して、制御部180Aにおける階層判定処理について説明する。
図12は、本発明の一実施形態に係る操作盤用制御装置100Aの階層判定処理を説明するフローチャートである。
【0070】
制御部180Aによる階層判定処理は、昇降かご1130が上昇を開始したとき、または下降を開始したときに開始される。
図12に示すように、階層判定処理は、ステップS110~ステップS170を含む。以下、ステップS110~ステップS170を、順に説明する。
【0071】
ステップS110では、制御部180Aが、昇降かご1130が上昇中であるか否かを判定する。具体的には、制御部180Aは、第1のアクチュエータ130の回転方向(換言すると、第1のスイッチ1121のレバーが倒された左右方向のいずれかの方向)に基づき、昇降かご1130が上昇中であるか否かを判定することができる。昇降かご1130が上昇中であるとき(ステップS110:YES)、ステップS120が実行される。昇降かご1130が上昇中でないとき(ステップS110:NO)、昇降かご1130は下降中と判定され、ステップS150が実行される。
【0072】
ステップS120では、制御部180Aが、第2のセンサ192Aからセンサ階層情報(N階)を受信したか否かを判定する。センサ階層情報を受信したとき(ステップS120:YES)、ステップS130が実行される。センサ階層情報を受信していないとき(ステップS120:NO)、ステップS120が再度実行される。
【0073】
ステップS130では、制御部180Aが、昇降かご階層情報をセンサ階層情報に含まれるN階に設定する。
【0074】
ステップS140では、制御部180Aが、昇降かご階層情報とAGV停止階層情報とが一致するか否かを判定する。昇降かご階層情報がAGV停止階層情報と一致するとき(ステップS140:YES)、昇降かご1130はAGVが停止している階層まで移動しているため、階層判定処理は終了する。昇降かご階層情報がAGV停止階層情報と一致しないとき(ステップS140:NO)、ステップS120が再度実行される。
【0075】
ステップS150では、制御部180Aが、第2のセンサ192Aからセンサ階層情報(N階)を受信したか否かを判定する。センサ階層情報を受信したとき(ステップS150:YES)、ステップS160が実行される。センサ階層情報を受信していないとき(ステップS150:NO)、ステップS150が再度実行される。
【0076】
ステップS160では、制御部180Aが、昇降かご階層情報をセンサ階層情報に含まれるN階から1を減算した(N-1)階に設定する。昇降かご1130が下降中の場合、第2のセンサ192Aは、昇降かご1130が通過中の階層の1つ上の階層のセンサ階層情報を読み取ってしまうため、昇降かご1130の現在の階層を、(N-1)階として補正する。
【0077】
ステップS170では、制御部180Aが、昇降かご階層情報とAGV停止階層情報とが一致するか否かを判定する。昇降かご階層情報がAGV停止階層情報と一致するとき(ステップS170:YES)、昇降かご1130はAGVが停止している階層まで移動しているため、階層判定処理は終了する。昇降かご階層情報がAGV停止階層情報と一致しないとき(ステップS170:NO)、ステップS150が再度実行される。
【0078】
階層判定処理が終了すると、
図11に示すステップS60が実行される。
【0079】
ステップS60では、制御部180Aが、第2のアクチュエータ140を駆動する。これにより、ゲート扉1130が開かれる。その後、AGV3500は、昇降かご1100に乗り込み、制御部180Aは、AGV設定階層情報に従って、AGV3500が乗り込んだ昇降かご1100を昇降させる。
【0080】
以上説明したように、操作盤用制御装置100Aは、制御部180Aが、昇降かご1130の現在の階層(昇降かご階層情報)を取得することができる。そのため、AGV3500による自動搬送であっても、AGVが停止している階層(AGV停止階層情報)まで昇降かご1100を移動させ、予め設定された所定の階層(AGV設定階層情報)にAGV3500を移動させることができる。また、操作盤用制御装置100Aでは、第1のセンサ191Aを利用して、昇降かご1130を減速することができる。そのため、建築物3000の階層を移動するAGV3500の自動搬送においても、作業者が昇降かご1130に乗り込む必要がなくなり、作業者は他の作業を遂行することができるため、作業効率が向上する。
【0081】
本発明の実施形態として上述した各実施形態は、相互に矛盾しない限りにおいて、適宜組み合わせて実施することができる。また、各実施形態を基にして、当業者が適宜構成要素の追加、削除、もしくは設計変更を行ったもの、または工程の追加、省略、もしくは条件変更を行ったものも、本発明の要旨を備えている限り、本発明の範囲に含まれる。
【0082】
上述した各実施形態によりもたらされる作用効果とは異なる他の作用効果であっても、本明細書の記載から明らかなもの、または当業者において容易に予測し得るものについては、当然に本発明によりもたらされるものと解される。
【符号の説明】
【0083】
100、100A:操作盤用制御装置、 110:支持本体部、111、112、114:接続部材、 120:固定部、 120a:棒状支持部材、 120b:パッド部材、 120c:伸縮部材、 130:第1のアクチュエータ、 131:コの字状部材、 132:Z字状部材、 133:モータ、 134:軸、 140:第2のアクチュエータ、 141:ロッド、 142:シリンダチューブ、 150:第3のアクチュエータ、 160:第4のアクチュエータ、 161:コの字状部材、 162:モータ、 163:軸、 170:第5のアクチュエータ、 180、180A:制御部、 191A:第1のセンサ、 192A:第2のセンサ、 1000:工事用エレベータ、 1110:本体部、 1120:操作盤、 1121:第1のスイッチ、 1122:第2のスイッチ、 1123:第3のスイッチ、 1124:第4のスイッチ、 1125:第5のスイッチ、 1126:電話、 1130:ゲート扉、 1200:昇降駆動装置、 1300:支柱、 2000:情報端末、 3000:建築物、 3100:柱、 3200:梁、 3300:床スラブ、 3400:資材、 3500:自動搬送車(AGV)、 3600:識別コード