(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024039387
(43)【公開日】2024-03-22
(54)【発明の名称】色校正システム、色校正方法、色校正用画像表示装置、色校正用画像表示方法、観察環境画像確認装置、および観察環境画像確認方法
(51)【国際特許分類】
H04N 1/60 20060101AFI20240314BHJP
H04N 1/48 20060101ALI20240314BHJP
G06T 1/00 20060101ALI20240314BHJP
【FI】
H04N1/60 830
H04N1/60 160
H04N1/48
G06T1/00 510
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022143905
(22)【出願日】2022-09-09
(71)【出願人】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】TOPPANホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100139686
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 史朗
(74)【代理人】
【識別番号】100169764
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 雄一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100147267
【弁理士】
【氏名又は名称】大槻 真紀子
(72)【発明者】
【氏名】田中 貴也
(72)【発明者】
【氏名】堀内 智博
【テーマコード(参考)】
5B057
5C079
【Fターム(参考)】
5B057AA11
5B057CA01
5B057CA08
5B057CA12
5B057CA16
5B057CB01
5B057CB08
5B057CB12
5B057CB16
5B057CE17
5B057CE18
5B057DA08
5B057DA17
5B057DB02
5B057DB06
5B057DB09
5B057DC25
5C079HA19
5C079HB01
5C079HB05
5C079HB12
5C079JA25
5C079LB11
5C079MA10
5C079MA17
5C079NA03
5C079PA03
(57)【要約】
【課題】校正した環境を記録に残すことができる色校正システムを提供すること。
【解決手段】製版データから、印刷物を再現した色校正用画像を生成する画像変換部と、色校正用画像とともに、予め決められた複数の色各々で塗りつぶされた領域からなるチャート画像を含む画像を表示する画像表示部と、画像表示部が表示した画像を撮像した観察環境画像に基づき、色校正用画像を色校正したときの環境を確認する観察環境確認部と、観察環境画像を記憶する観察環境画像記録部とを備える色校正システム。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
製版データから、印刷物を再現した色校正用画像を生成する画像変換部と、
前記色校正用画像とともに、予め決められた複数の色各々で塗りつぶされた領域からなるチャート画像を含む画像を表示する画像表示部と、
前記画像表示部が表示した前記画像を撮像した観察環境画像に基づき、前記色校正用画像を色校正したときの環境を確認する観察環境確認部と、
前記観察環境画像を記憶する観察環境画像記録部と
を備える色校正システム。
【請求項2】
前記観察環境確認部は、前記観察環境画像における前記チャート画像の前記複数の色が予め決められた基準値の範囲内であるか否かを確認する、
請求項1に記載の色校正システム。
【請求項3】
予め決められた複数の色の光反射物を含む観察環境光用チャート部を備え、
前記観察環境画像は、前記画像に加え、前記光反射物も撮像した画像であり、
前記観察環境確認部は、前記観察環境画像における前記観察環境光用チャート部の前記複数の色が予め決められた基準値の範囲内であるか否かを確認する、
請求項1または請求項2に記載の色校正システム。
【請求項4】
予め決められた複数の色の発光物を含む撮像装置用チャート部を備え、
前記観察環境画像は、前記画像に加え、前記発光物も撮像した画像であり、
前記観察環境確認部は、前記観察環境画像における前記撮像装置用チャート部の前記複数の色が予め決められた基準値の範囲内であるか否かを確認する、
請求項1に記載の色校正システム。
【請求項5】
前記観察環境画像は、前記画像に加え、色校正を行う人物の顔も撮像した画像である、
請求項1に記載の色校正システム。
【請求項6】
前記画像変換部は、前記色校正用画像を生成する際に、前記画像表示部が前記画像を表示するディスプレイに対応する特性を示す情報と、前記色校正を行う人物に対応する特性を示す情報とを用い、
前記観察環境確認部は、前記観察環境画像における前記顔が指定された人物であるか否かを確認する、
請求項5に記載の色校正システム。
【請求項7】
製版データから、印刷物を再現した色校正用画像を生成するステップと、
前記色校正用画像とともに、予め決められた複数の色各々で塗りつぶされた領域からなるチャート画像を含む画像を表示するステップと、
表示された前記画像を撮像した観察環境画像に基づき、前記色校正用画像を色校正したときの観察環境を確認するステップと、
前記観察環境画像を記憶するステップと
を有する色校正方法。
【請求項8】
製版データから印刷物を再現した色校正用画像を受信する色校正用画像受信部と、
前記色校正用画像とともに、予め決められた複数の色各々で塗りつぶされた領域からなるチャート画像を含む画像を表示する画像表示部と
を備える色校正用画像表示装置。
【請求項9】
製版データから印刷物を再現した色校正用画像を受信するステップと、
前記色校正用画像とともに、予め決められた複数の色各々で塗りつぶされた領域からなるチャート画像を含む画像を表示するステップと
を有する色校正用画像表示方法。
【請求項10】
製版データから印刷物を再現した色校正用画像と予め決められた複数の色各々で塗りつぶされた領域からなるチャート画像とを含む画像を撮像した観察環境画像に基づき、前記色校正用画像を色校正したときの観察環境を確認する観察環境確認部と、
前記観察環境画像を記憶する観察環境画像記録部と
を備える観察環境画像確認装置。
【請求項11】
製版データから印刷物を再現した色校正用画像と予め決められた複数の色各々で塗りつぶされた領域からなるチャート画像とを含む画像を撮像した観察環境画像に基づき、前記色校正用画像を色校正したときの観察環境を確認するステップと、
前記観察環境画像を記憶するステップと
を有する観察環境画像確認方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、色校正システム、色校正方法、色校正用画像表示装置、色校正用画像表示方法、観察環境画像確認装置、および観察環境画像確認方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、印刷物の色校正作業では、校了された印刷物(校了紙)が、校了の記録として残っていた。近年、製版データに基づく画像をディスプレイに表示し、該画像に基づき色校正作業が行われるようになっている。
なお、複数のインキを使用して生成された基準原稿と、外部の測色器とを使用して色校正可能な画像形成装置が開示されている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、製版データに基づく画像をディスプレイに表示し、該画像に基づき色校正作業を行う場合においては、ディスプレイに依って表示される色が変わったり、ディスプレイの経年変化に依って表示される色が変わったりするにもかかわらず、校正した環境を記録に残すことが難しいという問題がある。また、従来の工程で存在した校了紙が存在しないため、校了の記録を残すことが難しいという問題がある。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、校正した環境および、校了の記録を残すことができる色校正システム、色校正方法、色校正用画像表示装置、色校正用画像表示方法、観察環境画像確認装置、および観察環境画像確認方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明は上述した課題を解決するためになされたもので、本発明の一態様は、製版データから、印刷物を再現した色校正用画像を生成する画像変換部と、前記色校正用画像とともに、予め決められた複数の色各々で塗りつぶされた領域からなるチャート画像を含む画像を表示する画像表示部と、前記画像表示部が表示した前記画像を撮像した観察環境画像に基づき、前記色校正用画像を色校正したときの観察環境を確認する観察環境確認部と、前記観察環境画像を記憶する観察環境画像記録部とを備える色校正システムである。
【0007】
また、本発明の他の一態様は、上述した色校正システムであって、前記観察環境確認部は、前記観察環境画像における前記チャート画像の前記複数の色が予め決められた基準値の範囲内であるか否かを確認する。
【0008】
また、本発明の他の一態様は、上述した色校正システムであって、予め決められた複数の色の光反射物を含む観察環境光用チャート部を備え、前記観察環境画像は、前記画像に加え、前記光反射物も撮像した画像であり、前記観察環境確認部は、前記観察環境画像における前記観察環境光用チャート部の前記複数の色が予め決められた基準値の範囲内であるか否かを確認する。
【0009】
また、本発明の他の一態様は、上述した色校正システムであって、予め決められた複数の色の発光物を含む撮像装置用チャート部を備え、前記観察環境画像は、前記画像に加え、前記発光物も撮像した画像であり、前記観察環境確認部は、前記観察環境画像における前記撮像装置用チャート部の前記複数の色が予め決められた基準値の範囲内であるか否かを確認する。
【0010】
また、本発明の他の一態様は、上述した色校正システムであって、前記観察環境画像は、前記画像に加え、色校正を行う人物の顔も撮像した画像である。
【0011】
また、本発明の他の一態様は、上述した色校正システムであって、前記画像変換部は、前記色校正用画像を生成する際に、前記画像表示部が前記画像を表示するディスプレイに対応する特性を示す情報と、前記色校正を行う人物に対応する特性を示す情報とを用い、前記観察環境確認部は、前記観察環境画像における前記顔が指定された人物であるか否かを確認する。
【0012】
また、本発明の他の一態様は、製版データから、印刷物を再現した色校正用画像を生成するステップと、前記色校正用画像とともに、予め決められた複数の色各々で塗りつぶされた領域からなるチャート画像を含む画像を表示するステップと、表示された前記画像を撮像した観察環境画像に基づき、前記色校正用画像を色校正したときの環境を確認するステップと、前記観察環境画像を記憶するステップとを有する色校正方法である。
【0013】
また、本発明の他の一態様は、製版データから印刷物を再現した色校正用画像を受信する色校正用画像受信部と、前記色校正用画像とともに、予め決められた複数の色各々で塗りつぶされた領域からなるチャート画像を含む画像を表示する画像表示部とを備える色校正用画像表示装置である。
【0014】
また、本発明の他の一態様は、製版データから印刷物を再現した色校正用画像を受信するステップと、前記色校正用画像とともに、予め決められた複数の色各々で塗りつぶされた領域からなるチャート画像を含む画像を表示するステップとを有する色校正用画像表示方法である。
【0015】
また、本発明の他の一態様は、製版データから印刷物を再現した色校正用画像と予め決められた複数の色各々で塗りつぶされた領域からなるチャート画像とを含む画像を撮像した観察環境画像に基づき、前記色校正用画像を色校正したときの環境を確認する観察環境確認部と、前記観察環境画像を記憶する観察環境画像記録部とを備える観察環境画像確認装置である。
【0016】
また、本発明の他の一態様は、製版データから印刷物を再現した色校正用画像と予め決められた複数の色各々で塗りつぶされた領域からなるチャート画像とを含む画像を撮像した観察環境画像に基づき、前記色校正用画像を色校正したときの環境を確認するステップと、前記観察環境画像を記憶するステップとを有する観察環境画像確認方法である。
【発明の効果】
【0017】
この発明によれば、色校正システムは、色校正した環境を記録に残すことができる。また、校了時に上記記録を残すことにより、従来の校了紙に代わる校了の記録を残すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】この発明の一実施形態による色校正システム100の構成例を示す概略ブロック図である。
【
図2】同実施形態に係る色校正用画像生成装置101の構成例を示す概略ブロック図である。
【
図3】同実施形態に係る色校正用画像表示装置104の構成例を示す概略ブロック図である。
【
図4】同実施形態に係る観察環境画像確認装置102の構成を示す概略ブロック図である。
【
図5】同実施形態に係る色校正システム100の動作を説明するフローチャートである。
【
図6】同実施形態に係る色変換関数生成部114の動作を説明するフローチャートである。
【
図7】同実施形態に係る観察環境確認部124の動作を説明するフローチャートである。
【
図8】同実施形態に係る色校正用画像表示装置104のディスプレイDの外観の例を示す外観図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、この発明の一実施形態による色校正システム100の構成例を示す概略ブロック図である。色校正システム100は、印刷会社などの製版データを生成する事業体Aに設置される色校正用画像生成装置101、観察環境画像確認装置102、および観察環境画像記録装置103(観察環境画像記録部)と、印刷物の発注会社などの製版データの校正を行う事業体Bに設置される色校正用画像表示装置104、撮像装置106、および観察環境画像送信装置105とを備える。
【0020】
なお、色校正用画像生成装置101、観察環境画像確認装置102、色校正用画像表示装置104、観察環境画像送信装置105は、イントラネット、インターネットなどのネットワークにより通信可能に接続されている。
図1では、事業体Bおよび事業体Bに設置される色校正用画像表示装置104、撮像装置106、観察環境画像送信装置105を、それぞれ1つのみ示したが複数であってもよい。
【0021】
色校正用画像生成装置101は、ディスプレイ上で色校正を行うための色校正用画像を、製版データから生成する。なお、色校正用画像生成装置101は、色校正を行う校正担当者を示す個人識別情報を、観察環境画像確認装置102に送信する。色校正用画像表示装置104は、色校正用画像を色校正用画像生成装置101から取得し、ディスプレイに表示する。撮像装置106は、校了したときの色校正用画像表示装置104のディスプレイを含む環境を撮像する。この撮像装置106が撮像した画像を、以降、観察環境画像という。撮像装置106は、全天周カメラであり、色校正用画像表示装置104のディスプレイの前に設置され、ディスプレイの表示内容とともに、校正担当者の顔も撮像するようにしてもよい。
【0022】
観察環境画像送信装置105は、撮像装置106が撮像した観察環境画像を取得し、観察環境画像確認装置102に送信する。観察環境画像確認装置102は、観察環境画像送信装置105から受信した観察環境画像と、色校正用画像生成装置101から受信した個人識別情報とに基づき、校了時の環境を確認し、観察環境画像を観察環境画像記録装置103に格納する。観察環境画像記録装置103は、観察環境画像を記録するデータベースである。
【0023】
図2は、本実施形態に係る色校正用画像生成装置101の構成例を示す概略ブロック図である。色校正用画像生成装置101は、ディスプレイ特性記憶部111、個人特性記憶部112、製版データ取得部113、色変換関数生成部114、画像変換部115、色校正用画像送信部116、ディスプレイ指定取得部117、個人指定取得部118、個人指定送信部119を備える。
【0024】
ディスプレイ特性記憶部111は、色校正用画像表示装置104のディスプレイの特性を示す情報を記憶する。ここでディスプレイの特性とは、画素のRGB値と、表示される画素の分光放射分布との関係を示す。ディスプレイ特性記憶部111は、ディスプレイの特性を示す情報として、例えば、RGB値と、分光放射分布との対応表を記憶する。個人特性記憶部112は、校正担当者を示す個人識別情報と対応付けて、個人特性を示す情報として、該校正担当者の等色関数を記憶する。等色関数は、例えば、各波長の可視光からXYZ各々の刺激値を得る関数である。等色関数により、分光分布からXYZ各々の刺激値を得ることができる。等色関数は、個人により異なっている。ここでは、校正担当者の等色関数を用いることで、色校正用画像表示装置104のディスプレイに表示された校正用画像を校正担当者が見たときに、印刷物を見たときと同じXYZ刺激値が得られるようにする。なお、ここでは表色系としてXYZ表色系が用いられる例を説明するが、その他の表色系が用いられるようにしてもよい。
【0025】
製版データ取得部113は、色校正を行う製版データを取得する。ディスプレイ指定取得部117は、色校正用画像表示装置104のディスプレイを示す情報(ディスプレイ指定)を取得する。ディスプレイ指定取得部117は、例えば、オペレータによるディスプレイ指定を受け付けてもよいし、事業体とディスプレイとを対応付けておき、オペレータによる事業体の指定に基づき、ディスプレイ指定を取得してもよい。また、全ての色校正用画像表示装置104のディスプレイが同じ場合などには、ディスプレイ指定取得部117は、予め記憶していたディスプレイ指定を用いてもよい。
【0026】
個人指定取得部118は、色校正を行う個人(校正担当者)を示す情報(個人指定)を取得する。個人指定取得部118は、例えば、オペレータによる個人指定を受け付けてもよいし、事業体と校正担当者とを対応付けておき、オペレータによる事業体の指定に基づき、校正担当者の個人指定を取得してもよい。
【0027】
色変換関数生成部114は、製版データから色校正用画像を生成するための色変換関数を生成する。色変換関数生成部114は、ディスプレイ指定取得部117が取得したディスプレイの指定に対応したディスプレイの特性を示す情報をディスプレイ特性記憶部111から読み出す。また、色変換関数生成部114は、個人指定取得部118が取得した個人の指定に対応した個人の特性を示す情報を個人特性記憶部112から読み出す。色変換関数生成部114は、読み出したディスプレイの特性を示す情報と個人の特性を示す情報とに基づき、製版データにおける網点面積率をディスプレイに表示するためのRGB値に変換するための色変換関数を生成する。
【0028】
画像変換部115は、色変換関数生成部114が生成した色変換関数を用いて、製版データから、該製版データによる印刷物を再現した色校正用画像を生成する。例えば、画像変換部115は、製版データから、色校正用画像の各画素に対応する各色の網点面積率を抽出し、該各色の網点面積率を色変換関数生成部114が生成した色変換関数を用いてRGB値に変換する。色校正用画像送信部116は、画像変換部115が生成した色校正用画像を色校正用画像表示装置104に送信する。なお、色校正用画像の送信は、インターネットなどのネットワークを介して行われてもよい。また、フラッシュメモリなど可搬型の記憶媒体に色校正用画像が格納され、該記憶媒体が色校正用画像表示装置104に接続され、色校正用画像表示装置104が該記憶媒体から色校正用画像を読み出すことで行われてもよい。
【0029】
個人指定送信部119は、個人指定取得部118が取得した個人指定を、観察環境画像確認装置102に送信する。個人指定の送信も、色校正用画像の送信と同様にネットワークを介してもよいし、可搬型の記憶媒体を用いてもよい。
【0030】
図3は、本実施形態に係る色校正用画像表示装置104の構成例を示す概略ブロック図である。色校正用画像表示装置104は、色校正用画像受信部141、画像表示部142、チャート画像生成部143、観察環境光用チャート部144、撮像装置用チャート部145を備える。色校正用画像受信部141は、色校正用画像生成装置101から色校正用画像を受信する。チャート画像生成部143は、予め決められた複数の色各々で塗りつぶされた領域からなるチャート画像を生成する。チャート画像には、観察環境画像確認装置102がチャート画像を検出するための予め決められたマークが付加されていてもよい。また、チャート画像の予め決められた複数の色は、あらかじめ定められたRGB値から構成され例えば、赤(R=255,G=0,B=0)、緑(R=0,G=255,B=0)、青(R=0,G=0,B=255)でもよいし、これらの中間色(RGBの値が128など)でもよいし、赤、緑、青と、これらの中間色とが含まれていてもよい。画像表示部142は、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイなどのディスプレイを備え、色校正用画像とともに、チャート画像を表示する。
【0031】
観察環境光用チャート部144は、予め決められた複数の色の光反射物(自発光しない物体、例えば、印刷または塗装された紙、樹脂板、金属板など)からなるカラーチャートを備え、画像表示部142のディスプレイとともに撮像装置106により撮像されるように、ディスプレイの近傍に設置される。観察環境光用チャート部144には、観察環境画像確認装置102が観察環境光用チャート部144を検出するための予め決められたマークが付加されていてもよい。また、観察環境光用チャート部144の予め決められた複数の色は、赤、緑、青でもよいし、これらの中間色でもよいし、赤、緑、青と、これらの中間色とが含まれていてもよい。
【0032】
撮像装置用チャート部145は、予め決められた複数の色の発光物(例えば、LED(Light-Emitting Diode)など)からなるカラーチャートを備え、画像表示部142のディスプレイとともに撮像装置106により撮像されるように、ディスプレイの近傍に設置される。撮像装置用チャート部145には、観察環境画像確認装置102が撮像装置用チャート部145を検出するための予め決められたマークが付加されていてもよい。また、撮像装置用チャート部145の予め決められた複数の色は、赤、緑、青でもよいし、これらの中間色でもよいし、赤、緑、青と、これらの中間色とが含まれていてもよい。
【0033】
図4は、本実施形態に係る観察環境画像確認装置102の構成を示す概略ブロック図である。観察環境画像確認装置102は、基準値記憶部121、観察環境画像受信部122、個人指定受信部123、観察環境確認部124、観察環境画像格納部125を備える。基準値記憶部121は、観察環境確認部124が校了時の環境を確認する際の予め決められた基準値を記憶する。観察環境画像受信部122は、観察環境画像送信装置105が送信した観察環境画像を受信する。個人指定受信部123は、色校正用画像生成装置101が送信した個人指定を受信する。
【0034】
観察環境確認部124は、観察環境画像受信部122が受信した観察環境画像に基づき、色校正用画像を色校正したときの環境を確認する。観察環境確認部124は、観察環境画像に含まれるチャート画像を検出し、チャート画像の各色が、基準値記憶部121から読み出した基準値が示す範囲内であることを確認する。これにより、色校正用画像表示装置104のディスプレイの表示色が、ディスプレイの経年変化により変化していたり、ディスプレイが異なるものに変更されていたりしていないか、確認することができる。
【0035】
また、観察環境確認部124は、観察環境画像に含まれる観察環境光用チャート部144を検出し、観察環境光用チャート部144の各色が、基準値記憶部121から読み出した基準値が示す範囲内であることを確認する。これにより、校正作業時の環境光が、適切な状態であることを、確認することができる。
【0036】
また、観察環境確認部124は、観察環境画像に含まれる撮像装置用チャート部145を検出し、撮像装置用チャート部145の各色が、基準値記憶部121から読み出した基準値が示す範囲内であることを確認する。これにより、撮像装置106が、適切な状態であることを、確認することができる。
【0037】
また、観察環境確認部124は、観察環境画像に含まれる校正担当者の顔の顔認識結果が、個人指定受信部123が受信した個人指定と一致していることを確認する。このとき、観察環境確認部124は、基準値記憶部121が個人指定に対応付けて記憶している顔の特徴量を示す情報を用いる。これにより、校正担当者が指定された人物であることを、確認することができる。
【0038】
なお、観察環境確認部124は、上述した確認の結果を画面表示するなどして、観察環境画像確認装置102のオペレータに通知する。観察環境画像格納部125は、観察環境画像を観察環境画像記録装置103に格納する。観察環境画像格納部125は、観察環境画像に対応付けて、観察環境確認部124の確認結果、製版データ、および製版データの識別情報の少なくとも一部を観察環境画像記録装置103に格納してもよい。
【0039】
図5は、本実施形態に係る色校正システム100の動作を説明するフローチャートである。まず、色校正用画像生成装置101が製版データを取得する(ステップSa1)。次に、色校正用画像生成装置101がディスプレイ指定と個人指定を取得する(ステップSa2)。次に、色校正用画像生成装置101がディスプレイ指定と個人指定に基づき色変換関数を生成する(ステップSa3)。次に、色校正用画像生成装置101が色変換関数を用いて製版データを色校正用画像に変換する(ステップSa4)。
【0040】
次に、色校正用画像を色校正用画像生成装置101から受信した色校正用画像表示装置104が、チャート画像を生成する(ステップSa5)。なお、チャート画像は、毎回生成せずに、過去に生成したもの、あるいは予め生成されたものを用いるようにしてもよい。次に、色校正用画像表示装置104が色校正用画像とチャート画像を表示する(ステップSa6)。このとき、撮像装置用チャート部145を発光させてもよい。次に、撮像装置106が観察環境画像を撮像する(ステップSa7)。次に、観察環境画像を観察環境画像送信装置105から受信した観察環境画像確認装置102が、観察環境画像を確認し(ステップSa8)、該観察環境画像を観察環境画像記録装置103に格納する(ステップSa9)。
【0041】
図6は、本実施形態に係る色変換関数生成部114の動作を説明するフローチャートである。
図6に示すフローチャートは、
図5のステップSa3に対応する。色変換関数生成部114は、ディスプレイ指定取得部117が取得したディスプレイ指定に応じたディスプレイの特性を示す情報を、ディスプレイ特性記憶部111から読み出す(ステップSb1)。次に、色変換関数生成部114は、個人指定取得部118が取得した個人指定に応じた個人の特性を示す情報を、個人特性記憶部112から読み出す(ステップSb2)。
【0042】
次に、色変換関数生成部114は、ディスプレイの特性を示す情報と、個人の特性を示す情報と、予め決められた環境光の分光分布の情報とに基づき、ディスプレイのRGB値と、測色値との組み合わせを複数生成する(ステップSb3)。ここで、測色値は、個人指定で指定された個人の等色関数に基づく測色値である。例えば、色変換関数生成部114は、ディスプレイの特性を示す情報を用いて、RGB値に対応する分光放射分布を得る。色変換関数生成部114は、このRGB値に対応する分光放射分布と、個人指定で指定された個人の等色関数を用いて、このRGB値と組み合わせる測色値を算出する。
【0043】
次に、色変換関数生成部114は、印刷に用いられるインキの特性と、個人の特性を示す情報と、予め決められた環境光の分光分布の情報とに基づき、製版データの各色の網点面積率と、測色値との組み合わせを複数生成する(ステップSb4)。例えば、色変換関数生成部114は、公知の方法(例えば特許第6209947号)により、網点面積率から分光反射率を推定する。この時、前記インキの特性は、公知の方法で分光反射率を予測するために必要とされるインキの吸収散乱係数等の特性に相当する。次に、色変換関数生成部114は、推定した分光反射率、予め決められた環境光の分光分布、個人指定で指定された個人の等色関数から、この網点面積率と組み合わせる測色値を算出する。
【0044】
次に、色変換関数生成部114は、ステップSb3で生成した組み合わせと、ステップSb4で生成した組み合わせを用いて、各色の網点面積率からRGB値への色変換関数を生成する(ステップSb5)。この色変換関数は、例えば、各色の網点面積率からディスプレイに表示するRGB値を得るためのルックアップテーブルである。なお、ルックアップテーブルを生成する際に、色変換関数生成部114は、ステップSb3およびステップSb4各々で生成した組み合わせの間の値については、例えば、一次補間などの補間処理により求めてもよい。具体的には、ルックアップテーブルの入力となる網点面積率に対して、ステップSb4で求めた関係から測色値を算出し、逐次近似などの手法により、この測色値を再現するRGB値を、ステップSb3で求めた関係から算出する。入力値である網点面積率と、算出されたRGB値の関係をルックアップテーブルとして記述する。
【0045】
図7は、本実施形態に係る観察環境確認部124の動作を説明するフローチャートである。
図7のフローチャートは、
図5のステップSa8に対応する。まず、観察環境確認部124は、観察環境画像中のチャート画像を検出する(ステップSc1)。観察環境確認部124は、この検出の際に、チャート画像に含まれるマークを用いるようにしてもよい。また、チャートの構成そのもの(例えば、色の配置やパッチの形状など)を用いて、パターンマッチングなどの手法により検出するようにしてもよい。次に、観察環境確認部124は、検出したチャート画像の各色のRGB値が、基準値記憶部121から読み出した基準値の範囲内であるか否かを判定する(ステップSc2)。
【0046】
ここで、基準値とは、ディスプレイの表示が正しくされている状態でチャート画像を表示したものを、撮像装置106で撮影した際に得られるチャートの各色に対するRGB値(撮像装置の出力値)であり、あらかじめ取得した値が基準値記憶部に記憶されている。基準値の範囲内とは、検出したチャートの各色のRGB値が、基準値記憶部121から読みだしたRGB値(基準値)に対して、所定の差分よりも小さな差分の範囲内にあることに相当する。本実施例では、チャート画像を測定したRGB値を直接判定に用いる方法について説明したが、撮像装置106で撮影された画像のRGB値と、測色値の関係が明らかになっている場合には、基準値記憶部121に記憶する基準値を、チャートの各色の測色値とし、観察環境画像から検出されたチャートのRGB値から測色値を算出して、基準値との色差を判定に用いてもよい。この場合、例えば所定の色差以内にあることを基準値の範囲内とする。
以降のステップSc5、Sc8においても、それぞれ基準値が、環境光用チャートの場合は、正しい観察光源下において撮像装置106で撮影した際に得られるチャート各色に対するRGB値、撮像装置用チャートの場合は、撮像装置106の設定が正しい状態で撮像装置106で撮影した際に得られるチャート各色のRGB値となることを除いて、判定の方法については同様である。
【0047】
観察環境確認部124は、チャート画像の全ての色が基準値の範囲内であると判定したときは(ステップSc2-Yes)、ステップSc4に進み、一色でも基準値の範囲内でないと判定したときは(ステップSc2-No)、ステップSc3に進む。ステップSc3では、観察環境確認部124は、ディスプレイ異常と判定し、ステップSc4に進む。
【0048】
ステップSc4では、観察環境確認部124は、観察環境画像中の観察環境光用チャート部144を検出する。観察環境確認部124は、この検出の際に、観察環境光用チャート部144に含まれるマークを用いるようにしてもよい。次に、観察環境確認部124は、検出した観察環境光用チャート部144の各色のRGB値が、基準値記憶部121から読み出した基準値の範囲内であるか否かを判定する(ステップSc5)。観察環境確認部124は、観察環境光用チャート部144の全ての色が基準値の範囲内であると判定したときは(ステップSc5-Yes)、ステップSc7に進み、一色でも基準値の範囲内でないと判定したときは(ステップSc5-No)、ステップSc6に進む。ステップSc6では、観察環境確認部124は、環境光異常と判定し、ステップSc7に進む。
【0049】
ステップSc7では、観察環境確認部124は、観察環境画像中の撮像装置用チャート部145を検出する。観察環境確認部124は、この検出の際に、撮像装置用チャート部145に含まれるマークを用いるようにしてもよい。次に、観察環境確認部124は、検出した撮像装置用チャート部145の各色のRGB値が、基準値記憶部121から読み出した基準値の範囲内であるか否かを判定する(ステップSc8)。観察環境確認部124は、撮像装置用チャート部145の全ての色が基準値の範囲内であると判定したときは(ステップSc8-Yes)、ステップSc10に進み、一色でも基準値の範囲内でないと判定したときは(ステップSc8-No)、ステップSc9に進む。ステップSc9では、観察環境確認部124は、撮像装置異常と判定し、ステップSc10に進む。
【0050】
ステップSc10では、観察環境確認部124は、観察環境画像中の顔を検出する。次に、観察環境確認部124は、検出した顔の特徴量が、個人指定受信部123が受信した個人指定と対応付けて基準値記憶部121に格納されている特徴量と一致するか否かを判定する(ステップSc11)。観察環境確認部124は、特徴量と一致すると判定したときは(ステップSc11-Yes)、ステップSc13に進み、特徴量と一致しないと判定したときは(ステップSc11-No)、ステップSc12に進む。ステップSc12では、観察環境確認部124は、校正担当者異常と判定し、ステップSc13に進む。
【0051】
ステップSc13では、観察環境確認部124は、ステップSc3、Sc6、Sc9、Sc12で判定した異常があれば、判定した異常を画面表示するなどして、オペレータに通知する。
【0052】
図8は、本実施形態に係る色校正用画像表示装置104のディスプレイDの外観の例を示す外観図である。
図8は、ディスプレイDが、色校正用画像Pf1と、チャート画像CHを表示している場合の外観図である。チャート画像には、検出用のマークM1と、カラーチャートCH1が含まれる。
図8の例では、カラーチャートCH1は、6色からなる。ディスプレイDの左右には、観察環境光用チャート部144と、撮像装置用チャート部145が設置されている。観察環境光用チャート部144には、検出用のマークM2と、カラーチャートCH2とが印刷または塗装されている。撮像装置用チャート部145には、検出用のマークM2が印刷または塗装されている。撮像装置用チャート部145のカラーチャートCH3は、例えば、カラーフィルタを通して白色LEDからの光が放射されるカラーチャートである。
【0053】
なお、上述の実施形態において、色校正用画像生成装置101、色校正用画像表示装置104、観察環境画像送信装置105、観察環境画像確認装置102は、それぞれ別々の装置として記載したが、これらのうち複数が、1つの装置に含まれていてもよいし、これらのいずれかが、複数の装置から構成されていてもよい。例えば、色校正用画像表示装置104と、観察環境画像送信装置105とは、1つの装置として実装されていてもよい。
【0054】
また、上述の実施形態では、校正担当者を指定して、校正担当者個人の特性を示す情報を用いているが、これらを用いないようにしてもよい。その場合、個人の特性を示す情報の代わりに、標準的な等色関数を用いてもよいし、ディスプレイの特性を示す情報を、RGB値と測色値とが対応付けられた情報としてもよい。
また、本実施例では、観察環境光用チャート部144、撮像装置用チャート部145を含む構成で説明したが、これらまたはこれらのうちのいずれかを含まない構成も可能である。
【0055】
また、以下のような実施形態であってもよい。
実施形態(1)は、色校正システムであって、製版データから、印刷物を再現した色校正用画像を生成する画像変換部と、前記色校正用画像とともに、予め決められた複数の色各々で塗りつぶされた領域からなるチャート画像を含む画像を表示する画像表示部と、前記画像表示部が表示した前記画像を撮像した観察環境画像に基づき、前記色校正用画像を色校正したときの環境を確認する観察環境確認部と、前記観察環境画像を記憶する観察環境画像記録部とを備える。
【0056】
実施形態(2)は、上述した実施形態(1)の色校正システムであって、前記観察環境確認部は、前記観察環境画像における前記チャート画像の前記複数の色が予め決められた基準値の範囲内であるか否かを確認する。
【0057】
実施形態(3)は、上述した実施形態(1)または(2)の色校正システムであって、予め決められた複数の色の光反射物を含む観察環境光用チャート部を備え、前記観察環境画像は、前記画像に加え、前記光反射物も撮像した画像であり、前記観察環境確認部は、前記観察環境画像における前記観察環境光用チャート部の前記複数の色が予め決められた基準値の範囲内であるか否かを確認する。
【0058】
実施形態(4)は、上述した実施形態(1)から(3)のいずれかの色校正システムであって、予め決められた複数の色の発光物を含む撮像装置用チャート部を備え、
前記観察環境画像は、前記画像に加え、前記発光物も撮像した画像であり、
前記観察環境確認部は、前記観察環境画像における前記撮像装置用チャート部の前記複数の色が予め決められた基準値の範囲内であるか否かを確認する、
請求項1に記載の色校正システム。
【0059】
実施形態(5)は、上述した実施形態(1)から(4)のいずれかの色校正システムであって、前記観察環境画像は、前記画像に加え、色校正を行う人物の顔も撮像した画像である。
【0060】
実施形態(6)は、上述した実施形態(5)の色校正システムであって、前記画像変換部は、前記色校正用画像を生成する際に、前記画像表示部が前記画像を表示するディスプレイに対応する特性を示す情報と、前記色校正を行う人物に対応する特性を示す情報とを用い、前記観察環境確認部は、前記観察環境画像における前記顔が指定された人物であるか否かを確認する。
【0061】
実施形態(7)は、色校正方法であって、製版データから、印刷物を再現した色校正用画像を生成するステップと、前記色校正用画像とともに、予め決められた複数の色各々で塗りつぶされた領域からなるチャート画像を含む画像を表示するステップと、表示された前記画像を撮像した観察環境画像に基づき、前記色校正用画像を色校正したときの観察環境を確認するステップと、前記観察環境画像を記憶するステップとを有する。
【0062】
実施形態(8)は、色校正用画像表示装置であって、製版データから印刷物を再現した色校正用画像を受信する色校正用画像受信部と、前記色校正用画像とともに、予め決められた複数の色各々で塗りつぶされた領域からなるチャート画像を含む画像を表示する画像表示部とを備える。
【0063】
実施形態(9)は、色校正用画像表示方法であって、製版データから印刷物を再現した色校正用画像を受信するステップと、前記色校正用画像とともに、予め決められた複数の色各々で塗りつぶされた領域からなるチャート画像を含む画像を表示するステップとを有する。
【0064】
実施形態(10)は、観察環境画像確認装置であって、製版データから印刷物を再現した色校正用画像と予め決められた複数の色各々で塗りつぶされた領域からなるチャート画像とを含む画像を撮像した観察環境画像に基づき、前記色校正用画像を色校正したときの観察環境を確認する観察環境確認部と、前記観察環境画像を記憶する観察環境画像記録部とを備える。
【0065】
実施形態(11)は、観察環境画像確認方法であって、製版データから印刷物を再現した色校正用画像と予め決められた複数の色各々で塗りつぶされた領域からなるチャート画像とを含む画像を撮像した観察環境画像に基づき、前記色校正用画像を色校正したときの観察環境を確認するステップと、前記観察環境画像を記憶するステップとを有する。
【0066】
また、
図1における色校正用画像生成装置101、色校正用画像表示装置104、観察環境画像送信装置105、観察環境画像確認装置102の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより色校正用画像生成装置101、色校正用画像表示装置104、観察環境画像送信装置105、観察環境画像確認装置102を実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
【0067】
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
【0068】
以上、この発明の実施形態を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
【符号の説明】
【0069】
100 色校正システム
101 色校正用画像生成装置
102 観察環境画像確認装置
103 観察環境画像記録装置
104 色校正用画像表示装置
105 観察環境画像送信装置
106 撮像装置
111 ディスプレイ特性記憶部
112 個人特性記憶部
113 製版データ取得部
114 色変換関数生成部
115 画像変換部
116 色校正用画像送信部
117 ディスプレイ指定取得部
118 個人指定取得部
119 個人指定送信部
121 基準値記憶部
122 観察環境画像受信部
123 個人指定受信部
124 観察環境確認部
125 観察環境画像格納部
141 色校正用画像受信部
142 画像表示部
143 チャート画像生成部
144 観察環境光用チャート部
145 撮像装置用チャート部