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特開2024-39497タイヤモデル作成方法、タイヤモデル作成装置、及びタイヤモデル作成プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024039497
(43)【公開日】2024-03-22
(54)【発明の名称】タイヤモデル作成方法、タイヤモデル作成装置、及びタイヤモデル作成プログラム
(51)【国際特許分類】
   B60C 19/00 20060101AFI20240314BHJP
   G06F 30/23 20200101ALI20240314BHJP
   G06F 30/15 20200101ALI20240314BHJP
   G06F 111/10 20200101ALN20240314BHJP
   G06F 119/14 20200101ALN20240314BHJP
【FI】
B60C19/00 Z
G06F30/23
G06F30/15
G06F111:10
G06F119:14
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022144096
(22)【出願日】2022-09-09
(71)【出願人】
【識別番号】000005278
【氏名又は名称】株式会社ブリヂストン
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】皆木 浩幸
【テーマコード(参考)】
3D131
5B146
【Fターム(参考)】
3D131LA34
5B146AA05
5B146DJ02
5B146DJ08
(57)【要約】
【課題】パターン付きタイヤのモデルを作成する場合に、タイヤの形状再現性が高く、解析精度の向上を図る。
【解決手段】タイヤモデル作成装置(10)は、パターン付きタイヤを表すケース及びパターンの各々を、スプライン関数を用いて別々にモデル化するモデル化部(11A)と、ケースのモデルであるケースモデルの面と、パターンのモデルであるパターンモデルの面とを結合する面結合部(11B)と、ケースモデルの面とパターンモデルの面との結合面に対して、当該結合面の復元力を計算するための計算点を配置する計算点配置部(11C)と、配置した計算点に基づいて、復元力を計算する復元力計算部(11D)と、を備える。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
パターン付きタイヤの性能をシミュレーションするためのタイヤモデル作成方法であって、
前記パターン付きタイヤを表すケース及びパターンの各々を、スプライン関数を用いて別々にモデル化し、
前記ケースのモデルであるケースモデルの面と、前記パターンのモデルであるパターンモデルの面とを結合し、
前記ケースモデルの面と前記パターンモデルの面との結合面に対して、当該結合面の復元力を計算するための計算点を配置し、
前記配置した計算点に基づいて、前記復元力を計算する
タイヤモデル作成方法。
【請求項2】
基準時刻において前記ケースモデルの面と前記パターンモデルの面との間にギャップが存在する
請求項1に記載のタイヤモデル作成方法。
【請求項3】
前記復元力の係数、時間増分、前記ケースモデルの形状関数、前記パターンモデルの形状関数、前記計算点のパラメトリック座標、現時刻におけるコントロールポイントの座標、基準時刻におけるコントロールポイントの座標、前記結合面の面積、及び、前記ギャップを表す変数を用いて、前記復元力を計算する
請求項2に記載のタイヤモデル作成方法。
【請求項4】
前記スプライン関数は、T-スプライン関数である
請求項1に記載のタイヤモデル作成方法。
【請求項5】
前記ケースは、膜部材を含み、
前記スプライン関数は、T-スプライン関数であり、
前記膜部材を、前記T-スプライン関数を用いてモデル化する
請求項1に記載のタイヤモデル作成方法。
【請求項6】
パターン付きタイヤの性能をシミュレーションするためのタイヤモデル作成装置であって、
前記パターン付きタイヤを表すケース及びパターンの各々を、スプライン関数を用いて別々にモデル化するモデル化部と、
前記ケースのモデルであるケースモデルの面と、前記パターンのモデルであるパターンモデルの面とを結合する面結合部と、
前記ケースモデルの面と前記パターンモデルの面との結合面に対して、当該結合面の復元力を計算するための計算点を配置する計算点配置部と、
前記配置した計算点に基づいて、前記復元力を計算する復元力計算部と、
を備えたタイヤモデル作成装置。
【請求項7】
パターン付きタイヤの性能をシミュレーションするためのタイヤモデル作成プログラムであって、
コンピュータに、
前記パターン付きタイヤを表すケース及びパターンの各々を、スプライン関数を用いて別々にモデル化し、
前記ケースのモデルであるケースモデルの面と、前記パターンのモデルであるパターンモデルの面とを結合し、
前記ケースモデルの面と前記パターンモデルの面との結合面に対して、当該結合面の復元力を計算するための計算点を配置し、
前記配置した計算点に基づいて、前記復元力を計算することを、
実行させるためのタイヤモデル作成プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、タイヤモデル作成方法、タイヤモデル作成装置、及びタイヤモデル作成プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、有限要素法(FEM:Fenite Element Method)等を用いたタイヤの接地挙動についての解析が行われている。FEMを用いた数値解析においては、CAD(Computed Aided Design)を用いてタイヤ形状を作成した後に要素分割が行われる。
【0003】
また、FEMに代わる数値解析手法であるIGA(Isogeometric Analysis)が知られている(例えば、非特許文献1を参照)。IGAは、FEMよりもCADとの親和性が高い手法である。物体の形状を表現する際に、FEMは直線(1次基底関数)で表現するのに対し、IGAはスプライン関数で表現する。また、非特許文献2には、タイヤの解析にIGAを適用する手法が開示されている。
【0004】
また、特許文献1には、タイヤの路面との接地領域を予測するシミュレーションにスプライン関数を用いる方法が開示されている。この方法は、タイヤを有限個の要素に分割することによってタイヤモデルを生成し、タイヤモデルの外周面における要素の頂点である節点を、路面に接地する接地部に含まれる接地節点と、路面に接地しない非接地部に含まれる非接地節点とに分け、少なくとも非接地節点の位置情報を用いて、接地領域を算出する。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】J. A. Cottrell, T. J. R. Hughes, and Y. Bazilevs, “Isogeometric Analysis Toward Integration of CAD and FEA.” Wiley, 2009.
【非特許文献2】Garcia, M. A., and Kaliske, M., “Isogeometric Analysis for Tire Simulation at Steady-State Rolling”, Tire Science and Technology, TSTCA, Vol. 47, No. 3, July-September, pp. 174-195.
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2013-6491号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、FEMを用いた数値解析においては、CADでタイヤ形状を作成した後に要素分割を行うため、要素分割に時間と労力がかかっている。そこで、FEMに代えて、CADとの親和性が高いIGAを、タイヤの数値解析に用いることで、要素分割にかかる時間と労力を削減できるだけでなく、CADで表現した形状をそのまま解析することができるため、タイヤの形状再現性が高くなり、解析精度の向上も図ることができると考えられる。
【0008】
上記非特許文献2では、タイヤの解析にIGAを適用する手法が開示されているが、パターン付きタイヤの解析までは言及されていない。また、上記特許文献1では、シミュレーションにおいてスプライン関数をどのように用いるか具体的な手法について開示されていない。
【0009】
本開示は、パターン付きタイヤのモデルを作成する場合に、タイヤの形状再現性が高く、解析精度の向上を図ることができるタイヤモデル作成方法、タイヤモデル作成装置、及びタイヤモデル作成プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、第1態様は、
パターン付きタイヤの性能をシミュレーションするためのタイヤモデル作成方法であって、
前記パターン付きタイヤを表すケース及びパターンの各々を、スプライン関数を用いて別々にモデル化し、
前記ケースのモデルであるケースモデルの面と、前記パターンのモデルであるパターンモデルの面とを結合し、
前記ケースモデルの面と前記パターンモデルの面との結合面に対して、当該結合面の復元力を計算するための計算点を配置し、
前記配置した計算点に基づいて、前記復元力を計算する
タイヤモデル作成方法である。
【0011】
第2態様は、第1態様のタイヤモデル作成方法において、
基準時刻において前記ケースモデルの面と前記パターンモデルの面との間にギャップが存在する。
【0012】
第3態様は、第2態様のタイヤモデル作成方法において、
前記復元力の係数、時間増分、前記ケースモデルの形状関数、前記パターンモデルの形状関数、前記計算点のパラメトリック座標、現時刻におけるコントロールポイントの座標、基準時刻におけるコントロールポイントの座標、前記結合面の面積、及び、前記ギャップを表す変数を用いて、前記復元力を計算する。
【0013】
第4態様は、第1態様~第3態様の何れか1態様のタイヤモデル作成方法において、
前記スプライン関数は、T-スプライン関数である。
【0014】
第5態様は、第1態様~第3態様の何れか1態様のタイヤモデル作成方法において、
前記ケースは、膜部材を含み、
前記スプライン関数は、T-スプライン関数であり、
前記膜部材を、前記T-スプライン関数を用いてモデル化する。
【0015】
第6態様は、
パターン付きタイヤの性能をシミュレーションするためのタイヤモデル作成装置であって、
前記パターン付きタイヤを表すケース及びパターンの各々を、スプライン関数を用いて別々にモデル化するモデル化部と、
前記ケースのモデルであるケースモデルの面と、前記パターンのモデルであるパターンモデルの面とを結合する面結合部と、
前記ケースモデルの面と前記パターンモデルの面との結合面に対して、当該結合面の復元力を計算するための計算点を配置する計算点配置部と、
前記配置した計算点に基づいて、前記復元力を計算する復元力計算部と、
を備えたタイヤモデル作成装置である。
【0016】
第7態様は、
パターン付きタイヤの性能をシミュレーションするためのタイヤモデル作成プログラムであって、
コンピュータに、
前記パターン付きタイヤを表すケース及びパターンの各々を、スプライン関数を用いて別々にモデル化し、
前記ケースのモデルであるケースモデルの面と、前記パターンのモデルであるパターンモデルの面とを結合し、
前記ケースモデルの面と前記パターンモデルの面との結合面に対して、当該結合面の復元力を計算するための計算点を配置し、
前記配置した計算点に基づいて、前記復元力を計算することを、
実行させるためのタイヤモデル作成プログラムである。
【発明の効果】
【0017】
本開示によれば、パターン付きタイヤのモデルを作成する場合に、タイヤの形状再現性が高く、解析精度の向上を図ることができる、という効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】第1の実施形態に係るタイヤモデル作成装置の電気的な構成の一例を示すブロック図である。
図2】実施形態に係るパターン付きタイヤを構成する主要な部材の一例を示す概略断面図である。
図3】第1の実施形態に係るタイヤモデル作成装置の機能的な構成の一例を示すブロック図である。
図4】実施形態に係るケースモデルとパターンモデルの一例を模式的に示す図である。
図5】実施形態に係るTied Contactのモデル化の説明に供する図である。
図6】第1の実施形態に係るタイヤモデル作成プログラムによる処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図7】ケースモデル及びパターンモデルの解析事例の説明に供する図である。
図8】ケースモデル及びパターンモデルの解析事例の説明に供する図である。
図9】ケースモデル及びパターンモデルの解析事例の説明に供する図である。
図10】ケースモデル及びパターンモデルの解析事例の説明に供する図である。
図11】IGA解析を用いてパターン付きタイヤの性能予測を実施した場合における転動時の接地圧分布結果を示す図である。
図12】NURBSとT-スプラインとの違いの説明に供する図である。
図13】T-スプラインで作成したタイヤの断面内形状の一例を示す図である。
図14】T-スプラインを用いてコントロールポイントが削減されたベルト端付近を示す図である。
図15】真円を表現するためのコントロールポイントの位置と重みの一例を示す図である。
図16】周方向展開したタイヤモデルの一例を示す図である。
図17】周方向にリファインメントし、再分割したタイヤモデルの一例を示す図である。
図18】膜部材と仮想ソリッドの一例を示す図である。
図19】IGAとFEMによる膜解析の結果の比較例を示す図である。
図20】メッシュ境界にコントロールポイントを配置した状態を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面を参照して本開示の技術を実現する実施形態を詳細に説明する。
なお、作用、機能が同じ働きを担う構成要素及び処理には、全図面を通して同じ符号を付与し、重複する説明を適宜省略する場合がある。また、本開示は、以下の実施形態に何ら限定されるものではなく、本開示の目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施することができる。また、本開示では、主として非線形に変形する部材に対する物理量の推定を説明するが、線形に変形する部材に対する物理量の推定に適用可能であることは言うまでもない。
【0020】
なお、以下に説明する各実施形態において、「形状再現性」とは、経時的な形状変化を再現することを含む。「ケース」とは、「台タイヤ」とも呼ばれ、タイヤのトレッド部分を除く部分を表し、「パターン」とは、タイヤのドレッドパターンが形成されたトレッド部分を表す。「FEM」は、Fenite Element Methodの略であり、「IGA」は、Isogeometric Analysisの略である。
【0021】
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態に係るタイヤモデル作成装置10の電気的な構成の一例を示すブロック図である。
【0022】
図1に示すように、本実施形態に係るタイヤモデル作成装置10は、CPU(Central Processing Unit)11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memory)13と、入出力インタフェース(I/O)14と、記憶部15と、表示部16と、操作部17と、通信部18と、を備えている。タイヤモデル作成装置10には、例えば、パーソナルコンピュータ(PC)、サーバコンピュータ等の汎用的なコンピュータ装置が適用される。
【0023】
CPU11、ROM12、RAM13、及びI/O14は、バスを介して各々接続されている。I/O14には、記憶部15と、表示部16と、操作部17と、通信部18と、を含む各機能部が接続されている。これらの各機能部は、I/O14を介して、CPU11と相互に通信可能とされる。
【0024】
CPU11、ROM12、RAM13、及びI/O14によって制御部が構成される。制御部は、タイヤモデル作成装置10の一部の動作を制御するサブ制御部として構成されてもよいし、タイヤモデル作成装置10の全体の動作を制御するメイン制御部の一部として構成されてもよい。制御部の各ブロックの一部又は全部には、例えば、LSI(Large Scale Integration)等の集積回路又はICチップセットが用いられる。上記各ブロックに個別の回路を用いてもよいし、一部又は全部を集積した回路を用いてもよい。上記各ブロック同士が一体として設けられてもよいし、一部のブロックが別に設けられてもよい。また、上記各ブロックのそれぞれにおいて、その一部が別に設けられてもよい。制御部の集積化には、LSIに限らず、専用回路又は汎用プロセッサを用いてもよい。
【0025】
記憶部15としては、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等が用いられる。記憶部15には、本実施形態に係るタイヤモデル作成処理を実行するためのタイヤモデル作成プログラム15Aが記憶される。なお、このタイヤモデル作成プログラム15Aは、ROM12に記憶されていてもよい。
【0026】
タイヤモデル作成プログラム15Aは、例えば、タイヤモデル作成装置10に予めインストールされていてもよい。タイヤモデル作成プログラム15Aは、不揮発性の記憶媒体に記憶して、又はネットワークを介して配布して、タイヤモデル作成装置10に適宜インストールすることで実現してもよい。なお、不揮発性の記憶媒体の例としては、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、光磁気ディスク、HDD、DVD-ROM(Digital Versatile Disc Read Only Memory)、フラッシュメモリ、メモリカード等が想定される。
【0027】
表示部16には、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等が用いられる。表示部16は、タッチパネルを一体的に有していてもよい。操作部17には、例えば、キーボード、マウス等の操作入力用のデバイスが設けられている。表示部16及び操作部17は、タイヤモデル作成装置10のユーザから各種の指示を受け付ける。表示部16は、ユーザから受け付けた指示に応じて実行された処理の結果や、処理に対する通知等の各種の情報を表示する。
【0028】
通信部18は、一例として、インターネット、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等のネットワークに接続されており、外部機器との間でネットワークを介して通信が可能とされる。
【0029】
図2は、本実施形態に係るパターン付きタイヤ40を構成する主要な部材の一例を示す概略断面図である。
【0030】
図2に示すように、パターン付きタイヤ40は、内圧形状を保持するためのカーカスプライ42を有する。カーカスプライ42は、例えば、有機繊維コード等が用いられてタイヤ40の骨格を形成する。カーカスプライ42は、カーカスあるいはプライとも呼ばれ、以下では、カーカスプライ42をプライ42と表記する。
【0031】
プライ42は、パターン付きタイヤ40をリム(図示省略)に固定するためのビードコア44によって折り返されている。パターン付きタイヤ40には、ビードコア44よりもタイヤ径方向の内方側にビードゴム46が配置され、これにより、タイヤ径方向内方側の先端部にビード部48が形成されている。パターン付きタイヤ40には、プライ42が折り返されることにより形成された三角形領域内に、ビード部48の剛性を保持するビードフィラー50が配置され、プライ42の外側には、プライ42の保護のためのサイドトレッド52が配置されている。また、パターン付きタイヤ40には、プライ42よりタイヤ径方向の外方に、ベルト54が配置され、ベルト54のタイヤ径方向の外側の面に、トレッド56が配置されている。このトレッド56において、パターン(トレッドパターン)が形成された領域がトレッド部58となっている。なお、パターン付きタイヤ40としては、一例としてチューブレスタイヤが用いられており、プライ42の内側に内圧気密を保持するためのインナーライナー(図示省略)が配置される。
【0032】
ところで、パターン付きタイヤの数値解析を行う場合に、FEMに代えて、CADとの親和性が高いIGAを用いることで、要素分割にかかる時間と労力を削減できるだけでなく、CADで表現した形状をそのまま解析することができるため、タイヤの形状再現性が高くなり、解析精度の向上も図ることができると考えられる。
【0033】
このため、本実施形態に係るタイヤモデル作成装置10は、IGAを用いてパターン付きタイヤの性能をシミュレーションする。パターン付きタイヤをモデル化する際に、ケース(台タイヤ)とパターンを同時にモデル化することは困難であるため、パターン付きタイヤの性能予測を実施する際に、スプライン関数を用いてケースとパターンを別々にモデル化し、解析を実施する際に結合(Tied Contact)する。
【0034】
具体的に、本実施形態に係るタイヤモデル作成装置10のCPU11は、ROM12又は記憶部15に記憶されているタイヤモデル作成プログラム15AをRAM13に書き込んで実行することにより、図3に示す各部として機能する。
【0035】
図3は、第1の実施形態に係るタイヤモデル作成装置10の機能的な構成の一例を示すブロック図である。
【0036】
図3に示すように、本実施形態に係るタイヤモデル作成装置10のCPU11は、モデル化部11A、面結合部11B、計算点配置部11C、及び復元力計算部11Dとして機能する。
【0037】
モデル化部11Aは、パターン付きタイヤを表すケース及びパターンの各々を、スプライン関数を用いて別々にモデル化する。モデル化に用いるスプライン関数は、特に限定されるものではないが、例えば、ベジェ曲線、T-スプライン、B-スプライン等が用いられる。ベジェ曲線は、N個のコントロールポイント(制御点)から得られるN-1次曲線である。T-スプラインは、コンピュータグラフィックスの自由曲面生成で利用される数学的モデルの一種であり、T字型のコントロールポイントを有する。B-スプラインは、与えられた複数のコントロールポイントとノットベクトルから定義される滑らかな曲線である。なお、ケースとは、パターン付きタイヤ40のうちトレッド部58を除いた部分を表し、パターンとは、トレッドパターンが形成されたトレッド部58を表す。
【0038】
図4は、本実施形態に係るケースモデルとパターンモデルの一例を模式的に示す図である。
【0039】
図4に示すケースモデルは、パターン付きタイヤ40のうちトレッド部58を除いた部分をモデル化したものであり、図4に示すパターンモデルは、トレッドパターンが形成されたトレッド部58をモデル化したものである。
【0040】
面結合部11Bは、モデル化部11Aによりモデル化された、ケースのモデルであるケースモデルの面と、パターンのモデルであるパターンモデルの面とを結合(Tied Contact)する。
【0041】
計算点配置部11Cは、面結合部11Bにより結合された、ケースモデルの面とパターンモデルの面との結合面に対して、当該結合面の復元力(Tied Contact Force)を計算するための計算点を配置する。
【0042】
復元力計算部11Dは、計算点配置部11Cにより配置された計算点に基づいて、復元力(Tied Contact Force)を計算する。
【0043】
次に、図5を参照して、Tied Contactのモデル化について具体的に説明する。
【0044】
図5は、本実施形態に係るTied Contactのモデル化の説明に供する図である。
【0045】
Tied Contactのモデル化にはいくつかの方法が考えられるが、本実施形態では面同士が離れたり重なったりした場合に復元力(Tied Contact Force)を導入することで、Tied Contactのモデル化を行った。まず、図5に示すように、結合面(Tied Contact面)に復元力(Tied Contact Force)を計算する計算点を配置する。
【0046】
例えば、復元力(Tied Contact Force)は、次式で計算される。fは、復元力(Tied Contact Force)を示す。
【0047】
・・・(1)
【0048】
ここで、Kは復元力(Tied Contact Force)の係数を示し、Δtは時間増分を示す。また、N,Nはそれぞれ物体1と物体2の形状関数を示し、r,rはそれぞれ物体1と物体2の計算点のパラメトリック座標を示す。なお、物体1は例えばケースモデルに対応し、物体2は例えばパターンモデルに対応する。また、x、Xはそれぞれ現時刻におけるコントロールポイントの座標、基準時刻におけるコントロールポイントの座標を示し、Sは結合面(Tied Contact面)の面積を示す。ここでは、gは基準時刻において面同士にギャップがある場合にそのギャップを保つように導入した変数である。物体1,物体2のコントロールポイントにおける力f,fは、それぞれ次式で計算される。
【0049】
・・・(2)
【0050】
次に、図6を参照して、第1の実施形態に係るタイヤモデル作成装置10の作用を説明する。
【0051】
図6は、第1の実施形態に係るタイヤモデル作成プログラム15Aによる処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0052】
タイヤモデル作成プログラム15Aによる処理の実行が指示されると、タイヤモデル作成装置10のCPU11が、ROM12又は記憶部15に記憶されているタイヤモデル作成プログラム15AをRAM13に書き込むことで実行される。
【0053】
図6のステップS101では、CPU11が、解析条件(例えば、境界条件、初期条件、材料の設定等)の設定を受け付ける。
【0054】
ステップS102では、CPU11が、スプライン関数を用いてケースモデルを作成する。なお、ステップS101とステップS102との順番を入れ替えてもよい。
【0055】
ステップS103では、CPU11が、ステップS102で作成したケースモデルからパターン部分(トレッド部分)を削除する。
【0056】
一方、ステップS104では、CPU11が、ステップS102で作成したケースモデルからパターン部分(トレッド部分)の外形を抽出する。
【0057】
ステップS105では、CPU11が、ステップS104で抽出したパターン部分(トレッド部分)の外形について、スプライン関数を用いてパターンモデルを作成する。
【0058】
ステップS106では、CPU11が、IGAの解析を実行し、上記で作成したケースモデルの面と、パターンモデルの面とを結合(Tied Contact)し、結合面(Tied Contact面)に対して、復元力(Tied Contact Force)を計算するための計算点を配置し、一例として、上述の式(1)を用いて、配置した計算点に基づいて、復元力(Tied Contact Force)を計算する。
【0059】
ステップS107では、CPU11が、ステップS106で計算した復元力から次式の運動方程式を計算する。運動方程式は次式で表される。
【0060】

・・・(3)
【0061】
ここで、mは質量、aは加速度、Fintは内力、Fextは外力、FtiedはTied Contact Forceである。
【0062】
ステップS108では、CPU11が、時間の更新を行う。
【0063】
ステップS109では、CPU11が、計算が終了したか否かを判定する。計算が終了したと判定した場合(肯定判定の場合)、ステップS110に移行し、計算が終了していないと判定した場合(否定判定の場合)、ステップS106に戻り処理を繰り返す。
【0064】
ステップS110では、CPU11が、IGAの解析結果を処理し、本タイヤモデル作成プログラム15Aによる一連の処理を終了する。
【0065】
次に、図7図10を参照して、本実施形態に係るタイヤモデルの妥当性の検証として行った引張り解析の解析事例について説明する。
【0066】
図7図10は、ケースモデルM1及びパターンモデルM2の解析事例の説明に供する図である。
【0067】
図7に示すように、ケースを表す物体1とパターンを表す物体2とを別々にモデル化して、ケースモデルM1とパターンモデルM2としたものであり、結合面ではメッシュが整合していない。コントロールポイントは端部でのみ共有している。「Tied Contactなし」では分離しているのに対し、「Tied Contactあり」では結合していることが分かる。
【0068】
また、基準時刻において物体間にギャップがある場合の解析結果を図8に示す。ケースモデルM1とパターンモデルM2との間にギャップがあっても問題なく解析できていることが分かる。
【0069】
また、3次元の解析結果を図9に示す。ケースモデルM1とパターンモデルM2との面同士の結合も問題なく解析できていることが分かる。
【0070】
また、図10に示すように、復元力(Tied Contact Force)はケースモデルM1からパターンモデルM2に定義する、あるいは、パターンモデルM2からケースモデルM1に定義するだけではなく、ケースモデルM1からパターンモデルM2への定義と、パターンモデルM2からケースモデルM1への定義とを同時に行うことで、安定して解析できることが分かる。
【0071】
図11は、IGA解析を用いてパターン付きタイヤの性能予測を実施した場合における転動時の接地圧分布結果を示す図である。
【0072】
図11の例では、ケースとパターンを別々にモデル化し、ケースモデルの面と、パターンモデルの面とを結合(Tied Contact)した場合について示している。FEMと比較して、同等の接地圧分布が得られることが確認されている。
【0073】
このように本実施形態によれば、パターン付きタイヤのモデルを作成する場合に、IGA解析を用いることで、タイヤの経時的な形状変化の再現を含む形状再現性が高く、解析精度の向上を図ることができる。
【0074】
また、FEM解析でタイヤモデルを作成する場合と比較して、同等以上の予測性能を有し、かつ、タイヤモデルの作成完了までの時間、労力を削減して、タイヤモデルを作成することができる。
【0075】
[第2の実施形態]
第2の実施形態では、モデル化に用いるスプライン関数としてT-スプライン関数を適用する形態について説明する。
【0076】
図12は、NURBSとT-スプラインとの違いの説明に供する図である。
【0077】
IGAでは、例えば、ベジェ曲線、NURBS(Non-Uniform Rational B-Spline)など様々なスプラインを扱うことができる。ベジェ曲線、B-スプラインでは、円を厳密に表現することはできないのに対し、NURBS、T-スプラインは厳密に円を表現することが可能とされる。そして、T-スプラインは、図12に示すように、NURBSに比べてコントロールポイントを削減することができる。T-スプラインを用いたIGAについては、例えば、「Y. Bazilevs et al., “Isogeometric analysis using T-splines,” Computer Methods in Applied Mechanics and Engineering, vol. 199, no. 5-8, pp. 229-263, 2010.」に記載されている。このことから、T-スプラインを用いたIGAがタイヤ解析に最も適していると言える。
【0078】
図13は、T-スプラインで作成したタイヤの断面内形状の一例を示す図である。また、図14は、T-スプラインを用いてコントロールポイントが削減されたベルト端付近を示す図である。
【0079】
図13及び図14に示すように、3次元空間におけるT-スプラインは、パラメトリック空間において直交するR軸、S軸、T軸で表現される。タイヤの断面内形状は、R軸、S軸で表現される2次元空間でT-スプラインを用いて作成する。NURBSではなくT-スプラインを用いることで、コントロールポイントを減らすことができ、効率よくモデルの作成、解析が可能となる。
【0080】
図15は、真円を表現するためのコントロールポイントの位置と重みの一例を示す図である。
【0081】
図15に示すように、上述の図13及び図14で作成した断面内形状をT-スプラインのT軸方向を周方向として展開する。T軸方向の基底関数は2次以上とする。初めに、タイヤ1周分を、0度から90度、90度から180度、180度から270度、270度から360度(=0度)の4つの領域に分ける。なお、タイヤの半径をr、コントロールポイントの重みをwとする。基底関数を2次とし、0度、90度、180度、270度ではC0連続とすれば、T軸方向のノットベクトルは、[0,0,0,1,1,2,2,3,3,4,4,4]となる。また、T-スプラインのコントロールポイントの重み(=w)は、45度、135度、225度、315度では、1/√2とし、それ以外は1とすることで真円を表現することができる。
【0082】
図16は、周方向展開したタイヤモデルの一例を示す図である。
【0083】
図16に示すように、始点と終点を同じコントロールポイントとすることで、1周分のタイヤモデルを作成することが可能となる。
【0084】
図17は、周方向にリファインメントし、再分割したタイヤモデルの一例を示す図である。
【0085】
上述の図16の例では周方向分割が粗すぎる場合がある。このため、図17に示すように、T-スプラインのリファインメントを実行し要素を分割するようにしてもよい。リファインメントとは、スプラインの形状を変えずに、再分割する技術である。例えば、上述の非特許文献1には、NURBSのリファインメントについて説明されているが、同様の考え方で、T-スプラインのリファインメントを行うことが可能である。
【0086】
このように本実施形態によれば、モデル化に用いるスプライン関数としてT-スプライン関数を適用することにより、NURBSと比較してコントロールポイントを削減することができる。このため、より効率的にモデルの作成、解析を行うことができる。
【0087】
[第3の実施形態]
第3の実施形態では、T-スプライン関数を用いて、タイヤを構成する膜部材(プライ、ベルト等)をモデル化する形態について説明する。
【0088】
図18は、膜部材と仮想ソリッドの一例を示す図である。なお、ここでいう膜部材(「膜」、「シェル」ともいう。)には、上述のプライ42、ベルト54等が含まれる。
【0089】
ここで、膜部材の定式化には主に2つのタイプがある。1つ目のタイプ(前者)は2次元要素に基礎を置き、要素内で2次元的に処理したものを3次元空間にマッピングする手法であり、2つ目のタイプ(後者)は初めから3次元空間に基礎を置くものである。IGAによる膜部材のモデル化では主に前者が用いられているが、定式化が複雑になる。そこで、本実施形態では、後者の手法、つまり、図18に示す膜部材(斜線部分)に対し、各節点を板厚分だけ摂動させた仮想節点によって仮想ソリッドを作成することで、膜部材をモデル化する手法を用いる。以下、この手法を、Degeneration型定式化と呼ぶ。
【0090】
例えば、T-スプラインを構成しているコントロールポイントにおける法線を計算し、コントロールポイントを摂動することで、仮想ソリッドを作成する。ここで、以下の式(4)~(6)に示すように、T-スプラインの微分を用いて接線ベクトルtを計算し、接線ベクトルtから法線ベクトルnを計算することで、精度よく法線ベクトルを計算することができる。
【0091】

・・・(4)
【0092】

・・・(5)
【0093】

・・・(6)
【0094】
但し、rはパラメトリック座標を示し、RはT-スプラインの各コントロールポイントに対する係数を示し、xはコントロールポイントの座標を示す。この方法で作成した膜モデルを用いて膜の引張り解析を行った結果を図19に示す。
【0095】
図19は、IGAとFEMによる膜解析の結果の比較例を示す図である。
【0096】
図19に示すように、「コード角度30°」及び「コード角度60°」の各々について、IGAによる膜解析では、FEMと同じ結果が得られていることが分かる。
【0097】
次に、膜モデルのT-スプラインをゴム(ソリッド)へ埋め込む方法について説明する。タイヤ解析を行うためには、ベルト54、プライ42などの膜モデルをソリッドに埋め込む必要がある。ソリッドへの埋め込みには、例えば以下に示す2つの方法が考えられる。
【0098】
(1)T-スプライン境界への埋め込み
コントロールポイントは、T-スプライン境界に存在するため、問題なく仮想T-スプラインソリッドを作成することができる。
【0099】
(2)T-スプライン内部(メッシュ境界)への埋め込み
T-スプラインの次数が2次以上である場合、メッシュ境界にコントロールポイントは存在しない。このため、コントロールポイントの摂動による仮想T-スプラインソリッドを作成することは不可能である。そこで、図20に示すように、膜を埋め込むメッシュ境界は、ノットを重ねることによってコントロールポイントをメッシュ境界に配置する。これにより、メッシュ境界に膜を埋め込むことが可能になる。
【0100】
図20は、メッシュ境界にコントロールポイントを配置した状態を模式的に示す図である。
【0101】
図20に示すように、メッシュ境界にコントロールポイントが配置されていない場合、コントロールポイントの摂動による仮想T-スプラインソリッドを作成することはできない。一方、ノットを重ねることによってメッシュ境界にコントロールポイントが配置されている場合、コントロールポイントの摂動による仮想T-スプラインソリッドを作成することができ、メッシュ境界に膜を埋め込むことが可能になる。
【0102】
このように本実施形態によれば、T-スプライン関数を用いて、タイヤを構成する膜部材(プライ、ベルト等)をモデル化することができる。
【0103】
また、本開示の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。要旨を逸脱しない範囲で上記実施形態に多様な変更または改良を加えることができ、当該変更または改良を加えた形態も本開示の技術的範囲に含まれる。
【国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)への貢献】
【0104】
持続可能な社会の実現に向けて、SDGsが提唱されている。本発明の一実施形態は「No.9_産業と技術革新の基盤を作ろう」などに貢献する技術となり得ると考えられる。
【符号の説明】
【0105】
10 タイヤモデル作成装置
11 CPU
11A モデル化部
11B 面結合部
11C 計算点配置部
11D 復元力計算部
12 ROM
13 RAM
14 I/O
15 記憶部
15A タイヤモデル作成プログラム
16 表示部
17 操作部
18 通信部
40 パターン付きタイヤ
図1
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