(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024039515
(43)【公開日】2024-03-22
(54)【発明の名称】スイッチング回路のゲート駆動回路、それを備えるモジュール、スイッチング電源
(51)【国際特許分類】
H02M 1/08 20060101AFI20240314BHJP
H02M 3/155 20060101ALI20240314BHJP
【FI】
H02M1/08 A
H02M3/155 H
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022144125
(22)【出願日】2022-09-09
(71)【出願人】
【識別番号】000116024
【氏名又は名称】ローム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 賢樹
(74)【代理人】
【識別番号】100133215
【弁理士】
【氏名又は名称】真家 大樹
(72)【発明者】
【氏名】篠崎 裕一
【テーマコード(参考)】
5H730
5H740
【Fターム(参考)】
5H730AA14
5H730AS05
5H730BB13
5H730DD04
5H730EE59
5H730FD01
5H730FG05
5H740AA05
5H740BA12
5H740BB01
5H740BC01
5H740BC02
5H740JA01
5H740JB01
5H740KK01
5H740MM01
(57)【要約】
【課題】デッドタイム期間における損失を低減する。
【解決手段】ローサイドドライバ204は、ローサイドトランジスタMLのゲートソース間に、0V、ローサイドトランジスタMLのゲートしきい値電圧Vgs(th)より高いハイ電圧V
DD、ゲートしきい値電圧Vgs(th)より低いバイアス電圧V
BIASを印加可能に構成される。ローサイドドライバ204は、ハイサイドトランジスタMHがオン、ローサイドトランジスタMLがオフであるハイ出力状態から、ハイサイドトランジスタMHがオフ、ローサイドトランジスタMLがオンであるロー出力状態に遷移する間に挿入されるデッドタイムにおいて、ローサイドトランジスタMLのゲートソース間に、バイアス電圧V
BIASを印加する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
GaN-HEMT(High Electron Mobility Transistor)であるハイサイドトランジスタおよびローサイドトランジスタを含むスイッチング回路のゲート駆動回路であって、
前記ハイサイドトランジスタを駆動するハイサイドドライバと、
前記ローサイドトランジスタを駆動するローサイドドライバと、
を備え、
前記ローサイドドライバは、前記ローサイドトランジスタのゲートソース間に、0V、前記ローサイドトランジスタのゲートしきい値電圧より高いハイ電圧、前記ゲートしきい値電圧より低いバイアス電圧を印加可能に構成され、
前記ローサイドドライバは、前記ハイサイドトランジスタがオン、前記ローサイドトランジスタがオフであるハイ出力状態から、前記ハイサイドトランジスタがオフ、前記ローサイドトランジスタがオンであるロー出力状態に遷移する間に挿入されるデッドタイムにおいて、前記ローサイドトランジスタのゲートソース間に、前記バイアス電圧を印加する、ゲート駆動回路。
【請求項2】
前記ローサイドドライバは、前記ハイ出力状態から前記デッドタイムに遷移するより前に、前記バイアス電圧の印加を開始する、請求項1に記載のゲート駆動回路。
【請求項3】
前記ローサイドドライバは、
前記ローサイドトランジスタのゲートにハイ電圧またはロー電圧を印加するプリドライバと、
前記バイアス電圧を規定する基準電圧を生成する電圧源と、
前記電圧源の出力と前記ローサイドトランジスタのゲートの間に接続されたスイッチと、
を含む、請求項1または2に記載のゲート駆動回路。
【請求項4】
前記電圧源は、温度に応じて前記基準電圧を変化させる、請求項3に記載のゲート駆動回路。
【請求項5】
前記ゲート駆動回路は、
前記ロー出力状態から前記ハイ出力状態に遷移する間に挿入されるデッドタイムにおいて、前記ローサイドトランジスタのゲートソース間に、前記0Vを印加する、請求項1または2に記載のゲート駆動回路。
【請求項6】
前記ハイサイドドライバは、
前記ハイサイドトランジスタのゲートソース間に、0V、前記ハイサイドトランジスタのゲートしきい値電圧より高いハイ電圧、前記ゲートしきい値電圧より低いバイアス電圧を印加可能に構成され、
前記ハイサイドドライバは、前記ロー出力状態から前記ハイ出力状態に遷移する間に挿入されるデッドタイムにおいて、前記ハイサイドトランジスタのゲートソース間に、前記バイアス電圧を印加する、請求項1または2に記載のゲート駆動回路。
【請求項7】
GaN-HEMT(High Electron Mobility Transistor)であるハイサイドトランジスタおよびローサイドトランジスタを含むスイッチング回路のゲート駆動回路であって、
前記ハイサイドトランジスタを駆動するハイサイドドライバと、
前記ローサイドトランジスタを駆動するローサイドドライバと、
を備え、
前記ハイサイドドライバは、前記ハイサイドトランジスタのゲートソース間に、0V、前記ハイサイドトランジスタのゲートしきい値電圧より高いハイ電圧、前記ゲートしきい値電圧より低いバイアス電圧を印加可能に構成され、
前記ハイサイドドライバは、前記ハイサイドトランジスタがオフ、前記ローサイドトランジスタがオンであるロー出力状態から、前記ハイサイドトランジスタがオン、前記ローサイドトランジスタがオフであるハイ出力状態に遷移する間に挿入されるデッドタイムにおいて、前記ハイサイドトランジスタのゲートソース間に、前記バイアス電圧を印加する、ゲート駆動回路。
【請求項8】
ひとつの半導体基板に一体集積化される、請求項1または2に記載のゲート駆動回路。
【請求項9】
請求項1、2、7のいずれかに記載のゲート駆動回路と、
前記ハイサイドトランジスタと、前記ローサイドトランジスタと、
を備える、モジュール。
【請求項10】
ハイサイドトランジスタおよびローサイドトランジスタと、
前記ハイサイドトランジスタおよび前記ローサイドトランジスタを駆動する請求項1、2、7のいずれかに記載のゲート駆動回路と、
を備える、スイッチング電源。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、スイッチング回路に関する。
【背景技術】
【0002】
DC/DCコンバータや、AC/DCコンバータ、インバータをはじめとするパワーエレクトロニクスの分野において、ハーフブリッジ回路やフルブリッジ回路などのスイッチング回路が用いられる。
【0003】
図1は、スイッチング回路100Rの回路図である。スイッチング回路100Rは、直列に接続されるハイサイドトランジスタMHおよびローサイドトランジスタMLと、それらを駆動するゲート駆動回路200Rを備える。ゲート駆動回路200Rは、ハイサイドトランジスタMHおよびローサイドトランジスタMLのオン、オフを相補的に制御することにより、スイッチング端子SWを、ハイ出力状態(入力電圧V
IN)およびロー出力状態(接地電圧0V)の二状態で切り替える。
【0004】
ゲート駆動回路200Rは、ハイサイドドライバ202、ローサイドドライバ204および整流素子D1を備える。ハイサイドトランジスタMHはNチャンネルトランジスタであり、それをターンオンするためには、入力電圧VINより高い駆動電圧が必要となる。入力電圧VINより高い駆動電圧を生成するために、ブートストラップ回路が利用される。整流素子D1は、外付けのブートストラップキャパシタCBとともにブートストラップ回路を構成する。
【0005】
ハイサイドトランジスタMHとローサイドトランジスタMLが同時にオンすると、貫通電流が流れるため、それを防止するために、ハイサイドトランジスタMHとローサイドトランジスタMLが両方オフとなるデッドタイムが挿入される。DC/DCコンバータをはじめとするいくつかのアプリケーションでは、スイッチング回路100がロー出力からハイ出力に遷移するときのデッドタイムの間、ローサイドトランジスタMLには逆電流が流れる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許出願公開第2020/0044554号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
スイッチング素子としては、従来、シリコン(Si)のMOSFETやバイポーラトランジスタが用いられていたが、近年、その代替として、窒化ガリウム(GaN)を用いた高電子移動度トランジスタ(HEMT:High Electron Mobility Transistor)が注目されている。GaN-HEMTは、優れた高周波数特性、低い動作抵抗と高い耐圧を有しており、Siデバイスとの置き換えにより、DC/DCコンバータなどの高効率化、小型化が期待される。
【0008】
ローサイドトランジスタMLがSi-MOSFETである場合、ハイ出力状態からロー出力状態に遷移する間に挿入されるデッドタイムの間、ローサイドトランジスタMLのボディダイオードに電流が流れ、このときのローサイドトランジスタMLの両端間電圧はボディダイオードの順方向電圧Vfとなる。
【0009】
これに対して、ローサイドトランジスタMLがGaN HEMTである場合、逆方向電流が流れるときのローサイドトランジスタMLの両端間電圧(逆方向電圧)は、Si-MOSFETのボディダイオードよりも大きな電圧(たとえば4V)となる。そのため、GaN HEMTを利用したスイッチング回路は、SiMOSFETを利用したスイッチング回路に比べて、デッドタイムにおけるローサイドトランジスタの損失が大きい。
【0010】
本開示は係る課題に鑑みてなされたものであり、そのある態様の例示的な目的のひとつは、デッドタイム期間における損失を低減することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本開示のある態様は、GaN-HEMT(High Electron Mobility Transistor)であるハイサイドトランジスタおよびローサイドトランジスタを含むスイッチング回路のゲート駆動回路に関する。ゲート駆動回路は、ハイサイドトランジスタを駆動するハイサイドドライバと、ローサイドトランジスタを駆動するローサイドドライバと、を備える。ローサイドドライバは、ローサイドトランジスタのゲートソース間に、0V、ローサイドトランジスタのゲートしきい値電圧より高いハイ電圧、ゲートしきい値電圧より低いバイアス電圧を印加可能に構成され、ローサイドドライバは、ハイサイドトランジスタがオン、ローサイドトランジスタがオフであるハイ出力状態から、ハイサイドトランジスタがオフ、ローサイドトランジスタがオンであるロー出力状態に遷移する間に挿入されるデッドタイムにおいて、ローサイドトランジスタのゲートソース間に、バイアス電圧を印加する。
【0012】
本開示の別の態様もまた、ゲート駆動回路である。このゲート駆動回路は、ハイサイドトランジスタを駆動するハイサイドドライバと、ローサイドトランジスタを駆動するローサイドドライバと、を備える。ハイサイドドライバは、ハイサイドトランジスタのゲートソース間に、0V、ハイサイドトランジスタのゲートしきい値電圧より高いハイ電圧、ゲートしきい値電圧より低いバイアス電圧を印加可能に構成され、ハイサイドドライバは、ハイサイドトランジスタがオフ、ローサイドトランジスタがオンであるロー出力状態から、ハイサイドトランジスタがオン、ローサイドトランジスタがオフであるハイ出力状態に遷移する間に挿入されるデッドタイムにおいて、ハイサイドトランジスタのゲートソース間に、バイアス電圧を印加する。
【0013】
なお、以上の構成要素を任意に組み合わせたもの、構成要素や表現を、方法、装置、システムなどの間で相互に置換したものもまた、本発明あるいは本開示の態様として有効である。さらに、この項目(課題を解決するための手段)の記載は、本発明の欠くべからざるすべての特徴を説明するものではなく、したがって、記載されるこれらの特徴のサブコンビネーションも、本発明たり得る。
【発明の効果】
【0014】
本開示のある態様によれば、デッドタイム中の損失を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図2】
図2は、実施形態1に係るゲート駆動回路を備えるスイッチング回路のブロック図である。
【
図4】
図4は、ローサイドドライバの構成例を示す回路図である。
【
図5】
図5は、実施形態2に係るゲート駆動回路を備えるスイッチング回路のブロック図である。
【
図6】
図6は、ゲート駆動回路を備えるDC/DCコンバータの回路図である。
【
図7】
図7は、変形例に係るDC/DCコンバータの回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
(実施形態の概要)
本開示のいくつかの例示的な実施形態の概要を説明する。この概要は、後述する詳細な説明の前置きとして、実施形態の基本的な理解を目的として、1つまたは複数の実施形態のいくつかの概念を簡略化して説明するものであり、発明あるいは開示の広さを限定するものではない。この概要は、考えられるすべての実施形態の包括的な概要ではなく、すべての実施形態の重要な要素を特定することも、一部またはすべての態様の範囲を線引きすることも意図していない。便宜上、「一実施形態」は、本明細書に開示するひとつの実施形態(実施例や変形例)または複数の実施形態(実施例や変形例)を指すものとして用いる場合がある。
【0017】
一実施形態に係るゲート駆動回路は、GaN-HEMT(High Electron Mobility Transistor)であるハイサイドトランジスタおよびローサイドトランジスタを含むスイッチング回路に使用される。ゲート駆動回路は、ハイサイドトランジスタを駆動するハイサイドドライバと、ローサイドトランジスタを駆動するローサイドドライバと、を備える。ローサイドドライバは、ローサイドトランジスタのゲートソース間に、0V、ローサイドトランジスタのゲートしきい値電圧より高いハイ電圧、ゲートしきい値電圧より低いバイアス電圧を印加可能に構成され、ローサイドドライバは、ハイサイドトランジスタがオン、ローサイドトランジスタがオフであるハイ出力状態から、ハイサイドトランジスタがオフ、ローサイドトランジスタがオンであるロー出力状態に遷移する間に挿入されるデッドタイムにおいて、ローサイドトランジスタのゲートソース間に、バイアス電圧を印加する。
【0018】
GaN-HEMTの逆方向電圧は、ゲートソース間電圧に対する依存性を有し、ゲートソース間電圧が大きいほど、逆方向電圧が小さくなる。そこで、デッドタイムの間、ゲートしきい値電圧を超えないバイアス電圧を、ローサイドトランジスタのゲートソース間に印加することにより、ローサイドトランジスタのオフ状態を維持しつつ、逆方向電圧を小さくでき、損失を低減できる。
【0019】
一実施形態において、ローサイドドライバは、ハイ出力状態からデッドタイムに遷移するより前に、バイアス電圧の印加を開始してもよい。これにより、デッドタイム中の全期間にわたり、損失を低減できる。
【0020】
一実施形態において、ローサイドドライバは、ローサイドトランジスタのゲートにハイ電圧またはロー電圧を印加するプリドライバと、バイアス電圧を規定する基準電圧を生成する電圧源と、電圧源の出力とローサイドトランジスタのゲートの間に接続されたスイッチと、を含んでもよい。
【0021】
一実施形態において、電圧源は、温度に応じて基準電圧を変化させてもよい。
【0022】
一実施形態において、ゲート駆動回路は、ロー出力状態からハイ出力状態に遷移する間に挿入されるデッドタイムにおいて、ローサイドトランジスタのゲートソース間に、0Vを印加してもよい。
【0023】
一実施形態において、ハイサイドドライバは、ハイサイドトランジスタのゲートソース間に、0V、ハイサイドトランジスタのゲートしきい値電圧より高いハイ電圧、ゲートしきい値電圧より低いバイアス電圧を印加可能に構成され、ハイサイドドライバは、ロー出力状態からハイ出力状態に遷移する間に挿入されるデッドタイムにおいて、ハイサイドトランジスタのゲートソース間に、バイアス電圧を印加してもよい。
【0024】
ハイサイドトランジスタに逆方向電流が流れるアプリケーションにおいては、ハイサイドトランジスタについても、デッドタイム中にバイアス電圧を印加することにより、損失を低減できる。
【0025】
一実施形態に係るゲート駆動回路は、ハイサイドトランジスタを駆動するハイサイドドライバと、ローサイドトランジスタを駆動するローサイドドライバと、を備える。ハイサイドドライバは、ハイサイドトランジスタのゲートソース間に、0V、ハイサイドトランジスタのゲートしきい値電圧より高いハイ電圧、ゲートしきい値電圧より低いバイアス電圧を印加可能に構成され、ハイサイドドライバは、ハイサイドトランジスタがオフ、ローサイドトランジスタがオンであるロー出力状態から、ハイサイドトランジスタがオン、ローサイドトランジスタがオフであるハイ出力状態に遷移する間に挿入されるデッドタイムにおいて、ハイサイドトランジスタのゲートソース間に、バイアス電圧を印加する。
【0026】
この構成によると、デッドタイムにおけるハイサイドトランジスタの損失を低減できる。
【0027】
一実施形態において、ゲート駆動回路は、ひとつの半導体基板に一体集積化されてもよい。「一体集積化」とは、回路の構成要素のすべてが半導体基板上に形成される場合や、回路の主要構成要素が一体集積化される場合が含まれ、回路定数の調節用に一部の抵抗やキャパシタなどが半導体基板の外部に設けられていてもよい。回路を1つのチップ上に集積化することにより、回路面積を削減することができるとともに、回路素子の特性を均一に保つことができる。
【0028】
一実施形態に係るモジュールは、上述のいずれかのゲート駆動回路と、ハイサイドトランジスタと、ローサイドトランジスタと、を備えてもよい。
【0029】
一実施形態に係るスイッチング電源は、ハイサイドトランジスタおよびローサイドトランジスタと、ハイサイドトランジスタおよびローサイドトランジスタを駆動するゲート駆動回路と、を備えてもよい。
【0030】
(実施形態)
以下、好適な実施形態について、図面を参照しながら説明する。各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、実施形態は、開示および発明を限定するものではなく例示であって、実施形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは、必ずしも開示および発明の本質的なものであるとは限らない。
【0031】
本明細書において、「部材Aが、部材Bと接続された状態」とは、部材Aと部材Bが物理的に直接的に接続される場合のほか、部材Aと部材Bが、それらの電気的な接続状態に実質的な影響を及ぼさない、あるいはそれらの結合により奏される機能や効果を損なわせない、その他の部材を介して間接的に接続される場合も含む。
【0032】
同様に、「部材Cが、部材Aと部材Bの間に接続された(設けられた)状態」とは、部材Aと部材C、あるいは部材Bと部材Cが直接的に接続される場合のほか、それらの電気的な接続状態に実質的な影響を及ぼさない、あるいはそれらの結合により奏される機能や効果を損なわせない、その他の部材を介して間接的に接続される場合も含む。
【0033】
また本明細書において、電圧信号、電流信号などの電気信号、あるいは抵抗、キャパシタ、インダクタなどの回路素子に付された符号は、必要に応じてそれぞれの電圧値、電流値、あるいは回路定数(抵抗値、容量値、インダクタンス)を表すものとする。
【0034】
(実施形態1)
図2は、実施形態1に係るゲート駆動回路200を備えるスイッチング回路100のブロック図である。スイッチング回路100は、ハイサイドトランジスタMH、ローサイドトランジスタML、ブートストラップキャパシタC
Bおよびゲート駆動回路200を備える。ハイサイドトランジスタMHおよびローサイドトランジスタMLは、GaN-HEMT(GaN-FET)である。
【0035】
ゲート駆動回路200は、その入力ピン(あるいは端子)INに、パルスの入力信号を受け、入力信号INに応じて、ハイサイドトランジスタMHおよびローサイドトランジスタMLを制御する。たとえば入力信号INがハイのとき、ハイサイドトランジスタMHがオン、ローサイドトランジスタMLがオフであり、スイッチング端子SWの電圧VSはハイとなり、入力信号INがローのとき、ハイサイドトランジスタMHがオフ、ローサイドトランジスタMLがオンであり、スイッチング端子SWの電圧VSはローとなる。
【0036】
ゲート駆動回路200は、ハイサイドドライバ202、ローサイドドライバ204、レベルシフタ206、デッドタイムコントローラ210、ダイオードD1を備え、ひとつの半導体基板に集積化されている。
【0037】
ゲート駆動回路200の出力ピンHOは、ハイサイドトランジスタMHのゲートと接続され、スイッチングピンVSは、ハイサイドトランジスタMHのソースおよびローサイドトランジスタMLのドレインと接続される。ゲート駆動回路200の出力ピンLOは、ローサイドトランジスタMLのゲートと接続される。
【0038】
デッドタイムコントローラ210は、入力信号INにもとづいて、相補的にハイレベルとなる2つのハイサイドパルスSHおよびローサイドパルスSLを発生する。ハイサイドパルスSHのハイ区間は、入力信号INのハイ区間に応じており、ローサイドパルスSLのハイ区間は、入力信号INのロー区間に応じている。デッドタイムコントローラ210は、ハイサイドトランジスタMHとローサイドトランジスタMLが同時にオンとならないように、入力信号INのレベルが変化するたびに、ハイサイドパルスSHとローサイドパルスSLが両方オフとなるデッドタイムを挿入する。
【0039】
ローサイドドライバ204は、ローサイドパルスSLにもとづいてローサイドトランジスタMLを駆動する。ハイサイドパルスMHは、レベルシフタ206を介してハイサイドドライバ202に入力される。ローサイドドライバ204は、ローサイドパルスSLが第1レベル(たとえばハイ)のときに、ローサイドトランジスタMLのゲートソース間に、GaN-HEMTのゲートしきい値電圧Vgs(th)より高いハイ電圧(VDD)を印加する。またローサイドドライバ204は、ローサイドパルスSLが第2レベル(たとえばロー)のときに、ローサイドトランジスタMLのゲートソース間に0Vを印加する。
【0040】
ハイサイドドライバ202の上側電源ノードN1はブートストラップピンVBと接続され、その下側電源ノードN2が、スイッチングピンVSと接続されており、レベルシフト後のハイサイドパルスSH’にもとづいて、ハイサイドトランジスタMHを駆動する。
【0041】
ブートストラップキャパシタCBの一端は、スイッチングピンVSと接続され、その他端はブートストラップピンVBと接続される。ダイオードD1のカソードは、VBピンを介してブートストラップキャパシタCBの他端と接続され、そのアノードには定電圧VREGが印加される。
【0042】
ハイサイドドライバ202は、ブートストラップピンVBとスイッチングピンVSの電位差VBS=VB-VS、つまりブートストラップキャパシタCBの両端間電圧を電源電圧として動作する。したがって、VBSをハイサイド電源電圧と称する。
【0043】
ハイサイドドライバ202は、ハイサイドパルスSH’が第1レベル(たとえばハイ)のときに、ハイサイドトランジスタMHのゲートソース間に、GaN-HEMTのゲートしきい値電圧Vgs(th)より高いハイ電圧(VBS)を印加する。またハイサイドドライバ202は、ハイサイドパルスSHが第2レベル(たとえばロー)のときに、ハイサイドトランジスタMHのゲートソース間に0Vを印加する。
【0044】
本実施形態において、ローサイドドライバ204は、ハイ電圧VDD、0Vに加えて、バイアス電圧VBIASを、ローサイドトランジスタMLのゲートソース間に印加できるように構成されている。バイアス電圧VBIASは、ローサイドトランジスタMLのゲートしきい値電圧Vgs(th)よりも低く定められる。たとえば、バイアス電圧VBIASは、Vgs(th)から、0.1~0.2V程度低い電圧とすることができる。
【0045】
ローサイドドライバ204は、ハイ出力状態からロー出力状態に遷移する間に挿入されるデッドタイムにおいて、ローサイドトランジスタMLのゲートソース間に、バイアス電圧VBIASを印加する。ローサイドドライバ204は、デッドタイムコントローラ210が生成する制御信号SBに応じて、バイアス電圧VBIASを出力する。
【0046】
以上がゲート駆動回路200の構成である。続いてその動作を説明する。
【0047】
図3は、
図2のゲート駆動回路200の動作波形図である。
【0048】
入力信号INは、ハイレベルとローレベルを交互に繰り返す。時刻t0に入力信号INがハイに遷移すると、それをトリガーとしてデッドタイムコントローラ210は、時刻t1に、ローサイドパルスSLをローに遷移させる。またデッドタイムTD1の経過後の時刻t2に、ハイサイドパルスSHをハイに遷移させる。このデッドタイムTD1の間、スイッチング電圧VSWは、-VREVとなる。VREVは、ローサイドトランジスタMLの逆方向電圧である。
【0049】
時刻t2にハイサイドパルスSHがハイとなり、ハイサイドトランジスタMHがオンすると、ハイ出力状態φHとなる。
【0050】
時刻t3に、入力信号INがローに遷移する。ローサイドドライバ204は、ハイ出力状態φHから次のデッドタイムTD2に遷移するより前に、つまりハイ出力状態φHの間に、バイアス電圧VBIASの印加を開始する。たとえばデッドタイムコントローラ210は、入力信号INのローへの遷移をトリガーとして、制御信号SBを直ちにアサート(たとえばハイ)とする。続く時刻t4に、デッドタイムコントローラ210は、ハイサイドパルスSHをローに遷移させる。時刻t4~t5の期間、ローサイドトランジスタMLのゲートソース間には、バイアス電圧VBIASが印加される。
【0051】
そして、時刻t4からデッドタイムTD2の経過後の時刻t5に、ローサイドパルスSLがハイとなると、ローサイドトランジスタMLのゲートソース間にハイ電圧VDDが印加される。その結果、ローサイドトランジスタMLがオンとなり、ロー出力状態φLとなる。
【0052】
ゲート駆動回路200はこの動作を繰り返す。以上がゲート駆動回路200の動作である。続いてその利点を説明する。
【0053】
デッドタイムTD2におけるスイッチング電圧VSWは、デッドタイムTD1と同様に、ローサイドトランジスタMLの逆方向電圧VREVに応じた電圧となるが、デッドタイムTD1では、ローサイドトランジスタMLのゲートソース間電圧が0Vであるのに対して、デッドタイムTD2では、ローサイドトランジスタMLのゲートソース間電圧は、VBIASである点で異なっている。GaN-HEMTの逆方向電圧VREVは、ゲートソース間電圧に依存し、ゲートソース間に正の電圧を加えると、逆方向電圧VREVは、ゲートソース間電圧が0Vのときに比べて、小さくなる。つまり、デッドタイムTD2における逆方向電圧VREV’は、デッドタイムTD1における逆方向電圧VREVよりも小さくなる。
【0054】
デッドタイムにおけるローサイドトランジスタMLの消費電力Pは、
P=I×VREV
となる。本実施形態によれば、デッドタイムTD2において、逆方向電圧VREVを小さくできるため、ローサイドトランジスタMLにおける損失を低減することができる。
【0055】
図4は、ローサイドドライバ204の構成例を示す回路図である。ローサイドドライバ204は、プリドライバ240、ダイオード242、スイッチ244、電圧源246を含む。
【0056】
プリドライバ240は、ローサイドパルスSLに応じて、ローサイドトランジスタMLのゲートに、ハイ電圧VDDまたはロー電圧0Vを印加する。
【0057】
電圧源246は、バイアス電圧VBIASを規定する基準電圧VREFを生成する。スイッチ244は、NMOSトランジスタであり、制御信号SBをゲートに受ける。スイッチ244は、制御信号SBがハイのときにオンとなる。スイッチ244と、ローサイドトランジスタMLのゲートの間には、ダイオード242が挿入される。
【0058】
プリドライバ240は、スリーステートバッファで構成してもよい。プリドライバ240は、
図3の時刻t
3~t
4の間、ディセーブル状態となり、その出力がハイインピーダンスとなってもよい。
【0059】
スイッチ244がオンとなると、ダイオード242を介して、基準電圧V
REFが、ローサイドトランジスタMLのゲートに供給される。ダイオード242の順方向電圧をVfとするとき、V
BIAS=V
REF-Vfとなる。ダイオード242を挿入することで、
図3のロー出力状態φ
Lにおいて、ローサイドトランジスタMLのゲートから電圧源246に向かって電流が逆流するのを防止できる。
【0060】
電圧源246は、温度に応じて基準電圧VREFを変化させてもよい。ローサイドトランジスタMLのゲートしきい値電圧Vgs(th)は、温度依存性を有しており、温度が高いほど、しきい値電圧Vgs(th)は低くなる。そこで、温度が高いほど、基準電圧VREFを低くすることにより、デッドタイム期間中の逆方向電圧を適切に制御できる。
【0061】
なお、ロー出力状態φLからハイ出力状態φHに遷移する間に挿入されるデッドタイムTD1の間は、ローサイドトランジスタMLのゲート電圧は0Vとされる。これにより、ローサイドトランジスタMLがセルフターンオンするのを防止することができる。
【0062】
図3では、デッドタイムTD2に先行して、ローサイドトランジスタMLのゲートソース間に、バイアス電圧V
BIASを印加しはじめる。言い換えると、バイアス電圧V
BIASを印加し始めるタイミングはハイ出力状態であればよいため、制御信号SBの生成に関しては、細かいタイミング制御は不要である。
【0063】
(実施形態2)
図5は、実施形態2に係るゲート駆動回路200Aを備えるスイッチング回路100Aのブロック図である。
【0064】
このスイッチング回路100Aは、スイッチング端子SWを介して電流が流れ出るソースモードと、スイッチング端子SWを介して外部から電流を吸い込むシンクモードの両方で動作する。スイッチング回路100Aがシンクモードで動作するとき、デッドタイムTD1,TD2において、ハイサイドトランジスタMHに逆方向電流が流れることとなる。
【0065】
そこでゲート駆動回路200Aでは、ハイサイドドライバ202が、ローサイドドライバ204と同様に、ハイ電圧、ロー電圧、バイアス電圧VBIASの3つの電圧を、ハイサイドトランジスタMHのゲートソース間に、印加可能に構成されている。
【0066】
具体的には、ハイサイドドライバ202は、ロー出力状態φLからハイ出力状態φHに遷移する間に挿入されるデッドタイムTD1において、ハイサイドトランジスタMHのゲートソース間に、バイアス電圧VBIASを印加する。なお、セルフターンオンを防止するため、デッドタイムTD2の間は、ハイサイドトランジスタMHのゲートソース間には0Vが印加される。
【0067】
実施形態2によれば、シンクモードで動作するときに、ハイサイドトランジスタMHの逆方向電圧が小さくなるため、消費電力を削減できる。
【0068】
(実施形態3)
実施形態3では、スイッチング回路は、ソースモードでの動作が支配的であり、シンクモードでの動作はほとんど発生しないとする。この場合、ハイサイドドライバ202のみ、ハイ電圧、ロー電圧、バイアス電圧の3つの電圧を出力可能とし、ローサイドドライバ204は、ハイ電圧とロー電圧の2つの電圧を出力可能としてもよい。
【0069】
続いてスイッチング回路100の用途を説明する。
【0070】
図6は、ゲート駆動回路200を備えるDC/DCコンバータ300の回路図である。DC/DCコンバータ300は、降圧(Buck)コンバータであり、ゲート駆動回路200に加えて、インダクタL1、出力キャパシタC1、コントローラ310を備える。コントローラ310は、DC/DCコンバータ300の出力電圧あるいは出力電流が、目標とする状態に近づくように変調されるパルス信号Spを生成するパルス変調器である。パルス信号Spは、ゲート駆動回路200の入力端子INに供給される。
【0071】
ゲート駆動回路200とハイサイドトランジスタMH、ローサイドトランジスタMLは、同じパッケージ内にモジュール化されてもよい。このパッケージには、さらにコントローラ310がモジュール化されてもよい。
【0072】
図7は、変形例に係るDC/DCコンバータ300の回路図である。この変形例では、
図6のコントローラ310とゲート駆動回路200が、同じIC(DC/DCコンバータの制御回路)400に集積化されている。
【0073】
なおデジタル制御電源の場合、パルス変調器において、パルス信号Spに替えて、デューティサイクル指令値を生成してもよい。デッドタイムコントローラ210は、デューティサイクル指令値にもとづいて、ハイサイドパルスSHとローサイドパルスSLを生成してもよい。
【0074】
DC/DCコンバータ300は、昇圧コンバータであってもよい。その場合、スイッチングトランジスタがローサイドトランジスタML、同期整流トランジスタがハイサイドトランジスタMHとなる。
【0075】
本開示に係る実施形態について、具体的な用語を用いて説明したが、この説明は、理解を助けるための例示に過ぎず、本開示あるいは請求の範囲を限定するものではない。本発明の範囲は、請求の範囲によって規定されるものであり、したがって、ここでは説明しない実施形態、実施例、変形例も、本発明の範囲に含まれる。
【0076】
スイッチング回路は、電源のほか、モータ駆動回路などさまざまな用途で使用されており、本発明は電源以外の用途にも適用可能である。
【0077】
実施形態にもとづき、具体的な語句を用いて本発明を説明したが、実施形態は、本発明の原理、応用を示しているにすぎず、実施形態には、請求の範囲に規定された本発明の思想を逸脱しない範囲において、多くの変形例や配置の変更が認められる。
【0078】
(付記)
本明細書には以下の技術が開示される。
【0079】
(項目1)
GaN-HEMT(High Electron Mobility Transistor)であるハイサイドトランジスタおよびローサイドトランジスタを含むスイッチング回路のゲート駆動回路であって、
前記ハイサイドトランジスタを駆動するハイサイドドライバと、
前記ローサイドトランジスタを駆動するローサイドドライバと、
を備え、
前記ローサイドドライバは、前記ローサイドトランジスタのゲートソース間に、0V、前記ローサイドトランジスタのゲートしきい値電圧より高いハイ電圧、前記ゲートしきい値電圧より低いバイアス電圧を印加可能に構成され、
前記ローサイドドライバは、前記ハイサイドトランジスタがオン、前記ローサイドトランジスタがオフであるハイ出力状態から、前記ハイサイドトランジスタがオフ、前記ローサイドトランジスタがオンであるロー出力状態に遷移する間に挿入されるデッドタイムにおいて、前記ローサイドトランジスタのゲートソース間に、前記バイアス電圧を印加する、ゲート駆動回路。
【0080】
(項目2)
前記ローサイドドライバは、前記ハイ出力状態から前記デッドタイムに遷移するより前に、前記バイアス電圧の印加を開始する、項目1に記載のゲート駆動回路。
【0081】
(項目3)
前記ローサイドドライバは、
前記ローサイドトランジスタのゲートにハイ電圧またはロー電圧を印加するプリドライバと、
前記バイアス電圧を規定する基準電圧を生成する電圧源と、
前記電圧源の出力と前記ローサイドトランジスタのゲートの間に接続されたスイッチと、
を含む、項目1または2に記載のゲート駆動回路。
【0082】
(項目4)
前記電圧源は、温度に応じて前記基準電圧を変化させる、項目3に記載のゲート駆動回路。
【0083】
(項目5)
前記ゲート駆動回路は、
前記ロー出力状態から前記ハイ出力状態に遷移する間に挿入されるデッドタイムにおいて、前記ローサイドトランジスタのゲートソース間に、前記0Vを印加する、項目1から4のいずれかに記載のゲート駆動回路。
【0084】
(項目6)
前記ハイサイドドライバは、
前記ハイサイドトランジスタのゲートソース間に、0V、前記ハイサイドトランジスタのゲートしきい値電圧より高いハイ電圧、前記ゲートしきい値電圧より低いバイアス電圧を印加可能に構成され、
前記ハイサイドドライバは、前記ロー出力状態から前記ハイ出力状態に遷移する間に挿入されるデッドタイムにおいて、前記ハイサイドトランジスタのゲートソース間に、前記バイアス電圧を印加する、項目1から5のいずれかに記載のゲート駆動回路。
【0085】
(項目7)
GaN-HEMT(High Electron Mobility Transistor)であるハイサイドトランジスタおよびローサイドトランジスタを含むスイッチング回路のゲート駆動回路であって、
前記ハイサイドトランジスタを駆動するハイサイドドライバと、
前記ローサイドトランジスタを駆動するローサイドドライバと、
を備え、
前記ハイサイドドライバは、前記ハイサイドトランジスタのゲートソース間に、0V、前記ハイサイドトランジスタのゲートしきい値電圧より高いハイ電圧、前記ゲートしきい値電圧より低いバイアス電圧を印加可能に構成され、
前記ハイサイドドライバは、前記ハイサイドトランジスタがオフ、前記ローサイドトランジスタがオンであるロー出力状態から、前記ハイサイドトランジスタがオン、前記ローサイドトランジスタがオフであるハイ出力状態に遷移する間に挿入されるデッドタイムにおいて、前記ハイサイドトランジスタのゲートソース間に、前記バイアス電圧を印加する、ゲート駆動回路。
【0086】
(項目8)
ひとつの半導体基板に一体集積化される、項目1から7のいずれかに記載のゲート駆動回路。
【0087】
(項目9)
項目1から8のいずれかに記載のゲート駆動回路と、
前記ハイサイドトランジスタと、前記ローサイドトランジスタと、
を備える、モジュール。
【0088】
(項目10)
ハイサイドトランジスタおよびローサイドトランジスタと、
前記ハイサイドトランジスタおよび前記ローサイドトランジスタを駆動する項目1から8のいずれかに記載のゲート駆動回路と、
を備える、スイッチング電源。
【符号の説明】
【0089】
100 スイッチング回路
MH ハイサイドトランジスタ
ML ローサイドトランジスタ
CB ブートストラップキャパシタ
200 ゲート駆動回路
202 ハイサイドドライバ
204 ローサイドドライバ
206 レベルシフタ
210 デッドタイムコントローラ
300 DC/DCコンバータ
310 コントローラ