(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024039527
(43)【公開日】2024-03-22
(54)【発明の名称】灯具ユニット
(51)【国際特許分類】
F21S 41/275 20180101AFI20240314BHJP
F21S 41/25 20180101ALI20240314BHJP
F21S 41/143 20180101ALI20240314BHJP
F21S 41/151 20180101ALI20240314BHJP
F21W 102/13 20180101ALN20240314BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20240314BHJP
F21Y 115/30 20160101ALN20240314BHJP
【FI】
F21S41/275
F21S41/25
F21S41/143
F21S41/151
F21W102:13
F21Y115:10
F21Y115:30
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022144144
(22)【出願日】2022-09-09
(71)【出願人】
【識別番号】000001133
【氏名又は名称】株式会社小糸製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100122183
【弁理士】
【氏名又は名称】小澤 一郎
(72)【発明者】
【氏名】伊東 樹生
(57)【要約】
【課題】軽量化が図られた新たな灯具を提供する。
【解決手段】灯具ユニットは、発光面40bが車両用灯具の正面を向く発光素子と、発光面40bと対向する入射面38aを有するフレネルレンズ38と、を備える。フレネルレンズ38は、発光面40bの正面に位置する集光用の集光レンズ部38bと、集光レンズ部38bの下方に設けられ、発光面40bから下方斜めに出射した光L1,L2が入射する拡散用の拡散レンズ部38c,38dと、を有する。拡散レンズ部38c,38dは、集光レンズ部38bの集光出射面39bと非連続な拡散出射面39c,39dで屈折した光が車両用灯具の正面に向けて出射するように構成されている。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
発光面が車両用灯具の正面を向く発光素子と、
前記発光面と対向する入射面を有するフレネルレンズと、を備え、
前記フレネルレンズは、
前記発光面の正面に位置する集光用の集光レンズ部と、
前記集光レンズ部の下方に設けられ、前記発光面から下方斜めに出射した光が入射する拡散用の拡散レンズ部と、を有し、
前記拡散レンズ部は、前記集光レンズ部の集光出射面と非連続な拡散出射面で屈折した光が車両用灯具の正面に向けて出射するように構成されていることを特徴とする灯具ユニット。
【請求項2】
前記フレネルレンズから出射した光を車両用灯具の正面に配光パターンとして投影する投影レンズを更に備え、
前記拡散レンズ部は、出射した光が前記配光パターンの上部範囲を照射するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の灯具ユニット。
【請求項3】
前記投影レンズは、前記フレネルレンズから出射した光が他の部材で反射せずに入射することを特徴とする請求項2に記載の灯具ユニット。
【請求項4】
前記拡散レンズ部は、
前記集光レンズ部より下方であって該集光レンズ部の先端よりも出射面が前方に位置する第1の拡散レンズ部と、
前記第1の拡散レンズ部より下方であって該第1の拡散レンズ部よりも出射面が前方に位置する第2の拡散レンズ部と、
を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の灯具ユニット。
【請求項5】
前記第2の拡散レンズ部は、ハイビーム用配光パターンの水平線より6~8°上方の領域を照射する光を出射するように構成されていることを特徴とする請求項4に記載の灯具ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、灯具ユニットに関し、例えば、車両用灯具に用いられる灯具ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ハイビーム用配光パターンを構成する個別照射領域をそれぞれ有する、個別点灯可能に構成された複数の発光素子が基板上に一列に搭載されてなる発光素子アレイと、発光素子アレイの前方に配置される投影レンズと、発光素子アレイの下方に配置されるリフレクタと、を備える灯具ユニットが考案されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開第16/013447号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述のような灯具ユニットに用いられているリフレクタは、耐熱性の観点から金属製であることが多く、重量が重くなりがちである。また、発光素子から下方に向かう光をより多く反射するためには、リフレクタの奥行きを延ばす必要があり、灯具ユニットの車両前後方向の厚みが大きくなってしまう。
【0005】
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その例示的な目的の一つは、所望の配光を実現しつつ軽量化が図られた新たな灯具ユニットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明のある態様の灯具ユニットは、発光面が車両用灯具の正面を向く発光素子と、発光面と対向する入射面を有するフレネルレンズと、を備える。フレネルレンズは、発光面の正面に位置する集光用の集光レンズ部と、集光レンズ部の下方に設けられ、発光面から下方斜めに出射した光が入射する拡散用の拡散レンズ部と、を有する。拡散レンズ部は、集光レンズ部の集光出射面と非連続な拡散出射面で屈折した光が車両用灯具の正面に向けて出射するように構成されている。
【0007】
この態様によると、発光素子の発光面から下方斜めに出射した光を拡散レンズ部での屈折により車両用灯具の正面に向けさせることができる。そのため、発光素子の発光面から下方斜めに出射した光をリフレクタで反射させて車両用灯具の正面に向けさせる場合と比較して、配光制御に必要な光学部材(フレネルレンズ)の車両前後方向の厚みを小さくできる。また、フレネルレンズはシリコーン製の樹脂レンズで構成することが可能であり、金属製のリフレクタを用いた場合と比較して、灯具ユニットの軽量化を図ることができる。
【0008】
フレネルレンズから出射した光を車両用灯具の正面に配光パターンとして投影する投影レンズを更に備えてもよい。拡散レンズ部は、出射した光が配光パターンの上部範囲を照射するように構成されていてもよい。これにより、ハイビーム用配光パターンといった水平線よりも上方を照射する配光パターンの照射領域を更に広げることができる。
【0009】
投影レンズは、フレネルレンズから出射した光が他の部材で反射せずに入射してもよい。これにより、フレネルレンズから出射した光が途中で反射せずに短い光路で投影レンズに到達するため、発光素子の光の利用効率を向上できる。
【0010】
拡散レンズ部は、集光レンズ部より下方であって該集光レンズ部の先端よりも出射面が前方に位置する第1の拡散レンズ部と、第1の拡散レンズ部より下方であって該第1の拡散レンズ部よりも出射面が前方に位置する第2の拡散レンズ部と、を有してもよい。これにより、フレネルレンズ全体の厚みを抑えつつ、発光素子の発光面から下方斜めに出射した光を配光パターンの照射領域の上方への拡散に利用できる。
【0011】
第2の拡散レンズ部は、ハイビーム用配光パターンの水平線より6~8°上方の領域を照射する光を出射するように構成されていてもよい。
【0012】
以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を製造方法、灯具や照明などの装置、発光モジュール、光源などの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、軽量化が図られた新たな灯具ユニットを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本実施の形態に係る車両用前照灯の概略正面図である。
【
図2】
図1の車両用前照灯を、
図1中のA-A線を通る水平面で切断したときの概略断面図である。
【
図3】
図3(a)は、ハイビーム用灯具ユニットを、
図2中のB-B線を通る垂直面で切断したときの断面図、
図3(b)は、
図3(a)中のC部の拡大図である。
【
図4】
図4(a)は、本実施の形態に係るフレネルレンズの正面図、
図4(b)は、本実施の形態に係るフレネルレンズの斜視図である。
【
図5】本実施の形態に係るハイビーム用灯具ユニットの主な構成を示す断面図である。
【
図6】ハイビーム用灯具ユニットにより形成されるハイビーム用配光パターンの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明を好適な実施の形態をもとに図面を参照しながら説明する。各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、実施の形態は、発明を限定するものではなく例示であって、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組合せは、必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
【0016】
図1は、本実施の形態に係る車両用前照灯10の概略正面図である。
図2は、
図1の車両用前照灯10を、
図1中のA-A線を通る水平面で切断したときの概略断面図である。車両用前照灯10は、車体の前部の左右両側にそれぞれ左側灯具と右側灯具とを備えているが、
図1には右側灯具のみを表している。左側灯具は、左右対称である以外は右側灯具と同様の構成を有するので、図示を省略する。
【0017】
車両用前照灯10は、車両前方方向に開口部を有するランプボディ18(
図2参照)と、このランプボディの開口部を覆う透明または半透明のアウターカバー16とで形成される灯室11とを有している。灯室11内には、ロービーム用灯具ユニット12とハイビーム用灯具ユニット14とが一台ずつ配置される。
【0018】
ロービーム用灯具ユニット12及びハイビーム用灯具ユニット14は、共通の支持板20上に固定されている。支持板20は、複数本(例えば3本)のエイミングスクリュー48によって、ランプボディ18に対して固定されている。エイミングスクリュー48を回転することによって、ロービーム用灯具ユニット12とハイビーム用灯具ユニット14の光軸Oを所定の角度範囲内で傾斜させる光軸調整が可能になる。
【0019】
ロービーム用灯具ユニット12はいわゆるPES型の灯具ユニットであり、投影レンズ22と、投影レンズ22を支持するレンズホルダー24と、例えばLED(Light Emitting diode)である複数の半導体発光素子からなる発光素子アレイ28と、発光素子アレイ28からの光を投影レンズ22に向けて反射するリフレクタ26と、を支持板20の正面側に備えている。ロービーム用灯具ユニット12は、支持板20の背面側に取り付けられた放熱フィン付きのヒートシンク30と、冷却ファン32とを更に備える。
【0020】
図3(a)は、ハイビーム用灯具ユニット14を、
図2中のB-B線を通る垂直面で切断したときの断面図、
図3(b)は、
図3(a)中のC部の拡大図である。以下、
図2及び
図3を参照して、ハイビーム用灯具ユニット14について説明する。
【0021】
ハイビーム用灯具ユニット14は、車両の走行状況や周囲の状況に応じて配光パターンを変更可能な灯具ユニットである。ハイビーム用灯具ユニット14は、投影レンズ34、レンズホルダー36、フレネルレンズ38、および発光素子アレイ40を備えている。
【0022】
投影レンズ34は、前方側表面が凸面で後方側表面が平面の平凸非球面レンズからなり、その後側焦点面上に形成される光源像を反転像として灯具前方の仮想鉛直スクリーン上に投影する。投影レンズ34は、筒状に形成されたレンズホルダー36の一方の開口部に取り付けられる。
【0023】
発光素子アレイ40は、基板41の上に搭載された1つ以上(本実施の形態では12個)の半導体発光素子40aで構成される。各半導体発光素子40aは、互いに同一の形状を有し、発光面が車両用前照灯10の正面を向くように、基板41の表面に直線状に配置されている。各発光素子は個別に点消灯可能であり、ハイビーム用配光パターンを水平方向に分割した個別照射領域をそれぞれ照射可能に構成されている。各発光素子の個別照射領域は、隣接する発光素子の個別照射領域と少なくとも一部が重なり合うようにすることが好ましい。
【0024】
半導体発光素子40aはそれぞれ、発光チップ(図示せず)と薄膜を有する。発光チップは、例えば1mm角程度の正方形の発光面を有する白色発光ダイオードによって構成される。なお、発光チップはこれに限られず、例えばレーザダイオードなど略点状に面発光する他の素子状の光源であってもよい。投影レンズ34の後方焦点Fは、半導体発光素子40aの表面に位置していてもよいし、後述するようにそれよりも前方に位置していてもよい。
【0025】
発光素子アレイ40の正面には、フレネルレンズ38が配置される。
図3(b)に示すように、フレネルレンズ38は、半導体発光素子40aの発光面40bと対向する入射面38aを有している。
【0026】
図3(b)に示すように、発光素子アレイ40の前方には、発光素子アレイ40から発せられる光の一部を遮光する遮光板42が設けられる。
【0027】
ランプボディ18の底面上には、発光素子アレイ40の点消灯を制御するための制御ユニット49が配置される。制御ユニット49は、図示しないカメラにより前走車や歩行者の位置を検出し、その位置に対応する個別照射領域を照射しないように発光素子アレイ40を制御することで、前走車のドライバーや歩行者にグレアを与えないようにするADB(Adaptive Driving Beam)を実現する。
【0028】
ハイビーム用灯具ユニット14は、支持板20の背面側に取り付けられた放熱フィン付きのヒートシンク44と、冷却ファン46とを更に備える。
【0029】
灯室11内には、ロービーム用灯具ユニット12、ハイビーム用灯具ユニット14およびランプボディ18の間にできる隙間を覆うように、樹脂製のエクステンション50,52,54が配置され、車両用前照灯10を正面から観察したときに内部の構造を隠している。
【0030】
図4(a)は、本実施の形態に係るフレネルレンズの正面図、
図4(b)は、本実施の形態に係るフレネルレンズの斜視図である。
図5は、本実施の形態に係るハイビーム用灯具ユニット14の主な構成を示す断面図である。
【0031】
図5に示すように、ハイビーム用灯具ユニット14は、発光面40bが車両用前照灯10の正面を向く半導体発光素子40aと、発光面40bと対向する入射面38aを有するフレネルレンズ38と、フレネルレンズ38から出射した光を車両用灯具の正面に配光パターンとして投影する投影レンズ34とを備えている。
【0032】
フレネルレンズ38は、発光面40bの正面に位置する集光用の集光レンズ部38bと、集光レンズ部38bの下方に設けられ、発光面40bから下方斜めに出射した光L1が入射する拡散用の拡散レンズ部38c及び発光面40bから光L1よりも更に下方斜めに出射した光L2が入射する拡散用の拡散レンズ部38dと、を有する。拡散レンズ部38c,38dは、集光レンズ部38bの集光出射面39bと非連続な拡散出射面39c,39dで屈折した光がハイビーム用灯具ユニット14の正面に向けて出射するように構成されている。
【0033】
フレネルレンズ38は、
図4(a)、
図4(b)に示すように、12個の半導体発光素子40aのそれぞれに対応するように、12個の集光レンズ部38b及び12対の拡散レンズ部38c,38dから構成される。
【0034】
これにより、ハイビーム用灯具ユニット14は、半導体発光素子40aの発光面40bから下方斜めに出射した光L1,L2を拡散レンズ部38c,38dでの屈折により車両用前照灯10の正面に向けさせることができる。そのため、半導体発光素子40aの発光面40bから下方斜めに出射した光L1,L2をリフレクタで反射させて車両用灯具の正面に向けさせる場合と比較して、配光制御に必要なフレネルレンズ38の車両前後方向(X方向)の厚みを小さくできる。また、フレネルレンズ38はシリコーン製の樹脂レンズで構成することが可能であり、金属製のリフレクタを用いた場合と比較して、ハイビーム用灯具ユニット14の軽量化を図ることができる。
【0035】
図6は、ハイビーム用灯具ユニット14により形成されるハイビーム用配光パターンの一例を示す図である。拡散レンズ部38c,38dは、出射した光がハイビーム用配光パターンPHの上部範囲R1を照射するように構成されている。これにより、ハイビーム用配光パターンといった水平線よりも上方を照射する配光パターンの照射領域を更に広げることができる。
【0036】
加えて、発光面40bから上方斜めに出射した光L3は、集光レンズ部38bで屈折し、更に投影レンズ34で屈折されることで、ハイビーム用配光パターンPHの下部範囲R2を照射するように構成されている。これにより、ハイビーム用配光パターンといった主に水平線よりも上方を照射する配光パターンにおいて、水平線よりも下方の領域である路面照射を実現できる。
【0037】
本実施の形態に係る投影レンズ34は、フレネルレンズ38から出射した光が他の部材で反射せずに入射する位置、換言するとフレネルレンズ38から出射した光が直接入射する位置に配置されている。これにより、フレネルレンズ38から出射した光が途中で反射せずに、また他の部材を透過せずに、短い光路で投影レンズ34に到達するため、半導体発光素子40aの光の利用効率を向上できる。
【0038】
本実施の形態に係る拡散レンズ部は、集光レンズ部38bより下方であって集光レンズ部38bの先端よりも拡散出射面39cが前方に位置する拡散レンズ部38cと、拡散レンズ部38cより下方であって拡散レンズ部38cよりも拡散出射面39dが前方に位置する拡散レンズ部38dとを有している。これにより、フレネルレンズ38全体の厚みを抑えつつ、半導体発光素子40aの発光面40bから下方斜めに出射した光をハイビーム用配光パターンPHの照射領域の上方への拡散に利用できる。
【0039】
特に、拡散レンズ部38dは、ハイビーム用配光パターンPHの水平線より6~8°上方の領域を照射する光を出射するように構成されている。あるいは、拡散レンズ部38dは、ハイビーム用配光パターンPHの水平線より6°以上、好ましくは8°以上上方の領域を照射する光を出射するように構成されていてもよい。また、拡散レンズ部38dは、拡散レンズ部38cよりも拡散出射面39dが前方に位置するため、ハイビーム用配光パターンPHの上部範囲R1の光度をより高めることができるとともに、半導体発光素子40aから出射する光の利用率を向上できる。
【0040】
また、本実施の形態に係るハイビーム用配光パターンPHは、発光素子アレイ40から出射した光のうちフレネルレンズ38を透過した透過光(屈折光)が投影レンズ34により車両前方に投影されたものである。そのため、リフレクタを用いた場合のように直接光と反射光とが混在した配光パターンよりも、配光パターン内の明暗のムラを少なくできる。
【0041】
本実施の形態に係る半導体発光素子40aの発光面40bは、一辺が0.8~2.0mm程度の矩形であってもよい。また、半導体発光素子40aの発光面40bとフレネルレンズ38の入射面38aとの距離は、0.5~1.5mm程度と非常に近い。そのため、フレネルレンズ38の材質は、耐熱性や成形性を考慮した材質が好ましく、例えば、シリコーンやガラスで構成されていてもよい。また、フレネルレンズ38は、Z方向の厚みが5~10mm程度であり、集光レンズ部38bは、Z方向の厚みが2~5mm程度である。また、投影レンズ34は、Z方向の厚みが20~30mm程度である。また、半導体発光素子40aの発光面40bと投影レンズ34の入射面34aとの距離は、20~40mm程度である。
【0042】
以上、本発明を上述の実施の形態を参照して説明したが、本発明は上述の実施の形態に限定されるものではなく、実施の形態の構成を適宜組み合わせたものや置換したものについても本発明に含まれるものである。また、当業者の知識に基づいて実施の形態における組合せや処理の順番を適宜組み替えることや各種の設計変更等の変形を実施の形態に対して加えることも可能であり、そのような変形が加えられた実施の形態も本発明の範囲に含まれうる。
【符号の説明】
【0043】
10 車両用前照灯、 14 ハイビーム用灯具ユニット、 34 投影レンズ、 34a 入射面、 38 フレネルレンズ、 38a 入射面、 38b 集光レンズ部、 38c 拡散レンズ部、 38d 拡散レンズ部、 39b 集光出射面、 39c 拡散出射面、 39d 拡散出射面、 40 発光素子アレイ、 40a 半導体発光素子、 40b 発光面、 R1 上部範囲、 R2 下部範囲、 PH ハイビーム用配光パターン。