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特開2024-39559顔認証装置、顔認証方法、顔認証プログラム、ドア解錠施錠システム及び顔認証システム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024039559
(43)【公開日】2024-03-22
(54)【発明の名称】顔認証装置、顔認証方法、顔認証プログラム、ドア解錠施錠システム及び顔認証システム
(51)【国際特許分類】
   G06V 40/16 20220101AFI20240314BHJP
   G06T 7/00 20170101ALI20240314BHJP
【FI】
G06V40/16 A
G06T7/00 510F
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022144205
(22)【出願日】2022-09-09
(71)【出願人】
【識別番号】501009849
【氏名又は名称】株式会社日立エルジーデータストレージ
(74)【代理人】
【識別番号】110001689
【氏名又は名称】青稜弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】増田 浩三
【テーマコード(参考)】
5B043
【Fターム(参考)】
5B043AA05
5B043AA09
5B043BA04
5B043CA05
5B043DA06
(57)【要約】      (修正有)
【課題】人物の顔認証に使用する適切な顔画像を取得できる可能性を向上できる顔認証装置、顔認証方法、顔認証プログラム、ドア解錠施錠システム及び顔認証システムを提供する。
【解決手段】撮像素子13を含むカメラCM1を含む顔認証装置としての端末100は、撮像範囲に人物が存在する場合において、第2モードで読み出された画像信号から生成された画像を用いて、姿勢検知を実行することにより、人物の顔の向き及び顔の領域を取得する。端末100は、人物の顔の向きがカメラの存在する方向にある場合、撮像素子13の動作モードを第2モードから第1モードに切り替え、第1モードで顔の領域に基づく顔周辺領域に対応する画素から読み出された画像信号から、人物の顔周辺領域を含む認証用画像を生成させ、認証用画像を用いて人物の顔認証を行うことにより、人物の認証を行う。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像範囲を撮像する撮像素子を含むカメラと、
前記撮像素子から出力される画像信号を用いて画像を生成する画像処理部と、
前記撮像素子の画像信号を読み出す動作モードを、画素数を削減することなく等倍で画像信号を読み出す第1モード、及び、前記第1モードより低解像度の画像を生成するための画像信号を読み出す第2モードの何れかに設定し、前記第1モード及び前記第2モードの何れかのモードで読み出された画像信号から前記画像処理部によって生成された前記画像を取得する制御部と、
を含み、
前記制御部は、
前記撮像範囲に人物が存在する場合において、前記撮像素子の前記動作モードを前記第2モードに設定し、前記第2モードで読み出された画像信号から生成された前記画像を用いて、姿勢検知を実行することにより、前記人物の顔の向き及び前記顔の領域を取得し、
前記人物の顔の向きが前記カメラの存在する方向にある場合、前記撮像素子の前記動作モードを前記第2モードから前記第1モードに切り替え、前記画像処理部によって、前記第1モードで前記顔の領域に基づく顔周辺領域に対応する画素から読み出された画像信号から、前記人物の前記顔周辺領域を含む認証用画像を生成させ、前記認証用画像を用いて前記人物の顔認証を行うことにより、前記人物の認証を行う、
ように構成された、
顔認証装置。
【請求項2】
請求項1に記載の顔認証装置において、
前記制御部は、
前記撮像範囲に、認証用のコードが表示された認証用コード表示媒体を手に持つ前記人物が存在する場合において、前記第2モードで読み出された画像信号から生成された前記画像を用いて、前記姿勢検知を実行することにより、前記人物の顔の向き及び前記顔の領域に加えて、前記人物の手の位置を更に取得し、
前記人物の顔の向きが前記カメラの存在する方向にある場合、前記画像処理部によって、前記第1モードで前記顔の領域に基づく前記顔周辺領域及び前記手の位置に基づく前記手を含む領域に対応する画素から読み出された画像信号から、前記人物の前記顔周辺領域に加えて、前記手を含む領域を更に含む前記認証用画像を生成させ、前記認証用画像を用いて前記人物の顔認証及び前記手を含む領域に存在する前記認証用コード表示媒体のコード認証を行うことにより、前記人物の認証を行う、
ように構成された、
顔認証装置。
【請求項3】
請求項1に記載の顔認証装置において、
前記制御部は、
前記撮像範囲に複数の前記人物が存在する場合において、
複数の前記人物のそれぞれについて、
前記姿勢検知を実行することにより、前記人物の顔の向き及び前記顔の領域を取得し、
複数の前記人物の全員の顔の向きが前記カメラの存在する方向にある場合、前記撮像素子の前記動作モードを前記第2モードから前記第1モードに切り替え、
複数の前記人物のそれぞれについて、
前記画像処理部によって、前記第1モードで、前記人物の前記顔の領域に基づく前記顔周辺領域に対応する画素から読み出された画像信号から、前記人物の前記顔周辺領域を含む前記認証用画像を生成させ、前記認証用画像を用いて前記人物の顔認証を行うことにより、前記人物の認証を行う、
ように構成された、
顔認証装置。
【請求項4】
請求項1に記載の顔認証装置において、
前記制御部は、
前記撮像範囲に複数の前記人物が存在する場合において、
複数の前記人物のそれぞれについて、
前記姿勢検知を実行することにより、前記人物の顔の向き及び前記顔の領域を取得し、
複数の前記人物のうちの少なくとも一人の人物の顔の向きが前記カメラの存在する方向にある場合、前記撮像素子の前記動作モードを前記第2モードから前記第1モードに切り替え、
前記少なくとも一人の人物のそれぞれについて、
前記画像処理部によって、前記第1モードで、前記人物の前記顔の領域に基づく前記顔周辺領域に対応する画素から読み出された画像信号から、前記人物の前記顔周辺領域を含む前記認証用画像を生成させ、前記認証用画像を用いて前記人物の顔認証を行うことにより、前記人物の認証を行う、
ように構成された、
顔認証装置。
【請求項5】
請求項4に記載の顔認証装置において、
前記制御部は、
複数の前記人物のうちの二人以上の人物の顔の向きが前記カメラの存在する方向にある場合、前記二人以上の人物に優先順位を設定し、優先順位の順番で、前記認証用画像の生成及び前記人物の認証を行う、
ように構成された、
顔認証装置。
【請求項6】
請求項2に記載の顔認証装置において、
前記制御部は、
前記撮像範囲に前記認証用コード表示媒体を手に持つ前記人物が複数人存在する場合において、
複数の前記人物のそれぞれについて、
前記姿勢検知を実行することにより、前記人物の顔の向き及び前記顔の領域に加えて、前記人物の手の位置を更に取得し、
複数の前記人物の全員の顔の向きが前記カメラの存在する方向にある場合、前記撮像素子の前記動作モードを前記第2モードから前記第1モードに切り替え、
複数の前記人物のそれぞれについて、
前記画像処理部によって、前記第1モードで前記顔の領域に基づく前記顔周辺領域及び前記手の位置に基づく前記手を含む領域に対応する画素から読み出された画像信号から、前記人物の前記顔周辺領域に加えて、前記手を含む領域を更に含む前記認証用画像を生成させ、前記認証用画像を用いて前記人物の顔認証及び前記手を含む領域に存在する前記認証用コード表示媒体のコード認証を行うことにより、前記人物の認証を行う、
ように構成された、
顔認証装置。
【請求項7】
請求項2に記載の顔認証装置において、
前記制御部は、
前記撮像範囲に前記認証用コード表示媒体を手に持つ前記人物が複数人存在する場合において、
複数の前記人物のそれぞれについて、
前記姿勢検知を実行することにより、前記人物の顔の向き及び前記顔の領域に加えて、前記人物の手の位置を更に取得し、
複数の前記人物のうちの少なくとも一人の人物の顔の向きが前記カメラの存在する方向にある場合、前記撮像素子の前記動作モードを前記第2モードから前記第1モードに切り替え、
前記少なくとも一人の人物のそれぞれについて、
前記画像処理部によって、前記第1モードで前記顔の領域に基づく前記顔周辺領域及び前記手の位置に基づく前記手を含む領域に対応する画素から読み出された画像信号から、前記人物の前記顔周辺領域に加えて、前記手を含む領域を更に含む前記認証用画像を生成させ、前記認証用画像を用いて前記人物の顔認証及び前記手を含む領域に存在する前記認証用コード表示媒体のコード認証を行うことにより、前記人物の認証を行う、
ように構成された、
顔認証装置。
【請求項8】
請求項7に記載の顔認証装置において、
前記制御部は、
複数の前記人物のうちの二人以上の人物の顔の向きが前記カメラの存在する方向にある場合、前記二人以上の人物に優先順位を設定し、優先順位の順番で、前記認証用画像の生成及び前記人物の認証を行う、
ように構成された、
顔認証装置。
【請求項9】
請求項6に記載の顔認証装置において、
情報を格納可能な記憶装置を備え、
前記制御部は、
複数の前記人物のそれぞれについて、
前記顔の領域及び前記顔認証の結果と、前記手の位置及び前記コード認証の結果とを互いに対応付けて前記記憶装置に格納する、
ように構成された、
顔認証装置。
【請求項10】
請求項1に記載の顔認証装置において、
前記制御部は、
前記顔認証を失敗した場合、前記顔認証を失敗した同一人物に対して、前記姿勢検知及び前記顔認証を所定回数だけ繰り返し、
前記姿勢検知及び前記顔認証を所定回数失敗した場合、前記顔認証を失敗した同一人物に対する顔認証を中止する、
ように構成された、
顔認証装置。
【請求項11】
請求項2に記載の顔認証装置において、
前記制御部は、
前記コード認証に失敗した場合、前記コード認証を失敗した同一人物に対して、前記姿勢検知及び前記コード認証を所定回数だけ繰り返し、
前記姿勢検知及び前記コード認証を所定回数失敗した場合、前記コード認証を失敗した同一人物に対する前記コード認証を中止する、
ように構成された、
顔認証装置。
【請求項12】
撮像範囲を撮像する撮像素子を含むカメラと、
前記撮像素子から出力される画像信号を用いて画像を生成する画像処理部と、
前記撮像素子の画像信号を読み出す動作モードを、画素数を削減することなく等倍で画像信号を読み出す第1モード、及び、前記第1モードより低解像度の画像を生成するための画像信号を読み出す第2モードの何れかに設定し、前記第1モード及び前記第2モードの何れかのモードで読み出された画像信号から前記画像処理部によって生成された前記画像を取得する制御部と、
を含む顔認証装置を用いた顔認証方法であって、
前記制御部によって、
前記撮像範囲に人物が存在する場合において、前記撮像素子の前記動作モードを前記第2モードに設定し、前記第2モードで読み出された画像信号から生成された前記画像を用いて、姿勢検知を実行することにより、前記人物の顔の向き及び前記顔の領域を取得し、
前記人物の顔の向きが前記カメラの存在する方向にある場合、前記撮像素子の前記動作モードを前記第2モードから前記第1モードに切り替え、前記画像処理部によって、前記第1モードで前記顔の領域に基づく顔周辺領域に対応する画素から読み出された画像信号から、前記人物の前記顔周辺領域を含む認証用画像を生成させ、前記認証用画像を用いて前記人物の顔認証を行うことにより、前記人物の認証を行う、
顔認証方法。
【請求項13】
コンピュータに、
撮像範囲を撮像する撮像素子を含むカメラの前記撮像素子から出力される画像信号を用いて画像を生成する画像処理と、
前記撮像素子の画像信号を読み出す動作モードを、画素数を削減することなく等倍で画像信号を読み出す第1モード、及び、前記第1モードより低解像度の画像を生成するための画像信号を読み出す第2モードの何れかに設定し、前記第1モード及び前記第2モードの何れかのモードで読み出された画像信号から前記画像処理によって生成された前記画像を取得する処理と、
を実行させる顔認証プログラムであって、
前記顔認証プログラムは、
前記コンピュータに、
前記撮像範囲に人物が存在する場合において、前記撮像素子の前記動作モードを前記第2モードに設定し、前記第2モードで読み出された画像信号から生成された前記画像を用いて、姿勢検知を実行することにより、前記人物の顔の向き及び前記顔の領域を取得し、
前記人物の顔の向きが前記カメラの存在する方向にある場合、前記撮像素子の前記動作モードを前記第2モードから前記第1モードに切り替え、前記画像処理によって、前記第1モードで前記顔の領域に基づく顔周辺領域に対応する画素から読み出された画像信号から、前記人物の前記顔周辺領域を含む認証用画像を生成させ、前記認証用画像を用いて前記人物の顔認証を行うことにより、前記人物の認証を行う処理を実行させる、
顔認証プログラム。
【請求項14】
請求項1に記載の顔認証装置と、
ドアと、
前記ドアの解錠及び施錠を実行するドア解錠施錠装置と、
を含むドア解錠施錠システムであって、
前記制御部は、
前記人物の認証結果に基づいて、前記ドア解錠施錠装置を介して、前記ドアの解錠及び施錠の何れかを行う、
ように構成された、
ドア解錠施錠システム。
【請求項15】
請求項1に記載の顔認証装置と、
前記顔認証装置を管理する管理装置と、
を含む顔認証システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、顔認証装置、顔認証方法、顔認証プログラム、ドア解錠施錠システム及び顔認証システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、撮像素子での処理動作を工夫し、これに画像処理回路での処理を組み合わせることによって効率よく顔検出処理を行う画像処理装置(以下、「従来装置」と称呼される。)を開示する。従来装置の画像処理回路は、撮像素子の解像度変換撮像動作によって得られた異なる時間の解像度変換撮像画像から移動物体が存在する可能性のある領域を検出し、検出した領域に対し撮像素子による部分撮像動作によって取得された部分画像データを対象として、人物の顔らしい領域を検出する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006-318364号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、従来装置では、人物の顔らしい領域を検出できた場合であっても、撮像時に人物の顔がカメラの方を向いていない場合には、取得された部分画像データは顔認証に使用する画像としては適切ではなく、部分画像データを対象として顔認証を行うことが難しくなってしまうことが生じ得る。更に、従来装置では、部分画像データは撮像範囲が狭いので人の移動により顔が撮像範囲から外れてしまうことによって、顔認証に使用する適切な画像を取得できない可能性がある。
【0005】
本発明は上記課題を解決するためになされた。即ち、本発明の目的の一つは、人物の顔認証に使用する適切な顔画像を取得できる可能性を向上できる顔認証装置、顔認証方法、顔認証プログラム、ドア解錠施錠システム及び顔認証システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の顔認証装置は、撮像範囲を撮像する撮像素子を含むカメラと、前記撮像素子から出力される画像信号を用いて画像を生成する画像処理部と、前記撮像素子の画像信号を読み出す動作モードを、画素数を削減することなく等倍で画像信号を読み出す第1モード、及び、前記第1モードより低解像度の画像を生成するための画像信号を読み出す第2モードの何れかに設定し、前記第1モード及び前記第2モードの何れかのモードで読み出された画像信号から前記画像処理部によって生成された前記画像を取得する制御部と、を含み、前記制御部は、前記撮像範囲に人物が存在する場合において、前記撮像素子の前記動作モードを前記第2モードに設定し、前記第2モードで読み出された画像信号から生成された前記画像を用いて、姿勢検知を実行することにより、前記人物の顔の向き及び前記顔の領域を取得し、前記人物の顔の向きが前記カメラの存在する方向にある場合、前記撮像素子の前記動作モードを前記第2モードから前記第1モードに切り替え、前記画像処理部によって、前記第1モードで前記顔の領域に基づく顔周辺領域に対応する画素から読み出された画像信号から、前記人物の前記顔周辺領域を含む認証用画像を生成させ、前記認証用画像を用いて前記人物の顔認証を行うことにより、前記人物の認証を行う、ように構成されている。
【0007】
本発明の顔認証方法は、撮像範囲を撮像する撮像素子を含むカメラと、前記撮像素子から出力される画像信号を用いて画像を生成する画像処理部と、前記撮像素子の画像信号を読み出す動作モードを、画素数を削減することなく等倍で画像信号を読み出す第1モード、及び、前記第1モードより低解像度の画像を生成するための画像信号を読み出す第2モードの何れかに設定し、前記第1モード及び前記第2モードの何れかのモードで読み出された画像信号から前記画像処理部によって生成された前記画像を取得する制御部と、を含む顔認証装置を用いた顔認証方法であって、前記制御部によって、前記撮像範囲に人物が存在する場合において、前記撮像素子の前記動作モードを前記第2モードに設定し、前記第2モードで読み出された画像信号から生成された前記画像を用いて、姿勢検知を実行することにより、前記人物の顔の向き及び前記顔の領域を取得し、前記人物の顔の向きが前記カメラの存在する方向にある場合、前記撮像素子の前記動作モードを前記第2モードから前記第1モードに切り替え、前記画像処理部によって、前記第1モードで前記顔の領域に基づく顔周辺領域に対応する画素から読み出された画像信号から、前記人物の前記顔周辺領域を含む認証用画像を生成させ、前記認証用画像を用いて前記人物の顔認証を行うことにより、前記人物の認証を行う。
【0008】
本発明の顔認証プログラムは、コンピュータに、撮像範囲を撮像する撮像素子を含むカメラの前記撮像素子から出力される画像信号を用いて画像を生成する画像処理と、前記撮像素子の画像信号を読み出す動作モードを、画素数を削減することなく等倍で画像信号を読み出す第1モード、及び、前記第1モードより低解像度の画像を生成するための画像信号を読み出す第2モードの何れかに設定し、前記第1モード及び前記第2モードの何れかのモードで読み出された画像信号から前記画像処理によって生成された前記画像を取得する処理と、を実行させる顔認証プログラムであって、前記顔認証プログラムは、前記コンピュータに、前記撮像範囲に人物が存在する場合において、前記撮像素子の前記動作モードを前記第2モードに設定し、前記第2モードで読み出された画像信号から生成された前記画像を用いて、姿勢検知を実行することにより、前記人物の顔の向き及び前記顔の領域を取得し、前記人物の顔の向きが前記カメラの存在する方向にある場合、前記撮像素子の前記動作モードを前記第2モードから前記第1モードに切り替え、前記画像処理によって、前記第1モードで前記顔の領域に基づく顔周辺領域に対応する画素から読み出された画像信号から、前記人物の前記顔周辺領域を含む認証用画像を生成させ、前記認証用画像を用いて前記人物の顔認証を行うことにより、前記人物の認証を行う処理を実行させる。
【0009】
本発明のドア解錠施錠システムは、上記の顔認証装置と、ドアと、前記ドアの解錠及び施錠を実行するドア解錠施錠装置と、を含むドア解錠施錠システムであって、前記制御部は、前記人物の認証結果に基づいて、前記ドア解錠施錠装置を介して、前記ドアの解錠及び施錠の何れかを行う、ように構成されている。
【0010】
本発明の顔認証システムは、上記の顔認証装置と、前記顔認証装置を管理する管理装置と、を含む。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、人物の顔認証に使用する適切な顔画像を取得できる可能性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は本発明の第1実施形態に係る端末を含むシステムの構成例を示すシステム構成図である。
図2図2は端末の構成例を示す概略ブロック図である。
図3図3は端末の作動の概要を説明するための図である。
図4A図4Aは端末の作動の概要を説明するための図である。
図4B図4Bは端末の作動の概要を説明するための図である。
図5図5は端末が実行する処理フローを示すフローチャートである。
図6図6は本発明の第2実施形態に係る端末の作動の概要を説明するための図である。
図7図7は端末が実行する処理フローを示すフローチャートである。
図8A図8Aは本発明の第3実施形態に係る端末の作動の概要を説明するための図である。
図8B図8Bは本発明の第3実施形態に係る端末の作動の概要を説明するための図である。
図9図9は端末が実行する処理フローを示すフローチャートである。
図10図10は本発明の第4実施形態に係る端末の構成例を示す概略ブロック図である。
図11A図11Aは端末の作動の概要を説明するための図である。
図11B図11Bは端末の作動の概要を説明するための図である。
図12図12は端末が実行する処理フローを示すフローチャートである。
図13A図13Aは本発明の第5実施形態に係る端末の作動の概要を説明するための図である。
図13B図13Bは本発明の第5実施形態に係る端末の作動の概要を説明するための図である。
図14図14は端末が実行する処理フローを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の各実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、実施形態の全図において、同一又は対応する部分には同一の符号を付す場合がある。
【0014】
以下の説明では、識別情報について説明する際、「ID」等の表現を用いるが、これ以外の識別情報(例えば、識別番号等)に置換されてもよい。また、以下の説明では、機能ブロックを主語として処理を説明する場合があるが、処理の主語が、機能ブロックに代えて、CPU又は装置とされてもよい。
【0015】
<<第1実施形態>>
図1は本発明の第1実施形態に係る端末100を含むシステムの構成例を示すシステム構成図である。図1に示すように、システムは、カメラCM1を備える端末100とドア解錠施錠装置200とを含む。端末100及びドア解錠施錠装置200は、図示しないネットワークを介して互いに情報を送受信可能に接続されている。なお、端末100は、便宜上、「顔認証装置」とも称呼される場合がある。
【0016】
図2は端末100の構成例を示す概略ブロック図である。図2に示すように、端末100は、CPU11と、バス12と、撮像素子13及びISP(Image Signal Processor)14を含むカメラCM1と、メモリ15と、姿勢検知部16と、モード制御部17と、顔認証部18と、タッチパネル19と、LCDC(liquid crystal display controller)20と、LCD(liquid crystal display)21と、音声処理回路22と、SP(speaker)23と、MIC(microphone)24と、解錠制御部25と、補助記憶装置26と、を含む。CPU11と、撮像素子13と、ISP14と、メモリ15と、姿勢検知部16と、モード制御部17と、顔認証部18と、タッチパネル19と、LCDC20と、LCD21と、音声処理回路22と、SP23と、MIC(microphone)24と、解錠制御部25と、補助記憶装置26とは、バス12を介して互いに通信可能に接続されている。なお、カメラCM1は、図示しないレンズを含む光学系を含む。ISP14は端末100に含まれていれば、カメラCM1に含まれていなくてもよい。図示は省略するが、端末100は、端末100をネットワークに接続するためのインタフェースを含んでいてもよい。
【0017】
CPU11はメモリ15に、補助記憶装置26に格納された各種プログラムをロードし、メモリ15にロードされたプログラムを実行することにより、端末100の姿勢検知部16、モード制御部17、顔認証部18及び解錠制御部25などの各機能を実現する。
【0018】
撮像素子13は、画像を電気信号に変換して取り出すための素子であり、格子状に並んだ複数の画素と、周知の読み出し回路等とを含む。撮像素子13には、カメラCM1が備える光学系(不図示)によって集光された光が入射する。撮像素子13は、光学系(不図示)からの入射光を受光し、光電変換を行って、画像信号を生成し出力する。画像信号は、RAWデータとしてISP14に出力される。
【0019】
ISP14は、RAWデータをJPEG等に変換する等、LCD20に表示可能なデータ形式の画像データを生成するための処理を行うことにより、画像データ(画像)を生成する。ISP14は、モード制御部17からの指令に応じて、撮像素子13の動作モードを画素加算モード及び等倍読み出しモードの何れかに設定する。なお、ISP14は、便宜上、「画像処理部」とも称呼される場合がある。等倍読み出しモードは、便宜上、「第1モード」とも称呼される場合があり、画素加算モードは、便宜上、「第2モード」とも称呼される場合がある。
【0020】
画素加算モードでは、撮像素子13は、複数の画素(例えば、上下2画素の4画素)で構成されるブロック単位で各画素からの画像信号を加算することにより、各ブロック単位の画素から加算画像信号を読み出して出力する。
【0021】
等倍読み出しモードでは、撮像素子13は、画素数を削減することなく各画素から画素毎の画像信号を読み出して出力する。
【0022】
等倍読み出しモードでは、ISP14によって読み出す画素が指定されることによって、撮像素子13は、指定された画素から画素毎の画像信号を読み出して出力できるようになっている。
【0023】
メモリ15は、主記憶装置(例えば、RAM)であり、メモリ15には、上述したようにCPU11が実行する各種プログラムがロードされ、CPU11が各種プログラムを実行する際に使用するデータが一時的に記憶される。
【0024】
姿勢検知部16は、ISP14によって生成された画像データ(画像)を取得し、取得した画像データを用いてユーザUs1(人物)の姿勢検知を実行する。姿勢検知とは、ユーザUs1の画像に基づいて、ユーザUs1の骨格、関節、所定部位(例えば、目、耳、口、鼻)等を抽出(認識)することである。なお、姿勢検知は、周知のアルゴリズムにより実現可能であるので、詳細な説明は省略する。
【0025】
姿勢検知部16は、姿勢検知により、画像からユーザUs1の骨格、関節、所定部位等を抽出(認識)し、これらを表す情報(例えば、線L10(図3を参照。)で表された骨格等の位置情報等)を取得する。なお、位置情報は、例えば、所定の2次元座標におけるxy座標(値)(=x、y)で表される。
姿勢検知部16は、検出したユーザUs1の骨格等を表す情報から顔の向き及び顔の領域を示す座標(顔座標)を検出する。
【0026】
モード制御部17は、姿勢検知部16の検出結果に基づいて、ISP14を介して、撮像素子13の動作モードを切り替える。
【0027】
顔認証部18は、ISP14から取得した顔周辺領域の画像を用いて、顔認証を実行する。なお、「顔周辺領域」とは、少なくとも顔全体を含む領域であり、例えば、顔全体及び顔の周辺を含む領域である。端末100は、画像にて検出されたユーザUs1の顔の特徴量を抽出する。端末100は、抽出した特徴量に基づいて、抽出した特徴量が端末100の補助記憶装置26に格納されたユーザ管理情報26aに登録済みの顔の特徴量と一致するユーザUs1を特定できた場合、そのユーザUs1を登録済みのユーザ本人であると認証する(即ち、認証が成功する。)。
【0028】
姿勢検知部16、モード制御部17及び顔認証部18は、例えば、プログラムにより構成される。CPU11は、プログラムを実行することにより、姿勢検知部16、モード制御部17及び顔認証部18の各機能を実現する。なお、姿勢検知部16、モード制御部17及び顔認証部18は、便宜上、「制御部」とも称呼される場合がある。制御部は、解錠制御部25を含んでいてもよく、図10のコード認証部115を含んでいてもよい。
【0029】
タッチパネル19はタッチスクリーンとも称呼され、画面に触れた位置を検知することが可能なパネルである。
【0030】
LCDC20は、LCDコントローラであり、画像データを取得し、LCD20に画像を表示する。
【0031】
LCD21は、画像を表示可能な液晶ディスプレイ(表示装置)である。
【0032】
音声処理回路22は、端末100から出力する音声を生成するための処理を行う回路である。
【0033】
SP23は、電気信号を音に変換する装置である。
【0034】
MIC24は、外部の音を集音する集音装置である。
【0035】
解錠制御部25は、顔認証部18による認証結果に応じて、ドア解錠施錠装置200にドアDR1の電気錠202を解錠及び閉錠の何れかに制御させるための解錠制御信号を送信する。解錠制御部25は、例えば、プログラムにより構成される。CPU11は、プログラムを実行することにより、解錠制御部25の機能を実現する。
【0036】
補助記憶装置26は、データの読み出し及び書き込み可能な不揮発性の記憶装置(記憶媒体)であり、上述したプログラム及びユーザ管理情報26a等が格納されている。ユーザ管理情報26aには、例えば、ユーザを識別するためのユーザIDと、ユーザの名称と、ユーザの顔の特徴量とが互いに対応付けられて格納されている。
【0037】
ドア解錠施錠装置200は、解錠制御装置201(解錠施錠制御装置)と電気錠202とドア開閉センサ203とを含む。解錠制御装置201は、端末100の解錠制御部25から送信される解錠制御信号(解錠信号、施錠信号)を受信し、受信した解錠制御信号(解錠信号、施錠信号)に応じて電気錠202を制御するための制御装置である。
【0038】
電気錠202は、ドアDR1に設置される。電気錠202は、受信した解錠制御信号に応じて解錠制御装置201から送信される信号により、施錠及び解錠の何れかに制御される。電気錠202が施錠及び解錠の何れかに制御されることにより、ドアDR1が施錠及び解錠の何れかに制御される。
【0039】
ドア開閉センサ203は、ドアDR1が開状態及び閉状態の何れの状態にあるかを検出する周知のセンサである。ドア開閉センサ203は、ドアDR1が開状態及び閉状態の何れの状態にあるかを検出し、端末100に送信する。
【0040】
端末100は、ドアDR1が閉状態から開状態に変化した場合にドアDR1が開いたこと(ドア開)を検出し、ドアDR1が開状態から閉状態に変化した場合にドアDR1が閉まったこと(ドア閉)を検出する。
【0041】
<作動の概要>
第1実施形態に係る端末100の作動の概要について説明する。第1実施形態に係る端末100のモード制御部17は、撮像素子13の動作モードを、画素加算モード及び等倍読み出しモードの何れかに設定する(切り替える)ように制御する。
【0042】
モード制御部17は、端末100の動作を開始(図示しない端末100の電源をON)した直後において、撮像素子13の動作モードを画素加算モードに設定する。図3に示すように、画素加算モードでは、撮像素子13は、複数の画素から構成されるブロック単位で各画素からの画像信号を加算し、加算した画像信号を出力する。ISP14には、撮像素子13から加算した画像信号が入力される。ISP14は入力された画像信号を用いて、画像データを生成する。画素加算モードの一例では、撮像素子13は枠線BRに示すように上下2画素(計4画素)からの画像信号を加算して読み出してISP14に出力し、縦及び横のそれぞれの画素数を1/2に縮小する。なお、図3の画素数はあくまでも例示であり、撮像素子13の画素数及び各画像の画素数は図に示した画素数に限定されるものではない(他の図においても同様。)。
【0043】
姿勢検知部16は、カメラCM1の撮像範囲にユーザUs1が存在している場合に取得された画像データを用いて、画像に映るユーザUs1(人物)の姿勢検知を実行する。端末100は、画素加算モードで取得された画像を用いて姿勢検知を実行することにより、高画素の撮像素子13を使用した場合であっても、姿勢検知の処理負荷を低減できる。
【0044】
姿勢検知部16は、姿勢検知によって、ユーザUs1の顔の向き及び画像中の顔の領域を示す座標(顔座標)を取得する。姿勢検知部16は、ユーザUs1の顔の向きがカメラCM1の存在する方向にあるか否かを判定することによって、ユーザUs1の顔がカメラCM1の方を向いているか否かを判定する。
【0045】
モード制御部17は、姿勢検知部16から判定結果を取得し、判定結果に基づいて、撮像素子13の動作モードを切り替える。具体的に述べると、ユーザUs1の顔がカメラCM1の方を向いている場合、モード制御部17は、撮像素子13の動作モードを、画素加算モードから等倍読み出しモードに切り替える。
【0046】
更に、モード制御部17は、顔座標に基づいて、ISP14を介して、撮像素子13に対して画像信号を出力させる顔周辺領域に対応する画素を指定する。ISP14は、撮像素子13の顔周辺領域のみに対応する画素から画像信号を出力するように設定する。
【0047】
これにより、図4Aに示すように、等倍読み出しモードでは、ISP14は、全体画像の一部の領域の画像(全体画像から顔周辺領域を切り出した画像)である顔周辺領域の画像を生成する。即ち、撮像素子13は、撮像素子13の枠線R1により示す顔周辺領域に対応する各画素から画像信号を読み出してISP14に出力する。ISP14は、撮像素子13から入力された画像信号を用いて、顔周辺領域の画像データを生成する。端末100の顔認証部18は、画像データを用いて、顔認証を実行する。
【0048】
なお、図4Bに示すように、画像中のユーザUs1の位置が変わっても、全体画像の一部の領域の画像である顔周辺領域の画像を生成することができる。即ち、姿勢検知部16は、ユーザUs1の位置が変化しても、随時ユーザUs1の動きを追従できるので、ユーザUs1の位置に応じた顔周辺領域を特定できる。ISP14は、等倍読み出しモードで、撮像素子13に枠線R2により示す姿勢検知部16によって特定された顔周辺領域に対応する各画素から画像信号を読み出させて出力させ、撮像素子13から入力された画像信号を用いて、顔周辺領域の画像データを生成する。端末100の顔認証部18は、画像中のユーザUs1の位置が変わっても、画像データを用いて、顔認証を実行することができる。
【0049】
モード制御部17は、顔認証を実行した後、撮像素子13の動作モードを、等倍読み出しモードから画素加算モードに設定する(切り替える。)。
【0050】
以上説明したように、第1実施形態に係る端末100は、低処理負荷且つ広い範囲の画像を取得可能な画素加算モードでユーザUs1の姿勢検知を実行する。端末100は、姿勢検知の結果に基づいて、ユーザUs1の顔がカメラCM1の方を向いているときに、撮像素子13の動作モードを等倍読み出しモードに切り替えて、ユーザUs1の顔認証に必要な(適切な)顔の正面の顔を含む顔周辺領域の画像を取得する。端末100は、取得したユーザUs1の顔周辺領域の画像を用いて顔認証を実行する。これにより、端末100は、低処理負荷で顔認証に必要な(適切な)顔画像を取得できる可能性を向上できる。
【0051】
<具体的作動>
第1実施形態に係る端末100の具体的作動について説明する。図5は端末100が実行する処理フローを示すフローチャートである。なお、ステップ501、ステップ510及びステップ511は、端末100の解錠制御部25によって実行される。ステップ503は、端末100の姿勢検知部16によって実行される。ステップ502、ステップ504、ステップ505及びステップ506は、端末100のモード制御部17によって実行される。ステップ507は、端末100のISP14によって実行される。ステップ508及びステップ509は、端末100の顔認証部18によって実行される。
【0052】
端末100はステップ500から処理を開始して以下に述べるステップ501乃至ステップ503の処理を順に実行した後、ステップ504に進む。
【0053】
ステップ501:端末100は、解錠制御装置201にドアDR1の電気錠202を施錠するための施錠信号を送信することにより、解錠制御装置201によってドアDR1の電気錠202を施錠させる。
【0054】
ステップ502:端末100は、撮像素子13の動作モードを画素加算モードに設定する。
【0055】
ステップ503:端末100は、画像データを用いて、姿勢検知を実行する。
【0056】
端末100はステップ504に進むと、姿勢検知によって人物が検知されたか否かを判定する。
【0057】
姿勢検知によって人物が検知されていない場合、端末100はステップ504にて「No」と判定してステップ503に戻る。
【0058】
姿勢検知によって人物が検知された場合、端末100はステップ504にて「Yes」と判定してステップ505に進み、姿勢検知によって検出した顔の向きがカメラCM1の存在する方向にあるか否かを判定することによって、人物の顔がカメラCM1の方を向いているか否かを判定する。
【0059】
人物の顔がカメラCM1の方を向いていない場合、端末100はステップ505にて「No」と判定してステップ503に戻る。
【0060】
人物の顔がカメラCM1の方を向いている場合、端末100はステップ505にて「Yes」と判定し、以下に述べるステップ506乃至ステップ508の処理を順に実行した後、ステップ509に進む。
【0061】
ステップ506:端末100は、撮像素子13の動作モードを等倍読み出しモードに切り替える。
【0062】
ステップ507:端末100は、姿勢検知によって検出した顔座標に基づいて、顔周辺領域の画像を生成して出力する。
【0063】
ステップ508:端末100は、顔周辺領域の画像を用いて、画像から顔の特徴量を抽出し、抽出した顔の特徴量と一致する顔の特徴量がユーザ管理情報26aに登録されているか否かを判定することにより、顔認証を実行する。
【0064】
端末100は、ステップ509に進むと、顔認証において、抽出した顔の特徴量と一致する顔の特徴量がユーザ管理情報26aに登録されているか否かを判定する。
【0065】
抽出した顔の特徴量と一致する顔の特徴量がユーザ管理情報26aに登録されていない場合(即ち、認証が失敗した場合)、端末100はステップ509にて「No」と判定してステップ501に戻る。
【0066】
抽出した顔の特徴量と一致する顔の特徴量がユーザ管理情報26aに登録されている場合(即ち、認証が成功した場合)、端末100はステップ509にて「Yes」と判定してステップ510に進み、解錠制御装置201にドアDR1の電気錠202を解錠するための解錠信号を送信することにより、解錠制御装置201によってドアDR1の電気錠202を解錠させる(ドアDR1を解錠させる。)。
【0067】
その後、端末100はステップ511に進み、ドア開閉センサ203によって検出されたドアDR1の開閉状態に基づいて、ドアDR1が開状態から閉状態に変わるドア閉動作が行われたか否かを判定する。
【0068】
ドア閉動作が行われていない場合、端末100はステップ511にて「No」と判定してステップ511に戻る。
【0069】
ドア閉動作が行われた場合、端末100はステップ511にて「Yes」と判定してステップ501に戻る。
【0070】
<効果>
以上説明したように、本発明の第1実施形態に係る端末100は、顔認証に使用する適切な顔画像を取得できる可能性を向上できる。更に、端末100は、姿勢検知を低処理負荷で実行できるので、顔認証の処理負荷を低減することができる。
【0071】
<<第2実施形態>>
本発明の第2実施形態に係る端末100について説明する。第2実施形態に係る端末100は、以下の点のみにおいて第1実施形態に係る端末100と相違点を有する。
・端末100は、画像に複数の人物が映っている場合、複数の人物のそれぞれについて、顔認証を実行する。
【0072】
以下、この相違点を中心として説明する。
【0073】
<作動の概要>
第2実施形態に係る端末100の作動の概要について説明する。端末100のモード制御部17は、画素加算モードで取得された画像に複数の人物が映っている場合において、姿勢検知の結果に基づいて、複数の人物の全てがカメラCM1の方を向いているか否かを判定する。端末100のモード制御部17は、複数の人物の全てがカメラCM1の方を向いている場合、撮像素子13の動作モードを、画素加算モードから等倍読み出しモードに切り替える。
【0074】
更に、モード制御部17は、ISP14を介して、撮像素子13に対して画像信号を出力させる複数の人物のそれぞれの顔周辺領域に対応する画素を指定する。ISP14は複数の人物のそれぞれの顔周辺領域のみに対応する撮像素子13の画素から画像信号を出力するように設定する。
【0075】
これにより、図6に示すように、等倍読み出しモードでは、ISP14は、全体画像から複数の人物のそれぞれの顔周辺領域の画像を生成する。即ち、ISP14は、撮像素子13に枠線R3及び枠線R4により示す顔周辺領域に対応する各画素からの画像信号を読み出させて出力させ、撮像素子13から入力される画像信号を用いて、複数の人物のそれぞれの顔周辺領域の画像データを生成する。端末100の顔認証部18は、各画像データを用いて、各人物の顔認証を実行する。
【0076】
モード制御部17は、顔認証を実行した後、撮像素子13の動作モードを、画素加算モードに設定する(切り替える。)。
【0077】
<具体的作動>
第2実施形態に係る端末100の具体的作動について説明する。図7は端末100が実行する処理フローを示すフローチャートである。なお、ステップ701、ステップ712及びステップ713は、端末100の解錠制御部25によって実行される。ステップ703は、端末100の姿勢検知部16によって実行される。ステップ702、ステップ704、ステップ705、ステップ706及びステップ711は、端末100のモード制御部17によって実行される。ステップ707は、端末100のISP14によって実行される。ステップ708、ステップ709及びステップ710は、端末100の顔認証部18によって実行される。
【0078】
端末100はステップ700から処理を開始して以下に述べるステップ701乃至ステップ703の処理を順に実行した後、ステップ704に進む。
【0079】
ステップ701:端末100は、解錠制御装置201にドアDR1の電気錠202を施錠するための施錠信号を送信することにより、解錠制御装置201にドアDR1の電気錠202を施錠させる(ドアDR1を施錠させる。)。
【0080】
ステップ702:端末100は、撮像素子13の動作モードを画素加算モードに設定する。
【0081】
ステップ703:端末100は、画像データを用いて、姿勢検知を実行する。
【0082】
端末100はステップ704に進むと、姿勢検知によって1以上の人物が検知されたか否かを判定する。
【0083】
姿勢検知によって1以上の人物が検知されていない場合、端末100はステップ704にて「No」と判定してステップ703に戻る。
【0084】
姿勢検知によって1以上の人物が検知された場合、端末100はステップ704にて「Yes」と判定してステップ705に進み、検知された人物の全てがカメラCM1の方を向いているか否かを判定する。即ち、検知された人物が複数である場合、端末100は、複数の人物の全てがカメラCM1の方を向いているか否かを判定する。検知された人物が一人である場合、端末100は、その一人の人物の顔がカメラCM1の方を向いているか否かを判定する。
【0085】
検知された人物の全てがカメラCM1の方を向いていない場合、端末100はステップ705にて「No」と判定してステップ703に戻る。
【0086】
検知された人物の全てがカメラCM1の方を向いている場合、端末100はステップ705にて「Yes」と判定し、以下に述べるステップ706乃至ステップ708の処理を順に実行した後、ステップ709に進む。
【0087】
ステップ706:端末100は、撮像素子13の動作モードを等倍読み出しモードに切り替える。
【0088】
ステップ707:端末100は、姿勢検知によって検知した1以上の人物の中から一人の人物を選択し、選択した人物の顔座標に基づいて、選択した人物の顔周辺領域の画像を生成して出力する。
【0089】
ステップ708:端末100は、選択した人物の顔周辺領域の画像を用いて、画像から顔の特徴量を抽出し、抽出した顔の特徴量と一致する顔の特徴量がユーザ管理情報26aに登録されているか否かを判定することにより、顔認証を実行する。
【0090】
端末100は、ステップ709に進むと、顔認証において、抽出した顔の特徴量と一致する顔の特徴量がユーザ管理情報26aに登録されているか否かを判定する。
【0091】
抽出した顔の特徴量と一致する顔の特徴量がユーザ管理情報26aに登録されていない場合(即ち、認証が失敗した場合)、端末100はステップ709にて「No」と判定してステップ701に戻る。
【0092】
抽出した顔の特徴量と一致する顔の特徴量がユーザ管理情報に登録されている場合(即ち、認証が成功した場合)、端末100はステップ709にて「Yes」と判定してステップ710に進み、検知された1以上の人物の全ての顔認証が完了したか否かを判定する。
【0093】
検知された1以上の人物の全ての顔認証が完了していない場合、端末100はステップ710にて「No」と判定してステップ711に進み、顔周辺領域の画像の生成対象となる顔周辺領域の座標を、検知された1以上の人物のうちの未選択の人物の中から選択した人物の顔周辺領域の座標に更新して、ステップ707に戻る。
【0094】
検知された人物の全ての顔認証が完了した場合、端末100はステップ710にて「Yes」と判定してステップ712に進み、解錠制御装置201にドアDR1の電気錠202を解錠するための解錠信号を送信することにより、解錠制御装置201によってドアDR1の電気錠202を解錠させる(ドアDR1を解錠させる。)。
【0095】
その後、端末100はステップ713に進み、ドアDR1が開状態から閉状態に変わるドア閉動作が行われたか否かを判定する。
【0096】
ドア閉動作が行われていない場合、端末100はステップ713にて「No」と判定してステップ713に戻る。ドア閉動作が行われた場合、端末100はステップ713にて「Yes」と判定してステップ701に戻る。
【0097】
<効果>
以上説明したように、本発明の第2実施形態に係る端末100は、低処理負荷で顔認証に必要な(適切な)複数の人物の顔画像を取得できる可能性を向上できる。
【0098】
<<第2実施形態の変形例>>
上記第2実施形態において、撮像素子13の読み出し回路が1系統の場合、顔周辺領域を交互(順番)に読み出して時分割で顔認証が実行されるようにしてもよい。
【0099】
上記第2実施形態において、一つの画像内に二人の人物が含まれている場合、1度の読み出しで二人同時に顔認証が実行されるようにしてもよい。
【0100】
上記第2実施形態において、複数の人物のうち少なくとも一人の顔認証が成功した場合に電気錠202が解錠されるようにしてもよい。
【0101】
上記第2実施形態において、撮像素子13の読み出し回路が2系統の場合、複数の人物のそれぞれの顔周辺領域に対応する画素から画像信号を同時に読み出して、画像信号から生成された画像を用いて、同時に複数の人物の顔認証が実行されるようにしてもよい。
【0102】
<<第3実施形態>>
本発明の第3実施形態に係る端末100について説明する。第3実施形態に係る端末100は、以下の点のみにおいて第1実施形態に係る端末100と相違点を有する。
・端末100は、画像に複数の人物が映っている場合、複数の人物の中の顔を向いている人から順に、顔認証を行う。
以下、この相違点を中心として説明する。
【0103】
<作動の概要>
第3実施形態に係る端末100の作動の概要について説明する。図8Aに示すように、端末100のモード制御部17は、画素加算モードで取得された画像に複数の人物が映っている場合において、姿勢検知の結果に基づいて、複数の人物の各人物の顔がカメラCM1の方を向いているか否かを判定する。
【0104】
この場合において、カメラCM1の方を向いている人物とカメラCM1の方を向いていない人物とが混在している場合、端末100のモード制御部17は、撮像素子13の動作モードを、画素加算モードから等倍読み出しモードに切り替える。
【0105】
モード制御部17は、ISP14を介して、撮像素子13に対して画像信号を出力させるカメラCM1の方を向いている人物の顔周辺領域に対応する画素を指定する。ISP14はカメラCM1の方を向いている人物の顔周辺領域のみに対応する撮像素子13の画素から画像信号を出力するように設定する。
【0106】
図8Bに示すように、等倍読み出しモードでは、ISP14は、全体画像からカメラCM1の方を向いている人物の顔周辺領域の画像を生成する。即ち、ISP14は、撮像素子13に枠線R5により示す顔周辺領域に対応する各画素からの画像信号を読み出させて出力させ、撮像素子13から入力される画像信号を用いて、カメラCM1の方を向いている人物の顔周辺領域の画像データを生成する。端末100の顔認証部18は、画像データを用いて、カメラCM1の方を向いている人物の顔認証を実行する。
【0107】
モード制御部17は、顔認証を実行した後、撮像素子13の動作モードを、画素加算モードに設定する(切り替える。)。
【0108】
その後、モード制御部17は、カメラCM1の方を向いていなかった人物の顔がカメラCM1の方を向いた場合、撮像素子13の動作モードを、画素加算モードから等倍読み出しモードに切り替え、同様に、顔周辺領域の画像を生成し、顔認証を行う。モード制御部17は、顔認証を実行した後、撮像素子13の動作モードを、画素加算モードに設定する(切り替える。)。このような動作を、複数の人物の全てについて完了するまで、繰り返す。
【0109】
なお、カメラCM1の方を向いている人物が複数人存在する場合、その複数の人物に対して優先順位を設定し、優先順位の順に、等倍読み出しモードによる顔周辺領域の画像の生成及び顔認証を実行する。優先順位は、顔の大きさ及び顔の向きに基づく顔認証のし易さを基準に設定されてもよい。
【0110】
<具体的作動>
第3実施形態に係る端末100の具体的作動について説明する。図9は端末100が実行する処理フローを示すフローチャートである。なお、ステップ901、ステップ912及びステップ913は、端末100の解錠制御部25によって実行される。ステップ903は、端末100の姿勢検知部16によって実行される。ステップ902、ステップ904、ステップ905、ステップ906及びステップ911は、端末100のモード制御部17によって実行される。ステップ907は、端末100のISP14によって実行される。ステップ908乃至ステップ910は、端末100の顔認証部18によって実行される。
【0111】
端末100はステップ900から処理を開始して以下に述べるステップ901乃至ステップ903の処理を順に実行した後、ステップ904に進む。
【0112】
ステップ901:端末100は、解錠制御装置201にドアDR1の電気錠202を施錠するための施錠信号を送信することにより、解錠制御装置201にドアDR1の電気錠202を施錠させる(ドアDR1を施錠させる。)。
【0113】
ステップ902:端末100は、撮像素子13の動作モードを画素加算モードに設定する。
【0114】
ステップ903:端末100は、画像データを用いて、姿勢検知を実行する。
【0115】
端末100はステップ904に進むと、姿勢検知によって画像に映っている人物の中に未認証人物が存在するか否かを判定する。
【0116】
画像に未認証人物(人物)が存在しない場合、端末100はステップ904にて「No」と判定してステップ903に戻る。
【0117】
画像に映っている人物の中に未認証人物が存在する場合、端末100はステップ904にて「Yes」と判定してステップ905に進み、検知した未認証人物の顔がカメラCM1の方を向いているか否かを判定する。
【0118】
検知した未認証人物の顔がカメラCM1の方を向いていない場合、端末100は、ステップ905にて「No」と判定してステップ903に戻る。
【0119】
検知した未認証人物の顔がカメラCM1の方を向いている場合、端末100は、ステップ905にて「Yes」と判定し、以下に述べるステップ906乃至ステップ908の処理を順に実行した後、ステップ909に進む。
【0120】
ステップ906:端末100は、撮像素子13の動作モードを等倍読み出しモードに切り替える。
【0121】
ステップ907:端末100は、カメラCM1の方を向いている人物の顔座標に基づいて、その人物の顔周辺領域の画像を生成して出力する。
【0122】
ステップ908:端末100は、顔周辺領域の画像を用いて、顔認証を実行する。
【0123】
端末100は、ステップ909に進むと、顔認証において、抽出した顔の特徴量と一致する顔の特徴量がユーザ管理情報26aに登録されているか否かを判定する。
【0124】
顔認証において、抽出した顔の特徴量と一致する顔の特徴量がユーザ管理情報26aに登録されていない場合(即ち、認証が失敗した場合)、端末100はステップ909にて「No」と判定してステップ901に戻る。
【0125】
顔認証において、抽出した顔の特徴量と一致する顔の特徴量がユーザ管理情報26aに登録されていている場合(即ち、認証が成功した場合)、端末100はステップ909にて「Yes」と判定してステップ910に進み、画像に映っている全ての人物の顔認証が完了したか否かを判定する。
【0126】
画像に映っている全ての人物の顔認証が完了していない場合、端末100はステップ910にて「No」と判定してステップ911に進み、撮像素子13の動作モードを等倍読み出しモードから画素加算モードに切り替えて、認証対象人物を、次の顔認証対象の人物に更新して、ステップ903に戻る。
【0127】
画像に映っている全ての人物の顔認証が完了した場合、端末100はステップ910にて「Yes」と判定してステップ912に進み、解錠制御装置201にドアDR1の電気錠202を解錠するための解錠信号を送信することにより、解錠制御装置201にドアDR1の電気錠202を解錠させる(ドアDR1を解錠させる。)。
【0128】
その後、端末100はステップ913に進み、ドアDR1が開状態から閉状態に変わるドア閉動作が行われたか否かを判定する。
【0129】
ドア閉動作が行われていない場合、端末100はステップ913にて「No」と判定してステップ913に戻る。
【0130】
ドア閉動作が行われた場合、端末100はステップ913にて「Yes」と判定してステップ901に戻る。
【0131】
<効果>
以上説明したように、本発明の第3実施形態に係る端末100は、低処理負荷で顔認証に必要な(適切な)複数の人物の顔画像を取得できる可能性を向上できる。
【0132】
<<第3実施形態の変形例>>
上記第3実施形態において、姿勢検知において、カメラCM1の方を向いていない人が複数いる場合、一人の人物に対して所定の判定時間だけ姿勢検知を実行し、その後、姿勢検知の対象を変更することにより、ローテーションで一人ずつ人物の顔がカメラCM1の方を向いているか否かを判定するようにしてもよい。この場合において、所定の判定時間は、人物の顔がカメラCM1の方を向いているか否かを判定するのに適した時間が設定されることが好ましい。
【0133】
<<第4実施形態>>
本発明の第4実施形態に係る端末100について説明する。第4実施形態に係る端末100は、以下の点のみにおいて第1実施形態に係る端末100と相違点を有する。
・端末100は、顔認証に加えて、二次元コード認証を実行する。
以下、この相違点を中心として説明する。
【0134】
<構成>
図10は第4実施形態に係る端末100の構成例を示す概略ブロック図である。図10に示すように、端末100はコード認証部115を含む。コード認証部115は、画像に映っている二次元コードを認識し、認識した二次元コードの認証を行う。なお、CPU11はメモリ15に各種プログラムをロードし、メモリ15にロードされたプログラムを実行することにより、端末100のコード認証部115の機能を実現する。ユーザ管理情報26aには、例えば、ユーザを識別するためのユーザIDと、ユーザの名称と、ユーザの顔の特徴量と、認証用の情報(例えば、ユーザを特定するための情報)とが互いに対応付けられて格納されている。
以上の点以外は、図1に示した端末100の構成と同様である。
【0135】
<作動の概要>
第4実施形態に係る端末100の作動の概要について説明する。端末100のモード制御部17は、図11Aに示すように、画素加算モードで取得された画像に人物が映っている場合において、姿勢検知の結果に基づいて、人物の顔がカメラCM1の方を向いているか否かを判定する。端末100のモード制御部17は、人物の顔がカメラCM1の方を向いている場合、撮像素子13の動作モードを、画素加算モードから等倍読み出しモードに切り替える。更に、モード制御部17は、ISP14を介して、撮像素子13に対して画像信号を出力させる人物の顔周辺領域及びその人物の手を含む領域(手の位置を含む領域)に対応する画素を指定する。ISP14は、人物の顔周辺領域及びその人物の手を含む領域のみに対応する撮像素子13の画素から画像信号を出力するように設定する。
【0136】
これにより、図11Bに示すように、等倍読み出しモードでは、全体画像の一部の領域である人物の顔周辺領域及びその人物の手を含む領域の画像が生成される。即ち、ISP14は、撮像素子13に枠線R6により示す顔周辺領域及び手を含む領域に対応する各画素からの画像信号を読み出させて出力させ、撮像素子13から入力された画像信号を用いて、人物の顔周辺領域及び手を含む領域の画像データを生成する。端末100の顔認証部18は、各画像データを用いて、人物の顔認証及び二次元コード認証を実行する。
【0137】
モード制御部17は、顔認証及び二次元コード認証を実行した後、撮像素子13の動作モードを、画素加算モードに設定する(切り替える。)。
【0138】
<具体的作動>
第4実施形態に係る端末100の具体的作動について説明する。図12は端末100が実行する処理フローを示すフローチャートである。なお、ステップ1201、ステップ1215及びステップ1216は、端末100の解錠制御部25によって実行される。ステップ1203は、端末100の姿勢検知部16によって実行される。ステップ1202、ステップ1204乃至ステップ1206、ステップ1210、及び、ステップ1212は、端末100のモード制御部17によって実行される。ステップ1207及びステップ1211は、端末100のISP14によって実行される。ステップ1208及びステップ1209は、端末100の顔認証部18によって実行される。ステップ1213及びステップ1214は、端末100のコード認証部115によって実行される。
【0139】
端末100はステップ1200から処理を開始して以下に述べるステップ1201乃至ステップ1203の処理を順に実行した後、ステップ1204に進む。
【0140】
ステップ1201:端末100は、解錠制御装置201にドアDR1の電気錠202を施錠するための施錠信号を送信することにより、解錠制御装置201にドアDR1の電気錠202を施錠させる(ドアDR1を施錠させる。)。
【0141】
ステップ1202:端末100は、撮像素子13の動作モードを画素加算モードに設定する。
【0142】
ステップ1203:端末100は、画像データを用いて、姿勢検知を実行する。
【0143】
端末100はステップ1204に進むと、姿勢検知によって人物が検知されたか否かを判定する。
【0144】
姿勢検知によって人物が検知されていない場合、端末100はステップ1204にて「No」と判定してステップ1203に戻る。
【0145】
姿勢検知によって人物が検知された場合、端末100はステップ1204にて「Yes」と判定してステップ1205に進み、人物の顔がカメラCM1の方を向いているか否かを判定する。
【0146】
人物の顔がカメラCM1の方を向いていない場合、端末100はステップ1205にて「No」と判定してステップ1203に戻る。
【0147】
人物の顔がカメラCM1の方を向いている場合、端末100はステップ1205にて「Yes」と判定し、以下に述べるステップ1206乃至ステップ1208の処理を順に実行した後、ステップ1209に進む。
【0148】
ステップ1206:端末100は、撮像素子13の動作モードを等倍読み出しモードに切り替える。
【0149】
ステップ1207:端末100は、姿勢検知によって検出した顔座標及び手の位置(手の位置を示す座標)に基づいて、顔周辺領域及び手を含む領域の画像を生成して出力する。
【0150】
ステップ1208:端末100は、顔周辺領域及び手を含む領域の画像を用いて、画像から顔の特徴量を抽出し、抽出した顔の特徴量と一致する顔の特徴量がユーザ管理情報26aに登録されているか否かを判定することにより、顔認証を実行する。
【0151】
端末100は、ステップ1209に進むと、顔認証において、抽出した顔の特徴量と一致する顔の特徴量がユーザ管理情報26aに登録されているか否かを判定する。
【0152】
抽出した顔の特徴量と一致する顔の特徴量がユーザ管理情報26aに登録されていない場合(即ち、認証が失敗した場合)、端末100はステップ1209にて「No」と判定してステップ1201に戻る。
【0153】
抽出した顔の特徴量と一致する顔の特徴量がユーザ管理情報に登録されている場合(即ち、認証が成功した場合)、端末100はステップ1209にて「Yes」と判定してステップ1210に進み、顔周辺領域及び手を含む領域の画像に映る人物の手にもっている携帯端末の画面に二次元コードがあるか否かを判定する。なお、携帯端末は、便宜上、「認証用コード表示媒体」とも称呼される場合がある。
【0154】
顔周辺領域及び手を含む領域の画像に映る人物の手にもっている携帯端末の画面に二次元コードがない場合、端末100はステップ1210にて「No」と判定してステップ1211に進み、再度(別のタイミング)で顔周辺領域及び手を含む領域の画像を生成した後、ステップ1210に戻る。なお、このとき、撮像素子13の動作モードを画素加算モードに切り替えて姿勢検知を実行した後に等倍読み出しモードに変更して、顔周辺領域及び手を含む領域の画像を生成するための画像信号が出力されるようにしてもよい。
【0155】
顔周辺領域及び手を含む領域の画像に映る人物の手にもっている携帯端末の画面に二次元コードがある場合、端末100はステップ1210にて「Yes」と判定してステップ1212に進み、顔周辺領域及び手を含む領域の画像に映る二次元コードがカメラCM1の方を向いているか否かを判定する。
【0156】
顔周辺領域及び手を含む領域の画像に映る二次元コードがカメラCM1の方を向いていない場合、端末100はステップ1212にて「No」と判定して既述のステップ1211の処理を実行した後、ステップ1210に戻る。
【0157】
顔周辺領域及び手を含む領域の画像に映る二次元コードがカメラCM1の方を向いている場合、端末100はステップ1212にて「Yes」と判定してステップ1213に進み、二次元コード認証を実行する。具体的に述べると、端末100は、二次元コードの情報がユーザ管理情報26aに登録されている認証用の情報と一致する(二次元コードの情報がユーザ管理情報26aに登録されている)か否かを判定することにより、二次元コード認証を実行する。
【0158】
その後、端末100は、ステップ1214に進み、二次元コード認証において、二次元コードの情報がユーザ管理情報26aに登録されているか否かを判定する。
【0159】
二次元コードの情報がユーザ管理情報26aに登録されていない場合(即ち、認証が失敗した場合)、端末100はステップ1214にて「No」と判定してステップ1201に戻る。
【0160】
二次元コードの情報がユーザ管理情報26aに登録されている場合(即ち、認証が成功した場合)、端末100はステップ1214にて「Yes」と判定してステップ1215に進み、解錠制御装置201にドアDR1の電気錠202を解錠するための解錠信号を送信することにより、解錠制御装置201にドアDR1の電気錠202を解錠させる(ドアDR1を解錠させる。)。
【0161】
その後、端末100はステップ1216に進み、ドアDR1が開状態から閉状態に変わるドア閉動作が行われたか否かを判定する。
【0162】
ドア閉動作が行われていない場合、端末100はステップ1216にて「No」と判定してステップ1215に戻る。
【0163】
ドア閉動作が行われた場合、端末100はステップ1216にて「Yes」と判定してステップ1201に戻る。
【0164】
<効果>
以上説明したように、本発明の第4実施形態に係る端末100は、低処理負荷で顔認証に必要な(適切な)人物の顔画像と、当該人物が手に持っている二次元コード画像を取得できる可能性を向上できる。よって画像中に複数の二次元コード画像が映り込んだとしても誤認証することがない。
【0165】
<<第5実施形態>>
本発明の第5実施形態に係る端末100について説明する。第5実施形態に係る端末100は、以下の点のみにおいて第4実施形態に係る端末100と相違点を有する。
・端末100は、画像に複数の人物が映っている場合、複数の人物のそれぞれについて、顔認証に加えて、二次元コード認証を実行する。
以下、この相違点を中心として説明する。
【0166】
<作動の概要>
第5実施形態に係る端末100の作動の概要について説明する。端末100のモード制御部17は、図13Aに示すように、画素加算モードで取得された画像に複数の人物が映っている場合において、姿勢検知の結果に基づいて、複数の人物の全てがカメラCM1の方を向いているか否かを判定する。端末100のモード制御部17は、複数の人物の全てがカメラCM1の方を向いている場合、撮像素子13の動作モードを、画素加算モードから等倍読み出しモードに切り替える。
【0167】
更に、モード制御部17は、ISP14を介して、撮像素子13に対して画像信号を出力させる複数の人物のそれぞれの顔周辺領域及びその人物の手を含む領域に対応する画素を指定する。ISP14は、複数の人物のそれぞれの顔周辺領域及びその人物の手を含む領域のみに対応する撮像素子13の画素から画像信号を出力するように設定する。
【0168】
これにより、図13Bに示すように、等倍読み出しモードでは、全体画像の一部の領域の画像である複数の人物のそれぞれの顔周辺領域及びその人物の手を含む領域の画像を生成する。即ち、ISP14は、撮像素子13に枠線R7及び枠線R8のそれぞれにより示す顔周辺領域及び手を含む領域に対応する各画素からの画像信号を読み出させて出力させ、撮像素子13から入力された画像信号を用いて、複数の人物のそれぞれの顔周辺領域及び手を含む領域の画像データを生成する。端末100の顔認証部18は、各画像データを用いて、各人物の顔認証及び二次元コード認証を実行する。
【0169】
モード制御部17は、顔認証を実行した後、撮像素子13の動作モードを、画素加算モードに設定する(切り替える。)。
【0170】
<具体的作動>
第5実施形態に係る端末100の具体的作動について説明する。図14は端末100が実行する処理フローを示すフローチャートである。なお、ステップ1401、ステップ1417及びステップ1418は、端末100の解錠制御部25によって実行される。ステップ1403は、端末100の姿勢検知部16によって実行される。ステップ1402、ステップ1404乃至ステップ1406、ステップ1410、ステップ1412及びステップ1416は、端末100のモード制御部17によって実行される。ステップ1407及びステップ1411は、端末100のISP14によって実行される。ステップ1408及びステップ1409は、端末100の顔認証部18によって実行される。ステップ1413乃至ステップ1415は、端末100のコード認証部115によって実行される。
【0171】
端末100はステップ1400から処理を開始して以下に述べるステップ1401乃至ステップ1403の処理を順に実行した後、ステップ1404に進む。
【0172】
ステップ1401:端末100は、解錠制御装置201にドアDR1の電気錠202を施錠するための施錠信号を送信することにより、解錠制御装置201にドアDR1の電気錠202を施錠させる(ドアDR1を施錠させる。)。
【0173】
ステップ1402:端末100は、撮像素子13の動作モードを画素加算モードに設定する。
【0174】
ステップ1403:端末100は、画像データを用いて、姿勢検知を実行する。
【0175】
端末100はステップ1404に進むと、姿勢検知によって1以上の人物が検知されたか否かを判定する。姿勢検知によって1以上の人物が検知されていない場合、端末100はステップ1404にて「No」と判定してステップ1403に戻る。
【0176】
姿勢検知によって1以上の人物が検知されていない場合、端末100はステップ1404にて「Yes」と判定してステップ1405に進み、検知された人物の全てがカメラCM1の方を向いているか否かを判定する。
【0177】
検知された人物の全てがカメラCM1の方を向いていない場合、端末100はステップ1405にて「No」と判定してステップ1403に戻る。
【0178】
検知された人物の全てがカメラCM1の方を向いている場合、端末100はステップ1405にて「Yes」と判定し、以下に述べるステップ1406乃至ステップ1408の処理を順に実行した後、ステップ1409に進む。
【0179】
ステップ1406:端末100は、撮像素子13の動作モードを等倍読み出しモードに切り替える。
【0180】
ステップ1407:端末100は、姿勢検知によって検出した1以上の人物の中から一人の人物を選択し、選択した人物の顔座標及び手の位置(手の位置を示す座標)に基づいて、顔周辺領域及び手を含む領域の画像を生成して出力する。
【0181】
ステップ1408:端末100は、選択した人物の顔周辺領域及び手を含む領域の画像を用いて、画像から顔の特徴量を抽出し、抽出した顔の特徴量と一致する顔の特徴量がユーザ管理情報26aに登録されているか否かを判定することにより、顔認証を実行する。
【0182】
端末100は、ステップ1409に進むと、顔認証において、抽出した顔の特徴量と一致する顔の特徴量がユーザ管理情報26aに登録されているか否かを判定する。
【0183】
抽出した顔の特徴量と一致する顔の特徴量がユーザ管理情報26aに登録されていない場合(即ち、認証が失敗した場合)、端末100はステップ1409にて「No」と判定してステップ1401に戻る。
【0184】
抽出した顔の特徴量と一致する顔の特徴量がユーザ管理情報26aに登録されている場合(即ち、認証が成功した場合)、端末100はステップ1409にて「Yes」と判定してステップ1410に進み、顔周辺領域及び手を含む領域に映る人物の手にもっている携帯端末の画面に二次元コードがあるか否かを判定する。
【0185】
顔周辺領域及び手を含む領域に映る人物の手にもっている携帯端末の画面に二次元コードがない場合、端末100はステップ1410にて「No」と判定してステップ1411に進み、再度(別のタイミング)で顔周辺領域及び手を含む領域の画像を生成した後、ステップ1410に戻る。なお、このとき、撮像素子13の動作モードを画素加算モードに切り替えて姿勢検知を実行した後に等倍読み出しモードに変更して、顔周辺領域及び手を含む領域の画像を生成するための画像信号が出力されるようにしてもよい。
【0186】
顔周辺領域及び手を含む領域の画像に映る人物の手にもっている携帯端末の画面に二次元コードがある場合、端末100はステップ1410にて「Yes」と判定してステップ1412に進み、顔周辺領域及び手を含む領域に映る二次元コードがカメラCM1の方を向いているか否かを判定する。
【0187】
顔周辺領域及び手を含む領域に映る二次元コードがカメラCM1の方を向いていない場合、端末100はステップ1412にて「No」と判定して既述のステップ1411の処理を実行した後、ステップ1410に戻る。
【0188】
端末100はステップ1412にて「Yes」と判定してステップ1413に進み、二次元コード認証を実行する。具体的に述べると、二次元コードの情報がユーザ管理情報26aに登録されている認証用の情報と一致する(二次元コードの情報がユーザ管理情報26aに登録されている)か否かを判定することにより、二次元コード認証を実行する。
【0189】
その後、端末100は、ステップ1414に進み、二次元コード認証において、二次元コードの情報がユーザ管理情報26aに登録されているか否かを判定する。
【0190】
二次元コードの情報がユーザ管理情報26aに登録されていない場合(即ち、認証が失敗した場合)、端末100はステップ1414にて「No」と判定してステップ1401に戻る。
【0191】
二次元コードの情報がユーザ管理情報26aに登録されている場合(即ち、認証が成功した場合)、端末100はステップ1414にて「Yes」と判定してステップ1415に進み、検知された1以上の人物の全ての顔認証及び二次元コード認証が完了したか否かを判定する。
【0192】
検知された1以上の人物の全ての顔認証が完了していない場合、端末100はステップ1415にて「No」と判定してステップ1416に進み、顔周辺領域及び手を含む領域の画像の生成対象となる顔周辺領域の座標を、検知された1以上の人物のうちの未選択の人物の中から選択した人物の顔周辺領域の座標に更新して、ステップ1407に戻る。
【0193】
検知された人物の全ての顔認証が完了した場合、端末100はステップ1415にて「Yes」と判定してステップ1417に進み、解錠制御装置201にドアDR1の電気錠202を解錠するための解錠信号を送信することにより、解錠制御装置201によってドアDR1の電気錠202を解錠させる(ドアDR1を解錠させる。)。
【0194】
その後、端末100はステップ1418に進み、ドアDR1が開状態から閉状態に変わるドア閉動作が行われたか否かを判定する。
【0195】
ドア閉動作が行われていない場合、端末100はステップ1418にて「No」と判定してステップ1418に戻る。ドア閉動作が行われた場合、端末100はステップ1418にて「Yes」と判定してステップ1401に戻る。
【0196】
<効果>
以上説明したように、本発明の第5実施形態に係る端末100は、低処理負荷で顔認証及び二次元コード認証に必要な(適切な)複数の人物の顔画像及び二次元コード画像を取得できる可能性を向上できる。
【0197】
<<第5実施形態の変形例>>
上記第5実施形態に対して、上記第3実施形態の特徴を適用してもよい。即ち、端末100は、画像に複数の人物が映っている場合、複数の人物の中の顔を向いている人から順に、顔認証及び二次元コード認証を行うようにしてもよい。なお、端末100は、カメラCM1の方を向いている人物が複数人存在する場合、その複数の人物に対して優先順位を設定し、優先順位の順に、等倍読み出しモードによる顔周辺領域及び手を含む領域の画像の生成、顔認証及び二次元コード認証を実行するようにしてもよい。優先順位は、顔の大きさ及び顔の向きに基づく顔認証のし易さを基準に設定されてもよい。
【0198】
<<その他の変形例>>
本発明は上記各実施形態及び各変形例に限定されることなく、本発明の範囲内において種々の変形例を採用することができる。更に、上記各実施形態及び各変形例は、本発明の範囲を逸脱しない限り、互いに組み合わせることが可能である。
【0199】
上記各実施形態及び各変形例において、加算した画像信号を出力する回路と、全体画像の一部の領域の画像を生成するための画像信号を出力する回路との2系統が設けられていてもよい。
【0200】
上記各実施形態及び各変形例において、撮像素子13からの画像信号の出力が2ch設けられて、同時に画像加算モードで読み出された画像信号及び等倍読み出しモードで読み出された画像信号の両方がISP14に出力されるようにしてもよい。
【0201】
上記第2実施形態及び上記第3実施形態のそれぞれにおいて、端末100は、複数の人物の少なくとも一人の顔認証が成功したらドアDR1を解錠するようにしてもよい。
【0202】
上記第5実施形態において、端末100は、複数の人物の少なくとも一人の顔認証及び二次元コード認証が成功したらドアDR1を解錠するようにしてもよい。
【0203】
上記第4実施形態及び上記第5実施形態のそれぞれにおいて、端末100は、人物の顔認証及び二次元コード認証の何れかが成功したらドアDR1を解錠するようにしてもよい。
【0204】
上記第4実施形態及び上記第5実施形態において、二次元コード認証は、バーコード等を用いたコード認証であってもよい。
【0205】
上記第4実施形態及び上記第5実施形態において、顔認証及び二次元コード認証の順番は、二次元コード認証及び顔認証の順であってもよい。
【0206】
上記各実施形態及び各変形例において、端末100の画素加算モードは、画像を間引くことにより低解像度の画像を取得する画像間引きモード、あるいは複数画素の値を平均化する画素平均モードであってもよい。画像間引きモード及び画素平均モードも、便宜上、「第2モード」とも称呼される場合がある。
【0207】
上記第1実施形態乃至上記第5実施形態のそれぞれにおいて、端末100は、顔認証を失敗した場合、顔認証を失敗した同一人物に対して、姿勢検知及び顔認証を所定回数だけ繰り返し、姿勢検知及び顔認証を所定回数失敗した場合、顔認証を失敗した同一人物に対する顔認証を中止するようにしてもよい。
【0208】
上記第1実施形態乃至上記第5実施形態のそれぞれにおいて、端末100は、二次元コード認証に失敗した場合、二次元コード認証を失敗した同一人物に対して、姿勢検知及び二次元コード認証を所定回数だけ繰り返し、姿勢検知及びコード認証を所定回数失敗した場合、二次元コード認証を失敗した同一人物に対するコード認証を中止するようにしてもよい。
【0209】
上記第4実施形態及び上記第5実施形態において、端末100は、複数の人物のそれぞれについて、顔の領域及び顔認証の結果と、手の位置及びコード認証の結果とを互いに対応付けて補助記憶装置26に格納するようにしてもよい。
なお、本発明は以下の構成を採ることもできる。
【0210】
[1]
撮像範囲を撮像する撮像素子を含むカメラと、
前記撮像素子から出力される画像信号を用いて画像を生成する画像処理部と、
前記撮像素子の画像信号を読み出す動作モードを、画素数を削減することなく等倍で画像信号を読み出す第1モード、及び、前記第1モードより低解像度の画像を生成するための画像信号を読み出す第2モードの何れかに設定し、前記第1モード及び前記第2モードの何れかのモードで読み出された画像信号から前記画像処理部によって生成された前記画像を取得する制御部と、
を含み、
前記制御部は、
前記撮像範囲に人物が存在する場合において、前記撮像素子の前記動作モードを前記第2モードに設定し、前記第2モードで読み出された画像信号から生成された前記画像を用いて、姿勢検知を実行することにより、前記人物の顔の向き及び前記顔の領域を取得し、
前記人物の顔の向きが前記カメラの存在する方向にある場合、前記撮像素子の前記動作モードを前記第2モードから前記第1モードに切り替え、前記画像処理部によって、前記第1モードで前記顔の領域に基づく顔周辺領域に対応する画素から読み出された画像信号から、前記人物の前記顔周辺領域を含む認証用画像を生成させ、前記認証用画像を用いて前記人物の顔認証を行うことにより、前記人物の認証を行う、
ように構成された、
顔認証装置。
【0211】
[2]
撮像範囲を撮像する撮像素子を含むカメラと、
前記撮像素子から出力される画像信号を用いて画像を生成する画像処理部と、
前記撮像素子の画像信号を読み出す動作モードを、画素数を削減することなく等倍で画像信号を読み出す第1モード、及び、前記第1モードより低解像度の画像を生成するための画像信号を読み出す第2モードの何れかに設定し、前記第1モード及び前記第2モードの何れかのモードで読み出された画像信号から前記画像処理部によって生成された前記画像を取得する制御部と、
を含む顔認証装置を用いた顔認証方法であって、
前記制御部によって、
前記撮像範囲に人物が存在する場合において、前記撮像素子の前記動作モードを前記第2モードに設定し、前記第2モードで読み出された画像信号から生成された前記画像を用いて、姿勢検知を実行することにより、前記人物の顔の向き及び前記顔の領域を取得し、
前記人物の顔の向きが前記カメラの存在する方向にある場合、前記撮像素子の前記動作モードを前記第2モードから前記第1モードに切り替え、前記画像処理部によって、前記第1モードで前記顔の領域に基づく顔周辺領域に対応する画素から読み出された画像信号から、前記人物の前記顔周辺領域を含む認証用画像を生成させ、前記認証用画像を用いて前記人物の顔認証を行うことにより、前記人物の認証を行う、
顔認証方法。
【0212】
[3]
コンピュータに、
撮像範囲を撮像する撮像素子を含むカメラの前記撮像素子から出力される画像信号を用いて画像を生成する画像処理と、
前記撮像素子の画像信号を読み出す動作モードを、画素数を削減することなく等倍で画像信号を読み出す第1モード、及び、前記第1モードより低解像度の画像を生成するための画像信号を読み出す第2モードの何れかに設定し、前記第1モード及び前記第2モードの何れかのモードで読み出された画像信号から前記画像処理によって生成された前記画像を取得する処理と、
を実行させる顔認証プログラムであって、
前記顔認証プログラムは、
前記コンピュータに、
前記撮像範囲に人物が存在する場合において、前記撮像素子の前記動作モードを前記第2モードに設定し、前記第2モードで読み出された画像信号から生成された前記画像を用いて、姿勢検知を実行することにより、前記人物の顔の向き及び前記顔の領域を取得し、
前記人物の顔の向きが前記カメラの存在する方向にある場合、前記撮像素子の前記動作モードを前記第2モードから前記第1モードに切り替え、前記画像処理によって、前記第1モードで前記顔の領域に基づく顔周辺領域に対応する画素から読み出された画像信号から、前記人物の前記顔周辺領域を含む認証用画像を生成させ、前記認証用画像を用いて前記人物の顔認証を行うことにより、前記人物の認証を行う処理を実行させる、
顔認証プログラム。
【0213】
[4]
[1]に記載の顔認証装置と、
ドアと、
前記ドアの解錠及び施錠を実行するドア解錠施錠装置と、
を含むドア解錠施錠システムであって、
前記制御部は、
前記人物の認証結果に基づいて、前記ドア解錠施錠装置を介して、前記ドアの解錠及び施錠の何れかを行う、
ように構成された、
ドア解錠施錠システム。
【0214】
[5]
[1]に記載の顔認証装置と、
前記顔認証装置を管理する管理装置(管理サーバ)と、
を含む顔認証システム。
【符号の説明】
【0215】
11…CPU、12…バス、13…撮像素子、14…ISP、15…メモリ、16…姿勢検知部、17…モード制御部、18…顔認証部、19…タッチパネル、20…LCDC、21…LCD、22…音声処理回路、25…解錠制御部、26…補助記憶装置、26a…ユーザ管理情報
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5
図6
図7
図8A
図8B
図9
図10
図11A
図11B
図12
図13A
図13B
図14