IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社ヒューマニクスの特許一覧

<>
  • 特開-介護計画書処理方法及びプログラム 図1
  • 特開-介護計画書処理方法及びプログラム 図2
  • 特開-介護計画書処理方法及びプログラム 図3
  • 特開-介護計画書処理方法及びプログラム 図4
  • 特開-介護計画書処理方法及びプログラム 図5
  • 特開-介護計画書処理方法及びプログラム 図6
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024039569
(43)【公開日】2024-03-22
(54)【発明の名称】介護計画書処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/0631 20230101AFI20240314BHJP
   G16H 20/00 20180101ALI20240314BHJP
【FI】
G06Q10/06 302
G16H20/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022144221
(22)【出願日】2022-09-10
(71)【出願人】
【識別番号】319007561
【氏名又は名称】株式会社ヒューマニクス
(74)【代理人】
【識別番号】100159547
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴谷 裕二
(74)【代理人】
【識別番号】100223365
【弁理士】
【氏名又は名称】大町 真義
(72)【発明者】
【氏名】西 薫
(72)【発明者】
【氏名】服部 洋
(72)【発明者】
【氏名】山田 一久
【テーマコード(参考)】
5L049
5L099
【Fターム(参考)】
5L049AA10
5L099AA13
(57)【要約】      (修正有)
【課題】介護計画書の処理が、より簡便になされる介護計画書処理方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】情報の授受方法であって、サーバは、介護の計画に関する説明を含む情報を伝達されたメンバが介護の計画に同意した旨の意思表示を示す情報と、メンバを特定する情報とを、グループメンバ側端末130から受信することと、意思表示がなされた第1の日付を特定することと、第1の日付と、介護の計画とを含む文書を端末に送信することと、メンバを特定する情報と、文書に含まれる介護の計画に対するメンバの同意が第1の日付になされたこととすることについてのメンバによる承認を示す情報とを端末から受信することと、承認を示す情報を受信した場合、メンバを特定する情報と、介護の計画と、文書に含まれる介護の計画に対してメンバの同意が第1の日付になされた旨の情報とが含まれる介護計画書を生成することと、を実行する。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
介護を受ける者又は前記介護の計画に対して同意する権限を持つ者から構成されるグループに属するいずれかのメンバが前記介護の計画に同意した旨と、前記介護の計画とを含む介護計画書を、サーバが処理する介護計画書処理方法であって、
前記介護の計画に関する説明を含む情報を伝達された前記メンバが前記介護の計画に同意した旨の意思表示を示す情報と、前記メンバを特定する情報とを前記メンバ側の端末から受信することと、
前記意思表示がなされた第1の日付を特定することと、
前記第1の日付と、前記介護の計画とを含む文書を前記端末に送信することと、
前記メンバを特定する情報と、前記文書に含まれる前記介護の計画に対する前記メンバの同意が前記第1の日付になされたこととすることについての前記メンバによる承認を示す情報とを前記端末から受信することと、
前記承認を示す情報が受信された場合、前記メンバを特定する情報と、前記介護の計画と、前記文書に含まれる前記介護の計画に対して前記メンバの同意が前記第1の日付になされた旨の情報とが含まれる介護計画書を生成することと、
を有する、介護計画書処理方法。
【請求項2】
前記介護の計画に関する説明を含む情報を伝達された前記メンバが前記介護の計画に同意した旨の意思表示を示す情報と、前記メンバを特定する情報とを前記メンバ側の端末から受信することの前に、
前記説明を含む情報を前記端末に送信すること、
を更に有する、請求項1に記載の介護計画書処理方法。
【請求項3】
前記介護計画書を前記端末に送信すること、
を更に有する、請求項1に記載の介護計画書処理方法。
【請求項4】
前記説明を含む情報は、音声、テキスト、画像及び映像のうちの少なくとも1つを含む情報である、
請求項1に記載の介護計画書処理方法。
【請求項5】
前記介護計画書を生成することは、
前記説明を含む情報を、前記介護計画書に対応付けて、メモリに記憶すること、
を含む、請求項1に記載の介護計画書処理方法。
【請求項6】
前記生成することは、
前記承認がなされた第2の日付を、前記介護計画書に対応付けて、メモリに記憶すること、
を含む、請求項1に記載の介護計画書処理方法。
【請求項7】
介護を受ける者又は前記介護の計画に対して同意する権限を持つ者から構成されるグループに属するいずれかのメンバが前記介護の計画に同意した旨と、前記介護の計画とを含む介護計画書を、前記メンバ側の端末が処理する介護計画書処理方法であって、
前記介護の計画に関する説明を含む情報を伝達された前記メンバが前記介護の計画に同意した旨の意思表示を前記メンバから受け取ることと、
前記意思表示を示す情報と、前記メンバを特定する情報とをサーバに送信することと、
前記意思表示がなされた第1の日付と、前記介護の計画とを含む文書を前記サーバから受信することと、
前記文書を出力することと、
前記文書に含まれる前記介護の計画に対する前記メンバの同意が前記第1の日付になされたこととすることについての承認を示す情報を、前記メンバから受け取ることと、
前記承認を示す情報を受け取った場合、前記メンバを特定する情報と、前記承認を示す情報とを前記サーバに送信することと、
を有する、介護計画書処理方法。
【請求項8】
前記意思表示を前記メンバから受け取ることの前に、
前記説明を含む情報を前記サーバから受信することと、
前記説明を含む情報を前記メンバに伝達することと、
を更に有する、請求項7に記載の介護計画書処理方法。
【請求項9】
前記メンバを特定する情報と、前記文書に含まれる介護の計画に対する前記メンバの同意が前記第1の日付になされた旨の情報とが含まれる前記介護計画書を前記サーバから受信することと、
前記介護計画書を出力することと、
を更に有する、請求項7に記載の介護計画書処理方法。
【請求項10】
前記説明を含む情報は、音声、テキスト、画像及び映像のうちの少なくとも1つを含む情報である、
請求項7に記載の介護計画書処理方法。
【請求項11】
請求項1ないし10のうちいずれか1項に記載の介護計画書処理方法を前記サーバ及び/又は前記端末に実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、介護計画書処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
介護が必要となった高齢者は、本人の状態に基づき作成された介護計画に従って、介護を提供する事業者から介護のサービスを受けることができる。高齢者が尊厳を保ちながら暮らし続けることができる社会を実現することによって、高齢者福祉を充実させることが求められている。
【0003】
要介護者は、公的機関に要介護認定の申請を行って、要介護度の認定を受けることができる。そして、認定された要介護度及び本人や家族の希望並びに心身の状態を充分考慮して、介護の専門家によって、適切な介護の計画(介護(介護予防)サービス計画書(ケアプラン))が作成される。介護の計画について、介護の専門家から本人又はその家族に説明がなされ、介護の計画書が提示される。そして、この介護の計画に対して、本人又はその家族からの同意が必要とされている。
【0004】
介護サービスを提供する事業者(介護提供施設)については、要介護者又はその家族によって適切な事業者が選定されることが一般的である。介護提供施設が決まれば、介護の計画が介護提供施設に渡される。この介護の計画に従って、介護提供施設は、要介護者に対する個別介護計画書を作成し、個別介護計画書を提示しながら要介護者又はその家族に説明する。この個別介護計画書に対して、本人又はその家族からの同意が得られると、介護提供施設は、本人に対して、具体的な介護のサービスを提供する。
【0005】
要介護者本人は、介護に関する計画を十分に理解できない場合もあることから、要介護者の家族などは、上記の介護の計画及び個別介護計画書に関する説明の聴取及び同意に関して介護を受ける本人を支援(又は代理)することが求められる場合が多い。
【0006】
介護以外の一般的な障害などに対する介護においても、介護を必要とする者に介護のサービスを提供する場合には、まず介護の計画が作成され説明が行われる。そして、本人又はその家族などから、介護の計画に対して同意がなされる。その介護の計画に対して本人又はその家族などから同意が得られた後に、実際の介護のサービスの提供がなされることが一般的に行われている。
【0007】
例えば脳梗塞を患い、その後回復して日常生活がおくれるようになるまでに受けるリハビリテーションなどにおいても、脳梗塞の程度及び本人の状況に応じたリハビリテーションの計画が作成される。そして、脳梗塞を患ったもの又はその家族が、リハビリテーションの計画の説明を受け、その計画に同意することが求められる。この同意がなされた後に、実際のリハビリテーションのサービスが提供される。脳梗塞以外の障害から回復する際のリハビリテーションにおいても、同様のプロセスで、リハビリテーションのサービスが提供される。
【0008】
従来、例えば、以下の技術が存在する。介護を受ける者とその家族で形成されるグループに所属する利用者の端末から、所定の文書に対する利用者による同意が得られている場合、同意を行った利用者の所属するグループに所属する利用者の端末を特定し、特定されたグループに所属する利用者からの文書に対する更なる同意を端末が受け付けないようにする指示、又は文書に対する同意が既になされていることを利用者に端末が報知するようにする指示を、特定されたグループに所属する利用者の端末に配信する、情報配信取得処理装置を提供する技術が存在する(特許文献1参照)。
【0009】
介護などの計画は、障害の程度及び介護を受ける者の状況に応じて適切な計画が作成されることが重要である。介護を受ける者の状況が異なれば、介護の計画も異なるため、介護の計画の作成には、多くの労力を必要とする。また、介護を受ける者又はその家族に対して、介護の計画に同意してもらうためには、計画に関する説明を十分に行うことが必要となる。加えて、介護の計画を文書として作成することが必要となるため、介護の専門家及び介護提供施設は、多くの時間と労力を必要とする。そして、介護を受ける者又はその家族は、説明を聞くと共に計画の内容を十分に理解するために、多くの時間を必要とし、その後に、計画に対して同意をするか否かを決定することが求められる。
【0010】
このように、介護の専門家、サービスを提供する者、サービスを受ける者、及びその家族に対して、介護のサービスが実際に提供されるまでに、大きな負担がかかると共に、多くの時間が必要とされる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特許第6713608号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
開示の技術は、介護の計画の説明がなされ、介護の計画に対する同意がなされ、最終的に介護の計画が策定される際の一連の情報の処理が、柔軟にかつより容易になされるようにすることができ、介護計画書の処理が、より簡便になされるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
開示の技術は、介護を受ける者又は前記介護の計画に対して同意する権限を持つ者から構成されるグループに属するいずれかのメンバが前記介護の計画に同意した旨と、前記介護の計画とを含む介護計画書を、サーバが処理する介護計画書処理方法であって、前記介護の計画に関する説明を含む情報を伝達された前記メンバが前記介護の計画に同意した旨の意思表示を示す情報と、前記メンバを特定する情報とを前記メンバ側の端末から受信することと、前記意思表示がなされた第1の日付を特定することと、前記第1の日付と、前記介護の計画とを含む文書を前記端末に送信することと、前記メンバを特定する情報と、前記文書に含まれる前記介護の計画に対する前記メンバの同意が前記第1の日付になされたこととすることについての前記メンバによる承認を示す情報とを前記端末から受信することと、前記承認を示す情報が受信された場合、前記メンバを特定する情報と、前記介護の計画と、前記文書に含まれる前記介護の計画に対して前記メンバの同意が前記第1の日付になされた旨の情報とが含まれる介護計画書を生成することと、を有する。
【0014】
また、開示の技術は、介護を受ける者又は前記介護の計画に対して同意する権限を持つ者から構成されるグループに属するいずれかのメンバが前記介護の計画に同意した旨と、前記介護の計画とを含む介護計画書を、前記メンバ側の端末が処理する介護計画書処理方法であって、前記介護の計画に関する説明を含む情報を伝達された前記メンバが前記介護の計画に同意した旨の意思表示を前記メンバから受け取ることと、前記意思表示を示す情報と、前記メンバを特定する情報とをサーバに送信することと、前記意思表示がなされた第1の日付と、前記介護の計画とを含む文書を前記サーバから受信することと、前記文書を出力することと、前記文書に含まれる前記介護の計画に対する前記メンバの同意が前記第1の日付になされたこととすることについての承認を示す情報を、前記メンバから受け取ることと、前記承認を示す情報を受け取った場合、前記メンバを特定する情報と、前記承認を示す情報とを前記サーバに送信することと、を有する。
【発明の効果】
【0015】
開示の技術によれば、介護の計画の説明がなされ、介護の計画に対する同意がなされ、最終的に介護の計画が策定される際の一連の情報の処理が、柔軟にかつより容易になされるようにすることができ、介護計画書の処理が、より簡便になされるようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1図1は、実施形態のシステムの構成を示した図である。
図2図2は、サーバ100の動作の概要を示した図である。
図3図3は、端末130における動作を説明する図である。
図4図4は、ケアマネジャー210、介護提供施設260、並びに要介護者及びその家族が構成するグループ135における情報の授受を示す図である。
図5図5は、要介護者131又はその家族132(グループ135のいずれか)、グループメンバ側の端末130、サーバ100、ケアマネジャー210又は介護提供施設260側の端末120の相互間の情報の授受を示すシーケンス図である。
図6図6は、開示の技術のサーバ100,端末120及び端末130のハードウエア構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
1.用語の説明
本明細書及び図面等において用いる用語の意味は以下のとおりである。
下記の用語の定義に関しては、上記の様に日本国における実情に即した定義を示したが、諸外国においても、対応する言葉に置き替えて本明細書等を解釈することができることは言うまでもない。なお、下記の用語の定義は、日本の制度と完全に整合していない場合があり得るが、日本の制度自体も時代と共に変更されているため、下記の用語の定義に沿って、その時代における具体的な制度に当てはめて、本明細書等の用語を適切に理解すべきことは言うまでもない。
また、開示の技術は、狭義の介護に限定されるのではなく、一般的なリハビリテーションなどの支援にも適用できる。
(1)要支援
日常の生活を送るうえで多少の支援が必要な状態をいう。
(2)要介護
日常生活全般において第三者の介護が必要な状態を言う。
【0018】
(3)介護
本明細書等では、支援及び介護を総称して介護の文字を用いる。(医師の指示に基づく行為が含まれてもよい。)なお、ケアの語も介護と同義の語として一般に用いられているが、本明細書等では、慣用されている用語(例えば、ケアマネジャー、ケアプラン等)を除き、主に介護の語を用いる。
【0019】
(4)要介護度
日本においては、要支援の程度については、要支援1と要支援2の二段階の指標がある。要介護については、要介護1ないし要介護5の5段階の指標がある。要支援1が最も軽い指標であり、要介護5が最も思い指標である。本明細書等では、これらの7段階の指標を総称して、要介護度という。
(5)要介護者
本明細書等では、支援又は介護の必要な者を総称して、要介護者という。
【0020】
(6)ケアマネジャー
ケアマネジャーとは、日本において、正式名称である介護支援専門員のことをいう。ケアマネジャーは、「要介護者や要支援者の人の相談や心身の状況に応じ、介護サービスを受けられるように介護サービス等の提供についての計画(ケアプラン)の作成や、市町村・サービス事業・施設、家族などとの連絡調整を行う。
(7)介護提供施設
本明細書等では、要介護者に対して介護を実際に提供する事業者の施設をいう。
【0021】
(8)同意
ケアマネジャーが作成する計画書(ケアプラン)及び介護提供施設が作成する支援又は介護の計画書などの内容に対して、要介護者又は要介護者の家族などが賛成する意思表示をいう。
(9)承認
同意の事実に関して、同意を行った者が確かめることをいう。
(10)家族
要介護者の代理人として介護の計画に対して同意する権限を持つ者を言う。一般的にこの権限を持つ者は、要介護者の家族である場合がほとんどであるため、本明細書では、家族の語を用いる。
(11)グループ及びメンバ
要介護者及びその家族の集合をグループという。グループの要素(要介護者又はその家族)をメンバという。
【0022】
2.介護の計画の作成手順
介護の計画及び介護の計画の変更がどのようになされるかについて、簡単に述べる。
(1)ケアマネジャーによるケアプランの作成
要介護者が介護を受けるためには、ケアプランが作成されることが必要となっている。
ケアプランとは、ケアマネジャーが作成する計画書であって、要介護者とその家族の状況を踏まえて、要介護者への支援の方針や課題、介護サービスの目標をまとめた計画書を指す。
また、要介護者の健康状態が変化した場合には、ケアマネジャーは、ケアプランを変更することが必要になる場合がある。
ケアプランは、要介護者本人又は家族が作ることも可能であるが、ケアマネジャーによって作成される場合が一般的である。
【0023】
ケアマネジャーが作成したケアプランの内容が確定されるには、ケアプランの内容を要介護者又はその家族に説明することと、要介護者又はその家族によるケアプランへの同意が必要である。
【0024】
なお、要介護度を認定する「介護認定審査会」は市町村に設置されている。要介護認定の申請を行うことで、この介護認定審査会によって、要介護者の要介護度が定められる。
【0025】
ケアプランは、要介護度に応じた内容となる。要介護者の健康状態が変化した場合には、その状況を介護認定審査会に審査してもらうことにより、要介護度が変更されることがある。(なお、要介護度の変更の申請がなされた場合であって、介護認定審査会の介護度の変更に対する了承が遅れることで、ケアプランの作成が遅延することがないようにすることが求められる。このため、ケアプランの作成又は変更のタイミングが到来していても、介護認定調査会の介護認定の手続が完了していない場合は、暫定的なケアプランが作成される場合がある。この場合には、暫定的なケアプランにより、介護がなされると共に、認定が確定した段階で、正式なケアプランが作成され、認定された介護度に適合した介護がなされることにより、介護の空白期間が発生しないようにすることとなっている。
ケアマネジャーのケアプランの説明によってケアプランに要介護者又はその家族が同意すると、同意日がケアプランに記載され、ケアプランの内容が確定される。
確定されたケアプランは要介護者又はその家族に交付される。
【0026】
ケアプランは、要介護者の健康状態の変化又は要介護度の変更に伴って改訂されることとなる。その改訂されたケアプランは、介護の内容が変更されたものとなるから、再度説明が必要となり、要介護者又はその家族による同意が必要となる。
【0027】
(2)介護施設による個別介護計画書の作成
個別介護計画書とは、ケアマネジャーが作成したケアプランをベースに、個々の要介護者に個別に適合するように実際にどのように介護を提供するのか、長期目標、短期目標、その介護の内容等を詳しく記載した介護計画書であり、介護施設により作成される。
【0028】
個別介護計画書についても、要介護者又はその家族の意向が反映されたものとなることが求められるため、個別介護計画書の内容が確定されるためには、個別介護計画書の内容を要介護者又はその家族に説明すると共に、要介護者又はその家族の同意が必要である。
【0029】
また、ケアプランが変更された場合には、その変更された内容に応じて、個別介護計画書が変更される。変更された個別介護計画書の内容が確定されるためには、個別介護計画書の内容を要介護者又はその家族に説明すると共に、要介護者又はその家族の同意が必要である。
この同意が得られると、個別介護計画書に同意日が記載され、確定された個別介護計画書が要介護者又はその家族に交付される。
【0030】
(3)以上のように、ケアマネジャーが作成するケアプラン、及びケアプランをベースとして介護施設が作成する個別介護計画書は、いずれも、要介護者又はその家族に対して、その内容を説明すると共に、要介護者又はその家族からその内容に対して同意を得ることが必要である点で共通している。
【0031】
3.開示の技術の説明
以下、図面を用いて、開示の技術の実施の形態について説明する。
図1は、実施形態のシステムの構成を示した図である。サーバ100は、介護計画等に関するデータを処理し、かつ端末120及び端末130との間で、データ通信を行う機能を有している。
【0032】
端末120は、ケアマネジャー210又は介護提供施設260の職員(以下、単に介護提供施設260という。)が操作することができる端末である。端末130は、要介護者131又は要介護者131が行う同意を代理することができる者(例えば、要介護者131の家族132)が利用することができる端末である。
【0033】
端末120は、ケアマネジャー210及び介護提供施設260の作成した、要介護者131に対する介護の計画の説明、介護の計画の内容、ケアプラン、介護計画書等を、サーバ100を介して端末130に送ることができる。
【0034】
なお、介護の計画の説明については、図1に図示していない他の通信環境(例えば、電話、テキストを含むメッセージ意通信、音声メッセージ通信、対面による説明等)によって、ケアマネジャー210又は介護提供施設260から、要介護者131又は家族132に伝達されてもよい。
また、ケアマネジャー210の端末120から、ケアプランが介護提供施設260の端末120に送られてもよい。
【0035】
また、端末130は、要介護者131及びその家族132によってなされる、要介護者131に対する介護の計画の内容又は計画の説明等に対する同意の意思表示又は同意の日付に関連した承認を、サーバ100又はサーバ100を介して端末120に送ることができる。
【0036】
図2は、サーバ100の動作の概要を示した図である。以下、各ステップについて説明する。
[ステップS282]サーバ100は、介護の計画に関する説明を伝達されたグループ135のメンバのいずれかによる介護の計画への同意の意思表示を示す情報と、メンバを特定する情報とを端末130から受信する。グループ135は、一般的には、要介護者及び要介護者の家族から構成される。
【0037】
なお、このステップの前に、グループ135のメンバのいずれかが、介護の計画の内容に関する説明を受ける。説明の内容がサーバ100から端末130に送られてもよい。或いは、この説明の内容の伝達はサーバ100を介さずに、対面で行われてもよいし、電話などの音声通信手段を介してなされてもよいし、メール又はメッセージ通信によりテキスト、画像、映像などを含む媒体を介してなされてもよいし、ボイスメールなどの記録された音声の転送によってなされてもよい。
【0038】
そして、この説明の内容は、サーバ100などの記憶装置に記録されることが望ましいい。なぜなら、この説明の内容が、後に作成される介護の計画書に書かれた内容と整合しているか否かの疑義が仮に発生した場合には、その記録を確認することで、整合性を確認することができるからである。
なお、サーバ100を介さずに説明の内容が端末130に伝達された場合には、説明の内容(対面での説明の録音又は映像、メール、メッセージ内容、画像、映像、ボイスメールの内容)が、端末120の記憶装置又は端末120を介してサーバ100などの記憶装置に記録されてもよい。
【0039】
なお、介護の計画の内容に関する説明にメンバが同意した日付(すなわち第1の日付)を後の日(第2の日付)に提示される介護の計画書についてメンバが同意した日付とすることに関して、メンバの承認が得られれば、介護の計画書の同意の日付として第1の日付を記載することができる。
【0040】
[ステップS283]サーバ100は、メンバの意思表示の日付を特定する。メンバが操作する端末130が、サーバ100とリアルタイムに通信している場合には、例えば、メンバが同意のボタンを押下したとき(或いはメンバの顔写真が撮影されたときなど)をサーバ100が取得することで、サーバ100は、意思表示の日付を特定することができる。メンバが操作する端末130とサーバ100との接続がオフラインである場合には、端末130から、メンバが同意のボタンを押下した日付(或いはメンバの顔写真が撮影された日付など)の情報をサーバ100が取得することで、同意の意思表示の日付が特定されてもよい。
【0041】
[ステップS284]サーバ100は、意思表示の日付と、介護の計画の内容とが含まれる文書を端末130に送信する。文書を受信した端末130は、例えば文書を画面に表示したり印刷したりすることができる。メンバは、画面に表示された文書又は印刷された文書を確認することができる。
【0042】
[ステップS285]サーバ100は、メンバを特定する情報と、意思表示の日付を文書への同意日とすることについて承認する情報とを端末から受信する。メンバは、端末130に表示された文書の内容が、説明の内容と整合していれば、説明を受けたときに説明の内容に同意した日付を、介護の計画の文書の内容に同意した日付であるとすることを承認することができる。この承認は、例えば、メンバが、端末130の承認ボタンを押下すること(或いはメンバの顔写真が撮影されることなど)によってなされてもよい。承認するボタンを押下した情報及び端末130がいずれのメンバの操作する端末かの情報が、サーバ100に送信される。なお、承認するボタンを押下したメンバの特定は、指紋、顔写真などのメンバの生体情報を取得することでなされてもよい。
【0043】
[ステップS286]承認を示す情報が受信されたかチェックされる。このチェックが肯定的(Yes)であれば、処理はS287に移る。このチェックが否定的(No)であれば、処理はS285にもどる。
【0044】
[ステップS287]サーバ100は、メンバを特定する情報と、介護の計画と、同意の日付とが含まれる介護計画書を生成する。
生成された計画書は、端末130に送信されて、グループ135の各々のメンバに提供されてもよい。また、計画書が、ケアマネジャー210の作成したケアプランである場合には、そのケアプランは、サーバ100(又は端末120)から介護提供施設260の端末120に提供されてもよい。なお、承認を示す情報を受け取った日付又は、メンバが承認を行った日付を特定し、特定された日付(第2の日付)が、後に利用されるためにサーバ100のメモリ等に記憶されてもよい。
【0045】
なお、上記の各ステップにおいて、いずれのメンバが同意(又は承認)を行ったかを特定することは、いずれのメンバの所有する端末130であるかによって、メンバを特定してもよいし、端末130が、メンバの指紋、声、顔の画像など、メンバの生体情報を取得することによって、メンバを特定してもよい。
【0046】
図3は、端末130における動作を説明する図である。以下、各ステップについて説明する。
[ステップS382]端末130は、介護の計画に関する説明を伝達されたメンバによる介護の計画への同意の意思表示を示す情報を受け取る。
【0047】
なお、このステップの前に、メンバが、介護の計画の内容に関する説明を受ける。この説明の内容は、サーバ100を介して、端末130に伝達されてもよい。或いは、この説明は、サーバ100を介さずに、対面で行われてもよいし、電話などの音声通信手段を介してなされてもよいし、メール又はメッセージ通信によりテキスト、画像、映像などを含む媒体を介してなされてもよいし、ボイスメールなどの記録された音声の転送によってなされてもよい。
【0048】
そして、この説明の内容は、サーバ100などの記憶装置に記録されることが望ましい。なぜなら、この説明の内容が、後に作成される介護の計画書に書かれた内容と整合しているか否かの疑義が仮に発生した場合には、その記録を確認することで、整合性を確認することができるからである。説明が対面で行われた場合には、対面での説明を録音又は録画することが望ましい。そして、その録音又は録画が端末120又はサーバ100などの記憶装置に記録されてもよい。
【0049】
なお、介護の計画の内容に関する説明にメンバが同意した日付は、後に提示される介護の計画書についてメンバが同意した日付とすることに関してメンバの承認が得られれば、介護の計画書にメンバが同意した日付とすることができる。
【0050】
[ステップS383]端末130は、意思表示を示す情報と、メンバを特定する情報とをサーバ100に送信する。メンバが操作する端末130が、サーバ100とリアルタイムに通信している場合には、例えば、メンバが同意のボタンを押下した信号をサーバ100に送信することで、サーバ100に、意思表示の日付を特定させることができる。メンバが操作する端末130とサーバ100との接続がオフラインである場合には、端末130から、メンバが同意のボタンを押下した日付の情報などを送ることで、サーバ100に同意の意思表示の日付を特定させることができる。
【0051】
[ステップS384]端末130は、意思表示の日付と介護の計画とを含む文書をサーバ100から受信する。端末130は、受信した文書を画面に表示することで、文書をメンバに提示することができる。また、表示に代えて、印刷などの出力が行われてもよい。
【0052】
[ステップS385]端末130は、説明のときに同意を示す意思表示を行った日付を文書への同意日とすることについてメンバが承認することを受け取る。メンバは、端末130に表示された文書の内容が、説明の内容と整合していれば、説明を受けたときに説明の内容に同意した日付を、介護の計画の文書の内容に同意した日付であるとすることを承認することができる。この承認は、例えば、メンバが、端末130の承認ボタンを押下することによってなされてもよい。承認するボタンを押下した情報及び端末130がいずれのメンバの操作する端末かの情報が、サーバ100に送信されてもよい。メンバの特定は、既に説明したように、メンバの生体情報によってもよい。
また、同意又は承認は、ボタンなどの押下でなされてもよいし、タブレット端末等の画面への署名等によってなされてもよい。或いは、既に説明したように、顔写真の撮影、指紋の取得など、生体認証などの手法が用いられてもよい。
【0053】
[ステップS386]承認することを受け取ったかがチェックされる。このチェックが肯定的(Yes)であれば、処理はS387に移る。このチェックが否定的(No)であれば、処理はS385にもどる。
【0054】
[ステップS387]端末130は、メンバを特定する情報と、承認を示す情報とをサーバ100に送信する。
なお、サーバ100が、メンバを特定する情報と、承認を示す情報とを受け取ると、既に説明した介護に関する計画書が生成される。生成された計画書は、端末130に送信されて、グループ135の各々のメンバに提供されてもよい。また、計画書が、ケアマネジャー210の作成したケアプランである場合には、そのケアプランは、ケアマネジャーの端末120又はサーバ100から介護提供施設260の端末120に提供されてもよい。なお、承認を示す情報を受け取った日付又は、メンバが承認を行った日付を特定し、特定された日付(第2の日付)が、後に利用されるためにサーバ100のメモリ等に記憶されてもよい。
【0055】
なお、上記の各ステップにおいて、いずれのメンバが同意(又は承認)を行ったかを特定することは、いずれのメンバの所有する端末130であるかによって、メンバを特定してもよいし、端末130が、メンバの指紋、声、顔の画像など、メンバの生体情報を取得することによって、メンバを特定してもよいことは言うまでもない。
【0056】
図4は、ケアマネジャー210、介護提供施設260、並びに要介護者及びその家族が構成するグループ135における情報の授受を示す図である。なお、図4においては、理解を助けるために、情報の授受に用いられる機器(端末120、端末130、サーバ100等)を介する点を省略していることに留意すべきである。
時間は、図4の上から下に流れていると認識される。
[シーケンス212]ケアマネジャー210は、ケアプランの案に関して、メンバ(要介護者131又はその家族132)に説明を行う。
【0057】
[シーケンス213]メンバ(要介護者131又はその家族132)は、ケアプランの案に関して、同意の意思表示をケアマネジャー210に行う。
【0058】
[シーケンス214]ケアマネジャー210は、同意の日付を付したケアプランの案231をメンバ(要介護者131又はその家族132)に提供する。
【0059】
[シーケンス216]メンバ(要介護者131又はその家族132)は、説明の内容に対する同意の日付(第1の日付)を付したケアプランの案231が、説明の内容と整合しているかを確認し、第1の日付をケアプランの案の同意の日付であるとすることを承認する。
【0060】
[シーケンス218]ケアマネジャー210は、同意の日付を付したケアプラン232をメンバ(要介護者131又はその家族132)に提供する。
【0061】
また、ケアマネジャー210又はメンバ(要介護者131又はその家族132)は、同意の日付を付したケアプラン232を介護提供施設260に渡す。
【0062】
[シーケンス262]介護提供施設260は、介護の計画の案に関して、メンバ(要介護者131又はその家族132)に説明を行う。
【0063】
[シーケンス263]メンバ(要介護者131又はその家族132)は、介護の計画の案に関して、同意の意思表示を介護提供施設260に行う。
【0064】
[シーケンス264]介護提供施設260は、同意の日付を付した介護の計画の案271をメンバ(要介護者131又はその家族132)に提供する。
【0065】
[シーケンス266]メンバ(要介護者131又はその家族132)は、説明の内容に対する同意の日付(第1の日付)を付した介護の計画の案271が、説明の内容と整合しているかを確認し、第1の日付を介護の計画の案271の同意の日付であるとすることを承認する。
【0066】
[シーケンス268]介護提供施設260は、同意の日付を付した介護の計画(個別介護計画書)272をメンバ(要介護者131又はその家族132)に提供する。
[シーケンス269]介護提供施設260は、介護の計画272に従って、具体的な介護を要介護者131に提供する。
【0067】
図5は、要介護者131又はその家族132(グループ135のいずれか)、グループメンバ側の端末130、サーバ100、ケアマネジャー210又は介護提供施設260側の端末120の相互間の情報の授受を示すシーケンス図である。
【0068】
[シーケンスS602]グループ135を特定する情報及び介護の計画に関する説明を含む情報が、ケアマネジャー210又は介護提供施設260側の端末120(以下単に端末120と言う。)から、サーバ100に伝達される。グループ135を特定することにより、サーバ100は、説明をいずれのグループ135のメンバである要介護者131又はその家族132側の端末130に送信するかを特定することができる。なお、介護の計画に関する説明は、サーバ100を介することなく、他の通信チャネルで、グループ135に伝達されてもよい。この説明は、対面で行われてもよいし、電話などの音声通信手段を介してなされてもよいし、メール又はメッセージ通信によりテキスト、画像、映像などを含む媒体を介してなされてもよいし、ボイスメールなどの記録された音声の転送によってなされてもよい。
【0069】
そして、この説明の内容は、端末120又はサーバ100などの記憶装置に記録されることが望ましいい。なぜなら、この説明の内容が、後に作成される介護の計画書に書かれた内容と整合しているか否かの疑義が仮に発生した場合には、その記録を確認することで、整合性を確認することができるからである。
【0070】
[シーケンスS604]説明を含む情報(説明は、音声、テキスト、画像及び映像のうちの少なくとも1つを含む情報)が、サーバ100から端末120に伝達される。
【0071】
[シーケンスS606]説明を含む情報が、端末120によって、グループ135に提示される。これにより、グループ135のメンバ(要介護者131又はその家族132)は、介護の計画の内容を理解することができる。
【0072】
[シーケンスS608]端末120は、グループ135のメンバ(要介護者131又はその家族132)から、介護の計画に同意した旨の意思表示を受け取る。この意思表示が、介護の計画に同意した旨を示す場合には、その同意した旨の情報が次のシーケンスでサーバ100に送られることとなる。
【0073】
[シーケンスS610]メンバを特定する情報、介護の計画に同意した旨の意思表示を示す情報、意思表示がなされた第1の日付を特定する情報が端末120からサーバ100に送られる。なお、意思表示がなされた第1の日付を特定することは、サーバ100自身が、特定してもよい。
[シーケンスS612]ケアマネジャー210又は介護提供施設260が作成した介護の計画を含む文書が、端末120からサーバ100に送られる。
[シーケンスS614]第1の日付と介護の計画とを含む文書が、サーバ100から端末130に送信される。
[シーケンスS616]第1の日付と介護の計画とを含む文書が、端末130によって、グループ135のメンバに提示される。
【0074】
[シーケンスS618]端末120は、文書に含まれる介護の計画に対するメンバの同意が第1の日付になされたこととすることについての承認を、メンバから受け取る。
【0075】
[シーケンスS620]メンバを特定する情報、文書に含まれる介護の計画に対するメンバの同意が第1の日付になされたこととすることについての承認を示す情報、承認がなされた第2の日付を特定する情報が、端末120からサーバ100に送られる。なお、第2の日付を特定する情報は、必ずしも端末120から送信される必要はなく、サーバ100が第2の日付を特定してもよい。
【0076】
[シーケンスS622]サーバ100は、メンバを特定する情報と、文書に含まれる介護の計画に対してメンバの同意が第1の日付になされた旨の情報とが含まれる介護計画書を生成してもよい。なお、サーバは、説明を含む情報を介護計画書と対応付けて記憶してもよい。また、サーバは、第2の日付を介護計画書に対応付けて記憶してもよい。これらの記憶は、後に、同意に関して争いが生じた場合などにおいて、確認がなされるために記憶されることが望ましい。
【0077】
[シーケンスS624]介護計画書が、サーバ100から端末130に送信される。
【0078】
[シーケンスS626]サーバ100は、端末120に介護計画書を送信することができる。ケアマネジャー210又は介護提供施設260は、介護計画書を必要に応じて参照することができる。
【0079】
[シーケンスS628]端末130は、グループ135のメンバに介護計画書を画面に表示するなどして、グループ135のメンバに介護計画書を提示することができる。また、表示に代えて、印刷などの出力が行われてもよい。
【0080】
以上のようにして、従来は介護計画書が作成される際に行われていた介護計画の内容の説明を、介護計画書の作成前に、要介護者131又はその家族132に行うことが容易に行える。そして、その説明の際に、介護の計画の内容に関して、要介護者131又はその家族132から同意を得ておくことができるので、同意の日を早期に取得することができる。
このようにすることで、介護計画書が出来上がるのを待たずに、本人又は家族の同意が得られるため、介護の手続が簡便に行えるようにすることができる。なお、説明を受ける際に、要介護者131又はその家族132は、自己の意向をケアマネジャー又は介護提供施設に伝えることができるので、後に作成される介護計画の書面の案にその意向を反映させることができる。介護計画の書面の案ともに説明が行われる従来の方法による場合には、ケアマネジャー又は介護提供施設は、介護計画の書面の案を意向に沿うために修正することが必要となる場合がある。本実施の形態では、このような介護計画の書面の案の修正及び再度の案の提示・説明などの煩雑な作業の発生を避けることができる。
また、要介護者131又はその家族132は、介護計画の内容が、説明を受けた際に把握できているので、後に提示される介護計画の書面を迅速に理解できる。このため、介護計画の書面が提示されてから、同意の日付に関する承認を行うまでの時間が短縮される。
【0081】
また、説明の内容は、サーバ100に記憶することができるので、同意の日付についての争いを未然に防止することができる。仮に争いが起きても、サーバ100に記憶された内容を確認することで、介護の計画に関して、事前に説明が十分に行われたか否かが、後の時期においても、的確に確認することができる。
なお、記憶された内容は、後に容易に検索できるように、種々の検索キーとともに、記憶装置に記憶されていることが望ましい。
【0082】
図6は、開示の技術のサーバ100,端末120及び端末130のハードウエア構成を示す図である。
実施形態のハードウエア構成は、CPU501、本実施形態のプログラム及びデータが格納され得るROM502、RAM503、ネットワークインターフェース505、入力インタフェース506、表示インタフェース507、外部メモリインタフェース508を有する。これらのハードウエアは、バス504によって相互に接続されている。
【0083】
ネットワークインターフェース505は、ネットワーク515に接続されている。ネットワーク515には、有線LAN、無線LAN、インターネット、電話網などがある。入力インタフェース506には、入力部516が接続されている。表示インタフェース507には、表示部517が接続される。表示部517は、複数の表示装置により実現されてもよい。外部メモリインタフェース508には、記憶媒体518が接続される。記憶媒体518は、RAM、ROM、CD-ROM、DVD-ROM、ハードディスク、メモリーカード、USBメモリ等であってもよい。
【0084】
加えて、例示したフローチャートの各フローは、矛盾のない限り順番を入れ替えることができる。また、矛盾のない限り、例示された1つのフローを、異なるタイミングで、複数回実行することができる。また、矛盾のない限り、複数のフローを同時に実行したりすることができる。また、全てのステップが必須のものではなく、矛盾の無い限り、1つ又は複数のステップ又は1つのステップの中の一部の手順が存在しないか、実行されなくてもよい。また、各ステップは、オペレーティングシステム又はハードウエアで実行されてもよい。また、プログラムは、非一時的な記憶媒体に記憶された状態で配布され得る。
【0085】
上述の実施形態を実現するプログラム及び方法は、図6に示されるハードウエア構成を備えるコンピュータにより実行され得る。すなわち、実施形態のプログラムは、コンピュータに実行させる方法として、インプリメントされてもよい。
プログラムは記憶媒体518、ROM502、又はRAM503に記憶されてもよい。
各実施形態は、プログラムをインストールしたハードウエアの装置としてインプリメントされ得る。
【符号の説明】
【0086】
504 バス
505 ネットワークインターフェース
506 入力インタフェース
507 表示インタフェース
508 外部メモリインタフェース
515 ネットワーク
516 入力部
517 表示部


図1
図2
図3
図4
図5
図6