(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024039590
(43)【公開日】2024-03-22
(54)【発明の名称】携帯端末および計測管理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 3/04886 20220101AFI20240314BHJP
G06F 3/023 20060101ALI20240314BHJP
G06F 3/02 20060101ALI20240314BHJP
H04M 1/72403 20210101ALI20240314BHJP
【FI】
G06F3/04886
G06F3/023 460
G06F3/02 500
H04M1/72403
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023075398
(22)【出願日】2023-05-01
(62)【分割の表示】P 2022143590の分割
【原出願日】2022-09-09
(71)【出願人】
【識別番号】000146847
【氏名又は名称】DMG森精機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002273
【氏名又は名称】弁理士法人インターブレイン
(72)【発明者】
【氏名】関澤 信悟
(72)【発明者】
【氏名】清水 翔
【テーマコード(参考)】
5B020
5E555
5K127
【Fターム(参考)】
5B020AA01
5B020AA02
5B020BB10
5B020CC01
5B020CC06
5B020DD04
5B020DD30
5B020FF17
5B020KK14
5E555AA13
5E555AA76
5E555BA03
5E555BA05
5E555BA06
5E555BA21
5E555BA62
5E555BA77
5E555BA78
5E555BB03
5E555BB05
5E555BB06
5E555BC04
5E555BC09
5E555BC17
5E555BC19
5E555CA12
5E555CA22
5E555CA42
5E555CB12
5E555CB48
5E555CB74
5E555CC05
5E555CC15
5E555DA02
5E555DB06
5E555DB41
5E555DC05
5E555DC13
5E555DC84
5E555DD06
5E555EA09
5E555FA00
5K127BA03
5K127CA09
5K127CB21
5K127HA09
5K127HA28
(57)【要約】
【課題】 計測器の利便性を向上させる。
【解決手段】 携帯端末は、文字入力可能なアプリケーション・ソフトウェアの実行時において、キーボード画面を表示させるキーボード表示部と、ユーザからのキーボード画面に対する入力操作を受け付ける入力部と、計測器から、計測値を受信する計測値取得部と、を備える。入力部は、キーボード表示部が複数のキーボード画面のうち計測器に対応するキーボード画面を表示させているときにおいて、ユーザから取得指示がなされたときには、計測値をアプリケーション・ソフトウェアにおける指定位置に挿入する。
【選択図】
図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
文字入力可能なアプリケーション・ソフトウェアの実行時において、キーボード画面を表示させるキーボード表示部と、
ユーザからのキーボード画面に対する入力操作を受け付ける入力部と、
計測器から、計測値を受信する計測値取得部と、を備え、
前記入力部は、前記キーボード表示部が複数のキーボード画面のうち前記計測器に対応するキーボード画面を表示させているときにおいて、ユーザから取得指示がなされたときには、前記計測値を前記アプリケーション・ソフトウェアにおける指定位置に挿入する、携帯端末。
【請求項2】
前記計測値取得部は、複数の計測器のうち、ユーザから指定された計測器から計測値を受信する、請求項1に記載の携帯端末。
【請求項3】
前記入力部は、ユーザから指定された制御コードを、前記計測値とともに前記アプリケーション・ソフトウェアにおける指定位置に挿入する、請求項1に記載の携帯端末。
【請求項4】
文字入力可能なアプリケーション・ソフトウェアの実行時において、キーボード画面を表示させる機能と、
ユーザからのキーボード画面に対する入力操作を受け付ける機能と、
計測器から、計測値を受信する機能と、
複数のキーボード画面のうち前記計測器に対応するキーボード画面を表示させているときにおいて、ユーザから取得指示がなされたときには、前記計測値を前記アプリケーション・ソフトウェアにおける指定位置に挿入する機能と、をコンピュータに発揮させることを特徴とする計測管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、計測値を管理するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
ダイヤルゲージなどの計測器は、スピンドル、レバーとよばれる物理的に変位可能なセンサ部材を備える。ダイヤルゲージは、センサ部材の変位量を指針により示す。特許文献1は、スピンドルの変位量を画像として表示可能な計測器を示す。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013-185990号公報
【特許文献2】特開2017-228009号公報
【特許文献3】特開2018-109966号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
計測器は多数のワークを計測し、多数の計測値を取得する。今後、電子メール、SNS、文書作成ソフトウェアなど、一般的に使用されているアプリケーション・ソフトウェア(以下、単に「アプリケーション」とよぶ)と計測器をスムーズに連携させることも重要になってくると考えられる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明のある態様における携帯端末は、文字入力可能なアプリケーション・ソフトウェアの実行時において、キーボード画面を表示させるキーボード表示部と、ユーザからのキーボード画面に対する入力操作を受け付ける入力部と、計測器から、計測値を受信する計測値取得部と、を備える。
入力部は、キーボード表示部が複数のキーボード画面のうち計測器に対応するキーボード画面を表示させているときにおいて、ユーザから取得指示がなされたときには、計測値をアプリケーション・ソフトウェアにおける指定位置に挿入する。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、計測器の利便性を向上させやすくなる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1(a)は、計測器の上面図である。
図1(b)は、計測器の正面図である。
図1(c)は、計測器の側面図である。
【
図3】ワークの平面性を計測するときの2つの計測器の配置例を示す模式図である。
【
図6】ワークIDの取得過程を示すフローチャートである。
【
図8】ワークIDと計測値の登録過程を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1(a)は計測器100の上面図、
図1(b)は計測器100の正面図、
図1(c)は計測器100の側面図である。
図2は、計測器100の斜視図である。
図1(a)から
図1(c)、
図2に示すように、XYZ軸を設定した上で説明する。Z軸方向は鉛直方向、X方向およびY方向は水平方向であるとする。本実施形態における計測器100は、インジケータゲージであるとして説明する。
【0009】
計測器100は、伸縮自在のスピンドル104を備える。計測対象物であるワークがスピンドル104に押し当てられると、スピンドル104はZ軸正方向、すなわち、本体への収納方向に変位する。スピンドル104は、物理的な変位量を計測するための「センサ部材」として機能する。
【0010】
計測器100は、フルカラーLCD(Liquid Crystal Display)としてのモニタ102を搭載する。計測値は、モニタ102に表示される。モニタ102は、
図4における表示部110に対応する。また、モニタ102の表面にはタッチパネルが設置されており、ユーザはタッチパネルを介して計測器100を操作できる。このタッチパネルは、
図4における入力部112に対応する。
【0011】
図1(b)においては計測器100の下辺(第2辺)、すなわち、
図1(b)におけるモニタ102の下側にスピンドル104が設置され、上辺(第1辺)には接続端子108が設置される。計測器100は、接続端子108によりケーブルを介して外部装置と接続できる。背部106には図示しない二次電池が収納される。
【0012】
計測器100はBluetooth(登録商標)により外部装置と通信可能である。計測器100は、USB(Universal Serial Bus)端子、マイクロSDカードの挿入口なども備える。計測器100は、マイクロSDカードに計測値を保存できる。また、マイクロSDカードを通してファームウェアの更新等も可能である。計測器100のボディは樹脂製である。背部106は鉄板を内蔵するため、背部106を磁石に取り付けることもできる。
【0013】
図3は、ワークの平面性を計測するときの2つの計測器100の配置例を示す模式図である。
図3においては、計測器100Aおよび計測器100Bは、固定されている。計測器100Aのスピンドル104Aと、計測器100Bのスピンドル104Bを対向させ、スピンドル104Aとスピンドル104Bの隙間においてワークWを水平方向に移動させる。このとき、ワークWの表面の凹凸に応じてスピンドル104Aおよびスピンドル104BがZ軸方向(鉛直方向)に伸縮するため、計測器100Aおよび計測器100Bの計測値により、ワークWの表面の平面性を計測できる。
【0014】
本実施形態においては、ワークWに2次元コード160が付与されている。2次元コード160は、シールとしてワークWに貼り付けられる。本実施形態における2次元コード160は、QR(Quick Response)コード(登録商標)であり、ワークを一意に識別するワークIDを含む。
【0015】
計測器100は、計測器IDにより一意に識別される。以下、計測器100Aの計測器IDを「GA」、計測器100Bの計測器IDを「GB」として説明する。計測器100は、無線通信により計測器IDを携帯端末200に送信する。携帯端末200は、スマートフォン、ラップトップPC、タブレットコンピュータなどの既知の携帯型の通信端末であればよい。携帯端末200には、計測管理のための計測管理プログラムがインストールされている。
【0016】
計測に際し、ユーザは、携帯端末200が搭載するカメラにより、2次元コード160を撮像する。携帯端末200は、2次元コード160の撮像画像からワークIDを取得する。計測器100Aおよび計測器100Bは、所定の時間間隔、たとえば、0.1秒間隔にて計測値を取得し、計測器IDとともに携帯端末200に計測値を送信する。
【0017】
ユーザが、携帯端末200においてGETボタン(後述)をタッチしたとき、携帯端末200はタッチ時点までに受信した計測値群のうちの最新の計測値と、ワークIDを対応づけて内蔵メモリに保存する。たとえば、ユーザが2次元コード160を撮像してワークID=W1を取得したあと、計測器100Aを指定した上でGETボタンをタッチして計測値M1を取得したときには、携帯端末200は、W1、GA、M1を対応づけて保存する。同様にして、ユーザが2次元コード160を撮像してワークID=W1を取得したあと、計測器100Bを指定した上でGETボタンをタッチして計測値M2を取得したときには、W1、GB、M1が対応づけられる。ワークIDと計測値の対応づけの詳細は、
図6以降において後述する。
【0018】
図4は、計測器100の機能ブロック図である。
計測器100の各構成要素は、CPU(Central Processing Unit)および各種コプロセッサ(Co-processor)などの演算器、メモリやストレージといった記憶装置、それらを連結する有線または無線の通信線を含むハードウェアと、記憶装置に格納され、演算器に処理命令を供給するソフトウェアによって実現される。コンピュータプログラムは、デバイスドライバ、オペレーティングシステム、それらの上位層に位置する各種アプリケーションプログラム、また、これらのプログラムに共通機能を提供するライブラリによって構成されてもよい。以下に説明する各ブロックは、ハードウェア単位の構成ではなく、機能単位のブロックを示している。
次の
図5に示す携帯端末200の機能ブロック図についても同様である。
【0019】
計測器100は、ユーザインタフェース処理部114、データ処理部116、通信部118およびデータ格納部120を含む。
ユーザインタフェース処理部114は、ユーザからの操作を受け付けるほか、画像表示や音声出力など、ユーザインタフェースに関する処理を担当する。通信部118は、Bluetooth(登録商標)あるいは接続端子108と接続されるケーブルを介して外部装置との通信を担当する。データ処理部116は、通信部118、ユーザインタフェース処理部114により取得されたデータおよびデータ格納部120に格納されているデータに基づいて各種処理を実行する。データ処理部116は、ユーザインタフェース処理部114、通信部118およびデータ格納部120のインタフェースとしても機能する。データ格納部120は、各種プログラムと設定データを格納する。
【0020】
ユーザインタフェース処理部114は、入力部112および出力部122を含む。
入力部112は、モニタ102上のタッチパネルを介してユーザからの入力を受け付ける。出力部122は、表示部110を含む。表示部110は、各種画像を表示する。
【0021】
データ処理部116は、計測部124と表示制御部126を含む。
計測部124は、スピンドル104の変位量、いいかえれば、伸縮量を計測する。表示制御部126は、画像を生成し、表示部110に表示させる。
【0022】
図5は、携帯端末200の機能ブロック図である。
携帯端末200は、ユーザインタフェース処理部202、撮像部204、データ処理部206、通信部208およびデータ格納部210を含む。
ユーザインタフェース処理部202は、ユーザからの操作を受け付けるほか、画像表示や音声出力など、ユーザインタフェースに関する処理を担当する。通信部208はカメラに対応する。通信部208は、計測器100等の外部装置との通信を担当する。データ処理部206は、ユーザインタフェース処理部202あるいは撮像部204、通信部208により取得されたデータおよびデータ格納部210に格納されているデータに基づいて各種処理を実行する。データ処理部206は、ユーザインタフェース処理部202、通信部208およびデータ格納部210のインタフェースとしても機能する。データ格納部210は、各種プログラムと設定データを格納する。
【0023】
ユーザインタフェース処理部202は、入力部212および出力部214を含む。
入力部212は、モニタ102上のタッチパネルを介してユーザからの入力を受け付ける。出力部214は、画像または音声を出力する。出力部214は、キーボード表示部216を含む。キーボード表示部216は、キーボード画像230を表示させる。キーボード画像230については後述する。
【0024】
データ処理部206は、識別情報取得部218、計測値取得部220および登録部222を含む。
識別情報取得部218は、2次元コード160の撮像画像から、ワークの識別情報としてワークIDを取得する。計測値取得部220は、計測器100から計測値を受信する。上述したように、計測器100は継続的に計測を実行し、計測値を絶えず携帯端末200に送信する。登録部222は、ワークIDと計測値を対応づけてデータ格納部210に登録する。
【0025】
図6は、ワークIDの取得過程を示すフローチャートである。
上述したように、ユーザは携帯端末200のカメラ機能により、2次元コード160を撮像する(S10)。識別情報取得部218は、2次元コード160の撮像画像からワークIDを抽出する(S12)。識別情報取得部218は、最近取得されたワークIDを「最新ID」として保存する(S14)。たとえば、ワークID=W1が取得されたときには最新IDはW1であり、ワークID=W1の取得後に新たにワークID=W2が取得されたときには、識別情報取得部218は最新IDをW1からW2に変更する。
【0026】
図7は、計測結果画面190の画面図である。
出力部214は、携帯端末200に計測結果画面190を表示させる。計測結果画面190は、計測結果領域180a、180b(以下、まとめていうときには「計測結果領域180」とよぶ)を含む。計測結果領域180は、ワークの計測値を示す領域である。ユーザがまず、ワーク(W1)を撮像し、ワークID=W1を取得したとする。続いて、ユーザは計測器ID=GAを指定した上で、GETボタン182をタッチしたとする。このとき、登録部222は、GETボタン182をタッチするタイミングの寸前に得られた最新の計測値「1.14141mm」と、W1,GAを対応づけて登録する。以下において、「計測値の取得」とは、ユーザがGETボタン182をタッチすることで、それまでに受信されていた計測値のうち最新の計測値を確定させることを意味する。出力部214はこのときのデータを計測結果領域180aに表示させる。すなわち、計測結果領域180aは、ワーク(W1)の計測器100(GA)による計測値「1.14141mm」を示す。
【0027】
ユーザが、ワークID=W1の取得後に、計測器ID=GBを指定した上でGETボタン182を再びタッチしたとする。登録部222は、GETボタン182のタッチタイミング寸前に得られた計測器100(GB)からの最新の計測値「1.7320mm」と、W1,GBを対応づけて登録する。出力部214はこのときのデータを計測結果領域180bに表示させる。すなわち、計測結果領域180bは、ワーク(W1)の計測器100(GB)による計測値「1.7320mm」を示す。
【0028】
このように、ユーザは、ワークの2次元コード160を撮像したあと、計測器100を選択した上で、GETボタン182をタッチするだけで、ワーク、計測器100および計測値を対応づけて登録できる。
【0029】
図8は、ワークIDと計測値の登録過程を示すシーケンス図である。
横軸は、時間経過を示す。時刻t0においてワーク(W1)の2次元コード160を撮像し、ワークID=W1を取得したとする。続いて、時刻t1において、ユーザはGETボタン182をタッチし、計測器100(GA)から得た計測値M1を取得する。このとき、登録部222は、W1,GA,M1を対応づけて「データ1」として保存する。
【0030】
時刻t2においてワークID=W2が取得されたとする。この場合、最新IDはW1からW2に変更となる。更に、時刻t3においてワークID=W3が取得されたとき、最新IDはW2からW3に変更される。続いて、時刻t4において、携帯端末200は計測器100(GC)から計測値M2を取得したとする。このとき、登録部222は、最新IDであるW3と、GC,M2を対応づけて「データ2」として保存する。ワークID=W2が最新IDのとき、新たに計測値が取得(GET)される前にワークID=W3が最新IDに変更されているので、W2に対応づけられるデータが保存されることはない。
【0031】
時刻t5においてワークID=W4が取得され、最新IDはW3からW4に変更される。続いて、時刻t6に計測器100(GD)から計測値M3が取得された場合、登録部222は、W4,GD,M3を対応づけて「データ3」として保存する。
【0032】
新たなワークIDが取得される前に、すなわち、最新IDがW4である時刻t7においてユーザが計測器100(GE)から計測値M4を取得したとする。この場合には、登録部222は、W4,GE,M4を対応づけて「データ4」として保存する。
なお、時刻t6および時刻t7において計測器100(GD)から連続して計測値M3,M4が取得された場合には、データ3は「W4:GD:M3」、データ4は「W4:GD:M4」となる。
【0033】
図9は、基本入力画面250の画面図である。
基本入力画面250は、携帯端末200に表示される一般的な画面である。アプリケーション領域240には、データの入力対象となるアプリケーションが表示される。カーソル242は、入力位置を示す。キーボード表示部216は、基本入力画面250の下部に、入力のためのキーボード画像230Aを表示させる。ユーザは、キーボード画像230Aに表示されるボタンをタッチすることで、アプリケーション領域240に文字を入力する。ユーザは、切換ボタン232をタッチすることで、キーボード画像230を変更できる。携帯端末200にインストールされる計測管理プログラムは、計測器100のための専用のキーボード画像230Bを含む。
【0034】
図10は、計測入力画面252の画面図である。
キーボード画像230Bは、計測器選択領域260、計測器領域262、計測値領域264、制御コード領域266およびGETボタン268を含む。ユーザは、計測器選択領域260において計測器100を選ぶ。
図10においては計測器100(GA)が選択されている。計測器領域262は選択中の計測器100の計測器IDを表示する。計測値領域264は、計測器100(GA)から送信される計測値を示す。上述したように、計測器100は高頻度にて計測値を送信するため、キーボード表示部216は計測値が受信されるごとに計測器領域262を更新する。
【0035】
ユーザは、制御コード領域266に制御コードを入力する。制御コードは、改行、タブ、改ページなどである。ユーザはGETボタン268をタッチすることで最新の計測値を取得し、カーソル242に入力できる。
図10においては、計測器100(GA)の計測器ID=GAと、計測値「1.4321mm」が入力され、制御コード領域266に入力された改行コード「¥r¥n」にしたがってカーソル242が改行されている。
【0036】
<総括>
以上、実施形態に基づいて、計測器100および携帯端末200を説明した。
携帯端末200によれば、ユーザは、ワークを撮像したあと、計測結果画面190においてGETボタン182をタッチするだけで、ワークと計測値を対応づけて保存できる。また、計測器100を選ぶことで、ワークと計測値だけでなく計測器IDも簡単に対応づけることができる。ユーザは、GETボタン182により、保存すべき計測値を保存したいタイミングで取得できる。
【0037】
また、基本入力画面250においては、ユーザは専用のキーボード画像230Bにより、任意の計測器100から任意のタイミングにて計測値を取得し、一般的なアプリケーションにワンタッチにて計測値を入力できる。たとえば、SNSツールで計測値だけを送りたいときには、SNSツールを起動した状態で専用のキーボード画像230Bを表示させ、GETボタン268をタッチすることで、送信したい計測値をSNSの入力画面において簡単に入力できる。
【0038】
なお、本発明は上記実施形態や変形例に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。上記実施形態や変形例に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることにより種々の発明を形成してもよい。また、上記実施形態や変形例に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよい。
【0039】
<変形例>
本実施形態においては、ワークID(識別情報)を取得した直後に保存された計測値が、先に取得された最新IDと対応づけられるとして説明した。変形例として、計測値を保存した直後のワークIDと、保存済みの計測値を対応づけるとしてもよい。たとえば、第1の識別情報であるワークID=W1が取得され、続いて、計測値M1が取得され、更に、第2の識別情報であるワークID=W2が取得されたとする。このとき、登録部222は、W1とM1を対応づけて登録してもよいし、W2とM2を対応づけて登録してもよい。
【0040】
同様にして、第1の計測値M1が取得され、続いて、ワークID=W1が取得され、更に、第2の計測値M2が取得されたとする。この場合にも、登録部222は、W1とM1を対応づけて登録してもよいし、W1とM2を対応づけて登録してもよい。
【0041】
2次元コード160にはワークID以外のデータが含まれてもよい。たとえば、ワークの製造年月日、型番、シリアル番号、ロット番号、URI(Uniform Resource Identifier)、作業者名などの任意のデータが含まれてもよい。2次元コード160は、QRコード(登録商標)に限らず、バーコードであってもよいし、データマトリックス(Data Matrix)コードであってもよい。
【0042】
携帯端末200により撮像される識別情報は、2次元コード160に限らない。たとえば、ワークに貼られたシールに記載される文字や図形、ワークに書き込まれた文字を認識し、識別情報取得部218はこれらを識別情報として認識してもよい。識別情報取得部218は、ワークに付与された所定画像そのものを識別情報として利用してもよい。
【0043】
携帯端末200の計測管理プログラムは、計測器100のリモートコントロール機能を備えてもよい。
【符号の説明】
【0044】
100 計測器、102 モニタ、104 スピンドル、106 背部、108 接続端子、110 表示部、112 入力部、114 ユーザインタフェース処理部、116 データ処理部、118 通信部、120 データ格納部、122 出力部、124 計測部、126 表示制御部、160 2次元コード、180 計測結果領域、180a 計測結果領域、180b 計測結果領域、182 GETボタン、190 計測結果画面、200 携帯端末、202 ユーザインタフェース処理部、204 撮像部、206 データ処理部、208 通信部、210 データ格納部、212 入力部、214 出力部、216 キーボード表示部、218 識別情報取得部、220 計測値取得部、222 登録部、230 キーボード画像、232 切換ボタン、240 アプリケーション領域、242 カーソル、250 基本入力画面、252 計測入力画面、260 計測器選択領域、262 計測器領域、264 計測値領域、266 制御コード領域、268 GETボタン