(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024039617
(43)【公開日】2024-03-22
(54)【発明の名称】自動車投光機用発光器
(51)【国際特許分類】
H05K 1/02 20060101AFI20240314BHJP
F21S 41/141 20180101ALI20240314BHJP
F21S 41/19 20180101ALI20240314BHJP
F21V 19/00 20060101ALI20240314BHJP
H05K 3/46 20060101ALI20240314BHJP
H01L 33/62 20100101ALI20240314BHJP
H01L 33/64 20100101ALI20240314BHJP
H05K 3/34 20060101ALI20240314BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20240314BHJP
【FI】
H05K1/02 J
F21S41/141
F21S41/19
F21V19/00 170
F21V19/00 150
H05K1/02 F
H05K1/02 Q
H05K3/46 U
H01L33/62
H01L33/64
H05K3/34 501D
F21Y115:10
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023137010
(22)【出願日】2023-08-25
(31)【優先権主張番号】22194828.4
(32)【優先日】2022-09-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】593045569
【氏名又は名称】ツェットカーヴェー グループ ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100080816
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 朝道
(74)【代理人】
【識別番号】100098648
【弁理士】
【氏名又は名称】内田 潔人
(72)【発明者】
【氏名】マルクス マイヤーホーファー
(72)【発明者】
【氏名】アルブレヒト エメリヒ
【テーマコード(参考)】
3K013
5E316
5E319
5E338
5F142
【Fターム(参考)】
3K013CA05
3K013CA06
5E316AA15
5E316AA43
5E316CC32
5E316FF07
5E316HH17
5E316HH40
5E316JJ01
5E319AA03
5E319AB05
5E319AC06
5E319CC33
5E319CD26
5E319GG03
5E338AA03
5E338AA18
5E338BB13
5E338BB16
5E338BB25
5E338BB75
5E338CC08
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5E338EE02
5E338EE51
5F142AA58
5F142BA02
5F142BA32
5F142CA13
5F142CD02
5F142CD44
5F142CF12
5F142CF42
5F142FA03
5F142FA36
5F142GA28
(57)【要約】
【課題】発光器の要素間の半田結合が改善される発光器の提供。
【解決手段】自動車投光機用発光器(1)はSMD部品(2)及び回路支持体(4)を含む。SMD部品(2)は回路支持体(4)と半田結合によって結合する。回路支持体は複数のコンタクト要素(5a)を有する。SMD部品(2)の廃熱の排熱のために回路支持体(4)は熱伝導するよう構成された複数のマイクロビア(7)を有する。複数のコンタクト要素(5a)は実質的に六角形状のベース面(5b)を有する。マイクロビア(7)は、二次元の六角形状の充填構造において、コンタクト要素(5a)の実質的に六角形状のベース面(5b)が複数のマイクロビア(7)によって、最大面充填密度に従って、実質的に完全に穿設されるよう、互いに対し配置されている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車投光機用の発光器であって、
前記発光器は、
・光を生成するための光源(3)を含むSMD部品(2)、及び、
・回路支持体(4)
を含み、
前記SMD部品(2)は、前記光源(3)が配設されている光放射性の上面(2a)と、前記光放射性の上面(2a)の反対側に位置する下面(2b)とを有し、
前記SMD部品(2)は、前記回路支持体(4)の装着部(4a)において、半田結合によって熱伝導的及び/又は導電的に前記回路支持体(4)に結合されており、
前記半田結合は半田材料を有する半田付け層(9)を含み、
前記半田付け層(9)は、前記SMD部品(2)の下面と前記回路支持体(4)の装着部(4a)との間に配されており、かつ、前記SMD部品(2)と前記回路支持体(4)とを結合すること、
前記回路支持体(4)の装着部(4a)は、格子状に配されかつ互いに対し離隔された複数のコンタクト要素(5a)を有し、該コンタクト要素(5a)は前記回路支持体(4)の基底面(4b)から前記SMD部品(2)の方向へ延伸し、かつ、前記SMD部品(2)の反対側に位置する前記半田付け層(9)の面と接触し、
隣り合うコンタクト要素(5a)の間にはガス流出チャネル部分(6a)が形成されており、
前記コンタクト要素(複数)(5a)は、複数の前記ガス流出チャネル部分(6a)が1つの統合されてなるガス流出チャネルシステム(6)を形成し、以って、各コンタクト要素(5a)が該ガス流出チャネルシステム(6)の一部分によって包囲されるよう、互いに対し配置されており、
前記ガス流出チャネル部分(6a)は、隣り合うコンタクト要素(5a)の側面(複数)と前記基底面(4b)と前記SMD部品(2)の反対側に位置する前記半田付け層(9)の面とによって画成されており、
前記ガス流出チャネルシステム(6)は、半田付けプロセス時に前記半田付け層(9)から漏出するガスを、前記ガス流出チャネルシステム(6)を介して、前記半田付け層(9)と前記回路支持体(4)の基底面(4b)との間に形成される空間(Volumen)から漏出させるよう、構成されかつ適合化されていること、
前記SMD部品(2)の廃熱の排熱のために、前記回路支持体(4)は、熱伝導に適合化された複数のマイクロビア(7)を有し、
排熱は実質的に前記マイクロビア(7)の長手延伸方向に沿って行われ、
前記マイクロビア(複数)(7)は、当該マイクロビア(複数)(7)が少なくとも部分的に前記回路支持体(4)を貫通して前記装着部(4a)へと延伸しかつ前記複数のコンタクト要素(5a)を貫通し、以って、該マイクロビア(複数)が排熱のために前記半田付け層(9)のコンタクト領域において前記半田付け層(9)にコンタクトするよう、前記回路支持体(4)に形成され、
前記マイクロビア(複数)(7)は前記コンタクト領域において実質的に円形の横断面を有すること、
複数のコンタクト要素(5a)は実質的に六角形状のベース面(5b)を有し、
前記ベース面(5b)は、前記回路支持体の基底面(4b)に対し実質的に平行に配向されている面に位置すること、
前記マイクロビア(複数)(7)は、前記コンタクト要素(5a)の実質的に六角形状のベース面(5b)が複数のマイクロビア(7)によって最大面充填密度(Flaechenpackungsdichte)に従って実質的に完全に配されるよう、二次元の六方充填配置(Packungsanordnung)で互いに対し配置されていること
を特徴とする、発光器。
【請求項2】
請求項1に記載の発光器において、
1つのコンタクト要素(5a)の六角形状のベース面(5b)において隣り合うマイクロビア(7)は、実質的に直接的に互いに境を接するよう互いに対し配置されていること
を特徴とする、発光器。
【請求項3】
請求項1に記載の発光器において、
前記マイクロビア(7)は、前記コンタクト領域において、<0.5mm、又は<0.25mm、又は<0.15mmである孔内径(d)を有すること
を特徴とする、発光器。
【請求項4】
請求項1に記載の発光器において、
前記マイクロビア(7)は、その長手延伸方向に沿って実質的に円錐状又は円錐台状に構成されていること
を特徴とする、発光器。
【請求項5】
請求項1に記載の発光器において、
前記マイクロビア(複数)(7)は、前記ガス流出チャネルシステム(6)を有する前記装着部(4a)の領域がマイクロビア(7)を備えていないように、前記回路支持体(4)に形成されていること
を特徴とする、発光器。
【請求項6】
請求項1に記載の発光器において、
前記回路支持体(4)は前記SMD部品(2)へ指向された外面を有し、該外面には前記装着部(4a)が形成されていること、
前記回路支持体(4)は、前記外面において前記装着部(4a)の周囲に少なくとも部分的に配された半田止め樹脂層を有すること
を特徴とする、発光器。
【請求項7】
請求項1に記載の発光器において、
前記コンタクト要素(5a)は、熱伝導性及び/又は導電性材料、とりわけ金属、例えば銅によって被覆されているか、又は、熱伝導性及び/又は導電性材料から構成されていること
を特徴とする、発光器。
【請求項8】
請求項1に記載の発光器において、
前記回路支持体(4)は、金属インレー(8)、好ましくは銅インレーを有する多層回路基板として構成されていること、
前記マイクロビア(複数)(7)は、前記金属インレー(8)と熱伝導的に結合されていること
を特徴とする、発光器。
【請求項9】
請求項1に記載の発光器において、
前記六角形状コンタクト要素(複数)(5a)は、実質的に同じ大きさの六角形状のベース面(5b)を有する多面体を形成すること
を特徴とする、発光器。
【請求項10】
請求項1に記載の発光器において、
前記六角形状コンタクト要素(複数)(5a)のベース面(5b)は、夫々、正六角形を形成すること
を特徴とする、発光器。
【請求項11】
請求項1に記載の発光器において、
前記ガス流出チャネルシステム(6)の各ガス流出チャネル部分(6a)は、隣り合う2つのコンタクト要素(5a)の平行な側縁部間の垂直距離として規定されるチャネル幅を有すること、
前記ガス流出チャネルシステム(6)は、すべてのガス流出チャネル部分(6a)が実質的に同じチャネル幅を有するよう、構成されること
を特徴とする、発光器。
【請求項12】
請求項1に記載の発光器において、
前記ガス流出チャネルシステム(6)の各ガス流出チャネル部分(6a)は、前記回路支持体(4)の基底面(4b)と前記SMD部品(2)の反対側に位置する前記半田付け層(9)の面との間の垂直距離に相当するチャネル高さを有すること
を特徴とする、発光器。
【請求項13】
請求項1に記載の発光器において、
前記回路支持体(4)の装着部(4a)は前記SMD部品の前記下面(2b)よりも大きい面を有すること
を特徴とする、発光器。
【請求項14】
請求項1に記載の発光器において、
格子状に配置された複数のコンタクト要素(5a)のうち、該コンタクト要素(5a)の少なくとも50%、又は75%超、又は85%超、又は95%超は六角形状のベース面(5b)を有すること
を特徴とする、発光器。
【請求項15】
請求項1~14の何れかに記載の発光器(1)を含む自動車投光機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は2022年9月9日に出願された欧州特許出願第22194828.4号についてのパリ条約上の優先権の利益を主張するものであり、当該出願の全内容は引照を以って本書に繰り込みここに記載されているものとする。
【0002】
本発明は、自動車投光機用の発光器であって、
前記発光器は、
・光を生成するための光源を含むSMD部品、及び、
・回路支持体
を含み、
前記SMD部品は、前記光源が配設されている光放射性の上面と、前記光放射性の上面の反対側に位置する下面とを有し、
前記SMD部品は、前記回路支持体の装着(実装)部において、半田結合(接合)によって熱伝導的及び/又は導電的に前記回路支持体に結合されており、
前記半田結合は半田材料を有する半田付け層を含み、
前記半田付け層は、前記SMD部品の下面と前記回路支持体の装着部との間に配されており、かつ、前記SMD部品と前記回路支持体とを結合すること、
前記回路支持体の装着部は、格子(ラスタ)状に配されかつ互いに対し離隔された複数のコンタクト要素を有し、該コンタクト要素は前記回路支持体の基底面から前記SMD部品の方向へ延伸し、かつ、前記SMD部品の反対側に位置する前記半田付け層の面と接触し、
隣り合うコンタクト要素の間にはガス流出チャネル部分が形成されており、
前記コンタクト要素(複数)は、複数の前記ガス流出チャネル部分が1つの統合(相互接続)されてなるガス流出チャネルシステムを形成し、以って、各コンタクト要素が該ガス流出チャネルシステムの一部分によって包囲されるよう、互いに対し配置されており、
前記ガス流出チャネル部分は、隣り合うコンタクト要素の側面(複数)と前記基底面と前記SMD部品の反対側に位置する前記半田付け層の面とによって画成されており、
前記ガス流出チャネルシステムは、半田付けプロセス時に前記半田付け層から漏出するガスを、前記ガス流出チャネルシステムを介して、前記半田付け層と前記回路支持体の基底面との間に形成される空間(Volumen)から漏出させる(排気させる)よう、構成されかつ適合化されていること、
前記SMD部品の廃熱の排熱のために、前記回路支持体は、熱伝導に適合化された複数のマイクロビアを有し、
排熱は実質的に前記マイクロビアの長手延伸方向に沿って行われ、
前記マイクロビア(複数)は、当該マイクロビア(複数)が少なくとも部分的に前記回路支持体を貫通して前記装着部へと延伸しかつ前記複数のコンタクト要素を貫通し、以って、該マイクロビア(複数)が排熱のために前記半田付け層のコンタクト領域において前記半田付け層にコンタクトするよう、前記回路支持体に形成(穿設)され、
前記マイクロビア(複数)は前記コンタクト領域において実質的に円形の横断面を有する、発光器に関する。
【0003】
本発明は、更に、発光器を含む自動車投光機に関する。
【背景技術】
【0004】
自動車投光機用発光器は従来技術において既知であり、この種の発光器はしばしば(1つの)光源を備えるSMD(表面実装部品:Surface Mount Device)部品を有し、SMD部品は回路支持体に固定される。回路支持体は、一般的に、とりわけSMD部品(ないし光源)の冷却用にも構成ないし設計(適合化)されているが、これは従来技術ではしばしばいわゆるマイクロビア(複数)を介して行われる。マイクロビアは少なくとも部分的に回路支持体を(ないし回路支持体の内部領域から)貫通してSMD部品にまで延在している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
通常は、SMD部品は回路支持体に半田付けされるが、とりわけ、大面積の半田付け層(ないし半田層;即ちコンポーネント間の材料結合(接合)式の(材料間の分子(原子)間力による)結合を生成するために、(半田付けプロセス後に)硬化した半田ないし半田材料を有する層)による半田結合(接合)の際に、半田付け層に中空空間(複数)が形成され得る。これらの中空空間は、半田付けプロセス中に(ないし半田付けプロセス時に使用される半田材料の液状化(流体化)中に)生成するガスによって形成される。該中空空間によって、SMD部品と回路支持体との間の有効なコンタクト面(面積)は小さくなる。該中空空間の形成を抑制するために、ガスが半田付け層から抜け出ることができることが保証(確保)される必要があり、通常は、半田付け層と回路支持体との間に相応のガス流出チャネル(複数)が形成される。しかしながら、そのようなガス流出チャネルによって、半田付け層と回路支持体との間の有効コンタクト面は減少され、それによって、冷却は悪化される。従って、従来技術において既知の方策は、効果的な冷却(多数のマイクロビア)と効果的なガス流出(多数のガス流出チャネル)との間に折り合いをつける必要がある。
【0007】
本発明の課題は、従来技術の欠点を小さくするないしは克服することにある。従って、本発明は、とりわけ、発光器の構成要素(複数)間の半田結合(接合)が改善される発光器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の視点により、自動車投光機用の発光器が提供される。
前記発光器は、
・光を生成するための光源を含むSMD部品、及び、
・回路支持体
を含み、
前記SMD部品は、前記光源が配設されている光放射性の上面と、前記光放射性の上面の反対側に位置する下面とを有し、
前記SMD部品は、前記回路支持体の装着(実装)部において、半田結合(接合)によって熱伝導的及び/又は導電的に前記回路支持体に結合されており、
前記半田結合は半田材料を有する半田付け層を含み、
前記半田付け層は、前記SMD部品の下面と前記回路支持体の装着部との間に配されており、かつ、前記SMD部品と前記回路支持体とを結合すること、
前記回路支持体の装着部は、格子状に配されかつ互いに対し離隔された複数のコンタクト要素を有し、該コンタクト要素は前記回路支持体の基底面から前記SMD部品の方向へ延伸し、かつ、前記SMD部品の反対側に位置する前記半田付け層の面と接触し、
隣り合うコンタクト要素の間にはガス流出チャネル部分が形成されており、
前記コンタクト要素(複数)は、複数の前記ガス流出チャネル部分が1つの統合(相互接続)されてなるガス流出チャネルシステムを形成し、以って、各コンタクト要素が該ガス流出チャネルシステムの一部分によって包囲されるよう、互いに対し配置されており、
前記ガス流出チャネル部分は、隣り合うコンタクト要素の側面(複数)と前記基底面と前記SMD部品の反対側に位置する前記半田付け層の面とによって画成されており、
前記ガス流出チャネルシステムは、半田付けプロセス時に前記半田付け層から漏出するガスを、前記ガス流出チャネルシステムを介して、前記半田付け層と前記回路支持体の基底面との間に形成される空間(Volumen)から漏出させる(排気させる)よう、構成されかつ適合化されていること、
前記SMD部品の廃熱の排熱のために、前記回路支持体は、熱伝導に適合化された複数のマイクロビアを有し、
排熱は実質的に前記マイクロビアの長手延伸方向に沿って行われ、
前記マイクロビア(複数)は、当該マイクロビア(複数)が少なくとも部分的に前記回路支持体を貫通して前記装着部へと延伸しかつ前記複数のコンタクト要素を貫通し、以って、該マイクロビア(複数)が排熱のために前記半田付け層のコンタクト領域において前記半田付け層にコンタクトするよう、前記回路支持体に形成(穿設)され、
前記マイクロビア(複数)は前記コンタクト領域において実質的に円形の横断面を有すること、
複数のコンタクト要素は実質的に六角形状のベース面を有し、
前記ベース面は、前記回路支持体の基底面に対し実質的に平行に配向されている面に位置すること、
前記マイクロビア(複数)は、前記コンタクト要素(複数)の実質的に六角形状のベース面(複数)が複数のマイクロビアによって最大面充填密度(Flaechenpackungsdichte)に従って実質的に完全に(全面にわたって)配される(占められる)よう、二次元の六方充填配置(Packungsanordnung)で互いに対し配置されていること
を特徴とする(形態1)。
本発明の第2の視点により、本発明の発光器を含む自動車投光機が提供される(形態15)。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に本発明の好ましい形態を示す。
(形態1)上記本発明の第1の視点参照。
(形態2)形態1に記載の発光器において、
1つのコンタクト要素の六角形状のベース面において隣り合うマイクロビアは、実質的に直接的に互いに境を接するよう互いに対し配置されていることが好ましい。
(形態3)形態1に記載の発光器において、
前記マイクロビアは、前記コンタクト領域において、<0.5mm、又は<0.25mm、又は<0.15mmである孔内径を有することが好ましい。
(形態4)形態1に記載の発光器において、
前記マイクロビアは、その長手延伸方向に沿って実質的に円錐状又は円錐台状に構成されていることが好ましい。
(形態5)形態1に記載の発光器において、
前記マイクロビア(複数)は、前記ガス流出チャネルシステムを有する前記装着部の領域(複数)がマイクロビアを備えていないように、前記回路支持体に配されている(形成されている)ことが好ましい。
(形態6)形態1に記載の発光器において、
前記回路支持体は前記SMD部品へ指向された外面を有し、該外面には前記装着部が形成されていること、
前記回路支持体、前記外面において前記装着部の周囲に少なくとも部分的に配された半田止め樹脂層を有することが好ましい。
(形態7)形態1に記載の発光器において、
前記コンタクト要素は、熱伝導性及び/又は導電性材料、とりわけ金属、例えば銅によって被覆されているか、又は、熱伝導性及び/又は導電性材料から構成されていることが好ましい。
(形態8)形態1に記載の発光器において、
前記回路支持体は、金属インレー、好ましくは銅インレーを有する多層回路基板として構成されていること、
前記マイクロビア(複数)は、前記金属インレーと熱伝導的に結合されていることが好ましい。
(形態9)形態1に記載の発光器において、
前記六角形状コンタクト要素(複数)は、実質的に同じ大きさの六角形状のベース面を有する多面体(Polyeder)を形成することが好ましい。
(形態10)形態1に記載の発光器において、
前記六角形状コンタクト要素(複数)のベース面は、夫々、正六角形を形成することが好ましい。
(形態11)形態1に記載の発光器において、
前記ガス流出チャネルシステムの各ガス流出チャネル部分は、隣り合う2つのコンタクト要素の平行な側縁部間の垂直距離として規定されるチャネル幅を有すること、
前記ガス流出チャネルシステムは、すべてのガス流出チャネル部分が実質的に同じチャネル幅を有するよう、構成されることが好ましい。
(形態12)形態1に記載の発光器において、
前記ガス流出チャネルシステムの各ガス流出チャネル部分は、前記回路支持体の基底面と前記SMD部品の反対側に位置する前記半田付け層の面との間の垂直距離に相当するチャネル高さを有することが好ましい。
(形態13)形態1に記載の発光器において、
前記回路支持体の装着部は前記SMD部品の前記下面よりも大きい面を有することが好ましい。
(形態14)形態1に記載の発光器において、
格子(ラスタ)状に配置された複数のコンタクト要素のうち、該コンタクト要素の少なくとも50%、又は75%超、又は85%超、又は95%超は六角形状のベース面を有することが好ましい。
(形態15)上記本発明の第2の視点参照。
【0010】
本発明に応じ、複数のコンタクト要素は(それぞれ)実質的に六角形状のベース面を有し、該ベース面は、回路支持体の基底面に対し実質的に平行に、好ましくはSMD部品の下面に対し平行に、配向されている面に位置し、
マイクロビア(複数)は、コンタクト要素(複数)の実質的に六角形状のベース面(複数)が複数のマイクロビアによって最大面充填密度(Flaechenpackungsdichte)で実質的に完全に(全面にわたって)配される(占められる:durchsetzt)よう、二次元の六方充填配置(Packungsanordnung)で互いに対し配置されている[即ち、マイクロビア(複数)は、コンタクト要素の実質的に六角形状のベース面が、マイクロビア(複数)の開口(複数)の該ベース面内における密度(ベース面内における占有面積)が最大となるように、マイクロビア(複数)の該開口(複数)によって実質的に完全に(殆ど隙間なく)占められる(配される)よう、二次元の六方充填配置(例えば開口が円である場合に、平面において該円の中心が六方格子(ハニカム構造)に配されかつ各円が他の6つの円に囲まれて(外接されて)いる配置)で互いに対し配置されている]。
【0011】
かくして、コンタクト要素面当たりのマイクロビアの個数は、有利な態様で、最大化されることが可能になり、これによって、SMD部品の冷却も改善される。同時に、半田付けプロセス中に液状化(流体化)半田材料からガス流出チャネルシステムを介してガスを逃す(排気する)とともに、固体の(ないし硬い)半田付け層を製造することが可能になる。従って、半田付け層は、とりわけ、実質的に気泡なしに形成されることが可能になる。本願において、6つの角及び6つの辺を有する多角形は、六角形状のベース面として理解される。好ましくは、複数のコンタクト要素のベース面は等辺六角形(ヘキサゴン)(6つの全ての辺が同じ長さ)を形成し、格別に好ましくは、複数のコンタクト要素のベース面は、正ないし正規六角形(6つの全ての辺が同じ長さ、更に、6つの角の角度がすべて同じ大きさ)を形成する。実質的に六角形状のベース面を有する複数のコンタクト要素は、すべてのコンタクト要素を含むことが可能であり、又は、より少なくても、例えば、コンタクト要素の総数のすべてのコンタクト要素の少なくとも90%、80%、70%、60%又は50%を含むことができる。実質的に六角形状のベース面を有するコンタクト要素の個数が大きくなればなるほど、それだけ一層より効率的に、SMD部品の冷却は実行可能になる。なぜなら、実質的に六角形状のベース面には最密充填(配置)に応じてマイクロビアが配される(形成ないし穿設される)ことができるからである。マイクロビア(好ましくはマイクロビアの熱伝導性(金属)コア)は、とりわけ、回路支持体の内部領域(例えば金属インレー)から出発して半田付け層において開口するないし熱伝導のために半田付け層とコンタクトすることができる。光源はピクセルLEDを含むことができる。半田結合(接合)は半田付けプロセスによって製造されることができ、半田付けプロセスは好ましくはリフロー半田付けプロセスである。
【0012】
1つのコンタクト要素の六角形状のベース面において隣り合うマイクロビアは、実質的に直接的に互いに境を接するよう(殆ど隙間なく)互いに対し配置されること、好ましくは、コンタクト領域における複数のマイクロビアは実質的に同じ大きさの直径を有することが可能である。コンタクト領域とは、マイクロビアないしコンタクト要素が半田付け層にコンタクトする領域であると理解されるべきものである。
【0013】
マイクロビアは、コンタクト領域において、有利には<0.5mm、好ましくは<0.25mm、格別に好ましくは<0.15mmである孔内径を有することが可能である。マイクロビアは0.1~0.2mmの直径を有することが好ましい。隣り合うマイクロビア間の距離は0.1~0.35mmであることが好ましい。
【0014】
マイクロビアはその長手延伸方向に沿って実質的に円錐状又は円錐台状に構成されること、有利には、マイクロビアは、円錐の直径又は円錐台の直径が半田付け層へ向かって小さくなるよう構成されること、とりわけ、円錐軸又は円錐台軸と円錐又は円錐台の外周面との間の角度は6°~15°であることが可能である。
【0015】
マイクロビア(複数)は、ガス流出チャネルシステムを有する装着部(実装部)の領域(複数)がマイクロビアを備えていないように、回路支持体に配される(形成される)ことが可能である。とりわけ、マイクロビアはコンタクト要素のみに配される(形成ないし穿設される)。
【0016】
回路支持体はSMD部品へ指向された外面を有し、該外面には装着部が形成されること、回路支持体は、該外面において装着部の周囲に少なくとも部分的に、好ましくは完全に、配された半田止め樹脂層を有することが可能である。
【0017】
コンタクト要素は、熱伝導性及び/又は導電性材料、とりわけ金属、例えば銅によって被覆されているか、又は、熱伝導性及び/又は導電性材料から構成されることが可能である。
【0018】
回路支持体は、金属インレー、好ましくは銅インレーを有する多層回路基板として構成されること、マイクロビア(複数)は、金属インレーと熱伝導的に結合(接続)されることが可能である。有利には、マイクロビアは金属、とりわけ銅が充填されており、この金属充填部は金属インレーと熱伝導的に結合(接続)されている。有利には、マイクロビアの熱伝導性充填金属は回路支持体の金属インレーと同じ材料である。
【0019】
六角形状のコンタクト要素(複数)は、夫々、実質的に同じ大きさの六角形状のベース面を有する多面体(Polyeder)(略六角柱)を形成することが可能である。ガス流出チャネルシステムはとりわけ該多面体(複数)(の側面)間に(より正確には該多面体(複数)の側面(複数)と基底面とSMD部品の反対側に位置する半田付け層の面との間に)形成される。コンタクト要素(複数)はとりわけ第1の個数の周縁要素と第2の個数の中央要素を有し、周縁要素は装着部の周縁部に配置され、中央要素は周縁要素によって包囲されている。有利には、少なくとも中央要素は、好ましくは周縁要素も、六角形状のベース面を有する。
【0020】
六角形状コンタクト要素(複数)のベース面(複数)は、夫々、正六角形を形成することが可能である。
【0021】
ガス流出チャネルシステムの各ガス流出チャネル部分は、隣り合う2つのコンタクト要素の平行な側縁部間の垂直距離として規定されるチャネル幅を有すること、ガス流出チャネルシステムは、すべてのガス流出チャネル部分が実質的に同じチャネル幅を有するよう、構成されることが可能である。ガス流出チャネル部分のチャネル幅は150~250μmであることが好ましい。
【0022】
ガス流出チャネルシステムの各ガス流出チャネル部分は、回路支持体の基底面とSMD部品の反対側に位置する半田付け層の面との間の垂直距離に相当するチャネル高さを有すること、有利には、ガス流出チャネルシステムのチャネル高さは装着部全体にわたって一定であること、有利には、チャネル高さは100~200μmであることが可能である。チャネル高さは、とりわけ、コンタクト要素の垂直(方向の)高さ(有利には基底面と半田付け層との間の垂直高さ)に相当することができる。従って、チャネル高さはコンタクト要素の層厚として理解することができる。
【0023】
回路支持体の装着部はSMD部品の下面よりも大きい面を有することが可能である。装着部は、好ましくは、回路支持体上に形成された領域(ないし面部分)であり、該領域は半田材料で濡れ可能(半田濡れ性)であり、及び、SMD部品を受容するよう、その後のSMD部品の電気的、熱的ないし機械的コンタクトのために構成されている。
【0024】
SMD部品と回路支持体の装着部との間の結合(接続)は、SMD部品の下面と回路支持体の基底面と六角形状のコンタクト要素のベース面が互いに対し実質的に平行に配向される面(複数)に(夫々)位置するよう、半田付け層によって構成されることが可能である。
【0025】
格子(ラスタ)状に配置された複数のコンタクト要素のうち、該コンタクト要素の少なくとも50%、有利には75%超、好ましくは85%超、格別に好ましくは95%超は六角形状のベース面を有することが可能である。
【0026】
本発明の発光器を含む自動車投光機(前照灯等)も可能である。
【0027】
以下に、本発明は図面に示された例示的かつ非限定的な実施形を用いて詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図2】本発明の発光器の第1実施例に応じた回路支持体の一例の模式図。
【
図3】本発明の発光器の第2実施例に応じた回路支持体の一例の模式図。
【実施例0029】
以下の図において、別段の定めがない限り、同じ図面参照符号は同じ特徴を表す。
【0030】
図1は、自動車投光機のための本発明の発光器1の一例を模式的断面図で示す。発光器1は、光を生成するための光源3を有するSMD部品2を含む。SMD部品2は、光源3が配置される上面2aを有し、そのため、上面2aは光を放出するよう構成されている。SMD部品2は、更に、光放出型上面2aの反対側に下面2bを有する。光源3はピクセルLED光源であり得る。
【0031】
発光器1は回路支持体4を含み、SMD部品2は半田結合によって熱伝導的かつ導電的に回路支持体4に結合されている。半田結合(部)は半田材料を有する半田付け層9として構成されている。この種の半田結合を生成するための基本的原理は当業者には既知であり、そのため、ここでは詳細には検討しない。半田付け層9は、SMD部品2の下面2bと回路支持体4の装着部4aとの間に配置され、SMD部品2と回路支持体4とを結合する。半田結合(部)は半田付けプロセスによって生成される。半田付けプロセスはリフロー半田付けプロセスであり得る。半田材料の一様な(均一な)塗布(ないし一様な層厚)を可能にするために、とりわけ大面積の半田結合部(ないし装着部4a)の場合、半田材料を(半田付けプロセスの進行中に)連続的に塗布するのではなく、半田材料をテンプレート(Schablone)によって複数の半田材料セグメントに分割することが好ましくあり得る。その結果として得られる(その製造プロセスに応じて硬化された)半田付け層9は(とりわけ実質的に装着部4a全体にわたって)連続的に形成される。
【0032】
回路支持体4は、
図1に示した実施例では、金属インレー8、好ましくは銅インレーを有する多層回路基板として構成されている。(図示の)マイクロビア(複数)7は、とりわけ、金属、好ましくは銅が充填されており、金属インレー8と結合している。
【0033】
図2及び
図3において明らかなように、装着部4aは、格子(ラスタ:Raster)状に配されかつ互いに対し離隔された複数のコンタクト要素5aから形成されており、該複数のコンタクト要素5aはコンタクト要素格子(ラスタ)5を形成する。隣り合うコンタクト要素5a間には、ガス流出チャネル部分6aが形成される。コンタクト要素(複数)5aは、ガス流出チャネル部分(複数)6aが装着部4aを通る(ないしその中に)相互に関連付けられた(相互関連)ガス流出チャネルシステム6を形成するよう、互いに対し配置されている。各コンタクト要素5aは、相互関連ガス流出チャネルシステム6の一部分によって縁取られて(包囲されて)いる。ガス流出チャネルシステム6は、冷却後に半田付け層9を形成する半田付けプロセス時に液状(流体)化される半田ボリューム(Lotvolumen)から[発生する]ガスを、SMD部品2の下面2bと回路支持体4の装着部4aとの間に形成される空間(Volumen)からガス流出チャネルシステム6を介して抜け出させるよう、構成されかつ適合化されている。
【0034】
換言すれば、ガス流出チャネルシステム6は装着部4aを複数のガス流出チャネル部分6aによって互いに分離される複数の部分領域へと分割し、ガス流出チャネルシステム6は、装着部4aの複数の部分領域(ないし複数のコンタクト要素5a)が(平面図において)六角形状のギャップを有するよう、装着部4aに形成される。従って、装着部4aは当該装着部4aを貫き通るガス流出チャネルシステム6によって複数のセグメント化装着部4aとして構成され、個々のセグメントは六角形状コンタクト要素5a(ないし六角形状のベース面を有するコンタクト要素5a)として構成される。
【0035】
SMD部品2の廃熱の排熱のために、回路支持体4は熱伝導に適合化された複数のマイクロビア7(
図2、
図3における各多角形内部の多数の小円)を有し、マイクロビア7は実質的に円形の横断面と、長手延伸(縦長)形状とを有する。熱伝導は、実質的にマイクロビアの長手延伸方向(縦長方向)に沿って行われる。マイクロビア7は、当該マイクロビア7が少なくとも部分的に回路支持体4を貫通して装着部4aへと延伸し、この装着部4aに少なくとも部分的に配される(形成ないし穿設される)ようないし半田付け層9において開口するよう、回路支持体4に配される。かくして、マイクロビア(複数)は、排熱のために半田付け層9のコンタクト領域において装着部4aに配される(形成ないし穿設される)。コンタクト領域は、とりわけ、専ら装着部4aのコンタクト要素5aに(のみ)形成される。
【0036】
図2及び
図3に示されているように、複数のコンタクト要素5aは、実質的に六角形状のベース面5bを有する。ベース面5bは、SMD部品2の下面2bに対し実質的に平行に配向された(1つの)面内にある。
【0037】
マイクロビア(複数)7は、コンタクト要素(複数)5aの実質的に六角形状のベース面(複数)5bが複数のマイクロビア7によって最大面充填密度(Flaechenpackungsdichte)によって(面を充填する密度(面を占める面積)が最大となるよう)実質的に完全に(全面にわたって)配される(形成ないし穿設される)よう、二次元の六方充填配置(Packungsanordnung)で互いに対し配置されており、その際、隣り合うマイクロビア7間には最小距離があることが好ましい。従って、複数のコンタクト要素5aの六角形状ベース面5bは、実質的に円形状の面を有するマイクロビア(複数)7によって実質的に満たされる(占められる)。隣り合うマイクロビア7はコンタクト要素5aの六角形状ベース面5bの内部において実質的に直接的に互いに境を接するよう互いに対し配置されている。複数のマイクロビア7は実質的に同じ大きさの直径を有することができる。マイクロビア7は、半田付け層9のコンタクト領域において、有利には<0.5mm、好ましくは<0.25mm、とりわけ好ましくは<0.15mmである、とりわけ最大の、孔内径dを有する。マイクロビア(複数)7は、ガス流出チャネルシステム6を有する装着部4aの領域(複数)がマイクロビア7を備えていないように、回路支持体4の装着部4aに配されている。
【0038】
六角形状のコンタクト要素(複数)5aは夫々1つの実質的に同じ大きさの六角形状のベース面5bを有する。六角形状コンタクト要素(複数)5aのベース面(複数)5bは夫々1つの正六角形を形成する。
【0039】
図2に示した実施例では、コンタクト要素面は、5個の中央の六角形状コンタクト要素5aを有する。これらは(更に別の多角形の)他の形状を有しかつ同様にマイクロビア(複数)7が配されている(形成ないし穿設されている)更なるコンタクト要素(複数)によって縁取られている(包囲されている)。装着部4aの周りには、SMD部品2が模式的に示されている。
【0040】
図3に示した実施例では、装着部4aは12個の中央六角形状コンタクト要素5aを有する。これらは(更に別の多角形の)他の形状を有しかつ同様にマイクロビア(複数)7が配されている(形成ないし穿設されている)更なるコンタクト要素(複数)によって縁取られている(包囲されている)。装着部4aの周りには、SMD部品2が模式的に示されている。
【0041】
六角形状コンタクト要素5aの個数は、実質的に、その寸法と装着部4aの寸法及び形状とによって予め与えられる。
【0042】
ガス流出チャネルシステム6の各ガス流出チャネル部分6aは、隣り合う2つのコンタクト要素5aの平行な側縁部(側辺)間の垂直距離として規定されるチャネル幅を有する。ガス流出チャネルシステム6は、すべてのガス流出チャネル部分6aが同じチャネル幅を有するよう、構成されることが好ましい。
【0043】
ガス流出チャネルシステム6の各ガス流出チャネル部分6aは、回路支持体4の基底面4bとSMD部品2の反対側に(から離隔する側に)位置する半田付け層9の面との間の垂直距離に相当するチャネル高さを有する。ガス流出チャネルシステム6のチャネル高さは装着部4a全体にわたって一定であると有利であり、チャネル高さは、有利には、100~200μmである。
【0044】
格子(ラスタ)状に配されたコンタクト要素(複数)5aの総数のうち、少なくとも50%、有利には75%超、好ましくは85%超、格別に好ましくは95%超が六角形状ベース面5bを有する。
【0045】
本発明は図示の実施例には限定されず、特許請求の範囲の全保護範囲によって規定される。更に、本発明の個々の視点ないし実施形態(複数)は(個別に)取り上げ(抽出し)かつ互いに組み合わせることが可能である。特許請求の範囲に場合により記載された図面参照符号は例示的なものであり、特許請求の範囲を限定することなく、特許請求の範囲の可読性をより容易にするためにのみ役立つ。
【0046】
本発明は以下の付記として記載可能である。
[付記1]
自動車投光機用の発光器。
前記発光器は、
・光を生成するための光源を含むSMD部品、及び、
・回路支持体
を含む。
前記SMD部品、前記光源が配設されている光放射性の上面と、前記光放射性の上面の反対側に位置する下面とを有する。
前記SMD部品は、前記回路支持体の装着(実装)部において、半田結合(接合)によって熱伝導的及び/又は導電的に前記回路支持体に結合されている。
前記半田結合は半田材料を有する半田付け層を含む。
前記半田付け層は、前記SMD部品の下面と前記回路支持体の装着部との間に配されており、かつ、前記SMD部品と前記回路支持体とを結合する。
前記回路支持体の装着部は、格子(ラスタ)状に配されかつ互いに対し離隔された複数のコンタクト要素を有し、該コンタクト要素は前記回路支持体の基底面から前記SMD部品の方向へ延伸し、かつ、前記SMD部品の反対側に位置する前記半田付け層の面と接触する。
隣り合うコンタクト要素の間にはガス流出チャネル部分が形成されている。
前記コンタクト要素(複数)は、複数の前記ガス流出チャネル部分が1つの統合(相互接続)されてなるガス流出チャネルシステムを形成し、以って、各コンタクト要素が該ガス流出チャネルシステムの一部分によって包囲されるよう、互いに対し配置されている。
前記ガス流出チャネル部分は、隣り合うコンタクト要素の側面(複数)と前記基底面と前記SMD部品の反対側に位置する前記半田付け層の面とによって画成されている。
前記ガス流出チャネルシステムは、半田付けプロセス時に前記半田付け層から漏出するガスを、前記ガス流出チャネルシステムを介して、前記半田付け層と前記回路支持体の基底面との間に形成される空間(Volumen)から漏出させる(排気させる)よう、構成されかつ適合化されている。
前記SMD部品の廃熱の排熱のために、前記回路支持体は、熱伝導に適合化された複数のマイクロビアを有する。
排熱は実質的に前記マイクロビアの長手延伸方向に沿って行われる。
前記マイクロビア(複数)は、当該マイクロビア(複数)が少なくとも部分的に前記回路支持体を貫通して前記装着部へと延伸しかつ前記複数のコンタクト要素を貫通し、以って、該マイクロビア(複数)が排熱のために前記半田付け層のコンタクト領域において前記半田付け層にコンタクトするよう、前記回路支持体に形成(穿設)される。
前記マイクロビア(複数)は前記コンタクト領域において実質的に円形の横断面を有する。
複数のコンタクト要素は実質的に六角形状のベース面を有する。
前記ベース面は、前記回路支持体の基底面に対し実質的に平行に配向されている面に位置する。
前記マイクロビア(複数)は、前記コンタクト要素(複数)の実質的に六角形状のベース面(複数)が複数のマイクロビアによって最大面充填密度(Flaechenpackungsdichte)に従って実質的に完全に配される(占められる)よう、二次元の六方充填配置(Packungsanordnung)で互いに対し配置されている。
[付記2]
付記1に記載の発光器において、
1つのコンタクト要素の六角形状のベース面において隣り合うマイクロビアは、実質的に直接的に互いに境を接するよう互いに対し配置されている。
[付記3]
付記1又は2に記載の発光器において、
前記マイクロビアは、前記コンタクト領域において、<0.5mm、又は<0.25mm、又は<0.15mmである孔内径を有する。
[付記4]
付記1~3の何れかに記載の発光器において、
前記マイクロビアは、その長手延伸方向に沿って実質的に円錐状又は円錐台状に構成されている。
[付記5]
付記1~4の何れかに記載の発光器において、
前記マイクロビア(複数)は、前記ガス流出チャネルシステムを有する前記装着部の領域(複数)がマイクロビアを備えていないように、前記回路支持体に形成されている。
[付記6]
付記1~5の何れかに記載の発光器において、
前記回路支持体は前記SMD部品へ指向された外面を有し、該外面には前記装着部が形成されている;
前記回路支持体、前記外面において前記装着部の周囲に少なくとも部分的に配された半田止め樹脂層を有する。
[付記7]
付記1~6の何れかに記載の発光器において、
前記コンタクト要素は、熱伝導性及び/又は導電性材料、とりわけ金属、例えば銅によって被覆されているか、又は、熱伝導性及び/又は導電性材料から構成されている。
[付記8]
付記1~7の何れかに記載の発光器において、
前記回路支持体は、金属インレー、好ましくは銅インレーを有する多層回路基板として構成されている;
前記マイクロビア(複数)は、前記金属インレーと熱伝導的に結合されている。
[付記9]
付記1~8の何れかに記載の発光器において、
前記六角形状コンタクト要素(複数)は、実質的に同じ大きさの六角形状のベース面を有する多面体(Polyeder)を形成する。
[付記10]
付記1~9の何れかに記載の発光器において、
前記六角形状コンタクト要素(複数)のベース面は、夫々、正六角形を形成する。
[付記11]
付記1~10の何れかに記載の発光器において、
前記ガス流出チャネルシステムの各ガス流出チャネル部分は、隣り合う2つのコンタクト要素の平行な側縁部間の垂直距離として規定されるチャネル幅を有する;
前記ガス流出チャネルシステムは、すべてのガス流出チャネル部分が実質的に同じチャネル幅を有するよう、構成される。
[付記12]
付記1~11の何れかに記載の発光器において、
前記ガス流出チャネルシステムの各ガス流出チャネル部分は、前記回路支持体の基底面と前記SMD部品の反対側に位置する前記半田付け層の面との間の垂直距離に相当するチャネル高さを有する。
[付記13]
付記1~12の何れかに記載の発光器において、
前記回路支持体の装着部は前記SMD部品の前記下面よりも大きい面を有する。
[付記14]
付記1~13の何れかに記載の発光器において、
格子(ラスタ)状に配置された複数のコンタクト要素のうち、該コンタクト要素の少なくとも50%、又は75%超、又は85%超、又は95%超は六角形状のベース面を有する。
[付記15]
請求項1~14の何れかに記載の発光器を含む自動車投光機。
【0047】
本発明の全開示(特許請求の範囲及び図面を含む)の枠内において、さらにその基本的技術思想に基づいて、実施形態の変更・調整が可能である。また、本発明の全開示の枠内において種々の開示要素(各請求項の各要素、各実施形態の各要素、各図面の各要素等を含む)の多様な組み合わせないし選択(「非選択」を含む。)が可能である。すなわち、本発明は、特許請求の範囲及び図面を含む全開示、本発明の技術的思想にしたがって当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。特に、本書に記載した数値範囲については、当該範囲内に含まれる任意の数値ないし小範囲が、別段の記載のない場合でも具体的に記載されているものと解釈されるべきである。
【0048】
更に、特許請求の範囲に付記した図面参照符号は専ら発明の理解を助けるためのものであり、本発明を実施形態及び図示の実施例に限定することは意図していない。
【0049】
更に、上記の各文献の全内容は引照を以って本書に繰り込みここに記載されているものとする。