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特開2024-39621重量搬送能力が向上したキャリアバスケットを有するキャリアバスケット搬送装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024039621
(43)【公開日】2024-03-22
(54)【発明の名称】重量搬送能力が向上したキャリアバスケットを有するキャリアバスケット搬送装置
(51)【国際特許分類】
   B65G 17/20 20060101AFI20240314BHJP
   B65G 17/48 20060101ALI20240314BHJP
【FI】
B65G17/20 Z
B65G17/48 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023140163
(22)【出願日】2023-08-30
(31)【優先権主張番号】63/405,155
(32)【優先日】2022-09-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】505047267
【氏名又は名称】フランケ・テクノロジー・アンド・トレードマーク・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】FRANKE TECHNOLOGY AND TRADEMARK LTD.
【住所又は居所原語表記】SONNENBERGSTRASSE 9, 6052 HERGISWIL, SWITZERLAND
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】弁理士法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】イレネウシュ・ツァップ
(72)【発明者】
【氏名】アンジェイ・トゥスク
(72)【発明者】
【氏名】マリオ・キール
【テーマコード(参考)】
3F034
【Fターム(参考)】
3F034HA04
3F034HB12
3F034HE09
(57)【要約】      (修正有)
【課題】積載時のキャリアバスケットの重量搬送能力を改善すること。
【解決手段】システム50は、通路に沿って移動するように構成された複数のカーを含み、そのうちの少なくともいくつかの支持グループは、キャリアバスケット支持体80が接続された2つのカーを含む。キャリアバスケット支持体80は、枢動連結部を介して第1カーに接続され、枢動・摺動接続部94を介して第2カーに接続された支持プレート82を有し、カーが支持プレート82に対して相対的に枢動することができ、第1カーと第2カーとの間の距離が、経路に沿ってカーブを通過する間に、変化し得る。支持プレート82上の支持接続部は、キャリアバスケットの背面支持部上の嵌合接続部に接続するように構成され、キャリアバスケットの枢動を可能にして、経路上を移動する間、その支持面が概ね水平に保たれるようになる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
経路を有するコンベアを含むキャリアバスケット搬送装置用のキャリアバスケット支持体および安定化システムであって、前記システムが、
前記経路に沿って移動するように構成された複数のカーと、
キャリアバスケット支持体が接続された前記カーのうちの2つを含む、少なくともいくつかの支持グループと、を有し、
前記カーのうちの2つの前記支持グループはそれぞれ、第1カーおよび第2カーを含み、
前記キャリアバスケット支持体が、
枢動接続部を介して前記第1カーに連結され、枢動・摺動接続部によって前記第2カーに接続される支持プレートであって、前記第1カーおよび前記第2カーが前記支持プレートに対して枢動可能であり、前記第1カーと前記第2カーとの間の距離が、前記経路に沿ったカーブの通過中に変化し得る、支持プレートと、
前記経路とは反対側でキャリアバスケットに接続するように構成された、前記支持プレート上に配置された支持接続部と、を有し、かつ、
前記キャリアバスケットが、
背面支持部と、
前記経路とは反対方向に前記背面支持部からほぼ横方向に延在する製品支持面と、
前記支持接続部に接続される前記背面支持部上の嵌合接続部と、を有する、システム。
【請求項2】
前記支持プレート上に配置された複数の支持ローラをさらに備え、当該支持ローラのうちの少なくとも1つが、前記支持接続部から間隔をあけた位置で前記背面支持部に接触するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記支持接続部および前記嵌合接続部が、前記キャリアバスケットと前記支持プレートとの間の枢動運動をもたらし、前記支持ローラのうちの2つは、前記キャリアバスケットの前記製品支持面上に積載された物品から片持ち(cantilevered)荷重を受けるために、前記背面支持部と接触している、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記第1カーと前記支持プレートとの間の前記枢動接続部が、前記支持プレート上に支持された球面ボールジョイントと、前記第1カーを前記球面ボールジョイントに接続するボルトと、を備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記第2カーと前記支持プレートとの間の前記枢動・摺動接続部が、
前記経路に面する前記支持プレートの側面に接続された球面ピローブロックベアリングと、前記経路に概ね平行に延在する前記第2カーに固定されたロッドと、を備え、
前記ロッドが、前記球面ピローブロックベアリングを通って延在しており、前記ロッドが球面ピローブロックベアリング内を摺動することにより、前記第2カーが前記支持プレートに対して相対的に枢動し、前記第1カーに近づいたり離れたりすることができる、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記第1カーが先頭のカーであり、前記第2カーが後続のカーである、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記経路に面する前記支持プレートの側面に配置されたトラックガイドローラをさらに含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記支持接続部が、複数の接続ローラを備え、前記嵌合接続部が、180°より大きく囲む部分円形トラックを有するハウジングを備え、前記接続ローラが、キャリアバスケットが重力によって枢動可能であるように前記部分円形トラックにおいて係合され、よって、前記製品支持面が、前記経路に沿う前記キャリアバスケットの移動の間、概ね水平に維持される、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記経路が、水平カーブ部分を含み、前記第1カーおよび前記第2カーが、カーの前記支持グループが前記水平カーブ部分の周りを移動する際に、互いに対して、および支持プレートに対して相対的に枢動するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記経路が、垂直カーブ部分を含み、前記第1カーおよび前記第2カーが、カーの前記支持グループが前記垂直カーブ部分の周りを移動する際に、互いに対して、および支持プレートに対して相対的に枢動するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
前記第1カーに接続され、前記経路の方向に対して概ね垂直に並んだスタビライザーバーと、
前記経路に面する前記支持プレートの側面に接触するように構成され、前記枢動接続部から離間した前記スタビライザーバーに接続されるスタビライザーローラと、をさらに含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
前記製品支持面が、間隔をあけて配置された複数のフィンガー、を備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項13】
前記カーが、前記経路を画定するトラック上に乗るように構成されたトラックローラ、を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項14】
前記第1カーと前記第2カーとの間に延在するフレキシブルコネクタをさらに含む、請求項1に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、チェーンレストラン、バー、カフェテリアなどにおける注文品の配達など、製品の移動に使用するコンベアシステムの分野に関する。より詳細には、本発明は、搬入ステーションおよび/または搬出ステーションの間をコンベアによって移動する際に、キャリアバスケットを支持し安定させるためのシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
本出願人は、互いに接続された小ホイールカーによる無端の「列(train)」を含む閉ループへと形成される連続トラックに基づくオーバーヘッドコンベアシステムを開発し、それを販売している。前記トラックは、通常、天井又は壁から吊り下げられ、積み込みポイントから積み下ろしポイントへ、そして逆に、建物を通って、蛇行するように構成することができる。搬送対象の食品は、パッケージや袋に入っている必要があり、一部のホイールカーが搭載するキャリアバスケットに入れられる。キャリアバスケットから包装や袋を降ろし、あるいは解放し、食品を保持トレイに投入するためのさまざまな手段を設けることができる。
【0003】
レストランの一つのフロアから別のフロアへのパッケージ食品の垂直搬送のための別の食品搬送システムが米国特許第7708135号明細書に記載されている。この食品搬送システムは、それに対してキャリアが回動可能に接続されたベルトまたはチェーンによって形成される閉ループ経路に沿って食品支持キャリアを搬送するコンベアを有している。支持キャリア上に置かれた食品の搬送は便利ではあるが、ベルトまたはチェーン式のコンベアシステムは、空間利用と曲がりくねった搬送経路の点で柔軟性が低い。
【0004】
本出願人の米国特許出願公開第2021/0094761号明細書も、レストラン等において包装された食品を搬送するためのコンベアシステムに関するものであり、レイアウトの柔軟な設計が可能である。これにより、搬送される食品を積み込みステーションで積み込むことができる支持キャリアを備えたトラックベースのコンベアシステムが提供される。次いで、食品は、積み込みステーションから離れた顧客引き渡しポイントまで、搬送される。これで、包装された品目は、積み込みステーションと積み下ろしステーションで、キャリアに積み込まれる。1つの好ましい構成では、前記キャリアは、コンベアトラック内を移動できるカーに枢動可能に取り付けられた単一の背面支持部から片持ち支持された一連の支持フィンガーを有するバスケット(キャリアバスケット)によって、形成される。キャリア支持フィンガーは、積み込み/積み下ろしステーションの支持フィンガーまたはローラの間にあるスペースで並んでいる。米国特許出願公開第2021/0094761号明細書の全内容は、あたかも完全に記載されているかのように、参照により本明細書に組み込まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第7708135号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2021/0094761号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
公知の配置は、作動において成功しているが、輸送される物品の重量が、キャリアバスケットから、キャリアが枢動可能に接続されているホイールカーのうちの1つのカーに伝達されるため、積載時のキャリアバスケットの重量搬送能力に問題が生じる。この点に関する機能性の改善が望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(概要)
本開示は、経路を有するコンベアに沿って搬送される、増加した重量搬送能力を有するキャリアバスケット用のキャリアバスケット支持および安定化システムを対象とする。本システムは、経路に沿って移動するように構成された複数のカー(車、車両)を含み、少なくともいくつかの支持グループは、キャリアバスケット支持体が接続されたカーのうちの2つを含む。各カーの2つの前記支持グループは、第1カーおよび第2カーを含む。前記キャリアバスケット支持体は、枢動接続部を介して前記第1カーに接続され、枢動・摺動接続部によって前記第2カーに接続された支持プレートを有し、よって、前記第1カーおよび前記第2カーは前記支持プレートに対して枢動可能であり、前記第1カーと前記第2カーとの間の距離は、前記経路に沿ったカーブを通過する際に、変化し得る。支持接続部は、経路とは反対側でキャリアバスケットに接続するように構成された支持プレート上に、配置されている。前記キャリアバスケットは、背面支持部と、前記経路とは反対方向に、前記背面支持部からほぼ横方向に延在する製品支持面と、前記支持接続部に接続される前記背面支持部上の嵌合接続部と、を有する。
【0008】
この構成により、キャリアバスケットは2つのカーによって支持され、キャリアバスケットが1つのカーによって支持されていた従来公知のシステムよりも大きな重量搬送能力が得られる。また、この構成により、カーブにおける前記第1カーと前記第2カーとの間の距離を変化させることができ、それらのカーが内側のカーブおよび外側のカーブを通過する際に、水平面内での互いに対する前記カーの変化する角度を、補正することができる。
【0009】
1つの実施形態では、複数の支持ローラが前記支持プレート上に配置され、そのうちの少なくとも1つは、前記支持接続部から間隔をあけた位置で背面支持部に接触するように構成されている。
【0010】
1つの実施形態では、前記支持接続部および前記嵌合接続部は、前記キャリアバスケットと前記支持プレートとの間の枢動運動をもたらし、支持ローラのうちの2つは、前記キャリアバスケットの前記製品支持面上に積載された物品から片持ち(cantilevered)荷重を受けるために、前記背面支持部と接触している。
【0011】
1つの実施形態では、前記第1カーと前記支持プレートとの間の前記枢動接続部は、前記支持プレート上に支持された球面ボールジョイントと、前記第1カーを前記球面ボールジョイントに接続するボルトと、を備える。
【0012】
1つの実施形態では、前記第2カーと前記支持プレートとの間の前記枢動・摺動接続部は、前記経路に面する前記支持プレートの側面に接続された球面ピローブロックベアリングと、前記経路に概ね平行に延在する前記第2カーに固定されたロッドと、を備える。前記ロッドは、前記球面ピローブロックベアリングを通って延在しており、前記ロッドが球面ピローブロックベアリング内を摺動することにより、前記第2カーが前記支持プレートに対して相対的に枢動し、前記第1カーに近づいたり離れたりすることができる。
【0013】
1つの実施形態では、前記第1カーは先頭のカーであり、前記第2カーは後続のカーである。
【0014】
1つの実施形態では、トラックガイドローラは、前記経路に面する前記支持プレートの側面に配置されている。これらは、片持ち荷重を、前記支持プレートから、経路を画定するトラックに伝達するのに役立つ。
【0015】
1つの実施形態では、前記支持接続部は複数の接続ローラを備え、前記嵌合接続部は180°より大きく囲む部分円形トラックを有するハウジングを備える。前記接続ローラは、キャリアバスケットが重力によって枢動可能であるように前記部分円形トラックにおいて係合され、よって、前記製品支持面は、前記経路に沿う前記キャリアバスケットの移動の間、概ね水平に維持される。
【0016】
1つの構成において、前記経路は、水平カーブ部分を含み、前記第1カーおよび前記第2カーは、カーの前記支持グループが前記水平カーブ部分の周りを移動する際に、互いに対して、および支持プレートに対して相対的に枢動するように構成される。
【0017】
1つの構成において、前記経路は垂直カーブ部分を含み、前記第1カーおよび前記第2カーは、カーの前記支持グループが前記垂直カーブ部分の周りを移動する際に、互いに対して、および支持プレートに対して相対的に枢動するように構成される。
【0018】
1つの実施形態では、前記システムは、前記第1カーに接続され、経路の方向に対して概ね垂直に並んだスタビライザーバーをさらに含み、スタビライザーローラは、前記経路に面する前記支持プレートの側面に接触するように構成された、前記枢動接続部から離間した前記スタビライザーバーに接続される。これにより、前記支持プレートと前記第1カーとの間にさらなる荷重伝達能力がもたらされる。
【0019】
好ましい実施形態では、製品支持面は、間隔をあけて配置された複数のフィンガーを備える。
【0020】
1つの実施形態では、前記カーは、前記経路を画定するトラック上に乗るように構成されたトラックローラを含む。
【0021】
1つの実施形態では、フレキシブルコネクタが、前記第1カーと前記第2カーとの間に延在する。
【0022】
上述した様々な特徴は、単独で使用することもできるし、第1カーおよび第2カーが接続されている支持プレートと様々に組み合わせて使用することもでき、2つのカーに接続することによってキャリアバスケットの重量搬送能力を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
本発明のさらなる利点および特徴は、添付の図面を参照した以下の実施形態の説明によって明らかになるであろう。
図1図1はトラックに沿って移動するカーを有する、前記トラックによって画定される経路に沿って搬送されるキャリアバスケットを使用する本出願人の先行技術のコンベアシステムの斜視図であり、前記キャリアバスケットの各々は、それぞれの1つのカーによって支持されている。
図2図2は、本開示によるキャリアバスケット支持体の斜視図であり、向上した重量搬送能力を提供するために、経路に沿って移動するカーのうちの2つによって支持されるトラックによって画定される経路に沿って移動するように、構成されている。
図3図3は、図2に示されるキャリアバスケット支持体の支持プレートの詳細を示す背面斜視図であり、2つのカーの接続部が図示されている。
図4図4は、図2および図3に示すキャリアバスケット支持体の背面図であり、2つのカーが前記支持プレートに接続されている。
図5図5は、2つのカーが支持プレートに接続されているキャリアバスケット支持体を示す、図4と同様の斜視図である。
図6図6は、キャリアバスケットに接続するための支持プレート上の支持接続部と、キャリアバスケットの背面支持部に接続されるように構成された嵌合接続部とを備えた図5のキャリアバスケット支持部を示す正面斜視図である。
図7図7は、キャリアバスケット支持体およびスタビライジングシステムの支持プレートが、前記経路に沿って移動するカーのうちの2つに接続された状態を示す、経路を有するコンベアを含むキャリアバスケット搬送装置の一部の斜視図である。
図8図8は、前記経路に沿って内側の水平カーブを通過するキャリアバスケット支持体を示す斜視図である。
図9図9は、第1カーと支持プレートとの間の枢動接続部、および第2カーと支持プレートとの間の枢動・摺動接続部、ならびにカーに接続されたトラックローラを介した経路を形成するトラックにおけるカーの係合を詳細に示す、図8と同様の断面斜視図である。
図10図10は、経路に沿って外側の水平カーブを通過するカーのうちの2つに接続されているキャリアバスケット支持体を示す、図9と同様の部分的断面斜視図である。
図11図11は、図9に示す構成の上面図である。
図12図12は、キャリアバスケットに接続されたキャリアバスケット支持体を示す斜視図であり、経路に面するキャリアバスケット支持体の側部を詳細に示している。
図13図13は、経路に沿って外側の水平カーブを通過するキャリアバスケット支持体を、その上に支持されているキャリアバスケットと共に示す斜視図である。
図14図14は、経路に沿って内側の水平カーブを通過するキャリアバスケット支持体を、その上に配置されたキャリアバスケットと共に示す、図13と同様の斜視図である。
図15図15は、図13に示す構成の上面図である。
図16図16は、図14に示す構成の上面図である。
図17図17は、キャリアバスケット搬送装置のコンベアによって画定された経路に沿って垂直カーブを通過するキャリアバスケット支持体を、その上に支持されたキャリアバスケットと共に示す斜視図である。
図18図18は、図17に示す構成の立面図である。
図19図19は、キャリアバスケットの背面支持部に接続されるように構成された嵌合接続部のハウジングと共に、支持プレート上の支持接続部を示す拡大斜視図であり、これにより、前記キャリアバスケットは、製品支持面が、経路に沿ったキャリアバスケットの移動中に概ね水平に維持されるように、重力によって枢動することができる。
【発明を実施するための形態】
【0024】
(詳細な説明)
以下の説明では、便宜上特定の用語が使用されているが、これは限定的なものではない。「右」、「左」、「上部」、および「下部」という語は、参照される図面における方向を示す。特許請求の範囲および明細書の対応する部分で使用される「一つの(a)」および「一つの(one)」という語は、特に断りのない限り、参照される物品の1つまたは複数を含むものとして非限定される。この用語には、上記で特に言及した語、その派生語、および類似の語句が含まれる。「A、B、またはC」などの、2つ以上の物品のリストが続く「少なくとも1つ」という語句は、A、B、またはCのうちの任意の個別の1つ、およびそれらの任意の組み合わせを意味する。「約」または「概して」という用語は、特に断りのない限り、指定された値の±10%以内、および指定された角度または方向の±25°以内を意味する。
【0025】
図1は、本明細書中に完全に記載されているかのように参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第2021/0094761号からの出願人のコンベアシステム10の一実施形態を示す図である。これは、1つ以上の湾曲部分14を有するトラック13によって画定される経路12と、複数のカー20が案内される直線セグメント15と、を含む。前記カー20が互いに直接接続されているか、あるいは前記カー20の間に中間部分がある状態で、モータは、前記カー20を前記トラック13に沿って駆動させる。各キャリアバスケット30は、少なくともいくつかの前記カー20に枢動可能に取り付けられており、キャリアバスケット30は、前記カーに枢動可能に取り付けられているキャリアバスケット30の側面から片持ち梁状に取り付けられているキャリア支持フィンガー32を含む。積み込みステーション40または積み降ろしステーション42の少なくとも一方は、好ましくは、経路12に沿って配置されている。前記積み込みステーション40および前記積み下ろしステーション42は、前記コンベアシステム10を介して搬送される物品を受け取るかまたは降ろすかのいずれかのために、前記積み込みステーションまたは前記積み下ろしステーション支持フィンガー44の間を移動する前記キャリアバスケット支持フィンガー32によって前記キャリアバスケット30から搬送される物品を取り出すために使用される支持フィンガー44、を含む。これらの支持フィンガー44は、輸送経路または送達経路に沿って物品をさらに運ぶために、動力を供給され得る、すなわち、動力ローラ、ベルト、またはチェーンによって形成され得る。米国特許第2021/0094761号で説明されているように、前記コンベアシステム10は、特定の用途やスペース要件に適合させるために、レイアウト設計の柔軟性を高めることを可能にする。
【0026】
図2図19を参照すると、重量搬送能力を向上させるためのキャリアバスケット110用のキャリアバスケット支持および安定化システム50の一実施形態が示されている。前記キャリアバスケット支持および安定化システム50は、図1に開示されるコンベアシステム10と同様の、キャリアバスケット110が運搬される経路56を有するコンベア54(図7~11および図13~18に示される)を含むキャリアバスケット搬送装置52に関連して使用される。前記経路56は、上述したトラック13と同様のトラック57によって画定され、このトラック57は、キャリアバスケット110に置かれる、例えばファーストフードであり得る製品を、好ましくは図1に示される40および42などの積み込みステーションと積み下ろしステーションとの間で移動させるために、直線セグメントだけでなく湾曲部分58、59を有する様々な構成で配置され得る。
【0027】
本システム50によれば、図2~7および図9~12に示すように、複数のカー60が、経路56(図7参照)に沿って移動するように構成されている。各キャリアバスケット110用の少なくともいくつかの支持グループ62は、キャリアバスケット支持体80が接続された2つのカー60a、60bを含む。2つのカー60の各支持グループ62は、第1カー60aおよび第2カー60bを含む。これらは、図4図5図7、および図9図11に最も明確に示されている。前記カー60、60a、60bは、好ましくは、前記経路56を画定するトラック57上に乗るように構成されたトラックローラ68を含む。
【0028】
前記キャリアバスケット110のためにより重い重量を支持する目的で、前記キャリアバスケット支持体80は、枢動接続部86を介して第1カー60aに接続され、枢動・摺動接続部94によって第2カー60bに接続される支持プレート82を含み、よって、両方のカー60a、60bが支持プレート82に対して相対的に枢動することができ、前記第1カー60aと前記第2カー60bとの間の距離が、例えば図7および図9図17に示されるように、経路56に沿ってカーブを通過する間に変化し得る。
【0029】
図3および図9図11に詳細に示すように、前記第1カー60aと前記支持プレート82との間の枢動接続部86は、好ましくは、支持プレート82上に支持される球面ボールジョイント87(例えば、その上にねじ止めまたはボルト止めされ得る)を備え、また、第1カー60aを球面ボールジョイント87に接続するボルト88(ボルトは、ねじ付きファスナーまたはピンを指し得る)も備える。特に図9および図10に見られるように、前記球面ボールジョイント87は、それを通して画定された開口部を有し、好ましくは、球面ボールジョイント87の球面ボールを、第1カー60aの接続表面から、非拘束の枢動運動を可能にするために間隔をあけるカラー(collar)または肩部90を有するブッシング89の内部で、前記ボルト88は、前記開口部を通って延在する。図示の例示的な実施形態では、ナットをボルト88の端部に締め付けることによって、前記ブッシング89と前記球面ボールジョイント87の球面ボールとを第1カー60a上の取付面に対してクランプするために、ナットが前記ボルトに係合される。前記ボルト88は、前記支持プレート82におけるクリアランス開口部を通してアクセスすることができる。このタイプの枢動接続部は例示的な一実施形態であるが、他のタイプの枢動接続部も使用され得る。
【0030】
さらに図3および図9図11を参照すると、前記第2カー60bと前記支持プレート82との間の前記枢動・摺動接続部94は、例えば、支持プレート82が経路56に面する側で、例えばねじまたはボルトを介して支持プレート82に取り付けられ得る球面ピローブロックベアリング95、を備える。前記第2カー60bに(好ましくはブラケット97を介して)固定されるロッド96は、前記経路56と概ね平行に延在しており、前記ロッド96は、球面ピローブロックベアリング95を通って延在しており、第2カー60bは、球面ピローブロックベアリング95の球状ボールの動きを介して前記支持プレート82に対して相対的に枢動することができ、また、前記ロッド96が球面ピローブロックベアリング95の球状ボールを通って延在する開口部内で摺動することによって、第1カー60aに近づいたり遠ざかったりすることもできる。
【0031】
図4図5、および図9図11に詳細に示すように、前記フレキシブルコネクタ70が前記第1カー60aと前記第2カー60bとの間で延在している。このコネクタは、高分子材料で形成され得、2つの前記カー60a、60bとキャリアバスケット支持体80とを有するグループ62が経路56に沿って水平および/または垂直カーブ58、59を通過する際に、前記第1カー60aと前記第2カー60bとの間の距離が変化するのに伴って、屈曲および圧縮または膨張を可能にするために起伏のある形状を有していてもよい。
【0032】
さらなる支持をもたらすために、好ましくは、複数の支持ローラ83、好ましくは少なくとも3つ、より好ましくは4つの支持ローラ83が、支持プレート82上に配置され、そのうちの少なくとも1つは、支持接続部110から間隔をあけた位置で背面支持部112に接触するように構成される。より好ましくは、支持ローラ83のうちの2つは、キャリアバスケット110の製品支持面114に積載される、図16に概略的に示される物品111からの片持ち(cantilevered)荷重を支持するために、前記背面支持部112と接触する。図示の実施形態では、前記支持ローラ83は前記支持プレート82の角部に配置されている。これによって、前記支持ローラ83の少なくとも2つが、経路56に沿って移動するキャリアバスケット110の枢動位置に関係なく、背面支持部112に接触することが確保される。
【0033】
図2~6、図8および図12~16に詳細に示すように、トラックローラ84は、好ましくは、経路56に面する支持プレート82の側に配置される。これらのトラックガイドローラ84は、トラック57の主要部分から間隔をあけて配置され、支持プレート82が経路56に沿って移動する際に概ね垂直に並んだ状態を維持し、支持プレート82上の支持ローラ83がキャリアバスケット110の背面支持部112に接触することを介して支持プレート82内に伝達され得るキャリアバスケット110からの荷重を受けるために、前記トラックに沿って配置された底面レールおよび/または上面レールに接触するように適合されている。
【0034】
図2図6、および図12図18を参照すると、支持接続部100が支持プレート82上に配置され、経路56とは反対側の面でキャリアバスケット110に接続するように構成されている。前記キャリアバスケット110は、背面支持部112と、経路56とは反対方向に、前記背面支持部112に対してほぼ垂直に延在する製品支持面114と、を含む。前記嵌合接続部120は、前記背部支持部112上に配置されるか、あるいは前記背面支持部112に接続され、前記支持プレート82上の前記支持接続部100に接続される。前記支持接続部100および前記嵌合接続部120は、キャリアバスケット110と支持プレート82との間の枢動運動を提供する。
【0035】
図2図5図6、および図19を参照すると、一実施形態では、支持接続部100は複数の接続ローラ102を含み、前記嵌合接続部120は、180゜より大きく、より好ましくは約270゜を囲む部分円形トラック124を有するハウジング122を備える。経路56に沿ってキャリアバスケット110が移動する間、前記製品支持面114が概ね水平に維持されるように、前記部分円形トラック124をその上で転動できるようにさせる接続ローラ102によってキャリアバスケット110が重力で枢動可能であるように、前記接続ローラ102は、部分円形トラック124に係合している。前記支持プレート82に対して固定されている前記接続ローラ102は、その上のハウジング122内で部分円形トラック124を低抵抗で支持する。前記ハウジング122は、背面支持部112に接続されるか、または背面支持部112の一部として形成される。好ましくは、少なくとも3つの前記接続ローラ102があり、より好ましくは、4つの前記接続ローラ102があり、円形トラック124に概ね一致する円形支持部を画定するように配置されている。前記円形トラック124は、好ましくは、前記接続ローラ102上の所定位置に保持されるように半径方向内側に延在する唇部126、を含む。好ましい実施形態において、前記ハウジング122は、前記キャリアバスケット110の背面支持部112上の対応する構造と係合可能な溝付き接続部128、とは別個に形成され、かつ前記溝付き接続部128を含む。
【0036】
前記支持プレート82と前記キャリアバスケット110の背面支持部112との間には、部品の一方から延びるピンが部品の他方の開口部に受容される単一ピン枢動支持部などの、他のタイプの枢動連結部も提供され得る。前記開口部は、単純なスロットとして規定することもできるし、摩擦を低減するためにベアリングの形態とすることもできる。
【0037】
図8~11および図13~16に示すように、経路56は、水平カーブ部分58を含むことができ、第1カーおよび第2カー60a、60bは、カー60a、60bを有する支持グループ62が水平カーブ部分50aの周囲を移動する際に、互いおよび支持プレート82に対して相対的に枢動するように構成されている。さらに、図17および図18に示すように、経路56は垂直湾曲部59も含み得、第1カーおよび第2カー60a、60bは、カー60a、60bを有する支持グループ62が垂直湾曲部分59の周りを移動する際に、互いにおよび支持プレート82に対して相対的に枢動するように構成されている。
【0038】
再び図4および図5を参照すると、安定性を向上させるために、スタビライザーバー64を任意に第1カー60aに連結し、経路56の方向に対して概ね垂直に並べるができる。スタビライザーローラ66は、スタビライザーバー64に、好ましくはその端部において、枢動接続部86から間隔をあけて接続される。これらのスタビライザーローラは、経路56の垂直湾曲部分59を通過する間に第1カー60aが支持プレート82に対して相対的に枢動する際に支持プレート82に付加的な支持および整列をもたらすために、前記通路56に面する前記支持プレート82の側面に接触するように構成されている。
【0039】
好ましい実施形態では、前記カー60は、経路56を画定するトラック57上に乗るように構成されたトラックローラ68を含む。しかし、ローラは必須ではなく、スライダーブロックまたは他の低摩擦タイプのガイドを利用することもできる。
【0040】
1つの好ましい実施形態では、通路に沿ったカー60a、60bのグループ60の進行方向において、第1カー60aは先頭のカーであり、第2カー60bは、後続のカーであるが、これは逆でもよい。
【0041】
上記の特徴のうちの1つまたは複数を使用すると、キャリアバスケット110がカー60a、60bのうちの2つの上に支持されるので、より高い荷重を、キャリアバスケット110によって搬送することができる。好ましい実施形態では、キャリアバスケット110は、出願人の先行米国特許出願公開第2021/0094761号明細書に開示された図1のシステム10と同様のシステムで使用され得るような、複数の離間したフィンガー116で形成された支持面114を含む。
【0042】
前述の内容は、例示のために提示されたものであり、限定を意味するものではないことが理解されよう。記載されている実施形態に対して、該本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、さまざまな代替および変更を行えることが意図されている。本発明をこのように詳細に記載してきたが、そのうちの一部のみが本発明の詳細な説明において例示されている多くの物理的変更は、本発明に包含されている発明の概念および原理を変更することなく行われ得ることが理解され、当業者には明らかであろう。また、本発明に包含されている好適な実施形態の部分、発明の概念および原理に関して変更しない、該好適な実施形態の部分のみを組み込んでいる多くの実施形態が可能であることも理解されよう。したがって、本実施形態および任意の構成は、あらゆる点で例示的および/または説明的であり、限定的ではないとみなされるべきであり、本発明の範囲は、上記の説明によってではなく、添付の特許請求の範囲によって示されており、したがって、前記特許請求の範囲の均等物の意味および範囲内にある、この実施形態に関するすべての代替的な実施形態および変更は、本発明に包含される。
図1
図2
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図5
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【外国語明細書】