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2024-39632XR環境内のアバタの個人的境界の動的調節
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024039632
(43)【公開日】2024-03-22
(54)【発明の名称】XR環境内のアバタの個人的境界の動的調節
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/75 20140101AFI20240314BHJP
   G10L 15/00 20130101ALI20240314BHJP
   G10L 15/10 20060101ALI20240314BHJP
   A63F 13/55 20140101ALI20240314BHJP
   A63F 13/79 20140101ALI20240314BHJP
   A63F 13/30 20140101ALI20240314BHJP
   A63F 13/58 20140101ALI20240314BHJP
   G06T 19/00 20110101ALI20240314BHJP
【FI】
A63F13/75
G10L15/00 200H
G10L15/10 500T
A63F13/55
A63F13/79 500
A63F13/30
A63F13/58
G06T19/00 300A
【審査請求】未請求
【請求項の数】21
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023143404
(22)【出願日】2023-09-05
(31)【優先権主張番号】17/941,489
(32)【優先日】2022-09-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
2.Blu-ray
(71)【出願人】
【識別番号】518345664
【氏名又は名称】ロヴィ ガイズ, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ギャンヴィール シン
(72)【発明者】
【氏名】ダナンジャイ ラル
(72)【発明者】
【氏名】レダ ハーブ
(72)【発明者】
【氏名】カイル ベケメイヤー
【テーマコード(参考)】
5B050
【Fターム(参考)】
5B050AA10
5B050BA06
5B050BA09
5B050BA18
5B050BA20
5B050CA07
5B050CA08
5B050EA07
5B050EA10
5B050EA19
5B050EA26
5B050FA02
5B050FA10
(57)【要約】
【課題】XR環境内でアバタの個人的境界を動的に調節するためのシステムおよび方法の提供。
【解決手段】本システムは、記憶装置内に記憶されるルールデータに基づいて、エクステンデッドリアリティ(XR)環境内の第1のアバタを識別する。本システムが、第1のアバタが第2のアバタから通信可能距離においてXR環境の一部に進入したことを検出することに応答して、本システムは、以下のステップを行う。本システムは、第1のアバタの攻撃性評価を決定する。本システムは、記憶装置から、第2のアバタの攻撃性許容度を読み出す。本システムは、第1のアバタの攻撃性評価および第2のアバタの攻撃性許容度を比較する。比較に基づいて、第1のアバタの攻撃性評価が第2のアバタの攻撃性許容度を超えることを決定することに応答して、本システムは、第1のアバタから第2のアバタへの1つまたはそれを上回るメッセージを自動的に検閲する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
方法であって、
記憶装置内に記憶されるルールデータに基づいて、エクステンデッドリアリティ(XR)環境内の第1のアバタを識別することと、
前記第1のアバタが第2のアバタから通信可能距離において前記XR環境の一部に進入したことを検出することに応答して、
前記第1のアバタの攻撃性評価を決定することと、
前記記憶装置から、前記第2のアバタの攻撃性許容度を読み出すことと、
前記第1のアバタの攻撃性評価と前記第2のアバタの攻撃性許容度とを比較することと、
前記比較に基づいて、前記第1のアバタの攻撃性評価が前記第2のアバタの攻撃性許容度を超えることを決定することに応答して、前記第1のアバタから前記第2のアバタへの1つまたはそれを上回るメッセージを自動的に検閲することと
を含む、方法。
【請求項2】
前記第1のアバタを識別することは、
前記第1のアバタの識別データを、前記第2のアバタと関連付けて前記記憶装置内に記憶される不良行為者アバタの個人化リストのエントリと比較することと、
前記第1のアバタの識別データが前記個人化リスト内のエントリに合致することを決定することと
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1のアバタを識別することは、
前記XR環境内で前記第1のアバタによって行われた発言またはジェスチャを表す相互作用データを分析することと、
前記相互作用データが、侮辱的または攻撃的な言語またはジェスチャの使用を含むことを決定することと
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記相互作用データは、オーディオデータであり、前記相互作用データを分析することは、口頭発言分析のための自然言語処理を使用する、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記第1のアバタを識別することは、
前記XR環境内で前記第1のアバタによって行われた発言またはアクションに対する別のアバタの反応を表す相互作用データを分析することと、
前記相互作用データが、前記第1のアバタが侮辱的または攻撃的な言語またはジェスチャを使用したことを示すことを決定することと
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記相互作用データは、オーディオデータであり、前記相互作用データを分析することは、口頭発言分析のための自然言語処理を使用する、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記相互作用データは、ジェスチャデータであり、前記相互作用データを分析することは、ジェスチャ分析を使用する、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記攻撃性許容度は、前記第2のアバタと関連付けて前記記憶装置内に記憶されるユーザ入力選好データに基づく、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記通信可能距離は、前記第2のアバタと関連付けて前記記憶装置内に記憶されるユーザ入力選好データに基づく、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記第1のアバタおよび前記第2のアバタは、前記XR環境の区域内におり、前記通信可能距離は、前記区域と関連付けて前記記憶装置内に記憶されるコンテキストデータに基づく、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記第1のアバタは、第1のユーザIDに関する複数のアバタのうちの1つであり、前記第2のアバタは、第2のユーザIDに関するものであり、前記方法はさらに、前記第1のアバタの攻撃性評価が前記第2のアバタの攻撃性許容度を超えることを決定することに応答して、前記第1のユーザIDに関する前記複数のアバタのうちのいずれかから前記第2のユーザIDに関する前記第2のアバタへの1つまたはそれを上回るメッセージを自動的に検閲することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記第1のアバタは、第1のユーザIDに関する複数のアバタのうちの1つであり、前記第1のユーザIDに関する前記複数のアバタのうちのその他からのメッセージは、前記第1のアバタの攻撃性評価が前記第2のアバタの攻撃性許容度を超えることを決定することに応答して、自動的に検閲されない、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
攻撃性評価および攻撃性許容度は、レターグレードまたはスコアである、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
自動的に検閲することは、オーディオを自動的にミュートすること、オーディオの音量を自動的に減少させること、またはオーディオをピー音または代替オーディオと自動的に置換することのうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
自動的に検閲することは、テキストメッセージのテキストをワイルドカードと自動的に置換することまたはテキストメッセージのテキストをワイルドカードと自動的に置換することのうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記XR環境の部分は、複数のサブ部分を含み、各サブ部分は、対応する許容レベルと関連付けられ、前記方法はさらに、
前記第1のアバタが前記部分内の外側区域に対応する第1のサブ部分に進入したことを決定することに応答して、前記第1のアバタが発話していることを示すことなく、前記第1のアバタからの全てのオーディオをミュートすることと、
前記第1のアバタが前記部分内の内側区域に対応する第2のサブ部分に進入したことを決定することに応答して、前記第1のアバタが発話していることを示しながら、前記第1のアバタからの全てのオーディオをミュートすることと
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
前記比較に基づいて、前記第1のアバタの攻撃性評価が前記第2のアバタの攻撃性許容度を超えることを決定することに応答して、
前記第2のアバタが、前記第1のアバタが発話していることを示すことなく、前記第1のアバタからの全てのオーディオをミュートするための第1のオプション、前記第2のアバタが、前記第2のアバタがもはや前記第1のアバタを見なくなるように、前記第1のアバタを消失させるための第2のオプション、および前記第1のアバタを前記第2のアバタの個人的境界の外側の領域まで移動させるための第3のオプションを提供すること
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
システムであって、
制御回路網であって、
記憶装置内に記憶されるルールデータに基づいて、エクステンデッドリアリティ(XR)環境内の第1のアバタを識別することと、
前記第1のアバタが第2のアバタから通信可能距離において前記XR環境の一部に進入したことを検出することに応答して、
前記第1のアバタの攻撃性評価を決定することと、
前記記憶装置から、前記第2のアバタの攻撃性許容度を読み出すことと、
前記第1のアバタの攻撃性評価と前記第2のアバタの攻撃性許容度とを比較することと、
前記比較に基づいて、前記第1のアバタの攻撃性評価が前記第2のアバタの攻撃性許容度を超えることを決定することに応答して、前記第1のアバタの第1のデバイスから前記第2のアバタの第2のデバイスへの1つまたはそれを上回るメッセージを自動的に検閲することであって、前記第2のデバイスは、前記XR環境のためのXRインターフェースを介して前記自動的に検閲された1つまたはそれを上回るメッセージを提供するように構成される、ことと
を行うように構成される、制御回路網
を備える、システム。
【請求項19】
前記第1のアバタは、第1のユーザIDに関する複数のアバタのうちの1つであり、前記第2のアバタは、第2のユーザIDに関する1つまたはそれを上回るアバタのうちの1つであり、前記制御回路網はさらに、
前記第1のアバタの攻撃性評価が前記第2のアバタの攻撃性許容度を超えることを決定することに応答して、前記第1のユーザIDに関する前記複数のアバタのうちのいずれかから前記第2のユーザIDに関する前記1つまたはそれを上回るアバタのうちのいずれかへのメッセージを自動的に検閲する
ように構成される、請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
前記XR環境の部分は、複数のサブ部分を含み、各サブ部分は、対応する許容レベルと関連付けられ、前記制御回路網はさらに、
前記第1のアバタが前記部分内の外側区域に対応する第1のサブ部分に進入したことを決定することに応答して、第1のアバタが発話していることを示すことなく、前記第1のアバタからの全てのオーディオをミュートすることと、
前記第1のアバタが前記部分内の内側区域に対応する第2のサブ部分に進入したことを決定することに応答して、前記第1のアバタが発話していることを示しながら、前記第1のアバタからの全てのオーディオをミュートすることと
を行うように構成される、請求項18に記載のシステム。
【請求項21】
前記第2のデバイスは、仮想現実(VR)ヘッドセットである、請求項18に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、エクステンデッドリアリティ(XR)環境(例えば、拡張現実(AR)、仮想現実(VR)、および複合現実(MR)環境)内のユーザ体験を向上させ、特に、XR環境内のアバタのための個人的境界を提供するためのシステムおよび方法を対象とする。
【背景技術】
【0002】
XR技術の進歩は、人々の移動および相互作用が自身のアバタに転送されるXR世界である、メタバースを可能にし、人々が、ビデオゲームをプレーし、体育の授業に出席することから、会議に参加することまで、あらゆることを仮想的に行うことを可能にした。しかしながら、メタバースは、メタバースの一部であるVRゲームにおいてすでに横行しているハラスメント、暴行、いじめ、およびヘイトスピーチを制御することの課題に直面している。メタバースにおける不良挙動は、XRが、人々を没入型のデジタル環境内に置き、そこで、デジタル世界における不要な接触が、リアルに感じさせられ得、感覚的体験が、高められるため、今日のオンラインのハラスメントおよびいじめよりも深刻であり得る。XR世界は、膨大な数のユーザを伴って、広大であり得、XR環境内のユーザを常に監視し、これをハラスメントのない状態に保つことは、大量のコンピューティングリソースを必要とし得る。加えて、ユーザ体験を向上させるために、XR環境内のユーザは、個人的境界を制御するための手動のユーザ入力または介入を提供しないことを好み得る。仮想プラットフォーム内のアバタのための個人的境界を動的に提供する、柔軟な解決策が、所望される。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本開示は、例えば、アバタのための個人的境界および/またはアバタの周囲の警告区域を動的に設定および/または調節し、XR環境内のアバタを自動的に検閲するためのシステムおよび方法を提供することによって、上記に説明される問題に対処する。いくつかの実施形態では、説明されるシステムは、そうでなければ第2のアバタと関連付けられるユーザによって受信され得る第1のアバタからのメッセージ(例えば、第2のアバタと関連付けられるユーザの観点から)を検閲することを正当化するために、第1のアバタが第2のアバタに対して十分に攻撃的であり、十分に近接していることを決定する。いくつかの事例では、第1のアバタは、「不良行為者」と称され得、第2のアバタは、不良行為者から(例えば、検閲された)メッセージを受信し得る「受信者」と称され得る。
【0004】
いくつかの実施形態では、コンピュータシステム(例えば、XRアプリケーションを使用する)が、記憶装置内に記憶されるルールデータに基づいて、エクステンデッドリアリティ(XR)環境内の第1のアバタまたは不良行為者を識別する。ルールデータは、アバタをXR環境内で不良挙動を有するものとして識別するルールを備えてもよい。例えば、不良挙動を識別するルールは、罵りの言葉、蔑称、侮辱的な言語、攻撃的な言語等を含む、言語の使用であってもよい。ルールは、攻撃的または侮辱的なジェスチャ(例えば、指を差す、ぶつかる、殴る、誰かに中指を立てる、蹴る等)の使用であってもよい。ルールは、アバタが別のアバタの個人的不良行為者リスト(例えば、個人化ブロックリスト)上にあることであってもよい。
【0005】
本システムが、第1のアバタまたは不良行為者が第2のアバタまたは受信者から通信可能距離においてXR環境の一部に進入したことを検出することに応答して、本システムは、下記の段落における以下のステップを実施してもよい。通信可能距離は、それにおいてアバタ(例えば、第2のアバタまたは受信者)が、別のアバタ(例えば、第1のアバタまたは不良行為者)からのメッセージを検出または受信し得る距離であってもよい。通信可能距離は、第2のアバタと関連付けて記憶装置内に記憶されるユーザ入力選好データに基づいてもよい。例えば、第2のアバタのユーザは、第2のアバタに関する通信可能距離を設定してもよい。通信可能距離は、区域(例えば、XR環境内の領域)と関連付けて記憶装置内に記憶されるコンテキストデータに基づいてもよい。例えば、通信可能距離は、ユーザまたはアバタがいる部屋のタイプによって設定されてもよい。会議室に関する通信可能距離は、カフェテリアにおける通信可能距離よりも大きくてもよい。例えば、会議室は、概して、話し合うべき具体的な目的のために集まっている人々を含み、人物がより大きい距離にわたって話し合うことがより容易であり得る。カフェテリアは、カフェテリア内で複数の会話が続けられ得るため、より小さい通信可能距離を示し得る。
【0006】
本システムが、第1のアバタまたは不良行為者が第2のアバタまたは受信者から通信可能距離においてXR環境の一部に進入したことを検出することに応答して、本システムは、第1のアバタまたは不良行為者の攻撃性評価を決定してもよい。攻撃性評価は、(i)累積的挙動または(ii)単一のアクション/ジェスチャ/発話のいずれかに基づくアバタ(例えば、第1のアバタ)と関連付けられる評価であってもよい。例えば、攻撃性評価は、アバタが違反したルールの数等の累積的挙動に基づいて決定されてもよい。攻撃性評価は、アバタが違反したルールの加重平均に基づいてもよい。加重平均は、違反の重大度に伴って変動してもよい、またはより最近の違反がより古い違反よりも重く加重されることに伴って変動してもよい。別の実施例では、攻撃性評価は、罵りの単一の事例等の単一のアクション/ジェスチャ/発話に基づいて決定されてもよい。攻撃性評価は、A~F(例えば、「A」は非常に攻撃的であることを示し、「F」は攻撃的ではないことを示す)のレターグレードによって表されてもよい。攻撃性評価は、1~100(例えば、1は最も攻撃的ではなく、100は最も攻撃的である)のスケールのスコアによって表されてもよい。いくつかの実施形態では、第1のアバタの攻撃性評価は、第1のアバタのユーザID(したがって、特定のユーザ)に紐付けられる。例えば、ユーザIDと関連付けられるユーザは、いくつかの事例では、他のアバタを利用してもよく、それぞれは、同一の攻撃性評価を有してもよい。そのような実施形態では、攻撃性評価は、ユーザIDに紐付けられる種々のアバタの集約的挙動を考慮してもよい。いくつかの実施形態では、攻撃性評価は、第1のアバタに紐付けられ、第1のアバタと関連付けられるユーザによって所有または使用される他のアバタに紐付けられない。例えば、第1のアバタのユーザに関するユーザIDは、多数のアバタまたはキャラクタにリンクされてもよく、そのそれぞれは、その独自の攻撃性評価を有してもよい。
【0007】
本システムが、第1のアバタまたは不良行為者が第2のアバタまたは受信者から通信可能距離においてXR環境の一部に進入したことを検出することに応答して、本システムは、記憶装置から、第2のアバタまたは受信者の攻撃性許容度を読み出してもよい。攻撃性許容度は、アバタ(例えば、第2のアバタ)のユーザが許容し得る攻撃性のレベルであってもよい。例えば、攻撃性許容度は、1~100(例えば、1は攻撃性に関する最低許容度を示し、100は攻撃性に関する最高許容度を示す)のスケールのスコアによって表されてもよい。攻撃性許容度は、A~F(例えば、「A」は攻撃的挙動に関する最高許容度を示し、「F」は攻撃的挙動に関する最低許容度を示す)のレターグレードによって表されてもよい。いくつかの実施形態では、攻撃性許容度は、アバタと関連付けて記憶装置内に記憶されるユーザ入力選好データに基づく。例えば、ユーザ入力選好データは、一般的であってもよく、アバタのユーザは、ユーザ入力選好データとして1~100のスライディングスケールで不快な言語/挙動に関する許容度を入力してもよい。いくつかの実施形態では、ユーザ入力選好データは、具体的挙動および/または言葉を含む、個人的ブロックリストである、またはそれを含んでもよい。例えば、アバタのユーザは、ユーザが回避することを所望する、具体的挙動および/または言葉のリストを個人的ブロックリスト上に入力してもよい。いくつかの実施形態では、第2のアバタの攻撃性許容度は、第2のアバタのユーザID(したがって、特定のユーザ)に紐付けられる。いくつかの実施形態では、攻撃性許容度は、第2のアバタに紐付けられ、第2のアバタと関連付けられるユーザによって所有または使用される他のアバタに紐付けられない。例えば、第2のアバタのユーザに関するユーザIDは、多数のアバタまたはキャラクタにリンクされてもよく、そのそれぞれは、その独自の攻撃性許容度を有してもよい。いくつかの実施形態では、第2のアバタに関する攻撃性許容度は、領域またはコミュニティ内に偶然いる任意のアバタ(例えば、第2のアバタ)に適用される、領域全体またはコミュニティ全体許容度であってもよい。いくつかの事例では、第2のアバタに関する攻撃性許容度は、部分的または完全に、第2のアバタ/ユーザに調整されてもよい。いくつかの事例では、攻撃性許容度は、本質的に2値であってもよく、いくつかの状況では(例えば、攻撃的挙動に関する高い許容度を有するユーザに関して)、「オフ」に自動的に、または手動で設定されてもよい。ある実施例として、攻撃性許容度を「オフ」に設定することは、攻撃性に関する最高許容度(例えば、「100」のスコアまたは「A」のレターグレード)を示してもよい。
【0008】
本システムが、第1のアバタまたは不良行為者が第2のアバタまたは受信者から通信可能距離においてXR環境の一部に進入したことを検出することに応答して、本システムは、第1のアバタまたは不良行為者の攻撃性評価および第2のアバタまたは受信者の攻撃性許容度を比較してもよい。例えば、第1のアバタは、「A」の攻撃性評価を有し得、第2のアバタの攻撃性許容度は、「B」である。比較に基づいて、第1のアバタの攻撃性評価が第2のアバタの攻撃性許容度を超えることを決定することに応答して、本システムは、第1のアバタから第2のアバタへのメッセージを自動的に検閲してもよい。本実施例を継続すると、「A」の攻撃性評価を有する第1のアバタは、第2のアバタの「B」の攻撃性許容度を超える。本システムは、第1のアバタから第2のアバタへの1つまたはそれを上回るメッセージを自動的に検閲してもよい。ある実施形態では、他のアバタが、第1または第2のアバタに近接するとき、第1のアバタからのメッセージはまた、他のアバタの観点から検閲される。例えば、第2のアバタおよび他のアバタは、(例えば、グループのための専用通信チャネルを伴って)グループ内にあり得、メッセージは、グループ全体に関して検閲されてもよい。ある実施形態では、異なる分析が、グループのメンバー毎に行われる。所望される場合、メッセージは、グループにおける最も敏感な攻撃性許容度に基づいて、グループ全体に関して検閲されてもよい。いくつかの実施形態では、所与のアバタに関する検閲は、エリア内の他者の攻撃性許容度を考慮しない。
【0009】
1つまたはそれを上回るメッセージを自動的に検閲するステップは、口頭またはテキスト情報を検閲することによって実施されてもよい。例えば、本システムは、オーディオをミュートする、オーディオの音量を減少させる、およびオーディオを置換する(例えば、ピー音/代替オーディオ)ことによって、口頭情報を自動的に検閲してもよい。本システムは、自動的にメッセージのテキスト表現の表示を防止する、またはテキストメッセージのテキストをワイルドカードと置換することによって、テキスト情報を自動的に検閲してもよい。ある実施形態では、検閲のための論理は、エンドユーザデバイスによって、XR環境を提供するサーバによって、またはそれらのある組み合わせによって実行される。
【0010】
一側面では、本システムは、第1のアバタの識別データを、第2のアバタと関連付けて記憶装置内に記憶される不良行為者(例えば、不良挙動を有する、攻撃的である、非友好的である等として識別されたユーザまたはアバタ)の個人化リストのエントリと比較してもよい。本システムは、第1のアバタの識別データが個人化リスト内のエントリに合致することを決定してもよい。第1のアバタの識別データは、ユーザが取り扱うユーザIDまたはアバタに紐付けられる(例えば、ユーザに紐付けられない)一意のIDであってもよい。個人化リストは、アバタのユーザによって手動でキュレートされてもよい。本システムは、(例えば、不良行為者アバタおよび不良行為者アバタに対するユーザの応答を観察する)履歴相互作用の観察に基づいて、アバタと関連付けられる個人化リストを自動的にキュレートしてもよい。個人化リストは、アバタのユーザによる手動でキュレートされたリストと、履歴相互作用の観察に基づいて本システムによって自動的にキュレートされたリストとの組み合わせであってもよい。
【0011】
一実施形態では、本システムは、XR環境内で第1のアバタまたは不良行為者によって行われた発言またはジェスチャを表す、相互作用データを分析してもよい。本システムは、相互作用データが、侮辱的または攻撃的な言語またはジェスチャの使用を含むことを決定してもよい。相互作用データは、発言を行うアバタのオーディオデータまたはテキストメッセージを含んでもよい。相互作用データは、アバタによって実施されたジェスチャを含んでもよい。本システムは、言語またはジェスチャを言語またはジェスチャブロックリストと比較することによって、相互作用データが、侮辱的または攻撃的な言語またはジェスチャの使用を含むことを決定してもよい。ブロックリストは、事前定義されてもよい、常に更新されてもよい、またはアバタのユーザによって編集されてもよい。例えば、所定の言語ブロックリストは、概して、罵りの言葉、蔑称、侮辱的な言語、攻撃的な言語等の攻撃的な言葉を含んでもよい。所定のジェスチャブロックリストは、概して、指を差す、ぶつかる、殴る、誰かに中指を立てる、蹴る等の攻撃的なジェスチャを含んでもよい。本システムは、XR世界の他のユーザ/アバタからのフィードバックに基づいて、攻撃的である新しい言葉/ジェスチャを学習することによって、ブロックリストを常に更新してもよい。アバタのユーザは、アバタのユーザに対して具体的に攻撃的である言葉またはジェスチャを含むようにブロックリストを編集してもよい。ブロックリストは、ユーザによって攻撃的であると見出された言葉またはジェスチャのみを含むために、ユーザの個人化ブロックリストであってもよい。
【0012】
一実施形態では、本システムは、XR環境内で第1のアバタによって行われた発言またはジェスチャに対する別のアバタの反応を表す、相互作用データを分析してもよい。本システムは、相互作用データが、第1のアバタが侮辱的または攻撃的な言語またはジェスチャを使用したことを示すことを決定してもよい。一側面では、本システムは、口頭発言分析のための自然言語処理を使用することによって、相互作用データを分析してもよい。本システムは、ジェスチャ分析を使用することによって、相互作用データを分析してもよい。
【0013】
ある実施例として、第1のアバタは、所与のユーザに関する3Dモデルであってもよい。単一のユーザは、複数の異なるアバタを有してもよい。いくつかの実施形態では、第1のアバタは、第1のユーザIDに関する複数のアバタのうちの1つであり、第2のアバタは、第2のユーザIDに関するものである。第1のアバタの攻撃性評価が第2のユーザIDの攻撃性許容度を超えることを決定することに応答して、本システムは、第1のユーザIDに関する複数のアバタのうちのいずれかから第2のユーザIDの第2のアバタへの1つまたはそれを上回るメッセージを自動的に検閲してもよい。他の実施形態では、第1のアバタの攻撃性評価が第2のユーザの攻撃性許容度を超えることを決定することに応答して、本システムは、第1のユーザIDに関する複数のアバタのうちのその他からのメッセージを自動的に検閲しなくてもよい。
【0014】
いくつかの実施形態では、XR環境の部分は、様々な許容レベルを伴う複数のサブ部分を含む。これらのサブ部分毎に、本システムは、不良行為者からのメッセージを異なるように検閲してもよい。例えば、不良行為者が、部分の外側区域、層、またはサブ部分内にいるとき、不良行為者は、受信者の観点から完全にサイレントにされてもよい。不良行為者が、受信者により近接する層、区域、またはサブ部分(時として、より内側の層と称される)に進入すると、不良行為者は、異なる様式において検閲されてもよい。例えば、完全にサイレントにされるのではなく、不良行為者の挙動、ジェスチャ、またはメッセージの一部は、(例えば、メッセージの非攻撃的部分が受信されるように)受信者によって受信されてもよい。いくつかの事例では、より内側の層のうちの1つの中にある間、不良行為者は、検閲される、またはサイレントにされてもよいが、受信者は、不良行為者が発話していることを通知されてもよい。
【0015】
ある実施形態では、第1のアバタが部分内の外側区域に対応する第1のサブ部分に進入したことを決定することに応答して、本システムは、第1のアバタが発話していることを示すことなく、第1のアバタからの全てのオーディオをミュートしてもよい。いくつかの実施形態では、本システムは、第1のアバタが通信していることを示すことなく、第1のアバタからのいかなる通信も第2のアバタによって受信されることを防止する。例えば、第2のアバタは、外側区域に対応する第1のサブ部分内の第1のアバタの存在を認識し得るが、第2のアバタは、第1のアバタからいかなる通信も受信しなくてもよい(例えば、第1のアバタが発話している、またはテキストメッセージを送信しているといういかなるインジケーションも伴わずに、第1のアバタからオーディオまたはテキストメッセージを受信しない)。第1のアバタが部分内の内側区域に対応する第2のサブ部分に進入したことを決定することに応答して、本システムは、第1のアバタが発話していることを示しながら、第1のアバタからの全てのオーディオをミュートしてもよい。例えば、内側区域は、通信可能区域の内側の(例えば、アバタから通信可能距離内の)個人的境界であってもよい。アバタが、外側区域内にいるとき、本システムは、アバタを完全にミュートする、またはサイレントにしてもよい。例えば、本システムは、第1のアバタからの全ての通信が第2のアバタによって受信されることを防止してもよい(例えば、第1のアバタが外側区域内にいることは、第1のアバタが第2のアバタと通信しようとしていないことを示してもよい)。アバタが、内側区域または複数の区域内に(例えば、個人的境界区域内に)いるとき、本システムは、外側区域に対して異なるように検閲してもよい(例えば、ミュートしながらアバタが発話していることを示す、または不良言語のみを検閲する)。例えば、本システムは、第1のアバタが第2のアバタに発話している、またはメッセージを書いていることを示すが、発話をミュートする、または書かれた通信を他のテキストインジケータと置換してもよい(例えば、内側区域または複数の区域内の第1のアバタは、第1のアバタが第2のアバタと通信しようとしていることを示してもよい)。代替として、本システムは、発話された、または書かれたテキストにおける不良言語のみを検閲する(例えば、不良言語を他のオーディオまたはサイレント、または他のテキストインジケータと置換する)ことによって、アバタがユーザに発話している、またはメッセージを書いていることを示してもよい。不良言語は、概して、罵りの言葉、蔑称、侮辱的な言語、攻撃的な言語等の攻撃的な言葉を含む言語であってもよい。不良言語は、事前定義される、常に更新される、またはアバタのユーザによって編集され得るブロックリスト上の言語であってもよい。本システムは、XR世界の他のユーザ/アバタからのフィードバックに基づいて、攻撃的である新しい言葉を学習することによって、ブロックリストを常に更新してもよい。アバタのユーザは、アバタのユーザに対して具体的に攻撃的である言葉を含むようにブロックリストを編集してもよい。ブロックリストは、ユーザによって攻撃的であると見出された言葉のみを含むために、ユーザの個人化ブロックリストであってもよい。本システムは、第1のアバタが任意の所望の区域(例えば、内側区域)内にいるとき、複数のアクションを行うように第2のアバタをプロンプトしてもよい。例えば、第2のアバタのユーザは、第1のアバタを完全にミュートする、またはサイレントにするためのオプション、ユーザがもはや不良行為者を見なくなるように、第1のアバタを「消失させる」ためのオプション、第1のアバタを個人的境界の外側の領域に「追い出す」ためのオプション等をプロンプトされてもよい。
【0016】
いくつかの実施形態では、本システムは、比較に基づいて、第1のアバタの攻撃性評価が第2のアバタの攻撃性許容度を超えることを決定することに応答して、第1のアバタから第2のアバタへのメッセージを自動的に検閲し、第2のアバタが、第1のアバタが発話していることを示すことなく、第1のアバタからの全てのオーディオをミュートするための第1のオプション、第2のアバタが、第2のアバタがもはや第1のアバタを見なくなるように、第1のアバタを消失させるための第2のオプション、および第1のアバタを第2のアバタの個人的境界の外側の領域まで移動させるための第3のオプションを提供してもよい。
【0017】
いくつかの実施形態では、本システムは、記憶装置内に記憶されるルールデータに基づいて、エクステンデッドリアリティ(XR)環境内の第1のアバタまたは不良行為者を識別し、第1のアバタが第2のアバタから通信可能距離においてXR環境の一部に進入したことを検出することに応答して、第1のアバタの攻撃性評価を決定するように構成される、制御回路網を含む。制御回路網は、記憶装置から、第2のアバタまたは受信者の攻撃性許容度を読み出し、第1のアバタの攻撃性評価および第2のアバタの攻撃性許容度を比較し、比較に基づいて、第1のアバタの攻撃性評価が第2のアバタの攻撃性許容度を超えることを決定することに応答して、第1のアバタの第1のデバイスから第2のアバタの第2のデバイスへの1つまたはそれを上回るメッセージを自動的に検閲するように構成されてもよい。第2のデバイスは、XR環境のためのXRインターフェースを介して自動的に検閲された1つまたはそれを上回るメッセージを提供するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、第2のデバイスは、仮想現実(VR)ヘッドセットであってもよい。VRヘッドセットは、光学シースルー機能性および/またはビデオシースルー機能性を有してもよい。受信者のVRヘッドセットは、実世界オブジェクトおよび仮想世界環境およびオブジェクトを表示してもよい。いくつかの実施形態では、不良行為者(例えば、第1のアバタ)は、ブラウザを介してXR環境に進入してもよく、第1のデバイスは、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット、または任意の好適なデバイスであってもよい。
【0018】
いくつかの実施形態では、第1のアバタは、第1のユーザIDに関する複数のアバタのうちの1つであり、第2のアバタは、第2のユーザIDに関する1つまたはそれを上回るアバタのうちの1つである。制御回路網はさらに、第1のアバタの攻撃性評価が第2のアバタの攻撃性許容度を超えることを決定することに応答して、第1のユーザIDに関する複数のアバタのうちのいずれかから第2のユーザIDに関する1つまたはそれを上回るアバタのうちのいずれかへのメッセージを自動的に検閲するように構成されてもよい。
【0019】
いくつかの実施形態では、XR環境の部分は、複数のサブ部分を含む。各サブ部分は、対応する許容レベルと関連付けられてもよい。制御回路網はさらに、第1のアバタが部分内の外側区域に対応する第1のサブ部分に進入したことを決定することに応答して、第1のアバタが発話していることを示すことなく、第1のアバタからの全てのオーディオをミュートするように構成されてもよい。制御回路網はさらに、第1のアバタが部分内の内側区域に対応する第2のサブ部分に進入したことを決定することに応答して、第1のアバタが発話していることを示しながら、第1のアバタからの全てのオーディオをミュートするように構成されてもよい。
【0020】
いくつかの実施形態では、本システムは、最近の活動、会話、ジェスチャ等に基づいて、仮想区域にタグ付けしてもよい。本システムは、リアルタイムおよび過去の会話または特定の区域内で使用されたジェスチャの分析に基づいて、コンテキスト情報/タグを特定の区域に動的に関連付けてもよい。本システムは、動的に関連付けられたコンテキスト情報/タグに基づいて、個人的境界/警告区域の調節を可能にし得る。本システムは、ユーザ活動/挙動/応答ジェスチャ/会話のアクティブな分析に基づいて、個人的境界/警告区域を調節することによって、向上された安全性を提供し得る。本システムは、好適な個人的境界を設定するための推奨/アラートを提供してもよい。本システムは、存在するアバタの数およびそれらの個別の個人的境界に基づいて、仮想区域空間を増加させてもよい。
【0021】
いくつかの実施形態では、本システムは、XR世界における他のタイプの不快感(例えば、誰かが背中側から接近する)およびハラスメント(例えば、口頭)に対処する。本システムは、柔軟であり、不規則に成形された個人的境界を提供してもよく、異なる方向に関して警告区域に関する異なる範囲を提供してもよく(例えば、背中側の警告区域に関する制御パラメータは、より厳密であってもよい)、また、物理的空間に関して設定されるプレー可能領域境界と調和することができる。本システムは、オーディオ遮断/マイクロホンミュートを可能にし得る。
【0022】
いくつかの実施形態では、本システムは、自動警備してもよい。本システムは、サイバー環境内で自動警備することを可能にし得る。本システムは、近接する侵入者について、通知を発生させる、またはオーディオ通知または触覚フィードバックを通してアバタにアラートしてもよい。本システムは、オーディオおよび触覚フィードバックに基づいて、違反の程度を示してもよい。本システムは、通知を段階別にする、または漸増させてもよい。通知が発生された後であっても、アバタが他のアバタの個人的境界を侵す度に、本システムは、ジェスチャのタイプ、口頭発言、違反の程度等を分析し、ペナルティスコアを付与してもよい。本システムは、侵入者アバタの予測される遭遇に基づいて、安全なナビゲーションを推奨してもよい。アクティブなデータ分析を通して、本システムは、物理的環境において人間感覚がユーザに役立ち得る方法と同様に、触覚またはオーディオ信号を通して、社会的手掛かり/雰囲気をアバタに提供し得る。
【0023】
これらの技法の使用の結果として、アバタに関する個人的境界および/またはアバタの周囲の警告区域を動的に設定および/または調節し、没入型環境内のアバタを自動的に検閲することが、可能にされる。
本発明は、例えば、以下の項目を提供する。
(項目1)
方法であって、
記憶装置内に記憶されるルールデータに基づいて、エクステンデッドリアリティ(XR)環境内の第1のアバタを識別することと、
前記第1のアバタが第2のアバタから通信可能距離において前記XR環境の一部に進入したことを検出することに応答して、
前記第1のアバタの攻撃性評価を決定することと、
前記記憶装置から、前記第2のアバタの攻撃性許容度を読み出すことと、
前記第1のアバタの攻撃性評価と前記第2のアバタの攻撃性許容度とを比較することと、
前記比較に基づいて、前記第1のアバタの攻撃性評価が前記第2のアバタの攻撃性許容度を超えることを決定することに応答して、前記第1のアバタから前記第2のアバタへの1つまたはそれを上回るメッセージを自動的に検閲することと
を含む、方法。
(項目2)
前記第1のアバタを識別することは、
前記第1のアバタの識別データを、前記第2のアバタと関連付けて前記記憶装置内に記憶される不良行為者アバタの個人化リストのエントリと比較することと、
前記第1のアバタの識別データが前記個人化リスト内のエントリに合致することを決定することと
を含む、上記項目に記載の方法。
(項目3)
前記第1のアバタを識別することは、
前記XR環境内で前記第1のアバタによって行われた発言またはジェスチャを表す相互作用データを分析することと、
前記相互作用データが、侮辱的または攻撃的な言語またはジェスチャの使用を含むことを決定することと
を含む、上記項目のいずれか1項に記載の方法。
(項目4)
前記相互作用データは、オーディオデータであり、前記相互作用データを分析することは、口頭発言分析のための自然言語処理を使用する、上記項目のいずれか1項に記載の方法。
(項目5)
前記第1のアバタを識別することは、
前記XR環境内で前記第1のアバタによって行われた発言またはアクションに対する別のアバタの反応を表す相互作用データを分析することと、
前記相互作用データが、前記第1のアバタが侮辱的または攻撃的な言語またはジェスチャを使用したことを示すことを決定することと
を含む、上記項目のいずれか1項に記載の方法。
(項目6)
前記相互作用データは、オーディオデータであり、前記相互作用データを分析することは、口頭発言分析のための自然言語処理を使用する、上記項目のいずれか1項に記載の方法。
(項目7)
前記相互作用データは、ジェスチャデータであり、前記相互作用データを分析することは、ジェスチャ分析を使用する、上記項目のいずれか1項に記載の方法。
(項目8)
前記攻撃性許容度は、前記第2のアバタと関連付けて前記記憶装置内に記憶されるユーザ入力選好データに基づく、上記項目のいずれか1項に記載の方法。
(項目9)
前記通信可能距離は、前記第2のアバタと関連付けて前記記憶装置内に記憶されるユーザ入力選好データに基づく、上記項目のいずれか1項に記載の方法。
(項目10)
前記第1のアバタおよび前記第2のアバタは、前記XR環境の区域内におり、前記通信可能距離は、前記区域と関連付けて前記記憶装置内に記憶されるコンテキストデータに基づく、上記項目のいずれか1項に記載の方法。
(項目11)
前記第1のアバタは、第1のユーザIDに関する複数のアバタのうちの1つであり、前記第2のアバタは、第2のユーザIDに関するものであり、前記方法はさらに、前記第1のアバタの攻撃性評価が前記第2のアバタの攻撃性許容度を超えることを決定することに応答して、前記第1のユーザIDに関する前記複数のアバタのうちのいずれかから前記第2のユーザIDに関する前記第2のアバタへの1つまたはそれを上回るメッセージを自動的に検閲することを含む、上記項目のいずれか1項に記載の方法。
(項目12)
前記第1のアバタは、第1のユーザIDに関する複数のアバタのうちの1つであり、前記第1のユーザIDに関する前記複数のアバタのうちのその他からのメッセージは、前記第1のアバタの攻撃性評価が前記第2のアバタの攻撃性許容度を超えることを決定することに応答して、自動的に検閲されない、上記項目のいずれか1項に記載の方法。
(項目13)
攻撃性評価および攻撃性許容度は、レターグレードまたはスコアである、上記項目のいずれか1項に記載の方法。
(項目14)
自動的に検閲することは、オーディオを自動的にミュートすること、オーディオの音量を自動的に減少させること、またはオーディオをピー音または代替オーディオと自動的に置換することのうちの少なくとも1つを含む、上記項目のいずれか1項に記載の方法。
(項目15)
自動的に検閲することは、テキストメッセージのテキストをワイルドカードと自動的に置換することまたはテキストメッセージのテキストをワイルドカードと自動的に置換することのうちの少なくとも1つを含む、上記項目のいずれか1項に記載の方法。
(項目16)
前記XR環境の部分は、複数のサブ部分を含み、各サブ部分は、対応する許容レベルと関連付けられ、前記方法はさらに、
前記第1のアバタが前記部分内の外側区域に対応する第1のサブ部分に進入したことを決定することに応答して、前記第1のアバタが発話していることを示すことなく、前記第1のアバタからの全てのオーディオをミュートすることと、
前記第1のアバタが前記部分内の内側区域に対応する第2のサブ部分に進入したことを決定することに応答して、前記第1のアバタが発話していることを示しながら、前記第1のアバタからの全てのオーディオをミュートすることと
を含む、上記項目のいずれか1項に記載の方法。
(項目17)
前記比較に基づいて、前記第1のアバタの攻撃性評価が前記第2のアバタの攻撃性許容度を超えることを決定することに応答して、
前記第2のアバタが、前記第1のアバタが発話していることを示すことなく、前記第1のアバタからの全てのオーディオをミュートするための第1のオプション、前記第2のアバタが、前記第2のアバタがもはや前記第1のアバタを見なくなるように、前記第1のアバタを消失させるための第2のオプション、および前記第1のアバタを前記第2のアバタの個人的境界の外側の領域まで移動させるための第3のオプションを提供すること
をさらに含む、上記項目のいずれか1項に記載の方法。
(項目18)
システムであって、
制御回路網であって、
記憶装置内に記憶されるルールデータに基づいて、エクステンデッドリアリティ(XR)環境内の第1のアバタを識別することと、
前記第1のアバタが第2のアバタから通信可能距離において前記XR環境の一部に進入したことを検出することに応答して、
前記第1のアバタの攻撃性評価を決定することと、
前記記憶装置から、前記第2のアバタの攻撃性許容度を読み出すことと、
前記第1のアバタの攻撃性評価と前記第2のアバタの攻撃性許容度とを比較することと、
前記比較に基づいて、前記第1のアバタの攻撃性評価が前記第2のアバタの攻撃性許容度を超えることを決定することに応答して、前記第1のアバタの第1のデバイスから前記第2のアバタの第2のデバイスへの1つまたはそれを上回るメッセージを自動的に検閲することであって、前記第2のデバイスは、前記XR環境のためのXRインターフェースを介して前記自動的に検閲された1つまたはそれを上回るメッセージを提供するように構成される、ことと
を行うように構成される、制御回路網
を備える、システム。
(項目19)
前記第1のアバタは、第1のユーザIDに関する複数のアバタのうちの1つであり、前記第2のアバタは、第2のユーザIDに関する1つまたはそれを上回るアバタのうちの1つであり、前記制御回路網はさらに、
前記第1のアバタの攻撃性評価が前記第2のアバタの攻撃性許容度を超えることを決定することに応答して、前記第1のユーザIDに関する前記複数のアバタのうちのいずれかから前記第2のユーザIDに関する前記1つまたはそれを上回るアバタのうちのいずれかへのメッセージを自動的に検閲する
ように構成される、上記項目のいずれか1項に記載のシステム。
(項目20)
前記XR環境の部分は、複数のサブ部分を含み、各サブ部分は、対応する許容レベルと関連付けられ、前記制御回路網はさらに、
前記第1のアバタが前記部分内の外側区域に対応する第1のサブ部分に進入したことを決定することに応答して、第1のアバタが発話していることを示すことなく、前記第1のアバタからの全てのオーディオをミュートすることと、
前記第1のアバタが前記部分内の内側区域に対応する第2のサブ部分に進入したことを決定することに応答して、前記第1のアバタが発話していることを示しながら、前記第1のアバタからの全てのオーディオをミュートすることと
を行うように構成される、上記項目のいずれか1項に記載のシステム。
(項目21)
前記第2のデバイスは、仮想現実(VR)ヘッドセットである、上記項目のいずれか1項に記載のシステム。
(摘要)
XR環境内でアバタの個人的境界を動的に調節するためのシステムおよび方法が提供される。本システムは、記憶装置内に記憶されるルールデータに基づいて、エクステンデッドリアリティ(XR)環境内の第1のアバタを識別する。本システムが、第1のアバタが第2のアバタから通信可能距離においてXR環境の一部に進入したことを検出することに応答して、本システムは、以下のステップを行う。本システムは、第1のアバタの攻撃性評価を決定する。本システムは、記憶装置から、第2のアバタの攻撃性許容度を読み出す。本システムは、第1のアバタの攻撃性評価および第2のアバタの攻撃性許容度を比較する。比較に基づいて、第1のアバタの攻撃性評価が第2のアバタの攻撃性許容度を超えることを決定することに応答して、本システムは、第1のアバタから第2のアバタへの1つまたはそれを上回るメッセージを自動的に検閲する。
【図面の簡単な説明】
【0024】
本開示は、1つまたはそれを上回る種々の実施形態に従って、以下の図を参照して詳細に説明される。図面は、図示の目的のみのために提供され、単に、典型的または例示的実施形態を描写する。これらの図面は、本明細書に開示される概念の理解を促進するために提供され、これらの概念の範疇、範囲、または可用性の限定と見なされるべきではない。図示の明確化および容易さのために、これらの図面が、必ずしも縮尺通りに作製されないことに留意されたい。
【0025】
図1A図1Aは、本開示のいくつかの実施形態による、XR環境内のアバタの個人的境界および/またはアバタの周囲の警告区域を動的に設定および/または調節する、システムのブロック図の例証的実施例を示す。
【0026】
図1B図1Bは、本開示のいくつかの実施形態による、XR環境内のアバタを自動的に検閲する、システムのブロック図の例証的実施例を示す。
【0027】
図1C図1Cは、本開示のいくつかの実施形態による、本システムのためのアーキテクチャを描写する、ブロック図の例証的実施例を示す。
【0028】
図2図2は、本開示のいくつかの実施形態による、XR環境内のアバタの個人的境界および/またはアバタの周囲の警告区域を動的に設定および/または調節する、システムのプロセスフロー図の例証的実施例を示す。
【0029】
図3図3は、本開示のいくつかの実施形態による、関連付けられるタグ/コンテキストデータを伴うXR区域の表現の例証的実施例を示す。
【0030】
図4A図4Aは、本開示のいくつかの実施形態による、「ダンスアリーナ」タグに基づいて設定された個人的境界の表現の例証的実施例を示す。
【0031】
図4B図4Bは、本開示のいくつかの実施形態による、「カフェテリア」タグに基づいて設定された個人的境界の表現の例証的実施例を示す。
【0032】
図4C図4Cは、本開示のいくつかの実施形態による、「会議室」タグに基づいて設定された個人的境界の表現の例証的実施例を示す。
【0033】
図4D図4Dは、本開示のいくつかの実施形態による、複数の異なる区域が異なる許容レベルおよび/またはルールを有する、不規則に成形された個人的境界の表現の例証的実施例を示す。
【0034】
図5図5は、本開示のいくつかの実施形態による、例証的ユーザ機器デバイスを示す。
【0035】
図6図6は、本開示のいくつかの実施形態による、例示的システムを示す。
【0036】
図7図7は、本開示のいくつかの実施形態による、XR環境内の第1のアバタを自動的に検閲するための詳細な例証的プロセスのフローチャートである。
【0037】
図8図8は、本開示のいくつかの実施形態による、不良行為者アバタの個人化リストに基づいて、XR環境内の第1のアバタを識別するための詳細な例証的プロセスのフローチャートである。
【0038】
図9図9は、本開示のいくつかの実施形態による、第1のアバタによって行われた発言またはジェスチャを表す相互作用データを分析することに基づいて、XR環境内の第1のアバタを識別するための詳細な例証的プロセスのフローチャートである。
【0039】
図10図10は、本開示のいくつかの実施形態による、第1のアバタによって行われた発言またはジェスチャに対する別のアバタの反応を表す相互作用データに基づいて、XR環境内の第1のアバタを識別するための詳細な例証的プロセスのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0040】
詳細な説明
図1Aは、本開示のいくつかの実施形態による、XR環境内のアバタの個人的境界および/またはアバタの周囲の警告区域を動的に設定および/または調節する、システム100のブロック図の例証的実施例を示す。いくつかの実施形態では、システム100は、動的個人的境界サービス110と、XR環境レンダリングエンジン120と、環境コンテキスト/タグデータベース(DB)122と、プロファイルDB124とを含む。動的個人的境界サービス110は、コンテキスト/タグデータ102、ユーザ選好/プロファイル情報104、活動、挙動、およびジェスチャデータ106、および分離度/関係/社会的距離データ108等の種々のパラメータに基づいて、個人的境界範囲値112を決定してもよい。
【0041】
動的個人的境界サービス110は、コンテキスト/タグデータ102、ユーザ選好/プロファイル情報104、活動、挙動、およびジェスチャデータ106、および分離度/関係/社会的距離データ108等のパラメータを受信する、またはそれにアクセスしてもよい。動的個人的境界サービス110は、環境コンテキスト/タグデータベース122からコンテキスト/タグデータ102を受信してもよい。動的個人的境界サービス110は、プロファイルデータベース124からユーザ選好および/またはユーザプロファイル情報データ104を受信してもよい。動的個人的境界サービス110は、XR環境(例えば、リアルタイムデータ、活動ログデータベースからの最近の活動等)からの活動、挙動、およびジェスチャデータ106(例えば、第1のアバタおよび第2のアバタのデータ)にアクセスしてもよい。動的個人的境界サービス110は、XR環境(例えば、ソーシャルグラフデータベース等)からの(例えば、アバタの間の)分離度/関係/社会的距離データ108にアクセスしてもよい。
【0042】
動的個人的境界サービス110は、種々のパラメータに基づいて、個人的境界範囲値112を決定してもよい。例えば、動的個人的境界サービス110は、各パラメータと関連付けられる個人的境界距離を決定し、最も大きい範囲を選定することによって、アバタに関する個人的境界範囲値112を計算してもよい。個人的境界範囲値112は、D、D、D、およびDの最大距離であってもよく、D=異なる区域と関連付けられるコンテキスト情報/タグから推測される距離であり、D=ユーザ選好から推測される距離であり、D=ユーザ活動/挙動/応答ジェスチャ/会話から推測される距離であり、D=アバタの間の分離度/関係/ソーシャルグラフ距離から推測される距離である。動的個人的境界サービス110は、個人的境界範囲値112をXR環境レンダリングエンジン120に出力してもよい。
【0043】
XR環境レンダリングエンジン120は、ユーザが体験するためのXR環境(例えば、視覚的、聴覚的、触覚的、または他の感覚的体験等)を発生させてもよい。XR環境レンダリングエンジン120は、個人的境界範囲値112を使用し、XR環境内のアバタの個人的境界を表してもよい。いくつかの実施形態では、XR環境レンダリングエンジン120は、個人的境界範囲値112に基づいて、他のキューまたはフィードバック(例えば、視覚的、触覚的、オーディオ、方向的等)をユーザに提供する。いくつかの実施形態では、個人的境界範囲値112は、単一の値ではなく、値の範囲であってもよく、ユーザに提供されるフィードバックは、アバタと別のアバタとの間の距離および個人的境界範囲値112に基づいてもよい。
【0044】
いくつかの実施形態では、システム100は、下記に言及されるパラメータを使用し、没入型環境内のアバタの周囲の個人的境界(またはより広範には、警告区域)を動的に設定/調節する。環境が、アバタの視点からレンダリングされるとき、動的に調節された個人的境界/警告区域は、アバタ(またはアバタと関連付けられるユーザ)がより安全に感じると同時に、他のアバタとより密接に相互作用するために十分な柔軟性を有することを可能にし得る。例えば、動的個人的境界サービス110は、静的および/または動的パラメータに基づいて、個人的境界および/または警告区域を調節および/または設定してもよい。例えば、静的パラメータは、XR環境内の異なる区域と関連付けられるコンテキスト情報/タグデータ102およびユーザ選好/プロファイル情報データ104であってもよい。動的パラメータは、アバタの間の分離度/関係/ソーシャルグラフ距離データ108およびユーザ活動/挙動/応答ジェスチャ/会話データ106であってもよい。本システムは、特定の区域に進入するアバタ毎に個人的境界/警告区域を設定/調節する、またはアバタ毎に異なる個人的境界/警告区域を個々に設定/調節してもよい。特定の区域内のアバタの間の個人的境界は、前述に言及される4つのパラメータのうちのいずれかまたは組み合わせに基づいて計算されてもよい。動的パラメータは、ユーザまたは本システムのいずれかによって設定されてもよい。パラメータはそれぞれ、アバタに関する個人的境界を計算するために使用されてもよい。最も大きい個人的境界は、アバタが没入型環境または没入型環境内の特定の区域に進入するときに選定されてもよい。アバタが、XR環境またはXR環境内の他のアバタと相互作用するにつれて、本システムは、特定の区域内に存在するアバタ毎に個人的境界/警告区域を動的に調節してもよい。相互と相互作用する2つのアバタに関する設定は、非対称であってもよい。
【0045】
一側面では、本システム(例えば、動的個人的境界サービス110)は、外部オブジェクトの許可を動的に調節することを可能にする、または他のアバタがアバタの周囲の仮想空間内で相互作用することを可能にし得る。本システムは、異なるルールが、前傾空間およびペリパーソナル空間等の異なる仮想空間のために定義されることを可能にし得る。
【0046】
ある実施形態では、本システム(例えば、動的個人的境界サービス110)は、異なる身体部分に関して可変個人的境界/空間を提供する。身体の中心からの身体全体に関する固定された円形境界を設定する代わりに、本システムは、異なる身体部分に関して異なる範囲をプログラム的に定義してもよい。
【0047】
いくつかの実施形態では、本システムは、データを環境コンテキスト/タグDB122に書き込む。例えば、動的個人的境界サービス110は、ダンスアリーナ等の特定の環境内のアバタの活動、挙動、およびジェスチャデータ108を分析してもよい。動的個人的境界サービス110は、カフェテリアまたは会議室等の他の場所よりも小さいダンスアリーナ内のアバタに関する平均距離を決定してもよい。動的個人的境界サービス110は、ダンスアリーナ区域内のアバタのデフォルト個人的境界としての平均距離を示す、ダンスアリーナに関するタグを作成してもよい。動的個人的境界サービス110は、環境コンテキスト/タグDB122内にタグを記憶してもよい。
【0048】
いくつかの実施形態では、本システムは、データをプロファイルDB124に書き込む。例えば、動的個人的境界サービス110は、第2のアバタまたは受信者に伴う第1のアバタまたは不良行為者の活動、挙動、およびジェスチャデータ108を分析し、第2のアバタが第1のアバタを嫌っていることを決定してもよい。プロファイルDB124は、アバタ(例えば、第2のアバタ)と関連付けられる不良行為者アバタの個人化リストを記憶してもよい。動的個人的境界サービス110は、プロファイルDB124内に記憶されるべき第2のアバタと関連付けられる不良行為者アバタのエントリのリストへのエントリとして第1のアバタを追加してもよい。
【0049】
図1Bは、本開示のいくつかの実施形態による、XR環境内のアバタを自動的に検閲するためのシステム125のブロック図の例証的実施例を示す。いくつかの実施形態では、システム125は、検閲サービス130と、XR環境レンダリングエンジン140と、環境コンテキスト/タグデータベース(DB)142と、プロファイルDB144とを含む。検閲サービス130は、コンテキスト/タグデータ132、ユーザ選好/プロファイル情報134、活動、挙動、およびジェスチャデータ136、および分離度/関係/社会的距離データ138等の種々のパラメータに基づいて、アバタ(例えば、第1のアバタ)を検閲するための命令データ127を発生させてもよい。いくつかの実施形態では、図1BのXR環境レンダリングエンジン140、環境コンテキスト/タグDB142、およびプロファイルDB144は、図1AのXR環境レンダリングエンジン120、環境コンテキスト/タグDB122、およびプロファイルDB124と同一であり得る。
【0050】
検閲サービス130は、コンテキスト/タグデータ132、ユーザ選好/プロファイル情報134、活動、挙動、およびジェスチャデータ136、および分離度/関係/社会的距離データ138等のパラメータを受信する、またはそれにアクセスしてもよい。検閲サービス130は、環境コンテキスト/タグデータベース142からコンテキスト/タグデータ132を受信してもよい。検閲サービス130は、プロファイルデータベース144からユーザ選好および/またはユーザプロファイル情報データ134を受信してもよい。検閲サービス130は、XR環境(例えば、リアルタイムデータ、活動ログデータベースからの最近の活動等)からの活動、挙動、およびジェスチャデータ136(例えば、第1のアバタおよび第2のアバタのデータ)にアクセスしてもよい。検閲サービス130は、XR環境(例えば、ソーシャルグラフデータベース等)からの(例えば、アバタの間の)分離度/関係/社会的距離データ138にアクセスしてもよい。
【0051】
検閲サービス130は、コンテキスト/タグデータ132、ユーザ選好/プロファイル情報134、活動、挙動、およびジェスチャデータ136、および分離度/関係/社会的距離データ138等の種々のパラメータに基づいて、アバタ(例えば、第1のアバタまたは不良行為者)を検閲するための命令データ127を決定してもよい。いくつかの実施形態では、図1Bのコンテキスト/タグデータ132、ユーザ選好/プロファイル情報134、活動、挙動、およびジェスチャデータ136、および分離度/関係/社会的距離データ138は、図1Aのコンテキスト/タグデータ102、ユーザ選好/プロファイル情報104、活動、挙動、およびジェスチャデータ106、および分離度/関係/社会的距離データ108と同一であり得る。
【0052】
いくつかの実施形態では、検閲サービス130は、図1Aの動的個人的境界サービス110を含み、アバタ(例えば、第2のアバタまたは受信者)の個人的境界範囲値112を決定し、これは、アバタを検閲する方法を決定する際に使用されてもよい。他の実施形態では、検閲サービス130は、動的個人的境界サービス110から個人的境界範囲値112を受信してもよい。検閲サービス130は、第2のアバタ(例えば、「受信者」)の個人的境界範囲値112内の第1のアバタの場所に基づいて、第1のアバタ(例えば、不良行為者)を検閲する方法を決定してもよい。
【0053】
いくつかの実施形態では、命令データ127は、検閲されるべきアバタ(例えば、第1のアバタまたは不良行為者)を識別する情報およびアバタが検閲されるべきである様式を含む。例えば、命令データ127は、アバタを検閲するための任意の異なるタイプの方法(例えば、発話をミュートする、オーディオをピー音または代替オーディオと置換する、テキスト通信を除去または抹消する、アバタが発話していることを示すが、発話をミュートする、アバタが発話していないことを示し、また、発話を提供しない等)に関する検閲命令を提供してもよい。
【0054】
いくつかの実施形態では、XR環境レンダリングエンジン140は、命令データ127を使用し、XR環境内のアバタ(例えば、第1のアバタまたは不良行為者)を検閲されるものとして表す。例えば、命令データ127は、第1のアバタからの全ての通信をミュートするための命令を含んでもよく、XR環境レンダリングエンジン140は、XR環境をレンダリングするとき、本命令を使用し、第1のアバタが発話していないことを視覚的に示す(例えば、命令は、置換ビデオ、アバタの口を移動させないためのレンダリング命令等を提供してもよい)、テキストメッセージを表示しない、および/または第1のアバタから第2のアバタにオーディオを提供しなくてもよい。いくつかの実施形態では、命令データ127は、第1のアバタをミュートするための置換オーディオデータを含み、XR環境レンダリングエンジン140は、第1のアバタの発話を検閲するために、(例えば、第2のアバタまたは受信者と関連付けられる)ユーザに置換オーディオを提供してもよい。いくつかの実施形態では、命令データ127は、通信において不良言語のみが検閲される等、第1のアバタを部分的に検閲するための命令を含む。例えば、XR環境レンダリングエンジン140は、命令データ127を使用し、アバタを検閲するための任意の異なるタイプの方法(例えば、発話をミュートする、オーディオをピー音または代替オーディオと置換する、テキスト通信を除去または抹消する、アバタが発話していることを示すが、発話をミュートする、アバタが発話していないことを示し、また、発話を提供しない等)を表してもよい。
【0055】
いくつかの実施形態では、検閲サービス130は、第1のアバタの攻撃性評価を決定し、第1のアバタの攻撃性評価および第2のアバタの攻撃性許容度を比較する。検閲サービス130は、プロファイルDB144内に第1のアバタまたは第1のユーザIDと関連付けられるエントリとして第1のアバタの決定された攻撃性評価を記憶してもよい。検閲サービス130は、プロファイルDB144から第2のアバタまたは第2のユーザIDと関連付けられるエントリとして第2のアバタの攻撃性許容度を読み出してもよい。攻撃性評価および攻撃性許容度に関する付加的詳細が、図7の説明において下記に見出され得る。
【0056】
プロファイルDB144は、ユーザID(またはアバタ)と関連付けられる任意の情報(例えば、ユーザ選好/プロファイル情報134)を記憶してもよい。例えば、プロファイルDB144は、ルールデータ(例えば、不良行為者アバタを識別するためのルール)、不良行為者アバタの個人化リスト、不良言語の個人化リスト、不良挙動の個人化リスト、攻撃性評価、攻撃性許容度、通信可能距離、およびユーザIDと関連付けられ得る任意の他のデータであるエントリを含んでもよい。
【0057】
いくつかの実施形態では、検閲サービス130は、相互作用データ(例えば、ユーザ活動/挙動/応答ジェスチャ/会話データ138)を分析することに基づいて、アバタ(例えば、第1のアバタまたは不良行為者)を検閲する方法を決定する。相互作用データは、第1のアバタ(または不良行為者)のデータ、第2のアバタ(受信者)からの反応データ、または第2のアバタを囲繞する1つまたはそれを上回る他のアバタの反応データを含んでもよい。相互作用データを分析することに関する付加的詳細が、図9および10の説明において下記に見出され得る。
【0058】
図1Cは、本開示のいくつかの実施形態による、システム100またはシステム125のためのアーキテクチャ150を描写する、ブロック図の例証的実施例を示す。アーキテクチャ150は、本明細書に開示される技法および方法を実装するように構成される、コンピューティングデバイス152と、コンピューティングデバイス154と、1つまたはそれを上回るサーバ156とを含んでもよい。アーキテクチャ150のデバイスは、図1Aに示されるシステム100または図1Bに示されるシステム125のコンポーネントを実装するように構成されてもよい。
【0059】
いくつかの実施形態では、コンピューティングデバイス152および154の一方または両方は、XRインターフェースを提供するように構成されるデバイスである。XRインターフェースは、システム100によって提供されるもの等の双方向性XR環境を表示することが可能なハードウェアまたはソフトウェアインターフェースであってもよい。例えば、XRインターフェースは、(例えば、システム100の動的個人的境界サービス110によって提供される個人的境界範囲値112を使用して)XR環境内のアバタの個人的境界を伴う双方向性XR環境を表示してもよい。XRインターフェースは、他のキューまたはフィードバック(例えば、視覚的、触覚的、オーディオ、方向的等)をユーザに提供してもよい。いくつかの実施形態では、XRインターフェースは、視覚的、聴覚的、触覚的、および他のタイプの感覚的データをユーザに提供することが可能であってもよい。例えば、XRインターフェースは、(例えば、システム125によって提供される相互作用データ127を使用して)双方向性XR環境内の第1のアバタから第2のアバタへのオーディオを検閲してもよい。XRインターフェースは、視覚的、聴覚的、または触覚的データ等のデータをユーザから受信することが可能であり、ユーザから身体移動およびバイオメトリックセンサデータ等の挙動データを受信することが可能であってもよい。例えば、コンピューティングデバイス152および154の一方または両方は、カメラ、マイクロホン、タッチスクリーン、運動センサ、バイオメトリックセンサ、またはユーザデータを収集するための任意のタイプのセンサを含んでもよい。コンピューティングデバイス152および154の一方または両方によって収集されるデータは、システム100または125の活動、挙動、およびジェスチャデータ106または136であってもよい。
【0060】
XRインターフェースを伴うデバイスの実施例は、VRヘッドセットであってもよい。XRインターフェースの別の実施例は、ブラウザであってもよく、例示的デバイスは、パーソナルコンピューティングデバイス、モバイル電話、タブレット、または任意の他の好適なデバイスであってもよい。いくつかの事例では、コンピューティングデバイス154は、「不良行為者」または第1のアバタと関連付けられてもよく、コンピューティングデバイス152は、「良好行為者」または第2のアバタと関連付けられてもよい。
【0061】
いくつかの実施形態では、1つまたはそれを上回るサーバ156は、システム100またはシステム125のコンポーネントのうちのいずれかを提供してもよい。例えば、1つまたはそれを上回るサーバ156は、動的個人的境界サービス110または検閲サービス130、環境コンテキスト/タグDB122または132、およびプロファイルDB124または134を提供してもよい。コンピューティングデバイス152および154の一方または両方は、XR環境レンダリングエンジン120または140を提供してもよい。別の実施例として、1つまたはそれを上回るサーバ156は、環境コンテキスト/タグDB122または132およびプロファイルDB124または134を提供してもよい。コンピューティングデバイス152および154の一方または両方は、動的個人的境界サービス110または検閲サービス130およびXR環境レンダリングエンジン120または140を提供してもよい。
【0062】
システム100または125の異なるコンポーネントに伝送される、またはそれによって受信されるデータは、ネットワーク160を通して伝送されてもよい。代替として、システム100または125のコンポーネントのうちのいくつかが、同一のサーバ上にある、または同一のコンピューティングデバイス上にある場合、データは、サーバまたはデバイス上で内部で伝送および受信されてもよい。ある実施例として、コンピューティングデバイス152および154の一方または両方は、動的個人的境界サービス110または検閲サービス130を提供し得る1つまたはそれを上回るサーバ156によって受信されるように、ネットワーク160を通して活動、挙動、およびジェスチャデータ106または136を表すセンサからのデータを伝送してもよい。別の実施例として、コンピューティングデバイス152および154の一方または両方は、動的個人的境界サービス110を提供し得る1つまたはそれを上回るサーバ156によって受信されるように、ネットワーク160を通して分離度/関係/社会的距離データ108または138を伝送してもよい。別の実施形態では、分離度/関係/社会的距離データ108または138は、ソーシャルグラフデータベースまたは別のサーバ内に記憶され、動的個人的境界サービス110を提供し得るサーバによって受信されるように、ネットワーク160を通して伝送されてもよい。
【0063】
いくつかの実施形態では、クラウドレンダリング/クラウドゲーミングフレームワークが、実装されてもよい。例えば、コンピューティングデバイス152および154の一方または両方による使用のためのXRデータ(例えば、レンダリングされたデータ)は、コンピューティングデバイス152および154の一方または両方が、ネットワーク160を介して1つまたはそれを上回るサーバ156に要求を発報することによって読み出されてもよい。例えば、1つまたはそれを上回るサーバ156は、XR環境レンダリングエンジン120または140を提供してもよい。1つまたはそれを上回るサーバ156は、コンピューティングデバイス152および154の一方または両方へのXRデータを発生させてもよい。XRデータは、ユーザが体験するためのXR環境に関する視覚的、聴覚的、触覚的、または他の感覚的データを含んでもよい。コンピューティングデバイス152および154の一方または両方は、XRデータを受信し、コンピューティングデバイス152および154上に(例えば、VRヘッドセットを介して)没入型XR環境(例えば、視覚的、聴覚的、触覚的、または他の感覚的体験)を提供してもよい。
【0064】
いくつかの実施形態では、個人的境界を動的に設定および/または調節するための論理(例えば、動的個人的境界サービス110)の一部または全ては、1つまたはそれを上回るサーバ156、コンピューティングデバイス152、コンピューティングデバイス154、またはそれらのある組み合わせによって実装される。いくつかの実施形態では、検閲のための論理(例えば、検閲サービス130)の一部または全ては、1つまたはそれを上回るサーバ156、コンピューティングデバイス152、コンピューティングデバイス154、またはそれらのある組み合わせによって実装される。いくつかの実施形態では、攻撃性評価および許容度に関する分析のための論理(例えば、検閲サービス130)の一部または全ては、1つまたはそれを上回るサーバ156、コンピューティングデバイス152、コンピューティングデバイス154、またはそれらのある組み合わせによって実装される。
【0065】
ある実施形態では、不良行為者(例えば、第1のアバタ)が、ブラウザ(例えば、DECENTRALAND)を介してXR環境に進入し得る。例えば、第1のアバタに対応するコンピューティングデバイス154(例えば、第1のデバイス)は、ブラウザとしてXRインターフェースを有してもよい。受信者(例えば、第2のアバタ)は、光学シースルー機能性および/またはビデオシースルー機能性を伴うVRヘッドセット(例えば、第2のデバイス、コンピューティングデバイス152)としてのXRインターフェースを伴うデバイスと関連付けられてもよい。受信者のVRヘッドセットは、実世界オブジェクトおよび仮想世界環境およびオブジェクトを表示してもよい。
【0066】
図2は、本開示のいくつかの実施形態による、XR環境内のアバタの個人的境界および/またはアバタの周囲の警告区域を動的に設定および/または調節する、システムのプロセスフロー図の例証的実施例を示す。種々の実施形態では、プロセス200の個々のステップは、図1A、1B、1C、5-6のデバイスおよびシステムの1つまたはそれを上回るコンポーネントによって実装されてもよい。本開示は、図1A、1B、1C、5-6のデバイスおよびシステムのあるコンポーネントによって実装されるものとしてプロセス200の(および本明細書に説明される他のプロセスの)あるステップを説明し得るが、これは、例証の目的にすぎず、図1A、1B、1C、5-6のデバイスおよびシステムの他のコンポーネントが、代わりにそれらのステップを実装し得ることを理解されたい。
【0067】
いくつかの実施形態では、図2のXR環境内のアバタの個人的境界および/またはアバタの周囲の警告区域を動的に設定および/または調節するシステムは、図1Aのシステム100であってもよい。図2のプロセス200の説明等におけるいくつかの事例では、第1のアバタおよび第2のアバタは、概して、2つの異なるアバタを表し得、「不良行為者」または「受信者」と称されない場合がある。ステップ202において、本システムは、XR環境をレンダリングすることに関与するサーバ(例えば、図1Aの動的個人的境界サービス110およびXR環境レンダリングエンジン140を含むサーバ)において、第1のアバタのプロファイルデータを受信してもよい。ステップ204において、本システムは、サーバにおいて、第1のアバタのXRデバイスと関連付けられるセンサから1つまたはそれを上回るリアルタイムデータ(例えば、活動データ)を収集してもよい。ステップ206において、本システムは、サーバにおいて、XR環境内の第1のアバタの定義された近接内の複数のアバタの会話およびジェスチャを収集してもよい。ステップ208において、本システムは、複数のアバタの会話およびジェスチャのコンテキストの分析に基づいて、XR環境内の異なる区域にタグ付けしてもよい。ステップ210において、本システムは、サーバにおいて、第1のアバタと第2のアバタとの間の関係および分離度を推測してもよい。ステップ212において、本システムは、サーバにおいて、第1のアバタのユーザ活動および応答ジェスチャを第2のアバタの活動およびジェスチャと相関させ、第1のアバタの快適レベルを決定してもよい。ステップ214において、本システムは、第1のアバタが存在するXR環境内のXR区域と関連付けられるタグ/コンテキスト、アバタの間の関係、アバタの間の分離度、第1のアバタの快適レベル、および個人的選好を備える因子のうちのいずれかまたは組み合わせに基づいて、第1のアバタおよび第2のアバタに関する個人的境界を動的に設定および/または調節してもよい。ステップ216において、本システムは、サーバによって、第1のアバタおよび第2のアバタに関する動的に調節された個人的境界を伴うXR環境をレンダリングする。
【0068】
いくつかの事例では、第1のアバタは、「不良行為者」と称され得、第2のアバタは、「良好行為者」、「受信者」、または「被害者」と称され得る。ある実施形態では、本システムは、第1のアバタまたは不良行為者が第2のアバタの周囲の警告区域に侵入するとき、第2のアバタまたは良好行為者に通知してもよい。本システムは、通知を発生させ、オーディオ通知または触覚フィードバックを通して第2のアバタにアラートしてもよい。例えば、サーバ156は、メッセージを(良好行為者と関連付けられる)デバイス152に伝送し、デバイス152にオーディオ通知または触覚フィードバックを提供させ、自身の警告区域が侵入されていることをデバイス152のユーザにアラートしてもよい。いくつかの事例では、通知は、デバイス152によって提供されるXRインターフェース内に提供されてもよい。本システムは、通知を段階別にする、または漸増させてもよい。例えば、第1のアバタまたは不良行為者が、第2のアバタの周囲の空間に進入し始める場合、本システムは、わずかな触覚ブザーまたは静かなオーディオキューを第2のアバタに送信してもよい。第1のアバタが、第2のアバタの周囲の空間の中にさらに侵入する場合、本システムは、第2のアバタへのキューを強さ/音の大きさにおいて漸増させてもよい。加えて、第1のアバタが第2のアバタの区域に侵入するにつれて、本システムは、まだ有効にされていない場合、第2のアバタに関するハード境界を有効にしてもよい。本特徴は、特に、人々が背後からアバタに接近するときに関して、特に、個人的空間の侵害に敏感であるが、常時ハード境界を有することを所望しない人々に関して有益であり得る。本システムは、ユーザが、自身の身体上またはその周囲の区域の異なる層に関して異なる設定を確立することを可能にし得る。本システムは、異なる方向に関して警告区域に関する異なる範囲を提供してもよい(例えば、背中側の警告区域に関する制御パラメータは、より厳密であってもよい)。ある実施例として、本システムは、第1のアバタが第2のアバタの前側から第2のアバタに接近するときと比較して、第1のアバタが背後から第2のアバタの周囲の空間上に進入/侵入し始めるとき、より迅速に、またはより早く(例えば、第1のアバタと第2のアバタとの間のより大きい距離において)通知を提供する、通知を漸増させる、および/またはハード境界を有効にしてもよい。
【0069】
ある実施形態では、本システムは、第1のアバタが第2のアバタの区域上に侵入する際、加えて/代替として、漸増されたフィードバックを受信する、第1のアバタまたは不良行為者に関する通知を発生させ、第1のアバタまたは不良行為者が誰かの個人的空間を侵害していることをそれらに認識させる。フィードバックの漸増は、人々が、実世界において明白であろうXR環境内の社会的キューに気付くことを可能にし得る。
【0070】
本システムは、サイバー環境内で自動警備することを可能にし得る。通知が発生された後であっても、アバタが他のアバタの個人的境界を侵す度に、本システムは、ジェスチャのタイプ、口頭発言、違反の程度等を分析し、ペナルティスコアを付与してもよい。ジェスチャ分析および口頭発言分析のための自然言語処理(NLP)が、ペナルティスコアを決定するために使用されることができる。全ての違反を横断して、ペナルティスコアが、蓄積され、ペナルティスコアが、閾値を超えると、アバタは、環境から追い出されてもよい。異なる環境は、異なる閾値を有してもよい。アバタは、ある金銭的ペナルティおよび限定された期間にわたるアクセス限定を受けてもよい。動的シグネチャ/タグもまた、そのようなアバタに付与されてもよく、アバタの性質/一般的挙動を反映するために、アバタの上に表示されることができる。
【0071】
本システムは、第2のアバタが第1のアバタに対面しようとしている場合、違反の履歴を有し得る第1のアバタについて、第2のアバタまたは良好行為者にアラートしてもよい。ナビゲーション/方向入力が、第2のアバタが第1のアバタに会う確率を決定するために使用されてもよい。本システムはまた、第1のアバタの選好に基づいて、第2のアバタに関する代替ルートを推奨してもよい。
【0072】
ある実施形態では、本システムはまた、第2のアバタの周囲のアバタのオーディオ入力を分析し、オーディオ分析が、攻撃的または侮辱的な言語を示す場合、アバタ(例えば、第1のアバタまたは不良行為者)を自動ミュートしてもよい。上記に列挙されるパラメータもまた、アバタを自動ミュートするかどうかを決定するために考慮されてもよい。侮辱的/攻撃的なユーザからのオーディオ入力は、第2のアバタまたは良好行為者に関して遮断されてもよい。代替として、アバタ(例えば、第2のアバタ)が、侮辱的または攻撃的なユーザと頻繁に呼ばれている場合、本システムは、不良行為者(例えば、侮辱的または攻撃的な)アバタからのいかなる通信(例えば、テキスト、オーディオデータ)も遮断してもよい。本システムは、テキスト通信を除去または抹消する、オーディオ入力を遮断する、不良行為者アバタのユーザのマイクロホンをミュートすること等によって、不良行為者アバタからの通信を遮断してもよい。本システムは、「被害者」アバタがそれらの近傍にいるとき、不良行為者アバタの通信を自動的に遮断してもよい。
【0073】
ある実施形態では、本システムはまた、物理的空間に関して設定されるプレー可能領域境界に基づいて、XR環境内の個人的境界の直径またはサイズを調節してもよい。プレー可能領域は、ユーザが(例えば、実世界オブジェクトと衝突することなく)自由に移動する、ユーザ定義実世界領域であってもよい。プレー可能領域は、ユーザ定義を要求しない所定の形状および/またはサイズであってもよい。XR環境内の個人的境界と物理的空間に関するプレー可能領域境界との間の相関は、正比例しない場合がある。ある実施形態では、個人的境界は、プレー可能領域境界に類似する、またはそれと同じである形状を有し、プレー可能領域境界にスケーリングされたサイズを有する。例えば、個人的境界は、プレー可能領域境界のサイズの5倍であってもよい。所望される場合、プレー可能領域境界は、近傍のアバタの数、ユーザまたはアバタがいる部屋または環境のタイプ、イベントタイプ、ユーザ選好等の多数の因子に基づいて、サイズにおいてより大きくまたはより小さく自動的かつ動的にスケーリングされてもよい。本システムは、個人的境界をプレー可能領域境界と整合させるために、上記に示唆されるような他のパラメータを考慮してもよい。本システムは、依然として安全な環境を提供しながら、相互作用の柔軟性を提供するために、最小-最大範囲内で個人的境界を変動させてもよい。
XR環境内の異なる区域と関連付けられるコンテキスト情報/タグに基づく個人的境界の設定
【0074】
ユーザが、環境を通して歩行する際、仮想環境内の異なる区域と関連付けられるコンテキストデータまたはタグが、個人的境界を設定するために使用されてもよい。コンテキストデータまたはタグは、そのような区域に進入するときに予期される会話/挙動のタイプを示してもよい。異なる区域に関するタグは、手動で関連付けられることができる、または自動的に決定されることができる(コンテキストまたはタグの動的関連付けに関する詳細は、見出し「ユーザのユーザ活動/挙動/応答ジェスチャに基づく個人的境界の調節」の下で下記に説明される)。関連付けられるタグ/コンテキストに基づいて、本システムは、個人的境界を設定してもよい。
【0075】
図3は、本開示のいくつかの実施形態による、関連付けられるタグ/コンテキストデータを伴うXR区域の表現300の例証的実施例を示す。図3は、異なる区域を伴う公共の場所を仮想的に訪問するユーザを描写する。区域はそれぞれ、タグ付けされてもよい、または関連付けられるコンテキストを有してもよい。区域は、ダンスアリーナ、会議室、カフェテリア、ゲームルーム等を含んでもよい。デフォルトでは、個人的境界310は、4フィートの直径を有する円周を伴うように設定されてもよい。アバタが存在する区域に基づいて、個人的境界の限界は、増加されるか、または減少されるかのいずれかであってもよい。
【0076】
例えば、タグが、正式な会議区域を示すとき、本システムは、個人的境界xを設定してもよく、タグが、パブ/ダンス区域を示すとき、本システムは、個人的境界yを設定してもよい。本システムは、関連付けられるタグに基づいて、適切な個人的境界を設定するようにユーザに推奨する、または個人的境界を自動的に設定してもよい。
【0077】
図4Aは、本開示のいくつかの実施形態による、「ダンスアリーナ」タグに基づいて設定された個人的境界412の表現410の例証的実施例を示す。本実施例では、ユーザは、自身の友人または同僚とダンスアリーナを訪問し得、通常、手をつなぐことによってともに踊ることを好み得る。そのような場合では、個人的境界は、(例えば、図3の4フィートの直径から図4Aの1フィートの直径に)減少してもよい。
【0078】
図4Bは、本開示のいくつかの実施形態による、「カフェテリア」タグに基づいて設定された個人的境界422の表現420の例証的実施例を示す。例えば、ユーザが、公共の場所におり、不適切な挙動が、そのような環境内で事前に検出されたとき、ユーザは、警告されてもよい。本システムは、個人的境界空間を動的に増加させてもよい。ユーザは、そのような場所において他のアバタ(見知らぬ人)に向かって移動することを制限されてもよい。1つのそのような区域としてカフェテリアを検討する。ユーザが、カフェテリアに進入していることが検出されると、個人的境界は、(例えば、図3の4フィートの直径から図4Bの6フィートの直径に)動的に増加されてもよい。個人的境界は、他のアバタが進入することができないハード境界を表し得、個人的境界の増加は、カフェテリアにおける他のアバタに向かうユーザの移動を制限し得る。
【0079】
ある実施形態では、本システムは、ユーザが不適切な区域に進入しないように制限する、または少なくとも警告を用いてユーザをプロンプトしてもよい。これはまた、ペアレンタルコントロール特徴として作用し得る。
【0080】
ある実施形態では、相互作用が、その具体的に定義された特性を有する区域(例えば、個人的空間、会議室等)において行われている場合、ある相互作用(密接な相互作用、接触、ささやき等)が、個人的境界限界とともに、それに応じて設定されてもよい。
【0081】
図4Cは、本開示のいくつかの実施形態による、「会議室」タグに基づいて設定された個人的境界432の表現430の例証的実施例を示す。本実施例では、ユーザは、同僚と会議室にいる場合があり、ユーザの個人的境界は、(例えば、図3の4フィートの直径から図4Bの2フィートの直径に)動的に低減され、同僚と相互作用するためにユーザに柔軟性を提供し得る。
【0082】
図4Dは、本開示のいくつかの実施形態による、複数の異なる区域が異なる許容レベルおよび/またはルールを有する、不規則に成形された個人的境界の表現440の例証的実施例を示す。例えば、ユーザ/アバタは、場所442にいる場合があり、ユーザ/アバタに関する個人的境界450は、不規則に成形され得る。ある実施例として、個人的境界450は、プレー可能領域境界に類似する、またはそれと同じである形状に基づいてもよく、プレー可能領域境界にスケーリングされたサイズを有してもよい。個人的境界450は、外側区域452と、中間区域454と、内側区域456とを含んでもよい。個人的境界450の実施例は、3つの異なる区域を示すが、他の実施形態では、任意の数の区域が、個人的境界内に含まれてもよい。個人的境界450の実施例は、不規則に成形されるが、他の実施形態の個人的境界は、規則的形状(例えば、所与の直径の円等)を有してもよい。個人的境界内の区域は、区域の1つの境界と次のものとの間で同一の間隔または異なる間隔を有してもよい。いくつかの実施形態では、複数の異なる領域は、異なる許容レベルおよび/またはルールを有する。例えば、各区域は、異なる許容レベル(例えば、第2のアバタに関する攻撃性許容レベル)と関連付けられてもよく、本システムは、異なる区域にある間に(例えば、第1のアバタの)異なるタイプの検閲を提供してもよい。例えば、第1のアバタが第2のアバタから遠く離れた区域(例えば、区域452および/または区域454)内にいることは、第1のアバタのより多いまたはより少ない検閲の程度を提供してもよい(例えば、第1のアバタが通信しようとしていることを示すことなく、全ての通信が第2のアバタに到達することを防止する、不良言語のみが検閲される等、部分的に検閲される)。例えば、第2のアバタは、外側区域(例えば、区域452)内でより高い攻撃性許容度を有し得、本システムは、外側区域内の第1のアバタを部分的に検閲してもよい。第2のアバタは、1つまたはそれを上回る内側区域(例えば、区域456および/または区域454)内でより低い攻撃性許容度を有し得、本システムは、第1のアバタが通信しようとしていることを示すことなく、全ての通信が第1のアバタから第2のアバタに到達することを防止してもよい。別の実施例では、第1のアバタまたは不良行為者が外側区域(例えば、区域452)内にいることは、第1のアバタが第2のアバタと通信しようとしていないことを示してもよく、システムは、外側区域内の第1のアバタを完全に検閲してもよい。第1の行為者または不良行為者アバタが1つまたはそれを上回る内側区域(例えば、区域454および/または区域456)内にいることは、第1のアバタが第2のアバタと通信しようとしていることを示してもよく、本システムは、(例えば、メッセージの非攻撃的部分が受信されるように)1つまたはそれを上回る内側区域内の第1のアバタを部分的に検閲してもよい。いくつかの事例では、より内側の層(例えば、区域454および/または区域456)のうちの1つの中にいる間、不良行為者は、検閲される、またはサイレントにされてもよいが、受信者は、不良行為者が発話していることを通知されてもよい。いくつかの事例では、本システムは、第1のアバタが任意の所望の区域(例えば、区域454および/または区域456等の内側区域)内にいるとき、複数のアクションを行うように第2のアバタをプロンプトする。例えば、第2のアバタのユーザは、第1のアバタを完全にミュートする、またはサイレントにするためのオプション、ユーザがもはや不良行為者を見なくなるように、第1のアバタを「消失させる」ためのオプション、第1のアバタを個人的境界(例えば、個人的境界450)の外側の領域に「追い出す」ためのオプション等をプロンプトされてもよい。
ユーザ個人データ/ユーザ選好に基づく個人的境界の設定
【0083】
本システムは、個人データおよび/またはユーザ選好に基づいて、個人的境界を設定してもよい。異なる文化的/職業的背景からのユーザを表すアバタは、異なる個人的境界を好み得る。例えば、同僚をハグすることは、映画および娯楽産業で働く人々の間で一般的であり得るが、その他にとってあまり一般的ではない場合がある。本システムは、アバタの文化的/職業的背景情報(ユーザ個人データの一部)を使用し、個人的境界を自動的に設定してもよい。
【0084】
本システムはまた、ユーザが、異なる条件(例えば、環境、関係、分離度等)下で個人的境界を設定するための自身の選好を定義することを可能にし得る。ある実施形態では、ユーザ選好は、他のユーザに表示されることができる。例示的選好は、「握手を容認するが、ハグを容認しない」、4フィートの好ましい距離等を含む。そのような選好は、所望される場合、他のアバタに表示されることができる。具体的ユーザ選好(例えば、握手を容認しない)は、実施形態に応じて、常時表示されることができる、または他のユーザがユーザ選好に起因して禁止される相互作用(例えば、握手)を行うことを試みるときのみ表示されることができる。
【0085】
いくつかのシナリオでは、ユーザは、異なるシナリオおよびユーザに関する個人的境界を事前定義してもよい。例えば、ユーザは、ユーザが囲繞される人物にかかわらず、ホーム区域または領域内にいかなる個人的境界も有していないように設定してもよい。したがって、ユーザが、ホーム区域から外に出ると、個人的境界が、形成されてもよい。別の実施例として、ユーザは、公共空間、正式なイベント空間等に進入するとき、その境界に関するデフォルト個人的境界およびデフォルト攻撃性許容度を有してもよい。
ユーザのユーザ活動/挙動/応答ジェスチャに基づく個人的境界の調節
【0086】
本システムは、ユーザ活動データ、挙動情報、および/または応答ジェスチャを使用し、個人的境界を調節してもよい。ユーザ挙動データ(例えば、身体移動またはバイオメトリックセンサデータ)が、ユーザが没入型環境内の特定の区域に進入するとき、または別のアバタと相互作用するとき、ユーザの快適レベルを決定するために、没入型環境から収集されることができる。本システムはまた、第2のアバタの個人的境界を調節するために、第1のアバタが密接な接触を行おうとしている(例えば、ハグ、握手、グータッチ等をするために進み出ている)ときの第2のアバタの応答ジェスチャを決定してもよい。本システムは、第2のアバタによって行われる移動が、好意的ジェスチャまたは防御的/非応答ジェスチャにつながっているかどうかを決定してもよい。アバタの推定された応答ジェスチャに基づいて、本システムは、個人的境界を動的に調節することができる。
【0087】
当業者に公知の1つまたはそれを上回る技法が、仮想環境内のユーザの挙動情報または応答ジェスチャを監視し、読み出すために実装されてもよい。1つのそのような技法は、仮想環境内のユーザの挙動または活動を追跡するための視覚的ツールを実装することを含む。リアルタイムデータ通信が、ユーザによって装着される頭部搭載型ディスプレイデバイスの正確な場所および配向を追跡するために採用される。収集されたデータは、非線形自己回帰(NAR)を使用することによるユーザの移動および外生入力を伴う非線形自己回帰ニューラルネットワーク(NARX)によるアプリケーション内の場所を予測するために使用される。
【0088】
本システムは、仮想世界における異なるアバタの間の履歴または進行中の会話を分析し、会話のコンテキストおよび強度を決定してもよく、それに応じて個人的境界を調節してもよい。ある実施形態では、本システムは、区域内に存在する全てのアバタの間の履歴または進行中の会話を分析し、コンテキスト/タグをそのような区域と関連付けてもよい。異なる区域と関連付けられるコンテキストデータ/タグは、動的に更新されることができる。本システムは、より広範なカテゴリの会話および/または挙動(例えば、友好的、カジュアル的、形式的、侮辱的等)を具体的区域と関連付けてもよい。ポスター/タグが、そのような区域を表すように設計されることができる。
【0089】
2人のユーザの間の履歴会話を使用して、彼らが、常に友好的または形式的な会話をしていた場合、個人的境界は、より双方向的な会話のために最小限に保つために低減されてもよい。しかしながら、事前に2人のユーザが、侮辱的な会話をしていた場合、個人的境界は、増加されてもよい。
【0090】
ある実施形態では、特定のユーザが、不適切なコメントを提供していたことが検出されるとき、他のユーザが不適切に行動し得る可能性が存在するときにリアルタイムで、ユーザに接近する他のアバタの個人的境界は、増加される。最初に、アバタの間の個人的境界は、固定されてもよく、アバタの間の進行中の会話に基づいて、増加または減少されることができる。進行中の会話のコンテキストがユーザの間に友好関係を構築することであることを考慮して、個人的境界は、減少されてもよい。同様に、進行中の会話が、喧嘩につながっている場合、個人的境界は、増加されてもよい。
【0091】
本システムは、個人的境界を自動的に設定するために、2人のユーザの間のソーシャルメディア相互作用、チャット履歴、および他の通信を分析してもよい。1対1の会話およびグループ会話におけるユーザの挙動は、異なる個人的境界を設定するために分析されることができる。
【0092】
アバタとの相互作用履歴が、否定的であることが決定されるとき、本システムは、環境からそのようなアバタを自動的に除去してもよい。第1のアバタまたは不良行為者が、第2のアバタとのみ否定的な相互作用を有する場合、本システムは、第2のアバタのためにレンダリングされる環境から第1のアバタまたは不良行為者のいずれかの存在を自動的に無効にしてもよい。第1のアバタまたは不良行為者が、別のアバタまたはユーザによって見られ得るが、第2のアバタまたはユーザに関して無効にされるであろうことが、起こり得る。本システムはまた、第2のアバタに、第1のアバタの存在を有効/無効にするためのオプションを提供してもよい。
【0093】
ある実施形態では、本システムは、個人的境界を動的に調節するために、アクティブな相互作用の状況認識(コンテキスト分析)を使用する。例えば、ゲーミング環境では、アバタが、事故に遭遇した場合があり、見知らぬ人物によって持ち上げられることを要求し得、本システムは、事故の状況認識を使用し、持ち上げを可能にするために個人的境界を調節してもよい。仮想内でユーザを助けること、助けるために接近することの個人的境界は、助けることを支援するように調節されてもよい。
【0094】
ある実施形態では、本システムは、第1のアバタの個人的境界を動的に調節するために、第1のアバタの周囲の他のアバタの顔の表情またはボディランゲージを使用する。実生活では、人々が、怒った表情を反映する、またはそのボディランゲージが大胆である人々と相互作用することを回避する傾向があることが観察されている。本システムは、第1のアバタの個人的境界を調節するために、プログラムされた顔の表情または第2のアバタの関連付けられるユーザの顔の表情を使用してもよい。
アバタの間の分離度/関係/ソーシャルグラフ距離に基づく個人的境界の調節
【0095】
本システムは、第1のアバタの個人的境界を調節するために、第1のアバタと第2のアバタとの間の関係情報およびソーシャルグラフ距離(分離度)を使用してもよい。アバタが、友好的な関係にある場合、本システムは、個人的境界を自動的に低減または排除し、握手、ハイタッチ、グータッチ、友好的な接触等を可能にしてもよい。アバタまたはユーザが、家族である場合、本システムは、1つまたはそれを上回る個人的境界を低減または排除することによって、より密接な相互作用を可能にしてもよい。ユーザの間の関係が、発展または悪化するにつれて、本システムは、それに応じて関連するアバタまたはユーザの1つまたはそれを上回る個人的境界を自動的に調節してもよい。本システムは、最近の会話および相互作用データの分析に基づいて、関係の暖かさを決定してもよい。本システムは、挙動、通信、または相互作用の分析に基づいて、関係を推測してもよい。ある実施形態では、本システムは、1人またはそれを上回るユーザによって明示的または正式に開示される、または打ち込まれる関係情報から関係を決定する。
【0096】
本システムは、アバタの間の分離度を決定するためにソーシャルグラフを使用してもよく、それに応じて個人的境界を調節してもよい。1関連度だけ分離される2人のユーザは、相互に知っていると理解され得、相互に正式または私的な直接的関連を有し得る。2分離度だけ分離される2人のユーザは、相互に知らない、または少なくとも相互にいかなる正式な直接的関連も有していないと理解され得る。むしろ、彼らは、それぞれ、少なくとも1人の他の人物に直接リンクされる。例えば、AliceおよびBobは、相互に知らない場合がある。しかし、彼らが両方とも、Charlesを知っている場合があり、したがって、AliceとBobとの間に2分離度を確立する。分離度は、明示的な関係(例えば、典型的なソーシャルメディアプラットフォーム上で見出すように、ユーザによって明示的に確立される「友人」または関連)に基づいて決定されてもよい。本システムは、所望される場合、他のプラットフォームからの明示的な関係を活用してもよい。ある実施形態では、2人のユーザまたは2つのアバタの間の分離度は、履歴相互作用の分析から決定されてもよい。2つのアバタまたは2人のユーザの間の分離度が大きいほど、2人が社会的重複を殆ど伴わない、見知らぬ人である可能性がより高くなる。対照的に、1または2分離度のみを有する2人のユーザまたは2つのアバタは、より多くの社会的重複を有する可能性が高く、2人の間のより多くの親密度を示唆する。前述で示唆されるように、本システムは、任意の既存のソーシャルメディアプラットフォームのソーシャルグラフを使用してもよい、または没入型環境内のアバタのソーシャルグラフを開発してもよい。GRAPHS API(例えば、METAGRAPH API)呼出が、アバタの間の分離度に関する詳細を引き出すために開始されることができる。OCULUS SDKが、ユーザ、ユーザの友人との関係、およびVRにおけるユーザの最近の出会いについての情報へのアクセスを可能にする。本システムは、個人的境界を自動的に調節するために、分離度および最近の出会いのデータを使用してもよい。所望される場合、ユーザは、自動的に構成された個人的境界を手動で調節または上書きしてもよい。
【0097】
ある実施形態では、包括的ソーシャルグラフが、異なるソーシャルメディアプラットフォームから受信されたデータをコンパイルすることによって作成されることができる。
付加的実施形態
区域と関連付けられる仮想空間の調節
【0098】
ある実施形態では、本システムは、特定の区域内に存在するアバタのそれぞれの調節された個人的境界情報を使用し、特定の区域に関して予約された仮想空間を増加/減少させてもよい。区域の自動スケーリングは、プラットフォームプロバイダが空間に関する動的なレンタル料を請求することを促進し得る。
【0099】
ユーザは、本システムが境界が調節され得ることを決定するとき、ユーザが自身の個人的境界の変化を容認/拒絶することを可能にするメッセージをプロンプトされてもよい。
異なる知覚の作成
【0100】
本システムはまた、異なるアバタに関する仮想境界の異なる知覚を作成することに役立ち得る。例えば、第1のアバタは、4フィートの個人的境界限界を知覚し得る一方、第2のアバタは、2フィートの個人的境界を知覚し得る。
【0101】
本システムは、メタバースプラットフォーム(例えば、FACEBOOK HORIZON、HTC VIVERSE、MICROSOFT ALTSPACEVR、VRCHAT等)によって使用されてもよい。
【0102】
図5-6は、アバタに関する個人的境界および/またはアバタの周囲の警告区域を動的に設定および/または調節し、XR環境内のアバタを自動的に検閲するための例証的デバイス、システム、サーバ、および関連ハードウェアを描写する。図5および6は、例証的ユーザ機器デバイス500、501、607、608、および610の一般化された実施形態を示し、そのうちのいずれか1つは、図1Cに示されるデバイス152または154のいずれかの実施例を表してもよい。図6に示されるサーバ604は、ある実施形態において図1Cに示されるサーバ156の実施例を表してもよい。
【0103】
例えば、ユーザ機器デバイス500は、スマートフォンデバイス、タブレット、エクステンデッドリアリティ(XR)(例えば、仮想現実または拡張現実)デバイス、またはビデオデータを処理することが可能な任意の他の好適なデバイスであってもよい。別の実施例では、ユーザ機器デバイス501は、ユーザテレビ機器システムまたはデバイスであってもよい。ユーザテレビ機器デバイス501は、セットトップボックス515を含んでもよい。セットトップボックス515は、マイクロホン516、オーディオ出力機器(例えば、スピーカまたはヘッドホン514)、およびディスプレイ512に通信可能に接続されてもよい。いくつかの実施形態では、ディスプレイ512は、テレビディスプレイまたはコンピュータディスプレイであってもよい。いくつかの実施形態では、セットトップボックス515は、ユーザ入力インターフェース510に通信可能に接続されてもよい。いくつかの実施形態では、ユーザ入力インターフェース510は、遠隔制御デバイスであってもよい。セットトップボックス515は、1つまたはそれを上回る回路基板を含んでもよい。いくつかの実施形態では、回路基板は、制御回路網と、処理回路網と、記憶装置(例えば、RAM、ROM、ハードディスク、リムーバブルディスク等)とを含んでもよい。いくつかの実施形態では、回路基板は、入/出力経路を含んでもよい。
【0104】
ユーザ機器デバイス500およびユーザ機器デバイス501のうちの各1つは、入/出力(I/O)経路(例えば、回路網)502を介してコンテンツおよびデータを受信してもよい。I/O経路502は、コンテンツ(例えば、ブロードキャストプログラミング、オンデマンドプログラミング、インターネットコンテンツ、ローカルエリアネットワーク(LAN)または広域ネットワーク(WAN)を経由して利用可能なコンテンツ、および/または他のコンテンツ)およびデータを、処理回路網506と、記憶装置508とを備え得る、制御回路網504に提供してもよい。制御回路網504は、I/O回路網を備え得る、I/O経路502を使用して、コマンド、要求、および他の好適なデータを送信および受信するために使用されてもよい。I/O経路502は、制御回路網504(具体的には、処理回路網506)を1つまたはそれを上回る通信経路(下記に説明される)に接続してもよい。I/O機能は、これらの通信経路のうちの1つまたはそれを上回るものによって提供されてもよいが、図面を過剰に複雑にすることを回避するために、図5に単一の経路として示される。セットトップボックス515が、図示のために図6に示されるが、処理回路網と、制御回路網と、記憶装置とを有する、任意の好適なコンピューティングデバイスが、本開示に従って使用されてもよい。例えば、セットトップボックス515は、パーソナルコンピュータ(例えば、ノートパソコン、ラップトップ、デスクトップ)、スマートフォン(例えば、デバイス600)、タブレット、ユーザアクセス可能クライアントデバイスをホストするネットワークベースのサーバ、非ユーザ所有デバイス、任意の他の好適なデバイス、またはそれらの任意の組み合わせによって置換される、またはそれによって補完されてもよい。
【0105】
制御回路網504は、処理回路網506等の任意の好適な制御回路網に基づいてもよい。本明細書に言及されるように、制御回路網は、1つまたはそれを上回るマイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ、プログラマブル論理デバイス、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)等に基づく回路網を意味するように理解されるべきであり、マルチコアプロセッサ(例えば、デュアルコア、クアッドコア、ヘキサコア、または任意の好適な数のコア)またはスーパーコンピュータを含んでもよい。いくつかの実施形態では、制御回路網は、複数の別個のプロセッサまたは処理ユニット、例えば、複数の同一のタイプの処理ユニット(例えば、2つのIntel Core i7プロセッサ)または複数の異なるプロセッサ(例えば、Intel Core i5プロセッサおよびIntel Core i7プロセッサ)を横断して分散されてもよい。いくつかの実施形態では、制御回路網504は、メモリ(例えば、記憶装置508)内に記憶されるXRアプリケーションに関する命令を実行する。具体的には、制御回路網504は、上記および下記に議論される機能を実施するようにXRアプリケーションによって命令されてもよい。例えば、XRアプリケーションは、(例えば、図1Aおよび1BのXR環境レンダリングエンジン120および140と関連付けられる)XR環境をレンダリングするための論理または命令を含んでもよい。例えば、XRアプリケーションは、(例えば、図1Aの動的個人的境界サービス110と関連付けられる)アバタに関する個人的境界および/またはアバタの周囲の警告区域を動的に設定および/または調節するための論理または命令を含んでもよい。例えば、XRアプリケーションは、(例えば、図1Bの検閲サービス130と関連付けられる)検閲に関する論理または命令を含んでもよい。例えば、XRアプリケーションは、(例えば、図1Bの検閲サービス130と関連付けられる)攻撃性評価および許容度に関する分析に関する論理または命令を含んでもよい。いくつかの実装では、制御回路網504によって実施される処理またはアクションは、XRアプリケーションから受信される命令に基づいてもよい。
【0106】
クライアント/サーバベースの実施形態では、制御回路網504は、サーバまたは他のネットワークまたはサーバと通信するために好適な通信回路網を含んでもよい。XRアプリケーションは、デバイスまたはサーバ上で実装されるスタンドアロンアプリケーションであってもよい。XRアプリケーションは、ソフトウェアまたは実行可能命令のセットとして実装されてもよい。XRアプリケーションの本明細書に議論される実施形態のうちのいずれかを実施するための命令は、非一過性コンピュータ可読媒体(例えば、ハードドライブ、DRAM集積回路上のランダムアクセスメモリ、BLU-RAYディスク上の読取専用メモリ等)上でエンコードされてもよい。例えば、図5では、命令は、記憶装置508内に記憶され、デバイス500の制御回路網504によって実行されてもよい。
【0107】
いくつかの実施形態では、XRアプリケーションは、クライアントアプリケーションのみがデバイス500上に常駐し、サーバアプリケーションが外部サーバ(例えば、サーバ604および/またはサーバ616)上に常駐する、クライアント/サーバアプリケーションであってもよい。例えば、XRアプリケーションは、デバイス500の制御回路網504上のクライアントアプリケーションとして部分的に実装され、制御回路網611上で起動するサーバアプリケーションとしてサーバ604上で部分的に実装されてもよい。サーバ604は、デバイス500のうちの1つまたはそれを上回るものとのローカルエリアネットワークの一部であってもよい、またはインターネットを介してアクセスされるクラウドコンピューティング環境の一部であってもよい。クラウドコンピューティング環境では、インターネットまたは情報データベース上で検索を実施し、アバタに関する個人的境界および/またはアバタの周囲の警告区域を動的に設定および/または調節し、XR環境内のアバタを自動的に検閲する能力を提供し、(例えば、データベースに関して)記憶を提供する、または(例えば、機械学習アルゴリズムを使用して)データを解析するための種々のタイプのコンピューティングサービスが、「クラウド」と称される、ネットワークアクセス可能コンピューティングおよび記憶リソースの集合(例えば、サーバ604および/またはエッジコンピューティングデバイス616)によって提供される。デバイス500は、処理(例えば、仮想背景処理の少なくとも一部および/または他の処理タスクの少なくとも一部)が、モバイルデバイスからオフロードされるべきであるかどうかを決定し、そのようなオフロードを促進するために、サーバ604からのクラウドコンピューティング能力に依拠する、クラウドクライアントであってもよい。サーバ604または616の制御回路網によって実行されると、XRアプリケーションは、クライアントデバイスに関する処理タスクを実施するように制御回路網611または618に命令し、アバタに関する個人的境界および/またはアバタの周囲の警告区域を動的に設定および/または調節し、XR環境内のアバタを自動的に検閲するステップを促進し得る。
【0108】
制御回路網504は、サーバ、エッジコンピューティングシステムおよびデバイス、タブレットまたはデータベースサーバ、または他のネットワークまたはサーバと通信するために好適な通信回路網を含んでもよい。上記に言及される機能性を実行するための命令は、サーバ(図6に関連してより詳細に説明される)上に記憶されてもよい。通信回路網は、ケーブルモデム、統合サービスデジタルネットワーク(ISDN)モデム、デジタル加入者回線(DSL)モデム、電話モデム、イーサネットカード、または他の機器との通信のための無線モデム、または任意の他の好適な通信回路網を含んでもよい。そのような通信は、インターネットまたは任意の他の好適な通信ネットワークまたは経路(図6に関連してより詳細に説明される)を伴ってもよい。加えて、通信回路網は、ユーザ機器デバイスのピアツーピア通信または相互から遠隔の場所におけるユーザ機器デバイスの通信(下記により詳細に説明される)を可能にする回路網を含んでもよい。
【0109】
メモリは、制御回路網504の一部である記憶装置508として提供される、電子記憶デバイスであってもよい。本明細書に言及されるように、語句「電子記憶デバイス」または「記憶デバイス」は、ランダムアクセスメモリ、読取専用メモリ、ハードドライブ、光学ドライブ、デジタルビデオディスク(DVD)レコーダ、コンパクトディスク(CD)レコーダ、BLU-RAYディスク(BD)レコーダ、BLU-RAY 3Dディスクレコーダ、デジタルビデオレコーダ(時として、パーソナルビデオレコーダ、すなわち、PVRと呼ばれる、DVR)、ソリッドステートデバイス、量子記憶デバイス、ゲーミングコンソール、ゲーミングメディア、または任意の他の好適な固定またはリムーバブル記憶デバイス、および/またはそれの任意の組み合わせ等、電子データ、コンピュータソフトウェア、またはファームウェアを記憶するための任意のデバイスを意味するように理解されるべきである。記憶装置508は、本明細書に説明される種々のタイプのコンテンツおよび上記に説明されるXRアプリケーションデータを記憶するために使用されてもよい。不揮発性メモリもまた、(例えば、起動ルーチンおよび他の命令を呼び出すために)使用されてもよい。図5に関連して説明される、クラウドベースの記憶装置は、記憶装置508を補完するために、または記憶装置508の代わりに使用されてもよい。
【0110】
制御回路網504は、1つまたはそれを上回るアナログチューナ、1つまたはそれを上回るMPEG-2デコーダまたは他のデジタルデコード回路網、高精細チューナ、または任意の他の好適な同調またはビデオ回路またはそのような回路の組み合わせ等のビデオ発生回路網と、同調回路網とを含んでもよい。エンコード回路網(例えば、地上波、アナログ、またはデジタル信号を記憶のためにMPEG信号に変換するため)もまた、提供されてもよい。制御回路網504はまた、コンテンツをユーザ機器500の好ましい出力フォーマットにアップコンバートおよびダウンコンバートするためのスケーラ回路網を含んでもよい。制御回路網504はまた、デジタルおよびアナログ信号の間で変換するために、デジタル/アナログコンバータ回路網と、アナログ/デジタルコンバータ回路網とを含んでもよい。同調およびエンコード回路網は、コンテンツを受信および表示するために、再生するために、または記録するために、ユーザ機器デバイス500、501によって使用されてもよい。同調およびエンコード回路網はまた、アバタに関する個人的境界および/またはアバタの周囲の警告区域を動的に設定および/または調節し、XR環境内のアバタを自動的に検閲するためのビデオデータを受信するために使用されてもよい。例えば、同調、ビデオ発生、エンコード、デコード、暗号化、復号化、スケーラ、およびアナログ/デジタル回路網を含む、本明細書に説明される回路網は、1つまたはそれを上回る汎用または特殊化プロセッサ上で起動するソフトウェアを使用して実装されてもよい。複数のチューナが、同時同調機能(例えば、視聴および記録機能、ピクチャインピクチャ(PIP)機能、複数チューナ記録等)を取り扱うために提供されてもよい。記憶装置508が、ユーザ機器デバイス500とは別個のデバイスとして提供される場合、同調およびエンコード回路網(複数のチューナを含む)は、記憶装置508と関連付けられてもよい。
【0111】
制御回路網504は、ユーザ入力インターフェース510を用いてユーザから命令を受信してもよい。ユーザ入力インターフェース510は、遠隔制御装置、マウス、トラックボール、キーパッド、キーボード、タッチスクリーン、タッチパッド、スタイラス入力、ジョイスティック、音声認識インターフェース、または他のユーザ入力インターフェース等の任意の好適なユーザインターフェースであってもよい。ディスプレイ512は、スタンドアロンデバイスとして提供される、またはユーザ機器デバイス500およびユーザ機器デバイス501のうちの各1つの他の要素と統合されてもよい。例えば、ディスプレイ512は、タッチスクリーンまたはタッチ感応ディスプレイであってもよい。そのような状況では、ユーザ入力インターフェース510は、ディスプレイ512と統合される、またはそれと組み合わせられてもよい。いくつかの実施形態では、ユーザ入力インターフェース510は、1つまたはそれを上回るマイクロホン、ボタン、キーパッド、ユーザ入力を受信するように構成される任意の他のコンポーネント、またはそれらの組み合わせを有する、遠隔制御デバイスを含む。例えば、ユーザ入力インターフェース510は、英数字キーパッドと、オプションボタンとを有する、ハンドヘルド遠隔制御デバイスを含んでもよい。さらなる実施例では、ユーザ入力インターフェース510は、マイクロホンと、音声コマンドを受信および識別し、情報をセットトップボックス515に伝送するように構成される、制御回路網とを有する、ハンドヘルド遠隔制御デバイスを含んでもよい。
【0112】
オーディオ出力機器514は、ディスプレイ512と統合される、またはそれと組み合わせられてもよい。ディスプレイ512は、モニタ、テレビ、モバイルデバイスのための液晶ディスプレイ(LCD)、アモルファスシリコンディスプレイ、低温ポリシリコンディスプレイ、電子インクディスプレイ、電気泳動ディスプレイ、アクティブマトリクスディスプレイ、エレクトロウェッティングディスプレイ、電気流体ディスプレイ、陰極線管ディスプレイ、発光ダイオードディスプレイ、エレクトロルミネッセントディスプレイ、プラズマディスプレイパネル、高性能アドレッシングディスプレイ、薄膜トランジスタディスプレイ、有機発光ダイオードディスプレイ、表面伝導電子エミッタディスプレイ(SED)、レーザテレビ、カーボンナノチューブ、量子ドットディスプレイ、干渉変調器ディスプレイ、または視覚的画像を表示するための任意の他の好適な機器のうちの1つまたはそれを上回るものであってもよい。ビデオカードまたはグラフィックスカードが、ディスプレイ512への出力を発生させてもよい。オーディオ出力機器514は、デバイス500および機器501のうちの各1つの他の要素と統合されるものとして提供されてもよい、またはスタンドアロンユニットであってもよい。ディスプレイ512上に表示されるビデオおよび他のコンテンツのオーディオコンポーネントが、オーディオ出力機器514のスピーカ(またはヘッドホン)を通して再生されてもよい。いくつかの実施形態では、オーディオは、受信機(図示せず)に分配されてもよく、これは、オーディオを処理し、オーディオ出力機器514のスピーカを介して出力する。いくつかの実施形態では、例えば、制御回路網504は、オーディオ出力機器514のスピーカを使用して、オーディオキューをユーザに、または他のオーディオフィードバックをユーザに提供するように構成される。別個のマイクロホン516が、存在してもよい、またはオーディオ出力機器514は、音声コマンドまたは発話等のオーディオ入力を受信するように構成される、マイクロホンを含んでもよい。例えば、ユーザは、マイクロホンによって受信され、制御回路網504によってテキストに変換される、文字または言葉を発話してもよい。さらなる実施例では、ユーザは、マイクロホンによって受信され、制御回路網504によって認識される、コマンドを発声してもよい。カメラ518は、機器と統合される、または外部に接続される、任意の好適なビデオカメラであってもよい。カメラ518は、電荷結合デバイス(CCD)および/または相補型金属酸化膜半導体(CMOS)画像センサを備える、デジタルカメラであってもよい。カメラ518は、ビデオカードを介してデジタル画像に変換する、アナログカメラであってもよい。
【0113】
XRアプリケーションは、任意の好適なアーキテクチャを使用して実装されてもよい。例えば、これは、ユーザ機器デバイス500およびユーザ機器デバイス501のうちの各1つの上で全体的に実装される、スタンドアロンアプリケーションであってもよい。そのようなアプローチでは、アプリケーションの命令は、ローカルで(例えば、記憶装置508内に)記憶されてもよく、アプリケーションによる使用のためのデータは、周期的に(例えば、帯域外フィードから、インターネットリソースから、または別の好適なアプローチを使用して)ダウンロードされる。制御回路網504は、記憶装置508からアプリケーションの命令を読み出し、命令を処理し、アバタに関する個人的境界および/またはアバタの周囲の警告区域を動的に設定および/または調節し、XR環境内のアバタを自動的に検閲する機能性を提供し、本明細書に議論されるアクションのうちのいずれかを実施してもよい。処理された命令に基づいて、制御回路網504は、入力がユーザ入力インターフェース510から受信されるときに実施するべきアクションを決定してもよい。例えば、ディスプレイ上での上/下のカーソルの移動が、ユーザ入力インターフェース510が、上/下ボタンが選択されたことを示すとき、処理された命令によって示されてもよい。本明細書に議論される実施形態のうちのいずれかを実施するためのアプリケーションおよび/または任意の命令が、コンピュータ可読媒体上でエンコードされてもよい。コンピュータ可読媒体は、データを記憶することが可能な任意の媒体を含む。コンピュータ可読媒体は、限定ではないが、ハードディスク、フロッピーディスク、USBドライブ、DVD、CD、メディアカード、レジスタメモリ、プロセッサキャッシュ、ランダムアクセスメモリ(RAM)等の揮発性および不揮発性コンピュータメモリまたは記憶デバイスを含む、非一過性であってもよい。
【0114】
いくつかの実施形態では、XRアプリケーションは、クライアント/サーバベースのアプリケーションである。ユーザ機器デバイス500およびユーザ機器デバイス501のうちの各1つの上で実装されるシックまたはシンクライアントによる使用のためのデータは、ユーザ機器デバイス500およびユーザ機器デバイス501のうちの各1つに対して遠隔のサーバに要求を発報することによって、オンデマンドで読み出されてもよい。例えば、遠隔サーバは、記憶デバイス内にアプリケーションに関する命令を記憶してもよい。遠隔サーバは、回路網(例えば、制御回路網504)を使用して、記憶された命令を処理し、上記および下記に議論される表示を発生させてもよい。クライアントデバイスは、遠隔サーバによって発生された表示を受信してもよく、デバイス500上にローカルで表示のコンテンツを表示してもよい。このように、命令の処理は、サーバによって遠隔で実施される一方、結果として生じる表示(例えば、テキスト、キーボード、または他の映像を含み得る)は、デバイス500上にローカルで提供される。デバイス500は、入力インターフェース510を介してユーザから入力を受信し、対応する表示を処理および発生させるためにそれらの入力を遠隔サーバに伝送してもよい。例えば、デバイス500は、上/下ボタンが入力インターフェース510を介して選択されたことを示す通信を遠隔サーバに伝送してもよい。遠隔サーバは、その入力に従って命令を処理し、入力に対応するアプリケーションの表示(例えば、カーソルを上/下に移動させる表示)を発生させてもよい。発生された表示は、次いで、ユーザへの提示のためにデバイス500に伝送される。
【0115】
いくつかの実施形態では、XRアプリケーションは、ダウンロードされ、インタープリタまたは仮想マシンによって解釈または別様に起動されてもよい(制御回路網504によって起動される)。いくつかの実施形態では、XRアプリケーションは、ETVバイナリ交換フォーマット(EBIF)においてエンコードされ、好適なフィードの一部として制御回路網504によって受信され、制御回路網504上で起動するユーザエージェントによって解釈されてもよい。例えば、XRアプリケーションは、EBIFアプリケーションであってもよい。いくつかの実施形態では、XRアプリケーションは、制御回路網504によって実行されるローカル仮想マシンまたは他の好適なミドルウェアによって受信および起動される、一連のJAVA(登録商標)ベースのファイルによって定義されてもよい。そのような実施形態のうちのいくつか(例えば、MPEG-2または他のデジタルメディアエンコードスキームを採用するもの)では、XRアプリケーションは、例えば、プログラムのMPEGオーディオおよびビデオパケットとともにMPEG-2オブジェクトカルーセルにおいてエンコードおよび伝送されてもよい。
【0116】
図6は、本開示のいくつかの実施形態による、アバタに関する個人的境界および/またはアバタの周囲の警告区域を動的に設定および/または調節し、XR環境内のアバタを自動的に検閲するための例証的システム600の略図である。ユーザ機器デバイス607、608、610(例えば、コンピューティングデバイス212のうちの1つまたはそれを上回るものに対応し得る)が、通信ネットワーク606に結合されてもよい。通信ネットワーク606は、インターネット、モバイル電話ネットワーク、モバイル音声またはデータネットワーク(例えば、5G、4G、またはLTEネットワーク)、ケーブルネットワーク、公衆交換電話網、または他のタイプの通信ネットワークまたは通信ネットワークの組み合わせを含む、1つまたはそれを上回るネットワークであってもよい。経路(例えば、個別のデバイスを通信ネットワーク606に接続する矢印として描写される)は、別個に、またはともに、衛星経路、光ファイバ経路、ケーブル経路、インターネット通信(例えば、IPTV)をサポートする経路、自由空間接続(例えば、ブロードキャストまたは他の無線信号のため)、または任意の他の好適な有線または無線通信経路またはそのような経路の組み合わせ等の1つまたはそれを上回る通信経路を含んでもよい。クライアントデバイスとの通信が、これらの通信経路のうちの1つまたはそれを上回るものによって提供されてもよいが、図面を過剰に複雑にすることを回避するために、図6に単一の経路として示される。
【0117】
通信経路は、ユーザ機器デバイスの間に描かれないが、これらのデバイスは、通信経路およびUSBケーブル、IEEE 1394ケーブル、無線経路(例えば、Bluetooth、赤外線、IEEE 702-11x等)、または有線または無線経路を介した他の短距離通信等の他の短距離ポイントツーポイント通信経路を介して、相互と直接通信してもよい。ユーザ機器デバイスはまた、通信ネットワーク606を介した間接的経路を通して直接相互と通信してもよい。
【0118】
システム600は、メディアコンテンツソース602と、1つまたはそれを上回るサーバ604と、1つまたはそれを上回るエッジコンピューティングデバイス616(例えば、エッジコンピューティングシステムの一部として含まれる)とを備えてもよい。いくつかの実施形態では、XRアプリケーションは、サーバ604の制御回路網611(および/またはユーザ機器デバイス607、608、610の制御回路網および/またはエッジコンピューティングデバイス616の制御回路網618)のうちの1つまたはそれを上回るものにおいて実行されてもよい。いくつかの実施形態では、データは、サーバ604において維持される、または別様にそれと関連付けられるデータベース605において、および/または記憶装置622において、および/またはユーザ機器デバイス607、608、610のうちの1つまたはそれを上回るものの記憶装置において記憶されてもよい。
【0119】
いくつかの実施形態では、サーバ604は、制御回路網611と、記憶装置614(例えば、RAM、ROM、ハードディスク、リムーバブルディスク等)とを含んでもよい。記憶装置614は、1つまたはそれを上回るデータベースを記憶してもよい。サーバ604はまた、入/出力経路612を含んでもよい。I/O経路612は、アバタに関する個人的境界および/またはアバタの周囲の警告区域を動的に設定および/または調節し、XR環境内のアバタを自動的に検閲するためのデータ、デバイス情報、または他のデータをローカルエリアネットワーク(LAN)または広域ネットワーク(WAN)を経由して、および/または他のコンテンツおよびデータを、処理回路網と、記憶装置614とを含み得る、制御回路網611に提供してもよい。制御回路網611は、I/O回路網を備え得る、I/O経路612を使用して、コマンド、要求、および他の好適なデータを送信および受信するために使用されてもよい。I/O経路612は、制御回路網611(具体的には、制御回路網)を1つまたはそれを上回る通信経路に接続してもよい。
【0120】
制御回路網611は、1つまたはそれを上回るマイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ、プログラマブル論理デバイス、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)等の任意の好適な制御回路網に基づいてもよく、マルチコアプロセッサ(例えば、デュアルコア、クアッドコア、ヘキサコア、または任意の好適な数のコア)またはスーパーコンピュータを含んでもよい。いくつかの実施形態では、制御回路網611は、複数の別個のプロセッサまたは処理ユニット、例えば、複数の同一のタイプの処理ユニット(例えば、2つのIntel Core i7プロセッサ)または複数の異なるプロセッサ(例えば、Intel Core i5プロセッサおよびIntel Core i7プロセッサ)を横断して分散されてもよい。いくつかの実施形態では、制御回路網611は、メモリ(例えば、記憶装置614)内に記憶されるエミュレーションシステムアプリケーションに関する命令を実行する。メモリは、制御回路網611の一部である記憶装置614として提供される、電子記憶デバイスであってもよい。
【0121】
エッジコンピューティングデバイス616は、それぞれ、サーバ604の制御回路網611、I/O経路612、および記憶装置624と類似する様式において実装され得る、制御回路網618と、I/O経路620と、記憶装置622とを備えてもよい。エッジコンピューティングデバイス616は、通信ネットワーク606を経由してユーザ機器デバイス607、608、610およびビデオサーバ604のうちの1つまたはそれを上回るものと通信するように構成されてもよく、ビデオデータの進行中の処理に関連して(例えば、アバタに関する個人的境界および/またはアバタの周囲の警告区域を動的に設定および/または調節し、XR環境内のアバタを自動的に検閲するための)処理タスクを実施するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、複数のエッジコンピューティングデバイス616が、種々の地理的場所に方略的に位置してもよく、種々の地理的領域におけるモバイルデバイスのための処理サポートを提供するように構成される、モバイルエッジコンピューティングデバイスであってもよい。
【0122】
図7は、本開示のいくつかの実施形態による、XR環境内の第1のアバタを自動的に検閲するための詳細な例証的プロセスのフローチャート700である。種々の実施形態では、プロセス700の個々のステップは、図1A、1B、1C、5-6のデバイスおよびシステムの1つまたはそれを上回るコンポーネントによって実装されてもよい。本開示は、図1A、1B、1C、5-6のデバイスおよびシステムのあるコンポーネントによって実装されるものとしてプロセス700の(および本明細書に説明される他のプロセスの)あるステップを説明し得るが、これは、例証の目的にすぎず、図1A、1B、1C、5-6のデバイスおよびシステムの他のコンポーネントが、代わりにそれらのステップを実装し得ることを理解されたい。
【0123】
ステップ702において、制御回路網(例えば、制御回路網611、制御回路網618、またはデバイス607、608、または610のうちのいずれかの制御回路網)は、記憶装置内に記憶されるルールデータに基づいて、エクステンデッドリアリティ(XR)環境内の第1のアバタを識別する。ルールデータは、アバタをXR環境内で不良挙動を有するものとして識別するルールを備えてもよい。例えば、不良挙動を識別するルールは、罵りの言葉、蔑称、侮辱的な言語、攻撃的な言語等を含む、言語の使用であってもよい。ルールは、攻撃的または侮辱的なジェスチャ(例えば、指を差す、ぶつかる、殴る、誰かに中指を立てる、蹴る)の使用であってもよい。ルールは、アバタが別のアバタの個人的不良行為者リスト(例えば、個人化ブロックリスト)上にあることであってもよい。
【0124】
ステップ704において、制御回路網は、第1のアバタが第2のアバタから通信可能距離においてXR環境の一部に進入したことを検出することに応答して、以下のステップ706、708、710、および712を実施する。通信可能距離は、それにおいてアバタが、別のアバタからのメッセージを検出または受信し得る距離であってもよい。通信可能距離は、第2のアバタと関連付けて記憶装置内に記憶されるユーザ入力選好データに基づいてもよい。例えば、第2のアバタのユーザは、第2のアバタに関する通信可能距離を設定してもよい。通信可能距離は、区域(例えば、XR環境内の領域)と関連付けて記憶装置内に記憶されるコンテキストデータに基づいてもよい。例えば、通信可能距離は、ユーザがいる部屋のタイプによって設定されてもよい。会議室に関する通信可能距離は、カフェテリアにおける通信可能距離よりも大きくてもよい。例えば、会議室は、概して、話し合うべき具体的な目的のために集まっている人々を含み、人物がより大きい距離にわたって話し合うことがより容易であり得る。カフェテリアは、カフェテリア内で複数の会話が続けられ得るため、より小さい通信可能距離を示し得る。
【0125】
ステップ706において、制御回路網は、第1のアバタの攻撃性評価を決定する。攻撃性評価は、(i)累積的挙動または(ii)単一のアクション/ジェスチャ/発話のいずれかに基づくアバタと関連付けられる評価であってもよい。例えば、攻撃性評価は、アバタが違反したルールの数等の累積的挙動に基づいて決定されてもよい。攻撃性評価は、アバタが違反したルールの加重平均に基づいてもよい。加重平均は、違反の重大度に伴って変動してもよい、またはより最近の違反がより古い違反よりも重く加重されることに伴って変動してもよい。別の実施例では、攻撃性評価は、罵りの単一の事例等の単一のアクション/ジェスチャ/発話に基づいて決定されてもよい。攻撃性評価は、A~F(例えば、「A」は非常に攻撃的であることを示し、「F」は攻撃的ではないことを示す)のレターグレードによって表されてもよい。攻撃性評価は、1~100(例えば、1は最も攻撃的ではなく、100は最も攻撃的である)のスケールのスコアによって表されてもよい。いくつかの実施形態では、第1のアバタの攻撃性評価は、第1のアバタのユーザID(したがって、特定のユーザ)に紐付けられる。例えば、ユーザIDと関連付けられるユーザは、いくつかの事例では、他のアバタを利用してもよく、それぞれは、同一の攻撃性評価を有してもよい。そのような実施形態では、攻撃性評価は、ユーザIDに紐付けられる種々のアバタの集約的挙動を考慮してもよい。いくつかの実施形態では、攻撃性評価は、第1のアバタに紐付けられ、第1のアバタと関連付けられるユーザによって所有または使用される他のアバタに紐付けられない。例えば、第1のアバタのユーザに関するユーザIDは、多数のアバタまたはキャラクタにリンクされてもよく、そのそれぞれは、その独自の攻撃性評価を有してもよい。
【0126】
ステップ708において、制御回路網は、記憶装置から、第2のアバタの攻撃性許容度を読み出す。攻撃性許容度は、アバタが許容し得る攻撃性のレベルであってもよい。例えば、攻撃性許容度は、1~100(例えば、1は攻撃性に関する最低許容度を示し、100は攻撃性に関する最高許容度を示す)のスケールのスコアによって表されてもよい。攻撃性許容度は、A~F(例えば、「A」は攻撃的挙動に関する最高許容度を示し、「F」は攻撃的挙動に関する最低許容度を示す)のレターグレードによって表されてもよい。いくつかの実施形態では、攻撃性許容度は、アバタと関連付けて記憶装置内に記憶されるユーザ入力選好データに基づいてもよい。例えば、ユーザ入力選好データは、一般的であってもよく、アバタのユーザは、ユーザ入力選好データとして1~100のスライディングスケールで不快な言語/挙動に関する許容度を入力してもよい。いくつかの実施形態では、ユーザ入力選好データは、具体的挙動および/または言葉を含む、個人的ブロックリストである、またはそれを含んでもよい。例えば、アバタのユーザは、ユーザが回避することを所望する、具体的挙動および/または言葉のリストを個人的ブロックリスト上に入力してもよい。いくつかの実施形態では、第2のアバタの攻撃性許容度は、第2のアバタのユーザID(したがって、特定のユーザ)に紐付けられる。いくつかの実施形態では、攻撃性許容度は、第2のアバタに紐付けられ、第2のアバタと関連付けられるユーザによって所有または使用される他のアバタに紐付けられない。例えば、第2のアバタのユーザに関するユーザIDは、多数のアバタまたはキャラクタにリンクされてもよく、そのそれぞれは、その独自の攻撃性許容度を有してもよい。いくつかの実施形態では、第2のアバタに関する攻撃性許容度は、領域またはコミュニティ内に偶然いる任意のアバタ(例えば、第2のアバタ)に適用される、領域全体またはコミュニティ全体許容度であってもよい。いくつかの事例では、第2のアバタに関する攻撃性許容度は、部分的または完全に、第2のアバタ/ユーザに調整されてもよい。いくつかの事例では、攻撃性許容度は、本質的に2値であってもよく、いくつかの状況では(例えば、攻撃的挙動に関する高い許容度を有するユーザに関して)、「オフ」に自動的に、または手動で設定されてもよい。ある実施例として、攻撃性許容度を「オフ」に設定することは、攻撃性に関する最高許容度(例えば、「100」のスコアまたは「A」のレターグレード)を示してもよい。
【0127】
ステップ710において、制御回路網は、第1のアバタの攻撃性評価および第2のアバタの攻撃性許容度を比較する。例えば、第1のアバタは、「A」の攻撃性評価を有し得、第2のアバタの攻撃性許容度は、「B」である。比較に基づいて、第1のアバタの攻撃性評価が第2のアバタの攻撃性許容度を超えることを決定することに応答して、制御回路網は、第1のアバタから第2のアバタへのメッセージを自動的に検閲してもよい。本実施例を継続すると、「A」の攻撃性評価を有する第1のアバタは、第2のアバタの「B」の攻撃性許容度を超える。制御回路網は、第1のアバタから第2のアバタへの1つまたはそれを上回るメッセージを自動的に検閲してもよい。ある実施形態では、他のアバタが、第1または第2のアバタに近接するとき、第1のアバタからのメッセージはまた、他のアバタの観点から検閲される。例えば、第2のアバタおよび他のアバタは、(例えば、グループのための専用通信チャネルを伴って)グループ内にあり得、メッセージは、グループ全体に関して検閲されてもよい。ある実施形態では、異なる分析が、グループのメンバー毎に行われる。所望される場合、メッセージは、グループにおける最も敏感な攻撃性許容度に基づいて、グループ全体に関して検閲されてもよい。いくつかの実施形態では、所与のアバタに関する検閲は、エリア内の他者の攻撃性許容度を考慮しない。
【0128】
ステップ712において、制御回路網は、第1のアバタの攻撃性評価が第2のユーザIDの攻撃性許容度を超えることを決定することに応答して、第1のアバタから第2のアバタへの1つまたはそれを上回るメッセージを自動的に検閲する。1つまたはそれを上回るメッセージを自動的に検閲するステップは、口頭またはテキスト情報を検閲することによって実施されてもよい。例えば、制御回路網は、オーディオをミュートする、オーディオの音量を減少させる、およびオーディオを置換する(例えば、ピー音/代替オーディオ)ことによって、口頭情報を自動的に検閲してもよい。制御回路網は、自動的にメッセージのテキスト表現の表示を防止する、またはテキストメッセージのテキストをワイルドカードと置換することによって、テキスト情報を自動的に検閲してもよい。
【0129】
図8は、本開示のいくつかの実施形態による、不良行為者アバタの個人化リストに基づいて、XR環境内の第1のアバタを識別するための詳細な例証的プロセスのフローチャート800である。種々の実施形態では、プロセス800の個々のステップは、図1A、1B、1C、5-6のデバイスおよびシステムの1つまたはそれを上回るコンポーネントによって実装されてもよい。本開示は、図1A、1B、1C、5-6のデバイスおよびシステムのあるコンポーネントによって実装されるものとしてプロセス800の(および本明細書に説明される他のプロセスの)あるステップを説明し得るが、これは、例証の目的にすぎず、図1A、1B、1C、5-6のデバイスおよびシステムの他のコンポーネントが、代わりにそれらのステップを実装し得ることを理解されたい。
【0130】
ステップ802において、制御回路網(例えば、制御回路網611、制御回路網618、またはデバイス607、608、または610のうちのいずれかの制御回路網)は、第1のアバタの識別データを、第2のアバタと関連付けて記憶装置内に記憶される不良行為者アバタ(例えば、不良挙動を有する、攻撃的である、非友好的である等として識別されたアバタ)の個人化リストのエントリと比較する。
【0131】
ステップ804において、制御回路網は、第1のアバタの識別データが個人化リスト内のエントリに合致することを決定する。第1のアバタの識別データは、ユーザが取り扱うユーザIDまたはアバタに紐付けられる(例えば、ユーザに紐付けられない)一意のIDであってもよい。個人化リストは、アバタのユーザによって手動でキュレートされてもよい。制御回路網は、(例えば、不良行為者アバタおよび不良行為者アバタに対するユーザの応答を観察する)履歴相互作用の観察に基づいて、アバタと関連付けられる個人化リストを自動的にキュレートしてもよい。個人化リストは、アバタのユーザによる手動でキュレートされたリストと、履歴相互作用の観察に基づいて制御回路網によって自動的にキュレートされたリストとの組み合わせであってもよい。
【0132】
図9は、本開示のいくつかの実施形態による、第1のアバタによって行われた発言またはジェスチャを表す相互作用データを分析することに基づいて、XR環境内の第1のアバタを識別するための詳細な例証的プロセスのフローチャート900である。種々の実施形態では、プロセス900の個々のステップは、図1A、1B、1C、5-6のデバイスおよびシステムの1つまたはそれを上回るコンポーネントによって実装されてもよい。本開示は、図1A、1B、1C、5-6のデバイスおよびシステムのあるコンポーネントによって実装されるものとしてプロセス900の(および本明細書に説明される他のプロセスの)あるステップを説明し得るが、これは、例証の目的にすぎず、図1A、1B、1C、5-6のデバイスおよびシステムの他のコンポーネントが、代わりにそれらのステップを実装し得ることを理解されたい。
【0133】
ステップ902において、制御回路網(例えば、制御回路網611、制御回路網618、またはデバイス607、608、または610のうちのいずれかの制御回路網)は、XR環境内で第1のアバタによって行われた発言またはジェスチャを表す、相互作用データを分析する。相互作用データは、発言を行うアバタのオーディオデータまたはテキストメッセージを含んでもよい。相互作用データは、アバタによって実施されたジェスチャを含んでもよい。
【0134】
ステップ904において、制御回路網は、相互作用データが、侮辱的または攻撃的な言語またはジェスチャの使用を含むことを決定する。制御回路網は、言語またはジェスチャを言語またはジェスチャブロックリストと比較することによって、相互作用データが、侮辱的または攻撃的な言語またはジェスチャの使用を含むことを決定してもよい。ブロックリストは、事前定義されてもよい、常に更新されてもよい、またはアバタのユーザによって編集されてもよい。例えば、所定の言語ブロックリストは、概して、罵りの言葉、蔑称等の攻撃的な言葉を含んでもよい。所定のジェスチャブロックリストは、概して、指を差す、ぶつかる、殴る、誰かに中指を立てる、蹴る等の攻撃的なジェスチャを含んでもよい。制御回路網は、XR世界の他のユーザ/アバタからのフィードバックに基づいて、攻撃的である新しい言葉/ジェスチャを学習することによって、ブロックリストを常に更新してもよい。アバタのユーザは、アバタのユーザに対して具体的に攻撃的である言葉またはジェスチャを含むようにブロックリストを編集してもよい。ブロックリストは、ユーザによって攻撃的であると見出された言葉またはジェスチャのみを含むために、ユーザの個人化ブロックリストであってもよい。
【0135】
図10は、本開示のいくつかの実施形態による、第1のアバタによって行われた発言またはジェスチャに対する別のアバタの反応を表す相互作用データに基づいて、XR環境内の第1のアバタを識別するための詳細な例証的プロセスのフローチャート1000である。種々の実施形態では、プロセス1000の個々のステップは、図1A、1B、1C、5-6のデバイスおよびシステムの1つまたはそれを上回るコンポーネントによって実装されてもよい。本開示は、図1A、1B、1C、5-6のデバイスおよびシステムのあるコンポーネントによって実装されるものとしてプロセス1000の(および本明細書に説明される他のプロセスの)あるステップを説明し得るが、これは、例証の目的にすぎず、図1A、1B、1C、5-6のデバイスおよびシステムの他のコンポーネントが、代わりにそれらのステップを実装し得ることを理解されたい。
【0136】
ステップ1002において、制御回路網(例えば、制御回路網611、制御回路網618、またはデバイス607、608、または610のうちのいずれかの制御回路網)は、XR環境内で第1のアバタによって行われた発言またはジェスチャに対する別のアバタの反応を表す、相互作用データを分析する。
【0137】
ステップ1004において、制御回路網は、相互作用データが、第1のアバタが侮辱的または攻撃的な言語またはジェスチャを使用したことを示すことを決定する。一側面では、制御回路網は、口頭発言分析のための自然言語処理を使用することによって、相互作用データを分析してもよい。本システムは、ジェスチャ分析を使用することによって、相互作用データを分析してもよい。
【0138】
上記に議論されるプロセスは、例証的であることを意図し、限定であることを意図していない。当業者は、本明細書に議論されるプロセスのステップが、省略され、修正され、組み合わせられ、および/または再配列され得、任意の付加的ステップが、本発明の範囲から逸脱することなく、実施され得ることを理解するであろう。より一般的には、上記の開示は、例証的であることを意味し、限定であることを意味しない。続く請求項のみが、本発明が含む内容に関する境界を設定することを意味する。さらに、任意の1つの実施形態に説明される特徴および限定が、本明細書の任意の他の実施形態に適用され得、1つの実施形態に関連するフローチャートまたは実施例が、好適な様式において任意の他の実施形態と組み合わせられる、異なる順序で行われる、または並行して行われ得ることに留意されたい。加えて、本明細書に説明されるシステムおよび方法は、リアルタイムで実施され得る。また、上記に説明されるシステムおよび/または方法が、他のシステムおよび/または方法に適用される、またはそれに従って使用され得ることに留意されたい。
図1A
図1B
図1C
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図4D
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【外国語明細書】