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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024039707
(43)【公開日】2024-03-25
(54)【発明の名称】冷蔵庫
(51)【国際特許分類】
   F25D 27/00 20060101AFI20240315BHJP
   F25D 23/02 20060101ALI20240315BHJP
【FI】
F25D27/00
F25D23/02 304A
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022144274
(22)【出願日】2022-09-12
(71)【出願人】
【識別番号】399048917
【氏名又は名称】日立グローバルライフソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000350
【氏名又は名称】ポレール弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】小池 進太郎
(72)【発明者】
【氏名】関根 隆人
(72)【発明者】
【氏名】大島 一斗
(72)【発明者】
【氏名】平子 貴之
(72)【発明者】
【氏名】藤木 義明
(72)【発明者】
【氏名】安藤 弘晃
(72)【発明者】
【氏名】森野 厚司
(72)【発明者】
【氏名】大石 紘一郎
【テーマコード(参考)】
3L045
3L102
【Fターム(参考)】
3L045AA05
3L045AA07
3L045BA01
3L045PA04
3L102JA01
3L102KA06
3L102KA10
3L102KD11
3L102KE02
3L102KE06
(57)【要約】
【課題】
貯蔵室間に位置する意匠部材を少ない数の照明で照らすことができる冷蔵庫を提供する。
【解決手段】
第1の貯蔵室を開閉する第1の貯蔵室扉と、前記第1の貯蔵室の下に位置する第2の貯蔵室を開閉する第2の貯蔵室扉と、前記第1の貯蔵室扉及び前記第2の貯蔵室扉の両方が閉じられた扉閉状態において、前記第1の貯蔵室扉と前記第2の貯蔵室扉との間に位置する意匠部材と、前記意匠部材の前面を照らす照明と、を備え、前記意匠部材は、前記扉閉状態において、前面が前記第1の貯蔵室扉の前面及び前記第2の貯蔵室扉の前面よりも後方にあり、前記照明は、前記扉閉状態において、前記意匠部材よりも前方にあり、光軸が鉛直方向よりも左右方向を向いている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の貯蔵室を開閉する第1の貯蔵室扉と、
前記第1の貯蔵室の下に位置する第2の貯蔵室を開閉する第2の貯蔵室扉と、
前記第1の貯蔵室扉及び前記第2の貯蔵室扉の両方が閉じられた扉閉状態において、前記第1の貯蔵室扉と前記第2の貯蔵室扉との間に位置する意匠部材と、
前記意匠部材の前面を照らす照明と、を備え、
前記意匠部材は、前記扉閉状態において、前面が前記第1の貯蔵室扉の前面及び前記第2の貯蔵室扉の前面よりも後方にあり、
前記照明は、前記扉閉状態において、前記意匠部材よりも前方にあり、光軸が鉛直方向よりも左右方向を向いている
ことを特徴とする冷蔵庫。
【請求項2】
請求項1に記載の冷蔵庫であって、
前記照明は、前記第1の貯蔵室扉の下部に設けられている
ことを特徴とする冷蔵庫。
【請求項3】
請求項2に記載の冷蔵庫であって、
前記第1の貯蔵室扉は、下面に手掛け用の窪みがあり、
前記照明は、前記窪みの内部から前記意匠部材の前面を照らす
ことを特徴とする冷蔵庫。
【請求項4】
請求項2に記載の冷蔵庫であって、
前記第1の貯蔵室扉は、左扉と右扉とからなる観音開き式の扉であり、
前記照明は、前記左扉における右側下部及び前記右扉における左側下部にそれぞれ設けられ、
前記左扉の前記照明は、光軸が左側を向いており、
前記右扉の前記照明は、光軸が右側を向いている
ことを特徴とする冷蔵庫。
【請求項5】
請求項2に記載の冷蔵庫であって、
前記第1の貯蔵室扉は、左扉と右扉とからなる観音開き式の扉であり、
前記照明は、前記左扉における左側下部及び前記右扉における右側下部にそれぞれ設けられ、
前記左扉の前記照明は、光軸が右側を向いており、
前記右扉の前記照明は、光軸が左側を向いている
ことを特徴とする冷蔵庫。
【請求項6】
請求項2に記載の冷蔵庫であって、
前記第1の貯蔵室扉は、両開き式又は片開き式の扉であり、
前記照明は、前記第1の貯蔵室扉の左右いずれかの一方側の下部に設けられ、光軸が他方側を向いている
ことを特徴とする冷蔵庫。
【請求項7】
請求項1に記載の冷蔵庫であって、
前記照明は、前記第2の貯蔵室扉の上部に設けられている
ことを特徴とする冷蔵庫。
【請求項8】
請求項7に記載の冷蔵庫であって、
前記第2の貯蔵室扉は、上面に手掛け用の窪みがあり、
前記照明は、前記窪みの内部から前記意匠部材の前面を照らす
ことを特徴とする冷蔵庫。
【請求項9】
請求項1から8のいずれかに記載の冷蔵庫であって、
前記照明は、前記第1の貯蔵室扉又は前記第2の貯蔵室扉が開いているときに消灯する
ことを特徴とする冷蔵庫。
【請求項10】
請求項1から8のいずれかに記載の冷蔵庫であって、
前記意匠部材の前面は、柄が木目調であり、
前記照明は、色が暖色系である
ことを特徴とする冷蔵庫。
【請求項11】
請求項1から8のいずれかに記載の冷蔵庫であって、
前記照明は、光軸が前記意匠部材の前面を向いている
ことを特徴とする冷蔵庫。
【請求項12】
請求項1から8のいずれかに記載の冷蔵庫であって、
前記照明は、発光ダイオードと、前記発光ダイオードを固定する基板と、前記発光ダイオードが発した光を拡散するレンズと、を有する
ことを特徴とする冷蔵庫。
【請求項13】
請求項1から8のいずれかに記載の冷蔵庫であって、
前記第2の貯蔵室よりも下に位置する一又は複数の貯蔵室を開閉する一又は複数の他の貯蔵室扉と、
前記第2の貯蔵室よりも下で、上下に並ぶ貯蔵室扉の間に配置された一又は複数の他の意匠部材と、を有し、
前記意匠部材の前面は、前記他の意匠部材の前面と意匠が非類似である
ことを特徴とする冷蔵庫。
【請求項14】
請求項1から8のいずれかに記載の冷蔵庫であって、
前記第2の貯蔵室よりも下に位置する一又は複数の貯蔵室を開閉する一又は複数の他の貯蔵室扉と、
前記第2の貯蔵室よりも下で、上下に並ぶ貯蔵室扉の間に配置された一又は複数の他の意匠部材と、を有し、
前記意匠部材は、上下寸法が前記他の意匠部材より大きい
ことを特徴とする冷蔵庫。
【請求項15】
請求項1から8のいずれかに記載の冷蔵庫であって、
前記照明と左右方向に離れた位置に人感センサをさらに備え、
前記照明は、前記人感センサが人を検知したときに前記意匠部材の前面を照らす
ことを特徴とする冷蔵庫。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、冷蔵庫に関する。
【背景技術】
【0002】
冷蔵庫が配置されている部屋が暗い環境であっても、使用者が冷蔵庫の位置を確認したり、冷蔵庫の扉を開けて冷蔵庫の貯蔵室内を確認したりすることができるように、冷蔵庫自体に照明が設けられる場合がある。
【0003】
冷蔵庫の貯蔵室内を照らす照明を有する冷蔵庫について特許文献1に記載されている。具体的には、特許文献1の段落0089及び図12に「図12に示すように、左側の冷蔵室扉203は、左近接センサ124と、左冷蔵室開閉センサ126と、左野菜室照明122を有している。同様にして、右側の冷蔵室扉204は、右近接センサ125と、右冷蔵室開閉センサ127と、右野菜室照明123を有している。左冷蔵室開閉センサ126および右冷蔵室開閉センサ127は、第2の貯蔵室開閉センサとして機能する。また、左野菜室照明122および右野菜室照明123は、貯蔵室照明として機能する」こと、段落0091に「左野菜室照明122と右野菜室照明123は、野菜室扉206を引き出した状態で野菜室207内を照明するための好ましくはLED(発光ダイオード)である。左冷蔵室開閉センサ126と左野菜室照明122は、左側の冷蔵室扉203の下部(下辺部)に設けられている。右冷蔵室開閉センサ127と右野菜室照明123は、右側の冷蔵室扉204の下部(下辺部)に設けられている。左野菜室照明122と右野菜室照明123が、左右の冷蔵室扉203,204の下部に配置されていることで、野菜室扉206を引き出した状態で野菜室207内を確実に照明できる」ことが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2021-092391号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1では、左野菜室照明122及び右野菜室照明123は、扇形に拡散するように光を発する。すなわち、左野菜室照明122及び右野菜室照明123から発せられた光は、左野菜室照明122及び右野菜室照明123から遠ざかるほど光の広がりが大きくなり広範囲を照らす。そのため、野菜室扉206を引き出した状態において、左野菜室照明122及び右野菜室照明123は、左野菜室照明122及び右野菜室照明123と距離がある野菜室207内を確実に照らすことができる。
【0006】
しかしながら、特許文献1では、冷蔵室扉203及び冷蔵室扉204と野菜室207との間の仕切り部分の全体に意匠部材を配置し、野菜室扉206が閉まった状態で左野菜室照明122及び右野菜室照明123が意匠部材の全体を照らすことで冷蔵庫の意匠性を向上させることについては考慮されていない。
【0007】
また、左野菜室照明122と右野菜室照明123の近辺では、光の広がりが小さい。そのため、特許文献1の図12における冷蔵室扉203及び冷蔵室扉204と野菜室207との間の仕切り部分に関しては、図12に示す左野菜室照明122及び右野菜室照明123による照明では仕切り部分の左右方向の広範囲を照らすことができない。したがって、冷蔵室扉203及び冷蔵室扉204と野菜室207との間の仕切り部分の全体に意匠部材を配置し、左野菜室照明122及び右野菜室照明123が意匠部材の全体を照らすことで冷蔵庫の意匠性を向上させようとしても、左野菜室照明122及び右野菜室照明123では意匠部材の左右方向の広範囲を照らすことできないという課題があった。
【0008】
また、意匠部材の左右方向の広範囲を照らすためには、左野菜室照明122及び右野菜室照明123よりも外側にさらに照明を設ける必要があり、照明の数が多くなるという課題もあった。
【0009】
そこで、本発明は、貯蔵室間に位置する意匠部材を少ない数の照明で照らすことができる冷蔵庫を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明の冷蔵庫は、例えば、第1の貯蔵室を開閉する第1の貯蔵室扉と、前記第1の貯蔵室の下に位置する第2の貯蔵室を開閉する第2の貯蔵室扉と、前記第1の貯蔵室扉及び前記第2の貯蔵室扉の両方が閉じられた扉閉状態において、前記第1の貯蔵室扉と前記第2の貯蔵室扉との間に位置する意匠部材と、前記意匠部材の前面を照らす照明と、を備え、前記意匠部材は、前記扉閉状態において、前面が前記第1の貯蔵室扉の前面及び前記第2の貯蔵室扉の前面よりも後方にあり、前記照明は、前記扉閉状態において、前記意匠部材よりも前方にあり、光軸が鉛直方向よりも左右方向を向いている。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、貯蔵室間に位置する意匠部材を少ない数の照明で照らすことができる冷蔵庫を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】実施例1に係る冷蔵庫の全体図の一例を示す図である。
図2図1における冷蔵庫の一部分の左側面図の一例を示す図である。
図3】扉の底面図の一例を示す図である。
図4図1における冷蔵庫の一部分の右側面図の一例を示す図である。
図5】照明の具体的構成を説明する図である。
図6】意匠部材の構成を説明する図である。
図7】実施例2に係る冷蔵庫の全体図の一例を示す図である。
図8】照明の具体的構成を説明する図である。
図9】実施例3に係る冷蔵庫の全体図の一例を示す図である。
図10】実施例4に係る冷蔵庫の全体図の一例を示す図である。
図11】実施例5に係る冷蔵庫の全体図の一例を示す図である。
図12】実施例5に係る冷蔵庫の全体図の一例を示す図である。
図13】実施例5に係る冷蔵庫の全体図の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明について、図面を参照して詳細に説明する。なお、本発明は、以下に説明する実施例に限定されるものではない。これらの実施例は例示に過ぎず、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した形態で実施することができる。また、以下の説明において使用する各図面において、共通する各装置、各機器には同一の符号を付しており、すでに説明した各装置、機器および動作の説明を省略する場合がある。
【実施例0014】
図1は、実施例1に係る冷蔵庫の全体図の一例を示す図である。本実施例に係る冷蔵庫1は、貯蔵室として、上から、冷蔵室11(第1の貯蔵室)と、製氷室12aと、冷凍室12bと、冷凍室13と、野菜室14とを有する。製氷室12a及び冷凍室12bは、冷蔵室11の下で左右に並んでいる。以下、製氷室12a及び冷凍室12bを第2の貯蔵室12と呼ぶことにする。なお、これらの貯蔵室は一例であり、これらの構成に限定されない。
【0015】
また、冷蔵庫1は、扉として、第1の貯蔵室11を開閉する左右の扉2a及び2bと、製氷室12aを開閉する扉4aと、冷凍室12bを開閉する扉4bと、冷凍室13を開閉する扉7と、野菜室14を開閉する扉9とを有する。扉2a及び2bを第1の貯蔵室扉2と呼ぶことにする。そして、第1の貯蔵室扉2は、2枚扉であり、左側に位置する扉2aの左側部分及び右側に位置する扉2bの右側部分がそれぞれヒンジで冷蔵庫1の本体に固定されており、扉2a及び扉2bがそれぞれ中央から開く、所謂、観音開き式の扉である。扉4a及び4bを第2の貯蔵室扉4と呼ぶことにする。扉2aは、下面に手掛け用の窪み21aを有する。同様に、扉2aも下面に手掛け用の窪み21bを有する。
【0016】
冷蔵庫1は、第1の貯蔵室扉2と第2の貯蔵室扉4との間に位置する意匠部材3と、第2の貯蔵室扉4と扉7との間に位置する意匠部材6と、扉7と扉9との間に位置する意匠部材8とを有する。ここでは、意匠部材3について、扉4aに固定された意匠部材3aと、扉4bに固定された意匠部材3bとが左右に並ぶ構成を例に説明するが、左右に並ぶ意匠部材の個数及び意匠部材の固定位置はこれに限定されない。例えば、意匠部材3aは扉2aに固定され、意匠部材3bは扉2bに固定された構成を用いることもできる。
【0017】
冷蔵庫1は、扉2aの右側下部に照明5aを有し、扉2bの左側下部に照明5bを有する。本実施例では、一例として、手掛け用の窪み21aの表面の一部が照明5aとなるように、手掛け用の窪み21aより上側に照明5aを有する場合について説明する。照明5bと手掛け用の窪み21bとの位置関係も同様である。
【0018】
以下、図1に示すように、冷蔵庫1の前後方向をx軸、左右方向をy軸、上下方向をz軸として表す。
【0019】
図2は、図1における冷蔵庫の一部分の左側面図の一例を示す図である。具体的には、図2は、冷蔵庫1のうち、扉2aと、意匠部材3aと、扉4aとに関する左側面図である。図3は、扉の底面図の一例を示す図である。図2に示すように、意匠部材3aの前面は、扉2aの前面及び扉4aの前面よりも後方に位置する。照明5aは、意匠部材3aの前面よりも前方に位置し、光軸OA5aが意匠部材3aの前面を向いている。
【0020】
例えば、扉2aの下面には、手掛け用の窪み21aが設けられており、図3に示すように、照明5aは、手掛け用の窪み21aの表面の一部を構成するように設けられる。このような構成により、照明5aは、意匠部材3aの前面を照らすことができる。その結果、冷蔵庫の意匠性が向上する。また、冷蔵庫が置かれた環境が暗くても、ユーザが手掛け部の位置を把握することができる。さらに、図1に示すように、光軸OA5aが鉛直方向よりも左右方向を向いていること、すなわち、照明が真下ではなく左右方向を向いていることにより、意匠部材の左右方向の広範囲を少ない照明で照らすことができる。加えて、意匠部材3aの左側部分及び意匠部材3bの右側部分のそれぞれに人感センサを設けた場合、人感センサと照明5aとの距離及び人感センサと照明5bとの距離を離すことができる。そのため、照明の熱による人感センサの誤検知を防ぐことができる。なお、人感センサを設けた場合は、照明5aは、人感センサが人を検知したときに意匠部材3aの前面を照らす。また、人感センサの位置は一例であり、照明と左右方向に離れた位置であればよい。そのため、照明の位置によって人感センサの位置を調整することが望ましい。また、人感センサは、貯蔵室扉に設けてもよい。
【0021】
図4は、図1における冷蔵庫の一部分の右側面図の一例を示す図である。具体的には、図4は、冷蔵庫1のうち、扉2bと、意匠部材3bと、扉4bとに関する右側面図である。扉2b、意匠部材3b、扉4b及び照明5bは、冷蔵庫1の前後方向の位置関係に関しては、図2及び図3に示す扉2a、意匠部材3a、扉4a及び照明5aと同様である。また、人感センサを設けた場合は、照明5bは、照明5aと同様に、人感センサが人を検知したときに意匠部材3bの前面を照らす。
【0022】
以下、扉2a、意匠部材3a、扉4a及び照明5a等を用いて冷蔵庫の左側半分について説明するが、冷蔵庫の右側半分も左側半分と左右が反転するだけで、その他は同様である。
【0023】
図5は、照明の具体的構成を説明する図である。図5(a)は扉2aの正面図であり、図5(b)は図5(a)におけるA-A断面図であって照明5aの近辺を表示したものである。図5(b)におけるTH1は、図2に示すように扉2aを側面から見た時の扉の厚さである。扉2aは、内側にポケットを有しており、内面22aがへこんでいる。そのため、前面から内面22aまでの厚さTH2は、厚さTH1よりも小さくなる。また、図5(b)における23aは、扉2aが閉じた際に、第1の貯蔵室11の縁に接触して第1の貯蔵室11を密閉するスロート部である。また、TH3は断熱厚であり、断熱厚TH3が大きいほど冷蔵庫の断熱性能が良くなる。したがって、窪み20aは、断熱厚TH3がなるべく大きくなるように設ける必要がある。
【0024】
照明5aは、発光ダイオード51aと、基板52aと、レンズ53aとを有する。扉2aには、下面に窪み20aが設けられ、その窪み20aの底に、発光ダイオード51aが固定された基板52aが設置されてレンズ53aでふさがれている。この場合、レンズ53aから窪み20aの開口までを手掛け用の窪み21aとする。
【0025】
基板52aは、発光ダイオード51aの向きを固定する。基板52aの向きや窪み20aの形状を変更することにより、発光ダイオード51aの光軸の向きを変更することができる。レンズ53aは、発光ダイオード51aからの光を拡散する。
【0026】
図6は、意匠部材の構成を説明する図である。意匠部材3の前面は、意匠部材6及び8の前面と意匠が非類似である。例えば、意匠部材3の前面の柄が木目調である場合、意匠部材6及び8の前面の柄は木目調と非類似な柄であることが望ましい。なお、意匠部材6及び8の前面の意匠は同一又は類似であることが望ましい。また、意匠部材3を目立たせるために、意匠部材3の上下寸法は、意匠部材6及び8の上下寸法よりも大きいことが望ましい。
【0027】
照明5a及び5bの色は、暖色系であることが望ましい。前面が木目調の意匠部材3を暖色系の光で照らすことにより冷蔵庫の意匠性をさらに向上させることができる。
【0028】
なお、照明5a及び5bは、少なくとも第1の貯蔵室扉2又は第2の貯蔵室扉4のいずれかが開いた際には消灯する。これにより、第1の貯蔵室扉2及び第2の貯蔵室扉4が閉まっている扉閉状態のときにのみ冷蔵庫の意匠性を向上させることができる。
【実施例0029】
以降の各実施例では、自身よりも前の実施例と異なる点を中心に説明し、共通点の説明は省略する。
【0030】
図7は、実施例2に係る冷蔵庫の全体図の一例を示す図である。図8は、照明の具体的構成を説明する図である。図8(a)は扉2aの底面図であり、図8(b)は図8(a)におけるB-B断面図であって手掛け用の窪み21aの近辺を表示したものである。
【0031】
図8(b)に示すように、照明5aは、手掛け用の窪み21aの表面のうち、左側を向く面の少なくとも一部を構成する。この場合、図8(a)に示すように、照明5aは、底面図に現れなくなる。このような構成にすることにより、照明5aの光軸OA5aをより水平に近づけることができる。
【実施例0032】
図9は、実施例3に係る冷蔵庫の全体図の一例を示す図である。実施例3に係る冷蔵庫1では、照明5aが扉2aの左側下面から露出する位置にあり、光軸OA5aが右側向いている。また、照明5bが扉2bの右側下面から露出する位置にあり、光軸OA5bが左側向いている。このように、冷蔵庫は、照明が扉の下面に露出して意匠部材を照らす構成をとることもできる。
【実施例0033】
図10は、実施例4に係る冷蔵庫の全体図の一例を示す図である。実施例4に係る冷蔵庫1では、照明5aが扉4aの右側上部に設けられており、照明5bが扉4bの左側上部に設けられている。具体的には、照明5aは、扉4aの手掛け用の窪み41aの表面の一部を構成するように設けられており、光軸OA5aが左側を向いている。また、照明5bは、扉4bの手掛け用の窪み41bの表面の一部を構成するように設けられており、光軸OA5bが右側を向いている。このように、冷蔵庫は、照明が意匠部材を下側から照らす構成をとることもできる。
【実施例0034】
図11~13は、実施例5に係る冷蔵庫の全体図の一例を示す図である。
【0035】
図11~13を用いて冷蔵庫1の第1の貯蔵室11を開閉する扉が右開き式の扉2である場合における照明5の位置について説明する。ここで、右開き式の扉とは、1枚扉で片側からしか開けられない片開き式の扉の一つであり、右側からしか開けられない扉をいう。なお、本実施例の内容は、片開き式の扉に限定されず、1枚扉で両側から開けられる両開き式の扉を用いる場合にも同様に適用することができる。
【0036】
図11では、実施例1と同様に、照明5が扉2の手掛け用の窪み21の表面の一部を構成するように設けられた例を示す。照明5は、扉2の右側下部に位置し、光軸OA5が左側を向いている。
【0037】
図12では、実施例3と同様に、照明5が扉2の下面に露出するように設けられた例を示す。照明5は、右側にある手掛け用の窪み21と反対側の左側下部に位置し、光軸OA5が右側を向いている。
【0038】
図13も実施例3と同様に、照明5が扉2の下面に露出するように設けられた例を示す。図13では、扉2の中央側下部に2つの照明5a及び5bが設けられており、中央左側の照明5aは光軸が左側を向いており、中央右側の照明5bは光軸が右側を向いている。
【0039】
図11~13に記載した構成は例示であり、これに限定されない。
【0040】
以上詳細に説明したように、本実施例によれば、貯蔵室間に位置する意匠部材を少ない数の照明で照らすことができる冷蔵庫を提供することができる。
【符号の説明】
【0041】
1…冷蔵庫、2…第1の貯蔵室扉、3…意匠部材、4…第2の貯蔵室扉、5…照明、6…意匠部材、7…扉、8…意匠部材、9…扉、11…第1の貯蔵室、12…第2の貯蔵室、13…冷凍室、14…野菜室、20a…窪み、21、41a、41b…手掛け用の窪み、51a…発光ダイオード、52a…基板、53a…レンズ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13