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特開2024-39709情報処理システム、プログラム、情報処理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024039709
(43)【公開日】2024-03-25
(54)【発明の名称】情報処理システム、プログラム、情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20240315BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022144277
(22)【出願日】2022-09-12
(71)【出願人】
【識別番号】399048917
【氏名又は名称】日立グローバルライフソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000350
【氏名又は名称】ポレール弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】小西 正太
(72)【発明者】
【氏名】増田 藍
(72)【発明者】
【氏名】賀 暁琳
(72)【発明者】
【氏名】井口 匠
(72)【発明者】
【氏名】林 正二
(72)【発明者】
【氏名】梅澤 功一
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC11
(57)【要約】
【課題】
施設に滞在する場合に消費する消費財を手配する際に、手配すべき消費財の種類と必要量を検討する負担を低減できる情報処理システムを提供する。
【解決手段】
情報処理システム1は、滞在する施設の位置情報と、滞在のスケジュール情報と、滞在目的とを取得する情報取得部11と、位置情報と、スケジュール情報と、滞在目的とに基づいて、施設に滞在する場合に消費する消費財の種類と必要量を推定する消費財推定部12と、推定した消費財の種類と必要量を提案する消費財提案部13とを有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
滞在する施設の位置情報と、滞在のスケジュール情報と、滞在目的とを取得する情報取得部と、
前記位置情報と、前記スケジュール情報と、前記滞在目的とに基づいて、前記施設に滞在する場合に消費する消費財の種類と必要量を推定する消費財推定部と、
推定した前記消費財の種類と必要量を提案する消費財提案部とを有することを特徴とする情報処理システム。
【請求項2】
請求項1において、
前記情報取得部は、前記施設が所在する地域の天候情報を取得し、
前記消費財推定部は、前記天候情報に基づいて、前記消費財の種類と必要量を推定することを特徴とする情報処理システム。
【請求項3】
請求項1において、
前記情報取得部は、前記施設の設備情報を取得し、
前記消費財推定部は、前記設備情報に基づいて、前記消費財の種類と必要量を推定することを特徴とする情報処理システム。
【請求項4】
請求項1において、
前記情報取得部は、前記施設に滞在するより前に滞在した過去の施設で利用した家電機器から稼働情報を取得し、
前記消費財推定部は、前記稼働情報に基づいて前記消費財の消費傾向を推定し、前記消費傾向に基づいて前記消費財の種類と必要量を推定することを特徴とする情報処理システム。
【請求項5】
請求項1において、
前記滞在する施設に備えられた家電機器に設定情報を送信する家電設定部を備え、
前記情報取得部は、前記滞在する施設に備えられた家電機器の機種情報、ならびに、前記滞在する施設に滞在するより前に滞在した過去の施設で利用した過去の家電機器の機種情報および設定情報を取得し、
前記家電設定部は、前記滞在する施設に備えられた家電機器の機種情報と前記過去の家電機器の機種情報とに基づいて設定情報の互換性があるかを判定し、互換性がある場合に、前記過去の家電機器の設定情報を前記滞在する施設に備えられた家電機器に送信することを特徴とする情報処理システム。
【請求項6】
請求項5において、
前記家電設定部は、前記位置情報と、前記スケジュール情報と、前記滞在目的と、推定した前記消費財の種類と必要量とのうち何れかに基づいて、前記設定情報の変更を提案することを特徴とする情報処理システム。
【請求項7】
請求項5において、
前記家電設定部は、前記位置情報と、前記スケジュール情報と、前記滞在目的と、推定した前記消費財の種類と必要量とのうち何れかに基づいて、前記設定情報を変更して送信することを特徴とする情報処理システム。
【請求項8】
請求項1において、
前記消費財は、食品と衣類とのうち少なくとも一方を含むことを特徴とする情報処理システム。
【請求項9】
請求項1において、
手配する前記消費財の種類と必要量を決定する消費財手配決定部と、
前記消費財手配決定部で決定された前記消費財の種類と必要量を前記施設に配送するよう手配する消費財手配部とを有することを特徴とする情報処理システム。
【請求項10】
計算機システムを、請求項1から4、8の何れかに記載の情報処理システムとして動作させるために、前記情報取得部と前記消費財推定部と前記消費財提案部として機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項11】
計算機システムを、請求項5から7の何れかに記載の情報処理システムとして動作させるために、前記情報取得部と前記消費財推定部と前記消費財提案部と前記家電設定部として機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項12】
計算機システムを、請求項9に記載の情報処理システムとして動作させるために、前記情報取得部と前記消費財推定部と前記消費財提案部と前記消費財手配決定部と前記消費財手配部として機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項13】
計算機システムが、滞在する施設の位置情報と、滞在のスケジュール情報と、滞在目的とを取得する情報取得工程と、
前記計算機システムが、前記位置情報と、前記スケジュール情報と、前記滞在目的とに基づいて、前記施設に滞在する場合に消費する消費財の種類と必要量を推定する消費財推定工程と、
前記計算機システムが、推定した前記消費財の種類と必要量を提案する消費財提案工程とを有することを特徴とする情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、プログラム、情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年のリモートワークの普及や兼業・副業の増加に伴い、複数の生活拠点を行き来するライフスタイルが一般化することが予想される。複数の拠点を行き来する生活には、都市部と地方とに生活拠点を複数設けるスタイルや、ウィークリーマンションのような宿泊施設を行き来するスタイルなどが考えられる。
【0003】
この多拠点生活をサポートするような従来技術としては、例えば特許文献1がある。この特許文献1には、ユーザが宿泊施設に滞在するときに、旅行者のスケジュール情報と、利用するレンタル商品および/または消耗品のリクエスト情報と、利用スケジュール情報を入力することで、レンタル商品および/または消耗品を手配でき、旅行者の手荷物を少量化できるシステムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2020-181350号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載のシステムでは、ユーザが必要とするレンタル商品および/または消耗品の種類や数量を、ユーザが自ら考えて選択し、入力する必要がある。したがって、必要な消耗品の種類や数量を検討するというユーザ側の負担が大きく、また、ユーザが事前に思いつかなかった消耗品を手配し忘れたり、必要とは思っていなかったが滞在先に到着した際に必要だと気づいた消耗品を手配できないおそれがあるという問題があった。
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、施設に滞在する場合に消費する消費財を手配する際に、手配すべき消費財の種類と必要量をユーザが検討する負担を低減できる情報処理システム、プログラム、情報処理方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の情報処理システムは、滞在する施設の位置情報と、滞在のスケジュール情報と、滞在目的とを取得する情報取得部と、前記位置情報と、前記スケジュール情報と、前記滞在目的とに基づいて、前記施設に滞在する場合に消費する消費財の種類と必要量を推定する消費財推定部と、推定した前記消費財の種類と必要量を提案する消費財提案部とを有することを特徴とする。
【0008】
また、本発明のプログラムは、計算機システムを、上記情報処理システムとして動作させるために、前記情報取得部と前記消費財推定部と前記消費財提案部として機能させることを特徴とする。
【0009】
また、本発明の情報処理方法は、計算機システムが、滞在する施設の位置情報と、滞在のスケジュール情報と、滞在目的とを取得する情報取得工程と、前記計算機システムが、前記位置情報と、前記スケジュール情報と、前記滞在目的とに基づいて、前記施設に滞在する場合に消費する消費財の種類と必要量を推定する消費財推定工程と、前記計算機システムが、推定した前記消費財の種類と必要量を提案する消費財提案工程とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、施設に滞在する場合に消費する消費財を手配する際に、消費する消費財の種類と必要量を推定し、提案することで、手配すべき消費財の種類と必要量をユーザが検討する負担を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】実施例の情報処理システムの概略構成を説明する機能ブロック図。
図2】実施例の情報処理方法を説明するフローチャート。
図3】実施例の情報処理システムにおける滞在情報入力画面の一例を説明する図。
図4】実施例の情報処理システムにおける消費財手配決定画面の一例を説明する図。
図5】実施例の情報処理システムにおける家電設定決定画面の一例を説明する図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を用いて本発明の実施例を説明する。各図において、同一または類似の構成要素については同じ符号を付け、重複する説明は省略する。
【0013】
図1は、実施例の情報処理システムの概略構成を説明する機能ブロック図である。
【0014】
実施例の情報処理システム1は、例えば、制御部10と、入力部20と、出力部30と、記憶部40と、通信部50とを有する計算機システムで構成されている。計算機システムとしては、例えば、コンピュータや、スマートフォンなど、CPUと、メモリと、入力インターフェースと、出力インターフェースと、記憶装置と、通信装置とを備え、プログラムを実行することで情報処理システム1の各機能ブロックを実現可能なシステムを用いることができる。
【0015】
情報処理システム1は、ネットワーク2に接続されている。ネットワーク2には、多拠点生活を行うユーザが用いるユーザ端末3と、消費財の配送業者などが用いる消費財配送者端末4と、これから滞在を予定している施設に備えられた滞在する施設の家電機器5と、それより前に滞在した過去の施設に備えられた過去の施設の家電機器6も接続されている。
【0016】
ユーザ端末3と消費財配送者端末4は、情報処理システム1と同様に、図示しない制御部と、入力部と、出力部と、記憶部と、通信部とを有する計算機システムで構成されており、例えば、コンピュータや、スマートフォンなどを用いることができる。ユーザ端末3と消費財配送者端末4も、プログラムを実行することで必要な機能を実現可能なシステムである。
【0017】
滞在する施設の家電機器5と過去の施設の家電機器6は、ネットワーク接続が可能なコネクテッド家電であり、ネットワーク2を介して、機種情報を送信可能であるとともに、設定情報を送受信可能な構成となっている。
【0018】
本実施例では、多拠点生活をするユーザがユーザ端末3を操作してサーバである情報処理システム1にアクセスし、次に滞在する施設で消費する消費財を手配する例を用いて説明するが、これに限られず、情報処理システム1の一部または全部の機能をユーザ端末3側が備える構成としてもよい。ここで、ユーザ端末3が全部の機能を有する場合、ユーザ端末3自体が情報処理システム1として機能する。ユーザ端末3の制御部は、例えば、情報処理システム1からの指令に応じてユーザ端末3の出力部に情報を表示させる情報表示部と、ユーザ端末3の入力部を介してユーザからの入力を受け付ける情報入力部と、ユーザ端末3の通信部を介して情報処理システム1に情報を送信する情報送信部とを有し、これらの各機能部は、計算機システム上でプログラムを実行することにより実現できる。なお、ユーザ端末3を用いず情報処理システム1の入力部20を介してユーザからの入力を受け付け、情報処理システム1の出力部30を介して情報を表示させる場合は、情報処理システム1の制御部10が情報表示部と情報入力部の機能を有する構成としてもよい。
【0019】
実施例の情報処理システム1の制御部10は、例えば、情報取得部11と、消費財推定部12と、消費財提案部13と、消費財手配決定部14と、消費財手配部15と、家電設定部16とを有する。これらの各機能部は、計算機システム上でプログラムを実行することにより実現できる。
【0020】
以下、図1の各機能部の動作の詳細を、図2のフローチャートとともに説明する。
【0021】
図2は、実施例の情報処理方法を説明するフローチャートである。
【0022】
情報取得部11は、情報取得工程S1において、滞在する施設の位置情報と、滞在のスケジュール情報と、滞在目的とを取得する。例えば、情報取得部11は、ユーザ端末3の表示部に入力画面を表示させる指令を出し、情報の受信待ちをする。その後、ユーザがユーザ端末3の入力部を操作して入力した情報を、情報取得部11がネットワーク2を介して受信することで、これらの情報を取得する。情報取得部11は、一部の情報をユーザのスケジューラに入力された情報などから取得してもよい。なお、実施例の情報処理システム1を使用していくうちに、ユーザによって入力される施設やスケジュールが、滞在目的に合わせて異なってくるという傾向を読取り、滞在する施設とスケジュール情報から滞在目的を推定するようにしてもよい。
【0023】
消費財推定部12は、消費財推定工程S2において、情報取得部11が取得した位置情報と、スケジュール情報と、滞在目的とに基づいて、この施設に滞在する場合に消費する消費財の種類と必要量を推定する。消費財としては、本実施例では食品と衣類を例に説明するが、これに限られず、いずれか一方でもよいし、日用品や洗面用具や化粧品などの他の消費財を含めてもよい。
【0024】
消費財提案部13は、消費財提案工程S3において、推定した消費財の種類と必要量を例えばユーザなどの操作者に提案する。例えば、消費財提案部13は、ユーザ端末3の表示部に推定した消費財の種類と必要量を表示させる指令を出す。これによって、手配すべき消費財の種類と必要量をユーザが検討する負担を低減できる。
【0025】
消費財手配決定部14は、消費財手配決定工程S4において、手配する消費財の種類と必要量を決定する。例えば、消費財手配決定部14は、情報の受信待ちをする。その間に、ユーザは、ユーザ端末3の画面上で、消費財提案部13によって提案された消費財の種類と必要量を見て、必要に応じて変更し、手配する消費財の種類と必要量を決定して、消費財手配決定部14に情報を送信する。消費財手配決定部14は、ユーザ端末3から送信された情報に基づいて、手配する消費財の種類と必要量を決定する。
【0026】
消費財手配部15は、消費財手配決定部14で決定された消費財の種類と必要量を滞在する施設に配送するよう手配する。例えば、消費財手配部15は、消費財配送者端末4にアクセスし、必要な情報を送信してこの手配を行う。消費財の配送業者が複数ある場合には、それぞれに対して手配を行う。例えば、多拠点生活サポート業者が窓口となって消費財の配送を手配してもらえる場合には、多拠点生活サポート業者が用いる消費財配送者端末4にアクセスすることで、ワンストップで配送の手配のサービスを行うことが可能である。さらに、多拠点生活サポート業者が情報処理システム1も運用してワンストップでサービスを提供してもよい。消費財のうち、例えば衣類など再利用可能なものについては、本実施例ではレンタルすることを想定しているが、これに限られず、購入したり、レンタル後に気に入ったものを買取できるようにしてもよい。また、ユーザの保有する衣類などを回収して配送してもらったり、ユーザの保有する衣類などを預けておいて配送してもらったりしてもよい。また、再利用できないものも含め、消費財のサブスクリプション契約を締結してもよい。
【0027】
家電設定部16は、家電設定提案工程S6と家電設定送信工程S7において、家電設定に関する処理を行う。この処理の詳細については後述する。なお、この機能はオプション機能であり、省略してもよい。
【0028】
図3は、実施例の情報処理システムにおける滞在情報入力画面の一例を説明する図である。
【0029】
図3に示す滞在情報入力画面61は、情報取得工程S1において表示される画面の一例である。例えば、現在滞在中の都市部マンションAから地方マンションBに移動する場合を想定する。情報取得部11がスケジューラや履歴情報からあらかじめ取得している情報はあらかじめ表示しておき、ユーザが変更できるようにする。また、空欄の情報についてもユーザが入力や変更できるようにする。
【0030】
現在滞在中の施設の情報としては、例えば、都市部マンションAが表示または入力され、その住所と退居日も表示または入力される。退居日は次の滞在施設への移動日となる。現在滞在中の施設は、次回滞在予定施設に移動後は過去の施設となる。
【0031】
滞在する施設の位置情報としては、例えば、次回滞在予定施設である地方マンションBと、その住所とが含まれ、表示または入力される。滞在施設としては、例えば、ユーザの所有する家やマンションや別荘、短期契約や長期契約の賃貸住宅、ホテルなどの宿泊施設などが想定される。
【0032】
滞在のスケジュール情報としては、例えば、入居日と退居日とが含まれ、表示または入力される。入居日と退居日とに基づいて、滞在日数を追加で表示してもよい。また、スケジュール情報には、入退居の時刻情報を含めても良い。
【0033】
滞在目的としては、例えば、仕事、ワーケーション、旅行などが含まれる。また、消費財に食品を含む場合は、滞在目的として食事も含むことが望ましい。滞在目的はこれらに限られず、これらの一部でもよいし、他の目的を含んでいてもよい。
【0034】
ここでは、滞在目的にチェックボックスを設けて選択できるようにするとともに、その日数も入力できるようになっている。滞在する施設とスケジュール情報から滞在目的を推定することができる場合は、自動でチェックが入るようにしてもよい。また、スケジュール情報に基づいて自動で日数が入るようにしてもよい。ここでは、仕事として在宅勤務5日間、出勤勤務3日間、ワーケーションとして、仕事をせずにゆったりと過ごす休息日2日間、旅行としてゴルフ1日間(休息日とは別でカウントすることを想定)、食事として外食を昼4日間、夜7日間、調理として朝10日間、昼7日間、夜3日間が入力されている。なお、ここでは日数のみを入力する例を示したが、滞在日毎に有無を選択する形式としてもよい。また、スケジュール情報に入退居の時刻情報まで含む場合には、自動的に入居日の朝食や退居日の夕食を含まないようにすることなども可能である。この際、追加ボタンによりユーザが任意で滞在目的を追加出来るようにしてもよいし、滞在施設周辺の観光施設の情報や滞在のスケジュール情報にあわせて滞在目的がレコメンドされてもよい。例えば、滞在施設周辺にスキー場があり、滞在のスケジュールが冬季であれば、滞在目的にスキーが追加されるなどである。
【0035】
家電機器オプションは、オプション機能であり、詳細については後述する。
【0036】
そして、入力後にOKボタンを押すと情報が送信され、情報取得部11がこれらの情報を取得する。
【0037】
図4は、実施例の情報処理システムにおける消費財手配決定画面の一例を説明する図である。
【0038】
図4に示す消費財手配決定画面62は、消費財提案工程S3と消費財手配決定工程S4において表示される画面である。
【0039】
消費財手配決定画面62には、位置情報とスケジュール情報と滞在目的とに基づいて消費財推定部12が推定した消費財の種類と必要量が、ユーザへの提案として表示され、ユーザは、この画面上で消費財の種類と必要量の追加や変更や削除が行えるようになっている。なお、画面上には追加ボタンと変更ボタンしか表示されていないが、必要量を0に変更することで削除が可能である。
【0040】
例えば、食品については、位置情報からわかる地元の名産品や、スケジュール情報からわかる季節の旬のものや、滞在目的である食事の自分で調理するとの選択や日数に基づいて、地元の旬の名産品を含めるように食材C、食材D、地元食材E、飲料F、調味料Gが推定される。そして、スケジュール情報からわかる日数や滞在目的である食事の自分で調理する日数から、必要量が推定される。これによって、地元の名産品を使った食事など、地方の生活を楽しむという提案が可能となる。また、飲料Fには、仕事終わりに楽しむビールなどが含まれる。
【0041】
また、衣類については、滞在目的の仕事として出勤勤務3日間が含まれているので、スーツH、ワイシャツI、ネクタイJが推定され、スケジュール情報からわかる季節や滞在目的の仕事の在宅勤務5日間やワーケーションの休息日2日間や外食も考慮してカジュアルK、カジュアルL、カジュアルMが推定され、スケジュール情報からわかる季節に基づいてコートNが推定され、滞在目的の旅行のゴルフ1日間に基づいてゴルフウェアOが推定される。そして、スケジュール情報からわかる日数や滞在目的のそれぞれの日数から、必要量が推定される。なお、必要量については、洗濯も考慮した量となっている。また、滞在目的に海水浴やプールが含まれている場合は、水着が必要であると推定することができる。なお、衣類の種類には、サイズやデザインの好み、色も含まれる。サイズや好みなどに関する情報は、あらかじめユーザの属性情報としてシステムに登録しておいてもよいし、履歴情報から推測するようにしてもよい。
【0042】
そして、ユーザが最終的に手配する消費財の種類と必要量を決定し、OKボタンを押すと、情報が送信され、消費財手配決定部14は、送信された情報に基づいて、手配する消費財の種類と必要量を決定する。
【0043】
なお、滞在期間が長期にわたる場合は、分割して配送する手配をしてもよい。あるいは、複数回に分けてスケジュール情報を入力してもよい。その場合、2回目以降は現在滞在中の施設と次回滞在予定施設に同じものを入力する。こうすることで、2回目以降の滞在スケジュールの入居日までに分割して配送することができる。
【0044】
ここで、情報取得部11は、情報取得工程S1において、施設が所在する地域の天候情報を取得し、消費財推定部12は、消費財推定工程S2において、天候情報に基づいて、消費財の種類と必要量を推定することが望ましい。消費財手配決定画面62には、次の滞在施設である地方マンションBの天候情報についても表示している。
【0045】
天候情報としては、例えば、滞在施設が存在する地域の滞在期間中の一日ごとの天候、気温、平均気温、降水確率、平均湿度、年間の気温推移、晴れ、雨などの年間回数などを用いることができる。位置情報とスケジュール情報から、季節と、その地方における季節に応じた気候はわかるが、天候情報は、それをさらに補足するものである。また、消費財手配決定画面62において、「予報では○℃と寒いので、コートもレコメンドした」などのような理由も表示するようにしてもよい。これにより、ユーザが選択しやすくなる。
【0046】
また、情報取得部11は、情報取得工程S1において、滞在する施設の設備情報を取得し、消費財推定部12は、消費財推定工程S2において、設備情報に基づいて、消費財の種類と必要量を推定するようにしてもよい。
【0047】
設備情報としては、例えば、調理設備などの設備の有無や、家電機器の有無や家電機器の仕様情報などを利用することができる。調理設備がない場合は、図3の滞在情報入力画面61の食事の調理を選択できないようにしてもよい。また、冷蔵庫の大きさも考慮して、食品の種類と必要量を推定することができる。さらに、洗濯機の有無や容量を考慮して衣類の種類と必要量を推定することができる。
【0048】
また、図3の滞在情報入力画面61において、家電機器オプションの「家電機器の稼働情報を利用する」にチェックを入れると、家電機器の稼働情報を利用して、ユーザの嗜好、消費傾向にあった消費財の種類と必要量を推定することができる。
【0049】
例えば、情報取得部11は、情報取得工程S1において、滞在する施設に滞在するより前に滞在した過去の施設で利用した家電機器である過去の施設の家電機器6から稼働情報を取得し、消費財推定部12は、消費財推定工程S2において、稼働情報に基づいて消費財の消費傾向を推定し、消費傾向に基づいて消費財の種類と必要量を推定することで実現が可能である。
【0050】
なお、過去の施設の家電機器6には、現在滞在中の施設である都市部マンションAの他に、それよりも前に滞在した施設の家電機器を含めた方が推定の精度が向上する。また、次に滞在する施設である地方マンションBへの滞在が2回目以降である場合は、地方マンションBの家電機器を含めた方が推定の精度がより向上する。
【0051】
家電機器の稼働情報としては、例えば、液もの調味料の消費量を測定するための重量センサから得た重量情報や、冷蔵庫の庫内カメラを利用してカウントした食品取り出し回数や、洗濯機の運転回数や、洗濯機の運転モードや、スマートクローゼットで計測した衣類ごとの取り出し回数などである。
【0052】
なお、スマートクローゼットは、衣類に付けたRFIDタグを読み取るアンテナを有するクローゼットであり、衣類ごとの取り出し回数などを計測することができる。
【0053】
ここで、これらのコネクテッド家電をユーザが自ら購入するのに代えて、例えば他拠点生活サポート業者と家電機器のレンタル契約やサブスクリプション契約を結んでコネクテッド家電を利用してもよい。
【0054】
消費傾向に基づく推定としては、例えば、夏に消費する傾向の高い食品や衣類の種類と消費回数を取得し、あらかじめ設定された回数の閾値と比較して、閾値を超えていればユーザの嗜好に合致すると判断して積極的に必要であると推定することが考えられる。
【0055】
消費傾向に基づく推定としては、他には、特定の滞在目的や滞在のスケジュールにおいて、消費回数がある閾値を越えた食品や衣類がある場合、例えば、仕事がある日数以上続いた場合にはリラックスできる服装で必ずビールを飲む場合には、リラックスできる衣類とビールが必要であると推定することが考えられる。
【0056】
消費傾向に基づく推定としては、他には、ある一定以上の気温ではTシャツをクローゼットから取り出す回数が多く、Tシャツをクローゼットから取り出した回数と洗濯の回数が同じで、滞在する施設の天候情報として気温が高いことがわかっている場合には、Tシャツを着るごとに洗っていると推定し、ある一定以上の気温となる日数が毎日で、Tシャツをクローゼットから取り出す頻度が週に2回で、洗濯の頻度が週に1回の場合は、ユーザがTシャツを着たいと思う頻度である週に2回着られるように、Tシャツの必要量を2枚と推定することが考えられる。
【0057】
また、図3の滞在情報入力画面61において、家電機器オプションの「家電機器の設定情報を引継ぐ」にチェックを入れると、滞在する施設の間で、家電機器の設定情報を引継ぐことができる。
【0058】
まず、情報取得部11は、情報取得工程S1において、滞在する施設に備えられた家電機器である滞在する施設の家電機器5の機種情報、ならびに、滞在する施設に滞在するより前に滞在した過去の施設で利用した過去の家電機器である過去の施設の家電機器6の機種情報および設定情報を取得する。
【0059】
家電設定部16は、家電設定提案工程S6または家電設定送信工程S7において、滞在する施設の家電機器5の機種情報と過去の施設の家電機器6の機種情報とに基づいて設定情報の互換性があるかを判定し、互換性がある場合に、家電設定送信工程S7において、過去の施設の家電機器6の設定情報を滞在する施設の家電機器5に送信する。
【0060】
このとき、家電設定部16は、家電設定提案工程S6において、位置情報と、スケジュール情報と、滞在目的と、推定した前記消費財の種類と必要量とのうち何れかに基づいて、設定情報の変更(推奨設定)を例えばユーザなどの操作者に提案するようにしてもよい。例えば、推奨設定を画面に表示することで提案を行う。なお、この家電設定提案工程S6は、省略してもよい。
【0061】
また、家電設定部16は、家電設定送信工程S7において、位置情報と、スケジュール情報と、滞在目的と、推定した前記消費財の種類と必要量とのうち何れかに基づいて、設定情報を変更して送信するようにしてもよい。
【0062】
図5は、実施例の情報処理システムにおける家電設定決定画面の一例を説明する図である。
【0063】
図5に示す家電設定決定画面63は、家電設定提案工程S6と家電設定送信工程S7において表示される画面である。
【0064】
家電機器設定として、エアコンQと冷蔵庫Rと洗濯機SとスマートクローゼットUは、互換性があり、設定の引継ぎが可能であるため、「設定の引継ぎが可能です。」というメッセージを表示している。これに対して、空気清浄機Tは、互換性がなく、設定を引継げないため、「設定を引継げません。手動で設定してください。」というメッセージを表示している。なお、対象の家電機器がコネクテッド家電でない場合についても、互換性がなく、設定を引継げないため、「設定を引継げません。手動で設定してください。」というメッセージを表示すればよい。また、この際に、「設定のしかた」のように、対象の家電機器の設定変更方法を示すマニュアルが掲載されたwebページなどへのリンクを表示しても良い。
【0065】
ここで、冷蔵庫Rについては、現在設定と推奨設定とが異なっており、「推奨設定に変更します。」というメッセージも表示する。
【0066】
位置情報に基づいて設定情報の変更(推奨設定)を提案する例としては、気温の高い地域や低い地域においてエアコンQや冷蔵庫Rの温度設定を変更することが考えられる。また、位置情報に基づいて天候情報が利用できる場合には、これも考慮することができる。例えば、雨が多い場合には、洗濯機Sの設定を部屋干しに適した強めの脱水にする運転モードに変更することが考えられる。
【0067】
スケジュール情報に基づいて設定情報の変更(推奨設定)を提案する例としては、季節に応じてエアコンQや冷蔵庫Rの温度設定を変更することが考えられる。汗をかきやすい季節の場合には、洗濯機Sの運転モードを汗の汚れをしっかり落とせる運転モードにすることが考えられる。
【0068】
滞在目的に基づいて設定情報の変更(推奨設定)を提案する例としては、ずっと在宅勤務のみなど外出しない日ばかりの場合にはエアコンQのタイマー設定を変更することが考えられる。
【0069】
推定した消費財の種類と必要量に基づいて設定情報の変更(推奨設定)を提案する例としては、食品や飲み物が多い場合には冷蔵庫Rの温度設定を強めに変更することが考えられる。
【0070】
家電設定部16は、ユーザ端末3の表示部に家電設定決定画面63を表示させる指令を出し、情報の受信待ちをする。ユーザがOKボタンを押すと、家電設定部16は、設定の引継ぎが可能な家電機器に対して推奨設定に変更して設定情報を送信する。ユーザが推奨設定を使わないボタンを押すと、家電設定部16は、設定の引継ぎが可能な家電機器に対して、推奨設定を使わず、現在設定を送信する。
【0071】
なお、家電設定提案工程S6を省略する場合には、家電設定部16は、設定の引継ぎが可能な家電機器に対して、現在設定を送信するか、自動的に推奨設定に変更して送信する。
【0072】
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明は実施例に記載された構成に限定されず、本発明の技術的思想の範囲内で種々の変更が可能である。また、実施例で説明した構成の一部または全部を組み合わせて適用してもよい。
【符号の説明】
【0073】
1 情報処理システム
2 ネットワーク
3 ユーザ端末
4 消費財配送者端末
5 滞在する施設の家電機器
6 過去の施設の家電機器
10 制御部
11 情報取得部
12 消費財推定部
13 消費財提案部
14 消費財手配決定部
15 消費財手配部
16 家電設定部
20 入力部
30 出力部
40 記憶部
50 通信部
61 滞在情報入力画面
62 消費財手配決定画面
63 家電設定決定画面
図1
図2
図3
図4
図5