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特開2024-39731プログラム、情報処理方法および情報処理装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024039731
(43)【公開日】2024-03-25
(54)【発明の名称】プログラム、情報処理方法および情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/69 20140101AFI20240315BHJP
   A63F 13/428 20140101ALI20240315BHJP
   A63F 13/533 20140101ALI20240315BHJP
【FI】
A63F13/69
A63F13/428
A63F13/533
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022144316
(22)【出願日】2022-09-12
(71)【出願人】
【識別番号】000129149
【氏名又は名称】株式会社カプコン
(74)【代理人】
【識別番号】100207619
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 知晴
(72)【発明者】
【氏名】馬目 脩平
(72)【発明者】
【氏名】高梨 雅司
(72)【発明者】
【氏名】陳 標威
(72)【発明者】
【氏名】柴田 征一
(57)【要約】
【課題】プレイヤがよりゲームへの没入感を感じつつ、容易にゲーム中のゲーム媒体を管理する技術を提供する。
【解決手段】スロット管理手段64は、仮想空間内のキャラクタにかかる2以上の空間領域を、格納領域として設定する。また、スロット管理手段64は、格納領域のそれぞれについて、ゲームにおけるゲーム媒体を設定し、管理する。選択アイテム管理手段66は、格納領域に関する第1入力操作が行われた場合、対象となった格納領域に設定されているゲーム媒体を、ゲームで使用するゲーム媒体として選択し、管理する。効果発動手段68は、ゲームのユーザにより第2入力操作が行われた場合、アイテム選択手段により選択されたゲーム媒体の効果を発動する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
仮想空間内に表示されたオブジェクト又はオブジェクトの一部を操作しながら進行するゲームにかかる情報処理装置を、
前記仮想空間内の前記オブジェクトにかかる2以上の空間領域を、格納領域として設定する領域設定手段と、
前記格納領域のそれぞれについて、前記ゲームにおけるゲーム媒体を設定し、管理する領域管理手段と、
前記格納領域に関する第1入力操作が行われた場合、対象となった格納領域に設定されている前記ゲーム媒体を、前記ゲームで使用するゲーム媒体として選択するアイテム選択手段と、
前記ゲームのユーザにより第2入力操作が行われた場合、前記アイテム選択手段により選択された前記ゲーム媒体の効果を発動する効果発動手段と、
として機能させるプログラム。
【請求項2】
前記領域設定手段は、前記オブジェクトであるキャラクタオブジェクトの体の一部または、当該キャラクタオブジェクトが着用もしくは装着するゲーム媒体に前記格納領域を設定する、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
所定の入力操作が受け付けられた場合に、前記装着ゲーム媒体に前記格納領域と異なる格納領域を管理する追加格納領域管理手段と、
をさらに備える請求項2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記追加格納領域管理手段は、前記ユーザによる所定の入力ボタンの押下又はセンサを備えるコントローラを保持している前記ユーザの所定の動作に応じた入力操作を受け付けた場合に、前記装着ゲーム媒体に前記格納領域と異なる格納領域を追加で管理する、
請求項3に記載のプログラム。
【請求項5】
前記領域管理手段は、前記ユーザにより任意に選択されたゲーム媒体を、前記格納領域の少なくとも1つに設定し、管理する、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項6】
前記領域管理手段は、前記ユーザにより選択されていないゲーム媒体を、前記格納領域の少なくとも1つに設定し、管理する、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項7】
前記領域管理手段は、前記格納領域の少なくとも1つの領域において、ゲーム媒体の使用回数を管理する、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項8】
前記アイテム選択手段は、前記オブジェクトが、前記格納領域の一部に触れる動作を実行する指示を含む前記第1入力操作が行われた場合に、ゲーム媒体を選択する、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項9】
前記アイテム選択手段は、前記動作の実行が不十分であった場合に、前記格納領域のそれぞれで管理されているゲーム媒体を、前記動作が行われる以前の状況に設定する、
請求項8に記載のプログラム。
【請求項10】
仮想空間内に表示されたオブジェクト又はオブジェクトの一部を操作しながら進行するゲームにかかる情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
前記仮想空間内の前記オブジェクトにかかる2以上の空間領域を、格納領域として設定する領域設定手段と、
前記格納領域のそれぞれについて、前記ゲームにおけるゲーム媒体を設定し、管理する領域管理手段と、
前記格納領域に関する第1入力操作が行われた場合、対象となった格納領域に設定されている前記ゲーム媒体を、前記ゲームで使用するゲーム媒体として選択するアイテム選択手段と、
前記ゲームのユーザにより第2入力操作が行われた場合、前記アイテム選択手段により選択されたゲーム媒体の効果を発動する効果発動手段と、
を含む情報処理方法。
【請求項11】
仮想空間内に表示されたオブジェクト又はオブジェクトの一部を操作しながら進行するゲームにかかる情報処理装置であって、
前記仮想空間内の前記オブジェクトにかかる2以上の空間領域を、格納領域として設定する領域設定手段と、
前記格納領域のそれぞれについて、前記ゲームにおけるゲーム媒体を設定し、管理する領域管理手段と、
前記格納領域に関する第1入力操作が行われた場合、対象となった格納領域に設定されている前記ゲーム媒体を、前記ゲームで使用するゲーム媒体として選択するアイテム選択手段と、
前記ゲームのユーザにより第2入力操作が行われた場合、前記アイテム選択手段により選択されたゲーム媒体の効果を発動する効果発動手段と、
を備える情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム、情報処理方法および情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、楽しまれているゲームの一つとして、アクションゲームやFPS(First Person Shooting)などと呼ばれるゲームが存在する。このようなゲームでは、ゲーム中に使用可能な武器やアイテムを多数採用することで、プレイヤに幅広いゲーム体験を提供する。
例えば、このようなゲームにおいて武器やアイテムを管理する方法としては、ゲーム画面中に武器リストなどを表示し、その中からプレイヤが装備する武器を選択する方法が知られている(例えば、特許文献1の図5を参照)。
また、多数の武器やアイテムを使用しやすくするため、ショートカットキーを設定する方法なども知られている(例えば、非特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2022-99969号公報
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】[BAIOHAZARD VILLAGE(登録商標) アイテムスロット],[online],[令和4年8月10日検索],インターネット<https://game.capcom.com/manual/village/ja/ps5/page/4/1>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述の特許文献1に記載のリストによる管理は、表示されたリストから一つずつ武器やアイテムを選択することが必要であり、不便である。また、上述の非特許文献1に記載のショートカットキーによる管理は、武器やアイテムの数が少なければ利便性が高いものの、武器やアイテムの数が多くなると設定できるボタン(キー)が不足したり、分かりにくいという問題がある。
【0006】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、プレイヤがよりゲームへの没入感を感じつつ、容易にゲーム中のゲーム媒体を管理する技術を提供することを目的とする。
【0007】
上記目的を達成するため、本発明の第1の側面は、
仮想空間内に表示されたオブジェクト又はオブジェクトの一部を操作しながら進行するゲームにかかる情報処理装置を、
前記仮想空間内の前記オブジェクトにかかる2以上の空間領域を、格納領域として設定する領域設定手段と、
前記格納領域のそれぞれについて、前記ゲームにおけるゲーム媒体を設定し、管理する領域管理手段と、
前記格納領域に関する第1入力操作が行われた場合、対象となった格納領域に設定されている前記ゲーム媒体を、前記ゲームで使用するゲーム媒体として選択するアイテム選択手段と、
前記ゲームのユーザにより第2入力操作が行われた場合、前記アイテム選択手段により選択された前記ゲーム媒体の効果を発動する効果発動手段と、
として機能させるプログラムである。
【0008】
また第1の側面において、前記領域設定手段は、前記オブジェクトであるキャラクタオブジェクトの体の一部または、当該キャラクタオブジェクトが着用もしくは装着するゲーム媒体に前記格納領域を設定することができる。
【0009】
また第1の側面において、前記プログラムは、所定の入力操作が受け付けられた場合に、前記装着ゲーム媒体に前記格納領域と異なる格納領域を管理する追加格納領域管理手段としても機能させることもできる。
【0010】
また第1の側面において、前記追加格納領域管理手段は、前記ユーザによる所定の入力ボタンの押下又はセンサを備えるコントローラを保持している前記ユーザの所定の動作に応じた入力操作を受け付けた場合に、前記装着ゲーム媒体に前記格納領域と異なる格納領域を追加で管理することができる。
【0011】
また第1の側面において、前記領域管理手段は、前記ユーザにより任意に選択されたゲーム媒体を、前記格納領域の少なくとも1つに設定し、管理することができる。
【0012】
また第1の側面において、前記領域管理手段は、前記ユーザにより選択されていないゲーム媒体を、前記格納領域の少なくとも1つに設定し、管理することができる。
【0013】
また第1の側面において、前記領域管理手段は、前記格納領域の少なくとも1つの領域において、ゲーム媒体の使用回数を管理することができる。
【0014】
また第1の側面において、前記アイテム選択手段は、前記オブジェクトが、前記格納領域の一部に触れる動作を実行する指示を含む前記第1入力操作が行われた場合に、ゲーム媒体を選択することができる。
【0015】
また第1の側面において、前記アイテム選択手段は、前記動作の実行が不十分であった場合に、前記格納領域のそれぞれで管理されているゲーム媒体を、前記動作が行われる以前の状況に設定することができる。
【0016】
また本発明の第2の側面は、
仮想空間内に表示されたオブジェクト又はオブジェクトの一部を操作しながら進行するゲームにかかる情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
前記仮想空間内の前記オブジェクトにかかる2以上の空間領域を、格納領域として設定する領域設定手段と、
前記格納領域のそれぞれについて、前記ゲームにおけるゲーム媒体を設定し、管理する領域管理手段と、
前記格納領域に関する第1入力操作が行われた場合、対象となった格納領域に設定されている前記ゲーム媒体を、前記ゲームで使用するゲーム媒体として選択するアイテム選択手段と、
前記ゲームのユーザにより第2入力操作が行われた場合、前記アイテム選択手段により選択されたゲーム媒体の効果を発動する効果発動手段と、
を含む情報処理方法である。
【0017】
また本発明の第3の側面は、
仮想空間内に表示されたオブジェクト又はオブジェクトの一部を操作しながら進行するゲームにかかる情報処理装置であって、
前記仮想空間内の前記オブジェクトにかかる2以上の空間領域を、格納領域として設定する領域設定手段と、
前記格納領域のそれぞれについて、前記ゲームにおけるゲーム媒体を設定し、管理する領域管理手段と、
前記格納領域に関する第1入力操作が行われた場合、対象となった格納領域に設定されている前記ゲーム媒体を、前記ゲームで使用するゲーム媒体として選択するアイテム選択手段と、
前記ゲームのユーザにより第2入力操作が行われた場合、前記アイテム選択手段により選択されたゲーム媒体の効果を発動する効果発動手段と、
を備える情報処理装置である。
【0018】
本発明の一態様の情報処理方法および情報処理装置も、本発明の一態様のプログラムに対応する情報処理方法又は情報処理装置として提供される。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、プレイヤがよりゲームへの没入感を感じつつ、容易にゲーム中のゲーム媒体を管理する技術を提供することを目的とする。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の一実施形態にかかる情報処理システムの構成の一例を示す図である。
図2図1の情報処理システムにかかるゲームの操作方法の一例を説明する図である。
図3】本発明の一実施形態にかかる情報処理システムのうち、ゲーム装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
図4図3のゲーム装置および図1のサーバ等の機能的構成の一例を示す図である。
図5】本システムにおいて設定可能な格納領域の一例を示すイメージ図である。
図6】格納スロットに格納されているゲーム媒体を選択する方法の一例を説明するためのイメージ図である。
図7図4のゲーム装置が実行するスロット管理処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図8】本システムにおいて設定可能な格納領域の一例を示すイメージ図であり、図5の例とは異なる例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
[実施形態]
まず、本発明の実施形態を説明するに先立ち、本発明の一実施形態にかかる情報処理システム(以下、「本システム」と呼ぶ)の適用対象となるゲーム(以下、「本ゲーム」と呼ぶ)の内容を説明する。
本ゲームは、例えば、VR(Virtual Reality)技術を利用して実行されるアクションゲームである。プレイヤは、HMD(Head Mounted Display)を装着し、ゲーム内のキャラクタの視点を反映した各種ゲーム画像を視認しながらゲームを進行 する。このような形式のゲームは、プレイヤのゲームへの没入感を高める点で極めて有効である。
具体的に、プレイヤは、入力操作などを行うことで、仮想空間内に表示されたキャラクタ(またはキャラクタの体の一部)を操作する。そして、銃や爆発物などを利用しながらゲーム内の敵キャラクタを倒していくことでゲームを進行する。
このようなゲームは、通常の押しボタン式のゲームコントローラのみでもプレイすることは可能であるものの、本実施形態では、位置情報を取得可能なHMDおよびセンサ機能を内蔵したコントローラを採用することで、より没入感のあるゲーム体験を実現する。
具体的に本実施形態において、本システムは、HMDおよびコントローラに各種センサが搭載されていることから、実空間における座標認識や各種動作の把握を行うことが可能となる。そのため、本ゲームでも実空間のプレイヤの動作とゲーム内のキャラクタの動作を連動することができる。例えば、実空間でプレイヤが銃を持って狙いを定める動作を行うと、その入力操作がゲーム装置1内で処理され、ゲーム内でもキャラクタが銃を持って狙いを定める動作が実行される。このような仕様を採用することで、本システムは、プレイヤにあたかも自分自身が冒険をしながら敵を倒しているかのような高い没入状態でゲームをプレイする環境を提供できる。
また、アクションゲームでは、一般に数多くのゲーム媒体が設定される。これは、プレイヤのゲーム内での選択の幅を広げるという点で効果的である反面、数多くのゲーム媒体を管理、運用しなければならないという側面もある。これは、通常のアクションゲームでも問題となるが、本実施形態のようなVRゲームでは特に問題となりやすい。
本実施形態において、本システムは、このようなVRゲーム特有の事情のすべてまたは一部を加味しつつ、プレイヤが、ゲームへの没入感を損なうことなく、ゲームを簡便にプレイできる環境を提供することを目的の一つとしている。
なお、ゲーム媒体とは、キャラクタが仮想空間にて使用する武器、防具、アイテムなどに関する電子データの総称である。
また、以降の説明において、キャラクタ(オブジェクト)と表現した場合、1つの独立したキャラクタだけを意味するのではなく、キャラクタの一部(例えば、手)のみの画像などを含むものとする。
【0022】
<概要の説明>
図1は、本システムの構成の一例を示している。
図1に示すように、本システムは、ゲーム装置1と、HMD2と、コントローラ3と、サーバ4とを含み構成される。ゲーム装置1と、HMD2と、コントローラ3とは、LAN(Local Area Network)などの通信方式により相互に接続されている。また、ゲーム装置1と、サーバ4とは、インターネットなどの所定のネットワークNを介して相互に接続されている。
なお、これらの通信方式の形態はいずれも限定されず、例えば、Bluetooth(登録商標)、Wi-Fiなどが利用されてもよい。
なお、以下、単に「画像」と呼ぶ場合には、「動画像」と「静止画画像」などの任意の画像を含むものとする。
【0023】
ゲーム装置1は、本システムの適用を希望するプレイヤにより使用される。ゲーム装置1は、汎用的な家庭用ゲーム機、PC(Personal Computer)、スマートフォン、タブレットなどで構成される。ゲーム装置1は、本ゲームの進行に必要となる各種処理を実行する。
【0024】
HMD2は、ゲーム装置1とLAN等により接続されるヘッドマウントディスプレイである。HMD2は、ゲーム装置1で生成された各種ゲーム画像を図示せぬ表示部に表示する。また、HMD2は、例えば、後述するコントローラ3と実空間内の座標認識を行うことができる。なお、HMD2は、CPUやSSDなど各種制御部や記憶部などの汎用的な情報処理装置としての機能を備えていてもよい。
【0025】
コントローラ3は、ゲーム装置1とLAN等により接続されるセンサ機能などを備えたコントローラである。コントローラ3は、各種ボタンやタッチパネル等が設けられているほか、センサやトラッキング機能などが備えられており、HMD2と連動して、実空間内での座標認識を行うことができる。
【0026】
サーバ4は、本システムの管理者などにより管理される。サーバ4は、汎用的なPCなどで構成される。ゲーム装置1などと通信を行いながら、本ゲームの進行に必要となる各種情報の保存や管理を実行する。
【0027】
次に、図2を参照しながら、本ゲームの操作方法について簡単に説明する。図2は、本システムにかかるゲームの操作方法の一例を説明する図である。
【0028】
図2には、実空間においてゲームをプレイ中のプレイヤの状況と、その時点におけるゲーム画面の一例が合わせて表示されている。
具体的に図2の(a1)を見ると、実空間において、テレビ画面に向かって右手を突き出した状態(片手で銃を撃つような姿勢を模した状態)をとりながらゲームをプレイしている。そして、図2の(a2)を見ると、同一時点におけるゲーム画像の一例として、右手で銃を保持しながら攻撃しようと狙いを定めているキャラクタの状態が表示されている。
同様に、図2の(b1)を見ると、実空間において、テレビ画面に向かって両手を突き出した状態で(両手で銃を撃つような姿勢を模した状態)でゲームをプレイしているプレイヤが表示されている。そして、この時のゲーム画面、すなわち図2の(b2)を見ると、両手で武器を保持しながら攻撃しようと狙いを定めているキャラクタが表示されている。
このように、本ゲームでは、HMD2およびコントローラ3を保持するプレイヤの動作や姿勢を取得し、その情報がゲームの入力情報として処理される。そして、ゲーム内のキャラクタは、原則として、プレイヤの実空間の動作や姿勢に応じて、ゲーム空間内に配置され、動作する。これにより、プレイヤはあたかも自分がゲーム空間を冒険しているような感覚で楽しみながらゲームをプレイすることができる。
ただし、上述の通り、コントローラ3には、各種ボタンやタッチパネルなどが設けられている。プレイヤは、ゲームの状況に応じて、ボタンやタッチパネルなどを介した入力操作も自由に行うことができる。
【0029】
<ハードウェア構成>
図3は、本システムを構成するゲーム装置1のハードウェア構成を示している。
【0030】
図3に示すように、ゲーム装置1は、制御部11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memory)13と、バス14と、入出力インターフェース15と、記憶部16と、通信部17と、ドライブ18と、を備えている。
【0031】
制御部11は、CPU、GPU、半導体メモリを含むマイクロコンピュータなどにより構成される。制御部11は、ROM12に記録されているプログラムまたは記憶部16からRAM13にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。
RAM13には、制御部11が各種の処理を実行する上において必要な情報なども適宜記憶される。
【0032】
制御部11、ROM12およびRAM13は、バス14を介して相互に接続されている。このバス14にはまた、入出力インターフェース15も接続されている。入出力インターフェース15には、記憶部16、通信部17、ドライブ18が接続されている。
【0033】
また、入出力インターフェース15には、HMD2およびコントローラ3も接続されている。
HMD2は、例えば、ゲームに関する画像や音声などを出力する出力機器である。例えば、HMD2は、制御部11の各種処理の結果として生成されたゲーム画像を図示せぬ表示部に表示する。また、例えば、HMD2は、制御部11の各種処理の結果として生成されたゲームの音声をプレイヤが認識可能な形式で出力する。
コントローラ3は、例えば、制御部11による各種処理の実行に際して、プレイヤからの操作指示を受け付ける入力機器である。例えば、コントローラ3は、プレイヤがゲームにおいて実行する操作指示の内容を入力情報として取得する。
【0034】
記憶部16は、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)などで構成され、各種データを記憶する。例えば、記憶部16には、ゲームの進行に必要となる各種ゲームプログラムや他のハードウェアなどで進行されるゲームの進行状況に関する情報などが格納されている。
【0035】
通信部17は、インターネットを含むネットワークNを介して、他のハードウェアなどと行う通信を制御する。
【0036】
ドライブ18は、必要に応じて設けられる。ドライブ18には磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリなどよりなる、リムーバブルメディア31が適宜装着される。ドライブ18によってリムーバブルメディア31から読み出されたプログラムは、必要に応じて記憶部16にインストールされる。また、リムーバブルメディア31は、記憶部16に記憶されている各種データも、記憶部16と同様に記憶することができる。
【0037】
なお、HMD2やサーバ4のハードウェア構成は、ゲーム装置1のハードウェア構成と基本的に同様とできるので、ここでは説明を省略する。
【0038】
図4は、図3のゲーム装置および図1のサーバ等の機能的構成の一例を示す図である。
図4に示すように、ゲーム装置1の制御部11は、各種プログラムなどを実行することにより、ゲーム処理実行手段60と、入力操作受付手段62と、スロット管理手段64と、選択アイテム管理手段66と、効果発動手段68と、表示制御手段70とが機能する。
【0039】
ゲーム処理実行手段60は、ゲームに関する各種処理を実行する。
具体的にゲーム処理実行手段60は、プレイヤなどの各種入力操作に従い、ゲーム情報に含まれる仮想のゲーム空間オブジェクトおよびテクスチャなどを図示せぬ記憶部から読み出すなどして、ゲームプログラムを実行しつつ、ゲームに関する2次元または3次元の画像や音声などを生成する。すなわち、ゲーム処理実行手段60は、プレイヤによる操作指示の結果を生成し、管理することで、ゲームの進行を制御する。
また、ゲーム処理実行手段60は、適宜、ゲームに関する各種情報をサーバ4に送信する。
【0040】
入力操作受付手段62は、プレイヤからの入力操作を受け付ける。
ここで、入力操作受付手段62が受け付ける入力情報には、例えば、コントローラ3に設置された各種ボタンの押下に関する情報、実空間におけるプレイヤの配置や各コントローラ3の方向に関する情報、実空間におけるコントローラ3の位置の変化に伴う加速度に関する情報などが含まれる。本実施形態では、このようにしてコントローラにより入力された入力情報のそれぞれに対応し、仮想空間内に表示されたキャラクタの体の一部(例えば、手)の動きやゲーム画面の中心となる視点などが決定される。これにより、プレイヤは、実空間に極めて近い感覚でゲームをプレイすることができる。
【0041】
スロット管理手段64は、仮想空間内のキャラクタにかかる2以上の空間領域を、格納領域として設定する。また、スロット管理手段64は、格納領域のそれぞれについて、ゲームにおけるゲーム媒体を設定し、管理する。
ここで、スロット管理手段64には、第1スロット管理手段80と、第2スロット管理手段82と、第3スロット管理手段84とが設けられている。
具体的に例えば、第1スロット管理手段80は、仮想空間におけるキャラクタの体または衣服の一領域を、プレイヤによる任意のゲーム媒体を格納可能な第1格納スロットとして設定する。第1スロット管理手段80は、第1格納スロットのそれぞれに、プレイヤにより任意に選択されたゲーム媒体を設定し、管理する。
【0042】
第2スロット管理手段82は、仮想空間におけるキャラクタの体または衣服の一領域をゲームによりあらかじめ定められた所定のアイテムを格納可能な第2格納スロットとして設定する。第2スロット管理手段82は、第2格納スロットのそれぞれに、ゲームによりあらかじめ定められた所定のアイテムを自動で設定し、管理する。
【0043】
第3スロット管理手段84は、仮想空間におけるキャラクタの体または衣服の一領域を、各種武器に使用する弾薬を格納可能な第3格納スロットとして設定する。第3スロット管理手段84は、第3格納スロットのそれぞれに、プレイヤにより選択されているゲーム媒体(武器)のそれぞれに対応する弾薬を設定し、管理する。なお、第1格納スロット乃至第3格納スロットの詳細は、図5などを参照しつつ後述する。
【0044】
選択アイテム管理手段66は、格納領域に関する第1入力操作が行われた場合、対象となった格納領域に設定されているゲーム媒体を、ゲームで使用するゲーム媒体として選択し、管理する。
具体的に例えば、選択アイテム管理手段66は、プレイヤによる第1入力操作(例えば、キャラクタが第1スロット乃至第3スロットのいずれかの領域に手を触れることを指示する入力操作)が行われた場合、それを受け付ける。そして、選択アイテム管理手段66は、プレイヤによる第1入力操作を受け付けた場合、第1入力操作の対象である格納スロットに設定されているゲーム媒体を、プレイヤの使用する候補となるゲーム媒体(以下、「装備アイテム」と呼ぶ)として選択する。
【0045】
効果発動手段68は、ゲームのプレイヤにより第2入力操作が行われた場合、アイテム選択手段により選択されたゲーム媒体の効果を発動する。
具体的に例えば、効果発動手段68は、プレイヤによる第2入力操作(例えば、攻撃指示ボタンを押下する入力操作)が行われた場合、それを受け付ける。そして、効果発動手段68は、プレイヤによる第2入力操作を受け付けた場合、選択されている装備アイテムによる攻撃を実行する。
【0046】
表示制御手段70は、ゲーム処理実行手段60で生成された各種ゲーム画像などを、HMD2の図示せぬ表示部に表示させる制御を実行する。また、表示制御手段70は、ゲーム処理実行手段60で生成されたゲームの音声などをHMD2の図示せぬ出力部に出力させる制御を実行する。
【0047】
図4に示すように、サーバ4の制御部400は、各種プログラムなどを実行することにより、ゲーム情報管理手段420が機能する。
【0048】
サーバ4のゲーム情報管理手段420は、ゲーム装置1によるゲームの進行に必要となる各種情報を管理し、各種処理を実行する。具体的に例えば、ゲーム情報管理手段420は、ゲーム装置1から送信されてきたアカウント情報に対する認証、ゲーム装置1からの各種ゲーム情報のダウンロード要求に対するゲーム情報の配信などを実行する。
【0049】
図5は、本システムにおける各格納スロットの一例を示すイメージ図である。
図5の例では、キャラクタPの左肩に第1格納スロットFS1、右肩に第1格納スロットFS2、(右側の)腰後ろに第1格納スロットFS3、右腰に第1格納スロットFS4、左手首に第2格納スロットSS、左腰に第3格納スロットASの合計6つの格納スロットが設定されている。図5の例では、プレイヤは、第1格納スロットFS1乃至4のそれぞれに任意のゲーム媒体(武器)を設定することができる。そして、ゲーム中プレイヤは、キャラクタPに各格納スロットの付近に手を動かす動作を指示する、すなわちプレイヤが自身の各格納領域に対応する領域に触れる入力操作を行うことで、対象のゲーム媒体を装備アイテムとして選択できる。
ここで、上述の通り、本実施形態では、プレイヤがそれぞれの格納スロットに対応する領域の付近に、自身の手を動かすことにより装備アイテムを選択できる。例えば、図6の例では、プレイヤが右手を左肩の付近に動かす動作を行うことで、ゲーム中のキャラクタも右手を左肩の付近に動かしている。このような入力操作を行うことで、キャラクタは、左肩に設定されているゲーム媒体を装備アイテムとして選択することができる。なお、この状態で、プレイヤによる攻撃指示がなされた場合、キャラクタPは装備アイテムを使用して攻撃動作を実行する。
このように本実施形態では、プレイヤは、実空間で所定の動作(左肩に触れるなど)を行うことで、容易に使用する武器やアイテムを切り替えながら、ゲームを進行することが可能となる。これは、実際にプレイヤが自身の体や衣服にしまっている物を自由に取り出して使用するような感覚に近いと考えられる。これにより、プレイヤは、より簡便に、かつ実空間での動作に近い形で自身の使用する武器やアイテムを使用することができ、よりゲームに没入しながらプレイできる。
ただし、本実施形態では、実際にゲームキャラクタはゲーム画面中に表示されない。図5および図6は、実際にゲーム画面としてプレイヤに表示される画像ではなくイメージ図である。
【0050】
図7は、図4のゲーム装置が実行するスロット管理処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0051】
ステップS1において、ゲーム装置1の第1スロット管理手段80、第2スロット管理手段82および第3スロット管理手段84のそれぞれは、第1格納スロット乃至第3格納スロットのそれぞれにゲーム媒体を設定し、管理する。
【0052】
ステップS2において、選択アイテム管理手段66は、プレイヤによる第1入力操作が行われた場合、それを受け付ける。
【0053】
ステップS3において、選択アイテム管理手段66は、プレイヤによる第1入力操作を受け付けた場合、第1入力操作の対象である格納スロットに設定されているゲーム媒体を、プレイヤの使用する候補となる装備アイテムとして選択する。
【0054】
ステップS4において、効果発動手段68は、プレイヤによる第2入力操作が行われた場合、それを受け付ける。
【0055】
ステップS5において、効果発動手段68は、プレイヤによる第2入力操作を受け付けた場合、選択されている装備アイテムによる攻撃を実行する。これにより、一連の格納スロット管理処理は終了する。
【0056】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良などは本発明に含まれるものである。
【0057】
<他の実施形態>
【0058】
ここで、図8を参照しながら本システムの設定する格納スロットの上述の実施形態とは異なる他の形態について説明する。
図8の例では、キャラクタの着用している衣服の内側に新たに3つの格納スロットが設けられている。上述の実施形態(特に図5の実施形態)では、キャラクタの体または衣服の一領域に格納スロットが設けられていたのに対して、図8の例では、衣服の内側(内ポケット)に別途格納スロットが設けられている。
この格納領域は、例えば、プレイヤが衣服の一部(例えば、襟元の部分)に触れる、所定のボタンを押下する、プレイヤが衣服の一部に触れてから腕を伸ばす(服を開くような仕草)などの操作により利用することができる。
具体的に、キャラクタが、服の左側の格納スロットを利用する場合、例えば、左手(ゲーム中のオブジェクト)を用いて服を開き、右手(オブジェクト)で触れることで格納中のゲーム媒体を取り出すことができる。同様に、キャラクタが、服の右側の格納スロットを利用する場合、例えば、右手(ゲーム中のオブジェクト)を用いて服を開き、左手(オブジェクト)で触れることで格納中のゲーム媒体を取り出すことができる。
なお、図8の例では、格納スロットに回復アイテム、懐中電灯、手りゅう弾の3つのゲーム媒体が格納されている。本システムは、このような新たな仕様を設けることで、プレイヤに対して、さらに利便性の高いゲーム環境を提供することができる。
なお、本システムは、この別途設定する格納領域を操作している間、上述の第1格納領域乃至第3格納領域の全てまたは一部の格納領域に関する入力操作を受け付けない仕様を採用してもよい。
【0059】
ここで、本発明の特徴の一つについて簡単に補足する。
上述の通り、アクションゲームなどでは、ゲームの自由度を高める(プレイヤの選択肢を増加させる)ため、多数のゲーム媒体を採用する。しかし、近年のゲームでは、ゲーム媒体の選択や管理が複雑になりすぎてしまいプレイヤが十分に活用できていないことも少なくない。これは従前の多くのゲームにおいて共通する課題であるが、特にVRゲームにおいてゲーム媒体をうまく管理する方法などはほとんど提案されていないのが実情である。
本発明は、このような状況を解決することを目的の一つとし、特にVRゲームなどにおけるゲーム媒体の効率的な管理、運用方法を提案する。本システムでは、プレイヤが、実際に自身がゲーム媒体を保持するのに自然な場所、すなわちプレイヤの体や衣服などにゲーム媒体の格納領域を設定することで、プレイヤが自然にゲーム媒体の出し入れや使用を行えるように工夫を行っている。
他方、単に実際にプレイヤが物品を管理する場合と異なっている。本システムは、例えば、あえて近接する格納スロットの距離を離すことで、プレイヤがあやまって格納スロットを利用することを防ぐなどの仕様を採用することもできる。
【0060】
また、上述の実施形態において、格納スロット(特に第1格納スロット)には、プレイヤが任意の操作によりゲーム媒体を設定するものとして説明したが、限定されない。本システムは、例えば、取得したゲーム媒体を自動で格納スロット(特に第1格納スロット)に設定する仕様を採用してもよい。
【0061】
また、本システムが、自動でゲーム媒体を設定する場合、設定する格納スロットに優先順位を設けてもよい。
本システムは、例えば、ハンドガン、マグナム、ロケットピストル、ハンドキャノンなどの片手銃器を格納する場合、右腰、左肩、右肩、腰後ろの順にゲーム媒体を優先的に格納してもよい。
本システムは、例えば、ショットガン、スナイパーライフル、グレネードランチャー、アサルトライフルなどの両手銃器を格納する場合、右肩、左肩、腰後ろ、右腰の順にゲーム媒体を優先的に格納してもよい。なお、これらの優先順位はあくまでも例示であり、本システムはプレイヤまたは管理者などによる任意の優先順位を採用してもよい。
【0062】
また、上述の実施形態において、武器やアイテムをゲーム媒体の一例として説明したが、限定されない。例えば、本システムは、ゲーム中に使用可能なゲーム媒体として、各種武器(銃)、爆弾、地雷、ナイフ、剣、防具(服や鎧など)、地図、懐中電灯、回復アイテムなど任意の武器やアイテム、防具などが含まれてもよい。
【0063】
さらに言えば、上述の実施形態において、格納スロットの設定には、キャラクタの着用している服(コート)を利用するものとして説明したが、限定されない。例えば、キャラクタの着用している服、服のポケット、キャラクタの装着している鎧、キャラクタの保持しているバッグ、リュックサック、アタッシュケース、ポーチなど、格納スロットは、キャラクタに関連する任意のゲーム媒体に設けられてもよい。
【0064】
また、上述の実施形態(特に図5の実施形態)において、各格納スロットを設定する場所の一例を示したが、例示であり、限定されない。本システムは、第1格納スロット乃至第3格納スロットのそれぞれを設定する数や位置を任意に変更してもよい。
さらに言えば、本システムは、第1格納スロット乃至第3格納スロットの他、任意の特徴を有する格納スロットを設定してもよい。
【0065】
また、上述の実施形態では説明を省略したが、例えば、第2格納スロットに格納される回復アイテム、第3格納スロットに格納される弾薬などは、消耗品であり、使用や売却により消失する可能性がある。この場合、本システムは、消失したゲーム媒体をゲーム画面上にそのまま表示してもよいし、ゲーム画面上に表示しなくてもよい。
【0066】
また、上述の実施形態では説明を省略したが、本システムは、プレイヤが任意の入力操作を行うことで、第3格納スロットに格納された弾薬の種類を変更できる仕様を採用してもよい。
【0067】
また、上述の実施形態では説明を省略したが、本システムは、銃などの武器を装備せずにキャラクタが第3格納スロットに触れた場合、第3格納スロットの弾薬を手に取れる仕様を採用してもよい。同様に、本システムは、銃などの武器を装備してキャラクタが第3格納スロットに触れた場合、第3格納スロットの弾薬を手に取れない仕様を採用してもよい。
【0068】
また、上述の実施形態では説明を省略したが、本システムは、例えば、キャラクタが格納領域のそれぞれにゲーム媒体を設定する際に途中で操作をあやまってしまった場合(ゲーム媒体を落とした場合など)、操作中のゲーム媒体を消失する仕様を採用してもよいし、自動で任意の格納スロットに格納されている(または格納されていた格納スロットに戻っている)仕様を採用してもよい。例えば、消失する仕様を採用した場合、プレイヤはよりリアリティのあるゲームをプレイすることができるし、自動で格納される場合、プレイヤにとっては便利である。
【0069】
また、上述の実施形態では説明を省略したが、本システムは、第3格納スロットに格納されている弾薬の残弾数を常時表示してもよいし、所定の状況の場合のみ残弾数を表示してもよい。例えば、本システムは、キャラクタが装備中の銃の銃口を下方向に向けた場合のみ、残弾数を表示してもよい。
【0070】
また、上述の実施形態では説明を省略したが、本システムは、第3格納スロットに格納されている弾薬の残弾数を増加させることができる方法を採用してもよい。具体的に例えば、本システムは、第3格納スロットの付近にキャラクタが手を近づけた場合、残弾数が自動で増加(いわゆるリロード)する仕様を採用してもよい。
【0071】
また、上述の実施形態では説明を省略したが、本システムは、プレイヤの利き手の概念を採用してもよい。具体的に例えば、本システムは、プレイヤの利き手により、格納スロットの設定場所などを変更してもよい。
【0072】
また、上述の実施形態では説明を省略したが、本ゲームは、例えば、プレイステーション(登録商標)などの家庭用ゲーム機、ニンテンドースイッチ(登録商標)などの携帯用のゲーム機、業務用に設計された各種ゲーム機、もしくは、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレットなどの電子機器などである任意のハードウェア(例えば、ゲーム装置1など)により実行されてもよい。
【0073】
また、上述の実施形態では説明を省略したが、本システムにかかるゲームの内容は限定されない。本システムは、例えば、FPS(First Person Shooter)、TPS(Third Person Shooter)、RPG(Role Playing Game)、アクションゲーム、シミュレーションゲーム、スポーツゲーム、カードゲーム、バトルロワイヤル(対称型、非対称型)、MOBA(Multiplayer online battle arena)、音楽ゲーム、格闘ゲーム、クイズゲームなどのあらゆるゲームに適用されてもよい。
【0074】
また、上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。
換言すると、図4などの機能的構成は例示に過ぎず、特に限定されない。
即ち、上述した一連の処理を全体として実行できる機能が情報処理システムに備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能ブロックを用いるのかは図4などの例に限定されない。また、機能ブロックの存在場所も、図4などの例に限定されず、任意でよい。
また、1つの機能ブロックは、ハードウェア単体で構成されてもよいし、ソフトウェア単体で構成されてもよいし、それらの組み合わせで構成されてもよい。
【0075】
また、本システムを構成する各種ハードウェアの数や使用者は任意であるし、他のハードウェアなどを含み構成されてもよい。
【0076】
また、一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータなどにネットワークや記録媒体からインストールされる。
【0077】
また、コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであってもよい。また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータであってもよい。
すなわち、例えば、上述の実施形態における各種ハードウェアには、任意のコンピュータ、任意のスマートフォンなどの携帯端末、任意のゲーム機などが自由に採用されてもよい。さらに言えば、各種入力部や各種出力部などの種別や内容についても任意の組み合わせが採用されてもよい。
【0078】
また、このようなプログラムを含む記録媒体は、プレイヤなどにプログラムを提供するために装置本体とは別に提供される図示せぬリムーバブルメディアにより構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でプレイヤに提供される記録媒体などで構成されてもよい。
【0079】
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、その順序に沿って時系列的に行われる処理は勿論、並列的または個別に実行されてもよい。また、上述の実施形態で記載するステップは、一部が省略されてもよい。
【0080】
また、本明細書において、システムの用語は、複数の装置や複数の手段などより構成される全体的な装置を意味している。
【0081】
これらの他の実施形態を採用した場合においても、本実施形態の作用効果は発揮される。また、本実施形態と他の実施形態、および他の実施形態同士を適宜組み合わせることも可能である。
【0082】
以上をまとめると、本発明適用されるプログラムは、次のような構成を有する各種各様の実施形態を取ることができる。
仮想空間内に表示されたオブジェクト又はオブジェクトの一部を操作しながら進行するゲームにかかる情報処理装置を、
前記仮想空間内の前記オブジェクトにかかる2以上の空間領域を、格納領域として設定する領域設定手段(例えば、スロット管理手段64)と、
前記格納領域のそれぞれについて、前記ゲームにおけるゲーム媒体を設定し、管理する領域管理手段(例えば、スロット管理手段64)と、
前記格納領域に関する第1入力操作が行われた場合、対象となった格納領域に設定されている前記ゲーム媒体を、前記ゲームで使用するゲーム媒体として選択するアイテム選択手段(例えば、選択アイテム管理手段66)と、
前記ゲームのユーザにより第2入力操作が行われた場合、前記アイテム選択手段により選択された前記ゲーム媒体の効果を発動する効果発動手段(例えば、効果発動手段68)と、
として機能させるプログラムであれば足りる。
【0083】
<効果>
プレイヤは、よりゲームへの没入感を感じつつ、ゲーム中のゲーム媒体の管理をより簡便に行うことができる。
【符号の説明】
【0084】
1 ゲーム装置
11 制御部
60 ゲーム処理実行手段
62 入力操作受付手段
64 スロット管理手段
80 第1スロット管理手段
82 第2スロット管理手段
84 第3スロット管理手段
66 選択アイテム管理手段
68 効果発動手段
70 表示制御手段
2 HMD
3 コントローラ
4 サーバ
400 制御部
420 ゲーム情報管理手段
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8