IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社ゼンリンデータコムの特許一覧

特開2024-39746ナビゲーション装置、ナビゲーション方法、及びコンピュータプログラム
<>
  • 特開-ナビゲーション装置、ナビゲーション方法、及びコンピュータプログラム 図1
  • 特開-ナビゲーション装置、ナビゲーション方法、及びコンピュータプログラム 図2
  • 特開-ナビゲーション装置、ナビゲーション方法、及びコンピュータプログラム 図3
  • 特開-ナビゲーション装置、ナビゲーション方法、及びコンピュータプログラム 図4
  • 特開-ナビゲーション装置、ナビゲーション方法、及びコンピュータプログラム 図5
  • 特開-ナビゲーション装置、ナビゲーション方法、及びコンピュータプログラム 図6
  • 特開-ナビゲーション装置、ナビゲーション方法、及びコンピュータプログラム 図7
  • 特開-ナビゲーション装置、ナビゲーション方法、及びコンピュータプログラム 図8
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024039746
(43)【公開日】2024-03-25
(54)【発明の名称】ナビゲーション装置、ナビゲーション方法、及びコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/005 20060101AFI20240315BHJP
   G08G 1/16 20060101ALI20240315BHJP
   G01C 21/26 20060101ALI20240315BHJP
【FI】
G08G1/005
G08G1/16 A
G01C21/26 P
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022144337
(22)【出願日】2022-09-12
(71)【出願人】
【識別番号】500578216
【氏名又は名称】株式会社ゼンリンデータコム
(74)【代理人】
【識別番号】100157277
【弁理士】
【氏名又は名称】板倉 幸恵
(74)【代理人】
【識別番号】100160691
【弁理士】
【氏名又は名称】田邊 淳也
(72)【発明者】
【氏名】吉田 賢
【テーマコード(参考)】
2F129
5H181
【Fターム(参考)】
2F129AA02
2F129BB03
2F129DD13
2F129DD20
2F129DD40
2F129DD53
2F129EE25
2F129EE43
2F129EE52
2F129EE78
2F129EE91
2F129EE95
2F129FF12
2F129FF15
2F129FF20
2F129FF32
2F129FF43
2F129FF56
2F129FF60
2F129FF62
2F129FF72
2F129FF73
2F129GG11
2F129GG14
2F129HH02
2F129HH12
2F129HH35
5H181AA23
5H181BB05
5H181FF04
5H181FF12
5H181FF13
5H181FF14
5H181FF25
5H181FF32
5H181FF35
5H181LL01
5H181LL07
5H181LL08
5H181MB12
(57)【要約】
【課題】視覚障害者の歩行・移動時の安全性の確保に資する技術を提供する。
【解決手段】ナビゲーション装置は、点字ブロックの位置情報を含む、点字ブロックに関する情報を記憶する記憶部と、ナビゲーション装置の利用者の現在位置を取得する制御部と、利用者の現在位置の周辺にある点字ブロックに関する情報であって、利用者が点字ブロックの利用可否を判断するための情報である点字ブロック情報を生成し、利用者に案内させる案内部と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ナビゲーション装置であって、
点字ブロックの位置情報を含む、点字ブロックに関する情報を記憶する記憶部と、
前記ナビゲーション装置の利用者の現在位置を取得する制御部と、
前記利用者の現在位置の周辺にある前記点字ブロックに関する情報であって、前記利用者が点字ブロックの利用可否を判断するための情報である点字ブロック情報を生成し、前記利用者に案内させる案内部と、
を備える、ナビゲーション装置。
【請求項2】
請求項1に記載のナビゲーション装置であって、
前記記憶部は、前記点字ブロックに関する情報として、点字ブロック上または点字ブロック周辺に存在する障害物の有無を含み、
前記案内部は、前記障害物の有無を含む前記点字ブロック情報を生成する、ナビゲーション装置。
【請求項3】
請求項2に記載のナビゲーション装置であって、
前記制御部は、さらに、
前記利用者とは異なる第三者から、点字ブロック上または点字ブロック周辺における障害物の情報を取得した際に、当該情報を用いて、前記記憶部内の前記障害物の有無を更新し、
前記第三者または路上カメラから、点字ブロックが含まれる画像を取得し、前記画像を画像解析することで点字ブロック上または点字ブロック周辺における障害物が検出された際に、当該検出内容を用いて、前記記憶部内の前記障害物の有無を更新する、ナビゲーション装置。
【請求項4】
請求項1に記載のナビゲーション装置であって、
前記記憶部は、前記点字ブロックに関する情報として、点字ブロック上または点字ブロック周辺における人通りの多さを表す混雑状況を含み、
前記案内部は、前記混雑状況を含む前記点字ブロック情報を生成する、ナビゲーション装置。
【請求項5】
請求項4に記載のナビゲーション装置であって、
前記制御部は、さらに、前記利用者とは異なる、複数の第三者の現在位置をそれぞれ取得し、取得した各現在位置を用いて点字ブロック上または点字ブロック周辺における人通りの多さを演算し、当該演算内容を用いて、前記記憶部内の前記混雑状況を更新する、ナビゲーション装置。
【請求項6】
請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のナビゲーション装置であって、
前記制御部は、さらに、前記利用者とは異なる、複数の第三者の現在位置をそれぞれ取得し、
前記案内部は、さらに、
前記利用者の現在位置と、前記複数の第三者の各現在位置とを用いて、前記利用者とすれ違う可能性がある前記第三者である特定第三者を求め、
前記利用者に対して、前記特定第三者とすれ違う時間と、場所と、の少なくとも一方を知らせるための情報である第1すれ違い情報を生成し、前記利用者に案内させ、
前記特定第三者に対して、前記利用者とすれ違う時間と、場所と、の少なくとも一方を知らせるための情報である第2すれ違い情報を生成し、前記特定第三者に案内させる、ナビゲーション装置。
【請求項7】
請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のナビゲーション装置であって、
前記記憶部は、施設に関する情報を記憶する施設情報データベースを含み、
前記案内部は、前記点字ブロック情報に加えてさらに、前記点字ブロック情報に含まれる点字ブロック周辺に存在する前記施設の情報を生成し、前記利用者に案内させる、ナビゲーション装置。
【請求項8】
請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のナビゲーション装置であって、
前記記憶部は、リンクの接続関係とリンクコストとを記憶する道路データベースを含み、
さらに、前記道路データベースを用いて経路を探索する経路探索部を備え、
前記経路探索部は、前記道路データベースのリンクコストを、前記点字ブロックに関する情報を用いて補正した上で、前記利用者から指定された出発地から目的地までの経路を求め、
前記案内部は、前記点字ブロック情報に加えてさらに、前記経路探索部により算出された前記経路を案内するための経路情報を生成し、前記利用者に案内させる、ナビゲーション装置。
【請求項9】
ナビゲーション方法であって、情報処理装置が、
前記ナビゲーション装置の利用者の現在位置を取得する工程と、
点字ブロックの位置情報を含む、点字ブロックに関する情報を参照する工程と、
前記利用者の現在位置の周辺にある前記点字ブロックに関する情報であって、前記利用者が点字ブロックの利用可否を判断するための情報である点字ブロック情報を生成し、前記利用者に案内させる工程と、
を備える、ナビゲーション方法。
【請求項10】
コンピュータプログラムであって、情報処理装置に、
前記ナビゲーション装置の利用者の現在位置を取得するステップと、
点字ブロックの位置情報を含む、点字ブロックに関する情報を参照するステップと、
前記利用者の現在位置の周辺にある前記点字ブロックに関する情報であって、前記利用者が点字ブロックの利用可否を判断するための情報である点字ブロック情報を生成し、前記利用者に案内させるステップと、
を実行させる、コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、点字ブロック情報を案内する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
歩道や駅等の施設において、視覚障害者を誘導するために地面や床面に付された点字ブロックが知られている。この点字ブロックには、足裏の触感覚で認識できるような突起が表面に付されている。例えば、特許文献1には、点字ブロックに付された点状突起の色を所定の規則に沿って配列しコード化することで、当該点字ブロックをカメラで撮影して画像認識処理した際に、コードに紐づけられた案内情報を出力することが可能な情報提供装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-15036号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
視覚障害者は、点字ブロックの感触を足裏で、あるいは白杖を介して手で認識しつつ、点字ブロックに沿って歩くことで安全に移動できるが、点字ブロックの上に自転車等の障害物が設置されている場合は、障害物が設置された点字ブロックを避けるほかない。そして、障害物が設置された点字ブロックを避けた場合、視覚障害者は、たどるべき点字ブロックの位置を見失ってしまい、歩行・移動時の安全性を確保することが困難となるという課題があった。特許文献1には、このような課題について何ら考慮されていない。なお、このような課題は、点字ブロックの上に障害物が設置されている場合に限らず、何らかの原因で点字ブロックが利用できない場合の全般に共通する。
【0005】
本発明は、上述した課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、視覚障害者の歩行・移動時の安全性の確保に資する技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
【0007】
(1)本発明の一形態によれば、ナビゲーション装置が提供される。このナビゲーション装置は、点字ブロックの位置情報を含む、点字ブロックに関する情報を記憶する記憶部と、前記ナビゲーション装置の利用者の現在位置を取得する制御部と、前記利用者の現在位置の周辺にある前記点字ブロックに関する情報であって、前記利用者が点字ブロックの利用可否を判断するための情報である点字ブロック情報を生成し、前記利用者に案内させる案内部と、を備える。
【0008】
この構成によれば、案内部は、利用者の現在位置の周辺にある点字ブロックに関する情報であって、利用者が点字ブロックの利用可否を判断するための情報である点字ブロック情報を生成し、利用者に案内させる。このため利用者(視覚障害者)は、点字ブロック情報を用いて、点字ブロックの利用可否を、現場に到達することなく事前に判断できるため、例えば、障害物がある等の理由によって利用不可能な点字ブロックがある経路を避けた経路を選択することができる。この結果、本構成によれば、視覚障害者の歩行・移動時の安全性の確保に資する技術を提供できる。
【0009】
(2)上記形態のナビゲーション装置において、前記記憶部は、前記点字ブロックに関する情報として、点字ブロック上または点字ブロック周辺に存在する障害物の有無を含み、前記案内部は、前記障害物の有無を含む前記点字ブロック情報を生成してもよい。
この構成によれば、案内部は、障害物の有無を含む点字ブロック情報を案内させるため、利用者は、点字ブロック上または点字ブロック周辺に存在する障害物の有無を知ることができる。
【0010】
(3)上記形態のナビゲーション装置において、前記制御部は、さらに、前記利用者とは異なる第三者から、点字ブロック上または点字ブロック周辺における障害物の情報を取得した際に、当該情報を用いて、前記記憶部内の前記障害物の有無を更新し、前記第三者または路上カメラから、点字ブロックが含まれる画像を取得し、前記画像を画像解析することで点字ブロック上または点字ブロック周辺における障害物が検出された際に、当該検出内容を用いて、前記記憶部内の前記障害物の有無を更新してもよい。
この構成によれば、制御部は、利用者とは異なる第三者から取得した障害物の情報を用いて、点字ブロックに関する情報を更新できる。また、制御部は、第三者または路上カメラから取得した画像を画像解析することで、障害物を自動的に検出し、点字ブロックに関する情報を更新できる。
【0011】
(4)上記形態のナビゲーション装置において、前記記憶部は、前記点字ブロックに関する情報として、点字ブロック上または点字ブロック周辺における人通りの多さを表す混雑状況を含み、前記案内部は、前記混雑状況を含む前記点字ブロック情報を生成してもよい。
この構成によれば、案内部は、点字ブロック上または点字ブロック周辺における人通りの多さを表す混雑状況を含む点字ブロック情報を案内させるため、利用者は、点字ブロック上または点字ブロック周辺の混雑状況を知ることができる。このため、利用者は、点字ブロック情報を用いて、混雑状況を現場に到達することなく事前に知ることができるため、例えば、人通りが多い経路を避けた経路を選択することができる。この結果、本構成によれば、視覚障害者の歩行・移動時の安全性の確保により一層資する技術を提供できる。
【0012】
(5)上記形態のナビゲーション装置において、前記制御部は、さらに、前記利用者とは異なる、複数の第三者の現在位置をそれぞれ取得し、取得した各現在位置を用いて点字ブロック上または点字ブロック周辺における人通りの多さを演算し、当該演算内容を用いて、前記記憶部内の前記混雑状況を更新してもよい。
この構成によれば、制御部は、複数の第三者の現在位置から、点字ブロック上または点字ブロック周辺における人通りの多さを演算し、演算内容を用いて自動的に、点字ブロックに関する情報を更新できる。
【0013】
(6)上記形態のナビゲーション装置において、前記制御部は、さらに、前記利用者とは異なる、複数の第三者の現在位置をそれぞれ取得し、前記案内部は、さらに、前記利用者の現在位置と、前記複数の第三者の各現在位置とを用いて、前記利用者とすれ違う可能性がある前記第三者である特定第三者を求め、前記利用者に対して、前記特定第三者とすれ違う時間と、場所と、の少なくとも一方を知らせるための情報である第1すれ違い情報を生成し、前記利用者に案内させ、前記特定第三者に対して、前記利用者とすれ違う時間と、場所と、の少なくとも一方を知らせるための情報である第2すれ違い情報を生成し、前記特定第三者に案内させてもよい。
この構成によれば、案内部はさらに、利用者に対して、特定第三者とすれ違う時間と、場所と、の少なくとも一方を知らせるための情報である第1すれ違い情報を利用者に案内させる。このため、利用者は、第1すれ違い情報を用いて、特定第三者に助けを求めることができる。また、案内部はさらに、特定第三者に対して、利用者とすれ違う時間と、場所と、の少なくとも一方を知らせるための情報である第2すれ違い情報を案内させる。このため、特定第三者は、第2すれ違い情報から利用者(介助を必要としている視覚障害者)の存在を知ることができ、第2すれ違い情報(すれ違う時間、場所)を用いて、利用者(介助を必要としている視覚障害者)を介助することができる。
【0014】
(7)上記形態のナビゲーション装置において、前記記憶部は、施設に関する情報を記憶する施設情報データベースを含み、前記案内部は、前記点字ブロック情報に加えてさらに、前記点字ブロック情報に含まれる点字ブロック周辺に存在する前記施設の情報を生成し、前記利用者に案内させてもよい。
この構成によれば、案内部は、点字ブロック情報に加えてさらに、点字ブロック情報に含まれる点字ブロック周辺に存在する施設の情報を利用者に案内させるため、利用者における利便性を向上できる。
【0015】
(8)上記形態のナビゲーション装置において、前記記憶部は、リンクの接続関係とリンクコストとを記憶する道路データベースを含み、さらに、前記道路データベースを用いて経路を探索する経路探索部を備え、前記経路探索部は、前記道路データベースのリンクコストを、前記点字ブロックに関する情報を用いて補正した上で、前記利用者から指定された出発地から目的地までの経路を求め、前記案内部は、前記点字ブロック情報に加えてさらに、前記経路探索部により算出された前記経路を案内するための経路情報を生成し、前記利用者に案内させてもよい。
この構成によれば、経路探索部は、道路データベースのリンクコストを、点字ブロックに関する情報を用いて補正した上で、利用者から指定された出発地から目的地までの経路を求める。このため、経路探索部は、例えば、障害物のある点字ブロックを含むリンクのリンクコストを上げる等の補正を行うことによって、安全な点字ブロックを多く通る経路を探索できる。また、案内部は、このようにして探索された経路を案内させるため、視覚障害者の歩行・移動時の安全性の確保により一層資する技術を提供できる。
【0016】
なお、本発明は、種々の態様で実現することが可能であり、例えば、点字ブロック情報を生成及び/または案内する情報処理装置、点字ブロック情報を利用して経路探索を行う経路探索装置、これら各装置の機能を実現するために情報処理装置において実行される方法、これら各装置を含むシステム、これら各装置やシステムの機能を実現するためのコンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを配布するためのサーバ装置、そのコンピュータプログラムを記憶した一時的でない記憶媒体等の形態で実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の一実施形態としてのナビゲーションシステムの構成を例示した説明図である。
図2】利用者端末の構成を例示した説明図である。
図3】案内処理の手順を示すシーケンス図である。
図4】すれ違い情報を用いた案内の一例を示す図である。
図5】点字ブロック情報及び施設情報を用いた案内の一例を示す図である。
図6】ナビゲーションシステムの効果について説明する図である。
図7】第2実施形態のナビゲーションシステムの構成を例示した説明図である。
図8】第3実施形態のナビゲーションシステムの構成を例示した説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
A.第1実施形態:
図1は、本発明の一実施形態としてのナビゲーションシステム1の構成を例示した説明図である。ナビゲーションシステム1は、主として視覚障害者に対して、点字ブロックの利用可否を判断するための情報である「点字ブロック情報」を案内するシステムである。点字ブロック情報には、例えば、次の(a1)~(a3)に示す情報のうちの少なくとも1つが含まれている。以降では、情報a1~a3の全てが含まれる場合を例示して説明する。
(a1)点字ブロックが安全か否か、
(a2)点字ブロック上、あるいは、点字ブロック周辺における障害物の有無、
(a3)点字ブロック上、あるいは、点字ブロック周辺における混雑状況。
【0019】
図1に示すように、ナビゲーションシステム1の利用者は、次の(b1)~(b3)に示す属性に振り分けられる。
(b1)属性1:視覚障害者等の、点字ブロック情報の案内を必要とする利用者、
(b2)属性2:視覚障害を有さない利用者であって、ナビゲーションシステム1が点字ブロック情報を生成するために用いる情報を提供する利用者、
(b3)属性なし:ナビゲーションシステム1により提供されるサービスを利用しない非利用者。非利用者は、混雑状況を算出するために用いられる位置情報のみをナビゲーションシステム1に提供する。
【0020】
図1に示すように、ナビゲーションシステム1は、ナビゲーション装置10と、複数の利用者それぞれの利用者端末30とを備えている。以降の説明では、利用者端末30の例として、属性1の利用者1の利用者端末30aと、属性2の利用者2の利用者端末30bと、属性3の非利用者の利用者端末30cと、の1つずつを例示して説明する。なお、利用者端末30a,30b,30cの数は任意に変更できる。また、利用者端末30a,30b,30cとしてそれぞれスマートフォンを例示するが、利用者端末は、車載ナビゲーション装置、ウェアラブルデバイス等の任意のデバイスとしてよい。
【0021】
ナビゲーション装置10は、利用者端末30a,30b,30cと協働して、後述の案内処理を実行する。ナビゲーション装置10は、有線通信によってインターネットINTに接続されている。利用者端末30a,30b,30cは、それぞれ、通信キャリアBSを介した無線通信によってインターネットINTに接続されている。通信キャリアBSには、送受信アンテナや、無線基地局、交換局が含まれる。すなわち、ナビゲーション装置10、利用者端末30a,30b,30cは、インターネットINTを介して相互に通信することができる。
【0022】
ナビゲーション装置10は、いわゆるサーバとして構成されている。ナビゲーション装置10は、CPU110と、通信部120と、ROM/RAM130と、記憶部140とを備えており、各部は図示しないバスにより相互に接続されている。CPU110は、ROM130に格納されているコンピュータプログラムをRAM130に展開して実行することにより、ナビゲーション装置10の各部を制御するほか、制御部111、案内部112としても機能する。制御部111は、後述の案内処理において、利用者端末30a,30b,30cのそれぞれと通信し、利用者端末30a,30b,30cのそれぞれから情報を取得し、記憶部140内の各データベースを更新する。以降、データベースを単に「DB」とも呼ぶ。案内部112は、後述の案内処理において、点字ブロック情報を生成し、属性1の利用者1に案内させる。
【0023】
通信部120は、他の装置との間における、図示しない通信インターフェースを介した通信を制御する。他の装置には、利用者端末30a,30b,30cのほか、図示しない他のサーバ等が含まれ得る。
【0024】
記憶部140は、ハードディスク、フラッシュメモリ、メモリカードなどで構成される。記憶部140には、車両道路DB141と、歩行者道路DB142と、地図DB143と、点字ブロックNWDB144と、点字ブロック混雑NWDB145と、施設情報DB146と、口コミ情報DB147と、が記憶されている。
【0025】
車両道路DB141は、車両用の道路ネットワークデータが格納されたデータベースである。歩行者道路DB142は、歩行者用の道路ネットワークデータが格納されたデータベースである。道路ネットワークデータには、交差点の位置や駅等のランドマークの位置を表す「ノード」に関するノード情報と、ノード間をつなぐ道路を表す「リンク」に関するリンク情報と、が含まれる。ノード情報には、ノードの位置情報、ノードの種類、ノードの名称、その他ノードの情報等が含まれる。リンク情報には、移動手段毎のリンクコスト(当該リンクが表す道路の平均移動時間)、リンクの種類、リンクの名称、リンクの状態、その他リンクの情報等が含まれる。なお、車両道路DB141及び歩行者道路DB142は「道路データベース」に相当する。地図DB143は、地図画像を表すデータを格納するデータベースである。地図画像を表すデータには、地形、建物、道路の形状等、地図表示のために必要な情報が含まれている。
【0026】
点字ブロックNW(ネットワーク)DB144は、点字ブロックの位置情報が格納されたデータベースである。点字ブロックNWDB144は、次の(c1),(c2)の少なくともいずれか一方の態様で、点字ブロックの位置情報を保持している。態様c1の場合は、点字ブロックの有無が関連付けられた歩行者道路DB142内のリンクの位置を、当該点字ブロックの位置情報とみなすことができる。以降では、態様c1を用いる場合を例示して説明する。
(c1)点字ブロックNWDB144内に記憶された各点字ブロックデータと、歩行者道路DB142内のリンク情報とを関連付ける。
(c2)点字ブロックNWDB144内に点字ブロックの位置情報そのもの(例えば緯度経度)を保持する。
なお、点字ブロックNWDB144には、点字ブロックの位置情報のほか、各点字ブロックが指し示す情報の内容(例えば、誘導ブロック、警告ブロック等)が記憶されていてもよい。
【0027】
点字ブロック混雑NW(ネットワーク)DB145は、点字ブロックNWDB144に記憶されている各点字ブロックについて、各点字ブロック上、または、各点字ブロック周辺における混雑状況が格納されるデータベースである。ここで「混雑状況」とは、人通りの多さを表す任意の指標である。点字ブロック混雑NWDB145は、点字ブロックNWDB144及び歩行者道路DB142と関連付けられており、後述の案内処理において、点字ブロックごとの混雑状況がリアルタイムに更新されていく。
【0028】
施設情報DB146は、施設に関する情報が格納されたデータベースである。施設に関する情報には、施設の位置情報のほか、施設の種類、施設の名称、施設に関する詳細情報(営業時間、施設の評価等)等が含まれている。なお、施設には、店舗のほか、公共交通機関の乗り場(例えば、駅やバス停)も含まれる。
【0029】
口コミ情報DB147は、点字ブロックに関する口コミが格納されるデータベースである。点字ブロックに関する口コミは、点字ブロック情報a1~a3を求めるために使用可能な口コミ情報である。口コミ情報DB147は、例えば、情報a2(障害物の有無)を直接示す口コミとして「〇〇駅西口前の点字ブロックに自転車が放置されている」、「〇〇駅東口前の点字ブロック周辺が下水工事で封鎖されている」等の口コミ情報を含んでいる。口コミ情報DB147は、さらに、情報a1(点字ブロックが安全か否か)を判断するために使用可能な口コミとして「〇〇駅西口前には、音の出る信号機(視覚障害者用信号機)がある」、「〇〇駅東口は階段が多く、バリアフリー化されていない」等の口コミ情報を含んでいてもよい。口コミ情報DB147は、点字ブロックNWDB144及び歩行者道路DB142と関連付けられており、後述の案内処理において、点字ブロックごとの口コミがリアルタイムに更新されていく。
【0030】
ナビゲーション装置10の通信部120に記憶された、点字ブロックNWDB144と、点字ブロック混雑NWDB145と、口コミ情報DB147とを総称して「点字ブロックに関する情報」とも呼ぶ。
【0031】
図2は、利用者端末30の構成を例示した説明図である。図2では、利用者端末30の一例として属性1の利用者端末30aを例示して説明するが、属性2の利用者端末30bや、非利用者の利用者端末30cについても、利用者端末30aと同様の構成を有する。利用者端末30aは、CPU310と、通信部320と、ROM/RAM330と、記憶部340と、入出力部350と、現在位置取得部360とを備えており、各部は図示しないバスにより相互に接続されている。
【0032】
CPU310は、ROM330に格納されているコンピュータプログラムをRAM330に展開して実行することにより利用者端末30aの各部を制御するほか、処理部311としても機能する。処理部311は、ナビゲーション装置10と協働して後述の案内処理を実行し、利用者に対して、利用者の属性(b1,b2参照)に応じた案内を行う。
【0033】
通信部320は、ナビゲーション装置10など、他の装置との間における、図示しない通信インターフェースを介した通信を制御する。記憶部340は、ハードディスク、フラッシュメモリ、メモリカードなどで構成される。入出力部350は、利用者端末30aと利用者との間の情報の入出力に使用される種々のインターフェースである。入出力部350としては、例えば、入力部としてのタッチパネル、操作ボタン、マイク、出力部としてのタッチパネル、液晶パネル、スピーカ、LED(Light Emitting Diode)インジケータ等を採用できる。現在位置取得部360は、GPS(Global Positioning System/全地球測位システム)やQZSS(Quasi-Zenith Satellite System/準天頂衛星システム)を構成する人工衛星から送信された電波を受信し、利用者端末30aの現在位置を表す現在位置情報(緯度および経度)を取得する。
【0034】
図3は、案内処理の手順を示すシーケンス図である。図3では、図示の便宜上、ナビゲーション装置10を「装置10」と表し、利用者端末30を「端末30」と表す。また、区別のため、属性1の利用者端末30aを太枠で囲み、属性2の利用者端末30bを破線枠で囲んでいる。
【0035】
ステップS100において、非利用者の利用者端末30cは、ナビゲーション装置10に対して、端末30cの位置情報(端末30cの現在位置取得部360により取得された現在位置情報)を送信する。ステップS100は、所定の間隔で自動的に行われる。
【0036】
ステップS102において、ナビゲーション装置10の制御部111は、次の(d1)~(d3)の手順によって、混雑状況を演算し、DBを更新する。
(d1)ステップS100で取得した利用者端末30cの位置情報を、歩行者道路DB142内のリンクと照合する。
(d2)照合されたリンクについて他の利用者から既に取得済の複数の位置情報と合わせて、当該リンクの混雑状況(人通りの多さを表す指標)を演算により求める。
(d3)当該リンクに紐づけられた点字ブロック混雑NWDB145内の混雑状況を更新する。
【0037】
ステップS110において、属性2の利用者端末30bは、利用者2からの口コミの投稿を契機として、ナビゲーション装置10に対して、投稿された口コミ情報に加えて、利用者の属性(2)と、端末30bの位置情報(端末30bの現在位置取得部360により取得された現在位置情報)とを送信する。なお、利用者の属性は、ナビゲーションシステム1によって提供されるアプリケーションを利用者端末30にインストールした後、各利用者によって設定される。
【0038】
ステップS112において、ナビゲーション装置10の制御部111は、ステップS110で取得した利用者端末30bの位置情報を用いて、上述した手順d1~d3を実行することで混雑状況を演算し、DBを更新する。また、制御部111は、次の(e1),(e2)の手順によって口コミ情報を用いてDBを更新する。
(e1)ステップS110で取得した利用者端末30bの位置情報を、歩行者道路DB142内のリンクと照合する。
(e2)照合されたリンクに紐づけられた口コミ情報DB147内の口コミを、ステップS110で取得した口コミ情報を用いて更新する。
【0039】
なお、ステップS110,S112と共に、またはステップS110,S112に代えて、制御部111は、画像解析によって口コミ情報DB147を更新してもよい。具体的には、制御部111は、不特定多数の第三者(本システムの利用者に限らない)からWEB上やSNS上に投稿された点字ブロックを含む画像や、路上カメラにより撮影された画像のうち点字ブロックを含む画像、車載カメラにより撮影された画像のうち点字ブロックを含む画像を取得する。制御部111は、取得した画像を画像解析することで、点字ブロック上または点字ブロック周辺における障害物を検出する。制御部111は、障害物が検出された場合、障害物の位置情報を歩行者道路DB142内のリンクと照合し、照合されたリンクに紐づけられた口コミ情報DB147の口コミとして、画像解析により障害物が検出された旨を記憶すればよい。
【0040】
上述したステップS100~S112(図3:破線枠内)は、以降説明するステップとは独立して、逐次行われる。なお、ステップS100,S102と、ステップS110,S112との実行順序は、逆でもよい。これにより、記憶部140内の点字ブロック混雑NWDB145内の混雑状況と、口コミ情報DB147内の口コミとは、リアルタイムに更新されていく。
【0041】
ステップS120において、属性1の利用者端末30aは、利用者1からの案内要求操作を契機として、ナビゲーション装置10に対して、利用者の属性(1)と、端末30aの位置情報(端末30aの現在位置取得部360により取得された現在位置情報)とを送信する。案内要求操作としては任意の操作を採用でき、例えば、音声コマンド入力や、利用者端末30aの画面に対する所定操作を採用できる。
【0042】
ステップS122において、ナビゲーション装置10の案内部112は、すれ違い情報を演算する。具体的には、案内部112は、次の(f1),(f2)の手順によってすれ違い情報を演算する。
(f1)ステップS110(図3:破線枠内)は逐次実行されているため、属性2の利用者端末30bの位置情報は複数存在する。案内部112は、ステップS120で取得した属性1の利用者端末30aの位置情報と、ステップS110で取得した属性2の複数の利用者端末30bのそれぞれの位置情報と、を用いて、属性1の利用者端末30aを中心とした所定範囲内(例えば、半径XXメートル圏内、Xは任意の文字列や数字)に存在する属性2の利用者端末30bを算出する。算出された利用者端末30bの利用者2を、利用者端末30aの利用者1とすれ違う可能性がある「特定第三者」とも呼ぶ。
(f2)案内部112は、利用者端末30aの利用者1が、利用者端末30bの特定第三者とすれ違う時間(すれ違い時間)と、場所(すれ違い場所)とを算出する。例えば、すれ違い時間と、すれ違い場所は、端末30aの位置情報と端末30bの位置情報とから得られる両者間の距離から算出できる。また、すれ違い時間と、すれ違い場所は、端末30aの位置情報の変化から推定された利用者1の移動方向及び移動速度と、端末30bの位置情報の変化から推定された特定第三者の移動方向及び移動速度と、を用いて算出してもよい。以降の例では、すれ違い時間とすれ違い場所の両方を算出する場合を例示するが、すれ違い時間と、すれ違い場所とは、いずれか一方のみが算出される構成でもよい。
【0043】
図4は、すれ違い情報を用いた案内の一例を示す図である。図3のステップS124において、ナビゲーション装置10の案内部112は、属性2の特定第三者に対する案内データを生成する。ステップS124で生成される案内データを「第2すれ違い情報」とも呼ぶ。第2すれ違い情報は、特定第三者が、属性1の利用者1とすれ違う時間と、場所と、の少なくとも一方を表す情報(ステップS122で演算されたすれ違い情報)であり、例えば、図4(右側)のような態様とできる。図4の例では、第2すれ違い情報は、利用者端末30bに表示された画像W1である。画像W1には、特定第三者が属性1の利用者1とすれ違う場所を表す文字列A1と、地図上に表示された特定第三者の現在位置を表すシンボルA3と、同じ地図上に表示された属性1の利用者1のシンボルA2と、が含まれている。
【0044】
なお、画像W1は、属性1の利用者1のシンボルA2のアイコンをタップ操作した際に、利用者1の詳細情報が閲覧できるように構成されてもよい。利用者1の詳細情報とは、例えば、介助のための声掛けに役立つ利用者1の外見的な特徴(年齢、性別、身長、髪型、服装等)である。この場合、利用者1は、自身の詳細情報を公開するか否か、及び、公開する場合は詳細情報の設定を、予めナビゲーション装置10に対して行っておけばよい。なお、画面W1はあくまで一例であり、案内部112は、画像W1の一部(文字列A1、シンボルA1,A2)を省略してもよく、第2すれ違い情報を画像以外の態様(例えば音声)としてもよい。
【0045】
図3のステップS126において、ナビゲーション装置10の案内部112は、ステップS124で生成した案内データ(第2すれ違い情報)を、特定第三者の利用者端末30bに送信する。ステップS128において、特定第三者の利用者端末30bは、案内データを出力する。この結果、図4で説明した通り、特定第三者の利用者端末30bには、第2すれ違い情報を表す画像W1が表示される。
【0046】
図3のステップS130において、ナビゲーション装置10の案内部112は、属性1の利用者端末30aの現在位置周辺の点字ブロック情報を検索する。具体的には、案内部112は、ステップS120で取得した利用者端末30aの位置情報を用いて口コミ情報DB147を検索し、利用者端末30aの現在位置周辺の点字ブロックについての、情報a1(点字ブロックが安全か否か)と、情報a2(障害物の有無)とを取得する。また、案内部112は、ステップS120で取得した利用者端末30aの位置情報を用いて点字ブロック混雑NWDB145を検索し、利用者端末30aの現在位置周辺の点字ブロックについての、情報a3(混雑状況)を取得する。ここで「現在位置周辺の点字ブロック」とは、現在位置を中心とした所定範囲内に存在する複数の点字ブロックを意味する。所定範囲は、任意に定めることができ、利用者1によって設定可能とされてもよい。
【0047】
ステップS132において、ナビゲーション装置10の案内部112は、施設情報DB146から、ステップS130で検索対象となった点字ブロック(換言すれば、現在位置周辺の点字ブロック)の周辺にある施設情報を検索する。
【0048】
ステップS134において、ナビゲーション装置10の案内部112は、属性1の利用者1に対する案内データを生成する。ステップS134で生成される案内データには、第1すれ違い情報と、点字ブロック情報と、点字ブロック周辺の施設情報(以降、単に「施設情報」とも呼ぶ)と、が含まれている。
【0049】
案内部112は、ステップS122で演算したすれ違い情報から、案内データのうちの第1すれ違い情報を生成する。「第1すれ違い情報」は、利用者1が、特定第三者とすれ違う時間と、場所と、の少なくとも一方を表す情報であり、例えば、図4(左側)のような態様とできる。図4の例では、第1すれ違い情報は、利用者端末30aから音声出力されるメッセージV1である。メッセージV1は、「X秒後に属性2の利用者とすれ違います」というように、利用者1が特定第三者とすれ違う時間を通知する態様とできる。また、メッセージV1は、「Xメートル先に属性2の利用者がいます」というように、利用者1が特定第三者とすれ違う場所を通知する態様としてもよい。
【0050】
なお、図4のメッセージV1と、画像W1の文字列A1とでは、属性1の利用者1に案内されている距離(Xメートル)は、属性2の特定第三者に案内されている距離(XXメートル)よりも短い。このようにする場合、ステップS122において案内部112は、すれ違い時間と、すれ違い場所との演算を、利用者1と特定第三者とのそれぞれに対して個別に(換言すれば、属性に応じて個別に)行えばよい。このようにすれば、視覚障害者である利用者1に対しては、比較的近い距離で第1すれ違い情報の案内がされるため、利用者1が特定第三者に介助を求めやすくなる。一方、視覚障害を持たない特定第三者に対しては、比較的遠い距離で第2すれ違い情報の案内がされるため、特定第三者が画像W1の地図を参照しつつ利用者1を探しに向かう、といった積極的な介助を促すこともできる。
【0051】
図5は、点字ブロック情報及び施設情報を用いた案内の一例を示す図である。案内部112は、ステップS130で検索した点字ブロック情報から、案内データのうちの点字ブロック情報を生成する。点字ブロック情報は、上述した情報a1(点字ブロックが安全か否か)と、情報a2(障害物の有無)と、情報a3(混雑状況)とのうちの、少なくとも1つ以上を含む情報である。点字ブロック情報は、例えば、利用者端末30aから音声出力されるメッセージV2,V3(図5)に示すような態様とできる。メッセージV2は、「左手Xメートル先に安全な点字ブロックがあります」というように、利用者1に安全な点字ブロックの位置を案内する態様である。メッセージV2は、「右手の点字ブロックには障害物があります」または「右手の点字ブロックは混雑しています」というように、利用者1に障害物の有無や混雑状況を案内する態様である。このような案内V2,V3がされれば、利用者1は左手に進み、安全な点字ブロックを選択できる。換言すれば、右手に進んで障害物(または混雑)に遭遇することを回避できる。
【0052】
案内部112は、ステップS132で検索した施設情報から、案内データのうちの施設情報を生成する。施設情報は、例えば、利用者端末30aから音声出力されるメッセージV4(図5)に示すような態様とできる。メッセージV5は、「現在進行中の点字ブロックを直進すると、XXメートル先に薬局があります。さらにXXメートル先にコンビニエンスストアがあります」というように、利用者1の現在位置周辺の点字ブロックの周辺にある施設の情報を案内する。
【0053】
なお、利用者1は、どのような案内データを要望するかを予め設定可能な構成としてもよい。この場合、利用者1は、例えば、次の(g1)~(g4)に示すような項目を予めナビゲーション装置10に設定しておき、図3のステップS134において案内部112は、設定内容に応じた案内データを生成すればよい。
(g1)第1すれ違い情報、点字ブロック情報、点字ブロック周辺の施設情報のうち、利用者1が案内を希望する情報と、希望しない情報との指定。
(g2)点字ブロック情報に含まれる情報a1,a2,a3のうち、利用者1が案内を希望する情報と、希望しない情報との指定。
(g3)誘導か注意喚起かの指定(例えば、安全な点字ブロックへの誘導を希望する、危険な点字ブロックに対する注意喚起を希望する、両方を希望する)。
(g4)案内すべき施設情報の絞り込み条件の指定(例えば、薬局のみ案内)。
【0054】
図3のステップS136において、ナビゲーション装置10の案内部112は、ステップS134で生成した案内データ(第1すれ違い情報、点字ブロック情報、施設情報)を、利用者1の利用者端末30aに送信する。ステップS138において、利用者1の利用者端末30aは、取得した案内データを、順次、音声出力する。この結果、図4及び図5で説明した通り、利用者1の利用者端末30aには、メッセージV1~V4が出力される。なお、ステップS136における案内データの送信、及び、ステップS138における案内データの出力は、所定条件(例えば、利用者1が案内を出力すべき地点に到達したか否か)に応じて、分割して送信あるいは出力されてもよい。
【0055】
図6は、ナビゲーションシステム1の効果について説明する図である。このように、第1実施形態のナビゲーションシステム1によれば、ナビゲーション装置10の案内部112は、利用者1の現在位置の周辺にある点字ブロックに関する情報であって、利用者1が点字ブロックの利用可否を判断するための情報である点字ブロック情報a1~a3を生成し、利用者1に案内させる。このため利用者1(視覚障害者)は、点字ブロック情報a1~a3を用いて、点字ブロックの利用可否を、現場に到達することなく事前に判断できるため、例えば、障害物がある等の理由によって利用不可能な点字ブロックがある経路を避けた経路を選択することができる。この結果、ナビゲーションシステム1によれば、視覚障害者の歩行・移動時の安全性の確保に資する技術を提供できる。
【0056】
また、ナビゲーション装置10の案内部112は、障害物の有無(情報a2)を含む点字ブロック情報を案内させるため、利用者1は、点字ブロック上または点字ブロック周辺に存在する障害物の有無を知ることができる。さらに、ナビゲーション装置10の案内部112は、点字ブロック上または点字ブロック周辺における人通りの多さを表す混雑状況(情報a3)を含む点字ブロック情報を案内させるため、利用者1は、点字ブロック上または点字ブロック周辺の混雑状況を知ることができる。このため、利用者1は、点字ブロック情報を用いて、混雑状況を現場に到達することなく事前に知ることができるため、例えば、人通りが多い経路を避けた経路を選択することができる。この結果、ナビゲーションシステム1によれば、視覚障害者の歩行・移動時の安全性の確保により一層資する技術を提供できる。
【0057】
さらに、ナビゲーション装置10の案内部112は、利用者1に対して、特定第三者とすれ違う時間と、場所と、の少なくとも一方を知らせるための情報である第1すれ違い情報を利用者1に案内させる(図4)。このため、利用者1は、第1すれ違い情報を用いて、特定第三者に助けを求めることができる。また、ナビゲーション装置10の案内部112はさらに、特定第三者に対して、利用者1とすれ違う時間と、場所と、の少なくとも一方を知らせるための情報である第2すれ違い情報を案内させる。このため、特定第三者は、第2すれ違い情報から利用者1(介助を必要としている視覚障害者)の存在を知ることができ、第2すれ違い情報(すれ違う時間、場所)を用いて、利用者1(介助を必要としている視覚障害者)を介助することができる。
【0058】
さらに、ナビゲーション装置10の案内部112は、点字ブロック情報a1~a3に加えてさらに、点字ブロック情報に含まれる点字ブロック周辺に存在する施設の情報を利用者1に案内させるため、利用者1における利便性を向上できる。
【0059】
さらに、ナビゲーション装置10の制御部111は、利用者1とは異なる第三者から取得した障害物の情報を用いて、点字ブロックに関する情報を更新できる(図3:ステップS112)。さらに、制御部111は、第三者または路上カメラから取得した画像を画像解析することで、障害物を自動的に検出し、点字ブロックに関する情報を更新できる(図3:ステップS112)。さらに、制御部111は、複数の第三者の現在位置から、点字ブロック上または点字ブロック周辺における人通りの多さを演算し、演算内容を用いて自動的に、点字ブロックに関する情報を更新できる(図3:ステップS102,S112)。
【0060】
B.第2実施形態:
図7は、第2実施形態のナビゲーションシステム1Aの構成を例示した説明図である。第2実施形態のナビゲーションシステム1Aは、属性1の利用者1に対して、第1実施形態で説明した案内に加えてさらに、安全な点字ブロックを多く通る経路を案内できる。第2実施形態のナビゲーションシステム1Aは、第1実施形態で説明した構成において、ナビゲーション装置10に代えてナビゲーション装置10Aを備えている。ナビゲーション装置10Aは、CPU110に代えてCPU110Aを備える。CPU110Aは、制御部111と、案内部112に加えてさらに、経路探索部113を有している。
【0061】
経路探索部113は、図3のステップS120において、利用者1から、利用者の属性(1)と、端末30aの位置情報(端末30aの現在位置取得部360により取得された現在位置情報)に加えてさらに、出発地と、目的地を取得する(図7)。
【0062】
経路探索部113は、図3のステップS128とS130との間において、利用者1から取得した出発地から目的地までの経路探索を実行する。経路探索の際、経路探索部113は、歩行者道路DB142のリンクコストを、口コミ情報DB147を用いて補正する。具体的には、経路探索部113は、口コミ情報DB147に基づき、障害物がある点字ブロックや、混雑した点字ブロックがあるリンクのリンクコストを増加させる、または、障害物がない点字ブロックや、混雑していない点字ブロックがあるリンクのリンクコストを減少させる補正を行う。その後、経路探索部113は、リンクコスト補正後の歩行者道路DB142を用いて、出発地から目的地までの経路を探索する。このようにして得られた経路は、安全な点字ブロックを多く通る経路となる(図7)。案内部112は、図3のステップS134において、探索された経路をさらに含む案内データを生成する。
【0063】
なお、第2実施形態の場合、ステップS130において案内部112は、探索された経路周辺の点字ブロック情報a1~a3を検索してもよい。同様に、ステップS132において案内部112は、探索された経路周辺の施設情報を検索してもよい。
【0064】
このように、ナビゲーションシステム1Aの構成は種々の変更が可能であり、ナビゲーション装置10Aは、安全な点字ブロックを多く通る経路を探索して案内可能な構成とされてもよい。このような第2実施形態のナビゲーションシステム1Aにおいても、上述した第1実施形態と同様の効果を奏することができる。さらに、第2実施形態のナビゲーションシステム1Aによれば、ナビゲーション装置10Aの経路探索部113は、道路データベース(歩行者道路DB142)のリンクコストを、点字ブロックに関する情報(口コミ情報DB147)を用いて補正した上で、利用者1から指定された出発地から目的地までの経路を求める。このため、経路探索部113は、例えば、障害物のある点字ブロックを含むリンクのリンクコストを上げる等の補正を行うことによって、安全な点字ブロックを多く通る経路を探索できる。また、案内部112は、このようにして探索された経路を案内させるため、視覚障害者の歩行・移動時の安全性の確保により一層資する技術を提供できる。
【0065】
C.第3実施形態:
図8は、第3実施形態のナビゲーションシステム1Bの構成を例示した説明図である。第3実施形態のナビゲーションシステム1Bは、第1実施形態で説明した構成において、ナビゲーション装置10に代えてナビゲーション装置10Bを備えている。ナビゲーション装置10Bは、記憶部140に代えて記憶部140Bを備える。記憶部140Bは、第1実施形態で説明した車両道路DB141、歩行者道路DB142、及び地図DB143を有していない。
【0066】
図8に示すように、車両道路DB141、歩行者道路DB142、及び地図DB143は、インターネットINTに接続されたクラウドサーバ上(ナビゲーション装置10Bとは異なる他のサーバ)に記憶されている。車両道路DB141、歩行者道路DB142、及び地図DB143は、同一のサーバ上に記憶されていてもよく、異なるサーバ上に記憶されていてもよい。ナビゲーション装置10Bは、これらDBを保持するサーバと通信して、車両道路DB141、歩行者道路DB142、及び地図DB143から情報を取得しつつ、図3で説明した処理を実行する。
【0067】
このように、ナビゲーションシステム1Bの構成は種々の変更が可能であり、複数のサーバ装置が協働することによって、図3で説明した処理が実行されてもよい。図8の例では、車両道路DB141等が他のサーバ上にある場合を例示したが、他のDB(点字ブロックNWDB144、点字ブロック混雑NWDB145、施設情報DB146、口コミ情報DB147)が他のサーバ上にあってもよく、他の機能部(制御部111、案内部112)が他のサーバ上にあってもよい。このような第3実施形態のナビゲーションシステム1Bにおいても、上述した第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
【0068】
D.変形例:
上記実施形態において、ハードウェアによって実現されるとした構成の一部をソフトウェアに置き換えるようにしてもよく、逆に、ソフトウェアによって実現されるとした構成の一部をハードウェアに置き換えるようにしてもよい。その他、以下のような変形も可能である。
【0069】
・変形例1:
上記実施形態では、ナビゲーションシステム1,1A,1Bの構成を例示した。しかし、ナビゲーションシステムの構成は任意の態様を採用できる。例えば、ナビゲーション装置10,10A,10Bは、複数のサーバ装置により構成されたクラウドサーバであってもよい。例えば、利用者端末30は、図1で例示したスマートフォンのほかにも、パーソナルコンピュータ、ナビゲーション専用装置、ゲーム機、ウェアラブルデバイス等の種々の装置を採用できる。例えば、属性1の利用者端末30aと、属性2の利用者端末30bと、非利用者の利用者端末30cとは、それぞれ種類の異なる装置であってもよい。
【0070】
・変形例2:
上記実施形態では、ナビゲーション装置10,10A,10Bの構成を例示した。しかし、上記実施形態におけるサーバの構成はあくまで一例であり、任意の態様を採用することができる。例えば、ナビゲーション装置は、その構成要素の一部を省略または変更すること、構成要素を付加することができる。ナビゲーション装置が備える各DBのうちの少なくとも一部は、他のサーバや他の内部/外部記憶装置に記憶されていてもよい。上述した各DBの構成についても、任意に変更することが可能であり、項目の追加/削除/変更や、データの格納形式の変更等が可能である。ここで、データの格納形式の変更は、テーブルの分割/変更や、リレーションの持たせ方の変更を含む。
【0071】
・変形例3:
上記実施形態では、案内処理(図3)について、処理手順の一例を挙げて説明した。しかし、これら処理手順は種々の変更が可能であり、各ステップにおける処理内容の追加/省略/変更をしてもよく、ステップの実行順序を変更してもよい。
【0072】
例えば、案内処理(図3)のステップS138では、第1すれ違い情報と、点字ブロック情報と、点字ブロック周辺の施設情報とを、音声で出力することとした。しかし、音声に代えて(または音声と共に)画像表示によって出力してもよい。画像表示によれば、利用者1の同伴者において、案内内容を確認できる。また、音声に代えて、振動によって出力してもよい。例えば、点字ブロック情報を振動で出力する場合は、次の(h1)~(h3)のようにできる。
(h1)処理部311は、安全な点字ブロックの方向に利用者端末30aが向けられた場合に、利用者端末30aを振動させる、
(h2)処理部311は、利用者1が安全な点字ブロックに近づくにつれて、さらに振動を強くする、
(h3)処理部311は、利用者1が安全な点字ブロックの位置に到達した場合、所定回数(例えば2回)振動したのち、振動を停止させる。
同様に、第1すれ違い情報を振動で出力する場合、処理部311は、利用者1が特定第三者とすれ違うタイミングで、上記(h1)~(h3)とは異なるパターンで、利用者端末30aを振動させればよい。
【0073】
例えば、ステップS134,S136における第1すれ違い情報の生成及び案内は省略してもよい。この場合、ステップS124,S126,S128についても同様に省略してよい。
【0074】
例えば、ステップS134,S136における点字ブロック周辺の施設情報の生成及び案内は省略してもよい。この場合、ナビゲーション装置の施設情報DB146は省略してもよい。
【0075】
上記第1~第3実施形態で説明した構成と、上記変形例1~3で説明した構成とは、組み合わせてもよい。例えば、第2実施形態で説明した構成において、第3実施形態で説明した複数のサーバ装置が協働する構成を採用してもよい。
【0076】
・変形例4:
本発明は、上述の実施形態や実施例、変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、実施例、変形例中の技術的特徴は、上述の課題の一部または全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部または全部を達成するために、適宜、差し替えや組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
【0077】
本発明は、以下の形態としても実現することが可能である。
[適用例1]
ナビゲーション装置であって、
点字ブロックの位置情報を含む、点字ブロックに関する情報を記憶する記憶部と、
前記ナビゲーション装置の利用者の現在位置を取得する制御部と、
前記利用者の現在位置の周辺にある前記点字ブロックに関する情報であって、前記利用者が点字ブロックの利用可否を判断するための情報である点字ブロック情報を生成し、前記利用者に案内させる案内部と、
を備える、ナビゲーション装置。
[適用例2]
適用例1に記載のナビゲーション装置であって、
前記記憶部は、前記点字ブロックに関する情報として、点字ブロック上または点字ブロック周辺に存在する障害物の有無を含み、
前記案内部は、前記障害物の有無を含む前記点字ブロック情報を生成する、ナビゲーション装置。
[適用例3]
適用例2に記載のナビゲーション装置であって、
前記制御部は、さらに、
前記利用者とは異なる第三者から、点字ブロック上または点字ブロック周辺における障害物の情報を取得した際に、当該情報を用いて、前記記憶部内の前記障害物の有無を更新し、
前記第三者または路上カメラから、点字ブロックが含まれる画像を取得し、前記画像を画像解析することで点字ブロック上または点字ブロック周辺における障害物が検出された際に、当該検出内容を用いて、前記記憶部内の前記障害物の有無を更新する、ナビゲーション装置。
[適用例4]
適用例1から適用例3のいずれか一項に記載のナビゲーション装置であって、
前記記憶部は、前記点字ブロックに関する情報として、点字ブロック上または点字ブロック周辺における人通りの多さを表す混雑状況を含み、
前記案内部は、前記混雑状況を含む前記点字ブロック情報を生成する、ナビゲーション装置。
[適用例5]
適用例4に記載のナビゲーション装置であって、
前記制御部は、さらに、前記利用者とは異なる、複数の第三者の現在位置をそれぞれ取得し、取得した各現在位置を用いて点字ブロック上または点字ブロック周辺における人通りの多さを演算し、当該演算内容を用いて、前記記憶部内の前記混雑状況を更新する、ナビゲーション装置。
[適用例6]
適用例1から適用例5のいずれか一項に記載のナビゲーション装置であって、
前記制御部は、さらに、前記利用者とは異なる、複数の第三者の現在位置をそれぞれ取得し、
前記案内部は、さらに、
前記利用者の現在位置と、前記複数の第三者の各現在位置とを用いて、前記利用者とすれ違う可能性がある前記第三者である特定第三者を求め、
前記利用者に対して、前記特定第三者とすれ違う時間と、場所と、の少なくとも一方を知らせるための情報である第1すれ違い情報を生成し、前記利用者に案内させ、
前記特定第三者に対して、前記利用者とすれ違う時間と、場所と、の少なくとも一方を知らせるための情報である第2すれ違い情報を生成し、前記特定第三者に案内させる、ナビゲーション装置。
[適用例7]
適用例1から適用例6のいずれか一項に記載のナビゲーション装置であって、
前記記憶部は、施設に関する情報を記憶する施設情報データベースを含み、
前記案内部は、前記点字ブロック情報に加えてさらに、前記点字ブロック情報に含まれる点字ブロック周辺に存在する前記施設の情報を生成し、前記利用者に案内させる、ナビゲーション装置。
[適用例8]
適用例1から適用例7のいずれか一項に記載のナビゲーション装置であって、
前記記憶部は、リンクの接続関係とリンクコストとを記憶する道路データベースを含み、
さらに、前記道路データベースを用いて経路を探索する経路探索部を備え、
前記経路探索部は、前記道路データベースのリンクコストを、前記点字ブロックに関する情報を用いて補正した上で、前記利用者から指定された出発地から目的地までの経路を求め、
前記案内部は、前記点字ブロック情報に加えてさらに、前記経路探索部により算出された前記経路を案内するための経路情報を生成し、前記利用者に案内させる、ナビゲーション装置。
[適用例9]
ナビゲーション方法であって、情報処理装置が、
前記ナビゲーション装置の利用者の現在位置を取得する工程と、
点字ブロックの位置情報を含む、点字ブロックに関する情報を参照する工程と、
前記利用者の現在位置の周辺にある前記点字ブロックに関する情報であって、前記利用者が点字ブロックの利用可否を判断するための情報である点字ブロック情報を生成し、前記利用者に案内させる工程と、
を備える、ナビゲーション方法。
[適用例10]
コンピュータプログラムであって、情報処理装置に、
前記ナビゲーション装置の利用者の現在位置を取得するステップと、
点字ブロックの位置情報を含む、点字ブロックに関する情報を参照するステップと、
前記利用者の現在位置の周辺にある前記点字ブロックに関する情報であって、前記利用者が点字ブロックの利用可否を判断するための情報である点字ブロック情報を生成し、前記利用者に案内させるステップと、
を実行させる、コンピュータプログラム。
【符号の説明】
【0078】
1,1A,1B…ナビゲーションシステム
10,10A,10B…ナビゲーション装置
30,30a,30b,30c…利用者端末
110,110A…CPU
111…制御部
112…案内部
113…経路探索部
120…通信部
130…ROM/RAM
140,140B…記憶部
141…車両道路DB
142…歩行者道路DB
143…地図DB
144…点字ブロックNWDB
145…点字ブロック混雑NWDB
146…施設情報DB
147…口コミ情報DB
310…CPU
311…処理部
320…通信部
330…ROM/RAM
340…記憶部
350…入出力部
360…現在位置取得部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8