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特開2024-3978情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024003978
(43)【公開日】2024-01-16
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/10 20230101AFI20240109BHJP
【FI】
G06Q10/10
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022103370
(22)【出願日】2022-06-28
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-11-28
(71)【出願人】
【識別番号】300050367
【氏名又は名称】株式会社日立ハイテクフィールディング
(74)【代理人】
【識別番号】110002860
【氏名又は名称】弁理士法人秀和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】向井 健太
(72)【発明者】
【氏名】浅野 健一
(72)【発明者】
【氏名】三城 多佳記
(72)【発明者】
【氏名】山本 法男
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA11
(57)【要約】
【課題】文書を柔軟に管理し、業務運営との整合性を取ることを可能にする。
【解決手段】情報処理装置は、文書の入力を受け付けることと、文書について規定の手続を受け付けた後または時間軸上での規定の経過を検知した後に、文書を変更できないように管理することと、を実行する制御部を備える。この文書の入力は、文書が正規の文書の代用である仮の文書であることが指定された仮の文書の入力を含む。制御部は、管理されている仮の文書に対応する正規の文書の入力を受け付けることをさらに実行する。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
文書の入力を受け付けることと、
前記文書について規定の手続を受け付けた後または時間軸上での規定の経過を検知した後に、前記文書を変更できないように管理することと、
を実行する制御部を備え、
前記文書の入力は、前記文書が正規の文書の代用である仮の文書であることが指定された仮の文書の入力を含み、
前記制御部は、管理されている前記仮の文書に対応する前記正規の文書の入力を受け付けることをさらに実行する、情報処理装置。
【請求項2】
第1の文書の入力を受け付けることと、
前記第1の文書に対応付けて管理される第2の文書の入力を受け付けることと、
前記第1の文書および前記第2の文書の少なくとも一方について規定の手続を受け付けた後または時間軸上での規定の経過を検知した後に、前記第1の文書および前記第2の文書を変更できないように管理することと、
を実行する制御部を備え、
前記第2の文書の入力は、前記第2の文書が正規の第2の文書の代用である仮の第2の文書であることが指定された仮の第2の文書の入力を含み、
前記制御部は、管理されている前記仮の第2の文書に対応する前記正規の第2の文書の入力を受け付けることをさらに実行する、情報処理装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記仮の第2の文書に含まれる所定の情報と前記正規の第2の文書に含まれる所定の情報とを照合することを実行し、
前記照合において不一致が検知された場合に、前記正規の第2の文書の入力を停止する請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記仮の第2の文書の入力が受け付けられ、前記正規の第2の文書の入力が未完であることを所定の態様で表示する請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
コンピュータが、文書の入力を受け付けることと、
前記文書について規定の手続を受け付けた後または時間軸上での規定の経過を検知した後に、前記文書を変更できないように管理することと、
を実行し、
前記文書の入力は、前記文書が正規の文書の代用である仮の文書であることが指定された仮の文書の入力を含み、
前記コンピュータは、管理されている前記仮の文書に対応する前記正規の文書の入力を受け付けることをさらに実行する、情報処理方法。
【請求項6】
コンピュータが、第1の文書の入力を受け付けることと、
前記第1の文書に対応付けて管理される第2の文書の入力を受け付けることと、
前記第1の文書および前記第2の文書の少なくとも一方について規定の手続を受け付けた後または時間軸上での規定の経過を検知した後に、前記第1の文書および前記第2の文書を変更できないように管理することと、
を実行し、
前記第2の文書の入力は、前記第2の文書が正規の第2の文書の代用である仮の第2の文書であることが指定された仮の第2の文書の入力を含み、
前記コンピュータは、管理されている前記仮の第2の文書に対応する前記正規の第2の文書の入力を受け付けることをさらに実行する、情報処理方法。
【請求項7】
前記コンピュータは、前記仮の第2の文書に含まれる所定の情報と前記正規の第2の文書に含まれる所定の情報とを照合することを実行し、
前記照合において不一致が検知された場合に、前記正規の第2の文書の入力を停止する請求項6に記載の情報処理方法。
【請求項8】
前記コンピュータは、前記仮の第2の文書の入力が受け付けられ、前記正規の第2の文書の入力が未完であることを所定の態様で表示する請求項6に記載の情報処理方法。
【請求項9】
コンピュータに、文書の入力を受け付けることと、
前記文書について規定の手続を受け付けた後または時間軸上での規定の経過を検知した後に、前記文書を変更できないように管理することと、
を実行させ、
前記文書の入力は、前記文書が正規の文書の代用である仮の文書であることが指定された仮の文書の入力を含み、
前記コンピュータに、管理されている前記仮の文書に対応する前記正規の文書の入力を受け付けることをさらに実行させる、プログラム。
【請求項10】
コンピュータに、第1の文書の入力を受け付けることと、
前記第1の文書に対応付けて管理される第2の文書の入力を受け付けることと、
前記第1の文書および前記第2の文書の少なくとも一方について規定の手続を受け付けた後または時間軸上での規定の経過を検知した後に、前記第1の文書および前記第2の文書を変更できないように管理することと、
を実行させ、
前記第2の文書の入力は、前記第2の文書が正規の第2の文書の代用である仮の第2の文書であることが指定された仮の第2の文書の入力を含み、
前記コンピュータに、管理されている前記仮の第2の文書に対応する前記正規の第2の文書の入力を受け付けることをさらに実行させる、プログラム。
【請求項11】
前記コンピュータに、前記仮の第2の文書に含まれる所定の情報と前記正規の第2の文書に含まれる所定の情報とを照合することを実行させ、
前記照合において不一致が検知された場合に、前記正規の第2の文書の入力を停止させる請求項10に記載のプログラム。
【請求項12】
前記コンピュータに、前記仮の第2の文書の入力が受け付けられ、前記正規の第2の文書の入力が未完であることを所定の態様で表示させる請求項10に記載のプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、スキャンデータを保存するスキャンデータのデータベースと、端末を用いて作成された電子データを保存する電子データのデータベースと、前記スキャンデータのデータベースと前記電子データのデータベースとを一体的に管理する管理プログラムと、を有するシステムが提案されている(例えば、下記特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007-140865号公報
【特許文献2】特開2018-56926号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来の技術では、文書が新たに登録されると、改ざんが禁止される。しかし、システムが登録された文書の改訂または改ざん等の変更を厳格に禁止すると、そのような文書を用いた業務運営との整合性がとれない場合が生じ得る。開示の実施の形態の側面は、文書を柔軟に管理し、業務運営との整合性を取ることを可能にする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
開示の実施の形態の1つの側面は、情報処理装置によって例示される。この情報処理装置は、文書の入力を受け付けることと、前記文書について規定の手続を受け付けた後または時間軸上での規定の経過を検知した後に、前記文書を変更できないように管理することと、を実行する制御部を備える。前記文書の入力は、前記文書が正規の文書の代用である仮の文書であることが指定された仮の文書の入力を含み、前記制御部は、管理されている仮の文書に対応する正規の文書の入力を受け付けることをさらに実行する。
【発明の効果】
【0006】
本情報処理装置は、文書を柔軟に管理し、業務運営との整合性を取ることを可能にする。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、文書管理システムのブロック図である。
図2図2は、管理プログラムの管理用データを示す図である。
図3図3は、管理プログラムが発行済の報告書をスキャン報告書データとして管理する手順を示したフローを示す図である。
図4図4は、電子報告書データとして作成された報告書を電子報告書データベースで管理するフローを示した図である。
図5図5は、履歴管理プログラムの履歴管理のフローを示す図である。
図6図6は、文書管理サーバによって電子報告書データとスキャン報告書データを合わせて登録する処理を例示する図である。
図7図7は、スキャン報告書データに仮添付フラグが設定された場合に、正規のスキャン報告書データが本添付されるときの処理を例示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
<第1の実施の形態>
以下、図1から図5に基づいて本発明の一実施の形態に係る文書管理システム1を説明する。図1は、文書管理システム1のブロック図である。本実施の形態における文書管理システム1は、報告書を取り扱うシステムを前提として説明するが、文書管理システム1が取り扱う対象は、報告書に限らず会計書類、社内文書、契約書などの書類であっても構わない。特に、一定の期間、保管しなければならない書類がより好ましい。
【0009】
文書管理システム1は、各種データを保管すると共に保管されたデータを管理する文書管理サーバ10、タイムスタンプ認定機関60との間でタイムスタンプに関するやり取りを行うタイムスタンプサーバ20、紙で印刷された報告書を読み取るスキャナ30、文字や数字を入力する端末40、必要な報告書を印刷するプリンタ50を有する。文書管理サーバ10は、情報処理装置として、以下の情報処理方法を実行する。
【0010】
文書管理サーバ10は、スキャナ30で報告書をスキャンしたスキャン報告書データを保管するスキャン報告書データベース100と、端末40から入力して作成した電子報告書データを保管する電子報告書データベース200と、スキャン報告書データベース100と電子報告書データベース200とを管理する管理プログラム300を有する。管理プログラム300は、後で詳細に説明する。また、文書管理サーバ10は、Central Processing Unit(CPU)とメモリを有する。CPUは、メモリ上に実行可能に展開された管
理プログラム300により、以下の処理を実行する。以下、CPUによる処理は単に文書管理サーバ10による処理として説明される。ただし、管理プログラム300が以下の処理を実行する、ということもできる。また、CPUとメモリとは、合わせて制御部とも呼ばれる。さらに、本実施の形態では、電子報告書データとスキャン報告書データとは総称して、報告書データと呼ばれる。
【0011】
タイムスタンプサーバ20は、日付や時刻に関して一定の条件を満たすことで付与された日付や時刻が正確であることを証明するタイムスタンプを管理運営するタイムスタンプ認定機関60との間でタイムスタンプの発行を依頼し、付与されたタイムスタンプ付きデータを受け取る。なお、タイムスタンプ認定機関60との間で、タイムスタンプサーバ20がタイムスタンプ認定機関60とのやり取りを行うサーバとして事前に設定や登録などが必要であるときは、その手続きを済ませておく。なお、タイムスタンプサーバ20は、文書管理サーバ10にその機能を持たすようにすれば、省略することも可能である。タイムスタンプサーバ20を文書管理サーバ10と別にしておくと、システム管理上またはセキュリティ上の観点から好ましい場合が多い。
【0012】
スキャナ30は、書面にて発行された報告書をスキャンしてスキャン報告書データに変換する。スキャナ30は、一定の解像度で報告書をスキャンできれば、どのようなものでも構わない。また、スキャナ30は、スキャン報告書データを作成できれば、コピー機、複合機などであってもよい。
【0013】
端末40は、キーボードやマウスなどで電子報告書を作成するにあたり、文字や数字などが入力できるものである。また、端末40には、タブレット、ノートパソコン等のパーソナルコンピュータ、スマートフォンなどのようにネットワークを介して文書管理サーバ10と通信手段(図示なし)を介して電子報告書データを入力するような端末も含まれる。
【0014】
プリンタ50は、報告書を印刷するものである。スキャン報告書データで保管されている報告書は、スキャン報告書データの形式で印刷される。また、電子報告書データで保管されている報告書は、電子報告書データの形式で印刷される。しかし、スキャン報告書データを電子報告書データの形式で、又は電子報告書データをスキャン報告書データの形式
でそれぞれ印刷することは、管理プログラム300によって禁止されている。
【0015】
図2は、管理プログラム300の管理用データ3000の1つのレコードを示す図である。管理用データ3000の1つのレコードは、報告書名3001、報告日3002、管理開始日時3003、管理終了日時3004、履歴情報3005、報告書種類3006、および仮添付フラグ3007の各項目を含む構造である。管理用データ3000の各レコードは、電子報告書データまたはスキャン報告書データのそれぞれ対応付けて保存される。
【0016】
報告書名3001は、スキャン報告書データ及び電子報告書データで作成したそれぞれの報告書名である。文書管理サーバ10は、管理用データ3000において報告書名3001が共通するスキャン報告書データと電子報告書データを互いに関連付けて処理することができる。ただし、文書管理サーバ10は、スキャン報告書データおよび電子報告書データにユニークな識別情報を付与してもよい。そして、文書管理サーバ10は、互いに関連付けて処理するスキャン報告書データの識別情報と電子報告書データの識別情報とを組み合わせて保存してもよい。文書管理サーバ10は、スキャン報告書データの識別情報と電子報告書データの識別情報を管理用データ3000に含めてもよい。報告日3002は、スキャン報告書データ及び電子報告書データで作成したそれぞれの報告書の作成日である。
【0017】
管理開始日時3003は、保管すべき報告書である場合には、いつから保管を開始したかが必要となるため、その保管を開始した開始日時である。管理開始日時3003に開始日時が記載された報告書は、それ以降、追加、削除、変更などが禁止される。電子報告書データの管理開始日時3003は、電子報告書データに対する承認が実行されたときに設定される。また、スキャン報告書データの管理開始日時3003は、スキャン報告書データに対してタイムスタンプが付与されたときに設定される。また、本実施の形態においては、文書管理サーバ10は、カレンダにおいて月が変更となったとき、スキャン報告書データと電子報告書データに管理開始日時3003を設定し、スキャン報告書データと電子報告書データに対する追加、削除、変更、改訂および改ざん等を禁止する。以下、本実施の形態および後続の実施の形態では、文書に対する、追加、削除、変更、改訂および改ざん等を総称して文書に対する、変更という。
【0018】
管理終了日時3004は、登録済みの報告書データに対して、新しい履歴で報告書データが登録されたときに、それまで管理されていた報告書データの管理の終了日時を示す。すでに登録された報告書データに追加、削除、変更等をしたいときは、同じ履歴で管理することができないため、新しい履歴の報告書データが登録される。以降それまで最新の履歴の報告書は最新でなくなるので、管理終了日時3004は、それまで管理されていた報告書データが最新の履歴の報告書でなくなった日時を表す。管理終了日時3004が入力されたからといって、改訂、改ざん等を禁止する管理を終了するものではなく、引き続き改訂、改ざん等することはできない。なお、スキャン報告書データと電子報告書データが最新の報告書データであるときは、管理終了日時3004は、空欄となっている。
【0019】
履歴情報3005は、登録された報告書の履歴を表す。文書管理サーバ10は、初めて登録された報告書データの履歴を0とし、以後改訂された新たな報告書データが登録されるごとに1ずつ値を加算していく。履歴情報3005が更新されても、それ以前の履歴情報3005を含む管理用データ3000のレコードは削除されない。履歴情報3005が新しい履歴の番号になると、管理プログラム300を実行する文書管理サーバ10は、その新しい履歴情報3005を含む管理用データ3000のレコードを新たに作成し、管理用データ3000に追加する。すなわち、文書管理サーバ10は、登録され、管理開始日時3003が設定された報告書データの変更は認めないが、登録済みの報告書データに対
して、履歴情報3005が1だけ加算されて更新された管理用データ3000のレコードに対応付けられる、改訂された報告書データの登録を許容する。この場合に、更新前の管理用データ3000のレコードに対応付けられる、過去に登録済みの報告書データの変更は禁止される。
【0020】
報告書種類3006は、当該管理用データ3000のレコードで管理される報告書データがスキャン報告書データで作成した報告書であるか、電子報告書データで作成した報告書であるかを区別するものである。この区別により、スキャン報告書データで作成した報告書と電子報告書データで作成した報告書が文書管理サーバ10に保管されていても、それぞれの形式を保った状態で印刷することができる。
【0021】
仮添付フラグ3007は、当該レコードで管理される報告書データがスキャン報告書データである場合に、そのスキャン報告書データが仮添付のものであるか、本添付のものであるかを示す情報である。本添付のスキャン報告書データとは、通常の規定にしたがった正規のスキャン報告書をスキャンした報告書データをいう。正規のスキャン報告書は、例えば、社内規定、顧客との契約、業界の基準、または、行政で定められた規則等(以下、単に規則等)にしたがった様式で作成され、通常の業務遂行に用いられる正規の書面をいう。正規の書面は、例えば、直筆のサインを含む書面、押印がされた書面,ファクシミリ
によって送受信された書面ではない原本等である。
【0022】
一方、仮添付のスキャン報告書データとは、本添付のスキャン報告書データの代用として一時的に利用されるスキャン報告書データをいう。仮添付のスキャン報告書データは、例えば、通常の業務遂行に用いられる正規の書面をファクシミリで受信したデータ、または、ファクシミリで受信し印刷された書面をスキャンすることで作成されるデータである。正規の書面をファクシミリで受信したデータ、または、ファクシミリで受信し印刷された書面をスキャンして作成されたデータを正規のスキャン報告書データとすることが、例えば、上記規則等で認められないことがある。本実施の形態に係る文書管理システム1は、まず、第1の段階で、ファクシミリで受信した書面のように、正規の書面以外の書面をスキャンして作成されたスキャン報告書データの仮の登録を認める。そして、文書管理システム1は、その後、仮の登録がなされたスキャン報告書データに対して、正規の書面をスキャンして作成された本添付のスキャン報告書データの追加登録を受け付ける。
【0023】
文書管理システム1がこのような2段階でのスキャン報告書データの登録を認めるので、様々な組織または業務において、業務または処理が円滑化される。例えば、ユーザが正規の書面を入手できないが、正規の書面以外の書面を入手できる場合に、ユーザは正規の書面の受領を待つことなく、業務を円滑に遂行できる。なお、上記のように本実施の形態では、文書管理システム1は、仮添付のスキャン報告書データに対して、本添付のスキャン報告書データの追加登録を受け付ける。しかし、文書管理システム1は、このような処理に代えて、仮添付のスキャン報告書データに対して、本添付のスキャン報告書データによる差し替えを受け付けるようにしてもよい。
【0024】
管理用データ3000のそれぞれの項目3001~3006については、スキャン報告書データでは該当する項目に相当する部分を文字や数字に変換するプログラムが変換して自動的に入力するか、オペレータが報告書を見ながら入力する。電子報告書データでは、該当するデータが自動的に抽出されて入力される。また、項目3007の仮添付フラグについては、オペレータの指定にしたがって、文書管理サーバ10がその値を設定する。
【0025】
また、ここに示した以外に管理したい項目があれば、管理用データ3000に追加することができる。追加したい項目は、報告者、客先などどのような項目でも構わない。
【0026】
図3は、管理プログラム300が書面(書類ともいう)で発行済の報告書をスキャン報告書データとして管理する手順を示したフローを示す図である。文書管理サーバ10は、管理プログラム300にしたがって以下の処理を実行する。
【0027】
書類にて発行された報告書は、スキャナ30によりスキャン報告書データに変換される(S101)。具体的には、管理プログラム300を実行する文書管理サーバ10は、オペレータに、スキャナ30に報告書を設定し、スキャンを起動することを促す。このとき、報告書が一定の解像度でスキャンされていなかったり、報告書の一部がスキャンされていなかったり、又は、報告書が傾いた状態でスキャンされていたりなど一定条件に合致しているか否かが判断される(S102)。この判断は、管理プログラム300が自動的に判断してもよいし、オペレータがスキャン報告書データを目視して判断してもよい。例えば、文書管理サーバ10は、オペレータが目視して判断した結果を受け付ければよい。S101およびS102の処理は、文書管理サーバ10がスキャナ30を介して文書の入力を受け付けることの一例ということができる。
【0028】
一定条件を満たさない場合(S102でNの場合)は、再度報告書をスキャナ30でスキャンすることが促される。一方、一定条件を満たすと(S102でYの場合)、オペレータがスキャン報告書データで作成された報告書から、管理用データ3000で管理するのに必要な検索用データを端末40から入力する(S103)。必要な検索用データは、報告書名3001、報告日3002、報告書種類3006である。それらの項目は、管理プログラム300を実行する文書管理サーバ10が自動的に付与してもよい。例えば、管理プログラム300を実行する文書管理サーバ10は、スキャンされたデータの所定の位置から、報告書名3001を取得してもよい。また、文書管理サーバ10は、OSで管理される、処理当日の日付を報告日3002に設定すればよい。さらに、文書管理サーバ10は、スキャン報告書データを受け付けたときに、報告書種類3006をスキャン報告書データに設定してもよい。なお、このとき、文書管理サーバ10は、スキャン報告書データであるとの入力のみをオペレータから受け付けるようにしてもよい。さらに、報告書名3001が入力されると、文書管理サーバ10が自動的にスキャン報告書データありと入力してもよい。
【0029】
次に、文書管理サーバ10は、オペレータから仮添付の指定を受けたか否かを判定する(S104)。オペレータから仮添付の指定を受けると、文書管理サーバ10は、管理用データ3000の該当するレコードに、仮添付フラグをオンで設定する(S105)。S104の処理は、文書が正規の文書の代用である仮の文書であることが指定された仮の文書の入力の一例ということができる。
【0030】
スキャン報告書データは、タイムスタンプサーバ20に一時的に保存される。保存されたスキャン報告書データは、1時間ごとなど一定時間ごと、又はスキャン報告書データが3つなど一定容量となったときに処理される。例えば、タイムスタンプサーバ20は、タイムスタンプ認定機関60のコンピュータと通信を行って、上記一定容量となったスキャン報告書データに対して、タイムスタンプ認定機関60にタイムスタンプの付与を依頼する。タイムスタンプ認定機関60は、依頼されたスキャン報告書データそれぞれに対して、タイムスタンプを発行する(S106)。
【0031】
より具体的には、タイムスタンプサーバ20はタイムスタンプをスキャン報告書データに付与するための付与プログラムをタイムスタンプ認定機関60から提供されている。タイムスタンプサーバ20は、上記付与プログラムを実行することで、タイムスタンプ認定機関60にタイムスタンプの付与を依頼し、認証機関からタイムスタンプを取得し、スキャン報告書データに書き込む。タイムスタンプは、日付と時刻を有し、変更できない形式でスキャン報告書データに書き込まれる。
【0032】
タイムスタンプの日付や時刻の情報が付与されたスキャン報告書データは、報告書ごとにS103で入力された報告日3002とタイムスタンプの付与された日付や時刻の情報とが照合される。報告日3002とタイムスタンプが付与された日時が定められた日時以内の差であるか否かがチェックされる(S107)。文書管理サーバ10は、例えば、報告日3002における所定の時刻(午前零時、午後零時、午後12時等)と、タイムスタンプの日時との差を計算する。この報告日が、タイムスタンプが付与された日時を基準に定められた日時よりも超えている場合(S107でNの場合)には、文書管理サーバ10は、オペレータに、その理由を入力するように促し、入力を受け付ける。そして、文書管理サーバ10は、入力された理由をスキャン報告書データに記入(付加)する(S108)。
【0033】
文書管理サーバ10は、タイムスタンプが付与された日時が、報告日を基準に定められた日時以内である場合(S107でYの場合)及びスキャン報告書データに理由が付加された(S108)後、スキャン報告書データをスキャン報告書データベース100に登録する(S109)。文書管理サーバ10は、タイムスタンプが付与された日時を管理開始日時3003に設定し、履歴情報3005を0(ゼロ)に設定し、スキャン報告書データをスキャン報告書データベース100に登録し、管理する。タイムスタンプの日時の情報が付与されたスキャン報告書データは、スキャン報告書データベース100に登録されると変更禁止の対象として管理される。したがって、S106の処理によって、文書管理サーバ10は、タイムスタンプサーバ20およびタイムスタンプ認定機関60のコンピュータにより、文書データとしてのスキャン報告書データについて規定の手続を受け付けたといえる。ここで、規定の手続の一例は、タイムスタンプのスキャン報告書データへの付与である。したがって、S106からS108の処理の後、文書管理サーバ10は、スキャン報告書データを変更できないように管理する。
【0034】
ただし、本実施の形態では、仮添付フラグがオンに設定されたスキャン報告書データは、タイムスタンプの日時の情報が付与されてスキャン報告書データベース100に登録された後も、正規のスキャン報告書データを追加して、補完する対象となる。すなわち、仮添付フラグがされたスキャン報告書データは、タイムスタンプの日時の情報が付与されてスキャン報告書データベース100に登録された後も、本添付される正規のスキャン報告書データで変更可能である。スキャン報告書データベース100に登録されて変更禁止が開始されれば、スキャナ30でスキャンした発行した報告書は、処分しても構わない。また、文書管理サーバ10は、処分したか否かを管理用データ3000で処分の有無を管理する項目を設けて管理してもよい。
【0035】
上述のように、タイムスタンプの日時の情報が付与されてスキャン報告書データベース100に登録されたスキャン報告書データは、変更禁止の対象として管理される。ただし、タイムスタンプの日時の情報が付与されたスキャン報告書データがスキャン報告書データベース100に登録された時点では、文書管理サーバ10は、スキャン報告書データを変更禁止の対象としないようにしてもよい。例えば、スキャン報告書データが承認を受けたとき(図4参照)に、文書管理サーバ10は、承認を受けたスキャン報告書データを変更禁止の対象としてもよい。したがって、この場合には、承認を受けることがスキャン報告書データについての規定の手続の一例ということができる。その結果、承認を受けた後、文書管理サーバ10は、スキャン報告書データを変更できないように管理すればよい。
【0036】
図4は、電子報告書データとして作成された報告書を電子報告書データベース200で管理するフローを示した図である。
【0037】
オペレータは、端末40を使用して電子報告書データのあらかじめ決められた項目のう
ちの該当個所に数値データやコメントなどを入力する(S201)。端末40は、文書管理サーバ10に直接接続されている端末に限られない。ネットワーク等の通信手段を介して文書管理サーバ10に接続されている社内に存在しているパソコンなど、又は社外から通信手段を介して接続するタブレットやノートパソコンなどの携帯機器も端末40に含まれる。
【0038】
作成された電子報告書データは、文書管理サーバ10の電子報告書データベース200に保存される(S202)。この時点では、オペレータは、修正や変更が発生しても、保存した電子報告書データを修正し、または変更することができる。
【0039】
電子報告書データが完成したとき、オペレータはこの電子報告書データが客先に発行した又は発行した正式なものであることを明らかにするため、承認行為をおこなう(S203)。より具体的には、オペレータの操作により承認処理が起動される。承認処理は、管理プログラム300が有しているプログラム(機能)の1つである。承認処理では、文書管理サーバ10は、ネットワークを介してオペレータの上司や関係部署の関係者など、あらかじめ決められたルートで承認作業を行う。承認作業では、文書管理サーバ10が上記関係者からの承認を受け付けることで、承認行為が完了する。電子報告書データの承認が受け付けられると、承認者、承認日および承認時刻が記録される。そして、承認行為が完了すると、文書管理サーバ10は、電子報告書データに記載された該当個所から自動的にデータを抽出し、管理用データ3000の報告書名3001、報告日3002、管理開始日時3003、履歴情報3005、報告書種類3006の各項目に設定する。管理開始日時3003には、承認が完了した日時が入力される。また、承認により電子報告書データが新規登録となるので、履歴情報3005には、0(ゼロ)が入力される。管理開始日時3003に日時が入力されたので、その入力された日時から、その電子報告書データに対して同じ履歴番号における修正や変更等などの行為は禁止される。したがって、S203の処理によって、文書管理サーバ10は、電子報告書データについて規定の手続を受け付けたといえる。ここで、規定の手続の一例は、承認を受け付けることである。したがって、S203の処理の後、文書管理サーバ10は、電子報告書データを変更できないように管理する。なお、図4の処理で入力される電子報告書データに、スキャン報告書データが関連付けされている場合には、S203の処理の後、文書管理サーバ10は、電子報告書データに関連付けされたスキャン報告書データを変更できないように管理してもよい。
【0040】
すなわち、すでに説明したようにスキャン報告書データは、タイムスタンプが付与された日時で管理開始日時3003が入力され、修正や変更等などの行為が禁止される。ただし、電子報告書データが承認されたときに、タイムスタンプが付与されたスキャン報告書データが併せて承認され、修正や変更等などの改訂行為または改ざん行為が禁止されるようにしてもよい。なお、この場合も、スキャン報告書データベース100に登録されて変更禁止が開始され後も、文書管理サーバ10は、仮添付フラグが設定されたスキャン報告書データに対して、正規のスキャン報告書データの本添付を受け付ける。
【0041】
図5は、履歴管理プログラムの履歴管理のフローを示す図である。新たなスキャン報告書データ又は電子報告書データが作成されたときの履歴管理について説明する。なお、図5の処理にあたって、オペレータは、文書管理サーバ10のメイン画面を表示する。メイン画面では、例えば、仮添付のスキャン報告書データの一覧が表示される(S300)。したがって、オペレータは、本添付が未実施のスキャン報告書データの一覧を把握できる。すなわち、文書管理サーバ10は、例えば、メイン画面を表示する度に、本添付を実施するようにオペレータをフォローアップできる。文書管理サーバ10は、図3のスキャン報告書データをスキャン報告書データベース100で管理する処理または図4の電子報告書データを電子報告書データベース200で管理する処理の後、メイン画面の表示に戻る。S300の処理は、仮添付のスキャン報告書データの入力が受け付けられ、正規のスキ
ャン報告書データの入力が未完であることを所定の態様で表示することの一例ということができる。ここで、所定の態様とは、メイン画面を表示するときに、併せて、仮添付のスキャン報告書データの一覧を表示するような態様によって例示される。そして、文書管理サーバ10は、図3の処理によってスキャン報告書データを受け付け、図4の処理によって電子報告書データを受け付ける。すなわち、文書管理サーバ10は、新たな報告書データを受け付ける(S301)。
【0042】
新たな報告書データがスキャン報告書データの場合には、管理プログラム300を実行する文書管理サーバ10が例えば、図3のS103と同じ検索用データから報告書名を抽出する。また、電子報告書データの場合には、管理プログラム300を実行する文書管理サーバ10が例えば、電子報告書データの報告書名を抽出する。文書管理サーバ10は、抽出された報告書名が管理用データ3000に登録されている報告書名3001と同じ名称であるか否かをチェックする(S302)。管理用データ3000に同じ報告書名が存在しないときは(S302でNの場合)、文書管理サーバ10は、新しい報告書と判断し、新たな報告書データをスキャン報告書データベース100、又は電子報告書データベース200に登録する(S310)。
【0043】
管理用データ3000に同じ報告書名が既に存在しているとき(S302でYの場合)、文書管理サーバ10は、オペレータから、本添付を要求する操作があったか否かを判定する(S303)。上述のS105で説明したように、文書管理サーバ10は、タイムスタンプが付与されたスキャン報告書データを変更できないように管理する。また、S203で説明したように、文書管理サーバ10は、承認を受けた電子報告書データを変更できないように管理する。さらに、文書管理サーバ10は、承認を受けた電子報告書データに関連付けされたスキャン報告書データを変更できないように管理する。さらにまた、スキャン報告書データおよび電子報告書データのいずれかが入力された後、月例の締め日(例えば、月末)を経過する等、時間軸上で所定の時期または期間を経過することがある。本実施の形態では、文書管理サーバ10は、報告書データが入力後、月例の締め日等の所定の時期が経過するか、所定の期間以上が経過すると、報告書データを変更できないように管理する。しかしながら、本実施の形態の文書管理システム1では、文書管理サーバ10は、仮添付フラグの設定を受けたスキャン報告書データに対しては、例外的な処理を実行する。すなわち、文書管理サーバ10は、上記のようにタイムスタンプの付与、承認、あるいは、時間軸上での規定の経過を検知しても、本添付として、仮のスキャン報告書データに対する正規のスキャン報告書データの添付を許容する。ただし、書管理サーバ10は、本添付として、仮のスキャン報告書データから正規のスキャン報告書データに差し替えることを許容してもよい。
【0044】
すなわち、本添付を要求する操作を受けると(S303でY)、文書管理サーバ10は、S302で判定された報告書名3001の名称を基にして、仮添付されたスキャン報告書データをスキャン報告書データベース100から検索する。そして、文書管理サーバ10は、S301で新たに作成されたスキャン報告書と、仮添付されたスキャン報告書データの整合性を確認する(S311)。
【0045】
ここで、新たに作成されたスキャン報告書と、仮添付されたスキャン報告書データの整合性は、単に、報告書名3001の名称の一致によって判定されてもよい。また、整合性は、新たに作成されたスキャン報告書データと、仮添付されたスキャン報告書データの対応する所定部分を比較することで実行されてもよい。例えば、スキャン報告書データは、報告書が報告の対象とするシステムにおいてユニークに発行される管理番号を含む。また、スキャン報告書データは、報告書の作成者名(文字列)を含む。また、スキャン報告書データは、報告書を承認した承認者の直筆の署名を含む。ここでは、例えば、報告書が顧客サイトに設置されたシステムの保守管理報告書である場合を想定する。管理番号は、保
守管理対象のシステムからユニークに発行される。スキャンされる対象の保守管理報告書には、管理番号が印刷または記入されている。また、保守管理報告書には、保守管理担当者の氏名が印刷または記入される。さらに、保守管理報告書には、顧客サイトの顧客側責任者の氏名等が署名される。また、署名とともに、日付が記入される。
【0046】
文書管理サーバ10は、保守管理報告書の管理番号、作成者名(文字列)、承認者の直筆の署名等のうち少なくとも1つについて、新たに作成されたスキャン報告書と、仮添付されたスキャン報告書データとの間で比較すればよい。比較は、例えば、書面のスキャンにより生成される画像データ同士の比較による。これらの項目は、それぞれ、報告書ごとに配置が規定されている。そして、報告書の画像データ内の規定された位置で、これらの項目が所定の基準値以上のスコアで一致したときに、文書管理サーバ10は、新たに作成されたスキャン報告書データと、仮添付されたスキャン報告書データとの整合がとれていると判定すればよい。整合がとれている場合(S312でY)、文書管理サーバ10は、新たに作成されたスキャン報告書を本添付のデータとして、スキャン報告書データベース100に登録する(S313)。一方、整合がとれていない場合(S312でN)、文書管理サーバ10は、エラーを出力する(S314)。なお、文書管理サーバ10が整合性を単に報告書名3001の一致によって判定する場合には、S312の判定は省略され、S302において同一の報告書名が既に存在しているときに、直ちに、本添付が実施される(S313)。仮添付されたスキャン報告書データは、管理されている仮の第2の文書の一例である。また、新たに作成され、本添付されたスキャン報告書データは、正規の第2の文書の一例である。さらに、S313の処理は、管理されている仮の第2の文書に対応する正規の第2の文書の入力を受け付けることの一例といえる。
【0047】
S303でYの場合であって、S311からS313の処理は、管理されている仮の文書である仮添付されたスキャン報告書データに対応する、正規の文書である新たに作成されたスキャン報告書、すなわち、本添付のデータの入力を受け付けることの一例ということができる。また、S311の処理は、新たに作成されたスキャン報告書と、仮添付されたスキャン報告書データの所定の情報を照合することの一例ということができる。
【0048】
本添付が要求されない場合(S303でN)、文書管理サーバ10は、新たな報告書データが報告書データの改訂版か否かを判断する(S304)。報告書データの改訂版は、前に発行した報告書データの一部又は全部について追加、削除、変更等を行う必要が生じて、それに対応して新たに発行された報告書データである。しかし、本実施の形態では、文書管理サーバ10は、報告書でデータの改訂版の他に、既に発行された報告書データの参考資料を保存した参考ファイルの入力を受け付ける。このような参考資料としては、例えば、すでに登録された報告書データに記載した個所と異なる個所における装置の写真や客先の新たな担当者名など追加情報等が挙げられる。新たな報告書データが改訂版の報告書でないとき(S303でNの場合)、文書管理サーバ10は、参考ファイルとして新たな報告書データを登録する(S306)。すなわち、文書管理サーバ10は、その登録済みの報告書データが登録されているスキャン報告書データベース100又は電子報告書データベース200に、同じ報告書名3001のレコードに関連付けて、参考ファイルとして新たな報告書データを保存する。
【0049】
一方、改訂版の報告書である場合(S304でYの場合)、文書管理サーバ10は、管理用データ3000に新たな報告書として新たな報告書データを登録する。管理プログラム300は、管理用データ3000の同じ報告書名3001から、既に付与されている履歴情報3005を読み取って、それに1を加算した数字を新たな履歴情報3005とする。また、新たな報告書は、タイムスタンプが付与された日時又は承認日時が管理開始日時3003に入力される。管理開始日時3003が入力されたので、新たな報告書は最新の報告書として管理され、改ざんが禁止される。改訂されるまで最新であった報告書は、新
たな報告書に入力された管理開始日時3003と同じ時刻が改訂されるまで最新であった報告書の管理終了日時3004に入力される。
【0050】
以上述べたように、本実施形態の文書管理システム1では、文書管理サーバ10は、文書の一例として、スキャン報告書データの入力を受け付ける。そして、スキャン報告書データに対する規定の手続として、タイムスタンプの付与、または承認等がなされると、文書管理サーバ10は、スキャン報告書データを改訂禁止、改ざん防止等、変更禁止の対象とする。また、スキャン報告書データに対して、所定の時期が到来すること、または、所定の期間が経過することによって、文書管理サーバ10は、スキャン報告書データを変更禁止の対象とする。しかし、上述のように、スキャン報告書データに仮添付フラグが設定されると、文書管理サーバ10は、その後に、仮添付フラグが設定されたスキャン報告書データに対応する正規のスキャン報告書データの入力を受け付ける。したがって、本文書管理システム1は、変更禁止による厳格な文書の管理と、仮添付フラグの設定によるスキャン報告書データの例外的な取り扱いとによって、柔軟に文書を管理できる。例えば、スキャン報告書データが顧客の承認を要する文書であって、顧客先が遠隔地の場合に、顧客の承認を得た正規の文書を取得するまでに時間を要することがあり得る。また、顧客の承認を得た正規の文書を取得するまでに、例えば、月例の締め日(例えば、月末)を経過する場合がある。しかしながら、本実施の形態の文書管理システム1では、文書管理サーバ10は、一旦、仮添付フラグの設定を受けたスキャン報告書データを受け付け、許容された範囲で手続を進行させることが可能となる。
【0051】
また、文書管理サーバ10は、正規のスキャン報告書データに含まれる所定の情報としての、管理番号、作成者名(文字列)、承認者の直筆の署名等のうち少なくとも1つを仮添付フラグが設定されたスキャン報告書データのものと照合する。そして、文書管理サーバ10は、照合されるこれらのデータを比較することで、正規のスキャン報告書データの整合性を確認する。そして、文書管理サーバ10は、この照合において不一致が判断された場合、正規のスキャン報告書データの入力を停止する。したがって、文書管理サーバ10は、オペレータによって誤ったスキャン報告書データが正規のスキャン報告書データとして登録されることを抑制できる。
【0052】
さらに、文書管理サーバ10は、仮添付フラグが設定されたスキャン報告書データの入力が受け付けられ、正規のスキャン報告書データの入力が未完であるスキャン報告書データまたはスキャン報告書データが対応付けられる電子報告書データの存在を一覧で表示する。したがって、文書管理サーバ10は、正規のスキャン報告書データの入力が未完であることおよびその一覧をオペレータに認識させることができる。
【0053】
<第2の実施の形態>
以下、図6および図7を参照して、第2の実施の形態に係る文書管理システム1が説明される。上記第1の実施の形態では、スキャン報告書データに対する仮添付フラグによる柔軟な管理が例示された。ただし、第1の実施の形態では、スキャン報告書データと電子報告書データとは、それぞれ個別の処理で登録されている(図3図4)。第2の実施の形態では、文書管理サーバ10は、スキャン報告書データと電子報告書データとを合わせて管理する。
【0054】
図6は、文書管理サーバ10によって電子報告書データとスキャン報告書データを合わせて登録する処理を例示する図である。この処理では、文書管理サーバ10は、電子報告書データの入力を受け、入力された、電子報告書データを電子報告書データベース200に保存する(S401)。S401の処理は、図4のS201およびS202と同様である。S401の処理は、第1の文書の入力を受け付けることの一例ということができる。
【0055】
次に、文書管理サーバ10は、オペレータからの操作において、S401で入力された電子報告書データに関連するスキャン報告書データの添付があるか否かを判定する(S402)。オペレータからスキャン報告書データの添付があるとの指示を受けると(S402でY)、文書管理サーバ10は、スキャン報告書データの入力を受け、入力されたスキャン報告書データをスキャン報告書データベース100に登録する(S403)。S403の処理は、図3の処理と同様である。したがって、S403においては、オペレータの操作にしたがって、スキャン報告書データに仮添付フラグが設定される場合と、仮添付フラグが設定されない場合とがあり得る。S402、S403の処理は、第1の文書に対応付けて管理される第2の文書の入力を受け付けることの一例ということができる。
【0056】
なお、電子報告書データに関連するスキャン報告書データとは、例えば、端末40を介して入力される電子報告書データに対して、根拠となる報告書(書面)をスキャンしたデータ等である。例えば、電子報告書データが顧客承認に基づく資料である場合に、根拠となる報告書(書面)は、顧客承認を示す正式の文書である。
【0057】
次に、文書管理サーバ10は、S401で入力された電子報告書データと、S403が実行された場合に入力されたスキャン報告書データの承認を受ける(S404)。第2の実施の形態では、承認の対象は、電子報告書データ、または電子報告書データと当該電子報告書データに関連するスキャン報告書データの両方である。しかし、承認の手順は、図4のS203と同様である。S404の処理は、第1の文書である電子報告書データおよび第2の文書であるスキャン報告書データの少なくとも一方について規定の手続を受け付けることの一例ということができる。したがって、S404の処理の後、文書管理サーバ10は、電子報告書データおよびスキャン報告書データを変更できないように管理する。
【0058】
なお、S403の処理において、文書管理サーバ10は、図3のS104およびS105と同様、オペレータの指定にしたがい、第2の文書としてのスキャン報告書データに仮添付フラグを付与する場合がある。したがって、S403の処理におけるスキャン報告書データへの仮添付フラグを付与する処理は、正規のスキャン報告書データの代用である仮のスキャン報告書データであることが指定された仮の第2の文書の入力の一例ということができる。
【0059】
さらに、スキャン報告書データについては、S403の処理において、図3のS106と同様の手順で、タイムスタンプが付与される。したがって、スキャン報告書データは、S403におけるタイムスタンプの付与の後、改訂できないように管理されてもよい。この場合には、S403におけるタイムスタンプの付与が規定の手続を受けることの一例ということもできる。
【0060】
図7は、スキャン報告書データに仮添付フラグが設定された場合に、正規のスキャン報告書データが本添付されるときの処理を例示する図である。この処理では、文書管理サーバ10は、例えば、端末40の表示装置に、メイン画面を表示する。メイン画面には、仮添付フラグが設定されたスキャン報告書データの一覧が表示される(S500)。なお、スキャン報告書データの一覧に代えて、仮添付フラグが設定されたスキャン報告書データに関連付けられた電子報告書データの一覧が表示されてもよい。S500の処理は、仮の第2の文書である仮添付フラグが設定されたスキャン報告書データの入力が受け付けられ、正規の第2の文書であるスキャン報告書データの入力が未完であることを所定の態様で表示することの一例ということができる。
【0061】
次に、文書管理サーバ10は、正規のスキャン報告書データの入力を受け、入力されたスキャン報告書データをスキャン報告書データベース100に登録する(S501)。S501の処理は、管理されている仮の第2の文書である仮添付フラグが設定されたスキャ
ン報告書データに対応する正規の第2の文書であるのスキャン報告書データの入力を受け付けることの一例ということができる。
【0062】
上述のS303で説明したように、文書管理サーバ10は、タイムスタンプが付与されたスキャン報告書データ、承認を受けたスキャン報告書データ等を改訂できないように管理する。さらに、文書管理サーバ10は、スキャン報告書データおよび電子報告書データのいずれかが入力された後、月例の締め日(例えば、月末)を経過する等、時間軸上での規定の経過を検知すると、報告書データを改訂および改ざんができないように管理する。しかしながら、文書管理サーバ10は、仮添付フラグの設定を受けたスキャン報告書データに対しては、上記のようにタイムスタンプが付与され、承認を受け、あるいは、時間軸上での規定の経過を検知しても、例外的に処理する。すなわち、文書管理サーバ10は、仮のスキャン報告書データに対する本添付として、正規のスキャン報告書データの添付を許容する。
【0063】
そして、文書管理サーバ10は、S501で入力された正規のスキャン報告書データと仮添付されたスキャン報告書データとの整合性を確認する(S502)。S502の処理は、図5のS311処理と同様である。そして、正規のスキャン報告書データと仮添付されたスキャン報告書データとの整合がとれている場合(S503でY)、文書管理サーバ10は、新たに作成されたスキャン報告書を本添付のデータとして、スキャン報告書データベース100に登録する(S504)。一方、整合がとれていない場合(S503でN)、文書管理サーバ10は、エラーを出力する(S505)。S502の処理は、仮の第2の文書である仮添付フラグが設定されたスキャン報告書データに含まれる所定の情報と正規の第2の文書であるスキャン報告書データに含まれる所定の情報とを照合することの一例ということができる。また、S505の処理は、照合において不一致が検知された場合に、正規の第2の文書の入力を停止することの一例ということができる。
【0064】
以上述べたように、第2の実施の形態では、文書管理サーバ10は、第1の文書として、電子報告書データの入力を受け付ける。また、文書管理サーバ10は、第1の文書に対応づけて管理される第2の文書として、スキャン報告書データの入力を受け付ける。そして、文書管理サーバ10は、第1の文書である電子報告書データと、第2の文書であるスキャン報告書データの承認等の規定の手続を受けて付けることによって、電子報告書データとスキャン報告書データを変更できないように保存する。また、文書管理サーバ10は、時間軸上での規定の経過を検知すると、スキャン報告書データを変更できないように管理する。そして、このような管理が開始された後でも、仮添付フラグが設定されたスキャン報告書データに対して、正規の第2の文書であるスキャン報告書データの入力を受け付ける。したがって、文書管理サーバ10は、電子報告書データと、電子報告書データに対応づけて管理されるスキャン報告書データを厳格に変更できないように保存する一方、仮添付フラグによって柔軟な運用を可能とする。
【0065】
なお、第1の実施形態で述べたように、第2の実施の形態においても、文書管理サーバ10は、正規のスキャン報告書データの整合性を確認する。すなわち、文書管理サーバ10は、正規のスキャン報告書データに含まれる所定の情報としての、管理番号、作成者名(文字列)、承認者の直筆の署名等のうち少なくとも1つを仮添付フラグが設定されたスキャン報告書データのものと照合する。そして、文書管理サーバ10は、照合対象の両者を比較することで、正規のスキャン報告書データの整合性を確認する。
【0066】
そして、文書管理サーバ10は、この照合において不一致が判断された場合、正規のスキャン報告書データの入力を停止する。また、文書管理サーバ10は、仮添付フラグが設定されたスキャン報告書データの入力が受け付けられ、正規のスキャン報告書データの入力が未完であるスキャン報告書データまたはスキャン報告書データが対応付けられる電子
報告書データの存在を一覧で表示する。以上の処理は、第2の実施の形態においても、第1の実施の形態と同様に実施される。
【0067】
<コンピュータが読み取り可能な記録媒体>
コンピュータその他の機械、装置(以下、コンピュータ等)に上記いずれかの機能を実現させるプログラムをコンピュータ等が読み取り可能な記録媒体に記録することができる。そして、コンピュータ等に、この記録媒体のプログラムを読み込ませて実行させることにより、その機能を提供させることができる。
ここで、コンピュータ等が読み取り可能な記録媒体とは、データやプログラム等の情報を電気的、磁気的、光学的、機械的、または化学的作用によって蓄積し、コンピュータ等から読み取ることができる記録媒体をいう。このような記録媒体のうちコンピュータ等から取り外し可能なものとしては、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、CD-R/W、DVD、ブルーレイディスク、DAT、8mmテープ、フラッシュメモリなどのメモリカード等がある。また、コンピュータ等に固定された記録媒体としてハードディスク、ROM(リードオンリーメモリ)等がある。さらに、SSD(Solid State Drive)は、コンピュータ等から取り外し可能な記録媒体としても、コンピュータ
等に固定された記録媒体としても利用可能である。
【符号の説明】
【0068】
1 文書管理システム
10 文書管理サーバ
20 タイムスタンプサーバ
30 スキャナ
40 端末
50 プリンタ
100 スキャン報告書データベース
200 電子報告書データベース
300 管理プログラム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【手続補正書】
【提出日】2023-07-26
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
文書の入力を受け付けることと、
前記文書について承認を受けることを含む規定の手続を受け付けた後または時間軸上での規定の経過を検知した後に、前記文書を変更できないように管理することと、
前記文書について前記規定の手続を受け付ける前かつ前記規定の経過を検知する前に、前記文書の改訂版を受け付けることと、
を実行する制御部を備え、
前記文書の入力は、前記文書が正規の文書の代用である仮の文書であることが指定された仮の文書の入力を含み、
前記制御部は、前記規定の手続を受け付けた後または前記規定の経過を検知した後に、管理されている前記仮の文書に対応する前記正規の文書の入力を受け付けることをさらに実行する、情報処理装置。
【請求項2】
第1の文書の入力を受け付けることと、
前記第1の文書に対応付けて管理される第2の文書の入力を受け付けることと、
前記第1の文書および前記第2の文書の少なくとも一方について承認を受けることを含む規定の手続を受け付けた後または時間軸上での規定の経過を検知した後に、前記第1の文書および前記第2の文書を変更できないように管理することと、
前記第1の文書および前記第2の文書の少なくとも一方について前記規定の手続を受け付ける前かつ前記規定の経過を検知する前に、前記第1の文書および前記第2の文書の少なくとも一方についての改訂版を受け付けることと、
を実行する制御部を備え、
前記第2の文書の入力は、前記第2の文書が正規の第2の文書の代用である仮の第2の文書であることが指定された仮の第2の文書の入力を含み、
前記制御部は、前記規定の手続を受け付けた後または前記規定の経過を検知した後に、管理されている前記仮の第2の文書に対応する前記正規の第2の文書の入力を受け付けることをさらに実行する、情報処理装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記仮の第2の文書に含まれる所定の情報と前記正規の第2の文書に含まれる所定の情報とを照合することを実行し、
前記照合において不一致が検知された場合に、前記正規の第2の文書の入力を停止する
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記仮の第2の文書の入力が受け付けられ、前記正規の第2の文書の入力が未完であることを所定の態様で表示する請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
コンピュータが、文書の入力を受け付けることと、
前記文書について規定の手続を受け付けた後または時間軸上での規定の経過を検知した後に、前記文書を変更できないように管理することと、
前記文書について前記規定の手続を受け付ける前かつ前記規定の経過を検知する前に、前記文書の改訂版を受け付けることと、
を実行し、
前記文書の入力は、前記文書が正規の文書の代用である仮の文書であることが指定された仮の文書の入力を含み、
前記コンピュータは、前記規定の手続を受け付けた後または前記規定の経過を検知した後に、管理されている前記仮の文書に対応する前記正規の文書の入力を受け付けることをさらに実行する、情報処理方法。
【請求項6】
コンピュータが、第1の文書の入力を受け付けることと、
前記第1の文書に対応付けて管理される第2の文書の入力を受け付けることと、
前記第1の文書および前記第2の文書の少なくとも一方について承認を受けることを含む規定の手続を受け付けた後または時間軸上での規定の経過を検知した後に、前記第1の文書および前記第2の文書を変更できないように管理することと、
前記第1の文書および前記第2の文書の少なくとも一方について前記規定の手続を受け付ける前かつ前記規定の経過を検知する前に、前記第1の文書および前記第2の文書の少なくとも一方についての改訂版を受け付けることと、
を実行し、
前記第2の文書の入力は、前記第2の文書が正規の第2の文書の代用である仮の第2の文書であることが指定された仮の第2の文書の入力を含み、
前記コンピュータは、前記規定の手続を受け付けた後または前記規定の経過を検知した後に、管理されている前記仮の第2の文書に対応する前記正規の第2の文書の入力を受け付けることをさらに実行する、情報処理方法。
【請求項7】
前記コンピュータは、前記仮の第2の文書に含まれる所定の情報と前記正規の第2の文書に含まれる所定の情報とを照合することを実行し、
前記照合において不一致が検知された場合に、前記正規の第2の文書の入力を停止する請求項6に記載の情報処理方法。
【請求項8】
前記コンピュータは、前記仮の第2の文書の入力が受け付けられ、前記正規の第2の文書の入力が未完であることを所定の態様で表示する請求項6に記載の情報処理方法。
【請求項9】
コンピュータに、文書の入力を受け付けることと、
前記文書について承認を受けることを含む規定の手続を受け付けた後または時間軸上での規定の経過を検知した後に、前記文書を変更できないように管理することと、
前記文書について前記規定の手続を受け付ける前かつ前記規定の経過を検知する前に、前記文書の改訂版を受け付けることと、
を実行させ、
前記文書の入力は、前記文書が正規の文書の代用である仮の文書であることが指定された仮の文書の入力を含み、
前記コンピュータに、前記規定の手続を受け付けた後または前記規定の経過を検知した後に、管理されている前記仮の文書に対応する前記正規の文書の入力を受け付けることを
さらに実行させる、プログラム。
【請求項10】
コンピュータに、第1の文書の入力を受け付けることと、
前記第1の文書に対応付けて管理される第2の文書の入力を受け付けることと、
前記第1の文書および前記第2の文書の少なくとも一方について承認を受けることを含む規定の手続を受け付けた後または時間軸上での規定の経過を検知した後に、前記第1の文書および前記第2の文書を変更できないように管理することと、
前記第1の文書および前記第2の文書の少なくとも一方について前記規定の手続を受け付ける前かつ前記規定の経過を検知する前に、前記第1の文書および前記第2の文書の少なくとも一方についての改訂版を受け付けることと、
を実行させ、
前記第2の文書の入力は、前記第2の文書が正規の第2の文書の代用である仮の第2の文書であることが指定された仮の第2の文書の入力を含み、
前記コンピュータに、前記規定の手続を受け付けた後または前記規定の経過を検知した後に、管理されている前記仮の第2の文書に対応する前記正規の第2の文書の入力を受け付けることをさらに実行させる、プログラム。
【請求項11】
前記コンピュータに、前記仮の第2の文書に含まれる所定の情報と前記正規の第2の文書に含まれる所定の情報とを照合することを実行させ、
前記照合において不一致が検知された場合に、前記正規の第2の文書の入力を停止させる請求項10に記載のプログラム。
【請求項12】
前記コンピュータに、前記仮の第2の文書の入力が受け付けられ、前記正規の第2の文書の入力が未完であることを所定の態様で表示させる請求項10に記載のプログラム。