(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024003979
(43)【公開日】2024-01-16
(54)【発明の名称】契約管理プログラム、契約管理システムおよび契約管理方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/00 20230101AFI20240109BHJP
【FI】
G06Q10/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022103371
(22)【出願日】2022-06-28
(71)【出願人】
【識別番号】519313482
【氏名又は名称】株式会社Connected with
(74)【代理人】
【識別番号】100131451
【弁理士】
【氏名又は名称】津田 理
(74)【代理人】
【識別番号】100167933
【弁理士】
【氏名又は名称】松野 知紘
(72)【発明者】
【氏名】坪田 晶子
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA00
(57)【要約】
【課題】より便利な契約管理プログラム、契約管理システムおよび契約管理方法を提供する。
【解決手段】コンピュータを、1または複数の契約のそれぞれについて、契約を識別する契約識別情報と、当該契約の更新についての期限に関する期限情報と、当該契約の更新についてのステータスを示すステータス情報と、を互いに関連付けて記憶した契約管理データベースにおける期限情報に基づいて、契約の更新についての回答を求める第1アラートを発するアラート発生部と、前記第1アラートに応じて回答を受け付ける回答受付部と、前記回答に応じて、前記契約管理データベースにおける前記ステータス情報を設定するステータス設定部と、として機能させる、契約管理プログラムが提供される。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを、
1または複数の契約のそれぞれについて、契約を識別する契約識別情報と、当該契約の更新についての期限に関する期限情報と、当該契約の更新についてのステータスを示すステータス情報と、を互いに関連付けて記憶した契約管理データベースにおける期限情報に基づいて、契約の更新についての回答を求める第1アラートを発するアラート発生部と、
前記第1アラートに応じて回答を受け付ける回答受付部と、
前記回答に応じて、前記契約管理データベースにおける前記ステータス情報を設定するステータス設定部と、として機能させる、契約管理プログラム。
【請求項2】
前記1または複数の契約は、自動更新ありの第1契約を含み、
前記契約管理データベースにおいて、前記第1契約には、第1ステータス情報が関連付けられており、
前記期限情報は、当該第1契約を自動更新しない旨を申し出る第1申出期限に関するものであり、
前記第1アラートは、前記第1契約を自動更新するか否かの回答を求めるものであり、
(1)前記回答受付部が、前記第1アラートに対応して、前記第1契約を自動更新しない旨の回答を受け付けた場合、
前記ステータス設定部は、前記第1契約を自動更新しない予定であることを示す前記第1ステータス情報を設定し、
前記アラート発生部は、前記第1契約を自動更新しない旨の申出を行ったことの回答を求める第2アラートを発し、
(i)前記第1申出期限までに、前記回答受付部が、前記第2アラートに対応して、前記第1契約を自動更新しない旨の申出を行ったことを受け付けた場合、前記ステータス設定部は、前記第1契約が更新されないことを示す前記第1ステータス情報を設定し、
(ii)前記第1申出期限までに、前記回答受付部が、前記第2アラートに対応して、前記第1契約を自動更新しない旨の申出を行ったことを受け付けない場合、前記ステータス設定部は、前記第1契約が更新されたことを示す前記第1ステータス情報を設定し、
(2)前記回答受付部が、前記第1アラートに対応して、前記第1契約を自動更新する旨の回答を受け付けた場合、前記ステータス設定部は、前記第1契約が自動更新されることを示す前記第1ステータス情報を設定する、請求項1に記載の契約管理プログラム。
【請求項3】
前記回答受付部が、前記第1アラートに対応して、前記第1契約を自動更新する旨の回答を受け付けた場合、前記ステータス設定部は、前記第1申出期限の経過に伴い、前記第1契約が自動更新されることを示す前記第1ステータス情報を設定する、請求項2に記載の契約管理プログラム。
【請求項4】
前記1または複数の契約は、自動更新なしの第2契約を含み、
前記契約管理データベースにおいて、前記第2契約には、第2ステータス情報が関連付けられており、
前記期限情報は、当該第2契約を更新するため新規契約を締結する第2期限に関するものであり、
前記第1アラートは、前記第2契約を更新するか否かの回答を求めるものであり、
(1)前記回答受付部が、前記第1アラートに対応して、前記第2契約を更新する旨の回答を受け付けた場合、
前記ステータス設定部は、前記第2契約を更新する予定であることを示す前記第2ステータス情報を設定し、
前記アラート発生部は、前記第2契約を更新するため新規契約を締結したことの回答を求める第3アラートを発し、
(i)前記第2期限までに、前記回答受付部が、前記第3アラートに対応して、前記第2契約を更新するため新規契約を締結したことを受け付けた場合、前記ステータス設定部は、前記第2契約が更新されたことを示す前記第2ステータス情報を設定し、
(ii)前記第2期限までに、前記回答受付部が、前記第3アラートに対応して、前記第2契約を更新するため新規契約を締結したことを受け付けない場合、前記ステータス設定部は、前記第2契約が更新されずに終了することを示す前記第2ステータス情報を設定し、
(2)前記回答受付部が、前記第1アラートに対応して、前記第2契約を更新しない旨の回答を受け付けた場合、前記ステータス設定部は、前記第2契約が更新されずに終了することを示す前記第2ステータス情報を設定する、請求項1または2に記載の契約管理プログラム。
【請求項5】
前記コンピュータを、前記期限の前にどのようなアラートを発するかを示すアラート情報を設定するアラート設定部として機能させ、
前記アラート発生部は、設定されたアラート情報に基づいて、前記第1アラートを発する、請求項1または2に記載の契約管理プログラム。
【請求項6】
1または複数の契約のそれぞれについて、契約を識別する契約識別情報と、当該契約の更新についての期限に関する期限情報と、当該契約の更新についてのステータスを示すステータス情報と、を互いに関連付けて記憶した契約管理データベースにおける期限情報に基づいて、契約の更新についての回答を求める第1アラートを発するアラート発生部と、
前記第1アラートに応じて回答を受け付ける回答受付部と、
前記回答に応じて、前記契約管理データベースにおける前記ステータス情報を設定するステータス設定部と、とを備える契約管理システム。
【請求項7】
アラート発生部が、1または複数の契約のそれぞれについて、契約を識別する契約識別情報と、当該契約の更新についての期限に関する期限情報と、当該契約の更新についてのステータスを示すステータス情報と、を互いに関連付けて記憶した契約管理データベースにおける期限情報に基づいて、契約の更新についての回答を求める第1アラートを発するステップと、
回答受付部が、前記第1アラートに応じて回答を受け付けるステップと、
ステータス設定部が、前記回答に応じて、前記契約管理データベースにおける前記ステータス情報を設定するステップと、を含む契約管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、契約管理プログラム、契約管理システムおよび契約管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
種々の契約管理システムが知られている(例えば、特許文献1~6)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2022-38391号公報
【特許文献2】特開2021-168115号公報
【特許文献3】特開2021-71860号公報
【特許文献4】特開2018-70766号公報
【特許文献5】特開2019-117567号公報
【特許文献6】特開2012-18460号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の課題は、より便利な契約管理プログラム、契約管理システムおよび契約管理方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様によれば、
[1]
コンピュータを、
1または複数の契約のそれぞれについて、契約を識別する契約識別情報と、当該契約の更新についての期限に関する期限情報と、当該契約の更新についてのステータスを示すステータス情報と、を互いに関連付けて記憶した契約管理データベースにおける期限情報に基づいて、契約の更新についての回答を求める第1アラートを発するアラート発生部と、
前記第1アラートに応じて回答を受け付ける回答受付部と、
前記回答に応じて、前記契約管理データベースにおける前記ステータス情報を設定するステータス設定部と、として機能させる、契約管理プログラムが提供される。
【0006】
[2]
上記[1]に記載の契約管理プログラムにおいて、
前記1または複数の契約は、自動更新ありの第1契約を含み、
前記契約管理データベースにおいて、前記第1契約には、第1ステータス情報が関連付けられており、
前記期限情報は、当該第1契約を自動更新しない旨を申し出る第1申出期限に関するものであり、
前記第1アラートは、前記第1契約を自動更新するか否かの回答を求めるものであり、
(1)前記回答受付部が、前記第1アラートに対応して、前記第1契約を自動更新しない旨の回答を受け付けた場合、
前記ステータス設定部は、前記第1契約を自動更新しない予定であることを示す前記第1ステータス情報を設定し、
前記アラート発生部は、前記第1契約を自動更新しない旨の申出を行ったことの回答を求める第2アラートを発し、
(i)前記第1申出期限までに、前記回答受付部が、前記第2アラートに対応して、前記第1契約を自動更新しない旨の申出を行ったことを受け付けた場合、前記ステータス設定部は、前記第1契約が更新されないことを示す前記第1ステータス情報を設定し、
(ii)前記第1申出期限までに、前記回答受付部が、前記第2アラートに対応して、前記第1契約を自動更新しない旨の申出を行ったことを受け付けない場合、前記ステータス設定部は、前記第1契約が更新されたことを示す前記第1ステータス情報を設定し、
(2)前記回答受付部が、前記第1アラートに対応して、前記第1契約を自動更新する旨の回答を受け付けた場合、前記ステータス設定部は、前記第1契約が自動更新されることを示す前記第1ステータス情報を設定するのが望ましい。
【0007】
[3]
上記[2]に記載の契約管理プログラムにおいて、
前記回答受付部が、前記第1アラートに対応して、前記第1契約を自動更新する旨の回答を受け付けた場合、前記ステータス設定部は、前記第1申出期限の経過に伴い、前記第1契約が自動更新されることを示す前記第1ステータス情報を設定するのが望ましい。
【0008】
[4]
上記[1]乃至[3]のいずれかに記載の契約管理プログラムにおいて、
前記1または複数の契約は、自動更新なしの第2契約を含み、
前記契約管理データベースにおいて、前記第2契約には、第2ステータス情報が関連付けられており、
前記期限情報は、当該第2契約を更新するため新規契約を締結する第2期限に関するものであり、
前記第1アラートは、前記第2契約を更新するか否かの回答を求めるものであり、
(1)前記回答受付部が、前記第1アラートに対応して、前記第2契約を更新する旨の回答を受け付けた場合、
前記ステータス設定部は、前記第2契約を更新する予定であることを示す前記第2ステータス情報を設定し、
前記アラート発生部は、前記第2契約を更新するため新規契約を締結したことの回答を求める第3アラートを発し、
(i)前記第2期限までに、前記回答受付部が、前記第3アラートに対応して、前記第2契約を更新するため新規契約を締結したことを受け付けた場合、前記ステータス設定部は、前記第2契約が更新されたことを示す前記第2ステータス情報を設定し、
(ii)前記第2期限までに、前記回答受付部が、前記第3アラートに対応して、前記第2契約を更新するため新規契約を締結したことを受け付けない場合、前記ステータス設定部は、前記第2契約が更新されずに終了することを示す前記第2ステータス情報を設定し、
(2)前記回答受付部が、前記第1アラートに対応して、前記第2契約を更新しない旨の回答を受け付けた場合、前記ステータス設定部は、前記第2契約が更新されずに終了することを示す前記第2ステータス情報を設定するのが望ましい。
【0009】
[5]
上記[1]乃至[4]のいずれかに記載の契約管理プログラムにおいて、
前記コンピュータを、前記期限の前にどのようなアラートを発するかを示すアラート情報を設定するアラート設定部として機能させ、
前記アラート発生部は、設定されたアラート情報に基づいて、前記第1アラートを発するのが望ましい。
【0010】
本発明の別の態様によれば、
[6]
1または複数の契約のそれぞれについて、契約を識別する契約識別情報と、当該契約の更新についての期限に関する期限情報と、当該契約の更新についてのステータスを示すステータス情報と、を互いに関連付けて記憶した契約管理データベースにおける期限情報に基づいて、契約の更新についての回答を求める第1アラートを発するアラート発生部と、
前記第1アラートに応じて回答を受け付ける回答受付部と、
前記回答に応じて、前記契約管理データベースにおける前記ステータス情報を設定するステータス設定部と、とを備える契約管理システムが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】一実施形態に係る契約管理システムの概略構成を示すブロック図。
【
図3A】自動更新有り契約についてのアラート設定を行うための設定画面の一例を示す図。
【
図3B】
図3Bは、更新確認アラートに対する回答フォームの設定を行うための設定画面の一例を示す図。
【
図3C】自動更新を行わない場合の申出確認アラートに対する回答フォーム設定を行うための設定画面の一例を示す図。
【
図3D】自動更新を行う場合の承認確認アラートに対する回答フォーム設定を行うための設定画面の一例を示す図。
【
図4】自動更新有り契約についての契約管理システムの処理動作の一例を示すフローチャート。
【
図5A】ステップS2で発するアラート画面の一例を示す図。
【
図5B】ステップS2で発するアラート画面の一例を示す図。
【
図5C】ステップS6で発するアラート画面の一例を示す図。
【
図5D】ステップS6で発するアラート画面の一例を示す図。
【
図7A】自動更新無し契約についてのアラート設定を行うための設定画面の一例を示す図。
【
図7B】更新確認アラートに対する回答フォームの設定を行うための設定画面の一例を示す図。
【
図7C】更新する場合の新規契約確認アラートに対する回答フォーム設定を行うための設定画面の一例を示す図。
【
図8】自動更新無し契約についての契約管理システムの処理動作の一例を示すフローチャート。
【
図9A】ステップS12で発するアラート画面の一例を示す図。
【
図9B】ステップS12で発するアラート画面の一例を示す図。
【
図9C】ステップS16で発するアラート画面の一例を示す図。
【
図9D】ステップS16で発するアラート画面の一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明に係る実施形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。
【0013】
図1は、一実施形態に係る契約管理システムの概略構成を示すブロック図である。契約管理システムは、サーバ、パーソナルコンピュータ、スマートフォンなど任意のコンピュータから構成され、公知の入力インターフェース1(キーボード、マウス、タッチパッド等)およびディスプレイ2の他、記憶装置3および制御部4を備えている。また、制御部4は、アラート設定部5、アラート発生部6、回答受付部7およびステータス設定部8を有する。
【0014】
契約管理システムは1台のユーザ端末から構成されてもよい。この場合、ユーザ端末のプロセッサが所定のプログラムを実行することによって制御部4の各部が実現されてよい。
【0015】
また、契約管理システムはサーバおよびユーザ端末といった複数の装置から構成されてもよい。そして、制御部4の各部はユーザ端末にインストールされる専用ソフトウェア(アプリ)で提供されてよい。この場合、ユーザ端末のプロセッサが所定のプログラムを実行することによって、制御部4の各部の一部または全部が実現される。あるいは、制御部4の機能の少なくとも一部はユーザ端末にインストールされたソフトウェア(例えば、汎用のWebブラウザ、メール、チャット等のSNS)を介してサーバから提供されてもよい。この場合、サーバとユーザ端末とが協働して各部の機能が実現され得る。
【0016】
契約管理システムはユーザからのログイン(認証)を前提として処理を行うことにしてもよい。その場合、ログインIDに応じて各部の動作が異なってもよい。例えば、ログインIDが契約管理を行うリーガル担当者であることを示す場合と、ログインIDが個別の契約に関する担当者であることを示す場合と、で各部の動作が異なってもよい。なお、以下の説明におけるユーザとは、特に断らない場合は、リーガル担当者であってもよいし、個別の契約に関する担当者であってもよい。
【0017】
記憶装置3には契約管理データベースが記憶されている。制御部4は契約管理データベースにアクセスできる。
図2に示すように、契約管理データベースには、1以上の契約のそれぞれについて、各契約を識別するための契約識別情報と、契約の種類と、期限情報と、ステータス情報とが互いに関連付けられている。記憶装置3に契約内容そのものが記憶されてもよいし、別の記憶装置に契約識別情報と紐づけて契約内容が記憶されてもよい。
【0018】
契約の種類は、例えば契約が自動更新有りの契約であるか、自動更新無しの契約であるかを示す。自動更新有りの契約は所定の申出期限までに更新しないことを申し出ない限り自動的に更新される契約である。また、自動更新無し契約は契約満了日までに契約更新のための手続き(すなわち、新規契約の締結)をしない限り、自動では更新されない契約である。
【0019】
期限情報は契約の更新についての期限に関するものであり、例えば自動更新有り契約における上記所定の期限が期限情報として設定される。また、自動更新無し契約における契約満了日が期限情報として設定される。
【0020】
ステータス情報は関連付けられている契約の更新および/または解約についてのステータスを示す。
【0021】
なお、契約管理データベースの内容は、リーガル担当者のIDでログインした場合にのみ、ユーザ端末のディスプレイ2に表示されて閲覧可能となってもよい。言い換えると、その他のIDでログインした場合には、契約管理データベースを閲覧できなくてもよい。
【0022】
図1に戻り、アラート設定部5は、各契約について、期限情報における期限の前にどのようなアラートを発するか(例えば、期限何日前にアラートを発するか)を示すアラート情報を設定する。どのようなアラートを発するかは予め設定された固定のものでもよいが、入力インターフェース1を介したユーザ操作に基づいてユーザが設定できるのが望ましい。
【0023】
アラート発生部6は、アラート情報に基づき、契約管理データベースを参照して、契約の更新についての回答を求めるアラートを発する。一例として、アラート内容を示すアラート画面と、ユーザが回答を行うための回答画面がディスプレイ2に表示される。単なるアラートでなく、回答を求める点が本実施形態の特徴の1つである。アラートを発するタイミングは、契約管理データベースにおける期限情報と、アラート情報とに基づく。例えば、期限情報が示す期限が12月31日であり、14日前にアラートを発するようアラート情報が設定されている場合、アラート発生部6は12月17日にアラートを発する。
【0024】
回答受付部7は、ユーザから入力インターフェース1を介して、アラートに応じて回答を受け付ける。
【0025】
ステータス設定部8は、受け付けられた回答に応じて、契約管理データベースにおけるステータス情報を設定する。
【0026】
[自動更新有り契約]
まずは自動更新有り契約について説明する。自動更新有り契約に関して、自動更新をしないことを申し出る期限(申出期限)の所定時間前になると、アラート発生部6は自動更新有無確認のためのアラート(以下「更新確認アラート」という。)を発する。そして、自動更新をしない旨の回答があった場合は、自動更新をしない旨の申出を実施したことを確認するための追加のアラート(以下「申出確認アラート」という。)を発する。また、自動更新する旨の回答があった場合は、契約更新の承認が下りていることを確認するための追加のアラート(以下「承認確認アラート」という。)を発してもよい。
以下、詳細に説明する。
【0027】
図3Aは、自動更新有り契約についてのアラート設定を行うための設定画面の一例を示す図である。アラート設定部5は
図3Aのような設定画面をディスプレイ2に表示させる。この設定画面は、例えばWebブラウザに表示される(以下の画面例も同じ)。そして、入力インターフェース1を介したユーザからの操作に応じて、更新確認アラートおよび申出確認アラートのそれぞれについて、アラート設定部5はどのようなアラートを発するかを示すアラート情報を設定する。
【0028】
図3Aに示すように、アラート情報はアラート対象契約を含み得る。アラート対象契約として選択された種類の契約が後述するアラートを発する対象となる。アラート対象契約を設定することにより、例えば、人材紹介契約などは締結しているだけで費用が発生するものではないので、ユーザによっては自動更新のたびに確認しないという判断も可能となる。
【0029】
アラート情報はアラートタイミングの情報を含み得る。具体例として、申出期限から何日前の何時にアラートを発するかを設定できてよい。また、ユーザからの回答がない場合、同様の回答を求めるアラートを繰り返し行うか否か、行う場合に、どのような頻度でアラートを発するかをアラート情報として設定できてよい。
【0030】
アラート情報はアラート対象(誰にアラートを発するか)の情報を含み得る。アラート先として、例示するように、対応者、申請関係者、指定した部署、指定した氏名(個人)全員等から1以上を選択できてよい。
【0031】
図3Bは、更新確認アラートに対する回答フォームの設定を行うための設定画面の一例を示す図である。この回答フォームは契約を自動更新するか否かの回答を求めるものであるが、必要な補足説明文や、その他の特記事項等をユーザが追加で設定できてもよく、そのような設定を
図3Bの画面から設定できる。
【0032】
図3Cは、自動更新を行わない場合の申出確認アラートに対する回答フォーム設定を行うための設定画面の一例を示す図である。この回答フォームは契約更新しない旨の申し出を行った根拠となるメール等の証拠のアップロードを求めるものであるが、特記事項等をユーザが追加で設定できてもよく、そのような設定を
図3Cの画面から設定できる。
【0033】
図3Dは、自動更新を行う場合の承認確認アラートに対する回答フォーム設定を行うための設定画面の一例を示す図である。この回答フォームは契約更新の承認が下りていることの根拠となる証拠のアップロードを求めるものであるが、特記事項等をユーザが追加で設定を記載できてもよく、そのような設定を
図3Dの画面から設定できる。
【0034】
なお、上記例示した項目の一部または全部は予め定めた固定値であってもよい。また、
図3B~
図3Dの画面は1画面にまとめて表示されてもよい。
【0035】
図4は、自動更新有り契約についての契約管理システムの処理動作の一例を示すフローチャートである。以下、
図2の契約管理データベースにおける契約識別情報が「1」である自動更新有り契約を例にとって説明する。
【0036】
アラート発生部6は、契約管理データベースを参照し、アラート情報におけるアラートタイミングの情報に基づいて、更新確認アラートを発するタイミングであるか否かを確認する(ステップS1)。そして、申出期限に対して、アラート情報で示される時間だけ前になると、アラート発生部6は更新確認アラートを発するタイミングになったと判断する(ステップS1のYES)。そして、アラート発生部6は当該契約を自動更新するか否かの回答を求める更新確認アラートを発する(ステップS2)。
【0037】
図5Aは、ステップS2で発するアラート画面の一例を示す図である。このアラート画面は
図3Aにおける設定に基づいて生成され、図示のように、アラートメッセージ(望ましくは、申出期限を含む)と、回答画面(回答フォーム)に遷移するためのリンク(URL等の識別情報)とがディスプレイ2に表示される。ユーザが入力インターフェース1を介してこのリンクを選択すると、
図5Bに例示される回答画面がディスプレイ2に表示される。回答画面において、ユーザは入力インターフェース1を介して自動更新するか否かを択一的に選択することができる。
【0038】
なお、
図5Aに示す画面は、
図3Aにおける設定に基づいて生成され、例えばメールやチャットで通知される。そして、
図5Bに示す画面は、
図3Bにおける設定に基づいて生成され、例えばWebブラウザで表示される。ただし、1つの画面にアラートメッセージと回答画面とが含まれていてもよい(この点は他のアラート画面および回答画面についても同様である)。
【0039】
図5Bの回答画面において、ユーザが自動更新しない旨を選択した場合、すなわち、契約を自動更新しない旨の回答を回答受付部7が受け付けた場合(
図4のステップS3、自動更新しない)、ステータス設定部8は、契約を自動更新しない予定であることを示すステータス情報を設定する(ステップS4a、
図6A参照)。
【0040】
その後、アラート発生部6は、契約管理データベースを参照し、アラート情報におけるアラートタイミングの情報に基づいて、申出確認アラートを発するタイミングであるか否かを確認する(ステップS5)。そして、申出期限に対して、アラート情報で示される時間だけ前になると、アラート発生部6は申出確認アラートを発するタイミングになったと判断する(ステップS5のYES)。そして、アラート発生部6は自動更新をしない旨の申し出を行ったか否かの回答を求める申出確認アラートを発する(ステップS6)。
【0041】
図5Cは、ステップS6で発するアラート画面の一例を示す図である。このアラート画面は
図3Aにおける設定に基づいて生成され、図示のように、アラートメッセージ(望ましくは、申出期限を含む)と、回答画面に遷移するためのリンクとがディスプレイ2に表示される。ユーザが入力インターフェース1を介してこのリンクを選択すると、
図5Dに例示される回答画面がディスプレイ2に表示される。回答画面において、ユーザは入力インターフェース1を介して自動更新しない旨の申し出を行ったことを選択することができる。より具体的には、ユーザは自動更新しない旨の申し出を行ったことを示す証拠を添付してアップロードする。
【0042】
図5Dの回答画面において、申出期限までに、ユーザが自動更新しない旨の申出を行ったことを選択した場合、すなわち、契約を自動更新しない旨の申出を行ったとの回答を回答受付部7が受け付けた場合(
図4のステップS7、あり)、ステータス設定部8は、契約が更新されないことを示すステータス情報を設定する(ステップS8a、
図6B参照)。
【0043】
図5Dの回答画面において、申出期限までに、ユーザが自動更新しない旨の申出を行ったことを選択しない場合、すなわち、契約を自動更新しない旨の申出を行ったとの回答を回答受付部7が受け付けない場合(
図4のステップS7、なし)、ステータス設定部8は、契約が更新されたことを示すステータス情報を設定する(
図4のステップS8b、
図6C参照)。自動更新しない旨の申し出が行われず、契約が自動更新されるためである。
【0044】
一方、
図5Bの回答画面において、ユーザが自動更新する旨を選択した場合(
図4のステップS3、自動更新する)、すなわち、契約を自動更新する旨の回答を回答受付部7が受け付けた場合、ステータス設定部8は、契約が自動更新予定であることを示すステータス情報を設定する(ステップS12、
図6D参照)。
【0045】
なお、ステータス情報設定の前に、承認確認アラートの発生タイミング(ステップS9のYES)で承認確認アラートを発し(ステップS10)、申出期限の経過に伴って(ステップS11のYES)ステータス情報の設定(ステップS12)を行ってもよい。
【0046】
以上のように、本実施形態では、自動更新有り契約について、自動更新するか否かの更新確認アラートを発するため、自動更新するか否かの判断を失念してしまうことを抑制できる。また、自動更新しない場合に自動更新しない旨の申出を行ったか否かの申出確認アラートを発するため、自動更新しない旨の申出を失念してしまうことを抑制できる。加えて、更新確認アラートおよび申出確認アラートに対する回答に応じてステータス情報を設定するため、自動更新有り契約のステータスを適切に把握できる。
【0047】
[自動更新無し契約]
続いて自動更新無しについて説明する。自動更新無し契約に関して、契約満了日の所定時間前になると、アラート発生部6は更新有無確認のためのアラート(以下「更新確認アラート」という。)を発する。そして、更新をする旨の回答があった場合は、更新するための新規契約を締結したことを確認するための追加のアラート(以下「新規契約確認アラート」という。)を発する。以下、詳細に説明する。
【0048】
図7Aは、自動更新無し契約についてのアラート設定を行うための設定画面の一例を示す図である。アラート設定部5は
図7Aのような設定画面をディスプレイ2に表示させる。
図3Aと共通する点は説明を省略するが、同様の設定が可能である。
【0049】
図7Bは、更新確認アラートに対する回答フォームの設定を行うための設定画面の一例を示す図である。この回答フォームは契約を更新するか否かの回答を求めるものであるが、必要な補足説明文や、その他の特記事項等をユーザが追加で設定を記載できてもよく、そのような設定を
図7Bの画面から設定できる。
【0050】
図7Cは、更新する場合の新規契約確認アラートに対する回答フォーム設定を行うための設定画面の一例を示す図である。この回答フォームは契約を更新するための手続(新規契約の捺印依頼等)を求めるものであるが、特記事項等をユーザが追加で設定を記載できてもよく、そのような設定を
図7Cの画面から設定できる。なお、
図7Bおよび
図7Cの画面は1画面にまとめて表示されてもよい。
【0051】
図8は、自動更新無し契約についての契約管理システムの処理動作の一例を示すフローチャートである。以下、
図2の契約管理データベースにおける契約識別情報が「3」である自動更新無し契約を例にとって説明する。
【0052】
アラート発生部6は、契約管理データベースを参照し、アラート情報におけるアラートタイミングの情報に基づいて、更新確認アラートを発するタイミングであるか否かを確認する(ステップS11)。そして、契約満了期限に対して、アラート情報で示される時間だけ前になると、アラート発生部6は更新確認アラートを発するタイミングになったと判断する(ステップS11のYES)。そして、アラート発生部6は当該契約を更新するか否かの回答を求める更新確認アラートを発する(ステップS12)。
【0053】
図9Aは、ステップS12で発するアラート画面の一例を示す図である。図示のように、アラートメッセージ(望ましくは、契約満了期限を含む)と、回答画面に遷移するためのリンクとがディスプレイ2に表示される。ユーザが入力インターフェース1を介してこのリンクを選択すると、
図9Bに例示される回答画面がディスプレイ2に表示される。回答画面において、ユーザは入力インターフェース1を介して更新するか否かを択一的に選択することができる。
【0054】
図9Bの回答画面において、ユーザが更新する旨を選択した場合、すなわち、契約を更新する旨の回答を回答受付部7が受け付けた場合(
図8のステップS13、更新する)、ステータス設定部8は、契約を更新する予定であることを示すステータス情報を設定する(ステップS14a、
図10A参照)。
【0055】
その後、アラート発生部6は、契約管理データベースを参照し、アラート情報におけるアラートタイミングの情報に基づいて、新規契約確認アラートを発するタイミングであるか否かを確認する(ステップS15)。そして、新規契約期限に対して、アラート情報で示される時間だけ前になると、アラート発生部6は新規契約確認アラートを発するタイミングになったと判断する(ステップS15のYES)。そして、アラート発生部6は更新をするための新規契約の捺印依頼をしたか否かの回答を求める等により新規契約の締結有無を確認するアラートを発する(ステップS16)。
【0056】
図9Cは、ステップS16で発するアラート画面の一例を示す図である。図示のように、アラートメッセージ(望ましくは、契約満了期限を含む)と、回答画面に遷移するためのリンクとがディスプレイ2に表示される。ユーザが入力インターフェース1を介してこのリンクを選択すると、
図9Dに例示される回答画面がディスプレイ2に表示される。回答画面において、ユーザは入力インターフェース1を介して更新するための新規契約の捺印依頼をしたことを選択すること等により新規契約の締結有無を回答することができる。
【0057】
図9Dの回答画面において、契約満了日までに、ユーザが更新するための手続き(新規契約の捺印)を行ったことを選択した場合、すなわち、契約を更新するための新規契約締結等を行ったとの回答を回答受付部7が受け付けた場合(
図8のステップS17、あり)、ステータス設定部8は、契約が更新されたことを示すステータス情報を設定する(ステップS18a、
図10B参照)。
【0058】
図9Dの回答画面において、契約満了日までに、ユーザが更新するための手続き(新規契約の締結)を行ったことを選択しない場合、すなわち、契約を更新するための新規契約締結等を行ったとの回答を回答受付部7が受け付けない場合(
図8のステップS17、なし)、ステータス設定部8は、契約が更新されずに終了することを示すステータス情報を設定する(
図8のステップS18b、
図10C参照)。契約を更新するための手続きが行われず、契約が更新されないためである。
【0059】
一方、
図9Bの回答画面において、ユーザが契約を更新しない旨を選択した場合、すなわち、契約を更新しない旨の回答を回答受付部7が受け付けた場合(
図8のステップS13、更新しない)、ステータス設定部8は、契約がされずに終了することを示すステータス情報を設定する(ステップS14b、
図10D参照)。
【0060】
以上のように、本実施形態では、自動更新無し契約について、更新するか否かの更新確認アラートを発するため、更新するか否かの判断を失念してしまうことを抑制できる。また、更新する場合に更新するための手続き(新規契約の締結)を行ったか否かの確認アラートを発するため、更新するための手続き(新規契約の締結)を失念してしまうことを抑制できる。加えて、更新確認アラートおよび新規契約確認アラートに対する回答に応じてステータス情報を設定するため、自動更新無し契約のステータスを適切に把握できる。
【0061】
本明細書で述べた各機能部の任意の一部または全部をプログラムによって実現するようにしてもよい。本明細書で言及したプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に非一時的に記録して頒布されてもよいし、インターネットなどの通信回線(無線通信も含む)を介して頒布されてもよいし、任意の端末にインストールされた状態で頒布されてもよい。
【0062】
上記の記載に基づいて、当業者であれば、本発明の追加の効果や種々の変形例を想到できるかもしれないが、本発明の態様は、上述した個々の実施形態には限定されるものではない。特許請求の範囲に規定された内容およびその均等物から導き出される本発明の概念的な思想と趣旨を逸脱しない範囲で種々の追加、変更および部分的削除が可能である。
【0063】
例えば、本明細書において1台の装置(あるいは部材、以下同じ)として説明されるもの(図面において1台の装置として描かれているものを含む)を複数の装置によって実現してもよい。逆に、本明細書において複数の装置として説明されるもの(図面において複数の装置として描かれているものを含む)を1台の装置によって実現してもよい。あるいは、ある装置(例えばサーバ)に含まれるとした手段や機能の一部または全部が、他の装置(例えばユーザ端末)に含まれるようにしてもよい。
【0064】
また、本明細書に記載された事項の全てが必須の要件というわけではない。特に、本明細書に記載され、特許請求の範囲に記載されていない事項は任意の付加的事項ということができる。
【0065】
なお、本出願人は本明細書の「先行技術文献」欄の文献に記載された文献公知発明を知っているにすぎず、本発明は必ずしも同文献公知発明における課題を解決することを目的とするものではないことにも留意されたい。本発明が解決しようとする課題は本明細書全体を考慮して認定されるべきものである。例えば、本明細書において、特定の構成によって所定の効果を奏する旨の記載がある場合、当該所定の効果の裏返しとなる課題が解決されるということもできる。ただし、必ずしもそのような特定の構成を必須の要件とする趣旨ではない。
【符号の説明】
【0066】
1 入力インターフェース
2 ディスプレイ
3 記憶装置
4 制御部
5 アラート設定部
6 アラート発生部
7 回答受付部
8 ステータス設定部