(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024039818
(43)【公開日】2024-03-25
(54)【発明の名称】衣服の注文方法
(51)【国際特許分類】
G06T 19/20 20110101AFI20240315BHJP
A41H 43/00 20060101ALI20240315BHJP
【FI】
G06T19/20
A41H43/00 D
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022144464
(22)【出願日】2022-09-12
(71)【出願人】
【識別番号】591145483
【氏名又は名称】原田産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100154014
【弁理士】
【氏名又は名称】正木 裕士
(74)【代理人】
【識別番号】100154520
【弁理士】
【氏名又は名称】三上 祐子
(72)【発明者】
【氏名】中山 雄仁
【テーマコード(参考)】
5B050
【Fターム(参考)】
5B050BA09
5B050BA13
5B050CA07
5B050EA12
5B050EA22
5B050FA05
(57)【要約】
【課題】自分が希望するマーク等を印刷等した衣服の提供を手軽に受けることができると共に、どのような衣服になるかを、直感的に理解できる衣服の注文方法を提供することを目的としている。
【解決手段】使用者端末1と、サーバ2と、がネットワークNを介して接続されている。そして、サーバ2が、使用者端末1から単数の柄データを受け付け、そのサーバ2に予め格納されている型紙情報が設定された3Dモデル全体に亘って、単数の柄データを複数連続的に配置する。さらに、サーバ2が、複数連続的に配置された単数の柄データを備えた3Dモデルを、使用者端末1に表示させる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者端末と、サーバと、がネットワークを介して接続されている衣服の注文方法であって、
前記サーバが、前記使用者端末から単数の柄データを受け付けるステップと、
前記サーバが、該サーバに予め格納されている型紙情報が設定された3Dモデル全体に亘って、前記単数の柄データを複数連続的に配置するステップと、
前記サーバが、複数連続的に配置された前記単数の柄データを備えた3Dモデルを、前記使用者端末に表示させるステップと、
を含む衣服の注文方法。
【請求項2】
前記サーバが、該サーバに予め格納されている型紙情報が設定された3Dモデル全体に亘って、前記単数の柄データを複数連続的に配置するステップは、
前記単数の柄データを、前記型紙情報の所定箇所に配置するステップと、
前記所定箇所に配置した前記単数の柄データを起点として、上下左右に前記単数の柄データを複数連続的に配置するステップと、
を含んでなる、請求項1に記載の衣服の注文方法。
【請求項3】
前記サーバが、前記単数の柄データの領域を生成するステップと、
前記サーバが、前記使用者端末にて設定された前記領域の拡縮率を取得して、該領域をリサイズするステップと、
前記サーバが、前記領域の拡縮率でリサイズされた前記領域内に、前記単数の柄データをフィッティングさせるステップと、
前記サーバが、前記使用者端末にて設定された前記単数の柄データの拡縮率を取得して、該単数の柄データをリサイズするステップと、
をさらに含んでなり、
前記単数の柄データの拡縮率は、前記領域の拡縮率でリサイズされた前記領域内にフィッティングした前記単数の柄データの大きさを基準としたときの拡縮率である、請求項1又は2に記載の衣服の注文方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オーダーメイドでの衣服の注文方法に関する。
【背景技術】
【0002】
インターネットのショッピングサイトなどを介して、顧客等のサービス使用者の希望するマーク(ワッペン)を、使用者の希望する位置に印刷等した衣服を提供する事が行われている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記のような方法は、使用者が、自分が希望するマーク等を付ける位置をわざわざ指定してしなければならず、手軽に衣服の提供を受けたい使用者にとっては、手間がかかるという問題があった。さらには、使用者が、衣服を購入するまえに、自分が希望するマーク等を印刷等した衣服が、どのような衣服になるかを、直感的に理解できる方法については、工夫がなされていないという問題があった。。
【0005】
そこで、本発明は、上記問題に鑑み、自分が希望するマーク等を印刷等した衣服の提供を手軽に受けることができると共に、どのような衣服になるかを、直感的に理解できる衣服の注文方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記本発明の目的は、以下の手段によって達成される。なお、括弧内は、後述する実施形態の参照符号を付したものであるが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0007】
請求項1に記載の衣服の注文方法は、
使用者端末(例えば、
図1に示す使用者端末1)と、サーバ(例えば、
図1に示すサーバ2)と、がネットワーク(例えば、
図1に示すネットワークN)を介して接続されている衣服の注文方法であって、
前記サーバ(例えば、
図1に示すサーバ2)が、前記使用者端末(例えば、
図1に示す使用者端末1)から単数の柄データ(例えば、
図5(a)に示す単数の柄データG)を受け付けるステップ(例えば、
図3に示すステップS4)と、
前記サーバ(例えば、
図1に示すサーバ2)が、該サーバ(例えば、
図1に示すサーバ2)に予め格納されている型紙情報(例えば、
図2(a)に示す型紙情報3)が設定された3Dモデル(例えば、
図2(b)に示す3DモデルM)全体に亘って、前記単数の柄データ(例えば、
図5(a)に示す単数の柄データG)を複数連続的に配置するステップ(例えば、
図3に示すステップS5、6)と、
前記サーバ(例えば、
図1に示すサーバ2)が、複数連続的に配置された前記単数の柄データ(例えば、
図5(a)に示す単数の柄データG)を備えた3Dモデル(例えば、
図6(b)に示す3DモデルMB)を、前記使用者端末(例えば、
図1に示す使用者端末1)に表示させるステップ(例えば、
図3に示すステップS8)と、
を含んでなることを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載の衣服の注文方法は、上記請求項1に記載の衣服の注文方法において、
前記サーバ(例えば、
図1に示すサーバ2)が、該サーバ(例えば、
図1に示すサーバ2)に予め格納されている型紙情報(例えば、
図2(a)に示す型紙情報3)が設定された3Dモデル(例えば、
図2(b)に示す3DモデルM)全体に亘って、前記単数の柄データ(例えば、
図5(a)に示す単数の柄データG)を複数連続的に配置するステップ(例えば
図3に示すステップS5、6)は、
前記単数の柄データ(例えば、
図5(a)に示す単数の柄データG)を、前記型紙情報(例えば、
図2(a)に示す型紙情報3)の所定箇所に配置するステップ(例えば、
図3に示すステップS5)と、
前記所定箇所に配置した前記単数の柄データ(例えば、
図5(a)に示す単数の柄データG)を起点として、上下左右に前記単数の柄データ(例えば、
図5(a)に示す単数の柄データG)を複数連続的に配置するステップ(例えば、
図3に示すステップS6)と、
を含んでなることを特徴とする。
【0009】
請求項3に記載の衣服の注文方法は、上記請求項1又は2に記載の衣服の注文方法において、
前記サーバ(例えば、
図1に示すサーバ2)が、前記単数の柄データ(例えば、
図5(a)に示す単数の柄データG)の領域(例えば、
図5(a),
図7(a)に示す領域R)を生成するステップと、
前記サーバ(例えば、
図1に示すサーバ2)が、前記使用者端末(例えば、
図1に示す使用者端末1)にて設定された前記領域(例えば、
図5(a),
図7(a)に示す領域R)の拡縮率を取得して、該領域(例えば、
図5(a),
図7(a)に示す領域R)をリサイズするステップ(例えば、
図7(b)参照)と、
前記サーバ(例えば、
図1に示すサーバ2)が、前記領域(例えば、
図5(a),
図7(a)に示す領域R)の拡縮率でリサイズされた前記領域(例えば、
図7(b)に示す領域R1)内に、前記単数の柄データ(例えば、
図5(a)に示す単数の柄データG)をフィッティングさせるステップ(例えば、
図7(d)参照)と、
前記サーバ(例えば、
図1に示すサーバ2)が、前記使用者端末(例えば、
図1に示す使用者端末1)にて設定された前記単数の柄データ(例えば、
図5(a)に示す単数の柄データG)の拡縮率を取得して、該単数の柄データ(例えば、
図5(a)に示す単数の柄データG)の拡縮率を取得して、該単数の柄データ(例えば、
図5(a)に示す単数の柄データG)をリサイズするステップ(例えば、
図7(e)参照)と、
をさらに含んでなり、
前記単数の柄データ(例えば、
図5(a)に示す単数の柄データG)の拡縮率は、前記領域(例えば、
図5(a),
図7(a)に示す領域R)の拡縮率でリサイズされた前記領域(例えば、
図7(b)に示す領域R1)内にフィッティングした前記単数の柄データ(例えば、
図7(d)に示す単数の柄データG)の大きさを基準としたときの拡縮率であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
次に、本発明の効果について、図面の参照符号を付して説明する。なお、括弧内は、後述する実施形態の参照符号を付したものであるが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0011】
請求項1に係る発明によれば、使用者は、使用者端末(例えば、
図1に示す使用者端末1)を用いて、単数の柄データ(例えば、
図5(a)に示す単数の柄データG)を、サーバ(例えば、
図1に示すサーバ2)に受け付けさせるだけで、サーバ(例えば、
図1に示すサーバ2)が、3Dモデル(例えば、
図6(b)に示す3DモデルMB)全体に亘って、単数の柄データ(例えば、
図5(a)に示す単数の柄データG)自動的に連続的に配置してくれるから、従来のように、位置をわざわざ指定してしなくても良いため、自分が希望するマーク等を印刷等した衣服の提供を手軽に受けることができる。さらに、本発明によれば、この3Dモデル(例えば、
図6(b)に示す3DモデルMB)は、使用者端末(例えば、
図1に示す使用者端末1)に表示されることとなるから、3Dモデル(例えば、
図6(b)に示す3DモデルMB)を見た使用者は、自分が希望する単数の柄データ(例えば、
図5(a)に示す単数の柄データG)を印刷等した衣服が、どのような衣服になるかを、直感的に理解することができる。
【0012】
したがって、本発明によれば、自分が希望するマーク等を印刷等した衣服の提供を手軽に受けることができると共に、どのような衣服になるかを、直感的に理解することができる。
【0013】
請求項2に係る発明によれば、単数の柄データ(例えば、
図5(a)に示す単数の柄データG)を、型紙情報(例えば、
図2(a)に示す型紙情報3)の所定箇所に配置し、それを起点として、上下左右に単数の柄データ(例えば、
図5(a)に示す単数の柄データG)を複数連続的に配置するだけで、簡単容易に、3Dモデル(例えば、
図2(b)に示す3DモデルM)全体に亘って、単数の柄データ(例えば、
図5(a)に示す単数の柄データG)を複数連続的に配置することが可能となる。
【0014】
請求項3に係る発明によれば、単数の柄データ(例えば、
図5(a)に示す単数の柄データG)の大きさや、単数の柄データ(例えば、
図5(a)に示す単数の柄データG)の周りの空白部分の大きさを調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明に係る衣服の注文方法を使用した、衣服の注文システムの一実施形態を示すブロック図である。
【
図2】(a)は型紙情報を示す図、(b)は(a)の型紙情報が設定された3Dモデルを示す図である。
【
図3】同実施形態に係る衣服の注文システムの一使用例を示すフローチャート図である。
【
図4】(a)は同実施形態において、使用者がサーバにログインしたときに表示されるアイテム設定画面、(b)は(a)の画面で「デザインを開始」ボタンを押下したときに表示され、単数の柄データのアップロードを促す画面を示す図である。
【
図5】(a)は型紙情報に単数の柄データを配置したときの状態を示す図、(b)はその結果得られる3Dモデルを示す図である。
【
図6】(a)は型紙情報に単数の柄データを連続的に配置し終えたときの状態を示す図、(b)はその結果得られる3Dモデルを示す図である。
【
図7】(a),(b)は領域の大きさを調整することを説明する図、(c),(d)は(a),(b)に単数の柄データをフィッティングさせた状態を示す図、(e),(f)は(c),(d)の単数の柄データの大きさを調整することを説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明に係る衣服の注文方法を使用した、衣服の注文システムの一実施形態を、図面を参照して具体的に説明する。なお、以下の説明において、上下左右の方向を示す場合は、図示正面から見た場合の上下左右をいうものとする。
【0017】
<衣服の注文システムの説明>
本実施形態においては、
図1に示すように、使用者端末1と、サーバ2と、がネットワークNを介して接続されている。以下、各構成について説明することとする。
【0018】
<使用者端末の説明>
使用者端末1は、
図1に示すように、iphone(登録商標)等のスマートフォンや携帯電話又はPC(Personal Computer)等で構成されるものである。具体的には、
図1に示すように、CPU10と、マウスやキーボード、タッチパネル、或いは、USBコネクタ、Lightningコネクタ等を用いて外部から所定データを使用者端末1に入力することができる入力部11と、所定のアプリケーションプログラム等を格納した書込み可能なフラッシュROM等からなるROM12と、作業領域やバッファメモリ等として機能するRAM13と、種々の画像を表示可能な表示部14と、無線LAN,有線LAN,ダイヤルアップ等の通信手段でネットワークNに接続が可能な通信部15と、で構成されている。
【0019】
かくして、このように構成される使用者端末1は、衣服の注文システムを使用しようとする使用者が利用するものである。
【0020】
<サーバの説明>
サーバ2は、
図1に示すように、各種のデータを処理するデータ処理部20と、無線LAN,有線LAN,ダイヤルアップ等の通信手段でネットワークNに接続が可能な通信部21と、データベース22と、で構成されている。
【0021】
ところで、このデータベース22には、
図2(a)に示すような、型紙情報3が格納されている。
図2(a)に示す型紙情報3は、例として、男性用のポロシャツを示している。この型紙情報3は、
図2(b)に示す3DモデルMに設定されている。すなわち、型紙情報3には、男性用のポロシャツの前身頃31および後見頃32、右袖33aおよび左袖33b、表台襟34aおよび裏台襟34b、表上襟35aおよび裏上襟35b、ポケット36、表持ち出し37aおよび裏持ち出し37bの各パーツが予め線3Lにより規定されている。そして、これら各パーツは、
図2(b)に示す3DモデルMの各パーツに対応している。
【0022】
<衣服の注文システムの使用例の説明>
ここで、上記のように構成される衣服の注文システムの使用例について、
図3を参照して具体的に説明する。なお、以下の内容はあくまで一例であり、これに限定されるものではない。
【0023】
まず、使用者が、
図1に示す使用者端末1を用いて、サーバ2にアクセスする。これを受けて、
図1に示すサーバ2(データ処理部20)は、使用者にログインを促すため、使用者端末1にログイン画面(図示せず)を送信する(ステップS1)。使用者は、
図1に示す使用者端末1を用いて、ログイン画面(図示せず)にパスワードを入力するなどして、サーバ2にログインする。
【0024】
使用者がログインに成功した場合、サーバ2(データ処理部20)は、
図4(a)に示す、注文したい衣服の種類を選択するよう促す画面D1を使用者端末1に送信する。これにより、使用者は使用者端末1を用いて衣服の種類を選択する(ステップS2)。使用者が、男性用を示す選択肢Da(「MEN’s」)を選択し、ボタンDb(「デザインを開始」ボタン)をクリックすると、使用者が選択肢Daを選択したことがサーバ2に通知される。
【0025】
サーバ2は、上記のようにして、使用者端末1より男性用を示す選択肢Daが選択されたことを受信すると、データ処理部20は、データベース22より、男性用の型紙情報3(
図2(a)参照)を読み出す(ステップS3)。
【0026】
次に、サーバ2(データ処理部20)は、
図4(b)に示すように、柄データをアップロードするよう促す画面D2を使用者端末1に送信する。画面D2には、メッセージDc「柄にする写真・イラスト・模様などをここにドラッグ&ドロップしてください」が表示される。メッセージDcに従い、使用者は単数の柄データG(
図5(a)参照)をメッセージDc付近にドラッグ&ドロップする。これにより、単数の柄データG(
図5(a)参照)がサーバ2にアップロードされる(ステップS4)。
【0027】
次に、サーバ2(データ処理部20)は、
図2(b)に示す3DモデルMに単数の柄データGを配置する(ステップS5)。具体的には、データ処理部20は、
図5(a)に示すように、
図2(a)に示す型紙情報3の所定箇所(例えば前身頃31の中心)に単数の柄データGを配置する。これにより、
図5(a)に示すような型紙情報3Aを得ることができる。このため、この型紙情報3Aが設定された3DモデルMA上では、
図5(b)に示すような単数の柄データGを配置できることとなる。
【0028】
なお、
図5(a)に示す単数の柄データGを囲む点線は、単数の柄データGが表示される領域Rを示すものである。
【0029】
次に、サーバ2(データ処理部20)は、
図5(a)に示す型紙情報3Aの所定箇所(例えば前身頃31の中心)に配置した単数の柄データGを起点として、図示上下左右方向に単数の柄データGを、領域Rごとに複数連続的に配置する(ステップS6)。これにより、
図6(a)に示す型紙情報3Bを得ることができる。このため、この型紙情報3Bが設定された3DモデルMB上では、
図6(b)に示すように、3DモデルMB全体に亘って、単数の柄データGを複数連続的配置できることとなる。
【0030】
したがって、このように、サーバ2にアップロードされた単数の柄データGを、
図2(a)に示す型紙情報3の所定箇所(例えば前身頃31の中心)に配置し(
図5(a)参照)、この単数の柄データGを起点として、図示上下左右方向に単数の柄データGを、複数連続的に配置するだけで、簡単容易に、
図6(b)に示す3DモデルMB全体に亘って、単数の柄データGを複数連続的に配置することが可能となる。
【0031】
次に、サーバ2は、上記処理結果を
図1に示す使用者端末1送信する(ステップS7)。これを受信した使用者端末1の表示部14には、
図6(b)に示す3Dモデルが表示されることとなる(ステップS8)。
【0032】
かくして、このようにして、上記のように構成される衣服の注文システムが使用されることとなる。なお、この後、使用者は、使用者端末1を用いて、サーバ2に対し、購入したいポロシャツのサイズ(S,M,L等)と数量をサーバ2に送信することとなる。これを受けて、サーバ2(データ処理部20)は、受信したサイズと数量、及び生成した3DモデルMB(
図6(b))、あるいはそれに対応する型紙情報3B(
図6(a))を縫製工場に送信する。これにより、縫製工場にて、使用者の希望するポロシャツが生産され、郵送などで、使用者の手元に届くこととなる。
【0033】
したがって、以上説明してきた本実施形態によれば、使用者は、使用者端末1を用いて、単数の柄データGを、サーバ2にアップロードするだけで、サーバ2が、3DモデルMB全体に亘って、単数の柄データGを自動的に連続的に配置してくれるから、従来のように、位置をわざわざ指定してしなくても良いため、自分が希望するマーク等を印刷等した衣服の提供を手軽に受けることができる。さらに、本実施形態によれば、この3DモデルMBは、使用者端末1の表示部14に表示されることとなるから、3DモデルMBを見た使用者は、自分が希望する単数の柄データGを印刷等した衣服が、どのような衣服になるかを、直感的に理解することができる。
【0034】
したがって、本実施形態によれば、自分が希望するマーク等を印刷等した衣服の提供を手軽に受けることができると共に、どのような衣服になるかを、直感的に理解することができる。
【0035】
<変形例の説明>
なお、本実施形態において示した内容等はあくまで一例であり、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。例えば、上記では説明していないが、サーバ2にアップロードした単数の柄データGの角度を、使用者端末1を用いて変更できるようにしても良い。この際、
図6(b)に示す単数の柄データGは、全て、変更した角度に傾いたものとなる。
【0036】
また、本実施形態においては、
図6(b)に示す3DモデルMBのように、規則正しく全体に亘って単数の柄データGを配置する例を示したが、それに限らず、ランダムに配置するようにして良い。
【0037】
また、本実施形態においては、
図5(a)、
図6(a)に示すように、単数の柄データGを領域Rごとに複数連続的に配置する例を示したが、使用者が、使用者端末1を用いて、アップロードした単数の柄データGや領域Rの大きさをリサイズ(拡大・縮小)できるようにしてもよい。
【0038】
具体的には、まず、使用者が使用者端末1を用いて、領域Rの大きさを拡大、例えば、3倍に拡大する指示をサーバ2に送信したとする。これを受けて、サーバ2(データ処理部20)は、
図7(a)に示す縦幅RH・横幅RWをもつ元の領域Rから、
図7(b)に示すように、縦幅RH・横幅RWの3倍の長さである縦幅R1H・横幅R1Wをもつ領域R1となるよう、領域Rの大きさを拡大する。
【0039】
次に、サーバ2(データ処理部20)は、大きさを拡大した領域R1内に、単数の柄データGをフィッティングさせる。その結果、元の領域Rに単数の柄データGをフィッティングさせると、
図7(c)に示す通り、小さめの単数の柄データGが得られるのに対し、拡大した領域R1に単数の柄データGをフィッティングさせると、
図7(d)に示す通り、大きめの単数の柄データGが得られることとなる。
【0040】
かくして、このようにして得られた
図7(d)に示す単数の柄データGを、サーバ2(データ処理部20)は、領域R1ごとに、
図6(a)のように、複数連続的に配置する。これにより、使用者端末1の表示部14には、大きめの柄の衣服の3Dモデルが表示されることとなる。なお、領域Rの大きさを縮小することもできるが、拡大と逆になるだけであるため、説明は省略する。
【0041】
一方、使用者が使用者端末1を用いて、単数の柄データGの大きさを縮小、例えば、3分の1にする指示をサーバ2に送信したとする。これを受けて、サーバ2(データ処理部20)は、
図7(d)に示すリサイズされた領域R1内にフィッティングされた単数の柄データGから、
図7(e)に示すように、3分の1の大きさの単数の柄データG1に縮小する。
【0042】
かくして、サーバ2は、このようにして得られた
図7(e)に示す単数の柄データGを、領域R1ごとに、
図6(a)のように、複数連続的に配置する。これにより、使用者端末1の表示部14には、柄の大きさは
図7(c)と同じであるものの、柄同士の間隔がより大きい衣服の3DモデルMが表示されることとなる。なお、柄データGを拡大することもできるが、縮小と逆になるだけであるため、説明は省略する。ただし、単数の柄データGの大きさの拡大・縮小は、領域R1内で、拡大・縮小されることとなり、領域R1外まで、拡大できないようになっている。
【0043】
なお、上記の変形例では、まず
図7(a)に示す元の領域Rの大きさを、
図7(b)に示す領域R1の大きさに拡大する。そして、単数の柄データGを領域R1内にフィッティングさせ、その単数の柄データGを、
図7(e)に示すように単数の柄データG1に縮小している。しかし、
図7(a)に示す元の領域Rの大きさを拡大も縮小もせず、
図7(c)に示すように単数の柄データGを領域R内にフィッティングさせ、それから単数の柄データG1を拡大・縮小することも可能である。ただし、その場合も、単数の柄データGの大きさの拡大・縮小は、領域R内で、拡大・縮小されることとなり、領域R外まで、拡大できないようになっている。
【0044】
したがって、このようにすれば、単数の柄データGの大きさや、連続的に配置された単数の柄データGの周りの空白部分の大きさを調整することが可能となる。
【符号の説明】
【0045】
1 使用者端末
2 サーバ
3,3A,3B 型紙情報
M,MA,MB 3Dモデル
G 単数の柄データ
R,R1 領域