(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024039882
(43)【公開日】2024-03-25
(54)【発明の名称】情報処理方法、情報処理装置及びシステム
(51)【国際特許分類】
B65G 1/137 20060101AFI20240315BHJP
B65G 47/90 20060101ALI20240315BHJP
【FI】
B65G1/137 E
B65G47/90 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022144588
(22)【出願日】2022-09-12
(71)【出願人】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(71)【出願人】
【識別番号】598076591
【氏名又は名称】東芝インフラシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】小島 秀隆
(72)【発明者】
【氏名】赤木 琢磨
【テーマコード(参考)】
3F072
3F522
【Fターム(参考)】
3F072AA06
3F072GD01
3F072GD03
3F072GG03
3F072KD01
3F072KD03
3F072KD23
3F522BB01
3F522BB32
3F522CC01
3F522GG03
3F522GG13
3F522GG23
3F522GG47
3F522LL57
(57)【要約】
【課題】効果的に物品をピッキングすることができる情報処理方法、情報処理装置及びシステムを提供する。
【解決手段】実施形態によれば、プロセッサによって実行される情報処理方法は、ロボットが物品をピッキングするロボットステーションに前記物品を格納した格納ケースを搬送し、前記ロボットを用いて前記格納ケースから前記物品をピッキングして払出ケースに投入し、前記払出ケースをオペレータが物品をピッキングする人用ステーションに搬送し、前記人用ステーションに前記格納ケースを搬送し、前記オペレータに前記格納ケースから前記物品をピッキングして前記払出ケースに投入させる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサによって実行される情報処理方法であって、
ロボットが物品をピッキングするロボットステーションに前記物品を格納した格納ケースを搬送し、
前記ロボットを用いて前記格納ケースから前記物品をピッキングして払出ケースに投入し、
前記払出ケースをオペレータが物品をピッキングする人用ステーションに搬送し、
前記人用ステーションに前記格納ケースを搬送し、
前記オペレータに前記格納ケースから前記物品をピッキングして前記払出ケースに投入させる、
情報処理方法。
【請求項2】
複数のピッキング作業を示すピッキングリストを取得し、
同一の払出ケースに前記ロボットが物品を投入する第1のピッキング作業と前記オペレータが物品を投入する第2のピッキング作業とから構成されるオーダを生成し、
前記ロボットステーションに前記格納ケースを搬送することは、前記オーダを構成する前記第1のピッキング作業の物品を格納した前記格納ケースを前記ロボットステーションに搬送することであり、
前記人用ステーションに前記格納ケースを搬送することは、前記オーダを構成する前記第2のピッキング作業の物品を格納する前記格納ケースを前記人用ステーションに搬送することである、
請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項3】
前記物品が前記ロボットによってピッキング可能であるかを示すピッキング可否フラグデータベースを取得し、
前記ピッキング可否フラグデータベースに基づいて、ピッキング作業が前記第1のピッキング作業又は前記第2のピッキング作業であるかを判定する、
請求項2に記載の情報処理方法。
【請求項4】
前記ロボットステーションに前記格納ケースを搬送することは、棚から前記格納ケースを取得し取得された前記格納ケースを前記ロボットステーションに搬送することである、
請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項5】
前記ロボットが前記物品のピッキングに失敗した場合、前記格納ケース及び前記払出ケースを前記人用ステーションに搬送し、前記オペレータに前記格納ケースから前記物品をピッキングさせ前記払出ケースに投入させる、
請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項6】
前記払出ケースを前記人用ステーションに搬送することは、前記格納ケースを前記ロボットステーションに隣接する前記人用ステーションに搬送することである、
請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項7】
プロセッサによって実行される情報処理方法であって、
オペレータが物品をピッキングする人用ステーションに前記物品を格納した格納ケースを搬送させ、
前記オペレータに前記格納ケースから前記物品をピッキングして払出ケースに投入させ、
前記払出ケースをロボットが物品をピッキングするロボットステーションに搬送させ、
前記ロボットを用いて前記格納ケースから前記物品をピッキングして前記払出ケースに投入させる、
情報処理方法。
【請求項8】
物品をピッキングするロボットを制御するロボットシステムと、前記ロボットが前記物品をピッキングするロボットステーションからオペレータが前記物品をピッキングする人用ステーションに払出ケースを搬送するコンベアと、前記ロボットステーション又は前記人用ステーションに前記物品を格納する格納ケースを搬送する自動搬送装置を制御する搬送システムと、に接続するインターフェースと、
前記搬送システムを通じて、前記自動搬送装置に前記ロボットステーションへ前記格納ケースを搬送させ、
前記ロボットシステムを通じて、前記ロボットに前記格納ケースから前記物品をピッキングして前記払出ケースに投入させ、
前記コンベアを用いて、前記払出ケースを前記ロボットステーションから前記人用ステーションに搬送し、
前記搬送システムを通じて、前記自動搬送装置に前記人用ステーションへ前記格納ケースを搬送させ、
前記オペレータに前記格納ケースから前記物品をピッキングして前記払出ケースに投入させる、
プロセッサと、
を備える、
情報処理装置。
【請求項9】
物品をピッキングするロボットを制御するロボットシステムと、オペレータが前記物品をピッキングする人用ステーションから前記ロボットが前記物品をピッキングするロボットステーションに払出ケースを搬送するコンベアと、前記ロボットステーション又は前記人用ステーションに前記物品を格納する格納ケースを搬送する自動搬送装置を制御する搬送システムと、に接続するインターフェースと、
前記搬送システムを通じて、前記自動搬送装置に前記人用ステーションへ前記格納ケースを搬送させ、
前記オペレータに前記格納ケースから前記物品をピッキングして前記払出ケースに投入させ、
前記コンベアを用いて、前記払出ケースを前記人用ステーションから前記ロボットステーションに搬送し、
前記搬送システムを通じて、前記自動搬送装置に前記ロボットステーションへ前記格納ケースを搬送させ、
前記ロボットシステムを通じて、前記ロボットに前記格納ケースから前記物品をピッキングして前記払出ケースに投入させる、
プロセッサと、
を備える、
情報処理装置。
【請求項10】
物品をピッキングするロボットと、前記ロボットが前記物品をピッキングするロボットステーションからオペレータが前記物品をピッキングする人用ステーションに払出ケースを搬送するコンベアと、前記ロボットステーション又は前記人用ステーションに前記物品を格納する格納ケースを搬送する自動搬送装置と、情報処理装置とを備えるシステムであって、
前記情報処理装置は、
前記ロボットを制御するロボットシステムと、前記コンベアと、前記自動搬送装置を制御する搬送システムと、に接続するインターフェースと、
前記搬送システムを通じて、前記自動搬送装置に前記ロボットステーションへ前記格納ケースを搬送させ、
前記ロボットシステムを通じて、前記ロボットに前記格納ケースから前記物品をピッキングして前記払出ケースに投入させ、
前記コンベアを用いて、前記払出ケースを前記ロボットステーションから前記人用ステーションに搬送し、
前記搬送システムを通じて、前記自動搬送装置に前記人用ステーションへ前記格納ケースを搬送させ、
前記オペレータに前記格納ケースから前記物品をピッキングして前記払出ケースに投入させる、
プロセッサと、
を備える、
システム。
【請求項11】
物品をピッキングするロボットと、オペレータが前記物品をピッキングする人用ステーションから前記ロボットが前記物品をピッキングするロボットステーションに払出ケースを搬送するコンベアと、前記ロボットステーション又は前記人用ステーションに前記物品を格納する格納ケースを搬送する自動搬送装置と、情報処理装置とを備えるシステムであって、
前記情報処理装置は、
前記ロボットを制御するロボットシステムと、前記コンベアと、前記自動搬送装置を制御する搬送システムと、に接続するインターフェースと、
前記搬送システムを通じて、前記自動搬送装置に前記人用ステーションへ前記格納ケースを搬送させ、
前記オペレータに前記格納ケースから前記物品をピッキングして前記払出ケースに投入させ、
前記コンベアを用いて、前記払出ケースを前記人用ステーションから前記ロボットステーションに搬送し、
前記搬送システムを通じて、前記自動搬送装置に前記ロボットステーションへ前記格納ケースを搬送させ、
前記ロボットシステムを通じて、前記ロボットに前記格納ケースから前記物品をピッキングして前記払出ケースに投入させる、
プロセッサと、
を備える、
システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、情報処理方法、情報処理装置及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、自動搬送装置を用いて物品を格納する格納トレイをステーションに搬送するシステムが提供されている。ステーションでは、オペレータ又はロボットが自動搬送装置によって搬送された格納トレイから物品をピッキングして払出ケースへ投入する。
【0003】
システムは、ロボットでピッキング可能な物品と不可能な物品とを同一の払出ケースに投入する場合、ロボットを備えるステーションに当該払出ケースを設置することがある。この場合、システムは、ロボットでピッキング不可能な物品を当該払出ケースに投入するためにオペレータを当該ステーションに呼び出す必要がある。その結果、システムは、スループットが低下するという課題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の課題を解決するため、効果的に物品をピッキングすることができる情報処理方法、情報処理装置及びシステムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態によれば、プロセッサによって実行される情報処理方法は、ロボットが物品をピッキングするロボットステーションに前記物品を格納した格納ケースを搬送し、前記ロボットを用いて前記格納ケースから前記物品をピッキングして払出ケースに投入し、前記払出ケースをオペレータが物品をピッキングする人用ステーションに搬送し、前記人用ステーションに前記格納ケースを搬送し、前記オペレータに前記格納ケースから前記物品をピッキングして前記払出ケースに投入させる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1は、実施形態に係るピッキングシステムの構成例を概略的に示す図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係るピッキングシステムの構成例を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係るWESの構成例を示すブロック図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係るCTUの側面図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係るCTUの構成例を示すブロック図である。
【
図6】
図6は、実施形態に係るピッキング可否データベースの例を示す図である。
【
図7】
図7は、実施形態に係るピッキングリストの例を示す図である。
【
図8】
図8は、実施形態に係るWESの動作例を示す図である。
【
図9】
図9は、実施形態に係るWESの動作例を示す図である。
【
図10】
図10は、実施形態に係るWESの動作例を示す図である。
【
図11】
図11は、実施形態に係るピッキングシステムの動作例を示す図である。
【
図12】
図12は、実施形態に係るピッキングシステムの動作例を示す図である。
【
図13】
図13は、実施形態に係るピッキングシステムの動作例を示す図である。
【
図14】
図14は、実施形態に係るピッキングシステムの動作例を示す図である。
【
図15】
図15は、実施形態に係るWESの動作例を示すフローチャートである。
【
図16】
図16は、実施形態に係るピッキングシステムの動作例を示すシーケンス図である。
【
図17】
図17は、実施形態に係るピッキングシステムの他の構成例を概略的に示す図である。
【
図18】
図18は、実施形態に係るピッキングシステムのさらに他の構成例を概略的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、実施形態について、図面を参照して説明する。
実施形態に係るピッキングシステムは、物流システムなどにおいて物品を格納しているトレイ(格納トレイ)から物品をピッキングする。格納トレイは、棚に格納されている。ピッキングシステムは、ケース搬送ロボット(Case Transfer Unit(CTU))を用いて格納トレイを棚からピッキングステーションに搬送する。ピッキングシステムは、ピッキングステーションにおいて格納トレイから物品をピッキングし、払出ケースに当該物品を投入する。ピッキングシステムは、オペレータ又はロボットに格納トレイから物品をピッキングさせ、払出ケースに投入させる。
たとえば、ピッキングシステムは、物流センタ又は倉庫などで用いられる。
【0009】
図1は、実施形態に係るピッキングシステム100の構成例を示す図である。
図1に示すように、ピッキングシステム100は、ロボットステーションP1並びにP2、人用ステーションP3並びにP4、ステーション間コンベア5、CTU7及び棚8などを備える。
【0010】
ロボットステーションP1には、コンベア3a、コンベア4a及びピッキングロボット111aなどが配置されている。
【0011】
コンベア3aは、CTU7からの格納ケース9を搬送する。コンベア3aは、CTU7からの格納ケース9を一端に積載する。コンベア3aは、積載された格納ケース9をピッキングロボット111aがピッキング可能な位置(ピッキング位置)まで搬送する。また、コンベア3aは、ピッキングが完了すると、格納ケース9をCTU7がピックアップ可能な位置(返却位置)に搬送する。ここでは、コンベア3aは、コの字型に形成されている。
【0012】
コンベア4aは、ピッキングされた物品が投入される払出ケース6を搬送する。コンベア4aは、オペレータ又はロボットなどによって払出ケース6を一端に積載する。コンベア4aは、積載された払出ケース6をピッキングロボット111aが物品を投入可能な位置(投入位置)に搬送する。また、コンベア4aは、物品の投入が完了すると、払出ケース6を他端に搬送する。
【0013】
他端に搬送された払出ケース6は、ロボット又はオペレータなどによって下流のプロセスに進む。
【0014】
ピッキングロボット111aは、コンベア3aによってピッキング位置に搬送された格納ケース9から物品をピッキングする。ピッキングロボット111aは、ピッキングされた物品を、コンベア4aによって投入位置まで搬送された払出ケース6に投入する。
【0015】
なお、ピッキングロボット111aは、複数の物品を格納ケース9からピッキングして払出ケース6に投入してもよい。
【0016】
たとえば、ピッキングロボット111aは、アームとアームの先端に取り付けられた把持機構とから構成される。把持機構は、物品を挟み込んで把持するものであってもよい。たとえば、把持機構は、一対の爪部を備える。また、把持機構は、負圧によって物品を吸着把持してもよい。また、把持機構は、2つの物品を一度に把持してもよい。
ピッキングロボット111aの構成は、特定の構成に限定されるものではない。
【0017】
ロボットステーションP2には、コンベア3b、コンベア4b及びピッキングロボット111bなどが配置されている。
【0018】
コンベア4bは、コンベア4aと同様である。
【0019】
ピッキングロボット111b(ロボット)は、コンベア3bによってピッキング位置に搬送された格納ケース9から物品をピッキングする。ピッキングロボット111bは、ピッキングされた物品を、コンベア4bによって投入位置まで搬送された払出ケース6に投入する。また、ピッキングロボット111bは、ステーション間コンベア5が積載する払出ケース6に物品を投入する。
【0020】
なお、ピッキングロボット111aは、複数の物品を格納ケース9からピッキングして払出ケース6に投入してもよい。
【0021】
コンベア3bは、CTU7からの格納ケース9を搬送する。コンベア3bは、CTU7からの格納ケース9を一端に積載する。コンベア3bは、積載された格納ケース9をピッキングロボット111bがピッキング可能な位置(ピッキング位置)に搬送する。また、コンベア3bは、ピッキングが完了すると、格納ケース9をCTU7がピックアップ可能な位置(返却位置)に搬送する。
【0022】
また、コンベア3bは、後述するコンベア3cに接続する。即ち、コンベア3bは、格納ケース9をコンベア3cに搬送することができる。
【0023】
人用ステーションP3には、DAS1c、コンベア3c、コンベア4c及びオペレータ113cなどが配置されている。
【0024】
DAS1cは、複数の払出ケース6を格納する。DAS1cは、ロボット又はオペレータなどから供給される払出ケース6を格納する。DAS1cは、オペレータ113cが物品を投入可能な位置に払出ケース6を支持する。DAS1cは、オペレータ113cが物品を投入する払出ケース6の位置を示すランプなどを備えるものであってもよい。
また、DAS1cは、払出ケースをコンベア4cに供給する。
【0025】
コンベア3cは、CTU7からの格納ケース9を搬送する。コンベア3cは、CTU7からの格納ケース9を一端に積載する。コンベア3cは、積載された格納ケース9をオペレータ113cがピッキング可能な位置(ピッキング位置)に搬送する。また、コンベア3cは、ピッキングが完了すると、格納ケース9をCTU7がピックアップ可能な位置に搬送する。
【0026】
また、コンベア3cは、コンベア3bに接続する。コンベア3cは、コンベア3bからの格納ケース9をピッキング位置まで搬送することができる。
【0027】
コンベア4c、DAS1cから払出ケース6を搬送する。コンベア4cは、払出ケース6への物品投入が完了すると、DAS1cから当該払出ケース6を搬送する。
【0028】
コンベア4cに搬送された払出ケース6は、ロボット又はオペレータなどによって下流のプロセスに進む。
【0029】
人用ステーションP4には、DAS1d、コンベア3d、コンベア4d及びオペレータ113dなどが配置されている。
【0030】
DAS1d及びコンベア4dは、それぞれDAS1c及びコンベア4cと同様である。
【0031】
コンベア3dは、CTU7からの格納ケース9を搬送する。コンベア3dは、CTU7からの格納ケース9を一端に積載する。コンベア3dは、積載された格納ケース9をオペレータ113dがピッキング可能な位置(ピッキング位置)に搬送する。また、コンベア3dは、ピッキングが完了すると、格納ケース9をCTU7がピックアップ可能な位置(返却位置)に搬送する。
【0032】
なお、人用ステーションP3及びP4には、表示装置が設置されているものであってもよい。オペレータ113c及び113dは、表示装置に表示される物品処理スケジュール等を目視確認して物品を処理する。なお、表示装置は、オペレータ113c及び113dに割り当てられた無線通信端末であってもよい。
【0033】
なお、ピッキングシステム100は、複数のカメラを備えてもよい。また、複数のカメラのうちの1又は数台を固定式カメラとし、残りを移動式カメラとしてもよい。固定式カメラは、例えば天井、壁面、ロボットステーションP1並びにP2、及び、人用ステーションP3並びにP4に対する上面と側面等に固定されたカメラであり、倉庫全体及び倉庫内で処理される物品を撮影し、撮影データをリアルタイムに出力する。撮影データは、撮影日時データ(撮影時刻含む)及び撮影画像データを含む。撮影画像データは、静止画データ及び動画データである。また、固定式カメラは、後述するWES10などからの撮影制御信号に基づき上下左右に回動してもよい。固定式カメラが、上下左右に回動することにより、広範囲に倉庫内を監視することができる。
【0034】
棚8は、物品を格納している格納ケース9を格納する。棚8は、高さ方向に複数の格納ケース9を格納する。また、棚8は、高さ方向及び水平方向に複数の格納ケース9を格納するものであってもよい。
【0035】
ここでは、ピッキングシステム100は、複数の棚8を格納する。棚8の間は、CTU7が通行可能な距離である。
【0036】
CTU7(Case Transfer Unit)は、格納ケース9を積載して搬送する自動搬送装置である。CTU7は、格納ケース9を棚8から取得する。CTU7は、格納ケース9を取得すると、コンベア3a乃至3dの何れかに移動する。コンベア3a乃至3dの何れかに移動すると、CTU7は、格納ケース9を移動先であるコンベア3a乃至3dの何れかに積載する。
CTU7については、後に詳述する。
【0037】
ステーション間コンベア5(コンベア)は、ロボットステーションP2から隣接する人用ステーションP3に払出ケース6を搬送する。即ち、ステーション間コンベア5は、ピッキングロボット111bの投入位置からオペレータ113の投入位置に払出ケース6を搬送する。なお、ステーション間コンベア5は、払出ケース6をDAS1cに投入するものであってもよい。
【0038】
次に、ピッキングシステム100の制御系について説明する。
図2は、ピッキングシステム100の制御系の構成例を示すブロック図である。
図2が示すように、ピッキングシステム100は、WMS2、コンベアシステム50、CTU7、WES10、ピッキングロボットシステム20、高層ケース搬送ロボットシステム30、及び、記憶装置41乃至43などを備える。
【0039】
WES10は、WMS2、コンベアシステム50、ピッキングロボットシステム20、高層ケース搬送ロボットシステム30及び在庫管理システム40に接続する。高層ケース搬送ロボットシステム30は、CTU7に接続する。コンベアシステム50は、ステーション間コンベア5、コンベア3(3a乃至3d)及びコンベア4(4a乃至4d)に接続する。ピッキングロボットシステム20は、ピッキングロボット111a及び111bに接続する。在庫管理システム40は、記憶装置41乃至43に接続する。
【0040】
ステーション間コンベア5、CTU7及びピッキングロボット111a並びに111bについては、前述の通りである。
【0041】
WMS2(Warehouse Management System)は、倉庫管理システムと呼ばれ、1又は複数のコンピュータで実現可能である。WMS2は、格納ケース9から物品をピッキングすることを指示するピッキング作業を示すピッキングリストをWES10に送信する。ピッキングリストについては、後に詳述する。
【0042】
WES10(Warehouse Execution System)(情報処理装置)は、倉庫運用管理システムと呼ばれ、1又は複数のコンピュータで実現可能である。WES10は、WMS2からのピッキングリストなどに基づいて、コンベアシステム50、ピッキングロボットシステム20、高層ケース搬送ロボットシステム30及び在庫管理システム40などを制御する。また、WES10は、ピッキングの結果をWMS2に送信する。
WES10については、後に詳述する。
【0043】
ピッキングロボットシステム20(ロボットシステム)は、WES10からの制御に従ってピッキングロボット111(111a及び111b)を制御する。ピッキングロボットシステム20は、ピッキングロボット111のコントローラとして機能する。たとえば、ピッキングロボットシステム20は、物品の把持、移動及び開放などを制御する。たとえば、ピッキングロボットシステム20は、WCS(Warehouse Management System)である。たとえば、ピッキングロボットシステム20は、PCなどから構成される。
【0044】
高層ケース搬送ロボットシステム30(搬送システム)は、WES10からの制御に従ってCTU7を制御する。高層ケース搬送ロボットシステム30は、CTU7のコントローラとして機能する。たとえば、高層ケース搬送ロボットシステム30は、CTU7の移動、格納ケース9の取得及び格納ケース9の開放などを制御する。また、高層ケース搬送ロボットシステム30は、オペレータ113(113a及び113b)に情報を表示する表示装置及びDAS1を制御するものであってもよい。また、高層ケース搬送ロボットシステム30は、コンベア3(3a乃至3d)及びコンベア4(4a乃至4d)を制御するものであってもよい。たとえば、高層ケース搬送ロボットシステム30は、WCSである。たとえば、高層ケース搬送ロボットシステム30は、PCなどから構成される。
【0045】
在庫管理システム40は、WES10からの制御に従って在庫などに関するデータベースを管理する。在庫管理システム40は、記憶装置41乃至43に接続する。たとえば、在庫管理システム40は、WCSである。たとえば、在庫管理システム40は、PCなどから構成される。
【0046】
記憶装置41は、在庫配置データベースを格納する。在庫配置データベースは、各格納ケース9が格納している物品を示す。たとえば、在庫配置データベースは、格納ケース9を識別する識別子と当該格納ケース9が格納する物品を識別する識別子とを対応付けて格納する。
【0047】
記憶装置42は、在庫マスタデータベースを格納する。在庫マスタデータベースは、格納ケース9が格納している物品に関する情報を示す。たとえば、在庫配置データベースは、物品に関する情報として、物品を識別する識別子、物品の名称、物品のロット、物品の寸法、又は、物品の安全在庫などを示すである。
【0048】
記憶装置43は、ピッキング可否フラグデータベースを格納する。ピッキング可否フラグデータベースは、物品がピッキングロボット111によってピッキング可能であるかを示すフラグを格納する。ピッキング可否フラグデータベースについては、後に詳述する。
記憶装置41乃至43は、不揮発性メモリなどから構成される。
【0049】
コンベアシステム50は、コンベア3(3a乃至3d)及びコンベア4(4a乃至4d)及びステーション間コンベア5を制御する。たとえば、コンベアシステム50は、WCSである。たとえば、コンベアシステム50は、PCやPLC(programmable logic controller)などから構成される。
【0050】
次に、WES10について説明する。
図3は、WES10の構成例を示すブロック図である。
図3が示すように、WES10は、プロセッサ11、ROM12、RAM13、NVM14、操作部15、表示部16及び通信部17などを備える。
【0051】
プロセッサ11と、ROM12、RAM13、NVM14、操作部15、表示部16及び通信部17と、は、データバスなどを介して互いに接続する。
なお、WES10は、
図3が示すような構成の他に必要に応じた構成を具備したり、WES10から特定の構成が除外されたりしてもよい。
【0052】
プロセッサ11は、WES10全体の動作を制御する機能を有する。プロセッサ11は、内部キャッシュ及び各種のインターフェースなどを備えてもよい。プロセッサ11は、内部メモリ、ROM12又はNVM14が予め記憶するプログラムを実行することにより種々の処理を実現する。
【0053】
なお、プロセッサ11がプログラムを実行することにより実現する各種の機能のうちの一部は、ハードウエア回路により実現されるものであってもよい。この場合、プロセッサ11は、ハードウエア回路により実行される機能を制御する。
【0054】
ROM12は、制御プログラム及び制御データなどが予め記憶された不揮発性のメモリである。ROM12に記憶される制御プログラム及び制御データは、WES10の仕様に応じて予め組み込まれる。
【0055】
RAM13は、揮発性のメモリである。RAM13は、プロセッサ11の処理中のデータなどを一時的に格納する。RAM13は、プロセッサ11からの命令に基づき種々のアプリケーションプログラムを格納する。また、RAM13は、アプリケーションプログラムの実行に必要なデータ及びアプリケーションプログラムの実行結果などを格納してもよい。
【0056】
NVM14は、データの書き込み及び書き換えが可能な不揮発性のメモリである。たとえば、NVM14は、たとえば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)又はフラッシュメモリなどから構成される。NVM14は、WES10の運用用途に応じて制御プログラム、アプリケーション及び種々のデータなどを格納する。
【0057】
操作部15は、オペレータから種々の操作の入力を受け付ける。操作部15は、入力された操作を示す信号をプロセッサ11へ送信する。たとえば、操作部15は、マウス、キーボード又はタッチパネルなどから構成される。
【0058】
表示部16は、プロセッサ11からのデータを表示する。たとえば、表示部16は、液晶モニタから構成される。なお、操作部15がタッチパネルから構成される場合、表示部16は、操作部15としてのタッチパネルと一体的に形成されるものであってもよい。
【0059】
通信部17は、WMS2、コンベアシステム50、ピッキングロボットシステム20、高層ケース搬送ロボットシステム30及び在庫管理システム40などとデータを送受信するインターフェースである。たとえば、通信部17は、ネットワークなどを介してWMS2、コンベアシステム50、ピッキングロボットシステム20、高層ケース搬送ロボットシステム30及び在庫管理システム40に接続する。有線又は無線のLAN(Local Area Network)接続をサポートする。
【0060】
なお、通信部17は、WMS2とデータを送受信するインターフェースと、コンベアシステム50とデータを送受信するインターフェースと、ピッキングロボットシステム20とデータを送受信するインターフェースと、高層ケース搬送ロボットシステム30とデータを送受信するインターフェースと、在庫管理システム40とデータを送受信するインターフェースと、から構成されるものであってもよい。
【0061】
次に、CTU7について説明する。
図4は、CTU7の側面図である。
【0062】
図4が示すように、CTU7は、ベース701を備える。ベース701は、CTU7全体を移動させる移動機構として機能する。ベース701は、後述するタイヤ70などを備える。なお、ベース701は、床面に貼付されているコードなどを読み取るカメラなどを備えるものであってもよい。
【0063】
また、ベース701には、上部に延びる部材702が形成されている。たとえば、部材702は、上方に伸びる2つの棒状の部材と当該部材間に渡って形成される棒状の部材とから構成される。即ち、部材702は、はしご状に形成されている。
【0064】
部材702には、複数の背面トレイ703が形成されている。背面トレイ703は、部材702から水平方向に延びる板状の部材である。背面トレイ703は、格納ケース9を積載する。背面トレイ703は、1つの格納ケース9を積載する。
【0065】
部材702には、シャトル部704が形成されている。シャトル部704は、部材702に対して背面トレイ703と逆方向に形成されている。シャトル部704は、後述する駆動部76などにより部材702に沿って上下に移動可能である。
【0066】
シャトル部704は、前方(
図4では、左側)にある格納ケース9を把持する。シャトル部704は、把持された格納ケース9を背面トレイ703の1つに積載する。
また、シャトル部704は、背面トレイ703の1つに積載されている格納ケース9を把持する。シャトル部704は、把持された格納ケース9を前方で開放する。
シャトル部704は、棚8から格納ケース9を取得する。また、シャトル部704は、棚8へ格納ケース9をセットする。
【0067】
シャトル部704は、カメラ705を備える。カメラ705は、前方を撮影するように設置されている。カメラ705は、コードなどを撮影する。カメラ705は、照明などを備えるものであってもよい。
【0068】
次に、CTU7の制御系について説明する。
図5は、CTU7の構成例を示すブロック図である。CTU7は、プロセッサ71、ROM72、RAM73、NVM74、通信部75、駆動部76、バッテリー78、充電機構79、タイヤ70、シャトル部704及びカメラ705などを備える。
【0069】
プロセッサ71は、CTU7全体の動作を制御する機能を有する。プロセッサ71は、内部キャッシュ及び各種のインターフェースなどを備えてもよい。プロセッサ71は、内部メモリ、ROM72又はNVM74が予め記憶するプログラムを実行することにより種々の処理を実現する。
【0070】
たとえば、プロセッサ71は、CPU(Central Processing Unit)である。なお、プロセッサ71は、LSI(Large Scale Integration)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、又はFPGA(Field-Programmable Gate Array)等のハードウエアにより実現されてもよい。
【0071】
ROM72は、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体であり、上記のプログラムを記憶する。また、ROM72は、プロセッサ71が各種の処理を行う上で使用するデータ又は各種の設定値などを記憶する。RAM73は、データの読み書きに用いられるメモリである。RAM73は、プロセッサ71が各種の処理を行う上で一時的に使用するデータを記憶しておく、いわゆるワークエリアなどとして利用される。
【0072】
NVM74は、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体であり、上記のプログラムを記憶する場合もある。また、NVM74は、プロセッサ71が各種の処理を行う上で使用するデータ、プロセッサ71での処理によって生成されたデータ又は各種の設定値などを保存する。
【0073】
通信部75は、無線LANアクセスポイントなどを通じて高層ケース搬送ロボットシステム30などとデータを送受信するインターフェースである。たとえば、通信部75は、無線LAN接続をサポートする。
【0074】
駆動部76は、タイヤ70を駆動する。駆動部76は、タイヤ70を回転させるモータ等であり、プロセッサ71から出力される駆動信号に基づきモータを回転又は停止する。モータの動力は、タイヤ70に伝達される。このようなモータからの動力により、CTU7は、目的位置へ移動する。
【0075】
また、駆動部76は、シャトル部704を駆動する。たとえば、駆動部76は、シャトル部704を上下方向に移動させる。また、駆動部76は、シャトル部704の把持動作を行わせる。駆動部76は、シャトル部704を駆動させるモータ等である。
【0076】
なお、駆動部76は、タイヤ70を駆動させるための機構とシャトル部704を駆動させるための機構とから構成されるものであってもよい。
【0077】
バッテリー78は、駆動部76等に必要な電力を供給する。充電機構79は、充電ステーションとバッテリー78とを接続する機構であり、バッテリー78は、充電機構79を介して充電ステーションなどから供給される電力により充電される。
【0078】
タイヤ70は、駆動部76からの動力によって回転する。CTU7は、タイヤ70の回転により、前進、後退又は方向転換などを行う。
【0079】
なお、CTU7は、
図4及び
図5が示すような構成の他に必要に応じた構成を具備したり、CTU7から特定の構成が除外されたりしてもよい。
【0080】
プロセッサ71は、加速、減速、停止、方向転換、及びシャトル部704の動作に必要な演算及び制御などの処理を行う。プロセッサ71は、高層ケース搬送ロボットシステム30などからの制御信号に基づき、ROM72又はNVM74等に記憶されたプログラムを実行することにより、駆動信号を生成し各部に出力する。
【0081】
CTU7のプロセッサ71は、高層ケース搬送ロボットシステム30から送信される制御信号に応じた駆動信号を出力する。これにより、CTU7は、現在位置から所定の位置への移動、及び、格納ケース9の把持、開放並びに積載などの動作を行う。
【0082】
次に、ピッキング可否フラグデータベースについて説明する。
図6は、ピッキング可否フラグデータベースの構成例を示す。
図6が示すように、ピッキング可否フラグデータベースは、物品番号コードとピッキング可否フラグとを対応付けて格納する。
【0083】
物品番号コードは、物品を識別する識別子である。ここでは、物品番号コードは、数値である。なお、物品番号コードの構成は、特定の構成に限定されるものではない。
【0084】
ピッキング可否フラグは、対応する物品番号コードが示す物品がピッキングロボット111によってピッキング可能であるかを示す。ピッキング可否フラグは、「OK」又は「NG」である。「OK」は、対応する物品番号コードが示す物品がピッキングロボット111によってピッキング可能であることを示す。「NG」は、対応する物品番号コードが示す物品がピッキングロボット111によってピッキング可能でないことを示す。
【0085】
ピッキング可否フラグデータベースは、記憶装置43に予め格納されている。また、ピッキング可否フラグデータベースは、適宜更新されるものであってもよい。
【0086】
次に、WES10が実現する機能について説明する。WES10が実現する機能は、プロセッサ11が内部メモリ、ROM12又はNVM14などに格納されるプログラムを実行することで実現される。
【0087】
まず、プロセッサ11は、ピッキングリストをWMS2から取得する機能を有する。
たとえば、プロセッサ11は、通信部17を通じてピッキングリストのリクエストをWMS2に送信する。プロセッサ11は、通信部17を通じてピッキングリストを含むレスポンスをWMS2から受信する。
【0088】
また、プロセッサ11は、通信部17を通じてプッシュ通知でピッキングリストをWMS2から受信するものであってもよい。
【0089】
図7は、ピッキングリストの例を示す。
図7が示すように、ピッキングリストは、複数のピッキング作業から構成される。ピッキング作業は、「宛先コード」、「個数」、「品名」、「寸法」及び「物品番号コード」を対応付けて格納する。
【0090】
「宛先コード」は、ピッキングされる物品が搬送される宛先を示す。ここでは、宛先は、払出ケース6に対応する。即ち、「宛先コード」が同一である物品は、同一の払出ケース6に投入される。
【0091】
「個数」は、当該物品の個数である。
「品名」は、当該物品の名称である。
「寸法」は、当該物品の寸法である。ここでは、「寸法」は、三辺の長さを示す。
「物品番号コード」は、当該物品を示す物品番号コードである。
【0092】
なお、ピッキングリストは、
図7が示すような構成の他に必要に応じた構成を具備したり、ピッキングリストから特定の構成が除外されたりしてもよい。ピッキングリストの構成は、特定の構成に限定されるものではない。
【0093】
また、プロセッサ11は、同一の払出ケース6に物品を投入するピッキング作業を示すオーダを生成する機能を有する。
【0094】
プロセッサ11は、通信部17及び在庫管理システム40を通じてピッキング可否フラグデータベースを記憶装置43から取得する。ピッキング可否フラグデータベースを取得すると、プロセッサ11は、ピッキング可否フラグデータベースに基づいて、各ピッキング作業が示す物品番号コードとピッキング可否フラグとを対応付ける。
【0095】
まず、プロセッサ11が、ピッキング可否フラグが「OK」である物品のピッキング作業(ロボット処理作業、第1のピッキング作業)から構成されるオーダ(ロボット処理オーダ)を生成する動作例について説明する。
【0096】
図8は、プロセッサ11がロボット処理オーダを生成する動作例を示す。
図8では、プロセッサ11は、「宛先コード」が「A01」であるピッキング作業を取得する。ここでは、プロセッサ11は、「宛先コード」が「A01」である2つのピッキング作業を取得する。
【0097】
「宛先コード」が「A01」であるピッキング作業の何れにおいても、「ピッキング可否フラグ」は、「OK」を示す。
従って、プロセッサ11は、取得された2つのピッキング作業(ロボット処理作業)を示すロボット処理オーダを生成する。プロセッサ11は、当該ロボット処理オーダに、当該ロボット処理オーダを処理するステーションとしてロボットステーションP1を割り当てる。
【0098】
また、プロセッサ11は、「宛先コード」が「A05」であるピッキング作業を取得する。ここでは、プロセッサ11は、「宛先コード」が「A05」である1つのピッキング作業を取得する。
【0099】
「宛先コード」が「A05」であるピッキング作業において、「ピッキング可否フラグ」は、「OK」を示す。
従って、プロセッサ11は、取得された1つのピッキング作業(ロボット処理作業)を示すロボット処理オーダを生成する。プロセッサ11は、当該ロボット処理オーダに、当該ロボット処理オーダを処理するステーションとしてロボットステーションP2を割り当てる。
【0100】
次に、プロセッサ11が、ピッキング可否フラグが「NG」である物品のピッキング作業(人処理作業、第2のピッキング作業)から構成されるオーダ(人処理オーダ)を生成する動作例について説明する。
【0101】
図9は、プロセッサ11が人処理オーダを生成する動作例を示す。
図9では、プロセッサ11は、「宛先コード」が「A02」であるピッキング作業を取得する。ここでは、プロセッサ11は、「宛先コード」が「A02」である1つのピッキング作業を取得する。
【0102】
「宛先コード」が「A02」であるピッキング作業において、「ピッキング可否フラグ」は、「NG」を示す。
従って、プロセッサ11は、取得された1つのピッキング作業(人処理作業)を示す人処理オーダを生成する。プロセッサ11は、当該人処理オーダに、当該人処理オーダを処理するステーションとして人用ステーションP3を割り当てる。
【0103】
また、プロセッサ11は、「宛先コード」が「A03」であるピッキング作業を取得する。ここでは、プロセッサ11は、「宛先コード」が「A03」である2つのピッキング作業を取得する。
【0104】
「宛先コード」が「A03」であるピッキング作業(人処理作業)の何れにおいても、「ピッキング可否フラグ」は、「NG」を示す。
従って、プロセッサ11は、取得された2つのピッキング作業(人処理作業)を示す人処理オーダを生成する。プロセッサ11は、当該人処理オーダに、当該人処理オーダを処理するステーションとして人用ステーションP4を割り当てる。
【0105】
次に、プロセッサ11が、ピッキング可否フラグが「OK」である物品のピッキング作業とピッキング可否フラグが「NG」である物品のピッキング作業とから構成されるオーダ(混在オーダ)を生成する動作例について説明する。
【0106】
図10は、プロセッサ11が混在オーダを生成する動作例を示す。
図10では、プロセッサ11は、「宛先コード」が「A04」であるピッキング作業を取得する。ここでは、プロセッサ11は、「宛先コード」が「A04」である3つのピッキング作業を取得する。
【0107】
また、「宛先コード」が「A04」であるピッキング作業は、2つのロボット処理作業と、1つのピッキング作業人処理作業とから構成される。
【0108】
プロセッサ11は、取得された3つのピッキング作業を示す混在オーダを生成する。また、プロセッサ11は、当該混在オーダにおける2つのロボット処理作業に、当該2つのロボット処理作業を処理するステーションとしてロボットステーションP2を割り当てる。また、プロセッサ11は、当該混在オーダにおける1つの人処理作業に、当該1つの人処理作業を処理するステーションとして人用ステーションP3を割り当てる。
【0109】
ここでは、プロセッサ11は、ステーション間コンベア5によって互いに接続されるロボットステーションP2及び人用ステーションP3にピッキング作業を割り当てる。
【0110】
また、プロセッサ11は、CTU7及びピッキングロボット111を用いてオーダを処理する機能を有する。
【0111】
まず、プロセッサ11が混在オーダを処理する動作例について説明する。
図11乃至
図13は、プロセッサ11が混在オーダを処理する動作例を示す。
【0112】
プロセッサ11は、混在オーダからロボット処理作業を抽出する。ロボット処理作業を抽出すると、プロセッサ11は、在庫配置データベースなどを参照して、当該ロボット処理作業においてピッキングされる物品を格納する格納ケース9を特定する。格納ケース9を特定すると、プロセッサ11は、高層ケース搬送ロボットシステム30を通じて、CTU7に当該格納ケース9を棚8から取得させる。
【0113】
CTU7に当該格納ケース9を取得させると、
図11のように、プロセッサ11は、高層ケース搬送ロボットシステム30を通じて、CTU7に当該格納ケース9をコンベア3bの一端に積載させる。
【0114】
また、
図11では、ステーション間コンベア5に払出ケース6が積載されているものとする。また、払出ケース6は、ピッキングロボット111bの投入位置に配置されているものとする。
【0115】
CTU7が当該格納ケース9をコンベア3bの一端に積載すると、コンベア3bは、当該格納ケース9をピッキングロボット111bのピッキング位置まで搬送する。コンベア3bが当該格納ケース9をピッキング位置まで搬送すると、プロセッサ11は、ピッキングロボットシステム20を通じてピッキングロボット111bに物品をピッキングさせ払出ケース6に投入させる。
【0116】
ピッキングロボット111bが物品をピッキングし払出ケース6に投入すると、コンベア3bは、当該格納ケース9を返却位置に搬送する。コンベア3bが当該格納ケース9を返却位置に搬送すると、プロセッサ11は、高層ケース搬送ロボットシステム30を通じて、CTU7に当該格納ケース9を返却位置から取得させる。CTU7に当該格納ケース9を取得させると、プロセッサ11は、高層ケース搬送ロボットシステム30を通じて、CTU7に当該格納ケース9を棚8に返却させる。
【0117】
なお、混在オーダに複数のロボット処理作業が含まれる場合、プロセッサ11は、各ロボット処理作業を上記の通り処理する。
【0118】
ロボット処理作業を処理すると、
図12のように、プロセッサ11は、ステーション間コンベア5を用いて払出ケース6をロボットステーションP2から人用ステーションP3に搬送する。即ち、プロセッサ11は、ステーション間コンベア5を用いて、ピッキングロボット111bの投入位置からオペレータ113cの投入位置に払出ケース6を搬送する。
【0119】
払出ケース6を搬送すると、プロセッサ11は、混在オーダから人処理作業を抽出する。人処理作業を抽出すると、プロセッサ11は、在庫配置データベースなどを参照して、当該人処理作業においてピッキングされる物品を格納する格納ケース9を特定する。格納ケース9を特定すると、プロセッサ11は、高層ケース搬送ロボットシステム30を通じて、CTU7に当該格納ケース9を棚8から取得させる。
【0120】
CTU7に当該格納ケース9を取得させると、プロセッサ11は、高層ケース搬送ロボットシステム30を通じて、CTU7に当該格納ケース9をコンベア3cの一端に積載させる。
【0121】
CTU7が当該格納ケース9をコンベア3cの一端に積載すると、コンベア3cは、当該格納ケース9をオペレータ113cのピッキング位置まで搬送する。
【0122】
コンベア3cが当該格納ケース9をピッキング位置まで搬送すると、プロセッサ11は、オペレータ113cに物品をピッキングさせ払出ケース6に投入させる。たとえば、高層ケース搬送ロボットシステム30は、表示装置などにピッキングの対象となる物品及び投入先などを表示する。
【0123】
また、高層ケース搬送ロボットシステム30は、物品の投入が完了したことを示す操作をオペレータ113cから入力してもよい。
【0124】
オペレータ113cが物品をピッキングし払出ケース6に投入すると、
図13のように、コンベア3cは、当該格納ケース9を返却位置に搬送する。コンベア3cが当該格納ケース9を返却位置に搬送すると、プロセッサ11は、高層ケース搬送ロボットシステム30を通じて、CTU7に当該格納ケース9を返却位置から取得させる。CTU7に当該格納ケース9を取得させると、プロセッサ11は、高層ケース搬送ロボットシステム30を通じて、CTU7に当該格納ケース9を棚8に返却させる。
【0125】
なお、混在オーダに複数の人処理作業が含まれる場合、プロセッサ11は、各人処理作業を上記の通り処理する。
【0126】
人処理作業を処理すると、プロセッサ11は、ステーション間コンベア5を用いて払出ケース6を所定の位置(たとえば、ステーション間コンベア5の一端)に搬送する。
【0127】
次に、ピッキングロボット111bがピッキングに失敗した場合の動作例について説明する。
図14は、ピッキングロボット111bがピッキングに失敗した場合の動作例を示す。
【0128】
格納ケース9からの物品のピッキングに失敗すると、ピッキングロボット111bは、高層ケース搬送ロボットシステム30を通じて、ピッキングに失敗したことを示す制御信号をWES10に送信する。
【0129】
また、ピッキングロボット111bが物品のピッキングに失敗すると、コンベア3bは、コンベア3cへ払出ケース6を搬送する。コンベア3cは、払出ケース6をオペレータ113cのピッキング位置に搬送する。
【0130】
WES10のプロセッサ11は、通信部17を通じて当該制御信号を受信する。当該制御信号を受信すると、プロセッサ11は、ステーション間コンベア5を用いて払出ケース6をロボットステーションP2から人用ステーションP3に搬送する。即ち、プロセッサ11は、ステーション間コンベア5を用いて、ピッキングロボット111bの投入位置からオペレータ113cの投入位置に払出ケース6を搬送する。
【0131】
払出ケース6を搬送すると、プロセッサ11は、オペレータ113cに物品をピッキングさせ払出ケース6に投入させる。たとえば、高層ケース搬送ロボットシステム30は、表示装置などにピッキングの対象となる物品及び投入先などを表示する。また、高層ケース搬送ロボットシステム30は、物品の投入が完了したことを示す操作をオペレータ113cから入力してもよい。
【0132】
オペレータ113cが物品をピッキングし払出ケース6に投入すると、コンベア3cは、当該格納ケース9を返却位置に搬送する。コンベア3cが当該格納ケース9を返却位置に搬送すると、プロセッサ11は、高層ケース搬送ロボットシステム30を通じて、CTU7に当該格納ケース9を返却位置から取得させる。CTU7に当該格納ケース9を取得させると、プロセッサ11は、高層ケース搬送ロボットシステム30を通じて、CTU7に当該格納ケース9を棚8に返却させる。
【0133】
なお、未処理のロボット処理作業が存在する場合、プロセッサ11は、ステーション間コンベア5を用いて払出ケース6を人用ステーションP3からロボットステーションP2に搬送してもよい。即ち、プロセッサ11は、ステーション間コンベア5を用いて、オペレータ113cの投入位置からピッキングロボット111bの投入位置に払出ケース6を搬送してもよい。
【0134】
また、プロセッサ11がロボット処理オーダを処理する動作例は、上記のロボット処理作業を処理する動作例と同様であるため説明を省略する。また、プロセッサ11が人処理オーダを処理する動作例は、上記の人処理作業を処理する動作例と同様であるため説明を省略する。
【0135】
次に、WES10の動作例について説明する。
図15は、WES10の動作例について説明するためのフローチャートである。
【0136】
まず、プロセッサ11は、通信部17を通じてピッキングリストをWMS2から取得する(S11)。ピッキングリストを取得すると、プロセッサ11は、ピッキング可否フラグデータベースを取得する(S12)。
【0137】
ピッキング可否フラグデータベースを取得すると、プロセッサ11は、ピッキングリスト及びピッキング可否フラグデータベースに基づいてオーダを生成する(S13)。
【0138】
オーダを生成すると、プロセッサ11は、1つのオーダを設定する(S14)。1つのオーダを設定すると、プロセッサ11は、設定されたオーダがロボット処理オーダであるかを判定する(S15)。
【0139】
設定されたオーダがロボット処理オーダであると判定すると(S15、YES)、プロセッサ11は、設定されたオーダをロボットステーションP1又はP2に割り当てる(S16)。設定されたオーダをロボットステーションP1又はP2に割り当てると、プロセッサ11は、ピッキングロボットシステム20及び高層ケース搬送ロボットシステム30を用いて、設定されたオーダを処理する(S17)。
【0140】
設定されたオーダがロボット処理オーダでないと判定すると(S15、NO)、プロセッサ11は、設定されたオーダが混在オーダであるかを判定する(S18)。設定されたオーダが混在オーダであると判定すると(S18、YES)、プロセッサ11は、設定されたオーダのロボット処理作業をロボットステーションP2に割り当て、設定されたオーダの人処理作業を人用ステーションP3に割り当てる(S19)。
【0141】
ピッキング作業をステーションに割り当てると、プロセッサ11は、ピッキングロボットシステム20及び高層ケース搬送ロボットシステム30を用いて、設定されたオーダのロボット処理作業を処理する(S20)。
【0142】
ロボット処理作業を処理すると、プロセッサ11は、ステーション間コンベア5を用いてピッキングロボット111bによって物品が投入された払出ケース6をロボットステーションP2から人用ステーションP3に搬送する(S21)。
【0143】
払出ケース6を人用ステーションP3に搬送すると、プロセッサ11は、オペレータ113cに物品をピッキングさせる(S22)。
【0144】
設定されたオーダが混在オーダでない(人処理オーダである)と判定すると(S18、NO)、プロセッサ11は、設定されたオーダを人用ステーションP3又はP4に割り当てる(S23)。設定されたオーダを人用ステーションP3又はP4に割り当てると、プロセッサ11は、オペレータ113c又は113dに物品をピッキングさせる(S24)。
【0145】
設定されたオーダを処理した場合(S17)、オペレータ113cに物品をピッキングさせた場合(S22)、又は、オペレータ113c又は113dに物品をピッキングさせた(S24)、プロセッサ11は、未処理のオーダが存在するかを判定する(S25)。
【0146】
未処理のオーダが存在すると判定すると(S25、YES)、プロセッサ11は、S14に戻る。
未処理のオーダが存在しないと判定すると(S25、NO)、プロセッサ11は、動作を終了する。
【0147】
次に、ピッキングシステム100が混在オーダを処理する動作例(S20乃至S22に対応)について説明する。
図16は、ピッキングシステム100が混在オーダを処理する動作例について説明するためのシーケンス図である。
【0148】
ここでは、ステーション間コンベア5においてピッキングロボット111bの投入位置に払出ケース6が設置されているものとする。
【0149】
まず、WES10のプロセッサ11は、通信部17を通じて、ピッキングされる物品を格納する格納ケース9をロボットステーションP2に搬送することを指示する制御信号を高層ケース搬送ロボットシステム30に送信する(S31)。
【0150】
高層ケース搬送ロボットシステム30は、当該制御信号を受信する。当該制御信号を受信すると、高層ケース搬送ロボットシステム30は、CTU7に当該格納ケース9を棚8から取り出してロボットステーションP2に搬送させる(S32)。
【0151】
CTU7が当該格納ケース9をロボットステーションP2に搬送すると、WES10のプロセッサ11は、通信部17を通じて、当該格納ケース9から物品をピッキングすることを指示する制御信号をピッキングロボットシステム20に送信する(S33)。
【0152】
ピッキングロボットシステム20は、当該制御信号を受信する。当該制御信号を受信すると、ピッキングロボットシステム20は、ピッキングロボット111bに当該格納ケース9から物品をピッキングさせて払出ケース6に投入させる(S34)。
【0153】
ピッキングロボット111が払出ケース6に物品を投入すると、ピッキングロボットシステム20は、ピッキングが完了したことを示す完了通知をWES10に送信する(S35)。
【0154】
WES10のプロセッサ11は、通信部17を通じて当該完了通知を受信する。当該完了通知を受信すると、プロセッサ11は、通信部17を通じて、当該格納ケース9を棚8に返却することを指示する制御信号を高層ケース搬送ロボットシステム30に送信する(S36)。
【0155】
高層ケース搬送ロボットシステム30は、当該制御信号を受信する。当該制御信号を受信すると、高層ケース搬送ロボットシステム30は、CTU7に当該格納ケース9を搬送させ棚8に返却させる(S37)。
【0156】
なお、混在オーダが複数のロボット処理作業を含む場合、ピッキングシステム100は、各ロボット処理作業についてS31乃至37を繰り返す。
【0157】
当該制御信号を送信すると、プロセッサ11は、コンベアシステム50に、ステーション間コンベア5を用いて払出ケース6をロボットステーションP2から人用ステーションP3に搬送することを指示する制御信号をコンベアシステム50に送信する(S38)。コンベアシステム50は当該制御信号を受信すると、ステーション間コンベア5を用いて払出ケース6をロボットステーションP2から人用ステーションP3に搬送する(S39)。
【0158】
コンベアシステム50は、払出ケース6の搬送が完了すると、払出ケース6の搬送が完了したことを示す完了通知をWES10に送信する(S40)。
【0159】
WES10のプロセッサ11は、通信部17を通じて当該完了通知を受信する。当該完了通知を受信すると、プロセッサ11は、ピッキングされる物品を格納する格納ケース9を人用ステーションP3に搬送することを指示する制御信号を高層ケース搬送ロボットシステム30に送信する(S41)。
【0160】
高層ケース搬送ロボットシステム30は、当該制御信号を受信する。当該制御信号を受信すると、高層ケース搬送ロボットシステム30は、CTU7に当該格納ケース9を棚8から取り出して人用ステーションP3に搬送させる(S42)。
【0161】
CTU7が当該格納ケース9を人用ステーションP3に搬送すると、WES10のプロセッサ11は、高層ケース搬送ロボットシステム30などを通じてオペレータ113cに当該格納ケース9から物品をピッキングして払出ケース6に投入することを指示する(S43)。
【0162】
ここで、オペレータ113cは、当該格納ケース9から物品をピッキングして払出ケース6に投入する(S44)。物品を払出ケース6に投入すると、オペレータ113cは、高層ケース搬送ロボットシステム30などを通じて物品のピッキングが完了したことを示す操作をWES10に入力する(S45)。
【0163】
WES10のプロセッサ11は、当該操作を入力する。当該操作を入力すると、プロセッサ11は、当該格納ケース9を棚8に返却することを指示する制御信号を高層ケース搬送ロボットシステム30に送信する(S46)。
【0164】
高層ケース搬送ロボットシステム30は、当該制御信号を受信する。当該制御信号を受信すると、高層ケース搬送ロボットシステム30は、CTU7に当該格納ケース9を搬送させ棚8に返却させる(S47)。
【0165】
なお、混在オーダが複数の人処理作業を含む場合、ピッキングシステム100は、各ロボット処理作業についてS39乃至45を繰り返す。
【0166】
次に、ピッキングシステム100の他の例について説明する。
図17は、他の例であるピッキングシステム100’の構成例を示す。
図17が示すように、ピッキングシステム100’は、ロボットステーションP1並びにP2、人用ステーションP3’並びにP4、ステーション間コンベア5’、CTU7及び棚8などを備える。
【0167】
ロボットステーションP1並びにP2、人用ステーションP4、CTU7及び棚8は、前述の通りである。
【0168】
人用ステーションP3’には、DAS1c、コンベア3c及びオペレータ113cなどが配置されている。DAS1c、コンベア3c及びオペレータ113cは、前述の通りである。
【0169】
ステーション間コンベア5’は、プロセッサ11から指示を受けたコンベアシステム50の制御に従って、ロボットステーションP2、人用ステーションP3’及び人用ステーションP4の間で払出ケース6を搬送する。即ち、ステーション間コンベア5’は、ピッキングロボット111bの投入位置からオペレータ113c及び113dの投入位置へ払出ケース6を搬送する。
【0170】
また、ステーション間コンベア5’は、DAS1c及び1dに払出ケース6を投入するものであってもよい。
【0171】
ここでは、プロセッサ11は、混在オーダの人処理作業に人用ステーションP3’を割り当ててもよいし、人用ステーションP4を割り当ててもよい。
【0172】
次に、ピッキングシステム100のさらに他の例について説明する。
図18は、さらに他の例であるピッキングシステム100’’の構成例を示す。
図18が示すように、ピッキングシステム100’’は、ロボットステーションP1並びにP2’、人用ステーションP3’’並びにP4、ステーション間コンベア5’’並びに5’’’、CTU7及び棚8などを備える。
【0173】
ロボットステーションP1、人用ステーションP4、CTU7及び棚8は、前述の通りである。
【0174】
ロボットステーションP2’には、コンベア3b及びピッキングロボット111bなどが配置されている。コンベア3b及びピッキングロボット111bは、前述の通りである。
【0175】
人用ステーションP3’’には、DAS1c並びに1c’、コンベア3c及びオペレータ113cなどが配置されている。DAS1c、コンベア3c及びオペレータ113cは、前述の通りである。
【0176】
DAS1c’は、DAS1cと直交するように設置されている。DAS1c’は、複数の払出ケース6を格納する。DAS1c’は、ロボット又はオペレータなどから供給される払出ケース6を格納する。DAS1c’は、オペレータ113cが物品を投入可能な位置に払出ケース6を支持する。DAS1c’は、オペレータ113cが物品を投入する払出ケース6の位置を示すランプなどを備えるものであってもよい。
【0177】
ステーション間コンベア5’’は、プロセッサ11からの制御に従って人用ステーションP3’’からロボットステーションP1へ払出ケース6を搬送する。ここでは、ステーション間コンベア5’’は、DAS1cからコンベア4aに払出ケース6を搬送する。
【0178】
ステーション間コンベア5’’’は、プロセッサ11からの制御に従って人用ステーションP3’’からロボットステーションP2’へ払出ケース6を搬送する。ここでは、ステーション間コンベア5’’’は、DAS1c’からピッキングロボット111bの投入位置へ払出ケース6を搬送する。
【0179】
次に、プロセッサ11が混在オーダを処理する動作例について説明する。
まず、プロセッサ11は、混在オーダから人処理作業を抽出する。人処理作業を抽出すると、プロセッサ11は、在庫配置データベースなどを参照して、当該人処理作業においてピッキングされる物品を格納する格納ケース9を特定する。格納ケース9を特定すると、プロセッサ11は、高層ケース搬送ロボットシステム30を通じて、CTU7に当該格納ケース9を棚8から取得させる。
【0180】
CTU7に当該格納ケース9を取得させると、プロセッサ11は、高層ケース搬送ロボットシステム30を通じて、CTU7に当該格納ケース9をコンベア3cの一端に積載させる。
【0181】
CTU7が当該格納ケース9をコンベア3cの一端に積載すると、コンベア3cは、当該格納ケース9をオペレータ113cのピッキング位置まで搬送する。
【0182】
コンベア3cが当該格納ケース9をピッキング位置まで搬送すると、プロセッサ11は、オペレータ113cに物品をピッキングさせ、DAS1c又は1c’の払出ケース6に投入させる。たとえば、高層ケース搬送ロボットシステム30は、表示装置などにピッキングの対象となる物品及び投入先などを表示する。また、高層ケース搬送ロボットシステム30は、物品の投入が完了したことを示す操作をオペレータ113cから入力してもよい。
【0183】
オペレータ113cが物品をピッキングし払出ケース6に投入すると、コンベア3cは、当該格納ケース9を返却位置に搬送する。コンベア3cが当該格納ケース9を返却位置に搬送すると、プロセッサ11は、高層ケース搬送ロボットシステム30を通じて、CTU7に当該格納ケース9を返却位置から取得させる。CTU7に当該格納ケース9を取得させると、プロセッサ11は、高層ケース搬送ロボットシステム30を通じて、CTU7に当該格納ケース9を棚8に返却させる。
【0184】
なお、混在オーダに複数の人処理作業が含まれる場合、プロセッサ11は、各人処理作業を上記の通り処理する。
【0185】
人処理作業を処理すると、プロセッサ11は、ステーション間コンベア5’’又は5’’’を用いて払出ケース6を人用ステーションP3’からロボットステーションP1又はP2’に搬送する。
【0186】
払出ケース6を搬送すると、プロセッサ11は、混在オーダからロボット処理作業を抽出する。ロボット処理作業を抽出すると、プロセッサ11は、在庫配置データベースなどを参照して、当該ロボット処理作業においてピッキングされる物品を格納する格納ケース9を特定する。格納ケース9を特定すると、プロセッサ11は、高層ケース搬送ロボットシステム30を通じて、CTU7に当該格納ケース9を棚8から取得させる。
【0187】
CTU7に当該格納ケース9を取得させると、プロセッサ11は、高層ケース搬送ロボットシステム30を通じて、CTU7に当該格納ケース9をコンベア3a又は3bの一端に積載させる。
【0188】
CTU7が当該格納ケース9をコンベア3a又は3bの一端に積載すると、コンベア3a又は3bは、当該格納ケース9をピッキングロボット111a又は111bのピッキング位置まで搬送する。コンベア3a又は3bが当該格納ケース9をピッキング位置まで搬送すると、プロセッサ11は、ピッキングロボットシステム20を通じてピッキングロボット111a又は111bに物品をピッキングさせ払出ケース6に投入させる。
【0189】
ピッキングロボット111a又は111bが物品をピッキングし払出ケース6に投入すると、コンベア3a又は3bは、当該格納ケース9を返却位置に搬送する。コンベア3a又は3bが当該格納ケース9を返却位置に搬送すると、プロセッサ11は、高層ケース搬送ロボットシステム30を通じて、CTU7に当該格納ケース9を返却位置から取得させる。CTU7に当該格納ケース9を取得させると、プロセッサ11は、高層ケース搬送ロボットシステム30を通じて、CTU7に当該格納ケース9を棚8に返却させる。
【0190】
なお、混在オーダに複数のロボット処理作業が含まれる場合、プロセッサ11は、各ロボット処理作業を上記の通り処理する。
【0191】
また、プロセッサ11は、異なる宛先の物品を同一の払出ケース6に投入するものであってもよい。また、プロセッサ11は、同一の宛先の物品を複数の払出ケース6に投入するものであってもよい。
【0192】
また、ピッキングシステムは、棚搬送ロボットを用いて棚8をロボットステーションP1若しくはP2又は人用ステーションP3若しくはP4に搬送するものであってもよい。この場合、ピッキングロボット111及びオペレータ113は、棚8から物品をピッキングする。
【0193】
また、プロセッサ11は、ピッキングロボット111のピッキングの成否などに基づいてピッキング可否フラグデータベースを作成又は更新してもよい。
また、CTU7は、同時に複数の格納ケース9を搬送するものであってもよい。
【0194】
以上のように構成されたピッキングシステムは、ロボット用のステーションにおいてピッキングロボットを用いて物品をピッキングして払出ケースに投入した後に、払出ケースを人用のステーションに搬送する。ピッキングシステムは、人用のステーションにおいてオペレータに物品をピッキングさせて払出ケースに投入させる。その結果、ピッキングシステムは、ピッキングロボットでピッキング可能な物品と人がピッキングする物品とを同一のトレイに投入する場合であってもオペレータをロボット用のステーションに呼び出す必要がない。よって、ピッキングシステムは、効果的に物品をピッキングすることができる。
【0195】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0196】
1…DAS、1c…DAS、1c’…DAS、1d…DAS、2…WMS、3…コンベア、3a…コンベア、3b…コンベア、3c…コンベア、3d…コンベア、4…コンベア、4a…コンベア、4b…コンベア、4c…コンベア、4d…コンベア、5…ステーション間コンベア、5’…ステーション間コンベア、5’’…ステーション間コンベア、5’’’…ステーション間コンベア、6…払出ケース、7…CTU、8…棚、9…格納ケース、10…WES、11…プロセッサ、12…ROM、13…RAM、14…NVM、15…操作部、16…表示部、17…通信部、20…ピッキングロボットシステム、30…高層ケース搬送ロボットシステム、40…在庫管理システム、41…記憶装置、42…記憶装置、43…記憶装置、50…コンベアシステム、70…タイヤ、71…プロセッサ、72…ROM、73…RAM、74…NVM、75…通信部、76…駆動部、78…バッテリー、79…充電機構、100…ピッキングシステム、100’…ピッキングシステム、100’’…ピッキングシステム、111…ピッキングロボット、111a…ピッキングロボット、111b…ピッキングロボット、113…オペレータ、113c…オペレータ、113d…オペレータ、701…ベース、702…部材、703…背面トレイ、704…シャトル部、705…カメラ、P1…ロボットステーション、P2…ロボットステーション、P2’…ロボットステーション、P3…人用ステーション、P3’…人用ステーション、P3’’…人用ステーション、P4…人用ステーション。