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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024039939
(43)【公開日】2024-03-25
(54)【発明の名称】二次電池
(51)【国際特許分類】
   H01M 4/134 20100101AFI20240315BHJP
   H01M 10/052 20100101ALI20240315BHJP
   H01M 10/0562 20100101ALI20240315BHJP
   H01M 4/66 20060101ALI20240315BHJP
   H01M 10/058 20100101ALI20240315BHJP
【FI】
H01M4/134
H01M10/052
H01M10/0562
H01M4/66 A
H01M10/058
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022144702
(22)【出願日】2022-09-12
(71)【出願人】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】504171134
【氏名又は名称】国立大学法人 筑波大学
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100147555
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 公一
(74)【代理人】
【識別番号】100123593
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 宣夫
(74)【代理人】
【識別番号】100133835
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 努
(74)【代理人】
【識別番号】100202441
【弁理士】
【氏名又は名称】岩田 純
(72)【発明者】
【氏名】李 西濛
(72)【発明者】
【氏名】近藤 剛弘
【テーマコード(参考)】
5H017
5H029
5H050
【Fターム(参考)】
5H017AA03
5H017AA04
5H017AS02
5H017CC01
5H017EE04
5H029AJ02
5H029AK03
5H029AK05
5H029AL12
5H029AM03
5H029AM05
5H029AM12
5H029BJ13
5H029HJ12
5H050AA02
5H050BA16
5H050CA08
5H050CA09
5H050CA11
5H050CB12
5H050DA03
5H050DA06
5H050DA09
5H050EA15
5H050FA04
5H050HA12
(57)【要約】
【課題】析出型のリチウム負極を有する二次電池のクーロン効率を改善する。
【解決手段】本開示の二次電池は、正極、電解質層、負極集電体、及び、充電によって前記電解質層と前記負極集電体との間に析出する負極活物質としての金属リチウム、を備え、前記電解質層と前記負極集電体との間に、中間層が存在し、前記中間層が、ホウ化水素(HB)を含むものである。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
二次電池であって、正極、電解質層、負極集電体、及び、充電によって前記電解質層と前記負極集電体との間に析出する負極活物質としての金属リチウム、を備え、
前記電解質層と前記負極集電体との間に、中間層が存在し、
前記中間層が、ホウ化水素(HB)を含む、
二次電池。
【請求項2】
前記中間層が、ホウ化水素(HB)、固体電解質及び炭素を含む、
請求項1に記載の二次電池。
【請求項3】
前記固体電解質が、硫化物固体電解質である、
請求項2に記載の二次電池。
【請求項4】
前記中間層が、前記負極集電体の表面を被覆している、
請求項1~3のいずれかに記載の二次電池。
【請求項5】
前記電解質層が、硫化物固体電解質を含む、
請求項1~3のいずれか1項に記載の二次電池。
【請求項6】
前記負極集電体が、ステンレス鋼を含む、
請求項1~3のいずれか1項に記載の二次電池。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は二次電池を開示する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、リチウム固体電池であって、正極、固体電解質層、負極集電体、及び、充電によって前記固体電解質層と前記負極集電体との間に析出する負極活物質としての金属リチウムを備え、且つ、前記固体電解質層と前記負極集電体との間にLi吸蔵層を備えるものが開示されている。また、Li吸蔵層に含まれるLi吸蔵材料として、炭素材料が開示されている。特許文献2には、固体電池であって、正極、固体電解質層、負極集電体、及び、充電によって前記固体電解質層と前記負極集電体との間に析出する負極活物質としての金属リチウムを備え、且つ、固体電解質層と負極集電体との間に保護層を備えるものが開示されている。また、保護層に含まれる材料として、LiO、LiNbO及びLiPOが開示されている。特許文献3には、リチウム金属複合電極であって、集電体層、核形成層及び金属リチウム層をこの順に有するか、又は、集電体層、金属リチウム層及び核形成層をこの順に有するものが開示されている。また、核形成層を構成する材料として、グラフェン、窒化ホウ素、酸化モリブデン等が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-036537号公報
【特許文献2】特開2022-010554号公報
【特許文献3】中国特許公開公報第112117437号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
析出型の金属リチウム負極を備える二次電池は、充電時、電解質層と負極集電体との間に金属リチウムが不均一に析出し易く、充放電時のクーロン効率が低下し易い。析出型の金属リチウム負極を備える二次電池について、クーロン効率を高めることが可能な新たな技術が必要である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願は上記課題を解決するための手段として、以下の複数の態様を開示する。
<態様1>
二次電池であって、正極、電解質層、負極集電体、及び、充電によって前記電解質層と前記負極集電体との間に析出する負極活物質としての金属リチウム、を備え、
前記電解質層と前記負極集電体との間に、中間層が存在し、
前記中間層が、ホウ化水素(HB)を含む、
二次電池。
<態様2>
前記中間層が、ホウ化水素(HB)、固体電解質及び炭素を含む、
態様1の二次電池。
<態様3>
前記固体電解質が、硫化物固体電解質である、
態様2の二次電池。
<態様4>
前記中間層が、前記負極集電体の表面を被覆している、
態様1~3のいずれかの二次電池。
<態様5>
前記電解質層が、硫化物固体電解質を含む、
態様1~4のいずれかの二次電池。
<態様6>
前記負極集電体が、ステンレス鋼を含む、
態様1~5のいずれかの二次電池。
【発明の効果】
【0006】
本開示の二次電池は、析出型の金属リチウム負極を備え、且つ、クーロン効率が高い。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】二次電池100について、充電後及び放電後の各々の構成を概略的に示している。
図2】ホウ化水素(HB)の化学構造を示している。
図3】二次電池100の製造方法の流れの一例を概略的に示している。
【発明を実施するための形態】
【0008】
1.二次電池
以下、図面を参照しつつ実施形態に係る二次電池について説明するが、本開示の技術は以下の実施形態に限定されるものではない。図1に一実施形態に係る二次電池100の構成を示す。図1に示されるように、二次電池100は、正極10、電解質層20、負極集電体31、及び、充電によって前記電解質層20と前記負極集電体31との間に析出する負極活物質としての金属リチウム32、を備える。前記電解質層20と前記負極集電体31との間には、中間層33が存在する。前記中間層33は、ホウ化水素(HB)を含む。
【0009】
1.1 正極
正極10は少なくとも正極活物質を含む。二次電池100の充電時には、当該正極活物質から放出されたリチウムイオンが、電解質層20を介して電解質層20と負極集電体31との間に到達し、電子を受け取って金属リチウム32として析出する。また、電池の放電時には、電解質層20と負極集電体31との間の金属リチウム32が溶解(イオン化)して、正極10へと戻される。正極10の形態は、二次電池の正極として公知の形態のいずれであってもよい。例えば、図1に示されるように、正極10は、正極集電体11と正極活物質層12とを備えるものであってもよい。
【0010】
1.1.1 正極集電体
正極集電体11は、二次電池の正極集電体として機能し得るものをいずれも採用可能である。正極集電体11は、金属箔又は金属メッシュであってもよい。特に、金属箔が取扱い性等に優れる。正極集電体11は、複数枚の金属箔からなっていてもよい。正極集電体11を構成する金属としては、Cu、Ni、Cr、Au、Pt、Ag、Al、Fe、Ti、Zn、Co、ステンレス鋼等が挙げられる。特に、酸化耐性を確保する観点から、正極集電体11がAlを含むものであってもよい。正極集電体11は、その表面に、抵抗を調整すること等を目的として、何らかのコート層を有していてもよい。また、正極集電体11が複数枚の金属箔からなる場合、当該複数枚の金属箔間に何らかの層を有していてもよい。正極集電体11の厚みは特に限定されるものではない。例えば、0.1μm以上又は1μm以上であってもよく、1mm以下又は100μm以下であってもよい。
【0011】
1.1.2 正極活物質層
正極活物質層12は、正極活物質を含み、さらに任意に、電解質、導電助剤、バインダー等を含んでいてもよい。さらに、正極活物質層12は各種の添加剤を含んでいてもよい。正極活物質層12における正極活物質、電解質、導電助剤及びバインダー等の各々の含有量は、目的とする電池性能に応じて適宜決定されればよい。例えば、正極活物質層12全体(固形分全体)を100質量%として、正極活物質の含有量が40質量%以上、50質量%以上又は60質量%以上であってもよく、100質量%以下又は90質量%以下であってもよい。正極活物質層12の形状は、特に限定されるものではなく、例えば、略平面を有するシート状であってもよい。正極活物質層12の厚みは、特に限定されるものではなく、例えば、0.1μm以上、1μm以上、10μm以上又は30μm以上であってもよく、2mm以下、1mm以下、500μm以下又は100μm以下であってもよい。
【0012】
正極活物質は、二次電池の正極活物質として公知のものであって、充電時に負極側にリチウムを供給可能なものが採用されればよい。例えば、正極活物質として、コバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、LiNi1/3Co1/3Mn1/3、マンガン酸リチウム、スピネル系リチウム化合物等の各種のリチウム含有酸化物を用いることができる。或いは、正極活物質として、硫黄にリチウムを吸蔵させたものを用いることもできる。正極活物質は1種のみが単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。正極活物質は、例えば、粒子状であってもよく、その大きさは特に限定されるものではない。正極活物質の粒子は、中実の粒子であってもよく、中空の粒子であってもよく、空隙を有する粒子であってもよい。正極活物質の粒子は、一次粒子であってもよいし、複数の一次粒子が凝集した二次粒子であってもよい。正極活物質の粒子の平均粒子径(D50)は、例えば1nm以上、5nm以上、又は10nm以上であってもよく、また500μm以下、100μm以下、50μm以下、又は30μm以下であってもよい。尚、本願にいう平均粒子径D50とは、レーザー回折・散乱法によって求めた体積基準の粒度分布における積算値50%での粒子径(メジアン径)である。
【0013】
正極活物質の表面は、イオン伝導性酸化物を含有する保護層によって被覆されていてもよい。すなわち、正極活物質層12には、上記の正極活物質と、その表面に設けられた保護層と、を備える複合体が含まれていてもよい。これにより、正極物活物質と硫化物(例えば、後述の硫化物固体電解質等)との反応等が抑制され易くなる。正極活物質の表面を被覆・保護するイオン伝導性酸化物としては、例えば、LiBO、LiBO、LiCO、LiAlO、LiSiO、LiSiO、LiPO、LiSO、LiTiO、LiTi12、LiTi、LiZrO、LiNbO、LiMoO、LiWOが挙げられる。正極活物質の表面に対する保護層の被覆率(面積率)は、例えば、70%以上であってもよく、80%以上であってもよく、90%以上であってもよい。保護層の厚さは、例えば、0.1nm以上又は1nm以上であってもよく、100nm以下又は20nm以下であってもよい。
【0014】
正極活物質層12に含まれ得る電解質は、固体電解質であってもよく、液体電解質(電解液)であってもよく、これらの組み合わせであってもよい。特に、正極活物質層12が、固体電解質(特に、硫化物固体電解質)を含む場合に、本開示の技術による一層高い効果が期待できる。
【0015】
固体電解質は、二次電池の固体電解質として公知のものを用いればよい。固体電解質は無機固体電解質であっても、有機ポリマー電解質であってもよい。特に、無機固体電解質は、イオン伝導性及び耐熱性に優れる。無機固体電解質としては、例えば、ランタンジルコン酸リチウム、LiPON、Li1+XAlGe2-X(PO、Li-SiO系ガラス、Li-Al-S-O系ガラス等の酸化物固体電解質や、LiS-P、LiS-SiS、LiI-LiS-SiS、LiI-SiS-P、LiS-P-LiI-LiBr、LiI-LiS-P、LiI-LiS-P、LiI-LiPO-P、LiS-P-GeS等の硫化物固体電解質を例示することができる。特に、硫化物固体電解質、中でも構成元素として少なくともLi、S及びPを含む硫化物固体電解質の性能が高い。固体電解質は、非晶質であってもよいし、結晶であってもよい。固体電解質は例えば粒子状であってもよい。固体電解質は1種のみが単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
【0016】
電解液は、例えば、キャリアイオンとしてのリチウムイオンを含み得る。電解液は、例えば、非水系電解液であってもよい。例えば、電解液として、カーボネート系溶媒にリチウム塩を所定濃度で溶解させたものを用いることができる。カーボネート系溶媒としては、例えば、フルオロエチレンカーボネート(FEC)、エチレンカーボネート(EC)、ジメチルカーボネート(DMC)等が挙げられる。リチウム塩としては、例えば、六フッ化リン酸塩等が挙げられる。
【0017】
正極活物質層12に含まれ得る導電助剤としては、例えば、気相法炭素繊維(VGCF)やアセチレンブラック(AB)やケッチェンブラック(KB)やカーボンナノチューブ(CNT)やカーボンナノファイバー(CNF)等の炭素材料;ニッケル、アルミニウム、ステンレス鋼等の金属材料が挙げられる。導電助剤は、例えば、粒子状又は繊維状であってもよく、その大きさは特に限定されるものではない。導電助剤は1種のみが単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
【0018】
正極活物質層12に含まれ得るバインダーとしては、例えば、ブタジエンゴム(BR)系バインダー、ブチレンゴム(IIR)系バインダー、アクリレートブタジエンゴム(ABR)系バインダー、スチレンブタジエンゴム(SBR)系バインダー、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)系バインダー、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)系バインダー、ポリイミド(PI)系バインダー、ポリアクリル酸系バインダー等が挙げられる。バインダーは1種のみが単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
【0019】
1.2 電解質層
電解質層20は少なくとも電解質を含む。電解質層20は、固体電解質を含んでいてもよく、さらに任意にバインダーや各種添加剤等を含んでいてもよい。電解質層20における電解質とバインダー等との含有量は特に限定されない。電解質層20は、電解液等の液体成分を含むものであってもよいし、電解液を実質的に含まないものであってもよい。電解質層20は、正極と負極との接触を防止するためのセパレータ等を有していてもよく、当該セパレータに電解液が保持されていてもよい。電解質層20の厚みは特に限定されるものではなく、例えば、0.1μm以上又は1μm以上であってもよく、2mm以下又は1mm以下であってもよい。
【0020】
電解質層20に含まれる電解質は、上述の正極活物質層に含まれ得る電解質として例示されたものの中から適宜選択されればよい。特に、電解質層20が固体電解質(特に、硫化物固体電解質)を含む場合に、本開示の技術による一層高い効果が期待できる。また、電解質層20に含まれ得るバインダーについても、上述の正極活物質層に含まれ得るバインダーとして例示したものの中から適宜選択されればよい。電解質やバインダーは、各々、1種のみが単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。二次電池が電解液電池である場合、当該電解液を保持するためのセパレータは、二次電池において通常用いられるセパレータであればよく、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエステル及びポリアミド等の樹脂からなるもの等が挙げられる。セパレータは、単層構造であってもよく、複層構造であってもよい。複層構造のセパレータとしては、例えばPE/PPの2層構造のセパレータ、又は、PP/PE/PP若しくはPE/PP/PEの3層構造のセパレータ等を挙げることができる。セパレータは、セルロース不織布、樹脂不織布、ガラス繊維不織布といった不織布からなるものであってもよい。
【0021】
1.3 負極集電体
負極集電体31は、二次電池の負極集電体として機能し得るものをいずれも採用可能である。負極集電体31は、金属箔又は金属メッシュであってもよく、或いは、カーボンシートであってもよい。特に、金属箔が取扱い性等に優れる。負極集電体31は、複数枚の金属箔やシートからなっていてもよい。負極集電体31を構成する金属としては、Cu、Ni、Cr、Au、Pt、Ag、Al、Fe、Ti、Zn、Co、ステンレス鋼等が挙げられる。特に、還元耐性を確保する観点及びリチウムと合金化し難い観点から、負極集電体31は、Cu、Ni及びステンレス鋼から選ばれる少なくとも1種の金属、中でもステンレス鋼を含むものであってもよい。負極集電体31は、その表面に、何らかのコート層を有していてもよい。例えば、後述するように、ホウ化水素(HB)を含む中間層33が負極集電体31の表面を被覆していてもよい。或いは、負極集電体31は、その表面に、中間層33以外のコート層を有するものであってもよい。すなわち、中間層33と負極集電体31との間に、第2の中間層が存在していてもよい。また、負極集電体31が複数枚の金属箔からなる場合、当該複数枚の金属箔の間に何らかの層を有していてもよい。負極集電体31の厚みは特に限定されるものではない。例えば、0.1μm以上又は1μm以上であってもよく、1mm以下又は100μm以下であってもよい。
【0022】
1.4 負極活物質としての金属リチウム
二次電池100は、リチウム析出型の負極を備える。具体的には、図1に示されるように、充電によって、電解質層20と負極集電体31との間に負極活物質としての金属リチウム32が析出する。この場合、金属リチウム32は、他の金属とともに合金として析出してもよい。また、電解質層20と負極集電体31との間に析出した金属リチウム32は、放電時に溶解(イオン化)し、正極10へと戻される。
【0023】
電解質層20と負極集電体31との間における金属リチウム32の析出量は特に限定されるものではない。目的とする電池性能に応じて適宜調整されればよい。ただし、析出する金属リチウム32の量が多過ぎると、圧力の集中等が懸念される。この点、金属リチウム32の析出量の目安として、二次電池100の充電容量が、例えば、1mAh/cm以上5mAh/cm以下となるような量であってもよい。
【0024】
本発明者の知見によると、リチウム析出型の負極を備える従来の二次電池は、電解質層と負極集電体との間において金属リチウムの析出及び溶解を繰り返した際に、金属リチウムが不均一に析出及び溶解し、電池のクーロン効率を低下させるという問題がある。この点、電池のクーロン効率を向上させるためには、充電時に電解質層と負極集電体との間に金属リチウムを均一に析出させることが必要となる。本開示の二次電池100においては、電解質層20と負極集電体31との間に中間層33を配置することにより、電解質層20と負極集電体31との間に金属リチウム32を均一に析出させ易くなる。
【0025】
1.5 中間層
中間層33は、ホウ化水素(HB)を含む。HBは、HとBとをモル比1:1にて有するものであり、負に帯電したホウ素の二次元シート骨格とプロトンとにより構成され得る。HBは、図2に示されるような二次元構造を有するものと考えられており(日本結晶学会誌 64、156-159(2022))、図2に示されるような二次元構造が層状に積み重なったミクロ構造をとり得る。このような構造を有するHBは、充電時にリチウムを吸蔵(吸着)し、放電時にリチウムを放出する機能を有する。すなわち、二次電池100の充電時、電解質層20と負極集電体31との間に供給されたリチウムイオンがHBに吸蔵(吸着)されつつ、金属リチウム32として徐々に析出していく。仮に中間層33が存在せず、負極集電体31の表面に直接的に金属リチウム32が析出する場合、エネルギー衝撃が大きく、析出した金属リチウム32が局所的且つ急激に成長し易い。これに対し、電解質層20と負極集電体31との間にHBを含む中間層33が存在することで、充電時、リチウムイオンの一部がHBによって吸蔵(吸着)されつつ、金属リチウム32として緩やかに析出するものと考えられ、金属リチウム32の局所的な成長が抑制され易い。また、二次電池100の放電時は、電解質層20と負極集電体31との間の金属リチウム32が溶解(イオン化)して正極10へと戻され、中間層33のHBに吸蔵(吸着)されたリチウムも、HBから放出されて正極10へと戻される。すなわち、可逆的にリチウムの析出と溶解とを生じさせることができ、不可逆容量が発生し難い。これらの結果として、二次電池100のクーロン効率が向上する。
【0026】
中間層33は、ホウ化水素(HB)のみからなる層であってもよいし、HBとともに他の物質を含む層であってもよい。例えば、中間層33におけるHBの含有量は、10質量%以上100質量%以下であってもよく、HB以外の物質の含有量は、0質量%以上90質量%以下であってもよい。中間層33におけるHBの含有量は、20質量%以上、30質量%以上、40質量%以上、50質量%以上、60質量%以上、70質量%以上、80質量%以上又は90質量%以上であってもよく、90質量%以下、80質量%以下、70質量%以下、60質量%以下、50質量%以下、40質量%以下、30質量%以下又は20質量%以下であってもよい。
【0027】
中間層33が、HBのみからなる層である場合、中間層33の面性状がより均一なものとなり、充電時、金属リチウム32をより均一に析出させることができるものと考えられる。一方、中間層33が、HB以外の物質を含む層であったとしても、HBによる上記の効果(リチウムイオンの吸蔵(吸着)サイトとして機能しつつ、金属リチウム32を緩やかに析出させる効果)が発揮されるものと考えられる。そのため、中間層33において、HBによる上記の効果とともに、何らかの効果を発揮させるために、HB以外の物質を含ませてもよい。例えば、中間層33に高いリチウムイオン伝導性や電子伝導性を付与したい場合、中間層33に電解質や導電助剤を含ませることもできる。具体的には、中間層33は、ホウ化水素(HB)、固体電解質及び導電助剤を含むものであってもよい。導電助剤は、例えば、炭素であってもよい。また、固体電解質は、例えば、上述の無機固体電解質、特に硫化物固体電解質であってもよい。
【0028】
上述の通り、中間層33は、負極集電体31の表面のコート層として存在していてもよい。すなわち、中間層33は、負極集電体31の表面を被覆するものであってもよい。特に、中間層33が負極集電体31の表面の全体を被覆している場合に、金属リチウム32の析出をより均一化できる。
【0029】
中間層33の厚みは特に限定されるものではなく、目的とする電池性能に応じて適宜決定され得る。例えば、中間層33のイオン伝導性及び電子伝導性が十分でないものと判断される場合は、中間層33を薄くするとよい。また、中間層33に電解質や導電助剤を含ませることで、イオン伝導性及び電子伝導性が十分に確保される場合は、中間層33を厚くしても薄くしてもよい。中間層33の厚みは、例えば、1nm以上1mm以下であってもよい。当該厚みは、10nm以上又は100nm以上であってもよく、500μm以下又は100μm以下であってもよい。
【0030】
1.6 その他の部材
二次電池100は、少なくとも上記の各構成を有するものであればよく、これ以外にその他の部材を有していてもよい。以下に説明される部材は、二次電池100が有し得るその他の部材の一例である。
【0031】
1.6.1 外装体
二次電池100は、上記の各構成が外装体の内部に収容されたものであってもよい。より具体的には、二次電池100から外部へと電力を取り出すためのタブ又は端子等を除いた部分が、外装体の内部に収容されていてもよい。外装体は、電池の外装体として公知のものをいずれも採用可能である。例えば、外装体としてラミネートフィルムを用いてもよい。また、複数の二次電池100が、電気的に接続され、また、任意に重ね合わされて、組電池とされていてもよい。この場合、公知の電池ケースの内部に当該組電池が収容されてもよい。
【0032】
1.6.2 封止樹脂
二次電池100においては、上記の各構成が樹脂によって封止されていてもよい。例えば、図1に示される各層の少なくとも側面(積層方向に沿った面)が樹脂によって封止されてもよい。これにより、各層の内部への水分の混入等が抑制され易くなる。封止樹脂としては、公知の硬化性樹脂や熱可塑性樹脂が採用され得る。
【0033】
1.6.3 拘束部材
二次電池100は、上記の各構成を厚み方向に拘束するための拘束部材を有していてもよいし、有していなくてもよい。拘束部材によって拘束圧が付与されることで、電池の内部抵抗が低減され易い。拘束部材による拘束圧に特に制限はない。
【0034】
2.リチウム析出型負極用の負極集電体
本開示の技術は、リチウム析出型負極用の負極集電体としての側面も有する。すなわち、本開示のリチウム析出型負極用の負極集電体は、その表面の少なくとも一部が被覆層によって被覆されており、前記被覆層が、ホウ化水素(HB)を含むものである。上述のように、負極集電体31の表面がHBを含む層で被覆されることで、金属リチウム32の局所的な析出及び成長を抑制することができる。負極集電体31の表面を被覆層で被覆する方法に特に制限はない。例えば、HBを含む溶液やスラリーを負極集電体31の表面に塗工して乾燥することによって、負極集電体31の表面に被覆層を形成してもよい。或いは、HBからなるシートを負極集電体31の表面に接着又は圧着してもよい。
【0035】
3.二次電池の製造方法
上記の二次電池100は、例えば、以下のようにして製造することができる。すなわち、図3に示されるように、一実施形態に係る二次電池100の製造方法は、
負極集電体31の表面及び電解質層20の表面のうちの少なくとも一方の表面を、ホウ化水素(HB)を含む被覆層(中間層33)によって被覆すること(図3(A))、
前記被覆層(中間層33)によって被覆された前記負極集電体31又は電解質層20を用いて、正極10、前記電解質層20、前記被覆層(中間層33)及び前記負極集電体31をこの順に有する積層体50を得ること(図3(B))、並びに、
前記積層体50に対して充電を行い、前記電解質層20と前記負極集電体31との間に金属リチウム32を析出させること(図3(C))を含む。
【0036】
3.1 被覆
図3(A)に示されるように、本実施形態に係る製造方法においては、負極集電体31の表面及び電解質層20の表面のうちの少なくとも一方の表面が、ホウ化水素(HB)を含む被覆層(中間層33)によって被覆される。取り扱い性等に優れる観点からは、図3(A)に示されるように、負極集電体31の表面が当該被覆層で被覆されるとよい。負極集電体31の表面や電解質層20の表面を被覆層で被覆する方法については、特に限定されない。例えば、上述の通り、溶液やスラリーを用いた塗工法によって、負極集電体31の表面及び/又は電解質層20表面に被覆層が形成され得る。
【0037】
3.2 積層体の作製
図3(B)に示されるように、本実施形態に係る製造方法においては、上記の通りに被覆層(中間層33)で被覆された負極集電体31及び/又は電解質層20を用いて、正極10、電解質層20、中間層33及び負極集電体31をこの順に有する積層体50を得る。積層体50は、例えば、上述した正極集電体11と正極活物質層12と電解質層20と中間層33と負極集電体31とがこの順に積層されるように、上述した各材料を塗工したり、転写したり、接着又は圧着したりすること等によって、当該各材料を成形及び積層することで、容易に得られる。積層体50は、正極集電体11と正極活物質層12と電解質層20と中間層33と負極集電体31とを、各々、少なくとも1つずつ含めばよい。すなわち、積層体50は、上述した正極集電体11と正極活物質層12と電解質層20と中間層33と負極集電体31との積層単位を少なくとも1つ有するものであればよく、当該積層単位を複数備えていてもよい。この場合、複数の積層単位が互いに電気的に直列に接続されていてもよいし、並列に接続されていてもよいし、電気的に接続されていなくてもよい。
【0038】
上記の積層体50を得る前、又は、得た後において、当該上記の各層又は積層体50に対して、厚み方向(積層方向)に圧力を加えてもよい。例えば、積層体50を構成する各層をプレスして一体化してもよいし、積層体50を構成する各層の隙間を解消して界面抵抗を低下させてもよい。各層又は積層体50は公知の手段にて加圧され得る。例えば、CIP、HIP、ロールプレス、一軸プレス、金型プレス等の種々の加圧方法によって各層又は積層体50を積層方向に加圧することができる。各層又は積層体50に印加される積層方向への圧力の大きさは、目的とする電池の性能に応じて適宜決定され得る。例えば、各層又は積層体50に硫化物固体電解質が含まれる場合、当該硫化物固体電解質を塑性変形させて上述の一体化や隙間の解消を容易に行い得る観点から、当該圧力は100MPa以上、150MPa以上、200MPa以上、250MPa以上、300MPa以上又は350MPa以上であってもよい。各層又は積層体50の加圧時間や加圧温度は特に限定されるものではない。
【0039】
3.3 充電
図3(C)に示されるように、本実施形態に係る製造方法においては、上記の通りに得られた積層体50に対して充電を行い、電解質層20と負極集電体31との間に金属リチウム32を析出させる。具体的には、積層体50を充電することで、正極活物質層12に含まれる正極活物質から電解質層20を介して負極集電体31側へとリチウムイオンが伝導し、電解質層20と負極集電体31との間において、当該リチウムイオンが電子を受け取り、金属リチウム32となって析出する。充電は、積層体50を準備した後の1回目の充電であってもよいし、2回目以降の充電であってもよい。積層体50は一般的な電池の充電方法と同様の方法によって充電されればよい。すなわち、積層体50の正極集電体11及び負極集電体31に外部電源を接続して充電を行えばよい。
【0040】
3.4 その他の工程
本実施形態に係る製造方法は、上述した各工程に加えて、二次電池を製造するための一般的な工程を含んでいてもよい。例えば、積層体50をラミネートフィルム等の外装体の内部に収容する工程や、積層体50に集電タブを接続する工程等である。具体的には、例えば、積層体50の集電体11、31に集電タブを接続(集電体11、31の一部を突出させて、これをタブとしても用いてもよい)したうえで、当該積層体50を外装体としてのラミネートフィルム内に収容する一方で、ラミネートフィルムの外部にタブを引き出した状態で、ラミネートフィルムを封止し、その後、ラミネートフィルム外のタブを介して積層体50の充電を行ってもよい。
【0041】
4.二次電池を有する車両
上述の通り、本開示の二次電池は、電解質層と負極集電体との間に金属リチウムを均一に析出させることができ、高いクーロン効率を有する。すなわち、本開示の二次電池は、耐久性に優れる。このような二次電池は、例えば、ハイブリッド車(HEV)、プラグインハイブリッド車(PHEV)及び電気自動車(BEV)から選ばれる少なくとも1種の車両において好適に使用され得る。すなわち、本開示の技術は、二次電池を有する車両であって、前記二次電池が、正極、電解質層、負極集電体、及び、充電によって前記電解質層と前記負極集電体との間に析出する負極活物質としての金属リチウム、を備え、前記電解質層と前記負極集電体との間に、中間層が存在し、前記中間層が、ホウ化水素(HB)を含むもの、としての側面も有する。二次電池の構成の詳細については、上述した通りである。
【実施例0042】
以上の通り、本開示の技術の一実施形態について説明したが、本開示の技術は、その要旨を逸脱しない範囲で上記の実施形態以外に種々変更が可能である。以下、実施例を示しつつ、本開示の技術についてさらに詳細に説明するが、本開示の技術は以下の実施例に限定されるものではない。
【0043】
1.HBコート集電体の作製
SUS箔(厚み:10μm)を定盤にエタノールで貼り付けて、気泡を除去した。当該SUS箔上にホウ化水素のアセトニトリル溶液をスポイトで5滴たらし、ドクターブレード(ギャップ:25μm)で均一に塗工を行った。液体がなくなるまで自然乾燥することで、表面がHB層で被覆されたSUS集電箔(HBコート集電体)を得た。
【0044】
2.HB合剤の作製
ホウ化水素30mgと、固体電解質(SE、LiBr-LiI-LiS-P)60mgと、導電助剤(VGCF)10mgとを、脱水ヘプタン中で超音波ホモジナイザーを用いた分散させた。その後、100℃で1時間乾燥することで、HB合剤を得た。
【0045】
3.評価セルの作製
金属リチウムを対極としたハーフセルを作製した。
【0046】
3.1 比較例1
φ11.28mmの円筒シリンダーに、固体電解質(LiBr-LiI-LiS-P)101.7mgを投入し、6tonのプレス圧を印加しつつ1分間静置することで、電解質ペレットを作製した。電解質ペレットの一方の面に金属リチウム箔(厚み:150μm)を入れ、1tonのプレス圧を印加しつつ1分間静置し、さらに、電解質ペレットの他方の面にSUS箔(φ11.28mm)を設置し、2Nmのトルクで拘束し、評価用セルを得た。
【0047】
3.2 実施例1
SUS箔に替えて、上記のHBコート集電体を用いたこと以外は、比較例と同様にして評価用セルを得た。すなわち、実施例1に係る評価用セルにおいては、電解質ペレットとSUS箔との間にHBからなる中間層が配置されるようにした。
【0048】
3.3 実施例2
φ11.28mmの円筒シリンダーに、固体電解質(LiBr-LiI-LiS-P)101.7mgを投入し、6tonのプレス圧を印加しつつ1分間静置することで、電解質ペレットを作製した。上記のHB合剤5mgを、電解質ペレットの一方の面に投入し、6tonのプレス圧を印加しつつ1分間静置することで、電解質-HB合剤ペレットを得た。その後、電解質-HB合剤ペレットの他方の面に金属リチウム箔(厚み150μm)を入れ、1tonのプレス圧を印加しつつ1分間静置し、さらに、電解質-HB合剤ペレットの一方の面にSUS箔(φ11.28mm)を設置し、2Nmのトルクで拘束し、評価用セルを得た。すなわち、実施例2に係る評価用セルにおいては、電解質ペレットとSUS箔との間にHB合剤からなる中間層が配置されるようにした。
【0049】
3.4 比較例2
HB合剤に替えて、固体電解質と導電助剤との混合物(固体電解質:導電助剤=60:10(質量比))を用いたこと以外は、実施例2と同様にして評価用セルを得た。
【0050】
4.充放電サイクル試験
作製した評価用セルを25℃の恒温槽で3時間均熱化したうえで、充放電試験機に接続し、温度を保った状態で、+1V~-1V、0.435mA/cmにてサイクル試験を行った。1サイクル目、2サイクル目及び3サイクル目の各々について、クーロン効率(充電容量に対する放電容量の割合)を計算した。
【0051】
5.評価結果
下記表1に、各実施例及び比較例について、固体電解質層とSUS箔との間の中間層の種類及びクーロン効率の結果を示す。
【0052】
【表1】
【0053】
表1に示される結果から明らかなように、電解質ペレットとSUS箔との間の中間層がHBを含むものである場合、クーロン効率が顕著に高まることが分かる。具体的には以下の通りである。
(1)比較例1のように中間層が存在せず、SUS箔の表面に直接的に金属リチウムが析出する場合、エネルギー衝撃が大きく、析出した金属リチウムが局所的且つ急激に成長し易い。すなわち、金属リチウムが不均一に析出し、多くの空隙等が形成されて、クーロン効率が低下する。
(2)これに対し、実施例1、2のように、電解質ペレットとSUS箔との間にHBを含む中間層が存在することで、金属リチウムの析出の際、リチウムの一部がHBによって吸蔵(吸着)されつつ、金属リチウムとして緩やかに析出するものと考えられ、金属リチウムの局所的且つ急激な成長が抑制され易い。また、金属リチウムの溶解(イオン化)の際は、HBに吸蔵(吸着)されたリチウムも対極へと戻される。すなわち、実施例1、2に係る評価セルにおいては、可逆的にリチウムの析出と溶解とを生じさせ易く、不可逆容量が発生し難い。これらの結果として、クーロン効率が向上したものと考えられる。
(3)尚、比較例2のように、中間層として固体電解質及びVGCFのみを含み、HBを含まないものを採用した場合、クーロン効率を向上させることは難しい。HBによる特有の効果が発揮されないためと考えられる。
【0054】
尚、上記の実施例においては、対極に金属リチウム箔を用いたハーフセルを作製して評価を行ったが、実際に二次電池を構成する場合は、対極として適切な正極が採用されればよい。また、上記の実施例においては、電解質層として特定の固体電解質を採用し、負極集電体としてSUS箔を採用した場合を例示したが、電解質の種類や負極集電体の種類はこれに限定されるものではない。
【0055】
以上の結果から、二次電池であって、正極、電解質層、負極集電体、及び、充電によって前記電解質層と前記負極集電体との間に析出する負極活物質としての金属リチウム、を備え、前記電解質層と前記負極集電体との間に、中間層が存在し、前記中間層が、ホウ化水素(HB)を含むものは、高いクーロン効率を有するものといえる。
【符号の説明】
【0056】
10 正極
11 正極集電体
12 正極活物質層
20 電解質層
31 負極集電体
32 金属リチウム
33 中間層
50 積層体
100 二次電池
図1
図2
図3