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特開2024-39959端末装置のためのコンピュータプログラム、及び、端末装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024039959
(43)【公開日】2024-03-25
(54)【発明の名称】端末装置のためのコンピュータプログラム、及び、端末装置
(51)【国際特許分類】
   H04W 76/10 20180101AFI20240315BHJP
   H04W 84/12 20090101ALI20240315BHJP
   H04W 84/10 20090101ALI20240315BHJP
   H04W 88/06 20090101ALI20240315BHJP
   H04W 8/00 20090101ALI20240315BHJP
【FI】
H04W76/10
H04W84/12
H04W84/10 110
H04W88/06
H04W8/00 110
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022144730
(22)【出願日】2022-09-12
(71)【出願人】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】朝倉 弘崇
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067DD11
5K067EE02
(57)【要約】
【課題】通信装置との無線接続を適切に確立可能な端末装置を実現するための技術を開示すること。
【解決手段】
端末装置は、通信装置から識別情報を受信する場合に、端末装置の周囲に存在する装置を検索し、識別情報によって識別される通信装置が検索によって見つからない場合に、通信装置の状態を第1の状態から第2の状態に変更するための第1の操作を通信装置に実行すべきことをユーザに促す第1の操作画面を表示する。第1の状態は、通信装置が所定方式に従った通信を実行しない状態であり、第2の状態は、通信装置が所定方式に従った通信を実行する状態である。端末装置は、通信装置が検索によって見つからず、かつ、第1の操作がユーザによって通信装置に実行される場合に、所定方式に従った無線接続を通信装置と確立する。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末装置のためのコンピュータプログラムであって、
前記端末装置は、
第1の通信規格に応じた無線通信を実行するための第1の無線インターフェースと、
前記第1の通信規格とは異なる第2の通信規格に応じた無線通信を実行するための第2の無線インターフェースと、
表示部と、
コンピュータと、を備え、
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、以下の各部、即ち、
通信装置から、前記第1の無線インターフェースを介して、前記通信装置を識別する識別情報を受信する受信部と、
前記通信装置から前記識別情報が受信される場合に、前記第2の無線インターフェースを介して、前記端末装置の周囲に存在する装置を検索するための検索処理を実行する第1の検索部と、
前記識別情報によって識別される前記通信装置が前記検索処理によって見つからない場合に、前記通信装置の状態を第1の状態から第2の状態に変更するための第1の操作を前記通信装置に実行すべきことをユーザに促す第1の操作画面を前記表示部に表示させる第1の表示制御部であって、前記第1の状態は、前記通信装置が前記第2の通信規格の所定方式に従った通信を実行しない状態であり、前記第2の状態は、前記通信装置が前記所定方式に従った通信を実行する状態である、前記第1の表示制御部と、
前記通信装置が前記検索処理によって見つからず、かつ、前記第1の操作が前記ユーザによって前記通信装置に実行される場合に、前記第2の無線インターフェースを介して、前記所定方式に従った無線接続を前記通信装置と確立するための第1の確立処理を実行する第1の確立部と、
前記通信装置が前記検索処理によって見つかる場合に、前記第1の操作が前記通信装置に実行されなくても、前記第2の無線インターフェースを介して、前記所定方式に従った無線接続を前記通信装置と確立するための第2の確立処理を実行する第2の確立部と、
として機能させる、コンピュータプログラム。
【請求項2】
前記受信部は、さらに、前記通信装置から、前記第1の無線インターフェースを介して、前記通信装置のモデル名を受信し、
前記第1の表示制御部は、複数個のモデル名に対応する複数個の第1の操作画面のうち、受信済みの前記モデル名に対応する前記第1の操作画面を前記表示部に表示させる、請求項1に記載のコンピュータプログラム。
【請求項3】
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、さらに、
前記通信装置が前記検索処理によって見つかる場合に、前記所定方式に従った無線接続を前記通信装置と確立するための処理を実行中であることを示す実行中画面を前記表示部に表示させる第2の表示制御部として機能させる、請求項1に記載のコンピュータプログラム。
【請求項4】
前記第2の表示制御部は、前記通信装置が前記検索処理によって見つかり、かつ、前記識別情報を含む接続履歴情報が前記端末装置のメモリに記憶されている場合に、前記実行中画面を前記表示部に表示させ、
前記接続履歴情報は、前記端末装置が前記所定方式に従った無線接続を過去に確立した装置を示す情報であり、
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、さらに、
前記通信装置が前記検索処理によって見つかり、かつ、前記識別情報を含む前記接続履歴情報が前記メモリに記憶されていない場合に、前記通信装置の状態を第3の状態から第4の状態に変更するための第2の操作を前記通信装置に実行すべきことを前記ユーザに促す第2の操作画面を前記表示部に表示させる第3の表示制御部であって、前記第3の状態は、前記通信装置がWi-Fi Protected Setup(WPS)に従った通信を実行しない状態であり、前記第4の状態は、前記通信装置が前記WPSに従った通信を実行する状態である、前記第3の表示制御部として機能させる、請求項3に記載のコンピュータプログラム。
【請求項5】
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、さらに、
前記所定方式に従った前記無線接続が前記通信装置と確立され、かつ、前記端末装置が登録機能を備える場合に、前記識別情報を含む前記接続履歴情報を前記メモリに記憶させる記憶制御部であって、前記所定方式に従った前記無線接続が前記通信装置と確立され、かつ、前記端末装置が前記登録機能を備えない場合に、前記識別情報を含む前記接続履歴情報は記憶されない、前記記憶制御部として機能させ、
前記登録機能は、前記端末装置と外部装置との間に前記第2の通信規格に従った無線接続が確立される場合に、当該無線接続が切断された後に当該無線接続を再確立するための確立情報を前記メモリに登録する機能である、請求項4に記載のコンピュータプログラム。
【請求項6】
前記メモリは、前記端末装置が前記登録機能を備えるのか否かを示す機能情報を記憶可能であり、
前記記憶制御部は、前記所定方式に従った前記無線接続が前記通信装置と確立され、かつ、前記メモリ内の前記機能情報が、前記端末装置が前記登録機能を備えることを示す場合に、前記識別情報を含む前記接続履歴情報を前記メモリに記憶させる、請求項5に記載のコンピュータプログラム。
【請求項7】
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、さらに、
前記第1の操作画面が前記表示部に表示される場合に、前記第2の無線インターフェースを介して、前記端末装置の周囲に存在する装置を再検索するための再検索処理を実行する第2の検索部として機能させ、
前記第1の確立部は、前記第1の操作が前記ユーザによって前記通信装置に実行されることに起因して、前記通信装置が前記再検索処理によって見つかる場合に、前記第1の確立処理を実行する、請求項1に記載のコンピュータプログラム。
【請求項8】
前記第1の操作画面は、前記第1の操作が前記通信装置に実行された後に、前記ユーザによって選択されるべき選択領域を含み、
前記第1の確立部は、前記選択領域が前記ユーザによって選択される場合に、前記第1の確立処理を実行する、請求項1に記載のコンピュータプログラム。
【請求項9】
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、さらに、
前記第1の操作画面が前記表示部に表示される場合に、前記第2の無線インターフェースを介して、前記端末装置の周囲に存在する装置を再検索するための再検索処理を実行する第2の検索部と、
前記通信装置が前記再検索処理によって見つかってから所定時間が経過した後に、前記選択領域が前記ユーザによって選択される場合に、前記通信装置の状態を第3の状態から第4の状態に変更するための第2の操作を前記通信装置に実行すべきことを前記ユーザに促す第2の操作画面を前記表示部に表示させる第4の表示制御部であって、前記第3の状態は、前記通信装置がWi-Fi Protected Setup(WPS)に従った通信を実行しない状態であり、前記第4の状態は、前記通信装置が前記WPSに従った通信を実行する状態である、前記第4の表示制御部と、
として機能させる、請求項8に記載のコンピュータプログラム。
【請求項10】
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、さらに、
前記通信装置が前記再検索処理によって見つかってから前記所定時間が経過する前に、前記選択領域が前記ユーザによって選択される場合に、前記所定方式に従った無線接続を前記通信装置と確立するための処理を実行中であることを示す実行中画面を前記表示部に表示させる第5の表示制御部として機能させる、請求項9に記載のコンピュータプログラム。
【請求項11】
前記通信装置は、
制御部と、
前記第1の通信規格に応じた無線通信を実行するための特定の無線インターフェースであって、前記制御部から独立している前記特定の無線インターフェースと、を備える、請求項1に記載のコンピュータプログラム。
【請求項12】
前記識別情報は、前記通信装置のMACアドレスであり、
前記検索は、
前記第2の無線インターフェースを介して、ブロードキャストの検索信号を送信することと、
前記端末装置の周囲に存在する装置から、前記第2の無線インターフェースを介して、当該装置のMACアドレスを含む応答信号を受信することと、を含み、
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、さらに、
前記通信装置の前記MACアドレスを含む前記応答信号が受信されるのか否かを判断することによって、前記通信装置が前記検索処理によって見つかるのか否かを判断する判断部として機能させる、請求項1に記載のコンピュータプログラム。
【請求項13】
前記第1の通信規格は、Near Field Communication(NFC)規格であり、
前記第2の通信規格は、Wi-Fi規格である、請求項1に記載のコンピュータプログラム。
【請求項14】
前記所定方式は、Wi-Fi Direct(WFD)方式である、請求項13に記載のコンピュータプログラム。
【請求項15】
端末装置であって、
第1の通信規格に応じた無線通信を実行するための第1の無線インターフェースと、
前記第1の通信規格とは異なる第2の通信規格に応じた無線通信を実行するための第2の無線インターフェースと、
表示部と、
通信装置から、前記第1の無線インターフェースを介して、前記通信装置を識別する識別情報を受信する受信部と、
前記通信装置から前記識別情報が受信される場合に、前記第2の無線インターフェースを介して、前記端末装置の周囲に存在する装置を検索するための検索処理を実行する第1の検索部と、
前記識別情報によって識別される前記通信装置が前記検索処理によって見つからない場合に、前記通信装置の状態を第1の状態から第2の状態に変更するための第1の操作を前記通信装置に実行すべきことをユーザに促す第1の操作画面を前記表示部に表示させる第1の表示制御部であって、前記第1の状態は、前記通信装置が前記第2の通信規格の所定方式に従った通信を実行しない状態であり、前記第2の状態は、前記通信装置が前記所定方式に従った通信を実行する状態である、前記第1の表示制御部と、
前記通信装置が前記検索処理によって見つからず、かつ、前記第1の操作が前記ユーザによって前記通信装置に実行される場合に、前記第2の無線インターフェースを介して、前記所定方式に従った無線接続を前記通信装置と確立するための第1の確立処理を実行する第1の確立部と、
前記通信装置が前記検索処理によって見つかる場合に、前記第1の操作が前記通信装置に実行されなくても、前記第2の無線インターフェースを介して、前記所定方式に従った無線接続を前記通信装置と確立するための第2の確立処理を実行する第2の確立部と、
を備える、端末装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書では、端末装置と通信装置との間に無線接続を確立させる技術を開示する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、プリンタと携帯端末とを備えるシステムが開示されている。プリンタは、Near Field Communication(NFC)規格のICタグとして機能するNFCインターフェースを備える。携帯端末は、プリンタとのNFC接続を確立すると、NFC接続を利用して、プリンタから、Wi-Fi Direct(登録商標、WFD)接続を確立するための情報を受信する。携帯端末は、当該情報を利用して、プリンタとのWFD接続を確立する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2019-71634号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本明細書では、通信装置との無線接続を適切に確立可能な端末装置を実現するための技術を開示する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書は、端末装置のためのコンピュータプログラムを開示する。前記端末装置は、第1の通信規格に応じた無線通信を実行するための第1の無線インターフェースと、前記第1の通信規格とは異なる第2の通信規格に応じた無線通信を実行するための第2の無線インターフェースと、表示部と、コンピュータと、を備えてもよい。前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、以下の各部、即ち、通信装置から、前記第1の無線インターフェースを介して、前記通信装置を識別する識別情報を受信する受信部と、前記通信装置から前記識別情報が受信される場合に、前記第2の無線インターフェースを介して、前記端末装置の周囲に存在する装置を検索するための検索処理を実行する第1の検索部と、前記識別情報によって識別される前記通信装置が前記検索処理によって見つからない場合に、前記通信装置の状態を第1の状態から第2の状態に変更するための第1の操作を前記通信装置に実行すべきことをユーザに促す第1の操作画面を前記表示部に表示させる第1の表示制御部であって、前記第1の状態は、前記通信装置が前記第2の通信規格の所定方式に従った通信を実行しない状態であり、前記第2の状態は、前記通信装置が前記所定方式に従った通信を実行する状態である、前記第1の表示制御部と、前記通信装置が前記検索処理によって見つからず、かつ、前記第1の操作が前記ユーザによって前記通信装置に実行される場合に、前記第2の無線インターフェースを介して、前記所定方式に従った無線接続を前記通信装置と確立するための第1の確立処理を実行する第1の確立部と、前記通信装置が前記検索処理によって見つかる場合に、前記第1の操作が前記通信装置に実行されなくても、前記第2の無線インターフェースを介して、前記所定方式に従った無線接続を前記通信装置と確立するための第2の確立処理を実行する第2の確立部と、として機能させてもよい。
【0006】
上記の構成によると、端末装置は、通信装置が検索処理によって見つからない場合に、第1の操作画面を表示する。このために、通信装置の状態を第1の状態から第2の状態に変更するための第1の操作の実行をユーザに促すことができる。従って、端末装置は、第1の操作が通信装置に実行される場合に、所定方式に従った無線接続を通信装置と適切に確立することができる。
【0007】
上記のコンピュータプログラムを記憶するコンピュータ可読記録媒体、端末装置そのもの、及び、端末装置によって実行される方法も新規で有用である。また、端末装置と通信装置とを備える通信システムも、新規で有用である。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】通信システムの構成を示す。
図2】多機能機の処理のシーケンス図を示す。
図3】端末装置のアプリ処理のフローチャートを示す。
図4】第1の接続処理のフローチャートを示す。
図5】第2の接続処理のフローチャートを示す。
図6】端末装置に表示される各画面を示す。
図7】ケースAのシーケンス図を示す。
図8図7の続きのシーケンス図を示す。
図9】ケースBのシーケンス図を示す。
図10図8のケースA1の続きのシーケンス図を示す。
図11図8のケースA2の続きのシーケンス図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(通信システム2の構成:図1
図1に示されるように、通信システム2は、端末装置10とサーバ70と多機能機100とを備える。本実施例では、端末装置10と多機能機100との間にWi-Fi規格に従った無線接続を確立させる。
【0010】
(端末装置10の構成)
端末装置10は、スマートフォン、PDA、タブレットPC等の可搬型の端末装置である。端末装置10は、操作部12と、表示部14と、Near Field Communication(NFC)インターフェース20と、Wi-Fiインターフェース22と、セルラーインターフェース24と、制御部30と、を備える。各部12~30は、バス線に接続されている。
【0011】
操作部12は、様々な情報を端末装置10に入力するするためのインターフェースであり、例えば、ボタン、タッチスクリーンを備える。表示部14は、様々な情報を表示するためのディスプレイである。
【0012】
NFCインターフェース20は、NFC規格に従った無線通信(以下では「NFC通信」と記載する)を実行するための無線インターフェースである。NFC規格は、例えば、ISO/IEC21481又は18092の国際標準に基づく無線通信規格である。NFCインターフェース20は、バス線を介して制御部30に接続されており、情報を制御部30に供給したり、制御部30から情報を取得したりすることができる。即ち、NFCインターフェース20は、制御部30との通信を実行可能である。NFCインターフェース20は、端末装置10の図示省略の電源から電力の供給を受けることができる。
【0013】
Wi-Fiインターフェース22は、Wi-Fi規格に従った無線通信(以下では「Wi-Fi通信」と記載する)を実行するための無線インターフェースである。Wi-Fi規格は、例えば、The Institute of Electrical and Electronics Engineers,Inc.(IEEE)の802.11の規格、及び、それに準ずる規格(例えば802.11a,11b,11g,11n等)に従って、無線通信を実行するための無線通信規格である。Wi-Fiインターフェース22は、さらに、Wi-Fi Allianceによって策定されたWi-Fi Direct(登録商標、WFD)方式をサポートしている。WFD方式の詳細は、Wi-Fi Allianceによって作成された規格書「Wi-Fi Direct Specification Version1.9」に記述されている。
【0014】
ここで、NFC通信とWi-Fi通信との相違点を記述しておく。Wi-Fi通信の通信速度(例えば最大の通信速度が600Mbps)は、NFC通信の通信速度(例えば最大の通信速度が424kbps)よりも大きい。Wi-Fi通信における搬送波の周波数(即ち2.4GHz帯又は5.0GHz帯)は、NFC通信における搬送波の周波数(即ち13.56MHz)とは異なる。Wi-Fi通信を実行可能な最大の距離(例えば100m)は、NFC通信を実行可能な最大の距離(例えば約10cm)よりも大きい。
【0015】
セルラーインターフェース24は、4G、5G等のセルラー通信を実行するための無線インターフェースである。本実施例では、端末装置10は、セルラーインターフェース24を介して、サーバ70との通信を実行する。変形例では、端末装置10は、Wi-Fiインターフェース22及びアクセスポイントを介して、サーバ70との通信を実行してもよい。
【0016】
制御部30は、CPU32とメモリ34とを備える。CPU32は、メモリ34に格納されているプログラム36,40に従って、様々な処理を実行する。メモリ34は、例えば、Read Only Memory(ROM)、Random Access Memory(RAM)によって構成される。メモリ34は、OSプログラム36とMFPアプリケーション40とを記憶する。以下では、OSプログラム36、MFPアプリケーション40のことを、それぞれ、「OS36」、「アプリ40」と記載する。
【0017】
OS36は、端末装置10の基本的な動作を制御するためのプログラムであり、例えば、iOS(登録商標)、アンドロイド(登録商標)等である。アプリ40は、MFP100のベンダによって提供されるインターネット上のサーバから端末装置10にダウンロードされ、端末装置10にインストールされる。アプリ40は、WFD方式に従った無線接続を多機能機100と確立したり、印刷又はスキャンを多機能機100に実行させたりするためのプログラムである。
【0018】
(サーバ70の構成)
サーバ70は、多機能機100のベンダによってインターネット上に設置される。サーバ70は、複数種類の端末装置のそれぞれについて、当該端末装置のメーカ名及びモデル名に関連付けて、当該端末装置がPersistent機能を備えるのかを示す情報を記憶する。Persistent機能は、端末装置と外部装置との間にWi-Fi接続が確立される場合に、当該Wi-Fi接続が切断された後に当該Wi-Fi接続を再確立するための確立情報を端末装置のメモリに登録する機能である。上記の外部装置は、無線ネットワークの親局として動作している装置であり、アクセスポイント、WFD方式のGroup Owner(G/O)等である。上記の確立情報は、無線ネットワークを識別するService Set Identifier(SSID)と、当該無線ネットワークの親局を識別するMACアドレス(即ちBSSID)と、当該無線ネットワークにおいて認証のために利用されるパスワードと、を含む。
【0019】
(多機能機100の構成)
多機能機100は、印刷機能及びスキャン機能を実行可能な周辺装置、例えば端末装置10の周辺装置である。以下では、多機能機のことを「MFP(Multi-Function Peripheralの略)」と記載する。MFP100は、操作部112と、表示部114と、印刷実行部116と、スキャン実行部118と、NFC独立インターフェース120と、Wi-Fiインターフェース122と、制御部130と、を備える。
【0020】
操作部112は、様々な情報を端末装置10に入力するするためのインターフェースであり、ボタン、タッチスクリーン等を備える。表示部114は、様々な情報を表示するためのディスプレイである。印刷実行部116は、インクジェット方式、レーザー方式等の印刷機構を備える。スキャン実行部118は、CCD方式、CIS方式等の読取機構を備える。
【0021】
NFC独立インターフェース120は、NFC通信を実行するための無線インターフェースである。NFC独立インターフェース120は、いわゆるシールタイプ、ラベルタイプ等と呼ばれるインターフェースである。NFC独立インターフェース120は、MFP100のバス線に接続されていない。従って、NFC独立インターフェース120は、情報を制御部130に供給したり、制御部130から情報を取得したりすることができない。即ち、NFC独立インターフェース120は、制御部130との通信を実行不可能である。一般的に言うと、NFC独立インターフェース120は、制御部130から独立している。NFC独立インターフェース120は、MFP100の電源から電力の供給を受けることができず、電磁誘導によって通信相手との通信を実行する。
【0022】
Wi-Fiインターフェース122は、端末装置10のWi-Fiインターフェース22と同様であり、WFD方式をサポートしている。Wi-Fiインターフェース122は、MACアドレス「aaa」を有する。MFP100は、WFD方式のG/Oとして動作して、無線ネットワークを形成することができる。この場合、MFP100は、WFD方式に従った無線接続(以下では「WFD接続」と記載する)を端末装置10と確立して、端末装置10を子局として無線ネットワークに参加させることができる。MFP100は、G/Oとして動作しない状態からG/Oとして動作しない状態に移行する毎に、異なるSSIDによって識別される無線ネットワークを形成する。
【0023】
制御部130は、CPU132とメモリ134とを備える。CPU132は、メモリ134に格納されているプログラム136に従って、様々な処理を実行する。メモリ134は、例えば、ROM、RAMによって構成される。
【0024】
(MFP100の処理:図2
図2を参照して、MFP100のCPU132によって実行される処理を説明する。MFP100の電源がONされることをトリガとして、図2の処理が開始される。
【0025】
S10において、CPU132は、まず、MFP100のWFD設定を「OFF」に設定する。WFD設定は、MFP100がWFD方式のG/Oとして動作する状態を意味する「ON」と、MFP100がG/Oとして動作しない状態を意味する「OFF」と、のどちらかを示す。
【0026】
S12において、CPU132は、ホーム画面SC0を表示部114に表示させる。ホーム画面SC0は、様々なボタン、例えば、コピーボタン、スキャンボタン、WFD設定ボタンを含む。
【0027】
S20及びS40において、CPU132は、ホーム画面SC0内のいずれかのボタンがユーザによって選択されることを監視する。CPU132は、WFD設定ボタンが選択されたと判断する場合(S20でYES)に、S22に進み、コピーボタン又はスキャンボタンが選択されたと判断する場合(S40でYES)に、S42に進む。
【0028】
S22において、CPU132は、設定変更画面SC1を表示部114に表示させる。設定変更画面SC1は、現在のWFD設定(図2の例では「OFF」)を示すメッセージと、WFD設定を変更するのか否かを問い合わせるメッセージと、YESボタンと、NOボタンと、を含む。
【0029】
S24において、CPU132は、設定変更画面SC1内のYESボタンがユーザによって選択されたのかを判断する。CPU132は、YESボタンが選択されたと判断する場合(S24でYES)に、S26に進み、NOボタンが選択されたと判断する場合(S24でNO)に、S12に戻る。
【0030】
S26において、CPU132は、WFD設定を変更する。CPU132は、現在のWFD設定が「OFF」である場合には、S26において、WFD設定を「OFF」から「ON」に変更する。この場合、CPU132は、MFP100の状態を、WFD方式のG/Oとして動作しない状態(以下では「非G/O状態」と記載する)から、G/Oとして動作する状態(以下では「G/O状態」と記載する)に変更する。非G/O状態は、MFP100がWFD方式に従った通信を実行しない状態であり、G/O状態は、MFP100がWFD方式に従った通信を実行する状態である。換言すると、非G/O状態は、MFP100におけるWFD方式の機能が無効化されている状態であり、G/O状態は、MFP100におけるWFD方式の機能が有効化されている状態である。S26の処理が実行されると、MFP100がG/O(即ち親局)として動作する無線ネットワークが形成される。CPU132は、WFD設定が「ON」から「OFF」にユーザによって変更されない限り、MFP100の状態をG/O状態に維持する。即ち、CPU132は、MFP100の状態をG/O状態に永続的に維持する。
【0031】
CPU132は、S26において、WFD設定を「OFF」から「ON」に変更する場合に、さらに、MFP100の状態を、Wi-Fi Protected Setup(WPS)が起動されていない状態(以下では「非WPS状態」と記載する)から、WPSが起動されている状態(以下では「WPS状態」と記載する)に変更する。非WPS状態は、MFP100がWPSに従った通信を実行しない状態であり、WPS状態は、MFP100がWPSに従った通信を実行する状態である。S26の処理が実行されると、MFP100は、WPSに従った通信を実行して外部装置とのWFD接続を確立することができる。当該通信では、MFP100は、MFP100がG/Oとして動作する無線ネットワークのパスワードを外部装置に送信する。その後、MFP100は、外部装置からパスワードが利用された信号を受信して、外部装置とのWFD接続を確立する。即ち、MFP100は、WPSに従った通信を実行することによって、パスワードの入力をユーザに実行させることなく、外部装置とのWFD接続を確立することができる。CPU132は、非WPS状態からWPS状態に変更されてから所定時間(例えば70秒)が経過するまで、MFP100の状態をWPS状態に維持する。即ち、CPU132は、所定時間が経過すると、MFP100の状態をWPS状態から非WPS状態に戻す。CPU132は、S26を終了すると、S12に戻る。
【0032】
S26でWFD設定が「ON」に変更された後に、S12~S24を経てS26が再び実行され得る。この場合、再び実行されるS26において、CPU132は、WFD設定を「ON」から「OFF」に変更する。即ち、CPU132は、MFP100の状態をG/O状態から非G/O状態に変更する。これにより、MFP100がG/Oとして動作する無線ネットワークが消滅する。
【0033】
S42において、CPU132は、選択済みのボタンに応じた処理を実行する。CPU132は、コピーボタンがユーザによって選択される場合には、原稿のスキャンをスキャン実行部118に実行させて、スキャンデータに従った印刷を印刷実行部116に実行させる。CPU132は、スキャンボタンがユーザによって選択される場合には、原稿のスキャンをスキャン実行部118に実行させる。S42が終了すると、処理はS12に戻る。
【0034】
(端末装置10のアプリ処理:図3
続いて、図3を参照して、端末装置10のCPU32がアプリ40を実行することによって実現される処理を説明する。アプリ40が起動される操作が実行されると、図3の処理が開始される。以下では、端末装置10のCPU32がOS36に従って実行する処理を説明する際に、CPU32を主体として記載せず、OS36を主体として記載する。同様に、CPU32がアプリ40に従って実行する処理を説明する際に、アプリ40を主体として記載する。なお、以下では、アプリ40が何らかの処理の実行指示をOS36に供給することに応じて、OS36が当該処理を実行することがあり得る。この場合、当該処理は、アプリ40がOS36を介して実行する処理であると言える。換言すると、アプリ40は、何らかの処理の実行指示をOS36に供給することによって、当該処理を実行する処理実行部としてCPU32を機能させる。
【0035】
S110において、アプリ40は、ホーム画面SC10を表示部14に表示させる。ホーム画面SC10は、印刷アイコンとスキャンアイコンとを含む。
【0036】
S120及びS130において、アプリ40は、ホーム画面SC10内の印刷アイコン又はスキャンアイコンがユーザによって選択されることを監視する。アプリ40は、印刷アイコンが選択される場合に、S120でYESと判断し、スキャンアイコンが選択される場合に、S130でYESと判断する。
【0037】
S122において、アプリ40は、画像選択画面SC12を表示部14に表示させる。画像選択画面SC12は、印刷対象の画像を表わすファイルを選択するための画面である。画像選択画面SC12は、例えば、メモリ34に記憶されている様々なファイルのファイル名(例えば「aaa.jpeg」)を含む。
【0038】
S124において、アプリ40は、画像選択画面SC12内の1個のファイル(即ち画像)がユーザによって選択されることを監視する。アプリ40は、ファイルが選択される場合に、S124でYESと判断する。
【0039】
S126において、アプリ40は、プレビュー画面SC14を表示部14に表示させる。プレビュー画面SC14は、S124で選択されたファイルによって表わされる画像、即ち印刷プレビュー画像を含む。プレビュー画面SC14は、さらに、MFP(例えば100)に印刷を実行させるために、端末装置10をMFPに近づけるべきことをユーザに促すメッセージを含む。アプリ40は、S126を終了すると、S140を実行する。
【0040】
S132において、アプリ40は、スキャン画面SC20を表示部14に表示させる。スキャン画面SC20は、スキャンをMFP(例えば100)に実行させるために、端末装置10をMFPに近づけるべきことをユーザに促すメッセージを含む。アプリ40は、S132を終了すると、S140を実行する。
【0041】
S140において、アプリ40は、MFP(例えば100)とのNFCリンクが確立されることを監視する。S126又はS132で表示される画面SC14又はSC20内のメッセージに応じて、端末装置10がMFPに近づけられると、NFCインターフェース20と、MFPのNFCインターフェース(例えばMFP100のNFC独立インターフェース120)と、の間にNFCリンクが確立される。この場合、アプリ40は、NFCインターフェース20から、NFCリンクが確立されたことを示す確立通知を取得し、S140でYESと判断する。以下では、NFCリンクの確立先のMFPのことを「対象MFP」と記載する。確立通知は、上記のNFCリンクを利用して対象MFPから受信された情報を含む。即ち、アプリ40は、NFCインターフェース20を介して、対象MFPから当該情報を受信する。当該情報は、対象MFPのMACアドレスと、対象MFPのモデル名と、を含む。例えば、MFP100が対象MFPである場合には、当該情報は、MFP100のMACアドレス「aaa」と、MFP100のモデル名「M1」と、を含む。これらの情報は、MFP100の出荷段階から、NFC独立インターフェース120に予め記憶されている。以下では、S140で受信されたMACアドレス、モデル名のことを、それぞれ、「対象MACアドレス」、「対象モデル名」と記載する。
【0042】
S150において、アプリ40は、検索指示をOS36に供給する。検索指示は、端末装置10の周囲に存在する無線ネットワークの親局の検索を指示するコマンドである。ここで、端末装置10の周囲とは、Wi-Fiインターフェース22がWi-Fi通信を実行可能な範囲である。OS36は、アプリ40から検索指示を取得すると、Wi-Fiインターフェース22を介して、ブロードキャストのProbe要求を送信する。OS36は、Wi-Fiインターフェース22を介して、親局からProbe応答を受信する。当該親局は、例えば、アクセスポイント、WFD方式のG/Oである。従って、例えば、MFP100がG/Oとして動作している場合には、OS36は、MFP100からProbe応答を受信する。Probe応答は、当該Probe応答の送信元の親局によって形成されている無線ネットワークのSSIDと、当該親局のMACアドレスと、を含む。OS36は、上記の検索によって受信された各Probe応答内の情報(即ちSSID及びMACアドレス)を含む検索結果をアプリ40に供給する。
【0043】
S152において、アプリ40は、OS36から取得された検索結果が対象MACアドレスを含むのか否かを判断する。アプリ40は、検索結果が対象MACアドレスを含まない場合に、S152でNOと判断し、検索結果が対象MACアドレスを含む場合に、S152でYESと判断する。このように、アプリ40は、検索結果が対象MACアドレスを含むのか否か、即ち、対象MACアドレスを含むProbe応答が受信されるのか否かを判断することによって、対象MFPが検索によって見つかるのか否かを適切に判断することができる。なお、以下では、検索結果が対象MACアドレスを含む場合、即ち、対象MACアドレスを含むProbe応答が受信された場合に、当該Probe応答に含まれるSSIDのことを「対象SSID」と記載する。
【0044】
S160において、アプリ40は、対象MFPとのWFD接続を確立するための第1の接続処理(図4参照)を実行する。S160が終了すると、図3の処理が終了する。
【0045】
S170において、アプリ40は、対象MFPとのWFD接続を確立するための第2の接続処理(図5参照)を実行する。S170が終了すると、図3の処理が終了する。
【0046】
(第1の接続処理:図4
続いて、図4を参照して、図3のS160の第1の接続処理を説明する。S210において、アプリ40は、対象モデル名が「M1」であるのか「M2」であるのかを判断する。アプリ40は、対象モデル名が「M1」である場合に、S210でYESと判断し、対象モデル名が「M2」である場合に、S210でNOと判断する。
【0047】
S212において、アプリ40は、モデル名「M1」に対応する操作画面SC30を表示部14に表示させる。図6に示されるように、操作画面SC30は、モデル名「M1」を有する対象MFPのホーム画面内のWFD設定を選択して、対象MFPのWFD設定を「OFF」から「ON」に変更すべきことをユーザに促すメッセージ300を含む。即ち、メッセージ300は、図2のS22で表示される設定変更画面SC1内のYESボタンを選択すべきことをユーザに促すメッセージである。
【0048】
例えば、制御部から独立していないNFCインターフェースを備えるMFPは、以下の構成を採用することができる。即ち、MFPの制御部は、端末装置10とのNFCリンクが確立される場合に、NFCインターフェースから、NFCリンクが確立されたことを示す確立通知を取得することができる。この場合、MFPの制御部は、MFPを非G/O状態からG/O状態に自動的に移行させる。MFPがこのような構成を採用すると、端末装置10は、当該MFPとのNFCリンクを確立して(図3のS140でYES)、検索を実行すると(S150)、当該MFPを見つけることができる(S152でYES)。この場合、端末装置10は、当該MFPとのWFD接続を確立することができる。これに対し、制御部130から独立していないNFCインターフェースを備えず、NFC独立インターフェース120を備えるMFP100の制御部130は、端末装置10とのNFCリンクが確立されても、NFC独立インターフェース120から確立通知を取得することができない。このため、MFP100は、端末装置10とのNFCリンクが確立されても、非G/O状態からG/O状態に自動的に移行することができない。従って、ユーザは、MFP100に対する操作を実行して、MFP100のWFD設定を「OFF」から「ON」に変更する必要がある。本実施例では、メッセージ300を含む操作画面SC30が表示されるので、ユーザは、MFP100のWFD設定を「ON」に変更するための操作を適切に実行することができる。
【0049】
操作画面SC30は、さらに、対象MFPのWFD設定を「ON」に変更した後にOKボタンを選択すべきことを示すメッセージ302と、OKボタンと、を含む。アプリ40は、S212を終了すると、S220を実行する。
【0050】
S214において、アプリ40は、モデル名「M1」とは異なるモデル名「M2」に対応する操作画面SC32を表示部14に表示させる。図6に示されるように、操作画面SC32は、モデル名「M2」を有する対象MFPの正面の物理ボタンを押して、対象MFPのWFD設定を「OFF」から「ON」に変更すべきことをユーザに促すメッセージ310を含む。このように、モデル名「M2」を有する対象MFPは、モデル名「M1」を有するMFPとは異なる手法によって、WFD設定が変更される。従って、アプリ40は、モデル名に応じた手法を示す操作画面SC30又はSC32を表示する。これにより、ユーザは、モデル名に応じた手法を利用して、対象MFPのWFD設定を変更することができる。操作画面SC32は、さらに、対象MFPのWFD設定を「ON」に変更した後にOKボタンを選択すべきことを示すメッセージ312と、OKボタンと、を含む。アプリ40は、S214を終了すると、S220を実行する。
【0051】
S220は、図3のS150と同様である。S222は、S152と同様である。S222でYESと判断されるまで、S220の処理が繰り返し実行される。アプリ40は、S222でYESと判断すると、S230を実行する。このように、アプリ40は、端末装置10の周囲に存在する無線ネットワークの親局の再検索を実行する(S220、S222)。そして、アプリ40は、操作画面SC30又はSC32に応じた操作が対象MFPに実行されることに応じて、対象MFPが再検索によって見つかる場合(S222でYES)、即ち、対象MFPがG/Oとして動作していることが確認される場合に、対象MFPとのWFD接続を確立するための処理を実行する。このために、アプリ40は、対象MFPとのWFD接続を適切に確立することができる。
【0052】
S230において、アプリ40は、操作画面SC30又はSC32内のOKボタンがユーザによって選択されることを監視する。アプリ40は、OKボタンが選択されたと判断すると(S230でYES)、S232を実行する。このように、アプリ40は、OKボタンが選択される場合に、対象MFPとのWFD接続を確立するための処理を実行する。このために、アプリ40は、ユーザからの指示に応じて、対象MFPとのWFD接続を確立することができる。
【0053】
S232において、アプリ40は、対象MACアドレスを含む接続指示をOS36に供給する。接続指示は、対象MACアドレスを有する対象MFP、即ち、対象SSIDによって識別される無線ネットワークの親局(即ちG/O)として動作する対象MFP、とのWFD接続の確立を指示するコマンドである。これにより、OS36は、Wi-Fiインターフェース22を介して、G/Oとして動作する対象MFPとのWFD接続を確立することを試みる。
【0054】
S240において、アプリ40は、S222でYESと判断されてから所定時間が経過する前に、即ち、対象MFPが再検索によって見つかってから所定時間が経過する前に、操作画面SC30又はSC32内のOKボタンが選択されたのか否かを判断する。本実施例では、S240で用いられる所定時間は、対象MFPのWPS設定が「OFF」から「ON」に変更されてから、対象MFPがWPS状態を維持する時間(例えばMFP100がWPS状態を維持する時間である70秒)と同じである。変形例では、所定時間は、対象MFPがWPS状態を維持する時間よりも長くてもよいし短くてもよい。アプリ40は、所定時間が経過する前にOKボタンが選択されたと判断する場合(S240でYES)に、S242を実行し、所定時間が経過した後にOKボタンが選択されたと判断する場合(S240でNO)に、S244を実行する。
【0055】
S242において、アプリ40は、実行中画面SC40を表示部14に表示させる。図6に示されるように、実行中画面SC40は、対象MFPとのWFD接続を確立するための処理が実行されていることを示すメッセージ320を含む。これにより、ユーザは、当該処理が実行されていることを知ることができる。実行中画面SC40は、対象MFPに表示される接続ボタンを選択すべきことをユーザに促すメッセージ(後述のメッセージ330参照)を含まない。アプリ40は、S242を終了すると、S250に進む。
【0056】
S244において、アプリ40は、WPS画面SC42を表示部14に表示させる。図6に示されるように、WPS画面SC42は、対象MFPに表示される接続ボタンを選択すべきことをユーザに促すメッセージ330を含む。接続ボタンは、対象MFPを非WPS状態からWPS状態に変更するためのボタンである。
【0057】
上述したように、図2のS26において、MFP100が非WPS状態からWPS状態に変更されても、MFP100は、所定時間(例えば70秒)が経過すると、WPS状態から非WPS状態に移行する。従って、例えば、MFP100が再検索によって見つかってから(即ちS222でYESと判断されてから)上記の所定時間が経過した後に、操作画面SC30内のOKボタンが選択される場合には、MFP100が非WPS状態に戻っている。この場合、MFP100とのWFD接続を確立するための処理がS232で実行されても、MFP100とのWFD接続が確立されず、接続ボタンがMFP100に表示される。従って、本実施例では、アプリ40は、S240でNOの場合に、WPS画面SC42を表示部14に表示させる。これにより、ユーザは、WPS画面SC42内のメッセージ330に応じて、MFP100に表示される接続ボタンを選択して、MFP100をWPS状態に再び移行させることができる。この結果、端末装置10は、WPSに従った通信をMFP100と実行して、MFP100とのWFD接続を適切に確立することができる。アプリ40は、S244を終了すると、S250を実行する。
【0058】
S250において、アプリ40は、対象MFPとのWFD接続が確立されることを監視する。アプリ40は、OS36から、WFD接続が確立されたことを示す接続通知を取得する場合に、S250でYESと判断する。
【0059】
S252において、アプリ40は、S250で確立されたWFD接続を利用して、Wi-Fiインターフェース22を介して、印刷コマンド又はスキャンコマンドを対象MFPに送信する。アプリ40は、図3のS126を経た場合には、S124で選択された画像を表わす印刷データを含む印刷コマンドを対象MFPに送信する。これにより、対象MFPは、当該画像の印刷を実行する。一方、アプリ40は、図3のS132を経た場合には、スキャンコマンドを対象MFPに送信する。これにより、対象MFPは、原稿のスキャンを実行して、スキャンデータを生成する。当該スキャンデータは、上記のWFD接続を利用して対象MFPから端末装置10に送信されてもよいし、対象MFPのメモリ内に記憶されてもよいし、対象MFPに接続されている外部メモリ内に記憶されてもよい。
【0060】
図示省略しているが、S252が終了すると、端末装置10と対象MFPとの間のWFD接続が切断される。端末装置10がWFD接続を切断する処理を実行してもよいし、対象MFPがWFD接続を切断する処理を実行してもよい。
【0061】
S260において、アプリ40は、端末装置10がPersistent機能を備えるのかを判断する。具体的には、アプリ40は、例えばセルラーインターフェース24を介して、端末装置10のメーカ名及びモデル名を含む問合コマンドをサーバ70に送信する。変形例では、アプリ40は、Wi-Fiインターフェース22及びアクセスポイントを介してサーバ70との通信を実行してもよい。そして、アプリ40は、サーバ70から、端末装置10がPersistent機能を備えるのか否かを示す機能情報を含む応答コマンドを受信し、当該機能情報をメモリ34に記憶させる。アプリ40は、メモリ34内の機能情報が、端末装置10がPersistent機能を備えることを示す場合に、S260でYESと判断する。一方、アプリ40は、メモリ34内の機能情報が、端末装置10がPersistent機能を備えないことを示す場合に、S260でNOと判断し、S262をスキップして図4の処理を終了する。このように、アプリ40は、メモリ34内の機能情報を利用して、端末装置10がPersistent機能を備えるのか否かを適切に判断することができる。
【0062】
特に、アプリ40は、サーバ70との通信を実行して、サーバ70から機能情報を受信する。このために、アプリ40は、様々な種類の端末装置のそれぞれについて、当該端末装置がPersistent機能を備えるのかを示す機能情報を有さずに済む。従って、アプリ40のプログラムサイズが大きくなるのが抑制される。変形例では、アプリ40は、様々な種類の端末装置の機能情報を有していてもよい。即ち、メモリ34は、アプリ40がダウンロードされる際に、様々な種類の端末装置の機能情報を記憶してもよい。そして、アプリ40は、S260において、メモリ34内のこれらの機能情報を利用して、端末装置10がPersistent機能を備えるのかを判断してもよい。
【0063】
S262において、アプリ40は、対象MACアドレスと対象SSIDとが関連付けられている接続履歴情報をメモリ34に記憶させる。なお、OS36は、WFD接続が確立される場合に、OS36内の情報を参照して、端末装置10がPersistent機能を備えるのかを判断する。端末装置10がPersistent機能を備える場合には、OS36は、対象SSIDと、対象MACアドレス(即ちBSSID)と、対象MFPとのWFD接続を確立するためのパスワードと、が関連付けられているPersistent情報をメモリ34に登録する。アプリ40は、メモリ34内の接続履歴情報にアクセスできるが、メモリ34内のPersistent情報にアクセスできない。アプリ40は、S262を終了すると、図4の処理を終了する。
【0064】
一方、アプリ40は、端末装置10がPersistent機能を備えない場合(S260でNO)に、対象MACアドレスを含む接続履歴情報をメモリ34に記憶させない。このために、メモリ34に記憶される情報量が大きくなるのが抑制される。また、詳しくは後述するが、アプリ40は、対象MACアドレスを含む接続履歴情報が記憶されているのかに応じて、適切な画面を表示部14に表示させることができる(図5のS322及びS332参照)。
【0065】
(第2の接続処理:図5
続いて、図5を参照して、図3のS170の第2の接続処理を説明する。S310において、アプリ40は、対象MACアドレスを含む接続履歴情報がメモリ34に記憶されているのかを判断する。アプリ40は、対象MACアドレスが記憶されていると判断する場合(S310でYES)に、S312を実行し、対象MACアドレスが記憶されていないと判断する場合(S310でNO)に、S330を実行する。
【0066】
S312において、アプリ40は、対象MACアドレスに関連付けられてる対象SSIDを含む接続履歴情報がメモリ34に記憶されているのかを判断する。アプリ40は、対象SSIDが記憶されていると判断する場合(S312でYES)に、S320を実行し、対象SSIDが記憶されていないと判断する場合(S312でNO)に、S330を実行する。
【0067】
S320において、アプリ40は、対象MACアドレスを含む接続指示をOS36に供給する。これにより、OS36は、Wi-Fiインターフェース22を介して、G/Oとして動作する対象MFPとのWFD接続を確立することを試みる。S312でYESと判断される場合、即ち、対象MACアドレス及び対象SSIDを含む接続履歴情報が記憶されている場合は、端末装置10は、対象MACアドレス及び対象SSIDに関連付けられているパスワードを含むPersistent情報を記憶済みである。このため、OS36は、WPSに従った通信を実行しなくても、Persistent情報に含まれるパスワードを利用して、対象MFPとのWFD接続を確立することができる。従って、次のS322の処理において、WPSに従った通信を実行するための画面(即ちWPS画面SC42)が表示されない。
【0068】
S322において、アプリ40は、実行中画面SC40(図6参照)を表示部14に表示させる。実行中画面SC40は、メッセージ320を含む。これにより、ユーザは、対象MFPとのWFD接続を確立するための処理が実行されていることを知ることができる。実行中画面SC40は、対象MFPに表示される接続ボタンを選択すべきことをユーザに促すメッセージ(即ちWPS画面SC42のメッセージ330参照)を含まない。OS36がWPSに従った通信を実行する必要がないからである。アプリ40は、S322を終了すると、S340を実行する。
【0069】
S330において、アプリ40は、対象MACアドレスを含む接続指示をOS36に供給する。これにより、OS36は、Wi-Fiインターフェース22を介して、G/Oとして動作する対象MFPとのWFD接続を確立することを試みる。特に、対象MACアドレスを含む接続履歴情報が記憶されていないということ(S310でNO)は、端末装置10は、Persistent機能を備えない。このため、OS36は、WPSに従った通信を実行して、対象MFPからパスワードを受信する必要がある。また、対象MACアドレスを含む接続履歴情報が記憶されており(S310でYES)、かつ、対象SSIDを含む接続履歴情報が記憶されていないということ(S312でNO)は、端末装置10がPersistent機能を備えるが、対象MFPが、対象SSIDによって識別される無線ネットワークに代えて、対象MFPとは異なるSSIDによって識別される無線ネットワークを形成していることを意味する。この場合、前者の無線ネットワークのパスワードと、後者の無線ネットワークのパスワードと、が異なる可能性が高い。このため、OS36は、WPSに従った通信を実行して、対象MFPからパスワードを受信する必要がある。従って、次のS332の処理において、WPSに従った通信を実行するための画面が表示される。
【0070】
S332において、アプリ40は、WPS画面SC42(図6参照)を表示部14に表示させる。WPS画面SC42は、メッセージ330を含む。このために、ユーザは、メッセージ330に応じて接続ボタンを選択して、対象MFPをWPS状態に移行させることができる。これにより、OS36は、WPSに従った通信を対象MFPと実行して、対象MFPとのWFD接続を適切に確立することができる。アプリ40は、S322を終了すると、S340を実行する。
【0071】
S340は、図4のS250と同様である。S342は、S252と同様である。S342が終了すると、端末装置10と対象MFPとの間のWFD接続が切断される。S342が終了すると、図5の処理が終了する。
【0072】
(具体的なケース:図7図11
続いて、図7図11を参照して、図2図5の処理によって実現される具体的なケースを説明する。図7図11では、NFC通信を太い破線の矢印で示し、Wi-Fi通信を細い破線の矢印で示し、セルラー通信を太い実線の矢印で示す。
【0073】
(ケースA:図7
図7の初期状態では、MFP100のWFD設定が「OFF」であり、MFP100が非G/O状態である。
【0074】
T10において、アプリ40を起動するための操作が端末装置10に実行されると、T12において、アプリ40が起動される(図3のトリガ)。アプリ40は、T14において、ホーム画面SC10を表示し(S110)、T20において、印刷アイコンの選択操作を検出する(S120でYES)。アプリ40は、T22において、画像選択画面SC12を表示し(S122)、T24において、印刷対象の画像の選択操作を検出する(S124でYES)。この場合、アプリ40は、T26において、プレビュー画面SC14を表示する(S126)。
【0075】
端末装置10がMFP100に近づけられると、T30において、端末装置10とMFP100との間にNFCリンクが確立され、アプリ40は、MFP100からMACアドレス「aaa」及びモデル名「M1」を受信する(S140でYES)。この場合、アプリ40は、T40において、検索指示をOS36に供給する(S150でYES)。これにより、OS36は、T42において、ブロードキャストのProbe要求を送信する。この時点では、MFP100がまだG/Oとして動作していないので、OS36は、MFP100からProbe応答を受信することができない。このため、OS36は、T44において、MFP100のMACアドレス「aaa」を含まない検索結果をアプリ40に供給する。
【0076】
アプリ40は、T44において、OS36から検索結果を取得すると、検索結果がMFP100のMACアドレス「aaa」を含まないと判断し(S152でNO)、T50において、操作画面SC30を表示する(S160、図4のS210でYES、S212)。これにより、MFP100への操作の実行をユーザに促すことができる。
【0077】
ユーザは、操作画面SC30内のメッセージ300に応じて、T60において、MFP100に対する操作を実行する。具体的には、MFP100は、ホーム画面SC0を表示し(図2のS12)、WFD設定ボタンの選択操作を検出し(S20)、設定変更画面SC1を表示する(S22)。そして、MFP100は、設定変更画面SC1内のYESボタンの選択操作を検出し(S24)、T62において、WFD設定を「OFF」から「ON」に変更する(S26)。即ち、MFP100は、非G/O状態からG/O状態に移行し、非WPS状態からWPS状態に移行する。
【0078】
アプリ40は、T50において、操作画面SC30を表示した後に、T70において、検索指示をOS36に再び供給する(S220)。これにより、OS36は、T72において、ブロードキャストのProbe要求を送信し、T74において、MFP100からProbe応答を受信する。Probe応答は、MACアドレス「aaa」とSSID「xxx」とを含む。そして、OS36は、T76において、MACアドレス「aaa」とSSID「xxx」とを含む検索結果をアプリ40に供給する。これにより、アプリ40は、検索結果がMFP100のMACアドレス「aaa」を含むと判断する(S222でYES)。
【0079】
アプリ40は、T80において、操作画面SC30内のOKボタンの選択を検出する(S230でYES)。この場合、アプリ40は、T82において、MACアドレス「aaa」を含む接続指示をOS36に供給する(S232)。また、ケースAでは、アプリ40は、所定時間内にOKボタンの選択を検出し(S240でYES)、T84において、実行中画面SC40を表示する(S242)。
【0080】
図7の続き:図8
OS36は、図7のT82において、アプリ40から接続指示を取得すると、図8のT100において、WPSに従った通信をMFP100と実行する。この過程において、OS36は、MFP100からパスワードを受信する。そして、OS36は、T110において、MFP100とのWFD接続を確立する。この場合、OS36は、T112において、接続通知をアプリ40に送信する。
【0081】
アプリ40は、T112において、OS36から接続通知を取得すると(S250でYES)、T120において、印刷コマンドをMFP100に送信する(S252)。
【0082】
MFP100は、T120において、端末装置10から印刷コマンドを受信すると、T122において、印刷コマンドに応じた印刷を実行する。その後、T130において、端末装置10とMFP100との間のWFD接続が切断される。この場合、MFP100は、G/O状態を維持する。ただし、MFP100は、WPS状態から非WPS状態に移行する。
【0083】
次いで、アプリ40は、T150において、セルラー通信を利用して、端末装置10のメーカ名及びモデル名を含む問合コマンドをサーバ70に送信する(S260)。以下では、T150の後にT152以降の処理が実行されるケースA1と、T150の後にT154以降の処理が実行されるケースA2と、に分けて説明する。
【0084】
ケースA1では、アプリ40は、T152において、サーバ70から、端末装置10がPersistent機能を備えることを示す機能情報を含む応答コマンドを受信する(S260でYES)。この場合、アプリ40は、T160において、MACアドレス「aaa」及びSSID「xxx」を含む接続履歴情報を記憶する(S262)。
【0085】
一方、ケースA2では、アプリ40は、T154において、サーバ70から、端末装置10がPersistent機能を備えないことを示す機能情報を含む応答コマンドを受信する(S260でNO)。この場合、アプリ40は、MACアドレス「aaa」及びSSID「xxx」を含む接続履歴情報を記憶しない。
【0086】
(ケースB:図9
続いて、図9を参照して、ケースBを説明する。ケースBは、操作画面SC30内のOKボタンが選択されるタイミングが、ケースAでOKボタンが選択されるタイミングよりも遅いケースである。図9の初期状態では、MFP100のWFD設定が「OFF」であり、MFP100が非G/O状態である。
【0087】
図7のT10~T26と同様の処理が実行される。T230~T276は、図7のT30~T76と同様である。ケースBでは、T262において、MFP100がWPS状態に移行してから70秒が経過しても、操作画面SC30内のOKボタンが選択されない。このために、MFP100は、WPSに従った通信を実行することなく、WPS状態から非WPS状態に戻る。
【0088】
その後、アプリ40は、T280において、操作画面SC30内のOKボタンの選択を検出する(S230でYES)。この場合、アプリ40は、T282において、MACアドレス「aaa」を含む接続指示をOS36に供給する(S232)。また、アプリ40は、所定時間経過後にOKボタンの選択を検出し(S240でNO)、T284において、WPS画面SC42を表示する(S244)。
【0089】
OS36は、T282において、アプリ40から接続指示を取得すると、T284において、接続指示内のMACアドレス「aaa」を送信先MACアドレスとして含む接続要求をMFP100に送信する。
【0090】
MFP100は、T284において、端末装置10から接続要求を受信する。ただし、MFP100は、非WPS状態であるので、WPSに従った通信を実行することができない。この場合、MFP100は、T292において、接続ボタンを表示する。ユーザは、T284で表示されたWPS画面SC42内のメッセージ330に応じて、T294において、MFP100に表示された接続ボタンを選択する。ここでの接続ボタンの選択操作は、WPSのPush Button Configuration(PBC)方式に従ったボタン操作に相当する。これにより、MFP100は、T296において、非WPS状態からWPS状態に再び移行する。その後の処理は、図8の処理と同様である。
【0091】
図8のケースA1の続き:図10
次いで、図10を参照して、端末装置10がPersistent機能を備えるケースA1(図8参照)の続きの処理を説明する。図10は、図8のT122においてMFP100が印刷を実行した後に、MFP100が印刷を再び実行する状況である。
【0092】
図7のT10~T26と同様の処理が実行される。T330~T342は、図7のT30~T42と同様である。MFP100がG/Oとしての動作を維持しているので(図8のT130参照)、OS36は、T344において、MFP100からProbe応答を受信する。このため、OS36は、T346において、MACアドレス「aaa」を含む検索結果をアプリ40に供給する。
【0093】
アプリ40は、T346において、OS36から検索結果を取得すると、検索結果がMFP100のMACアドレス「aaa」を含むと判断し(S152でYES)、さらに、MACアドレス「aaa」及びSSID「xxx」を含む接続履歴情報を記憶済みである(図8のケースA1参照)と判断する(S170、図5のS310でYES、S312でYES)。この場合、アプリ40は、T350において、MACアドレス「aaa」を含む接続指示をOS36に供給する(S320)。アプリ40は、さらに、T352において、実行中画面SC40を表示する(S322)。
【0094】
OS36は、T350において、アプリ40から、MACアドレス「aaa」を含む接続指示を取得すると、MACアドレス「aaa」を含むPersistent情報を記憶していると判断する。この場合、OS36は、Persistent情報から、MACアドレス「aaa」に関連付けられているSSID「xxx」及びパスワードを取得し、それらの情報を利用して、T360において、MFP100とのWFD接続を確立する。そして、OS36は、T362において、接続通知をアプリ40に送信する。T370は、図8のT120と同様である。T380は、T122と同様である。
【0095】
図8のケースA2の続き:図11
次いで、図11を参照して、端末装置10がPersistent機能を備えないケースA2(図8参照)の続きの処理を説明する。図7のT10~T26と同様の処理が実行される。T430~T446は、図10のT330~T346と同様である。
【0096】
アプリ40は、T446において、OS36から検索結果を取得すると、検索結果がMFP100のMACアドレス「aaa」を含むと判断し(S152でYES)、さらに、MACアドレス「aaa」を含む接続履歴情報を記憶済みでない(図8のケースA2参照)と判断する(S170、図5のS310でNO)。この場合、アプリ40は、T450において、MACアドレス「aaa」を含む接続指示をOS36に供給する(S330)。アプリ40は、さらに、T452において、WPS画面SC42を表示する(S332)。
【0097】
OS36は、T450において、アプリ40から接続指示を取得すると、T460において、接続指示内のMACアドレス「aaa」を送信先MACアドレスとして含む接続要求をMFP100に送信する。
【0098】
MFP100は、T460において、端末装置10から接続要求を受信すると、T462において、接続ボタンを表示する。ユーザは、T452で表示されたWPS画面SC42内のメッセージ330に応じて、T464において、MFP100に表示された接続ボタンを選択する。これにより、MFP100は、T466において、非WPS状態からWPS状態に移行する。
【0099】
その後、OS36は、T470において、WPSに従った通信をMFP100と実行して、T480において、MFP100とのWFD接続を確立する。T482~T500は、図10のT362~T380と同様である。
【0100】
(本実施例の効果)
本実施例によると、端末装置10は、MFP100が検索によって見つからない場合に、操作画面SC30を表示する(図7のT50)。このために、MFP100の状態を非WFD状態からWFD状態に変更するための操作の実行をユーザに促すことができる。従って、端末装置10は、当該操作がMFP100に実行される場合(T60)に、WFD接続をMFP100と適切に確立することができる(図8のT110)。
【0101】
(対応関係)
MFP100、NFC独立インターフェース120が、それぞれ、「通信装置」、「特定の無線インターフェース」の一例である。NFC規格、Wi-Fi規格が、それぞれ、「第1の通信規格」、「第2の通信規格」の一例である。WFD方式が、「所定方式」の一例である。MACアドレス「aaa」が、「識別情報」の一例である。操作画面SC30,SC32が、「複数個の第1の操作画面」の一例であり、例えば操作画面SC30が、「第1の操作画面」の一例である。操作画面SC30内のOKボタンが、「選択領域」の一例である。WPS画面SC42が、「第2の操作画面」の一例である。Persistent機能、Persistent情報が、それぞれ、「登録機能」、「確立情報」の一例である。
【0102】
図3のS140が、「受信部」によって実行される処理の一例である。S150が、「検索部」によって実行される「第1の検索処理」の一例である。S152が、「判断部」によって実行される処理の一例である。図4のS212又はS214が、「第1の表示制御部」によって実行される処理の一例である。S220が、「第2の検索部」によって実行される処理の一例である。S232が、「第1の確立部」によって実行される「第1の確立処理」の一例である。S242、S244が、それぞれ、「第5の表示制御部」、「第4の表示制御部」によって実行される処理の一例である。図5のS320又はS330が、「第2の確立部」によって実行される「第2の確立処理」の一例である。S322が、「第2の表示制御部」によって実行される処理の一例である。S332が、「第3の表示制御部」によって実行される処理の一例である。
【0103】
以上、本明細書が開示する技術の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。以下に変形例を列挙する。
【0104】
(変形例1)NFC独立インターフェースを備える様々なモデルのMFPにおいて、WFD設定を「ON」に変更するための操作が共通である場合には、各モデルのMFPのNFC独立インターフェースは、モデル名を端末装置10に送信していなくてもよい。この場合、アプリ40は、図4のS210の判断を実行することなく、各モデルのMFPに共通する操作画面を表示すればよい。一般的に言うと、「受信部」は、モデル名を受信しなくてもよい。また、「第1の表示制御部」は、1種類の第1の操作画面のみを表示部に表示させるものであってもよい。
【0105】
(変形例2)図5のS322の処理が省略されてもよい。本変形例では、「第2の表示制御部」を省略可能である。
【0106】
(変形例3)図5のS310、S312、S322、S330、及び、S332の処理が省略されてもよい。本変形例では。「第3の表示制御部」を省略可能である。
【0107】
(変形例4)図4のS260の処理が省略されてもよい。一般的に言うと、「記憶制御部」は、端末装置が登録機能を備えるのか否かに関わらず、識別情報を接続履歴情報としてメモリに記憶させてもよい。別の変形例では、S260及びS262の処理が省略されてもよい。本変形例では、「記憶制御部」を省略可能である。
【0108】
(変形例5)図4のS220及びS222の処理が省略されてもよい。本変形例では、「第2の検索部」を省略可能である。
【0109】
(変形例6)操作画面SC30又はSC32は、OKボタンを含まなくてもよい。この場合、図4のS230の処理が省略されてもよい。一般的に言うと、「第1の操作画面」は、選択画面を含まなくてもよい。
【0110】
(変形例7)図4のS240及びS244の処理が省略されてもよい。本変形例では、「第4の表示制御部」を省略可能である。
【0111】
(変形例8)図4のS240及びS242の処理が省略されてもよい。本変形例では、「第5の表示制御部」を省略可能である。
【0112】
(変形例9)MFP100は、制御部130から独立しているNFC独立インターフェース120に代えて、制御部130から独立していないNFCインターフェースを備えていてもよい。この場合、制御部130は、NFCインターフェースから、NFCリンクが確立されたことを示す確立通知を受信することができる。ただし、制御部130は、NFCインターフェースから確立通知を受信しても、WFD設定を「OFF」から「ON」に自動的に変更しない。上記の実施例の技術は、本変形例の構成を備えるMFP100にも適用可能である。一般的に言うと、「通信装置」は、第1の通信規格に応じた無線通信を実行するための無線インターフェースを備えていればよく、当該無線インターフェースは、制御部から独立していてもよいし独立していなくてもよい。
【0113】
(変形例10)「識別情報」は、MFP100のMACアドレス「aaa」に限られず、MFP100を識別する他の情報(例えばデバイス名、シリアル番号等)であってもよい。また、「識別情報」は、2個以上の情報(例えばMACアドレスとデバイス名)の組み合わせであってもよい。
【0114】
(変形例11)「第1の通信規格」は、NFC規格に限定されず、例えば、TransferJet規格であってもよい。「第2の通信規格」は、Wi-Fi規格に限定されず、例えば、Bluetooth(登録商標)規格であってもよい。
【0115】
(変形例12)「所定方式」は、WFD方式に限定されず、SoftAP方式であってもよい。
【0116】
(変形例13)「通信装置」は、MFP100に限定されず、プリンタ、スキャナ、端末装置、PC、サーバ等の他のデバイスであってもよい。
【0117】
(変形例14)上記の実施例では、図2図5及び図7図11の各処理がソフトウェア(例えばアプリ40)によって実行されるが、これらの各処理のうちの少なくとも1つが論理回路等のハードウェアによって実現されてもよい。
【0118】
本明細書または図面に説明した技術要素は、単独で、あるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【0119】
本特許出願時の特許請求の範囲において、各請求項が一部の請求項のみに従属している場合であっても、各請求項が当該一部の請求項のみに従属可能であることに限定されない。技術的に矛盾しない範囲において、各請求項は、出願時に従属していない他の請求項にも従属可能である。即ち、各請求項の技術は以下のように様々に組み合わせることができる。
(項目1)
端末装置のためのコンピュータプログラムであって、
前記端末装置は、
第1の通信規格に応じた無線通信を実行するための第1の無線インターフェースと、
前記第1の通信規格とは異なる第2の通信規格に応じた無線通信を実行するための第2の無線インターフェースと、
表示部と、
コンピュータと、を備え、
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、以下の各部、即ち、
通信装置から、前記第1の無線インターフェースを介して、前記通信装置を識別する識別情報を受信する受信部と、
前記通信装置から前記識別情報が受信される場合に、前記第2の無線インターフェースを介して、前記端末装置の周囲に存在する装置を検索するための検索処理を実行する第1の検索部と、
前記識別情報によって識別される前記通信装置が前記検索処理によって見つからない場合に、前記通信装置の状態を第1の状態から第2の状態に変更するための第1の操作を前記通信装置に実行すべきことをユーザに促す第1の操作画面を前記表示部に表示させる第1の表示制御部であって、前記第1の状態は、前記通信装置が前記第2の通信規格の所定方式に従った通信を実行しない状態であり、前記第2の状態は、前記通信装置が前記所定方式に従った通信を実行する状態である、前記第1の表示制御部と、
前記通信装置が前記検索処理によって見つからず、かつ、前記第1の操作が前記ユーザによって前記通信装置に実行される場合に、前記第2の無線インターフェースを介して、前記所定方式に従った無線接続を前記通信装置と確立するための第1の確立処理を実行する第1の確立部と、
前記通信装置が前記検索処理によって見つかる場合に、前記第1の操作が前記通信装置に実行されなくても、前記第2の無線インターフェースを介して、前記所定方式に従った無線接続を前記通信装置と確立するための第2の確立処理を実行する第2の確立部と、
として機能させる、コンピュータプログラム。
(項目2)
前記受信部は、さらに、前記通信装置から、前記第1の無線インターフェースを介して、前記通信装置のモデル名を受信し、
前記第1の表示制御部は、複数個のモデル名に対応する複数個の第1の操作画面のうち、受信済みの前記モデル名に対応する前記第1の操作画面を前記表示部に表示させる、項目1に記載のコンピュータプログラム。
(項目3)
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、さらに、
前記通信装置が前記検索処理によって見つかる場合に、前記所定方式に従った無線接続を前記通信装置と確立するための処理を実行中であることを示す実行中画面を前記表示部に表示させる第2の表示制御部として機能させる、項目1又は2に記載のコンピュータプログラム。
(項目4)
前記第2の表示制御部は、前記通信装置が前記検索処理によって見つかり、かつ、前記識別情報を含む接続履歴情報が前記端末装置のメモリに記憶されている場合に、前記実行中画面を前記表示部に表示させ、
前記接続履歴情報は、前記端末装置が前記所定方式に従った無線接続を過去に確立した装置を示す情報であり、
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、さらに、
前記通信装置が前記検索処理によって見つかり、かつ、前記識別情報を含む接続履歴情報が前記メモリに記憶されていない場合に、前記通信装置の状態を第3の状態から第4の状態に変更するための第2の操作を前記通信装置に実行すべきことを前記ユーザに促す第2の操作画面を前記表示部に表示させる第3の表示制御部であって、前記第3の状態は、前記通信装置がWi-Fi Protected Setup(WPS)に従った通信を実行しない状態であり、前記第4の状態は、前記通信装置が前記WPSに従った通信を実行する状態である、前記第3の表示制御部として機能させる、項目3に記載のコンピュータプログラム。
(項目5)
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、さらに、
前記所定方式に従った前記無線接続が前記通信装置と確立され、かつ、前記端末装置が登録機能を備える場合に、前記識別情報を含む前記接続履歴情報を前記メモリに記憶させる記憶制御部であって、前記所定方式に従った前記無線接続が前記通信装置と確立され、かつ、前記端末装置が前記登録機能を備えない場合に、前記識別情報を含む前記接続履歴情報は記憶されない、前記記憶制御部として機能させ、
前記登録機能は、前記端末装置と外部装置との間に前記第2の通信規格に従った無線接続が確立される場合に、当該無線接続が切断された後に当該無線接続を再確立するための確立情報を前記メモリに登録する機能である、項目4に記載のコンピュータプログラム。
(項目6)
前記メモリは、前記端末装置が前記登録機能を備えるのか否かを示す機能情報を記憶可能であり、
前記記憶制御部は、前記所定方式に従った前記無線接続が前記通信装置と確立され、かつ、前記メモリ内の前記機能情報が、前記端末装置が前記登録機能を備えることを示す場合に、前記識別情報を含む前記接続履歴情報を前記メモリに記憶させる、項目5に記載のコンピュータプログラム。
(項目7)
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、さらに、
前記第1の操作画面が前記表示部に表示される場合に、前記第2の無線インターフェースを介して、前記端末装置の周囲に存在する装置を再検索するための再検索処理を実行する第2の検索部として機能させ、
前記第1の確立部は、前記第1の操作が前記ユーザによって前記通信装置に実行されることに起因して、前記通信装置が前記再検索処理によって見つかる場合に、前記第1の確立処理を実行する、項目1から6のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム。
(項目8)
前記第1の操作画面は、前記第1の操作が前記通信装置に実行された後に、前記ユーザによって選択されるべき選択領域を含み、
前記第1の確立部は、前記選択領域が前記ユーザによって選択される場合に、前記第1の確立処理を実行する、項目1から7のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム。
(項目9)
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、さらに、
前記第1の操作画面が前記表示部に表示される場合に、前記第2の無線インターフェースを介して、前記端末装置の周囲に存在する装置を再検索するための再検索処理を実行する第2の検索部と、
前記通信装置が前記再検索処理によって見つかってから所定時間が経過した後に、前記選択領域が前記ユーザによって選択される場合に、前記通信装置の状態を第3の状態から第4の状態に変更するための第2の操作を前記通信装置に実行すべきことを前記ユーザに促す第2の操作画面を前記表示部に表示させる第4の表示制御部であって、前記第3の状態は、前記通信装置がWi-Fi Protected Setup(WPS)に従った通信を実行しない状態であり、前記第4の状態は、前記通信装置が前記WPSに従った通信を実行する状態である、前記第4の表示制御部と、
として機能させる、項目8に記載のコンピュータプログラム。
(項目10)
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、さらに、
前記通信装置が前記再検索処理によって見つかってから前記所定時間が経過する前に、前記選択領域が前記ユーザによって選択される場合に、前記所定方式に従った無線接続を前記通信装置と確立するための処理を実行中であることを示す実行中画面を前記表示部に表示させる第5の表示制御部として機能させる、項目9に記載のコンピュータプログラム。
(項目11)
前記通信装置は、
制御部と、
前記第1の通信規格に応じた無線通信を実行するための特定の無線インターフェースであって、前記制御部から独立している前記特定の無線インターフェースと、を備える、項目1から10のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム。
(項目12)
前記識別情報は、前記通信装置のMACアドレスであり、
前記検索は、
前記第2の無線インターフェースを介して、ブロードキャストの検索信号を送信することと、
前記端末装置の周囲に存在する装置から、前記第2の無線インターフェースを介して、当該装置のMACアドレスを含む応答信号を受信することと、を含み、
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、さらに、
前記通信装置の前記MACアドレスを含む前記応答信号が受信されるのか否かを判断することによって、前記通信装置が前記検索処理によって見つかるのか否かを判断する判断部として機能させる、項目1から11のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム。
(項目13)
前記第1の通信規格は、Near Field Communication(NFC)規格であり、
前記第2の通信規格は、Wi-Fi規格である、項目1から12のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム。
(項目14)
前記所定方式は、Wi-Fi Direct(WFD)方式である、項目13に記載のコンピュータプログラム。
【符号の説明】
【0120】
2:通信システム、10:端末装置、12:操作部、14:表示部、20:NFCインターフェース、22:Wi-Fiインターフェース、30:制御部、32:CPU、34:メモリ、36:OSプログラム、40:MFPアプリケーション、70:サーバ、100:多機能機(MFP)、112:操作部、114:表示部、116:印刷実行部、118:スキャン実行部、120:NFC独立インターフェース、122:Wi-Fiインターフェース、130:制御部、132:CPU、134:メモリ、136:プログラム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11