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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024039963
(43)【公開日】2024-03-25
(54)【発明の名称】遊具
(51)【国際特許分類】
   A63B 47/00 20060101AFI20240315BHJP
   A63B 67/00 20060101ALI20240315BHJP
【FI】
A63B47/00 A
A63B67/00 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022144738
(22)【出願日】2022-09-12
(71)【出願人】
【識別番号】520293140
【氏名又は名称】矢代 美智子
(72)【発明者】
【氏名】矢代 隆将
(57)【要約】
【課題】 AI時代を迎え、遊具もAI技術に頼るものが多くなり、目の負担、身体を使わないことによる健康面への悪影響が懸念される。高齢者ばかりか一般の若者が健康を維持して日々を過ごすことの重要さを鑑み、単調にならず、身近で簡易に遊べる遊具の開発が喫緊の課題である。
【解決手段】ターゲットボールの位置固定を少なくとも三点支持で実現する。三点が作る三角形の外接円の半径をrRとして、ターゲットボールの半径rにリンクしたリング寸法rR=α*rと、棒・円筒の高さhBやドーナッツの胴部分の半径rDとの関係を以下のように数式化した。hB=r-((r)^2-(α*r)^2)^0.5、rD=((α)^2/4)*r 。菱型の格子や星型、蜂の巣型の配置による均一な分散配置、ターゲットボールの寸法や数を変えることで、ゲームを実施する環境や実行する対象者を拡大した遊具を提供する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ターゲットボールとリリースボールとターゲトボールの位置を固定する物体とからなることを特徴とする遊具。
【請求項2】
物体はターゲットボールを少なくとも3点で支持する物体であることを特徴とする請求項1に記載の遊具。
【請求項3】
物体は間隔を有するか或は有しない配置点に設置され、設置枠で囲まれるか或は囲まれないことを特徴とする請求項1に記載の遊具。
【請求項4】
リリース物体は、ターゲットボールとほぼ同じ大きさの寸法で重さがターゲットボールより重いことを特徴とする請求項1に記載の遊具。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高齢者を含め多くの人が容易に楽しめるゲームに用いられる遊具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
本発明に関係が有りそうなものは、特許文献1のボッチヤのボール構造、特許文献2、特許文献3のボーリングのピンが見受けられるが本発明との直接の係わりは無い。
【0003】
特許文献4~特許文献9のカーリングは高級な材料、高度な技術を駆使して作製されていて高価であるか、単一のターゲットのものが主流であり、特許文献10は機械加工の分野で全く無関係など、特に健康を正常に保ち続ける期間をできるだけ長く保持したいと考えている高齢者が利用するには、単純すぎて真剣に取り組めない。
【0004】
従って、単一を避けて、遊び方に自由度を持たせ、安価で簡易に作製でき高齢者を含む多くの人が身近で簡単に遊べる遊具に関するものは見当たらない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実登3220001
【特許文献2】実登3219743
【特許文献4】実登3064299
【特許文献5】実登3056692
【特許文献6】特開平07-227446
【特許文献7】特開2002-282406号公報
【特許文献8】特開2000-317027号公報
【特許文献9】特開2008-178644号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
高齢化時代を迎え、高齢者が健康を維持して日々を過ごすことは、当事者だけでなく、社会の負担を軽減する点からも重要である。まだ大丈夫だと考えている人を対象に、単調にならず、身近で簡易に遊べる遊具の開発が望まれている。リ
【0007】
対象者や適用環境を拡大する魅力ある遊具を開発するため、簡易で確実にターゲットボールの位置を固定する個別設置枠を実現し、個別設置枠の均一な配置について設置枠の構造や寸法を明確に示すことが課題である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
ターゲットボールの表面の少なくとも3点でターゲットボールに接触する移動防止物体(個別設置枠)を提案する。
【0009】
個別設置枠の配置について各種配置構造を提案し、取り囲む設置枠の寸法を個別設置枠の寸法や数、ターゲットボールの寸法と関連して把握する。
【発明の効果】
【0010】
3点支持による個別設置枠の実現によりターゲットボールの位置を確実に固定したことでターゲットボールの均一な配置が可能となり、各種構造・寸法の設置枠の提案により対象者や適用環境の拡大で高齢者の健康維持、社会参加を促すなど高齢化社会の抱える問題の一つの解決に貢献できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】三点支持によるターゲットボールの位置固定の説明図
図2】三点支持による寸法関係の説明図
図3】球体支持による寸法関係の説明図
図4】三点支持の移動防止物体の説明図
図5】矩形を円筒型リングにするための説明図
図6】回転図形によるリング型個別設置枠の説明図
図7】円形をドーナッツ型リングにするための説明図
図8】回転図形によるドーナッツ型個別設置枠の説明図
図9】垂直面内で各種2次元図形を示す紹介図
図10】基準設置枠の寸法を検討するための説明図
図11】個別設置枠どうしの間隔を決定するための説明図
図12】個別設置枠の配置の基本となる格子(菱型)の説明図
図13】個別設置枠の配置の基本となる格子(碁盤の目型)の説明図
図14】個別設置枠の配置の基本となる格子(丸型)の説明図
図15】星型配置の設置枠の説明図
図16】蜂の巣配置型の設置枠の説明図
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明は、ターゲットボールとリリースボールとターゲトボールの位置を固定する物体とからなることを特徴とする遊具に関するものである。
【0013】
物体はターゲットボールを少なくとも3点で支持する物体であることを特徴とする個別設置枠について説明する。3点が1平面を決定することはよく知られている事実である。本発明は、これを積極的に活用してターゲットボールの位置を固定するものである。
【0014】
以下、図面を用いて詳細に説明する。
【0015】
図1に三点支持によるターゲットボールの位置固定を示す。図1(a)は上から見た透視図、図1(b)は横から見た図、図1(c)は正面から見た図である。
【0016】
ターゲットボールを1で表す。ターゲットボールや物体が置かれている水平な平面を2で表す。2に平行な面を29で表す。ターゲットボールの中心を0で表す。0を通る2に垂直な平面を3で表す。3内でターゲットボールが示す円を1で表す。29上でターゲットボールが示す円を20で表す。
【0017】
0を通る2に垂直な3個の面をそれぞれ31、32(31とのなす角-60度)、33(31とのなす角+60度)で表す。20と3個の垂直面との交点を101、102、103で表す。ターゲットボールに接してターゲットボールを支える3個の物体をそれぞれ41、42、43で表す。
【0018】
平面2と41、42、43との交点をそれぞれ111、112、113で表す。
【0019】
図1(b)、図1(c)でボールが3個の点で支持されている様子が見て取れる。すなわち、41は101と2の間にあって1を支持している。42は102と2の間にあって1を支持している。43は103と2の間にあって1を支持している。
【0020】
以上で、三点支持で確実にターゲットボールの位置固定が可能であることが確かめられた。
【0021】
本発明は、ターゲットを複数個にして、同時に多人数が競技できるようする。数を変えることにより、単一からくる物足りなさを避ける。形状を変えることによって、興味を増すようにする。形態を変えることによって、更に、興味を増すようにする。本発明で用いるボールと紐の寸法を表1に纏めて示す。
【表1】
【0022】
ここでは平面に設置されたターゲットボールの表面の1点の垂直高さ、中心からの水平距離、ターゲットボールの寸法の関係を明確にする。図2は、図1を参考にターゲットボールの中心を通る垂直面内のターゲットボール、水平な平面、これと平行なもう一つの平面を描いた図である。
【0023】
ターゲットボールや物体が置かれている水平な平面を線2で表す。平面に平行なもう一つの平面を線29で表す。ターゲットボールの中心を0で表す。0を通る平面に垂直な面を31で表す。31内でターゲットボールが示す円を1で表す。
【0024】
1・29の交点を101で表す。101から2に向けて垂直に引いた線を41で表す。41・2の交点を111で表す。ターゲットボールの半径を4で表す。0から2に向けて引いた垂線を50で表す。50・29の交点を01で表す。50・2の交点を115で表す。101・01間の距離を10で表す。
【0025】
rRをリング寸法として、ターゲットボールの半径rにリング寸法選択係数α(0≦α≦1)を乗じたものとする。ターゲットボールの寸法に合わせたリング寸法を表2に纏めて示す。ボール寸法は直径と半径をmm単位で、αは0.1刻みでターゲットボールの寸法ごとに求めた。単位は全てmmである。
【表2】
【0026】
41の設置点を111で表す。41の高さ(101・111の垂直距離) 12をhBで表す。0・01間の距離50をxで表す。v(0・115を結ぶ線)は2と直交(直角に交わる)している。101・01を結ぶ線は2に平行である。したがって、三角形0・101・01は直角三角形である。0・01の長さをxで表すと、x=r-hBが成り立つ。三角形0・101・01の斜辺4はターゲットボールの半径rである。他の2辺は、101・01はrRで0・01はxである。
【0027】
三平方の原理を用いてr、rR、hBの関係を明らかにする。
(r)^2=(rR)^2+x^2
(rR)^2=(r)^2-(r-hB)^2、 (r-hB)^2=(r)^2ー(rR)^2、 r-hB=((r)^2ー(rR)^2)^0.5
hB=r-((r)^2ー(rR)^2)^0.5、
rR=α*rとすると、 hB=r-((r)^2ー(rR)^2)^0.5=r-((r)^2ー(α*r)^2)^0.5
hB=(1-(1-α^2)^0.5)*r (1)
hBがαの関数として表された。
【0028】
(1-(1-α^2)^0.5)をkBとして、リング寸法に合わせたkBを、αを0.1刻みで変えて求め表3に纏めて示す。
【表3】
【0029】
hBはリング寸法とともにターゲットボールの移動防止に重要な寸法である。kBにリング寸法を乗じればhBを求めることができる、ここではターゲットボールの寸法に対して求めた結果を表4に纏めて示す。ボール寸法は直径と半径をmm単位で、αは0.1刻みでターゲットボールの寸法ごとに求めた。単位は全てmmである。
【表4】
【0030】
互いに接触している大小2個の球体が平面に置かれている。この場合に対して図3を用いて詳細に説明する。大小2個の球体の中心を通る平面2に垂直な面を3とする。ここでの説明は個の垂直面3内に描かれた図形で行う。3内で大小2個の球体を大小2個の円に置換する。立体は平面に置換する。平面は線に置換する。
【0031】
大球の円を1で表す。大球の円の半径を4で表す。1の中心を0で表す。大小2個の球が置かれている平面の線を2で表す。0から2に向けて引いた垂線を50で表す。小球の円を35で表す。1・35の接点を53で表す。35の中心を03で表す。
【0032】
03から2に平行に引いた線を52で表す。35の半径を13で表す。53・01間の距離10をrRで表す。0・03を通る2に垂直な面を3で表す。50・52の交点を01で表す。50・2の交点を201で表す。0・01間の距離51をxで表す。
【0033】
03から2に平行な線52と0・201を結ぶ線50との交点を01で表す。03・01を結ぶ線は2に平行である。0・201を結ぶ線は2と直交している。したがって、三角形0・03・01は直角三角形である。三平方の原理を用いて0・03間の長さ、10の長さ、0・01間の長さの関係を明らかにする。
【0034】
0・01の長さをxで表す。0・03の長さは1の円及び35の円のそれぞれの半径の和(r+rD)である。0・01の長さは1の円及び35の円のそれぞれの半径の差(rーrD)である。三平方の原理を用いる。
(r+rD)^2=(rR)^2+(r-rD)^2 (rR)^2=(r+rD)^2-(r-rD)^2 (rR)^2=4*r*rD
【0035】
rD=(rR)^2/(4*r)、 rR=α*rとすると rD=(α*r)^2/(4*r)
rD=(α)^2/4)*r (2)
rDがαの関数として表された。
【0036】
(α)^2/4)をkDとして、リング寸法に合わせたkDを、αを0.1刻みで変えて求め表5に纏めて示す。
【表5】
【0037】
rDはリング寸法とともにターゲットボールの移動防止に重要な寸法である。kDにリング寸法を乗じればrDを求めることができる、ここではターゲットボールの寸法に対して求めた結果を表6に纏めて示す。ボール寸法は直径と半径をmm単位で、αは0.1刻みでターゲットボールの寸法ごとに求めた。単位は全てmmである。
【表6】
【0038】
次に、個別設置枠の実現に向けて、3点支持の3個の丸棒(又は板)、側壁が矩形断面の円筒、ドーナッツリングについて説明する。
【0039】
図4に三点支持の位置を示す。図4(a)は上から見た透視図である。三点支持の水平位置を示す。図4(b)は正面から見た図である。三点支持の垂直位置を示す。ターゲットボールを1で表す。個別設置枠を設置する平面を2で表す。2に平行な面でターゲットボールの支持点の垂直位置を決める面を29で表す。
【0040】
29上で1が描く円を21で表す。個別設置枠を固定する基盤を40で表す。支持丸棒の直径(支持物体が板なら厚さ)を11で表す。21上でターゲットボールを支持する3点をそれぞれ101、102、103で表す。
【0041】
101で1に接して1を支持し40に固定されている3本の棒(又は板)を41、42、43で表す。
【0042】
図4(a)に示すように、円21上の三点の位置に、円21に外接するように3個の丸棒(又は板)41、42、43を置く。これら3個の丸棒(又は板)を基盤40に固定する。この物体にターゲットボール1を載せる。
【0043】
3個の丸棒(又は板)の上端は一つの平面を規定し、ターゲットボールを安置させる。以上、この物体は三点支持のターゲットボールの位置固定の物体(個別設置枠と同等の機能を有する)である。
【0044】
以上で、ターゲットボールの移動防止を最も基本的な3点支持で実現できる個別設置枠を示した。
【0045】
ここでは、物体を個別設置枠と呼ぶことにする。この個別設置枠にターゲットボールを設置すると、ターゲットボールの中心の平面の位置は、個別設置枠の三角形の外心円の中心の平面の位置と一致する。ターゲットボールが個別設置枠に設置されたとき、ターゲットボールが平面に接する場合の寸法関係をこれまで明確にしてきた事実を参考に整理しておく。
【0046】
ターゲットボールを個別設置枠に設置したとき丁度ターゲットボールが平面に接する場合のhBをhBS、αをαSとすると、rRS=αS*rとなり次式が導かれる。
hBS=(1-(1-αS^2)^0.5)*r
【0047】
αをαSに固定し、hBをhBSより大きくした場合は、ターゲットの位置は個別設置枠の円の中心の位置に固定される。αをαSに固定し、hBをhBSより小さくした場合は、ターゲットの位置は個別設置枠の円の中心の位置に固定されないが全く自由というわけではない。ターゲットボールは個別設置枠の円内に閉じ込められている。
【0048】
hBをhBSに固定し、αをαSより小さくした場合はターゲットの位置は個別設置枠の円の中心の位置に固定される。hBをhBSに固定し、αをαSより大きくした場合はターゲットの位置は個別設置枠の円の中心の位置に固定されないが全く自由というわけではない。ターゲットボールは個別設置枠の円内に閉じ込められている。
【0049】
ターゲットボールの位置の自由度はゲームに不確定要素を持ち込み、ゲームに面白みを加えるので、熟練者に対しては利用価値があるものと思われる。
【0050】
なお、個別設置枠を取り囲む設置枠に対しては、個別設置枠の外寸法が必要になる。三点支持の場合、三点が作る三角形の外心円が個別設置枠の寸法になる。したがって、個別設置枠の外寸法は、三点が作る三角形の外心円の半径に丸棒なら丸棒の円の直径を、板なら板の厚みを加えたものである。
【0051】
外寸法に対してはターゲットボールの寸法やリング寸法と関連付ける関係はない。ターゲットボールの寸法や重さを考慮して決める必要がある。hBが小さい場合はhBと同程度の寸法を、大きい場合は半分程度の寸法を実情に合わせて選択するのが良いと思われる。
【0052】
丸棒の円の直径や、板の厚みをtCとすると、個別設置枠の外半径rSは次式で表される。
rS=rR+tC
tCをhBの半分とすると
rS=rR+hB/2
となる。
【0053】
これまでは、三点に着目して説明してきた。個別設置枠の実現にはリング型も見逃せない。これからリング型について説明する。
【0054】
図5はリング型の個別設置枠を説明するための図で、図2を参考としている。垂直面3に描かれている。ターゲットボールを円1で表す。1の中心を0で表す。ターゲットボールや物体が置かれている平面を線2で表す。
【0055】
0から2に向けて垂直に引かれた線を50で表す。1の支持位置を決める2に平行な面の3内の線を29で表す。1・29の交点を101で表す。101から2に向けて垂直に引かれた線を61で表す。61を一辺とする矩形を60で表す。矩形の横幅を11で表す。
【0056】
図6は、リング型の個別設置枠を説明する図である。すなわち、50を軸に0を中心に図5を回転させた図形である。図6(a)は上から見た透視図である。図6(b)は側面図である。図6(c)は正面図である。垂直面内で矩形であったものが回転させることで円筒になることが理解される。
【0057】
ターゲットボールを1で表す。1の中心を0で表す。ターゲットボールや物体が置かれている平面を2で表す。ターゲットボールの中心0を通る2に垂直な面を3で表す。0から2に向けて垂直に引かれた線を50で表す。
【0058】
1の支持位置を決める2に平行な面の3内の線を29で表す。1・29の交点を101で表す。101から2に向けて垂直に引かれた線を61で表す。61を一辺とする矩形を50で表す。リング側壁の厚さ(矩形の横幅)を11で表す。
【0059】
図6の11と図2の11とは同じものである。リング61の内半径rRを10で表す。図6の10と図2の10とは同じものである。リング61の外半径rSを15で表す。
【0060】
個別設置枠を取り囲む設置枠に対しては円筒の外側の寸法が重要になる。矩形の横幅11を円筒側壁
の厚さtCとする。これまで取り扱ってきたリング寸法10が円筒の内半径rRになる。円筒の外半径rSは内側の円の半径rRに厚みtCを加えた値になる。
rS=rR+tC
【0061】
垂直断面内で矩形であったものは円筒になった。円筒をリングの一つとする。リングの厚さについてはターゲットボールの寸法との関係はない。したがって、この寸法は取扱い等を考慮して決める必要がある。ここでは、ターゲットボールの支持点における設置面までの高さの1/2とする。
【0062】
ここでは、移動防止用物体として実用的に極めて重要と考えられるドーナッツ型について説明する。模擬的に大小2個の球体が平面LP上で互いに接触している場合を想定して説明する。
【0063】
図7は、2個の球の中心を通る面(平面2に垂直な面)内で2個の球を2個の円として描いたものである。大小2個の球の中心を通る面(平面2に垂直な面)を3で表す。大小2個の球が置かれた平面の3内の線を2で表す。大球の3内の円を1で表す。小球の3内の円を35で表す。1の中心を0で表す。35の中心を03で表す。0から2に向けて垂直に引かれた線を50で表す。
【0064】
図8は、50を軸に0を中心に7図を回転させた図形である。図8(a)は上から見た透視図である。図8(b)は側面図である。図8(c)は正面図である。
【0065】
ドーナッツリングの中央の円を33で表す。ドーナッツリングの中央の円の半径rRを10で表す。ドーナッツリングの外円の半径rSを16で表す。ドーナッツリングの胴を35で表す。ターゲットボールを1で表す。ターゲットボールや物体が置かれている平面を2で表す。ターゲットボールの中心0を通る2に垂直な面を3で表す。1が2に接触する点を201で表す。
【0066】
垂直面内で円形であったものが回転させることでドーナッツ型になることが理解される。
【0067】
図9に各種図形を纏めて示す。三角形、四角形、楕円形、円形及びN角形(N≧3)である。いずれの図形も円Cと接点を持つことができる。これらの図形をこれまで述べてきた方法で回転すれば、全てリング状の移動防止物体になることが了解される。
【0068】
ターゲットボールの表面の少なくとも3点に接触可能な部位を有するリング状の物体は全てターゲットボールの移動防止用に供することが可能である。
【0069】
個別設置枠の設計に必要な要素を纏めて表7に示す。
【表7】
【0070】
設置枠の設計に必要な要素を纏めて表8に示す。
【表8】
【0071】
図10は基準設置枠の寸法を求めるための図である。図10(a)は、寸法を求めるための模式図である。
設置枠を模した円を80で表す。円80の中心を0で表す。円80の半径を37で表す。円外の点を500で表す。500から引いた円80への接線を450で表す。500・0と503・0のなす角度を25で表す。450・80の接点を503で表す。500・503の間の長さを85で表す。
【0072】
円を80とし、円の外側にある点を500とする。点500から円80に向けて接線450を引き、接点を503とする。円の中心を0とする。円の半径を37で表す。
【0073】
503・500の間の距離を85で表す。500・0を結ぶ線と04・503を結ぶ線がなす角度δを25で表す。503は円80と線450との接点であるから、三角形0・503・500は直角三角形である。
【0074】
円の半径37をrSとし、503・500の間の距離85をlとする。δの正接を三角関数の定義に従って、ここでの寸法に合わせると、次式が得られる。
tan(δ)=l/rS
l=rS*ltan(δ)
このlは基準設置枠の寸法に関係した長さである。
【0075】
図10(b)は、もう少し具体的な設置枠を模擬的に示す図である。設置枠を模した円を80で表す。円80の中心を0で表す。円80の半径を37で表す。円外の点を500で表す。円外の点を510で表す。500から引いた円80への接線を450で表す。500・0と503・0のなす角度を25で表す。510・0と503・0のなす角度を28で表す。450・80の接点を503で表す。500・503の間の長さ(l1)を85で表す。510・503の間の長さ(l2)を89で表す。
【0076】
503は円80と線450との接点であるから、三角形0・503・500は直角三角形である。
円の半径37をrSとし、503・500の間の距離85をl1とする。
【0077】
503は円80と線450との接点であるから、三角形0・503・510は直角三角形である。
円の半径37をrSとし、503・510の間の距離89をl2とする。
【0078】
δ1、δ1の正接を三角関数の定義に従って、ここでの寸法に合わせると、次式が得られる。
tan(δ1)=l1/rS、 tan(δ2)=l2/rS
l1=rS*ltan(δ1)、 l2=rS*ltan(δ2)
【0079】
500・510間の長さ56をL1とすると以下の式が導かれる・
L1=l1+l2
このL1は基準設置枠の一つの辺の寸法の長さである。
【0080】
図10(c)は、1個の個別設置枠を三角形の設置枠で囲む場合を説明する図である。ここでは、角度が全て異なる一般的な不等辺三角形を採用して説明する。頂角は全て異なり、それぞれの頂角の半分を26、27、28で表し、それぞれδ1、δ2、δ3とする。
【0081】
個別設置枠の外円を80で表す。外円80の中心を0で表す。外円の半径を37で表しrSとする。80を取り囲む基準設置枠の三角形の頂点をそれぞれ400、404、407で表す。3個の接点をそれぞれ411、412、413で表す。
【0082】
頂点400から二つの接点411、413までの長さを301で表しこれをl1とする。頂点404から二つの接点411、412までの長さを302で表しこれをl2とする。頂点407から二つの接点412、413までの長さを303で表しこれをl3とする。
【0083】
411、412、413はそれぞれ外円80の接点であるから、この図の外枠の三角形を除く6個の三角形は全て直角三角形である。
【0084】
これまでの解析を参考にすると、それぞれの頂角に対して以下の式が導かれる。
l1=rS*ltan(δ1)、 l2=rS*ltan(δ2)、 l3=rS*ltan(δ3)、
基準設置枠の三角形の3辺をそれぞれ565758で表し、L1、L2、L3とする。
L1=l1+l2、 L2=l2+l3、 L3=l3+l1
【0085】
形状に合わせた基準設置枠の寸法(辺の長さ)の求め方を表9に纏めて示す。
【表9】
【0086】
表9をもとに各種図形の基準設置枠の寸法の計算結果を表9-1、表9-2、表9-3に示す。
【表9-1】
【0087】
【表9-2】
【0088】
【表9-3】
【0089】
2個の個別設置枠にそれぞれボールを載せて近づけるとボール同士が接触するため個別接触枠は2個のボールの半径の和(ボールが同じ寸法ならボールの直径)よりも近づくことはできないことが理解される。即ち、個別接触枠の最近接距離はターゲットボールの直径であることが理解される。
【0090】
ターゲットボール同士が直接接触した状態が最も易しいと考えられる。高齢者や初心者を対象にした場合、ターゲットボール同士の距離は短いことが要求される。熟練者の場合は、高齢者の場合と逆にターゲットボールル同士の距離を長くすることが要求される。以上のことを考慮して以下説明する。
【0091】
図11は2個の個別設置枠間の距離を示す図である。基準点の位置を400とする。400の位置からターゲットボールの直径dずつ離れた位置を401、402、403で表す。基準点に個別設置枠80を設置し、ターゲットボール1を載せる。ターゲットボールの中心位置を0とする。
【0092】
高齢者用の個別設置枠を81とし、403の地点から45の長さだけ基準点に近い位置に設置する。81の中心位置を01とする。熟練者用の個別設置枠を82とし、403の地点から45の長さだけ基準点に遠い位置に設置する。82の中心位置を02とする。
【0093】
0・01間の距離を高齢者用とし351で表す。0・02間の距離を熟練者用とし352で表す。一般化するため、403の位置を基準点からターゲットボールの直径dのM倍の長さ離れた点とする。45の長さをεで表す。
【0094】
351352の長さをそれぞれLG1、LG2とすると以下の式が導かれる、
LG1=M*d-ε、 LG2=M*d+ε
【0095】
(-1)^0=1、 (-1)^1=-1
であるから、これを参考にLG1、LG2を一つの式LGに纏める。
LG=M*d-(-1)^K*ε
【0096】
ε=β*dとすると
LG=(M-(-1)^K*β)*d (3)
【0097】
2個の個別設置枠間の距離を、以上の検討結果を纏めて表10に示す。
【表10】
【0098】
表10をもとにパラメータM,βを変えて2個の個別設置枠間の距離の計算結果を表10-1、表10-2、表10-3、表10-4に示す。
【表10-1】
【0099】
【表10-2】
【0100】
【表10-3】
【0101】
【表10-4】
【0102】
次に個別設置枠を配置してこれを取り囲む設置枠の説明に進む。
図12は個別設置枠を配置するための格子を説明する図である。図12(a)を参考に説明する。基準点を711とする。基準点を通る線を引き501とする。基準点を通り501と26の角度で線を引き601とする。501の線上に711から55毎に格子点712、713,714・・・、をとり各格子点から601に平行な線502、503,504・・・、cccを引く。
【0103】
601の線上に711から55毎に格子点721、731,741、・・・、をとり各格子点から501に平行な線602、603,604、・・・、を引く。
【0104】
格子点の名前は交差する線の番号を線の名前の末尾の数字をとって決める。502、603の交点は723とする。503、603の交点は733とする。角度26をδとする。線に沿った間隔55を前項で求めたLGを用いる。以上で菱型の網目構造の格子が作成された。
【0105】
次に、個別設置枠を複数個集めてそれを取り囲む設置枠について説明する。
初めに菱型(三角形型)網目構造の格子による基準設置枠の配置について説明する。菱型網目構造の格子の各格子点に個別設置枠を配置して図12(b)に示す。個別設置枠を80で表す。80に外接する二等辺三角形を描き頂点をそれぞれ711、405、407で表す。
【0106】
3個の基準設置枠の三角形の3頂点を、第1はそれぞれ711、405、407と4第2はそれぞれ401、406、408と第3はそれぞれ402、407、409で表す。
【0107】
第1の基準設置枠の個別設置枠の円の中心を格子点の一つの0とする。第2の基準設置枠の個別設置枠の円の中心を格子点の一つの01とする。第3の基準設置枠の個別設置枠の円の中心を格子点の一つの02とする。
【0108】
設置枠の一つの辺に着目してその寸法を見る。711・406間の長さを810で表し、0・01間の長さを811で表す。810は設置枠の寸法そのものであるからこれをLXとする。811は個別設置枠の円の中心間の距離であるからこれをLGの倍数N*LGで表す。
【0109】
設置枠の一辺の両端に置かれた2個の基準設置枠と設置枠の一辺との接点をそれぞれ770、771で表す。711・770間の長さ86をl1とする。771・405間の長さ87をl2とする。既に解析したように、l1とl2とは一つの基準設置枠の一辺の構成要素である。
【0110】
即ちl1とl2の両者を加えると基準設置枠の一辺の長さL1になる。個別設置枠間の数は個別設置枠の数より一つ少ない数となる。以上、設置枠の一辺の寸法LXは次式で表される。
LX=l1+l2+(N-1)*LG=L1+(N-1)*LG
ここでは、一つの寸法に着目して述べたが、他の辺に対しても同様である。
【0111】
図13は碁盤の目型(正方形型)の設置枠を説明する図である。図13(a)に、正方形型の格子の格子点に個別設置枠を設置したものを示す。中心の格子点に1層目の個別設置枠(半径rSのリング)を、中心を格子点に合わせて設置する。外側に向けて2層目、3層目、・・・、N層目と同様の方法で正方形状に個別設置枠を設置する。各層毎に纏めて設置枠で囲むことにする。
【0112】
設置枠の寸法は次に述べる方法で決める。このときターゲットボール(半径rのボール)の寸法を考慮しなければならない。
【0113】
711を基準点として菱型と同様の方法で網目を作る。但しこの場合は角度を90度とする。
【0114】
図面中中央の格子点に一層目の個別設置枠を設置する。その外側に2層目さらにその外側に3層目と放射状に広げていく。設置枠は1層目が701、2層目が702、3層目が703である。
【0115】
1層目の設置枠の寸法L1は56で示されるように個別設置枠の外円の半径rSの2倍になっている。これが基準設置枠の寸法である。
L1=2*rS
【0116】
2層目の設置枠の寸法L2は、その半分を57で表す。57は55と37との和になっている。55は既に述べた2個の個別設置枠間の距離LGである。37は個別設置枠の外円の半径rSである。従って一辺の寸法としてはその2倍になる。
L2=(Lg+rS)*2
【0117】
3層目の設置枠の寸法L3は、その半分を58で表す。58は55が2個と37が1個の和になっている。55は既に述べた2個の個別設置枠間の距離LGである。37は個別設置枠の外円の半径rSである。従って一辺の寸法としてはその2倍になる。
L3=(2*Lg+rS)*2
【0118】
既に菱型の格子の項でも説明したが個別設置枠間の数は個別設置枠の数より一つ少ない数である。この項での傾向も含めて勘案すると、N層目の設置枠の寸法LNの半分は、2個の個別設置枠間55の数が(N-1)個と個別設置枠の外円の半径37が1個の和になっている。従って一辺の寸法としてはその2倍になる。
LN=(rS+(N-1)*Lg)*2
LN=2*(N-1)*LG+L1
【0119】
LNについて計算結果を、接近型と離隔型に分けてそれぞれを表11-1、表11-2に示す。この型は層毎にボールの数が顕著に増える。ゲームのやり方によっては利用価値があると考えられる。
【表11-1】
【0120】
【表11-2】
【0121】
図13(b)は盤の目型(正方形扇型)の設置枠を説明する図である。格子は図13(a)とどうようの方法で作製する。基準点の格子点に1層目の個別設置枠S1(半径rSのリング)を、中心を格子点に合わせて設置する。図に示すように対角線上に層を増やす。
【0122】
各層毎に纏めて設置枠で囲むことにする。設置枠の寸法は次に述べる方法で決める。このときターゲットボール(半径rのボール)の寸法を考慮しなければならない。1層目は個別設置枠が1個であるから1個の個別設置枠を取り囲む正方形が設置枠になる。最小の寸法は2*rSとなる。
L1=2*rS
【0123】
2層目は、2*2=4個の個別設置枠を取り囲む正方形が設置枠になる。
L2=LG*1+rS*2=((2-1)*LG+2*rS=((2-1)*LG+L1
3層目は、3*3=9個の個別設置枠を取り囲む正方形が設置枠になる。
L3=LG*2+rS*2=(3-1)*LG+2*rS=(3-1)*LG+L1
【0124】
N層目は、これまでの検討結果を踏まえて次式を導いた。
LN=(N-1)*LG+L1
【0125】
LNについて計算結果を、接近型と離隔型に分けてそれぞれを表12-1、表12-2に示す。この型は層毎にボールの数が顕著には増えない。コンパクトなゲームに利用価値があると考えられる。
【表12-1】
【0126】
【表12-2】
【0127】
図14は円型の網目構造の格子を示す図である。図14(a)をもとに円型の網目構造の格子点男作り方を説明する。基準点を811で表す。2πをn等分した角度を27で表す。基準点811から放射状に線を引き551で表す。551に対して角度δずつ回転して放射状に線を引きそれぞれ552、553、・・・、で表す。基準点811を中心に半径LG*1、半径LG*2の円を描きそれぞれ652、653で表す。
【0128】
553・652の交点を832で表す。553・653の交点を833で表す。553・654の交点を834で表す。552・652の交点を822で表す。552・653の交点を823で表す。552・654の交点を824で表す。以上で円型の網目構造の格子が作成された。
【0129】
図14(b)は円形の設置枠の設計条件を説明する図である。
ターゲットボールを1で表す。0から引かれた線を552で表す。0から引かれた552となす角度がδで引かれた線を553で表す。0から引かれた552となす角度が2*δで引かれた線を554で表す。0を中心に半径300で描かれた円を651で表す。
【0130】
Oを中心に半径301で描かれた円を652で表す。552と651との交点を02で表す。553と652との交点を03で表す。554と651との交点を04で表す。02に設置した個別設置枠を82で表す。03に設置した個別設置枠を83で表す。04に設置した個別設置枠を84で表す。02と04とを結ぶ線を803で表す。803と553との交点を805で表す。805・04間の長さを607で表す。805・03間の長さを608で表す。
【0131】
300をLG1、607をxとすると
寸法関係は以下のようになる。1層目については
sinδ=x/LG1、 x=sinδ*LG1
【0132】
xはターゲットボールの半径より大きいことが必要である。
x=sinδ*LG1≧r
LG1≧r/sinδ
2層目については
LG2≧LG1*cosδ+(3)^0.5*r
【0133】
図15は星型配置の設置枠の説明図である。0を基準点(中心点)として基準線551を引く。0から放射状に551と角度δ*1ずつずらして552、553、・・・、を引く。0を中心として半径701で円657、半径702で円658を描く。
【0134】
551と657との交点を01で表す。552と658との交点を02で表す。553と657との交点を03で表す。
01に設置した個別設置枠を81で表す。02に設置した個別設置枠を82で表す。03に設置した個別設置枠を83で表す。
【0135】
657、658の周上に等間隔に個別設置枠を設置する。但し、内側と外側とは基準点と個別設置枠を結ぶ放射線の位置が図に示すように互い違いとする。外側の一つの個別設置枠の基準点より曽於都側の1点951から外側の個別設置枠に向けて内側の2個の個別設置枠の円に交差するように2本の接線を引く。
【0136】
この操作を全ての外側の個別設置枠に対して行うと星形ができる。線を引くとき目標とするてんは、内側の個別設置枠の円と基準点かr個の個別設置枠の円の中心に向けて引いた放射線との交点である。
【0137】
ここでの星型は五角形を想定しているので、設置枠の配置は基準点から各個別設置枠の円の中心に向けて引いた放射線の角度は72度である。
【0138】
星形は五角形を基本図形とすることが多い。ここではそれを頼りにしてLNの計算結果を表13-1、表13-2に示す。
【表13-1】
【0139】
【表13-2】
【0140】
星形に対しては、表のL1を無視して、L2及びL3の寸法で基準点を中心として同心円を描き、それぞれの円周上に5個ずつ個別設置枠を設置する。設置の仕方は、外側は内側の中間に位置するように設置する。線は外側の個別設置枠の外円に接するように引き、外側の円の中心と基準点を結ぶ線に対して2本の接線が線対称になるように引くことに配慮する必要がある。
【0141】
図16は蜂の巣構造の配置を説明する図である。中心Oに1個の個別設置枠を配置する。蜂の巣構造を作る一辺の長さがLGの正六角形を350、351、352、353、354、355、356、357、358で表す。基準点を0とする。0の周りに3個の正六角形350、351、352を密に配置する。
【0142】
350と351、351と352、352と350のそれぞれに各3個の正六角形353、354、355をそれぞれ密着させて配置する。353と351、351と354、352と355のそれぞれに各3個の正六角形356、357、358をそれぞれ密着させて配置する。
【0143】
基準点に1個の個別設置枠を設置する。基準設置枠は個別設置枠の外円に外接する正六角形である。
一辺の長さは
L1=(2/3^0.5)*rS
【0144】
第2層目は1層目から3方向に1個ずつ3個の個別設置枠を配置する。2層目の設置枠の形状は3三角形ではなく正六角形とする。一辺の長さは網目の正六角形の一辺の長さに1層目の基準設置枠の一辺の長さL1を加えた長さになる。
L2=LG+L1
【0145】
第3層目は2層目の3個からそれぞれ2方向に1個ずつ計6個の個別設置枠を配置する。3層目の設置枠の形状は正六角形とする。一辺の長さは網目の正六角形の一辺の長さ2個分に1層目の基準設置枠の一辺の長さL1を加えた長さになる。
L3=2*LG+L1
【0146】
第N層目の設置枠の寸法はこれまで得られた知見を参考に次式で表される。
LN=(N-1)*LG+L1
個別設置枠の配置はこの枠内に収まるようにバランスを見て決めるのが良いと考えられる。
【0147】
蜂の巣構造は六角形を基本図形とすることが多い。ここではそれを頼りにしてLNの計算結果を表14-1、表14-2に示す。
【表14-1】
【0148】
【表14-2】
【0149】
ここで改めて設置枠の間隔及び各種設置枠の寸法をそれぞれ表15、表16に纏めて示す。Mを3に制限しているが、ゲームの種類によっては4でも5でも要求されるものが有ろう。ここで、Mの値を5まで拡張しておくことにする。
【表15】
【0150】
【表16】
【0151】
正三角形型は利用価値が高いと考えられるのでここでパラメータを種々変えてLNについて、計算した結果を表17にまとめて示す。L1は基準設置枠、L2以下は2層目、3層目、4層目の設置枠の寸法である。
【0152】
【表17-1】
【0153】
【表17-2】
【0154】
【表17-3】
【0155】
【表17-4】
【符号の説明】
【0156】
0 ターゲットボールの中心
1 ターゲットボール
2 ターゲットボールが置かれている平面
3 ターゲットボールの中心を通る設置面に垂直な面
3 ターゲットボールの中心を通り平面に垂直な面
10 TB1・OB間の距離
11 リング側壁の厚さ(矩形の横幅)
12 円筒の高さ
13 ドーナッツリングの胴の半径
25 2本の線のなす角度
26 2本の線のなす角度
27 2本の線のなす角度
28 2本の線のなす角度
33 ドーナッツリングの中央の円
35 ドーナッツリングの胴
37 リングECの外側の円の半径
37 個別設置枠の外円の半径
40 個別設置枠の支持棒を固定する基盤
41 TB1でTに接してTを支える第一の物体
42 TB2でTに接してTを支える第二の物体
43 TB3でTに接してTを支持しBPに固定されている棒
45 ターゲットボールの移動長さ
50 OからLPに向けて引いた垂線
56 基準設置枠の頂点を挟む一辺の長さ
57 基準設置枠の頂点を挟む一辺の長さ
60 ECを一辺とする矩形
80 個別設置枠
81 個別設置枠
82 個別設置枠
83 個別設置枠
84 個別設置枠
85 基準設置枠の辺に関係する長さ
86 基準設置枠の辺の長さ
87 基準設置枠の辺の長さ
91 三角形(二等辺三角形、正三角形を含む)
92 直角角形
93 矩形
94 平行四辺形
95 台形
96 楕円形
97 円形
98 N角形(3≦N)
201 TがLPに接触する点
501 格子を構成するA側の1番目の線
502 基準設置枠の三角形の頂点
503 格子を構成するA側の3番目の線
504 格子を構成するA側の4番目の線
551 基準点から放射状に引かれた線
552 基準点から放射状に引かれた線
553 基準点から放射状に引かれた線
554 基準点から放射状に引かれた線
601 格子を構成するB側の1番目の線
602 格子を構成するB側の2番目の線
603 格子を構成するB側の3番目の線
604 格子を構成するB側の4番目の線
651 基準点
652 基準点を中心に半径LGで描かれた円

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16