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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024040019
(43)【公開日】2024-03-25
(54)【発明の名称】縦ピロー包装機
(51)【国際特許分類】
   B65B 57/00 20060101AFI20240315BHJP
   B65B 9/207 20120101ALI20240315BHJP
   B65B 51/14 20060101ALI20240315BHJP
   B65B 51/10 20060101ALI20240315BHJP
【FI】
B65B57/00 H
B65B9/207
B65B51/14
B65B51/10 200
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022144824
(22)【出願日】2022-09-12
(71)【出願人】
【識別番号】000148162
【氏名又は名称】株式会社川島製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100111659
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 聡
(72)【発明者】
【氏名】佐久間 康裕
【テーマコード(参考)】
3E050
3E094
【Fターム(参考)】
3E050AA02
3E050AB02
3E050AB08
3E050BA03
3E050BA11
3E050CA02
3E050CA08
3E050CB01
3E050CB07
3E050CC08
3E050DC02
3E050DD03
3E050DF03
3E050DH04
3E050FA01
3E050FB01
3E050FB07
3E050GB06
3E050GC07
3E050HB06
3E050HB09
3E094AA13
3E094CA06
3E094DA07
3E094DA08
3E094EA03
3E094FA05
3E094FA14
(57)【要約】      (修正有)
【課題】縦ピロー包装機において、筒状包材に投入される被包装品の落下の衝撃による跳ね返りあるいは落下時間のかかる被包装品が落下しきらないことにより、被包装品が包材に挟まれてかみ込みが生ずることを完全に防止すること。
【解決手段】縦ピロー包装機制御部60は、ヒータブロック18a、18bの動作を制御するヒータブロック動作制御部を備え、被包装品投入装置80により被包装品が投入された後、被包装品が筒状包材の底部に到達する前にヒータブロック18a、18bが完全に閉じて横シールを開始し、被包装品が筒状包材の底部に到達したときヒータブロック18a、18bが下降し、少なくとも被包装品が筒状包材に充填されている間ヒータブロック18a、18bが下降を継続するようにヒータブロック動作制御部がヒータブロック18a、18bの動作を制御する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
包装材料を上下方向に送る包材送り手段と、該包材送り手段が送る前記包装材料を筒状包材に成形する筒状包材成形手段と、被包装品投入手段により投入される被包装品を供給して前記筒状包材の中に充填する被包装品充填手段と、前記筒状包材に上下方向の縦シールを施す縦シール手段と、前記縦シール手段によって縦シールが施された筒状包材に左右方向の横シールと切断を施す横シール切断手段とを備えた縦ピロー包装機本体と、
前記縦ピロー包装機本体を制御する縦ピロー包装機制御手段と
を備えた縦ピロー包装機であって、
前記横シール切断手段は、一対のヒータブロックを開閉させるヒータブロック開閉手段と、前記一対のヒータブロックを昇降させるヒータブロック昇降手段とを備え、
前記縦ピロー包装機制御手段は、前記ヒータブロック開閉手段と前記ヒータブロック昇降手段の動作を制御するヒータブロック動作制御手段を備え、
前記被包装品投入手段により前記被包装品が投入された後、前記被包装品が前記筒状包材の底部に到達する前に前記一対のヒータブロックが完全に閉じて前記横シールを開始し、前記被包装品が前記筒状包材の底部に到達したとき又はその直前に前記一対のヒータブロックの下降速度が一定になるように前記一対のヒータブロックが下降し、少なくとも前記被包装品が前記筒状包材に充填されている間は前記一対のヒータブロックが下降を継続するように前記ヒータブロック動作制御手段が前記ヒータブロック開閉手段と前記ヒータブロック昇降手段の動作を制御することを特徴とする縦ピロー包装機。
【請求項2】
前記横シール切断手段は前記筒状包材の前記横シールが施さる部分をしごくしごき手段を備え、前記被包装品投入手段により投入された前記被包装品が前記筒状包材内に到達充填された後に、前記一対のヒータブロックを近接させて下降させて前記しごき手段より前記横シールが施さる部分をしごいた後、前記一対のヒータブロックの下降を継続させて前記一対のヒータブロックが完全に閉じて前記横シールを施すように前記ヒータブロック動作制御手段が前記ヒータブロック開閉手段と前記ヒータブロック昇降手段の動作を制御することを特徴とする請求項1記載の縦ピロー包装機。
【請求項3】
前記横シール切断手段は前記一対のヒータブロックが完全に閉じたときに前記筒状包材の前記横シールが施さる部分の上側を塞ぐシャッター手段を備えていることを特徴とする請求項1記載の縦ピロー包装機。
【請求項4】
前記シャッター手段は前記被包装品投入手段により投入されて前記筒状包材の底部に到達した前記被包装品を受け止める受け板を備えていることを特徴とする請求項3記載の縦ピロー包装機。
【請求項5】
前記縦シール手段は、一対の縦シールブロックを開閉させる縦ヒータブロック開閉手段と、前記一対の縦シールブロックを昇降させる縦シールブロック昇降手段とを備え、
前記縦ピロー包装機制御手段は、前記縦シールブロック開閉手段と前記縦シールブロック昇降手段の動作を制御する縦シールブロック動作制御手段を備え、
前記横シール切断手段による前記横シールの開始前に前記一対の縦シールブロックを閉じて前記縦シールを施し、前記縦シールを施している間に前記一対のヒータブロックの下降に同期させて前記縦シールブロックを下降させるように前記縦シールブロック動作制御手段が前記縦シールブロック開閉手段と前記縦シールブロック昇降手段の動作を制御することを特徴とする請求項1記載の縦ピロー包装機。
【請求項6】
前記一対の縦シールブロックを下降距離は、前記一対のヒータブロックの下降距離より大きいことを特徴とする請求項5記載の縦ピロー包装機。
【請求項7】
前記縦ピロー包装機制御手段は、前記包材送り手段の動作を制御する包材送り動作制御手段を備え、
前記横シール切断手段による前記横シールの開始後に、前記一対のヒータブロックの下降と前記一対の縦シールブロックの下降に同期させて前記包装材料を上下方向に送るように包材送り動作制御手段が前記包材送り手段の動作を制御することを特徴とする請求項5記載の縦ピロー包装機。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、投入される被包装品の落下の衝撃による跳ね返りや被包装品が落下しきらないことによるかみ込みが生じないようにした縦ピロー包装機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
縦ピロー包装機は、包材を上下方向(縦方向)に送って筒状包材に成形し、被包装品を上下方向に供給して筒状包材の中に順次充填し、筒状包材に上下方向の縦シール、左右方向(横方向)の横シールと切断を施して包装体を製造する包装機械である。
この縦ピロー包装機においては、被包装品を挟み込んだ状態で筒状包材に横シールを施すというかみ込みが起こることから、このかみ込みを防止するため、横シールを行う直前に、横シールが施される筒状包材の部分をしごき装置でしごくことが行われる。
しかしながら、被包装品となるスナック菓子等は多種多様であり、その形状・大きさ・重量等は被包装品の種類によって大きく異なり、横シールが施される筒状包材の部分を単にしごき装置でしごいただけでは、かみ込みを完全に防止できないという問題がある。
そのため、横シール位置や横シール動作等に種々の工夫をこらして、かみ込みの防止を図る提案がなされている。
【0003】
例えば、特許文献1(特許第4966440号公報)には、包装フィルムのフィルム両縁を縦シールして包装筒を形成するとともに、該包装筒をフィルム送り装置によりフィルムが下降して横シール(エンド・シール)カット装置により包装筒に充填された被包装物の上側の際と次に落下充填される被包装物の下側の際を横二条シールし中間をカットする間欠動作型の縦型製袋充填包装機において、 上記横シール時に前記フィルムの下降を一時停止すると共に、該一定時間停止した状態で横シールを行い、該下降停止状態の横シール後も横シールを続行したまま短時間前記フィルムの下降動作を継続し、該フィルムの下降動作中に次の被包装物を投下した後、横シールを完了する間欠動作型の縦型製袋充填包装機が開示されている。
【0004】
この特許文献1の縦型製袋充填包装機では、充填する内容物の形状や性質によって上記横シール開始位置を調整できるようにすると共に、横シールを続行したまま短時間前記フィルムの下降動作を継続して、そのフィルムの下降動作中に次の被包装物を投下し、被包装物の落下の衝撃による跳ね返りを緩和し、かみ込みの防止が図られている。
しかしながら、特許文献1の縦型製袋充填包装機では、フィルムの下降を一時停止した状態で横シールを行い、その後横シールを続行したまま短時間フィルムの下降動作を行って次の被包装物を投下することから、被包装物の投下から次のサイクルのしごきが始まるまでの時間が短くなり、被包装物の種類によっては、例えば、被包装物が軽い扁平状物等(例えばポテトチップ)で落下速度の遅いものである場合、次のサイクルにおいてしごきを開始するまでに、被包装物が落下しきらずにフィルムに挟まれて、被包装物をしごききれなくなる場合があるという問題が生ずる。
【0005】
次に、特許文献2(特開2019-189249号公報)には、充填筒の周りを取り巻くように曲成された状態にある帯状包装材を縦方向に送る包装材送り装置と、前記帯状包装材の両側縁部分同士を挟み込んで当該両側縁部分に縦シールを施すことで前記帯状包装材を筒状包装材に形成する縦シール装置と、前記筒状包装材を挟み込んで横シールを施すことで、前記筒状包装材から先行して形成され且つ前記充填筒を通して製品が投入された袋を封止しつつ後続の袋を形成する横シール装置を備えており、前記帯状包装材から形成された前記袋に前記製品が収容され且つ包装された袋包装体を連続して製造する縦型製袋充填包装機において、前記包装材送り装置は、前記帯状包装材の縦方向の送りを、前記袋の一部の縦長さを送る1回目送りと、その後に前記袋の残りの縦長さを送る2回目送りとからなる二度送りで行い、前記包装材送り装置が前記2回目送りをしている間、前記筒状包装材に前記横シールを施し、前記縦シール装置は前記両側縁部分に前記縦シールを施しつつ前記包装材送り装置による前記2回目送りに同調して縦方向動作をする縦型製袋充填包装機が開示されている。
【0006】
この特許文献2の縦型製袋充填包装機では、横シールブロックが完全に閉じて筒状包材に横シールを施している間に、横シール装置を縦方向に移動させずに縦シール装置が下降動作を行って包装材送りを行い、あるいは、横シール装置を縦方向に移動させてそれより早い速度で縦シール装置が下降動作を行って包装材送りを行い、筒状包材に弛みを形成して、製品(被包装品)の袋底への沈みが促されることとなる。
しかしながら、特許文献2の縦型製袋充填包装機のような筒状包材への弛み形成のための横シール装置の縦方向への移動と縦シール装置の下降動作では、被包装物の落下の衝撃による跳ね返りを十分緩和できないのみならず、横シールブロックが完全に閉じて筒状包材に横シールを施している間に製品(被包装品)が投入されることから、特許文献1の同様に、製品(被包装品)の投下から次のサイクルのしごきが始まるまでの時間が短くなり、製品が軽い扁平状物等で落下速度の遅いものである場合、次のサイクルにおいてしごきを開始するまでに、製品が落下しきらずにフィルムに挟まれて、被包装物をしごききれなくなる場合があるという問題が生ずる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特許第4966440号公報
【特許文献2】特開2019-189249号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明が解決しようとする課題は、縦ピロー包装機において、筒状包材に投入される被包装品の落下の衝撃による跳ね返りあるいは落下時間のかかる被包装品が落下しきらないことにより、被包装品が包材に挟まれてかみ込みが生ずることを完全に防止することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1の発明は、包装材料を上下方向に送る包材送り手段と、該包材送り手段が送る前記包装材料を筒状包材に成形する筒状包材成形手段と、被包装品投入手段により投入される被包装品を供給して前記筒状包材の中に充填する被包装品充填手段と、前記筒状包材に上下方向の縦シールを施す縦シール手段と、前記縦シール手段によって縦シールが施された筒状包材に左右方向の横シールと切断を施す横シール切断手段とを備えた縦ピロー包装機本体と、前記縦ピロー包装機本体を制御する縦ピロー包装機制御手段とを備えた縦ピロー包装機であって、 前記横シール切断手段は、一対のヒータブロックを開閉させるヒータブロック開閉手段と、前記一対のヒータブロックを昇降させるヒータブロック昇降手段とを備え、前記縦ピロー包装機制御手段は、前記ヒータブロック開閉手段と前記ヒータブロック昇降手段の動作を制御するヒータブロック動作制御手段を備え、前記被包装品投入手段により前記被包装品が投入された後、前記被包装品が前記筒状包材の底部に到達する前に前記一対のヒータブロックが完全に閉じて前記横シールを開始し、前記被包装品が前記筒状包材の底部に到達したとき又はその直前に前記一対のヒータブロックの下降速度が一定になるように前記一対のヒータブロックが下降し、少なくとも前記被包装品が前記筒状包材に充填されている間は前記一対のヒータブロックが下降を継続するように前記ヒータブロック動作制御手段が前記ヒータブロック開閉手段と前記ヒータブロック昇降手段の動作を制御することを特徴とする縦ピロー包装機を提供して、上記課題を解決するものである。
【0010】
請求項2の発明は、前記横シール切断手段は前記筒状包材の前記横シールが施さる部分をしごくしごき手段を備え、前記被包装品投入手段により投入された前記被包装品が前記筒状包材内に到達充填された後に、前記一対のヒータブロックを近接させて下降させて前記しごき手段より前記横シールが施さる部分をしごいた後、前記一対のヒータブロックの下降を継続させて前記一対のヒータブロックが完全に閉じて前記横シールを施すように前記ヒータブロック動作制御手段が前記ヒータブロック開閉手段と前記ヒータブロック昇降手段の動作を制御する縦ピロー包装機を提供して、上記課題を解決するものである。
【0011】
請求項3の発明は、前記横シール切断手段は前記一対のヒータブロックが完全に閉じたときに前記筒状包材の前記横シールが施さる部分の上側を塞ぐシャッター手段を備えている縦ピロー包装機を提供して、上記課題を解決するものである。
【0012】
請求項4の発明は、前記シャッター手段は前記被包装品投入手段により投入されて前記筒状包材の底部に到達した前記被包装品を受け止める受け板を備えている縦ピロー包装機を提供して、上記課題を解決するものである。
【0013】
請求項5の発明は、前記縦シール手段は、一対の縦シールブロックを開閉させる縦ヒータブロック開閉手段と、前記一対の縦シールブロックを昇降させる縦シールブロック昇降手段とを備え、前記縦ピロー包装機制御手段は、前記縦シールブロック開閉手段と前記縦シールブロック昇降手段の動作を制御する縦シールブロック動作制御手段を備え、前記横シール切断手段による前記横シールの開始前に前記一対の縦シールブロックを閉じて前記縦シールを施し、前記縦シールを施している間に前記一対のヒータブロックの下降に同期させて前記一対の縦シールブロックを下降させるように前記縦シールブロック動作制御手段が前記縦シールブロック開閉手段と前記縦シールブロック昇降手段の動作を制御する縦ピロー包装機を提供して、上記課題を解決するものである。
【0014】
請求6の発明は、前記一対の縦シールブロックを下降距離は、前記一対のヒータブロックの下降距離より大きい縦ピロー包装機を提供して、上記課題を解決するものである。
【0015】
請求項7の発明は、前記縦ピロー包装機制御手段は、前記包材送り手段の動作を制御する包材送り動作制御手段を備え、前記横シール切断手段による前記横シールの開始後に、前記一対のヒータブロックの下降と前記一対の縦シールブロックの下降に同期させて前記包装材料を上下方向に送るように包材送り動作制御手段が前記包材送り手段の動作を制御する縦ピロー包装機を提供して、上記課題を解決するものである。
【発明の効果】
【0016】
請求項1に記載の発明の縦ピロー包装機においては、前記被包装品投入手段により前記被包装品が投入された後、前記被包装品が前記筒状包材の底部に到達する前に前記一対のヒータブロックが完全に閉じて前記横シールを開始し、前記被包装品が前記筒状包材の底部に到達したとき又はその直前に前記一対のヒータブロックの下降速度が一定になるように前記一対のヒータブロックが下降し、少なくとも前記被包装品が前記筒状包材に充填されている間は前記一対のヒータブロックが下降を継続するようにしたため、前記筒状包材に投入された前記被包装品の落下による衝撃が緩和されてその跳ね返りが抑えられると共に、前記被包装品の前記筒状包材の充填が前記一対のヒータブロックの下降動作中に終了して、次のサイクルのしごきが始まるまでに確実に前記被包装品の落下が終了し、前記被包装品が前記包材に挟まれてかみ込みが生ずることを完全に防止できるという効果を奏する。
【0017】
請求項2に記載の発明の縦ピロー包装機においては、さらに、前記被包装品投入手段により投入された前記被包装品が前記筒状包材内に到達充填された後に、前記一対のヒータブロックを近接させて下降させて前記しごき手段より前記横シールが施さる部分をしごいた後、前記一対のヒータブロックの下降を継続させて前記一対の横ヒータブロックが完全に閉じて前記横シールを施すため、前記被包装品が前記包材に挟まれるのを完全に防止できるという効果を奏する。
【0018】
請求項3に記載の発明の縦ピロー包装機においては、さらに、前記被包装品投入手段により投入された前記被包装品が前記筒状包材の前記横シールが施さる部分にまで達して挟まれるのを防止できるという効果を奏する。
【0019】
請求項4に記載の発明の縦ピロー包装機においては、さらに、前記受け板が前記被包装品投入手段により投入されて前記筒状包材の底部に到達した前記被包装品を受け止め、前記被包装品が充填された前記筒状包材が外側に膨らむのを防止できるという効果を奏する。
【0020】
請求項5に記載の発明の縦ピロー包装機においては、さらに、前記縦シールを施している間に前記ヒータブロックの下降に同期させて前記縦シールブロックを下降させるため、前記一対のヒータブロックの下降動作が円滑に行われるという効果を奏する。
【0021】
請求項6に記載の発明の縦ピロー包装機においては、さらに、前記筒状包材の底部に膨らみ(弛み)が形成され、前記被包装品の充填効率が向上するという効果を奏する。
【0022】
請求項7に記載の発明の縦ピロー包装機においては、さらに、前記横シール切断手段による前記横シールの開始後に、前記ヒータブロックの下降と前記縦シールブロックの下降に同期させて前記包装材料を上下方向に送るため、前記筒状包材の底部の膨らみ(弛み)が円滑に形成されるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明の縦ピロー包装機の構成を表した構成図である。
図2図1に示す縦ピロー包装機本体の全体構成を表した斜視図である。
図3図2に示す横シール・切断部の斜視図である。
図4】ヒータブロック、ブロックホルダ及びしごき部の正面図である。
図5図4に示すヒータブロック、ブロックホルダ及びしごき部の底面図と平面図である。
図6】縦ピロー包装機制御部60と操作パネル70の構成を示すブロック図である。
図7】記憶部62に記憶された製品パラメータテーブルの構成を説明する説明図である。
図8】1サイクルにおけるフィルムFiの送り動作、縦シールブロック17a、17bの開閉と昇降、ヒータブロック18a、18bの開閉と昇降動作のタイミングを示したタイミングチャートである。
図9図8に示す状態A、Bを表わした動作状態説明図である。
図10図8に示す状態C、Dを表わした動作状態説明図である。
図11図8に示す状態E、Fを表わした動作状態説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
[縦ピロー包装機の構成]
図1は、本発明の縦ピロー包装機の構成を表した構成図であって、縦ピロー包装機本体の概略正面図に制御部分のブロックを組み合わせた図であり、図2は、図1に示す縦ピロー包装機本体の全体構成を表した斜視図、図3図2に示す横シール・切断部の斜視図である。
図中、1は縦ピロー包装機、10は縦ピロー包装機本体、11はフィルム(包材)供給部、12は張力調整部、12aは回動アーム、12bは固定ローラ、13は日付印字部、13aは日付印字装置、13bは昇降ローラ、14は被包装品供給部、14aはホッパー、14bは充填筒、15は製筒部、15aは製筒器(フォーマ)、15bは押さえ部材、15cはスライドローラ、16はフィルム送り部、16aはプーリー、16bは送りベルト、16Mはサーボモータ、17は縦シール部、17a、17bは縦シールブロック、18は横シール・切断部、18a、18bはヒータブロック、18c、18dはしごき板、18e、18fはシャッター板、18g、18hは受け板、19は包装体排出部、19aはベルトコンベア、20は横シール装置、20Mはサーボモータ、20Maは回転軸、21はブロックホルダ、21aはガイド穴、22はブロックホルダ、23は開閉トグル機構、23aは回転アーム、23b、23cは従動アーム、24はホルダ駆動ブロック、25は支持ブロック、25a、25bは枠部、25cは連結部、26a、26bは連結ロッド、27A、27Bはしごき部、28A、28Bはシャッター部、29は切断装置、29aは支持板、29bはエアシリンダ、29cはピストンロッド、29dはスライダ、29e、29fはガイドロッド、30は昇降装置、30Mはサーボモータ、31a、31bはブラケット、32はタイミングベルト、32aはベルトくわえ部材、33は連結板、34は駆動プーリー、34aはプーリー軸、35は従動プーリー、35aはプーリー軸、36a、36bは昇降ガイドロッド、40は縦シールブロック開閉装置、40Mはサーボモータ、50は昇降装置、50Mはサーボモータ、60は縦ピロー包装機制御部、70は操作パネル、80は被包装品投入装置、CLは通信回線、Fiはフィルム(包材)、grはガイドローラ、MFは巻取りフィルム、Pcは包装体、TFiは筒状フィルム(筒状包材)、tsは縦シール部分、ysは横シール部分であり、図において、Xは左右方向、Yは上下方向、Zは前後方向であり、図1においては、フィルム部分を二点鎖線で表す。
縦ピロー包装機1は、巻取りフィルムMFからフィルムFiを繰り出して被包装品を包装した包装体Pcを生産する縦ピロー包装機本体10と、縦ピロー包装機本体10の動作を制御する縦ピロー包装機制御部60と、縦ピロー包装機本体10を操作する操作パネル70から構成される。
また、被包装品投入装置80は、計量機等を備え、被包装品投入装置制御部(図示せず)によって制御される。
【0025】
縦ピロー包装機本体10は、フィルム(包材)供給部11、張力調整部12、印字部13、被包装品供給部14、製筒部15、包材送り部16、縦シール部17、横シール・切断部18、包装体排出部19等から構成される。
フィルム(包材)供給部11は、巻取りフィルムMFを保持する巻取り包材供給装置(図示せず)等を備え、巻取りフィルムMFからフィルム(包材)Fiを繰り出す。
巻取りフィルム支持装置は、シャフト(図示せず)と本発明の巻取りフィルム回転手段となるサーボモータ11Mを備え、サーボモータ11Mは、シャフトを回転させ、シャフトに装着された巻取りフィルムMFを回転させる。
張力調整部12は、一対の回動アーム12a、回動アーム12aに回転自在に保持されたダンサローラ、固定ローラ12b、回転ロッド等から構成され、回動アーム12aが回動してフィルム(包材)Fiが調整される。
日付印字部13は、日付印字装置13a、昇降ローラ13b等を備え、フィルムFiに日付印字を行う。
被包装品供給部14は、上部がホッパー14aとなっている充填筒14b等を備え、被包装品投入装置80より投入されるスナック菓子等の被包装品をホッパー14aで受けて充填筒14bに充填する。
製筒部15は、製筒器15a、押さえ部材15b、スライドローラ15c等を備え、フィルム供給部11より繰り出されて日付印字部13で日付が印字されたフィルムFiを、スライドローラ15cで案内し、製筒器15aで筒状に成形して押さえ部材15bにより充填筒14b外周面に押し付け、フィルムFiを筒状フィルムTFiに成形する。
フィルム送り部16は、プーリー16a、送りベルト16b、サーボモータ16M等を備えた一対のフィルム送り機構を充填筒14bの両側に配置し、サーボモータ16Mによりプーリー16aを回転させて送りベルト16bを移動させ、充填筒14bの外周面を包んでいるフィルムFiを、一定の長さだけ下方に送る。
縦シール部17は、縦シールブロック17a、17b、ヒータ(図示せず)、サーボモータ40Mで駆動する縦シールブロック開閉装置40、サーボモータ50Mで駆動する昇降装置50等を備え、充填筒14bの外周面包んで重ね合わされた筒状フィルムTFiの両端部分に縦シールを施して縦シール部分tsを形成する。
横シール・切断部18は、一対のヒータブロック18a、18b、一対のしごき板18c、18dを有するしごき部27A、27B、一対のシャッター板18e、18fと一対の受け板18g、18hを有するシャッター部28A、28B等と備えた横シール装置20、切断装置29、昇降装置30を備え(詳細は後述する)、被包装品が充填された縦シール済の筒状フィルムTFiに対して、横シールを施して横シール部分ysを形成し、横シール部分ysの中央部を切断し、被包装品が詰め込まれた包装体Pcを生成する。
包装体排出部19は、ベルトコンベア19a等を備え、包装体Pcをベルトコンベア19aにより排出する。
なお、図2では、しごき部27A、27Bとシャッター部28A、28Bを省略する。
【0026】
[横シール装置20、切断装置28、昇降装置30]
横シール・切断部18を構成する横シール装置20、切断装置29及び昇降装置30について説明する。
横シール装置20は、図3に示すように、一対のヒータブロック18a、18b、サーボモータ20M、ブロックホルダ21、22、開閉トグル機構23、ホルダ駆動ブロック24、支持ブロック25、連結ロッド26a、26b等から構成される。
横シール装置20においては、ヒータブロック18a、18bにヒータ(図示せず)が埋め込まれ、ヒータブロック18aはブロックホルダ21の右側面側に取り付けられ、ヒータブロック18bはブロックホルダ22の左側面側に取り付けられている。
ブロックホルダ21は、連結ロッド26a、26bによりホルダ駆動ブロック24に連結され、ブロックホルダ22は、開閉トグル機構23を介してホルダ駆動ブロック24に連結されると共に、連結ロッド26a、26bに摺動自在に支持されている。
支持ブロック25は、コの字状の枠部25a、25bが連結部25cで連結された一体のブロックであり、枠部25a、25bには連結ロッド26a、26bが摺動自在に支持されている。
開閉トグル機構23においては、サーボモータ20Mが支持ブロック25の連結部25cの下側に取り付けられ、サーボモータ20Mの回転軸20Maが連結部25cを挿通して回転アーム23aの軸孔にはめ込まれ、回転アーム23aの両端部に従動アーム23b、23cの一端が回転自在に取り付けられ、従動アーム23bの他端はブロックホルダ22に回転自在に取り付けられ、従動アーム22cの他端はホルダ駆動ブロック24に回転自在に取り付けられている。
そして、横シール装置20において、モータ20Mの回転軸20Maを回転させて開閉トグル機構23の回転アーム23aを回転させると、従動アーム23bを介してブロックホルダ22が連結ロッド26a、26bに沿って移動する。これと同時に、従動アーム23cを介してホルダ駆動ブロック24が移動して連結ロッド26a、26bが支持ブロック25の枠部25a、25bに沿って移動し、ブロックホルダ21がブロックホルダ22と反対方向に移動する。
これにより、ヒータブロック18aとヒータブロック18bの開閉動作(離接動作)が行われる。
この場合、サーボモータ20M、ブロックホルダ21、22、開閉トグル機構23、ホルダ駆動ブロック24、支持ブロック25、連結ロッド26a、26bが本発明のヒータブロック開閉手段を構成する。
なお、図3では、しごき部27A、27Bとシャッター部28A、28Bを省略する。
【0027】
図4は、ヒータブロック、ブロックホルダ及びしごき部の正面図、図5(a)、(b)は図4に示すヒータブロック、ブロックホルダ及びしごき部の底面図と平面図であり、図中、18am、18bmは中央溝、27a1、27a2、27a3、27a4、28a1、28a2、28a3、28a4は移動ロッド、27at1、27at2、27at3、27at4、28at1、28at2、28at3、28at4は鍔、27b1、27b2、27b3、27b4、27c1、27c2、27c3、27c4、28b1、28b2、28b3、28b4、28c1、28c2、28c3、28c4は保持板、27s1、27s2、27s3、27s4、28s1、28s2、28s3、28s4はバネである。
図4図5(a)に示すように、しごき部27Aとしごき部27Bは、同一構造で対をなし、しごき部27Aはヒータブロック18aの下側に取り付けられ、しごき部27Bはヒータブロック18bの下側に取り付けられる。
しごき部27Aにおいては、しごき板18cの左側面に一対の移動ロッド27a1、27a2が取り付けられ、移動ロッド27a1は、鍔27at1が取り付けられて、ブロックホルダ21に取り付けられた保持板27b1、27c1に挿通され、鍔27at1と保持板27b1の間にバネ27s1が取り付けられ、移動ロッド27a2は、鍔27at2が取り付けられて、ブロックホルダ21に取り付けられた保持板27b2、27c2に挿通され、鍔27at2と保持板27b2の間にバネ27s2が取り付けられている。
しごき部27Bにおいては、しごき板18dの右側面に一対の移動ロッド27a3、27a4が取り付けられ、移動ロッド27a3は、鍔27at3が取り付けられて、ブロックホルダ22に取り付けられた保持板27b3、27c3に挿通され、鍔27at3と保持板27b3の間にバネ27s3が取り付けられ、移動ロッド27a4は鍔27at4が取り付けられて、ブロックホルダ22に取り付けられた保持板27b4、27c4に挿通され、鍔27at4と保持板27b4の間にバネ27s4が取り付けられている。
また、しごき板18cはヒータブロック18aより右方向(X方向)に突出し、しごき板18dはヒータブロック18bより左方向(X方向)に突出している。
これより、しごき部27A、27Bはヒータブロック18a、18bと一緒に移動し、ヒータブロック18a、18bが互いに接近すると、しごき板18c、18dも互いに接近し、ヒータブロック18a、18bの対向する面が接触する前に、しごき板18c、18dの対向する面が接触し、さらに、ヒータブロック18a、18bが互いに接近すると、しごき部27A、27Bにおいては、しごき板18c、18dの対向する面が接触した状態でバネ27s1、27s2、27s3、27s4が縮み、ヒータブロック18a、18bは、対向する面が接触するまで接近することができる。
【0028】
図4図5(b)に示すように、シャッター部28Aとシャッター部28Bは、同一構造で対をなし、シャッター部28Aはヒータブロック18aの上側に取り付けられ、シャッター部28Bはヒータブロック18bの上側に取り付けられる。
シャッター部28A、28Bのシャッター板18e、18fと受け板18g、18hを除く部分は、しごき部27A、27Bのしごき板18c、18dを除く部分と同じ構造となっている。
すなわち、シャッター部28Aにおいては、シャッター板18eの左側面に一対の移動ロッド28a1、28a2が取り付けられ、移動ロッド28a1は鍔28at1が取り付けられて、ブロックホルダ21に取り付けられた保持板28b1、28c1に挿通され、鍔28at1と保持板28b1の間にバネ28s1が取り付けられ、移動ロッド28a2は、鍔28at2が取り付けられて、ブロックホルダ21に取り付けられた保持板28b2、28c2に挿通され、鍔28at2と保持板28b2の間にバネ28s2が取り付けられている。
シャッター部28Bにおいては、シャッター板18fの右側面に一対の移動ロッド28a3、28a4が取り付けられ、移動ロッド28a3は、鍔28at3が取り付けられて、ブロックホルダ22に取り付けられた保持板28b3、28c3に挿通され、鍔28at3と保持板28b3の間にバネ28s3が取り付けられ、移動ロッド28a4は、鍔28at4が取り付けられて、ブロックホルダ22に取り付けられた保持板28b4、28c4に挿通され、鍔28at4と保持板28b4の間にバネ28s4が取り付けられている。
また、シャッター板18eの右端上面にはくの字状の受け板18gが取り付けられ、シャッター板18eと受け板18gはヒータブロック18aより右方向(X方向)に突出している。
同様に、シャッター板18fの左端上面にはくの字状の受け板18hが取り付けられ、シャッター板18fと受け板18hはヒータブロック18bより左方向(X方向)に突出している。
これより、シャッター部28A、28Bは、しごき部27A、27Bと共にヒータブロック18a、18bと一緒に移動し、ヒータブロック18a、18bが互いに接近すると、シャッター板18e・受け板18gとシャッター板18f・受け板18hも互いに接近し、ヒータブロック18a、18bの対向する面が接触する前に、シャッター板18e・受け板18gとシャッター板18f・受け板18hの対向する面が接触し、さらに、ヒータブロック18a、18bが互いに接近すると、シャッター部28A、28Bにおいては、シャッター板18e・受け板18gとシャッター板18f・受け板18hの対向する面が接触した状態でバネ28s1、28s2、28s3、28s4が縮み、ヒータブロック18a、18bは、対向する面が接触するまで接近することができる。
【0029】
切断装置29は、図3に示すように、支持板29a、エアシリンダ29b、ピストンロッド29c、スライダ29d、ガイドロッド29e、29f等から構成される。
切断装置29においては、支持板29aの左側面側にエアシリンダ29bが取り付けられ、支持板29aの右側面側にガイドロッド29e、29fが取り付けられ、ガイドロッド29e、29fは、スライダ29dに挿入され、その先端部は、ブロックホルダ21のガイド穴21aの壁面(図示せず)に取り付けられている。
スライダ29dは、ガイドロッド29e、29fに摺動自在に保持されると共に、その左側面側にエアシリンダ29bのピストンロッド29cの先端部が取り付けられており、エアシリンダ29bを作動させることにより、スライダ29dは、ガイドロッド29e、29fに沿って摺動し、ブロックホルダ21のガイド穴21a内を移動する。
また、スライダ29dの背右側面中央上部にT字状の切断用ナイフ(図示せず)が取り付けられている。
そして、横シール装置20を作動させ、筒状フィルムTFiを挟んだ状態でヒータブロック18aヒータブロック18bを閉じたとき、切断装置29のエアシリンダ29bが作動してスライダ29dが移動する。
これにより、切断用ナイフがヒータブロック18aの中央溝18amから突出してヒータブロック18bの中央溝18bm内に入り、筒状フィルムTFiの切断が行われる。
【0030】
昇降装置30は、図3に示すように、サーボモータ30M、ブラケット31a、31b、タイミングベルト32、連結板33、駆動プーリー34、従動プーリー35、昇降ガイドロッド36a、36b等から構成される。
昇降装置30においては、ブラケット31a、31bが、横シール装置20の右側奥に向き合うように配置されて、縦ピロー包装機本体10のフレーム(図示せず)に取り付けられ、ブラケット31aの背面上部にはサーボモータ30Mが取り付けられ、ブラケット31a、31bの上部には、駆動プーリー34のプーリー軸34aが回転自在に保持され、プーリー軸34aは、サーボモータ30Mの回転軸に連結され、ブラケット31a、31bの下部には、従動プーリー35のプーリー軸35aが回転自在に保持され、駆動プーリー34と従動プーリー35にはタイミングベルト32が掛け渡されている。
また、横シール装置20の支持ブロック25の枠部25aの右側面には連結板33が取り付けられ、連結板33の上部には、ベルトくわえ部材32aによりタイミングベルト32がくわえ込まれている。
さらに、昇降ガイドロッド36a、36bが縦ピロー包装機本体10のフレームに取り付けられ、昇降ガイドロッド36a、36bには、支持ブロック25a、25bがはめ込まれている。
そして、昇降装置30において、サーボモータ30Mを回転させると、駆動プーリー34が回転し、タイミングベルト32が移動して、タイミングベルト32にくわえ込まれた連結板33と共に支持ブロック25が、昇降ガイドロッド36a、36bに沿って昇降して、横シール装置20のヒータブロック18a、18bも昇降し、ヒータブロック18a、18bの昇降距離は、サーボモータ30Mの回転角度に比例する。
この場合、サーボモータ30M、ブラケット31a、31b、タイミングベルト32、連結板33は、駆動プーリー34、従動プーリー35、昇降ガイドロッド36a、36b等が本発明のヒータブロック昇降手段を構成する。
【0031】
[縦ピロー包装機制御部60、操作パネル70]
図6は、縦ピロー包装機制御部60と操作パネル70の構成を示すブロック図であり、図中、61は演算制御部、61aは駆動機器制御部、61bはフィルム送り制御部、61cは縦シールブロック動作制御部、61dはヒータブロック動作制御部、62は記憶部、63は送受信部、71はコンピュータ、71aは動作タイミング設定部、71a1はフィルム送りタイミング設定部、71a2は縦シール開閉タイミング設定部、71a3は縦シール昇降タイミング設定部、71a4は横シール開閉タイミング設定部、71a5は横シール昇降タイミング設定部、73は送受信部、74は入力表示部である。
縦ピロー包装機制御部60は、演算制御部61、記憶部62及び送受信部63を備え、演算制御部61は、駆動機器制御部61a、フィルム送り制御部61b、縦シールブロック動作制御部61c、ヒータブロック動作制御部61dを備えている。
【0032】
駆動機器制御部61aは、操作パネル70で設定された製品について、記憶部62の製品パラメータテーブルに登録されたパラメータ(縦ピロー包装機本体10が生産する製品毎に設定された生産能力、袋長さ、ヒータ温度等を表す数値)に基づいて、縦ピロー包装機本体10の駆動機器(サーボモータ16M、20M、30M、40M、50Mを除く)、例えば、縦シール部17や横シール・切断部18の各種ヒータの動作を制御する。
フィルム送り制御部61bは、フィルム送りタイミング設定部71a1で設定されたタイミング等に基づいて、フィルム送り部16のサーボモータ16Mの動作を制御する。
縦シールブロック動作制御部61cは、縦シール開閉タイミング設定部71a2と縦シール昇降タイミング設定部71a3で設定されたタイミング等に基づいて、縦シールブロック開閉装置40を駆動するサーボモータ40Mの動作と、昇降装置50を駆動するサーボモータ50Mの動作を制御する。
ヒータブロック動作制御部61dは、横シール開閉タイミング設定部71a4と横シール昇降タイミング設定部71a5で設定されたタイミング等に基づいて、横シール装置20を駆動するサーボモータ20Mの動作と、昇降装置30を駆動するサーボモータ30Mの動作を制御する。
記憶部62は、製品パラメータテーブル、生産情報テーブル等を記憶し、製品パラメータテーブルには、縦ピロー包装機1が生産する製品についての、No.(登録番号)、製品名、生産能力、袋長さ、ヒータ温度、動作タイミング等が登録され、生産情報テーブルには、実際に生産された製品について、出来高、空袋、ロス袋、稼動率、運転時間、停止時間、待機時間等の生産実績が登録されている。
送受信部63は、通信回線CLを介して操作パネル70の送受信部73と通信を行い、演算制御部61から各種データを操作パネル70の送受信部73に送信し、また、送受信部73から送信される各種データを受信して演算制御部61に送る。
【0033】
操作パネル70は、コンピュータ71、送受信部73及び入力表示部74を備えている。
コンピュータ71は、演算処理部や記憶部を備え、縦ピロー包装機本体10に対応した専用のプログラムが組み込まれ、各種処理を行うと共に操作パネル70を統括的に制御する。
コンピュータ71の演算処理部は、動作タイミング設定部71aを備え、動作タイミング設定部71aは、フィルム送りタイミング設定部71a1、縦シール開閉タイミング設定部71a2、縦シール昇降タイミング設定部71a3、横シール開閉タイミング設定部71a4、横シール昇降タイミング設定部71a5を備えている。
動作タイミング設定部71aは、1サイクル(1個の包装体を製造する期間)における各駆動機器の動作タイミングを設定する。
具体的には、フィルム送りタイミング設定部71a1は、フィルム送り部16においてサーボモータ16Mが回転してフィルムFiの送りを開始するタイミング、サーボモータ16Mが停止してフィルムFiの送りを終了するタイミングを設定する。
このフィルム送りタイミング設定部71a1のタイミング設定は、入力表示部74から入力された数値、あるいは、製品パラメータテーブルに登録された生産能力と袋長さ、さらには、横シール昇降タイミング設定部71a5が設定するヒータブロック18a、18bが上昇するタイミング等に基づいて自動的に行われる。
【0034】
縦シール開閉タイミング設定部71a2は、サーボモータ40Mが回転して縦シールブロック開閉装置40を動作させ、縦シールブロック17a、17bを開くタイミング(開きを開始するタイミングと開きを終了するタイミング)、縦シールブロック17a、17bを閉じるタイミング(閉じを開始するタイミングと閉じを終了するタイミング)を設定する。
この縦シール開閉タイミング設定部71a2のタイミング設定は、入力表示部74から入力された数値、あるいは、フィルム送りタイミング設定部71a1が設定するタイミング等に基づいて行われる。
縦シール昇降タイミング設定部71a3は、サーボモータ50Mが回転して昇降装置50を動作させ、縦シールブロック17a、17bが上昇するタイミング(上昇を開始するタイミングと上昇を終了するタイミング)、縦シールブロック17a、17bが下降するタイミング(下降を開始するタイミングと下降を終了するタイミング)を設定する。
この縦シール昇降タイミング設定部71a3のタイミング設定は、入力表示部74から入力された数値、あるいは、縦シール開閉タイミング設定部71a2が設定するタイミング等に基づいて行われる。
【0035】
横シール開閉タイミング設定部71a4は、サーボモータ20Mが回転して横シール装置20を動作させ、ヒータブロック18a、18bを開くタイミング(開きを開始するタイミングと開きを終了するタイミング)、ヒータブロック18a、18bを閉じるタイミング(閉じを開始するタイミングと閉じを終了するタイミング)を設定する。
この横シール開閉タイミング設定部71a4のタイミング設定は、入力表示部74から入力された数値、あるいは、フィルム送りタイミング設定部71a1が設定するタイミング等に基づいて行われる。
横シール昇降タイミング設定部71a5は、サーボモータ30Mが回転して昇降装置30を動作させ、ヒータブロック18a、18bが上昇するタイミング(上昇を開始するタイミングと上昇を終了するタイミング)、ヒータブロック18a、18bが下降するタイミング(下降を開始するタイミングと下降を終了するタイミング)を設定する。
この横シール昇降タイミング設定部71a5のタイミング設定は、入力表示部74から入力された数値、あるいは、フィルム送りタイミング設定部71a1が設定するタイミング、さらには、横シール開閉タイミング設定部71a4が設定するタイミング等に基づいて行われる。
入力表示部74は、タッチパネル式の表示画面を有し、コンピュータ71に組み込まれた専用プログラムによって作成された各種画面、例えば、動作タイミング設定部71a(フィルム送りタイミング設定部71a1他)が設定するタイミングを入力するための操作画面を表示する。
【0036】
図7は、記憶部62に記憶された製品パラメータテーブルの構成を説明する説明図である。
図7に示す製品パラメータテーブルには、No.(登録番号)、製品名、生産能力、袋長さ、タイミング(フィルム送り1開始、フィルム送り1終了等)等が登録されている。但し、「No.(登録番号)」、「製品名」、「生産能力」、「袋長さ」、「タイミング」、「フィルム送り1開始」、「フィルム送り1終了」といった項目名自体は登録されておらず、登録されているのは項目名を除いた部分である。
No.は、縦ピロー包装機1(縦ピロー包装機本体10)が生産を行う製品を特定する番号であり、01~99まで用意されている。
No.と製品名は、操作パネル70の入力表示部74に表示される製品名登録画面から入力され、送受信部73から通信回線CLにより縦ピロー包装機制御部60に送信され、送受信部63で受信されて記憶部62の製品パラメータテーブルに登録される。
生産能力、袋長さ等の数値は、縦ピロー包装機本体10の駆動機器(モータ等を動作させるための条件を示す値となるパラメータであり、例えば、「生産能力」のパラメータ「100」は、1分間に100個(袋)生産されることを意味し、「袋長さ」のパラメータ「120」は、包装体Pc(1袋)の長さが120mmであることを意味する。
この製品パラメータテーブルには、フィルム送り1開始、フィルム送り1終了、フィルム送り2開始、フィルム送り2終了、縦シール開動作開始、縦シール開動作終了、縦シール閉動作開始、縦シール閉動作終了、縦シール上昇開始、縦シール上昇終了、縦シール下降開始、縦シール下降終了、横シール開動作開始、横シール開動作終了、横シール閉動作1開始、横シール閉動作1終了、横シール閉動作2開始、横シール閉動作2終了、横シール上昇開始、横シール上昇終了、横シール下降1開始、横シール下降1終了、横シール下降2開始、横シール下降2終了のタイミングが登録されている。
【0037】
フィルム送り1開始とフィルム送り1終了、フィルム送り2開始とフィルム送り2終了は、フィルム送り部16においてフィルムFiを下方に送るサーボモータ16Mの動作タイミングであり、フィルム送りタイミング設定部71a1によって設定されたものである。
これより、フィルム送り部16におけるフィルムFiの送り動作は、2回に分けて行われる。
縦シール開動作開始と縦シール開動作終了は、縦シールブロック開閉装置40において縦シールブロック17a、17bを開く方向に移動させるサーボモータ40Mの動作タイミンングであり、縦シール閉動作開始と縦シール閉動作終了は、縦シールブロック開閉装置40において縦シールブロック17a、17bを閉じる方向に移動させるサーボモータ40Mの動作タイミンングであり、いずれも縦シール開閉タイミング設定部71a2によって設定されたものである。
縦シール上昇開始と縦シール上昇終了は、昇降装置50において縦シールブロック17a、17bを上昇させるサーボモータ50Mの動作タイミンングであり、縦シール下降開始と縦シール下降終了は、昇降装置50において縦シールブロック17a、17bを下降させるサーボモータ50Mの動作タイミングであり、いずれも縦シール昇降タイミング設定部71a3によって設定されたものである。
【0038】
横シール開動作開始と横シール開動作終了は、横シール装置20においてヒータブロック18a、18bを開く方向に移動させるサーボモータ20Mの動作タイミングであり、横シール閉動作1開始と横シール閉動作1終了、横シール閉動作2開始と横シール閉動作2終了は、横シール装置20においてヒータブロック18a、18bを閉じる向に移動させるサーボモータ20Mの動作タイミングであり、いずれも横シール開閉タイミング設定部71a4によって設定されたものである。
これより、横シール装置20においてヒータブロック18a、18bを閉じる動作は、2回に分けて行われ、1回目の横シール閉動作1開始と横シール閉動作1終了により、ヒータブロック18a、18bが接近し、2回目の横シール閉動作2開始と横シール閉動作2終了でヒータブロック18a、18bが完全に閉じて横シールが行われる。
横シール上昇開始、横シール上昇終了は、昇降装置30においてヒータブロック18a、18bを上昇させるサーボモータ30Mの動作タイミンングであり、横シール下降1開始と横シール下降1終了、横シール下降2開始と横シール下降2終了は、昇降装置30においてヒータブロック18a、18bを下降させるサーボモータ30Mの動作タイミングであり、いずれも横シール昇降タイミング設定部71a5によって設定されたものである。
これより、昇降装置30においてヒータブロック18a、18bを下降させる動作は、2回に分けて行われ、1回目の下降動作は、しごき部27A、27Bにおいて被包装品が充填された筒状フィルムTFiの上側部分をしごくために行われ、2回目の下降動作は、下端部が横シールされた筒状フィルムTFiの中に被包装品を充填する際に行われる。
【0039】
[フィルム送り部16、縦シール部17、横シール・切断部18の動作]
図8は、図7に示された製品名「AAAA」について、1サイクルにおけるフィルムFiの送り、縦シールブロック17a、17bの開閉と昇降、ヒータブロック18a、18bの開閉と昇降の各動作のタイミングを示したタイミングチャートであり、図中、TC1はフィルムFiの送り動作(フィルム送り動作)のタイミングチャート、TC2は縦シールブロック17a、17bの開閉動作(縦シール開閉動作)のタイミングチャート、TC3は縦シールブロック17a、17bの昇降動作(縦シール昇降動作)のタイミングチャート、TC4はヒータブロック18a、18bの開閉動作(横シール開閉動作)のタイミングチャート、TC5はヒータブロック18a、18bの昇降動作(横シール昇降動作)のタイミングチャートであり、縦軸は各動作の速度を表わし、横軸は時間を表わし、上部に示す目盛りは、1サイクル(図8のタイミングチャートは1サイクルが0.6秒である。)を100分割したサイクル時間を示し、t0~t16は1サイクルの経過時間である。
この場合、タイミングチャートTC1にしたがってフィルムFiの送り動作が行われるようにフィルム送り制御部61bがサーボモータ16Mの動作を制御する。
また、タイミングチャートTC2にしたがって縦シールブロック17a、17bの開閉動作が行われるように縦シールブロック動作制御部61cがサーボモータ40Mの動作を制御し、タイミングチャートTC3にしたがって縦シールブロック17a、17bの昇降動作が行われるように縦シールブロック動作制御部61cがサーボモータ50Mの動作を制御する。
さらに、タイミングチャートTC4にしたがってヒータブロック18a、18bの開閉動作が行われるようにヒータブロック動作制御部61dがサーボモータ20Mの動作を制御し、タイミングチャートTC5にしたがってヒータブロック18a、18bの昇降動作が行われるようにヒータブロック動作制御部61dがサーボモータ30Mの動作を制御する。
【0040】
図9図11は、図8に示す主なタイミングにおける各動作の状態を表わした動作状態説明図であり(図9は、状態Aと状態Bを表わし、図10は状態Cと状態Dを表わし、図11は状態Eと状態Fを表わす。)、図中、P0~P3はヒータブロック18a、18bの中央溝18am、18bmの上下方向(Y方向)の位置で、P0はヒータブロック18a、18bのが最も下がったときの位置(最下位置)、P1はヒータブロック18a、18bが最も上がったときの位置(最上位置)、P2はヒータブロック18a、18bが下降動作1で下がったとき位置、P3はヒータブロック18a、18bが下降動作2で下がったとき位置、Q0、Q1は縦シールブロック17a、17bの下端の上下方向(Y方向)の位置で、Q0は縦シールブロック17a、17bが最も下がったときの位置(最下位置)、Q1は縦シールブロック17a、17bが最も上がったときの位置(最上位置)、R0~R2はヒータブロック18aの左端の左右方向(X方向)の位置で、R0はヒータブロック18a、18bが完全に閉じたときの位置、R1はヒータブロック18a、18bが最も開いたときの位置、R2はヒータブロック18a、18bが閉動作1で閉じたときの位置であり(ヒータブロック18bは、筒状フィルムTFiの左右方向の中心位置に対してヒータブロック18aと対称の位置にある。)、CPは被包装品であり、図において、筒状フィルムTFiの上部にある水平方向の破線は充填筒14bの下端であり、筒状フィルムTFiの縦シール部分は省略する。
以下、図8図9図11に基づいて、フィルム送り部16、縦シール部17及び横シール・切断部18の動作について説明する。
【0041】
図9(a)は、図8の状態Aを示し、状態Aは、1個の包装体Pcの生成が終了し、次の包装体Pcの生成が開始される時点、すなわち、1サイクルのスタート時点の時間t0の状態を示している。
図9(b)は、図8の状態Bを示し、状態Bは、1回目のフィルムFiの送り動作(送り動作1)が終了した時間t5(時間「30」)の状態を示している。
以下、状態A(時間t0)から状態B(時間t5)までの動作を説明する。
フィルム送り動作に関し、時間t0(時間「00」)で1回目のフィルムFiの送り動作(送り動作1)が開始し、送り動作1は時間t5(時間「30」)で終了する。
このとき、送り動作1においては、フィルムFiの送りは、開始から増速して一定速となり終了手前で減速して停止する。他の動作も同様である。
縦シール開閉動作に関し、前のサイクルで開始した縦シールブロック17a、17bの開動作は、時間t1(時間「15」)で終了し、時間t3(時間「20」)で縦シールブロック17a、17bの閉動作が開始する。
縦シール昇降動作に関し、時間t0(時間「00」)で縦シールブロック17a、17bの上昇動作が開始し、この上昇動作は時間t2(時間「18」)で終了する。
横シール開閉動作に関し、前のサイクルで開始したヒータブロック18a、18bの開動作は、時間t3(時間「20」)で終了し、その後、時間t4(時間「25」)でヒータブロック18a、18bの1回目の閉動作(閉動作1)が開始する。
横シール昇降動作に関し、時間t0(時間「00」)でヒータブロック18a、18bの上昇動作が開始し、この上昇動作は時間t5(時間「30」)で終了する。
この場合、ヒータブロック18a、18bは、上下方向(Y方向)において、最下位置P0から距離y1離れた最上位置P1に移動し、ヒータブロック18aは、左右方向(X方向)において、位置R0より距離s1左に寄った位置R1に移動し、縦シールブロック17a、17bは、上下方向(Y方向)において、最下位置Q0から距離yq離れた最上位置Q1に移動する。
また、筒状フィルムTFiは、被包装品CPが充填された状態で下降する。
【0042】
図10(a)、(b)は、図8の状態C、Dを示し、状態Cは、1回目のヒータブロック18a、18bの下降動作(下降動作1)が終了した時間t9(時間「60」)の状態を示し、状態Dは、2回目のヒータブロック18a、18bの閉動作(閉動作2)が終了した時間t10(時間「64」)の状態を示している。
以下、状態B(時間t5)から状態D(時間t10)までの動作を説明する。
縦シール開閉動作に関し、時間t3(時間「20」)で開始した縦シールブロック17a、17bの閉動作は、時間t6(時間「32」)で終了する。
これにより、縦シールブロック17a、17bが完全に閉じて筒状フィルムTFiに縦シールが施される。
横シール開閉動作に関し、時間t4(時間「25」)で開始したヒータブロック18a、18bの閉動作1は、時間t7(時間「50」)で終了し、直後の時間t8(時間「51」)でヒータブロック18a、18bの2回目の閉動作(閉動作2)が開始し、閉動作2は時間t10(時間「64」)で終了する。
横シール昇降動作に関し、時間t5(時間「30」でヒータブロック18a、18bの1回目の下降動作(下降動作1)が開始し、下降動作1は時間t9(時間「60」)で終了する。
この場合、ヒータブロック18a、18bは、上下方向(Y方向)において、最上位置P1から距離y2離れた位置P2に移動し、ヒータブロック18aは、左右方向(X方向)において、位置R1より距離s2右に寄った(位置R0より距離s3)位置R2を経て位置R0に移動する。
これにより、しごき板18c、18dがヒータブロック18a、18bの下側の筒状フィルムTFiを挟み、シャッター板18e、18fがヒータブロック18a、18bの上側の筒状フィルムTFiを挟み、しごき板18c、18dとシャッター板18e、18fがヒータブロック18a、18bと共に下降し、しごき板18c、18dにより被包装品CPが充填された筒状フィルムTFiの上側部分がしごかれる。
また、閉動作2の終了によりヒータブロック18a、18bが完全に閉じて筒状フィルムTFiに横シールが施される。
そして、図10(b)に示すように、ヒータブロック18a、18bが完全に閉じて横シールが開始された時点(時間t10)では、被包装品投入装置80より投入された被包装品CPは、充填筒14b内またはホッパー14a内にあり、筒状フィルムTFiの底部には到達していない。
【0043】
図11(a)、(b)は、図8の状態E、Fを示し、状態Eは、2回目のヒータブロック18a、18bの下降動作(下降動作2)の下降速度が一定になった時間t12(時間「66」)の状態を示し、状態Fは、2回目のヒータブロック18a、18bの下降動作2が終了した時間t14(時間「90」)の状態を示している。
以下、状態D(時間t10)から状態F(時間t14)までの動作を説明する。
フィルム送り動作に関し、時間t11(時間「65」)で2回目のフィルムFiの送り動作(送り動作2)が開始し、送り動作2は時間t14(時間「90」)で終了する。
縦シール昇降動作に関し、時間t11(時間「65」)で縦シールブロック17a、17bの下降動作が開始し、この下降動作は時間t14(時間「90」)で終了する。
横シール昇降動作に関し、時間t11(時間「65」)でヒータブロック18a、18bの2回目の下降動作(下降動作2)が開始し、時間t12(時間「66」)で下降動作2の下降速度が一定になり、下降動作2は時間t14(時間「90」)で終了する。
すなわち、ヒータブロック18a、18bが完全に閉じて横シールが開始された時間t10の直後の時間t11で、ヒータブロック18a、18bの下降動作2が開始し、この下降動作2と同期してフィルムFiの送り動作2と縦シールブロック17a、17bの下降動作が開始し、ヒータブロック18a、18bの下降動作2が終了すると、同期してフィルムFiの送り動作2と縦シールブロック17a、17bの下降動作が終了する。
この場合、ヒータブロック18a、18bは、上下方向(Y方向)において、時間t12(時間「66」)で位置P2から距離y3離れた位置P3に移動し、時間t14(時間「90」)で位置P3から距離y4離れた最下位置P0に移動し、縦シールブロック17a、17bは、上下方向(Y方向)において、最上位置Q1から距離yq離れた最下位置Q0に移動する。
【0044】
そして、図11(a)に示すように被包装品投入装置80より投入された被包装品CPは、下降動作2の下降速度が一定になった時間t12で筒状フィルムTFiの底部に到達して、被包装品CPの筒状フィルムTFi内への充填が行われ、下降動作2が継続している時間内の時間t13(時間「80」)で被包装品CPの充填が終了する。
この被包装品CPの充填中、シャッター板18e、18fにより、筒状フィルムTFiの底部(ヒータブロック18a、18bの上側部分)が塞がれ、被包装品CPが筒状フィルムTFiの横シール部分に挟み込まれるのが防止されると共に、受け板18g、18hにより、筒状フィルムTFiの底部に到達した被包装品CPが受け止められ、充填された被包装品CPの堆積により筒状フィルムTFiの下側部分(ヒータブロック18a、18bの上側部分)が外側に大きく膨らむのが防止される。
また、下降動作2により、筒状フィルムTFiに投入された被包装品CPの落下による衝撃が緩和されてその跳ね返りが抑えられると共に、被包装品CPの筒状フィルムTFiへの充填が下降動作2中に終了する。
さらに、縦シールブロック17a、17bが下降する距離yqは、ヒータブロック18a、18bの下降動作2により下降する距離(y3+y4)より大きく、縦シールブロック17a、17bとヒータブロック18a、18bの下降が終了したときには、図10(b)に示すように筒状フィルムTFiの底部に膨らみ(弛み)が形成され、これにより被包装品CPの充填効率が向上する。
なお、被包装品CPが筒状フィルムTFiの底部に到達するタイミング(時間)は、下降動作2の下降速度が一定になった時間t12の直前または直後でもよく、被包装品CPの充填が終了するタイミング(時間)は、ヒータブロック18a、18bの下降動作2の下降速度が一定になっている間であればよい。
【0045】
ここで、被包装品投入装置80は、縦ピロー包装機制御部60とは別の被包装品投入装置制御部によって制御されるが、被包装品投入装置制御部の1サイクルの時間は、縦ピロー包装機制御部60の1サイクルは同期するように設定される。
そして、被包装品投入装置80から投入された被包装品CPが、ヒータブロック18a、18bの下降動作2の下降速度が一定となる時間t12に、被包装品CPが筒状フィルムTFiの底部に到達するように、被包装品供給部14(ホッパー14a)への被包装品CPの投入タイミング、横シール下降2開始タイミング等が設定される。
具体的には、被包装品投入装置80から投入された被包装品CPが筒状フィルムTFiの底部に到達する時間は0.3~0.6秒であり、1サイクル中の時間「60」以降に被包装品CPが筒状フィルムTFiの底部に到達するように、被包装品投入装置80における被包装品CPの投入タイミングが設定され、この投入タイミングに基づいて、ヒータブロック18a、18bの下降動作2のタイミング等が設定される。
【0046】
以上のように、縦ピロー包装機1は、縦ピロー包装機本体10と縦ピロー包装機制御部60を備え、縦ピロー包装機本体10は、フィルムFiを上下方向に送るフィルム送り部16と、フィルムFiを筒状フィルムTFiに成形する製筒部15と、被包装品投入装置80により投入される被包装品CPを供給して筒状フィルムTFiの中に充填する被包装品供給部14と、筒状フィルムTFiに縦シールを施す縦シール部17と、縦シール済の筒状フィルムTFiに横シールと切断を施す横シール・切断部18とを備え、横シール・切断部18は、一対のヒータブロック18a、18bを開閉させる横シール装置20と、一対のヒータブロック18a、18bを昇降させる昇降装置30を備え、縦ピロー包装機制御部60は、横シール装置20と昇降装置30の動作を制御するヒータブロック動作制御部61dを備え、被包装品投入装置80により被包装品CPが投入された後、被包装品CPが筒状フィルムTFiの底部に到達する前に一対のヒータブロック18a、18bが完全に閉じて筒状フィルムTFiへの横シールを開始し、被包装品CPが筒状フィルムTFiの底部に到達したとき又はその直前に一対のヒータブロック18a、18bの下降速度が一定になるように一対のヒータブロック18a、18bが下降し、少なくとも被包装品CPが筒状フィルムTFiに充填されている間は一対のヒータブロック18a、18bが下降を継続するようにヒータブロック動作制御部61dが横シール装置20と昇降装置30の動作を制御するようにし、筒状フィルムTFiに投入された被包装品CPの落下による衝撃が緩和されてその跳ね返りが抑えられると共に、被包装品CPの筒状フィルムTFiへの充填がヒータブロック18a、18bの下降動作中に終了して、次のサイクルのしごきが始まるまでに確実に被包装品CPの落下が終了し、被包装品CPがフィルムFiに挟まれてかみ込みが生ずることを完全に防止できる。
【産業上の利用可能性】
【0047】
本発明の縦ピロー包装機は、筒状包材に投入される被包装品の落下の衝撃による跳ね返りあるいは落下時間のかかる被包装品が落下しきらないことにより、被包装品が包材に挟まれてかみ込みが生ずることを完全に防止でき、しごき装置を備えた縦ピロー包装機に利用できる。
【符号の説明】
【0048】
1 縦ピロー包装機
10 縦ピロー包装機本体
11 フィルム(包材)供給部
12 張力調整部
12a 回動アーム
13 日付印字部
13a 日付印字装置
13b 昇降ローラ
14 被包装品供給部
14a ホッパー
14b 充填筒
15 製筒部
15a 製筒器(フォーマ)
15b 押さえ部材
15c スライドローラ
16 フィルム送り部
16a プーリー
16b 送りベルト
16 Mサーボモータ
17 縦シール部
17a、17b 縦シールブロック
18 横シール・切断部
18a、18b ヒータブロック
18am、18bm 中央溝
18c、18d しごき板
18e、18f シャッター板
18g、18h 受け板
19 包装体排出部
19a ベルトコンベア
20 横シール装置
20M サーボモータ
20Ma 回転軸
21 ブロックホルダ
21a ガイド穴
22 ブロックホルダ
23 開閉トグル機構
23a 回転アーム
23b、23c 従動アーム
24 ホルダ駆動ブロック
25 支持ブロック
25a、25b 枠部
25c 連結部
26a、26b 連結ロッド
27A、27B しごき部
28A、28B シャッター部
27a1、27a2、27a3、27a4、28a1、28a2、28a3、28a4 移動ロッド
27at1、27at2、27at3、27at4、28at1、28at2、28at3、28at4 鍔
27b1、27b2、27b3、27b4、27c1、27c2、27c3、27c4、28b1、28b2、28b3、28b4、28c1、28c2、28c3、28c4 保持板
27s1、27s2、27s3、27s4、28s3、28s428s1、28s2 バネ
29 切断装置
29a 支持板
29b エアシリンダ
29c ピストンロッド
29d スライダ
29e、29f ガイドロッド
30 昇降装置
30M サーボモータ
31a、31b ブラケット
32 タイミングベルト
32a ベルトくわえ部材
33 連結板
34 駆動プーリー
34a プーリー軸
35 従動プーリー
35a プーリー軸
36a、36b 昇降ガイドロッド
40 縦シールブロック開閉装置
40M サーボモータ
50 昇降装置
50M サーボモータ、
60 縦ピロー包装機制御部
61 演算制御部
61a 駆動機器制御部
61b フィルム送り制御部
61c 縦シールブロック動作制御部
61d ヒータブロック動作制御部
62 記憶部
63 送受信部
70 操作パネル
71 コンピュータ
71a 動作タイミング設定部
71a1 フィルム送りタイミング設定部
71a2 縦シール開閉タイミング設定部
71a3 縦シール昇降タイミング設定部
71a4 横シール開閉タイミング設定部
71a5 横シール昇降タイミング設定部
73 送受信部
74 入力表示部
80 被包装品投入装置
CL 通信回線
CP 被包装品
Fi フィルム(包材)
gr ガイドローラ
MF 巻取りフィルム
Pc 包装体
TC1~TC4 タイミングチャート
TFi 筒状フィルム(筒状包材)
ts 縦シール部分
ys 横シール部分
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11