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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024040052
(43)【公開日】2024-03-25
(54)【発明の名称】皮膚外用剤
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/9728 20170101AFI20240315BHJP
   A61K 8/9789 20170101ALI20240315BHJP
   A61Q 5/02 20060101ALI20240315BHJP
   A61Q 19/08 20060101ALI20240315BHJP
   A61Q 19/10 20060101ALI20240315BHJP
   A61Q 19/00 20060101ALI20240315BHJP
【FI】
A61K8/9728
A61K8/9789
A61Q5/02
A61Q19/08
A61Q19/10
A61Q19/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022144882
(22)【出願日】2022-09-12
(71)【出願人】
【識別番号】000162021
【氏名又は名称】共栄化学工業株式会社
(72)【発明者】
【氏名】岩野 英生
(72)【発明者】
【氏名】澤木 茂豊
【テーマコード(参考)】
4C083
【Fターム(参考)】
4C083AA031
4C083AA032
4C083AA082
4C083AA111
4C083AA112
4C083AA122
4C083AB032
4C083AB112
4C083AB242
4C083AB282
4C083AB382
4C083AB442
4C083AC022
4C083AC072
4C083AC102
4C083AC112
4C083AC122
4C083AC182
4C083AC242
4C083AC302
4C083AC312
4C083AC352
4C083AC402
4C083AC422
4C083AC432
4C083AC442
4C083AC472
4C083AC482
4C083AC542
4C083AC622
4C083AC642
4C083AC662
4C083AC682
4C083AC692
4C083AC712
4C083AC782
4C083AC792
4C083AD042
4C083AD092
4C083AD152
4C083AD212
4C083AD272
4C083AD302
4C083AD332
4C083AD352
4C083AD392
4C083AD412
4C083AD432
4C083AD532
4C083AD572
4C083AD592
4C083AD622
4C083AD632
4C083AD642
4C083AD662
4C083BB51
4C083CC03
4C083CC04
4C083CC05
4C083CC07
4C083CC12
4C083CC23
4C083CC33
4C083CC38
4C083DD27
4C083DD31
4C083EE12
(57)【要約】      (修正有)
【課題】皮膚外用剤に配合可能であり、シワ、タルミ改善用及びシミ、ソバカス等の色素沈着改善用、くすみ改善用の有用な新規有効成分を提供する。
【解決手段】本発明は、果実酒酵母の抽出物又は発泡酒酵母の抽出物、或いはそれら抽出物の濃縮物又は乾燥粉末と、アオイ科フヨウ属に属する植物の発酵物と、シソ科ムラサキシキブ属に属する植物の抽出物とを含む皮膚外用剤用の有効成分である。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
果実酒酵母の抽出物又は発泡酒酵母の抽出物、或いはそれら抽出物の濃縮物又は乾燥粉末と、アオイ科フヨウ属に属する植物の発酵物と、シソ科ムラサキシキブ属に属する植物の抽出物とを含む皮膚外用剤。
【請求項2】
請求項1において、果実酒酵母又は発泡酒酵母は、Saccharomyces cerevisiae、Saccharomyces kudriavzevii、Saccharomyces bayanus、Saccharomyces pastorianus又はSaccharomyces uvarumであることを特徴とする皮膚外用剤。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、皮膚(頭皮も含む)外用剤に配合可能な酵母又はその加工物及び植物由来成分の組み合わせに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、皮膚外用剤に配合する有効成分として天然物由来(植物又は微生物由来成分)の成分が研究開発されている。しかし、それらの天然物由来の成分は、皮膚外用剤の有効成分として利用する場合に、有効性や安定性等の点で課題があった。
【0003】
従来、酵母(例えば、サッカロマイセス・セレビシエ)を皮膚外用剤の有効成分として使用することは、例えば、特許文献1,2により知られていた。しかし、果実酒酵母の抽出物又は発泡酒酵母の抽出物と植物由来成分の組み合わせが、皮膚外用剤の有効成分として有用であることは知られていなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平08-163983号
【特許文献2】特開2009-179642号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、本発明者らは、サッカロマイセス属の酵母の中でも、果実酒酵母の抽出物又は発泡酒酵母の抽出物と、アオイ科フヨウ属に属する植物の発酵物及びシソ科ムラサキシキブ属に属する植物の抽出物との組み合わせが、抗糖化効果及び抗酸化効果を有し、皮膚外用剤の有効成分として有用であることを新たに見出した。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、果実酒酵母の抽出物又は発泡酒酵母の抽出物、或いはそれら抽出物の濃縮物又は乾燥粉末と、アオイ科フヨウ属に属する植物の発酵物と、シソ科ムラサキシキブ属に属する植物の抽出物とを含む皮膚外用剤を有効成分とする皮膚外用剤である。
また、本発明において、果実酒酵母又は発泡酒酵母は、Saccharomyces cerevisiae、Saccharomyces kudriavzevii、Saccharomyces bayanus、Saccharomyces pastorianus又はSaccharomyces uvarumであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明は、果実酒酵母の抽出物又は発泡酒酵母の抽出物、或いはそれら抽出物の濃縮物又は乾燥粉末を有効成分とアオイ科フヨウ属に属する植物の発酵物と、シソ科ムラサキシキブ属に属する植物の抽出物とを含む皮膚外用剤であって、本発明によれば、抗酸化及び抗糖化の相乗効果により、シワ、タルミ改善、キメの向上、シミ、ソバカス等の色素沈着改善、くすみ改善効果に優れた皮膚外用剤を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明について詳細に説明する。本発明で用いる果実酒酵母又は発泡酒酵母は、ブドウ、リンゴ又はその他果実を使用した醸造酒又は発泡醸造酒(スパークリングワイン、フランスのシャンパーニュ地方特産のスパークリングワイン「シャンパン」、ビール等)の発酵に使用する酵母であれば使用可能であり、例えば、Saccharomyces cerevisiae、Saccharomyces kudriavzevii又はSaccharomyces bayanusであることが好ましい。酵母(Saccharomyces cerevisiae)の例としては、NBRCに寄託されたSaccharomyces cerevisiae(寄託番号:NBRC104006,NBRC103988,NBRC0262)が挙げられ、酵母(Saccharomyces kudriavzevii)としては、NBRCに寄託されたSaccharomyces kudriavzevii(寄託番号:NBRC103980,NBRC103981,NBRC103979)が挙げられる。また、発泡酒用の酵母としてSaccharomyces pastorianusや、Saccharomyces uvarumも挙げられる
【0009】
酵母抽出物、或いはその濃縮物又は乾燥物は、以下のようにして調製することができる。例えば、酵母抽出物の製造方法は、酵母を培養液で培養する方法、培養した酵母を酸やアルカリで菌体成分を可溶化する加水分解法、酵母菌体内にあるタンパク質分解酵素などを利用する自己消化法、タンパク質分解酵素等の酵素剤を利用する酵素法、これらを組み合わせた方法により得ることができる。
【0010】
酵母を培養する際の炭素源は、特に限定はなく、炭素源としては、例えば、グルコース、フルクトース、ラクトース、ラフィノース等が挙げられる。また、炭素源に加えて、窒素源を添加することでも良く、例えば、窒素源としては、アミノ酸やペプトン等が挙げられる。
【0011】
酵母の培養温度は、25℃~40℃の範囲で、好ましくは28℃~35℃の範囲である。また、pHは、3.0~8.0の範囲で、好ましくは、3.5~7.0の範囲である。
【0012】
酵母抽出物の濃縮物は、酵母の培養液、或いは加水分解方法、酵母の自己消化法又は酵素法にて得られる液を、減圧濃縮器等で濃縮することで得ることが出来る。
【0013】
また、酵母抽出物の乾燥物は、酵母の培養液又はその濃縮液を、真空乾燥法、スプレードライ法などにより乾燥することで得ることができる。
【0014】
また、酵母抽出物乾燥物は、化学安定性、低吸湿性を目的として、賦形剤を加えた乾燥物としても良い。賦形剤は、澱粉、ブドウ糖、結晶セルロース、乳糖、デキストリン等の糖類、ソルビトール、キシリトール、エリスリトール、マンニトール、マルチトール、ラクチトール、等の糖アルコールなどを用いることができるが、酵母抽出物と混合して乾燥粉末化できるものであればいずれの物質でもよい。
【0015】
次に、アオイ科フヨウ(ハイビスカス)属に属する植物の発酵物について説明する。アオイ科フヨウ属の植物としては、例えば、ローゼル(Hibiscus sabdariffa L.)、ムクゲ(Hibiscus syriacus)、フヨウ(Hibiscus mutabills)、モミジアオイ(Hibiscus coccineus)、オオハマボウ(Hibiscus tiliaceus)、ブッソウゲ (Hibiscus rosa-sinensis)、フウリンブッソウゲ(Hibiscus schizopetalus)が挙げられる。フヨウ(ハイビスカス)属の植物の使用部位には特に限定はなく、全草、葉、茎、花、萼、雄しべ、雌しべ、茎、根、種子、子実など適宜の部分を用いることができるが、全草、花、萼の使用が好ましい。
【0016】
フヨウ属の植物の発酵に用いる資化源としては、植物それ自体(以下、植物体という)を用いてもよく、又は植物体から後述する溶媒抽出方法により得られる抽出物を用いてもよい。また、抽出物を用いる場合には、被抽出物の植物体を固液分離によって除去することなく、植物体を含んだままで発酵を行うことも可能である。ここで、植物は、生のままであっても、又予め乾燥若しくは半乾燥したものであってもよい。また、形状としては採取したものをそのまま用いることも可能である。
【0017】
本発明において、フヨウ属の植物の発酵に用いる微生物としては、例えば、乳酸菌、ビフィズス菌、麹菌、納豆菌、テンペ菌、酵母等が挙げられ、一般にはそれら各菌種のいずれかから選ばれた1種又は2種以上を用いるが、場合によっては、又相互に発酵の妨げとならない限り、別の菌種に属するもの同士を組み合せて用いるようにしてもよい。
【0018】
例えば、乳酸菌としては、ラクトバシルス プランタラム(Lactobacillus plantarum)、ラクトバシルス ブレビス(L. brevis)、ラクトバシルス カゼイ(L. casei)、ラクトバシルス デルブルッキー(L. delbrueckii)等のラクトバシルス(Lactobacillus)属の乳酸菌;カルノバクテリウム ディバージェンス(Carnobacterium divergens)、カルノバクテリウム ピシコーラ(Carnobacterium piscicola)等のカルノバクテリウム(Carnobacterium)属の乳酸菌;ロイコノストック メセンテロイズ(Leuconostoc mesenteroides)、ロイコノストック シトレウム(Leuconostoc citreum)等のロイコノストック(Leuconostoc)属の乳酸菌; ストレプトコッカス フェーカリス(Streptococcus faecalis)、ストレプトコッカス ピオジェネス(Streptococcus pyogenes)等のストレプトコッカス属の乳酸菌;エンテロコッカス カゼリフラバス(Enterococcus caseliflavus)、エンテロコッカス サルフレウス(Enterococcus sulfreus)等のエンテロコッカス(Enterococcus)属の乳酸菌;ラクトコッカス プランタラム(Lactococcus plantarum)、ラクトコッカス ラフィノラクティス(Lactococcus rafinolactis)等のラクトコッカス属の乳酸菌;ヴェイセラ コンフューザ(Weissella confusa)、ヴェイセラ カンドウレリ(Weissella kandleri)等のヴェイセラ属の乳酸菌;アトポビウム ミニュタム(Atopobium minutum)、アトポビウム パービュラス(Atopobiumparvulus)等のアトポビウム(Atopobium)属の乳酸菌;バゴコッカス フルビアリス(Vagococcus fluvialis)、バゴコッカス サーモニナラム(Vagococcus salmoninarum)等のバゴコッカス(Vagococcus)属の乳酸菌;ペディオコッカス ダムノサス(Pediococcus damnosus)、ペディオコッカス ペントサセウス(Pediococcus pentosaceus)等のペディオコッカス(Pediococcus)属の乳酸菌、マリニラクトバシルス・フィコロトレランス(Marinilactobacillus phychrotolerans)のような海洋起原の乳酸菌等が挙げられる。
【0019】
例えば、ビフィズス菌としては、ビフィドバクテリウム・ビフィダム(Bifidobacterium bifidum)、ビフィドバクテリウム・ブレーベ(Bifidobacterium breve)等が挙げられるが、ビフィズス菌に分類されるものであれば、いずれも使用可能である。
【0020】
麹菌としては、例えば、アスペルギルス オリゼー(Aspergillus oryzae)、アスペルギルス フラバス(Aspergillus flavus)、アスペルギルス ポリオキソジェネス(Aspergillus polyoxogenes)、アスペルギルス ソーヤ(Aspergillus sojae)等の黄麹菌、アスペルギルス アワモリ(Aspergillus awamori)、アスペルギルス カワウチ(Aspergillus kawauchii)、アスペルギルス ウサミ(Aspergillus usami)、アスペルギルス ニガー(Aspergillus niger)等の黒麹菌、モナスカス アンカ(Monascus anka)、モナスカス ピロサス(Monascus pilosus)等の紅麹菌等が挙げられる。
【0021】
納豆菌としては、例えば、バシルス ナットー(Bacillus natto)、バシルス サブチルス(Bacillus subtilis)、バシルス サーキュランス(Bacillus circulans)等のバシルス属の細菌等が挙げられる。なかでも、食品に広く使用されており、安全性が高い点でバシルス ナットー(Bacillus natto)が最も好ましい。
【0022】
テンペ菌としては、例えば、リゾプス アジゴスポラス(Rhizopus azygosporus)、リゾプス ミクロスポラス チネンシス(Rhizopus microsporus chinensis)、リゾプス ミクロスポラス オリゴスポラス(Rhizopus microsporus oligosporus)、リゾプス ニベウス(Rhizopus niveus)、リゾプス オリゼー(Rhizopus oryzae)等のリゾプス属の真菌(カビ)が挙げられる。
【0023】
酵母としては、例えば、サッカロミセス セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)、サッカロミセス アワモリ(Saccharomyces awamori)、サッカロミセス チェバリエリ(Saccharomyces chevalieri)、サッカロミセス カールスバージェンシス(Saccharomyces carlsbergensis)、サッカロミセス バヨナス(Saccharomyces bayon us)等のサッカロミセス属の酵母、トルラスポラ デルブルエキ(Torulaspora delbruekii)、トルラスポラ ファーメンタチ(Torulaspora fermentati)、トルラスポラ ロゼイ(Torulaspora rosei)等のトルラスポラ属の酵母、ジゴサッカロミセス ローキシ(Zygosaccharomyces rouxii)、ジゴサッカロミセス ソーヤ(Zygosaccharomyces soya)、ジゴサッカロミセス サケ(Zygosaccharomyces sake)、ジゴサッカロミセス ミソ(Zygosaccharomyces miso)、ジゴサッカロミセス ラクティス(Zygosaccharomyces lactis)等のジゴサッカロミセス属の酵母、カンディダ ベルサチリス(Candida versatilis)、カンディダ エチェリシイ(Candida etchellsii)、カンディダ ケフィール(Candida kefyr)、カンディダ サケ(Candida sake)、カンディダ スコッティ(Candida scottii)等のカンディダ属の酵母、オーレオバシディウム プルランス(Aureobasidium Pullulans)、オーレオバシディウム マンソニー(Aureobasidium mansonii)、オーレオバシディウム マイクロスティクタム(Aureobasideium microstictum)等のオーレオバシディウム属の酵母等が挙げられる。上述の酵母のうち、安全性及び有効性の観点から、サッカロミセス セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)が好ましいが、サッカロミセス セレビシエとしては、清酒、ユリ、サクラの花等の植物由来のものや、海洋起源のもの等、いずれの由来のものでも使用することができる。
【0024】
上述の懸濁液又は抽出物を微生物により発酵させるときには、発酵工程前に、殺菌を行って発酵の障害となる雑菌を除去する。この雑菌の殺菌除去方法としては、発酵素材を予め殺菌用エタノール等で洗浄した後無菌水等の無菌溶媒に懸濁する方法を用いてもよく、又発酵素材を溶媒に懸濁した後、懸濁液を加熱殺菌等により殺菌するようにしてもよい。加熱殺菌処理としては、懸濁液を120~130℃で10~20分間加熱するオートクレーブ殺菌法や、80~90℃に60~120分間保持することを1日1回2~3日間繰り返す間断殺菌法といった加熱殺菌法が一般に用いられる。
【0025】
無菌化した懸濁液を発酵タンクに入れ、これに微生物を植菌して発酵させる。微生物の接種量は10~10個/mLが適量である。接種量が上記の範囲より多くなっても発酵の進行時間は殆ど変わらず、一方上記の範囲より少なくなると発酵完了までに長時間を要することとなって好ましくない。
【0026】
上記の微生物を用いて、上記植物を発酵させる方法の好ましい具体例を挙げれば以下の通りである。まず、それら植物の発酵素材を発酵媒体中に浸漬又は懸濁させて、発酵のための懸濁液を調製する。この場合、植物は生のまま用いても、又予め乾燥若しくは半乾燥した上用いてもよい。又、形状としては、採取したものをそのまま用いることもできるが、細断或いは粉砕して微細化すれば発酵効率を上げることができる。
【0027】
発酵素材を懸濁させるための発酵媒体としては、水或いは水と低級アルコール類(メタノール、エタノール、プロパノール等)若しくはグリコール類(エチレングリコール、プロピレングリコール(プロパンジオール)、1、3-ブチレングリコール、グリセリン等)との混液等が用いられ、又それら媒体中にはグルコース、フルクトース、シュークロース等の糖類を添加してもよいが、微生物が最もその作用を発揮しやすいことと、発酵素材である植物以外の資化成分が存在することによる発酵副産物の生成を避けるという意味から、水の単独使用が最も好ましい。
【0028】
この発酵素材の懸濁液は、これを発酵工程に供する前に、殺菌を行って発酵の障害となる雑菌を除去する。この場合殺菌除去方法としては、発酵素材を予め殺菌用エタノール等で洗浄殺菌した上無菌水等の無菌媒体に懸濁する方法を用いてもよく、又発酵素材を媒体に懸濁した後、懸濁液を加熱殺菌する方法を用いるようにしてもよい。加熱殺菌法としては、懸濁液を120~130℃で10~20分間加熱するオートクレーブ殺菌法や、懸濁液を80~90℃に60~120分間保持することを1日1回2~3日間繰り返す間断殺菌法が一般に用いられる。
【0029】
発酵温度は一般に5~50℃の範囲の範囲である。発酵日数は、至適温度に於いて一般に1~10日、好ましくは2~5日の範囲である。発酵日数が上記の一般的範囲より短くなると発酵が十分に行われず発酵物の有効性が低下する傾向にあり、一方10日を越えて長くしても有効性のそれ以上の上昇は認められないだけでなく、着色や発酵臭の増加が生ずることとなっていずれも好ましくない。
【0030】
以上の発酵処理を行うに当たって、植物の成分が微生物によってより有効に利用されるようにするため、微生物の植菌前若しくは植菌時、又は場合によっては植菌後発酵継続中に、前記の懸濁液に酵素を添加して、発酵素材である植物に酵素による加水分解処理を施してもよい。この場合、酵素としては、上述したように、蛋白分解酵素、糖質分解酵素、ペクチン質分解酵素及び脂質分解酵素から選ばれた少なくとも1種の酵素を用いることができる。
【0031】
pH、温度、時間等の処理条件としては、酵素処理を発酵の前に行うのであれば、使用する酵素の至適pH及び至適温度付近で1~24時間の処理を行うのがよく、一方発酵と並行して行うのであれば、当該発酵と同条件であって差し支えない。
【0032】
以上の発酵処理が終ったならば、微生物の殺菌のため、又酵素処理を併用した場合であれば酵素の失活も兼ねて、発酵液に80~100℃で10~120分程度の加熱殺菌処理を施す。殺菌処理を終わった発酵液は、これをそのまま、或いは一般かつ好適には濾過或いは遠心分離等の固液分離手段によって液相を分取し、必要ならばpHを通常の化粧料のpH領域であるpH4~9に調整し、さらに必要ならば希釈若しくは濃縮によって適宜の濃度とした上、化粧料の配合原料として供する。又、場合によっては、固液分離後の液相を、スプレードライ法、凍結乾燥法等常法に従って固体化し、さらに必要に応じて粉砕して粉末状にしてもよい。
【0033】
また、本発明において、ムラサキシキブ属(Callicarpa)に属する植物としては、例えば、ムラサキシキブ(Callicarpa japonica)、オオムラサキシキブ(Callicarpa japonica var. luxurians)、コムラサキ(Callicarpa dichotoma)、ホウライムラサキ(Callicarpa formosana)、ヤブムラサキ(Callicarpa mollis)等が挙げられる。抽出物に調製に使用する部位としては、果実、花、蕾、根、種子、葉又は茎等のいずれも使用可能であるが、果実の使用が好ましい。
【0034】
抽出物の調製は、まず、ムラサキシキブ属の植物(例えば、果実、果実を含む全草等)を、必要ならば予め水洗して異物を除いた後、そのまま又は乾燥した上、必要に応じて細切又は粉砕し、抽出溶媒と接触させて抽出を行う。抽出は、浸漬法等の常法に従って抽出溶媒と接触させることで行うことが可能であるが、浸漬法以外にも超臨界抽出法を用いることも可能である。
【0035】
抽出溶媒としては、水;メタノール、エタノール、プロパノールなどの低級アルコール類;エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、グリセリンなどの多価アルコール類;酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチルなどのエステル類;アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類;エチルエーテル、イソプロピルエーテルなどのエーテル類;n-ヘキサン、トルエン、クロロホルムなどの炭化水素系溶媒などが挙げられ、それらは単独で又は二種以上混合して用いられる。
【0036】
それら抽出溶媒のうちでも、皮膚刺激性や有効性の観点から、又化粧料への幅広い適用が可能であるという点からも、本発明においては、水、低級アルコール類又は多価アルコール類などの親水性溶媒が好適である。この親水性溶媒を用いる場合の好ましい例としては、例えば、水、低級アルコール類(特にエタノール)、又は多価アルコール(特に、1,3-ブチレングリコール)の単独使用、或いは、水と低級アルコール類(特にエタノール)との混合溶媒、又は水と多価アルコール類(特に1,3-ブチレングリコール,グリセリン)との混合溶媒の使用等が挙げられるが、なかでも水単独、又は水と1,3-ブチレングリコールの混合溶媒が特に好ましい。
【0037】
混合溶媒を用いる場合の混合比は、例えば水と1,3-ブチレングリコールとの混合溶媒であれば、容量比(以下同じ)で1:10~20:1、水とエタノールとの混合溶媒であれば、1:10~25:1、水とグリセリンとの混合溶媒であれば1:10~20:1の範囲とすることが好ましい。
【0038】
抽出物の調製に際して、そのpHに特に限定はないが、一般には3~9の範囲とすることが好ましい。かかる意味で、必要であれば、前記抽出溶媒に、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ性調整剤、又はクエン酸、塩酸、リン酸、硫酸などの酸性調整剤を配合し、所望のpHとなるように調整してもよい。
【0039】
抽出温度、抽出時間等の抽出条件は、用いる溶媒の種類やpHによっても異なるが、例えば、水若しくは1,3-ブチレングリコール、又は水と1,3-ブチレングリコールとの混液を溶媒とする場合であれば、抽出温度は好ましくは0℃~80℃の範囲である。また、抽出時間は好ましくは1~168時間(1時間~1週間)の範囲である。
【0040】
上述のように調製する「酵母抽出物」、「フヨウ属植物の発酵物」及び「ムラサキシキブ属の植物の抽出物」を常法により混合することで、本発明に係る組成物を調製することができる。なお、混合比は特に限定されることはない。
【0041】
本発明に係る組成物は、皮膚外用剤(化粧料、医薬部外品、外用医薬品)に配合することができる。皮膚外用剤としては、例えば、乳液、クリーム、ローション、エッセンス、パック、口紅、ファンデーション、リクイドファンデーション、メイクアッププレスパウダー、ほほ紅、白粉、洗顔料、ボディシャンプー、頭皮,頭髪用シャンプー、頭髪用コンディショナー、育毛,養毛用のシャンプー又はトニック、石けん等の清浄用化粧料、さらには浴剤等が挙げられるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0042】
本発明に係る酵母抽出物或いはその濃縮物又は乾燥物の配合量は、その固形分として、基礎化粧料の場合は、0.002~5.0重量%(固形分重量%、以下同じ)の範囲、メイクアップ化粧料の場合は、0.002~5.0重量%の範囲、又清浄用化粧料の場合は、0.002~20.0重量%の範囲である。また、毛髪用化粧料の場合は、固形分量として、0.0001~10.0重量%の範囲である。
【0043】
本発明に係る成分を皮膚外用剤に配合する場合、上記必須構成成分のほかに、皮膚外用剤に用いられる成分、例えば油性成分、界面活性剤(合成系、天然物系)、保湿剤、増粘剤、乳化剤又は乳化助剤、防腐・殺菌剤、粉体成分、紫外線吸収剤、抗酸化剤、色素、香料、抗シワ剤、その他の生理活性成分等を必要に応じて適宜配合することができる。
【0044】
ここで、油性成分としては、例えば、オリーブ油、ホホバ油、ヒマシ油、大豆油、米油、米胚芽油、ヤシ油、パーム油、カカオ油、メドウフォーム油、シアーバター、ティーツリー油、アボガド油、マカデミアナッツ油、ベルガモット油、ラベンダー油、バラ油、ベルガモット油、カミツレ油等の植物由来の油脂類;ビタミンA油;ミンク油、タートル油等の動物由来の油脂類;ミツロウ、カルナウバロウ、ライスワックス、ラノリン等のロウ類;流動パラフィン、ワセリン、パラフィンワックス、スクワラン(例えば、シュガースクワラン、オリーブスクワラン)等の炭化水素類;ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、イソステアリン酸、cis-11-エイコセン酸等の脂肪酸類;ラウリルアルコール、セタノール、パントテニルアルコール、ステアリルアルコール等の高級アルコール類;ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、オレイン酸ブチル、2-エチルヘキシルグリセライド、トリ2-エチルヘキサン酸グリセリル、トリ2-エチルヘキサン酸トリメチルプロパン、トリ(カプリル酸・カプリン酸)グリセリル、トリ(カプリル酸・カプリン酸・ミリスチン・ステアリン酸)グリセリル、高級脂肪酸オクチルドデシル(ステアリン酸オクチルドデシル等)等の合成エステル類及び合成トリグリセライド類、シクロペンタシロキサン、ジメチコール、ジメチコン(メチルポリシロキサン)等のシリコーンが挙げられる。
【0045】
界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル等の非イオン界面活性剤;脂肪酸塩、アルキル硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレン脂肪アミン硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル燐酸塩、α-スルホン化脂肪酸アルキルエステル塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル燐酸塩等のアニオン界面活性剤;第四級アンモニウム塩、第一級~第三級脂肪アミン塩、トリアルキルベンジルアンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩、2-アルキル-1-アルキル-1-ヒドロキシエチルイミダゾリニウム塩、N、N-ジアルキルモルフォルニウム塩、ポリエチレンポリアミン脂肪酸アミド塩等のカチオン界面活性剤;N、N-ジメチル-N-アルキル-N-カルボキシメチルアンモニオベタイン、N、N、N-トリアルキル-N-アルキレンアンモニオカルボキシベタイン、N-アシルアミドプロピル-N′、N′-ジメチル-N′-β-ヒドロキシプロピルアンモニオスルホベタイン等の両性界面活性剤等を使用することができる。
【0046】
乳化剤又は乳化助剤としては、酵素処理ステビア等のステビア誘導体、サポニン又はその誘導体、カゼイン又はその塩(ナトリウム等)、糖と蛋白質の複合体、ショ糖又はそのエステル、ラクトース、大豆由来の水溶性多糖、大豆由来蛋白質と多糖の複合体、ラノリン又はその誘導体、コレステロール、ステビア誘導体(ステビア酵素処理物等)、ケイ酸塩(アルミニウム、マグネシウム等)、炭酸塩(カルシウム、ナトリウム等)サポニン及びその誘導体、レシチン及びその誘導体(水素添加レシチン等)、乳酸菌醗酵米、乳酸菌醗酵発芽米、乳酸菌醗酵穀類(麦類、豆類、雑穀等)等を配合することもできる。
【0047】
保湿剤としては、保湿剤としては、例えば、グリセリン、エチルヘキシルグリセリン、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,2-ペンタンジオール、1,2-ヘキサンジオール、1,2-オクタンジオール、1、3-ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、ソルビトール、キシリトール、ピロリドンカルボン酸ナトリウム等があり、さらにトレハロース、ラフィノース等の糖類、ムコ多糖類(例えば、ヒアルロン酸及びその誘導体、ヒアルロン酸発酵液、コンドロイチン及びその誘導体、ヘパリン及びその誘導体等)、エラスチン及びその誘導体、コラーゲン及びその誘導体、コラーゲンペプチド、NMF関連物質、乳酸、尿素、高級脂肪酸オクチルドデシル、海藻抽出物、エストラジオール、各種アミノ酸及びそれらの誘導体が挙げられる。
【0048】
増粘剤としては、例えばアルギン酸、寒天、カラギーナン、フコイダン等の褐藻、緑藻又は紅藻由来成分;ペクチン、アロエ多糖体等の多糖類;トラガントガム、ローカストビーンガム、キサンタンガム、グアーガム等のガム類;カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等のセルロース誘導体;カルボシキビニルポリマー、アルキル変性カルボキシビニルポリマー、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、アクリル酸・メタクリル酸共重合体等の合成高分子類;ヒアルロン酸及びその誘導体;ポリグルタミン酸及びその誘導体、ポリアクリル酸等が挙げられる。
【0049】
消炎剤としては、アラントイン、グリチルリチン酸ジカリウム、グリチルリチン酸モノアンモニウム、β-グリチルレチン酸、グリチルレチン酸ステアリル、ε-アミノカプロン酸、d-カンフル、dl-カンフル、酸化亜鉛、パンテノール、ピリドキシン塩酸塩、及びリボフラビン又はその誘導体等がある。
【0050】
防腐・殺菌剤としては、例えば尿素;安息香酸又はその塩、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸ブチル等のパラオキシ安息香酸エステル類;フェノキシエタノール、ジクロロフェン、ヘキサクロロフェン、塩酸クロルヘキシジン、塩化ベンザルコニウム、サリチル酸、サリチル酸ナトリウム、ピリチオン亜鉛、塩化ベンザルコニウム、エタノール、ウンデシレン酸、フェノール類、臭化アルキルイソキノリニウム、レゾルシン、ジャマール(イミダゾデイニールウレア)、イソプロピルメチルフェノール、トリクロサン、トリクロロカルバニド、トリクロロヒドロキシジフェノールエーテル、ヒノキチオール、1、2-ペンタンジオール、プロパンジオール、1,2-ヘキサンジオール、1,2-オクタンジオール、エチルヘキシルグリセリン、濃ベンザルコニウム塩化物液50、ハッカ油、ユーカリ油等の精油類、樹皮乾留物、大根発酵液、サトウキビ、トウモロコシ等の植物由来のエタノール又は1、3-ブチレングリコール等がある。
【0051】
細胞賦活剤としては、パントテニルアルコール、メントール、dl-メントール、及びγ-オリザノール等がある。
【0052】
抗アクネ剤としては、イオウ、サリチル酸又はその塩、感光素201号、ジカプリル酸ピリドキシン等がある。
【0053】
粉体成分しては、例えばセリサイト、酸化チタン、タルク、カオリン、ベントナイト、酸化亜鉛、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、無水ケイ酸、雲母、ナイロンパウダー、ポリエチレンパウダー、シルクパウダー、セルロース系パウダー、穀類(米、麦、トウモロコシ、キビ等)のパウダー、豆類(大豆、アズキ等)のパウダー等がある。
【0054】
紫外線吸収剤としては、例えばパラアミノ安息香酸エチル、パラジメチルアミノ安息香酸エチルヘキシル、サリチル酸アミル及びその誘導体、パラメトキシ桂皮酸2-エチルヘキシル、桂皮酸オクチル、オキシベンゾン、2、4-ジヒドロキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン-5-スルホン酸塩、4-ターシャリーブチル-4-メトキシベンゾイルメタン、2-(2-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、ウロカニン酸、ウロカニン酸エチル、アロエ抽出物等がある。
【0055】
抗酸化剤としては、例えばブチルヒドロキシアニソール、ブチルヒドロキシトルエン、没食子酸プロピル、アスタキサンチン等のカロテノイド、ビタミンE及びその誘導体(例えば、トコフェロール酢酸エステル、トコフェロールニコチン酸エステル)、ビタミンA又はその誘導体(パルミチン酸レチノール等)等がある。
【0056】
また、美白剤として、コウジ酸又はその誘導体、アスコルビン酸又はその誘導体、トラネキサム酸又はその誘導体、エラグ酸及びその誘導体、レゾルシノール誘導体(例えば、4-n-ブチルレゾルシノール、4-イソアミルレゾルシノール等)、4-メトキシサリチル酸カリウム塩、2、5-ジヒドロキシ安息香酸誘導体(例えば、2、5-ジアセトキシ安息香酸、2-アセトキシ-5-ヒドロキシ安息香酸、2-ヒドロキシ-5-プロピオニルオキシ安息香酸等)、マグノリグナン(5、5'-ジプロピル-ビフェニル-2、2’-ジオール)、ヒドロキシ安息香酸及びその誘導体、ビタミンE及びその誘導体、α-ヒドロキシ酸(例えば、乳酸、リンゴ酸、コハク酸、クエン酸、α-ヒドロキシオクタン酸等)、AMP(アデノシンモノホスフェイト、アデノシン1リン酸)、t-シクロアミノ酸誘導体、ソウハクヒ抽出物、カミツレ抽出物、米糠抽出物の加水分解物、ユキノシタ抽出物及び白芥子抽出物又はその加水分解物から選択される1以上のものが挙げられる。
【0057】
また、抗シワ剤として、ナイアシンアミド(別名:ニコチン酸アミド)、ビタミンA又はその誘導体、ビタミンE又はその誘導体、パントテニルアルコール、アラントイン等が挙げられる。
【0058】
上記コウジ酸誘導体としては、例えば、コウジ酸モノブチレート、コウジ酸モノカプレート、コウジ酸モノパルミテート、コウジ酸ジブチレート等のコウジ酸エステル類、コウジ酸エーテル類、コウジ酸グルコシド等のコウジ酸糖誘導体等が、上記アスコルビン酸誘導体としては、例えばL-アスコルビン酸-2-リン酸エステルナトリウム、L-アスコルビン酸-2-リン酸エステルマグネシウム、L-アスコルビン酸-2-硫酸エステルナトリウム、L-アスコルビン酸-2-硫酸エステルマグネシウム等のアスコルビン酸エステル塩類、L-アスコルビン酸-2-グルコシド、L-アスコルビン酸-5-グルコシド、アスコルビルトコフェリルマレイン酸、アスコルビルトコフェリルリン酸K、ミリスチル3-グリセリルアスコルビン酸、カプリリル2-グリセリルアスコルビン酸等のアスコルビン酸糖誘導体、それらアスコルビン酸糖誘導体の6位アシル化物(アシル基は、ヘキサノイル基、オクタノイル基、デカノイル基等)、L-アスコルビン酸テトライソパルミチン酸エステル、L-アスコルビン酸テトララウリン酸エステル等のL-アスコルビン酸テトラ脂肪酸エステル類、3-O-エチルアスコルビン酸、L-アスコルビン酸-2-リン酸-6-O-パルミテートナトリウム、グリセリルアスコルビン酸又はそのアシル化誘導体、ビスグリセリルアスコルビン酸等のアスコルビン酸グルセリン誘導体、L-アスコルビン酸リン酸アミノプロピル、L-アスコルビン酸のヒアルロン酸誘導体、3-O-Dラクトース-L-アスコルビン酸、イソステアリルアスコルビルリン酸塩等が、上記ハイドロキノン誘導体としては、アルブチン(ハイドロキノン-β-D-グルコピラノシド)、α-アルブチン(ハイドロキノン-α-D-グルコピラノシド)等が、上記トラネキサム酸誘導体としては、トラネキサム酸エステル(例えば、トラネキサム酸ラウリルエステル、トラネキサム酸ヘキサデシルエステル、トラネキサム酸セチルエステル又はその塩)、トラネキサム酸のアミド体(例えば、トラネキサム酸メチルアミド)等が挙げられる。また、ビタミンA誘導体としては、レチノイン酸、パルミチン酸レチノールが挙げられ、ビタミンE誘導体としては、α-トコフェリルリン酸ナトリウム、酢酸トコフェロール等が挙げられる。
【0059】
さらに、以下の植物又は微生物等の天然物由来の成分を併用することも可能である。例えば、コラーゲン又はその加水分解物、酵母抽出物又は加水分解物、乳酸菌培養物、イネ科植物、アブラナ科植物、ツバキ科植物、バラ科植物、ボタン科植物、ミカン科植物、ヒユ科植物、アマモ科植物、マメ科植物、キク科植物、マメ科植物、アオイ科植物、シソ科植物、ハス科植物、ウコギ科植物、ウリ科植物、ナス科植物、ノウゼンカズラ科植物、マタタビ科植物、クワ科植物、アヤメ科植物、キキョウ科植物、モクセイ科植物、マタタビ科植物、クワ科植物、クロウメモドキ科植物、ラン科植物、ウルシ科植物、フクギ科植物、バレンシ科植物、ミカン科植物、フトモモ科植物、ユリ科植物、ベンケイソウ科植物、ヒノキ科植物、リンドウ科植物、ヒルガオ科の植物及びキジカクシ科のいずれかから選択される1以上の植物の抽出物又はその加水分解物或いは発酵物、コンブ科、ミリン科及びアオサ科のいずれかから選択される1以上の海藻の抽出物又はその加水分解物或いは発酵物、クラゲ(ミズクラゲ、エチゼンクラゲ等の自己消化物)、ヒアルロン酸の加水分解物又は発酵物等挙げられる。
【0060】
イネ科の植物由来成分としては、特に、イネ葉加水分解物、米抽出物加水分解物、米糠抽出物加水分解物、発芽玄米加水分解物、米発酵液、清酒由来の酒粕抽出物、マダケ又はモウソウチクのタケノコ皮抽出物、ハトムギ種子発酵物が好ましい。また、アブラナ科植物としては、特に、ハクガイ、オウガイ又はコクガイの種子の抽出物又はその加水分解物或いは発酵物が好ましい。また、ツバキ科植物由来成分としては、特に、緑茶(やぶきた、さみどり、あさひ、ごこう、うじみどり、きょうみどり、うじひかり、さみどり、べにふうき等)及び紅茶(ダージリン、アッサム、セーロン、アールグレイ、蜜香紅茶等)が好ましい。バラ科植物由来成分としては、ダマスクバラの花の抽出物、モモの花、葉又は未成熟果実の抽出物、イチゴの花抽出物、サクラの花又は葉の抽出物が好ましい。また、ボタン科植物由来成分としては、ボタンの根又は花、シャクヤクの花の抽出物が好ましい。また、ヒユ科植物由来成分としては、特に、アッケシソウ抽出物が好ましい。また、アマモ科植物由来成分としては、特に、アマモ又はコアマモの抽出物が好ましい。マメ科植物由来成分としては、特に、白大豆又は黒大豆の抽出物又はその加水分解物或いは豆乳発酵液、アズキ抽出物、アカツメクサ抽出物、クズ根抽出物が好ましい。また、キク科植物由来成分としては、特に、ゴボウ根抽出物、ヒマワリ新芽抽出物、ハゴロモソウ抽出物、アルニカ抽出物又はカミツレ花抽出物が好ましい。また、シソ科植物としては、シソ(紫蘇)抽出物が好ましい。ハス科植物由来成分としては、特に、ハスの花又はハス種子抽出物或いはハス種子発酵物が好ましい。ウコギ科植物由来成分としては、オタネニンジンの抽出物又は発酵物が好ましい。ウリ科植物由来成分としては、ヘチマ抽出物が好ましい。ナス科植物由来成分としては、ナス(長ナス、水ナス、米ナス、賀茂ナス等)の抽出物が挙げられる。ノウゼンカズラ科植物由来成分としては、パウダルコ樹皮抽出物が好ましい。マタタビ科植物由来成分としては、未成熟のキウイ抽出物が好ましい。クワ科植物由来成分としては、ソウハクヒ抽出物、マルベリー果実抽出物、イチジクの果実又は樹皮の抽出物が好ましい。また、アヤメ科植物由来成分としてはサフランが好ましい。キキョウ科植物由来成分としては、ヒカゲノツルニンジンの根の抽出物又は加水分解物が好ましい。ウルシ科植物由来成分としては、特に、マンゴ果実抽出物が好ましい。フクギ科植物由来成分としては、特に、マンゴスチン果実抽出物が好ましい。また、バレンシ科植物由来成分としては、チェリモヤ果実抽出物が好ましい。ミカン科植物由来成分として、温州ミカン、ベルガモット果実抽出物、グレープフルーツ果実抽出物、晩白柚の果実の抽出物、ミカン科植物に含まれるフラボノイド及びその配糖体を含む抽出物、或いはサンショウ種子抽出物が好ましい。ユリ科植物由来成分としては、カサブランカ、マドンナリリー、又はササユリの抽出物が好ましい。ベンケイソウ科植物由来成分としては、特に、イワベンケイ(紅景天)の抽出物又は発酵物が好ましい。モクセイ科植物由来成分としては、特に、ジャスミンの花抽出物が好ましい。ヒノキ科植物としては、特に、セイヨウネズ果実抽出物が好ましい。フトモモ科植物由来成分としては、特に、グアバ葉抽出物が好ましい。ラン科植物としては、特に、シランの根(白及)の抽出物が好ましい。リンドウ科植物有効成分としてはゲンチアナ抽出物が好ましい。ヒルガオ科植物由来成分としては、サツマイモの抽出物又はその発酵物或いは甘藷焼酎粕の抽出物又はその発酵物が好ましい。コンブ科海藻由来成分としては、特に、コンブ抽出物が好ましく、ミリン科海藻由来成分としてはカタメンキリンサイ抽出物が好ましく、特に、アオサ科海藻由来成分としてはアナアオサ抽出物が好ましい。フノリ科海藻由来成分としては、特に、フノリ抽出物が好ましい。
【0061】
本発明に係る発酵物の組み合わせを含む皮膚外用剤(化粧品、医薬部外品、外用医薬品を含む)適用部位としては、頭皮を含む皮膚全般が挙げられ、特に制限はない。従って、剤形としては、例えば、乳液、クリーム、ローション、エッセンス、パック、口紅、ファンデーション、リクイドファンデーション、メイクアッププレスパウダー、ほほ紅、白粉、洗顔料、ボディシャンプー、石けん、マスク用製剤、及び浴剤等が挙げられるが、本発明はそれらに限定されるものではない。
【0062】
次に、製造例、処方例、実施例及び試験例によって本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はそれらに限定されるものではない。なお、以下において、部はすべて重量部を、また%はすべて重量%を意味する。
【0063】
次に、製造例、試験例及び実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はそれらに限定されるものではない。なお、以下において、部はすべて重量部を、また、%はすべて重量%を意味する。
【0064】
製造例1.酵母抽出物の調製(1)
滅菌したGP液体培地2700gに、予め同培地で培養しておいた由来の酵母(Saccharomyces cerevisiae Meyen ex E.C. Hansen [NBRC寄託番号:NBRC0262])の前培養液300g添加し、30℃で、酸素通気条件下で攪拌しながら24時間培養した。加熱殺菌した後、水酸化ナトリウム水溶液でpH8.5に調整し、3時間、攪拌しながら90℃で加熱処理した。この液をpH調整した後、濾過し2478gの酵母培養液を得た(固形分濃度1.47%)。
【0065】
製造例2.酵母抽出物の調製(2)
製造例1の製造例において、製造例1の酵母に代えて、酵母(Saccharomyces cerevisiae Meyen ex E.C. Hansen [NBRC寄託番号:NBRC 103988])を使用する他は、製造例1と同様の方法にて、2580gの酵母培養液を得た(固形分濃度1.31%)。
【0066】
製造例3.酵母抽出物の調製(3)
製造例1の製造例において、製造例1の酵母に代えて、酵母(Saccharomyces cerevisiae Meyen ex E.C. Hansen [NBRC寄託番号:NBRC104006])を使用する他は、製造例1と同様の方法にて、2551gの酵母培養液を得た(固形分濃度1.56%)。
【0067】
製造例4.酵母抽出物の調製(4)
製造例1の製造例において、製造例1の酵母に代えて、酵母(Saccharomyces kudriazevii Naumov et al. [NBRC寄託番号:NBRC103979])を使用する他は、製造例1と同様の方法にて、2491gの酵母培養液を得た(固形分濃度1.46%)。
【0068】
製造例5.酵母抽出物の調製(5)
製造例1の製造例において、製造例1の酵母に代えて、酵母(Saccharomyces kudriazevii Naumov et al. [NBRC寄託番号:NBRC103980])を使用する他は、製造例1と同様の方法にて、2598gの酵母培養液を得た(固形分濃度1.26%)。
【0069】
製造例6.酵母抽出物の調製(6)
製造例1において、製造例1の酵母に代えて、酵母(Saccharomyces kudriazevii Naumov et al. [NBRC寄託番号:NBRC103981])を使用する他は、製造例1と同様の方法にて、2601gの酵母培養液を得た(固形分濃度1.29%)。
【0070】
製造例7.ハイビスカ発酵物の調製(1)
乾燥したフヨウ(ハイビスカス)属の植物(ローゼル)の花、萼50gに精製水950gを加えて懸濁液を作り、アルカリで中和してpH6付近とした後、80~90℃で1時間加温して殺菌を行った。 殺菌した懸濁液に乳酸菌(ラクトバシルス プランタラム)を10個/mL接種し、37℃で3日間静置培養した。培養終了後培養液を加熱殺菌した後、ろ過して乳酸菌発酵物溶液738g(固形分濃度3.31%)を得た。
【0071】
製造例8.ハイビスカス発酵物の調製(2)
ローゼルに代えてムクゲ(Hibiscus syriacus)の花、萼を用いる他は製造例7と同様にして乳酸菌発酵物溶液650g(固形分濃度2.53%)を得た。
【0072】
製造例9.ハイビスカス発酵物の調製(3)
乳酸菌に代えて酵母であるサッカロミセス セレビシエを用いる他は製造例7と同様にして、酵母発酵物溶液898g(固形分濃度3.20%)を得た。
【0073】
製造例10.ムラサキシキブ属の植物の抽出物(1)
ムラサキシキブの果実20gに精製水と1,3-ブチレングリコールの混合液(50:50)200gを加え、40℃で2時間抽出した。得られた溶液を濾過して、褐色透明の溶液155g(固形分濃度1.48%)を得た。
【0074】
製造例11.ムラサキシキブ属の植物の抽出物(2)
製造例10において溶媒として使用した精製水と1,3-ブチレングリコールの混合液(50:50)に代えて、精製水と1,3-ブチレングリコールの混合液(70:30)を抽出溶媒として使用する以外は、製造例1と同様の方法にて、褐色透明の溶液153g(固形分濃度1.71%)を得た。
【0075】
製造例12.ムラサキシキブ属の植物の抽出物(3)
ムラサキシキブの果実20gに精製水200g加え、40℃で2時間抽出した。得られた溶液を濾過して、褐色透明の溶液180g(固形分濃度2.00%)を得た。
【0076】
製造例13.ムラサキシキブ属の植物の抽出物(4)
製造例10で用いたムラサキシキブの果実に代えて、オオムラサキシキブの果実を用いる以外は、製造例10と同様の方法にて、褐色透明の溶液145g(固形分濃度1.50%)を得た。
【0077】
製造例14.ムラサキシキブ属の植物の抽出物(5)
製造例10で用いたムラサキシキブの果実に代えて、コムラサキシキブの果実を用いる以外は、製造例10と同様の方法にて、褐色透明の溶液154g(固形分濃度1.39%)を得た。
【0078】
実施例1.試料調製
本発明に係る組成物として、例えば、以下の表1に示す酵母抽出物、フヨウ属植物の発酵物及びムラサキシキブ属植物の抽出物の組み合わせ(組成物1~12)が挙げられるが、本発明はこれに限るものではない。また、以下の試験例1~2により、表1に示す濃度で組成物1~12の有効性を評価した。
[表1]
【0079】
試験例1.抗糖化効果の評価試験
血清アルブミン(BSA)とグリセルアルデヒドの混合液に試料溶液(組成物1~12)を添加して試験溶液を調製し、マイクロプレートリーダー(Model 680、バイオラッド社製)を用いて試験開始時の吸光度(ABS405nm)を測定した。次に、試料溶液を含む混合液を37℃で24時間インキュベートした。24時間インキュベート後、マイクロプレートリーダー(Model 680、バイオラッド社製)を用いて吸光度(ABS405nm)を測定し、試験開始時からの吸光度の増加量を算出した。また、試料溶液に変えて30%1,3-ブチレングリコール水溶液を添加した試験溶液をコントロール溶液(Control)とし、試料溶液に変えてアミノグアニジンを1mMの濃度となるように添加した試験溶液を陽性対照溶液として、同様の操作を行った。測定結果は、コントロール溶液(Control)の吸光値を100とした時の相対値(糖化率%)で示した。
【0080】
試験例1の結果を表2に示す。
[表2]
【0081】
表2に示すように、本発明に係る組成物1~12は、格段に優れた抗糖化効果を有することから、皮膚外用剤の有効成分とすることで、シワ又はタルミの改善、シミ、ソバカス等の色素沈着の改善、及びくすみ改善の効果を発揮することが示唆される。
【0082】
試験例2.SOD様作用の評価試験
1Mトリス-塩酸緩衝液0.15mL、1mMエチレンジアミン四酢酸・二ナトリウム塩溶液0.30mL、1mMキサンチン溶液0.30mL、0.75mMニトロブル-テトラゾリウム溶液0.20mL、組成物1~12(0.10mL)及び精製水1.90mLを混合して試験溶液を調製した。また、試験溶液において、組成物(0.10mL)に代えて30%1,3-ブチレングリコール0.10mLを用いる他は上記試験溶液と同様の組成からなるコントロール溶液(Control)を調製した。また、試験溶液において各抽出液0.10mLに代えて、0.875Unit/mLのスーパーオキシドジスムターゼ溶液0.10mLを用いる他は上記試験溶液と同様の組成からなる混合液(陽性対照)を調製した。上記試験溶液、コントロール溶液及び陽性対照の溶液をそれぞれ37℃でインキュベートした後、これに1Unit/mLキサンチンオキシダーゼ溶液0.05mLを添加し、一定時間経過後(5分)、各被験液の570nmにおける吸光度(被験液中のスーパーオキシドアニオン量[SOD量]の指標)を測定した。測定結果は、コントロール溶液(Control)の吸光度を100とした時の試験溶液及び陽性対照溶液における吸光度をSOD残存率(%)として示した。
【0083】
試験例2の結果を表3に示す。
[表3]
【0084】
表3に示すように、本発明に係る組成物1~12は、格段に優れたSOD様活性を有することから、皮膚外用剤の有効成分とすることで、シワ又はタルミの改善、シミ、ソバカス等の色素沈着の改善、及びくすみ改善の効果を発揮することが示唆される。
【0085】
試験例3.モニターテスト
無作為に抽出した年齢25~60歳の男女7名を被験者として各被験者の前腕部に以下の表4に示す本発明の本発明試料(ローション)と、比較試料(ローション)を塗布する試験区を設け、それぞれ1日2回(朝、晩)14日間塗布した際の(イ)透明感、(ロ)潤い感、(ハ)キメについて、A:非常に良い、B:良い、C:普通、D:やや悪い、という4段階で自己評価した。
【0086】
[表4]
【0087】
試験例3の結果を表5に示す。なお、表5中の数字は、回答した人数を示す。
[表5]
【0088】
表5に示すように、本発明試料は、比較試料と比較して、皮膚に透明感、潤い感及びキメを与えるが向上したことが確認された。これにより、肌荒れを改善し、シワを改善する効果が示唆される。
【0089】
処方例1.化粧水
[成分] 部
ホホバ油 1.0
ポリオキシエチレン(5.5)セチルアルコール 5.0
メチルパラベン 0.1
組成物1 1.0
ナイアシンアミド 5.0
グリチルリチン酸ジカリウム 0.1
グリセリン 5.0
1,3-ブチレングリコール 0.5
1,2-ペンタンジオール 0.2
クエン酸ナトリウム 適量
精製水 全量が100部となる量
【0090】
処方例2~12.化粧水
処方例1の化粧水に含まれる組成物1に代えて、組成物2~12のいずれかを用いるほかは、処方例1と同様にして処方例2~12の化粧水を得た。
【0091】
処方例13.化粧水
[成分] 部
ホホバ油 0.5
スクワラン 0.5
ポリオキシエチレン(5.5)セチルアルコール 5.0
組成物1 3.0
トラネキサム酸 1.0
グリセリン 5.0
1,3-ブチレングリコール 0.5
プロパンジオール 0.2
フェノキシエタノール 0.05
ピロ亜硫酸ナトリウム 0.1
クエン酸ナトリウム 適量
精製水 全量が100部となる量
【0092】
処方例14.乳液
[成分] 部
スクワラン 5.0
ヘキサラン 3.0
ホホバ油 1.0
ツバキ油 1.5
ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノステアレート 1.0
親油型ステアリン酸グリセリル 1.0
水添大豆レシチン 1.5
組成物1 3.0
L-アスコルビン酸-2-グルコシド 2.0
トラネキサム酸 2.0
グリセリン 3.0
1,3-ブチレングリコール 0.5
1,2-ヘキサンジオール 0.2
カルボキシメチルセルロース 0.3
カルボキシビニルポリマー 0.5
キサンタンガム 0.2
ヒアルロン酸ナトリウム 0.01
水溶性コラーゲン 0.01
水酸化カリウム 適量
クエン酸ナトリウム 適量
精製水 全量が100部となる量
【0093】
処方例15~25.乳液
処方例14の乳液に含まれる組成物1(1.0部)に代えて、組成物2~12(1.0部)のいずれかを用いるほかは、処方例14と同様にして処方例15~25の乳液を得た。
【0094】
処方例26.乳液
処方例14の成分中、L-アスコルビン酸-2-グルコシド2.0部に代えてアルブチン3.0部を用いるほかは処方例14と同様にして乳液を得た。
【0095】
処方例27.乳液
処方例14の成分中、L-アスコルビン酸-2-グルコシド2.0部に代えてナイアシンアミド3.0部を用いるほかは処方例14と同様にして乳液を得た。
【0096】
処方例28.乳液
処方例14の成分中、L-アスコルビン酸-2-グルコシド2.0部に代えてリン酸L-アスコルビルマグネシウム3.0部を用いるほかは処方例14と同様にして乳液を得た。
【0097】
処方例29.乳液
[成分] 部
スクワラン 3.0
セチルアルコール 1.0
モノステアリン酸ポリエチレングリコール 0.2
ジプロピレングリコール 1.0
イソオクタン酸セチル 1.0
ジメチルポリシクロキサン 1.0
組成物1 3.0
アスタキサンチン 0.5
トコフェロール 0.3
乳酸菌発酵米 2.0
海藻抽出物 1.0
ラフィノース 2.0
1,3-ブチレングリコール 0.5
1,2-オクタンジオール 0.2
エチルヘキシルグリセリン 0.1
フェノキシエタノール 0.05
L-アスコルビン酸-2-グルコシド 2.0
グリチルリチン酸ジカリウム 0.1
アセチル化ヒアルロン酸ナトリウム 0.2
グァーガム 1.0
セラミド 0.1
水酸化カリウム 適量
精製水 全量が100部となる量
【0098】
処方例30.乳液
処方例29の成分中、L-アスコルビン酸-2-グルコシド2.0部に代えてナイアシンアミド3.0部を用いるほかは処方例29と同様にして乳液を得た。
【0099】
処方例31.クリーム
[成分] 部
オリーブ油 5.0
ホホバ油 5.0
スクワラン 5.0
ベヘニルアルコール 2.0
パルミチン酸 2.5
組成物1 3.0
エラスチン 0.5
加水分解コラーゲン 0.5
サクシニル化コラーゲン 0.5
乳酸菌発酵米 2.0
水素添加レシチン 0.5
カルボキシビニルポリマー 0.3
アルギン酸ナトリウム 0.2
海藻抽出物 2.0
フェノキシエタノール 0.05
1,2-ペンタンジオール 0.2
1,2-オクタンジオール 0.1
クエン酸ナトリウム 適量
精製水 全量が100部となる量
【0100】
処方例32.クリーム
[成分] 部
ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート 1.5
セチルアルコール 3.0
モノステアリン酸グリセリル 1.0
スクワラン 5.0
オリーブ油 5.0
ジプロピレングリコール 3.0
組成物1 3.0
ゲンチアナ抽出物 1.0
甘草抽出物 2.0
1,2-ペンタンジオール 0.1
エチルヘキシルグリセリン 0.1
1,2-ヘキサンジオール 0.1
クエン酸 適量
精製水 全量が100部となる量
【0101】
実施例33.リキッドファンデーション
[成分] 部
ステアリン酸 2.4
モノステアリン酸プロピレングリコール 2.0
セトステアリルアルコール 0.2
液状ラノリン 2.0
流動パラフィン 3.0
ミリスチン酸イソプロピル 8.5
プロピルパラベン 0.05
組成物1 3.0
カルボキシメチルセルロースナトリウム 0.2
ベントナイト 0.5
プロピレングリコール 4.0
トリエタノールアミン 1.1
メチルパラベン 0.1
酸化チタン 8.0
タルク 4.0
着色顔料 適量
精製水 全量が100部となる量
【0102】
処方例34.ボディシャンプー
[成分] 部
N-ラウロイルメチルアラニンナトリウム 25.0
ヤシ油脂肪酸カリウム液(40%) 26.0
ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド 3.0
組成物1 3.0
1,3-ブチレングリコール 2.0
メチルパラベン 0.01
1,2-ペンタンジオール 0.1
1.3-ブチレングリコール 0.1
クエン酸ナトリウム 適量
精製水 全量が100部となる量
【0103】
処方例35.ヘアシャンプー
[成分] 部
N-ヤシ油脂肪酸メチルタウリンナトリウム 10.0
ポリオキシエチレン(3)アルキルエーテル硫酸ナトリウム 20.0
ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン 10.0
ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド 4.0
組成物1 3.0
メチルパラベン 0.01
1,3-ブチレングリコール 0.1
1,2-ヘキサンジオール 0.1
クエン酸ナトリウム 適量
精製水 全量が100部となる量
【0104】
実施例36.ヘアコンディショナー
[成分] 部
ポリオキシエチレン(10)硬化ヒマシ油 1.0
塩化ジステアリルジメチルアンモニウム 1.5
塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 2.0
2-エチルヘキサン酸グリセリル 1.0
セタノール 3.0
ステアリルアルコール 1.0
組成物1 3.0
メチルパラベン 0.1
1,3-ブチレングリコール 0.1
1,2-オクタンジオール 0.1
精製水 全量が100部となる量
【0105】
処方例37.パック
[成分] 部
ジプロピレングリコール 5.0
ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油 5.0
セタノール 3.0
ベヘニルアルコール 3.0
アラントイン 0.1
グリチルリチン酸ジカリウム 0.1
グリチルリチン酸アンモニウム 0.1
β-グリチルレチン酸 0.1
グリチルレチン酸ステアリル 0.1
サリチル酸 0.1
トコフェロール酢酸エステル 0.5
トコフェロールニコチン酸エステル 0.1
D-パントテニルアルコール 0.3
レゾルシン 0.1
イオウ 2.0
エストラジオール 0.002
組成物1 3.0
キサンタンガム 2.0
ミリスチン酸ポリグリセリル-6 1.0
ココイルグルタミン酸カリウム 1.0
水添レシチン 3.0
水酸化レシチン 3.0
フェノキシエタノール 0.05
1,3-ブチレングリコール 0.5
プロパンジオール 0.1
クエン酸ナトリウム 適量
精製水 全量が100部となる量
【0106】
処方例38.シートマスク
不織布に下記の成分を含浸させてシートマスクを得る。
[成分] 部
グリセリン 3.0
1、3-ブチレングリコール 2.0
ナイアシンアミド 1.0
グリチルリチン酸ジカリウム 0.1
L-アスコルビン酸 2-グルコシド 2.0
クエン酸 0.1
クエン酸ナトリウム 0.3
キサンタンガム 1.0
組成物1 3.0
ヒアルロン酸ナトリウム 1.0
フェノキシエタノール 0.05
1,2-ペンタンジオール 0.1
1,3-ブチレングリコール 0.1
水酸化カリウム 適量
クエン酸ナトリウム 適量
精製水 全量が100部となる量
【0107】
処方例39.美容液
[成分] 部
エタノール 2.0
グリセリン 5.0
ヒアルロン酸加水分解物 1.0
乳酸菌培養物 1.0
ナイアシンアミド 5.0
トラネキサム酸 1.0
組成物1 3.0
1,3-ブチレングリコール 0.5
1,2-オクタンジオール 0.1
クエン酸 適量
クエン酸ナトリウム 適量
精製水 全量が100部となる量