IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 日本化薬株式会社の特許一覧

特開2024-40084安全装置、および、安全装置を備えた飛行体
<>
  • 特開-安全装置、および、安全装置を備えた飛行体 図1
  • 特開-安全装置、および、安全装置を備えた飛行体 図2
  • 特開-安全装置、および、安全装置を備えた飛行体 図3
  • 特開-安全装置、および、安全装置を備えた飛行体 図4
  • 特開-安全装置、および、安全装置を備えた飛行体 図5
  • 特開-安全装置、および、安全装置を備えた飛行体 図6
  • 特開-安全装置、および、安全装置を備えた飛行体 図7
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024040084
(43)【公開日】2024-03-25
(54)【発明の名称】安全装置、および、安全装置を備えた飛行体
(51)【国際特許分類】
   B64D 17/52 20060101AFI20240315BHJP
   B64D 17/80 20060101ALI20240315BHJP
   B64D 17/42 20060101ALI20240315BHJP
【FI】
B64D17/52
B64D17/80
B64D17/42
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022144932
(22)【出願日】2022-09-12
(71)【出願人】
【識別番号】000004086
【氏名又は名称】日本化薬株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100127203
【弁理士】
【氏名又は名称】奈良 泰宏
(72)【発明者】
【氏名】洪 誌隆
(72)【発明者】
【氏名】芦田 祥一
(57)【要約】
【課題】パラシュートの重量が大きくなっても従来と比べてアクチュエータが軽い安全装置、および、当該安全装置を備えた飛行体を提供する。
【解決手段】安全装置100は、アクチュエータ1と、アクチュエータ1の作動により一方向に射出される射出物16と、アクチュエータ1および射出物16を収容する有底円筒状の収容蓋18と、収容蓋18の開口端部を閉塞する略円盤状の底部21と、を備えている。アクチュエータ1は、初期状態において第1摺動部材18dの他端に当接している第2摺動部材10と、第2摺動部材10を収容し、作動時に第1摺動部材18dを外方に射出して、第2摺動部材10を制止するためのストッパー13が設けられたシリンダ14と、シリンダ14の一端部がかしめ固定され、底部21の中央の穴部25を介して取り付けられる基台2と、第2摺動部材10をシリンダ14内で移動させる動力源としてのガス発生器17と、を備えている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
天板部と、側部と、底部とを有した収容器と、
前記天板部側に開口部を有した筒状のシリンダと、前記天板部に一端が接続されている、または、作動時に前記シリンダ内を摺動した場合に一端が前記天板部に突き当たるように前記シリンダ内に設けられている第1摺動部材と、初期状態において前記第1摺動部材の他端に接触するように設けられ、前記シリンダ内を摺動可能な第2摺動部材と、前記第2摺動部材を前記天板部側に摺動させて前記第1摺動部材を介して前記天板部を射出させる駆動力を発生する動力源と、を有し、前記底部に設けられているアクチュエータと、
前記収容器に収容されている射出物と、
を備え、
前記シリンダの開口部には、前記第2摺動部材の移動を制止するストッパーが設けられており、
前記ストッパーは、前記第1摺動部材が摺り抜け可能な開口部を有していることを特徴とする安全装置。
【請求項2】
前記天板部と前記側部とが一体的に連結または一体成型されている有底筒状部材であることを特徴とする請求項1に記載の安全装置。
【請求項3】
前記側部と前記底部とが一体的に連結または一体成型されている有底筒状部材であることを特徴とする請求項1に記載の安全装置。
【請求項4】
機体と、
前記機体に結合される請求項1~3のいずれか1項に記載の安全装置と、
前記機体に結合され、前記機体を推進させる推進機構と、
を備えることを特徴とする飛行体。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パラシュート又はパラグライダー等の射出物を射出する安全装置、および、当該安全装置を備えた飛行体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、自律制御技術および飛行制御技術の発展に伴って、例えばドローンと呼ばれる複数の回転翼を備えた飛行体の産業上における利用が加速しつつある。ドローンは、例えば複数の回転翼を同時にバランスよく回転させることによって飛行し、上昇および下降は回転翼の回転数の増減によって行い、前進および後進は回転翼の回転数の増減を介して機体を傾けることによって成し得る。このような飛行体は今後世界的に拡大することが見込まれている。
【0003】
一方で、上記のような飛行体の落下事故のリスクが危険視されており、飛行体の普及の妨げとなっている。こうした落下事故のリスクを低減するために、安全装置として飛行体用パラシュート装置が製品化されつつある。
【0004】
たとえば、上記パラシュート安全装置の一例として、下記特許文献1が公知となっている。この安全装置は、収容器内のアクチュエータを作動させ、ピストン(摺動部材)を摺動させることによって、パラシュートを射出するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第10202198号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1のような安全装置においては、ピストンだけでなくパラシュートをも射出するための駆動力を必要とする。しかしながら、このような駆動力を要するアクチュエータを有した安全装置は、パラシュートの大きさが大きくなった場合などのパラシュートの重量に応じてアクチュエータの駆動力を大きくする必要があり、アクチュエータの重量が重くなりやすい傾向にある。
【0007】
そこで、本発明は、パラシュートの重量が大きくなっても従来と比べてアクチュエータを軽量化できる安全装置、および、当該安全装置を備えた飛行体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1) 本発明に係る安全装置は、天板部と、側部と、底部とを有した収容器と、前記天板部側に開口部を有した筒状のシリンダと、前記天板部に一端が接続されている、または、作動時に前記シリンダ内を摺動した場合に一端が前記天板部に突き当たるように前記シリンダ内に設けられている第1摺動部材と、初期状態において前記第1摺動部材の他端に接触するように設けられ、前記シリンダ内を摺動可能な第2摺動部材と、前記第2摺動部材を前記天板部側に摺動させて前記第1摺動部材を介して前記天板部を射出させる駆動力を発生する動力源と、を有し、前記底部に設けられているアクチュエータと、前記収容器に収容されている射出物と、を備え、前記シリンダの開口部には、前記第2摺動部材の移動を制止するストッパーが設けられており、前記ストッパーは、前記第1摺動部材が摺り抜け可能な開口部を有していることを特徴とする。なお、「天板部に一端が接続されている」には、天板部に第1摺動部材の一端が連結されている場合、天板部と第1摺動部材とが一体成型されている場合などを含む。
【0009】
(2) 上記(1)の安全装置においては、前記天板部と前記側部とが一体的に連結または一体成型されている有底筒状部材であることが好ましい。
【0010】
(3) 別の観点として、上記(1)の安全装置においては、前記側部と前記底部とが一体的に連結または一体成型されている有底筒状部材であってもよい。
【0011】
(4) 本発明に係る飛行体は、機体と、前記機体に結合される上記(1)~(3)のいずれか1つに記載の安全装置と、前記機体に結合され、前記機体を推進させる推進機構と、
を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、パラシュートの重量が大きくなっても従来と比べてアクチュエータを軽量化できる安全装置、および、当該安全装置を備えた飛行体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の実施形態に係る安全装置の初期状態を示す断面図である。
図2】(a)が図1の安全装置の平面図、(b)が図1の安全装置の斜視図である。
図3図1の安全装置の一部を拡大して示した図である。
図4図1の安全装置を搭載した飛行体の一例を示す図である。
図5図1の安全装置の作動途中の状態を示す断面図である。
図6図1の安全装置の作動後の状態を示す図である。
図7】本発明の実施形態の変形例に係る安全装置の第1摺動部材および天板部の説明のための一部拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態に係る安全装置および飛行体について、図1図6を参照しながら説明する。なお、図1は、図2(a)に示した安全装置のA-A矢視断面図でもある。
【0015】
図1に示すように、安全装置100は、アクチュエータ1と、アクチュエータ1の作動により一方向(図1では上方向)に射出される射出物16と、アクチュエータ1および射出物16を収容する有底円筒状の収容蓋18(有底筒状部材)と、収容蓋18の開口端部を閉塞する略円盤状の底部21と、を備えている。なお、収容蓋18と底部21とで収容器を構成している。また、本実施形態において、射出物16はパラシュート又はパラグライダーである。
【0016】
アクチュエータ1は、初期状態において第1摺動部材18dの他端に当接している第2摺動部材10と、第2摺動部材10を収容し、作動時に第1摺動部材18dを外方(図1では上方向)に射出して、第2摺動部材10を制止するためのストッパー13が設けられたシリンダ14と、シリンダ14の一端部がかしめ固定され、底部21の中央の穴部25を介して取り付けられる基台2(スクイブホルダ)と、第2摺動部材10をシリンダ14内で移動させる動力源としてのガス発生器(マイクロガスジェネレータ等)17と、を備えている。
【0017】
基台2は、第2摺動部材10を摺動させる動力を発生するガス発生器17をシリンダ14側において保持する略筒状部材2Aと、略筒状部材2Aのシリンダ14側と反対側に設けられたフランジ部2Bと、を備えている。
【0018】
フランジ部2Bは、底部21に取り付けるために用いられる複数の穴部2aと、後述する飛行体30の機体31に取り付けるために用いられる複数の固定用穴部(図示せず)と、ガス発生器17の下部の電極17bに通電用のコネクタ(図示せず)を嵌挿するために用いられる挿入口2cと、を備え、略U字状の略馬蹄形状(図示せず)に加工されたものである。穴部2aの内壁には、雌ねじが切られており、後述するボルト28が螺合するようになっている。また、上記固定用穴部(図示せず)の内壁にも雌ねじが切られており、後述する飛行体30に機体31側からボルト(図示せず)が螺合し、基台2を機体31に固定できるようになっている。
【0019】
第2摺動部材10は、側部に周方向に設けられた溝部10aを環状に有した円盤状の部材であって、アルミニウムなどの金属、または、合金などからなる。また、第2摺動部材10の径は、ストッパー13の開口部の径よりも大きく形成されている。すなわち、ストッパー13は、作動時の第2摺動部材10に対するストッパー機能を備えている。なお、第1摺動部材18dの径は、ストッパー13の開口部の径よりも小さくなっており、ストッパー13を摺り抜けることができるようになっている。
【0020】
溝部10aには、周方向にO-リングなどのシール部材11が設けられている。
【0021】
底部21は、図3に示したように、縁部から収容蓋18側に延設された円筒形状の突出部21aと、突出部21aに対向して収容蓋18の開口端部を挟む位置において収容蓋18側に突出するように設けられた受け部材21bと、を備えている。また、底部21の底面内側には、底部21を補強する補強部材21eが設けられている。
【0022】
突出部21aは、図3に示したように、底部21の中心に向かって貫設された第2貫通孔21cを有している。また、突出部21aの外側には、図2および図3に示したように、後述の第1貫通孔18b1と連通し、ヘッド部22aの外周囲を囲う周壁部を内側に含む筒状突起部21fが形成されている。これにより、釘抜きまたはマイナスドライバーなどが差し込まれることによって、ピン部材22が引き抜かれて底部21が開放されてしまうことを防止できる。なお、第2貫通孔21cと後述の第1貫通孔18b1とにピン部材22を挿入することにより、収容蓋18の開口端部と突出部21aとを係合する係合機構を構成している。ここで、突出部21aは、円筒形状であるが、受け部材21bと対向するように設けられ、第2貫通孔21cを有している突出部(突起部など)であればよく、必ずしも円筒形状でなくてもよい。
【0023】
受け部材21bは、図3に示したように、底部21の中心に向かって貫設された第2貫通孔21dを有している。第2貫通孔21dは、第2貫通孔21cと第1貫通孔18b1とにピン部材22を挿入した場合に、ピン部材22の先端部を受ける(ピン部材22の先端部が挿入される)ものであり、収容蓋18の開口端部と底部21との間の固定をより堅牢なものとすることができる。
【0024】
ピン部材22は、図3に示したように、第2貫通孔21cより径が大きいヘッド部22aと、ヘッド部22aが一端に設けられ、第1貫通孔18b1、第2貫通孔21c、第2貫通孔21dに挿入して嵌合する棒状部22bと、を有している。なお、ピン部材22には、作動前において、第1貫通孔18b1、第2貫通孔21c、第2貫通孔21dに挿入した後に抜けることを防止する係止部(図示せず)が設けられている。このようなピン部材22の具体例としては、ブラッシュクリップピン、トリムクリップピンなどが挙げられるが、これらに限られず、第1貫通孔18b1、第2貫通孔21c、第2貫通孔21dに挿入した後に抜けることを防止する係止部(棒状部22b表面の摩擦力が比較的高いものを含む)を有しているものであれば、どのようなものでもよい。ここで、本実施形態においては、図2(a)に示したように、紙面の上下方向に一対のピン部材22が対向するように設けられたものを例示しているが、これに限られず、たとえば、紙面の左右方向にもう一対のピン部材22が対向するように設けられていてもよい。
【0025】
補強部材21eは、中央部に穴部21g(図1参照)が形成された略円盤状の部材であって、底部21の底面を補強しつつ、射出物16を支持するとともに、ボルト28から保護するためにも利用されている。なお、補強部材21eは、射出物16を支持するとともに、ボルト28から保護するものであれば、必ずしも円盤状の部材でなくてもよく、どのような構成であってもよい。
【0026】
収容蓋18は、図1図2に示したように、略円盤状の天板部18aと、円筒状の側部18bと、円盤部18cと、細長い筒状の第1摺動部材18dと、を備えている略有底筒状の部材である。天板部18aは、円盤部18cによって閉塞される中央部の穴部18a1(図1参照)と、穴部18a1の周りに設けられ、外部と連通している複数の穴部18a2(図2参照)と、を有しており、側部18bの上端部に形成されている。
【0027】
側部18bは、図3に示したように、第1貫通孔18b1と破断可能部18b2とを開口端部付近に有している。破断可能部18b2は、第1貫通孔18b1において図3の紙面の下方向に所定以上の力が加わると破断する箇所である。
【0028】
円盤部18cは、第1摺動部材18dと一体成型されており、図1図2に示したように、複数組のボルト23およびナット24によって、収容蓋18に固定されている。
【0029】
第1摺動部材18dは、上端部が円盤部18cに接続された状態で、円盤部18cと一体成型されているものである。また、第1摺動部材18dは、下端部から途中まで空洞となっており、当該空洞が形成されていない場合に比べて、第1摺動部材18dは軽量化されている。
【0030】
ここで、円盤部18cおよび第1摺動部材18dを形成するための材料としては、ポリカーボネート、ポリオキシメチレン、ポリアミド、ABS樹脂(アクリロニトリル、ブタジエン、スチレン共重合樹脂)などの樹脂、鉄鋼用材料(SS400、S45Cなど)、アルミニウムなどの金属、合金、などが挙げられるが、これらの材料は必要な強度に応じて選択され用いられる。
【0031】
なお、円盤部18cおよび第1摺動部材18dを収容蓋18の他の部位(天板部18a、側部18b)よりも高強度の別の部材(たとえば、円盤部18cおよび第1摺動部材18dは金属(鉄など)、合金、または複合強化部材(繊維強化プラスチックなど)、収容蓋18の他の部位は樹脂など)で構成するととともに、第2摺動部材10が第1摺動部材18dに突き当たった際の衝撃に対する衝撃強さを有した部材とすることで、収容蓋18の円盤部18c以外の部分を必要最低限の強度(たとえば、作動時まで射出物16を保護できる程度の強度)にするだけでいいので、収容蓋18を軽量化することができる。
【0032】
ガス発生器17は、シリンダ14の下方の開口端に圧入された状態で、第2摺動部材10の下方に配置されている。
【0033】
ガス発生器17は、点火器のみ用いても良いし、点火器およびガス発生剤を備えたガス発生器を用いても良い。また、火薬式の点火器により小型のガスボンベにおける封板を開裂させ、内部のガスを外部へと排出するハイブリッド型、ストアード型のガス発生器を用いてもよい。この場合、ガスボンベ内の加圧ガスとしては、アルゴン、ヘリウム、窒素、二酸化炭素などの不燃性のガスあるいはこれらの混合物を用いることができる。また、加圧ガスが放出される際に確実に第2摺動部材10を推進させるために、ガス発生剤組成物またはテルミット組成物等からなる発熱体をガス発生器に具備させてもよい。
【0034】
射出物16は、収容蓋18の内面と底部21の内面との間において、たとえばシリンダ14の外側面を取り巻くように折り畳まれて収容されている。なお、射出物16の一部には、第1の連結部材である連結部材41、42(図5図6参照)の一端が接続されており、当該連結部材41、42の他端は収容蓋18内部(たとえば、円盤部18cのうち第1摺動部材18dが接続されている位置以外の箇所に設けられたフックまたは穴部(図示せず)に括り付けられる)に接続されている。また、射出物16の他の一部には、第2の連結部材である連結部材43(図6参照)の一端が接続されており、当該連結部材43の他端は第2摺動部材10に接続されている。ここで、連結部材43の一端は、底部21またはペイロード(たとえば、「飛行体」、「荷物」、「空中または海中などの環境を測定する測定装置」、などのこと)に連結されていてもよいし、連結部材43は複数本の連結部材であってもよい。
【0035】
ここで、連結部材41、42が円盤部18cに括り付けられる場合、円盤部18cを、作動時において連結部材41、42から引っ張られる際の衝撃に耐える部材(金属(鉄など)、合金、または複合強化部材(繊維強化プラスチックなど)とすることで、収容蓋18の円盤部18c以外の部分を必要最低限の強度(たとえば、作動時まで射出物16を保護できる程度の強度)にするだけでいいので、収容蓋18を軽量化することができる。なお、連結部材41、42の長さまたは/およびアクチュエータ1の出力を調整することによって、収容蓋18の射出からどれくらいの時間後に射出物16を引っ張り出すか制御することができる。
【0036】
以上のような構成において、安全装置100が搭載されるたとえば飛行体などが落下する際にガス発生器17が作動すると、図1の初期状態から、当該作動により発生するガスの圧力によって第2摺動部材10はシリンダ14内を上方に推進する。このとき、第1摺動部材18dを含む収容蓋18が押し上げられる。これによって、収容蓋18の破断可能部18b2が破断して、収容蓋18の開口端部が開放されると共に、底部21から収容蓋18が外れ、収容蓋18は連結部材41、42の一端を引っ張り上げつつ上方に射出される。続いて、図5に示したように、連結部材41、42にテンションがかかった状態になると、射出物16が引っ張り上げられるようにして収容蓋18側に射出される。そして、図6に示したように、射出物16が展開した後、連結部材43、第2摺動部材10、シリンダ14、を介して、射出物16によって底部21を吊り下げた状態にする。
【0037】
なお、安全装置100は、図4に示したように、飛行体30の機体31に基台2の固定用穴部(図示せず)を介して機体31側からボルト(図示せず)によって連結固定されている。したがって、飛行体30は、機体31と、当該機体31に結合される安全装置100と、機体31に結合され、当該機体31を推進させる1つ以上の推進機構(たとえばプロペラ等)32と、機体31の下部に設けられた複数の脚部33と、を備えている。
【0038】
上記構成の安全装置100によれば、パラシュートなどの射出物16の大きさが大きくなった場合などの射出物16の重量に応じてアクチュエータ1の駆動力を大きくする必要がない。すなわち、射出物16の重量が大きくなっても、天板部18aおよび側部18bの大きさ、重量などに応じてアクチュエータ1の駆動力を選択すればよいため、従来と比べてアクチュエータ1を軽量化した安全装置100とすることができる。
【0039】
また、上記構成の安全装置100によれば、シリンダ14のストッパー13において第2摺動部材10の移動を停止させることとなる。しかしながら、たとえば、収容器の蓋部と摺動部材(たとえば、第1摺動部材18dと第2摺動部材10とが一体成型されているもの)とが分離しており、当該蓋部を当該摺動部材によって押し上げる構成では、シリンダの穴部において、当該摺動部材の全体を停止させる必要があった。すなわち、上記構成の安全装置100によれば、第2摺動部材10のみ(摺動部材の一部のみ)を停止させるだけでいいので、従来よりも停止に係る衝撃力は小さくなる。したがって、適正な範囲であれば、アクチュエータ1の強度を従来より低下させても強度的に問題はない。つまり、たとえば、シリンダ14の厚みを適正な範囲で従来よりも薄くすることで、アクチュエータ1を従来よりも軽量化することが可能となる。
【0040】
また、上述のように衝撃力を低減できると、安全装置を取り付ける飛行体だけでなく、安全装置を取り付けるための取り付けバンドなどの取付部材への影響も小さくすることができる。
【0041】
また、射出エネルギーのロスを低減できるので、ガス発生器を駆動力とする場合、より少ない火薬量で射出物を射出することができる。
【0042】
また、パラシュートなどの射出物16は軟体(フィルム状部材など)であるため、短いストロークで射出すると、従来では、射出物16がガス発生器17の駆動力を吸収してしまい、当該駆動力の有効的利用ができていなかった。しかしながら、上記構成の安全装置100によれば、射出した収容蓋18(剛体)によって射出物16を引っ張り出すようにして射出できる。すなわち、短いストロークであっても、ガス発生器17の駆動力をロスなく収容蓋18に伝達させ、射出した収容蓋18の運動量で射出物16を引っ張り上げることから、当該駆動力の有効的利用ができる。したがって、アクチュエータ1のストロークを短くしても、十分に射出物16を射出することができることから、安全装置100を従来よりも小型軽量化することができる。特に、アクチュエータ1の全長を従来よりも短くすることが可能となることから、収容器の全体形状を従来よりも平坦化することができる。これにより、安全装置100を飛行体30へ搭載した場合、従来よりも、重心が安定しやすくなるとともに、飛行時の空気抵抗を低減できる。
【0043】
また、上記構成の安全装置100によれば、射出物16を射出する前に収容蓋18を射出するので、収容蓋18に対する射出物16の摺動抵抗が生じない。したがって、射出物16の射出速度の低減を防止することができる。
【0044】
また、上記構成の安全装置100によれば、基台2のフランジ部2Bが底部21の外側に設けられているので、基台2を飛行体30の機体31に直接取り付けることができる。これにより、作動時の反動は、底部21を介してではなく、直接、機体31が受けることになるが、底部21への作動時の影響を小さくすることができるので、基台2が底部21の内部に設けられた場合に比べて、底部21の強度を小さくすることができる。すなわち、底部21の強度を従前よりも安全に低下させ(たとえば、底部21の厚みを安全な所定の厚みに低下させる設計として)、従来と同様の安全性を確保しながら、底部21を全体として従来よりも軽量化することができる。
【0045】
また、上述のような構成の安全装置100を備えた飛行体30を得ることができる。
【0046】
以上、本発明の実施形態について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態に限定されるものではない。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。たとえば、本発明には、以下の変形例が含まれる。
【0047】
たとえば、図7(a)、(b)の一部拡大図に示したように、円盤部と第1摺動部材とは別部材であってもよい。以下、具体的に説明する。なお、以下の変形例において、下二桁が同じ番号の符号は、同様のものであるので、説明を省略することがある。また、特に説明しない部分に関しては、上記実施形態と同様であるので、説明を省略することがある。
【0048】
図7(a)には、円盤部118cと、円盤部118c側の端部にフランジ部を有した第1摺動部材118dとを示している。円盤部118cに、第1摺動部材118dのフランジ部をネジ130で締結固定することによって、円盤部118cと第1摺動部材118dとを連結して一体化している。これにより、上記実施形態と同様の作用効果を奏することが可能である。
【0049】
図7(b)には、円盤部218cと、円盤部218c側の端部にフランジ部を有した第1摺動部材218dとを示している。円盤部218cに、第1摺動部材218dのフランジ部を接着剤層240で接着固定することによって、円盤部218cと第1摺動部材218dとを連結して一体化している。これにより、上記実施形態と同様の作用効果を奏することが可能である。
【0050】
また、上記実施形態では、円盤部18cと第1摺動部材18dとが一体成型されているものを示したが、これに限られない。たとえば、円盤部と第1摺動部材とが分離していて、円盤部に第1摺動部材の上端部が接触した状態で設けられており、作動時に第2摺動部材によって押しあげられた第1摺動部材がシリンダ内を摺動した場合に、第1摺動部材の上端部が円盤部(天板部)に突き当たって、天板部が射出されるように構成されていてもよい。このとき、第1摺動部材は、シリンダ、第2摺動部材、ペイロードなどの他の部材と、紐などの連結部材で連結されていることが好ましい。
【0051】
また、上記実施形態のストッパー13は、第1摺動部材18dが摺り抜け可能であって、かつ、第2摺動部材10の移動を制止することが可能な大きさおよび形状であれば、どのようなものであってもよい。たとえば、図1に示したような縮径加工(かしめ加工など)で環状に形成する代わりに、筒状のシリンダの開口部付近の内壁部に径方向中心に向かって突出する部材(たとえば、環状部材または複数の突起部材)などを設けてもよい。また、シリンダ14の代わりに、有底筒状のシリンダの底部に、第1摺動部材が摺り抜け可能に設置可能であって第2摺動部材が制止される大きさの径を有した穴部を形成した有底筒状部材を用いてもよい。
【0052】
また、上記実施形態では、円盤部18cを含む天板部18aと側部18bとが一体的に連結された収容蓋18を示したが、この代わりに、たとえば、天板部と側部とを分離したものとしてもよい。この場合、側部と底部とが一体成型されている有底筒状部材を収容器とし、天板部を当該収容器の蓋部として、天板部と、天板部に接続されている第1摺動部材とが射出されるように構成してもよい。
【0053】
また、上記実施形態では、収容蓋18に穴部18a2を形成したものであったが、防水性を確保するために、穴部18a2を形成しないものとしてもよい。なお、この場合でも、作動直後に収容蓋18と底部21とが分離して外気が流入することになり、収容蓋18と底部21とで構成される収容器内が作動時に負圧にならないので、収容蓋18または底部21に空気取り入れ口などを形成する必要がない。
【0054】
また、上記実施形態の収容蓋18においては、別部材の円盤部18cを天板部18aの穴部18a1を閉塞するように取り付けるものであったが、同一部材で一体形成したものであってもよい。このとき、上記実施形態の円盤部18cと同様の作用効果を奏するように、円盤部18cに対応する部分の厚みを他の部位よりも厚くするなどして部品の強度(衝撃強さ)を必要程度に強化してもよい。
【0055】
上記実施形態の第1の連結部材においては、2つの連結部材41、42としたが、1つでもいいし、3つ以上でもよい。また、上記実施形態の第1の連結部材は、収容蓋18および射出物16がスムーズに射出および展開されるのであれば、収容蓋18、および、射出物16またはペイロードのどの位置に連結されていてもよい。また、上記実施形態の第2の連結部材は、射出物16がスムーズに射出および展開されるのであれば、射出物16またはペイロードのどの位置に連結されていてもよい。
【0056】
また、上記実施形態の筒状突起部21fの外側から内側方向に加圧して、筒状突起部21fの内壁(周壁部)をヘッド部22aに接触させて、かしめ固定してもよい。これにより、作動時に、ヘッド部22aが外れて外部へ飛散することを防止することができる。
【0057】
また、上記実施形態のヘッド部22aと筒状突起部21fの内壁(周壁部)との間に、接着剤として機能する樹脂を充填して固化させ、ヘッド部22aと筒状突起部21fとを固定してもよい。これにより、作動時に、ヘッド部22aが外れて外部へ飛散することを防止することができる。
【0058】
また、前記かしめ固定したヘッド部22aと筒状突起部21fとを、さらに樹脂で接着固定してもよい。これにより、作動時に、ヘッド部22aが外れて外部へ飛散することをさらに防止することができる。
【0059】
また、上記実施形態の係合機構の代わりに、スナップフィット方式の係止機構を用いてもよい。係止機構の例としては、(a)図示しないが、収容蓋の開口端部の内壁部に設けられた凹部と、収容蓋の内側に底部から突出した突出部の外壁側に設けられた凸部と、が係止してなるもの、(b)図示しないが、収容蓋の開口端部の内壁側に設けられた凸部と、収容蓋の内側に底部から突出した突出部の外壁側に設けられた凹部と、が係止してなるもの、(c)図示しないが、収容蓋の径より大きい底部の突出部(第2貫通孔21cがない点で相違している以外は上記実施形態と同じもの)の内壁側に設けられた凸部と、収容蓋の開口端部の外壁側に設けられた凹部と、が係止してなるもの、(d)図示しないが、収容蓋の径より大きい底部の突出部(第2貫通孔21cがない点で相違している以外は上記実施形態と同じもの)の内壁側に設けられた凹部と、収容蓋の開口端部の外壁側に設けられた凸部とが係止してなるもの、などが挙げられる。なお、ここでの凸部は連続した環状の突起であってもよいし、独立した棒状の突起であってもよい。また、ここでの凹部は、凸部が環状の突起の場合、環状の溝部であり、凸部が独立した棒状の突起である場合は、環状の溝部でも、独立した窪みであってもよい。
【0060】
また、上記実施形態では、基台2の一部が収容蓋18の外側に位置するように構成されたものであったが、基台2全体が収容蓋18の内側に位置するように構成されていてもよい。
【0061】
また、上記実施形態では動力源としてガス発生器を採用したが、摺動部材がシリンダ内を推進するための駆動力を当該摺動部材に付与することが可能なものであればその構成は限定されるものではなく、たとえば、バネ等の弾性体、又は、ガスボンベによる圧力を用いたものなどを採用してもよい。
【0062】
また、上記実施形態では、収容蓋18を円筒状に形成したが、これに限定されるものではなく、たとえば四角筒のような他の形状に形成してもよい。
【0063】
また、上記実施形態において、射出物としてパラシュート又はパラグライダーを採用する場合、当該パラシュート又はパラグライダーがパッキングされていてもよい。なお、当該パッキングは作動時に破れるまたは剥がれるように構成されている。
【0064】
さらに、上記実施形態では、射出物として、パラシュート又はパラグライダーを挙げたが、これに限らず、揚力発生部材を含むものを射出物として射出してもよい。揚力発生部材としては、たとえば、パラフォイル、ロガロ型パラシュート、シングルサーフェース型パラシュート、飛行機の翼、プロペラ、バルーン等が挙げられる。また、揚力発生部材がコントロールラインを有する場合、安全装置は、コントロールラインを利用して、射出した揚力発生部材の傾斜角度の変更などを行うことができる操舵機構を備えておくことが望ましい。この操舵機構は、たとえば、揚力発生部材に連結された複数のコントロールラインをそれぞれ巻き取る複数のリールと、これらのリールの動力となるモータと、を備えたものであり、モータの駆動により、コントロールラインを巻き取ったり、出したりすることで、適宜、揚力発生部材を引っ張ったり、引っ張りを緩めたりすることができる。
【0065】
また、パラシュート又はパラグライダーの代わりに、ネット(網)を射出することが可能な安全装置を備えた飛行体としてもよい。これにより、タイミングを合わせて、フックまたは突起物などに向けてネットを射出すれば、当該フックまたは突起物に飛行体を引っ掛けることができる。その結果として、飛行体が地面へ落下衝突することを防止できる。また、パラシュート又はパラグライダーの代わりに、医薬品、荷物、などを射出することができるものであってもよい。
【0066】
また、アクチュエータによって、収縮させたまたは折り畳んだ浮き輪(フロート)を駆動機構(ガス発生器などを含む膨張装置など)とともに射出し、駆動機構によって当該浮き輪を膨張展開させることが可能な安全装置を備えた飛行体としてもよい。これにより、飛行体が水没することを防止できるととともに、飛行体が墜落した際の回収場所の目印とすることができる。
【0067】
また、アクチュエータによって、収縮させたまたは折り畳んだ浮き輪(フロート)およびパラシュートを駆動機構(ガス発生器などを含む膨張装置など)とともに射出し、駆動機構によって当該浮き輪およびパラシュートを展開させることが可能な安全装置を備えた飛行体であってもよい。これにより、飛行体の墜落時の落下速度を低減させるととともに、飛行体が水没することを防止でき、さらに飛行体が墜落した際の回収場所の目印とすることができる。
【0068】
また、アクチュエータによってパラシュートを駆動機構(駆動部を備えた切断装置など)とともに射出し、当該パラシュートが展開した後に、駆動機構によって当該パラシュートと飛行体とを連結している複数の連結部材のうち一部を切断し、飛行体の機体の重心をずらして横向きにして落下させ、その後、飛行体の落下側の側面に設けられているエアバッグ装置を用いて地面などへの衝突の衝撃を緩和することが可能な安全装置を備えた飛行体としてもよい。
【0069】
また、アクチュエータによって、いわゆるパラモーターを駆動機構(電源などの駆動部を含む)とともに射出し、パラシュートまたはパラグライダーが完全に展開した後に、駆動機構によってモータを駆動させてプロペラを回転させることが可能な安全装置を備えた飛行体としてもよい。これにより、パラシュートまたはパラグライダーがプロペラに絡まることがない。なお、パラモーターとは、パラシュートまたはパラグライダーのハーネス部分に動力(モーターによるプロペラ回転機など)を設けて、推力を得て飛行可能なものである。
【0070】
また、アクチュエータによって音声発生装置を駆動機構(電源などの駆動部を含む)とともに射出し、駆動機構によって飛行体の墜落時に当該音声発生装置を作動させ、周囲に危険を報知することが可能な安全装置を備えた飛行体としてもよい。
【0071】
また、アクチュエータによって照明装置(フラッシュライトなど)を駆動機構(電源などの駆動部を含む)とともに射出し、駆動機構によって飛行体の墜落時に当該照明装置を作動させ、周囲に危険を報知することが可能な安全装置を備えた飛行体としてもよい。
【0072】
また、アクチュエータによって消火器を駆動機構(電源などの駆動部を含む)とともに射出し、駆動機構によって飛行体の墜落時に当該消火器を作動させて、飛行体の機体および周囲に消火剤を噴霧可能な安全装置を備えた飛行体としてもよい。
【0073】
また、アクチュエータによって、予め射出可能に搭載しておいたパラシュート付き搭載物(たとえば高価な装置類)を駆動機構とともに射出し、駆動機構によって当該パラシュート付き搭載物のパラシュートを展開させる安全装置を備えた飛行体としてもよい。これにより、当該パラシュート付き搭載物を重点的に保護することができる。
【0074】
また、アクチュエータによって、予め射出可能に搭載しておいたエアバッグ装置付き搭載物(たとえば高価な装置類)を駆動機構(ガス発生器などを含む膨張装置など)とともに射出し、駆動機構によって当該エアバッグ装置付き搭載物のエアバッグを膨張展開させる安全装置を備えた飛行体としてもよい。これにより、当該エアバッグ装置付き搭載物を重点的に保護することができる。
【0075】
また、アクチュエータによって救難信号送信装置を駆動機構(電源などの駆動部を含む)とともに射出し、駆動機構によって飛行体の墜落時に当該救難信号送信装置を作動させて、救難信号を外部に送信することが可能な安全装置を備えた飛行体としてもよい。これにより、飛行体が墜落した場合、墜落地点を特定することができる。
【0076】
また、アクチュエータによってパラシュート付きブラックボックス(フライトレコーダーなど)を駆動機構(ガス発生器などを含む膨張装置など)とともに射出し、駆動機構によって飛行体の墜落時に当該パラシュート付きブラックボックスのパラシュートを展開させる安全装置を備えた飛行体としてもよい。これにより、当該パラシュート付きブラックボックスを重点的に保護することができる。その結果として、飛行データを保護することができる。
【符号の説明】
【0077】
1 アクチュエータ
2 基台
2A 筒状部材
2B フランジ部
2a、18a1、18a2、21g、25 穴部
2c 挿入口
10 第2摺動部材
10a 溝部
11 シール部材
13 ストッパー
14 シリンダ
16 射出物
17 ガス発生器
17b 電極
18 収容蓋
18a 天板部
18b 側部
18b1 第1貫通孔
18b2 破断可能部
18c、118c、218c 円盤部
18d、118d、218d 第1摺動部材
21 底部
21a 突出部
21b 受け部材
21c、21d 第2貫通孔
21e 補強部材
21f 筒状突起部
22 ピン部材
22a ヘッド部
22b 棒状部
23、28 ボルト
24 ナット
30 飛行体
31 機体
33 脚部
41、42、43 連結部材
100 安全装置
130 ネジ
240 接着剤層
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7