(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024040090
(43)【公開日】2024-03-25
(54)【発明の名称】暗号化記憶媒体
(51)【国際特許分類】
H04L 9/08 20060101AFI20240315BHJP
G06F 21/62 20130101ALI20240315BHJP
【FI】
H04L9/08 B
G06F21/62
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2022157125
(22)【出願日】2022-09-12
(71)【出願人】
【識別番号】522385968
【氏名又は名称】伊東 知哲
(72)【発明者】
【氏名】伊東 知哲
(57)【要約】
【課題】携帯型記憶媒体を盗難、紛失などの事故に対し、遠隔操作により使用不可能にし、情報流出を防ぐ機器を提供する。
【解決手段】データを暗号化し保存する携帯型記憶媒体において、内蔵する移動体通信機能を用い、本体内には暗号鍵を保持せずに遠隔地にあるサーバーより暗号鍵をダウンロードし、復号化を行う。盗難や紛失が起きた際にはサーバー側の暗号鍵をダウンロード不可能にすることによって、携帯型記憶媒体のデータを復号化することは出来なくなる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内蔵する移動体通信機能により、遠隔地にあるサーバーに暗号鍵が記録され、電源投入と共に通信開始し、サーバーに権限が許可されたときのみ暗号鍵がダウンロードされ、記憶媒体の復号化が可能となる暗号化記憶媒体。
【請求項2】
電源断時は暗号鍵が本体内に保持されず、電源投入と同時に本体内に内蔵された移動体通信機能を用いた通信回線を通じてのみ暗号鍵を使用出来る暗号化記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、USBメモリ、ポータブルハードディスクといった携帯型記憶媒体において、紛失、盗難といった事象が起きた場合に、記憶媒体の情報読み取りが不可能になる機器に関する。
【背景技術】
【0002】
パソコンのデータのやりとりにおいて、物理的な方法として、USB接続型記憶媒体が多く用いられている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
携帯型記憶媒体に紛失、盗難などの事象が起きた場合、遠隔操作により使用不可能になる。
【0004】
遠隔操作によって使用不可能になった記憶媒体を分解し、メモリチップから直接データを読み出した場合も、全てのデータは暗号化されており、復号化するための暗号鍵はデバイス内に存在せず、復号化することが極めて困難な状態となり、情報流出を防ぐことが出来る。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明における携帯型記憶媒体の暗号鍵は移動体通信を通じてアクセスするサーバー上に存在し、携帯型記憶デバイス内の揮発メモリに一時的に存在することは出来るが、電源断と同時に揮発、消去される。
【0006】
サーバー側で暗号鍵の受け渡しを禁止するだけで記憶媒体の使用が不可能になり、また分解などを通じてデータの読み取りを試みても、全てのデータは暗号化されており、前述の通り暗号鍵は本体内に存在せず復号化することは困難になる。
【発明の効果】
【0007】
携帯型記憶媒体が盗難、紛失した際に起こりうる情報流出発生を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【発明を実施するための形態】
【0009】
暗号化記憶装置の記憶媒体、移動体通信部、暗号処理演算部を一つの筐体におさめ、ホストデバイスとの通信のためのケーブル接続部を設ける。
【産業上の利用可能性】
【0010】
データ流出が許されない個人情報などを外部保存しなければならない場合、紛失や盗難のような事故にあった場合も迅速なデータ保全が行えるため、秘密情報の管理に広く使われる可能性がある。