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特開2024-4017情報処理装置、情報処理システムおよび情報処理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024004017
(43)【公開日】2024-01-16
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理システムおよび情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   H04M 3/50 20060101AFI20240109BHJP
   H04M 11/00 20060101ALI20240109BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20240109BHJP
【FI】
H04M3/50 A
H04M11/00 302
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022103440
(22)【出願日】2022-06-28
(71)【出願人】
【識別番号】521077624
【氏名又は名称】株式会社IVRy
(74)【代理人】
【識別番号】100105784
【弁理士】
【氏名又は名称】橘 和之
(72)【発明者】
【氏名】奥西 亮賀
(72)【発明者】
【氏名】小瀬 敦也
(72)【発明者】
【氏名】町田 雄一郎
(72)【発明者】
【氏名】島筒 耕平
【テーマコード(参考)】
5K201
5L049
【Fターム(参考)】
5K201AA09
5K201BC14
5K201CA10
5K201CB05
5K201CB13
5K201CC02
5K201DC02
5K201EC06
5L049CC12
(57)【要約】
【課題】コンテンツに対応する電話番号に電話があったときに、オペレータによる電話の対応を必要とすることなく、その電話がコンテンツを実際に利用した者によるものであるか否かを判別できるようにする。
【解決手段】情報処理サーバ2は、一のWebサーバ4からコードの応答要求があったときに、その時点で有効な他のコードの何れとも値が重複しないコードを生成し、生成したコードを当該一のWebサーバ4に応答すると共に、生成したコードを一定時間の間有効なものとして記憶する一方、任意のWebサーバ4のWebサイトに対応する電話番号に対して電話があったときに行われたコードの入力を促す自動音声案内に応じて入力された入力情報の値を取得し、取得した入力情報の値がその時点で有効なコードの何れかの値と一致するかどうかを判別する情報処理部10を備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツを提供するクライアントのうち一のクライアントからコードの応答要求があったときに、その時点で有効な他のコードの何れとも値が重複しないコードを生成し、生成したコードを当該一のクライアントに応答すると共に、生成したコードを一定時間の間有効なものとして記憶する一方、
任意のコンテンツに対応する電話番号に対して電話があったときに行われたコードの入力を促す自動音声案内に応じて入力された入力情報の値を取得し、取得した前記入力情報の値がその時点で有効なコードの何れかの値と一致するかどうかを判別する情報処理部を備える
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記情報処理部は、
一のクライアントから管理IDの通知と共にコードの応答要求があったときに、コードを生成して応答すると共に、生成したコードを一定時間の間有効なものとして、管理IDと対応付けて記憶する一方、
任意のコンテンツに対応する電話番号に対して電話があったときに前記入力情報の値と何れかのコードの値とが一致すると判定した場合、前記入力情報の値が一致したコードに対応付けられている管理IDと、かかってきた電話に関する情報とを対応付けて記憶する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記情報処理部は、管理IDと、発信側の電話番号を示す情報とを対応付けて記憶する
ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記情報処理部は、管理IDと、コードの入力後に行われた電話自動応答に対する発信者のアクションを示す情報とを対応付けて記憶する
ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記情報処理部は、管理IDと、前記入力情報の値と何れかのコードの値とが一致すると判定したタイミングを示す情報およびかかってきた電話が終了したタイミングを示す情報の少なくとも一方とを対応付けて記憶する
ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記情報処理部は、管理IDの通知と共に情報の応答要求があったときに、通知された管理IDと対応付けられた情報を応答する
ことを特徴とする請求項2から5の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記情報処理部は、
一のコンテンツに対応する電話番号に電話があったときに前記入力情報の値と何れかのコードの値とが一致すると判定した場合、当該一のコンテンツに対応する電話番号を示すコンテンツ電話番号情報と対応付けて、発信側の電話番号を示す情報を記憶する一方、
任意のコンテンツに対応する電話番号に電話があったときに、発信側の電話番号を取得し、取得した発信側の電話番号の値が、コンテンツ電話番号情報と対応付けられた発信側の電話番号を示す情報の何れかの値と一致するか否かを判別する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
コンテンツを提供する1つ以上のクライアントと、クライアントと通信可能な情報処理装置とを備える情報処理システムであって、
前記情報処理装置は、
一のクライアントからコードの応答要求があったときに、その時点で有効な他のコードの何れとも値が重複しないコードを生成し、生成したコードを当該一のクライアントに応答すると共に、生成したコードを一定時間の間有効なものとして記憶する一方、
任意のコンテンツに対応する電話番号に対して電話があったときに行われたコードの入力を促す自動音声案内に応じて入力された入力情報の値を取得し、取得した前記入力情報の値がその時点で有効なコードの何れかの値と一致するかどうかを判別する情報処理部を有する
ことを特徴とする情報処理システム。
【請求項9】
情報処理装置の情報処理部が、コンテンツを提供するクライアントのうち一のクライアントからコードの応答要求があったときに、その時点で有効な他のコードの何れとも値が重複しないコードを生成し、生成したコードを当該一のクライアントに応答すると共に、生成したコードを一定時間の間有効なものとして記憶するステップと、
前記情報処理装置の前記情報処理部が、任意のコンテンツに対応する電話番号に対して電話があったときに行われたコードの入力を促す自動音声案内に応じて入力された入力情報の値を取得し、取得した前記入力情報の値がその時点で有効なコードの何れかの値と一致するかどうかを判別するステップとを含む
ことを特徴とする情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理システムおよび情報処理方法に関し、特に、コンテンツに関する問い合わせの電話に対応する処理を実行する情報処理装置、当該情報処理装置を含む情報処理システムおよび当該情報処理装置による情報処理方法に用いて好適なものである。
【背景技術】
【0002】
現在、インターネット上で商品の販売や、役務の提供、施設の利用予約、会社の紹介などに関する種々なWebサイト(コンテンツ)、その他のWebメディアが提供されている。この他、各種端末にインストールされたアプリケーションの機能により様々なコンテンツが提供されたり、動画配信サービス等の各種コンテンツ配信(提供)サービスにより様々なコンテンツが提供されている。コンテンツのうちWebサイトの提供に関して、例えば特許文献1には、商品または役務の提供を申し込むための申込フォームと広告記事とを含むWebページを生成するウェブページ提供装置が記載されている。ここでコンテンツ(例えばWebサイトのWebページ)には、電話による問合せのための電話番号が表示されることがある。コンテンツの提供を受ける者は、必要に応じてコンテンツに表示された電話番号に電話をかけることによって、電話による問い合わせを行うことが可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-030484号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
コンテンツに電話番号を表示するシステムでは、コンテンツに表示した電話番号に電話があったときに、その電話がコンテンツを実際に利用した者によるものであるか否かを判別したいとするニーズがある。これによりコンテンツを利用した者による電話かどうかに応じて対応を変更することが可能となるからである。従来、上記ニーズに応えるため、電話番号があったときにまずオペレータが電話に対応し、発信者に対して口頭で問い合わせを行ってコンテンツを利用したか否か(例えば所定のWebページを閲覧したか否か)を判断する、ということが行われていた。この場合、コンテンツを実際に利用した者による電話かどうかを判別するためにオペレータが必要になり、コストの増大につながるという問題があった。
【0005】
本発明は、このような問題を解決するために成されたものであり、コンテンツに対応する電話番号に電話があったときに、オペレータによる電話の対応を必要とすることなく、その電話がコンテンツを実際に利用した者によるものであるか否かを判別できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記した課題を解決するために、本発明では、コンテンツを提供するクライアントからコードの応答依頼があったときに、その時点で有効な他のコードの何れとも値が重複しないコードを生成し、生成したコードをクライアントに応答すると共に、生成したコードを一定時間の間有効なものとして記憶する。その一方で本発明は、コンテンツに対応する電話番号に対して電話があったときに行われたコードの入力を促す自動音声案内に応じて入力された入力情報の値を取得し、取得した入力情報の値がその時点で有効なコードの何れかの値と一致するかどうかを判別するようにしている。
【発明の効果】
【0007】
上記のように構成した本発明によれば、クライアントからの応答要求に応じて、その時点で有効な他のコードの何れとも値が重複しないコードを生成し、生成したコードをクライアントに応答すると共に、生成したコードを一定時間の間有効なものとして記憶する。ここで生成したコードは、クライアントの機能により、問合せ用の電話番号(コンテンツに対応する電話番号)と共にコンテンツに表示されることが想定される。そして本発明は、コンテンツに対応する電話番号に対して電話があったときに行われたコードの入力を促す自動音声案内に応じて入力された入力情報の値を取得し、取得した入力情報の値がその時点で有効なコードの何れかの値と一致するかどうかを判別する。
【0008】
ここで、入力情報の値と、その時点で有効なコードの何れかの値とが一致するということは、入力情報の値と一致するコードを発行してから一定時間内に電話があり、しかもそのコードの値を正確に発信者自身が示したということである。従って発信者が実際にコンテンツを利用し、コンテンツに表示されたコードを確認した蓋然性が極めて高いと言える。従って、入力情報の値がその時点で有効なコードの何れかの値と一致するかどうかを判別することによって、コンテンツに対応する電話番号にかかってきた電話がコンテンツを実際に利用した者によるものであるか否かを判別することが可能である。以上を踏まえ、本発明によれば、コンテンツに対応する電話番号に電話があったときに、オペレータによる電話の対応を必要とすることなく、その電話がコンテンツを実際に利用した者によるものであるか否かを判別できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の第1実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。
図2】本発明の第1実施形態に係る情報処理サーバ、端末およびWebサーバの機能構成例を示すブロック図である。
図3】本発明の第1実施形態に係る情報処理サーバ、端末およびWebサーバの動作例を示すフローチャートである。
図4】各種データベースのレコードの内容を示す図である。
図5】Webページの一例を示す図である。
図6】変換後の問合せ用画面の一例を示す図である。
図7】本発明の第1実施形態に係る情報処理サーバの動作例を示すフローチャートである。
図8】認証済データベースの一例を示す図である。
図9】本発明の第1実施形態に係る情報処理サーバおよびWebサーバの動作例を示すフローチャートである。
図10】本発明の第1実施形態の第1変形例に係る情報処理サーバ、端末およびWebサーバの動作例を示すフローチャートである。
図11】本発明の第2実施形態に係る情報処理サーバおよび端末の機能構成例を示すブロック図である。
図12】本発明の第2実施形態に係る情報処理サーバおよび端末の動作例を示すフローチャートである。
図13】情報処理サーバの構成の別例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<第1実施形態>
以下、本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本実施形態に係る情報処理システム1の構成例を示す図である。図1で示すように情報処理システム1は、情報処理サーバ2(特許請求の範囲の「情報処理装置」に相当)と、1つ以上の端末3と、1つ以上のWebサーバ4とを含んで構成されている。情報処理サーバ2、端末3およびWebサーバ4は共に、インターネット、電話網、その他の通信網を含むネットワークNに接続可能である。
【0011】
端末3は、ユーザが使用するコンピュータであり、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等の表示装置5が接続されるか、或いは、表示装置5を備えて構成されている。本実施形態では、ユーザとは、Webサーバ4が提供するWebサイトを訪問し得る者を意味する。端末3はブラウザが搭載されているコンピュータであれば、そのタイプはどのようなものであってもよく、例えばデスクトップ型コンピュータ、ノート型コンピュータ、タブレット型コンピュータ(いわゆるスマートフォンを含む)を端末3として機能させることができる。図1では、無数に存在する端末3のうち数個の端末3を例示的に示している。
【0012】
Webサーバ4は、Webサイトを提供するサーバであり、本実施形態では特に情報処理サーバ2が提供するサービス(後述)の提供を受けるサーバを意味する。Webサーバ4が提供するWebサイトの内容は限定されない。Webサイトは例えば、オンラインショッピング用のサイトや、施設の予約サイト、乗り物の予約サイト、イベントの申込みサイト、ブログサイト、ポータルサイト等である。図1では、1つのWebサーバ4を1つのブロックで表しているが、Webサーバ4は単一のサーバ装置である必要はなく、例えば複数のサーバ装置により構成されてもよく、また所定のシステムの一部であってもよい。また1つのWebサーバ4が複数のWebサイトを提供する構成でもよい。図1では、無数に存在するWebサーバ4のうち数個のWebサーバ4を例示的に示している。本実施形態では、Webサーバ4が特許請求の範囲の「クライアント」に相当する。また、Webサーバ4が提供するWebサイト(Webサイトを構成する1つ以上のWebページを含む概念)が特許請求の範囲の「コンテンツ」に相当する。
【0013】
情報処理サーバ2は、端末3およびWebサーバ4をクライアントとするサーバである。情報処理サーバ2は、後述する各種サービスを提供する。なお図1では、情報処理サーバ2を1つのブロックで表しているが、情報処理サーバ2は単一のサーバ装置である必要はなく、例えば複数のサーバ装置により構成されてもよく、また所定のシステムの一部であってもよい。
【0014】
図2は、情報処理サーバ2、端末3およびWebサーバ4の機能構成例を示すブロック図である。図2で示すように、情報処理サーバ2は機能構成として、情報処理部10および通信部11を備えている。また端末3は機能構成として、端末制御部12および端末通信部13を備えている。またWebサーバ4は機能構成として、Webサーバ制御部14およびWebサーバ通信部15を備えている。
【0015】
上記機能ブロック10~15は、ハードウェア、DSP(Digital Signal Processor)、ソフトウェアの何れによっても構成することが可能である。例えばソフトウェアによって構成する場合、上記機能ブロック10~15は、実際にはコンピュータのCPU、RAM、ROM等を備えて構成され、RAMやROM、ハードディスクまたは半導体メモリ等の記録媒体に記憶されたプログラムが動作することによって実現される。情報処理サーバ2は記憶媒体として、記憶部17を備えている。Webサーバ4は記憶媒体として、Webサーバ記憶部18を備えている。
【0016】
情報処理サーバ2の通信部11は、ネットワークNに接続された機器と所定のプロトコルに従って通信する。以下、情報処理サーバ2によるネットワークNを介した通信は、通信部11により適切に行われるものとして詳細な説明を省略する。端末3の端末通信部13は、ネットワークNに接続された機器と所定のプロトコルに従って通信する。以下、端末3によるネットワークNを介した通信は、端末通信部13により適切に行われるものとして詳細な説明を省略する。Webサーバ4のWebサーバ通信部15は、ネットワークNに接続された機器と所定のプロトコルに従って通信する。以下、Webサーバ4によるネットワークNを介した通信は、Webサーバ通信部15により適切に行われるものとして詳細な説明を省略する。
【0017】
以下、複数のシーンに分けて情報処理サーバ2の動作(情報処理サーバ2と連携して行われる他の装置の動作も含む)について説明する。
【0018】
<認証シーン>
まず認証シーンについて説明する。認証シーンにおいて情報処理サーバ2は、以下の処理を実行する。すなわち情報処理サーバ2の情報処理部10は、一のWebサーバからコードの応答要求があったときに、その時点で有効な他のコードの何れとも値が重複しないコードを生成し、生成したコードを当該一のWebサーバに応答すると共に、生成したコードを一定時間の間有効なものとして記憶する。また情報処理サーバ2の情報処理部10は、一のWebサーバからセッションID(アクセスID)の通知と共にコードの応答要求があったときに、コードを生成して応答すると共に、生成したコードを一定時間の間有効なものとして、セッションIDと対応付けて記憶する。
【0019】
以下、フローチャートを用いて認証シーンにおける情報処理サーバ2、端末3およびWebサーバ4の動作例について説明する。
【0020】
図3は、認証シーンにおける情報処理サーバ2の動作(情報処理方法)の説明に利用するフローチャートである。図3においてフローチャートFAは端末3の動作を、フローチャートFBはWebサーバ4の動作を、フローチャートFCは情報処理サーバ2の動作をそれぞれ示している。以下の認証シーンの説明において(後述する問合せシーンおよび情報提供シーンについても同様)、処理を行う主体となるWebサーバ4を特に「注目Webサーバ4-1」といい、注目Webサーバ4-1が提供するWebサイトを「注目Webサイト」という。また、処理を行う主体となる端末3を特に「注目端末3-1」といい、注目端末3-1を使用するユーザを「注目ユーザ」という。
【0021】
図3のフローチャートFAで示すように、注目ユーザは、自身が使用する注目端末3-1のブラウザを立ち上げ、注目Webサーバ4-1の注目Webサイト(所定のURL)へのアクセスを指示する(ステップSX1)。当該指示に応じて注目端末3-1の端末制御部12は、ブラウザの機能により注目Webサイトにアクセスする(ステップSA1)。注目Webサーバ4-1のWebサーバ制御部14は、注目Webサイトへのアクセスがあると、Webページを表示させるための表示用ファイル(HTMLファイル、その他のデータ)を注目端末3-1に応答する(ステップSB1)。その際、Webサーバ制御部14は、セッションIDを生成(発行)し、注目端末3-1に送信する(ステップSB1)。
【0022】
注目端末3-1の端末制御部12は、表示用ファイルを受信し、受信した表示用ファイルに基づいてブラウザの機能によりWebページを表示装置5に表示する(ステップSA2)。同時に端末制御部12は、セッションIDを受信し、受信したセッションIDをブラウザの機能により所定の記憶領域に記憶する(ステップSA2)。セッションIDは、特許請求の範囲の「管理ID」に相当する。
【0023】
以下ではWebサーバ4(当然、注目Webサーバ4-1を含む)のWebサーバ制御部14から送信された表示用ファイルに基づいて「端末3の表示装置5」に表示された各種画面に対する操作の検出、各種画面へ入力された情報の取得、各種画面の動的な変更、その他の画面に関する各種処理は、CGI、JavaScript(登録商標)、Ajax、DHTML、その他の既存の技術を用いてWebサーバ制御部14により適切に実行されるものとし、詳しい説明は行わない。またWebサーバ4(当然、注目Webサーバ4-1を含む)のWebサーバ制御部14が表示用ファイルを端末3に送信し、表示用ファイルに基づく画面(Webページ)を端末3の表示装置5に表示させることを「Webサーバ制御部14(或いはWebサーバ4)が画面(或いはWebページ、或いはユーザインタフェイス)を端末3の表示装置5に表示する」、或いは単に「Webサーバ制御部14(或いはWebサーバ4)が画面(或いはWebページ、或いはユーザインタフェイス)を表示する」のように表現することがある。
【0024】
Webサイトは通常、複数のWebページを含んで構成されている。図3のフローチャートでは示されていないが、最初に注目WebサイトのWebページが注目端末3-1の表示装置5に表示された後、注目ユーザは、注目Webサイト内でWebページを自由に遷移させることができる。注目Webサーバ4-1のWebサーバ制御部14は、セッションが終了するまでの間、注目ユーザのアクセスログを記録する。アクセスログは例えば、セッションが開始された日時を示す情報や、セッションが終了した日時を示す情報、Webページがどのように遷移されたかを示す情報、各Webページの滞在時間等を含む。ただしここで示した情報はあくまで一例であり、アクセスログに他の情報が含まれていてもよい。
【0025】
注目Webサーバ4-1のWebサーバ制御部14は、セッションが終了したときにWebサーバ記憶部18に記憶されたセッション管理データベース20に1件のレコードを生成する。図4(A)は、セッション管理データベース20の1件のレコードの内容の一例である。図4(A)で示すように、セッション管理データベース20の1件のレコードは、発行セッションIDと、アクセスログデータと、受取電話関連データとを含んでいる。注目Webサーバ4-1のWebサーバ制御部14は、生成したレコードについて、発行セッションIDの値をステップSB1で発行したセッションIDの値とし、アクセスログデータを、セッションが接続されている期間に記録したアクセスログが記述された記述データとする。また注目Webサーバ4-1のWebサーバ制御部14は、受取電話関連データをヌル値とする。
【0026】
図5は、注目Webサーバ4-1が提供するWebサイトの1つのWebページの一例を示す図である。図5で示すように本実施形態ではWebページ上に問合せ用画面21が表示される。問合せ用画面21には、コード取得ボタン22が表示されると共に、「電話による問い合せを希望する場合には、コード取得ボタン22を選択し、コード(図5では、「お客様番号」と表現されている)を取得する必要がある」旨の情報が表示されている。なお問合せ用画面21は、注目Webサイトの全てのWebページに表示される必要はなく、一部のWebページに表示される構成でもよい。
【0027】
注目ユーザは、注目Webサイトに関し、電話による問合せを行うことを希望する場合、問合せ用画面21のコード取得ボタン22を選択する(ステップSX2)。ユーザによりコード取得ボタン22が選択されると、注目端末3-1の端末制御部12は、コード取得ボタン22が選択されたことを注目Webサーバ4-1に通知する(ステップSA3)。図3のフローチャートFBで示すように、ステップSA3の通知を受けた注目Webサーバ4-1のWebサーバ制御部14は、情報処理サーバ2にステップSB1で発行したセッションIDを通知すると共に、コードの応答要求を行う(ステップSB2)。これと併せて注目Webサーバ4-1のWebサーバ制御部14は、注目WebサイトのWebサイトIDを情報処理サーバ2に通知する(ステップSB2)。WebサイトIDは、Webサイトごとに一意に割り振られた識別情報である。
【0028】
図3のフローチャートFCで示すように、情報処理サーバ2の情報処理部10は、セッションID、WebサイトIDおよびコードの応答要求を受信する(ステップSC1)。次いで情報処理部10は、以下のルールでコードを生成する(ステップSC2)。すなわち情報処理部10は、「コードの応答要求を受けた時点において有効な他のコードの何れとも値が重複しない6桁の数字からなる」コードを生成する。例えば、コードの応答要求を受けた時点において、有効なコードとして、3つのコードC1、C2、C3が存在し、コードC1の値が「111111」、コードC2の値が「222222」、コードC3の値が「333333」であったとする。この場合、情報処理部10は、「111111」、「222222」および「333333」以外の値のコードを生成する。
【0029】
コードの生成に関し、例えば情報処理部10は、ランダム関数を用いてコードの仮の値を生成し、当該仮の値が、その時点で有効な他のコードの値と重複していないかどうかを判別し、重複していなければ仮の値を最終的なコードの値と決定する一方、重複している場合は、仮の値を改めて生成する、といった処理を行ってコードを生成する。ただしコードを生成する方法は、上述したルールに従うものであれば何でもよい。また、本実施形態ではコードの桁数を6桁としているが、コードの桁数は6桁に限られるものではない。
【0030】
次いで情報処理部10は、記憶部17に記憶されたコード関連データベース23に1件のレコードを生成する(ステップSC3)。図4(B)は、コード関連データベース23の1件のレコード内容を示している。図4(B)で示すようにコード関連データベース23の1件のレコードは、受取セッションIDと、生成コードと、有効判定フラグと、認証成功判定フラグと、電話関連データとを含んでいる。電話関連データは、発信側電話番号情報と、認証成功日時情報と、電話終了日時情報と、ユーザ電話アクション情報とを含んでいる。情報処理部10は、生成したレコードにおいて、受取セッションIDの値をステップSC1で受信したセッションIDの値とし、生成コードの値をステップSC2で生成したコードの値とする。また情報処理部10は、有効判定フラグについて、コードが有効であることを示す値(以下「有効値」という。例えば「1」)とする。また情報処理部10は、認証成功判定フラグについて、認証が未だ成功していないことを示す値(以下「未成功値」という。例えば「0」)とする。情報処理部10は、電話関連データに含まれる各情報(発信側電話番号情報、認証成功日時情報、電話終了日時情報およびユーザ電話アクション情報)をヌル値とする。
【0031】
情報処理部10は、コードを生成したタイミング(なおコードの生成と、コード関連データベース23のレコードの生成はほぼ同じタイミングで行われる)から、5分間(一定時間)の間、生成したコードを有効なものとする。具体的な処理としては、情報処理部10は、コードを生成したタイミング(このタイミングでは、コードに対応するレコードの有効判定フラグは有効値である)からの時間の経過を監視する。情報処理部10は、当該タイミングから5分が経過したときに、コードに対応するレコードの有効判定フラグを有効値から、コードが無効であることを示す値(以下「無効値」という)へと更新する。つまり有効判定フラグは、コードが生成されてから5分間だけ有効値をとり、有効判定フラグが有効値の間、コードは有効なものとして取り扱われる。以上の通り情報処理部10は、生成したコードを一定時間の間有効なものとして、セッションIDと対応付けて記憶する。なお本実施形態では、コードが有効な時間を「5分」としているが、コードが有効な時間は5分に限られるものではない。
【0032】
ステップSC3でレコードを生成した後、情報処理部10は、生成したコード、および、注目Webサイトに対応する電話番号を示す情報(以下「注目Webサイト電話番号情報」という)を注目Webサーバ4-1に応答する(ステップSC4)。ここでWebサイトごとに、問合せに利用される電話番号(ただし、目的は問合せだけに厳密に限定されるものではない)が予め割り当てられている。電話番号は、適切な手続きを経て取得された上、各Webサイトに割り当てられる。記憶部17には、Webサイトごとに、Webサイトを識別するWebサイトIDと、Webサイトに対応する電話番号を示す情報とを対応付けたテーブル(以下「電話番号テーブル」という)が記憶されている。情報処理部10は、電話番号テーブルを参照し、当該テーブルにおいてステップSC1で受信したWebサイトIDと対応付けられた電話番号を、注目Webサイトに対応する電話番号として特定する。
【0033】
なお本実施形態では、Webサーバ4から情報処理サーバ2に対してWebサイトIDを通知する構成であるが、以下の構成でもよい。すなわち情報処理サーバ2の情報処理部10が、Webサーバ4からアクセスがあったときに、アクセス元のURLを参照してWebサイトが何であるかを特定する(つまりWebサイトIDを特定する)構成でもよい。
【0034】
図3のフローチャートFBで示すように注目Webサーバ4-1のWebサーバ制御部14は、コードおよび注目Webサイト電話番号情報を受信する(ステップSB3)。次いでWebサーバ制御部14は、ステップSB3で受信したコードおよび注目Webサイト電話番号情報に基づいて、問合せ用画面21の内容の変更のために必要なデータを送信し、問合せ用画面21の内容の変更を指示する(ステップSB4)。
【0035】
図3のフローチャートFAで示すように端末3の端末制御部12は、問合せ用画面21の内容を変更する(ステップSA4)。図6は、変更後の問合せ用画面21の一例を示す図である。図6で示すように、変更後の問合せ用画面21には、注目Webサイト電話番号情報(図6では「電話番号:050-XXXX-XXXX」と表現されている」)、および、コード(図6では「お客様番号」と表現されている)が表示されている。更に変更後の問合せ用画面21には、「音声案内に従ってコード(お客様番号)を入力する必要がある」旨の情報が表示されている。更に変更後の問合せ用画面21には、「コード(お客様番号)の有効期限が「5分」である」旨の情報が表示されている。更に変更後の問合せ用画面21には、「過去に注目Webサイトに対応する電話番号に対して電話による問い合わせを行っている場合には、コード(お客様番号)の入力が不要となる」旨の情報が表示されている。
【0036】
なお本実施形態では、変更後の問合せ用画面21の表示に際し、情報処理サーバ2の情報処理部10が、Webサーバ4に対してWebサイトに対応する電話番号を通知する構成である。しかしながら、各Webサイトに割り当てられた電話番号は動的に変わるものではなく、Webサイトごとに一定である。従ってWebサーバ4が、自身のWebサイトに対応する電話番号を保持し、変更後の問合せ用画面21に表示する構成でもよい。
【0037】
以上が問合せシーンにおける情報処理サーバ2の動作である。このように問合せシーンでは、情報処理サーバ2の機能によって、注目ユーザに対して注目Webサイトに対応する電話番号と、コードとが提示される。
【0038】
<問合せシーン>
次に問合せシーンについて説明する。問合せシーンにおいて情報処理サーバ2は、以下の処理を実行する。すなわち情報処理サーバ2の情報処理部10は、任意のWebサーバのWebサイトに対応する電話番号に対して電話があったときに行われたコードの入力を促す自動音声案内に応じて入力された入力情報の値を取得し、取得した入力情報の値がその時点で有効なコードの何れかの値と一致するかどうかを判別する。また情報処理部10は、任意のWebサーバのWebサイトに対応する電話番号に対して電話があったときに入力情報の値と何れかのコードの値とが一致すると判定した場合、入力情報の値が一致したコードに対応付けられているセッションIDと、かかってきた電話に関する情報とを対応付けて記憶する。
【0039】
また情報処理部10は、セッションIDと、発信側の電話番号を示す情報とを対応付けて記憶する。また情報処理部10は、セッションIDと、コードの入力後に行われた自動音声案内に対する発信者のアクションを示す情報とを対応付けて記憶する。また情報処理部10は、セッションIDと、入力情報の値と何れかのコードの値とが一致すると判定したタイミングを示す情報およびかかってきた電話が終了したタイミングを示す情報の少なくとも一方とを対応付けて記憶する。
【0040】
また情報処理部10は、一のWebサーバのWebサイトに対応する電話番号があったときに入力情報の値と何れかのコードの値とが一致すると判定した場合、当該一のWebサーバのWebサイトに対応する電話番号を示すWebサイト電話番号情報と対応付けて、発信側の電話番号を示す情報を記憶する一方、任意のWebサーバのWebサイトに対応する電話番号に電話があったときに、発信側の電話番号を取得し、取得した発信側の電話番号の値が、Webサイト電話番号情報と対応付けられた発信側の電話番号を示す情報の何れかの値と一致するか否かを判別する。
【0041】
以下、フローチャートを用いて問合せシーンにおける情報処理サーバ2、端末3およびWebサーバ4の動作例について説明する。
【0042】
図7のフローチャートFDは、認証シーンにおける情報処理サーバ2の動作(情報処理サーバ2による情報処理方法)を示すフローチャートである。以下では、図3のステップSA4で表示された変更後の問合せ用画面21を参照した注目ユーザが注目Webサイトに対応する電話番号に電話をかけたものとして、問合せシーンにおける情報処理サーバ2、その他の装置の動作を説明する。
【0043】
ここで情報処理サーバ2は、電話自動応答を行う電話自動応答装置(IVR)としても機能する。情報処理部10は、Webサーバ4の何れかに対応する電話番号に対して電話がかかってきたとき(着信したとき)に、これを検出することが可能である。また情報処理部10は、発信側の電話機のダイヤルキーが操作された場合には、どのダイヤルキーが操作されたかを検出することができる。
【0044】
さてステップSA4で表示された変更後の問合せ用画面21を視認した注目ユーザは、自身が所有する電話機(例えばスマートフォン)により、注目Webサイトに対応する電話番号(問合せ用画面21に表示された電話番号)に電話をかける。すると図7のフローチャートFDで示すように情報処理サーバ2の情報処理部10は、電話の着信を検出し、電話がかかってきた着信側の電話番号、および、電話をかけてきた発信側の電話番号を取得する(ステップSD1)。以下、情報処理サーバ2が検出する電話において発信側の電話番号を「着信側電話番号」といい、着信側の電話番号を「着信側電話番号」という。またステップSD1で取得した着信側電話番号を「取得着信側電話番号」といい、ステップSD1で取得した発信側電話番号を「取得発信側電話番号」という。本例ではステップSD1において情報処理部10は、取得着信側電話番号として注目Webサイトに対応する電話番号を取得し、取得発信側電話番号として注目ユーザの電話機の電話番号を取得する。
【0045】
次いで情報処理部10は、認証済データベース24を参照する(ステップSD2)。図8は、認証済データベース24の一例を示す図である。認証済データベース24は、過去に認証に成功した電話における着信側電話番号および発信側電話番号について、着信側電話番号を示す情報(以下「着信側Webサイト電話番号情報」という)と、発信側電話番号を示す情報(以下「認証済電話番号情報」という)とを対応づけて記憶するデータベースである。すなわち認証済データベース24の1件のレコードは、着信側Webサイト電話番号情報と、認証済電話番号情報とを含む。
【0046】
図8の例において、1件目のレコードRC1は、着信側Webサイト電話番号情報の値が「050-XXXX-XXXX」であり、認証済電話番号情報の値が「090-○○○○-○○○○」である。このレコードRC1は、「050-XXXX-XXXX」というWebサイトに対応する電話番号に対して、「090-○○○○-○○○○」という発信側電話番号から過去に電話があり、しかも認証に成功したことを示している。また4件目のレコードRC4は、着信側Webサイト電話番号情報の値が「050-○○○○-□□□□」であり、認証済電話番号情報の値が「090-△△△△-△△△△」である。このレコードRC4は、「050-○○○○-□□□□」というWebサイトに対応する電話番号に対して、「090-△△△△-△△△△」という発信側電話番号から過去に電話があり、しかも認証に成功したことを示している。認証の成功(或いは失敗)、および、認証済データベース24の各レコードがどのようにして生成されるかについては後に明らかとなる。
【0047】
認証済データベース24の参照後、情報処理部10は、ステップSD1で取得した取得着信側電話番号と取得発信側電話番号との組み合わせに対応するレコードが認証済データベース24に存在するか否かを判別する(ステップSD3)。存在するということは、過去に取得発信側電話番号から取得着信側電話番号に電話がかかってきており、しかも認証に成功したということである。ステップSD1~SD3の処理は、『任意のWebサーバのWebサイトに対応する電話番号に電話があったときに、発信側の電話番号を取得し、取得した発信側の電話番号の値が、Webサイト電話番号情報と対応付けられた発信側の電話番号を示す情報の何れかの値と一致するか否かを判別する』処理に相当する。
【0048】
取得着信側電話番号と取得発信側電話番号との組み合わせに対応するレコードが認証済データベース24に存在しないと判定した場合(ステップSD3:NO)、情報処理部10は、着呼し(ステップSD4)、コード入力音声案内(特許請求の範囲の「コードの入力を促す自動音声案内」に相当)を実行する(ステップSD5)。コード入力音声案内において情報処理部10は、自動音声案内によりコードを入力することを促す音声を出力する。情報処理部10は例えば、「6桁のお客様番号を押して下さい」という文言を音声により出力する。音声案内の音声ファイルは事前に用意される。
【0049】
注目ユーザは、自身の電話機を介してコード入力音声案内を聴取し、その内容を理解し、ダイヤルキー(ソフトウェア的なキーを含む)を操作して、変更後の問合せ用画面21に表示されたコードの値を入力する。ここで入力された値を入力情報という。注目ユーザのミスが無ければ、入力情報の値と、変更後の問合せ用画面21に表示されたコードの値とは一致する。
【0050】
注目ユーザによって入力情報が入力されると、情報処理部10は、入力情報を取得する(ステップSD6)。次いで情報処理部10は、コード関連データベース23を参照する(ステップSD7)。次いで情報処理部10は、コード関連データベース23のレコードのうち、有効判定フラグが有効値のレコードを特定する(ステップSD8)。有効判定フラグが有効値のレコードは、生成されてからの経過時間が5分以内のコードに対応するレコードである。ステップSD8では、1つもレコードが特定されないケース、1つのレコードが特定されるケース、および、2つ以上のレコードが特定されるケースがある。
【0051】
次いで情報処理部10は、ステップSD8で特定したレコードの中に、生成コード(図4(B)参照)の値が、入力情報の値と一致するレコードが存在するか否かを判別する(ステップSD9)。なおステップSD8で1つもレコードが特定されなかった場合、情報処理部10は、ステップSD9でレコードが存在しないと判定する。ここで、「ステップSD8で特定したレコードの中に、生成コードの値が、入力情報の値と一致するレコードが存在“しない”ケース」は、以下の2つの状況の何れかである。1つ目の状況は、電話をかけてきた者(以下「発信者」という)が、注目WebサイトのWebページを見ていない(従って問合せ用画面21を見ておらず、コード(お客様番号)を認識していない)という状況である。この場合、発信者は、正しいコードの値を知らず、コード入力音声案内に応じてでたらめな値を入力するしかなく、上記ケースに至ることになる。なお発信者がでたらめな値を入力し、それが偶然、有効なコード(つまり、現時点から5分以内に発行された6桁の値)と一致する可能性は、ゼロとみなすことができる程に極めて低い。2つ目の状況は、発信者が注目WebサイトのWebページの問合せ用画面21を見て電話しているものの、コードの発行後5分以上経過しているか、発信者が入力を誤ったケースである。
【0052】
一方、「特定したレコードの中に、生成コードの値が、入力情報の値と一致するレコードが存在“する”ケース」は、以下の状況である。すなわち発信者が、実際に注目WebサイトのWebページを閲覧しており(実際にコンテンツを利用しており)、問合せ用画面21を介して正しいコードを認識している状況である。
【0053】
ステップSD6~SD9の処理は、「任意のWebサーバに対応する電話番号に対して電話があったときに行われたコードの入力を促す自動音声案内に応じて入力された入力情報の値を取得し、取得した前記入力情報の値がその時点で有効なコードの何れかの値と一致するかどうかを判別する」処理に相当する。
【0054】
ステップSD9において、特定したレコードの中に、生成コードの値が、入力情報の値と一致するレコードが存在しないと判別した場合(ステップSD9:NO)、情報処理部10は、対応する処理を実行する(ステップSD10)。対応する処理は、注目Webページを閲覧していない(コンテンツを利用していない)発信者に対する処理として適切な処理であればどのようなものでもよい。例えば情報処理部10は、コードが間違っていることを伝える自動音声案内を実行する。この場合、情報処理部10は、認証に成功したと判定しない。
【0055】
一方、ステップSD9において、特定したレコードの中に、生成コードの値が、入力情報の値と一致するレコード(以下「値一致レコード」という)が存在すると判別した場合(ステップSD9:YES)、情報処理部10は、以下の処理を実行する。すなわち情報処理部10は、認証に成功したと判定し、値一致レコードの認証成功判定フラグの値を、認証が成功したことを示す値(以下「成功値」という)へと変更する(ステップSD11)。本例において、コードが発行されてから5分以内に注目ユーザが誤りなく入力情報を入力した場合には、ステップSD11において認証が成功したと判定されることになる。
【0056】
次いで情報処理部10は、認証済データベース24に1件のレコードを生成する(ステップSD12)。1件のレコードは、取得発信側電話番号を示す情報と、取得着信側電話番号を示す情報とが対応付けられたレコードである。ステップSD12により、注目ユーザの電話機の電話番号が、過去に認証に成功したことのある電話番号として、注目Webサイトに対応する電話番号と対応づけて認証済データベース24にて記憶される。
【0057】
なお本実施形態では、認証済データベース24の各レコードの認証済電話番号情報は、発信側の電話番号そのものを示す情報である。このような情報を記憶することについて、必要に応じてユーザへの告知やユーザからの同意の取得等の処置が適切に行われており、法律、その他の取り決めに準じているものとする。ただし、認証済電話番号情報について、暗号化したりスクランブル化したりハッシュ化したりする構成でもよい。以上の点は、コード関連データベース23の各レコードの発信側電話番号情報についても同様である。
【0058】
次いで情報処理部10は、値一致レコードについて、発信側電話番号情報(図4(B))の値(ヌル値)を取得発信側電話番号の値(本例では、注目ユーザの電話機の電話番号)へと更新する(ステップSD13)。更に情報処理部10は、値一致レコードの認証成功日時情報の値(ヌル値)を現在の日時(日付+時刻)を示す値へと更新する(ステップSD13)。つまり認証成功日時情報は、入力情報の値と何れかのコードの値とが一致すると判定したタイミングを示す情報である。
【0059】
次いで情報処理部10は、対応電話自動応答処理を実行する(ステップSD14)。詳述すると情報処理部10は、予め定められたルールに従って自動音声案内を行う。自動音声案内は、一例として、「○○を希望する場合には“1”を、××を希望する場合には“2”を押して下さい」というように希望に応じて番号(ダイヤルキー)を選択させ、発信者の希望に応じてオペレータにつないだり、所定の電話番号に電話を転送したり、発信者の発話を録音したり、発信者の電話機に対してSMSでメッセージを送信したりするものである。対応電話自動応答処理において、自動音声案内と並行して情報処理部10は、発信者のアクションを監視し、ログを記録する。
【0060】
ログには例えば、以下の情報が含まれる。例えばユーザに番号を選択させた場合には、ユーザが何を選択したかを示す情報がログに含まれる。この場合においてユーザに階層的に番号を選択させる場合(例えば、1番と2番とを選択肢として提示し、1番が選択されたときに更に1番と2番と3番とを選択させるような場合)には、ユーザが階層的に選択した番号を示す情報がログに含まれる。また例えばユーザの発話を録音した場合には、録音により生成された音声ファイルがログに含まれる。また例えばオペレータにつないだ場合において、オペレータとのやり取りを録音した場合には録音により生成された音声ファイルがログに含まれる。
【0061】
対応電話自動応答処理において、情報処理部10は、電話が切られた場合、そのことを検出する。電話が切られたことを検出すると、情報処理部10は、値一致レコードの電話終了日時情報の値(ヌル値)を、現時点の日時を示す値へと更新する。つまりコード関連データベース23の各レコードの電話終了日時情報は、かかってきた電話が終了したタイミングを示す情報である。更に情報処理部10は、ユーザ電話アクションデータ(ヌル値)を、対応電話自動応答処理中に記録したログが記述されたデータによって更新する。つまりコード関連データベース23の各レコードのユーザ電話アクションデータは、「コードの入力後に行われた自動音声案内に対する発信者のアクションを示す情報」である。またコード関連データベース23の各レコードの電話関連データは、「かかってきた電話に関する情報」である。
【0062】
以上の通り、本実施形態では情報処理サーバ2の情報処理部10は、認証シーンにおいて一のWebサーバからコードの応答要求があったときに、その時点で有効な他のコードの何れとも値が重複しないコードを生成し、生成したコードを当該一のWebサーバに応答すると共に、生成したコードを一定時間の間有効なものとして記憶する。一方で問合せシーンにおいて情報処理部10は、任意のWebサーバのWebサイトに対応する電話番号に対して電話があったときに行われたコードの入力を促す自動音声案内に応じて入力された入力情報の値を取得し、取得した入力情報の値がその時点で有効なコードの何れかの値と一致するかどうかを判別する。
【0063】
これにより以下の効果を奏する。すなわち入力情報の値と、その時点で有効なコードの何れかの値とが一致するということは、入力情報の値と一致するコードを発行してから一定時間内に電話があり、しかもそのコードの値を正確に発信者自身が示したということである。従って発信者が実際にWebサイトを訪問してWebページを閲覧し(コンテンツを利用し)、コードを確認した蓋然性が極めて高いと言える。従って、入力情報の値がその時点で有効なコードの何れかの値と一致するかどうかを判別することによって、WebサーバのWebサイトに対応する電話番号にかかってきた電話がWebサイトを実際に訪問した者によるものであるか否かを判別することが可能である。以上を踏まえ本実施形態によれば、電話があったときに、オペレータによる電話の対応を必要とすることなく、その電話がWebサイトを実際に訪問した者(コンテンツを実際に利用した者)によるものであるか否かを判別できる。
【0064】
一方、ステップSD3において、ステップSD1で取得した種痘着信側電話番号と取得発信側電話番号との組み合わせに対応するレコードが認証済データベース24に存在すると判定した場合(ステップSD3:YES)、情報処理部10は、着呼し(ステップSD15)、認証済であると判定する(ステップSD16)。次いで情報処理部10は、通常電話自動応答処理を実行する(ステップSD17)。通常電話自動応答処理において情報処理部10は、コード入力音声案内を行うことなく、予め定められたルールに従って、自動音声案内を行う。この自動音声案内は、過去に認証に成功した者、つまり、過去に注目WebサイトのWebページを見て問合せを行ったことがある者にとって適切な内容の音声案内とされる。
【0065】
ここでステップSD11、SD12の処理から明らかな通り、ステップSD1で取得した取得着信側電話番号と取得発信側電話番号との組み合わせに対応するレコードが認証済データベース24に存在するということは、過去に取得発信側電話番号から取得着信側電話番号に電話がかかってきており、しかも認証に成功したということである。これは以下のような状況が想定される。すなわち過去に問合せを行った者が、現時点でWebページを見ているか否かにかかわらず、再び問い合わせを行いたいと考え、発信履歴を利用して再びWebサイトに対応する電話番号に電話をかけた状況である。
【0066】
本実施形態によれば発信者が、その時点でWebページを見ているかどうかにかかわらず、過去にWebサイトを訪問したことのある者である場合に、そのことを判定することができ、対応する処理を実行することができる。更に本実施形態によれば、このような者が、再び、コードを入力するという作業を行う煩わしさを排除することができる。例えば本実施形態によらない場合、発信者が、発信履歴からWebサイトに対応する電話番号に電話をかけようと考えた場合、Webサイトに対応するWebページを閲覧し、問合せ用画面21を介して改めてコードを取得し、電話をかけてコード入力音声案内に応じてコードを入力するという作業を行わなければならないことになる。
【0067】
<情報提供シーン>
次に情報提供シーンについて説明する。情報提供シーンにおいて情報処理サーバ2は、以下の処理を実行する。すなわち情報処理サーバ2の情報処理部10は、セッションIDの通知と共に情報の応答要求があったときに、通知されたセッションIDと対応付けられた情報を応答する。
【0068】
以下、フローチャートを用いて情報提供シーンにおける情報処理サーバ2、その他の装置の動作例について説明する。
【0069】
図9は、情報提供シーンにおける情報処理サーバ2の動作(情報処理サーバ2による情報処理方法)、および、Webサーバ4の動作を示すフローチャートである。図9においてフローチャートFEはWebサーバ4の動作を示し、フローチャートFFは情報処理サーバ2の動作を示している。以下では注目Webサーバ4-1が情報処理サーバ2に対して、注目ユーザのセッションに関する情報の応答要求をする場合を例にして情報提供シーンにおける情報処理サーバ2、その他の装置の動作について説明する。
【0070】
上述したように注目Webサーバ4-1のWebサーバ制御部14は、注目ユーザの端末3との間でセッションが開始された後、そのセッションが切断されると、そのセッションに係るレコード(図4(A))をセッション管理データベース20に生成する。以下、ここで生成されたレコードを「注目ユーザセッションレコード」という。そして注目Webサーバ4-1のWebサーバ制御部14は、注目ユーザセッションレコードを生成した後の所定のタイミングで、注目ユーザセッションレコードに関して以下の処理を実行する。なお所定のタイミングは注目ユーザセッションレコードが生成された直後でもよく、注目ユーザセッションレコードが生成された後、一定期間が経過した後であってもよく、予め定められたルールに従うタイミング(例えば、注目ユーザセッションレコードが生成された日の次の日の1:00)でもよい。
【0071】
すなわち注目Webサーバ4-1のWebサーバ制御部14は、情報処理サーバ2に対して、注目ユーザセッションレコードの発行セッションID(図4(A))の通知および情報の応答要求を行う(ステップSE1)。注目ユーザセッションレコードの発行セッションIDは、注目ユーザの注目端末3-1と注目Webサーバ4-1との間で行われたセッションのセッションIDである。注目Webサーバ4-1のWebサーバ制御部14は、例えば情報処理サーバ2の運営者より事前に提供されたWebAPIを用いて発行セッションIDの通知および情報の応答要求を行う。この場合において、セッションIDの通知は、URLのクエリパラメータにセッションIDが含められる方法でもよく、リクエストの本文にセッションIDが記述される方法でもよく、その他の方法でもよい。
【0072】
図9で示すように情報処理サーバ2の情報処理部10は、発行セッションIDと、情報の応答要求を受信する(ステップSF1)。次いで情報処理部10は、記憶部17のコード関連データベース23を参照する(ステップSF2)。次いで情報処理部10は、コード関連データベース23のレコードのうち、受取セッションID(図4(B)参照)の値が、ステップSF1で受信したセッションIDの値と同じであるレコードを特定する(ステップSF3)。本例では、図3のフローチャートFCのステップSC3で生成され、図7のフローチャートFDのステップSD13、SD14で所定の情報の内容が更新されたレコード(つまり注目ユーザの電話による問合せに対応するレコード)が特定される。
【0073】
ステップSF3でレコードが特定されない場合、或いは、特定されたレコードの電話関連データの各情報がヌル値の状態の場合もある。ユーザが問合せ用画面21のコード取得ボタン22を選択していない場合や、ユーザが問合せ用画面21を介してコードを取得したものの、電話による問合せを行わなかった場合である。この場合、Webサーバ制御部14は、情報の応答要求に対して、対応する情報が存在しない旨の通知を行う。ステップSF4は、ステップSF3で1つのレコードが特定された場合に実行される。
【0074】
次いで情報処理部10は、ステップSF3で特定したレコードの電話関連データ(図4(B)参照)を応答する(ステップSF4)。図4(B)で示すように電話関連データには、発信側電話番号情報と、認証成功日時情報と、電話終了日時情報と、ユーザ電話アクション情報とが含まれている。本例において発信側電話番号情報は注目ユーザの電話機の電話番号を示す情報であり、認証成功日時情報は注目ユーザについて認証が成功した日時を示す情報であり、電話終了日時情報は注目ユーザが行った電話が切れた日時を示す情報である。またユーザ電話アクション情報は、図7のフローチャートFDのステップSD14の対応電話自動応答処理に対する注目ユーザ(発信者)のアクションを示す情報である。
【0075】
注目Webサーバ4-1のWebサーバ制御部14は、電話関連データを受信する(ステップSE2)。次いでWebサーバ制御部14は、注目ユーザセッションレコードの受取電話関連データ(ヌル値)を、受信した電話関連データにより更新する(ステップSE3)。
【0076】
以上の処理により、注目Webサーバ4-1のセッション管理データベース20の注目ユーザセッションレコードにおいて、セッションIDと関連付けて、アクセスログデータだけではなく、電話関連データが記憶される。このため、注目Webサイトの管理者は、アクセスログデータのみならず、電話関連データを利用して、注目ユーザを分析することができる。ここで電話関連データには、ユーザがどれくらいの間電話をしたのか(これは電話終了日時情報と認証成功日時情報とにより把握できる)や、電話自動応答に対してユーザがどんなアクションをしたのか、その際にユーザがどのような問い合わせを行ったか等、ユーザを分析にあたって有益な情報が含まれている。従って、注目Webサイトの管理者は、ユーザについて、より効果的により充実した分析をできる。特に本実施形態によれば、注目Webサイトの管理者は、アクセスログと電話関連データとを総合的、統括的に分析することが可能である。例えば、注目Webサイトの管理者は、こういう態様でWebページを遷移させたユーザは、こういった内容の問合せを行う傾向があるといったことを分析できる。
【0077】
なお分析は、人間により行われるだけでなく、コンピュータによる情報処理により行われてもよい。その際に、機械学習により学習されたモデルを利用して分析が行われてもよい。また本例では、情報の応答要求を行う主体をWebサーバ4としたが、情報の応答要求を行う主体はWebサーバ4に限られない。一例として、Webサイトを管理する者が使用するコンピュータが行ってもよい。また、Webサーバ4による情報の応答要求は自動で行われる構成であったが、Webサイトを管理する者、その他の人間による明示的な指示をトリガとして行われる構成でもよい。また、Webサーバ4が取得した電話関連データをどのように使用するかは、限定されるものではなく、目的に応じて種々様々な方法で利用可能である。
【0078】
<第1実施形態の第1変形例>
次に第1実施形態の第1変形例について説明する。上述した第1実施形態では、Webサーバ4が、コードの応答要求を行う主体であった。つまり、Webサーバ4が特許請求の範囲の「クライアント」に相当した。一方で、本変形例ではWebサーバ4ではなく、端末3がコードの応答要求を行う。つまり、本変形例では、端末3がクライアントに相当する。以下、本変形例に係る情報処理サーバ2、端末3およびWebサーバ4が認証シーンにおいて実行する処理についてフローチャートを用いて説明する。
【0079】
図10は、認証シーンにおける情報処理サーバ2の動作(情報処理方法)の説明に利用するフローチャートである。図10においてフローチャートFGは端末3の動作を、フローチャートFHはWebサーバ4の動作を、フローチャートFIは情報処理サーバ2の動作をそれぞれ示している。フローチャートFGについてフローチャートFAと同一の処理が行われるステップには同一の符号を付している。フローチャートFHについてフローチャートFBと同一の処理が行われるステップには同一の符号を付している。フローチャートFIについてフローチャートFCと同一の処理が行われるステップには同一の符号を付している。
【0080】
フローチャートFGのステップSX2を参照し、注目ユーザは、問合せ用画面21のコード取得ボタン22を選択する(ステップSX2)。注目ユーザによりコード取得ボタン22が選択されると、注目端末3-1の端末制御部12は、ステップSA2で記憶したセッションID(管理ID)を情報処理サーバ2に通知すると共に、情報処理サーバ2に対してコードの応答要求を行う(ステップSG1)。これと併せて注目端末3-1の端末制御部12は、注目WebサイトのWebサイトIDを情報処理サーバ2に通知する(ステップSG1)。このように本実施形態では、コードの応答要求、セッションIDの通知およびWebサイトIDの通知は端末3が実行する。ステップSG1の処理は、例えばHTMLファイルのタグやスクリプトの機能より実行される(ただし、これに限られない)。
【0081】
図10のフローチャートFIで示すように、情報処理サーバ2の情報処理部10は、セッションID、WebサイトIDおよびコードの応答要求を受信する(ステップSI1)。次いで情報処理部10は、第1実施形態で説明したステップSC1およびステップSC2の処理を実行する。ステップSC3の処理後、情報処理部10は、生成したコード、および、注目Webサイトに対応する電話番号を示す情報(注目Webサイト電話番号情報)を、端末3に応答する(ステップSI2)。
【0082】
図10のフローチャートFGで示すように、端末3の端末制御部12は、コードおよび注目Webサイト電話番号情報を受信し(ステップSG2)、これら情報に基づいて問合せ用画面21の内容を変更する(ステップSG3)。
【0083】
以上の構成においても、第1実施形態と同様、端末3の表示画面5に、適切な内容の「変更後の問合せ用画面21」が表示される。
【0084】
<第2実施形態>
次に第2実施形態について説明する。以下の第2実施形態の説明において、第1実施形態と同一の要素については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0085】
図11は、第2実施形態に係る情報処理システム1Aを構成する各装置の機能構成例を示すブロック図である。図11で示すように、情報処理システム1Aは、情報処理サーバ2Aおよび端末3Aを備えている。情報処理サーバ2Aは、情報処理部10に代えて情報処理部10Aを備えている。端末3Aは、端末制御部12に代えて端末制御部12Aを備え、更に端末記憶部30を備えている。
【0086】
端末3Aには、所定のアプリケーション31がダウンロードされており、端末記憶部30にはアプリケーション31が記憶されている。端末3Aは、アプリケーション31が起動されると、アプリケーション31を実行し、アプリケーション31の機能によりコンテンツを提供する。コンテンツの提供に際して端末3Aは、少なくとも表示装置4に画面を表示する。コンテンツの内容は限定されない。例えばコンテンツの内容は、コミュニケーションツールや、動画配信サービス、ポイントサービス、地図サービス、ゲーム等に関連するものである。また端末3Aにダウンロードされたアプリケーション31は1つに限られない(ただし、本実施形態では説明の簡単のため1つとしている)。本実施形態ではアプリケーション31の機能により提供されるコンテンツ、および、アプリケーション31の機能により表示される画面(当然、コンテンツに関連する画面)を広く「コンテンツ」とする。
【0087】
以下の説明では、アプリケーション31の機能により提供されるコンテンツを「アプリコンテンツ」という。アプリケーション31の機能により提供される画面を「アプリ画面」という。本実施形態ではアプリ画面の中に、問合せ用画面21に相当する画面が表示されるものがある。なお問合せ用画面21に相当する画面は、問合せ用画面21と同一のものである必要はなく、実質的に同等の内容の画面であればよいが、以下の説明では説明の簡単のため、問合せ用画面21そのものであるとする。本実施形態では、端末3Aがコードの応答要求を行う。つまり、本変形例では、端末3Aが特許請求の範囲の「クライアント」に相当する。以下、本変形例に係る情報処理サーバ2A、端末3AおよびWebサーバ4が認証シーンにおいて実行する処理についてフローチャートを用いて説明する。
【0088】
図12は、認証シーンにおける情報処理サーバ2Aの動作(情報処理方法)の説明に利用するフローチャートである。図12においてフローチャートFJは端末3Aの動作を、フローチャートFKは情報処理サーバ2Aの動作をそれぞれ示している。フローチャートFKについてフローチャートFCと同一の処理が行われるステップには同一の符号を付している。ステップFJの開始時点では、アプリケーション31が起動しており、アプリケーション31の機能により、アプリ画面と共に問合せ用画面21が表示装置5に表示されているものとする。またフローチャートFJの処理の主体となる端末3Aを「注目端末3A-1」とし、注目端末3A-1を使用するユーザを「注目ユーザ」とする。
【0089】
フローチャートFJのステップSX3を参照し、注目ユーザは、アプリ画面上の問合せ用画面21のコード取得ボタン22を選択する(ステップSX3)。注目ユーザによりコード取得ボタン22が選択されると、注目端末3A-1の端末制御部12Aは、管理IDを情報処理サーバ2Aに通知すると共に、情報処理サーバ2Aに対してコードの応答要求を行う(ステップSJ1)。これと併せて注目端末3A-1の端末制御部12Aは、アプリケーション31のコンテンツ種類IDを情報処理サーバ2Aに通知する(ステップSJ1)。情報処理サーバ2Aとの通信のために必要な情報(アクセス先のURLに関する情報等)はアプリケーション31に登録されている。
【0090】
管理IDとは、アプリケーション31におけるユーザ或いはユーザの行動を識別する情報である。アプリケーション31が外部の装置(例えばクラウドサーバ)と通信する場合に、そのときのセッションIDを管理IDとしてもよく、アプリケーショントラフィックIDを管理IDとしてもよい。なお管理IDは、第1実施形態のセッションIDに相当するものである。情報処理サーバ2Aは、管理IDについて、第1実施形態のセッションIDと同じ取り扱いをする。またコンテンツ種類IDは、コンテンツの種類を識別するためのIDである。
【0091】
図12のフローチャートFKで示すように、情報処理サーバ2Aの情報処理部10Aは、管理ID、コンテンツ種類IDおよびコードの応答要求を受信する(ステップSK1)。次いで情報処理部10Aは、第1実施形態で説明したステップSC2、ステップSC3の処理を実行する。なおステップSC3において情報処理部10Aは、受取セッションIDの値をステップSK1で受信した管理IDとする。ステップSC3の処理後、情報処理部10は、生成したコード、および、アプリコンテンツに対応する電話番号を示す情報を、端末3Aに応答する(ステップSK2)。なお記憶部17には、コンテンツごとに、コンテンツ種類IDと、コンテンツに対応する電話番号を示す情報とを対応付けたテーブルが記憶されている。情報処理部10は、当該テーブルを参照し、アプリコンテンツに対応する電話番号を特定する。
【0092】
図12のフローチャートFJで示すように、端末3Aの端末制御部12Aは、コードおよびアプリコンテンツに対応する電話番号を示す情報を受信し(ステップSJ2)、これら情報に基づいて問合せ用画面21の内容を変更する(ステップSJ3)。
【0093】
以上が認証シーンにおける各装置の動作である。本実施形態によれば、第1実施形態と同様、問合せ用画面21の内容が適切に変更される。なお本実施形態に係る情報処理サーバ2Aは、問合せシーンおよび情報提供シーンでは、第1実施形態に係る情報処理サーバ2と同様の処理を実行する。ただし問合せシーンでは、Webサーバ4に代えて、所定の装置が情報処理サーバ2Aに対して問い合わせを行う。所定の装置は、例えば、アプリケーション31の提供元の会社が管理するサーバであり、また例えば端末3Aである。
【0094】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、上記各実施形態は、本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその要旨、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
【0095】
例えば上記第1実施形態(変形例を含む)では、情報処理サーバ2を1つのサーバとして説明した。しかしながら情報処理サーバ2が複数のサーバにより構成されていてもよい。図13は、情報処理サーバ2が複数のサーバにより構成されたときの構成図の一例を示す図である。図13の例では、情報処理サーバ2Bは、認証サーバ25と、電話自動応答サーバ26と、情報提供サーバ27とを含んで構成されている。認証サーバ25は認証シーンで説明した各種処理を実行し、電話自動応答サーバ26は問合せシーンで説明した各種処理を実行し、情報提供サーバ27は情報提供シーンで説明した各種処理を実行する。ただし図13の構成はあくまで一例であり、サーバが担当する処理や機能によってより細かく分かれてもよく、また、より少なく分かれてもよい。以上の事項は、第2実施形態についても同様である。
【0096】
また上記第1実施形態(変形例を含む)では、電話番号に電話があったときに、情報処理サーバ2の情報処理部10は、認証済データベース24を利用して認証済か否かを判別し、認証済の場合には、コード入力音声案内を行うことなく、通常電話自動応答処理を実行した。この点に関し、情報処理部10が、電話番号に電話があったときに、認証済か否かを判別することなく必ずコード入力音声案内を行う構成でもよい。この構成の場合、WebサイトのWebページを閲覧し、コードを取得したユーザのみに対して、対応電話自動応答処理が実行されることになる。またこの場合、認証済データベース24は必要ない。以上の事項は、第2実施形態についても同様である。
【0097】
また上記第1実施形態(変形例を含む)では、情報処理サーバ2が記憶部17を備える構成であった。この点に関し、情報処理サーバ2と通信可能な他の装置に記憶部17が設けられ、情報処理サーバ2が適宜、他の装置にアクセスする構成でもよい。以上の事項は、第2実施形態についても同様である。
【0098】
また上記第1実施形態(変形例を含む)では、コード関連データベース23の各レコードには、認証成功日時情報および電話終了日時情報の双方が含まれていたが、何れか一方の情報が含まれる構成でもよい。認証成功日時情報によれば、ユーザが電話による問合せを行った日時を把握でき、また、電話終了日時情報によれば、ユーザが電話を切った日時を把握することが可能である。以上の事項は、第2実施形態についても同様である。
【0099】
また上記各実施形態では、コンテンツに相当する対象や、クライアントに相当する対象を具体的に例示したが、これらは例示したものに限られるものではない。また、第1実施形態(変形例を含む)に係る情報処理サーバ2が、第2実施形態で説明した機能を更に備える構成でもよい。
【符号の説明】
【0100】
1、1A 情報処理システム
2、2A、2B 情報処理サーバ(情報処理装置)
3A 端末(クライアント)
4 Webサーバ(クライアント)
10、10A 情報処理部
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