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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024040265
(43)【公開日】2024-03-25
(54)【発明の名称】溶接システムおよび溶接方法
(51)【国際特許分類】
   B23K 37/02 20060101AFI20240315BHJP
   B23K 9/00 20060101ALI20240315BHJP
   B25J 9/06 20060101ALI20240315BHJP
【FI】
B23K37/02 C
B23K9/00 501B
B25J9/06 A
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024016196
(22)【出願日】2024-02-06
(62)【分割の表示】P 2020062066の分割
【原出願日】2020-03-31
(71)【出願人】
【識別番号】390037154
【氏名又は名称】大和ハウス工業株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】302060926
【氏名又は名称】株式会社フジタ
(71)【出願人】
【識別番号】305017815
【氏名又は名称】十一屋工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002572
【氏名又は名称】弁理士法人平木国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】平松 剛
(72)【発明者】
【氏名】森 貴久
(72)【発明者】
【氏名】田原 健一
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 聡
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 一道
(57)【要約】
【課題】異なるサイズの柱に対してロボットアームを取り付けることが可能な取付治具を提供する。
【解決手段】取付治具10は、ロボットアーム80を柱1に取り付けるための取付治具10であって、ロボットアーム80を支持する一対の第1支持部材20と、一対の第1支持部材20に支持され、ロボットアーム80が載置される台車90の走行を案内するレール部材40と、を備え、一対の第1支持部材20は、水平な第1方向に延びるとともに柱1を挟むように、柱1の外面1bに着脱可能に固定され、レール部材40は、水平な第2方向に延びるように、一対の第1支持部材20に跨って固定される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上下に配置された鋼柱からなる柱同士の突合せ部分の溶接に用いられる溶接システムであって、
前記溶接を行う2つのロボットアームと、
前記2つのロボットアームがそれぞれ載置される2つの台車と、
前記2つの台車の走行をそれぞれが案内する2つの直線状のレール部材と、を備え、
前記2つの直線状のレール部材は、前記柱を挟んで対向して水平方向に延びるように、前記柱に配置されていることを特徴とする溶接システム。
【請求項2】
前記2つの直線状のレール部材のそれぞれが、支持部材を介して、前記柱に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の溶接システム。
【請求項3】
上下に配置された鋼柱からなる柱同士の突合せ部分の溶接を行う溶接方法であって、
2つの直線状のレール部材を、前記柱を挟んで対向して水平方向に延びるように、前記柱に配置し、
前記2つの直線状のレール部材のそれぞれの上にロボットアームを載置した台車を、前記直線状のレール部材上に走行させ、
前記突合せ部分の溶接を、2つの前記ロボットアームで行うことを特徴とする溶接方法。
【請求項4】
前記2つの直線状のレール部材の配置を、支持部材を介して、前記2つの直線状のレール部材のそれぞれを前記柱に取り付けることにより、行うことを特徴とする請求項3に記載の溶接方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鋼柱からなる柱同士の突合せ部分の溶接に用いられる2つのロボットアームを柱に取り付けるための取付治具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、建設現場などにおいて、上下に配置された鋼柱からなる柱同士の突合せ部分は、溶接により固定されている。このような溶接方法として、ロボットアームを用いた溶接方法が知られている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1には、鋼管の周りを1周するガイドレールを鋼管に固定し、ガイドレールに沿って溶接ロボットを移動させて鋼管同士の突合せ部分を溶接する溶接システムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2018-58078号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1では、鋼管のサイズ(径)に応じてガイドレールを準備しておく必要がある。通常、建設現場には、複数のサイズの鋼柱があるため、上記特許文献1の溶接システムでは、1つの溶接ロボットに対して複数のサイズのガイドレールを準備する必要があるという問題点がある。
【0006】
本発明は、このような点を鑑みてなされたものであり、異なるサイズの柱に対してロボットアームを取り付けることが可能な取付治具を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る取付治具は、上下に配置された鋼柱からなる柱同士の突合せ部分の溶接に用いられるロボットアームを前記柱に取り付けるための取付治具であって、前記ロボットアームを支持する一対の第1支持部材と、前記一対の第1支持部材に支持され、前記ロボットアームが載置される台車の走行を案内するレール部材と、を備え、前記一対の第1支持部材は、水平な第1方向に延びるとともに前記柱を挟むように、前記柱の外面に着脱可能に固定され、前記レール部材は、前記第1方向と交差する水平な第2方向に延びるように、前記一対の第1支持部材に跨って固定される。
【0008】
本発明の取付治具によれば、一対の第1支持部材は、第1方向に延びるとともに柱を挟むように柱に固定され、前記レール部材は、第2方向に延びるように一対の第1支持部材に固定される。これにより、柱のサイズ(径)にかかわらず取付治具を柱に固定することができるので、上記特許文献1のように柱のサイズ(径)毎に取付治具を用意しておく必要がない。
【0009】
上記取付治具において、好ましくは、前記第2方向に延びるように前記一対の第1支持部材に跨って固定される第2支持部材をさらに備え、前記第2支持部材は、前記レール部材を支持する。このように構成すれば、ロボットアームを支持するための強度を第2支持部材によって確保すればよいので、レール部材に必要な強度を抑えることができる。これにより、レール部材が大型化・重量化するのを抑制することができる。
【0010】
上記取付治具において、好ましくは、前記第2支持部材は、前記第2方向に延びる複数の弦材と、前記第2方向において同じ位置で前記複数の弦材の周りを1周するように、前記弦材に対して垂直に配置されるとともに、隣接する前記弦材同士を接続する複数の補強材と、を有するトラス構造に形成されている。このように、複数の弦材の周りを1周するように、弦材に対して垂直な補強材を設けることによって、第2支持部材のねじり強度を向上させることができる。このため、ロボットアームのアーム部の伸縮等によりロボットアームの重心位置が変化して第2支持部材にねじり荷重がかかった場合であっても、第2支持部材がねじれるのを抑制することができる。これにより、重力や振動の影響によりロボットアームの溶接トーチの先端位置が所望の位置からずれるのを抑制することができる。
【0011】
上記第2支持部材を備える取付治具において、好ましくは、前記第2支持部材を前記第1支持部材に固定するための固定部材をさらに備え、前記固定部材は、前記第1支持部材に取り付けられる板状の第1取付具と、前記第2支持部材を前記第1取付具に固定する第2取付具と、を含み、前記第1取付具は、前記第1支持部材の幅方向の両側に突出する突出部を有し、前記第1取付具の前記突出部には、前記第2取付具の取付位置を前記第1支持部材の幅方向に沿って調整する取付位置調整部が設けられている。このように構成すれば、第1取付具には、第2取付具を様々な位置に取り付けることができるので、斜材や補強材などが第1取付具に対してどのような位置に配置されたとしても、第2取付具を第1取付具に取り付けられなくなるのを抑制することができる。
【0012】
上記第2支持部材を備える取付治具において、好ましくは、前記第2支持部材には、前記第2方向に沿って延びるとともに前記第1支持部材に取り付けられる取付片が一体で設けられており、前記取付片には、前記第1支持部材に対する取付位置を前記第2方向に沿って調整する取付位置調整部が設けられている。このように構成すれば、第1支持部材に対する取付片の取付位置を調整することができる。すなわち、一対の第1支持部材同士の間隔が異なる場合(柱のサイズが異なる場合)であっても、第2支持部材を第1支持部材に容易に取り付けることができる。
【0013】
上記取付治具において、好ましくは、前記第2支持部材は、前記一対の第1支持部材同士の間において分割可能に形成されている。このように構成すれば、第2支持部材を分割することができるので、第2支持部材の持ち運びが容易になる。また、ロボットアームを搭載した台車が第2支持部材の端部に移動した際に第2支持部材にかかる力が大きくなるが、この場合であっても、ロボットアームと第2支持部材の連結部(分割位置)との間で第2支持部材が第1支持部材に固定されているため、連結部(分割位置)に作用する応力を比較的小さくすることができる。このため、第2支持部材が連結部(分割位置)で破損するのを抑制することができる。
【0014】
上記取付治具において、好ましくは、前記第1支持部材の両端部には、前記第1支持部材の幅方向の外側に突出し、前記ロボットアームに接続されたケーブルが前記第1支持部材に接触するのを回避するケーブル避け部材が設けられている。このように構成すれば、ロボットアームを搭載した台車がレールに沿って移動する際に、ロボットアームから溶接機等に延びるケーブルが第1支持部材に引っ掛かるのをケーブル避け部材によって防止することができる。
【0015】
上記取付治具において、好ましくは、前記レール部材は、一対設けられており、前記一対のレール部材は、前記第2方向に延びるとともに前記柱を挟むように、前記一対の第1支持部材に跨って固定される。このように、柱を挟むように一対のレール部材を設けることによって、柱の両側にロボットアームを配置することができる。これにより、柱の両側から溶接を行うことができるので、溶接時間を短くすることができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、異なるサイズの柱に対してロボットアームを取り付けることが可能な取付治具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の第1実施形態に係る取付治具を用いてロボットアームを柱に取り付けた状態を示す斜視図である。
図2】本発明の第1実施形態に係る取付治具の第1支持部材の構造を示す斜視図である。
図3】本発明の第1実施形態に係る取付治具の第1支持部材の柱に対する取付構造を示す斜視図である。
図4】本発明の第1実施形態に係る取付治具の第1支持部材に取り付けられる第1取付具およびケーブル避け部材の構造を説明するための斜視図である。
図5】本発明の第1実施形態に係る取付治具の第2支持部材を構成する支持部材構造体の構造を示す斜視図である。
図6】本発明の第1実施形態に係る取付治具の第2取付具およびレール固定部材の構造を説明するための斜視図である。
図7】本発明の第1実施形態に係る取付治具のレール部材がレール固定部材に固定されている状態を示す断面図である。
図8】本発明の第1実施形態に係る取付治具のケーブル避け部材周辺の構造を示す平面図である。
図9】本発明の第1実施形態に係る取付治具を図1に示した柱よりも大きなサイズの柱に取り付けた状態を示す斜視図である。
図10図9の第1取付具周辺の構造を説明するための斜視図である。
図11図9の第2取付具およびレール固定部材周辺の構造を説明するための斜視図である。
図12】本発明の第2実施形態の取付治具の構造を示す斜視図である。
図13】本発明の第2実施形態の変形例の取付治具の構造を示す斜視図である。
図14】本発明の第3実施形態の取付治具の構造を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態に係る取付治具について、図面を参照しながら説明する。
【0019】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る取付治具10を用いてロボットアーム80を柱1に取り付けた状態を示す斜視図である。
【0020】
図1に示すように、建設現場等においては、上下に配置された多角形鋼管からなる柱1同士の突合せ部分1aを溶接するために、ロボットアーム80が用いられる。ロボットアーム80は、取付治具10を用いて柱1に着脱可能に取り付けられる。
【0021】
柱1の外面1bは、4つの平面部と4つの湾曲部によって形成されている。各柱1の外面1bの平面部の所定位置には、複数(ここでは4つ)の突片(エレクションピースともいう)2が溶接されている。この突片2は、上下に隣接する柱1同士を仮固定するために設けられている。上下に配置された2つの突片2には、仮固定治具3が取り付けられている。
【0022】
仮固定治具3は、上下方向に延設されており、上側の端部はボルト4等を用いて突片2に締結されており、下側の端部はボルト4等を用いて突片2に締結されている。仮固定治具3は、ここでは詳細な説明を省略するが、上下に配置された2つの突片2同士の間の距離を調節可能に構成されていてもよい。これにより、上下に配置された柱1同士の隙間を調節することが可能であるとともに、上側に配置された柱1の傾きを調節することが可能である。なお、仮固定治具3は、柱1同士の突合せ部分1aの溶接が完了した際、又は突合せ部分1aの溶接途中であっても柱1同士の間の接合強度が建設中の建物を支持するのに十分な大きさになった際に、突片2から取り外される。
【0023】
また、下側に配置された柱1の所定の位置には、取付治具10を支持する支持片1cが溶接されている。支持片1cは、柱1の外面1bのうち対向する平面部に2つずつ設けられており、取付治具10の後述する第1支持部材20が固定される。
【0024】
取付治具10は、2つのロボットアーム80を支持する一対の第1支持部材20および一対の第2支持部材30と、一対のレール部材40と、を含んでいる。一対の第1支持部材20は、水平な第1方向(矢印A方向)に延びるとともに柱1を挟むように、柱1の外面1bに固定されている。一対の第2支持部材30は、第1方向と交差(直交)する第2方向(矢印B方向)に延びるとともに柱1を挟むように、一対の第1支持部材20に跨って固定されている。各レール部材40は、第2支持部材30上に固定されているとともに、ロボットアーム80を第2方向(矢印B方向)に案内する。なお、第1方向(矢印A方向)および第2方向(矢印B方向)は、柱1の外面1bの平面部に平行又は垂直な方向である。
【0025】
次に、第1支持部材20および第2支持部材30の詳細構造について説明する。
【0026】
第1支持部材20の材質および断面形状は特に限定されるものではないが、軽量化の観点からここではアルミニウム合金が用いられる。第1支持部材20は、図2に示すように、一対のフランジ21および22と、一対のフランジ21および22を接続するウェブ23と、を有する断面H形状に形成されているとともに、所定方向(柱1に取り付けられた状態では矢印A方向)に延びるように形成されている。フランジ21の長手方向(矢印A方向)両側には、後述する第1取付具51を締結するための複数の貫通穴(通し穴ともいう)21aが設けられている。複数の貫通穴21aがフランジ21の長手方向に沿って設けられているため、フランジ21に対する第1取付具51の締結位置をフランジ21の長手方向(矢印A方向)に調整することが可能である。
【0027】
フランジ22の長手方向中央寄りの位置には、フランジ22の長手方向に所定の間隔をおいて、後述するL字プレート26を締結するための複数の貫通穴21bが設けられている。貫通穴21bは、フランジ22の長手方向に長く形成されているためL字プレート26の締結位置をフランジ22の長手方向(矢印A方向)に微調整することが可能である。
【0028】
この第1支持部材20は、図3に示すように、柱1に設けられた一対の支持片1cに着脱可能に固定されている。具体的には、各支持片1cには、ボルト25aおよびナット25bを用いてL字プレート(アングルともいう)26が締結されている。また、L字プレート26は、第1支持部材20を支持する支持面が水平になるように配置されている。第1支持部材20の貫通穴21bとL字プレート26の貫通穴(図示せず)にボルト27aが挿入され、第1支持部材20は、ボルト27aおよびナット27bを用いて支持片1cに固定されている。
【0029】
図4に示すように、第1支持部材20の両端部には、第1支持部材20の幅方向(矢印B方向)の外側に突出し、ロボットアーム80に接続された後述するケーブル89が第1支持部材20に接触するのを回避するケーブル避け部材28が固定されている。ケーブル避け部材28は、第1支持部材20の両端に向かって第1支持部材20に対する幅方向の突出量が少なくなるように形成されている。具体的には、ケーブル避け部材28は、第1支持部材20の両端部にボルト29aおよびナット29bを用いて固定される固定面部28aと、固定面部28aから第1支持部材20の幅方向(矢印B方向)に突出するとともに、第1支持部材20の長手方向の内側に向かって延びる延在部28bとを含んでいる。延在部28bは、管材または棒材などを折り曲げることによって形成されている。また、延在部28bは、ケーブル89の接続位置(ここでは、ロボットアーム80の後述する旋回台82の後端82a。図8の破線L参照)よりも第2支持部材30側の位置まで延びるように形成されている。
【0030】
第2支持部材30の材質は特に限定されるものではないが、軽量化の観点からここではアルミニウム合金が用いられる。第2支持部材30は、所定方向(第1支持部材20に取り付けられた状態では矢印B方向)に延びるように形成されている。また、第2支持部材30は、所定の位置(ここでは、長手方向(矢印B方向)の中心位置)で分割可能に構成されている。以下、第2支持部材30を分割した状態のものを支持部材構造体30aという。
【0031】
支持部材構造体30aは、図5に示すように、第2方向(矢印B方向)に延びる管材または棒材などからなる複数(ここでは4本)の弦材31と、弦材31の両端に溶接される端部プレート32と、を有する細長の枠状に形成されている。端部プレート32は、弦材31同士の間隔を一定に保持する。また、端部プレート32には、支持部材構造体30a同士を連結して第2支持部材30とする際にボルト30b(図6参照)が挿入される複数の貫通穴32aが設けられている。
【0032】
また、支持部材構造体30aは、弦材31に対して傾斜して配置される管材または棒材などからなる複数の斜材33と、弦材31に対して垂直に配置される管材または棒材などからなる複数の補強材34と、を含むトラス構造に形成されている。
【0033】
斜材33は、隣接する弦材31同士を接続するように溶接されている。また、隣接する2本の弦材31同士を接続する複数の斜材33は、弦材31に対する傾斜方向が、弦材31の長手方向(矢印B方向)において、交互に逆向きになるように配置されている。また、複数の斜材33は、弦材31の長手方向(矢印B方向)に互いに所定の間隔をおいて配置されている。
【0034】
補強材34は、隣接する弦材31同士を接続するように溶接されている。具体的には、補強材34は、第2方向(矢印B方向)に隣接する斜材33同士の間、及び斜材33と端部プレート32との間に配置されている。言い換えると、補強材34は、斜材33を第2方向(矢印B方向)に挟むように配置されている。また、複数(ここでは4本)の補強材34は、第2方向(矢印B方向)において同じ位置に配置されているとともに、複数(ここでは4本)の弦材31の周り(支持部材構造体30aの周り)を1周するように配置されている。
【0035】
この支持部材構造体30aは、図1および図6に示すように、固定部材50を用いて第1支持部材20に固定されている。固定部材50は、図4および図6に示すように、第1支持部材20に取り付けられる板状の第1取付具51と、弦材31を第1取付具51に固定する第2取付具52とを含んでいる。各支持部材構造体30aは、2つの第1取付具51と、4つの第2取付具52と、後述するボルト55a、56およびナット55bを用いて第1支持部材20に固定されている。
【0036】
第1取付具51は、第1支持部材20上に配置される中央部51aと、中央部51aを第2方向(矢印B方向)に挟むように配置され、第1支持部材20の幅方向(矢印B方向)の両側に突出する一対の突出部51bと、を有する。中央部51aには、ボルト55aおよびナット55bを用いて第1取付具51を第1支持部材20に締結するための複数(ここでは4つ)の貫通穴51c(図4参照)と、第2取付具52を第1取付具51に締結するための一対のネジ穴51dと、が形成されている。貫通穴51cは、第1方向(矢印A方向)に長く形成されているため、第1支持部材20に対する第1取付具51の締結位置を第1方向(矢印A方向)に微調整することが可能である。
【0037】
各突出部51bには、第2取付具52を締結するための一対のネジ穴(取付位置調整部)51eが第2方向(矢印B方向)に沿って複数対(ここでは4対)形成されている。これにより、第1取付具51に対する第2取付具52の締結位置を第2方向(矢印B方向)に調整することが可能である。すなわち、第1取付具51には、第2取付具52を様々な位置に取り付けることができるので、斜材33や補強材34などが第1取付具51に対してどのような位置に配置されたとしても、第2取付具52を第1取付具51に取り付けられなくなるのを抑制することができる。
【0038】
第2取付具52は、支持部材構造体30aの弦材31を上下から挟み込む一対のブラケット52aを有する。ブラケット52aは、弦材31を保持する凹面を有する断面コの字状に形成されている。ブラケット52aの凹面は、弦材31の外周面と略同じ曲率を有するように形成されている。また、各ブラケット52aは、弦材31を保持した状態で第1方向(矢印A方向)に延びるように形成されており、ブラケット52aの長手方向(矢印A方向)の両端部には、貫通穴52bが形成されている。一対のブラケット52aは、支持部材構造体30aの弦材31を挟み込んだ状態で、ボルト56を用いて第1取付具51の所定の位置に締結されている。このようにして、各支持部材構造体30aは、1つの第1支持部材20に固定されている。そして、第2方向(矢印B方向)に隣接する支持部材構造体30aの端部プレート32同士は、複数(ここでは12本)のボルト30bを用いて締結されている。これにより、第2支持部材30が構成されている。隣接する支持部材構造体30a同士の締結位置(すなわち、第2支持部材30の分割位置)は、図1に示すように、一対の第1支持部材20同士の間に配置されている。
【0039】
レール部材40の材質は特に限定されるものではないが、例えば鋼材を用いることができる。レール部材40は、図6および図7に示すように、本体部41と、本体部41の上部にボルト等を用いて固定された一対のレール(リニアガイドレールともいう)42と、を含むとともに、第2方向(矢印B方向)に延びる細長形状に形成されている。なお、図7は、後述するレール固定部材60の支持プレート62の貫通穴62dを通過する第1方向(矢印A方向)に沿った断面図である。
【0040】
本体部41の底面には、互いに所定の間隔をおいて配置され、第2方向(矢印B方向)に延びる一対の溝41aが形成されている。各溝41aの長手方向(矢印B方向)の所定位置には、ナット41bが埋め込まれている。
【0041】
一対のレール42には、ロボットアーム80の台車90がスライド可能に係合する係合溝42aが第2方向(矢印B方向)に延びるように形成されている。
【0042】
このレール部材40は、レール固定部材60を用いて第2支持部材30に固定されている。レール固定部材60は、第2支持部材30の弦材31に取り付けられる第3取付具61と、第3取付具61に固定される支持プレート62とを含んでいる。
【0043】
第3取付具61は、第2取付具52と同様に形成されている。すなわち、第3取付具61は、支持部材構造体30aの弦材31を上下から挟み込む一対のブラケット61aを有する。ブラケット61aは、弦材31を保持する凹面を有する断面コの字状に形成されている。ブラケット61aの凹面は、弦材31の外周面と略同じ曲率を有するように形成されている。また、各ブラケット61aは、弦材31を保持した状態で第1方向(矢印A方向)に延びるように形成されており、ブラケット61aの長手方向(矢印A方向)の両端部には、貫通穴61bが形成されている。
【0044】
支持プレート62は、厚肉部62aと、厚肉部62aの幅方向(矢印B方向)両側に配置される一対の薄肉部62bと、を有する断面T形状に形成されているとともに、第1方向(矢印A方向)に延びるように形成されている。各薄肉部62bの所定位置には、ボルト63aおよびナット63bを用いて支持プレート62をブラケット61aに締結するための複数(ここでは2つ)の貫通穴62cが形成されている。貫通穴62cは、第1方向(矢印A方向)に長く形成されているため、ブラケット61aに対する(すなわち弦材31に対する)支持プレート62の締結位置を第1方向(矢印A方向)に微調整することが可能である。
【0045】
一対のブラケット61aが支持部材構造体30aの弦材31を上下に挟み込むとともに、上側のブラケット61a上に支持プレート62が配置された状態で、ボルト63aおよびナット63bを用いて支持プレート62および一対のブラケット61aが弦材31の所定の位置に固定されている。
【0046】
支持プレート62の厚肉部62aは、薄肉部62bの貫通穴62cにボルト63aが挿入された状態において、ボルト63aの頭よりも上側に突出する厚みに形成されている。これにより、レール部材40がボルト63aに接触するのを防止することができる。また、厚肉部62aの所定位置には、一対の貫通穴62dが形成されている。そして、支持プレート62上にレール部材40が配置された状態で、ボルト64およびナット41bを用いて、レール部材40が支持プレート62に固定されている。
【0047】
上記のように、第2支持部材30は、一対の第1支持部材20同士の間において分割可能に形成されている。これにより、第2支持部材30を分割することができるので、第2支持部材30の持ち運びが容易になる。また、ロボットアーム80を搭載した台車90が第2支持部材30の端部に移動した際に第2支持部材30にかかる力が大きくなるが、この場合であっても、ロボットアーム80と第2支持部材30の連結部(分割位置)との間で第2支持部材30が第1支持部材20に固定されているため、連結部(分割位置)に作用する応力を比較的小さくすることができる。このため、第2支持部材30が連結部(分割位置)で破損するのを抑制することができる。
【0048】
次に、ロボットアーム80の構造について簡単に説明する。
【0049】
ロボットアーム80は、図1および図8に示すように、レール部材40上に載置されレール部材40に沿って走行移動する台車90上に載置される。ロボットアーム80は、台車90上に配置され上下方向に延びる軸を中心として旋回可能な旋回台82と、旋回台82上に配置され上方向に延びる本体部83と、本体部83上に配置され水平方向に延びる軸を中心として回動可能な第1軸部84と、第1軸部84に連設され軸回りに回動可能な第2軸部85と、第2軸部85の先端に接続され第2軸部85に対して直交する軸を中心として回動可能な第1アーム部86と、第1アーム部86の先端に接続され第1アーム部86に対して回動可能な第2アーム部87と、第2アーム部87の先端に設けられた溶接トーチ88と、旋回台82の後端82aから外部に延びるケーブル89と、を含んでいる。
【0050】
ロボットアーム80は、台車90によって所定位置に移動され、旋回台82、第1軸部84、第2軸部85、第1アーム部86および第2アーム部87を駆動することによって、溶接トーチ88の先端を柱1同士の突合せ部分1aの所望の位置に配置して溶接を行う。なお、ロボットアーム80および台車90は、手動で駆動させるものであってもよいし、自動で駆動するものであってもよい。
【0051】
ケーブル89としては、特に限定されるものではないが、例えば電源ケーブル、ロボットアーム80を手動で制御するための制御ケーブルなどが挙げられる。
【0052】
ここで、第1支持部材20の両端は、第2支持部材30よりも第1方向(矢印A方向)の外側に突出するように形成されているため、ロボットアーム80を搭載した台車90がレール部材40に沿って移動する際に、ケーブル89が第1支持部材20に引っ掛かることが考えられる。そこで、本実施形態では、上述したように、第1支持部材20の両端部には、ケーブル避け部材28が設けられている。これにより、ロボットアーム80を搭載した台車90がレール部材40に沿って移動したとしても、ケーブル89はケーブル避け部材28の延在部28bに当接するとともに延在部28bに沿って移動する。このため、ケーブル89が第1支持部材20に引っ掛かるのを防止することができる。
【0053】
ロボットアーム80が第2支持部材30から遠い位置(例えば一対の第2支持部材30同士の中心位置)を溶接する場合、第1アーム部86等は第1方向(矢印A方向)に延びるように配置される。このとき、ロボットアーム80の重心位置は、第2支持部材30から第1方向(矢印A方向)に離れた位置に移動する。このため、第2支持部材30には、ねじり荷重が作用する。この場合、第2支持部材30がねじれて、溶接トーチ88の先端位置が所望の位置からずれてしまうことが考えられる。そこで、本実施形態では、第2支持部材30に、弦材31に対して傾斜する斜材33に加えて、第2方向(矢印B方向)において同じ位置で複数の弦材31の周りを1周するように、弦材31に対して垂直に配置され、隣接する弦材31同士を接続する複数の補強材34を設けている。これにより、第2支持部材30を曲げ強度に加えてねじり強度も向上させることができるので、ロボットアーム80の重心位置が変化して第2支持部材30にねじり荷重がかかった場合であっても、第2支持部材30がねじれるのを抑制することができる。このため、重力や振動の影響によりロボットアーム80の溶接トーチ88の先端位置が所望の位置からずれるのを抑制することができる。
【0054】
次に、図9に示すように、図1に示した柱1よりも大きなサイズ(径)の柱1に取付治具10を取り付ける場合について説明する。
【0055】
図9および図10に示すように、柱1のサイズ(径)が大きい場合、第2支持部材30同士の間の距離が大きくなるので、第2支持部材30を第1支持部材20に取り付けるための第1取付具51は、第1支持部材20の両端に近い位置に取り付けられる。本実施形態では、第1支持部材20の長手方向の両側には、貫通穴21aが長手方向に沿って複数設けられているため、柱1のサイズ(径)が大きい場合であっても、柱1と第2支持部材30との間の距離を確保しながら、第2支持部材30を第1支持部材20に固定することが可能である。
【0056】
また、図9および図11に示すように、柱1のサイズ(径)が大きい場合、第1支持部材20同士の間の距離が大きくなるので、第2支持部材30に対する第2取付具52の取付位置が第2方向(矢印B方向)に移動する。このとき、第2支持部材30には、斜材33および補強材34が複数設けられているため、第2支持部材30に対する第2取付具52の取付位置が制限され、第2取付具52を第1取付具51に取り付けられなくなることが考えられる。本実施形態では、上述したように、第1取付具51には、ネジ穴51dおよび51eが第2方向(矢印B方向)に沿って複数設けられているため、第2支持部材30に対する第2取付具52の取付位置が制限された場合であっても、第2取付具52を第1取付具51に取り付けられなくなるのを抑制することができる。
【0057】
本実施形態では、上記のように、一対の第1支持部材20は、第1方向(矢印A方向)に延びるとともに柱1を挟むように柱1に固定され、一対のレール部材40は、第2方向(矢印B方向)に延びるとともに柱1を挟むように一対の第1支持部材20に固定される。これにより、柱1のサイズ(径)にかかわらず取付治具10を柱1に固定することができるので、上記特許文献1のように柱1のサイズ(径)毎に取付治具を用意しておく必要がない。
【0058】
また、上記のように、第2方向(矢印B方向)に延びるとともに柱1を挟むように一対の第1支持部材20に跨って固定される一対の第2支持部材30をさらに備える。これにより、ロボットアーム80を支持するための強度を第2支持部材30によって確保すればよいので、レール部材40に必要な強度を抑えることができる。これにより、レール部材40が大型化・重量化するのを抑制することができる。
【0059】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態による取付治具10の構造について説明する。
【0060】
本実施形態では、図12に示すように、支持部材構造体30a(第2支持部材30)の弦材31には、第2支持部材30の長手方向(矢印B方向)に沿って延びる取付片35が溶接により一体で設けられている。取付片35には、第2支持部材30の幅方向(矢印A方向)に開口する貫通穴(取付位置調整部)35aが第2方向(矢印B方向)に沿って複数設けられている。取付片35は、L字プレート(アングルともいう)36を用いて第1支持部材20の所定位置に固定されている。
【0061】
本実施形態では、取付片35には貫通穴35aが第2方向(矢印B方向)に沿って複数設けられているので、取付片35のL字プレート36に対する取付位置(すなわち、第1支持部材20に対する取付位置)を第2方向(矢印B方向)に調整することができる。すなわち、一対の第1支持部材20同士の間隔が異なる場合(柱1のサイズが異なる場合)であっても、第2支持部材30を第1支持部材20に容易に取り付けることができる。
【0062】
また、取付片35を支持部材構造体30a(第2支持部材30)に一体で設けることによって、取付治具10の部品点数を削減することができ、取付作業性を向上させることができる。
【0063】
ここでは、L字プレート36を用いて取付片35を第1支持部材20に取り付ける例について示したが、例えば図13に示した第2実施形態の変形例による取付治具10のように構成してもよい。具体的には、取付片37は、複数の貫通穴(取付位置調整部)37aが上下方向に開口した状態で、支持部材構造体30a(第2支持部材30)の弦材31に溶接により一体で設けられている。これにより、取付治具10の部品点数をより削減することができるとともに、取付作業性をより向上させることができる。
【0064】
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態による取付治具10の構造について説明する。
【0065】
本実施形態では、図14に示すように、ケーブル避け部材128は、第2支持部材30から所定の距離を隔てて平行に延びるように配置されている。具体的には、ケーブル避け部材128は、第1支持部材20の幅方向の外側に突出するように形成されているとともに、レール部材40と略同じ長さを有するように形成されている。また、ケーブル避け部材128は、一対の第1支持部材20の端部に跨るようにボルト29aおよびナット29b(図4参照)を用いて固定されている。
【0066】
ケーブル避け部材128は、ここでは、断面L字状に形成された長尺の部材(アングルともいう)によって形成されている。なお、ケーブル避け部材128は、断面L字状に形成された部材ではなく、例えば管材または棒材などによって形成されていてもよい。
【0067】
また、ケーブル避け部材128には、上下方向に開口する貫通穴128aが第2方向(矢印B方向)に沿って複数設けられている。貫通穴128aは、第2方向(矢印B方向)に長く形成されているため、第1支持部材20に対するケーブル避け部材128の取付位置を第2方向(矢印B方向)に調整することが可能である。
【0068】
本実施形態では、ケーブル避け部材128を設けることによって、ロボットアーム80を搭載した台車90がレール部材40に沿って移動したとしても、ケーブル89はケーブル避け部材128に沿って移動するので、上記第1実施形態と同様、ケーブル89が第1支持部材20に引っ掛かるのを防止することができる。
【0069】
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0070】
例えば、上記実施形態では、鋼柱として多角形鋼管を用いる例について示したが、本発明はこれに限らず、円形鋼管を用いてもよいし、H形鋼柱等の他の鋼柱を用いてもよい。
【0071】
また、上記実施形態では、第1支持部材上に第2支持部材を配置し、第2支持部材上にレール部材を配置する例について示したが、本発明はこれに限らない。第2支持部材を設けず、第1支持部材上にレール部材を配置してもよい。
【0072】
また、上記実施形態では、柱を挟むように一対のレール部材を設けるとともに、一対のレール部材のそれぞれにロボットアームを載置する例について示したが、本発明はこれに限らない。例えば、1つのロボットアームを用いて溶接を行う場合、図1に示した一対のレール部材のうちの1つだけを設けてもよい。この場合、突合せ部分の半周を溶接した後、レール部材を柱の反対側に付け直し、突合せ部分の残り半周を同じロボットアームによって溶接してもよい。このとき、上記実施形態のように、第1支持部材の長手方向の両側にレール部材(または第2支持部材を介してレール部材)を固定できるように構成してもよい。また、例えば、2つの対向するフランジとフランジ同士を連結するウェブとを有するH形鋼柱を溶接する場合、一方のフランジに沿ってレール部材を配置すれば、レール部材を柱の反対側に付け直さなくても、1つのロボットアームによって突合せ部分1aの全域を溶接することができる。
【0073】
また、上記実施形態では、支持部材構造体(第2支持部材)が、弦材31と、弦材31に対して傾斜して配置される斜材33と、弦材31に対して垂直に配置される補強材34と、を含むトラス構造に形成されている例について示したが、本発明はこれに限らない。例えば、支持部材構造体(第2支持部材)が、斜材33を含まず、弦材31と、弦材31に対して垂直に配置される補強材34と、を含むフィーレンディールトラス構造に形成されていてもよい。
【0074】
また、上記実施形態では、支持部材構造体(第2支持部材)の外形が四角柱形状である例について示したが、本発明はこれに限らない。例えば、支持・部材構造体(第2支持部材)の外形が、三角柱形状であってもよいし、円柱の一部を切り取った(例えば断面が半円)形状であってもよい。この場合、支持部材構造体(第2支持部材)の外形は、下方に向かって広がるように形成されていることが好ましい。
【0075】
また、上記実施形態では、第1支持部材が断面H形状に形成されているとともに、第2支持部材がトラス構造に形成されている例について示したが、本発明はこれに限らない。例えば、第1支持部材がトラス構造に形成されているとともに第2支持部材が断面H形状に形成されていてもよい。また、第1支持部材および第2支持部材の両方が、断面H形状またはトラス構造に形成されていてもよい。
【符号の説明】
【0076】
1:柱、1a:突合せ部分、1b:外面、10:取付治具、20:第1支持部材、28:ケーブル避け部材、30:第2支持部材、31:弦材、34:補強材、35,37:取付片、35a,37a:貫通穴(取付位置調整部)、40:レール部材、50:固定部材、51:第1取付具、51b:突出部、51e:ネジ穴(取付位置調整部)、52:第2取付具、80:ロボットアーム、89:ケーブル、90:台車
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14