(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024040351
(43)【公開日】2024-03-25
(54)【発明の名称】LEDアレイ及びそれを形成する方法
(51)【国際特許分類】
H01L 33/08 20100101AFI20240315BHJP
H01L 33/50 20100101ALI20240315BHJP
H01L 33/22 20100101ALI20240315BHJP
H01L 33/38 20100101ALI20240315BHJP
H01L 33/32 20100101ALI20240315BHJP
【FI】
H01L33/08
H01L33/50
H01L33/22
H01L33/38
H01L33/32
【審査請求】有
【請求項の数】24
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024019084
(22)【出願日】2024-02-13
(62)【分割の表示】P 2022159265の分割
【原出願日】2018-12-20
(31)【優先権主張番号】62/608,316
(32)【優先日】2017-12-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】18159747.7
(32)【優先日】2018-03-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(31)【優先権主張番号】16/226,288
(32)【優先日】2018-12-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】500507009
【氏名又は名称】ルミレッズ リミテッド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】タンドン,アシシュ
(72)【発明者】
【氏名】シャルマ,ラジャット
(72)【発明者】
【氏名】フレミッシュ,ヨーゼフ ロバート
(72)【発明者】
【氏名】パポウ,アンドレイ
(72)【発明者】
【氏名】ユ,ウェン
(72)【発明者】
【氏名】ヤング,エリック
(72)【発明者】
【氏名】シェン,ユ-チェン
(72)【発明者】
【氏名】ゴードン,ルーク
(57)【要約】
【課題】 本出願の実施形態は、LEDアレイ及びそれを形成する方法を提供する。
【解決手段】 発光ダイオード(LED)デバイスは、エピタキシャル層の第1の表面上の第1の分離領域と第2の分離領域との間のメタルコンタクトを含み得る。当該LEDデバイスは、第1の分離領域及び第2の分離領域に対して遠位の前記エピタキシャル層の第2の表面上の第1の側壁及び第2の側壁を含み得る。当該LEDデバイスは、第1の側壁と2の側壁との間の前記エピタキシャル層上の波長変換層を含み得る。
【選択図】
図1I
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の半導体層、該第1の半導体層上の活性領域、及び該活性領域上の第2の半導体層と、
前記第2の半導体層の第1の表面から、前記活性領域を通り、且つ前記第1の半導体層を少なくとも部分的に通って延在し、複数の発光領域を分離するトレンチと、
前記第2の半導体層の前記第1の表面から前記第1の半導体層まで延在し、前記第1の半導体層の側壁に電気的に接続する第1のメタルコンタクトと、
前記第2の半導体層への第2のメタルコンタクトと、
前記第1のメタルコンタクトを前記第2の半導体層、前記活性領域、及び前記第2のメタルコンタクトから絶縁するパッシベーション層と、
前記第1の表面から遠位の前記第1の半導体層の第2の表面上の波長変換層と、
を有する発光ダイオードデバイス。
【請求項2】
前記トレンチは、前記第1の半導体層を完全に貫いて延在する、請求項1に記載の発光ダイオードデバイス。
【請求項3】
前記第1の半導体層の前記第2の表面上の第1の突出部及び第2の突出部、を更に有する請求項1に記載の発光ダイオードデバイス。
【請求項4】
前記波長変換層は、前記第1の突出部と前記第2の突出部との間にある、請求項3に記載の発光ダイオードデバイス。
【請求項5】
前記第1の突出部及び前記第2の突出部のうち1つ以上は前記第1のメタルコンタクトである、請求項3に記載の発光ダイオードデバイス。
【請求項6】
前記第1の突出部及び前記第2の突出部のうち1つ以上は、パターン形成された成長基板にエピタキシャルに形成された前記第1の半導体層である、請求項3に記載の発光ダイオードデバイス。
【請求項7】
前記第1のメタルコンタクトはnコンタクトである、請求項1に記載の発光ダイオードデバイス。
【請求項8】
前記第2のメタルコンタクトはpコンタクトである、請求項1に記載の発光ダイオードデバイス。
【請求項9】
前記第1の半導体層は、n型ドープされたIII族窒化物を有し、前記第2の半導体層は、p型ドープされたIII族窒化物を有する、請求項1に記載の発光ダイオードデバイス。
【請求項10】
前記活性領域は、部分的にドープされた又はドープされていないIII族窒化物を有する、請求項1に記載の発光ダイオードデバイス。
【請求項11】
前記第2のメタルコンタクト上の少なくとも1つの誘電体層、を更に有する請求項1に記載の発光ダイオードデバイス。
【請求項12】
前記少なくとも1つの誘電体層上のメタル層、を更に有する請求項11に記載の発光ダイオードデバイス。
【請求項13】
前記メタル層上の反射層、を更に有する請求項12に記載の発光ダイオードデバイス。
【請求項14】
前記反射層はコンタクトである、請求項13に記載の発光ダイオードデバイス。
【請求項15】
複数のピクセルであり、各ピクセルが、p型半導体層からn型半導体層の遠位表面まで延在するトレンチによって、隣接するピクセルから分離された、複数のピクセルと、
前記トレンチ内のnコンタクトと、
前記p型半導体層上の活性層上に配置された前記n型半導体層と、
前記活性層とは反対側の表面で、前記n型半導体層上の波長変換層と、
前記p型半導体層上のpコンタクトと、
前記p型半導体層から前記n型半導体層まで延在し、前記nコンタクトを前記活性層及び前記p型半導体層から隔てる1つ以上のパッシベーション層であり、前記n型半導体層の側壁上に少なくとも部分的に延在する1つ以上のパッシベーション層と、
を有し、
前記波長変換層の少なくとも一部が、前記トレンチ内の前記nコンタクトによって分離されている、
LEDアレイ。
【請求項16】
前記トレンチ内の前記nコンタクトは、各ピクセル上の前記波長変換層を分離する突出部を形成している、請求項15に記載のLEDアレイ。
【請求項17】
前記活性層は、部分的にドープされた又はドープされていないIII族窒化物を有する、請求項15に記載のLEDアレイ。
【請求項18】
前記nコンタクトは、前記波長変換層まで延在し、各ピクセル間の少なくとも部分的な光絶縁を提供する、請求項15に記載のLEDアレイ。
【請求項19】
前記n型半導体層及び前記p型半導体層は、前記複数のピクセル間で連続していない、請求項15に記載のLEDアレイ。
【請求項20】
複数のピクセルであり、各ピクセルが、p型半導体層からn型半導体層の遠位表面まで延在するトレンチによって、隣接するピクセルから分離された、複数のピクセルと、
前記トレンチ内のnコンタクトと、
前記p型半導体層上の活性層上に配置された前記n型半導体層と、
前記活性層とは反対側の表面で、前記n型半導体層上の波長変換層と、
前記p型半導体層上のpコンタクトと、
前記p型半導体層から前記n型半導体層まで延在し、前記nコンタクトを前記活性層及び前記p型半導体層から隔てる1つ以上のパッシベーション層であり、前記n型半導体層の側壁上に少なくとも部分的に延在する1つ以上のパッシベーション層と、
を有し、
前記nコンタクトは、前記波長変換層まで延在し、各ピクセル間の少なくとも部分的な光絶縁を提供する、
LEDアレイ。
【請求項21】
前記波長変換層の少なくとも一部が、前記トレンチ内の前記nコンタクトによって分離されている、請求項20に記載のLEDアレイ。
【請求項22】
前記トレンチ内の前記nコンタクトは、各ピクセル上の前記波長変換層を分離する突出部を形成している、請求項21に記載のLEDアレイ。
【請求項23】
前記活性層は、部分的にドープされた又はドープされていないIII族窒化物を有する、請求項20に記載のLEDアレイ。
【請求項24】
前記n型半導体層及び前記p型半導体層は、前記複数のピクセル間で連続していない、請求項20に記載のLEDアレイ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この出願は、2017年12月20日に出願された米国仮出願第62/608,316号、2018年3月2日に出願された欧州特許出願第18159747.7号、及び2018年12月19日に出願された米国特許出願第16/226,288号の利益を主張するものであり、それらの内容をここに援用する。
【背景技術】
【0002】
現在利用可能な最も効率的な光源の中に、発光ダイオード(LED)、共振器型(resonant cavity)発光ダイオード(RCLED)、垂直共振器レーザダイオード(VCSEL)及び端面発光レーザを含む半導体発光デバイスがある。可視スペクトルで動作可能な高輝度発光デバイスの製造において現在関心ある材料系は、III-V族半導体、特に、III族窒化物材料とも呼ばれる、ガリウム、アルミニウム、インジウム、及び窒素の二元、三元、及び四元合金を含む。
【0003】
典型的に、III族窒化物発光デバイスは、有機金属化学気相成長法(MOCVD)、分子線エピタキシー(MBE)又はその他のエピタキシャル技術により、サファイア、炭化シリコン、III族窒化物若しくは複合材の基板、又はその他の好適な基板の上に、異なる組成及びドーパント濃度の複数の半導体層のスタック(積層体)をエピタキシャル成長させることによって製造される。スタックは、しばしば、基板上に形成された、例えばシリコンでドープされた1つ以上のn型層と、該1つ以上のn型層上に形成された活性領域内の1つ以上の発光層と、活性領域上に形成された、例えばマグネシウムでドープされた1つ以上のp型層とを含んでいる。これらn型領域及びp型領域の上に、電気コンタクトが形成される。
【発明の概要】
【0004】
デバイスは、エピタキシャル層の第1の表面上の第1の分離領域と第2の分離領域との間のメタルコンタクトを含み得る。当該デバイスは、第1の分離領域及び第2の分離領域に対して遠位の前記エピタキシャル層の第2の表面上の第1の側壁及び第2の側壁を含み得る。当該デバイスは、第1の側壁と2の側壁との間の前記エピタキシャル層上の波長変換層を含み得る。
【図面の簡単な説明】
【0005】
添付の図面とともに例として与えられる以下の説明から、より詳細な理解が得られることになる。
【
図1A】一部を拡大して示したLEDアレイの上面図である。
【
図1B】トレンチを有するLEDアレイの断面図である。
【
図1C】トレンチを有する他のLEDアレイの斜視図である。
【
図1D】サファイア基板内にトレンチを形成することを示す断面図である。
【
図1E】トレンチ内に第1の半導体層を形成することを示す断面図である。
【
図1F】第1の半導体層上に活性領域及び第2の半導体層を形成することを示す断面図である。
【
図1G】第2の半導体層上に分離領域及びメタルコンタクトを形成することを示す断面図である。
【
図1H】サファイア基板の除去することを示す断面図である。
【
図1I】ウェル内に波長変換層を形成することを示す断面図である。
【
図1J】パターンドサファイア基板(PSS)基板上に第1の半導体層を形成することを示す断面図である。
【
図1K】第1の半導体層の上面上に分離領域を形成することを示す断面図である。
【
図1L】第1の半導体層及び分離領域上にメサを形成することを示す断面図である。
【
図1M】メサ上に第2の半導体層を形成することを示す断面図である。
【
図1N】第2の半導体層上に誘電体層を形成することを示している。
【
図1O】誘電体層の一部を除去して、第2の半導体層の上面を露出させることを示している。
【
図1P】メサの上にメタルコンタクト層を形成することを示す断面図である。
【
図1Q】分離領域を貫いて第2のコンタクトを形成することを示す断面図である。
【
図1R】PSS基板を除去することを示す断面図である。
【
図1S】PSS基板を除去して共通のコンタクト層を形成することを示す断面図である。
【
図1T】第2の半導体層上にメタルコンタクト層を形成することを示す断面図である。
【
図1U】PSS基板を除去することを示す断面図である。
【
図1V】は、デバイスを形成する方法を示すフローチャートである。
【
図2A】一実施形態における、LEDデバイス取付け領域において基板にLEDアレイが取り付けられたエレクトロニクス基板の上面図である。
【
図2B】回路基板の2つの表面に電子部品が取り付けられた2チャンネル集積LED照明システムの一実施形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
以下、添付の図面を参照して、複数の異なる光照明システム及び/又は発光ダイオード(“LED”)実装の例がいっそう十分に説明される。これらの例は、相互に排他的なものではなく、更なる実装を達成するために、1つの例に見られる特徴を、1つ以上の他の例に見られる特徴と組み合わせることができる。従って、理解されることには、添付の図面に示される例は、単に例示の目的で提供されており、それらは決して本開示を限定することを意図していない。全体を通して、同様の要素は似通った符号で参照する。
【0007】
理解されることには、様々な要素を記述するために、ここでは第1、第2、第3などの用語が使用されることがあるが、それらの要素はこれらの用語によって限定されるべきでない。これらの用語は、1つの要素を別の要素から区別するために使用され得る。例えば、本発明の範囲から逸脱することなく、第1の要素が第2の要素と称されてもよく、第2の要素が第1の要素と称されてもよい。ここで使用されるとき、用語“及び/又は”は、関連して列挙されるアイテムのうちの1つ以上のアイテムの任意の及び全ての組み合わせを含み得る。
【0008】
理解されることには、例えば層、領域、又は基板などの要素が他の要素の“上に”ある又は“上へと”延在するとして言及されるとき、それが直に他の要素の上にある又は直にその上へと延在してもよいし、あるいは、介在する要素も存在してもよい。対照的に、或る要素が他の要素の“直上に”ある又は“直に上へと”延在するとして言及されるときには、介在する要素は存在しないとし得る。これまた理解されることには、或る要素が他の要素に“接続される”又は“結合される”として言及されるとき、それは直に他の要素に接続又は結合されてもよいし、及び/又は、1つ以上の介在要素を介して他の要素に接続又は結合されてもよい。対照的に、或る要素が他の要素に“直に接続される”又は“直に結合される”として言及されるときには、その要素と他の要素との間に介在する要素は存在しない。理解されることには、これらの用語は、図に描かれる向きに加えて、異なる向きの要素を包含することが意図される。
【0009】
ここでは、図に示されるときの、1つの要素、層又は領域と別の要素、層又は領域との関係を記述するために、例えば“下方”、“上方”、“上側”、“下側”、“水平”又は“鉛直”などの相対的な用語が使用されることがある。理解されることには、これらの用語は、図に描かれる向きに加えて、異なる向きのデバイスを包含することが意図される。
【0010】
現在利用可能な最も効率的な光源の中に、半導体発光デバイス(LED)、又は例えば紫外線(UV)又は赤外線(IR)の光出力を放つデバイスなどの光出力放射デバイスがある。これらのデバイス(以下、“LED”)は、発光ダイオード、共振器型発光ダイオード、垂直共振器レーザダイオード、端面発光レーザ、又はこれらに類するものを含み得る。LEDは、例えば、それらの小型さ及びより低い電力要求により、数多くの様々な用途にとっての魅力的な候補であり得る。例えば、それらは、カメラ及び携帯電話などの手持ち式の電池駆動装置用の光源(例えば、フラッシュ光及びカメラフラッシュ)として使用され得る。それらはまた、例えば、自動車照明、ヘッドアップディスプレイ(HUD)照明、園芸照明、街路灯、ビデオ用のトーチ、一般照明(例えば、家庭、店舗、オフィス及びスタジオの照明、劇場/舞台の照明、及び建築照明)、拡張現実(AR)照明、仮想現実(VR)照明のために使用され、ディスプレイ用のバックライトとして使用され、また、IR分光法に使用され得る。単一のLEDでは白熱光源よりも明るくない光を提供することになり、従って、もっと明るいことが望まれる又は必要とされる用途では、マルチジャンクションデバイス又はLEDのアレイ(例えば、モノリシックLEDアレイ、マイクロLEDアレイなど)が使用され得る。
【0011】
開示される事項の実施形態によれば、LEDアレイ(例えば、マイクロLEDアレイ)が、
図1A、1B、及び/又は1Cに示されるようなピクセルのアレイを含み得る。LEDアレイは、例えばLEDアレイセグメントの精密な制御を必要とするものなどの用途に使用されることがある。LEDアレイ内のピクセルは、個々にアドレス指定可能であったり、グループ/サブセットでアドレス指定可能であったり、あるいは、アドレス指定可能でなかったりし得る。
図1Aに、ピクセル111を有するLEDアレイ110の上面図を示す。LEDアレイ110の3×3部分の拡大図も
図1Aに示している。3×3拡大図に示すように、LEDアレイ110はピクセル111を含むことができ、ピクセル111は、約100μm以下(例えば、40μm)の幅w
1を有し得る。ピクセル間のレーン113が、約20μm以下(例えば、5μm)の幅w
2だけ分離され得る。レーン113は、
図1B及び1Cに示すように、また、ここに更に開示するように、ピクセル間にエアギャップを提供してもよいし、他の材料を含んでもよい。1つのピクセル111の中心から隣接するピクセル111の中心までの距離d
1は、約120μm以下(例えば、45μm)とし得る。理解されることには、ここで提供される幅及び距離は単なる例であり、実際の幅及び/又は寸法は様々であり得る。
【0012】
理解されることには、
図1A、1B及び1Cには対称なマトリクスに配置された正方形のピクセルが示されているが、ここに開示される実施形態には任意の形状及び配置のピクセルが適用され得る。例えば、
図1AのLEDアレイ110は、例えば100×100マトリクス、200×50マトリクス、対称マトリクス、非対称マトリクス、又はこれらに類するものなど、任意の適用可能な配置で10,000個を超えるピクセルを含み得る。これまた理解されることには、ここに開示される実施形態を実装するために、複数組のピクセル、マトリクス、及び/又は基板が任意の適用可能な形態で配置されてもよい。
【0013】
図1Bは、LEDアレイ1000の一例の断面図を示している。図示のように、ピクセル1010、1020、及び1030は、LEDアレイ内の3つの異なるピクセルに対応し、分離部1041及び/又はnコンタクト1040がこれらのピクセルを互いに分離するようにされている。一実施形態によれば、ピクセル間の空間は、エアギャップによって占有され得る。図示のように、ピクセル1010はエピタキシャル層1011を含んでおり、これは、エピタキシャル層1011から取り除かれ得るものである例えばサファイア基板などの適用可能な基板上に成長され得る。コンタクト1015から遠位の成長層の表面は、実質的に平面状であってもよいし、パターン形成されてもよい。p型領域1012が、pコンタクト1017に近接して配置され得る。
活性領域1021が、n型領域及びp型領域1012に隣接して配置され得る。あるいは、活性領域1021が半導体層又はn型領域とp型領域1012との間にあって電流を受けることで、活性領域1021が光ビームを放つようにし得る。pコンタクト1017は、SiO
2層1013及び1014並びにめっき金属(例えば、めっき銅)層1016に接触し得る。nコンタクト1040は、例えばCuなどの適用可能な金属を含み得る。金属層1016は、コンタクトとして機能し得る反射層1015と接触し得る。
【0014】
特に、
図1Bに示すように、nコンタクト1040は、ピクセル1010、1020、及び1030の間に形成されたトレンチ1130の中に堆積されて、エピタキシャル層1011を越えて延在し得る。分離部1041は、波長変換層1050の全てを分離してもよいし(図示のように)又は一部を分離してもよい。理解されることには、LEDアレイはこのような分離部1041を用いずに実装されてもよく、あるいは、分離部1041はエアギャップに相当してもよい。分離部1041は、分離部1041がnコンタクト1040と同じ材料(例えば、銅)から形成されるように、nコンタクト1040の延長であってもよい。それに代えて、分離部1041は、nコンタクト1040とは異なる材料から形成されてもよい。一実施形態によれば、分離部1041は反射材料を含み得る。分離部1041及び/又はnコンタクト1040の材料は、例えば、nコンタクト1040及び/又は分離部1041の堆積を含む又はそれを可能にするメッシュ構造を適用することなど、任意の適用可能な方法で堆積され得る。波長変換材料1050は、
図2Aの波長変換層205と同様の特徴/特性を有し得る。ここで言及されるように、1つ以上の追加の層が、分離部1041を被覆してもよい。そのような層は、反射層、散乱層、吸収層、又は任意の他の適用可能な層とし得る。1つ以上のパッシベーション層1019が、nコンタクト1040をエピタキシャル層1011から完全に又は部分的に隔て得る。
【0015】
エピタキシャル層1011は、サファイア、SiC、GaN、シリコンを含め、励起されたときにフォトンを放出する任意の適用可能な材料から形成されることができ、より具体的には、以下に限られないがAlN、AlP、AlAs、AlSb、GaN、GaP、GaSb、InN、InP、InAs、InSbを含むIII-V族半導体、以下に限られないがZnS、ZnSe、CdSe、CdTeを含むII-VI族半導体、以下に限られないがGe、Si、SiCを含むIV族半導体、又はこれらの混合物若しくは合金から形成され得る。これらの半導体例は、その中にこれらが存在するLEDの典型的な発光波長において、約2.4から約4.1の範囲の屈折率を持ち得る。例えば、GaNなどのIII族窒化物半導体は、500nmで約2.4の屈折率を持つことができ、例えばInGaPなどのIII族リン化物半導体は、600nmで約3.7の屈折率を持つことができる。LEDデバイス200に結合されるコンタクトは、例えばAuSn、AuGa、AuSi又はSACはんだなどの、はんだから形成されてもよい。
【0016】
n型領域は、成長基板上に成長されることができ、半導体材料の1つ以上の層を含み得る。該1つ以上の層は、例えば、プリパレーション層、及び/又は成長基板の除去を容易にするように設計された層を含めて、異なる組成及びドーパント濃度を含み得る。これらの層は、n型であってもよいし、意図的にはドープされていなくてもよいし、あるいは更にはp型のデバイス層であってもよい。これらの層は、発光領域が効率的に光を発するのに望ましい特定の光学特性、材料特性、又は電気特性に合わせて設計され得る。同様に、p型領域1012は、異なる組成、厚さ、及びドーパント濃度の複数の層を含むことができ、該複数の層は、意図的にはドープされていない層又はn型層を含んでいてもよい。電流が(例えば、コンタクトを介して)pn接合を流れるようにすることができ、ピクセルが、材料のバンドギャップエネルギーによって少なくとも部分的に決定される第1の波長の光を生成し得る。ピクセルは、直接的に光を放射してもよいし(例えば、通常発光又は直接発光LED)、波長変換層1050の中に光を放射して、波長変換層1050が、該放射された光の波長を更に変えて第2の波長の光を出力するように作用してもよい(例えば、蛍光体変換LED、“PCLED”など)。
【0017】
図1Bは、一構成例のピクセル1010、1020、及び1030を有するLEDアレイ1000の一例を示しているが、理解されることには、LEDアレイ内のピクセルは、幾つもある構成のうちのいずれの1つで設けられてもよい。例えば、ピクセルは、フリップチップ構造、垂直注入薄膜(VTF)構造、マルチジャンクション構造、薄膜フリップチップ(TFFC)、横型デバイスなどであってもよい。例えば、横型LEDピクセルは、フリップチップLEDピクセルと同様とし得るが、基板又はパッケージへの電極の直接接続のために上下逆さまにされることはしないとし得る。TFFCも、フリップチップLEDピクセルと同様とし得るが、(薄膜半導体層を支持せず残して)成長基板が除去され得る。対照的に、フリップチップLEDではその一部として成長基板又は他の基板が含められ得る。
【0018】
波長変換層1050は、活性領域1021によって放たれた光が1つ以上の中間層(例えば、フォトニック層)を横断し得るように、活性領域1021によって放たれた光の経路内にあることができる。実施形態によれば、波長変換層1050は、LEDアレイ1000内に存在しなくてもよい。波長変換層1050は、例えば、透明若しくは半透明のバインダ若しくはマトリックス内の蛍光体粒子、又はセラミック蛍光体素子などの、ある波長の光を吸収して異なる波長の光を発する任意のルミネセント材料を含み得る。波長変換層1050の厚さは、使用される材料に基づいて決定され、あるいは、LEDアレイ1000又は個々のピクセル1010、1020、及び1030が構成される用途/波長に基づいて決定され得る。例えば、波長変換層1050は、約20μm、50μm又は200μmとし得る。波長変換層1050は、図示のように、個々のピクセル各々上に設けられてもよいし、あるいは、LEDアレイ1000全体の上に配置されてもよい。
【0019】
一次光学系1022が、1つ以上のピクセル1010、1020、及び/又は1030上又はその上方にあってもよく、活性領域1021及び/又は波長変換層1050からの光が、一次光学系を通ることを可能にし得る。一次光学系を介した光は概してランバート分布パターンに基づいて放射されることができ、その結果、一次光学系1022を介して放射される光の光度は、理想的な拡散放射体から観察した場合に、入射光の方向と表面法線との間の角度の余弦に正比例するようになる。理解されることには、ランバート分布パターンとは異なる配光パターンを生成するように一次光学系1022の1つ以上の特性が変更されてもよい。
【0020】
レンズ1065及び導波路1062の一方又は両方を含む二次光学系が、ピクセル1010、1020、及び/又は1030に設けられ得る。理解されることには、
図1Bに示す例に従って複数のピクセルに二次光学系を説明している、二次光学系は単一ピクセルに対して設けられてもよい。二次光学系は、入射光を広げるため(発散光学系)、又は入射光をコリメートビームにへと集めるため(コリメート光学系)に使用され得る。導波路1062は、誘電体材料、メタライゼーション層、又はこれらに類するものでコーティングされてもよく、入射光を反射又は再方向付けするために設けられ得る。代わりの実施形態において、照明システムは、波長変換層1050、一次光学系1022、導波路1062、及びレンズ1065のうちの1つ以上を含まなくてもよい。
【0021】
レンズ1065は、以下に限られないが例えばSiC、酸化アルミニウム、ダイヤモンド、若しくはこれらに類するもの、又はこれらの組み合わせなどの、任意の適用可能な透明材料から形成され得る。レンズ1065は、レンズ1065からの出力ビームが所望の測光仕様を効率的に満たすことになるように、レンズ1065に入力される光ビームを変更するために使用され得る。さらに、レンズ1065は、例えば、複数のLEDデバイス200Bの点灯及び/又は非点灯の外観を決定することによってなどで、1つ以上の審美的な目的を果たし得る。
【0022】
図1Cは、3次元で見たLEDアレイ1100の断面図を示している。図示のように、LEDアレイ1100内のピクセルは、nコンタクト1140を形成するように充填されるトレンチによって分離され得る。ピクセルは、基板1114上に成長されることができ、pコンタクト1113、p-GaN半導体層1112、活性領域1111、及びn-GaN半導体層1110を含み得る。理解されることには、この構造は単なる一例として提供されており、ここに提供される開示を実装するために、1つ以上の半導体層又は他の適用可能な層が追加され、除去され、部分的に追加され、又は部分的に除去され得る。半導体層1110(又は他の適用可能な層)上にコンバータ材料1117が堆積されてもよい。
【0023】
図示のように、トレンチ1130内にパッシベーション層1115が形成され、トレンチ1130内にnコンタクト1140(例えば、銅コンタクト)が堆積され得る。パッシベーション層1115は、nコンタクト1140の少なくとも一部を半導体の1つ以上の層から隔て得る。一実装によれば、nコンタクト1140又はトレンチ内の他の適用可能な材料は、nコンタクト1140又は他の適用可能な材料がピクセル間の完全又は部分的な光アイソレーションを提供するように、変換器材料1117の中まで延在し得る。
【0024】
小型のアドレス指定可能なLEDピクセルシステムを製造することは、コストがかかるとともに困難であり得る。ミリメートルスケールの部品サイズでの使用に利用可能な従来からのピックアンドプレース技術は、ミクロン精度で位置付けられる必要があるサブ100ミクロンコンポーネントには不向きであるとし得る。LEDピクセルシステムのために連続したGaN層を形成することは、ウエハ湾曲を引き起こす応力を生じさせ得る。ウエハの湾曲を抑制するため及びより容易な高温アニールを可能にするために、厚い連続したGaN層を持たないデバイスを形成することが望ましいとし得る。選択的に成長させたGaNメサにウエハスケールの電気接続を提供することを、以下にて更に詳細に説明する。
【0025】
以下の説明は、選択的に成長(SAG)され及び/又はエッチングされた複数のGaNメサを含み得るサブ100μmから300μmのピクセルを含み得る。これらのメサは、互いに部分的又は完全に電気絶縁され得る。連続したGaN層の厚さ及び/又は全体数を減少させることによって、マトリクスレイアウトをしたマルチセクションLEDを形成するときに集積膜応力及びウエハ湾曲が低減され得る。さらに、多波長発光のための特定の電気的及び光学的特性をもたらすように、特に高度に歪んだエピタキシャル層のセクションで、より高温でのアニールを使用することができる。SAG GaN材料をサファイア基板上に形成し、後に、サファイア基板を、横方向導波路効果による光損失を低減させるために除去し得る。サファイア基板の除去後に露出されたSAG GaN材料は、蛍光体の封じ込めに使用され得る。
【0026】
次に
図1Dを参照するに、サファイア基板120内にトレンチ122を形成することを示す断面図が示されている。サファイア基板120は、例えば酸化アルミニウムなどの結晶材料からなることができ、市販のサファイアウエハとし得る。サファイア基板120は、トレンチ122を形成するために、従来からのパターニング及びエッチング技術を用いて、エッチング、パターニング、又は溝彫りされ得る。一例において、トレンチ122は、ウェットエッチングを用いて形成され得る。他の一例において、トレンチ122は、例えば反応性イオンエッチング(RIE)及び誘導結合プラズマ反応性イオンエッチング(ICP-RIE)などのドライエッチング技術によって形成されてもよい。なお、トレンチは、
図1Dでは三角形の形状として示されているが、エッチングプロセスによって形成される任意の所望の形状をとり得る。サファイア基板120は、
図1Cを参照して上述した基板1114と同様とすることができ、同様の技術を用いて形成され得る。
【0027】
次に
図1Eを参照するに、トレンチ122内に第1の半導体層126を形成することを示す断面図が示されている。第1の半導体層126は、サファイア基板120と後続の半導体層との間の格子整合及び熱膨張係数整合のために最適化される1つ以上の材料からなり得る。第1の半導体層126は、半導体材料、金属酸化物、金属窒化物、又は金属と半導体材料との組み合わせで構成され得る。第1の半導体層126に使用され得る材料の例は、以下に限られないが、SiC、Al
2O
1、GaN、AlN、及びAlGaNを含む。第1の半導体層126は、例えばSiなどのn型ドーパント又は例えばMgなどのp型ドーパントでドープされ得る。第1の半導体層126におけるドーパントの濃度は、第1の半導体層126の屈折率には大きな影響を持たないとし得るが、過大なドーパント濃度は第1の半導体層126の結晶構造を歪ませ得る。これは、第1の半導体層126の上に成長される後続の半導体層の品質に悪影響を及ぼし得る。一例において、第1の半導体層126は、3e18cm
-3から5e19cm
-3の公称で一定の濃度まで、Siでドープされ得る。また、第1の半導体層126は、傾斜されたドーパント濃度を有してもよい。
【0028】
第1の半導体層126は、例えば有機金属化学気相成長(MOCVD)、分子線エピタキシー(MBE)又はその他のエピタキシャル技術などの、従来からの堆積技術を用いて形成され得る。エピタキシャル堆積プロセスでは、1つ以上のソースガスによって供給される化学反応物が制御されるとともに、システムパラメータを設定して、付着する原子が、表面上を動き回って堆積表面の原子の結晶配列へと自身を配向させるのに十分なエネルギーで堆積表面に到達するようにする。第1の半導体層126が成長される温度は、核形成層の上に成長される半導体層の表面モルフォロジに影響し得る。第1の半導体層126は、例えば900℃と1200℃との間といった高い温度で成長及び/又はアニールされ得る。他の一例において、第1の半導体層126は、1080℃と1165℃との間で成長され得る。
【0029】
第1の半導体層126の厚さ、組成、ドーパント濃度、及び成膜温度は、第1の半導体層126が、後続の半導体層の屈折率に近い屈折率を持つことによってデバイスの光取り出しを促進させるとともに、後続の半導体層に好ましい表面特性を生じさせるように、各々選択され得る。
【0030】
第1の半導体層126は、III族窒化物材料とも呼ばれる、ガリウム、アルミニウム、インジウム、及び窒素の二元、三元、及び四元合金を含め、何らかのIII-V族半導体からなり得る。例えば、第1の半導体層126は、以下に限られないがAlN、AlP、AlAs、AlSb、GaN、GaP、GaAs、GaSb、InN、InP、InAs、InSbを含むIII-V族半導体、以下に限られないがZnS、ZnSe、CdSe、CdTeを含むII-VI族半導体、以下に限られないがGe、Si、SiCを含むIV族半導体、又はこれらの混合物若しくは合金からなり得る。これらの半導体は、その中にこれらが存在するLEDの典型的な発光波長において、約2.4から約4.1の範囲の屈折率を持ち得る。例えば、GaNなどのIII族窒化物半導体は、500nmで約2.4の屈折率を持つことができ、例えばInGaPなどのIII族リン化物半導体は、600nmで約3.7の屈折率を持つことができる。一例において、第1の半導体層126はGaNからなり得る。
【0031】
第1の半導体層126は、例えばMOCVD、MBE、又は他のエピタキシャル技術などの従来からの堆積技術を用いて形成され得る。第1の半導体層126は、n型ドーパントでドープされ得る。
【0032】
次に
図1Fを参照するに、第1の半導体層126上に活性領域128及び第2の半導体層130を形成することを示す断面図が示されている。第2の半導体層130及び活性領域128は、III族窒化物材料とも呼ばれる、ガリウム、アルミニウム、インジウム、及び窒素の二元、三元、及び四元合金を含め、何らかのIII-V族半導体からなり得る。例えば、第2の半導体層130及び活性領域128は、以下に限られないがAlN、AlP、AlAs、AlSb、GaN、GaP、GaAs、GaSb、InN、InP、InAs、InSbを含むIII-V族半導体、以下に限られないがZnS、ZnSe、CdSe、CdTeを含むII-VI族半導体、以下に限られないがGe、Si、SiCを含むIV族半導体、又はこれらの混合物若しくは合金からなり得る。これらの半導体は、その中にこれらが存在するLEDの典型的な発光波長において、約2.4から約4.1の範囲の屈折率を持ち得る。例えば、GaNなどのIII族窒化物半導体は、500nmで約2.4の屈折率を持つことができ、例えばInGaPなどのIII族リン化物半導体は、600nmで約3.7の屈折率を持つことができる。一例において、第2の半導体層130及び活性領域128はGaNからなり得る。
【0033】
第2の半導体層130及び活性領域128は、例えばMOCVD、MBE、又は他のエピタキシャル技術などの従来からの堆積技術を用いて形成され得る。活性領域128及び第2の半導体層130は、第1の半導体層126と共に形成されてもよいし、あるいは、別途に形成されてもよい。活性領域128及び第2の半導体層130は、第1の半導体層126と同様の半導体材料から構成されてもよく、あるいは、それらの組成が異なっていてもよい。
【0034】
第2の半導体層130は、p型ドーパントでドープされ得る。従って、活性領域128は、第1の半導体層126と第2の半導体層130との界面に付随するpnダイオードジャンクションとし得る。それに代えて、活性領域128は、n型ドープされた、p型ドープされた、又はアンドープの、1つ以上の半導体層を含んでもよい。活性領域128は、第1の半導体層126及び第2の半導体層130を通る適切な電圧の印加を受けて光を発し得る。代わりの実装では、第1の半導体層126及び第2の半導体層130の導電型が逆にされてもよい。すなわち、第1の半導体層126がp型層で、第2の半導体層130はn型層であってもよい。第1の半導体層126、活性領域128、及び第2の半導体層130は集合的にエピタキシャル層180と称され得る。エピタキシャル層180は、
図1Bを参照して上述したエピタキシャル層1011と同様とし得るとともに、同様の技術を用いて形成され得る。
【0035】
次に
図1Gを参照するに、第2の半導体層130上に分離(アイソレーション)領域132及びメタルコンタクト134を形成することを示す断面図が示されている。分離領域132は、例えば酸化物、窒化物、又は酸窒化物などの誘電体材料からなり得る。分離領域132は、例えばCVD、プラズマ化学気相成長(PECVD)、MOCVD、原子層成長(ALD)、蒸着、反応性スパッタ、化学溶液堆積、スピンオン堆積、又は他の同様のプロセスなどの、従来からの堆積技術を用いて形成され得る。分離領域132は、従来からの技術を用いてパターニング及びエッチングされ得る。メタルコンタクト134は、例えば金、銀、銅などの導電性の金属又は金属合金の1つ以上の層で構成され得る。メタルコンタクト134は、例えばCVD、PECVD、MOCVD、ALD、蒸着、反応性スパッタ、化学溶液堆積、めっき、スピンオン堆積、又は他の同様のプロセスなどの、従来からの堆積技術を用いて形成され得る。メタルコンタクト134は、従来からの技術を用いてパターニング及びエッチングされ得る。分離領域132は、トレンチ122内に形成された第1の半導体層126の上方に位置するように形成され得る。分離領域132は、
図1Aを参照して上述したピクセル111を画成し得る。
【0036】
次に
図1Hを参照するに、サファイア基板120を除去することを示す断面図が示されている。サファイア基板120は、例えば研削、化学機械研磨(CMP)、又はレーザリフトオフなどの従来からのプロセスによって除去され得る。一例において、サファイア基板120は、第1の半導体層126及び第1の半導体層126に対して選択的に除去され得る。サファイア基板120の除去は、第1の半導体層126の底面136と、第1の半導体層126からなる1つ以上の側壁140とを露出させ得る。1つ以上の側壁140は、1つ以上の突出部として参照されてもよい。第1の半導体層126の1つ以上の側壁140は、第1の半導体層126の底面136の下に延在し得る。サファイア基板120を除去することは、第1の半導体層126の底面136及び1つ以上の側壁140によって境界付けられたウェル138を形成し得る。一例において、底面136は、それが露出された後に粗面化され得る。
【0037】
次に
図1Iを参照するに、ウェル138内に波長変換層142を形成することを示す断面図が示されている。波長変換層142は、側壁140同士の間で第1の半導体層126の底面136上に形成され得る。
【0038】
波長変換層142は、元素蛍光体又はその化合物で構成され得る。波長変換層142は、例えばCVD、プラズマ化学気相成長(PECVD)、MOCVD、原子層成長(ALD)、蒸着、反応性スパッタ、化学溶液堆積、スピンオン堆積、又は他の同様のプロセスなどの、従来からの堆積技術を用いて形成され得る。波長変換層142は、1つ以上の蛍光体を含み得る。蛍光体は、励起エネルギー(通常は放射線エネルギー)を吸収し、そして、吸収したエネルギーを、当初の励起エネルギーとは異なるエネルギーの放射線として放出し得るルミネセント材料である。蛍光体は、100%に近い量子効率を持つことができ、これは、励起エネルギーとして提供されるほぼ全てのフォトンが蛍光体によって再放出され得ることを意味する。蛍光体はまた、高度に吸収性であり得る。光を放つ活性領域128が、高効率で高吸収性の波長変換層142へと直接的に光を放ち得るので、蛍光体は、デバイスから効率的に光を取り出し得る。波長変換層142に使用される蛍光体は、以下に限られないが、任意の従来からの緑色、黄色、及び赤色発光蛍光体を含み得る。
【0039】
波長変換層142は、第1の半導体層126の底面136上に蛍光物質の粒子を堆積させることによって形成され得る。蛍光体粒子は、活性領域128から放たれた光が蛍光体粒子に直接結合され得るように、第1の半導体層126と直に接触し得る。
図1Iには示していないが、蛍光体粒子を所定の位置に保持するために、光結合媒体が設けられてもよい。光結合媒体は、第1の半導体層126の屈折率を有意に超えることなく可能な限り近い屈折率を持つように選択され得る。最も効率的な動作のために、第1の半導体層126と、波長変換層142の蛍光体粒子と、光結合媒体との間に、損失ある媒体を含まないとし得る。
【0040】
蛍光体粒子は、0.1μmと20μmとの間の粒径を持ち得る。波長変換層142を形成するよう、蛍光体粒子は、例えば、電気泳動堆積、スピンコーティング、スプレーコーティング、スクリーン印刷、又は他の印刷技術によって適用され得る。スピンコーティング又はスプレーコーティングなどの技術では、有機バインダを有するスラリー内に蛍光体が配され、そして、スラリーの堆積後に、例えば加熱することによって有機バインダが蒸発され得る。次いで、オプションで、光結合媒体が適用され得る。蛍光体粒子は、ナノ粒子自体(すなわち、サイズが100nmから1000nmの範囲の粒子)であってもよい。典型的にスプレー熱分解法又は他の方法によって製造された球状蛍光体粒子を適用して、有利な散乱特性を提供する高実装密度の層を生み出すことができる。また、蛍光体粒子は、例えばSiO2、Al2O3、MePO4、若しくはポリリン酸、又は他の好適な金属酸化物など、蛍光体によって発せられる光よりも大きいバンドギャップを有する材料で被覆されてもよい。
【0041】
波長変換層142は、蛍光体粉末ではなく、セラミック蛍光体であってもよい。セラミック蛍光体は、蛍光体粒子の表面が軟化して溶融し始めるまで粉末蛍光体を高圧で加熱することによって形成され得る。部分的に溶融した粒子が互いに付着し合って、粒子の硬い凝集体を形成し得る。多結晶セラミック層を形成するために、プリフォームされた“グリーンボディ”の一軸又は等静圧プレス工程及び真空焼結が必要とされ得る。加熱又は加圧条件、製造方法、使用される蛍光体粒子前駆体、及び蛍光体材料の適切な結晶格子を調節することによって、セラミック蛍光体の透光性(すなわち、それが生み出す散乱の量)を、高い不透明度から高い透明度まで制御することができる。例えば、セラミックの形成を容易にするため、又はセラミックの屈折率を調節するために、蛍光体の他に、例えばアルミナなどの他のセラミック形成材料が含められてもよい。
【0042】
波長変換層142は、シリコーンと蛍光体粒子との混合物で構成されてもよい。この例では、波長変換層142は、プレートからダイシングされて、第1の半導体層126の底面136上に配置され得る。
【0043】
他の一例では、SAG及びエッチングされたGaNメサを形成するために、予め形成された隆起領域及び凹部領域のパターンを有するPSS基板が使用され得る。更なる他の一例では、トレンチ122内に第1の半導体層126を形成した後に第1の半導体層126を平坦化して、サファイア基板120の上面を露出させてから第1の半導体層126を形成してもよい。従って、第1の半導体層126上及びサファイア基板120の上面上に第1の半導体層126が直接形成され得る。サファイア基板120が除去されると、波長変換層142が、第1の半導体層126の下面上に直接形成され、第1の半導体層126の側壁140によって境界され得る。
【0044】
図1Bに示すように、1つ以上のnコンタクト1040が、エピタキシャル層180の側壁137上に形成されて、1つ以上の側壁140まで延在し得る。1つ以上のパッシベーション層1019が、1つ以上のnコンタクト1040をエピタキシャル層180及び1つ以上の側壁140から完全又は部分的に隔て得る。
【0045】
次に
図1Jを参照するに、PSS基板144上に第1の半導体層148を形成することを示す断面図が示されている。PSS基板144は、例えば酸化アルミニウムなどの結晶材料からなることができ、市販のサファイアウエハとし得る。PSS基板144は、従来からのパターニング及びエッチング技術を用いて、エッチング、パターニング、又は溝彫りされ得る。PSS基板144の凹部領域は、例えばRIE及びICP-RIEなどのドライエッチング技術によって形成され得る。PSS基板144は、
図1Cを参照して上述した基板1114と同様とすることができ、同様の技術を用いて形成され得る。
【0046】
PSS基板144の凹部内に第1の半導体層148が形成され得る。第1の半導体層148は、PSS基板144と後続の半導体層との間の格子整合及び熱膨張係数整合のために最適化される1つ以上の材料からなり得る。第1の半導体層148は、半導体材料、金属酸化物、金属窒化物、又は金属と半導体材料との組み合わせで構成され得る。第1の半導体層148に使用され得る材料の例は、以下に限られないが、SiC、Al2O1、GaN、AlN、及びAlGaNを含む。第1の半導体層148は、例えばSiなどのn型ドーパント又は例えばMgなどのp型ドーパントでドープされ得る。第1の半導体層148におけるドーパントの濃度は、第1の半導体層148の屈折率には大きな影響を持たないとし得るが、過大なドーパント濃度は第1の半導体層148の結晶構造を歪ませ得る。これは、第1の半導体層148の上に成長される後続の半導体層の品質に悪影響を及ぼし得る。一例において、第1の半導体層148は、3e18cm-3から5e19cm-3の公称で一定の濃度まで、Siでドープされ得る。また、第1の半導体層148は、傾斜されたドーパント濃度を有してもよい。
【0047】
第1の半導体層148は、例えばMOCVD、MBE又はその他のエピタキシャル技術などの、従来からの堆積技術を用いて形成され得る。エピタキシャル堆積プロセスでは、1つ以上のソースガスによって供給される化学反応物が制御されるとともに、システムパラメータを設定して、付着する原子が、表面上を動き回って堆積表面の原子の結晶配列へと自身を配向させるのに十分なエネルギーで堆積表面に到達するようにする。第1の半導体層148が成長される温度は、核形成層の上に成長される半導体層の表面モルフォロジに影響し得る。第1の半導体層148は、例えば900℃と1200℃との間といった高い温度で成長及び/又はアニールされ得る。他の一例において、第1の半導体層148は、1080℃と1165℃との間で成長され得る。
【0048】
第1の半導体層148の厚さ、組成、ドーパント濃度、及び成膜温度は、第1の半導体層148が、後続の半導体層の屈折率に近い屈折率を持つことによってデバイスの光取り出しを促進させるとともに、後続の半導体層に好ましい表面特性を生じさせるように、各々選択され得る。
【0049】
第1の半導体層148は、III族窒化物材料とも呼ばれる、ガリウム、アルミニウム、インジウム、及び窒素の二元、三元、及び四元合金を含め、何らかのIII-V族半導体からなり得る。例えば、第1の半導体層148は、以下に限られないがAlN、AlP、AlAs、AlSb、GaN、GaP、GaAs、GaSb、InN、InP、InAs、InSbを含むIII-V族半導体、以下に限られないがZnS、ZnSe、CdSe、CdTeを含むII-VI族半導体、以下に限られないがGe、Si、SiCを含むIV族半導体、又はこれらの混合物若しくは合金からなり得る。これらの半導体は、その中にこれらが存在するLEDの典型的な発光波長において、約2.4から約4.1の範囲の屈折率を持ち得る。例えば、GaNなどのIII族窒化物半導体は、500nmで約2.4の屈折率を持つことができ、例えばInGaPなどのIII族リン化物半導体は、600nmで約3.7の屈折率を持つことができる。一例において、第1の半導体層148はGaNからなり得る。
【0050】
第1の半導体層148は、例えばMOCVD、MBE、又は他のエピタキシャル技術などの従来からの堆積技術を用いて形成され得る。第1の半導体層148は、n型ドーパントでドープされ得る。
【0051】
次に
図1Kを参照するに、第1の半導体層148の上面152上に分離領域150を形成することを示す断面図が示されている。分離領域150は、例えば酸化物、窒化物、又は酸窒化物などの誘電体材料からなり得る。分離領域150は、例えばCVD、プラズマ化学気相成長(PECVD)、MOCVD、原子層成長(ALD)、蒸着、反応性スパッタ、化学溶液堆積、スピンオン堆積、又は他の同様のプロセスなどの、従来からの堆積技術を用いて形成され得る。分離領域150は、従来からの技術を用いてパターニング及びエッチングされ得る。分離領域150は、開口154内で第1の半導体層148の上面152の一部が露出するように形成され得る。分離領域150の堆積に先立って、第1の半導体層148内に第1のコンタクト172が形成され得る。第1のコンタクト172は、第1の半導体層148内のトレンチをエッチングし、それを、例えば金、銀、銅などの導電性金属又は金属合金の1つ以上の層で充填することによって形成され得る。第1のコンタクト172は、例えばCVD、PECVD、MOCVD、ALD、蒸着、反応性スパッタ、化学溶液堆積、めっき、スピンオン堆積、又は他の同様のプロセスなどの、従来からの堆積技術を用いて形成され得る。
【0052】
次に
図1Lを参照するに、第1の半導体層148上及び分離領域150上にメサ156を形成することを示す断面図が示されている。メサ156は、メサ156の第1の部分158が第1の半導体層148の上面152と接触し、メサ156の第2の部分160が分離領域150の側壁と接触し、メサ156の第3の部分162が分離領域150の上面と接触するように形成され得る。
【0053】
メサ156は、III族窒化物材料とも呼ばれる、ガリウム、アルミニウム、インジウム、及び窒素の二元、三元、及び四元合金を含め、何らかのIII-V族半導体からなり得る。例えば、メサ156は、以下に限られないがAlN、AlP、AlAs、AlSb、GaN、GaP、GaAs、GaSb、InN、InP、InAs、InSbを含むIII-V族半導体、以下に限られないがZnS、ZnSe、CdSe、CdTeを含むII-VI族半導体、以下に限られないがGe、Si、SiCを含むIV族半導体、又はこれらの混合物若しくは合金からなり得る。これらの半導体は、その中にこれらが存在するLEDの典型的な発光波長において、約2.4から約4.1の範囲の屈折率を持ち得る。例えば、GaNなどのIII族窒化物半導体は、500nmで約2.4の屈折率を持つことができ、例えばInGaPなどのIII族リン化物半導体は、600nmで約3.7の屈折率を持つことができる。一例において、メサ156はGaNからなり得る。
【0054】
メサ156は、例えばMOCVD、MBE、又は他のエピタキシャル技術などの従来からの堆積技術を用いて形成され得る。メサ156は、
図1Bを参照して上述したエピタキシャル層1011を形成するように第1の半導体層148及び活性領域とともに形成されてもよいし、あるいは、別途に形成されてもよい。メサ156は、第1の半導体層148と同様の半導体材料から構成されてもよく、あるいは、それらの組成が異なっていてもよい。
【0055】
次に
図1Mを参照するに、メサ156上に第2の半導体層164を形成することを示す断面図が示されている。第2の半導体層164は、例えばMOCVD、MBE、又は他のエピタキシャル技術などの従来からの堆積プロセスを用いて、メサ156上に選択的に成長され得る。
【0056】
第2の半導体層164は、III族窒化物材料とも呼ばれる、ガリウム、アルミニウム、インジウム、及び窒素の二元、三元、及び四元合金を含め、何らかのIII-V族半導体からなり得る。例えば、第2の半導体層164は、以下に限られないがAlN、AlP、AlAs、AlSb、GaN、GaP、GaAs、GaSb、InN、InP、InAs、InSbを含むIII-V族半導体、以下に限られないがZnS、ZnSe、CdSe、CdTeを含むII-VI族半導体、以下に限られないがGe、Si、SiCを含むIV族半導体、又はこれらの混合物若しくは合金からなり得る。これらの半導体は、その中にこれらが存在するLEDの典型的な発光波長において、約2.4から約4.1の範囲の屈折率を持ち得る。例えば、GaNなどのIII族窒化物半導体は、500nmで約2.4の屈折率を持つことができ、例えばInGaPなどのIII族リン化物半導体は、600nmで約3.7の屈折率を持つことができる。一例において、第2の半導体層164はAlGaNからなり得る。
【0057】
第2の半導体層164は、メサ156とともに形成されてもよいし、あるいは、別途に形成されてもよい。メサ156及び第2の半導体層164は、第1の半導体材料148と同様の半導体材料から構成されてもよく、あるいは、それらの組成が異なっていてもよい。
【0058】
メサ156及び第2の半導体層164は、p型ドーパントでドープされ、第1の半導体層148は、n型ドーパントでドープされ得る。従って、メサ156の一部が活性領域として作用し得る。この活性領域は、第1の半導体層148とメサ156との界面に付随するpnダイオードジャンクションとし得る。代わりに、第1の半導体層148及びメサ156がn型ドーパントでドープされ、第2の半導体層164がp型ドーパントでドープされてもよい。従って、メサ156の一部が活性領域として作用し得る。この活性領域は、メサ156と第2の半導体層164との界面に付随するpnダイオードジャンクションとし得る。メサ156内の活性領域は、n型ドープされた、p型ドープされた、又はアンドープの、1つ以上の半導体層を含んでもよい。
【0059】
活性領域は、第1の半導体層148及び/又は第2の半導体層164を通る適切な電圧の印加を受けて光を発し得る。代わりの実装では、第1の半導体層148、メサ156、及び第2の半導体層164の導電型が逆にされてもよい。
【0060】
第2の半導体層164が形成された後、このデバイスは、頂部側の電気接続を形成するために幾つかの方法で処理され得る。
【0061】
ここで
図1N-1Oを参照するに、
図1Mの構造上に頂部側電気接続を形成することの一例を示す断面図が示されている。
図1Nは、第2の半導体層164上に誘電体層166を形成することを示している。誘電体層166は、例えば酸化物、窒化物、又は酸窒化物などの誘電体材料からなり得る。誘電体層166は、例えばCVD、PECVD、MOCVD、ALD、蒸着、反応性スパッタ、化学溶液堆積、スピンオン堆積、又は他の同様のプロセスなどの、従来からの堆積技術を用いて、第2の半導体層164上に形成され得る。分離領域150は、従来からの技術を用いてパターニング及びエッチングされ得る。一例において、誘電体層166は、分離領域150上にも形成され、従来からのパターニング及びエッチング技術を用いて除去され得る。
図1Oは、誘電体層166の一部を除去して、第2の半導体層164の上面168を露出させることを示している。第2の半導体層164の露出された上面168は、コンタクトとして作用し得る。一例において、第2の半導体層164は、p型材料からなることができ、上面168は、p型コンタクトとして作用することができる。
【0062】
次に
図1Pを参照するに、メサ156上にメタルコンタクト層170を形成して1つ以上のピクセル111を形成することを示す断面図が示されている。メタルコンタクト層170は、誘電体層166上及び第2の半導体層164上に形成され得る。メタルコンタクト層170は、例えば金、銀、銅などの導電性の金属又は金属合金の1つ以上の層で構成され得る。メタルコンタクト層170は、例えばCVD、PECVD、MOCVD、ALD、蒸着、反応性スパッタ、化学溶液堆積、めっき、スピンオン堆積、又は他の同様のプロセスなどの、従来からの堆積技術を用いて形成され得る。メタルコンタクト層170は、従来からの技術を用いてパターニング及びエッチングされ得る。メタルコンタクト層170は、アノードコンタクト且つ反射層として作用し得る。一例において、第1の半導体層内にコンタクトを形成するためにエアブリッジが使用され得る。
【0063】
次に
図1Qを参照するに、分離領域150を貫いて第2のコンタクト175を形成することを示す断面図が示されている。第2のコンタクト175は、分離領域150と第1の半導体層148の一部とを通るトレンチをエッチングし、それを、例えば金、銀、銅などの導電性金属又は金属合金の1つ以上の層で充填することによって形成され得る。第2のコンタクト175は、例えばCVD、PECVD、MOCVD、ALD、蒸着、反応性スパッタ、化学溶液堆積、めっき、スピンオン堆積、又は他の同様のプロセスなどの、従来からの堆積技術を用いて形成され得る。第2のコンタクト175は、
図1Bを参照して上述したnコンタクト1040と同様とし得る。第2のコンタクト175とメタルコンタクト層170との間にパッシベーション層177が形成され得る。なお、1つの第2のコンタクト175が示されているが、1つ以上の分離領域150内に2つ以上の第2のコンタクト175が形成され得る。なお、第2のコンタクト175は、上述のプロセスを使用して、ここに記載される実施形態のいずれでも形成され得る。
【0064】
次に
図1Rを参照するに、PSS基板144を除去することを示す断面図が示されている。PSS基板144は、例えば研削、化学機械研磨(CMP)、又はレーザリフトオフなどの従来からのプロセスによって除去され得る。
【0065】
他の一例において、デバイスの裏面を露出させるようにPSS基板が除去され、共通コンタクトが形成され得る。次に
図1Sを参照するに、PSS基板144を除去して共通コンタクト層174を形成することを示す断面図が示されている。PSS基板144は、例えば研削、化学機械研磨(CMP)、又はレーザリフトオフなどの従来からのプロセスによって除去され得る。PSS基板144の除去は、第1の半導体層148の底面176を露出させ得る。一例において、底面176は、それが露出された後に粗面化され得る。
【0066】
共通コンタクト層174は、第1の半導体層148の底面176上に形成され得る。共通コンタクト層174は、ブランケット透明導電体からなり得る。一例において、共通コンタクト層174は、例えばインジウム錫酸化物(ITO)などの透明導電性酸化物(TCO)からなり得る。共通コンタクト層174は、pコンタクト又はnコンタクトとし得る。共通コンタクト層174は、例えばCVD、PECVD、MOCVD、ALD、蒸着、反応性スパッタ、化学溶液堆積、スピンオン堆積、又は他の同様のプロセスなどの、従来からの堆積技術を用いて形成され得る。PSS基板144が除去されているので、共通コンタクト層174上に直に蛍光体(図示せず)が取り付けられて、LEDエミッタ102を形成し得る。
【0067】
次に
図1Tを参照するに、
図1Mの構造に頂部側電気接続を形成することの他の一例を示す断面図が示されている。
図1Tは、第2の半導体層164上にメタルコンタクト層178を形成することを示している。メタルコンタクト層170は、誘電体層166上及び第2の半導体層164上に形成され得る。メタルコンタクト層178は、例えば金、銀、銅などの導電性の金属又は金属合金の1つ以上の層で構成され得る。メタルコンタクト層178は、例えばCVD、PECVD、MOCVD、ALD、蒸着、反応性スパッタ、化学溶液堆積、めっき、スピンオン堆積、又は他の同様のプロセスなどの、従来からの堆積技術を用いて形成され得る。メタルコンタクト層178は、従来からの技術を用いてパターニング及びエッチングされ得る。
【0068】
次に
図1Uを参照するに、PSS基板144を除去することを示す断面図が示されている。PSS基板144は、例えば研削、化学機械研磨(CMP)、又はレーザリフトオフなどの従来からのプロセスによって除去され得る。
【0069】
サファイア基板上にエピタキシャル層が形成され得る。サファイア基板は、その中にエピタキシャル層が成長される1つ以上のトレンチを有し得る。
【0070】
次に、
図1Vを参照するに、デバイスを形成する方法を示すフローチャートが示されている。ステップ192にて、エピタキシャル層の第1の表面上の第1の分離領域と第2の分離領域との間にメタルコンタクトが形成され得る。ステップ194にて、第1の側壁と第2の側壁との間のエピタキシャル層の第2の表面上に波長変換層が形成され得る。第1の表面は、第2の表面に対して遠位であるとし得る。第1の側壁及び第2の側壁は、サファイア基板の中にエッチングされたトレンチ内に形成されたエピタキシャル層の部分とし得る。なお、用語“遠位”は、ここで使用されるとき、素子、デバイス、層、又は他の構造の空間的に反対側を意味する方向用語として使用され得る。第3の要素の遠位の側にある第1の要素及び第2の要素は、第3の要素の少なくとも一部によって互いに隔てられ得る。例えば、層の上面は、その層の下面に対して遠位であるとし得る。
【0071】
図2Aは、一実施形態における、LEDデバイス取付け領域318において基板にLEDアレイ410が取り付けられたエレクトロニクス基板の上面図である。このエレクトロニクス基板はLEDアレイ410と共にLEDシステム400Aを表す。また、電力モジュール312が、Vin497で電圧入力を受け取り、トレース418B上で接続及び制御モジュール316からの制御信号を受け取り、トレース418A上でLEDアレイ410に駆動信号を提供する。LEDアレイ410は、電力モジュール312からの駆動信号によってターンオン及びオフされる。
図2Aに示す実施形態において、接続及び制御モジュール316は、トレース418C上でセンサモジュール314からのセンサ信号を受信する。
【0072】
図2Bは、回路基板499の2つの表面に電子部品が取り付けられた2チャンネル集積LED照明システムの一実施形態を示している。
図2Bに示すように、LED照明システム400Bは、調光器信号及びAC電力信号を受信するための入力を有する第1の表面445Aを含み、その上にAC/DCコンバータ回路412が取り付けられている。LEDシステム400Bは第2の表面445Bを含み、その上に、調光器インタフェース回路415、DC-DCコンバータ回路440A及び440B、マイクロコントローラ472を有する接続及び制御モジュール416(この例では無線モジュール)、及びLEDアレイ410が取り付けられている。LEDアレイ410は、2つの独立したチャンネル411A及び411Bによって駆動される。代わりの実施形態では、単一チャンネルを使用してLEDアレイに駆動信号を提供してもよく、あるいは、任意数の複数のチャンネルを使用してLEDアレイに駆動信号を提供してもよい。
【0073】
LEDアレイ410は、2つのグループのLEDデバイスを含み得る。一実施形態例において、グループAのLEDデバイスは第1のチャンネル411Aに電気的に結合され、グループBのLEDデバイスは第2のチャンネル411Bに電気的に結合される。2つのDC-DCコンバータ440A及び440Bの各々が、それぞれLEDアレイ410内のグループAのLED及びグループBのLEDを駆動するために、単一のチャンネル411A及び411Bを介して、それぞれの駆動電流を提供し得る。これらのLEDグループのうちの1つグループのLEDは、第2のLEDグループのLEDとは異なる色点を持つ光を放つように構成され得る。それぞれ単一のチャンネル411A及び411Bを介して個々のDC/DCコンバータ回路440A及び440Bによって与えられる電流及び/又はデューティサイクルを制御することによって、LEDアレイ410によって放たれる光の合成色点の制御が、ある範囲内で調整され得る。
図2Bに示す実施形態は(
図2Aに記載した)センサモジュールを含んでいないが、代わりの一実施形態はセンサモジュールを含み得る。
【0074】
図示したLED照明システム400Bは、LEDアレイ410と、LEDアレイ410を動作させるための回路とが単一のエレクトロニクス基板上に設けられた集積システムである。回路基板499の同じ表面上のモジュール間の接続は、モジュール間で例えば電圧、電流、及び制御信号を交換するために、例えばトレース431、432、433、434、及び435などの表面上若しくは表面下の相互接続又はメタライゼーション(図示せず)によって、電気的に結合され得る。回路基板499の反対側の表面上のモジュール間の接続は、例えばビア及びメタライゼーション(図示せず)などの基板貫通相互接続によって電気的に結合され得る。
【0075】
実施形態によれば、LEDアレイが、ドライバ回路及び制御回路とは別のエレクトロニクス基板上にあるLEDシステムが提供されてもよい。他の実施形態によれば、あるLEDシステムは、LEDアレイを、ドライバ回路とは別のエレクトロニクス基板上の電子回路の一部と共に有し得る。例えば、あるLEDシステムは、LEDアレイとは別のエレクトロニクス基板上に置かれたLEDモジュール及び電力変換モジュールを含み得る。
【0076】
実施形態によれば、LEDシステムは、マルチチャンネルLEDドライバ回路を含んでいてもよい。例えば、LEDモジュールは、埋め込みLED較正・設定データと、例えば3つのグループのLEDとを含み得る。当業者が認識することには、1つ以上の用途と調和して如何なるグループ数のLEDが使用されてもよい。各グループ内の個々のLEDが直列又は並列に構成され、異なる色点を持つ光が提供され得る。例えば、第1のグループのLEDによって温白色光が提供され、第2のグループのLEDによって冷白色光が提供され、そして、第3のグループによって中間の白色光が提供され得る。
【0077】
図2Cは、車両電源302を含み、データバス304を含んだ、車両ヘッドランプシステム300の一例を示している。環境条件(例えば、周辺光条件、温度、時間、雨、霧など)、車両条件(駐車中、動作中、速度、方向)、他の車両、歩行者、物体の存在/位置、又はこれらに類するものに関するデータを提供するために、センサモジュール307がデータバス304に接続されてもよい。センサモジュール307は、
図2Aのセンサモジュール314と同様又は同じとし得る。AC/DCコンバータ305が車両電源302に接続され得る。
【0078】
図2CのAC/DCコンバータ312は、
図2BのAC/DCコンバータ412と同じ又は同様とすることができ、車両電源302からAC電力を受け取ることができる。それは、AC-DCコンバータ412に関して
図2Bにて説明したように、AC電力をDC電力へと変換することができる。車両ヘッドランプシステム300は、アクティブヘッドランプ330を含むことができ、アクティブヘッドランプ330は、AC/DCコンバータ305、接続及び制御モジュール306、及び/又はセンサモジュール307によって提供される又はそれらに基づいて提供される1つ以上の入力を受信する。一例として、センサモジュール307は、歩行者の存在を検出し得る。歩行者が十分に照らされてないと、運転者が歩行者を目にする可能性を低下させる。そのようなセンサ入力に基づいて、接続及び制御モジュール306が、AC/DCコンバータ305から供給される電力を用いて、アクティブヘッドランプ330にデータを出力して、出力したデータがアクティブヘッドランプ330内に収容されたLEDアレイ内のLEDのサブセットを起動するようにし得る。LEDアレイ内のLEDのサブセットは、起動されると、センサモジュール307が歩行者の存在を感知した方向に光を放射し得る。センサモジュール307が、車両ヘッドランプシステムを含んだ車両の経路内に歩行者がもはやいないことを確認した更新データを提供した後、LEDのこれらのサブセットは動作停止されることができ、あるいは、それらの光ビーム方向がその他で変更され得る。
【0079】
図3は、アプリケーションプラットフォーム560、LEDシステム552及び556、並びに光学系554及び558を含むシステム550の一例を示している。LEDシステム552は、矢印561aと561bとの間に示す光ビーム561を生成する。LEDシステム556は、矢印562aと562bとの間の光ビーム562を生成し得る。
図3に示す実施形態において、LEDシステム552から放たれた光は二次光学系554を通り抜け、LEDシステム556から放たれた光は二次光学系554を通り抜ける。代わりの実施形態では、光ビーム561及び562は如何なる二次光学系も通らない。二次光学系は、1つ以上の光ガイドである又はそれを含むことができる。該1つ以上の光ガイドは、エッジリット型であってもよいし、光ガイドの内部エッジを画成する内部開口を有していてもよい。LEDシステム552及び/又は556は、1つ以上の光ガイドの内部開口に挿入されて1つ以上の光ガイドの内部エッジ(内部開口型の光ガイド)に光を注入することができ、あるいは、外部エッジ(エッジリット型の光ガイド)に光を注入することができる。LEDシステム552及び/又は556内のLEDは、光ガイドの一部であるベースの周囲を囲んで配置されてもよい。一実装によれば、ベースは熱伝導性とし得る。一実装によれば、ベースは、光ガイドの上に配置された放熱素子に結合され得る。放熱素子は、LEDによって生成された熱を熱伝導性のベースを介して受け取り、受け取った熱を放散するように構成され得る。上記1つ以上の光ガイドは、LEDシステム552及び556によって放たれた光が、例えば勾配、面取り分布、狭い分布、広い分布、角度分布、又はこれらに類するものなどで、所望のように整形されることを可能にし得る。
【0080】
実施形態例において、システム550は、携帯電話のカメラフラッシュシステム、屋内住宅又は商業照明、街路灯などの屋外照明、自動車、医療装置、AR/VR装置、及びロボット装置とし得る。
図2Aに示したLEDシステム400A、及び
図2Cに示した車両ヘッドランプシステム300は、実施形態例におけるLEDシステム552及び556を例示するものである。
【0081】
アプリケーションプラットフォーム560は、ここで説明するように、ライン565又は他の適用可能な入力を介する電力バスを介して、LEDシステム552及び/又は556に電力を供給し得る。さらに、アプリケーションプラットフォーム560は、LEDシステム552及びLEDシステム556の動作のために、ライン565を介して入力信号を提供することができ、この入力は、ユーザ入力/嗜好、センシングされた読み取り、予めプログラムされるか自律的に決定されるかした出力、又はこれらに類するものに基づき得る。1つ以上のセンサは、アプリケーションプラットフォーム560のハウジングの内部にあってもよいし、外部にあってもよい。それに代えて、あるいは加えて、
図2AのLEDシステム400にて示したように、各LEDシステム552及び556は、それ自身のセンサモジュール、接続及び制御モジュール、電力モジュール、及び/又はLEDデバイスを含み得る。
【0082】
実施形態において、アプリケーションプラットフォーム560のセンサ、及び/又はLEDシステム552及び/又は556のセンサが、例えば視覚データ(例えば、LIDARデータ、IRデータ、カメラを介して収集されたデータなど)、音声データ、距離ベースのデータ、移動データ、環境データなど、若しくはこれらに類するもの、又はこれらの組み合わせなどの、データを収集し得る。該データは、例えば物体、個人、車両などの物理的なアイテム又はエンティティと関係し得る。例えば、ADAS/AVベースのアプリケーション用に物体近接データをセンシング装置が収集することができ、それが、物理的なアイテム又はエンティティの検出に基づいて、検出及びその後の動作を優先させることができる。データは、例えばIR信号などの光信号を例えばLEDシステム552及び/又は556によって放射し、そして、放射された光信号に基づくデータを収集することに基づいて収集され得る。データは、データ収集のために光信号を放射するコンポーネントとは異なるコンポーネントによって収集されてもよい。この例を続けるに、自動車上にセンシング装置を配置することができ、それが、垂直共振器面発光レーザ(VCSEL)を用いてビームを放射し得る。1つ以上のセンサが、放射されたビームに対する応答又は他の適用可能な入力をセンシングし得る。
【0083】
実施形態例において、アプリケーションプラットフォーム560は自動車を表すことができ、LEDシステム552及びLEDシステム556は自動車ヘッドライトを表すことができる。様々な実施形態において、システム550は、複数のLEDを選択的に起動して操縦可能な光を提供するというステアラブルライトビームを備えた自動車を表し得る。例えば、LEDのアレイを用いて、形状又はパターンを画成又は投影したり、道路の選択された部分のみを照らしたりすることができる。一実施形態例において、LEDシステム552及び/又は556内の赤外線カメラ又は検出器ピクセルは、照明を必要とするシーンの部分(道路、横断歩道など)を識別するセンサ(例えば、
図2Aのセンサモジュール314及び
図2Cのセンサモジュール307と同様)とし得る。
【0084】
実施形態を詳細に説明してきたが、当業者が理解することには、ここに記載された実施形態には、本明細書を所与として、発明概念の精神から逸脱することなく、変更が為され得る。従って、発明の範囲が、図示して記述した特定の実施形態に限定されるという意図はない。
【外国語明細書】