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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024004037
(43)【公開日】2024-01-16
(54)【発明の名称】風呂システム
(51)【国際特許分類】
   F24H 15/156 20220101AFI20240109BHJP
   F24H 15/196 20220101ALI20240109BHJP
   F24H 15/45 20220101ALI20240109BHJP
   F24H 15/429 20220101ALI20240109BHJP
【FI】
F24H15/156
F24H15/196 301K
F24H15/45 101
F24H15/429
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022103473
(22)【出願日】2022-06-28
(71)【出願人】
【識別番号】000115854
【氏名又は名称】リンナイ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】姫野 竜佑
(72)【発明者】
【氏名】赤木 伸行
(72)【発明者】
【氏名】家田 陵平
【テーマコード(参考)】
3L024
【Fターム(参考)】
3L024CC05
3L024DD03
3L024DD17
3L024DD22
3L024DD27
3L024DD29
3L024EE03
3L024EE04
3L024EE05
3L024FF02
3L024FF15
3L024GG38
3L024HH60
(57)【要約】
【課題】風呂システムが二次電池から供給される電力によって動作する場合に風呂システムの消費電力量を低減することが可能な技術を提供する。
【解決手段】風呂システムは、商用電源および二次電池に接続可能であって、商用電源から供給される電力によって動作する第1動作モードと、二次電池から供給される電力によって動作する第2動作モードを含む複数の動作モードの間で切り換えられる。風呂システムは、加熱装置と、微細気泡発生装置と、制御装置を備える。制御装置は、加熱装置を用いて浴槽水の温度を上昇させる昇温運転と、微細気泡発生装置を用いて浴槽水の中に微細気泡を発生させる微細気泡発生運転を実行可能である。制御装置は、風呂システムが第1動作モードである場合、昇温運転と微細気泡発生運転の実行を許容し、風呂システムが第2動作モードである場合、昇温運転の実行を許容し、微細気泡発生運転の実行を禁止する。
【選択図】図11
【特許請求の範囲】
【請求項1】
浴槽に接続可能に構成されるとともに、商用電源および二次電池に接続可能であって、前記商用電源から供給される電力によって動作する第1動作モードと、前記二次電池から供給される電力によって動作する第2動作モードと、を含む複数の動作モードの間で切り換えられる風呂システムであって、
湯水を加熱する加熱装置と、
前記湯水の中に微細気泡を発生させる微細気泡発生装置と、
前記加熱装置および前記微細気泡発生装置の動作を制御する制御装置と、を備えており、
前記制御装置は、
前記加熱装置を用いて、前記浴槽に貯留された浴槽水の温度を上昇させる昇温運転と、
前記微細気泡発生装置を用いて、前記浴槽水の中に微細気泡を発生させる微細気泡発生運転と、を実行可能に構成されており、
前記制御装置は、
前記風呂システムが前記第1動作モードである場合、前記昇温運転および前記微細気泡発生運転の実行を許容し、
前記風呂システムが前記第2動作モードである場合、前記昇温運転の実行を許容し、前記微細気泡発生運転の実行を禁止するように構成されている、風呂システム。
【請求項2】
浴槽に接続可能に構成されるとともに、商用電源および二次電池に接続可能であって、前記商用電源から供給される電力によって動作する第1動作モードと、前記二次電池から供給される電力によって動作する第2動作モードと、を含む複数の動作モードの間で切り換えられる風呂システムであって、
湯水を加熱する加熱装置と、
前記湯水の中に微細気泡を発生させる微細気泡発生装置と、
前記加熱装置および前記微細気泡発生装置の動作を制御する制御装置と、を備えており、
前記制御装置は、
前記加熱装置によって加熱した前記湯水を給湯箇所に供給する給湯運転と、
前記加熱装置を用いて、前記浴槽に貯留された浴槽水の温度を上昇させる昇温運転と、
前記微細気泡発生装置を用いて、前記浴槽水の中に微細気泡を発生させる微細気泡発生運転と、を実行可能に構成されており、
前記加熱装置は、前記湯水を加熱するヒートポンプと、燃料供給源から供給される燃料を燃焼させて前記湯水を加熱する燃焼加熱装置を備えており、
前記制御装置は、
前記風呂システムが前記第1動作モードである場合、前記給湯運転、前記昇温運転、および前記微細気泡発生運転の実行を許容し、
前記風呂システムが前記第2動作モードである場合であって、前記燃料供給源から前記燃焼加熱装置への燃料供給が行われている場合、前記給湯運転および前記昇温運転の実行を許容し、前記微細気泡発生運転の実行を禁止し、
前記風呂システムが前記第2動作モードである場合であって、前記燃料供給源から前記燃焼加熱装置への燃料供給が行われていない場合、前記給湯運転の実行を許容し、前記昇温運転および前記微細気泡発生運転の実行を禁止するように構成されている、風呂システム。
【請求項3】
前記微細気泡発生装置は、
前記浴槽水を循環するための循環経路と、
前記循環経路に設けられた循環ポンプと、
前記循環経路に設けられ、前記湯水に溶解した気体を微細気泡として表出させる微細気泡発生器と、を備えている、請求項1または2の風呂システム。
【請求項4】
前記微細気泡発生装置は、
前記微細気泡発生器よりも上流側において前記循環経路に設けられ、前記気体を前記湯水に加圧溶解させる加圧タンクと、
前記加圧タンクよりも上流側において前記循環経路に設けられ、前記湯水を加圧する加圧ポンプと、をさらに備えている、請求項3の風呂システム。
【請求項5】
前記加熱装置は、前記湯水を加熱するヒートポンプを備えており、
前記制御装置は、前記風呂システムが前記第2動作モードである場合、前記風呂システムの消費電力が目標消費電力以下となるように、前記風呂システムの動作を制御するように構成されている、請求項1または2の風呂システム。
【請求項6】
前記制御装置は、
前記加熱装置および前記微細気泡発生装置の動作を制御するメイン制御装置と、
ユーザが前記風呂システムに係る指示を入力可能であって、入力された前記風呂システムに係る前記指示を前記メイン制御装置に送信するように構成されたサブ制御装置と、を備えており、
前記メイン制御装置は、
前記風呂システムが前記第1動作モードである場合、前記サブ制御装置から前記微細気泡発生運転の実行指示を受信すると、前記微細気泡発生運転を実行し、
前記風呂システムが前記第2動作モードである場合、前記サブ制御装置から前記微細気泡発生運転の実行指示を受信したとしても、前記微細気泡発生運転を実行しないように構成されている、請求項1または2の風呂システム。
【請求項7】
前記制御装置は、
前記加熱装置および前記微細気泡発生装置の動作を制御するメイン制御装置と、
ユーザが前記風呂システムに係る指示を入力可能であって、入力された前記風呂システムに係る前記指示を前記メイン制御装置に送信するように構成されたサブ制御装置と、を備えており、
前記メイン制御装置は、前記サブ制御装置から前記微細気泡発生運転の実行指示を受信することに応じて、前記微細気泡発生運転を実行するように構成されており、
前記サブ制御装置は、
前記風呂システムが前記第1動作モードである場合、前記ユーザによる前記微細気泡発生運転の前記実行指示の入力に基づく前記メイン制御装置への前記微細気泡発生運転の前記実行指示の送信を許容し、
前記風呂システムが前記第2動作モードである場合、前記ユーザによる前記微細気泡発生運転の前記実行指示の入力に基づく前記メイン制御装置への前記微細気泡発生運転の前記実行指示の送信を禁止するように構成されている、請求項1または2の風呂システム。
【請求項8】
ユーザが前記風呂システムに係る指示を入力可能な端末装置をさらに備えており、
前記端末装置は、前記ユーザに前記風呂システムの状態を表示する表示部を備えており、
前記制御装置は、前記風呂システムが前記第2動作モードである場合、前記表示部を介して前記微細気泡発生運転の実行が禁止されていることを表示するように構成されている、請求項1または2の風呂システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書で開示する技術は、風呂システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、浴槽に接続可能に構成されるとともに、商用電源および二次電池に接続可能であって、前記商用電源から供給される電力によって動作する第1動作モードと、前記二次電池から供給される電力によって動作する第2動作モードと、を含む複数の動作モードの間で切り換えられる風呂システムが開示されている。前記風呂システムは、湯水を加熱する加熱装置と、前記加熱装置の動作を制御する制御装置と、を備えている。前記制御装置は、前記加熱装置を用いて、前記浴槽に貯留された浴槽水の温度を上昇させる昇温運転を実行可能に構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-096035号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
二次電池の電池容量には限りがあるので、風呂システムが第2動作モードである場合、二次電池の電池切れを抑制するために、風呂システムの消費電力量を低減することが望ましい。本明細書では、風呂システムが第2動作モードである場合に風呂システムの消費電力量を低減することが可能な技術を提供する。
【0005】
本明細書では、電気機器において単位時間当たりに消費される電力を「消費電力」と呼ぶ。消費電力は、例えばW(ワット)を用いて表される。また、当該消費電力に電気機器の動作時間を乗じたものを「消費電力量」と呼ぶ。消費電力量は、例えばWh(ワットアワー)を用いて表される。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本技術の第1の態様では、風呂システムは、浴槽に接続可能に構成されるとともに、商用電源および二次電池に接続可能であって、前記商用電源から供給される電力によって動作する第1動作モードと、前記二次電池から供給される電力によって動作する第2動作モードと、を含む複数の動作モードの間で切り換えられてもよい。前記風呂システムは、湯水を加熱する加熱装置と、前記湯水の中に微細気泡を発生させる微細気泡発生装置と、前記加熱装置および前記微細気泡発生装置の動作を制御する制御装置と、を備えていてもよい。前記制御装置は、前記加熱装置を用いて、前記浴槽に貯留された浴槽水の温度を上昇させる昇温運転と、前記微細気泡発生装置を用いて、前記浴槽水の中に微細気泡を発生させる微細気泡発生運転と、を実行可能に構成されていてもよい。前記制御装置は、前記風呂システムが前記第1動作モードである場合、前記昇温運転および前記微細気泡発生運転の実行を許容し、前記風呂システムが前記第2動作モードである場合、前記昇温運転の実行を許容し、前記微細気泡発生運転の実行を禁止するように構成されていてもよい。
【0007】
一般的に、浴槽内の湯水(本明細書では、「浴槽水」と呼ぶことがある。)に微細気泡が混入すると、浴槽水の温度は低下しやすくなる。風呂システムでは、浴槽水の温度が低下すると、浴槽水の温度を適温に保つため、ユーザの指示により(または自動で)昇温運転が実行される。このため、浴槽水に微細気泡が混入した状態では、昇温運転が実行される頻度は比較的増加すると考えられる。昇温運転が実行される頻度が増加すると、風呂システムの消費電力量が増加する。上記の構成によれば、風呂システムが第2動作モードである場合、制御装置は、微細気泡発生運転の実行を禁止するように構成されている。これにより、浴槽水に微細気泡が混入することに起因する浴槽水の温度の低下を抑制でき、昇温運転が実行される頻度を低減することができる。このような構成とすることによって、風呂システムが第2動作モードである場合の、風呂システムの消費電力量を低減できる。
【0008】
本技術の第2の態様では、風呂システムは、浴槽に接続可能に構成されるとともに、商用電源および二次電池に接続可能であって、前記商用電源から供給される電力によって動作する第1動作モードと、前記二次電池から供給される電力によって動作する第2動作モードと、を含む複数の動作モードの間で切り換えられてもよい。前記風呂システムは、湯水を加熱する加熱装置と、前記湯水の中に微細気泡を発生させる微細気泡発生装置と、前記加熱装置および前記微細気泡発生装置の動作を制御する制御装置と、を備えていてもよい。前記制御装置は、前記加熱装置によって加熱した前記湯水を給湯箇所に供給する給湯運転と、前記加熱装置を用いて、前記浴槽に貯留された浴槽水の温度を上昇させる昇温運転と、前記微細気泡発生装置を用いて、前記浴槽水の中に微細気泡を発生させる微細気泡発生運転と、を実行可能に構成されていてもよい。前記加熱装置は、前記湯水を加熱するヒートポンプと、燃料供給源から供給される燃料を燃焼させて前記湯水を加熱する燃焼加熱装置を備えていてもよい。前記制御装置は、前記風呂システムが前記第1動作モードである場合、前記給湯運転、前記昇温運転、および前記微細気泡発生運転の実行を許容し、前記風呂システムが前記第2動作モードである場合であって、前記燃料供給源から前記燃焼加熱装置への燃料供給が行われている場合、前記給湯運転および前記昇温運転の実行を許容し、前記微細気泡発生運転の実行を禁止し、前記風呂システムが前記第2動作モードである場合であって、前記燃料供給源から前記燃焼加熱装置への燃料供給が行われていない場合、前記給湯運転の実行を許容し、前記昇温運転および前記微細気泡発生運転の実行を禁止するように構成されていてもよい。
【0009】
上記の構成によれば、風呂システムが第2動作モードである場合、制御装置は、微細気泡発生運転の実行を禁止するように構成されている。これにより、浴槽水に微細気泡が混入することに起因する浴槽水の温度の低下を抑制でき、昇温運転が実行される頻度を低減することができる。このような構成とすることによって、風呂システムが第2動作モードである場合の、風呂システムの消費電力量を低減できる。
【0010】
さらに上記の構成によれば、加熱装置は、電力を消費して湯水を加熱するだけでなく、燃料を消費して湯水を加熱することもできる。このような構成とする場合、商用電源からの電力供給が行われない状況であって、なおかつ燃焼装置への燃料供給が行われない状況(例えば、災害時)では、二次電池から供給される電力のみを消費して湯水を加熱することになる。この場合、加熱装置を用いた運転に要する電力が顕著に増加し得るので、昇温運転の実行は禁止されている。昇温運転の実行が禁止される状況では、浴槽水の温度を昇温する手段がないので、浴槽水の温度の低下を抑制することが特に望まれる。したがって、上記の構成によれば、風呂システムが第2動作モードである場合に微細気泡発生運転の実行を禁止することで浴槽水の温度の低下を抑制する効果が顕著に発揮される。
【0011】
また、給湯運転は、その用途が多岐にわたるため、いかなる状況であっても実行可能であることが好ましい。上記の構成によれば、商用電源からの電力供給が行われない状況であって、なおかつ燃焼装置への燃料供給が行われない状況であっても、給湯運転を実行可能とすることができる。
【0012】
第3の態様では、上記第1または2の態様において、前記微細気泡発生装置は、前記浴槽内の前記湯水を循環するための循環経路と、前記循環経路に設けられた循環ポンプと、前記循環経路に設けられ、前記湯水に溶解した気体を微細気泡として表出させる微細気泡発生器と、を備えていてもよい。
【0013】
上記の構成によれば、微細気泡発生装置は、微細気泡発生運転の実行中、浴槽水を循環経路(例えば、金属製の配管)に循環させることにより、浴槽水の中に微細気泡を発生させる構成となっている。このような構成とする場合、微細気泡発生運転において、湯水が循環経路を通過する過程で、放熱によっても湯水の温度が低下する。このため、微細気泡発生運転を実行することで、浴槽水の温度が顕著に低下し、昇温運転が実行される頻度が顕著に増加し、風呂システムの消費電力量が顕著に増加する。したがって、上記の構成によれば、風呂システムが第2動作モードである場合に微細気泡発生運転の実行を禁止することで風呂システムの消費電力量を低減する効果が、顕著に発揮される。
【0014】
第4の態様では、上記第3の態様において、前記微細気泡発生装置は、前記微細気泡発生器よりも上流側において前記循環経路に設けられ、前記気体を前記湯水に加圧溶解させる加圧タンクと、前記加圧タンクよりも上流側において前記循環経路に設けられ、前記湯水を加圧する加圧ポンプと、をさらに備えていてもよい。
【0015】
上記の構成によれば、微細気泡発生装置は、微細気泡発生運転の実行中、気体を湯水に加圧溶解させるため、加圧ポンプを駆動する構成となっている。加圧ポンプの駆動には、電力を要する。このような構成とする場合、微細気泡発生運転を実行することで、風呂システムの消費電力量が顕著に増加する。したがって、上記の構成によれば、風呂システムが第2動作モードである場合に微細気泡発生運転の実行を禁止することで風呂システムの消費電力量を低減する効果が、顕著に発揮される。
【0016】
第5の態様では、上記第1から第4の態様の何れか一つにおいて、前記加熱装置は、前記湯水を加熱するヒートポンプを備えていてもよい。前記制御装置は、前記風呂システムが前記第2動作モードである場合、前記風呂システムの消費電力が目標消費電力以下となるように、前記風呂システムの動作を制御するように構成されていてもよい。
【0017】
二次電池には、放電する電力が上限放電電力を上回ると放電を遮断する保護回路が設けられていることがある。商用電源からの電力供給が行われない状況(例えば、停電時)で、保護回路が作動すると、風呂システムだけではなく、他の家電製品にも電力が供給されなくなってしまう。このため、風呂システムが第2動作モードである場合、保護回路が作動することを抑制する必要がある。特に、加熱装置がヒートポンプを備える構成の場合、加熱装置がヒートポンプを備えていない構成と比較すると、風呂システムの消費電力が大きくなるため、保護回路が作動しやすくなる。上記の構成によれば、風呂システムは、第2動作モードでは、風呂システムの消費電力が目標消費電力以下となるように動作する。これにより、二次電池に保護回路が設けられている場合であっても、保護回路が作動することを抑制できる。また、風呂システムが第2動作モードである場合に微細気泡発生運転の実行を禁止する本願の構成は、風呂システムの消費電力を目標消費電力以下とすることを容易にし得る。すなわち上記の構成によれば、風呂システムが第2動作モードである場合に微細気泡発生運転の実行を禁止する本願の構成に、さらなる利点をもたらすことができる。
【0018】
第6の態様では、上記第1から第5の態様の何れか一つにおいて、前記制御装置は、前記加熱装置および前記微細気泡発生装置の動作を制御するメイン制御装置と、ユーザが前記風呂システムに係る指示を入力可能であって、入力された前記風呂システムに係る前記指示を前記メイン制御装置に送信するように構成されたサブ制御装置と、を備えていてもよい。前記メイン制御装置は、前記風呂システムが前記第1動作モードである場合、前記サブ制御装置から前記微細気泡発生運転の実行指示を受信すると、前記微細気泡発生運転を実行し、前記風呂システムが前記第2動作モードである場合、前記サブ制御装置から前記微細気泡発生運転の実行指示を受信したとしても、前記微細気泡発生運転を実行しないように構成されていてもよい。
【0019】
上記の構成によれば、風呂システムが第2動作モードである場合、メイン装置が、微細気泡発生運転の実行を禁止する。サブ制御装置は、微細気泡発生運転の実行を禁止する必要がない。このため、サブ制御装置を簡素な構成とすることができる。
【0020】
第7の態様では、上記第1から第6の態様の何れか一つにおいて、前記制御装置は、前記加熱装置および前記微細気泡発生装置の動作を制御するメイン制御装置と、ユーザが前記風呂システムに係る指示を入力可能であって、入力された前記風呂システムに係る前記指示を前記メイン制御装置に送信するように構成されたサブ制御装置と、を備えていてもよい。前記メイン制御装置は、前記サブ制御装置から前記微細気泡発生運転の実行指示を受信することに応じて、前記微細気泡発生運転を実行するように構成されていてもよい。前記サブ制御装置は、前記風呂システムが前記第1動作モードである場合、前記ユーザによる前記微細気泡発生運転の前記実行指示の入力に基づく前記メイン制御装置への前記微細気泡発生運転の前記実行指示の送信を許容し、前記風呂システムが前記第2動作モードである場合、前記ユーザによる前記微細気泡発生運転の前記実行指示の入力に基づく前記メイン制御装置への前記微細気泡発生運転の前記実行指示の送信を禁止するように構成されていてもよい。
【0021】
上記の構成によれば、風呂システムが第2動作モードである場合、サブ装置が、微細気泡発生運転の実行を禁止する。メイン制御装置は、微細気泡発生運転の実行を禁止する必要がない。このため、メイン制御装置を簡素な構成とすることができる。
【0022】
第8の態様では、上記第1から第7の態様の何れか一つにおいて、前記風呂システムは、ユーザが前記風呂システムに係る指示を入力可能な端末装置をさらに備えていてもよい。前記端末装置は、前記ユーザに前記風呂システムの状態を表示する表示部を備えていてもよい。前記制御装置は、前記風呂システムが前記第2動作モードである場合、前記表示部を介して前記微細気泡発生運転の実行が禁止されていることを表示するように構成されていてもよい。
【0023】
微細気泡発生運転の実行が禁止されている場合、ユーザが微細気泡発生運転の実行指示を端末装置に入力したとしても、微細気泡発生運転は実行されない。微細気泡発生運転の実行が禁止されていることをユーザが認識していない状況では、ユーザは風呂システムが故障していると誤解する可能性がある。上記の構成によれば、端末装置を操作するユーザに対して、微細気泡発生運転の実行が禁止されていることを提示することができる。このため、ユーザは、微細気泡発生運転の実行が禁止されていることを認識できる。上記の構成によれば、風呂システムが故障しているとユーザが誤解してしまうことを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】実施例1の風呂システム2Aの構成を模式的に示す図である。
図2】実施例1の浴槽アダプタ132における湯水の流れの例を模式的に示す図である。
図3】実施例1の浴槽アダプタ132における湯水の流れの別の例を模式的に示す図である。
図4】実施例1のリモコン112の構成を模式的に示す図である。
図5】実施例1の風呂システム2Aで湯はり運転が実行された場合の湯水の流れの例を模式的に示す図である。
図6】実施例1の風呂システム2Aで追い焚き運転が実行された場合の湯水の流れの例を模式的に示す図である。
図7】実施例1の風呂システム2Aで微細気泡発生運転の空気導入工程が実行された場合の湯水の流れの例を模式的に示す図である。
図8】実施例1の風呂システム2Aで微細気泡発生運転の微細気泡発生工程が実行された場合の湯水の流れの例を模式的に示す図である。
図9】実施例1の風呂システム2Aで微細気泡発生運転の加圧タンク洗浄工程が実行された場合の湯水の流れの例を模式的に示す図である。
図10】実施例1の風呂システム2Aが設置される家屋の電力系統を模式的に示す図である。
図11】実施例1の風呂システム2Aにおいて、メインコントローラ110が実行する処理のフローチャートである。
図12】実施例1の風呂システム2Aにおいて、微細気泡発生運転の実行が禁止される例を模式的に示す図である。
図13】実施例2の風呂システム2Bにおいて、メインコントローラ110が実行する処理のフローチャートである。
図14】実施例2の風呂システム2Bにおいて、微細気泡発生運転の実行が禁止される例を模式的に示す図である。
図15】実施例3の風呂システム2Cの構成を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
(実施例1)
図1に示すように、本実施例に係る風呂システム2Aは、タンクユニット4と、ヒートポンプ(HP)ユニット6と、燃焼ユニット8と、空気加圧溶解ユニット150と、リモコン112を備えている。風呂システム2Aは、水道水供給源32から供給される湯水を加熱して、所望の温度まで加熱された湯水を、台所等に設置されたカラン(図示せず)や、浴室に設置された浴槽130に浴槽アダプタ132を介して供給することができる。また、風呂システム2Aは、浴槽130に貯められた浴槽水に、微細気泡を発生させることができる。
【0026】
(HPユニット6の構成)
HPユニット6は、冷媒(例えばR410AといったHFC冷媒や、R744といったCO2冷媒)を循環させるための冷媒循環路52と、空気熱交換器54と、ファン56と、圧縮機62と、三流体熱交換器58と、膨張弁60と、タンク循環ポンプ22を備えている。
【0027】
空気熱交換器54は、ファン56によって送風された外気と冷媒循環路52内の冷媒との間で熱交換させる。圧縮機62は、気相状態の冷媒を加圧して送り出す。三流体熱交換器58は、冷媒循環路52内の冷媒と、後述のタンク循環路20内の湯水との間で熱交換させる。および/または、三流体熱交換器58は、冷媒循環路52内の冷媒と、後述のHP循環路88内の暖房用水との間で熱交換させる。膨張弁60は、液相状態の冷媒を断熱膨張させて減圧する。空気熱交換器54と、圧縮機62と、三流体熱交換器58と、膨張弁60によって、ヒートポンプ50が構成されている。
【0028】
ヒートポンプ50では、圧縮機62から送り出される高温高圧の気相状態の冷媒が、三流体熱交換器58へ流入する。冷媒は、三流体熱交換器58を通過する際に放熱して凝縮し、液相状態となる。三流体熱交換器58を通過した液相状態の冷媒は、膨張弁60で減圧される。膨張弁60を通過した低温低圧の液相状態の冷媒は、空気熱交換器54へ流入する。冷媒は、空気熱交換器54を通過する際に吸熱して蒸発し、気相状態となる。空気熱交換器54を通過した気相状態の冷媒は、圧縮機62へ戻される。ヒートポンプ50は、空気熱交換器54で外気から吸熱し、三流体熱交換器58で湯水および/または暖房用水を加熱する。
【0029】
HPユニット6において、湯水が流れる経路および暖房用水が流れる経路のそれぞれには、通電により加熱する凍結防止ヒータ(図示せず)が設けられている。
【0030】
HPユニット6は、HPコントローラ102を備えている。HPコントローラ102は、CPU、ROM、RAM等を備えている。ROMには各種の運転プログラムが格納されている。RAMには、HPコントローラ102に入力される各種信号や、CPUが処理を実行する過程で生成される種々のデータが一時的に記憶される。HPコントローラ102は、CPUがROMやRAMに記憶された情報に基づいて処理を実行することで、HPユニット6の各構成要素の動作を制御する。
【0031】
(タンクユニット4の構成)
タンクユニット4は、貯湯タンク10を備えている。貯湯タンク10は、HPユニット6によって加熱された湯水を貯える。本実施例では、貯湯タンク10に貯えられる湯水は、水道水である。貯湯タンク10は、密閉型であり、断熱材によって外側が覆われている。貯湯タンク10内には満水まで湯水が貯留される。貯湯タンク10には、サーミスタ12、14、16、18が貯湯タンク10の高さ方向に略均等間隔で取り付けられている。各サーミスタ12、14、16、18は、その取付位置の湯水の温度を測定する。
【0032】
タンク循環路20は、上流端が貯湯タンク10の下部に接続されており、HPユニット6の三流体熱交換器58を通過して、下流端が貯湯タンク10の上部に接続されている。タンク循環路20には、タンク循環ポンプ22が介装されている。タンク循環ポンプ22は、タンク循環路20内の湯水を上流側から下流側へ送り出す。HPユニット6が、ヒートポンプ50を作動させて、タンク循環ポンプ22を駆動すると、貯湯タンク10の下部の湯水が三流体熱交換器58に送られて加熱され、加熱された湯水が貯湯タンク10の上部に戻される。これにより、貯湯タンク10の内部には、低温の湯水の層の上に高温の湯水の層が積み重なった温度成層が形成される。
【0033】
水道水導入路24は、上流端が風呂システム2Aの外部の水道水供給源32に接続されている。水道水導入路24の下流端は、第1導入路24aと第2導入路24bに分岐している。第1導入路24aの下流端は、貯湯タンク10の下部に接続されている。第2導入路24bの下流端は、第1給湯路36の途中に接続されている。第1導入路24aには、逆止弁26が介装されている。第2導入路24bには、逆止弁28が介装されている。なお、水道水導入路24を流れる湯水の温度(給水温度)は、図示しない給水温度サーミスタにより検出することができる。
【0034】
第1給湯路36は、上流端が貯湯タンク10の上部に接続されている。上述したように、第1給湯路36の途中には、水道水導入路24の第2導入路24bが接続されている。第1給湯路36と第2導入路24bの接続部には、混合弁30が介装されている。混合弁30は、貯湯タンク10の上部から第1給湯路36へ流入する高温の湯水の流量と、第2導入路24bから第1給湯路36へ流入する低温の湯水の流量の割合を調整する。第2導入路24bとの接続部より下流側の第1給湯路36は、燃焼ユニット8の給湯加熱路37を通過して、第2給湯路39へ接続している。第1給湯路36と第2給湯路39の間は、熱源機バイパス路33によって接続されている。熱源機バイパス路33にはバイパス弁34が介装されている。第2給湯路39の下流端は給湯栓38に接続されている。
【0035】
タンクユニット4は、第1暖房用水復路84と、調整弁90と、HP循環路88と、HPバイパス路94をさらに備えている。第1暖房用水復路84には、後述の燃焼ユニット8から暖房用水が流れ込む。第1暖房用水復路84の下流端は、調整弁90に接続している、調整弁90には、HP循環路88とHPバイパス路94がさらに接続されている。調整弁90は、その開度を変化させることによって、第1暖房用水復路84からHP循環路88へ流れる暖房用水の流量と、第1暖房用水復路84からHPバイパス路94へ流れる暖房用水の流量の割合を変化させることができる。HP循環路88は、HPユニット6の三流体熱交換器58を通過して、燃焼ユニット8の第2暖房用水復路96の上流端へ接続している。HPバイパス路94は、HPユニット6を通過することなく、第2暖房用水復路96の上流端へ接続している。
【0036】
タンクユニット4において、湯水が流れる経路および暖房用水が流れる経路のそれぞれには、通電により加熱する凍結防止ヒータ(図示せず)が設けられている。
【0037】
タンクユニット4は、タンクコントローラ104を備えている。タンクコントローラ104は、CPU、ROM、RAM等を備えている。ROMには各種の運転プログラムが格納されている。RAMには、タンクコントローラ104に入力される各種信号や、CPUが処理を実行する過程で生成される種々のデータが一時的に記憶される。タンクコントローラ104は、CPUがROMやRAMに記憶された情報に基づいて処理を実行することで、タンクユニット4の各構成要素の動作を制御する。
【0038】
(燃焼ユニット8の構成)
燃焼ユニット8は、シスターン70と、給湯用水加熱バーナ81と、暖房用水加熱バーナ82を備えている。シスターン70は、上部が開放されている容器であり、内部に暖房用水を貯留している。本実施例の暖房用水は例えば不凍液である。シスターン70には、第2暖房用水復路96の下流端と、暖房用水往路72の上流端が接続されている。暖房用水往路72には、暖房用水循環ポンプ74が介装されている。暖房用水循環ポンプ74を駆動すると、シスターン70内の暖房用水が暖房用水往路72に流れ込む。
【0039】
暖房用水往路72の下流端は、バーナ加熱路73と、低温暖房循環路75と、暖房バイパス路85に分岐している。低温暖房循環路75には、低温暖房端末78が取り付けられる。本実施例の低温暖房端末78は、例えば床暖房パネルである。低温暖房端末78は、暖房用水からの放熱によって暖房する。低温暖房循環路75には、第1開閉弁86が介装されている。暖房バイパス路85には、第2開閉弁87が介装されている。
【0040】
バーナ加熱路73には、暖房用水加熱バーナ82が介装されている。暖房用水加熱バーナ82は、燃料供給源(例えば、ガス導管)から供給される燃料(例えば、燃料ガス)を燃焼させて、バーナ加熱路73内の暖房用水を加熱する。バーナ加熱路73の下流端は、高温暖房循環路77と追い焚き循環路79に分岐している。高温暖房循環路77には、高温暖房端末76が取り付けられる。本実施例の高温暖房端末76は、例えば浴室暖房乾燥機である。高温暖房端末76は、暖房用水からの放熱によって暖房する。なお、高温暖房端末76の内部には開閉弁が内蔵されており、高温暖房端末76での暖房を行う場合には開閉弁が開かれ、高温暖房端末76での暖房を行わない場合には開閉弁が閉じられている。低温暖房循環路75と高温暖房循環路77と暖房バイパス路85は、それぞれの下流端で合流して、タンクユニット4の第1暖房用水復路84の上流端へ接続している。
【0041】
追い焚き循環路79には、追い焚き熱動弁83と、追い焚き熱交換器97が介装されている。追い焚き熱動弁83は、追い焚き循環路79を開閉する。追い焚き熱交換器97では、追い焚き循環路79を流れる暖房用水と、追い焚き加熱路91を流れる湯水の間で熱交換が行われる。追い焚き循環路79の下流端は、第2暖房用水復路96に接続している。
【0042】
追い焚き加熱路91の下流端は、第2接続路156の上流端に接続している。追い焚き加熱路91の上流端は、浴槽水循環ポンプ99に接続している。浴槽水循環ポンプ99が駆動すると、追い焚き加熱路91の上流側から下流側に向かって湯水が流動する。また、追い焚き熱交換器97より上流側の追い焚き加熱路91には、図示しない浴槽水温度サーミスタが設けられている。浴槽水温度サーミスタは、追い焚き熱交換器97で加熱される前の湯水の温度(すなわち、浴槽水の温度)を検出する。追い焚き熱交換器97より下流側の追い焚き加熱路91には、図示しない追い焚き温度サーミスタが設けられている。追い焚き温度サーミスタは、追い焚き熱交換器97で加熱された後の湯水の温度を検出する。
【0043】
給湯加熱路37には、給湯用水加熱バーナ81が介装されている。給湯用水加熱バーナ81は、燃料供給源(例えば、ガス導管)から供給される燃料(例えば、燃料ガス)を燃焼させて、給湯加熱路37内の湯水を加熱する。給湯加熱路37の下流端は、第2給湯路39と第3給湯路40に分岐している。第3給湯路40には、第3給湯路40を開閉する浴槽給湯弁42が介装されている。第3給湯路40の下流端は、浴槽水循環ポンプ99に接続している。
【0044】
燃焼ユニット8において、湯水が流れる経路および暖房用水が流れる経路のそれぞれには、通電により加熱する凍結防止ヒータ(図示せず)が設けられている。
【0045】
燃焼ユニット8は、燃焼コントローラ106を備えている。燃焼コントローラ106は、CPU、ROM、RAM等を備えている。ROMには各種の運転プログラムが格納されている。RAMには、燃焼コントローラ106に入力される各種信号や、CPUが処理を実行する過程で生成される種々のデータが一時的に記憶される。燃焼コントローラ106は、CPUがROMやRAMに記憶された情報に基づいて処理を実行することで、燃焼ユニット8の各構成要素の動作を制御する。また、燃焼ユニット8は、後述するリモコン112と双方向に通信可能である。
【0046】
(空気加圧溶解ユニット150の構成)
空気加圧溶解ユニット150は、加圧タンク152と、第1接続路154と、第2接続路156と、加圧タンク往路158と、連通路160と、加圧タンク復路162と、第1三方弁164と、第2三方弁166と、逆止弁168と、加圧タンク給水弁170と、加圧ポンプ172と、空気導入路174と、空気供給弁176と、第1浴槽接続路178と、第2浴槽接続路180を備える。
【0047】
加圧タンク152は、内部に湯水を貯留することができる。加圧タンク152の内部には、加圧タンク152内の水位を検出するための低水位電極152aおよび高水位電極152bが設置されている。低水位電極152aは、加圧タンク152内に貯留されている湯水の水面に接触することで水位を検出する。高水位電極152bは、加圧タンク152内に貯留されている湯水の水面に接触することで水位を検出する。低水位電極152aによって検出される水位(以下では下限水位ともいう)は、高水位電極152bによって検出される水位(以下では上限水位ともいう)よりも低い。加圧タンク152は、空気を湯水に溶解させるために利用される。
【0048】
第1接続路154の一端は、連通路160に接続されており、第1接続路154の他端は、浴槽水循環ポンプ99に接続されている。連通路160は、第1三方弁164と第2三方弁166とを接続する。第1三方弁164には、連通路160、第1浴槽接続路178および加圧タンク復路162が接続されている。第1三方弁164は、加圧タンク復路162と第1浴槽接続路178が連通している第1連通状態(図8図9参照)と、加圧タンク復路162と連通路160が連通している第2連通状態(図7参照)と、第1浴槽接続路178、加圧タンク復路162および連通路160が連通している第3連通状態(図5図6参照)と、を切り換えることができる。加圧タンク復路162の上流端は、加圧タンク152の下部に接続されており、加圧タンク復路162の下流端は、第1三方弁164に接続されている。加圧タンク復路162には、加圧タンク152から第1三方弁164に向かって湯水が流れることを許容し、第1三方弁164から加圧タンク152に向かって湯水が流れることを禁止する逆止弁168が設けられている。第1浴槽接続路178の一端は、第1三方弁164に接続されており、第1浴槽接続路178の他端は、浴槽アダプタ132に接続されている。
【0049】
第2接続路156の一端は、追い焚き加熱路91の下流端に接続されており、第2接続路156の他端は、第2三方弁166に接続されている。第2三方弁166には、連通路160と、第2接続路156と、第2浴槽接続路180と、が接続されている。第2三方弁166は、第2浴槽接続路180と連通路160が連通する第4連通状態(図8図9参照)と、第2接続路156と第2浴槽接続路180が連通する第5連通状態(図5図6図7参照)と、を切り換えることができる。第2浴槽接続路180の一端は、第2三方弁166に接続されており、第2浴槽接続路180の他端は、浴槽アダプタ132に接続されている。
【0050】
加圧タンク往路158の上流端は、第2接続路156に接続されており、加圧タンク往路158の下流端は、加圧タンク152の上部に接続されている。加圧タンク給水弁170は、加圧タンク往路158に設けられており、加圧タンク往路158を開閉する。加圧ポンプ172は、加圧タンク往路158において、加圧タンク給水弁170と加圧タンク152の間に設けられている。加圧ポンプ172は、加圧タンク往路158の湯水を加圧して加圧タンク152に向けて送り出す。
【0051】
空気導入路174の一端は、大気に開放されており、空気導入路174の他端は、加圧タンク152に接続されている。空気導入路174は、加圧タンク152に空気を導入する。空気供給弁176は、空気導入路174に設けられており、空気導入路174を開閉する。
【0052】
空気加圧溶解ユニット150において、湯水が流れる経路には、通電により加熱する凍結防止ヒータ(図示せず)が設けられている。
【0053】
空気加圧溶解ユニット150は、空気加圧溶解コントローラ108を備えている。空気加圧溶解コントローラ108は、CPU、ROM、RAM等を備えている。ROMには各種の運転プログラムが格納されている。RAMには、空気加圧溶解コントローラ108に入力される各種信号や、CPUが処理を実行する過程で生成される種々のデータが一時的に記憶される。空気加圧溶解コントローラ108は、CPUがROMやRAMに記憶された情報に基づいて処理を実行することで、空気加圧溶解ユニット150の各構成要素の動作を制御する。
【0054】
HPコントローラ102とタンクコントローラ104は、双方向に通信可能である。また、タンクコントローラ104と燃焼コントローラ106は、双方向に通信可能である。また、燃焼コントローラ106と空気加圧溶解コントローラ108は、双方向に通信可能である。HPコントローラ102、タンクコントローラ104、燃焼コントローラ106および空気加圧溶解コントローラ108は、協働して風呂システム2Aの動作を制御する。本明細書では、HPコントローラ102、タンクコントローラ104、燃焼コントローラ106および空気加圧溶解コントローラ108を総称して、メインコントローラ110ともいう。メインコントローラ110は、後述する沸き上げ運転、凍結防止運転、暖房運転、給湯運転、湯はり運転、追い焚き運転および微細気泡発生運転を実行可能に構成されている。
【0055】
(浴槽アダプタ132の構成)
続いて、図2図3を参照して、浴槽130の壁部130aに接続される浴槽アダプタ132について説明する。図2は、第1三方弁164が第1連通状態であり、かつ、第2三方弁166が第4連通状態(即ち、図8の状態)である場合の浴槽アダプタ132での湯水の流れを示し、図3は、第1三方弁164が第3連通状態であり、かつ、第2三方弁166が第5連通状態(即ち、図6の状態)である場合の浴槽アダプタ132での湯水の流れを示している。なお、以下では、図2図3の上下方向を上下方向と呼び、図2図3の左右方向を前後方向と呼ぶ。
【0056】
浴槽アダプタ132は、上部水路136と、下部水路138と、を備える。上部水路136は、第1浴槽接続路178と連通しており、下部水路138は、第2浴槽接続路180と連通している。上部水路136は、第1吐出路136aと、第1吸込路136bと、に分岐される。第1吐出路136aは、浴槽アダプタ132の前面132aに設けられる第1吐出口134aと連通している。第1吐出口134aから吐出される湯水は、浴槽130の壁部130aの前方、即ち、壁部130aに垂直な方向に吐出される。第1吐出路136aには、前方側から後方側への湯水の流れを防止する逆止部140aと、微細気泡吐出ノズル142と、が設けられている。逆止部140aは、微細気泡吐出ノズル142よりも前方に設けられている。微細気泡吐出ノズル142は、微細気泡吐出ノズル142を通過する湯水を減圧させる。第1吸込路136bは、浴槽アダプタ132の前面132aに設けられる第1吸込口134bと連通している。第1吸込路136bには、後方側から前方側への湯水の流れを防止する逆止部140bが設けられている。
【0057】
下部水路138は、第2吐出路138aと、第2吸込路138bと、に分岐される。第2吸込路138bは、浴槽アダプタ132の前面132aに設けられる第2吸込口134cと連通している。第2吸込路138bには、後方側から前方側への湯水の流れを防止する逆止部140cが設けられている。第2吐出路138aは、浴槽アダプタ132の下面132bに設けられる第2吐出口134dと連通している。第2吐出口134dから吐出される湯水は、下方、即ち、壁部130aに平行な方向に吐出される。第2吐出路138aには、下方側から上方側への湯水の流れを防止する逆止部140dが設けられている。
【0058】
(リモコン112の構成)
図4に示すように、リモコン112は、例えば浴室に設けられた浴室リモコンであり、ユーザによって操作可能となっている。リモコン112は、図示しないCPU、ROM、RAM等を備えている。ROMには各種のプログラムが格納されている。RAMには、リモコン112に入力される各種信号や、CPUが処理を実行する過程で生成される種々のデータが一時的に記憶される。
【0059】
リモコン112は、風呂システム2Aの主電源のON/OFFを入力するためのON/OFFスイッチ114と、湯はり運転の実行指示を入力するための湯はりスイッチ116と、追い焚き運転の実行指示を入力するための追い焚きスイッチ118と、微細気泡発生運転の実行指示を入力するための微細気泡発生スイッチ120と、台所に設けられた台所リモコン(図示せず)との通話を実行するための通話スイッチ122を備える。また、リモコン112のスイッチカバー124で覆われた部分には、その他の各種指示(暖房運転の実行指示等)を入力するための操作スイッチ(図示せず)が設けられている。また、リモコン112は、入力された各種指示を、メインコントローラ110(図1参照)に送信するように構成されている。
【0060】
リモコン112は、液晶表示部126とスピーカー128をさらに備える。リモコン112は、液晶表示部126およびスピーカー128を介して、風呂システム2Aの動作状態を表示または報知する。
【0061】
リモコン112は、液晶表示部126およびスピーカー128を介して、各種指示が入力されたことをユーザに表示または報知することもできる。リモコン112は、例えば、湯はり運転の実行指示が入力されることに応じて、液晶表示部126に「湯はり開始」といった文字を表示させる。リモコン112は、例えば、湯はり運転の実行指示が入力されることに応じて、その旨をスピーカー128に報知させる。
【0062】
以下では、メインコントローラ110が実行する、沸き上げ運転、凍結防止運転、暖房運転、給湯運転、湯はり運転、追い焚き運転および微細気泡発生運転について、順に説明する。
【0063】
(沸き上げ運転)
沸き上げ運転は、貯湯タンク10内の湯水をHPユニット6で加熱し、高温となった湯水を貯湯タンク10に戻す運転である。メインコントローラ110は、沸き上げ設定時刻が到来すると、自動的に沸き上げ運転を開始する。沸き上げ設定時刻は、例えば、リモコン112を介して設定される。また、メインコントローラ110は、貯湯タンク10内の湯水の温度(例えば、サーミスタ12の検出温度)が所定の下限温度を下回る場合にも、自動的に沸き上げ運転を開始する。沸き上げ運転を実行する際には、メインコントローラ110は、圧縮機62およびファン56を駆動する。また、メインコントローラ110は、タンク循環ポンプ22を駆動する。
【0064】
圧縮機62の駆動により、冷媒循環路52内の冷媒は、圧縮機62、三流体熱交換器58、膨張弁60、空気熱交換器54の順に循環する。この場合、三流体熱交換器58を通過する冷媒循環路52内の冷媒は、高温高圧の気相状態である。また、タンク循環ポンプ22の駆動により、タンク循環路20内を貯湯タンク10内の湯水が循環する。即ち、貯湯タンク10の下部に存在する湯水がタンク循環路20内に導入され、導入された湯水が三流体熱交換器58を通過する際に、冷媒循環路52内の冷媒の熱によって加熱され、加熱された湯水が貯湯タンク10の上部に戻される。この際、メインコントローラ110は、三流体熱交換器58を通過した後の湯水の温度が、設定された沸き上げ温度となるように、圧縮機62、ファン56、タンク循環ポンプ22の動作を制御する。これにより、貯湯タンク10に高温の湯水が貯められる。貯湯タンク10の内部が高温の湯水で満たされた満蓄状態となると、メインコントローラ110は、圧縮機62、ファン56およびタンク循環ポンプ22を停止して、沸き上げ運転を終了する。
【0065】
(凍結防止運転)
凍結防止運転は、外気温が低い状況において、タンクユニット4、HPユニット6、燃焼ユニット8および空気加圧溶解ユニット150のそれぞれにおいて、湯水や暖房用水の凍結を防止するための運転である。図示しない外気温度サーミスタで検出される外気温度が所定温度を下回ると、メインコントローラ110は、自動的に凍結防止運転を開始する。メインコントローラ110は、タンクユニット4、HPユニット6、燃焼ユニット8および空気加圧溶解ユニット150のそれぞれにおいて、凍結防止ヒータによる加熱を開始する。凍結防止運転では、凍結防止ヒータのオンとオフを所定の時間間隔で交互に繰り返すことで、湯水や暖房用水の凍結を防止する。外気温度が所定温度を上回ると、メインコントローラ110は、凍結防止ヒータによる加熱を終了し、凍結防止運転を終了する。なお、メインコントローラ110は、凍結防止ヒータのオンに加えて暖房用水循環ポンプ74等を所定時間駆動させることで、湯水や暖房用水の凍結を防止してもよい。
【0066】
(暖房運転)
暖房運転は、低温暖房端末78や高温暖房端末76によって暖房する運転である。メインコントローラ110は、リモコン112から暖房運転の実行指示を受信すると、第1開閉弁86を開き、第2開閉弁87を閉じた状態で、暖房用水循環ポンプ74を駆動する。さらに、メインコントローラ110は、圧縮機62およびファン56を駆動する。これにより、冷媒循環路52の冷媒は圧縮機62で加圧されて高温高圧の気相状態となる。そして、三流体熱交換器58を通過する際に加熱された暖房用水が、シスターン70を経て、低温暖房端末78や高温暖房端末76に供給される。さらに、メインコントローラ110は、必要に応じて暖房用水加熱バーナ82を作動する。これにより、高温暖房端末76には、暖房用水加熱バーナ82での加熱によってより高温となった暖房用水が供給される。暖房運転では、メインコントローラ110は、低温暖房端末78に供給される暖房用水の温度が低温暖房設定温度となるように、また高温暖房端末76に供給される暖房用水の温度が高温暖房設定温度となるように、調整弁90の開度や、HPユニット6の動作や、暖房用水加熱バーナ82の出力を制御する。
【0067】
(給湯運転)
給湯運転は、給湯設定温度に調温された湯水を給湯栓38に供給する運転である。給湯栓38が開かれると、メインコントローラ110は、給湯運転を開始する。給湯栓38が開かれると、水道水供給源32からの水圧によって、水道水導入路24(第1導入路24a)から貯湯タンク10の下部に水道水が流入する。同時に、貯湯タンク10上部の湯水が、第1給湯路36を介して給湯栓38に供給される。
【0068】
給湯運転では、メインコントローラ110は、貯湯タンク10から第1給湯路36に供給される湯水の温度(即ち、サーミスタ12の検出温度)が、給湯設定温度より高い場合には、混合弁30を駆動して第2導入路24bから第1給湯路36に水道水を導入する。従って、貯湯タンク10から供給された湯水と第2導入路24bから供給された水道水とが、第1給湯路36内で混合される。メインコントローラ110は、給湯栓38に供給される湯水の温度が、給湯設定温度と一致するように、混合弁30の開度を調整する。このような態様での給湯運転を、非燃焼給湯運転ともいう。
【0069】
一方、メインコントローラ110は、貯湯タンク10から第1給湯路36に供給される湯水の温度が、給湯設定温度より低い場合には、バイパス弁34を閉じて、給湯用水加熱バーナ81によって第1給湯路36を通過する湯水を加熱する。メインコントローラ110は、給湯栓38に供給される湯水の温度が、給湯設定温度と一致するように、給湯用水加熱バーナ81の出力を制御する。このような態様での給湯運転を、燃焼給湯運転ともいう。
【0070】
給湯栓38が閉じられると、メインコントローラ110は、給湯運転を終了する。
【0071】
(湯はり運転)
湯はり運転は、湯はり設定温度で浴槽130に湯はりをする運転である。メインコントローラ110は、リモコン112から湯はり運転の実行指示を受信すると、湯はり運転を開始する。
【0072】
図5に示すように、湯はり運転では、メインコントローラ110は、第1三方弁164を第3連通状態に切り換えるとともに、第2三方弁166を第5連通状態に切り換える。また、メインコントローラ110は、浴槽給湯弁42を開く。湯はり運転では、浴槽水循環ポンプ99および加圧ポンプ172は停止されており、加圧タンク給水弁170および空気供給弁176は閉状態である。
【0073】
湯はり運転では、水道水供給源32からの水圧によって、水道水導入路24(第1導入路24a)から貯湯タンク10の下部に水道水が流入する。同時に、貯湯タンク10上部の湯水が、第1給湯路36、給湯加熱路37を経由して、第3給湯路40に流入する。第3給湯路40に流入した湯水は、追い焚き加熱路91に向かう流れと、第1接続路154に向かう流れに分岐する。第3給湯路40から追い焚き加熱路91に流れる湯水は、第2接続路156、第2三方弁166、第2浴槽接続路180、浴槽アダプタ132を経由して、浴槽130に流入する。また、第3給湯路40から第1接続路154に流れる湯水は、連通路160、第1三方弁164、第1浴槽接続路178、浴槽アダプタ132を経由して、浴槽130に流入する。湯はり運転では、給湯運転と同様にして、第3給湯路40に供給される湯水の温度を湯はり設定温度に調整する。浴槽130に供給される湯水の流量が湯はり設定水量に達すると、メインコントローラ110は、浴槽給湯弁42を閉じて、湯はり運転を終了する。
【0074】
(追い焚き運転)
追い焚き運転は、浴槽130に貯められた浴槽水を追い焚きする運転である。メインコントローラ110は、リモコン112から追い焚き運転の実行指示を受信すると、追い焚き運転を開始する。
【0075】
図6に示すように、追い焚き運転では、メインコントローラ110は、第1三方弁164を第3連通状態に切り換えるとともに、第2三方弁166を第5連通状態に切り換える。また、メインコントローラ110は、浴槽水循環ポンプ99を駆動する。また、メインコントローラ110は、第1開閉弁86と第2開閉弁87を閉じ、追い焚き熱動弁83を開いた状態で、暖房用水循環ポンプ74を駆動する。追い焚き運転では、加圧ポンプ172は停止されており、浴槽給湯弁42、加圧タンク給水弁170および空気供給弁176は閉状態である。
【0076】
追い焚き運転では、浴槽水が、浴槽アダプタ132、第1浴槽接続路178、第1三方弁164、連通路160、第1接続路154、追い焚き加熱路91を経由して、追い焚き熱交換器97に送られる。追い焚き熱交換器97で加熱された浴槽水は、追い焚き加熱路91、第2接続路156、第2三方弁166、第2浴槽接続路180、浴槽アダプタ132を経由して、浴槽130に戻される。浴槽水温度サーミスタで検出される温度が追い焚き設定温度以上となると、メインコントローラ110は、浴槽水循環ポンプ99および暖房用水循環ポンプ74を停止して、追い焚き運転を終了する。
【0077】
(微細気泡発生運転)
微細気泡発生運転は、浴槽水に微細気泡を発生させる運転である。メインコントローラ110は、リモコン112から微細気泡発生運転の実行指示を受信すると、メインコントローラ110は微細気泡発生運転を開始する。微細気泡発生運転が開始されると、メインコントローラ110は、下記する空気導入工程と微細気泡発生工程を、所定回数(例えば5回)ずつ交互に実行する。その後、メインコントローラ110は、下記する加圧タンク洗浄工程を実行し、微細気泡発生運転を終了する。
【0078】
図7に示すように、空気導入工程では、メインコントローラ110は、第1三方弁164を第2連通状態に切り換えるとともに、第2三方弁166を第5連通状態に切り換える。また、メインコントローラ110は、空気供給弁176を開き、浴槽水循環ポンプ99を駆動する。空気導入工程では、加圧ポンプ172は停止されており、浴槽給湯弁42および加圧タンク給水弁170は閉状態である。空気導入工程では、加圧タンク152から湯水が吸い出されるとともに、空気導入路174を介して加圧タンク152に空気が導入される。加圧タンク152から吸い出された湯水は、加圧タンク復路162、第1三方弁164、連通路160、第1接続路154、追い焚き加熱路91、第1接続路154、第2三方弁166、第2浴槽接続路180、浴槽アダプタ132を経由して、浴槽130に排出される。低水位電極152aにおいて、加圧タンク152の水位が下限水位よりも低くなったことが検出されると、メインコントローラ110は、空気供給弁176を閉じ、浴槽水循環ポンプ99を停止して、空気導入工程を終了する。
【0079】
図8に示すように、微細気泡発生工程では、メインコントローラ110は、第1三方弁164を第1連通状態に切り換えるとともに、第2三方弁166を第4連通状態に切り換える。また、メインコントローラ110は、加圧タンク給水弁170を開き、浴槽水循環ポンプ99および加圧ポンプ172を駆動する。微細気泡発生工程では、浴槽給湯弁42および空気供給弁176は閉状態である。微細気泡発生工程では、浴槽水が、浴槽アダプタ132、第2浴槽接続路180、第2三方弁166、連通路160、第1接続路154、追い焚き加熱路91、第2接続路156、加圧タンク往路158を経由して、加圧タンク152に供給される。この際に、加圧タンク往路158から加圧タンク152には、加圧ポンプ172で加圧された湯水が供給される。これにより、加圧タンク152の内部において、空気が湯水に加圧溶解される。そして、空気が加圧溶解された湯水は、加圧タンク152から、加圧タンク復路162、第1三方弁164、第1浴槽接続路178、浴槽アダプタ132を経由して、浴槽130に供給される。図2に示すように、空気が加圧溶解された湯水は、浴槽アダプタ132の第1吐出路136aの微細気泡吐出ノズル142を通過する際に、大気圧以下まで減圧され、浴槽130に噴出される際に、大気圧まで増圧される。これにより、浴槽水に微細気泡が発生する。高水位電極152bにおいて、加圧タンク152の水位が上限水位よりも高くなったことが検出されると、メインコントローラ110は、加圧タンク給水弁170を閉じ、浴槽水循環ポンプ99および加圧ポンプ172を停止して、微細気泡発生工程を終了する。
【0080】
図9に示すように、加圧タンク洗浄工程では、メインコントローラ110は、第1三方弁164を第1連通状態に切り換えるとともに、第2三方弁166を第4連通状態に切り換える。また、メインコントローラ110は、浴槽給湯弁42および加圧タンク給水弁170を開く。加圧タンク洗浄工程では、浴槽水循環ポンプ99および加圧ポンプ172は停止されており、空気供給弁176は閉状態である。加圧タンク洗浄工程では、給湯運転および湯はり運転と同様にして所定温度に調温された湯水が、第1接続路154および第2接続路156に流入する。第1接続路154に流入する湯水は、連通路160、第2三方弁166、第2浴槽接続路180、浴槽アダプタ132を経由して、浴槽130に排出される。また、第2接続路156に流入する湯水は、加圧タンク往路158、加圧タンク152、加圧タンク復路162、第1三方弁164、第1浴槽接続路178、浴槽アダプタ132を経由して、浴槽130に排出される。これにより、加圧タンク152の内部が洗浄される。メインコントローラ110は、加圧タンク洗浄工程が開始されてから所定時間が経過すると、浴槽給湯弁42を閉じて、加圧タンク洗浄工程を終了する。
【0081】
(電力系統)
図10は風呂システム2Aが設置される家屋の電力系統を示している。商用電源200には分電盤202が接続されている。分電盤202には、例えばエアコンや洗濯機、電子レンジ等の一般負荷204が接続されているとともに、蓄電池用分電盤206が接続されている。蓄電池用分電盤206には、例えば照明や冷蔵庫、テレビ等の選定負荷208と、風呂システム2Aのタンクユニット4、HPユニット6、燃焼ユニット8および空気加圧溶解ユニット150と、蓄電池210と、エネルギー管理装置212が接続されている。蓄電池210は、充電および放電が可能な二次電池である。また、蓄電池210には、蓄電池210から放電する電力が所定の上限放電電力を上回ると蓄電池210からの放電を遮断する保護回路(図示せず)が内蔵されている。
【0082】
商用電源200からの電力供給が行われている場合、商用電源200からの電力は、一般負荷204、選定負荷208、タンクユニット4、HPユニット6、燃焼ユニット8、空気加圧溶解ユニット150、蓄電池210およびエネルギー管理装置212に供給される。本実施例における「商用電源200からの電力供給」とは、商用電源200から分電盤202への電力供給を意味している。
【0083】
例えば停電によって商用電源200からの電力供給が行われない状況となると、蓄電池210は自立運転を実行する。蓄電池210が自立運転を実行する場合、蓄電池210からの電力は、蓄電池用分電盤206を介して選定負荷208、タンクユニット4、HPユニット6、燃焼ユニット8、空気加圧溶解ユニット150およびエネルギー管理装置212に供給される。一方で、蓄電池210からの電力は分電盤202には供給されないため、一般負荷204には電力が供給されない。
【0084】
エネルギー管理装置212は、例えばHEMS(Home Energy Management System)コントローラである。エネルギー管理装置212は、商用電源200および蓄電池210からの電力の供給状態や、給湯用水加熱バーナ81および暖房用水加熱バーナ82(図1参照)への燃料の供給状態を監視しており、それらの供給状態を示す信号をメインコントローラ110およびリモコン112へ送信する。
【0085】
(動作モードの切り換え)
風呂システム2Aは、通常モードおよび蓄電池対応モードの何れかの動作モードで動作可能である。以下では、メインコントローラ110が実行する、動作モードの切り替えに関連する処理について、図11を参照しながら説明する。
【0086】
S2では、メインコントローラ110は、エネルギー管理装置212からの信号に基づいて、商用電源200からの電力供給が行われているか否かを判断する。商用電源200からの電力供給が行われていない場合(NOの場合)、処理はS4へ進む。
【0087】
S4では、メインコントローラ110は、風呂システム2Aの動作モードを、蓄電池対応モードに切り換える。S4の後、処理はS6へ進む。なお、S6からS14までの処理は、風呂システム2Aの動作モードを蓄電池対応モードに切り換える際の具体的な処理を示している。
【0088】
S6では、メインコントローラ110は、風呂システム2Aの目標消費電力を設定する。メインコントローラ110は、風呂システム2Aの目標消費電力を、蓄電池210の上限放電電力よりも小さい値に設定する。目標消費電力が設定されている場合、メインコントローラ110は、風呂システム2Aの消費電力が目標消費電力以下となるように、風呂システム2Aの各構成要素の動作を制御する。本実施例では、メインコントローラ110は、ヒートポンプ50の消費電力に上限値を設けることで、風呂システム2Aの消費電力を目標消費電力以下としている。メインコントローラ110は、設定された目標消費電力から、ヒートポンプ50を除く風呂システム2Aの構成要素の消費電力を減算した値を、ヒートポンプ50の消費電力の上限値としている。ヒートポンプ50を除く風呂システム2Aの構成要素の消費電力は、例えば、メインコントローラ110に記憶されたデータテーブルに基づき算出される。メインコントローラ110は、ヒートポンプ50の消費電力が上限値に接近すると、ヒートポンプ50の圧縮機62の回転数を低くし、かつタンク循環ポンプ22の回転数を低くすることで、ヒートポンプ50の消費電力を低下させる。S6の後、処理はS8へ進む。
【0089】
S8では、メインコントローラ110は、微細気泡発生運転の実行を禁止する。具体的には、メインコントローラ110は、微細気泡発生運転禁止フラグを設定する。微細気泡発生運転禁止フラグが設定されている場合、メインコントローラ110は、リモコン112から微細気泡発生運転の実行指示を受信したとしても、微細気泡発生運転を実行しない。S8の後、処理はS10へ進む。
【0090】
S10では、メインコントローラ110は、エネルギー管理装置212からの信号に基づいて、燃料供給源から給湯用水加熱バーナ81および暖房用水加熱バーナ82への燃料供給が行われているか否かを判断する。燃料供給源からの燃料供給が行われていない場合(NOの場合)、処理はS12へ進む。
【0091】
S12では、メインコントローラ110は、湯はり運転の実行を禁止する。具体的には、メインコントローラ110は、湯はり運転禁止フラグを設定する。湯はり運転禁止フラグが設定されている場合、メインコントローラ110は、リモコン112から湯はり運転の実行指示を受信したとしても、湯はり運転を実行しない。S12の後、処理はS14へ進む。
【0092】
S14では、メインコントローラ110は、追い焚き運転の実行を禁止する。具体的には、メインコントローラ110は、追い焚き運転禁止フラグを設定する。追い焚き運転禁止フラグが設定されている場合、メインコントローラ110は、リモコン112から追い焚き運転の実行指示を受信したとしても、追い焚き運転を実行しない。S14の後、処理はS2に戻る。
【0093】
S10において、燃料供給源からの燃料供給が行われていると判断される場合(YESの場合)、処理はS15へ進む。S15では、メインコントローラ110は、湯はり運転および追い焚き運転の実行が禁止されている場合には、湯はり運転および追い焚き運転の実行を許容する。具体的には、メインコントローラ110は、湯はり運転禁止フラグおよび追い焚き運転禁止フラグの設定を解除する。S15の後、処理はS2に戻る。
【0094】
S2において、商用電源200からの電力供給が行われていると判断される場合(YESの場合)、処理はS16へ進む。S16では、メインコントローラ110は、風呂システム2Aの動作モードを、通常モードに切り換える。S16の後、処理はS18へ進む。なお、S18からS20までの処理は、風呂システム2Aの動作モードを通常モードに切り換える際の具体的な処理を示している。
【0095】
S18では、メインコントローラ110は、風呂システム2Aの目標消費電力が設定されている場合には、風呂システム2Aの目標消費電力の設定を解除する。S18の後、処理はS20へ進む。
【0096】
S20では、メインコントローラ110は、微細気泡発生運転、湯はり運転、および/または追い焚き運転の実行が禁止されている場合には、各種運転の実行を許容する。具体的には、メインコントローラ110は、微細気泡発生運転禁止フラグ、湯はり運転禁止フラグ、および/または追い焚き運転禁止フラグの設定を解除する。S20の後、処理はS2に戻る。
【0097】
図12に示すように、本実施例では、風呂システム2Aが蓄電池対応モードである場合、リモコン112において、メインコントローラ110に対する微細気泡発生運転の実行指示の送信は許容されている。しかしながら、メインコントローラ110は、リモコン112から送信される微細気泡発生運転の実行指示に応じない。これにより、風呂システム2Aが蓄電池対応モードである場合、微細気泡発生運転の実行が禁止される。また、湯はり運転および追い焚き運転の実行が禁止される場合も同様である。
【0098】
本実施例では、HPユニット6のヒートポンプ50と、燃焼ユニット8の給湯用水加熱バーナ81および暖房用水加熱バーナ82によって、本願の「加熱装置」が構成されている。また、燃焼ユニット8の追い焚き加熱路91および浴槽水循環ポンプ99と、空気加圧溶解ユニット150と、浴槽アダプタ132(詳細には、浴槽アダプタ132の微細気泡吐出ノズル142)によって、本願の「微細気泡発生装置」が構成されている。また、追い焚き加熱路91と、第1接続路154と、第2接続路156と、加圧タンク往路158と、連通路160と、加圧タンク復路162と、第1浴槽接続路178と、第2浴槽接続路180によって、本願の「浴槽水を循環するための循環経路」が構成されている。また、メインコントローラ110とリモコン112によって、本願の「制御装置」が構成されている。
【0099】
(実施例2)
本実施例の風呂システム2Bおよび電力系統は、実施例1で説明した風呂システム2Aおよび電力系統と略同様の構成を備えている。このため、風呂システム2Bの構成の図示は省略する。風呂システム2Bは、メインコントローラ110が図11に示す処理の代わりに図13に示す処理を実行する点において、風呂システム2Aと相違している。以下では、図11に示す処理と図13に示す処理との相違点についてのみ説明する。なお、実施例1と共通する構成/処理については、実施例1と同一の符号を付して説明を行う。
【0100】
図13に示す処理では、S6の後、処理はS32へ進む。S32では、メインコントローラ110は、微細気泡発生運転の実行を禁止する。具体的には、メインコントローラ110は、リモコン112に第1送信禁止指示を送信する。リモコン112は、第1送信禁止指示を受信すると第1送信禁止フラグを設定する。第1送信禁止フラグが設定されている場合、リモコン112は、微細気泡発生スイッチ120が操作されたとしても、メインコントローラ110に対して微細気泡発生運転の実行指示を送信しない。また、第1送信禁止フラグが設定されている場合、リモコン112は、微細気泡発生スイッチ120が操作されると、液晶表示部126を介して、微細気泡発生運転の実行が禁止されていることを表示する。S32の後、処理はS10へ進む。
【0101】
S10で燃料供給源からの燃料供給が行われていないと判断される場合(NOの場合)、処理はS34へ進む。S34では、メインコントローラ110は、湯はり運転の実行を禁止する。具体的には、メインコントローラ110は、リモコン112に第2送信禁止指示を送信する。リモコン112は、第2送信禁止指示を受信すると第2送信禁止フラグを設定する。第2送信禁止フラグが設定されている場合、リモコン112は、湯はりスイッチ116が操作されたとしても、メインコントローラ110に対して湯はり運転の実行指示を送信しない。また、第2送信禁止フラグが設定されている場合、リモコン112は、湯はりスイッチ116が操作されると、液晶表示部126を介して、湯はり運転の実行が禁止されていることを表示する。S34の後、処理はS36へ進む。
【0102】
S36では、メインコントローラ110は、追い焚き運転の実行を禁止する。具体的には、メインコントローラ110は、リモコン112に第3送信禁止指示を送信する。リモコン112は、第3送信禁止指示を受信すると第3送信禁止フラグを設定する。第3送信禁止フラグが設定されている場合、リモコン112は、追い焚きスイッチ118が操作されたとしても、メインコントローラ110に対して追い焚き運転の実行指示を送信しない。また、第3送信禁止フラグが設定されている場合、リモコン112は、追い焚きスイッチ118が操作されると、液晶表示部126を介して、追い焚き運転の実行が禁止されていることを表示する。S36の後、処理はS2に戻る。
【0103】
S10において、燃料供給源からの燃料供給が行われていると判断される場合(YESの場合)、処理はS37へ進む。S37では、メインコントローラ110は、湯はり運転および追い焚き運転の実行が禁止されている場合には、湯はり運転および追い焚き運転の実行を許容する。具体的には、メインコントローラ110は、リモコン112に第1送信許容指示を送信する。リモコン112は、第1送信許容指示を受信すると、第2送信禁止フラグおよび第3送信禁止フラグの設定を解除する。S37の後、処理はS2に戻る。
【0104】
S18の後、処理はS38へ進む。S38では、メインコントローラ110は、微細気泡発生運転、湯はり運転、および/または追い焚き運転の実行が禁止されている場合には、各種運転の実行を許容する。具体的には、メインコントローラ110は、リモコン112に第2送信許容指示を送信する。リモコン112は、第2送信許容指示を受信すると、第1送信禁止フラグ、第2送信禁止フラグおよび/または第3送信禁止フラグの設定を解除する。S38の後、処理はS2に戻る。
【0105】
図14に示すように、本実施例では、風呂システム2Bが蓄電池対応モードである場合、リモコン112において、メインコントローラ110に対する微細気泡発生運転の実行指示の送信が禁止される。これにより、風呂システム2Bが蓄電池対応モードである場合、微細気泡発生運転の実行が禁止される。また、湯はり運転および追い焚き運転の実行が禁止される場合も同様である。
【0106】
(実施例3)
図15に示すように、本実施例の風呂システム2Cおよび電力系統は、実施例1で説明した風呂システム2Aおよび電力系統と略同様の構成を備えている。以下では、風呂システム2Aと風呂システム2Cとの相違点についてのみ説明する。なお、実施例1と共通する構成については、実施例1と同一の符号を付して説明を行う。
【0107】
風呂システム2Cは、実施例1の空気加圧溶解ユニット150の代わりに、微細気泡発生器300と、MBバイパス路302と、第3接続路304と、第3浴槽接続路306と、第4浴槽接続路308と、切換弁310と、空気導入路312と、空気供給弁314と、を備える。風呂システム2Cは、浴槽アダプタ132の代わりに、浴槽アダプタ232を介して浴槽130に接続している。
【0108】
第3接続路304の一端は、追い焚き加熱路91の下流端に接続されている。第3接続路304の他端は、切換弁310に接続されている。第3浴槽接続路306の一端は、浴槽水循環ポンプ99に接続されている。第3浴槽接続路306の他端は、浴槽アダプタ232を介して浴槽130に接続されている。第4浴槽接続路308の一端は、切換弁310に接続されている。第4浴槽接続路308の他端は、浴槽アダプタ232を介して浴槽130に接続されている。浴槽アダプタ232は、微細気泡吐出ノズル142を備えておらず、第1吐出口134aに相当する吐出口が下方に向けられている点を除いて、実施例1の浴槽アダプタ132と略同様の構成を備えている。
【0109】
MBバイパス路302の上流端は、切換弁310に接続されている。MBバイパス路302の下流端は、第4浴槽接続路308の途中に接続されている。MBバイパス路302の途中には、微細気泡発生器300が介装されている。微細気泡発生器300は、ベンチュリ部316と、旋回流生成部318を備える。MBバイパス路302の途中であって、微細気泡発生器300の上流側には、空気導入路312が接続されている。空気供給弁314は、空気導入路312に設けられており、空気導入路312を開閉する。また、空気導入路312には、空気供給弁314よりも下流側において、図示しない逆止弁が設けられている。
【0110】
切換弁310は、第3接続路304と第4浴槽接続路308が連通する第6連通状態と、第3接続路304とMBバイパス路302が連通する第7連通状態と、を切り換えることができる。
【0111】
(微細気泡発生運転)
本実施例では、微細気泡発生運転が開始されると、メインコントローラ110は、切換弁310を第7連通状態とし、浴槽水循環ポンプ99を駆動する。その後、メインコントローラ110は、空気供給弁314を開く。本実施例の微細気泡発生運転では、浴槽水が、浴槽アダプタ232、第3浴槽接続路306、追い焚き加熱路91、第3接続路304、MBバイパス路302を経由して、微細気泡発生器300に送られる。この際、空気導入路312から導入された空気が、MBバイパス路302を流れる湯水に溶解される。このため、微細気泡発生器300には、空気が溶解された湯水が流入する。
【0112】
空気が溶解された湯水は、微細気泡発生器300のベンチュリ部316を通過する際、大気圧以下まで減圧され、その後、大気圧まで増圧される。これにより、ベンチュリ部316を通過する湯水に微細気泡が発生する。また、ベンチュリ部316から流出した湯水が旋回流生成部318を通過する際、旋回流が生成される。このため、旋回流生成部318では、湯水に含まれる微細気泡が、旋回流によるせん断力によって、より微細な気泡になる。そして、微細気泡発生器300から流出する湯水は、第4浴槽接続路308と浴槽アダプタ232を経由して、浴槽130に戻される。このようにして、浴槽水に微細気泡が発生する。
【0113】
メインコントローラ110は、微細気泡発生運転を開始してから所定時間が経過すると、空気供給弁314を閉じるとともに、切換弁310を第6連通状態とし、浴槽水循環ポンプ99を停止して、微細気泡発生運転を終了する。
【0114】
本実施例では、燃焼ユニット8の追い焚き加熱路91および浴槽水循環ポンプ99と、微細気泡発生器300と、空気導入路312と、空気供給弁314と、MBバイパス路302と、切換弁310と、第3接続路304と、第3浴槽接続路306と、第4浴槽接続路308によって、本願の「微細気泡発生装置」が構成されている。また、追い焚き加熱路91と、第3接続路304と、第3浴槽接続路306と、MBバイパス路302と、第4浴槽接続路308によって、本願の「浴槽水を循環するための循環経路」が構成されている。
【0115】
(変形例)
上記の実施例1、2、3では、風呂システム2A、2B、2Cが、加熱装置として、ヒートポンプ50と、給湯用水加熱バーナ81と、暖房用水加熱バーナ82を備える構成について説明した。別の実施例では、風呂システム2A、2B、2Cは、ヒートポンプ50を備えていなくてもよい。さらに別の実施例では、風呂システム2A、2B、2Cは、給湯用水加熱バーナ81と暖房用水加熱バーナ82を備えていなくてもよい。
【0116】
上記の実施例1、2、3において、給湯用水加熱バーナ81(または、暖房用水加熱バーナ82)が、ガス導管から供給される燃料ガスを燃焼させる構成について説明した。別の実施例では、給湯用水加熱バーナ81(または、暖房用水加熱バーナ82)は、家屋に設置されたガスボンベから供給される燃料ガスを燃焼させてもよい。さらに別の実施例では、給湯用水加熱バーナ81(または、暖房用水加熱バーナ82)は、燃料ガス以外の燃料(例えば、灯油等の液体燃料)を燃焼させる構成としてもよい。この場合、燃料供給源は、家屋に設置された燃料タンクであってもよい。
【0117】
上記の実施例1、2、3では、リモコン112が浴室リモコンである構成について説明した。別の実施例では、リモコン112は台所リモコンであってもよい。さらに別の実施例では、リモコン112の構成は、浴室リモコンと台所リモコンの両方に適用されてもよい。
【0118】
上記の実施例1、2、3において、風呂システム2A、2B、2Cは、リモコン112の代わりに、携帯端末(携帯電話、スマートフォン等の可搬型の端末)を備えていてもよい。この場合、携帯端末は、リモコン112と同様の機能を有していてもよい。例えば、携帯端末は、メインコントローラ110と双方向に通信可能であってもよい。ユーザは、携帯端末を介して、風呂システム2A、2B、2Cに係る各種指示を入力可能であってもよい。携帯端末は、液晶画面を介して、ユーザに風呂システム2A、2B、2Cの状態を表示してもよい。
【0119】
上記の実施例1、2では、空気加圧溶解ユニット150が、燃焼ユニット8から独立している構成について説明した。別の実施例では、空気加圧溶解ユニット150は、燃焼ユニット8の一部であってもよい。この場合、空気加圧溶解ユニット150は、空気加圧溶解コントローラ108を備えていなくてもよい。空気加圧溶解ユニット150は、燃焼コントローラ106によって制御されてもよい。
【0120】
上記の実施例1、2、3では、風呂システム2A、2B、2Cの動作モードが、図11に示す処理(または、図13に示す処理)にしたがって、自動的に切り換えられる構成について説明した。別の実施例では、風呂システム2A、2B、2Cの動作モードは、リモコン112を介したユーザの指示によって切り換えられてもよい。この場合、メインコントローラ110は、図11に示す処理(または、図13に示す処理)のS2において、商用電源200からの電力供給が行われているか否かを判断する代わりに、動作モードの切り換えが指示されたか否かを判断してもよい。メインコントローラ110は、蓄電池対応モードへの切り換えが指示されているか否か、および、通常モードへの切り換えが指示されているか否かを判断してもよい。そして、メインコントローラ110は、蓄電池対応モードへの切り換えが指示されている場合、S4以降の処理を実行してもよい。メインコントローラ110は、通常モードへの切り換えが指示されている場合、S16以降の処理を実行してもよい。
【0121】
上記の実施例1、2、3において、風呂システム2A、2B、2Cの動作モードは、通常モードと蓄電池対応モード以外の動作モードを含んでもよい。例えば、風呂システム2A、2B、2Cの動作モードは、商用電源200からの電力供給が行われている場合であっても、補助的に、蓄電池210からの電力供給が実行される、第3の動作モードを含んでもよい。
【0122】
上記の実施例1、2、3において、蓄電池210の代わりに、自動車に搭載された二次電池(車載電池)が、蓄電池用分電盤206に接続されてもよい。車載電池は、蓄電池210と同様の自立運転を実行してもよい。
【0123】
上記の実施例1、2、3では、メインコントローラ110が、エネルギー管理装置212からの信号に基づいて、商用電源200からの電力供給が行われているか否かを判断する構成について説明した。別の実施例では、メインコントローラ110は、分電盤202に設けられた電流検出回路を用いて、商用電源200からの電力供給が行われているか否かを判断してもよい。
【0124】
上記の実施例1、2、3では、ヒートポンプ50を除く風呂システム2Aの構成要素の消費電力が、メインコントローラ110に記憶されたデータテーブルに基づき算出される構成について説明した。別の実施例では、ヒートポンプ50を除く風呂システム2Aの構成要素の消費電力は、エネルギー管理装置212によって直接的に測定されてもよい。
【0125】
上記の実施例1、2、3では、メインコントローラ110が、風呂システム2A、2B、2Cが蓄電池対応モードである場合、風呂システム2A、2B、2Cの目標消費電力を設定する構成について説明した。別の実施例では、メインコントローラ110は、風呂システム2A、2B、2Cが蓄電池対応モードである場合であっても、風呂システム2A、2B、2Cの目標消費電力を設定しなくてもよい。
【0126】
上記の実施例1、2、3では、メインコントローラ110が、ヒートポンプ50の消費電力に上限値を設けることで、風呂システム2A、2B、2Cの消費電力を目標消費電力以下とする構成について説明した。別の実施例では、メインコントローラ110は、ヒートポンプ50を除く風呂システム2Aの構成要素(例えば、燃焼ユニット8)の消費電力に上限値を設けることで、風呂システム2A、2B、2Cの消費電力を目標消費電力以下としてもよい。さらに別の実施例では、メインコントローラ110は、ヒートポンプ50の消費電力に上限値を設ける代わりに、ヒートポンプ50の駆動を禁止してもよい。
【0127】
上記の実施例1、2、3において、メインコントローラ110は、湯はりされた状態の浴槽130に、高温まで加熱された湯水を注ぎ足す、高温差し湯運転を実行可能であってもよい。高温差し湯運転では、メインコントローラ110は、湯はり運転と同様にして、加熱された湯水を浴槽130に供給してもよい。風呂システム2A、2B、2Cで追い焚き運転の実行が禁止される場合、高温差し湯運転の実行も同様に禁止されてもよい。
【0128】
上記の実施例1、2、3において、メインコントローラ110は、湯はり運転を実行した後に自動的に微細気泡発生運転を実行する、連動運転を実行可能であってもよい。リモコン112は、連動運転の実行指示を入力するためのスイッチを備えていてもよい。この構成を風呂システム2A、2Cに適用した例では、風呂システム2A、2Cが蓄電池対応モードである場合、メインコントローラ110は、リモコン112から送信される連動運転の実行指示に応じないように構成されていてもよい。また、この構成を風呂システム2Bに適用した例では、風呂システム2Bが蓄電池対応モードである場合、リモコン112において、メインコントローラ110に対する連動運転の実行指示の送信が禁止されてもよい。
【0129】
上記の実施例1、2、3において、各種運転の実行が禁止されている場合、リモコン112は、ユーザによる操作の有無にかかわらず、液晶表示部126を介して、各種運転の実行が禁止されていることを表示してもよい。
【0130】
上記の実施例2において、第1送信禁止フラグ(または、第2送信禁止フラグ、第3送信禁止フラグ)が設定されている場合、リモコン112は、微細気泡発生スイッチ120(または、湯はりスイッチ116、追い焚きスイッチ118)が操作されることに応じて、微細気泡発生運転(または、湯はり運転、追い焚き運転)の実行が禁止されていることを、スピーカー128を介して報知してもよい。
【0131】
上記の実施例1、2、3において、メインコントローラ110は、風呂システム2A、2B、2Cが蓄電池対応モードである場合に実行される凍結防止運転では、凍結防止ヒータのオン時間を通常よりも短くしてもよい。
【0132】
上記の実施例1、2、3では、メインコントローラ110は、外気温度サーミスタで検出される外気温度が所定温度を下回ると、自動的に凍結防止運転を実行する構成について説明した。別の実施例では、メインコントローラ110は、風呂システム2A、2B、2Cが蓄電池対応モードである場合、外気温度サーミスタで検出される外気温度が所定温度を下回ったとしても、凍結防止運転を実行しないように構成されていてもよい。
【0133】
上記の実施例1、2、3において、加圧タンク152(または、追い焚き加熱路91)には、空気以外の気体(例えば、炭酸ガス、水素、酸素等)が導入されてもよい。
【0134】
(対応関係)
以上のように、1つまたはそれ以上の実施形態において、風呂システム2A(または、風呂システム2B、風呂システム2C)は、浴槽130に接続可能に構成されるとともに、商用電源200および蓄電池210(または、車載電池)(二次電池の例)に接続可能であって、商用電源200から供給される電力によって動作する通常モード(第1動作モードの例)と、蓄電池210(または、車載電池)から供給される電力によって動作する蓄電池対応モード(第2動作モードの例)と、を含む複数の動作モードの間で切り換えられる。風呂システム2A(または、風呂システム2B、風呂システム2C)は、湯水を加熱する加熱装置と、湯水の中に微細気泡を発生させる微細気泡発生装置と、加熱装置および微細気泡発生装置の動作を制御する制御装置を備えている。制御装置は、加熱装置を用いて、浴槽130に貯留された浴槽水の温度を上昇させる追い焚き運転(または、高温差し湯運転)(昇温運転の例)と、微細気泡発生装置を用いて、浴槽水の中に微細気泡を発生させる微細気泡発生運転と、を実行可能に構成されている。制御装置は、風呂システム2A(または、風呂システム2B、風呂システム2C)が通常モードである場合、追い焚き運転(または、高温差し湯運転)および微細気泡発生運転の実行を許容し、風呂システム2A(または、風呂システム2B、風呂システム2C)が蓄電池対応モードである場合、追い焚き運転(または、高温差し湯運転)の実行を許容し、微細気泡発生運転の実行を禁止するように構成されている。
【0135】
一般的に、浴槽水に微細気泡が混入すると、浴槽水の温度は低下しやすくなる。風呂システム2A(または、風呂システム2B、風呂システム2C)では、浴槽水の温度が低下すると、浴槽水の温度を適温に保つため、ユーザの指示により(または自動で)追い焚き運転(または、高温差し湯運転)が実行される。このため、浴槽水に微細気泡が混入した状態では、追い焚き運転(または、高温差し湯運転)が実行される頻度は比較的増加すると考えられる。追い焚き運転(または、高温差し湯運転)が実行される頻度が増加すると、風呂システム2A(または、風呂システム2B、風呂システム2C)の消費電力量が増加する。上記の構成によれば、風呂システム2A(または、風呂システム2B、風呂システム2C)が蓄電池対応モードである場合、制御装置は、微細気泡発生運転の実行を禁止するように構成されている。これにより、浴槽水に微細気泡が混入することに起因する浴槽水の温度の低下を抑制でき、追い焚き運転(または、高温差し湯運転)が実行される頻度を低減することができる。このような構成とすることによって、風呂システム2A(または、風呂システム2B、風呂システム2C)が蓄電池対応モードである場合の、風呂システム2A(または、風呂システム2B、風呂システム2C)の消費電力量を低減できる。
【0136】
1つまたはそれ以上の実施形態において、風呂システム2A(または、風呂システム2B、風呂システム2C)は、浴槽130に接続可能に構成されるとともに、商用電源200および蓄電池210(または、車載電池)(二次電池の例)に接続可能であって、商用電源200から供給される電力によって動作する通常モード(第1動作モードの例)と、蓄電池210(または、車載電池)から供給される電力によって動作する蓄電池対応モード(第2動作モードの例)と、を含む複数の動作モードの間で切り換えられる。風呂システム2A(または、風呂システム2B、風呂システム2C)は、湯水を加熱する加熱装置と、湯水の中に微細気泡を発生させる微細気泡発生装置と、加熱装置および微細気泡発生装置の動作を制御する制御装置を備えている。制御装置は、加熱装置によって加熱した湯水を給湯栓38(給湯箇所の例)に供給する給湯運転と、加熱装置を用いて、浴槽130に貯留された浴槽水の温度を上昇させる追い焚き運転(または、高温差し湯運転)(昇温運転の例)と、微細気泡発生装置を用いて、浴槽水の中に微細気泡を発生させる微細気泡発生運転と、を実行可能に構成されている。加熱装置は、湯水を加熱するヒートポンプ50と、ガス導管(または、ガスボンベ、燃料タンク)(燃料供給源の例)から供給されるガス燃料(または、液体燃料)を燃焼させて湯水を加熱する給湯用水加熱バーナ81および暖房用水加熱バーナ82(燃焼加熱装置の例)を備える。制御装置は、風呂システム2A(または、風呂システム2B、風呂システム2C)が通常モードである場合、給湯運転、追い焚き運転(または、高温差し湯運転)、および微細気泡発生運転の実行を許容し、風呂システム2A(または、風呂システム2B、風呂システム2C)が蓄電池対応モードである場合であって、ガス導管(または、ガスボンベ、燃料タンク)から給湯用水加熱バーナ81および暖房用水加熱バーナ82への燃料供給が行われている場合、給湯運転および追い焚き運転(または、高温差し湯運転)の実行を許容し、微細気泡発生運転の実行を禁止し、風呂システム2A(または、風呂システム2B、風呂システム2C)が蓄電池対応モードである場合であって、ガス導管(または、ガスボンベ、燃料タンク)から給湯用水加熱バーナ81および暖房用水加熱バーナ82への燃料供給が行われていない場合、給湯運転の実行を許容し、追い焚き運転(または、高温差し湯運転)および微細気泡発生運転の実行を禁止するように構成されている。
【0137】
上記の構成によれば、風呂システム2A(または、風呂システム2B、風呂システム2C)が蓄電池対応モードである場合、制御装置は、微細気泡発生運転の実行を禁止するように構成されている。これにより、浴槽水に微細気泡が混入することに起因する浴槽水の温度の低下を抑制でき、追い焚き運転(または、高温差し湯運転)が実行される頻度を低減することができる。このような構成とすることによって、風呂システム2A(または、風呂システム2B、風呂システム2C)が蓄電池対応モードである場合の、風呂システム2A(または、風呂システム2B、風呂システム2C)の消費電力量を低減できる。
【0138】
さらに上記の構成によれば、加熱装置は、電力を消費して湯水を加熱するだけでなく、ガス燃料(または、液体燃料)を消費して湯水を加熱することもできる。このような構成とする場合、商用電源200からの電力供給が行われない状況であって、なおかつ燃焼装置への燃料供給が行われない状況では、蓄電池210(または、車載電池)から供給される電力のみを消費して湯水を加熱することになる。この場合、加熱装置を用いた運転に要する電力が顕著に増加し得るので、追い焚き運転(または、高温差し湯運転)の実行は禁止されている。追い焚き運転(または、高温差し湯運転)の実行が禁止される状況では、浴槽水の温度を昇温する手段がないので、浴槽水の温度の低下を抑制することが特に望まれる。したがって、上記の構成によれば、風呂システム2A(または、風呂システム2B、風呂システム2C)が蓄電池対応モードである場合に微細気泡発生運転の実行を禁止することで浴槽水の温度の低下を抑制する効果が顕著に発揮される。
【0139】
また、給湯運転は、その用途が多岐にわたるため、いかなる状況であっても実行可能であることが好ましい。上記の構成によれば、商用電源200からの電力供給が行われない状況であって、なおかつ燃焼装置への燃料供給が行われない状況であっても、給湯運転を実行可能とすることができる。
【0140】
1つまたはそれ以上の実施形態において、微細気泡発生装置は、浴槽水を循環するための循環経路と、循環経路に設けられた浴槽水循環ポンプ99(循環ポンプの例)と、循環経路に設けられ、湯水に溶解した空気(気体の例)を微細気泡として表出させる微細気泡吐出ノズル142(または、微細気泡発生器300)(微細気泡発生器の例)と、を備えている。
【0141】
上記の構成によれば、微細気泡発生装置は、微細気泡発生運転の実行中、浴槽水を循環経路に循環させることにより、浴槽水の中に微細気泡を発生させる構成となっている。このような構成とする場合、微細気泡発生運転において、湯水が循環経路を通過する過程で、放熱によって湯水の温度が低下する。このため、微細気泡発生運転を実行することで、浴槽水の温度が顕著に低下し、追い焚き運転(または、高温差し湯運転)が実行される頻度が顕著に増加し、風呂システム2A(または、風呂システム2B、風呂システム2C)の消費電力量が顕著に増加する。したがって、上記の構成によれば、風呂システム2A(または、風呂システム2B、風呂システム2C)が蓄電池対応モードである場合に微細気泡発生運転の実行を禁止することで風呂システム2A(または、風呂システム2B、風呂システム2C)の消費電力量を低減する効果が、顕著に発揮される。
【0142】
1つまたはそれ以上の実施形態において、微細気泡発生装置は、微細気泡吐出ノズル142よりも上流側において循環経路に設けられ、空気を湯水に加圧溶解させる加圧タンク152と、加圧タンク152よりも上流側において循環経路に設けられ、湯水を加圧する加圧ポンプ172と、をさらに備えている。
【0143】
上記の構成によれば、微細気泡発生装置は、微細気泡発生運転の実行中、空気を湯水に加圧溶解させるため、加圧ポンプ172を駆動する構成となっている。加圧ポンプ172の駆動には、電力を要する。このような構成とする場合、微細気泡発生運転を実行することで、風呂システム2A(または、風呂システム2B)の消費電力量が顕著に増加する。したがって、上記の構成によれば、風呂システム2A(または、風呂システム2B)が蓄電池対応モードである場合に微細気泡発生運転の実行を禁止することで風呂システム2A(または、風呂システム2B)の消費電力量を低減する効果が、顕著に発揮される。
【0144】
1つまたはそれ以上の実施形態において、加熱装置は、湯水を加熱するヒートポンプ50を備える。制御装置は、風呂システム2A(または、風呂システム2B、風呂システム2C)が蓄電池対応モードである場合、風呂システム2A(または、風呂システム2B、風呂システム2C)の消費電力が目標消費電力以下となるように、風呂システム2A(または、風呂システム2B、風呂システム2C)の動作を制御するように構成されている。
【0145】
蓄電池210(または、車載電池)には、放電する電力が上限放電電力を上回ると放電を遮断する保護回路が設けられていることがある。商用電源200からの電力供給が行われない状況(例えば、停電時)で、保護回路が作動すると、風呂システム2A(または、風呂システム2B、風呂システム2C)だけではなく、選定負荷208(他の家電製品の例)にも電力が供給されなくなってしまう。このため、風呂システム2A(または、風呂システム2B、風呂システム2C)が蓄電池対応モードである場合、保護回路が作動することを抑制する必要がある。特に、加熱装置がヒートポンプ50を備える構成の場合、加熱装置がヒートポンプ50を備えていない構成と比較すると、風呂システム2A(または、風呂システム2B、風呂システム2C)の消費電力が大きくなるため、保護回路が作動しやすくなる。上記の構成によれば、風呂システム2A(または、風呂システム2B、風呂システム2C)は、蓄電池対応モードでは、風呂システム2A(または、風呂システム2B、風呂システム2C)の消費電力が目標消費電力以下となるように動作する。これにより、蓄電池210(または、車載電池)に保護回路が設けられている場合であっても、保護回路が作動することを抑制できる。また、風呂システム2A(または、風呂システム2B、風呂システム2C)が蓄電池対応モードである場合に微細気泡発生運転の実行を禁止する本願の構成は、風呂システム2A(または、風呂システム2B、風呂システム2C)の消費電力を目標消費電力以下とすることを容易にし得る。すなわち上記の構成によれば、風呂システム2A(または、風呂システム2B、風呂システム2C)が蓄電池対応モードである場合に微細気泡発生運転の実行を禁止する本願の構成に、さらなる利点をもたらすことができる。
【0146】
1つまたはそれ以上の実施形態において、制御装置は、加熱装置および微細気泡発生装置の動作を制御するメインコントローラ110(メイン制御装置の例)と、ユーザが風呂システム2A(または、風呂システム2C)に係る指示を入力可能であって、入力された風呂システム2A(または、風呂システム2C)に係る指示をメインコントローラ110に送信するように構成されたリモコン112(サブ制御装置の例)と、を備えている。メインコントローラ110は、風呂システム2A(または、風呂システム2C)が通常モードである場合、リモコン112から微細気泡発生運転の実行指示を受信すると、微細気泡発生運転を実行し、風呂システム2A(または、風呂システム2C)が蓄電池対応モードである場合、リモコン112から微細気泡発生運転の実行指示を受信したとしても、微細気泡発生運転を実行しないように構成されている。
【0147】
上記の構成によれば、風呂システム2A(または、風呂システム2C)が蓄電池対応モードである場合、メインコントローラ110が、微細気泡発生運転の実行を禁止する。リモコン112は、微細気泡発生運転の実行を禁止する必要がない。このため、リモコン112を簡素な構成とすることができる。
【0148】
1つまたはそれ以上の実施形態において、制御装置は、加熱装置および微細気泡発生装置の動作を制御するメインコントローラ110と、ユーザが風呂システム2Bに係る指示を入力可能であって、入力された風呂システム2Bに係る指示をメインコントローラ110に送信するように構成されたリモコン112と、を備えている。メインコントローラ110は、リモコン112から微細気泡発生運転の実行指示を受信することに応じて、微細気泡発生運転を実行するように構成されている。リモコン112は、風呂システム2Bが通常モードである場合、ユーザによる微細気泡発生運転の実行指示の入力に基づくメインコントローラ110への微細気泡発生運転の実行指示の送信を許容し、風呂システム2Bが蓄電池対応モードである場合、ユーザによる微細気泡発生運転の実行指示の入力に基づくメインコントローラ110への微細気泡発生運転の実行指示の送信を禁止するように構成されている。
【0149】
上記の構成によれば、風呂システム2Bが蓄電池対応モードである場合、リモコン112が、微細気泡発生運転の実行を禁止する。メインコントローラ110は、微細気泡発生運転の実行を禁止する必要がない。このため、メインコントローラ110を簡素な構成とすることができる。
【0150】
1つまたはそれ以上の実施形態において、風呂システム2A(または、風呂システム2B、風呂システム2C)は、ユーザが風呂システム2A(または、風呂システム2B、風呂システム2C)に係る指示を入力可能なリモコン112(端末装置の例)をさらに備えている。リモコン112は、ユーザに風呂システム2A(または、風呂システム2B、風呂システム2C)の状態を表示する液晶表示部126(または、スピーカー128)(表示部の例)を備えている。制御装置は、風呂システム2A(または、風呂システム2B、風呂システム2C)が蓄電池対応モードである場合、液晶表示部126(または、スピーカー128)を介して微細気泡発生運転の実行が禁止されていることを表示するように構成されている。
【0151】
微細気泡発生運転の実行が禁止されている場合、ユーザが微細気泡発生運転の実行指示をリモコン112に入力したとしても、微細気泡発生運転は実行されない。微細気泡発生運転の実行が禁止されていることをユーザが認識していない状況では、ユーザは風呂システム2A(または、風呂システム2B、風呂システム2C)が故障していると誤解する可能性がある。上記の構成によれば、リモコン112を操作するユーザに対して、微細気泡発生運転の実行が禁止されていることを提示することができる。このため、ユーザは、微細気泡発生運転の実行が禁止されていることを認識できる。上記の構成によれば、風呂システム2A(または、風呂システム2B、風呂システム2C)が故障しているとユーザが誤解してしまうことを抑制できる。
【0152】
本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時の請求項に記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【符号の説明】
【0153】
2A、2B、2C :風呂システム
4 :タンクユニット
6 :HPユニット
8 :燃焼ユニット
10 :貯湯タンク
12、14、16、18 :サーミスタ
20 :タンク循環路
22 :タンク循環ポンプ
24 :水道水導入路
24a :第1導入路
24b :第2導入路
26 :逆止弁
28 :逆止弁
30 :混合弁
32 :水道水供給源
33 :熱源機バイパス路
34 :バイパス弁
36 :第1給湯路
37 :給湯加熱路
38 :給湯栓
39 :第2給湯路
40 :第3給湯路
42 :浴槽給湯弁
50 :ヒートポンプ
52 :冷媒循環路
54 :空気熱交換器
56 :ファン
58 :三流体熱交換器
60 :膨張弁
62 :圧縮機
70 :シスターン
72 :暖房用水往路
73 :バーナ加熱路
74 :暖房用水循環ポンプ
75 :低温暖房循環路
76 :高温暖房端末
77 :高温暖房循環路
78 :低温暖房端末
79 :追い焚き循環路
81 :給湯用水加熱バーナ
82 :暖房用水加熱バーナ
83 :追い焚き熱動弁
84 :第1暖房用水復路
85 :暖房バイパス路
86 :第1開閉弁
87 :第2開閉弁
88 :HP循環路
90 :調整弁
91 :追い焚き加熱路
94 :HPバイパス路
96 :第2暖房用水復路
97 :追い焚き熱交換器
99 :浴槽水循環ポンプ
102 :HPコントローラ
104 :タンクコントローラ
106 :燃焼コントローラ
108 :空気加圧溶解コントローラ
110 :メインコントローラ
112 :リモコン
114 :ON/OFFスイッチ
116 :湯はりスイッチ
118 :追い焚きスイッチ
120 :微細気泡発生スイッチ
122 :通話スイッチ
124 :スイッチカバー
126 :液晶表示部
128 :スピーカー
130 :浴槽
130a :壁部
132 :浴槽アダプタ
132a :前面
132b :下面
134a :第1吐出口
134b :第1吸込口
134c :第2吸込口
134d :第2吐出口
136 :上部水路
136a :第1吐出路
136b :第1吸込路
138 :下部水路
138a :第2吐出路
138b :第2吸込路
140a、140b、140c、140d :逆止部
142 :微細気泡吐出ノズル
150 :空気加圧溶解ユニット
152 :加圧タンク
152a :低水位電極
152b :高水位電極
154 :第1接続路
156 :第2接続路
158 :加圧タンク往路
160 :連通路
162 :加圧タンク復路
164 :第1三方弁
166 :第2三方弁
168 :逆止弁
170 :加圧タンク給水弁
172 :加圧ポンプ
174 :空気導入路
176 :空気供給弁
178 :第1浴槽接続路
180 :第2浴槽接続路
200 :商用電源
202 :分電盤
204 :一般負荷
206 :蓄電池用分電盤
208 :選定負荷
210 :蓄電池
212 :エネルギー管理装置
232 :浴槽アダプタ
300 :微細気泡発生器
302 :MBバイパス路
304 :第3接続路
306 :第3浴槽接続路
308 :第4浴槽接続路
310 :切換弁
312 :空気導入路
314 :空気供給弁
316 :ベンチュリ部
318 :旋回流生成部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15