(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024040442
(43)【公開日】2024-03-25
(54)【発明の名称】フェリチン測定試薬
(51)【国際特許分類】
G01N 33/545 20060101AFI20240315BHJP
G01N 33/53 20060101ALI20240315BHJP
【FI】
G01N33/545 B
G01N33/53 D
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024020450
(22)【出願日】2024-02-14
(62)【分割の表示】P 2020161136の分割
【原出願日】2020-09-25
(71)【出願人】
【識別番号】000003296
【氏名又は名称】デンカ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002572
【氏名又は名称】弁理士法人平木国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】平川 優貴
(72)【発明者】
【氏名】高橋 崇道
(72)【発明者】
【氏名】橘 律子
(57)【要約】
【課題】高濃度のフェリチンを正確に測定するための測定試薬及び方法の提供。
【解決手段】肝臓由来フェリチンを標準液原料として用いることを特徴とするフェリチン測定試薬及びフェリチン測定方法。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
肝臓由来フェリチンを標準液原料とする標準液を用いることを特徴とし、該標準液を用いて算出される検量線の範囲がフェリチン濃度1400~2000ng/mLの区間を含む、1400~2000ng/mLの高濃度領域において検体中のフェリチンを測定するための、前記標準液を含むラテックス免疫凝集法試薬であるフェリチン測定試薬。
【請求項2】
抗フェリチン抗体を感作した不溶性担体粒子及び肝臓由来フェリチンを原料として用いて調製した標準液を含む、請求項1記載のフェリチン測定試薬。
【請求項3】
肝臓由来フェリチンを標準液原料とする標準液を用いることを特徴とし、該標準液を用いて算出される検量線の範囲がフェリチン濃度1400~2000ng/mLの区間を含む、1400~2000ng/mLの高濃度領域において検体中のフェリチンを測定するための、前記標準液を用いるラテックス免疫凝集法であるフェリチン測定方法。
【請求項4】
請求項3に記載のフェリチン測定方法であって、被検試料中のフェリチンと抗フェリチン抗体感作不溶性担体粒子を溶液中で混合し抗原抗体反応による凝集反応に基づく吸光度を測定し、該吸光度を検量線に当てはめることによりフェリチンを定量し、検量線を肝臓由来フェリチンを原料として用いて調製した標準液を用いて作成するフェリチン測定方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フェリチン検出用の検査キット及びフェリチンの検出方法に関する。
【背景技術】
【0002】
フェリチンは24個のポリペプチドサブユニットを含む約480kDaの細胞内鉄貯蔵複合体タンパク質である。血清中に高濃度で見られるこの鉄貯蔵複合体タンパク質は、水酸化鉄コア内に4,500原子もの多くの鉄イオン(Fe3+)を含有することができる。
【0003】
フェリチンは、肝臓、脾臓、胎盤等の多くの臓器に存在することから、このフェリチンを定量することは、鉄欠乏性貧血、鉄過剰症等の診断に有用である。
【0004】
また、白血病や他の固形癌等の悪性腫瘍の際には、体内の貯蔵鉄量とは関係なく、血清フェリチンが増加するので、フェリチンを定量することは、悪性腫瘍の診断や治療のモニターにも有用である。
【0005】
フェリチンの濃度測定には、従来は、ラジオイムノアッセイ(放射性免疫測定法)が主に用いられていた。しかしながら、この方法はラジオアイソトープを使用するものであるため、近年では、エンザイムイムノアッセイ法、ラテックス凝集による免疫測定法(ラテックス比濁法・カウンティングイムノアッセイ法等)が用いられるようになってきている。
【0006】
特に、ラテックス凝集による免疫測定法が、他法に比べて簡便かつ迅速に測定が行える方法となっているため、広く使用されている(特許文献1を参照)。
【0007】
従来は低濃度のフェリチンを測定できることを求められていたが、近年は輸血後鉄過剰症の治療を開始する基準が「血清フェリチン値1,000 ng/mL以上」とされていることから、高濃度のフェリチンを測定することも求められている。
【0008】
臨床検査の現場において血清フェリチン値が1,000 ng/mLを超える検体は5%程度存在しており、従来のラテックス凝集による免疫測定法を用いたフェリチン測定試薬では1,000 ng/mLを超えるような高濃度のフェリチンを測定できなかったので、それらの検体は希釈することで再測定されていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
従来のフェリチン測定試薬では高濃度のフェリチンを測定できなかったので、それらの検体は希釈することで再測定されていた。
【0011】
高濃度のフェリチンを測定できれば、検体は希釈して再測定をする必要が無く、コストパフォーマンスの面でもTAT (Turn Around Time:検体が到着してから検査結果が得られるまでの時間)短縮の面でも有用である。
しかし、高濃度のフェリチンを正確に測定することは難しかった。
【0012】
本発明は、高濃度のフェリチンを正確に測定するための測定試薬及び方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明者らは上記課題に鑑み、肝臓由来フェリチンを標準液原料として用いることで高濃度のフェリチンを正確に測定できることを見出し、本発明はこれらの知見に基づき完成されるに至ったものである。
【0014】
即ち、本発明は、以下のとおりである。
[1] 肝臓由来フェリチンを標準液原料として用いることを特徴とするフェリチン測定試薬。
[2] 免疫凝集法試薬である、[1]のフェリチン測定試薬。
[3] ラテックス凝集法試薬である、[2]のフェリチン測定試薬。
[4] 抗フェリチン抗体を感作した不溶性担体粒子及び肝臓由来フェリチンを原料として用いて調製した標準液を含む、[1]~[3]のいずれかのフェリチン測定試薬。
[5] フェリチン濃度1001~2000ng/mLの間に少なくとも1点以上の濃度を持つ標準液を含む、[1]~[4]のいずれかのフェリチン測定試薬。
[6] 肝臓由来フェリチンを標準液原料として用いることを特徴とするフェリチン測定方法。
[7] 免疫凝集法である、[6]のフェリチン測定方法。
[8] ラテックス凝集法である、[7]のフェリチン測定方法。
[9] [6]~[8]のいすれかのフェリチン測定方法であって、被検試料中のフェリチンと抗フェリチン抗体感作不溶性担体粒子を溶液中で混合し抗原抗体反応による凝集反応に基づく吸光度を測定し、該吸光度を検量線に当てはめることによりフェリチンを定量し、検量線を肝臓由来フェリチンを原料として用いて調製した標準液を用いて作成するフェリチン測定方法。
[10] フェリチン濃度1001~2000ng/mLの間に少なくとも1点以上の濃度を持つ標準液を含む、[6]~[9]のいずれかのフェリチン測定方法。
【発明の効果】
【0015】
本発明のフェリチン測定試薬を用いることにより高濃度のフェリチンを正確に測定することができる。
【0016】
また、本発明のフェリチン測定試薬は、検体を希釈して再測定をする必要が無く、コストパフォーマンスの面でもTAT (Turn Around Time:検体が到着してから検査結果が得られるまでの時間)短縮の面でも有用である。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】肝臓由来のフェリチンを用いて調製した標準液を用いて、低濃度領域の検体を測定した結果を示す図である。
【
図2】脾臓由来のフェリチンを用いて調製した標準液を用いて、低濃度領域の検体を測定した結果を示す図である。
【
図3】胎盤由来のフェリチンを用いて調製した標準液を用いて、低濃度領域の検体を測定した結果を示す図である。
【
図4】肝臓由来のフェリチンを用いて調製した標準液を用いて、高濃度領域の検体を測定した結果を示す図である。
【
図5】脾臓由来のフェリチンを用いて調製した標準液を用いて、高濃度領域の検体を測定した結果を示す図である。
【
図6】胎盤由来のフェリチンを用いて調製した標準液を用いて、高濃度領域の検体を測定した結果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の方法について説明する。なお、本明細書中の「%」は特に断りがない限り質量基準(w/v%)を意味する。
【0019】
本発明はフェリチンの免疫分析の手法を用いた測定において、肝臓由来フェリチンを標準液原料として用いることを特徴とするものである。
【0020】
免疫分析の手法自体は周知である。本発明の方法が適用される免疫分析方法とは、不溶性担体粒子を用いる免疫凝集法である。本発明において、免疫凝集法は、溶液中で抗体を感作(結合)した感作粒子と生体試料中の抗原との間で抗原抗体反応を起こさせ凝集を形成させ、凝集を光学的に検出する方法として周知である。検出には比濁法又は比色法が好適に用いられる。免疫凝集法を免疫比濁法ともよぶ。例えば、セル外部より可視光から近赤外域の光、例えば通常300~1000nm、好ましくは500~900nmの光を照射し、吸光度変化又は散乱光の強度変化を検出することにより、当該感作粒子の凝集の程度が測定される。免疫凝集法において感作粒子の凝集を検出する方法は周知であり、本発明においても、感作粒子の凝集による吸光度又は光散乱等を検出する方法等の周知の方法が使用可能である。
【0021】
免疫凝集法において、用いる不溶性担体粒子は特に限定されず、免疫分析試薬に従来用いられている周知のものであってよい。例えば、ポリエチレンやポリスチレン等のラテックス粒子、アルミナ粒子、シリカ粒子、金コロイド、磁性粒子等の粒子が挙げられる。これらの不溶性担体の中ではラテックス粒子、特にポリスチレンラテックス粒子が好適に用いられる。ラテックス粒子として特にポリスチレンラテックス粒子が好適に用いられる。ラテックス粒子を用いる免疫凝集法をラテックス凝集法と呼ぶ。ラテックス粒子等の不溶性担体粒子のサイズは特に限定されないが、粒径が30~600nmであることが好ましい。
【0022】
上記したラテックス粒子に、フェリチンに対する抗体(抗フェリチン抗体)又はその抗原結合性断片を固定化する。フェリチンに対する抗体は、公知の方法で作製することができ、また市販のものを用いてもよい。抗原結合性断片として、FabやF(ab’)2のような免疫グロブリン断片、あるいは、組換え体として発現されたscFv、dsFv、diabody、minibody等の組換え抗体が挙げられる。これらの断片の調製方法はこの分野において周知である。固定化の方法も周知であり、物理吸着又は共有結合等の周知の方法により行われる。固定化する抗体の量は、特に限定されないが、抗体量はラテックス浮遊液中に0.01~2.0mg/mLとするのが好ましい。得られた感作粒子の懸濁液と被検試料とを混合すると、被検試料中に含まれる被測定物質(抗原)によって感作粒子が凝集され、感作粒子懸濁液の吸光度が変化する。この際、懸濁液中の感作粒子の濃度は、特に限定されないが、0.01~0.5%であることが好ましい。例えば、検体溶液5~20μLにこの吸光度の変化量(エンドポイント法)又は変化率(レート法)を測定する。測定すべき抗原を種々の既知濃度で含む複数の標準試料を準備し、それらについて上記方法により吸光度の変化量又は変化率を測定する。標準試料中の測定すべき抗原の濃度を横軸、測定された吸光度の変化量又は変化率を縦軸にプロットして検量線を描く。未知の被検試料についても同じ方法により吸光度の変化量又は変化率を測定し、測定結果をフェリチン標準液を用いて作成した検量線に当てはめ、比較することにより、被検試料中の抗原を定量することができる。
【0023】
凝集反応を行うときの反応温度は30~40℃程度が適当であり、37℃が最も好ましい。また、反応時間は2~10分間程度でよい。
【0024】
なお、このような免疫凝集法を行う自動装置が種々市販されており、市販の免疫凝集法用自動装置を用いて、容易、簡便に行うことができる。
【0025】
本発明における被測定物質は、フェリチンである。
【0026】
被検試料は、フェリチンを含むものであれば特に限定されないが、血液、血清、血漿、尿、便、唾液、組織液、髄液、ぬぐい液等の体液等又はその希釈物が挙げられ、血液、血清、血漿、尿、便、髄液又はこれらの希釈物が好ましい。
【0027】
本発明の方法においては、好ましくは、検体を5~20倍、好ましくは10~20倍に希釈して測定する。希釈は生理食塩水、緩衝液、精製水等を用いて行えばよい。例えば、検体5~10μL、好ましくは7μLを緩衝液100μLで希釈して用いればよい。希釈検体にラテックス懸濁液を20~100μL、好ましくは25~75μL、さらに好ましくは50μL混合して測定すればよい。
【0028】
上記の通り、本発明では、フェリチンの測定において、ヒト肝臓由来フェリチンを標準液原料として用いる。標準液は、例えば、0ng/mL~2000ng/mLの間で希釈系列を調製すればよく、100ng/mLごとに調製しても、200ng/mLごとに調製してもよい。標準液は、フェリチン濃度1001~2000ng/mLの間に少なくとも1点以上の濃度を持つ。検体中のフェリチンを測定するときに同時に標準液を測定するのが好ましいが、あらかじめ標準液を免疫凝集法により測定し、検量線(キャリブレーションカーブ)を作成し、検体中のフェリチンを測定し、得られた吸光度に基づいて検量線から検体中のフェリチン濃度を求めることもできる。
【0029】
0ng/mL~1000ng/mLの濃度領域を低濃度領域と呼び、1000ng/mLを超える濃度領域を高濃度領域と呼ぶ。肝臓由来フェリチンを標準試料として用いる本発明の方法によれば、高濃度領域においても検体中のフェリチンを正確に定量することができる。
【0030】
上記のように、本発明の方法においては、検体を5~20倍希釈して測定する。この検体希釈は一般的には自動分析装置にて装置内で実施される。従来の方法では、血清フェリチン値が1,000 ng/mLを超える検体は希釈しても測定できず、さらに再希釈して測定する必要があったが、肝臓由来フェリチンを標準液の原料として用いる本発明の方法によれば、血清フェリチン値が1,000 ng/mLを超える検体を再希釈することなく測定することができる。
【0031】
免疫分析に用いられるブランク試料は、被測定物質であるフェリチンを含み得ないものであれば特に限定されないが、精製水、生理食塩液、緩衝液、陰性検体又はその希釈物が好ましい。
【0032】
後記の実施例に記載されるように、アルキル基の炭素原子数が8~14個であるポリオキシエチレンアルキルエーテル界面活性剤を反応及び/又は測定系内に存在させた場合、非特異反応が抑制される。例えば、アルキル基の炭素原子数が8~14個であるポリオキシエチレンアルキルエーテル界面活性剤を、検体と混合する液体に含ませればよい。または、ラテックス粒子懸濁液に含ませてもよい。そして、特異性は、アルキル基の炭素原子数が8~14個であるポリオキシエチレンアルキルエーテル界面活性剤を存在させない場合に比べて、優位に向上する。したがって、本発明の方法を用いることにより、特に非特異反応が起きやすい高感度化した試薬においては、従来よりも試薬性能を向上することが可能になる。反応及び/又は測定系内におけるポリオキシエチレンアルキルエーテル界面活性剤の濃度は、0.0001~2%、好ましくは0.005~1%である。
【0033】
本発明は、肝臓由来フェリチンを標準液原料として用いることを特徴とするフェリチン測定試薬を包含する。該測定試薬は、少なくとも抗フェリチン抗体を感作した不溶性担体粒子及び肝臓由来フェリチンを原料として用いて調製した標準液を含む。該測定試薬を測定キットとも呼ぶ。
【0034】
また、標準液原料が肝臓由来のフェリチンか他の臓器由来かについては、混入している臓器特異的な物質の分析により確認することができる。臓器特異的な物質の分析法としては、プロテオームやメタボローム等の解析が利用できる。
【0035】
例えばプロテオーム解析は、標準液中に混入している微量のたん白質をプロテアーゼによってペプチドに断片化し、質量分析装置で得られたペプチドのアミノ酸配列をデータベース検索することによりたん白質を網羅的に同定する方法である。また、メタボローム解析は、標準液中に混入している微量の代謝物を質量分析装置で網羅的に同定する方法である。同定されたたん白質や代謝物に肝臓特異的に発現するたん白質や代謝物が含まれていれば当該フェリチンは肝臓由来と考えられる。
【実施例0036】
本発明を以下の実施例によって具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
【0037】
(1)試薬の調製
フェリチンに対する抗体を用いて、以下の通りに免疫凝集法による測定試薬を調製した。
抗フェリチン抗体をポリスチレンラテックス懸濁液1mLに対し0.04mg担持させてなる感作粒子を、緩衝液(トリス、pH8.5)に0.09%となるように懸濁し、ラテックス懸濁液を調製した。
【0038】
(2)標準液の調製
フェリチンを用いて、検量線作成に使用する標準液を調製した。
緩衝液(Hepes、pH7.5)に、肝臓由来フェリチン(SCRIPPS LABORATORIESから市販)を添加し、標準液Aを調製した(実施例1)。比較例1~2として、異なる臓器由来のフェリチンを添加し、標準液B~Cを調製した。
【0039】
【0040】
(3)自動分析装置による測定
自動分析装置は日立社7180型自動分析装置によりエンドポイント法で自動測定を行った。
前述の試薬を用いて、血清48検体の測定を行った。検体溶液7.0μLに緩衝液(Hepes、pH7.4)100μLを添加し、この混合液を37℃で撹拌混合した。5分間放置後、ラテックス浮遊液50μLを添加し、更に37℃で撹拌混合した。約5分間の凝集反応を吸光度変化量として測定し、標準液A~Cを用いて作成した検量線より各検体のフェリチン濃度を算出した。
【0041】
(4)測光ポイントの異なるパラメータ間の比較
反応性の比較を行うため、測光ポイントの異なる2つのパラメータを用いて検体の測定を行った。
低濃度領域(0~1000ng/mL)において、実施例1の結果を示す
図1と比較例1~2の結果を示す
図2~3を比べると、どの条件も相関係数は0.999と良好であり、フェリチンの臓器由来による違いは見られなかった。
【0042】
一方、高濃度領域(1000~2000ng/mL)において、実施例1の結果を示す
図4と比較例1~2の結果を示す
図5~6を比べると、肝臓由来フェリチンを標準液原料として用いた場合の相関係数が0.997と他の条件よりも良好であった。異なる測光ポイントの相関が良好であるということは測光ポイントを変更しても測定値が変化しないということであり、標準液と検体のタイムコースが近いことを示す。よって肝臓由来フェリチンを原料とした標準液は高濃度領域において検体と近い反応性を持つことが示された。