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特開2024-40496ゲームシステム、ゲーム制御方法およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024040496
(43)【公開日】2024-03-25
(54)【発明の名称】ゲームシステム、ゲーム制御方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   A63F 9/00 20060101AFI20240315BHJP
   A63F 13/58 20140101ALI20240315BHJP
   A63F 13/825 20140101ALI20240315BHJP
   A63F 13/80 20140101ALI20240315BHJP
【FI】
A63F9/00 512C
A63F13/58
A63F13/825
A63F13/80 F
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024021594
(22)【出願日】2024-02-16
(62)【分割の表示】P 2021041132の分割
【原出願日】2021-03-15
(71)【出願人】
【識別番号】000169477
【氏名又は名称】株式会社コナミアミューズメント
(72)【発明者】
【氏名】内山 貴視
(72)【発明者】
【氏名】佐久間 隆
(72)【発明者】
【氏名】中坂 昇
(72)【発明者】
【氏名】林 裕志
(57)【要約】
【課題】利用者が多数の遊技価値を使用する機会を維持しながら、遊技価値の使用量に応じたゲーム要素の顕著な相違を抑制する。
【解決手段】ゲームシステム100は、調教ステージと対戦ステージとが反復される競馬ゲームを制御する。指示受付部42は、調教ステージにおいて、クレジットに関する可変の使用量の指示を利用者から受付ける。更新処理部43は、調教ステージにおいて、使用量の一部である消費量に応じて、利用者の所有馬に関するパラメータを更新する。調整値設定部は、使用量に応じて調整値を設定する。進行制御部45は、対戦ステージにおいて、利用者の所有馬を利用したレースを進行させる。報酬管理部46は、対戦ステージにおいて、調整値に応じた報酬をレースの結果に応じて利用者に付与する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1ステージと第2ステージとが反復されるゲームを制御するシステムであって、
前記第1ステージにおいて、遊技価値に関する可変の使用量の指示を利用者から受付ける指示受付部と、
前記第1ステージにおいて、前記使用量の一部である消費量に応じて、前記利用者のゲーム要素に関するパラメータを更新する更新処理部と、
前記使用量に応じて調整値を設定する調整値設定部と、
前記第2ステージにおいて、前記ゲーム要素を利用した特定ゲームを進行させる進行制御部と、
前記第2ステージにおいて、前記調整値に応じた報酬を、前記特定ゲームの結果に応じて前記利用者に付与する報酬管理部と
を具備するゲームシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームに関する。
【背景技術】
【0002】
例えばクレジット等の遊技価値を利用する各種のゲームが従来から提案されている。例えば特許文献1には、遊技価値の使用(すなわちベット)の指示を利用者から受付け、抽選ゲームの結果に応じた数量の報酬を利用者に付与する構成のもとで、報酬の数量を所定の条件の成立により増加させる技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第5526633号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1のように抽選ゲームに遊技価値を使用するだけでなく、当該抽選ゲームに使用される競走馬等のゲーム要素を、遊技価値の使用により育成できるゲームが提案されている。しかし、単純に遊技価値の使用量に応じてゲーム要素が強化される構成では、遊技価値の使用量が多い利用者がゲームを有利に展開できるという傾向が顕在化する。したがって、遊技価値の使用量が少ない利用者、またはゲームを開始した直後の初心者は、自身のゲーム要素を育成する面白味を体験し難いという課題がある。他方、少数の遊技価値の使用によりゲームの面白味を利用者が充分に体験できる状況では、利用者が遊技価値を自由に使用する機会が制限されるという課題がある。以上の事情を考慮して、本発明のひとつの態様は、利用者が多数の遊技価値を使用する機会を維持しながら、遊技価値の使用量に応じたゲーム要素の顕著な相違を抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
以上の課題を解決するために、本発明のひとつの態様に係るゲームシステムは、第1ステージと第2ステージとが反復されるゲームを制御するシステムであって、前記第1ステージにおいて、遊技価値に関する可変の使用量の指示を利用者から受付ける指示受付部と、前記第1ステージにおいて、前記使用量の一部である消費量に応じて、前記利用者のゲーム要素に関するパラメータを更新する更新処理部と、前記使用量に応じて調整値を設定する調整値設定部と、前記第2ステージにおいて、前記ゲーム要素を利用した特定ゲームを進行させる進行制御部と、前記第2ステージにおいて、前記調整値に応じた報酬を、前記特定ゲームの結果に応じて前記利用者に付与する報酬管理部とを具備する。
【0006】
本発明のひとつの態様に係るゲーム制御方法は、第1ステージと第2ステージとが反復されるゲームを制御する方法であって、前記第1ステージにおいて、遊技価値に関する可変の使用量の指示を利用者から受付け、前記第1ステージにおいて、前記使用量の一部である消費量に応じて、前記利用者のゲーム要素に関するパラメータを更新し、前記使用量に応じて調整値を設定し、前記第2ステージにおいて、前記ゲーム要素を利用した特定ゲームを進行させ、前記第2ステージにおいて、前記調整値に応じた報酬を、前記特定ゲームの結果に応じて前記利用者に付与する。
【0007】
本発明のひとつの態様に係るプログラムは、第1ステージと第2ステージとが反復されるゲームを制御するために、コンピュータシステムを、前記第1ステージにおいて、遊技価値に関する可変の使用量の指示を利用者から受付ける指示受付部、前記第1ステージにおいて、前記使用量の一部である消費量に応じて、前記利用者のゲーム要素に関するパラメータを更新する更新処理部、前記使用量に応じて調整値を設定する調整値設定部、前記第2ステージにおいて、前記ゲーム要素を利用した特定ゲームを進行させる進行制御部、および、前記第2ステージにおいて、前記調整値に応じた報酬を、前記特定ゲームの結果に応じて前記利用者に付与する報酬管理部、としてコンピュータシステムを機能させる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】第1実施形態に係るゲームシステムの外観を例示する平面図である。
図2】ゲームシステムの構成を例示するブロック図である。
図3】ゲームデータの模式図である。
図4】ゲームシステムの機能的な構成を例示するブロック図である。
図5】調教画面の模式図である。
図6】調教画面における倍率の選択肢の模式図である。
図7】調教画面の模式図である。
図8】報酬量テーブルの模式図である。
図9】制御処理の一部を例示するフローチャートである。
図10】制御処理の他の一部を例示するフローチャートである。
図11】結果画面の模式図である。
図12】第2実施形態における第1ランキングの表示画面の模式図である。
図13】第2実施形態における第2ランキングの表示画面の模式図である。
図14】第2実施形態におけるゲームシステムおよび管理システムの動作を例示す るフローチャートである。
図15】第3実施形態における報酬管理部の動作を例示するフローチャートである 。
図16】第3実施形態における制限値テーブルの模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。以下に例示される形態は、技術的に好適な種々の限定を含む。本発明の範囲は、以下に例示する形態には限定されない。
【0010】
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態に係るゲームシステム100の平面図である。ゲームシステム100は、例えば遊技施設に設置される。遊技施設は、例えばゲームセンターまたはカジノ等の娯楽施設、またはショッピングセンター等の商業施設である。なお、実際には相異なる遊技施設に複数のゲームシステム100が設置されるが、以下の説明においては任意の1個のゲームシステム100に便宜的に着目する。
【0011】
第1実施形態のゲームシステム100は、調教ステージと競争ステージとが交互に反復される競馬ゲームを複数の利用者に提供する。調教ステージは、各利用者が所有する仮想的な競走馬(以下「所有馬」という)を育成する段階である。対戦ステージは、調教ステージで調教された複数の競走馬が競走する段階である。対戦ステージにおいては複数の競走馬による仮想的なレースが進行する。競走馬(所有馬)は、競馬ゲームに利用される「ゲーム要素」の一例である。また、調教ステージは「第1ステージ」の一例であり、対戦ステージは「第2ステージ」の一例である。
【0012】
図1に例示される通り、第1実施形態のゲームシステム100は、中央ユニット10と複数のステーション20とを具備する。複数のステーション20は、例えば中央ユニット10の周囲に設置される。各ステーション20は、利用者が競馬ゲームのプレイに使用するユニットである。なお、ゲームシステム100は、単体の装置として実現されるほか、相互に別体で構成された複数の装置でも実現される。
【0013】
中央ユニット10は、競馬場の馬場を模擬するフィールド16と競走馬を模擬する複数の模型馬17とを含む。複数の模型馬17はフィールド16上を移動する。各模型馬17は、競争ステージで競争する複数の競走馬の何れかに対応する。すなわち、複数の模型馬17は、複数の競走馬が競走する様子を立体的に表現する。
【0014】
複数のステーション20の各々は、表示装置23と操作装置24と受付装置25とを具備する。表示装置23は、競馬ゲームの進行に応じた各種の画像を表示する。例えば液晶表示パネルまたは有機EL(Electroluminescence)パネル等の各種の表示パネルが表示装置23として利用される。操作装置24は、利用者による操作を受付ける入力機器である。具体的には、表示装置23の表示面に対する利用者の接触を検知するタッチパネルが操作装置24として利用される。ただし、例えば利用者が操作する複数の操作子を操作装置24として利用してもよい。
【0015】
受付装置25は、利用者から価値媒体を受付ける。価値媒体は、例えば物理メダル(トークン)または電子メダルである。具体的には、受付装置25は、利用者が投入口に供給した物理メダルを搬送する搬送路と、当該物理メダルを計数する計数機とを具備する。また、電子メダルの口座を利用者毎に管理する管理サーバ装置(図示略)と通信する通信機器が、受付装置25として利用されてもよい。例えば、受付装置25は、管理サーバ装置が管理する口座からゲームシステム100に電子メダルを転送する引出処理と、電子メダルを管理サーバ装置の口座に転送する預入処理とを実行する。なお、例えば電子メダルが記録されたICカード等の記録媒体から当該電子メダルをゲームシステム100に転送する読取機を、受付装置25として利用してもよい。受付装置25が受付けた価値媒体の数量に対応する数量のクレジットが、利用者により使用可能な状態に設定される。クレジットは、利用者がゲームをプレイするための遊技価値である。
【0016】
図2は、ゲームシステム100の構成を例示するブロック図である。図2には、複数のステーション20のうち1個のステーション20の具体的な構成が代表的に図示されている。複数のステーション20の各々は、前述の表示装置23と操作装置24と受付装置25とに加えて、制御装置21と記憶装置22とを具備する。
【0017】
制御装置21は、ステーション20の動作を制御する単数または複数のプロセッサである。具体的には、例えばCPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、またはASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の1種類以上のプロセッサにより、制御装置21が構成される。
【0018】
記憶装置22は、制御装置21が実行するプログラムと制御装置21が使用する各種のデータとを記憶する単数または複数のメモリである。例えば半導体記録媒体および磁気記録媒体等の公知の記録媒体、または複数種の記録媒体の組合せが、記憶装置22として利用される。第1実施形態の記憶装置22は、利用者が所有するクレジットの数量(以下「所有量」という)Cを記憶する。所有量Cは、利用者が競馬ゲームに使用可能なクレジットの数量である。
【0019】
図2に例示される通り、ゲームシステム100は、以上に説明した複数のステーション20に加えて、制御装置11と記憶装置12と通信装置13と駆動装置14とを具備する。制御装置11は、ゲームシステム100の全体を制御する単数または複数のプロセッサである。具体的には、例えばCPU、GPU、DSP、FPGA、またはASIC等の1種類以上のプロセッサにより、制御装置11が構成される。なお、制御装置11が制御装置21の機能を実現してもよい。すなわち、各ステーション20の制御装置21は省略されてもよい。
【0020】
駆動装置14は、制御装置11による制御のもとで複数の模型馬17の各々を移動させる。なお、複数の模型馬17の駆動に代えて、複数の競走馬が競走する動画を、中央ユニット10の表示機器(図示略)または各ステーション20の表示装置23に表示してもよい。
【0021】
記憶装置12は、制御装置11が実行するプログラムと制御装置11が使用する各種のデータとを記憶する単数または複数のメモリである。例えば半導体記録媒体および磁気記録媒体等の公知の記録媒体、または複数種の記録媒体の組合せが、記憶装置12として利用される。なお、ゲームシステム100に対して着脱される可搬型の記録媒体、または例えばインターネット等の通信網200を介して制御装置11が書込または読出を実行可能な記録媒体(例えばクラウドストレージ)を、記憶装置12として利用してもよい。なお、記憶装置22の機能を記憶装置12が実現してもよい。すなわち、各ステーション20の記憶装置22は省略されてもよい。
【0022】
通信装置13は、通信網200を介して管理システム300と通信する。管理システム300は、制御装置31と記憶装置32と通信装置33とを具備するサーバシステムである。なお、管理システム300をゲームシステム100の要素として把握してもよい。
【0023】
制御装置31は、管理システム300の全体を制御する単数または複数のプロセッサである。具体的には、例えばCPU、GPU、DSP、FPGA、またはASIC等の1種類以上のプロセッサにより、制御装置31が構成される。通信装置33は、通信網200を介してゲームシステム100と通信する。
【0024】
記憶装置32は、制御装置31が実行するプログラムと制御装置31が使用する各種のデータとを記憶する単数または複数のメモリである。例えば半導体記録媒体および磁気記録媒体等の公知の記録媒体、または複数種の記録媒体の組合せが、記憶装置32として利用される。第1実施形態の記憶装置32は、複数の利用者の各々についてゲームデータGを記憶する。相異なる遊技施設に設置された複数のゲームシステム100の何れかを使用する複数の利用者についてゲームデータGが記憶装置32に記憶される。
【0025】
図3は、各利用者のゲームデータGの模式図である。図3に例示される通り、各利用者のゲームデータGは、当該利用者の識別情報Uと、当該利用者の名前Nと、当該利用者の所有馬に関する競走馬データHとを含む。識別情報Uは、利用者を識別するための符号列である。各利用者には、事前の利用登録により登録カードが付与される。登録カードは、利用者の識別情報が記録された記録媒体である。管理システム300に記憶された複数のゲームデータGのうち、利用者の登録カードに記録された識別情報に合致または関連する識別情報Uに対応するゲームデータGが、管理システム300からゲームシステム100に転送される。利用者の名前Nは、例えば利用登録時に当該利用者が設定した文字列である。
【0026】
競走馬データHは、利用者の所有馬に関するデータである。具体的には、競走馬データHは、属性データH1と能力パラメータH2と実績データH3とを含む。属性データH1は、所有馬の属性を表すデータである。具体的には、所有馬の名前,性別,年齢,毛色等の属性が、属性データH1により指定される。能力パラメータH2は、所有馬の能力に関するパラメータである。具体的には、能力パラメータH2は、所有馬のスピード,スタミナおよびコンディション等の複数の能力値を含む。能力パラメータH2は、「パラメータ」の一例である。
【0027】
実績データH3は、所有馬の過去の戦績(例えばレース毎の順位)と、第1総報酬量P1および第2総報酬量P2とを含む。第1総報酬量P1は、過去の1回以上のレースにおいて利用者が獲得した基礎報酬Bの合計値である。基礎報酬Bは、対戦ステージにおけるレースの結果に応じて利用者に付与される仮想的な賞金(例えばゲームスコア)である。
【0028】
また、対戦ステージでは、基礎報酬Bのほかに特別報酬Wがレースの結果に応じて利用者に付与される。特別報酬Wは、利用者に報酬として付与されるクレジットである。すなわち、利用者が所有するクレジットの所有量Cに特別報酬Wが加算される。実績データH3の第2総報酬量P2は、過去の1回以上のレースにおいて利用者が獲得した特別報酬Wの合計値である。以上の説明から理解される通り、第1実施形態においては、第1総報酬量P1と第2総報酬量P2とが個別に計数される。
【0029】
管理システム300の記憶装置32に記憶された複数のゲームデータGのうち、ゲームシステム100により競馬ゲームをプレイする利用者のゲームデータGが、通信装置33から当該ゲームシステム100に送信される。ゲームシステム100の通信装置13は、管理システム300からゲームデータGを受信する。各利用者のゲームデータGは記憶装置12または記憶装置22に記憶される。
【0030】
図4は、ゲームシステム100の機能的な構成を例示するブロック図である。中央ユニット10の制御装置11は、記憶装置12に記憶されたプログラムを実行することで特定の機能を実現する。同様に、各ステーション20の制御装置21は、記憶装置22に記憶されたプログラムを実行することで特定の機能を実現する。図4に例示される通り、制御装置11および各制御装置21は、競馬ゲームを制御するための制御処理部40を実現する。制御処理部40の各機能は、制御装置11または制御装置21の単独で実現されてもよいし、制御装置11と制御装置21との協働により実現されてもよい。図4に例示される通り、制御処理部40は、表示制御部41と指示受付部42と更新処理部43と調整値設定部44と進行制御部45と報酬管理部46とを具備する。
【0031】
表示制御部41は、競馬ゲームに関する各種の画像を各ステーション20の表示装置23に表示させる。具体的には、表示制御部41は、調教ステージおよび対戦ステージの各々に対応する画像を表示装置23に表示させる。図5は、調教ステージにおいて表示制御部41が各表示装置23に表示させる画面(以下「調教画面」という)Qaの模式図である。図5に例示される通り、調教画面Qaは、情報表示領域Qa1と調教選択領域Qa2と倍率選択領域Qa3とを含む。
【0032】
情報表示領域Qa1には、所有馬の競走馬データHが示す各種の情報が表示される。図5に例示された情報表示領域Qa1には、属性データH1が表す所有馬の名前,性別および年齢と、実績データH3が表す戦績および第1総報酬量P1とが表示される。なお、所有馬に関する他の情報(例えば第2総報酬量P2)が情報表示領域Qa1に表示されてもよい。
【0033】
調教選択領域Qa2は、所有馬の育成のために実施される調教方法を利用者が指示するための画像である。具体的には、調教選択領域Qa2には、利用者による選択の候補となる複数の調教方法が表示される。複数の調教方法は、例えばフィジカル調教とメンタル調教とに区別される。フィジカル調教は、所有馬の身体的な能力(例えばスピードおよびスタミナ)を強化するための複数の調教方法(芝/ダート/坂路)を含む。メンタル調教は、所有馬の精神的な能力(例えばコンディション)を調整するための複数の調教方法(散歩/飼葉/温泉)を含む。利用者は、操作装置24を操作することで調教選択領域Qa2内の複数の調教方法の何れかを選択可能である。なお、調教ステージにおいて1以上の調教方法が自動的に(すなわち利用者による手動の選択を必要とせずに)選択されてもよい。
【0034】
調教選択領域Qa2内の複数の調教方法の各々については、当該調教方法の選択のために必要なクレジットの数量(以下「使用量」という)Xが表示される。使用量Xは、各調教方法の選択のために消費されるクレジットの数量(すなわちベット量)である。使用量Xは、調教方法毎に個別に設定される。なお、2以上の調教方法について使用量Xは同じ数値でもよい。
【0035】
第1実施形態における使用量Xは、消費量Yと倍率Rとの乗算値(X=Y×R)である。消費量Yは、使用量Xの一部または全部に相当する数値(X≦Y)である。消費量Yは、利用者が所望の調教方法を選択するために消費されるクレジットの基礎的な数量とも換言される。倍率Rは、消費量Yに対する使用量Xの比率を意味し、「1」以上の数値に設定される。倍率Rが「1」である場合、使用量Xは消費量Yに一致する(X=Y)。図5においては倍率Rが「1」である場合が想定されているから、各調教方法について図5に例示された使用量Xは、当該調教方法の消費量Yに相当する。他方、倍率Rが「1」を上回る場合、使用量Xは消費量Yを上回る(X>Y)。使用量Xが消費量Yを上回る状態では、使用量Xの一部が消費量Yに相当する。
【0036】
倍率選択領域Qa3は、倍率Rを利用者が指示するための画像である。利用者が倍率選択領域Qa3を操作すると、図6に例示される通り、倍率Rに関する複数の候補値(x1,x2,x5,x10,x20)が表示される。利用者は、操作装置24を操作することで複数の候補値の何れかを倍率Rとして選択可能である。なお、倍率Rの候補値を利用者に示唆する語句が表示装置23に表示されてもよい。例えば、倍率Rの数値「1」については、標準値を意味する「ノーマル」等の語句が表示されてもよい。以上の形態によれば、利用者が倍率Rの標準値を容易に把握できる。また、操作装置24に対する操作で利用者が倍率Rの数値を直接的に指示してもよい。
【0037】
表示制御部41は、利用者が選択した倍率Rに応じて各調教方法の使用量Xを更新する。図5には、前述の通り、倍率Rが「1」である場合の各調教方法の使用量Xが例示されている。利用者が倍率Rとして「10」を選択した場合、各調教方法の使用量Xは、図7に例示される通り、図5に例示された数値の10倍の数値に更新される。以上の説明から理解される通り、消費量Yは調教方法毎に設定された固定値であるのに対し、使用量Xは、利用者が選択する倍率Rに応じた可変値である。
【0038】
図4の指示受付部42は、操作装置24に対する利用者からの指示を受付ける。例えば、調教ステージにおいて、指示受付部42は、倍率選択領域Qa3に表示される複数の候補値の何れかを倍率Rとして選択する指示を、利用者から受付ける。前述の通り、各調教方法の使用量Xは、利用者が選択した倍率Rと当該調教方法に対応する消費量Yとの乗算値に設定される。
【0039】
また、指示受付部42は、調教選択領域Qa2内の複数の調教方法の何れかを選択する指示を利用者から受付ける。使用量Xは調教方法毎に設定されるから、利用者が調教選択領域Qa2から所望の調教方法を選択する指示は、当該調教方法に対応する使用量Xの指示に相当する。
【0040】
指示受付部42は、利用者が選択した調教方法に対応する使用量Xを、利用者のクレジットの所有量Cから減算する。すなわち、利用者が所望の調教方法を選択することで、当該調教方法に対応する使用量Xがクレジットの所有量Cから消費される。したがって、調教方法の選択は、使用量Xのクレジットを消費する指示とも換言される。
【0041】
更新処理部43は、利用者による使用量Xの指示に応じて当該利用者の所有馬の能力パラメータH2を更新する。具体的には、更新処理部43は、使用量Xのうち消費量Yに応じて所有馬の能力パラメータH2を更新する。例えば、更新処理部43は、能力パラメータH2が表す複数の能力値のうち調教方法に応じた能力値を、消費量Yに応じた変化量だけ変化させる。能力パラメータH2の変化量は、例えば消費量Yと確率的に発生する乱数とに応じて設定される。
【0042】
前述の通り、消費量Yは、調教方法毎に設定される固定値である。したがって、能力パラメータH2の変化量は、利用者が選択する調教方法に応じて設定され、倍率Rには依存しない。したがって、利用者が選択する調教方法が共通する(すなわち消費量Yが共通する)ならば、倍率Rに応じて使用量Xが相違する場合でも、能力パラメータH2は、前述の乱数には影響されるものの消費量Yに応じて同様に更新される。例えば、消費量Yが「4」である調教方法を利用者が選択した状況を想定すると、倍率Rが「1」である場合(X=4)と倍率Rが「10」である場合(X=40)との何れにおいても、消費量Yの「4」に応じて能力パラメータH2が更新される。すなわち、倍率Rの相違は、能力パラメータH2の更新に影響しない。
【0043】
以上の通り、調教ステージでは、利用者の所有馬を調教するゲームイベント(以下「調教イベント」という)が実行される。1回の調教イベントは、指示受付部42による使用量Xの指示(すなわち調教方法の選択の指示)の受付と、更新処理部43による能力パラメータH2の更新とを含む。すなわち、調教イベント毎に、指示受付部42による使用量Xの指示の受付と、更新処理部43による能力パラメータH2の更新とが実行される。
【0044】
図4の調整値設定部44は、利用者が指示する使用量Xに応じて調整値Zを設定する。調整値Zは、調教イベント毎に更新される。具体的には、使用量Xに応じた加算値Dが、調教イベント毎に調整値Zに加算される(Z←Z+D)。
【0045】
第1実施形態における加算値Dは、使用量Xから消費量Yを減算した数値である(D=X-Y)。すなわち、使用量Xのうち能力パラメータH2の更新のための消費量Yを当該使用量Xから差引いた残量が、加算値Dとして調整値Zの増加に使用される。使用量Xが、能力パラメータH2の更新のための消費量Yと、調整値Zの増加のための加算値Dとに区分される、とも換言される。
【0046】
以上の説明から理解される通り、第1実施形態の調整値設定部44は、使用量Xから消費量Yを減算した加算値Dを調教イベント毎に累積することで調整値Zを設定する。すなわち、調整値設定部44は、調教イベント毎に調整値Zを設定する。前述の通り、消費量Yは調教方法毎に設定された固定値であるのに対し、加算値D(D=X-Y)は、利用者が指示した倍率Rに依存する可変値である。すなわち、倍率Rが大きいほど加算値Dは大きい数値に設定される。したがって、調教ステージにおいて利用者が指示する使用量Xが多いほど、加算値Dが累積された調整値Zは大きい数値に設定される。
【0047】
進行制御部45は、対戦ステージにおいてレースを進行させる。具体的には、進行制御部45は、レースに出走する複数の競走馬の各々について順位を決定する。複数の競走馬の順位は、各競走馬の能力パラメータH2と確率的に発生する乱数とに応じて決定される。概略的には、能力パラメータH2が表す数値が大きい競走馬ほど、レースにおいて高順位を獲得し易い。なお、能力パラメータH2に応じた各競走馬の順位の決定には公知の技術が任意に採用される。例えば、進行制御部45は、能力パラメータH2を適用して複数の競走馬による競走をシミュレーションすることで、各競走馬の順位を決定してもよい。
【0048】
報酬管理部46は、対戦ステージにおいてレースの結果に応じた特別報酬Wを利用者に付与する。具体的には、報酬管理部46は、利用者のクレジットの所有量Cに特別報酬Wを加算する(C←C+W)。
【0049】
特別報酬Wは、特定の基礎報酬Bと、調整値設定部44が設定した調整値Zとに応じて設定される。具体的には、報酬管理部46は、基礎報酬Bと調整値Zとの加算により特別報酬Wを算定する(W=B+Z)。以上の説明から理解される通り、調整値Zが0である場合には、基礎報酬Bと同数の特別報酬W(W=B)が利用者に付与される。すなわち、特別報酬Wは、基礎報酬Bを初期値として調整値Zに応じて調整した数量に設定される。特別報酬Wの算定のために基礎報酬Bに加算されると、調整値Zは0に初期化される。
【0050】
報酬管理部46による基礎報酬Bの設定には報酬量テーブルT1が利用される。報酬量テーブルT1は、記憶装置12または記憶装置22に記憶される。図8は、報酬量テーブルT1の模式図である。図8に例示される通り、報酬量テーブルT1は、対戦ステージで実行されるレースに関する条件(以下「レース条件」という)毎に基礎報酬Bが登録されたデータテーブルである。レース条件は、例えば距離,競馬場,コース(芝/ダート),またはクラス(グレード)等の条件である。
【0051】
具体的には、報酬量テーブルT1には、レースにおける相異なる順位に対応する複数の基礎報酬B(B1,B2,…)がレース条件毎に登録される。ひとつのレース条件とひとつの順位との組合せに対応する基礎報酬Bは、当該レース条件のレースにおいて所有馬が当該順位を獲得した場合に利用者に付与される仮想的な賞金を意味する。
【0052】
報酬管理部46は、報酬量テーブルT1を参照することでレース条件毎(すなわちレース毎)に基礎報酬Bを設定する。具体的には、報酬管理部46は、報酬量テーブルT1に登録された複数の基礎報酬Bのうち、利用者の所有馬が出走するレースのレース条件と、当該レースにおける所有馬の順位との組合せに対応する基礎報酬Bを特定する。
【0053】
前述の通り、調教ステージにおいて利用者が指示する使用量Xが多いほど、調整値Zは大きい数値となり、結果的に特別報酬Wは大きい数値に設定される。すなわち、多数の使用量Xを指示した利用者は、多数の特別報酬Wをレースの結果に応じて獲得できる。したがって、多数のクレジットを使用する充分な機会を利用者に提供できる。
【0054】
図9および図10は、制御装置11および制御装置21が実行する処理(以下「制御処理」という)の具体的な手順を例示するフローチャートである。例えば操作装置24に対する利用者からの指示を契機として制御処理が開始される。制御処理に並行して、表示制御部41は、競馬ゲームの進行の状況に応じた画像を表示装置23に表示させる。なお、実際には、相異なるステーション20を利用する複数の利用者が競馬ゲームを同時にプレイするが、以下の説明においては1人の利用者に関する処理に便宜的に着目する。
【0055】
制御処理が開始されると、制御処理部40は、利用者のゲームデータGを通信装置13により管理システム300から受信し、当該ゲームデータGを記憶装置12または記憶装置22に保存する(Sa1)。利用者のゲームデータGが準備されると、調教ステージ(Sa2-Sa8)が開始される。なお、各所有馬の競走馬データHは、利用者が当該所有馬を取得したゲームシステム100に限定的に提供されてもよい。すなわち、利用者は、特定のゲームシステム100において取得および育成した所有馬を、当該ゲームシステム100の競馬ゲームのみに利用できる。ただし、複数のゲームシステム100の間で所有馬を共有できる形態も想定される。
【0056】
指示受付部42は、倍率Rの指示を利用者から受付けたか否かを判定する(Sa2)。指示受付部42が倍率Rの指示を受付けた場合(Sa2:YES)、表示制御部41は、調教画面Qaにおける各調教方法の使用量Xを、利用者が指示した倍率Rに応じた数値に更新する(Sa3)。他方、倍率Rの指示を受付けない場合(Sa2:NO)、使用量Xは更新されない。
【0057】
指示受付部42は、使用量Xの指示を利用者から受付けたか否かを判定する(Sa4)。すなわち、調教方法が利用者により指示されたか否かが判定される。指示受付部42が使用量Xの指示を受付けた場合(Sa4:YES)、指示受付部42は、利用者から指示された使用量Xを、記憶装置22に記憶されたクレジットの所有量Cから減算する(Sa5)。
【0058】
更新処理部43は、利用者による使用量Xの指示に応じて当該利用者の所有馬の能力パラメータH2を更新する(Sa6)。具体的には、更新処理部43は、使用量Xの一部である消費量Yに応じて能力パラメータH2を更新する。また、調整値設定部44は、利用者から指示された使用量Xに応じて調整値Zを設定する(Sa7)。具体的には、調整値設定部44は、使用量Xに応じた加算値Dを現在の調整値Zに加算する。
【0059】
指示受付部42は、調教ステージの終了条件が成立したか否かを判定する(Sa8)。調教ステージの終了条件は、利用者による使用量Xの指示に関する条件である。具体的には、第1実施形態における終了条件は、指示受付部42が利用者から使用量Xの指示を受付けた回数が所定の上限値に到達することである。すなわち、使用量Xの指示の回数が上限値に到達した場合に調教ステージは終了する。以上の説明から理解される通り、第1実施形態の指示受付部42は、調教ステージにおいて利用者から使用量Xの指示を受付ける回数を所定の制限回数内(すなわち上限値を下回る範囲内)に制限する。すなわち、1回の調教ステージ内においては調教イベントの回数が制限回数内に制限される。利用者は、制限回数内で所望の調教方法を選択できる。すなわち、利用者は、制限回数内で複数の調教方法の各々を任意の回数の比率で選択できる。
【0060】
終了条件が成立しない場合(Sa8:NO)には、調教ステージが継続される。以上の説明から理解される通り、終了条件が成立するまで、倍率Rまたは使用量Xの指示の受付(Sa2-Sa5)と、能力パラメータH2の更新(Sa6)と、調整値Zの更新(Sa7)とが反復される。
【0061】
終了条件が成立した場合(Sa8:YES)、調教ステージは終了し、図10に例示される対戦ステージ(Sa9-Sa15)が開始される。なお、終了条件が成立しない状態でも、操作装置24に対する操作で利用者が調教ステージの終了を指示した場合には、調教ステージから対戦ステージに移行する。
【0062】
対戦ステージが開始されると、利用者は、操作装置24を操作することで、所望のレースに自身の所有馬を出走させることを指示できる。利用者による出走の指示(以下「出走指示」という)は、出走対象のレースに関するレース条件の指定を含む。指示受付部42は、出走指示を利用者から受付けたか否かを判定する(Sa9)。
【0063】
指示受付部42が利用者から出走指示を受付けた場合(Sa9:YES)、進行制御部45は、複数の競走馬が出走するレースを進行させる(Sa10)。具体的には、進行制御部45は、複数の競走馬の各々の能力パラメータH2に応じて各競走馬の順位を決定する。また、進行制御部45は、駆動装置14を制御することで複数の模型馬17の各々を移動させる。
【0064】
進行制御部45の処理により各競走馬の順位が確定すると、報酬管理部46は、利用者の所有馬について特別報酬Wを設定する(Sa11)。前述の通り、特別報酬Wは、レース毎に設定される基礎報酬Bと、調整値設定部44が設置した調整値Zとの加算により、特別報酬Wを算定する(W=B+Z)。基礎報酬Bに対する加算により調整値Zは0に初期化される。報酬管理部46は、記憶装置12に記憶されたクレジットの所有量Cに特別報酬Wを加算する(Sa12)。すなわち、特別報酬Wが利用者に付与される。
【0065】
報酬管理部46は、実績データH3が表す利用者の第1総報酬量P1に今回の基礎報酬Bを加算する(Sa13)。すなわち、第1総報酬量P1は、前述の通り、過去の1回以上のレースについて基礎報酬Bを合計した数値である。また、報酬管理部46は、実績データH3が表す利用者の第2総報酬量P2に今回の特別報酬Wを加算する(Sa14)。すなわち、第2総報酬量P2は、前述の通り、過去の1回以上のレースについて特別報酬Wを合計した数値である。
【0066】
表示制御部41は、レースの結果を表す画面(以下「結果画面」という)Qbを表示装置23に表示させる(Sa15)。結果画面Qbには、図11に例示される通り、利用者の所有馬が獲得した順位に加えて、基礎報酬Bと特別報酬Wとが表示される。また、図11に例示される通り、今回のレースの結果に応じた更新後の第1総報酬量P1および第2総報酬量P2が、結果画面Qbに表示される。以上の通り、対戦ステージにおいては、レースの進行(Sa10)と、報酬の管理(Sa11-Sa14)と、結果の表示(Sa15)とが実行される。なお、対戦ステージにおいて指示受付部42が利用者から出走指示を受付けない場合(Sa9:NO)、以上に例示した処理(Sa9-Sa15)が実行されることなく対戦ステージは終了する。
【0067】
対戦ステージが終了すると、指示受付部42は、競馬ゲームの終了の指示を利用者から受付けたか否かを判定する(Sa16)。指示受付部42が終了指示を受付けない場合(Sa16:NO)、処理はステップSa2に移行する。すなわち、対戦ステージは終了し、調教ステージ(Sa2-Sa8)が開始される。
【0068】
以上の説明から理解される通り、競馬ゲームにおいては、調教ステージと対戦ステージとが反復される。具体的には、調教ステージは複数回にわたり反復される。すなわち、倍率Rまたは使用量Xの指示の受付(Sa2-Sa5)と、能力パラメータH2の更新(Sa6)と、調整値Zの更新(Sa7)とが、複数回にわたり反復される。また、対戦ステージは複数回にわたり反復される。すなわち、レースの進行(Sa10)と、報酬の管理(Sa11-Sa14)と、結果の表示(Sa15)とが、複数回にわたり反復される。
【0069】
他方、指示受付部42が終了指示を受付けた場合(Sa16:YES)、制御処理部40は、記憶装置12に記憶されたゲームデータGを通信装置13により管理システム300に送信する(Sa17)。管理システム300は、利用者の既存のゲームデータGを、ゲームシステム100から受信した新規なゲームデータGに更新する。
【0070】
以上に説明した通り、第1実施形態においては、利用者が指示した使用量Xの一部である消費量Yに応じて競走馬に関する能力パラメータH2が更新されるから、使用量Xの全部に応じて能力パラメータH2が更新される構成と比較して、使用量Xの多寡に応じた能力パラメータH2の顕著な相違が抑制される。したがって、多数のクレジットを使用した利用者がレースを過度に有利に展開できる事態が抑制される。すなわち、多数のクレジットを使用しない利用者でもレースにおいて過度に不利にはならない。したがって、競馬ゲームの興趣性の低下を抑制できる。他方、利用者から指示された使用量Xに応じて調整値Zが設定され、対戦ステージでは調整値Zに応じた特別報酬Wが利用者に付与される。したがって、多数のクレジットを使用する充分な誘因および機会を利用者に付与できる。
【0071】
ところで、利用者がクレジットの使用により競走馬を取得できる形態において、競走馬の取得に使用するクレジットの数量(以下「取得使用量」という)に応じて、対戦ステージで獲得可能な報酬の数量が決定される構成(以下「対比例」という)も想定される。対比例においては、競走馬を取得する初期的な段階での取得使用量に応じて報酬の数量が決定される。例えば、取得使用量が多い競走馬ほどレースにおいて多数の報酬を獲得できる。他方、第1実施形態においては、特別報酬Wに影響する使用量Xの指示の受付と能力パラメータH2の更新とを含む調教ステージが反復される。したがって、所有馬の能力パラメータH2を随時に確認しながらクレジットの使用量Xを利用者が調教ステージ毎に戦略的に指示できる興趣性の高い競馬ゲームが実現される。
【0072】
第1実施形態においては、使用量Xが消費量Yと倍率Rとの乗算値であり、指示受付部42が、使用量Xの指示と倍率Rの指示とを受付ける。したがって、使用量Xのうち所有馬の能力パラメータH2の更新に寄与する消費量Yと、対戦ステージにおける特別報酬Wに寄与する倍率Rとを、利用者が明確に把握できる。
【0073】
第1実施形態においては、使用量Xに応じた加算値Dを複数回にわたる利用者からの指示について合計することで調整値Zが設定される。したがって、複数の調教ステージにわたり多数のクレジットを使用する誘因を利用者に付与できる。なお、以上の説明においては加算値Dを調教イベント毎に調整値Zに加算する構成を例示したが、複数の加算値Dから調整値Zを算定する時期は以上の例示に限定されない。例えば、対戦ステージにおいて特別報酬Wを設定する段階(Sa11)において、過去の複数の加算値Dを加算することで調整値Zを算定してもよい。
【0074】
また、第1実施形態においては、対戦ステージのレース毎に設定される基礎報酬Bと調整値Zとに応じた数量の特別報酬Wが利用者に付与される。したがって、特別報酬Wを、調整値Zに依存させつつレース毎に多様に変化させることが可能である。
【0075】
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態を説明する。なお、以下に例示する各形態において機能が第1実施形態と同様である要素については、第1実施形態の説明で使用した符号を流用して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
【0076】
第2実施形態は、表示制御部41の機能を第1実施形態に追加した形態である。第1実施形態について前述した構成および動作は、第2実施形態においても同様に採用される。したがって、第2実施形態においても第1実施形態と同様の効果が実現される。
【0077】
第2実施形態の表示制御部41は、第1実施形態と同様の処理に加えて、複数の利用者が過去に獲得した報酬に関するランキングを表示装置23に表示させる処理を実行する。具体的には、表示制御部41は、第1ランキングおよび第2ランキングの各々を選択的に表示装置23に表示させる。
【0078】
図12は、第1ランキングの表示画面Q1の模式図である。第1ランキングは、基礎報酬Bの合計値である第1総報酬量P1のランキングである。具体的には、第1ランキングは、第1総報酬量P1の降順で上位に位置する所定数の利用者の各々について、利用者の名前Nと第1総報酬量P1とが配列されたリストである。
【0079】
図13は、第2ランキングの表示画面Q2の模式図である。第2ランキングは、特別報酬Wの合計値である第2総報酬量P2のランキングである。具体的には、第2ランキングは、第2総報酬量P2の降順で上位に位置する所定数の利用者の各々について、利用者の名前Nと第2総報酬量P2とが配列されたリストである。
【0080】
調教ステージにおいて多数のクレジットを使用することで調整値Zに応じた多数の特別報酬を獲得した利用者は、第2ランキングの上位を獲得し易い。したがって、第2ランキングの表示により、調教ステージにおいて多数のクレジットを使用する効果的な誘因を利用者に付与できる。他方、第1ランキングは、調整値Zに直接的には依存しないランキングである。すなわち、調教ステージにおいてクレジットの使用を抑制する傾向の利用者は、第2ランキングの上位を獲得することが困難である反面、基礎報酬Bの獲得により第1ランキングの上位を獲得できる可能性がある。したがって、第1ランキングの表示により、多数のクレジットを使用しない傾向の利用者が競馬ゲームをプレイする誘因が付与される。以上の説明から理解される通り、第2実施形態によれば、多数のクレジットを使用する利用者および少数のクレジットを使用する利用者の双方が競馬ゲームをプレイする誘因を維持できる。
【0081】
図14は、第2実施形態におけるゲームシステム100および管理システム300の動作を例示するフローチャートである。前述の制御処理(図9および図10)に並行して所定の時間毎に図14の処理が実行される。
【0082】
利用者は、操作装置24を操作することで、第1ランキングおよび第2ランキングの何れかの表示を指示できる。指示受付部42は、利用者によりランキングの表示が指示されたか否かを判定する(Sb1)。指示受付部42がランキングの表示指示を受付けない場合(Sb1:NO)、以下に例示する処理は実行されない。
【0083】
指示受付部42がランキングの表示指示を受付けた場合(Sb1:YES)、表示制御部41は、情報要求を通信装置13から管理システム300に送信する(Sb2)。情報要求は、利用者が指示したランキングの種別(第1ランキング/第2ランキング)を指定する。
【0084】
管理システム300の制御装置31は、通信装置33により情報要求を受信する(Sc1)。制御装置31は、利用者により指示されたランキングが第1ランキングであるか否かを情報要求から判定する(Sc2)。利用者により第1ランキングが指示された場合(Sc2:YES)、制御装置31は、第1ランキングのリストデータを生成する(Sc3)。第1ランキングのリストデータは、第1ランキングに掲載される各利用者について名前Nと第1総報酬量P1とが指定されたリストである。具体的には、制御装置31は、記憶装置32に記憶された複数のゲームデータGから、第1総報酬量P1の降順で上位に位置する所定数の利用者のゲームデータGを抽出し、抽出後の各ゲームデータGに登録された名前Nと第1総報酬量P1とを配列したリストデータを生成する。
【0085】
他方、利用者により第2ランキングが指示された場合(Sc2:NO)、制御装置31は、第2ランキングのリストデータを生成する(Sc4)。第2ランキングのリストデータは、第2ランキングに掲載される各利用者について名前Nと第2総報酬量P2とが指定されたリストである。具体的には、制御装置31は、記憶装置32に記憶された複数のゲームデータGから、第2総報酬量P2の降順で上位に位置する所定数の利用者のゲームデータGを抽出し、抽出後の各ゲームデータGに登録された名前Nと第2総報酬量P2とを配列したリストデータを生成する。以上の説明から理解される通り、管理システム300の制御装置31は、第1総報酬量P1に関する第1ランキングまたは第2総報酬量P2に関する第2ランキングを生成する要素(集計処理部)として機能する。
【0086】
制御装置31は、以上の手順で生成したリストデータを通信装置33から要求元のゲームシステム100に送信する(Sc5)。ゲームシステム100の表示制御部41は、通信装置13によりリストデータを受信する(Sb3)。そして、表示制御部41は、リストデータが表すランキングの画像を生成し、当該画像を表示装置23に表示させる(Sb4)。すなわち、第1ランキングおよび第2ランキングのうち利用者が指示したランキングが表示装置23に表示される。
【0087】
なお、第2実施形態においては、利用者によるランキングの表示指示(または情報要求の受信)を契機として管理システム300がランキングを生成したが、管理システム300がランキングを生成するタイミングは以上の例示に限定されない。例えば、管理システム300の制御装置31が所定の周期で第1ランキングおよび第2ランキングのリストデータを生成してもよい。ゲームシステム100から情報要求を受信すると、管理システム300の制御装置31は、当該受信の時点において最新のリストデータを要求元のゲームシステム100に送信する。なお、第1ランキングまたは第2ランキングの画像を表す画像データを管理システム300が生成してゲームシステム100に送信してもよい。
【0088】
[第3実施形態]
第3実施形態は、調整値Zに関する処理を第1実施形態から変更した形態である。以下に説明する第1実施形態からの変更点以外の構成および動作は、第1実施形態と同様である。したがって、第3実施形態においても第1実施形態と同様の効果が実現される。
【0089】
図15は、第3実施形態における報酬管理部46の動作を例示するフローチャートである。図10におけるステップSa11において図15の処理が実行される。図15の処理が開始されると、報酬管理部46は、制限値Lを設定する(Sd1)。制限値Lは、調整値設定部44が設定した調整値Zのうち特別報酬Wとして使用可能な最大値を意味する。報酬管理部46による制限値Lの設定には制限値テーブルT2が利用される。制限値テーブルT2は、記憶装置12または記憶装置22に記憶される。
【0090】
図16は、制限値テーブルT2の模式図である。図16に例示される通り、制限値テーブルT2は、対戦ステージで実行されるレースのレース条件毎に制限値L(L1,L2,…)が登録されたデータテーブルである。報酬管理部46は、制限値テーブルT2を参照することでレース条件毎(すなわちレース毎)に制限値Lを設定する。すなわち、報酬管理部46は、制限値テーブルT2に登録された複数の制限値Lのうち、利用者の所有馬が出走するレースのレース条件に対応する制限値Lを特定する。
【0091】
図15に例示される通り、報酬管理部46は、調整値Zに応じた調整値Zaを算定する(Sd2)。調整値Zaは、調整値設定部44が設定した調整値Zと制限値テーブルT2から設定した制限値Lとのうちの小さい方(Za=min{Z,L})である。すなわち、調整値Zが制限値Lを下回る場合には当該調整値Zが調整値Zaとして採択され、調整値Zが制限値L以上である場合には制限値Lが調整値Zaとして採択される。例えば、調整値Zが「1000」であり、制限値Lが「300」である場合、調整値Zaは制限値Lと同じ「300」に設定される。すなわち、調整値Zaは、調整値Zのうち制限値L以下の範囲(以下「制限範囲」という)内の数量である。
【0092】
報酬管理部46は、調整値Zaに応じて特別報酬Wを設定する(Sd3)。具体的には、報酬管理部46は、基礎報酬Bと調整値Zaとの加算により特別報酬Wを算定する(W=B+Za)。すなわち、調整値Zが制限値Lを下回る場合(Za=Z)には、第1実施形態と同様に、基礎報酬Bと調整値Zとの加算により特別報酬Wが算定される。すなわち、調整値Zの全部が基礎報酬Bに加算される。他方、調整値Zが制限値L以上である場合(Za=L)には、基礎報酬Bと制限値Lとの加算により特別報酬Wが算定される。すなわち、調整値Zの一部である制限値Lが基礎報酬Bに加算される。
【0093】
報酬管理部46は、現在の調整値Zから調整値Zaを減算する(Sd4)。すなわち、調整値Zが制限値Lを下回る場合(Za=Z)には、調整値Zは0に初期化される。他方、調整値Zが制限値L以上である場合(Za=L)には、調整値Zから制限値Lが減算される(Z←Z-L)。すなわち、調整値Zは、調整値設定部44が直近に設定した調整値Zから制限値Lを減算した残量(Z-L)に更新される。
【0094】
以上の手順で設定された特別報酬Wが利用者のクレジットの所有量Cに加算される動作(Sa12)は第1実施形態と同様である。すなわち、報酬管理部46は、対戦ステージにおいて、調整値Zのうち制限範囲内の数値に応じた特別報酬Wを利用者に付与する。
【0095】
ステップSd4による減算後の調整値Zは、直後の調教ステージまたは対戦ステージに繰越される。例えば、調整値Zが「1000」であり、制限値Lが「300」である場合、制限値Lが調整値Zaとして採択され(Za=300)、減算後の調整値Zである「700」(=Z-L)が以降のプレイに繰越される。例えば、直後の調教ステージにおいて、調整値設定部44は、減算後の調整値Zに加算値Dを加算する。また、直後の調教ステージにおいて調教イベントが実行されない場合、報酬管理部46は、減算後の調整値Zに応じて特別報酬Wを設定する。以上の説明から理解される通り、調整値設定部44が設定した調整値Zから制限範囲内の数量を減算した数量(すなわち、ステップSd4の減算後の調整値Z)は、以降の調教ステージまたは対戦ステージにおける調整値Zとして繰越される。
【0096】
第3実施形態においては、調整値Zのうち特別報酬Wの設定に適用される数量が制限範囲(制限値L以下の範囲)内に制限されるから、利用者に付与される特別報酬Wが過度に多数となる可能性が低減される。また、調整値Zのうち制限範囲内の数量以外の残量は、直後の調教ステージまたは対戦ステージにおける調整値Zとして繰越される。したがって、競馬ゲームのプレイを継続する誘因を利用者に付与できる。第3実施形態においては特に、制限値L(制限範囲)がレース条件に応じてレース毎に設定されるから、調整値Zのうち特別報酬Wの設定に適用される数量(ひいては特別報酬)をレース毎に相違させることが可能である。なお、制限値Lをレース条件に依存しない固定値に設定してもよい。
【0097】
[変形例]
以上に例示した各形態は多様に変形され得る。前述の各形態に適用され得る具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様を、相互に矛盾しない範囲で併合してもよい。
【0098】
(1)前述の各形態においては、調教ステージにおける使用量Xの指示の回数を制限回数内に制限したが、調教ステージにおけるクレジットの使用を制限するための構成は以上の例示に限定されない。例えば、以下に例示する態様1および態様2が想定される。
【0099】
[態様1]
態様1に係る指示受付部42は、調教ステージにおいて利用者から使用量Xの指示を受付ける時間を所定の制限時間内に制限する。すなわち、調教ステージの終了条件(Sa8)は、調教ステージが開始された時点からの経過時間が所定の上限値に到達することである。具体的には、指示受付部42は、調教ステージの開始からの経過時間を計時し、経過時間が上限値に到達した場合に終了条件が成立した(Sa8:YES)と判定して調教ステージを終了する。したがって、制限時間内においては、利用者の任意の回数にわたる使用量Xの指示が許容される。利用者は、制限時間内で所望の調教方法を任意の回数だけ選択できる。すなわち、以上の態様によれば、利用者は、制限時間内で複数の調教方法の各々の回数を任意の比率で選択できる。
【0100】
[態様2]
態様2に係る指示受付部42は、調教ステージにおいて利用者から受付ける1以上の指示に係る使用量Xの合計値を所定の制限範囲内に制限する。すなわち、調教ステージの終了条件(Sa8)は、利用者から指示された使用量Xの合計値が所定の上限値に到達することである。具体的には、指示受付部42は、調教ステージにおける使用量Xの指示毎に当該使用量Xを合計し、合計値が制限範囲の上限値に到達した場合に終了条件が成立した(Sa8:YES)と判定して調教ステージを終了する。したがって、利用者は、使用量Xの合計が制限範囲の上限値に到達するまで、任意の調教方法を任意の回数だけ選択できる。
【0101】
以上の態様によれば、利用者によるクレジットの過剰な使用を抑制できる。なお、以上の説明においては利用者による使用量Xの指示を制限したが、利用者が使用量Xを無制限に指示できる形態も想定される。すなわち、調教ステージ内における使用量Xの指示について回数,時間または数量等に関する制限は省略されてもよい。
【0102】
なお、例えば前述の態様2において、調教ステージにおける使用量Xの合計値を利用者が指示してもよい。更新処理部43は、例えば、当該調教ステージにおいて実行される1種類以上の調教方法の組合せ(すなわち調教メニュー)を、利用者から指示された合計値の範囲内において所定の規則により決定する。例えば、使用量Xの合計値に関する複数の範囲の各々について調教メニューが登録されたテーブルを参照することで、更新処理部43は、利用者から指示された合計値に対応する調教メニューを選択する。以上の形態によれば、利用者が調教方法を選択する負荷を軽減できる。
【0103】
(2)前述の各形態においては、使用量Xと倍率Rとを利用者が個別に指示する形態を例示したが、利用者による倍率Rの指示は省略されてもよい。例えば、表示制御部41が、使用量Xに関する複数の候補値を調教方法毎に表示装置23に表示させ、指示受付部42が、複数の候補値のうち利用者が選択した候補値を使用量Xとして確定する形態が想定される。また、操作装置24に対する操作で利用者が使用量Xの数値を直接的に指示してもよい。倍率Rが利用されない形態では、例えば、使用量Xのうちの所定量、または使用量Xに対して所定の比率の数量が、消費量Yとして設定される。
【0104】
(3)前述の各形態においては、使用量Xから消費量Yを減算した加算値D(D=X-Y)を調整値Zに順次に加算したが、加算値Dの算定の方法は以上の例示に限定されない。例えば、使用量Xが加算値Dとして利用されてもよい(D=X)。また、調整値設定部44は、使用量Xを適用した所定の演算により加算値Dを算定してもよい。例えば、使用量Xと所定の係数との乗算値が加算値Dとして算定される。以上の説明から理解される通り、調整値Zが使用量Xに応じて変化する構成であれば、調整値Z(または加算値D)を算定する具体的な方法は任意である。すなわち、調整値設定部44は、使用量Xに応じて調整値Zを設定する要素として包括的に表現される。
【0105】
(4)前述の各形態においては、使用量Xに応じた加算値Dを調整値Zに加算したが、調整値設定部44が使用量Xに応じて調整値Zを設定する方法は以上の例示に限定されない。例えば、利用者が指示した倍率Rの平均値を調整値Zとして設定してもよい。例えば、調整値設定部44は、直近の所定の回数にわたる調教イベントにおいて利用者が指示した倍率Rの平均値(例えば単純平均または加重平均)を調整値Zとして算定する。報酬管理部46は、基礎報酬Bに調整値Zを乗算することで特別報酬Wを算定する(W=B×Z)。以上の構成によれば、第1実施形態と同様に、利用者が指示する倍率Rが大きいほど(すなわち使用量Xが大きいほど)、特別報酬Wは大きい数値に設定される。
【0106】
(5)前述の各形態においては、使用量Xのうちの消費量Yに応じて所有馬の能力パラメータH2を更新したが、更新処理部43は、消費量Yに応じた更新とは別個に、能力パラメータH2に関する特別な処理(以下「特別処理」という)を、調教イベントにおいて確率的に発生させてもよい。特別処理は、対戦ステージを有利に展開できるように所有馬の能力パラメータH2を調整する処理であり、所有馬の覚醒を意味する。例えば、能力パラメータH2が表す能力値の上限値を増加させる処理(いわゆる限界突破)、既存の能力値とは別種の能力値を能力パラメータH2に追加する処理、または能力パラメータH2が表す能力値を大幅に増加させる処理等が、特別処理として例示される。なお、所有馬の属性(例えばクラス)を変更する処理が特別処理として実行されてもよい。また、更新処理部43は、特別処理が発生する確率を、使用量Xに応じて制御してもよい。例えば、調教イベントにおいて利用者が指示した使用量Xが大きいほど、特別処理が発生する確率が上昇する。ただし、特別処理が発生する確率は固定値でもよい。
【0107】
(6)前述の各形態においては、調教ステージと対戦ステージとが交互に反復される形態を例示したが、調教ステージおよび対戦ステージの反復の態様は以上の例示に限定されない。例えば、複数回にわたる調教ステージの反復後に対戦ステージが複数回にわたり反復される形態も想定される。また、1回の調教ステージの実行後に対戦ステージが複数回にわたり反復される形態、または、複数回にわたる調教ステージの反復後に1回の対戦ステージが実行される形態も想定される。
【0108】
(7)第2実施形態においては、管理システム300がゲームデータGを管理する全部の利用者を対象としてランキングを生成したが、ランキング(第1ランキングおよび第2ランキング)の対象となる利用者の範囲を制限してもよい。例えば、複数の利用者のうち、特定の属性の利用者を対象として、管理システム300の制御装置31が第1ランキングおよび第2ランキングを生成してもよい。例えば、ゲームシステム100が設置された地域または施設がゲームデータGに登録された構成では、複数の利用者のうち特定の地域または施設で競馬ゲームをプレイした利用者を対象として第1ランキングおよび第2ランキングが生成されてもよい。
【0109】
なお、第2実施形態においては管理システム300がランキングを生成したが、ゲームシステム100の制御装置11または制御装置21が第1ランキングおよび第2ランキングを生成してもよい。また、第2実施形態においては第1ランキングおよび第2ランキングを選択的に表示したが、表示制御部41が第1ランキングおよび第2ランキングの双方を表示装置23に並列に表示させてもよい。
【0110】
(8)前述の各形態においては複数の競走馬が競走するレースを例示したが、対戦ステージにおいて利用者がプレイするゲーム(特定ゲーム)の種類は任意であり、競馬のレースには限定されない。例えば、複数の利用者が格闘技またはスポーツ等の競技により対戦する各種の対戦ゲームが特定ゲームとして例示される。また、特定ゲームは、複数の利用者が対戦する対戦ゲームに限定されない。例えば、利用者の当選/落選(ハズレ)を確率的に決定する抽選処理(例えば物理抽選または電子抽選)が実行される抽選ゲーム、利用者がキャラクタを操作することで種々の目的を達成するアクションゲーム、利用者がキャラクタを操作することで種々の場所を探索する探索ゲーム、等の任意のゲームが特定ゲームとして例示される。以上の例示から理解される通り、「特定ゲーム」は、当該ゲームの結果に応じて利用者に報酬が付与され得る任意の種類のゲームである。
【0111】
(9)前述の各形態においては利用者が1頭の競走馬を所有する場合を便宜的に想定したが、利用者が複数の所有馬を所有できる形態も想定される。利用者が複数の所有馬を所有する場合、当該利用者のゲームデータGには、相異なる所有馬に対応する複数の競走馬データHが含まれる。利用者が所有する複数の所有馬の各々について、調教ステージおよび対戦ステージが実行される。
【0112】
(10)前述の各形態に係るゲームシステム100の機能は、制御装置11および制御装置21の一方または双方を構成する1以上のプロセッサと、記憶装置12および記憶装置22の一方または双方に記憶されたプログラムとの協働により実現される。以上の各形態に係るプログラムは、コンピュータが読取可能な記録媒体に格納された形態で提供されてコンピュータにインストールされ得る。記録媒体は、例えば非一過性(non-transitory)の記録媒体であり、CD-ROM等の光学式記録媒体(光ディスク)が好例であるが、半導体記録媒体または磁気記録媒体等の公知の任意の形式の記録媒体も包含される。なお、非一過性の記録媒体とは、一過性の伝搬信号(transitory, propagating signal)を除く任意の記録媒体を含み、揮発性の記録媒体も除外されない。また、配信装置が通信網を介してプログラムを配信する構成では、当該配信装置においてプログラムを記憶する記録媒体が、前述の非一過性の記録媒体に相当する。
【0113】
[付記]
以上の記載から、例えば以下のように本発明の好適な態様が把握される。なお、各態様の理解を容易にするために、以下では、図面の符号を便宜的に括弧書で併記するが、本発明を図示の態様に限定する趣旨ではない。
【0114】
[付記1]
本発明にひとつの態様(付記1)に係るゲームシステム(100)は、第1ステージと第2ステージとが反復されるゲームを制御するシステムであって、前記第1ステージにおいて、遊技価値に関する可変の使用量(X)の指示を利用者から受付ける指示受付部(42)と、前記第1ステージにおいて、前記使用量(X)の一部である消費量(Y)に応じて、前記利用者のゲーム要素に関するパラメータ(H2)を更新する更新処理部(43)と、前記使用量(X)に応じて調整値(Z)を設定する調整値設定部(44)と、前記第2ステージにおいて、前記ゲーム要素を利用した特定ゲームを進行させる進行制御部(45)と、前記第2ステージにおいて、前記調整値(Z)に応じた報酬(W)を、前記特定ゲームの結果に応じて前記利用者に付与する報酬管理部(46)とを具備する。
【0115】
以上の態様によれば、利用者が指示した使用量(X)の一部である消費量(Y)に応じてゲーム要素に関するパラメータ(H2)が更新されるから、使用量(X)の全部に応じてパラメータ(H2)が更新される構成と比較して、使用量(X)の多寡に応じたパラメータ(H2)の顕著な相違が抑制される。したがって、多数の遊技価値を使用した利用者がゲームイベントを過度に有利に展開できる事態が抑制される。すなわち、ゲームバランスが維持される。したがって、ゲームの興趣性の低下を抑制できる。他方、利用者から指示された使用量(X)に応じて調整値(Z)が設定され、第2ステージでは調整値(Z)に応じた数量の報酬(W)が利用者に付与される。したがって、多数の遊技価値を使用する充分な誘因および機会を利用者に付与できる。しかも、使用量(X)の指示の受付とパラメータ(H2)の更新とを含む第1ステージが反復される。したがって、利用者が遊技価値の使用量(X)を第1ステージ毎に戦略的に指示できる興趣性の高いゲームが実現される。
【0116】
「特定ゲーム」の種類は任意である。例えば、複数の利用者が各種のスポーツ等により対戦する対戦ゲーム、利用者の当選/落選(ハズレ)を確率的に決定する抽選処理(例えば物理抽選または電子抽選)が実行される抽選ゲーム、等の任意の種類のゲームが、「特定ゲーム」の概念には包含される。
【0117】
「ゲーム要素」は、特定ゲームに利用される要素を意味する。具体的には、特定ゲームに登場するキャラクタがゲーム要素として例示される。例えば、複数の競走馬が競走する競馬ゲームにおいては、各競走馬がゲーム要素に相当する。また、例えば複数の抽選要素の何れかを抽選処理により決定する抽選ゲームにおいては、各抽選要素がゲーム要素として例示される。
【0118】
「パラメータ(H2)」は、特定ゲームの結果に影響するパラメータ(H2)を意味し、例えばゲーム要素の能力に関するパラメータ(H2)である。具体的には、特定ゲームに登場するキャラクタの能力等を表す数値が「パラメータ(H2)」に相当する。例えば競走馬がゲーム要素として利用される競馬ゲームを想定すると、当該競走馬の能力(例えばスピード,スタミナまたはコンディション)を表す数値が「パラメータ(H2)」として例示される。また、抽選処理により決定された抽選要素のパラメータに応じて報酬の数量が変化する抽選ゲームを想定すると、当該抽選要素に関するパラメータ(すなわち報酬の数量に影響する数値)が「パラメータ(H2)」に相当する。
【0119】
「第1ステージ」は、ゲーム要素に関するパラメータ(H2)を更新する段階を意味する。「更新」は、例えば、特定ゲームの目標を達成できる可能性が増加するようにパラメータ(H2)を更新する処理である。例えばパラメータ(H2)が表す能力値を増加させる処理が「更新」として例示される。特定ゲームに登場するキャラクタのパラメータを更新する処理は、当該キャラクタの育成とも表現される。
【0120】
「第2ステージ」は、利用者のゲーム要素を利用した特定ゲームの進行と、当該特定ゲームの結果に応じた報酬(W)の付与とを含む段階である。「特定ゲームの結果に応じた報酬(W)の付与」は、利用者に対する報酬(W)の有無または利用者に付与される報酬(W)の数量が、特定ゲームの結果に依存することを意味する。特定ゲームの結果は、例えば勝敗または順位である。
【0121】
「遊技価値」は、ゲームのプレイのための対価として使用される有体または無体の価値である。有体の遊技価値は、例えば、物理メダル(トークンコイン)、貨幣(コイン)またはチケットである。無体の遊技価値は、例えば、電子メダル、電子貨幣(電子マネー)、クレジットまたはポイントである。
【0122】
「調整値(Z)」は、第2ステージにおいて利用者に付与される報酬(W)の数量を設定するための変数である。例えば、調整値(Z)は、所定の基礎報酬(B)に対して加算される数量、または、基礎報酬(B)に対して乗算される数値(すなわち倍率(R))である。
【0123】
「報酬(W)」は、特定ゲームの結果に応じて利用者に付与される価値である。「報酬(W)」の種類は任意であるが、例えば第1ステージにおいて使用される遊技価値と同種の遊技価値が「報酬(W)」の一例である。ただし、第1ステージにおいて使用される遊技価値と第2ステージにおいて利用者に付与される報酬(W)の種類とは相違してもよい。
【0124】
[付記2]
付記1の具体例(付記2)において、前記使用量(X)は、前記消費量(Y)と倍率(R)との乗算値であり、前記指示受付部(42)が受付ける指示は、前記倍率(R)の指示を含む。以上の態様によれば、使用量(X)のうちゲーム要素のパラメータ(H2)の更新に寄与する消費量(Y)と、特定ゲームにおける報酬(W)に寄与する倍率(R)とを、利用者が明確に認識できる。
【0125】
倍率(R)の指示は、例えば、倍率(R)に関する複数の候補値の何れかを選択する指示、または倍率(R)を数値により指定する指示である。消費量(Y)は、利用者から指示される可変値、または所定の固定値である。
【0126】
[付記3]
付記1または付記2の具体例(付記3)において、前記調整値設定部(44)は、前記使用量(X)に応じた数量(D)を、複数回にわたる前記利用者からの指示について合計することで前記調整値(Z)を設定する。以上の態様によれば、使用量(X)に応じた数量(D)を複数回にわたる利用者からの指示について合計することで調整値(Z)が設定されるから、複数の第1ステージにわたり多数の遊技価値を使用する誘因が利用者に付与される。
【0127】
調整値(Z)の設定にあたり合計される数量(D)(使用量(X)に応じた数量)は、当該使用量(X)自体、または当該使用量(X)の一部である。例えば、使用量(X)を複数の第1ステージにわたり合計することで調整値(Z)を設定する構成、または、例えば使用量(X)から消費量(Y)を減算した数量(D)を複数の第1ステージにわたり合計することで調整値(Z)を設定する構成、が想定される。
【0128】
[付記4]
付記3の具体例(付記4)において、前記調整値設定部(44)は、前記使用量(X)から前記消費量(Y)を減算した数量(D)を、複数回にわたる前記利用者からの指示について合計することで前記調整値(Z)を設定する。以上の態様によれば、複数の第1ステージにわたり充分な数量(D)の遊技価値を使用する誘因が利用者に付与される。
【0129】
[付記5]
付記1から付記4の何れかの具体例(付記5)において、前記報酬管理部(46)は、前記特定ゲーム毎に設定される基礎報酬(B)と前記調整値(Z)とに応じた数量の報酬(W)を前記利用者に付与する。以上の態様によれば、報酬(W)の数量を、調整値(Z)に依存させつつ特定ゲーム毎に多様に変化させることが可能である。
【0130】
基礎報酬(B)と調整値(Z)とに応じて報酬(W)の数量を設定するための構成および処理は任意である。例えば、特定ゲーム毎に設定される基礎報酬(B)と調整値(Z)に応じた数量との加算により報酬管理部(46)が報酬(W)の数量を設定する形態、または、特定ゲーム毎に設定される基礎報酬(B)に調整値(Z)を乗算することで報酬管理部(46)が報酬(W)の数量を設定する形態が想定される。
【0131】
[付記6]
付記5の具体例(付記6)において、過去の1回以上の特定ゲームについて前記基礎報酬(B)を合計した第1総報酬量(P1)に関する複数の利用者の第1ランキングと、過去の1回以上の特定ゲームについて前記報酬(W)の数量を合計した第2総報酬量(P2)に関する複数の利用者の第2ランキングと、を表示装置(23)に表示させる表示制御部(41)をさらに具備する。以上の態様によれば、第1ステージにおいて多数の遊技価値を使用することで調整値(Z)に応じた多数の報酬(W)を獲得した利用者は第2ランキングの上位を獲得し易い一方、第1ステージにおいて遊技価値の使用を抑制しながら多数の基礎報酬(B)を獲得した利用者は第1ランキングの上位を獲得できる可能性がある。すなわち、多数の遊技価値を使用する利用者だけでなく少数の遊技価値を使用する利用者もランキングの上位に位置できる可能性がある。したがって、多数の遊技価値を使用する利用者および少数の遊技価値を使用する利用者の双方がゲームをプレイする誘因を維持できる。
【0132】
[付記7]
付記1から付記6の何れかの具体例(付記7)において、前記報酬管理部(46)は、前記第2ステージにおいて、前記調整値(Z)のうち制限範囲内の数量に応じた前記報酬(W)を前記利用者に付与し、前記調整値(Z)から前記制限範囲内の数量を減算した残量は、直後の前記第1ステージまたは前記第2ステージにおける調整値(Z)として繰越される。以上の態様においては、調整値(Z)のうち第2ステージにおいて報酬(W)の設定に適用される数量が制限範囲内に制限されるから、利用者に付与される報酬(W)が過度に多数となる可能性が低減される。また、調整値(Z)のうち制限範囲内の数量以外の残量は、直後の第1ステージまたは第2ステージにおける調整値(Z)として繰越される。したがって、ゲームのプレイを継続する誘因を利用者に付与できる。
【0133】
[付記8]
付記7の具体例(付記8)において、前記制限範囲は、前記特定ゲーム毎に設定される。以上の態様によれば、調整値(Z)のうち報酬(W)の設定に適用される数量(ひいては報酬(W))を特定ゲーム毎に相違させることが可能である。
【0134】
[付記9]
付記1から付記8の何れかの具体例(付記9)において、前記指示受付部(42)は、前記第1ステージにおいて前記利用者から前記使用量(X)の指示を受付ける回数を所定の制限回数内に制限する。
【0135】
[付記10]
付記1から付記8の何れかの具体例(付記10)において、前記指示受付部(42)は、前記第1ステージにおいて前記利用者から前記使用量(X)の指示を受付ける時間を所定の制限時間内に制限する。
【0136】
[付記11]
付記1から付記8の何れかの具体例(付記11)において、前記指示受付部(42)は、前記第1ステージにおいて前記利用者から受付ける1以上の指示に係る前記使用量(X)の合計値を所定の制限範囲内に制限する。
【0137】
[付記12]
本発明のひとつの態様に係るゲーム制御方法は、第1ステージと第2ステージとが反復されるゲームを制御する方法であって、前記第1ステージにおいて、遊技価値に関する可変の使用量(X)の指示を利用者から受付け、前記第1ステージにおいて、前記使用量(X)の一部である消費量(Y)に応じて、前記利用者のゲーム要素に関するパラメータ(H2)を更新し、前記使用量(X)に応じて調整値(Z)を設定し、前記第2ステージにおいて、前記ゲーム要素を利用した特定ゲームを進行させ、前記第2ステージにおいて、前記調整値(Z)に応じた報酬(W)を、前記特定ゲームの結果に応じて前記利用者に付与する。
【0138】
[付記13]
本発明のひとつの態様に係るプログラムは、第1ステージと第2ステージとが反復されるゲームを制御するために、コンピュータシステム(11,21)を、前記第1ステージにおいて、遊技価値に関する可変の使用量(X)の指示を利用者から受付ける指示受付部(42)、前記第1ステージにおいて、前記使用量(X)の一部である消費量(Y)に応じて、前記利用者のゲーム要素に関するパラメータ(H2)を更新する更新処理部(43)、前記使用量(X)に応じて調整値(Z)を設定する調整値設定部(44)、前記第2ステージにおいて、前記ゲーム要素を利用した特定ゲームを進行させる進行制御部(45)、および、前記第2ステージにおいて、前記調整値(Z)に応じた報酬(W)を、前記特定ゲームの結果に応じて前記利用者に付与する報酬管理部(46)、として機能させる。
【符号の説明】
【0139】
100…ゲームシステム、10…中央ユニット、11,21,31…制御装置、12,22,32…記憶装置、13,33…通信装置、14…駆動装置、20…ステーション、23…表示装置、24…操作装置、25…受付装置、200…通信網、300…管理システム、40…制御処理部、41…表示制御部、42…指示受付部、43…更新処理部、44…調整値設定部、45…進行制御部、46…報酬管理部。
図1
図2
図3
図4
図5
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図8
図9
図10
図11
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図16