(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024040566
(43)【公開日】2024-03-26
(54)【発明の名称】冷却貯蔵庫
(51)【国際特許分類】
F25D 21/14 20060101AFI20240318BHJP
F25D 23/06 20060101ALI20240318BHJP
F25D 23/08 20060101ALI20240318BHJP
【FI】
F25D21/14 Q
F25D23/06 D
F25D23/08 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022144995
(22)【出願日】2022-09-13
(71)【出願人】
【識別番号】000194893
【氏名又は名称】ホシザキ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001036
【氏名又は名称】弁理士法人暁合同特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】川上 憂将
(72)【発明者】
【氏名】加藤 貴芳
【テーマコード(参考)】
3L048
3L102
【Fターム(参考)】
3L048AA06
3L048BA01
3L048BC01
3L048CA02
3L048CA05
3L048CB02
3L048DA02
3L048GA02
3L102JA01
3L102LB31
3L102LB32
3L102MB04
(57)【要約】
【課題】凝縮器の洗浄水を容易に処理することが可能な冷却貯蔵庫を提供する。
【解決手段】貯蔵室R1を有する断熱箱体16と、冷却器34,圧縮機38,凝縮器40A,凝縮器ファン40Bを含み、貯蔵室R1を冷却するための冷却装置22と、冷却器34からの除霜水を集水するドレンパン60と、圧縮機38,凝縮器40A,凝縮器ファン40Bが載置される皿状の部材であって、ドレンパン60から除霜水を受けてその除霜水を蒸発させる蒸発皿として機能するベース42と、を備え、ベース42が、凝縮器40Aの下側に、ドレンパン60からの除霜水が滴下する箇所である除霜水受け部74に向けて下降傾斜する傾斜面部76を有する構成とする。
【選択図】
図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
貯蔵室を有する断熱箱体と、
冷却器,圧縮機,凝縮器,凝縮器ファンを含み、前記貯蔵室を冷却するための冷却装置と、
前記冷却器からの除霜水を集水するドレンパンと、
前記圧縮機,前記凝縮器,前記凝縮器ファンが載置される皿状の部材であって、前記ドレンパンから除霜水を受けてその除霜水を蒸発させる蒸発皿として機能するベースと、
を備え、
前記ベースは、前記凝縮器の下側に、前記ドレンパンからの除霜水が滴下する箇所である除霜水受け部に向けて下降傾斜する傾斜面部を有する冷却貯蔵庫。
【請求項2】
前記ベースは、前記除霜水受け部より高い高さで前記凝縮器を載置する凝縮器載置部を有し、
前記凝縮器載置部は、上方からの視点において前記傾斜面部を囲むとともに前記除霜水受け部側に開口する形状とされた請求項1に記載の冷却貯蔵庫。
【請求項3】
前記凝縮器および前記凝縮器ファンを保持する保持部材を備え、
前記凝縮器ファンは、前記除霜水受け部側に向かって排気するものとされ、
前記保持部材は、前記凝縮器載置部における載置面より下方まで延び出して、前記ベースの底面との間に隙間を形成しつつ、前記凝縮器載置部における前記除霜水受け部側の前記開口の一部を覆う延出部を有する請求項2に記載の冷却貯蔵庫。
【請求項4】
前記圧縮機および前記凝縮器が載置された前記ベースと、前記冷却器とは、前記断熱箱体の上方側に配され、
前記断熱箱体の上方には、前記冷却器を覆うとともに前記貯蔵室に連通する冷却器室を形成する冷却器ボックスが設けられており、
前記断熱箱体は、
金属製の外箱および内箱と、
断熱性を有する材料から成形されて、前記内箱のうち前記断熱箱体の天面部を形成する部分である内側天面パネル上に配されて前記断熱箱体の天面の一部をなすとともに、前記冷却器ボックスを嵌合させる嵌合部を有する嵌合部材と、
前記外箱,前記内箱,前記嵌合部材によって形成された空間に充填された発泡性樹脂からなる断熱材と、
を含んで構成された請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の冷却貯蔵庫。
【請求項5】
前記嵌合部材は、
前記天面部の一部をなす部分である本体部と、
前記本体部から下方に延び出して、前記外箱および前記内箱のうち前記天面部から連なる前記断熱箱体の壁面部を形成する部分である外側壁面パネルと内側壁面パネルとの間に入り込む壁面断熱部と、
を有する請求項4に記載の冷却貯蔵庫。
【請求項6】
前記内側天面パネルの端部と前記内側壁面パネルの端部とが重ね合わされて連結された部分である連結部が水平方向に延びており、
前記嵌合部材は、前記壁面断熱部の基端に、前記連結部が挿し込まれる連結部挿入溝が形成されている請求項5に記載の冷却貯蔵庫。
【請求項7】
前記外箱のうち前記天面部を形成する部分である外側天面パネルには、下方に向かって張り出したフランジ部が形成され、
前記嵌合部材には、前記フランジ部が挿し込まれるフランジ部挿入溝が形成されている請求項4に記載の冷却貯蔵庫。
【請求項8】
前記嵌合部材は、前記ベースを嵌め入れる凹所を有する請求項4に記載の冷却貯蔵庫。
【請求項9】
前記嵌合部材の前記嵌合部は、前記冷却器ボックスの下端が嵌合する嵌合穴とされ、
前記嵌合穴の内周面および前記冷却器ボックスの下端外周面は、テーパー形状とされている請求項4に記載の冷却貯蔵庫。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、冷却貯蔵庫に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、下記特許文献1および特許文献2に記載されているように、冷却器からの除霜水を蒸発させる構造の冷却貯蔵庫が存在する。下記特許文献2に記載の冷却貯蔵庫は、圧縮機および凝縮器が載置されるベースが、皿状の部材とされ、冷却器からの除霜水を受けて、冷却装置の発熱を利用して、その除霜水を蒸発させる構成とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第4644521号公報
【特許文献2】特許第5441518号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1,2に記載された冷却貯蔵庫において、凝縮器は、使用者によって洗浄される場合がある。しかしながら、その洗浄水の排水処理が、問題となっている。凝縮器を載置する部材には、他の冷却装置を構成する部品を保持する等の目的で、その底面に複数の突起等が存在し、洗浄水の集水が難しかったり、凝縮器の洗浄時に、その洗浄水を集水するための部材を設置する必要があったりした。
【0005】
本発明は、そのような実情に鑑みてなされたものであり、凝縮器の洗浄水を容易に処理することが可能な冷却貯蔵庫を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために本発明の冷却貯蔵庫は、
貯蔵室を有する断熱箱体と、
冷却器,圧縮機,凝縮器,凝縮器ファンを含み、前記貯蔵室を冷却するための冷却装置と、
前記冷却器からの除霜水を集水するドレンパンと、
前記圧縮機,前記凝縮器,前記凝縮器ファンが載置される皿状の部材であって、前記ドレンパンから除霜水を受けてその除霜水を蒸発させる蒸発皿として機能するベースと、
を備え、
前記ベースは、前記凝縮器の下側に、前記ドレンパンからの除霜水が滴下する箇所である除霜水受け部に向けて下降傾斜する傾斜面部を有することを特徴とする。
【0007】
本願に開示の冷却貯蔵庫は、ベースが、載置された凝縮器の下側部分が傾斜面とされていることで、凝縮器を洗浄した場合に、その洗浄水が傾斜面部から、除霜水受け部に向かって流れること、つまり、凝縮器の洗浄水も、除霜水受け部近傍に溜めることができる。したがって、本願に開示の冷却貯蔵庫によれば、その凝縮器の洗浄水を、容易に回収することができる。また、洗浄水の一部が残ったとしても、除霜水ととともに蒸発させることができ、凝縮器の洗浄水の排水処理を容易に行うことができる。
【0008】
上記構成において、前記ベースは、前記除霜水受け部より高い高さで前記凝縮器を載置する凝縮器載置部を有し、前記凝縮器載置部は、上方からの視点において前記傾斜面部を囲むとともに前記除霜水受け部側に開口する形状とされた構成とすることができる。
【0009】
この構成の冷却貯蔵庫は、凝縮器の洗浄水が、凝縮器載置部の内側に位置する傾斜面部に集まり、その傾斜面部を流れて、凝縮器載置部の開口から除霜水受け部に流れ込むことになる。したがって、この構成の冷却貯蔵庫によれば、凝縮器の洗浄水を、しっかりと集水することができ、より確実に排水処理を行うことができる。
【0010】
上記構成において、前記凝縮器および前記凝縮器ファンを保持する保持部材を備え、前記凝縮器ファンは、前記除霜水受け部側に向かって排気するものとされ、前記保持部材は、前記凝縮器載置部における載置面より下方まで延び出して、前記ベースの底面との間に隙間を形成しつつ、前記凝縮器載置部における前記除霜水受け部側の前記開口の一部を覆う延出部を有する構成とすることができる。
【0011】
この構成の冷却貯蔵庫は、凝縮器載置部の開口が、保持部材の延出部によってほぼ覆われているため、凝縮器の洗浄水の傾斜面部から除霜水受け部へ向かう流れは許容しつつ、凝縮器ファンの排気が凝縮器載置部の開口から凝縮器ファンに戻るような空気の流れを抑制することができる。また、この構成の冷却貯蔵庫は、凝縮器ファンによる空気の流れの方向に、洗浄水を流したい方向が一致するため、凝縮器における吸気側から洗浄を行うことで、洗浄水を除霜水受け部に向かって流し易く、より確実に排水処理を行うことができる。
【0012】
上記構成において、前記圧縮機および前記凝縮器が載置された前記ベースと、前記冷却器とは、前記断熱箱体の上方側に配され、
前記断熱箱体の上方には、前記冷却器を覆うとともに前記貯蔵室に連通する冷却器室を形成する冷却器ボックスが設けられており、
前記断熱箱体は、
金属製の外箱および内箱と、
断熱性を有する材料から成形されて、前記内箱のうち前記断熱箱体の天面部を形成する部分である内側天面パネル上に配されて前記天面部の一部をなすとともに、前記冷却器ボックスを嵌合させる嵌合部を有する嵌合部材と、
前記外箱,前記内箱,前記嵌合部材によって形成された空間に充填された発泡性樹脂からなる断熱材と、
を含んだ構成とすることができる。
【0013】
この構成の冷却貯蔵庫は、ベースを含む冷却装置の配置位置が、断熱箱体の上側とされた構成のものとされている。この構成の冷蔵庫は、凝縮器が露出しているため、洗浄の必要性が高く、上述した凝縮器の洗浄水の排水構造を有するベースが好適である。
【0014】
上記構成において、前記嵌合部材は、前記天面部の一部をなす部分である本体部と、前記本体部から下方に延び出して、前記外箱および前記内箱のうち前記天面部から連なる前記断熱箱体の壁面部を形成する部分である外側壁面パネルと内側壁面パネルとの間に入り込む壁面断熱部と、を有する構成とすることができる。
【0015】
断熱箱体を製造する過程において、外箱,内箱および嵌合部材によって形成された空間に、発泡性の断熱材を充填させる場合、外箱および内箱に対して嵌合部材がずれる虞がある。従来から両面テープ等が用いられていたが、十分とは言い難かった。この構成の冷却貯蔵庫によれば、嵌合部材の一部が断熱箱体の壁面に入り込んだ構成とされているため、発泡性の断熱材を充填させる場合において、嵌合部材の、壁面厚み方向のズレを抑えることができる。
【0016】
上記構成において、前記内側天面パネルの端部と前記内側壁面パネルの端部とが重ね合わされて連結された部分である連結部が水平方向に延びており、前記嵌合部材は、前記壁面断熱部の基端に、前記連結部が挿し込まれる連結部挿入溝が形成されている構成とすることができる。
【0017】
この構成の冷却貯蔵庫は、水平方向に延びる連結部に対して嵌合部材を嵌めることができるため、発泡性の断熱材を充填させる場合において、嵌合部材の内箱に対する上下方向のズレを抑制することができる。
【0018】
上記構成において、前記外箱のうち前記天面部を形成する部分である外側天面パネルには、下方に向かって張り出したフランジ部が形成され、前記嵌合部材には、前記フランジ部が挿し込まれるフランジ部挿入溝が形成されている構成とすることができる。
【0019】
この構成の冷却貯蔵庫は、外箱(外側天面パネル)を嵌合部材に嵌め合わせて内箱(内側天面パネル)との間で挟み込むことができるため、発泡性の断熱材を充填させる場合において、嵌合部材のズレをより確実に抑えることができる。
【0020】
上記構成において、前記嵌合部材は、前記ベースを嵌め入れる凹所を有する構成とすることができる。
【0021】
この構成の冷却貯蔵庫は、嵌合部材に対して、冷却器ボックスとベースとを隣接した状態で設置することができ、ベースが冷却器ボックス内に配されたドレンパンからの除霜水を受ける構造を容易に実現できる。
【0022】
上記構成において、前記嵌合部材の前記嵌合部は、前記冷却器ボックスの下端が嵌合する嵌合穴とされ、前記嵌合穴の内周面および前記冷却器ボックスの下端外周面は、テーパー形状とされている構成とすることができる。
【0023】
この構成の冷却貯蔵庫は、冷却器ボックスを嵌め合わせる際に、嵌合穴の内周面と冷却器ボックスの下端外周面とが互いにテーパー形状とされていることで、冷却器ボックスの嵌合部材に対する位置が案内され、容易に嵌め合わせることができる。また、例えば、冷却器ボックスと嵌合部材とが、水平な面同士や鉛直な壁面同士で接する場合に比較して、嵌合穴の内周面と冷却器ボックスの下端外周面との接触面積を大きくすることができ、庫内から外部への冷気漏れや、庫外からの熱の侵入を抑えることができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、凝縮器の洗浄水を容易に処理することが可能な冷却貯蔵庫を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】本発明の実施形態1の冷却貯蔵庫の全体斜視図
【
図3】冷却貯蔵庫の平面図(冷却器ボックスの蓋部材を取り外した状態)
【
図4】冷却装置を構成する2つのユニットを取り外した状態を示す斜視図
【
図10】凝縮器載置部とシュラウドの延出部との位置関係を示す図(
図9におけるX-X断面)
【
図11】断熱箱体の一部を組み付ける前の状態を示す斜視図
【
図12】嵌合部材を内箱に取り付けた状態を示す斜視図
【
図14】嵌合部材を内箱に取り付けた箇所を拡大して示す側面断面図
【
図15】嵌合部材と第1トップパネルとの係合箇所を拡大して示す側面断面図
【
図16】実施形態2の冷却貯蔵庫における断熱箱体の一部を組み付ける前の状態を示す斜視図
【
図17】実施形態2における嵌合部材の上方からの視点における斜視図
【
図18】実施形態2における嵌合部材の下方からの視点における斜視図
【発明を実施するための形態】
【0026】
<実施形態1>
本発明の実施形態1である冷却貯蔵庫10について、
図1から
図15に基づいて説明する。なお、図面の一部には、符号F,B,L,R,U,Dを用いて方向を示しており、それぞれ、冷却貯蔵庫10を正面から視たときの手前側(前側),奥側(後側),左側,右側,上側,下側を表している。
【0027】
本実施形態の冷却貯蔵庫10は、4ドア式の冷蔵庫(冷凍庫)であり、貯蔵庫本体11と、貯蔵庫本体11に対して回動可能に取り付けられた4枚のドア(扉)12と、を備える。貯蔵庫本体11は、
図2に示すように、ステンレス鋼板製の外箱13と、同じくステンレス鋼板等の内箱14と、外箱13と内箱14との間に充填されている発泡ウレタン等の発泡樹脂からなる断熱材15とで構成される断熱箱体16を主体とするものである。この断熱箱体16は、前方に開口する貯蔵室R1を有するものである。ただし、
図1,
図2に示すように、上下方向に延びる仕切部材17(センターピラー)と水平方向に延びる仕切部材18とによって、前方の開口が4つに仕切られており、4つに仕切られた各開口を覆う形で4枚のドア12が配されている。なお、これら仕切部材17,18も、断熱箱体16と同様に、内部に断熱材が充填された断熱性を有するものである。
【0028】
また、貯蔵庫本体11は、
図1~
図3に示すように、断熱箱体16の上面における左右の端部の各々に固定された一対のサイドパネル20と、それら一対のサイドパネル20の前面に着脱可能なフロントパネル21と、を備えている。貯蔵庫本体11は、それら一対のサイドパネル20とフロントパネル21とによって形成される機械室R2を有している。つまり、この機械室R2は、上方と後方に開口するものとなっている。そして、この機械室R2には、貯蔵室R1を冷却するための冷却装置22、および、電装箱23が設けられている。
【0029】
冷却装置22は、大まかには、2つのユニットである第1ユニット30および第2ユニット32からなる。第1ユニット30は、エバポレータ(冷却器)34と、エバポレータ34を収容するエバポレータボックス(冷却器ボックス)36と、を含んで構成されるものである。一方、第2ユニット32は、圧縮機38と、凝縮器40Aおよび凝縮器ファン40Bからなる凝縮器ユニット40と、それら圧縮機38および凝縮器ユニット40が固定されるベース42と、を含んで構成されるものである。それら第1ユニット30および第2ユニット32が、
図4に示すように、断熱箱体16の上面に固定され、エバポレータ34,圧縮機38,凝縮器40Aが、冷媒管44によって循環接続されることで、既知の冷凍回路(冷凍サイクル)が形成されている。なお、冷媒管44内には、例えば、プロパンやイソブタンからなる、空気よりも重い可燃性冷媒が封入されている。
【0030】
第1ユニット30は、エバポレータボックス36が、発泡スチロール等の発泡樹脂製の断熱材料から形成されており、貯蔵室R1と連通する冷却器室R3を形成するものとなっている。エバポレータボックス36は、左右方向に長い矩形の箱状のものであり、
図5に示すように、上方に開口する箱形のボックス本体50と、そのボックス本体50の上方の開口を塞ぐ蓋体52と、からなる。後に詳しく説明するが、断熱箱体16は、天面部16aに、嵌合穴54aを有する嵌合部材54が設けられており、その嵌合穴54aに第1ユニット30のエバポレータボックス36が嵌合されるようなっている。ボックス本体50は、底面部50aに、左右方向に延びる2本の長孔56,57が貫通形成されている。また、断熱箱体16の内箱14のうち天面部16aを形成する部分である内側天面パネル14Aには、
図5に示すように、長孔56,57の形状と一致する貫通孔58,59が形成されており、
図2に示すように、貯蔵室R1と冷却器室R3とを連通する連通路が形成されている。
【0031】
図5および
図6に示すように、ボックス本体50の底面部50a上に、エバポレータ34と、そのエバポレータ34の除霜水を受けるドレンパン60と、が配されている。それらドレンパン60とドレンパン60上のエバポレータ34とによって、エバポレータボックス36内、換言すれば、冷却器室R3内は、
図2および
図5に示すように、前後方向に仕切られている。エバポレータ34の後方には、長孔57を塞ぐように仕切プレート62が設けられており、その仕切りプレート62に、2つの循環用ファン64が左右方向に間隔をおいて取り付けられている。この循環用ファン64は、エバポレータ34側の空気を吸い込んで、下方の長孔57に向かって送り出すものとなっている。
【0032】
なお、
図2に示すように、断熱箱体16内には、2つのダクト部材65,66が取り付けられている。ダクト部材65は、前方側の貫通孔58を覆うとともに前方に開口するものであり、冷却器室R3が貯蔵室R1から吸気するための吸気ダクトとして機能するものである。一方、もう1つのダクト部材66は、後方側の貫通孔59を覆うとともに下方に開口するものであり、冷却器室R3が貯蔵室R1に冷気を排出するための吸気ダクトとして機能するものである。つまり、本実施形態の冷却貯蔵庫10は、エバポレータ34が発生させた冷気が、循環用ファン64によって、エバポレータボックス36の長孔57,内側天面パネル14Aの貫通孔59,排気ダクト66を介して、貯蔵室R1の奥側(背面側)から下方に向かって排出される。そして、図示を省略している棚板や底面上を通って前方側に回り、吸気ダクト65から吸い込まれて、内側天面パネル14Aの貫通孔58,エバポレータボックス36の長孔56を介して、冷却器室R3に戻される。
【0033】
ドレンパン60が受けたエバポレータ34の除霜水は、排水パイプ68によって、エバポレータボックス36の外部に排出されるようになっている。その排水パイプ68は、
図3および
図6に示すように、第1ユニット30の前方側に配された第2ユニット32側に延び出している。詳しく言えば、第2ユニット32のベース42が、ABS樹脂等の合成樹脂によって皿状に成形された部材とされ、排水パイプ68は、排出口68aがベース42内に位置するようにされる。つまり、エバポレータ34の除霜水は、排水パイプ68からベース42上に滴下し、ベース42内に溜められるようになっている。
【0034】
続いて、第2ユニット32について説明する。第2ユニット32は、上述したベース42の上に、圧縮機38と凝縮器ユニット40とが固定される。詳しくは、
図3,
図4,
図7に示すように、ベース42は、左右方向に長い矩形状の部材であり、一端側(左側)に凝縮器ユニット40が、他端側(右側)に圧縮機38が配されている。そして、上述した排水パイプ68の排出口68aは、これら凝縮器ユニット40と圧縮機38との間に位置している。つまり、このベース42は、一端側の部分が、凝縮器載置部70とされ、他端側の部分が、圧縮機載置部72とされ、それら凝縮器載置部70と圧縮機載置部72との間が、ドレンパン60からの除霜水を受ける除霜水受け部74として機能する。なお、圧縮機38によって圧縮された冷媒ガス(ホットガス)が凝縮器40Aに送られるが、冷媒管44のうち圧縮機38から凝縮器40Aを繋ぐ部分44aは、
図7に示すように、ベース42内の底面(除霜水受け部74)の上を蛇行する形で配されている。
【0035】
また、凝縮器ユニット40は、凝縮器40Aに対して、凝縮器ファン40Bを覆うシュラウド(保持部材)40Cが固定されることで、ユニット化されている。凝縮器ファン40Bは、凝縮器40Aにおける右側(圧縮機38側)に設けられており、凝縮器40A側の空気を圧縮機38側に排気するように構成され、本冷却貯蔵庫10は、圧縮機38の冷却が図られている。また、その凝縮器ファン40Bから排出される排熱が、除霜水受け部74上を通過するようになっている。つまり、除霜水受け部74は、冷媒管44の一部44aの熱と、凝縮器ファン40Bからの排熱を利用して、除霜水を蒸発させる蒸発皿として機能するようになっている。
【0036】
なお、凝縮器載置部70および圧縮機載置部72は、凝縮器40Aと圧縮機38を、除霜水受け部74(ベース42の底面)より高い位置で載置させる。詳しくは、ベース42の圧縮機載置部72は、
図8に示すように、4つの円錐台形状の台座72aからなる。一方で、凝縮器載置部70は、上方からの視点において概してコの字形状の台座とされている。凝縮器ユニット40は、凝縮器載置部70の3辺すべてが重なるように載置されている。つまり、凝縮器ユニット40が凝縮器載置部70上に載置された状態においては、
図9に示すように、凝縮器ユニット40における吸気側(左側)の端部と、前後方向における両側の側面部は、凝縮器載置部70の載置面71との間に、ほぼ隙間の無い状態となっている。一方で、中間部は、ベース42の底面42aとの間に、空間が形成された状態となっている。
【0037】
また、ベース42は、上面視において、凝縮器載置部70の3辺で囲まれた内側には、凝縮器載置部70の左側の端部を形成する部分70aから、底面42aを繋ぐようにして傾斜面部76が形成されている。つまり、この傾斜面部76は、凝縮器40Aの下側に設けられて、除霜水受け部74に向かって下降傾斜する部分となっている。
【0038】
本実施形態の冷却貯蔵庫10は、機械室R2が上方に開口した構成であるため、定期的に洗浄が行われることが望ましい。そして、凝縮器40Aを洗浄する場合、その洗浄水の回収等の後処理が従来から問題となっていた。本実施形態の冷却貯蔵庫10は、第2ユニット32が上述のような構成とされていることで、凝縮器40Aを洗浄した際の洗浄水は、傾斜面部76における水流によって、凝縮器載置部70における右側の開口から、除霜水受け部74に向かって流れることになる。つまり、凝縮器40Aの洗浄水も、除霜水受け部74の近傍に溜めることができる。したがって、本冷却貯蔵庫10によれば、その凝縮器40Aの洗浄水を、容易に回収することができる。また、洗浄水の一部が残ったとしても、除霜水ととともに蒸発させることができ、凝縮器40Aの洗浄水の排水処理を容易に行うことができる。
【0039】
なお、傾斜面部76は、凝縮器載置部70によって一方(右方)以外が囲まれた構成とされているため、凝縮器40Aの洗浄水が、凝縮器載置部70の内側に位置する傾斜面部76に集まり、の傾斜面部76を流れて、凝縮器載置部70の開口から除霜水受け部74に流れ込むことになる。したがって、本実施形態の冷却貯蔵庫10によれば、凝縮器40Aの洗浄水を、しっかりと集水することができ、より確実に排水処理を行うことができる。
【0040】
また、
図9および
図10に示すように、凝縮器ユニット40のシュラウド40Cは、凝縮器載置部70における載置面71より下方まで延び出した延出部78を有している。この延出部78は、凝縮器載置部70における除霜水受け部74側の開口の一部を覆うもの、詳しく言えば、ベース42の底面42aとの間に隙間(2~4mm程度)を形成するものとなっている。一方で延出部78の幅方向(前後方向)における両端は、凝縮器載置部70の壁面との間に、ほぼ隙間が出来ないように構成されている。このような構成により、本実施形態の冷却貯蔵庫10は、凝縮器載置部70の開口が、シュラウド40Cの延出部78によってほぼ覆われているため、傾斜面部76から除霜水受け部74へ向かう凝縮器40Aの洗浄水の流れは許容しつつ、凝縮器ファン40Bの排気が凝縮器載置部70の開口から凝縮器ファン40Bに戻るような空気の流れを抑制することができる。また、本冷却貯蔵庫10は、凝縮器ファン40Bによる空気の流れの方向に、洗浄水を流したい方向が一致するため、凝縮器40Aにおける吸気側(左側)から洗浄を行うことで、洗浄水を除霜水受け部74に向かって流し易く、より確実に排水処理を行うことができる。
【0041】
先に説明したように、第1ユニット30は、断熱箱体16を構成する嵌合部材54に嵌合させるように構成されている。その第1ユニット30の嵌合構造と、嵌合部材54を含む断熱箱体16の構造について、以下に説明する。断熱箱体16は、製造過程において、外箱13を形成する複数のパネルと、内箱14を形成する複数のパネルとを組み付け、その内部空間に発泡性樹脂を充填することによって、断熱材15が形成される。一方で、断熱箱体16の天面部16aにおいては、
図4に示すように、前述した嵌合部材54が天面の一部をなしており、発泡性樹脂を充填する空間(充填空間)を仕切る部材となっている。つまり、天面部16aにおいては、内側天面パネル14Aの上に、嵌合部材54と、2つのトップパネル(外側天面パネル)80,82が重ねられることで、充填空間が形成される。
【0042】
ここで、断熱箱体16を製造する過程について、詳しく説明する。まず、
図11に示すように、内側天面パネル14Aと、内側背面パネル84とを組み付けたものに対して、嵌合部材54が取り付けられる。なお、この時点において、2つのトップパネル80,82と外側背面パネル86とは、組み付けられていない。内側背面パネル84は、
図12に示すように、左右に2分割された2枚のパネル84A,84Bからなり、それら2枚のパネル84A,84Bの互いに接する側縁は、後方に折り曲げられて上下方向に延びる縦フランジ88が形成されており、それら縦フランジ88同士が接合されている。また、2枚のパネル84A,84Bの上縁も、後方に折り曲げられて左右方向に延びる横フランジ89が形成されている。それら横フランジ89が、内側天面パネル14Aの後端に下面から接合されることで、内側天面パネル14Aと内側背面パネル84とが組み付けられている。
【0043】
嵌合部材54は、
図13に示すように、長方形の枠状に形成され、後方側の部分は、他の3辺を形成する部分に比較して厚みが大きくされることで、下方に突出した形状となっている。つまり、嵌合部材54は、天面部16aの一部をなす部分である枠状の本体部90と、その本体部90から下方に延び出した突出部92とを有する形状となっている。また、嵌合部材54は、突出部92における基端側(本体部90側)の前面(内側の角部)に、左右方向に延びる横溝94が形成されている。さらに、突出部92の前面には、嵌合部材54の左右方向中央に、横溝94から下方に延びる縦溝95が形成されている。
【0044】
上記のように形成された嵌合部材54は、内側天面パネル14Aと内側背面パネル84とが組み付けられたものに対して取り付ける際に、
図12および
図14に示すように、横溝94に、内側天面パネル14Aの後端と内側背面パネル84の横フランジ89とを接合させた部分を挿入するようにして、取り付けられる。つまり、横溝94は、内側天面パネル14Aの端部と内側背面パネル(内側壁面パネル)84の端部とが重ね合わされて連結された部分である連結部が挿し込まれる連結部挿入溝として機能するものとなる。また、
図12に示すように、縦溝95に、内側背面パネル84の縦フランジ88を重ね合わせた部分を挿入させる。その後、外側背面パネル86を組み付けると、嵌合部材54の突出部92が、内側背面パネル84と外側背面パネル86との間に挟まれた状態となり、背面側の壁面における断熱材の一部をなすものとなる。つまり、この突出部92は、本体部90から下方に延び出して、外箱13および内箱14のうち天面部16aから連なる断熱箱体16の壁面部(背面壁部)を形成する部分である外側背面パネル(外側壁面パネル)86と内側背面パネル(内側壁面パネル)84との間に入り込む壁面断熱部として機能する部分となっている。
【0045】
また、嵌合部材54を取り付けた後に、2つのトップパネル80,82が組み付けられる。第1トップパネル80は、第2ユニット32を組み付ける凹所を形成する部材であり、嵌合部材54の前方側の部分を形成する。また、第2トップパネル82は、嵌合部材54および第1トップパネル80の一部に上方から重畳し、天面部16aの外側の大半を覆って、外側のパネルの主体となるものである。なお、第1トップパネル80は第2トップパネル82に対して下面側から接合された状態で、嵌合部材54の上方から覆うようにして、組み付けられる。第1トップパネル80は、後端縁から下方に向かって張り出したフランジ部80Aが設けられている。一方、嵌合部材54は、前端に、そのフランジ部80Aが挿し込まれるフランジ部挿入溝96aを有し、第1トップパネル80を係合させる係合部96が設けられている。
【0046】
以上のような構成により、嵌合部材54は、外箱13および内箱14に対して、位置決めされることになる。詳しく言えば、嵌合部材54の突出部92が外側背面パネル86と内側背面パネル84との間に入り込んでいるため、嵌合部材54は、前後方向における移動が抑制される。さらに言えば、第1トップパネル80のフランジ部80Aがフランジ部挿入溝96aに挿し込まれていることで、前後方向への移動がより確実に抑えられる。また、嵌合部材54は、水平方向に延びる横溝(連結部挿入溝)94に、内側天面パネル14Aの端部と内側背面パネル(内側壁面パネル)84の端部とが重ね合わされて連結された部分である連結部が入り込んでいるため、上下方向の移動が抑制される。さらに、縦溝95に、内側背面パネル84の縦フランジ88A,88Bを重ね合わせた部分が入り込んでいるため、左右方向の移動が抑制される。つまり、嵌合部材54は、外箱13と内箱14との中で、いずれの方向への移動も抑制されるため、発泡性樹脂を充填する際において、外箱13および内箱14に対する嵌合部材54の位置ズレを抑えることができる。
【0047】
したがって、断熱箱体16は、内側天面パネル14Aに形成された貫通孔58,59に対する嵌合部材54の嵌合穴54aの位置が適切な位置となる。つまり、本実施形態の冷却貯蔵庫10は、内側天面パネル14Aに形成された貫通孔58,59に対して、嵌合部材54の嵌合穴54aに嵌合される第1ユニット30の位置を適切な位置にすることができ、エバポレータボックス36(ボックス本体50)の長孔56,57を一致させることができるのである。
【0048】
また、本実施形態の冷却貯蔵庫10は、
図6に示すように、嵌合部材54の嵌合穴54aが、下方に向かうほど内寸が小さくなるテーパー形状とされるとともに、ボックス本体50の下端に形成された嵌合穴54aに嵌合する段差部50bが、下方に向かうほど外寸が小さくなるテーパー形状とされている。これにより、第1ユニット30を組み付ける際に、エバポレータボックス36の嵌合部材54に対する位置が案内され、容易に嵌め合わせることができる。また、本実施形態の冷却貯蔵庫10は、例えば、エバポレータボックスと嵌合部材とが、水平な面同士や鉛直な壁面同士で接する場合に比較して、嵌合穴54aの内周面と段差部50bの外周面との接触面積を大きくすることができ、庫内から外部への冷気漏れや、庫外からの熱の侵入を抑えることができる。
【0049】
<実施形態2>
本発明の実施形態2である冷却貯蔵庫は、
図1に示す実施形態1の冷却貯蔵庫10と外観はほぼ同一とものとされている。実施形態2の冷却貯蔵庫は、断熱箱体100の構造が、実施形態1の断熱箱体16の構造と相違する。したがって、実施形態2の説明においては、実施形態1と同一の構成要素については、同じ符号を用い、その説明は、省略する、あるいは、簡略して説明する場合がある。
【0050】
実施形態1に係る断熱箱体16は、嵌合部材54がエバポレータ34を主体とする第1ユニット30のみを嵌合するものとされていた。それに対して、実施形態2に係る断熱箱体100は、
図16に示すように、嵌合部材102が、第1ユニット30を嵌合する嵌合穴102aと、第2ユニット32を載置する凹所102bと、を有しするものとなっている。つまり、実施形態1に係る断熱箱体16の外側天面パネルが2枚のトップパネル80,82によって構成されていたが、実施形態2に係る断熱箱体100は、
図16に示すように、外側天面パネルが、実施形態1における第2トップパネル82とほぼ同一形状とされた1枚のトップパネル104のみで構成されている。このような構成により、実施形態2に係る断熱箱体100は、実施形態1に係る断熱箱体16に比較して、製造工程の簡素化、コストダウンを図ることができる。
【0051】
嵌合部材102は、
図17および
図18に示すように、断熱箱体100の天面部の一部をなす部分である平板状の本体部106と、その本体部106の後端から下方に延び出した突出部108と、を有する形状となっている。そして、本体部106に、前述した嵌合穴102aと凹所102bとが前後に並んで形成されている。突出部108は、嵌合穴102aの後方側の縁部の厚みが大きくされることで形成されている。
図19に示すように、この突出部108は、実施形態1に係る嵌合部材54と同様に、内側背面パネル84と外側背面パネル86との間に挟まれて、背面側の壁面における断熱材の一部をなすものとなり、壁面断熱部として機能する部分となっている。したがって、本実施形態においても、発泡性樹脂を充填する際において、外箱13および内箱14に対する嵌合部材102の位置ズレを抑えることができる。
【0052】
また、嵌合部材102は、
図18に示すように、凹所102bが形成された前方側部分の下面側に、複数の突起102cが形成されている。これにより、本実施形態に係る断熱箱体100は、発泡性樹脂が充填される際、複数の突起102cの各々に水平方向における全方向から囲むように充填される。したがって、発泡性樹脂が充填される際に嵌合部材102に作用する力の方向を分散させ、外箱13および内箱14に対する嵌合部材102の位置ズレを抑制することができる。また、嵌合部材102と発泡性樹脂から形成された断熱材15とが一体化するとともに、嵌合部材102と断熱材15との間の接合面が、厚み方向に貫通しておらず、断熱箱体16の断熱性を高めることができる。
【0053】
また、嵌合部材102の嵌合穴102aは、実施形態1の嵌合部材54と同様に、下方に向かうほど内寸が小さくなるテーパー形状とされており、第1ユニット30のエバポレータボックス36がしっかりと嵌合し、庫内から外部への冷気漏れや、庫外からの熱の侵入を抑えることができる。
【0054】
<他の実施形態>
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した種々の態様で実施することができる。例えば、次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
【0055】
(1)上記実施形態においては、凝縮器40Aの下側に設けられた傾斜面部76を、上面視でコの字形状の凝縮器載置部70によって除霜水受け部74側を除いて囲むように構成されていたが、その凝縮器載置部の形状は特に限定されない。傾斜面部を囲んでいない形状も、本発明の冷却貯蔵庫に含まれるが、凝縮器載置部が斜面部を囲んだ形状とすれば、凝縮器載置部の載置面から傾斜面部へ洗浄水を流しやすくすることができる。
【0056】
(2)上記実施形態においては、ベース42が、断熱箱体16の上面に配されるものとされていたが、それに限定されない。冷却装置が箱体の内部に配された構成の冷却貯蔵庫に本発明を採用することもできる。
【0057】
(3)上記実施形態においては、嵌合部材54の壁面断熱部としての突出部92は、背面側の壁面部を構成する内側背面パネル84と外側背面パネル86との間に入り込む構成とされていたが、側面側の壁面部を構成する内側壁面パネルと外側壁面パネルとの間に入り込むような構成であってもよい。
【符号の説明】
【0058】
10…冷却貯蔵庫、13…外箱、14…内箱、14A…内側天面パネル、15…断熱材、16…断熱箱体、16a…天面部、22…冷却装置、34…エバポレータ〔冷却器〕、36…エバポレータボックス〔冷却器ボックス〕、38…圧縮機、40A…凝縮器、40B…凝縮器ファン、40C…シュラウド〔保持部材〕、42…ベース、54…嵌合部材、 54a…嵌合穴、60…ドレンパン、68…排水パイプ、68…排出口、70…凝縮器載置部、71…載置面、74…除霜水受け部、76…傾斜面部、78…延出部、80…第1トップパネル〔外側天面パネル〕、80A…フランジ部、82…第2トップパネル〔外側天面パネル〕、84…内側背面パネル〔内側壁面パネル〕、86…外側背面パネル〔外側壁面パネル〕、90…本体部、92…突出部〔壁面断熱部〕、94…横溝〔連結部挿入溝〕、96a…フランジ部挿入溝、100…断熱箱体、102…嵌合部材、102a…嵌合穴、102b…凹所、104…トップパネル〔外側天面パネル〕、106…本体部、108…突出部〔壁面断熱部〕
【0059】
R1…貯蔵室、R2…機械室、R3…冷却器室