(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024040591
(43)【公開日】2024-03-26
(54)【発明の名称】プログラム、情報処理装置、および情報処理方法
(51)【国際特許分類】
G01C 21/36 20060101AFI20240318BHJP
G09B 29/00 20060101ALI20240318BHJP
G09B 29/10 20060101ALI20240318BHJP
G06F 3/04842 20220101ALI20240318BHJP
G06F 3/0488 20220101ALI20240318BHJP
【FI】
G01C21/36
G09B29/00 A
G09B29/10 A
G06F3/04842
G06F3/0488
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022145031
(22)【出願日】2022-09-13
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-02-07
(71)【出願人】
【識別番号】500257300
【氏名又は名称】LINEヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100154852
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 太一
(74)【代理人】
【識別番号】100181124
【弁理士】
【氏名又は名称】沖田 壮男
(74)【代理人】
【識別番号】100194087
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 伸一
(72)【発明者】
【氏名】廣橋 孝紀
【テーマコード(参考)】
2C032
2F129
5E555
【Fターム(参考)】
2C032HB22
2C032HC08
2C032HC14
2C032HC27
2C032HD16
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2F129HH22
5E555AA04
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5E555DC27
5E555FA00
(57)【要約】
【課題】地図上における位置の指定を簡易化すること。
【解決手段】コンピュータに、地図が示される第1領域と、テキスト入力により位置の指定を行う第2領域とを含む第1画面を表示させ、前記第1画面に対してユーザによる所定の操作がなされた場合に、前記地図上での前記位置の選択操作による指定を可能にする第2画面を表示させる、プログラム。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータに、
地図が示される第1領域と、テキスト入力により位置の指定を行う第2領域とを含む第1画面を表示させ、
前記第1画面に対してユーザによる所定の操作がなされた場合に、前記地図上での前記位置の選択操作による指定を可能にする第2画面を表示させる、
プログラム。
【請求項2】
前記所定の操作は、前記第1画面に含まれる前記第2領域を無効化する操作である、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記所定の操作は、前記第1画面に含まれる前記第2領域の大きさを縮小させる操作である、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項4】
前記所定の操作は、前記第1画面に含まれる前記第2領域を引き下げる操作である、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項5】
前記所定の操作は、前記第1画面に含まれる前記第1領域を選択する操作である、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項6】
前記所定の操作は、前記第1画面に含まれる前記第1領域をタップする操作である、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項7】
前記コンピュータに、
前記第2画面上に、前記地図上の所定範囲に位置する少なくとも1つの施設の名称を示す操作部を選択可能に表示させる、
請求項1から6の何れか一項に記載のプログラム。
【請求項8】
前記地図上の所定範囲は、前記地図の中心を基準とする所定の大きさの範囲である、
請求項7に記載のプログラム。
【請求項9】
前記ユーザによる前記地図の中心を移動させる操作に伴って、前記操作部に対応する施設の名称が自動的に更新される、
請求項7に記載のプログラム。
【請求項10】
前記地図の中心に近い施設に対応する前記操作部が優先的に表示される、
請求項7に記載のプログラム。
【請求項11】
前記ユーザが過去に訪問した施設に対応する前記操作部が優先的に表示される、
請求項7に記載のプログラム。
【請求項12】
他ユーザの訪問頻度が高い施設に対応する前記操作部が優先的に表示される、
請求項7に記載のプログラム。
【請求項13】
前記コンピュータに、
前記操作部に対する前記ユーザの選択操作を受け付けた場合、選択された前記操作部を前記位置として決定させる、
請求項7に記載のプログラム。
【請求項14】
前記位置は、前記ユーザが移動する際の出発地、目的地、および経由地のいずれかである、
請求項1から6の何れか一項に記載のプログラム。
【請求項15】
地図が示される第1領域と、テキスト入力により位置の指定を行う第2領域とを含む第1画面を表示させるための情報と、
前記第1画面に対してユーザによる所定の操作がなされた場合に、前記地図上での前記位置の選択操作による指定を可能にする第2画面を表示させるための情報と、
を前記ユーザの端末装置に提供する提供部を備える、
情報処理装置。
【請求項16】
コンピュータが、
地図が示される第1領域と、テキスト入力により位置の指定を行う第2領域とを含む第1画面を表示し、
前記第1画面に対してユーザによる所定の操作がなされた場合に、前記地図上での前記位置の選択操作による指定を可能にする第2画面を表示する、
情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム、情報処理装置、および情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ユーザにより入力された出発地および目的地に応じて、ルート案内や、交通機関の乗り換え案内を提供するサービスが知られている。このようなサービスに関連して、地図上に目的地の候補を表示させ、ユーザに目的地を選択させる手法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の手法では、目的地となる施設の種別をユーザに指定させた上で、指定された種別に対応する目的地の候補を地図上に表示させ、ユーザに目的地を選択させるという手順が採用されていた。しかしながら、ユーザが地図を確認しながら目的地を設定したい場合や地図上における目的地のおおよその位置を把握できている場合や等においては、複雑な手順を踏むことなく、地図上での簡易な操作で目的地を指定できることが望まれていた。
【0005】
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、地図上における位置の指定を簡易化することが可能なプログラム、情報処理装置、および情報処理方法を提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、コンピュータに、地図が示される第1領域と、テキスト入力により位置の指定を行う第2領域とを含む第1画面を表示させ、前記第1画面に対してユーザによる所定の操作がなされた場合に、前記地図上での前記位置の選択操作による指定を可能にする第2画面を表示させる、プログラムである。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一態様によれば、地図上における位置の指定を簡易化することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】第1の実施形態に係る情報処理システムS1の全体構成の一例を示す図である。
【
図2】第1の実施形態に係る情報処理システムS1の処理の一例を示すシーケンス図である。
【
図3】第1の実施形態に係る端末装置10の表示部16に表示される画面の一例を示す図である。
【
図4】第1の実施形態に係る地図指定画面の一例を示す図である。
【
図5】第2の実施形態に係る情報処理システムS2の全体構成の一例を示す図である。
【
図6】第2の実施形態に係る情報処理システムS2の処理の一例を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して、本発明のプログラム、情報処理装置、および情報処理方法の実施形態について説明する。
【0010】
<第1の実施形態>
[概要]
第1の実施形態のプログラムは、地図上における位置(出発地、経由地、目的地等)の指定を簡易化することが可能なサービスを実現する。このようなサービスには、例えば、カーナビゲーションシステム(カーナビ)等のルート案内、乗り換え案内、地図検索サービス等が含まれる。
【0011】
[機能構成]
図1は、第1の実施形態に係る情報処理システムS1の全体構成の一例を示す図である。情報処理システムS1は、例えば、1以上の端末装置10と、情報処理装置100とを備える。端末装置10と情報処理装置100とは、ネットワークNWを介して接続されている。ネットワークNWは、例えば、インターネット、WAN(Wide Area Network)やLAN(Local Area Network)、プロバイダ装置、無線基地局、専用回線等のうち一部または全部を含む。
【0012】
[端末装置]
端末装置10は、スマートフォン等の携帯電話、タブレット端末、パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistant)等のコンピュータ装置である。端末装置10は、端末装置10の記憶装置に記憶されたアプリケーションプログラム(地図アプリAP)が実行されることで後述する各種処理を実行する。地図アプリAPは、地図上における位置(出発地、経由地、目的地等)の指定を可能にする。地図アプリAPは、端末装置10の販売時にインストールされているアプリであってもよいし、ユーザが端末装置10を購入後にアプリストアなどからインストールしたものであってもよい。地図アプリAPは、「プログラム」の一例である。
【0013】
端末装置10は、例えば、通信部12と、入力インターフェース14と、表示部16と、測位部18と、制御部20と、記憶部30とを備える。通信部12は、ネットワークNWに接続された無線基地局と無線通信を行う無線通信モジュールである。入力インターフェース14は、ユーザからの操作指示を受け付ける装置である。表示部16は、液晶表示装置等の表示装置である。尚、入力インターフェース14および表示部16は、タッチパネルディスプレイとして一体的に構成されてもよい。
【0014】
測位部18は、例えば、GPS(Global Positioning System)受信機である。測位部18は、衛星から受信した電波に基づく測位を行って、端末装置10の位置(すなわちユーザの位置)を特定する。例えば、測位部18は、緯度情報と経度情報との組合せを、端末装置10の位置を示す位置情報として出力する。また、端末装置10は、通信部12が通信可能な無線基地局の位置から端末装置10の位置を推定してもよい。
【0015】
制御部20は、端末装置10の動作を制御する。制御部20は、例えば、取得部21と、抽出部23と、設定部25と、表示制御部27とを備える。制御部20の各構成要素は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)等のプロセッサ(あるいはプロセッサ回路)が、記憶部30に記憶された地図アプリ(プログラム)を実行することにより実現される。また、制御部20の構成要素のうち一部または全部は、例えば、LSI(Large Scale Integration)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)等のハードウェア(回路部:circuitry)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。
【0016】
取得部21は、通信部12を介して、情報処理装置100から地図情報を取得し、記憶部30に地図情報D1として記憶させる。地図情報D1は、例えば、地域が限定された地図情報である。地図情報D1は、電子地図における位置を定めるための情報であり、道路、地形、各種施設、各種店舗の位置の情報を含む。
【0017】
抽出部23は、地図情報D1から、位置(出発地、経由地、目的地等)の候補となる施設を抽出する。例えば、抽出部23は、表示部16に表示されたアプリページ上の地図の中心位置から所定範囲内に位置する施設を、候補として抽出する。抽出部23の処理の詳細については後述する。
【0018】
設定部25は、表示部16に表示されたアプリページに対するユーザの操作に基づいて、各位置を設定する。例えば、設定部25は、抽出部23により抽出されて表示部16に表示された候補である施設のうち、ユーザが選択した施設を各位置として設定する。設定部25の処理の詳細については後述する。
【0019】
表示制御部27は、表示部16を制御して、各種情報を表示部16に表示させる。
【0020】
記憶部30は、例えば、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、SDカード、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disc Drive)、レジスタ等によって実現される。記憶部30は、例えば、地図アプリAP、地図情報D1等を記憶する。
【0021】
[情報処理装置]
情報処理装置100は、インターネット上において、地図アプリAPが起動された端末装置10と通信を行って、各種情報の受け渡しを行うアプリケーションサーバ装置である。
【0022】
情報処理装置100は、例えば、通信部110と、制御部120と、記憶部130とを備える。通信部110は、例えば、NIC等の通信インターフェースを含む。通信部110は、ネットワークNWを介して、端末装置10と通信する。
【0023】
制御部120は、情報処理装置100の動作を制御する。制御部120は、例えば、取得部121と、提供部123とを備える。
【0024】
取得部121は、通信部110を介して、端末装置10から、地域の指定を含む地図情報の要求を取得する。また、取得部121は、通信部110を介して、端末装置10により設定された各位置の情報を取得し、記憶部130に設定情報D20として記憶させる。
【0025】
提供部123は、取得部121により取得された地図情報の要求に応じて、指定された地域の地図情報を記憶部130に記憶された地図情報D10から読み出し、通信部110を介して、端末装置10に提供する。
【0026】
制御部120の各構成要素は、例えば、CPUやGPU等のプロセッサ(あるいはプロセッサ回路)が、記憶部130に記憶されたプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現される。また、制御部120の構成要素のうち一部または全部は、例えば、は、LSI、ASIC、FPGA等のハードウェア(回路部:circuitry)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。また、プロセッサにより参照されるプログラムは、予め記憶部130に格納されていてもよいし、DVDやCD-ROMなどの着脱可能な記憶媒体に格納されており、記憶媒体が情報処理装置100のドライブ装置に装着されることで記憶媒体から記憶部130にインストールされてもよい。
【0027】
記憶部130は、例えば、ROM、フラッシュメモリ、SDカード、RAM、HDD、レジスタ等によって実現される。また、記憶部130は、部分的に、或いは全部がNAS(Network Attached Storage)や外部ストレージサーバ装置等であってもよい。記憶部130は、例えば、地図情報D10、設定情報D20等を記憶する。地図情報D10は、電子地図における位置を定めるための情報であり、道路、地形、各種施設、各種店舗の位置の情報を含む。地図情報D10は、端末装置10に記憶された地図情報D1よりも広範囲な地図の情報を含んでいる。
【0028】
[処理フロー]
以下、情報処理システムS1の処理について説明する。
図2は、第1の実施形態に係る情報処理システムS1の処理の一例を示すシーケンス図である。
図2のシーケンス図に示す処理は、例えば、ユーザが端末装置10を操作して地図アプリAP(例えば、ルート案内)を起動した場合に開始される。以下においては、位置として「目的地」を設定する場合を例に挙げて説明する。
【0029】
まず、端末装置10の取得部21は、地域の指定を含む地図情報の要求を情報処理装置100に送信する(ステップS101)。地域の指定とは、例えば、測位部18により測位された端末装置10の位置から所定範囲といった、地域を限定するための情報である。或いは、地域の指定は、ユーザにより指定されるものであってもよい。情報処理装置100の提供部123は、この地図情報の要求に応じて、指定された地域の地図情報を記憶部130に記憶された地図情報D10から読み出し、端末装置10に送信する(ステップS103)。
【0030】
次に、端末装置10の表示制御部27は、取得された地図情報に基づいて基準画面を生成し、表示部16に表示させる(ステップS105)。
図3は、第1の実施形態に係る端末装置10の表示部16に表示される画面の一例を示す図である。
図3の(A)に示すように、基準画面は、例えば、一部地図領域A1と、表示欄A2とにより構成される。一部地図領域A1は、地図を表示する領域である。この地図は、比較的に狭い地域のものである。この地図は、ユーザに対して、タップすることで地図の表示(地図の拡大)が可能であることを示唆するためのものでもある。表示欄A2は、各種の情報を文字(絵文字を含む)により表示する領域である。表示欄A2には、設定済みの内容(例えば、この例では、出発地は「現在値」に設定されている)が表示される。ユーザは、この基準画面の表示欄A2を操作することで、各位置(出発地、経由地、目的地)をテキスト入力により設定することが可能である。
【0031】
図3の(A)基準画面における表示欄A2の出発地および目的地のテキスト入力欄がタップされた場合、表示制御部27は、表示部16にテキスト入力画面を表示させる。例えば、(A)基準画面における表示欄A2の目的地のテキスト入力欄A2-1がタップされた場合、(B)テキスト入力画面が表示される。この(B)テキスト入力画面では、目的地を手動でテキスト入力することが可能である。
【0032】
図3の(A)基準画面に対して所定の操作が行われることで、表示部16の表示内容が、(A)基準画面から(C)地図指定画面に遷移する。所定の操作には、例えば、一部地図領域A1に対するタップ操作、表示欄A2にタッチし画面下方向にスライドさせる操作(引き下げ操作)等が含まれる。このような、所定の操作が入力インターフェース14により受け付けられた場合(ステップS107)、抽出部23は、記憶部30に記憶された地図情報D1から、位置(目的地)の候補となる施設(以下「候補施設」)を抽出し(ステップS109)、表示制御部27は、地図情報D1と、抽出された候補施設とに基づいて地図指定画面を生成し、表示部16に表示させる(ステップS111)。
【0033】
図4は、第1の実施形態に係る地図指定画面の一例を示す図である。抽出部23は、表示部16に表示される地図の中心位置CPを基準として、所定範囲R内に位置する施設を候補施設として抽出する。
図4の(C1:地図指定画面(第1状態))に示す例では、施設Aと、施設Bとの2つの施設が候補施設として抽出されて、選択可能なボタンとして候補施設領域A4に表示されている。ここで、施設Aと、施設Bとでは、施設Aの方が中心位置CPに近い。このため、抽出部23により施設A、施設Bの順に優先順位が付けられ、施設Aが優先的(画面左側の選択しやすい位置)に表示されている。
【0034】
次に、この地図指定画面において、ユーザが地図を移動させることを意図した所定の操作(スライド操作またはタップ操作)が入力インターフェース14により受け付けられた場合(ステップS113)、地図指定画面を更新するための処理が行われる。所定の操作には、地図にタッチし画面を任意方向にスライドさせる操作(スライド操作)、地図の任意の位置に対するタップ操作が含まれる。地図指定画面の更新のためにさらなる地図情報が必要となった場合には、取得部21は、地域の指定を含む地図情報の要求を情報処理装置100に送信し(ステップS115)、情報処理装置100の提供部123は、この地図情報の要求に応じて、指定された地域の地図情報を記憶部130に記憶された地図情報D10から読み出し、端末装置10に送信する(ステップS117)。端末装置10の取得部21は、新たに受信した地図情報を記憶部30の地図情報D1に追加する。
【0035】
図4に示す例では、(C1)地図指定画面(第1状態)において左方向へのスライド操作が行われた結果、画面の中心位置が(C2)地図指定画面(第2状態)におけるCP’に更新される。この結果、抽出部23は、記憶部30に記憶された地図情報D1から、ユーザ操作に基づいて更新された中心位置CP’を基準として、所定範囲R内に位置する施設を候補施設として抽出する(ステップS119)。この例では、施設Aと、施設Cとの2つの施設が候補施設として抽出される。ここで、施設Aと、施設Cとでは、施設Cの方が中心位置CP’に近い。このため、抽出部23により施設C、施設Aの順に優先順位が付けられる。表示制御部27は、地図情報D1と、新たに抽出された候補施設とに基づいて地図指定画面を生成し、表示部16に表示させる(ステップS121)。ここで、候補施設領域A4において、施設Cが優先的(画面左側の選択しやすい位置)に表示されている。
【0036】
基準画面は、「第1画面」の一例である。一部地図領域A1は、「第1領域」の一例である。表示欄A2は、「第2領域」の一例である。地図指定画面は、「第2画面」の一例である。すなわち、地図アプリAP(プログラム)は、コンピュータに、地図が示される第1領域と、テキスト入力により位置の指定を行う第2領域とを含む第1画面を表示させ、第1画面に対してユーザによる所定の操作がなされた場合に、地図上での位置の選択操作による指定を可能にする第2画面を表示させる。
【0037】
すなわち、基準画面(第1画面)に対して所定の操作所定の操作は、第1画面に含まれる第2領域を無効化する操作である。また、所定の操作は、第1画面に含まれる第2領域の大きさを縮小させる操作である。また、所定の操作は、第1画面に含まれる第2領域を引き下げる操作である。また、所定の操作は、第1画面に含まれる第1領域を選択する操作である。また、所定の操作は、第1画面に含まれる第1領域をタップする操作である。
【0038】
すなわち、地図アプリAP(プログラム)は、コンピュータに、第2画面上に、地図上の所定範囲に位置する少なくとも1つの施設の名称を示す操作部(候補施設のボタン)を選択可能に表示させる。地図上の所定範囲は、地図の中心を基準とする所定の大きさの範囲である。また、ユーザによる地図の中心を移動させる操作に伴って、操作部に対応する施設の名称が自動的に更新される。
【0039】
尚、上記においては、中心位置からの距離に応じて候補施設の優先順位を決定する例を示したが、これに加えて或いは代えて、ユーザの過去の移動履歴に基づいて、優先順位を決定するようにしてもよい。例えば、同一ユーザが過去に訪れたことがある施設を優先するようにしてもよい。或いは、他ユーザの訪問頻度が高い施設(頻繁に訪れられている施設)を優先するようにしてもよい。
【0040】
すなわち、地図の中心に近い施設に対応する操作部が優先的に表示される。また、ユーザが過去に訪問した施設に対応する操作部が優先的に表示される。また、他ユーザの訪問頻度が高い施設に対応する操作部が優先的に表示される。
【0041】
次に、この(C2)地図指定画面(第2状態)において、ユーザが位置(目的地)の設定対象とする施設を選択および設定する操作が入力インターフェース14により受け付けられた場合(例えば、候補施設領域A4において「施設C」がタップされ、「目的地に設定」ボタンB1が押下された場合)(ステップS123)、設定部25は、位置(目的地)の設定を行う(ステップS125)。
【0042】
すなわち、地図アプリAP(プログラム)は、コンピュータに、操作部に対するユーザの選択操作を受け付けた場合、選択された操作部を位置として決定させる。この位置は、ユーザが移動する際の出発地、目的地、および経由地のいずれかである。
【0043】
上記においては、「目的地」の設定を行う場合を例に挙げて説明したが、「出発地」および「経由地」についても同様な手順で設定することが可能である。例えば、
図3に示す(A)基準画面の表示欄A2において出発地のテキスト入力欄を選択した状態(タップした後に)、所定の操作(スライド操作等)を行うことで、出発地を設定することが可能である。また、
図3に示す(A)基準画面の表示欄A2において「経由地」のボタンを押下することで、経由地用の基準画面が表示され(不図示)、所定の操作(スライド操作等)を行うことで、経由地を設定することが可能である。
【0044】
上記のように位置(目的地)の設定が完了した後、各種サービス(例えば、ルート案内)の処理が実行される(ステップS127)。以上により、本フローチャートの処理が完了する。
【0045】
以上において説明した第1の実施形態によれば、地図上における位置の指定を簡易化することが可能である。ユーザは、地図指定画面において自動的に表示される候補施設の中から、所望の施設を選択操作により指定することが可能となる。
【0046】
<第2の実施形態>
[概要]
以下、第2の実施形態について説明する。第1の実施形態では、候補施設の抽出等の処理を端末装置10で起動するアプリケーションプログラム(地図アプリAP)で行う場合を例に挙げて説明した。一方、第2の実施形態では、候補施設の抽出等の処理を情報処理装置100(サーバ側)で行う点が第1の実施形態と異なる。以下、第1の実施形態との相違点を中心として、第2の実施形態の情報処理システムについて説明する。
【0047】
[機能構成]
図5は、第2の実施形態に係る情報処理システムS2の全体構成の一例を示す図である。情報処理システムS2は、例えば、1以上の端末装置10-2と、情報処理装置100-2とを備える。端末装置10-2と情報処理装置100-2とは、ネットワークNWを介して接続されている。
【0048】
[端末装置]
端末装置10-2は、ユーザから所定の操作を受け付けると、予めインストールされたアプリケーション(地図アプリAP)またはブラウザを介して情報処理装置100-2と通信を行う。
【0049】
端末装置10-2の制御部20-2は、例えば、取得部21と、表示制御部27とを備える。取得部21は、通信部12を介して、情報処理装置100-2から、アプリケーションまたはブラウザ上で表示或いは再生するデータを取得する。表示制御部27は、取得部21により取得されたデータを用いてアプリページまたはウェブページを生成し、表示部16に表示させる。
【0050】
[情報処理装置]
情報処理装置100-2は、インターネット上において、地図アプリAPが起動された端末装置10-2と通信を行って、各種情報の受け渡しを行うアプリケーションサーバ装置である。或いは、情報処理装置100-2は、インターネット上において、ブラウザが起動された端末装置10-2と通信を行って、ウェブページを提供するウェブサーバ装置である。
【0051】
情報処理装置100の制御部120-2は、例えば、取得部121と、提供部123と、抽出部125と、設定部127とを備える。
【0052】
取得部121は、端末装置10-2から、各種情報の要求、端末装置10-2の表示部16に対してユーザが行った操作情報等を取得する。また、取得部121は、通信部110を介して、端末装置10により設定された各位置(出発地、経由地、目的地等)の情報を取得し、記憶部130に設定情報D20として記憶させる。提供部123は、端末装置10-2からの要求に応じて、端末装置10-2に各種情報を提供する。
【0053】
抽出部125の機能は、第1の実施形態における端末装置10の抽出部23の機能と同等である。抽出部125は、地図情報D10から、各位置の候補施設を抽出する。例えば、抽出部23は、端末装置10-2の表示部16に表示された地図の中心位置から所定範囲内に位置する施設を、候補として抽出する。
【0054】
設定部127の機能は、第1の実施形態における端末装置10の設定部25の機能と同等である。設定部127は、端末装置10-2の表示部16に表示されたページに対するユーザの操作に基づいて、各位置を設定する。例えば、設定部127は、抽出部125により抽出されて表示部16に表示された各位置の候補施設のうち、ユーザが指定した施設を各位置として設定する。
【0055】
[処理フロー]
以下、情報処理システムS2の処理について説明する。
図6は、第2の実施形態に係る情報処理システムS2の処理の一例を示すシーケンス図である。
図6のシーケンス図に示す処理は、例えば、ユーザが端末装置10-2を操作して地図アプリAP(例えば、ルート案内)を起動した場合や、ブラウザを起動してルート案内を行うウェブページにアクセスした場合に開始される。
【0056】
まず、端末装置10-2の取得部21は、地域の指定を含む基準画面の要求を情報処理装置100-2に送信する(ステップS201)。地域の指定とは、例えば、測位部18により測位された端末装置10-2の位置から所定範囲といった、地域を限定するための情報である。或いは、地域の指定は、ユーザにより指定されるものであってもよい。情報処理装置100-2の提供部123は、この基準画面の要求に応じて、指定された地域の地図情報を記憶部130に記憶された地図情報D10から読み出し、基準画面を生成して端末装置10-2に送信する(ステップS203)。
【0057】
次に、端末装置10-2の表示制御部27は、取得された基準画面を、表示部16に表示させる(ステップS205)。
【0058】
図3の(A)基準画面に対して所定の操作(引き下げ操作またはタップ操作)が入力インターフェース14により受け付けられた場合(ステップS207)、取得部21は、操作情報とともに、地図指定画面の要求を情報処理装置100-2に送信する(ステップS209)。
【0059】
情報処理装置100-2の抽出部125は、記憶部130に記憶された地図情報D10から、位置(目的地)の候補となる候補施設を抽出する(ステップS211)。提供部123は、地図情報D10と、抽出された候補施設とに基づいて地図指定画面を生成して端末装置10-2に送信する(ステップS213)。
【0060】
すなわち、情報処理装置100-2は、地図が示される第1領域と、テキスト入力により位置の指定を行う第2領域とを含む第1画面(基準画面)を表示させるための情報と、第1画面に対してユーザによる所定の操作がなされた場合に、地図上での位置の選択操作による指定を可能にする第2画面(地図指定画面)を表示させるための情報と、をユーザの端末装置10に提供する提供部123を備える。
【0061】
端末装置10-2の表示制御部27は、取得した地図指定画面を、表示部16に表示させる(ステップS215)。
【0062】
次に、地図指定画面において、ユーザが地図を移動させることを意図した所定の操作(スライド操作またはタップ操作)が入力インターフェース14により受け付けられた場合(ステップS217)、取得部21は、操作情報とともに、地図指定画面の更新要求を情報処理装置100-2に送信する(ステップS219)。
【0063】
情報処理装置100-2の抽出部125は、ユーザ操作に基づいて更新された中心位置を基準として、記憶部130に記憶された地図情報D10から、各位置(目的地)の候補となる候補施設を抽出する(ステップS221)。提供部123は、地図情報D10と、抽出された候補施設とに基づいて地図指定画面を更新して端末装置10-2に送信する(ステップS223)。
【0064】
端末装置10-2の表示制御部27は、更新された地図指定画面を、表示部16に表示させる(ステップS225)。次に、更新された地図指定画面において、ユーザが各地点の設定対象とする施設を選択および設定する操作が入力インターフェース14により受け付けられた場合(ステップS227)、取得部21は、操作情報を情報処理装置100-2に送信する(ステップS229)。
【0065】
情報処理装置100-2の設定部127は、位置(目的地)の設定を行う(ステップS231)。上記のように位置(目的地)の設定が完了した後、提供部123は、各種サービス(例えば、ルート案内)の処理を実行する(ステップS233)。以上により、本フローチャートの処理が完了する。
【0066】
以上において説明した第2の実施形態によれば、地図上における位置の指定を簡易化することが可能である。ユーザは、地図指定画面において自動的に表示される候補施設の中から、所望の施設を選択操作により指定することが可能となる。
【0067】
以上において説明したいくつかの実施形態によれば、コンピュータに、地図が示される第1領域と、テキスト入力により位置の指定を行う第2領域とを含む第1画面(基準画面)を表示させ、第1画面に対してユーザによる所定の操作がなされた場合に、地図上での位置の選択操作による指定を可能にする第2画面(地図指定画面)を表示させることで、地図上における位置の指定を簡易化することが可能となる。
【0068】
尚、上記において説明した地図アプリAPおよび情報処理装置100の各々の機能の一部は、互いに入れ替わって実現されてもよいし、両方に備えられるようにしてもよい。この場合、地図アプリAPおよび情報処理装置100の組み合わせが、「情報処理装置」の一例となる。
【0069】
以上、本発明を実施するための形態について実施形態を用いて説明したが、本発明はこうした実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。
【符号の説明】
【0070】
10,10-2…端末装置
12…通信部
14…入力インターフェース
16…表示部
18…測位部
20…制御部
21…取得部
23…抽出部
25…設定部
27…表示制御部
100,100-2…情報処理装置
110…通信部
120…制御部
121…取得部
123…提供部
125…抽出部
127…設定部
130…記憶部
NW…ネットワーク
【手続補正書】
【提出日】2023-09-04
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータに、
地図が示される第1領域と、テキスト入力により位置の指定を行う第2領域とを含む第1画面を表示させ、
前記第1画面に対してユーザによる所定の操作がなされた場合に、前記地図上での前記位置の選択操作による指定を可能にする第2画面を表示させ、
前記所定の操作は、前記第1画面に含まれる前記第2領域の大きさを縮小させる操作である、
プログラム。
【請求項2】
前記所定の操作は、前記第1画面に含まれる前記第2領域を無効化する操作である、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記所定の操作は、前記第1画面に含まれる前記第2領域を引き下げる操作である、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項4】
前記所定の操作は、前記第1画面に含まれる前記第1領域を選択する操作である、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項5】
前記所定の操作は、前記第1画面に含まれる前記第1領域をタップする操作である、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項6】
前記コンピュータに、
前記第2画面上に、前記地図上の所定範囲に位置する少なくとも1つの施設の名称を示す操作部を選択可能に表示させる、
請求項1から5の何れか一項に記載のプログラム。
【請求項7】
前記地図上の所定範囲は、前記地図の中心を基準とする所定の大きさの範囲である、
請求項6に記載のプログラム。
【請求項8】
前記ユーザによる前記地図の中心を移動させる操作に伴って、前記操作部に対応する施設の名称が自動的に更新される、
請求項6に記載のプログラム。
【請求項9】
前記地図の中心に近い施設に対応する前記操作部が優先的に表示される、
請求項6に記載のプログラム。
【請求項10】
前記ユーザが過去に訪問した施設に対応する前記操作部が優先的に表示される、
請求項6に記載のプログラム。
【請求項11】
他ユーザの訪問頻度が高い施設に対応する前記操作部が優先的に表示される、
請求項6に記載のプログラム。
【請求項12】
前記コンピュータに、
前記操作部に対する前記ユーザの選択操作を受け付けた場合、選択された前記操作部を前記位置として決定させる、
請求項6に記載のプログラム。
【請求項13】
前記位置は、前記ユーザが移動する際の出発地、目的地、および経由地のいずれかである、
請求項1から5の何れか一項に記載のプログラム。
【請求項14】
地図が示される第1領域と、テキスト入力により位置の指定を行う第2領域とを含む第1画面を表示させるための情報と、
前記第1画面に対してユーザによる所定の操作がなされた場合に、前記地図上での前記位置の選択操作による指定を可能にする第2画面を表示させるための情報と、
を前記ユーザの端末装置に提供する提供部を備え、
前記所定の操作は、前記第1画面に含まれる前記第2領域の大きさを縮小させる操作である、
情報処理装置。
【請求項15】
コンピュータが、
地図が示される第1領域と、テキスト入力により位置の指定を行う第2領域とを含む第1画面を表示し、
前記第1画面に対してユーザによる所定の操作がなされた場合に、前記地図上での前記位置の選択操作による指定を可能にする第2画面を表示し、
前記所定の操作は、前記第1画面に含まれる前記第2領域の大きさを縮小させる操作である、
情報処理方法。