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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024040642
(43)【公開日】2024-03-26
(54)【発明の名称】組立式サウナ用テント
(51)【国際特許分類】
   A61H 33/06 20060101AFI20240318BHJP
   A61H 33/10 20060101ALI20240318BHJP
   E04H 15/12 20060101ALI20240318BHJP
   E04H 15/32 20060101ALI20240318BHJP
【FI】
A61H33/06 J
A61H33/10 K
E04H15/12
E04H15/32 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022145114
(22)【出願日】2022-09-13
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り (イ) 公開開始日 :令和4年3月8日 公開場所 :時ノ寿の森クラブ(静岡県掛川市倉真7021) TAKI駐車場(静岡県浜松市天竜区上野1494) コハラ呉服町ビル1F(静岡県静岡市葵区呉服町2丁目8-5) いいとこ広場(静岡県掛川市大和田485) 大野路ファミリーキャンプ場(静岡県裾野市須山2934-2) つま恋リゾート彩の郷(静岡県掛川市満水2000) 宇久須キャンプ場(静岡県賀茂郡西伊豆町宇久須2102-13) 新川モール(静岡県浜松市中区田町230-28) (ロ) 公開開始日 :令和4年4月25日 公開場所 :NAGAI DESIGN株式会社(静岡県袋井市愛野1344-3) よつばの杜(静岡県浜松市天竜区水窪町奥領家4192-2) ヴィラ阿多古(静岡県浜松市天竜区石神1458) エイケン工業株式会社(静岡県御前崎市門屋1370番地) 株式会社Re・lation(静岡県浜松市西区和地町6316) 御前崎市ロングビーチ(静岡県御前崎市御前崎) (ハ)ウェブサイト掲載開始日:令和4年5月15日 ウェブサイトアドレス :https://www.instagram.com/tent_sauna_eiken (ニ) 配布開始日 :令和4年6月17日 配布場所 :エイケン工業株式会社(静岡県御前崎市門屋1370番地)
(71)【出願人】
【識別番号】000102348
【氏名又は名称】エイケン工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100136674
【弁理士】
【氏名又は名称】居藤 洋之
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 大成
【テーマコード(参考)】
2E141
4C094
【Fターム(参考)】
2E141AA08
2E141BB01
2E141CC04
2E141DD02
2E141EE03
2E141EE15
2E141GG01
2E141GG03
2E141GG06
2E141GG08
4C094AA01
4C094BA03
4C094BA06
4C094BA12
4C094BA18
4C094DD08
4C094EE02
4C094GG04
(57)【要約】      (修正有)
【課題】テント内から外に出る際に肌に触れ難い組立式サウナ用テントを提供する。
【解決手段】組立式サウナ用テント100は、テント本体101と暖房装置とを備えている。テント本体101は、設置面G上に閉じられた空間を形成する本体フレームがシート状の覆い体110で覆われて小屋状に形成されている。テント本体101の表壁面111には、使用者が出入りするための出入り口112が形成されている。出入り口112は、表壁面111の上下方向に沿って線状に延びて表壁面111を左右に分断する切れ目を形成する第1分断線113と、第1分断線113の下端部113bに対して水平方向に沿って線状に延びて表壁面111を上下に分断する切れ目を形成する第2分断線114を備える。第1分断線113は、上端部113aと下端部113bとを最短で結ぶ鉛直線状の仮想直線L1に対して図示左側に張り出して形成されている。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
地面または床面などの設置面上に閉じられた空間を形成するテント本体と、
前記テント本体内に設置されて同テント本体内の室温を上昇させる暖房装置と、
前記テント本体の壁面に形成されて同テント本体内に対して人が出入りするための出入り口とを備え、
前記出入り口は、
前記壁面の上下方向に沿って線状に延びて同壁面を左右に分断する切れ目を形成する第1分断線と、
前記第1分断線を開閉自在に閉じる閉じ具とを備え、
前記第1分断線は、
同第1分断線における上端部と下端部とを最短で結ぶ仮想直線が鉛直線の場合には同仮想直線に対して左右方向のうちの一方側に張り出して形成されており、前記仮想直線が鉛直方向に対して傾斜した傾斜線の場合には同仮想直線に対して上側に張り出して形成されていることを特徴とする組立式サウナ用テント。
【請求項2】
請求項1に記載した組立式サウナ用テントにおいて、
前記第1分断線は、
前記下端部が前記上端部の真下方向に位置して前記仮想直線が鉛直方向に延びていることを特徴とする組立式サウナ用テント。
【請求項3】
請求項2に記載した組立式サウナ用テントにおいて、
前記第1分断線は、
前記下端部を起点として前記張り出す部分側に向かって上方に傾斜して延びていることを特徴とする組立式サウナ用テント。
【請求項4】
請求項1に記載した組立式サウナ用テントにおいて、
前記出入り口は、
前記第1分断線における前記下端部に対して前記第1分断線とは反対側に水平方向に沿って線状に延びて前記壁面を上下に分断する切れ目を形成する第2分断線を備えることを特徴とする組立式サウナ用テント。
【請求項5】
請求項1に記載した組立式サウナ用テントにおいて、
前記第1分断線は、
前記上端部と前記下端部とを結ぶ円弧で構成されていることを特徴とする組立式サウナ用テント。
【請求項6】
請求項1に記載した組立式サウナ用テントにおいて、
前記壁面は、鉛直方向に形成されていることを特徴とする組立式サウナ用テント。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サウナを愉しむための組立式サウナ用テントに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、キャンプ場、河原または湖畔などの屋外で可搬型のテントを組み立てて、このテントの中を高温多湿環境にすることでサウナを愉しむことが行われている。
例えば、下記非特許文献1には、出入り口が上下方向に一直線上に延びる線ファスナで構成された組立式サウナ用テントが開示されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】株式会社サウナキャンプウェブサイト[令和4年9月10日検索],インターネット <URL:https://saunacamp.net/>
【0004】
しかしながら、上記非特許文献1に開示されたサウナ用テントにおいては、出入り口が上下方向に一直線状に形成されているのみであるため、テント内から外に出る際に肌にかいた汗がテントの内側面に付着し易く蒸されたテント内において臭いの原因になるとともに、テントの内側面が体に触れた際に内側面に付着している水滴または汗(自分または他人の汗)が肌に付着して不快感を覚えることがあるという問題がある。
【発明の概要】
【0005】
本発明は上記問題に対処するためなされたもので、その目的は、テント内から外に出る際に肌に触れ難い組立式サウナ用テントを提供することにある。
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の特徴は、地面または床面などの設置面上に閉じられた空間を形成するテント本体と、テント本体内に設置されて同テント本体内の室温を上昇させる暖房装置と、テント本体の壁面に形成されて同テント本体内に対して人が出入りするための出入り口とを備え、出入り口は、壁面の上下方向に沿って線状に延びて同壁面を左右に分断する切れ目を形成する第1分断線と、第1分断線を開閉自在に閉じる閉じ具とを備え、第1分断線は、同第1分断線における上端部と下端部とを最短で結ぶ仮想直線が鉛直線の場合には同仮想直線に対して左右方向のうちの一方側に張り出して形成されており、前記仮想直線が鉛直方向に対して傾斜した傾斜線の場合には同仮想直線に対して上側に張り出して形成されていることにある。
【0007】
これによれば、組立式サウナ用テントは、第1分断線の上端部と下端部とを最短で結ぶ仮想直線が鉛直線の場合には第1分断線が仮想直線に対して左右方向のうちの一方側に張り出して形成されており、仮想直線が鉛直方向に対して傾斜した傾斜線の場合には第1分断線が仮想直線に対して上側に張り出して形成されている。これにより、組立式サウナ用テントは、第1分断線を開口することで壁面における第1分断線によって分断された左右のシートのうちの一方が重力で下方に垂れることで出入り口が自然に開口状態となる。このため、組立式サウナ用テントは、使用者がテント本体内から外に出る際にテント本体の壁面を構成するシートが肌に触れ難くなり、このシートへの汗の付着または身体への水滴または汗の付着を抑制することができる。
【0008】
また、本発明の他の特徴は、前記組立式サウナ用テントにおいて、第1分断線は、下端部が上端部の真下方向に位置して仮想直線が鉛直方向に延びていることにある。
【0009】
これによれば、組立式サウナ用テントは、第1分断線の下端部が上端部の真下方向に位置して仮想直線が鉛直方向に延びているため、出入り口が鉛直方向に沿って開口することで使用者の出入りが容易となる。
【0010】
また、本発明の他の特徴は、前記組立式サウナ用テントにおいて、第1分断線は、下端部を起点として前記張り出す部分側に向かって上方に傾斜して延びていることにある。
【0011】
これによれば、組立式サウナ用テントは、第1分断線が下端部を起点として前記張り出す部分側に向かって水平方向ではなく上方に傾斜して延びているため、出入り口の使用者の出入りを可能としながら開口面積の増加を抑えてテント本体内に外気または異物の侵入を抑えることができる。
【0012】
また、本発明の他の特徴は、前記組立式サウナ用テントにおいて、出入り口は、第1分断線における下端部に対して第1分断線とは反対側に水平方向に沿って線状に延びて壁面を上下に分断する切れ目を形成する第2分断線を備えることにある。
【0013】
これによれば、組立式サウナ用テントは、第1分断線における下端部に対して第1分断線とは反対側に水平方向に沿って線状に延びて壁面を上下に分断する切れ目を形成する第2分断線を備えているため、第2分断線に対して上方の壁面が下垂した垂れた状態となることで出入り口の一部を塞ぐ。これにより、組立式サウナ用テントは、出入り口を開口しても第2分断線の上方を壁面が垂れた状態で覆っているため、テント内の空気または蒸気の外部への漏出を抑えることができるとともに、垂れた部分を手などの身体の一部で容易に押し退けたり捲ったりして出入り口の開口面積を容易に広げることができる。
【0014】
また、本発明の他の特徴は、前記組立式サウナ用テントにおいて、第1分断線は、上端部と下端部とを結ぶ円弧で構成されていることにある。
【0015】
これによれば、組立式サウナ用テントは、第1分断線が上端部と下端部とを結ぶ円弧で構成されているため、出入り口における人の腰から肩に掛けての胴部付近の開口幅が広くなり、使用者の出入りのし易さを確保しながら開口面積の増加を抑えることができる。また、この組立式サウナ用テントによれば、閉じ具を第1分断線に沿って設けた線ファスナまたはスナップボタンを円滑かつ容易に開くことができる。
【0016】
また、本発明の他の特徴は、前記組立式サウナ用テントにおいて、壁面は、鉛直方向に形成されていることにある。
【0017】
これによれば、組立式サウナ用テントは、壁面が鉛直方向に形成されているため、出入り口を塞いでいたシートが出入り口が開口した際にテント本体の内側に下垂することが防止されるため、シートに付着している水滴、汗または粉塵がテント本体内に零れ落ちることを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明に係る組立式サウナ用テントの外観構成の概略を出入り口側から示す斜視図である。
図2図1に示す組立式サウナ用テントの外観構成の概略を暖房装置出し入れ口側から示す斜視図である。
図3図1に示す組立式サウナ用テントのテント本体を構成する本体フレームの外観構成の概略を示す斜視図である。
図4図1に示す組立式サウナ用テントを表壁面側から見た正面図である。
図5図3に示す本体フレームに覆い体を被せる状態を示す斜視図である。
図6図1に示す組立式サウナ用テントにおける暖房装置出し入れ口を開いて暖房装置をテント本体に対して出し入れする際の様子を示す斜視図である。
図7図4に示す組立式サウナ用テントにおいて出入り口112を第1の形態で開口した状態を示す正面図である。
図8図4に示す組立式サウナ用テントにおいて出入り口112を第2の形態で開口した状態を示す正面図である。
図9図8に示す組立式サウナ用テントにおいて分割片を巻き上げて留め具で留めた状態を示す正面図である。
図10】本発明の変形例に係る組立式サウナ用テントを表壁面側から見た正面図である。
図11】本発明の他の変形例に係る組立式サウナ用テントを表壁面側から見た正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明に係る組立式サウナ用テントの一実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明に係る組立式サウナ用テント100の外観構成の概略を出入り口112側から示す斜視図である。図2は、図1に示す組立式サウナ用テント100の外観構成の概略を暖房装置出し入れ口121側から示す斜視図である。
【0020】
(組立式サウナ用テント100の構成)
この組立式サウナ用テント100は、屋外または屋内などの地面または床などからなる設置面G上に設置されてサウナ室として使用されるものである。この組立式サウナ用テント100は、主として、テント本体101と暖房装置140とをそれぞれ備えて構成されている。
【0021】
テント本体101は、組立式サウナ用テント100において人を収容する閉じられた空間を形成する組立式の構造物であり、主として、本体フレーム102と覆い体110とで構成されている。
【0022】
本体フレーム102は、図3に示すように、テント本体101を支える骨格を構成する部品であり、金属製(例えば、鋼製またはアルミニウム製)の複数の棒体を立体的に組んで構成されている。本実施形態においては、本体フレーム102は、6つの支柱103、6つの下側水平部材104、6つの上側水平部材105、1つの棟部材106および6つの屋根支持部材107をそれぞれ備えて構成されている。
【0023】
支柱103は、設置面Gに起立した姿勢で設けられて本体フレーム102を支える棒状の部品であり、平面視で長方形の四隅および同長方形の長辺における中央部にそれぞれ配置されている。この場合、支柱103は、組立式サウナ用テント100の使用者の身長程度の高さに形成されている。
【0024】
下側水平部材104は、前記した6つの支柱103を一体的に連結するための棒状の部品である。この下側水平部材104は、互いに隣接し合う2つの支柱103間においてこれらの支柱103の設置面Gの近くの下部部分間に連結部材を介して架設された状態で設けられている。
【0025】
上側水平部材105は、前記した6つの支柱103を一体的に連結するための棒状の部品である。この上側水平部材105は、互いに隣接し合う2つの支柱103間においてこれらの支柱103の上部部分間に連結部材を介して架設された状態で設けられている。
【0026】
棟部材106は、組立式サウナ用テント100の最頂上部の棟を構成する棒状の部材である。この棟部材106は、平面視で長方形状に形成された本体フレーム102の短手方向の中央部に長手方向に延びて配置されている。
【0027】
屋根支持部材107は、組立式サウナ用テント100の屋根を構成するための棒状の部品である。この屋根支持部材107は、前記した6つの支柱103の各上端部から前記した棟部材106に向かって上り傾斜の姿勢で設けられている。この場合、屋根支持部材107は、支柱103および棟部材106に対してそれぞれ連結部材を介して連結されている。
【0028】
覆い体110は、組立式サウナ用テント100における壁および屋根をそれぞれ構成する部品であり、樹脂製(例えば、ナイロン製)のシート材で構成されている。本実施形態においては、覆い体110は、表壁面111、裏壁面120、左側壁面123、右側壁面125および屋根面130をそれぞれ備えて構成されている。
【0029】
表壁面111は、組立式サウナ用テント100の出入り口112を有する壁面であり、平面視で長方形状に組まれた本体フレーム102における2つの短手方向のうちの一方の短手方向上に起立した状態で形成されている。表壁面111の下端部には、設置面G側に屈曲して延びて設置面G上に載置される下部延長部111aが形成されている。
【0030】
出入り口112は、テント本体101の内部に対して出入りするための開口部分である。この出入り口112は、図5に示すように、主として、第1分断線113、第2分断線114および閉じ具116a,116bをそれぞれ有して構成されている。
【0031】
第1分断線113は、表壁面111の一部を左右方向に分断する切れ目であり、表壁面111の上下方向に沿って線状に延びて形成されている。より具体的には、第1分断線113は、表壁面111の上部側に位置する第1分断線113における上端部113aとこの上端部113aの真下方向に離隔した位置に位置する下端部113bとの間で正面視で左側に凸状に湾曲した円弧状に形成されている。
【0032】
すなわち、第1分断線113は、上端部113aと下端部113bとを最短距離で結ぶ仮想直線L1が鉛直線で構成されるとともにこの鉛直線からなる仮想直線L1に対して正面視で左側に凸状に湾曲した半円の円周で構成されている。この場合、上端部113aは、一般的な成人の腹部の高さ(概ね90cm)以上の高さに設定される。本実施形態においては、上端部113aは、設置面Gから一般的な成人の肩の高さ(140cm前後))に設定されている。また、下端部113bは、設置面G以上かつ一般的な成人の膝の高さ(概ね40cm)以下の高さに設定される。本実施形態においては、下端部113bは、設置面Gから20cmの高さに設定されている。
【0033】
また、第1分断線113は、仮想直線L1に対して一般的な成人の肩幅以上の幅を確保するように正面視で左側に凸状に張り出して形成されている。本実施形態においては、第1分断線113は、仮想直線L1の中点(上端部113aと下端部113bとの間の中点)を中心とする半径50cmの半円の円周で構成されている。
【0034】
第2分断線114は、表壁面111の一部を上下方向に分断する切れ目であり、表壁面111の左右方向に沿って線状に延びて形成されている。より具体的には、第2分断線114は、第1分断線113における下端部113bから第1分断線113の形成側とは反対側(正面視で右側)に水平方向に直線状に延びて形成されている。この場合、第2分断線114は、一般的な成人の肩幅以上の長さに形成するとよい。本実施形態においては、第2分断線114は、第1分断線113における下端部113bから60cmの長さに形成されている。なお、第1分断線113および第2分断線114の各寸法は、組立式サウナ用テント100の仕様に応じて適宜設定されることは当然である。
【0035】
ここで、表壁面111において、第1分断線113および第2分断線114によって分断されることで表壁面111に対して捲れる部分を分断片111bと称する。この分断片111bは、第1分断線113と第2分断線114と仮想直線L2とで囲まれた部分である。ここで、仮想直線L2は、連続的に繋がる第1分断線113および第2分断線114の両端部である第1分断線113における上端部113aと第2分断線114の端部114aとを最短距離で結んだ直線である。また、端部114aは、第2分断線114において、第1分断線113との接続部分である下端部113bとは反対側の端部である。この分断片111bおよびこの分断片111bに隣接する表壁面111には、留め具115が設けられている。
【0036】
留め具115は、分断片111bを捲った際に表壁面111に固定するための器具であり、互いに着脱自在に嵌合し合う第1嵌合部115aと第2嵌合部115bとで構成されている。第1嵌合部115aは、分断片111bの裏面から延びる紐状体の先端部にスナップボタンを構成する凸状の嵌合片が設けられて構成されている。第2嵌合部115bは、第1嵌合部115aに設けられたスナップボタンの凸状の嵌合片に嵌合する凹状の嵌合片で構成されており、表壁面111における前記仮想直線L2の中央部に隣接する位置に設けられている。
【0037】
閉じ具116a,116bは、出入り口112を第1分断線113および第2分断線114に沿って開閉する器具であり、互いに背中合わせに配置された2つの線ファスナによって構成されている。
【0038】
裏壁面120は、暖房装置出し入れ口121を有する壁面であり、平面視で長方形状に組まれた本体フレーム102における2つの短手方向のうちの他方の短手方向上に起立した状態で形成されている。すなわち、この裏壁面120は、前記した表壁面111に対向して形成されている。この場合、裏壁面120の下端部には、表壁面111と同様に、設置面G側に屈曲して延びて設置面G上に載置される下部延長部120aが形成されている。また、裏壁面120には、暖房装置出し入れ口121のほかに換気口122が形成されている。
【0039】
暖房装置出し入れ口121は、テント本体101の内部に対して暖房装置140を出し入れするとともにテント本体101内の換気を行うための開口部である。この暖房装置出し入れ口121は、裏壁面120の左右方向の中央部における下部延長部120aの下端部から裏壁面120の上端部近くまで一直線に延びて裏壁面120を左右方向に分断する切れ目で構成された分断線121aによって形成される。この場合、分断線121aは、線ファスナによって構成された閉じ具121bによって開閉自在に構成されている。
【0040】
換気口122は、テント本体101内の換気を行うための部分であり、裏壁面120の下部分に正面視で方形状に開口して形成されている。この場合、換気口122は、テント本体101内において暖房装置140が設置される部分の近傍に形成される。また、この換気口122は、網目状のシートで覆われるとともに裏壁面120と同じシート材で換気口122の全体または一部を覆ったり、開放したりすることができるように構成されている。
【0041】
左側壁面123は、テント本体101において表壁面111側から見て左側の側壁を構成する壁面であり、平面視で長方形状に組まれた本体フレーム102における2つの長手方向のうちの一方の長手方向上に起立した状態で形成されている。この場合、左側壁面123の下端部には、表壁面111および裏壁面120と同様に、設置面G側に屈曲して延びて設置面G上に載置される下部延長部123aが形成されている。この左側壁面123には、窓124が形成されている。
【0042】
窓124は、テント本体101内に採光する部分であり、左側壁面123の長手方向に沿って延びる正面視で長方形状の開口部を透明な樹脂製シートで覆って形成されている。この場合、窓124には、左側壁面123と同じシート材で窓124の全体または一部を覆ったり、開放したりすることができるように構成されている。
【0043】
右側壁面125は、テント本体101において表壁面111側から見て右側の側壁を構成する壁面であり、平面視で長方形状に組まれた本体フレーム102における2つの長手方向のうちの他方の長手方向上に起立した状態で形成されている。この場合、右側壁面125の下端部には、表壁面111、裏壁面120および左側壁面123と同様に、設置面G側に屈曲して延びて設置面G上に載置される下部延長部125aが形成されている。そして、これらの下部延長部111a,120a,123a,125aは、互いに隣接する部分が一体的に繋がって形成されている。
【0044】
屋根面130は、テント本体101の屋根を構成する傾斜面であり、平面視で長方形状に組まれた本体フレーム102を上方から覆う長方形状に形成されている。この場合、屋根面130は、棟部材106を境として左側壁面123側および右側壁面125側にそれぞれ下り傾斜する状態で棟部材106上および屋根支持部材107上にそれぞれ載置されている。これにより、テント本体101は、妻切り屋根(山形)に構成されている。
【0045】
この屋根面130には、テント本体101内に配置される暖房装置140の上方に位置する部分に暖房装置140の煙突141が貫通する煙突孔131が形成されている。また、屋根面130の外縁部には、環状のグロメットが嵌め込まれた貫通孔からなる鳩目132が支柱103に対応する位置にそれぞれ形成されている。そして、これらの表壁面111、裏壁面120、左側壁面123、右側壁面125および屋根面130は、各シート片が縫合されて1枚の覆い体110を構成している。
【0046】
暖房装置140は、テント本体101内に配置されてサウナを行うことができる程度までテント本体101内を高温多湿環境にするための加熱装置である。具体的には、暖房装置140は、木材を燃やした熱でサウナストーンを熱するストーブで構成されている。この暖房装置140には、燃料の燃焼によって生じる煙をテント本体101外に排出するための煙突141が垂直方向に起立した姿勢で暖房装置140に対して着脱自在に設けられている。
【0047】
(組立式サウナ用テント100の作動)
次に、このように構成した組立式サウナ用テント100の作動について説明する。まず、使用者は、組立式サウナ用テント100の使用場所となる設置面G上にテント本体101を組み立てる。具体的には、使用者は、本体フレーム102を構成する棒材を用意して本体フレーム102を組み上げる(図3参照)。この場合、使用者は、本体フレーム102の内側に暖房装置140を配置しておく必要がないため、本体フレーム102を作業性良く組み上げることができる。
【0048】
次に、使用者は、図5に示すように、覆い体110を用意して本体フレーム102の外側に掛けて覆う。この場合、使用者は、覆い体110における裏壁面120に形成されている暖房装置出し入れ口121を全開または半開にすることで覆い体110を容易に本体フレーム102に掛けることができる。また、使用者は、覆い体110の内側面に複数設けられている紐(図示せず)を本体フレーム102に結ぶことで覆い体110を本体フレーム102に取り付けることができる。
【0049】
使用者は、覆い体110で本体フレーム102を完全に覆った後、暖房装置出し入れ口121を閉じることでテント本体101を組み立てることができる。すなわち、使用者は、本体フレーム102を覆い体110で覆うことで小屋状のテント本体101を形成することができる。
【0050】
この場合、使用者は、後工程における暖房装置140の搬入を考慮して暖房装置出し入れ口121を開けたままでテント本体101の組み立て作業を終えることもできる。この覆い体110で本体フレーム102を覆う作業においても、使用者は本体フレーム102の内側に暖房装置140を配置しておく必要がないため、覆い体110を作業性良く本体フレーム102に掛けることができる。
【0051】
次に、使用者は、暖房装置140を用意してテント本体101内に設置する。具体的には、使用者は、図6に示すように、テント本体101の覆い体110における暖房装置出し入れ口121の閉じ具121bを上方にスライドさせることで分断線121aを境にして裏壁面120の一部を左右に分断することができる。そして、使用者は、分断線121aの両側の裏壁面120を左右に押し退けて暖房装置出し入れ口121を開口状態にすることで暖房装置140および煙突141をそれぞれテント本体101内に搬入する。
【0052】
次に、使用者は、テント本体101内における暖房装置140の設置位置に暖房装置140を配置した後、煙突141を屋根面130の煙突孔131を貫通した状態で暖房装置140に取り付けて暖房装置140の設置を完了することができる。なお、使用者は、暖房装置140に使用する木材などの燃料およびサウナストーンについても暖房装置出し入れ口121を介してテント本体101内に搬入することができる。そして、使用者は、テント本体101内に暖房装置140および燃料を設置または搬入した場合には、閉じ具121bを下方にスライドさせることで暖房装置出し入れ口121を閉じる。これにより、使用者は、組立式サウナ用テント100をサウナとして使用できる状態にすることができる。
【0053】
次に、使用者は、出入り口112からテント本体101内に入って暖房装置140を操作することでサウナを愉しむことができる。具体的には、使用者は、テント本体101の覆い体110における出入り口112の閉じ具116a,116bを操作することで出入り口112を開口してテント本体101内に入ることができる。この場合、使用者は、出入り口112の開口形態として、主として2つの開口形態がある。
【0054】
まず、出入り口112の第1の開口形態として、使用者は、図7に示すように、閉じ具116aを第1分断線113に沿って下降させて下端部113bに位置させる。これにより、表壁面111には、第1分断線113によって囲まれた部分の分断片111bが下垂することで半円形状の出入り口112が出現する。したがって、使用者は、この半円状に開口した出入り口112を介してテント本体101内に入ることができる。
【0055】
次に、出入り口112の第2の開口形態として、使用者は、図8に示すように、閉じ具116aを第1分断線113に沿って下降させて下端部113bに位置させた後、更に第2分断線114に沿って図示右方向に水平にスライドさせて端部114aに位置させる。すなわち、閉じ具116a,116bは、それぞれ端部114aに位置した状態となる。これにより、表壁面111には、第2分断線114を境にして表壁面111の一部を上下に分断した状態で第1分断線113によって囲まれた部分の分断片111bが下垂することで半円形状の出入り口112が出現する。
【0056】
したがって、使用者は、この半円状に開口した出入り口112を介してテント本体101内に入ることができる。この場合、使用者は、第2分断線114の真上の分断片111bを押し退けてまたは手前に引っ張り上げることで出入り口112の開口面積を拡大してテント本体101内に入ることができる。
【0057】
なお、使用者は、閉じ具116aに代えて閉じ具116bを第2分断線114に沿って図示右方向に水平にスライドさせて下端部113bに位置させた後、更に第1分断線113に沿って上方にスライドさせて上端部113aに位置させる。すなわち、閉じ具116a,116bは、それぞれ上端部113aに位置した状態となる。これによっても、使用者は、表壁面111に第2分断線114を境にして表壁面111の一部を上下に分断した状態で第1分断線113によって囲まれた部分の分断片111bが下垂することで半円形状の出入り口112を出現させることができる。
【0058】
また、これらの場合、使用者は、図9に示すように、分断片111bを巻き上げて留め具115の第1嵌合部115aを第2嵌合部115bに留めることで分断片111bを巻き上げた状態で維持することができる。これにより、使用者は、表壁面111に分断片111bと同じ大きさの形状の出入り口112が出現するため、より出入りが容易となる。
【0059】
次に、使用者は、テント本体101内に入った場合には、暖房装置140を操作して発熱を開始させて発熱状態を安定させた後、閉じ具116a,116bを操作して出入り口112を閉じる。次いで、使用者は、サウナストーンに水を掛けて蒸気を発生させてサウナを愉しむことができる。この場合、テント本体101内の使用者またはテント本体101外の他の使用者は、閉じ具116a,116bを操作して出入り口112を開閉することでテント本体101内に出入りすることができる。
【0060】
また、使用者は、閉じ具116aを上端部113aに位置させた状態で閉じ具116bを下端部113bに位置させることで、第2分断線114のみを開口することができる。これにより、使用者は、出入り口112を線状に開口することでテント本体101内の高温多湿状態を大きく損なうことなく通気性を確保して高温多湿状態を調整することができる。
【0061】
次に、使用者は、サウナを終える場合には暖房装置出し入れ口121および/または出入り口112を開くことでテント本体101内の熱気および蒸気をテント本体101外に排出することができる。これにより、使用者は、暖房装置140および本体フレーム102を早期に冷却できるとともに本体フレーム102および覆い体110の結露を早期に取り除いて乾燥させることができる。
【0062】
次に、使用者は、暖房装置140から煙突141を取り外した後、これらの暖房装置140および煙突141のほか、燃料およびサウナストーンをそれぞれテント本体101内から搬出する。次に、使用者は、覆い体110を本体フレーム102から取り外す。これらの場合においても使用者は、暖房装置出し入れ口121が開口していることで物品の搬出および覆い体110の取り外しの各作業を容易に行うことができる。そして、使用者は、本体フレーム102を解体することで組立式サウナ用テント100を撤去することができる。
【0063】
上記作動説明からも理解できるように、上記実施形態によれば、組立式サウナ用テント100は、第1分断線113の上端部113aと下端部113bとを最短で結ぶ鉛直線状の仮想直線L1に対して第1分断線113が図示左側に張り出して形成されている。これにより、組立式サウナ用テント100は、第1分断線113を開口することで表壁面111における第1分断線113によって分断された左右のシートのうちの図示右側のシートである分断片111bが重力で下方に垂れることで出入り口112が自然に開口状態となる。このため、組立式サウナ用テント100は、使用者がテント本体101内から外に出る際に分断片111bが肌に触れ難くなり、分断片111bへの汗の付着または身体への水滴または汗の付着を抑制することができる。
【0064】
さらに、本発明の実施にあたっては、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。なお、各変形例の説明においては、上記実施形態と同様の部分については同じ符号を付して重複する説明は省略する。
【0065】
例えば、上記実施形態においては、第1分断線113は、この第1分断線113における上端部113aと下端部113bとを最短で結ぶ仮想直線L1が鉛直線となるように構成した。すなわち、第1分断線113は、下端部113bが上端部113aの真下方向に位置するように構成した。しかし、第1分断線113は、例えば、図10に示すように、仮想直線L1が鉛直方向に対して傾斜した傾斜線で構成することもできる。この場合、第1分断線113は、仮想直線L1に対して上側に張り出して形成されているよい。
【0066】
また、上記実施形態においては、第1分断線113は、仮想直線L1に対して図示左側に張り出して形成した。しかし、第1分断線113は、鉛直線状の仮想直線L1に対して図示右側に張り出して形成されていてもよい。この場合、第2分断線114は、第1分断線113が張り出す方向とは反対側の図示左側に延びて形成されるとよい。
【0067】
また、上記実施形態においては、第1分断線113は、下端部113bを起点として図示左側の上方に向かって傾斜して延びて形成した。すなわち、第1分断線113は、下端部113bを起点として図示左側に張り出す部分側に向かって水平方向ではなく上方に傾斜して延びて形成されている。これにより、組立式サウナ用テント100は、出入り口112における使用者の出入りを可能としながら開口面積の増加を抑えてテント本体101内に外気または異物の侵入を抑えることができる。しかし、第1分断線113は、例えば、図11に示すように、下端部113bを起点として図示左側に水平方向に延びた後、上方に延びて形成することもできる。
【0068】
また、上記実施形態においては、出入り口112は、第1分断線113と第2分断線114とで構成した。この場合、第1分断線113は、同第1分断線113における上端部113aと下端部113bとを最短で結ぶ仮想直線L1が鉛直線の場合には同仮想直線L1に対して左右方向のうちの一方側に張り出して形成されており、仮想直線L1が鉛直方向に対して傾斜した傾斜線の場合には同仮想直線L1に対して上側に張り出して形成されているとよい。また、第2分断線114は、第1分断線113における下端部113bに対して第1分断線113とは反対側に水平方向に沿って線状に延びて表壁面111を上下に分断する切れ目を形成するように形成されるとよい。しかし、出入り口112は、図9および図10にそれぞれ示すように、第2分断線114を省略して第1分断線113のみで構成することもできる。
【0069】
また、上記実施形態においては、第1分断線113は、1つの円弧状に形成した。しかし、第1分断線113は、2つ以上の曲線のほか、1つまたは複数の直線で構成することもできる。なお、第2分断線114においても、2つ以上の曲線のほか、1つまたは複数の直線で構成することもできる。
【0070】
また、上記実施形態においては、出入り口112が形成される表壁面111は、設置面Gに対して垂直な鉛直面で構成した。これにより、組立式サウナ用テント100は、表壁面111が鉛直方向に形成されているため、出入り口112を塞いでいた分断片111bが出入り口112が開口した際にテント本体101の内側に下垂することが防止されるため、分断片111bに付着している水滴、汗または粉塵がテント本体101内に零れ落ちることを防止することができる。しかし、出入り口112が形成される表壁面111は、テント本体101に対して内側または外側に傾斜した傾斜面で構成されていてもよい。また、出入り口112は、表壁面111に代えてまたは加えて左側壁面123または右側壁面125に形成することもできる。
【0071】
また、上記実施形態においては、テント本体101は、暖房装置出し入れ口121を備えて構成した。しかし、テント本体101は、暖房装置出し入れ口121を省略して構成することもできる。また、暖房装置出し入れ口121は、左側壁面123または右側壁面125に形成することができる。
【0072】
また、上記実施形態においては、覆い体110は、4つの下部延長部111a,120a,123a,125aを設けて構成した。これにより、テント本体101は、テント本体101内の気密性を向上させることができる。また、テント本体101は、裏壁面120における暖房装置出し入れ口121を開口した際に下部延長部120aが設置面Gに接触していることで暖房装置出し入れ口121が意図せず自然に閉じてしまうことを防止することができる。しかし、覆い体110は、4つの下部延長部111a,120a,123a,125aのうちの一部または全部を省略して構成することもできる。
【0073】
また、上記実施形態においては、暖房装置140は、燃料を燃やして発熱する炉で構成した。しかし、暖房装置140は、テント本体101内の空気を温めることができればよい。したがって、暖房装置140は、例えば、電気ヒータ構成されていてもよい。また、暖房装置140は、テント本体101内をサウナが行える程度に高温多湿にできる仕様に限定されるものではなく、テント本体101内を単に温める仕様で構成されていてもよい。
【0074】
また、上記実施形態においては、テント本体101は、平面視で長方形状に形成した。しかし、テント本体101は、平面視において方形以外の形状、例えば、六角形などの多角形のほか円形(だ円を含む)の各形状で構成することができる。また、テント本体101は、直方体または立方体などの柱状またはボックス型のほか、円錐または角錐などの錐形状に形成することもできる。
【0075】
また、上記実施形態においては、本体フレーム102は、棒状の剛体で構成した。しかし、本体フレーム102は、棒材以外の線材または板状体で構成できるとともに可撓性を有する金属製または樹脂製の棒体、線材、板状体で構成することができる。
【0076】
また、上記実施形態においては、出入り口112は、2つの線ファスナからなる閉じ具116a,116bを備えて構成した。しかし、出入り口112は、少なくとも1つの閉じ具を備えて構成されていればよい。この場合、閉じ具は、線ファスナのほか、面ファスナ、ボタン、スナップボタンまたはホックなどで構成することができる。なお、閉じ具121bについても同様である。
【0077】
また、上記実施形態においては、出入り口112は、スナップボタンで構成された留め具115を備えて構成した。しかし、留め具115は、捲った分断片111bの捲った状態を維持できる器具であればスナップボタン以外の器具、例えば、面ファスナ、ボタンまたは紐などで構成することができる。また、出入り口112は、図11および図12にそれぞれ示すように、留め具115を省略して構成することができる。なお、これらの場合、テント本体101は、上端部113aと端部114aとの間の仮想直線L2上に棒材を配置しておくことでこの棒材に捲った分断片111bを留めることもできる。また、本実施形態においては、上端部113aと端部114aとの間の仮想直線L2上に棒材を配置していないため、留め具115で固定した分断片111bを折ったり曲げたりすることで出入り口112を多少拡大することができる。
【符号の説明】
【0078】
G…設置面、L1…第1分断線における上端部と下端部とを最短で結ぶ仮想直線、L2…第1分断線の上端部と第2分断線の端部とを最短結ぶ仮想直線、
100…組立式サウナ用テント、
101…テント本体、102…本体フレーム、103…支柱、104…下側水平部材、105…上側水平部材、106…棟部材、107…屋根支持部材、
110…覆い体、111…表壁面、111a…下部延長部、111b…分断片、112…出入り口、113…第1分断線、113a…上端部、113b…下端部、114…第2分断線、114a…端部、115…留め具、115a…第1嵌合部、115b…第2嵌合部、116a,116b…閉じ具、
120…裏壁面、120a…下部延長部、121…暖房装置出し入れ口、121a…分断線、121b…閉じ具、122…換気口、123…左側壁面、123a…下部延長部、124…窓、125…右側壁面、125a…下部延長部、
130…屋根面、131…煙突孔、132…鳩目、
140…暖房装置、141…煙突。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11