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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024040665
(43)【公開日】2024-03-26
(54)【発明の名称】薬剤手撒き装置
(51)【国際特許分類】
   A61J 3/00 20060101AFI20240318BHJP
【FI】
A61J3/00 310K
A61J3/00 310E
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022145149
(22)【出願日】2022-09-13
(71)【出願人】
【識別番号】593129342
【氏名又は名称】株式会社タカゾノ
(74)【代理人】
【識別番号】110002734
【氏名又は名称】弁理士法人藤本パートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】松本 智佳子
【テーマコード(参考)】
4C047
【Fターム(参考)】
4C047JJ01
4C047JJ03
4C047JJ10
4C047JJ12
4C047JJ13
4C047JJ25
4C047JJ26
4C047JJ31
4C047KK03
4C047KK25
(57)【要約】
【課題】使い勝手の良い薬剤手撒き装置を提供する。
【解決手段】薬剤を収容可能な収容部12を複数有する収容体11を備え、収容部は上方が開放され、作業者が手作業で上方から薬剤を投入可能に構成される薬剤手撒き装置であって、複数の収容部の各々に対応して設けられる複数の表示部13と、複数の表示部を制御する制御部と、外部からの入力を受け付ける入力部と、を備え、制御部は、入力部に入力された処方に関する処方情報に基づいて、複数の表示部が対応した収容部に投入される薬剤の服用時点毎に色分けして表示する第一態様、及び、複数の表示部が対応した収容部に投入されるべき薬剤の組み合わせを特定する情報のうち少なくとも一つ毎に色分けして表示する第二態様のいずれかで表示するように制御するとともに、作業者の入力部への入力に基づいて、第一態様と第二態様を切り替えるように構成される。
【選択図】図13
【特許請求の範囲】
【請求項1】
薬剤を収容可能な収容部を複数有する収容体を備え、前記収容部は上方が開放され、作業者が手作業で上方から薬剤を投入可能に構成される薬剤手撒き装置であって、
複数の前記収容部の各々に対応して設けられる複数の表示部と、
前記複数の表示部を制御する制御部と、
外部からの入力を受け付ける入力部と、を備え、
前記制御部は、
前記入力部に入力された処方に関する処方情報に基づいて、前記複数の表示部が対応した前記収容部に投入される薬剤の服用時点毎に色分けして表示する第一態様、及び、前記複数の表示部が対応した前記収容部に投入されるべき薬剤の組み合わせを特定する情報のうち少なくとも一つ毎に色分けして表示する第二態様のいずれかで表示するように制御するとともに、
前記作業者の前記入力部への入力に基づいて、前記第一態様と前記第二態様を切り替えるように構成される薬剤手撒き装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記入力部に入力された処方に関する処方情報に基づいて、前記複数の表示部が対応した前記収容部に投入される薬剤の服用時点毎に色分けして表示する第一態様、及び、前記複数の表示部が対応した前記収容部に投入される薬剤の数量毎に色分けして表示する第二態様、のいずれかで表示するように、前記収容部に投入される薬剤の種類毎に制御するとともに、
前記作業者の前記入力部への入力に基づいて、前記第一態様と前記第二態様を切り替えるように構成される請求項1に記載の薬剤手撒き装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記入力部に入力された処方に関する処方情報に基づいて、前記複数の表示部が対応した前記収容部に投入される薬剤の服用時点毎に色分けして表示する第一態様、及び、前記複数の表示部が対応した前記収容部に投入される薬剤の種類及び数量の組み合わせ毎に色分けして表示する第二態様、のいずれかで表示するように、処方毎に制御するとともに、
前記作業者の前記入力部への入力に基づいて、前記第一態様と前記第二態様を切り替えるように構成される請求項1に記載の薬剤手撒き装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記第一態様の表示であるか前記第二態様の表示であるかを前記作業者が識別可能なように前記表示部に表示させるように制御する請求項1乃至3のいずれか1項に記載の薬剤手撒き装置。
【請求項5】
前記複数の表示部は、前記収容部の内壁面に投光する投光部を備え、
前記投光部は、少なくとも白色を含む複数色から選択された色の光を前記内壁面に投光可能であり、
前記制御部は、前記第一態様又は前記第二態様から、前記投光部が前記内壁面に対して白色の光を投光する第三態様に切り替え可能である請求項1乃至3のいずれか1項に記載の薬剤手撒き装置。
【請求項6】
前記複数の表示部は、前記収容部の内壁面に投光する投光部を備え、
前記投光部は、複数色から選択された色の光を前記内壁面に投光可能であり、
前記制御部は、前記第一態様又は前記第二態様から、前記投光部が前記内壁面に対して投光しない第四態様に切り替え可能である請求項1乃至3のいずれか1項に記載の薬剤手撒き装置。
【請求項7】
前記制御部は、
前記入力部に入力された処方に関する処方情報に基づいて、前記複数の表示部が対応した前記収容部に投入される薬剤の服用時点毎に色分けして表示する第一態様、及び、前記複数の表示部が対応した前記収容部に投入される薬剤の数量毎に色分けして表示する第二態様、のいずれかで表示するように、前記収容部に投入される薬剤の種類毎に制御する個別表示モードと、
前記入力部に入力された処方に関する処方情報に基づいて、前記複数の表示部が対応した前記収容部に投入される薬剤の服用時点毎に色分けして表示する第一態様、及び、前記複数の表示部が対応した前記収容部に投入される薬剤の種類及び数量の組み合わせ毎に色分けして表示する第二態様、のいずれかで表示するように、処方毎に制御する処方表示モードと、を前記作業者の前記入力部への入力に基づいて切り替えるように構成される請求項1乃至3のいずれか1項に記載の薬剤手撒き装置。
【請求項8】
薬剤を収容可能な収容部を複数有する収容体を備え、前記収容部は上方が開放され、作業者が手作業で上方から薬剤を投入可能に構成される薬剤手撒き装置であって、
複数の前記収容部の各々に対応して設けられる複数の表示部と、
前記複数の表示部を制御する制御部と、
外部からの入力を受け付ける入力部と、を備え、
前記複数の表示部は、前記収容部の内壁面に投光する投光部を備え、
前記投光部は、少なくとも白色を含む複数色から選択された色の光を前記内壁面に投光可能であり、
前記制御部は、
前記入力部に入力された処方に関する処方情報に基づいて、前記複数の表示部が対応した前記収容部に投入される薬剤の服用時点毎に色分けして表示する第一態様、及び、前記複数の表示部が対応した前記収容部に投入されるべき薬剤の組み合わせを特定する情報のうち少なくとも一つ毎に色分けして表示する第二態様の少なくとも一方で表示するように制御する位置表示モードと、
前記投光部が前記内壁面に対して白色の光を投光する第三態様及び前記投光部が前記内壁面に対して投光しない第四態様の少なくとも一方となるように制御する確認モードと、を前記作業者の前記入力部への入力に基づいて切り替えるように構成される薬剤手撒き装置。
【請求項9】
少なくとも前記収容体を仮想的に表示する表示画面を備え、
前記複数の表示部は、
前記収容体に設けられる収容体側表示部と、
前記表示画面に表示された仮想的な前記収容体に設けられる画面側表示部と、を備え、
前記制御部は、前記第一態様又は前記第二態様において、前記収容体側表示部、及び、前記収容体側表示部に対応する前記画面側表示部が同じ色で表示をするように制御する請求項1、2、3、及び8のいずれか1項に記載の薬剤手撒き装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、薬剤を手撒きするための薬剤手撒き装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、特許文献1に記載の薬剤手撒き装置が知られている。薬剤手撒き装置は、手撒きで薬剤が投入される複数のセル及び各セルに隣接して配置される複数のLEDを備える手撒きユニットと、LEDの発光を制御する制御部と、を備え、制御部は、セルに投入されるべき薬剤の服用時点毎に当該セルに対応したLEDを異なる色で発光させる。
【0003】
上記のような薬剤手撒き装置によれば、セルに隣接して設けられたLEDが服用時点毎に異なる色で発光するので、各セルに投入されるべき薬剤の服用時点を把握しやすくなるため、各セルに投入すべき薬剤がわかりやすくなるとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2018-143769号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載のような薬剤手撒き装置では、各セルに対応した薬剤の服用時点を把握することができるが、更に使い勝手を向上させる余地があった。
【0006】
そこで、本発明は、使い勝手の良い薬剤手撒き装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の薬剤手撒き装置は、薬剤を収容可能な収容部を複数有する収容体を備え、前記収容部は上方が開放され、作業者が手作業で上方から薬剤を投入可能に構成される薬剤手撒き装置であって、複数の前記収容部の各々に対応して設けられる複数の表示部と、前記複数の表示部を制御する制御部と、外部からの入力を受け付ける入力部と、を備え、前記制御部は、前記入力部に入力された処方に関する処方情報に基づいて、前記複数の表示部が対応した前記収容部に投入される薬剤の服用時点毎に色分けして表示する第一態様、及び、前記複数の表示部が対応した前記収容部に投入されるべき薬剤の組み合わせを特定する情報のうち少なくとも一つ毎に色分けして表示する第二態様のいずれかで表示するように制御するとともに、前記作業者の前記入力部への入力に基づいて、前記第一態様と前記第二態様を切り替えるように構成される。
【0008】
かかる構成によれば、表示部の表示を、手撒きする薬剤や作業者の好みなどに応じて第一態様と第二態様を切り替えることができるので、表示部の表示を参考に収容部に対して薬剤を投入しやすくなる。よって薬剤手撒き装置の使い勝手が良くなる。
【0009】
また、前記制御部は、前記入力部に入力された処方に関する処方情報に基づいて、前記複数の表示部が対応した前記収容部に投入される薬剤の服用時点毎に色分けして表示する第一態様、及び、前記複数の表示部が対応した前記収容部に投入される薬剤の数量毎に色分けして表示する第二態様、のいずれかで表示するように、前記収容部に投入される薬剤の種類毎に制御するとともに、前記作業者の前記入力部への入力に基づいて、前記第一態様と前記第二態様を切り替えるように構成することもできる。
【0010】
かかる構成によれば、表示部の表示を薬剤の種類毎に第一態様と第二態様を切り替えることができるので、表示部の表示を参考に収容部に対して薬剤を投入しやすくなる。よって薬剤手撒き装置の使い勝手が良くなる。
【0011】
また、前記制御部は、前記入力部に入力された処方に関する処方情報に基づいて、前記複数の表示部が対応した前記収容部に投入される薬剤の服用時点毎に色分けして表示する第一態様、及び、前記複数の表示部が対応した前記収容部に投入される薬剤の種類及び数量の組み合わせ毎に色分けして表示する第二態様、のいずれかで表示するように、処方毎に制御するとともに、前記作業者の前記入力部への入力に基づいて、前記第一態様と前記第二態様を切り替えるように構成することもできる。
【0012】
かかる構成によれば、表示部の表示を処方毎に第一態様と第二態様を切り替えることができるので、表示部の表示を参考に収容部に対して薬剤を投入しやすくなる。よって薬剤手撒き装置の使い勝手が良くなる。
【0013】
また、前記制御部は、前記第一態様の表示であるか前記第二態様の表示であるかを前記作業者が識別可能なように前記表示部に表示させるように制御するよう構成することもできる。
【0014】
かかる構成によれば、表示部は、第一態様であるか第二態様であるかを識別可能なように表示するので、作業者は、表示部を確認するだけで第一態様であるか第二態様であるかを把握することができる。よって、薬剤手撒き装置の使い勝手が良くなる。
【0015】
また、前記複数の表示部は、前記複数の表示部は、前記収容部の内壁面に投光する投光部を備え、前記投光部は、少なくとも白色を含む複数色から選択された色の光を前記内壁面に投光可能であり、前記制御部は、前記第一態様又は前記第二態様から、前記投光部が前記内壁面に対して白色の光を投光する第三態様に切り替え可能であるよう構成することもできる。
【0016】
かかる構成によれば、表示部は収容部の内壁面に投光するので、収容部自体が光で照らされ、第一態様又は第二態様においては、各表示部の表示と収容部の対応関係を把握しやすく、しかも、第一態様又は第二態様から、表示部が白色光を投光する第三態様に切り替え可能であるので、投入された薬剤を確認する際に、収容部が白色光で照らされるので、薬剤の色や薬剤に付された刻印を視認しやすくなる。よって、薬剤手撒き装置の使い勝手が良くなる。
【0017】
また、前記複数の表示部は、前記収容部の内壁面に投光する投光部を備え、前記投光部は、複数色から選択された色の光を前記内壁面に投光可能であり、前記制御部は、前記第一態様又は前記第二態様から、前記投光部が前記内壁面に対して投光しない第四態様に切り替え可能であるよう構成することもできる。
【0018】
かかる構成によれば、表示部は収容部の内壁面に投光するので、収容部自体が光で照らされ、第一態様又は第二態様においては、各表示部の表示と収容部の対応関係を把握しやすく、しかも、第一態様又は第二態様から、表示部が内壁面に対して投光しない第四態様に切り替え可能であるので、内壁面への投光が投入された薬剤を確認する作業の妨げとなることを抑制できる。よって、薬剤手撒き装置の使い勝手が良くなる。
【0019】
また、前記制御部は、前記入力部に入力された処方に関する処方情報に基づいて、前記複数の表示部が対応した前記収容部に投入される薬剤の服用時点毎に色分けして表示する第一態様、及び、前記複数の表示部が対応した前記収容部に投入される薬剤の数量毎に色分けして表示する第二態様、のいずれかで表示するように、前記収容部に投入される薬剤の種類毎に制御する個別表示モードと、前記入力部に入力された処方に関する処方情報に基づいて、前記複数の表示部が対応した前記収容部に投入される薬剤の服用時点毎に色分けして表示する第一態様、及び、前記複数の表示部が対応した前記収容部に投入される薬剤の種類及び数量の組み合わせ毎に色分けして表示する第二態様、のいずれかで表示するように、処方毎に制御する処方表示モードと、を前記作業者の前記入力部への入力に基づいて切り替えるように構成することもできる。
【0020】
かかる構成によれば、表示部の表示を、手撒きする薬剤や作業者の好みなどに応じて個別表示モードと処方表示モードで切り替えることができるので、表示部の表示を参考に収容部に対して薬剤を投入しやすくなる。よって、薬剤手撒き装置の使い勝手が良くなる。
【0021】
また、本発明の薬剤手撒き装置は、薬剤を収容可能な収容部を複数有する収容体を備え、前記収容部は上方が開放され、作業者が手作業で上方から薬剤を投入可能に構成される薬剤手撒き装置であって、複数の前記収容部の各々に対応して設けられる複数の表示部と、前記複数の表示部を制御する制御部と、外部からの入力を受け付ける入力部と、を備え、前記複数の表示部は、前記収容部の内壁面に投光する投光部を備え、前記投光部は、少なくとも白色を含む複数色から選択された色の光を前記内壁面に投光可能であり、前記制御部は、前記入力部に入力された処方に関する処方情報に基づいて、前記複数の表示部が対応した前記収容部に投入される薬剤の服用時点毎に色分けして表示する第一態様、及び、前記複数の表示部が対応した前記収容部に投入されるべき薬剤の組み合わせを特定する情報のうち少なくとも一つ毎に色分けして表示する第二態様の少なくとも一方で表示するように制御する位置表示モードと、前記投光部が前記内壁面に対して白色の光を投光する第三態様及び前記投光部が前記内壁面に対して投光しない第四態様の少なくとも一方となるように制御する確認モードと、を前記作業者の前記入力部への入力に基づいて切り替えるように構成される。
【0022】
かかる構成によれば、表示部は収容部の内壁面に投光するので、収容部自体が光で照らされ、第一態様又は第二態様においては、各表示部の表示と収容部の対応関係を把握しやすく、しかも、位置表示モードと確認モードを切り替え可能であるので、内壁面への色分けされた投光が投入された薬剤を確認する作業の妨げとなることを抑制できる。よって薬剤手撒き装置の使い勝手が良くなる。
【0023】
また、少なくとも前記収容体を仮想的に表示する表示画面を備え、前記複数の表示部は、前記収容体に設けられる収容体側表示部と、前記表示画面に表示された仮想的な前記収容体に設けられる画面側表示部と、を備え、前記制御部は、前記第一態様又は前記第二態様において、前記収容体側表示部、及び、前記収容体側表示部に対応する前記画面側表示部が同じ色で表示をするように制御するよう構成することもできる。
【0024】
かかる構成によれば、第一態様又は第二態様において、画面側表示部と収容体側表示部が同じ色で表示をするので、作業者が画面側表示部と収容体側表示部のどちらを参照しても同じ情報を得ることができる。よって、薬剤手撒き装置の使い勝手が良くなる。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、使い勝手の良い薬剤手撒き装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】本発明の一実施形態に係る薬剤手撒き装置を備える薬剤分包装置を示す斜視図である。
図2】同薬剤手撒き装置の収容体を示す平面図である。
図3図2に示すIII部拡大図である。
図4図2に示すIV-IV断面図である。
図5】同薬剤手撒き装置の収容体側表示部の動作状態を示す図である。
図6】同薬剤手撒き装置の収容体側表示部の色分け表示の第一例を示す図である。
図7】同薬剤手撒き装置の画面側表示部の色分け表示の第一例を示す図である。
図8】同薬剤手撒き装置の画面側表示部の色分け表示の第二例を示す図である。
図9】同薬剤手撒き装置の収容体側表示部の色分け表示の第三例を示す図である。
図10】同薬剤手撒き装置の画面側表示部の色分け表示の第三例を示す図である。
図11】同薬剤手撒き装置の収容体側表示部の色分け表示の第四例を示す図である。
図12】同薬剤手撒き装置の画面側表示部の色分け表示の第四例を示す図である。
図13】同薬剤手撒き装置の収容体側表示部の色分け表示の第五例を示す図である。
図14】同薬剤手撒き装置の画面側表示部の色分け表示の第五例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本発明の一実施形態に係る薬剤手撒き装置3について図1乃至図14を参照して説明する。上下左右及び奥行方向は、設置時の方向を基準に説明する。具体的に、奥行方向は、筐体5の正面に直交する方向を指し、正面側を手前側、背面側を奥側として説明する。
【0028】
本実施形態の薬剤手撒き装置3は、薬剤を分包する薬剤分包装置1の一部として構成される。まず、薬剤分包装置1について図1を参照して説明する。
【0029】
薬剤分包装置1は、薬剤を一服用分毎に分包紙などの包装体で包装する装置である。具体的に、薬剤分包装置1は、薬剤が収容されるカセット(図示しない)を複数有し、カセットに収容された薬剤を供給可能な自動供給装置2と、手撒きされた薬剤を供給する薬剤手撒き装置3と、自動供給装置2及び薬剤手撒き装置3から供給された薬剤を包装体に包装する包装部4と、自動供給装置2、薬剤手撒き装置3、及び包装部4を収容する箱型の筐体5と、を備える。また、薬剤分包装置1は、外部からの情報の受信又は作業者の操作により種々の情報を入力可能な入力部6と、薬剤分包装置1全体を制御する制御部と、を備える。本実施形態で、カセットに収容される薬剤及び薬剤手撒き装置3に投入される薬剤は、いずれも錠剤又はカプセル剤である。
【0030】
自動供給装置2には、複数種類の薬剤が収容される。具体的に、自動供給装置2には、複数種類の薬剤がカセットごとに分けて収容される。また、自動供給装置2は、制御部からの指示に応じて収容した薬剤を包装部4に供給する。なお、自動供給装置2は、供給する量が多い薬剤を複数のカセットに収容することもできる。
【0031】
包装部4は、自動供給装置2及び薬剤手撒き装置3から供給された薬剤を包装体に一服用分毎に包装する部位である。また、包装部4は、自動供給装置2及び薬剤手撒き装置3よりも下方に配置された部位である。本実施形態で、自動供給装置2及び薬剤手撒き装置3から供給される薬剤は、筐体5内に設けられる薬剤供給経路(図示しない)を重力に従って移動し、包装部4に供給される。
【0032】
図1及び図2に示すように、薬剤手撒き装置3は、手撒きにより薬剤を投入可能であり、本実施形態では投入された薬剤を包装部4に供給する。具体的に、薬剤手撒き装置3は、手撒きされた薬剤を収容可能な収容部12を複数有する収容体11と、薬剤を投入すべき収容部12を表示する複数の表示部13と、収容体11に収容された薬剤を包装部4に供給する前に除電する除電部(図示しない)と、収容体11、表示部13、及び包装部4を収容する筐体5と、種々の情報を表示する表示画面7と、を備える。本実施形態の筐体5は、薬剤分包装置1の筐体5として構成されている。筐体5の内部には、収容体11を格納可能な格納空間が形成される。また、薬剤手撒き装置3は、薬剤の手撒きに関する情報を入力可能な入力部6と、薬剤手撒き装置3全体を制御する制御部と、を備える。本実施形態の入力部6及び制御部は、薬剤分包装置1の入力部6及び制御部と一体で構成されている。また、入力部6の少なくとも一部は表示画面7上にボタン表示され、本実施形態の入力部6は、タッチパネルであり、表示画面7と一体として構成される。
【0033】
図2に示すように、収容体11は、薬剤を収容可能な窪みである収容領域S1を画定する収容部12が複数設けられた、奥行寸法(奥行方向における寸法)、及び、幅寸法(上下方向及び奥行方向に直交する方向における寸法)に比べて厚み(上下方向における寸法)が小さい板状体である。また、収容体11には、収容部12が水平方向に並んで複数設けられている。本実施形態の収容体11には、奥行方向に並んで配置された一列の収容部12が複数列配置されている。さらに、本実施形態の収容体11には、6個の収容部12が奥行方向に11列並んで、合計66個(「分3」の場合22日分)設けられている。収容体11は、厚み方向が上下方向と一致するように設けられた板状体である。本実施形態の収容体11は、長手方向が左右方向に、短手方向が奥行方向に一致するように設けられた板状体である。
【0034】
本実施形態の収容体11は、筐体5の格納空間に収納された格納位置と、筐体5から外部に突出した突出位置(図1に示す位置)との間で移動可能に構成される。具体的に、収容体11は、格納位置から略水平に手前側にスライドして突出位置に移動する。なお、本実施形態で、収容体11の格納位置及び突出位置の間の移動は、自動で行われるが、このような構成に限らず、手動で収容体11を移動するように構成することもできる。
【0035】
図2乃至図4に示すように、収容部12は、上方が開放された、作業者が手作業で上方から薬剤を投入可能な箱形の部位である。また、収容部12は、薬剤を収容可能な収容領域S1を画定する内壁面15を有する。具体的に、収容部12は、収容領域S1の底を形成する底面16aを有する底部16と、収容領域S1の側方を画定する側面17aを有する側壁17と、を備える。側壁17は、隣接して配置される収容部12の収容領域S1同士を隔てる隔壁として構成される。
【0036】
底部16は、開閉可能に構成された底板である。具体的に、底部16は、薬剤が収容領域S1に投入される際には閉じた状態であり、収容領域S1の薬剤を包装部4に供給する際には、開いた状態となる。即ち、底部16は、開閉することで、投入された薬剤を収容領域S1内で保持する状態と、投入された薬剤を包装部4に供給する状態と、を切り替え可能である。本実施形態の底部16は、格納状態で開くことで、収容領域S1内の薬剤を自由落下させ、下方に位置する包装部4に供給する。また、本実施形態の底部16は、電気的に接地された導電体で構成される。具体的に、底部16は、薬剤分包装置1を介して電気的に接地されている金属製の板状体である。
【0037】
側壁17は、底面16aの外縁部分から上方に立設する壁体である。また、側壁17は、収容領域S1の下端側が狭く、上端側が広くなるようなテーパ状に構成されている。さらに、側壁17には、内面に凹凸18が形成されている。本実施形態の側壁17の内面には、凹凸18として、上下方向に沿って延びる溝が複数本形成されている。本実施形態の側壁17には、少なくとも奥側の面に上下方向に沿って延びる凹凸18(溝)が複数本形成されている。本実施形態の凹凸18は、側壁17の4面それぞれに形成されている。また、側壁17は、内部に表示部13を格納可能な程度の空間を有する中空の壁体である。即ち、側壁17は、隣り合う収容領域S1の間に表示部13を配置可能なように構成されている。さらに、凹凸18は、薬剤が側壁17に密着することを抑制するための溝と兼用されている。
【0038】
収容部12の、収容領域S1をとりまく上端面には、各収容部12を識別するための識別標示19が設けられる。識別標示19は、収容領域S1に隣接した位置に配置される標示である。本実施形態の識別標示19は、各収容部12の収容領域S1の左側に記載される数字である。また、識別標示19として記載される数字は、対応する収容部12に投入された薬剤が何包目に包装されるかを示す数字である。即ち、例えば、左側に「5」の識別標示19がある収容部12の収容領域S1に投入された薬剤は、5包目に包装される。本実施形態の識別標示19は、収容部12の上端面に印字されている。さらに、識別標示19は、収容体11の手前側から見たときに、認識可能なように記載されている。即ち、本実施形態の識別標示19としての数字の向きは、手前側が下、奥側が上として認識されるように記載されている。なお、識別標示19は、後述する光透過部23の上面(第二面27)に設けることもできる。
【0039】
表示部13は、収容部12の各々に対応するように設けられており、薬剤を投入すべき収容部12を表示する。また、本実施形態の表示部13は、収容部12の各々を処方情報に基づいて色分けして表示するように構成されている。具体的に、表示部13は、収容体11に設けられるともに収容部12に対応して配置される収容体側表示部13Aと、図7に示すように、表示画面7に表示された仮想的な収容体11である仮想収容体11Aに設けられるとともに仮想収容体11Aの収容部12に対応して配置される画面側表示部13Bと、を備える。本実施形態の画面側表示部13Bは、仮想収容体11Aの各セルであり、各セルが制御部の制御に基づいた色で発光する。さらに、本実施形態の表示部13の表示は、入力部6にされた入力に基づいて制御部によって制御される。なお、本実施形態の画面側表示部13Bは、制御部の制御に基づく色で発光するとともに、各画面側表示部13Bに対応した収容部12に投入すべき薬剤の数(数量)を表示する。
【0040】
図3及び図4に示すように、側壁17の内部の空間に収容体側表示部13Aが配置される。収容体側表示部13Aは、収容部12の内壁面15に投光可能に構成される部位である。また、収容体側表示部13Aは複数設けられ、各収容部12に対応して配置されている。本実施形態の収容体側表示部13Aは、光源20を有し、収容部12の内壁面15に投光する投光部21と、光源20を静電気から保護するための絶縁シート部22と、を備える。本実施形態の光源20はLEDである。本実施形態の収容体側表示部13Aは、各収容部12の左側に配置される。また、本実施形態の収容体側表示部13Aは、上下方向で収容部12の上半分の範囲に設けられる。このような収容体側表示部13Aは、白色を含む複数色から選択された1色の光を収容部12の内壁面15に投光可能に構成されている。また、複数の収容体側表示部13Aは、それぞれが制御部の制御に従って収容部12の内壁面15に投光する。
【0041】
投光部21は、内壁面15を照らす部位である。具体的に、投光部21は、内壁面15を照らす光を発する光源20と、光源20が発した光を透過する光透過部23と、を備える。本実施形態の光源20は、発光する発光本体部24と、発光本体部24を発光させるための回路を有する基板部25と、を備える。本実施形態で投光部21は、奥行方向に並んだ一列の収容部12に対して、1つの基板部25を備え、該基板部25上に複数の発光本体部24が奥行方向に離間して配置されるように構成されている。なお、本実施形態で、各基板部25には複数の発光本体部24が配置されるが、各発光本体部24は、同じ基板部25に配置された他の発光本体部24と同じ色又は別の色の光を内壁面15に投光することができるように構成されている。即ち、発光本体部24は、同じ基板部25上の他の発光本体部24とは関係なく発光することができる。
【0042】
光源20は、内壁面15に向かって光を発する部位である。また、光源20は、内壁面15のうち、少なくとも奥側の面に光を発するように設けられる。本実施形態で、光源20は、内壁面15のうち、投光部21が設けられる面を除いた3面に光を発する。なお、内壁面15のうち、光源20が設けられる面は、他の面からの反射により間接的に照らされる。さらに、光源20は、内壁面15のうち、奥側の面に対して、側方から光を発するように設けられる。本実施形態で光源20は、内壁面15のうち、奥側の面の左側から光を発する。即ち、内壁面15のうち、奥側の面には、側方(左側)から光が照射される。なお、内壁面15のうち、奥側の面とは、作業者が収容部12に薬剤を手撒きする際に、薬剤分包装置1の手前側に立った作業者から最も遠くに位置する面を指す。本実施形態で内壁面15のうち奥側の面とは、内壁面15のうち、突出位置のときに、筐体5に最も近い面である。また、本実施形態の光源20は、有色の光及び白色光を収容部12の内壁面15に投光可能に構成される。本実施形態で、光源20は、上下方向で収容部12の上半分の範囲に設けられる。
【0043】
光透過部23は、光を透過する板状の部位である。また、光透過部23は、透過する光が散乱するように構成された板状体である。本実施形態の光透過部23は、乳白色の板状体である。また、光透過部23は、側壁17の一部分を構成するように設けられる。具体的に、側壁17には、側壁17の内部と外部が連通するように切欠きが形成され、光透過部23は、側壁17に形成された切欠きに嵌め込まれた板状体である。
【0044】
光透過部23は、側面17aのうち一部分を構成する第一面26と、第一面26と連なり、収容領域S1をとりまく上端面の一部を構成する第二面27と、光源20に対向する光源対向面28と、を備える。また、第一面26は、光源対向面28と反対側の面である。さらに、第一面26は、側壁17の内面といわゆる略面一となるように設けられた面であり、第二面27は、収容部12の上端面といわゆる略面一となるように設けられた面である。また、光透過部23は、光源20が発した光が光源対向面28に照射されたときに、透過した光が第一面26から内壁面15に対して投光され、かつ、第二面27から上方に向かって投光されるように構成されている。本実施形態の光透過部23は、光源対向面28に照射された光を散乱させて、光の一部を第二面27から上方に向かって投光するように構成されている。本実施形態で、一の収容部12に対応した第二面27及び識別標示19は、隣接して設けられる。
【0045】
絶縁シート部22は、光を透過可能な絶縁体で構成されるシート状の部位である。また、絶縁シート部22は、光透過部23と光源20の間に配置されるシート状の部位である。本実施形態の絶縁シート部22は、透明のシートである。本実施形態の、絶縁シート部22は、収容領域S1の内部と光源20の間を絶縁する。本実施形態の光透過部23は、側壁17に形成された切欠きに嵌め込まれているので、側壁17と光透過部23の間に隙間が形成される場合がある。しかしながら、本実施形態では絶縁シートによって、収容領域S1の内部と光源20が絶縁されるので、側壁17と光透過部23の間の隙間を介して収容領域S1の内部の物体(例えば作業者の手)から光源20に静電気が放電されることを抑制できる。よって、静電気により光源20が破損することを抑制できる。
【0046】
図4及び図5に示すように、投光部21は、収容部12の内壁面15及び収容部12の上端面から上方に向かって投光する。また、光源20が発した光は、光透過部23を透過して、第一面26から内壁面15に投光される。よって、投光部21によって、収容部12自体が照らされる。投光部21は、内壁面15のうち、奥側の面に近い位置に設けられるので、奥側の面が確実に照らされる。ここで、内壁面15には、上下方向に延びる凹凸18(溝)が形成されるので、内壁面15に投光された際に、奥側の面において上下方向に延びる影が形成される。よって、投光部21によって照らされた内壁面15に縦縞状の影ができるため、内壁面15が照らされた収容部12への薬剤の投入を促すことができる。さらに、光源20が発した光は光透過部23を透過して、第二面27から上方に向かって投光される。
【0047】
除電部は、筐体5の内部に設けられ、収容部12に収容された薬剤を除電可能に構成される。本実施形態では、除電部は、収容体11自体の除電よりも、収容体11(各収容部12)に収容された薬剤を除電するために設けられている。また、除電部は、イオンを発生させて収容部12に収容された薬剤を除電する。即ち、除電部は、収容部12に収容された薬剤に対して非接触で除電できるように構成されている。具体的に、除電部は、イオンを薬剤の表面に当て、薬剤の表面を除電する。即ち、本実施形態の除電部は、いわゆるイオナイザである。
【0048】
入力部6は、分包する薬剤の情報を入力可能な部位である。具体的に、入力部6には、各収容部12にどの薬剤が収容されるべきかを判別可能な情報を入力可能である。本実施形態の入力部6には、処方情報が入力される。処方情報には、各包装体に包装される薬剤の組み合わせに関する情報(種類及び数量)と、各収容体11に収容される薬剤の服用時点に関する情報と、が含まれる。どの薬剤を包装すべきかの情報が含まれる。入力部6は例えばタッチパネルで構成される。また、入力部6は、外部端末(コントローラや薬局に設けられる調剤システム等)との通信によって情報を入力可能に構成することもできる。
【0049】
また、図7の表示画面7に示すように、本実施形態の入力部6には、薬剤手撒き装置3を操作するための情報を入力可能である。具体的に、入力部6は、薬剤を収容部12に投入した旨の情報を入力するための投入完了ボタン61と、表示部13の表示態様を切り替えるための態様切替ボタン62と、投入する薬剤に関する情報を入力する薬剤選択ボタン63と、を備える。本実施形態の投入完了ボタン61、態様切替ボタン62及び薬剤選択ボタン63は、表示画面7に表示された仮想的なボタンである。また、態様切替ボタン62及び薬剤選択ボタン63は、仮想的なラジオボタンであり、直前に入力されたボタンが着色して表示される(図面では着色されている部分を網掛け表示する)。態様切替ボタン62は、表示部13の表示を収容部12に投入される薬剤の服用時点毎に色分けして表示する第一態様に切り替える第一態様ボタン621(図7において「服用毎」と記載されたボタン)と、表示部13の表示を収容部12に投入されるべき薬剤の組み合わせ毎に色分けして表示する第二態様に切り替える第二態様ボタン622(図7において、「組合せ毎」と表示されたボタン)と、収容体側表示部13Aが薬剤を投入されるべき収容部12の内壁面15に白色光で投光する第三態様に切り替える第三態様ボタン623(図3において「白色」と記載されたボタン)と、を備える。また、態様切替ボタン62は、表示部13が収容部12に投入される薬剤の種類毎に薬剤を投入すべき収容部12を表示する個別表示モードに切り替える個別表示ボタン624と、表示部13が処方毎に薬剤を投入すべき収容部12を表示する処方表示モードに切り替える処方表示ボタン625と、を備える。本実施形態において、薬剤の組み合わせとは、薬剤の種類及び数量に関する情報で特定される組み合わせであり、種類及び種類ごとの数量が完全に一致する場合には同じ組み合わせとして、種類及び種類ごとの数量のいずれかが異なる場合には別の組み合わせとして扱う。薬剤選択ボタン63は、投入すべき薬剤の各種類に対応して設けられたボタンである。本実施形態の薬剤選択ボタン63は、投入すべき薬剤を識別するための情報(例えば名称)と投入すべき数量に関する情報(例えば各服用時点における服用数)が記載されたボタンである。
【0050】
制御部は、薬剤分包装置1全体を制御する。また、制御部は、入力部6に入力された情報に基づいて薬剤分包装置1全体を制御する。具体的に、制御部は、入力部6に入力された処方情報に基づいて、自動供給装置2を制御して、包装する薬剤を包装部4に供給する。また、包装すべき薬剤が自動供給装置2に収容されていない場合などには、薬剤を手撒きする必要があると判断して、薬剤手撒き装置3を制御する。
【0051】
また、制御部は、入力部6に入力された処方情報、並びに、態様切替ボタン62及び薬剤選択ボタン63に入力された情報に基づいて表示部13を制御する。具体的に、制御部は、画面側表示部13Bと収容体側表示部13Aを制御し、薬剤が投入されるべき収容体11に対応した画面側表示部13B及び収容体側表示部13Aの両方に表示をさせる。表示部13の具体的な表示については後述する。
【0052】
図7図8図10図12、及び図14に示すように、表示画面7は、機器の状態や作業者の入力部6に対する入力のための情報を表示する画面である。具体的に、表示画面7には、入力部6としての投入完了ボタン61、態様切替ボタン62、及び、薬剤選択ボタン63と、仮想収容体11A及び画面側表示部13Bと、が表示される。なお、本実施形態で、仮想収容体11Aは、幅方向(上下方向及び奥行方向に直交する方向)の一部のみを表示しており、入力部6への入力(スクロール操作)によって、幅方向の別の部分を表示するように操作することができる。
【0053】
次に、薬剤手撒き装置3の動作について説明する。以下説明において、手撒きされる薬剤は、A薬、B薬、C薬の3種類であり、服用時点が1日3回(朝、昼、夕)の「分3」を7日分(合計21包分)手撒きする場合について説明する。また、A薬は、朝、昼、夕にそれぞれ1錠ずつ服用され、B薬は、朝2錠、昼1錠を服用され、C薬は朝1錠、昼2錠、夕1錠を服用される場合について説明する。
【0054】
まず、薬剤を手撒きする必要がある場合に、制御部は、収容体11を突出位置に移動させる。本実施形態で制御部は、例えば、外部のホストコンピュータから薬剤分包装置1に送信されて入力部6に入力された処方情報に基づいて手撒きの必要の有無を判断し、手撒きが必要であると判断した場合に、収容体11を突出位置に移動させる。具体的に、制御部は、処方情報に含まれる薬剤が、自動供給装置2のカセットに収容されていない場合に手撒きが必要であると判断する。本実施形態で制御部は、A薬、B薬、及び、C薬について手撒きされる必要があると判断し、収容体11を突出位置に移動させる。
【0055】
次に制御部は、処方情報に基づいて、手撒きされる薬剤を投入すべき収容部12を割り出す。具体的に、制御部は、手撒きされる薬剤の包装順に対応した収容部12を、手撒きされる薬剤を投入すべき収容部12であると判断する。本実施形態では、朝、昼、夕の服用分が繰り返し包装される、いわゆる繰り返し分包の場合について説明する。即ち、本実施形態の収容部12において、収容体11の奥行方向で並ぶ各列の奥側から数えて、1番目及び4番目が朝服用分の薬剤が投入される収容部12であり、2番目及び5番目が昼服用分の薬剤が投入される収容部12であり、3番目及び6番目が夕服用分の薬剤が投入される収容部12である。なお、服用時点が同じ薬剤を連続して分包する(例えば、朝朝朝…昼昼昼…夕夕夕…)いわゆる連続分包を採用することもできる。このような場合には、1~7包目に対応した収容部12に朝服用分の薬剤が、8~14包目に対応した収容部12に昼服用分の薬剤が、15~21包目に対応した収容部12に夕服用分の薬剤が投入される。
【0056】
手撒きすべき薬剤があると判断した制御部は、収容体11を突出位置に移動させるとともに、処方情報に基づいて手撒きの必要性を判断する状態から薬剤の手撒きされる薬剤を投入すべき収容部12に対応した各表示部13を制御し、各表示部13を処方情報及び入力部6にされた入力に基づいて色分けして表示させる位置表示モードに移行する。ここで、制御部は、同じ収容部12に対応した収容体側表示部13A及び画面側表示部13Bが同じ色で表示をするように制御をする。また、制御部は、入力部6の態様切替ボタン62にされた入力に基づいて、表示部13が表示すべき表示態様を判断し、処方情報に基づいて前記表示態様で表示部13が表示をするように制御する。具体的に、制御部は、個別表示ボタン624及び処方表示ボタン625のどちらが入力されているかによって、位置表示モードにおける設定が個別表示モードであるか処方表示モードであるかを判断し、また、第一態様ボタン621と第二態様ボタン622のどちらが入力されているかによって設定が第一態様であるか第二態様であるかを判断する。なお、本実施形態では、初期状態(入力部6の態様切替ボタン62に入力がされない場合)として個別表示モードの第一態様が選択される場合について説明するが、このような構成に限らず、他のモードが選択されてもよいし、初期状態で選択されるモードを作業者が予め設定可能なように構成することもできる。まず、個別表示モードの場合における薬剤の手撒き作業の流れについて説明する。
【0057】
個別表示モードでは、投入される薬剤の種類毎に、各表示部13が色分けして表示するように制御部によって制御される。具体的に、個別表示モードにおける第一態様の表示部13は、収容部12に投入される薬剤の服用時点毎に色分けして表示をし、個別表示モードにおける第二態様の表示部13は、収容部12に投入される薬剤の数量毎に色分けして表示する。なお、本実施形態の個別表示モードにおいて、投入されるべき薬剤の数量が0錠の収容部12(薬剤が投入されるべきではない収容部12)に対応した表示部13は、表示をしないように制御される。本実施形態で個別表示モードでは、薬剤選択ボタン63で選択された薬剤の種類について表示をするように構成されており、該薬剤の種類についての手撒きが完了した後に、作業者が薬剤選択ボタン63で次に投入する薬剤を選択すると、次の薬剤の種類について表示をする状態に移行する。
【0058】
説明の都合上、個別表示モードにおける第二態様から説明する。図6及び図7に示すように、個別表示モードにおけるA薬(朝昼夕1錠ずつ服用)投入時の第二態様では、1包目に対応する収容部12から21包目に対応する収容部12までに同じ種類の薬剤を同じ数量投入されるので、対応する表示部13がすべて同じ色で表示をするように制御される。また、図8に示すように、個別表示モードにおけるA薬(朝昼夕に服用)投入時の第一態様では、朝服用分の薬剤が投入される収容部12(収容体11の奥行方向で並ぶ各列の奥側から数えて、1番目及び4番目)、昼服用分の薬剤が投入される収容部12(収容体11の奥行方向で並ぶ各列の奥側から数えて、2番目及び5番目)、夕服用分の薬剤が投入される収容部12(収容体11の奥行方向で並ぶ各列の奥側から数えて、3番目及び6番目)のそれぞれに対応する表示部13が異なる色で表示をするように制御される(収容体側表示部13Aの表示は、別モードの表示例を示した図13に示すような状態となる)。ここで、画面側表示部13Bには、各収容部12に投入されるべき薬剤の錠数が表示される。本実施形態では、画面側表示部13Bに仮想的に表示された収容部12に、投入されるべき薬剤の錠数が算用数字で表示される。
【0059】
図9及び図10に示すように、個別表示モードにおけるB薬(朝2錠、昼1錠服用)投入時の第二態様では、朝服用分の薬剤が投入される収容部12と昼服用分の薬剤が投入される収容部12のそれぞれに投入されるべき数量が異なるので、朝服用分の薬剤が投入される収容部12(収容体11の奥行方向で並ぶ各列の奥側から数えて、1番目及び4番目)に対応する表示部13と昼服用分の薬剤が投入される収容部12(収容体11の奥行方向で並ぶ各列の奥側から数えて、2番目及び5番目)に対応する表示部13が異なる色で表示するように制御される。また、夕服用分の薬剤が投入される収容部12(収容体11の奥行方向で並ぶ各列の奥側から数えて、3番目及び6番目)には、B薬を投入されるべきでないので、夕服用分の薬剤が投入される収容部12に対応する表示部13は、表示をしないように制御される。具体的に、薬剤が投入されるべきでない収容部12に対応する収容体側表示部13Aは消灯状態となり、薬剤が投入されるべきでない収容部12に対応する画面側表示部13Bは、ブランク表示をする。また、個別表示モードにおけるB薬(朝昼に服用)投入時の第一態様では、朝服用分の薬剤が投入される収容部12(収容体11の奥行方向で並ぶ各列の奥側から数えて、1番目及び4番目)、昼服用分の薬剤が投入される収容部12(収容体11の奥行方向で並ぶ各列の奥側から数えて、2番目及び5番目)、のそれぞれに対応する表示部13が異なる色で表示をするように制御され、夕服用分の薬剤が投入される収容部12(収容体11の奥行方向で並ぶ各列の奥側から数えて、3番目及び6番目)に対応する表示部13は表示をしないように制御される。即ち、B薬投入時においては、第一態様及び第二態様で表示部13が同じ色分けで表示を行う。
【0060】
図11及び図12に示すように、個別表示モードにおけるC薬(朝1錠、昼2錠、夕1錠服用)投入時の第二態様では、朝服用分又は夕服用分の薬剤が投入される収容部12と昼服用分の薬剤が投入される収容部12のそれぞれに投入されるべき数量が異なるので、朝服用分の薬剤が投入される収容部12(収容体11の奥行方向で並ぶ各列の奥側から数えて、1番目及び4番目)に対応する表示部13及び夕服用分の薬剤が投入される収容部12(収容体11の奥行方向で並ぶ各列の奥側から数えて、3番目及び6番目)に対応する表示部13が同じ色で表示を行い、昼服用分の薬剤が投入される収容部12(収容体11の奥行方向で並ぶ各列の奥側から数えて、2番目及び5番目)に対応する表示部13が異なる色で表示するように制御される。また、個別表示モードにおけるC薬(朝昼夕に服用)投入時の第一態様では、朝服用分の薬剤が投入される収容部12(収容体11の奥行方向で並ぶ各列の奥側から数えて、1番目及び4番目)、昼服用分の薬剤が投入される収容部12(収容体11の奥行方向で並ぶ各列の奥側から数えて、2番目及び5番目)、夕服用分の薬剤が投入される収容部12(収容体11の奥行方向で並ぶ各列の奥側から数えて、3番目及び6番目)のそれぞれに対応する表示部13が異なる色で表示をするように制御される(表示部13は、別モードの表示例を示した図10及び図13に示すような状態となる)。
【0061】
次に、処方表示モードについて説明する。図13及び図14に示すように、処方表示モードの各表示部13は、制御部の制御によって、処方毎に各表示部13が色分けして表示されるように構成されている。即ち、処方表示モードでは、1回の手撒きにおいて投入されるすべての薬剤について、その服用時点又は薬剤の組み合わせに基づいて表示部13が表示を行うように制御される。処方表示モードにおける第一態様では、収容部12に投入される薬剤の服用時点毎に色分けして表示するように表示部13が制御される。具体的には、朝服用分の薬剤が投入される収容部12(収容体11の奥行方向で並ぶ各列の奥側から数えて、1番目及び4番目)に対応する表示部13、昼服用分の薬剤が投入される収容部12(収容体11の奥行方向で並ぶ各列の奥側から数えて、2番目及び5番目)、及び、夕服用分の薬剤が投入される収容部12(収容体11の奥行方向で並ぶ各列の奥側から数えて、3番目及び6番目)に対応する表示部13がそれぞれ異なる色で表示をするように制御される。また、第二態様では、収容部12に投入される薬剤の組み合わせ毎に色分けして表示するように表示部13が制御される。具体的に、第二態様では、収容部12に投入されるべき薬剤の種類及び種類ごとの数量が完全に一致する場合に同じ組み合わせであるとして、薬剤の種類及び種類ごとの数量のいずれかが異なる場合には別の組み合わせとして扱い、同じ組み合わせの薬剤が投入させる収容部12に対応する各表示部13が同じ色で表示し、他の組み合わせの薬剤が投入される収容部12に対応する各表示部13が異なる色で表示するように表示部13が制御される。本実施形態では、朝服用分の薬剤の組み合わせと昼服用分の薬剤の組み合わせと夕服用分の薬剤の組み合わせがそれぞれ異なるので、朝服用分の薬剤が投入される収容部12(収容体11の奥行方向で並ぶ各列の奥側から数えて、1番目及び4番目)に対応する表示部13、昼服用分の薬剤が投入される収容部12(収容体11の奥行方向で並ぶ各列の奥側から数えて、2番目及び5番目)、及び、夕服用分の薬剤が投入される収容部12(収容体11の奥行方向で並ぶ各列の奥側から数えて、3番目及び6番目)に対応する表示部13がそれぞれ異なる色で表示をするように制御される。即ち、本実施形態の処方表示モードでは、第一態様及び第二態様で表示部13が同じ色分けで表示を行う。
【0062】
ここで、上記各態様において、表示部13は、第一形態で表示をしているか第二態様で表示をしているかを作業者が識別可能なように表示をする。本実施形態の表示部13は、第一態様では所定の色で点灯し、第二態様では所定の色で点滅するように制御される。なお、このような構成に限らず、第一態様で点滅、第二態様で点灯する構成を採用することもできるし、表示部13が第一態様か第二態様かを識別可能なように表示をしない構成を採用することもできる。また、作業者は、表示部13によらずとも、態様切替ボタン62の状態(着色されているボタン)を確認することで第一態様か第二態様かを識別できる。
【0063】
制御部は入力部6にされた入力に基づいて、薬剤を収容部12に投入する途中又は投入完了後に、位置表示モードから確認モードに移行する。確認モードの制御部は、収容体側表示部13Aの投光部21が収容部12の内壁面15に対して白色の光を投光する第三態様及び投光部21が収容部12の内壁面15に対して投光しない第四態様の少なくとも一方となるように制御する。本実施形態で、位置表示モードから確認モードへの移行は、第三態様又は第四態様に切り替える旨の入力がされた場合に実行される。また、確認モードにおいて、第一態様又は第二態様に切り替える旨の入力がされた場合には、確認モードから位置表示モードに移行する。本実施形態において、第一態様に切り替える旨の入力とは、第一態様ボタン621を押す入力を指し、第二態様に切り替える旨の入力とは、第二態様ボタン622を押す入力を指し、第三態様に切り替える旨の入力とは、第三態様ボタン623を押す入力を指す。また、第四態様に切り替える旨の入力とは、第一態様ボタン621、第二態様ボタン622、及び第三態様ボタン623のうち、選択されているボタンを再度押すことで、その選択を解除する入力を指す。なお、このような構成に限らず、入力部6が第四態様に切り替えるための第四態様ボタンを備える構成とし、第四態様ボタンが押された場合に、第四態様に切り替える旨の入力がされたとして扱うこともできる。
【0064】
第三態様の場合には、収容部12の内壁面15に対して白色光が投光されるので、有色の光を投光する場合に比べて薬剤の色や、薬剤に施された刻印や印字を視認しやすくなる。よって、投入された薬剤の確認作業がしやすくなる。一方で、投光された光が内壁面15や薬剤に反射して眩しい場合には、第四態様に切り替えることで、眩しさを抑え、投光によるものでなく室内光が当たる状態の薬剤を視認しやすくなる。よって、投入された薬剤の確認作業をしやすくなる。
【0065】
全ての薬剤の投入及び作業者の確認作業が完了すると、収容体11は突出位置から格納位置に移動する。本実施形態では、入力部6の投入完了ボタン61が押されると制御部が収容体11を突出位置から格納位置に移動するように制御する。なお、制御部は、例えば、確認モードを実行した後にのみ投入完了ボタン61を押せるように制御することで、確認モードを実行した後に収容体11を突出位置から格納位置に移動させるように構成することもできる。このように制御することで、作業者が収容部12に投入された薬剤を確認せずに格納位置に移動させることを抑制できる。
【0066】
収容体11は、格納位置に移動すると、順次収容部12に収容された薬剤を包装部4に供給する。具体的に、収容体11は、制御部により各収容体11の底部16を開くよう制御される。底部16が開いた収容部12に収容された薬剤は、落下し、薬剤供給経路を介して包装部4に供給される。
【0067】
以上のような構成の薬剤手撒き装置3によれば、表示部13の表示を、手撒きする薬剤や作業者の好みなどに応じて第一態様と第二態様を切り替えることができるので、表示部13の表示を参考に収容部12に対して薬剤を投入しやすくなる。よって薬剤手撒き装置3の使い勝手が良くなる。
【0068】
また、表示部13の表示を薬剤の種類毎に第一態様と第二態様を切り替えることができるので、表示部13の表示を参考に収容部12に対して薬剤を投入しやすくなる。よって薬剤手撒き装置3の使い勝手が良くなる。
【0069】
さらに、表示部13の表示を処方毎に第一態様と第二態様を切り替えることができるので、表示部13の表示を参考に収容部12に対して薬剤を投入しやすくなる。よって薬剤手撒き装置3の使い勝手が良くなる。
【0070】
また、表示部13は、第一態様であるか第二態様であるかを識別可能なように表示するので、作業者は、表示部13を確認するだけで第一態様であるか第二態様であるかを把握することができる。よって、薬剤手撒き装置3の使い勝手が良くなる。
【0071】
さらに、表示部13は収容部12の内壁面15に投光するので、収容部12自体が光で照らされ、第一態様又は第二態様においては、各表示部13の表示と収容部12の対応関係を把握しやすく、しかも、第一態様又は第二態様から、表示部13が白色光を投光する第三態様に切り替え可能であるので、投入された薬剤を確認する際に、収容部12が白色光で照らされるので、薬剤の色や薬剤に付された刻印を視認しやすくなる。よって、薬剤手撒き装置3の使い勝手が良くなる。
【0072】
また、表示部13は収容部12の内壁面15に投光するので、収容部12自体が光で照らされ、第一態様又は第二態様においては、各表示部13の表示と収容部12の対応関係を把握しやすく、しかも、第一態様又は第二態様から、表示部13が内壁面15に対して投光しない第四態様に切り替え可能であるので、内壁面15への投光が投入された薬剤を確認する作業の妨げとなることを抑制できる。よって、薬剤手撒き装置3の使い勝手が良くなる。
【0073】
さらに、表示部13の表示を、手撒きする薬剤や作業者の好みなどに応じて個別表示モードと処方表示モードで切り替えることができるので、表示部13の表示を参考に収容部12に対して薬剤を投入しやすくなる。よって薬剤手撒き装置3の使い勝手が良くなる。
【0074】
さらに、表示部13は収容部12の内壁面15に投光するので、収容部12自体が光で照らされ、第一態様又は第二態様においては、各表示部13の表示と収容部12の対応関係を把握しやすく、しかも、位置表示モードと確認モードを切り替え可能であるので、内壁面15への色分けされた投光が投入された薬剤を確認する作業の妨げとなることを抑制できる。よって、薬剤手撒き装置3の使い勝手が良くなる。
【0075】
また、第一態様又は第二態様において、画面側表示部13Bと収容体側表示部13Aが同じ色で表示をするので、作業者が画面側表示部13Bと収容体側表示部13Aのどちらを参照しても同じ情報を得ることができる。よって、薬剤手撒き装置3の使い勝手が良くなる。
【0076】
さらに、確認モードにおいて、入力部6には、表示部13を第三態様と第四態様で切り替えるための情報を入力可能であり、制御部は、入力部6にされた入力に基づいて表示部13を第三態様と第四態様で切り替えるので、投入された薬剤によって、収容体側表示部13A(投光部21)に収容部12の内壁が白色光で照らされる状態と照らされない状態とを切り替えることができる。よって、収容部12に投入された薬剤の確認をしやすくなる。
【0077】
また、個別表示モードにおいて、制御部は、選択された薬剤の種類についての表示をするように表示部13を制御するので、作業者が一の薬剤についての投入完了をした後に次の薬剤を選択すると、次に投入されるべき薬剤について表示をするように表示部13を制御する。よって、一の薬剤の投入完了後に円滑に次の薬剤の投入作業に移行することができる。
【0078】
さらに、制御部は、各収容体側表示部13Aのうち、薬剤が投入されるべき収容部12に対応した収容体側表示部13Aのみが表示(発光)し、薬剤が投入されるべきでない収容部12に対応した収容体側表示部13Aは表示(発光)しないように制御するので、薬剤を投入すべきでない収容部12に誤って薬剤を投入することを抑制できる。
【0079】
また、投光部21が収容部12の内壁面15に対して投光するので、投光部21の内壁面15が投光部21からの光によって照らされる。よって、収容部12自体(凹みそのもの)が光で照らされるため、例えば、収容部12の周囲を照らす場合と比べて薬剤を投入すべき位置を認識しやすい。
【0080】
さらに、光透過部23は、光源20が発した光を散乱させるように構成されるので、光源20が発した光が散乱するため、内壁面15が全体的に照らされる。よって、薬剤を投入すべき収容部12を認識しやすくなる。しかも、光源20が発した光が散乱するので、光透過部23が透明として構成される場合に比べて、作業者に光を眩しく感じさせづらくなる。
【0081】
また、光源20は、上下方向で収容部12の中央より上方の位置に配置されるので、収容部12に薬剤が投入された後に、薬剤によって光がさえぎられることを抑制できる。また、第一面26が、側面17aの上部に設けられるので、収容部12に収容された薬剤により、第一面26が隠されにくいので、確実に内壁面15に投光することができる。
【0082】
さらに、収容部12の上端面には、各収容部12を識別するための識別標示19が設けられ、第二面27は、識別標示19に隣接して配置されるので、識別標示19と光の両方で薬剤を投入すべき収容部12を識別できる。
【0083】
また、各収容部12に対応した識別標示19と第二面27は隣接して配置されるので、薬剤を投入すべき収容部12を示す識別標示19を直感的に認識できる。
【0084】
さらに、第一面26は、側壁17の内面と略面一となるように設けられるので、薬剤を収容部12に投入する際に光透過部23が邪魔になりづらく、かつ、収容領域S1で薬剤を収容可能な量が少なくなることを抑制できる。
【0085】
以上、本発明の実施形態について一例を挙げて説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更を加えることができる。
【0086】
例えば、薬剤手撒き装置3は、薬剤(錠剤及びカプセル剤)を分包可能な薬剤分包装置1の一部として構成される場合について説明したが、このような構成に限らず、例えば、薬剤(錠剤及びカプセル剤)及び散剤の両方を分包可能な薬剤分包装置1と一体として構成することもできるし、薬剤分包装置1以外の機器に薬剤を供給する薬剤払出機(自己では分包を行わない装置)として構成することもできる。
【0087】
また、投光部21は収容体11の内部に設けられる場合について説明したが、このような構成に限らず、例えば投光部21を収容体11の上方に設け、上方から内壁面15に対して投光するように構成することもできる。
【0088】
さらに、投光部21は、内壁面15に単色の光を当てて照らすように構成される場合について説明したが、このような構成に限らず、例えば、前記単色の光と共に数字や文字などの記号を前記単色の光とは異なる色で表示するように構成することもできる。
【0089】
また、収容体側表示部13Aは、投光部21を備え、収容部12の内壁面15に対して投光するように構成される場合について説明したが、このような構成に限らず、例えば、収容体側表示部13Aは収容部12をとりまく上端面に配置された発光体として構成され、該発光体が、収容体11から上方に向かってのみ光を発するように構成することもできる。
【0090】
さらに、表示部13は、収容体側表示部13Aと画面側表示部13Bを両方有する場合について説明したが、このような構成に限らず、いずれか一方のみを有する構成とすることもできる。
【0091】
また、全ての薬剤の投入が完了してから確認モードに移行する場合について説明したが、このような構成に限らず、例えば、個別表示モードにおいて、一種類の薬剤についての投入が完了するごとに確認モードに移行する構成とすることもできる。また、上記構成において、制御部は、直前に投入すべきであった一種類の薬剤を投入すべき収容部12に対応した収容体側表示部13A(投光部21)が内壁面15に対して投光を行うように構成することもできる。このような構成によれば、確認作業において薬剤を投入すべきであった収容部12を把握できるので、投入すべきでない収容部12に薬剤を投入した場合に確認しやすい。
【0092】
さらに、薬剤の組み合わせや服用時点が、色分け表示可能な色の数よりも多い場合には、組み合わせや服用時点が異なる収容部12を同じ色で表示をする場合があってもよい。このような場合には、同じ色であっても、点滅速度や点滅パターンを変えるなどして、区別可能に表示をすることが好ましい。
【0093】
さらに、光透過部23は乳白色である場合について説明したが、このような構成に限らず、光源20が発した光を散乱可能な種々の構成を採用できる。また、光透過部23を無色透明のような、光源20が発した光を散乱させない構成として構成することもできる。
【0094】
また、光透過部23と収容体11が別々に設けられる場合について説明したが、このような場合に限らず、収容体11自体に光を透過、散乱させる機能を持たせることもできる。
【0095】
さらに、凹凸18は、上下方向に延びる溝である場合について説明したが、このような構成に限らず、種々の形状で構成することができる。例えば、凹凸18を矢印状に構成する場合には、投光により矢印状の影を形成できるため、薬剤の投入を促すことができる。
【0096】
また、表示画面7は、薬剤分包装置1に設けられる場合について説明したが、このような構成に限らず、例えば、薬剤手撒き装置3の制御部と通信可能な外部のモニタとして構成することもできる。
【0097】
さらに、個別表示モードにおいて、制御部は、選択された薬剤についての表示をするように表示部13を制御する場合について説明したが、このような構成に限らず、例えば、制御部が投入すべき薬剤を表示画面7に表示するとともに、該投入すべき薬剤についての表示をするように表示部13を制御し、前記投入すべき薬剤の投入が完了した旨の入力を受けたのちに次に投入すべき薬剤を表示画面7に表示するとともに、該次に投入すべき薬剤についての表示をするように表示部13を制御する構成とすることもできる。このような構成によれば、作業者が投入する薬剤の選択をする手間を抑制できる。
【符号の説明】
【0098】
1…薬剤分包装置、2…自動供給装置、3…薬剤手撒き装置、4…包装部、5…筐体、6…入力部、7…表示画面、11…収容体、12…収容部、13…表示部、13A…収容体側表示部、13B…画面側表示部、15…内壁面、16…底部、16a…底面、17…側壁、17a…側面、18…凹凸、19…識別標示、20…光源、21…投光部、22…絶縁シート部、23…光透過部、24…発光本体部、25…基板部、26…第一面、27…第二面、28…光源対向面、61…投入完了ボタン、62…態様切替ボタン、621…第一態様ボタン、622…第二態様ボタン、623…第三態様ボタン、624…個別表示ボタン、625…処方表示ボタン、63…薬剤選択ボタン、S1…収容領域
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