(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024004067
(43)【公開日】2024-01-16
(54)【発明の名称】見積承認装置、見積承認方法および見積承認プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/00 20230101AFI20240109BHJP
【FI】
G06Q10/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022103522
(22)【出願日】2022-06-28
(71)【出願人】
【識別番号】398040527
【氏名又は名称】株式会社オービック
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】横尾 直記
(72)【発明者】
【氏名】古鷹 秀一
(72)【発明者】
【氏名】上野 剛光
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA20
(57)【要約】
【課題】見積の申請から客先へ提示するまでの時間を短縮化することができる見積承認装置、見積承認方法および見積承認プログラムを提供する。
【解決手段】本実施形態の見積承認装置であって、入力される品番コード、数量、単価および原価と、品種別集計情報と、に基づいて、見積時における品番コードに紐付く商品の粗利率を算出し、品種別集計情報に基づいて、商品の粗利率が品種コードに対応付けられた裁量範囲外であるか否かを判定し、裁量範囲外であると判定された場合、見積の承認ワークフローを起案して出力する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御部を備える見積承認装置であって、
品番コード毎に、少なくとも売上日、品種コード、品名、売上数量、単価、金額、原価金額および粗利金額を対応付けた売上実績データと、
品番コード毎に、少なくとも年月、倉庫コードおよび品名を対応付けた月別在庫情報と、
品番コード毎に、品名および品種コードを対応付けた品番情報マスタと、
前記売上実績データおよび前記月別在庫情報に基づく品種毎の年間粗利率に対する裁量範囲を対応付けた品種別集計情報と、
にアクセス可能であり、
前記制御部は、
入力される品番コード、数量、単価および原価と、前記品種別集計情報と、に基づいて、見積時における品番コードに紐付く商品の粗利率を算出する算出部と、
前記品種別集計情報に基づいて、前記商品の粗利率が品種コードに対応付けられた前記裁量範囲外であるか否かを判定する判定部と、
前記裁量範囲外であると判定された場合、見積の承認ワークフローを起案して出力する起案部と、
を備えること、
を特徴とする見積承認装置。
【請求項2】
請求項1に記載の見積承認装置であって、
品種毎に、前記裁量範囲の上下値を対応付けた品種別裁量マスタに、
さらにアクセス可能であり、
前記制御部は、
入力される集計期間に応じた前記売上実績データおよび前記月別在庫情報を取得する取得部と、
前記売上実績データおよび前記月別在庫情報を集計して計算することによって前段階品種別集計情報を生成する集計計算部と、
前記前段階品種別集計情報と、前記品種別裁量マスタと、に基づいて、前記裁量範囲を計算することによって品種コード毎に前記裁量範囲を対応付けた前記品種別集計情報を生成する裁量集計計算部と、
をさらに備えること、
を特徴とする見積承認装置。
【請求項3】
請求項2に記載の見積承認装置であって、
前記集計計算部は、
前記売上実績データおよび前記月別在庫情報を集計し、品種コード毎に、前記年間粗利率と、年間売上数、期首在庫および期末在庫数に基づく在庫回転率と、前記年間粗利率および前記在庫回転率に基づく交叉比率と、前記年間粗利率および前記在庫回転率に基づく前年度の交叉比率を示す前回交叉比率と、前記交叉比率と前記前回交叉比率との平均値を示す2期交叉比率と、を計算し、この計算結果と、予め設定された目標掛け率と、を対応付けた前記前段階品種別集計情報を生成し、
前記裁量集計計算部は、
前記前段階品種別集計情報と、前記品種別裁量マスタと、に基づいて、品種コード毎に、前記2期交叉比率および前記目標掛け率に基づく目標交叉比率と、前記目標交叉比率および前記在庫回転率に基づく目標粗利率と、前記目標粗利率および前記裁量範囲の上下値に基づく前記裁量範囲と、を対応付けた前記品種別集計情報を生成すること、
を特徴とする見積承認装置。
【請求項4】
請求項3に記載の見積承認装置であって、
前記制御部は、
入力される指示信号に基づいて、前記品種別裁量マスタにおける前記裁量範囲の上下値を修正する修正部をさらに備えること、
を特徴とする見積承認装置。
【請求項5】
請求項4に記載の見積承認装置であって、
前記修正部は、
入力される指示信号に基づいて、前記前段階品種別集計情報における前記目標掛け率を修正すること、
を特徴とする見積承認装置。
【請求項6】
請求項5に記載の見積承認装置であって、
前記制御部は、
品番コード、品番コード、数量、単価および原価を入力可能な見積入力画面を表示する表示制御部をさらに備え、
前記表示制御部は、
前記裁量範囲外であると判定された場合、前記裁量範囲外である品番コードを前記見積入力画面において他の品番コードと識別可能に強調して表示すること、
を特徴とする見積承認装置。
【請求項7】
制御部を備える見積承認装置で実行される見積承認方法であって、
品番コード毎に、少なくとも売上日、品種コード、品名、売上数量、単価、金額、原価金額および粗利金額を対応付けた売上実績データと、
品番コード毎に、少なくとも年月、倉庫コードおよび品名を対応付けた月別在庫情報と、
品番コード毎に、品名および品種コードを対応付けた品番情報マスタと、
前記売上実績データおよび前記月別在庫情報に基づく品種毎の年間粗利率に対する裁量範囲を対応付けた品種別集計情報と、
にアクセス可能であり、
前記制御部で実行される、
入力される品番コード、数量、単価および原価と、前記品種別集計情報と、に基づいて、見積時における品番コードに紐付く商品の粗利率を算出する算出ステップと、
前記品種別集計情報に基づいて、前記商品の粗利率が品種コードに対応付けられた前記裁量範囲外であるか否かを判定する判定ステップと、
前記裁量範囲外であると判定された場合、見積の承認ワークフローを起案して出力する起案ステップと、
を含むこと、
を特徴とする見積承認方法。
【請求項8】
制御部を備える見積承認装置に実行させるための見積承認プログラムであって、
品番コード毎に、少なくとも売上日、品種コード、品名、売上数量、単価、金額、原価金額および粗利金額を対応付けた売上実績データと、
品番コード毎に、少なくとも年月、倉庫コードおよび品名を対応付けた月別在庫情報と、
品番コード毎に、品名および品種コードを対応付けた品番情報マスタと、
前記売上実績データおよび前記月別在庫情報に基づく品種毎の年間粗利率に対する裁量範囲を対応付けた品種別集計情報と、
にアクセス可能であり、
前記制御部に実行させるための、
入力される品番コード、数量、単価および原価と、前記品種別集計情報と、に基づいて、見積時における品番コードに紐付く商品の粗利率を算出する算出ステップと、
前記品種別集計情報に基づいて、前記商品の粗利率が品種コードに対応付けられた前記裁量範囲外であるか否かを判定する判定ステップと、
前記裁量範囲外であると判定された場合、見積の承認ワークフローを起案して出力する起案ステップと、
を含むこと、
を特徴とする見積承認プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、見積承認装置、見積承認方法および見積承認プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、商談内容に変更があった場合に再度の承認の要否を容易に判断することができる技術が開示されている。この技術では、商談に関する商談情報と、この商談情報と同一の商談に関する前回の商談情報との差分である差分情報、例えば粗利率が所定の条件を満たしていない場合、差分情報の変動度合いに応じた決済ランクに応じた承認者へ再度の承認を得るための情報を出力する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、化学または食品等のメーカ等では、取扱商品の品目数および品種が多いうえ、それらの品目および品種を自社で在庫管理を行っている。このため、メーカ等では、利益をとるべき商品で利益を得ることができない場合や利益がマイナスとなる際の牽制機能等がないことで、客先から見積の依頼があった場合において、商品の値引等を実施するとき、その都度、担当者が見積を上長等の承認者に紙等で申請を行い、承認者の承認を得られた後にシステムに登録し、客先へ提示するため、見積の申請から客先へ提示するまで多大な時間が掛かっていた。さらに、承認者は、商品の値下げの承認時に、商品に関する情報が不足しているため、経験則によって判断し、承認を行っている。
【0005】
しかしながら、上述した特許文献1では、商談情報と同一の商談に関する前回の商談情報との間で差分が生じた場合に、再度、承認者に対して承認を得るための情報を出力しているに過ぎず、商品毎の実績データを活用できていないうえ、承認者への判断材料がないことで、見積の申請から客先へ提示するまで多大な時間が掛かってしまうという問題点があった。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、見積の申請から客先へ提示するまでの時間を短縮化することができる見積承認装置、見積承認方法および見積承認プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る見積承認装置は、制御部を備える見積承認装置であって、品番コード毎に、少なくとも売上日、品種コード、品名、売上数量、単価、金額、原価金額および粗利金額を対応付けた売上実績データと、品番コード毎に、少なくとも年月、倉庫コードおよび品名を対応付けた月別在庫情報と、品番コード毎に、品名および品種コードを対応付けた品番情報マスタと、前記売上実績データおよび前記月別在庫情報に基づく品種毎の年間粗利率に対する裁量範囲を対応付けた品種別集計情報と、にアクセス可能であり、前記制御部は、入力される品番コード、数量、単価および原価と、前記品種別集計情報と、に基づいて、見積時における品番コードに紐付く商品の粗利率を算出する算出部と、前記品種別集計情報に基づいて、前記商品の粗利率が品種コードに対応付けられた前記裁量範囲外であるか否かを判定する判定部と、前記裁量範囲外であると判定された場合、見積の承認ワークフローを起案して出力する起案部と、を備えること、を特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る見積承認方法は、制御部を備える見積承認装置で実行される見積承認方法であって、品番コード毎に、少なくとも売上日、品種コード、品名、売上数量、単価、金額、原価金額および粗利金額を対応付けた売上実績データと、品番コード毎に、少なくとも年月、倉庫コードおよび品名を対応付けた月別在庫情報と、品番コード毎に、品名および品種コードを対応付けた品番情報マスタと、前記売上実績データおよび前記月別在庫情報に基づく品種毎の年間粗利率に対する裁量範囲を対応付けた品種別集計情報と、にアクセス可能であり、前記制御部で実行される、入力される品番コード、数量、単価および原価と、前記品種別集計情報と、に基づいて、見積時における品番コードに紐付く商品の粗利率を算出する算出ステップと、前記品種別集計情報に基づいて、前記商品の粗利率が品種コードに対応付けられた前記裁量範囲外であるか否かを判定する判定ステップと、前記裁量範囲外であると判定された場合、見積の承認ワークフローを起案して出力する起案ステップと、を含むこと、を特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る見積承認プログラムは、制御部を備える見積承認装置に実行させるための見積承認プログラムであって、品番コード毎に、少なくとも売上日、品種コード、品名、売上数量、単価、金額、原価金額および粗利金額を対応付けた売上実績データと、品番コード毎に、少なくとも年月、倉庫コードおよび品名を対応付けた月別在庫情報と、品番コード毎に、品名および品種コードを対応付けた品番情報マスタと、前記売上実績データおよび前記月別在庫情報に基づく品種毎の年間粗利率に対する裁量範囲を対応付けた品種別集計情報と、にアクセス可能であり、前記制御部に実行させるための、入力される品番コード、数量、単価および原価と、前記品種別集計情報と、に基づいて、見積時における品番コードに紐付く商品の粗利率を算出する算出ステップと、前記品種別集計情報に基づいて、前記商品の粗利率が品種コードに対応付けられた前記裁量範囲外であるか否かを判定する判定ステップと、前記裁量範囲外であると判定された場合、見積の承認ワークフローを起案して出力する起案ステップと、を含むこと、を特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、見積の申請から客先へ提示するまでの時間を短縮化することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】
図1は、実施形態に係る見積承認装置の構成の一例を示すブロック図での概要を示す模式図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る品番情報における品番情報マスタテーブルの一例を示す図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係る品種情報マスタにおける品種情報マスタテーブルの一例を示す図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係る品種別裁量マスタにおける品種別裁量マスタテーブルの一例を示す図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係る売上実績データにおける売上実績データテーブルの一例を示す図である。
【
図6】
図6は、実施形態に係る月別在庫情報における月別在庫情報テーブルの一例を示す図である。
【
図7】
図7は、実施形態に係る見積承認装置が実行する処理の概要を示すフローチャートである。
【
図8】
図8は、実施形態に係る集計処理画面の一例を示す図である。
【
図9】
図9は、実施形態に係る集計計算部が生成する前段階品種別集計情報における品種別集計テーブルの一例を示す図である。
【
図10】
図10は、実施形態に係る修正部が修正した前段階品種別集計テーブルの一例を示す図である。
【
図11】
図11は、実施形態に係る裁量集計計算処理部による品種別集計テーブルの一例を示す図である。
【
図12】
図12は、実施形態に係る表示制御部が表示する見積入力画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に、本発明に係る見積承認装置、見積承認方法および見積承認プログラムの実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施形態により本発明が限定されるものではない。
【0013】
[1.構成]
本実施形態に係る見積承認装置の構成の一例について、
図1等を参照して説明する。
図1は、見積承認装置の構成の一例を示すブロック図での概要を示す模式図である。
【0014】
図1に示す見積承認装置100は、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータである。なお、見積承認装置100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置に限らず、市販されているノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォン、タブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置であってもよい。
【0015】
見積承認装置100は、制御部102と、通信インターフェース部104と、記憶部106と、入出力インターフェース部108と、を備えている。見積承認装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0016】
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置および専用線等の有線または無線の通信回線を介して、見積承認装置100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と、通信回線と、を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、見積承認装置100と、サーバ200と、を相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。なお、記憶部106に格納されるデータは、例えばサーバ200に格納されてもよい。
【0017】
入出力インターフェース部108には、入力装置112と、出力装置114と、が接続されている。出力装置114には、モニタ(家庭用テレビを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置112には、キーボード、マウス、およびマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。なお、以下では、出力装置114をモニタ114とし、入力装置112をキーボード112またはマウス112として記載する場合がある。
【0018】
記憶部106には、各種のデータベース、テーブルおよびファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および光ディスク等を用いることができる。記憶部106は、品番情報マスタ106aと、品種情報マスタ106bと、品種別裁量マスタ106cと、売上実績データ106dと、月別在庫情報106eと、を記憶している。
【0019】
品番情報マスタ106aは、品番コード毎に、品名および品種を示す品種コードを対応付けて記憶している。
図2は、品番情報マスタ106aにおける品番情報マスタテーブルの一例を示す図である。
図2に示す品番情報マスタテーブルT1の1行目には、品番コード「HIN0001」に、品名「○○ロイヤルグリーン 0.7L」および品種コード「A01」を対応付けて記憶している。
【0020】
品種情報マスタ106bは、品種コード毎に、品種名を対応付けて記憶している。
図3は、品種情報マスタ106bにおける品種情報マスタテーブルの一例を示す図である。
図3に示す品種情報マスタテーブルT2の1行目には、品種コード「A01」に、品種名「塗料」を対応付けて記憶している。
【0021】
品種別裁量マスタ106cは、品種コード毎に、裁量%(上限)および裁量%(下限)を対応付けて記憶している。
図4は、品種別裁量マスタ106cにおける品種別裁量マスタテーブルの一例を示す図である。
図4に示す品種別裁量マスタテーブルT3の1行目には、品種コード「A01」に、裁量%(上限)「5」および裁量%(下限)「3」を対応付けて記憶している。
【0022】
売上実績データ106dは、品番コードに、売上番号、売上日、得意先コード、行番号、品名、品種コード、売上数量、単価、金額、原価金額および粗利金額を対応付けて記憶している。
図5は、売上実績データ106dにおける売上実績データテーブルの一例を示す図である。
図5に示す売上実績データテーブルT4の1行目には、品番コード「HIN0001」に、売上番号「URI001」、売上日「2021/4.1」、得意先コード「TOK001」、表番号「1」、品名「○○ロイヤルグリーン 0.7L」、品種コード「A01」、売上数量「20」、単価「1,000」、金額「20,000」、原価金悪「17,600」および粗利金額「2,400」を対応付けて記憶している。
【0023】
月別在庫情報106eは、品番コードに、年月、倉庫コードおよび品名を対応付けて記憶している。
図6は、月別在庫情報106eにおける月別在庫情報テーブルの一例を示す図である。
図6に示す月別在庫情報テーブルT5の1行目に示すように、品番コード「HIN0001」に、年月「202110」、倉庫コード「101」、品名「○○ロイヤルグリーン 0.7L」を対応付けて記憶している。
【0024】
図1に戻り、見積承認装置100の構成の説明を続ける。
制御部102は、見積承認装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。制御部102は、表示制御部102aと、取得部102bと、集計計算部102cと、修正部102dと、裁量集計計算部102eと、見積部102fと、判定部102gと、起案部102hと、を備える。
【0025】
表示制御部102aは、集計処理画面をモニタ114に表示する。また、表示制御部102aは、見積入力画面をモニタ114に表示させる。
【0026】
取得部102bは、売上実績データ106dおよび月別在庫情報106eから、ユーザが入力装置112を介して指定した集計期間に応じた売上実績データ106dおよび月別在庫情報106eを取得する。
【0027】
集計計算部102cは、取得部102bが取得した売上実績データ106dおよび月別在庫情報106eを集計して計算することによって前段階品種別集計情報を生成する。具体的には、集計計算部102cは、品番情報マスタ106aおよび品種情報マスタ106bを参照し、取得部102bが取得した売上実績データ106dおよび月別在庫情報106eに基づく品州毎の年間粗利率(%)、在庫回転率(%)、交叉比率(%)、前回交叉比率(%)、2期交叉比率(%)および目標掛け率(%)を集計して計算することによって前段階品種別集計情報を生成する集計計算処理を実行する。
【0028】
修正部102dは、ユーザが入力装置112を介して入力された操作内容に応じて、集計計算部102cが生成した前段階品種別集計テーブルT6の目標掛け率(%)の値および品種別裁量マスタ106cを修正する。
【0029】
裁量集計計算部102eは、前段階品種別集計情報および品種別裁量マスタ106cに基づいて、裁量範囲を計算することによって品種コード毎に前記裁量範囲を対応付けた品種別集計情報を生成する。
【0030】
見積部102fは、売上実績データ106aを参照し、入力された品番の品番コード、品番の数量、単価および原価に基づいて、品番コードに紐付く商品の粗利率を算出する。
【0031】
判定部102gは、品種別集計情報に基づいて、見積部102fが品番コード毎に算出した品番コードの商品の粗利率が品種毎の裁量範囲外であるか否かを判定する裁量判定処理を実行する。
【0032】
起案部102hは、判定部102gによって裁量範囲外と判定された品番コード毎に、承認者へ承認を得るための見積の承認ワークフロー(以下、単に「承認WF」という)を起案して出力する。
【0033】
[2.見積承認装置100が実行する処理]
次に、見積承認装置100が実行する処理について説明する。
図7は、見積承認装置100が実行する処理の概要を示すフローチャートである。
【0034】
図7に示すように、まず、表示制御部102aは、集計処理画面をモニタ114に表示する(ステップS101)。
【0035】
図8は、集計処理画面の一例を示す図である。
図8に示す集計処理画面P1には、ユーザが入力装置112を介して集計期間を入力する集計期間入力セルK1,K2と、集計を指示する指示信号の入力を受け付ける実行アイコンA1と、が含まれる。ユーザは、入力装置112を介して、集計期間入力セルK1,K2に所望の集計期間を入力することによって集計期間を指定し、実行アイコンA1を押下する。例えば、
図8に示す場合、ユーザは、入力装置112を介して、集計期間入力セルK1に「2021/4」を入力し、集計期間入力セルK2に「2022/3」を入力後、実行アイコンA1を押下する。
【0036】
続いて、取得部102bは、売上実績データ106dおよび月別在庫情報106eから、ユーザが入力装置112を介して指定した集計期間、例えば上述した
図8の場合、2021/4~2022/3の集計期間に応じた売上実績データ106dおよび月別在庫情報106eを取得する(ステップS102)。
【0037】
その後、集計計算部102cは、品番情報マスタ106aおよび品種情報マスタ106bを参照し、取得部102bが取得した売上実績データ106dおよび月別在庫情報106eに基づく品州毎の年間粗利率(%)、在庫回転率(%)、交叉比率(%)、前回交叉比率(%)、2期交叉比率(%)および目標掛け率(%)を集計して計算することによって前段階品種別集計情報を生成する集計計算処理を実行する(ステップS103)。
【0038】
図9は、集計計算部102cが生成する前段階品種別集計情報における前段階品種別集計テーブルの一例を示す図である。
図9に示す前段階品種別集計テーブルT6は、品種コード毎に、集計期間の売上実績データ106dおよび月別在庫情報106eに基づく年間粗利率(%)、在庫回転率(%)、交叉比率(%)、前回交叉比率(%)、2期交叉比率(%)および目標掛け率(%)を集計して計算した計算結果が対応付けて記憶されている。
【0039】
集計計算部102cは、品種毎に、年間粗利率(%)、在庫回転率(%)、交叉比率(%)、前回交叉比率(%)、2期交叉比率(%)の各々を、以下の式(1)~式(5)によって計算する。
年間粗利率=粗利/売上金額 ・・・(1)
在庫回転率=年間売上数/{(期首在庫+期末在庫数)/2} ・・・(2)
交叉比率=年間粗利率×在庫回転率 ・・・(3)
前回交叉比率=前年度の年間粗利率×前年度の在庫回転率 ・・・(4)
2期交叉比率=(今年の交叉比率+前年度の交叉比率)/2 ・・・(5)
【0040】
例えば、
図9の前段階品種別集計テーブルT6の1行目に示すように、品種コード「A01」に、会計年度「2020」、年間粗利率(%)「10」、在庫回転率(%)「20」、交叉比率(%)「200」、前回交叉比率(%)「220」、2期交叉比率(%)「210」および目標掛け率(%)「110」を対応付けられている。ここで、集計期間における今年度の目標掛け率(%)は、初期値として「100」が設定される。
【0041】
図7に戻り、ステップS104以降の説明を続ける。
ステップS104において、修正部102dは、ユーザが入力装置112を介して入力された操作内容に応じて、集計計算部102cが生成した前段階品種別集計テーブルT6の目標掛け率(%)の値および品種別裁量マスタ106cを修正する。
【0042】
図10は、修正部102dが修正した前段階品種別集計テーブルの一例を示す図である。修正部102dは、ユーザが入力装置112を介して入力された操作内容に応じて、
図9に示す前段階品種別集計テーブルT6の5行目~8行の各々の目標掛け率(%)の数値を修正する。例えば、
図9に示す前段階品種別集計テーブルT6の8行目および
図10に示す前段階品種別集計テーブルT7の8行目に示すように、修正部102dは、ユーザが入力装置112を介して入力された操作内容に応じて、目標掛け率(%)の数値を初期値の「100」から「120」に修正する。また、修正部102dは、ユーザが入力装置112を介して入力された操作内容に応じて、品種別裁量マスタ106cの裁量%(上限)および裁量%(下限)の各々を修正する(例えば上述した
図4に示す品種別裁量マスタテーブルT3を参照)。
【0043】
その後、裁量集計計算部102eは、前段階品種別集計情報および品種別裁量マスタ106cを参照し、品種毎の裁量範囲を集計して計算する裁量集計計算処理を実行する(ステップS105)。
【0044】
図11は、裁量集計計算部102eによる品種別集計テーブルの一例を示す図である。
図11に示す品種別集計テーブルT8に示すように、裁量集計計算部102eは、上述した前段階品種別集計テーブルT7および品種別裁量マスタ106cを参照し、品種毎の目標交叉比率(%)、目標粗利率(%)、裁量上限(%)および裁量下限(%)を計算する。具体的には、裁量集計計算部102eは、前段階品種別集計テーブルT7および品種別裁量マスタ106cを参照し、以下の式(6)~式(9)によって品種毎の目標交叉比率(%)、目標粗利率(%)、裁量上限(%)および裁量下限(%)の各々を計算する。
目標交叉比率(%)=2期交叉比率×目標掛け率 ・・・(6)
目標粗利率(%)=目標交叉比率÷在庫回転率 ・・・(7)
裁量上限(%)=目標粗利率+裁量(%)(上限) ・・・(8)
裁量下限(%)=目標粗利率-裁量(%)(下限) ・・・(9)
【0045】
具体的には、裁量集計計算部102eは、品種別裁量マスタ106cおよび上述した前段階品種別集計テーブルT7を参照し、式(6)を用いて、目標交叉比率(%)を計算する。
目標交叉比率(%)=250×110
=275(%)
【0046】
また、裁量集計計算部102eは、品種別裁量マスタ106cおよび上述した前段階品種別集計テーブルT7を参照し、式(7)を用いて、目標粗利率(%)を計算する。
目標粗利率(%)=275÷25
=11(%)
【0047】
さらに、裁量集計計算部102eは、品種別裁量マスタ106cおよび上述した前段階品種別集計テーブルT7を参照し、式(8)を用いて、裁量上限(%)を計算する。
裁量上限(%)=11+5
=16(%)
【0048】
さらにまた、裁量集計計算部102eは、品種別裁量マスタ106cおよび上述した前段階品種別集計テーブルT7を参照し、式(7)を用いて、裁量下限(%)を計算する。
裁量下限(%)=11-3
=8(%)
【0049】
このように、前段階品種別集計テーブルT7および品種別裁量マスタ106cを参照し、品種毎の目標交叉比率(%)、目標粗利率(%)、裁量上限(%)および裁量下限(%)の各々を計算する。
【0050】
図7に戻り、ステップS106以降の説明を続ける。
ステップS106において、表示制御部102aは、見積入力画面をモニタ114に表示する。
【0051】
図12は、表示制御部102aが表示する見積入力画面の一例を示す図である。
図12に示す見積入力画面P2には、ユーザが入力装置112を介して見積日を入力する見積日入力セルK10と、得意先コードを入力する得意先入力セルK11と、品番毎の見積を入力する見積セルD1~D3と、見積を登録する指示信号の入力を受け付ける登録アイコンA10と、が含まれる。
図12の見積入力画面P2に示すように、ユーザは、入力装置112を介して、見積日入力セルK10に見積日「2022/5/10」および得意先入力セルK11に得意先コード「TOK001」を入力する。そして、ユーザは、入力装置112を介して、得意先からの依頼に基づく品番の品番コードおよび数量を見積セルD1~D3の各々に入力し、登録アイコンA10を押下する。例えば、
図12の見積入力画面P2に示すように、ユーザは、入力装置112を介して、見積セルD1に、品番「HIN0001」および数量「20」を入力する。この場合、表示制御部102aは、品番コード「HIN001」に対応付けられた品種「A01」、単価「1000」、単価と数量に基づく金額「20,000」および原価「18,000」を表示する。各品番の品番コードの入力および各品番の数量の入力の後、ユーザは、入力装置112を介して、登録アイコンA10を押下する。
【0052】
その後、見積部102fは、売上実績データ106aを参照し、見積入力画面P2において入力された品番の品番コード、品番の数量、単価および原価に基づいて、品番コードに紐付く商品の粗利率を算出する見積処理を実行する(ステップS107)。
【0053】
具体的には、見積部102fは、以下の式(10)により、粗利率を算出する。
粗利率(%)=((数量×単価)-原価)÷(数量×単価) ・・・(10)
【0054】
例えば、見積部102fは、見積入力画面P2の品番コード「HIN0001」の場合、以下となる。
粗利率(%)=((20×1000)-18,000)÷(20×1000)
=(20,000-18,000)÷20,000
=10
【0055】
同様に、見積部102fは、見積入力画面P2の品番コード「HIN0005」の場合、以下となる。
粗利率(%)=((50×500)-2,000)÷(50×500)
=(2,500-2,000)÷2,500
=20
【0056】
さらに、見積部102fは、見積入力画面P2の品番コード「HIN0009」の場合、以下となる。
粗利率(%)=((10×1000)-8,500)÷(10×1000)
=(20,000-18,000)÷20,000
=15
【0057】
このように、見積部102fは、売上実績データ106aを参照し、見積入力画面P2において入力された品番の品番コード、品番の数量、単価および原価に基づいて、品番コードに紐付く商品の粗利率を算出する。
【0058】
図7に戻り、ステップS108以降の説明を続ける。
ステップS108において、判定部102gは、品種別集計テーブルT8に基づいて、見積部102fが品番コード毎に算出した品番コードの商品の粗利率が品種毎の裁量範囲外であるか否かを判定する裁量判定処理を実行する。具体的には、判定部102gは、品種別集計テーブルT8に基づいて、品番コード「HIN0001」、「HIN0005」および「HIN0009」の各々の粗利率「10%」、「20%」および「19%」が品種毎の裁量範囲外であるか否かを判定する。
【0059】
例えば、品番コード「HIN0001」の場合、判定部102gは、品種別集計テーブルT8の品番コード「HIN0001」に対応する品種コード「A01」であるため、裁量下限「8%」および裁量上限「16%」を取得し、品番コード「HIN0001」の粗利率(%)が10%であるため、裁量範囲内(8%<10%<16%)と判定する。
【0060】
また、品番コード「HIN0005」の場合、判定部102gは、品種別集計テーブルT8の品番コード「HIN0005」に対応する品種コード「B01」であるため、裁量下限「17%」および裁量上限「20%」を取得し、品番コード「HIN0005」の粗利率(%)が20%であるため、裁量範囲外(17%~20%)と判定する。
【0061】
さらに、品番コード「HIN0009」の場合、判定部102gは、品種別集計テーブルT8の品番コード「HIN0009」に対応する品種コード「C01」であるため、裁量下限「15%」および裁量上限「19%」を取得し、品番コード「HIN0009」の粗利率(%)が15%であるため、裁量範囲外(15%~19%)と判定する。
【0062】
このように、判定部102gは、品種別集計テーブルT8に基づいて、見積部102fが品番コード毎に算出した品番コードに紐付く商品の粗利率が品種毎の裁量範囲外であるか否かを判定する。
【0063】
図7に戻り、ステップS109以降の説明を続ける。
ステップS109において、起案部102hは、判定部102gによって裁量範囲外であると判定された品番コード毎に、見積の承認者へ承認を得るための承認WFを起案して出力する。これにより、承認者は、品番の商品に紐付く品種毎の売上実績に基づいて、担当者からから起案された見積の値引を確認することができるため、商品の入れ替わりが多い場合やアイテム種が多い場合であっても、商品の値引内容に対して容易に確認することができる。この結果、見積の申請から客先へ提示するまでの時間を短縮化することができる。
【0064】
以上説明した実施形態によれば、起案部102hは、判定部102gによって裁量範囲外であると判定された品番コード毎に、見積の承認者へ承認を得るための承認WFを起案して出力するため、見積の申請から客先へ提示するまでの時間を短縮化することができる。
【0065】
また、実施形態によれば、承認者が品番の商品に紐付く品種毎の売上実績に基づいて、担当者からから起案された見積の値引を確認することができるため、商品の入れ替わりが多い場合やアイテム種が多い場合であっても、商品の値引内容に対して容易に確認することができる。この結果、見積の申請から客先へ提示するまでの時間を短縮化することができる。
【0066】
なお、実施形態では、表示制御部102aは、判定部102gによって裁量範囲外であると判定された場合、判定部102gによって裁量範囲外である品番コードを見積入力画面P2において他のコードと識別可能、例えば赤色でハイライト表示することによって強調して表示してもよい。これにより、操作者は、見積の登録前に、品番コードに紐付く商品が承認対象となることを把握することができる。
【0067】
[3.国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)への貢献]
本実施形態により、業務効率化や企業の適切な経営判断を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標8および9に貢献することが可能となる。
【0068】
また、本実施形態により、廃棄ロス削減や、ペーパレス・電子化を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標12、13および15に貢献することが可能となる。
【0069】
また、本実施形態により、統制、ガバナンス強化に寄与することができるので、SDGsの目標16に貢献することが可能となる。
【0070】
[4.他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0071】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0072】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメーターを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0073】
また、見積承認装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0074】
例えば、見積承認装置100が備える処理機能、特に制御部にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。なお、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて見積承認装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0075】
また、このコンピュータプログラムは、見積承認装置100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0076】
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0077】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0078】
記憶部に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0079】
また、見積承認装置100は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、見積承認装置100は、当該装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0080】
さらに、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0081】
本発明は、化学または食品を中心とした取扱の品目数が多く、かつ、それらの品目を自社で在庫管理するメーカや卸等の業界において有用である。
【符号の説明】
【0082】
100 見積承認装置
102 制御部
102a 表示制御部
102b 取得部
102c 集計計算部
102d 修正部
102e 裁量集計計算部
102f 見積部
102g 判定部
102h 起案部
104 通信インターフェース部
106 記憶部
106a 品番情報マスタ
106b 品種情報マスタ
106c 品種別裁量設定マスタ
106d 売上実績データ
106e 月別在庫情報
108 入出力インターフェース部
112 入力装置
114 出力装置
200 サーバ
300 ネットワーク