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特開2024-40681扉緩衝装置、扉緩衝装置アタッチメント、脚部、及び緩衝扉付き機器
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024040681
(43)【公開日】2024-03-26
(54)【発明の名称】扉緩衝装置、扉緩衝装置アタッチメント、脚部、及び緩衝扉付き機器
(51)【国際特許分類】
   A47J 37/06 20060101AFI20240318BHJP
【FI】
A47J37/06 361
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022145183
(22)【出願日】2022-09-13
(71)【出願人】
【識別番号】000236665
【氏名又は名称】不二ラテックス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110629
【弁理士】
【氏名又は名称】須藤 雄一
(74)【代理人】
【識別番号】100166615
【弁理士】
【氏名又は名称】須藤 大輔
(72)【発明者】
【氏名】小塚 恭祐
(72)【発明者】
【氏名】酒巻 有範
【テーマコード(参考)】
4B040
【Fターム(参考)】
4B040AA03
4B040GD01
4B040GD04
(57)【要約】
【課題】収容スペースが緩衝装置の影響を受けることを抑制可能にする扉緩衝装置、扉緩衝装置アタッチメント、脚部、及び緩衝扉付き機器を提供する。
【解決手段】収容庫5の開口縁部に当接して開口を閉じ収容庫5の設置側で回転可能に支持されて開口を開閉可能な開き扉9の緩衝を行う扉緩衝装置3であって、収容庫5を設置する脚部11と、脚部11に備えられた取付部17と、取付部17に取り付けられた直動ダンパー15と、開き扉9に備えられ開き扉9が閉じ動作を行うときに直動ダンパー15に当接して緩衝を行わせる当接部13bとを備えたことを特徴とする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
収容庫の開口縁部に当接して開口を閉じ前記収容庫に対して回転可能に支持され前記開口を開閉可能な開き扉の緩衝を行う扉緩衝装置であって、
前記収容庫を設置する脚部と、
前記脚部に備えられた取付部と、
前記取付部に取り付けられた直動ダンパーと、
前記開き扉に備えられ前記開き扉が閉じ動作を行うときに前記直動ダンパーに当接して前記緩衝を行わせる当接部と、
を備えた扉緩衝装置。
【請求項2】
請求項1の扉緩衝装置であって、
前記開き扉が閉じ動作を行うとき前記開き扉の当接部が前記直動ダンパーに当接するまで前記直動ダンパーが働かずに前記開き扉が回転動作する空走区間を備えた、
扉緩衝装置。
【請求項3】
請求項1の扉緩衝装置であって、
前記直動ダンパーは、シリンダー及びピストンロッドを備え、
前記取付部に取り付けられた直動ダンパーは、前記シリンダーが前記開き扉の当接部に当接する、
扉緩衝装置。
【請求項4】
請求項3の扉緩衝装置であって、
前記取付部は、前記シリンダーが嵌合する取付孔であり、
前記取付孔は、前記脚部の設置面側に貫通する貫通部と前記貫通部に着脱可能に取り付けられた閉止部材とを備えた、
扉緩衝装置。
【請求項5】
請求項3の扉緩衝装置であって、
前記収容庫の開口は、前記開き扉の当接を行わせる枠部を備え、
前記シリンダーは、直動方向で前記枠部の縁部に部分的に対向配置された、
扉緩衝装置。
【請求項6】
請求項1の扉緩衝装置であって、
前記直動ダンパーは、シリンダー及びピストンロッドを備え、
前記取付部に取り付けられた直動ダンパーは、前記ピストンロッドが前記開き扉の当接部に当接する、
扉緩衝装置。
【請求項7】
請求項6の扉緩衝装置であって、
前記直動ダンパーは、前記取付部に傾斜して取り付けられ、
前記ピストンロッドが、前記収容庫側に向けて前記開き扉の回転中心側へ傾斜した、
扉緩衝装置。
【請求項8】
請求項6の扉緩衝装置であって、
前記開き扉は、前記回転中心が前記ピストンロッドの伸長状態の高さに対応して設定された、
扉緩衝装置。
【請求項9】
請求項6の扉緩衝装置であって、
前記取付部は、取付孔であり、
前記シリンダーは、前記取付孔が構成する、
扉緩衝装置。
【請求項10】
請求項1の扉緩衝装置であって、
前記開閉扉又は直動ダンパーの少なくとも一方は、前記当接を行わせる曲面を備えた、
扉緩衝装置。
【請求項11】
請求項1~10の何れか一項の扉緩衝装置であって、
前記脚部は、前記直動ダンパーを備えて前記収容庫に対し後付け可能である、
扉緩衝装置アタッチメント。
【請求項12】
請求項1~10の何れか一項の扉緩衝装置に用いる脚部であって、
前記取付部に、前記直動ダンパーを後付け支持可能である、
扉緩衝装置に用いる脚部。
【請求項13】
請求項1~10の何れか一項の扉緩衝装置を備えた緩衝扉付き機器。
【請求項14】
請求項13の緩衝扉付き機器であって、
前記収容庫は、加熱室を内部に区画する、
緩衝扉付き機器。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オーブントースター等に供される扉緩衝装置、扉緩衝装置アタッチメント、及び開き扉の緩衝機能を備えたオーブントースター等の緩衝扉付き機器に関する。
【背景技術】
【0002】
扉緩衝装置としては、例えば特許文献1に記載の緩衝装置がある。この緩衝装置は、高周波加熱器のドアの緩衝を行わせるものであり、加熱室内部に取り付けられたピストン及びシリンダーからなるエアダンパーとして構成されている。
【0003】
かかる緩衝装置によりドアを閉めるときにドアがピストンレバーで受けられ、ピストンが圧縮する空気の反力を受けてドアの緩衝を行わせることができる。
【0004】
しかし、特許文献1の緩衝装置は、加熱室内に取り付けれるため、加熱室の収容スペースが緩衝装置の影響を受けるという問題があった。
【0005】
かかる問題は、高周波加熱器のドアに限らず、冷蔵庫その他種々の収納庫のドアでも同様に生じる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】実公昭56-29916号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
解決しようとする問題点は、収容スペースが緩衝装置の影響を受ける点である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本願発明は、収容スペースが緩衝装置の影響を受けることを抑制可能とするために、収容庫の開口縁部に当接して開口を閉じ前記収容庫に対して回転可能に支持され前記開口を開閉可能な開き扉の緩衝を行う扉緩衝装置であって、前記収容庫を設置する脚部と、前記脚部に備えられた取付部と、前記取付部に取り付けられた直動ダンパーと、前記開き扉に備えられ前記開き扉が閉じ動作を行うときに前記直動ダンパーに当接して前記緩衝を行わせる当接部とを備えた扉緩衝装置を提供する。
【0009】
また、本願発明は、前記脚部が前記直動ダンパーを備えて前記収容庫に対し後付け可能である扉緩衝装置アタッチメントを提供する。
【0010】
また、本願発明は、前記取付部に、前記直動ダンパーを後付け支持可能である扉緩衝装置に用いる脚部を提供する。
【0011】
さらに、本願発明は、前記扉緩衝装置を備えた緩衝扉付き機器を提供する。
【発明の効果】
【0012】
本願発明の扉緩衝装置は、収容庫の収容スペースが直動ダンパー及び取付部等の影響を受けることを抑制できる。収容庫がオーブントースター等の加熱用であれば、直動ダンパーに対する加熱の影響を抑制できる。
【0013】
本願発明の扉緩衝装置アタッチメントは、直動ダンパーを備えた脚部を収容庫に後付けするだけで扉緩衝装置を容易に構成することができる。
【0014】
本願発明の扉緩衝装置に用いる脚部は、取付部に直動ダンパーを後付け支持するだけで扉緩衝装置を容易に構成することができる。
【0015】
本願発明の緩衝扉付き機器は、収容庫の収容スペースが直動ダンパー及び取付部等の影響を受けることを抑制できる。緩衝扉付き機器がオーブントースター等加熱用の場合には、直動ダンパーが加熱の影響を受けることを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の実施例1に係る緩衝装置を備えたオーブントースターの一部を示す断面図である。
図2図1のオーブントースターの一部を拡大して示す断面図である。
図3図1のオーブントースターの脚部を示す斜視図である。
図4図1のオーブントースターの閉まり速度-開き角度のグラフである。
図5図1のオーブントースターの扉開き角度-扉閉まり時間のグラフである。
図6】本発明の実施例2に係る緩衝装置を備えたオーブントースターの一部を示す断面図である。
図7図6のオーブントースターの一部を拡大して示す断面図である。
図8】本発明の実施例3に係る緩衝装置を備えたオーブントースターの一部を示す断面図である。
図9図8のオーブントースターの一部を拡大して示す断面図である。
図10】本発明の実施例4に係る緩衝装置を備えたオーブントースターの一部を示す断面図である。
図11図10のオーブントースターの一部を拡大して示す断面図である。
図12】本発明の実施例5に係る緩衝装置を備えたオーブントースターの一部を示す断面図である。
図13図12のオーブントースターの一部を拡大して示す拡大断面図である。
図14】本発明の実施例6に係る緩衝装置を備えたオーブントースターの一部を示す断面図である。
図15図14オーブントースターの一部を拡大して示す断面図である。
図16】本発明の実施例7に係る緩衝装置を備えたオーブントースターの一部を拡大して示す断面図である。
図17】本発明の実施例8に係る緩衝装置を備えたオーブントースターの一部を拡大して示す断面図である。
図18】本発明の実施例9に係る緩衝装置を備えたオーブントースターの一部を拡大して示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明は、収容スペースが緩衝装置の影響を受けることを抑制可能にするという目的を、収容庫を設置するための脚部に直動ダンパーを設けることによって実現した。
【0018】
図のように、扉緩衝装置3は、収容庫5の開口縁部に当接して開口を閉じ収容庫5に対して回転可能に支持されて開口を開閉可能な開き扉9の緩衝を行うものである。この扉緩衝装置3は、収容庫5を設置する脚部11と、脚部11に備えられた取付部17と、取付部17に取り付けられた直動ダンパー15と、開き扉9に備えられ開き扉9が閉じ動作を行うときに直動ダンパー15に当接して緩衝を行わせる当接部13bとを備える。
【0019】
開き扉9は、材質、形状、構造は自由である。開き扉9は、その一部がガラス板等で形成されてもよい。開き扉9は、開口を閉じる方向にばね等により付勢したものであってもよい。
【0020】
収容庫5は、オーブントースター、電子レンジ、オーブンレンジ等の加熱室を内部に区画する加熱用の他、冷蔵庫、冷凍庫等の冷却用、或いは金庫や家具等の加熱や冷却が不要なものとすることが可能である。
【0021】
脚部11は、収容庫5を設置し且つ緩衝用の直動ダンパー15を備えることができればよく、材質、形状、構造、収容庫5に対する取付構造等の形態は自由である。
【0022】
取付部17は、脚部11に備えられればよく、直動ダンパー15の取付構造等は自由である。すなわち、取付部17は、取付孔17の他、取付溝、取付フランジ等、直動ダンパー15の取り付けが可能な形態を採用可能である。
【0023】
直動ダンパー15の取付部17への取付け形態は、任意であり、直動ダンパー15を取付部17に後付けし、或いは直動ダンパー15を取付部17に一体に組み付けてもよい。
【0024】
直動ダンパー15は、エアダンパー、オイルダンパー等の適宜の直動ダンパーで実現できる。
【0025】
直動ダンパー15は、シリンダー33及びピストンロッド35を備え、ピストンロッド35又はシリンダー33が開き扉9の当接部13bに直接的に当接し、又はキャップ37等を介して間接的に当接させればよい。
【0026】
開き扉9が閉じ動作を行うとき開き扉9の当接部13bが直動ダンパー15に当接するまで直動ダンパー15が働かずに開き扉9が回転動作する空走区間を備えてもよい。
【0027】
開き扉9の空走区間において、開き扉9は、自由に回転して閉じ動作を行う形態、引張ばねなどの弾性部材の付勢力を受けて閉じ動作を行う形態で実現してもよい。
【0028】
当接部13bは、開き扉9が閉じ動作を行うときに直動ダンパー15に当接して緩衝を行わせることができればよく、開き扉9の本体や開き扉9の回転支持用のアーム部13に備えることができる。
【0029】
取付部17は、シリンダー33が嵌合する取付孔であり、取付孔17は、脚部11の設置面側に貫通する貫通部39と貫通部39に着脱可能に取り付けられた閉止部材41とを備えてもよい。
【0030】
収容庫5の開口は、開き扉9の当接を行わせる枠部7を備えてもよい。この場合、シリンダー33は、直動方向で枠部7の縁部に部分的に対向配置されてもよい。枠部7は、一定の厚みの金属製板材で形成するが、収容庫5の開口縁部に取り付けられるものであれば、収容庫5の機能に応じるなどして材質、形状等は自由である。枠部7は、その厚み内ではシリンダー33の直動方向に干渉しないように設定するのが好ましい。
【0031】
取付部17に取り付けられた直動ダンパー15は、ピストンロッド35が開き扉9の当接部13bに当接する構成としてもよい。ピストンロッド35は、キャップ37を備え、キャップ37を介して開き扉9の当接部13bに当接する形態とすることもできる。
【0032】
直動ダンパー15は、取付部17に傾斜して取り付けられ、ピストンロッド35が、収容庫5側に向けて開き扉9の回転中心C側へ傾斜してもよい。直動ダンパー15の傾斜は、開き扉9が当接した時に直動ダンパー15の動作方向と開き扉9からの荷重作用方向との間の偏角の形成を抑制するものである。従って、偏角を抑制できれば直動ダンパー15の傾斜角度の設定は自由である。
【0033】
開き扉9は、回転中心Cがピストンロッド35の伸長状態の高さに対応して設定されてもよい。
【0034】
開き扉9の回転中心Cの高さは、直動ダンパー15に対し開き扉9が当接部13bで当接した時に直動ダンパー15の動作方向と開き扉9からの荷重作用方向との間の偏角の形成を抑制するものである。従って、偏角を抑制できれば回転中心Cの高さ設定は自由である。
【0035】
取付部17は、取付孔17であり、シリンダー33は、取付孔17が構成してもよい。取付孔17にライニング材等を設定してもよい。
【0036】
開き扉9又は直動ダンパー15の少なくとも一方は、当接を行わせる曲面45を備えてもよい。
【0037】
曲面45の設定は、直動ダンパー15に対し開き扉9が当接した時に直動ダンパー15の動作方向と開き扉9からの荷重作用方向との間の偏角形成を抑制するものである。従って、偏角を抑制できれば曲面の形状、曲率等の設定は自由である。
【0038】
脚部11は、直動ダンパー15を備えて収容庫5に対し後付け可能である扉緩衝装置アタッチメントとしてもよい。
【0039】
脚部11の後付けの構造等は自由である。脚部11は、ねじ止めにより、凹凸の嵌合部により、凹凸の嵌合部及びねじ止めにより後付けすることが可能である。この後付けは、必ずしも取り外しができるものに限らず、接着による後付けの形態等でも実現できる。
【0040】
脚部11は、取付部17に直動ダンパー15を後付け支持して扉緩衝装置に用いることができるようにするのが好ましい。
【0041】
扉緩衝装置3を備えた緩衝扉付き機器1は、収容庫5が加熱室を内部に区画するオーブントースターとして実現するが、電子レンジ、オーブンレンジ等の加熱用、冷蔵庫、冷凍庫などの冷却用、常温用などの形態として実現することもできる。
【実施例0042】
[緩衝扉付き機器]
図1は、本発明の実施例1に係る緩衝装置を備えたオーブントースターの一部を示す断面図である。図2は、図1のオーブントースターの一部を拡大して示す断面図である。図3は、図1のオーブントースターの脚部の斜視図である。なお、図1及び図2は、脚部を中心として収容庫及び開き扉の一部を含むオーブントースターの一部である。
【0043】
図1及び図2のように、実施例1の扉緩衝装置3を適用した緩衝扉付き機器は、オーブントースター1となっている。オーブントースター1は、扉緩衝装置3を備えている。
【0044】
オーブントースター1は、扉緩衝装置3に加え、収容庫5と、開き扉9と、脚部11とを備えている。なお、収容庫5は、内部に加熱室(図示せず)を区画する加熱用のものである。この収容庫5は、前面に開口(図示せず)を有する箱状であり、収容庫5の開口縁部は、金属製の枠部7を備えている。枠部7は、収容庫5の開口縁部において開き扉9を当接させる部分となる。
【0045】
開き扉9は、当接部所定の厚みを備え、左右両側下部にアーム部13を備えている。左右とは、オーブントースター1を正面から見た左右、下部とは、オーブントースター1の設置側(オーブントースター1を設置する面側)である下部(オーブントースター1の設置方向の下側)を意味する。
【0046】
開き扉9は、扉厚み方向の一側が収容庫5の開口縁部の枠部7に当接して開口を閉止する。開き扉9は、アーム部13が扉厚み方向の他側で収容庫5の設置側に回転自在に支持されている。開き扉9の支持は、脚部11側に設定されているブラケット(図示せず)に回転中心Cにおいて軸支持されている。開き扉9は、回転中心Cで回転することで収容庫5の開口を開閉する。
【0047】
開き扉9の回転は、開き扉9の上下中間部で収容庫5側との間に配置されたステー(図示せず)によりガイドされ、開口の閉止方向に引張ばねにより付勢されている。開き扉9の付勢は、開き扉9の回転の途中で死点を有するように行われる。例えば開き角θ=35°を超えると引張ばねの付勢力が反転して開き扉9を開く方向に付勢力が働き、ストッパー等で設定された開き角θで開状態が維持される。
【0048】
左右のアーム部13は、設置側の端部において扉厚み方向の他側が回転中心Cを中心とする円弧形状に形成されている。この円弧形状は、脚部11に対し開き扉9の回転を円滑に行わせるためのものである。
【0049】
アーム部13は、設置側の端部において、端部斜面13a及び当接部13bを備えている。端部斜面13aは、円弧形状に連続し、扉厚み方向の一側の当接部13bに至っている。
【0050】
端部斜面13aは、開き扉9の扉厚み方向で他側から一側へ上昇するように傾斜している。これにより、開き扉9の回転中心Cは、上下方向で当接部13bよりも低く設定されている。
【0051】
開き扉9が閉じ動作を行うとき、死点越えにより開き角θ=35°を下回る時点から当接部13bが直動ダンパー15に当接するまで直動ダンパー15は働かないようになっている。この開き扉9の回転角αは、直動ダンパー15が働かずに開き扉9が引張ばねの引張力により開口に対する閉じ方向に回転動作する空走区間となる。なお、空想区間は、後述する直動ダンパー15の取付孔17からの突出量によって容易に調整できる。
【0052】
当接部13bは、開閉扉9の扉厚み方向の他側の面(収容庫5の開口を閉じる面)に直交する当接面で形成されている。当接面13bは、直動ダンパー15に当接するとき直交ダンパー15に対する偏角を無くすか、抑制する角度設定を有する。
【0053】
扉緩衝装置3は、脚部11と、取付孔17と、直動ダンパー15と、上記当接部13bとで構成され、収容庫5の開口を開閉可能な開き扉9の緩衝を行う。
【0054】
図1図3のように、脚部11は、樹脂等で形成され、収容庫5の設置側に取り付けられている。脚部11は、収容庫5の開口の左右両側において一対配置されている。左右両側の一方の脚部11は、直動ダンパー15を有さない脚部や単純形状の台座等で形成することもできる。収容庫5の後部左右両側は、直動ダンパー15を有さない脚部や単純形状の台座等で構成すればよい。
【0055】
収容庫5の開口の左右両側の少なくとも一方の脚部11には、直動ダンパー15用の取付部としての取付孔17が備えられている。取付孔17は、受面18に形成した有底の孔で形成されている。取付孔17には、直動ダンパー15のシリンダーが軸方向にスライド自在に嵌合する。取付孔17に隣接して、脚部11には逃げ部31が形成されている。逃げ部31は、受面18に対して段部を形成する。
【0056】
脚部11は、受面18の後部側に座部19が形成され、座部19に矩形の嵌合凸部21が突設されている。座部19の嵌合凸部21には、ねじ止め孔23が形成されている。なお、図1及び図2では、嵌合凸部21及びねじ止め孔23の図示を省略している。ねじ止め孔23は、脚部11の設置面側から嵌合凸部21へ貫通している。
【0057】
また、脚部11には、脚部斜面25が形成されている。脚部斜面25及び受面18は、開き扉9の端部斜面13a及び当接面13bに対応している。開口を閉じた開き扉9の端部斜面13a及び当接面13bは、脚部斜面25及び受面18に対し僅かな隙間を持つのがよい。ただし、開口を閉じた開き扉9の端部斜面13a及び当接面13bは、脚部斜面25及び受面18に対し密接してもよい。
【0058】
脚部斜面25には、ブラケットの差し込み部27が形成されている。脚部11には、差し込み部27に連通するブラケット締結用の締結孔29が形成されている。
【0059】
直動ダンパー15は、脚部11の取付孔17に取り付けられている。直動ダンパー15は、開き扉9が閉じるときに開き扉9の当接面13bに当接して開き扉9の緩衝を行わせる。
【0060】
直動ダンパー15は、エアダンパーや油圧ダンパー等であり、シリンダー33及びピストンロッド35を備えている。本実施例の直動ダンパー15は、ピストンロッド35側を下にして取付孔17内に挿入され、先端のキャップ37が取付孔17の底部に突き当てられている。シリンダー33は、取付孔17に遊嵌して配置され、底部が取付孔17外に突出している。
【0061】
かかる構成の脚部11は、嵌合凸部21がオーブントースター1の底部に形成された嵌合凹部(図示せず。)に嵌合されている。この状態で、ねじ止め孔23を介して脚部11がオーブントースター1にねじによって締結されて固定されている。
【0062】
差し込み部27には、ブラケットが差込まれ、締結孔29を介してブラケットがねじによって脚部11に締結されて固定されている。このブラケットの先端に開き扉9のアーム部13が回転中心Cにおいて回転可能に軸支されている。
【0063】
脚部11は、直動ダンパー15の取り付け部分を含めて扉厚み方向における脚部斜面25側がオーブントースター1の底部より前側に突出している。本実施例において、直動ダンパー15は、水平状態に設置したオーブントースター1に対し鉛直方向に指向して配置されている。直動ダンパー15の一部は、直動方向で枠部7の縁部に隙間を持って対向配置されている。
【0064】
取付孔17に遊嵌している直動ダンパー15のシリンダー33が、取付孔17に対する抜け方向で枠部7に干渉することになる。このため、直動ダンパー15の脱落や意図的な取り外しを規制することができる。なお、枠部7を省略することもできる。
【0065】
かかる脚部11は、直動ダンパー15を備えて収容庫5を備えたオーブントースター1に対し後付け可能である扉緩衝装置アタッチメントとして構成できる。
【0066】
従って、オーブントースター1のグレードに応じて脚部11を交換し、或はユーザーが扉緩衝装置アタッチメントとして脚部11を簡単に交換することもできる。
【0067】
脚部11は、直動ダンパー15を後付け支持可能な取付孔17を備えた構成とすることで、扉緩衝装置アタッチメントを簡単に形成することができる。脚部11は、直動ダンパー15を備えない構成として用いることもできる。
【0068】
[作用効果]
開き扉9は、回転中心C周りにアーム部13が回転することで開閉動作を行わせることができる。
【0069】
すなわち、開き扉9は、回転により、開き扉9の扉厚み方向の一側面が、収容庫5の開口縁部の枠部7に当接して開口を開閉する。
【0070】
この開き扉9の開閉に際し、開き角θ=35°で引張ばねの引張力の死点越えが行われ、開き角θ=35°を超えると開き扉9は引張ばねによる閉じ動作が行われず、開き角θ=35°を下回ると引張ばねの引張力による閉じ動作が行われる。
【0071】
開き角θ=35°を下回り、回転角αの空走区間を回転動作するとアーム部13の当接面13bが直動ダンパー15のシリンダー33に当接する。引張ばねの引張力により開き扉9の閉じ動作がさらに進むと、シリンダー33が取付孔17内へと押し下げられる。
【0072】
このとき、直動ダンパー15は、ピストンロッド35が取付穴17の底部で受けられているので、シリンダー33の押し下げに応じて収縮し、ダンピング作用を生じさせる。従って、開き扉9は、直動ダンパー15のダンピング作用による緩衝を受けながら閉じ動作を進めることになる。その後、開き扉9は、収容庫5の開口縁部の枠部7に当接して開口を静かに閉じることができる。
【0073】
このため、開き扉9が閉じるときの不快な音を抑制し、高級感を演出することができる。
【0074】
また、開き扉9が閉じるときの衝撃を抑制できるから、オーブントースター1本体の設置面に対するずれを抑制できる。
【0075】
直動ダンパー15は、ダンピング作用を生じさせる際に、シリンダー33が取付孔17の壁面で受けられるため、当接面13aとシリンダー33との間の偏角により働く直動ダンパー15への無理な力を大きく抑制することができ、耐久性を向上させることができる。さらに、直動ダンパー15のシリンダー33と取付穴17の壁面との摩擦力をダンピング作用に利用することもできる。
【0076】
また、本実施例では、取付孔17が直動ダンパー15のシリンダー33で閉じられた形態となるため、シリンダー33とピストンロッド35との間が外部に露出せず、パンくず等の異物が直動ダンパー15内部等に侵入するのを抑制できる。
【0077】
直動ダンパー15は、収容庫5外の脚部11に取り付けられているため、収容庫5内の加熱の影響を受け難く、耐久性を向上させることができる。また、収容庫5の収容スペースが、直動ダンパー15及び取付部の影響を受けることが無い。
【0078】
直動ダンパー15を脚部11と共に取り扱い、オーブントースター1へ組み付けることができるため、組み付けが容易となる。
【0079】
図4は、オーブントースター1の閉まり速度-開き角度のグラフである。図5は、オーブントースター1の扉開き角度-扉閉まり時間のグラフである。
【0080】
直動ダンパー15によるダンピング作用は図4のようになる。
【0081】
図4において、線分Aは、直動ダンパー15有りで開き扉9をばね力のみで閉じ動作を行わせた場合を示す。線分Bは、直動ダンパー15有りで開き扉9をばね力に手での加速を加えて閉じ動作を行わせた場合を示す。線分Cは、直動ダンパー15有りで開き扉9をばね力に手での加速をより強く加えて閉じ動作を行わせた場合を示す。線分Dは、直動ダンパー15無しで開き扉9をばね力のみで閉じ動作を行わせた場合を示す。線分Eは、直動ダンパー15無しで開き扉9をばね力に手での加速を加えて閉じ動作を行わせた場合を示す。
【0082】
開き扉9は、開き角θ=35°を超えると、ばね力では閉じなくなるので閉まり速度は零である。
【0083】
開き角θ=35°を下回ると直動ダンパー15が働き始める開き角θ=15°まで開き扉9の閉まり速度は直線的に増加する。
【0084】
ばね力のみで閉じ動作を行う線分Aの場合は、ばね力に手での加速を加えて閉じ動作を行わせる線分Bの場合や、ばね力に手での加速をより強く加えて閉じ動作を行わせる線分Cの場合よりも開き扉9の閉まり速度は遅くなる。
【0085】
開き扉9の開き角θ=15°で直動ダンパー15が働き始め、収容庫5の開口が閉じられる開き角θ=0度まで閉まり速度が急速に減速される。
【0086】
なお、直動ダンパー15が無い場合、線分D、Eのように閉まり速度の減速は無い。
【0087】
次に直動ダンパー15によるダンピング下における扉閉まり時間の関係は図5のようになる。
【0088】
開き角θ=0~35°までの間で開き扉9を閉じるとき扉閉まり時間は図のように変化する。開き角θ=35°から閉じる場合でも扉閉まり時間は3sec程度である。
【0089】
本実施例1では回転角αの空走区間を設定しているので、開き扉9は、引張ばねの引張力で空走区間を円滑に閉じ動作することができ、その後直動ダンパー15を働かせることができる。このため、開き扉9の衝撃を抑制しつつ3sec内の短時間でスムーズに閉じることができる。
【実施例0090】
図6は、本発明の実施例2に係る緩衝装置を備えたオーブントースターの一部を示す断面図である。図7は、図6のオーブントースターの一部を拡大して示す断面図である。なお、基本的な構成は実施例1と同様であり、同一又は対応する構成部分には同符号を付し、重複した説明は省略する。図6及び図7は、脚部を中心として収容庫及び開き扉の一部を含むオーブントースターの一部である。
【0091】
本実施例2の扉緩衝装置3は、脚部11の取付孔17に貫通部39及び閉止部材41を備えた。
【0092】
本実施例において、貫通部39は、取付孔17の底部に形成されたねじ穴であり、脚部11の設置面側に貫通している。貫通部39の径は、取付孔17よりも小さな径で設定されている。
【0093】
脚部11の底面には、貫通部39の部分を含めてザグリ部43が形成されている。
【0094】
閉止部材41は、貫通部39に螺合し、貫通部39を閉止する着脱自在なプラグである。
【0095】
従って、シリンダー33の周囲から取付孔17内に油や水分等の液体が貯留しても閉止部材41を取り外すことで簡単に排出することができる。なお、閉止部材41は、バルブ等とすることも可能である。
【0096】
その他、本実施例2においても実施例1同様の作用効果を奏することができる。
【実施例0097】
図8は、本発明の実施例3に係り、緩衝装置を備えたオーブントースターの一部を示す断面図である。図9は、図8のオーブントースターの一部を拡大して示す断面図である。なお、基本的な構成は実施例1と同様であり、同一又は対応する構成部分には同符号を付し、重複した説明は省略する。図8及び図9は、脚部を中心として収容庫及び開き扉の一部を含むオーブントースターの一部である。
【0098】
本実施例3の扉緩衝装置3は、取付孔17に取り付けられた直動ダンパー15において、ピストンロッド35のキャップ37が開き扉9の当接面13bに当接する構成である。
【0099】
この場合、直動ダンパー15は、収容庫5へ向けて取付孔17が回転中心C側へ傾斜している。この取付孔17にシリンダー33が嵌合し、直動ダンパー15は、取付孔17に応じて傾斜する。直動ダンパー15のピストンロッド35は、直動ダンパー15と同様に、回転中心Cへ傾斜する。
【0100】
このため、アーム部13の当接面13bに対するピストンロッド35の偏角を抑制し、ピストンロッド35に対する無理な力を抑制でき、扉緩衝装置3の耐久性を向上させることができる。
【0101】
その他、本実施例3においても実施例1同様の作用効果を奏することができる。
【実施例0102】
図10は、本発明の実施例4に係り、緩衝装置を備えたオーブントースターの一部を示す断面図である。図11は、図10のオーブントースターの一部を拡大して示す断面図である。なお、基本的な構成は実施例1と同様であり、同一又は対応する構成部分には同符号を付し、重複した説明は省略する。図10及び図11は、脚部を中心として収容庫及び開き扉の一部を含むオーブントースターの一部である。
【0103】
本実施例4の扉緩衝装置3は、開き扉9の回転中心Cがピストンロッド35の伸長状態の高さに対応して設定された構造である。
【0104】
本実施例では、回転中心Cは、ピストンロッド35のキャップ37の上面の高さと同一の高さに設定されている。
【0105】
このため、アーム部13の当接面13bに対するピストンロッド35の偏角を抑制し、ピストンロッド35に対する無理な力を抑制でき、耐久性を向上させることができる。
【0106】
なお、回転中心Cの位置は、偏角を抑制できればよく、ピストンロッド35のキャップ37の上面に対し上下に多少位置ずれさせて設定することもできる。
【0107】
その他、本実施例4においても実施例1同様の作用効果を奏することができる。
【実施例0108】
図12は、本発明の実施例5に係り、緩衝装置を備えたオーブントースターの一部を示す断面図である。図13は、図12のオーブントースターの一部を拡大して示す断面図である。なお、基本的な構成は実施例1と同様であり、同一又は対応する構成部分には同符号を付し、重複した説明は省略する。図12及び図13は、脚部を中心として収容庫及び開き扉の一部を含むオーブントースターの一部である。
【0109】
本実施例5の扉緩衝装置3では、直動ダンパー15が脚部11に一体に形成されている。
【0110】
すなわち、直動ダンパー15のシリンダー33は、取付孔17が構成する。このため、直動ダンパー15が脚部11と一体化し、組み付けや部品管理を容易に行わせることができる。
【0111】
その他、本実施例5においても実施例1同様の作用効果を奏することができる。
【実施例0112】
図14は、本発明の実施例6に係り、緩衝装置を備えたオーブントースターの一部を示す断面図である。図15は、実施例6に係り、緩衝装置を備えたオーブントースターの一部を拡大して示す断面図である。なお、基本的な構成は実施例1と同様であり、同一又は対応する構成部分には同符号を付し、重複した説明は省略する。図14及び図15は、脚部を中心として収容庫及び開き扉の一部を含むオーブントースターの一部である。
【0113】
本実施例6の扉緩衝装置3は、直動ダンパー15のシリンダー33が、直動方向で枠部7の縁部から外れて配置された構造である。
【0114】
このため、直動ダンパー15を備えない脚部11が取り付けられていたとしても、直動ダンパー15を後付けで簡単に取り付けることができる。また、取り付けた直動ダンパー15の取り外しも簡単に行わせることができ、修理、交換等を簡単に行わせることができる。なお、直動ダンパー15を備えない場合は、取付孔17をキャップ等によって閉止しておけばよい。
【0115】
その他、本実施例6においても実施例1同様の作用効果を奏することができる。
【実施例0116】
図16は、本発明の実施例7に係り、緩衝装置を備えたオーブントースターの一部を示す拡大断面図である。なお、基本的な構成は実施例1と同様であり、同一又は対応する構成部分には同符号を付し、重複した説明は省略する。図16は、脚部を中心として収容庫及び開き扉の一部を含むオーブントースターの一部である。
【0117】
本実施例7の扉緩衝装置3は、直動ダンパー15が当接面13bに当接を行わせる曲面45を備えた構造である。
【0118】
直動ダンパー15は、シリンダー33が取付孔17に嵌合し、ピストンロッド35が取付孔17外に突出している。ピストンロッド35の上端部に取り付けられたキャップ37に曲面45が形成されている。
【0119】
このため、アーム部13の当接面13bに対するピストンロッド35の偏角を曲面45が抑制し、ピストンロッド35に対する無理な力を抑制でき、耐久性を向上させることができる。
【0120】
その他、本実施例7においても実施例1同様の作用効果を奏することができる。
【実施例0121】
図17は、本発明の実施例8に係り、緩衝装置を備えたオーブントースターの一部を示す拡大断面図である。なお、基本的な構成は実施例1と同様であり、同一又は対応する構成部分には同符号を付し、重複した説明は省略する。図17は、脚部を中心として収容庫及び開き扉の一部を含むオーブントースターの一部である。
【0122】
本実施例7の扉緩衝装置3は、直動ダンパー15が当接面13bに当接を行わせる曲面45を備えた構造である。
【0123】
直動ダンパー15は、ピストンロッド35が取付孔17内に配置され、シリンダー33が取付孔17外に突出している。シリンダー33の上端部に曲面45が形成されている。
【0124】
このため、アーム部13の当接面13bに対するシリンダー33の偏角を曲面45が抑制し、シリンダー33に対する無理な力を抑制でき、耐久性を向上させることができる。
【0125】
その他、本実施例8においても実施例1同様の作用効果を奏することができる。
【実施例0126】
図18は、本発明の実施例9に係り、緩衝装置を備えたオーブントースターの一部を拡大して示す断面図である。なお、基本的な構成は実施例1と同様であり、同一又は対応する構成部分には同符号を付し、重複した説明は省略する。図18は、脚部を中心として収容庫及び開き扉の一部を含むオーブントースターの一部である。
【0127】
本実施例9の扉緩衝装置3は、直動ダンパー15に当接する当接面13bに曲面45を備えた構造である。
【0128】
直動ダンパー15は、シリンダー33が取付孔17に嵌合し、ピストンロッド35が取付孔17外に突出している。ピストンロッド35の上端部に取り付けられたキャップ37に当接面13bの曲面45が当接する。
【0129】
このため、アーム部13の当接面13bに対するピストンロッド35の偏角を曲面45が抑制し、ピストンロッド35に対する無理な力を抑制でき、耐久性を向上させることができる。
【0130】
なお、直動ダンパー15は、ピストンロッド35が取付孔17内に配置され、シリンダー33が取付孔17外に突出する配置にすることもできる。
【0131】
その他、本実施例9においても実施例1同様の作用効果を奏することができる。
【符号の説明】
【0132】
1 オーブントースター(緩衝扉付き機器)
3 扉緩衝装置
5 収容庫
7 枠部
9 開き扉
11 脚部
13 アーム部
13a 端部斜面
13b 当接面(当接部)
15 直動ダンパー
17 取付孔(取付部)
33 シリンダー
35 ピストンロッド
37 キャップ
39 貫通部
41 閉止部材
43 曲面
θ 開き角
α 回転角
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18