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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024040687
(43)【公開日】2024-03-26
(54)【発明の名称】eラーニング管理装置
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/20 20120101AFI20240318BHJP
【FI】
G06Q50/20
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022145193
(22)【出願日】2022-09-13
(71)【出願人】
【識別番号】522363726
【氏名又は名称】NPO法人日本ケアマネジャー協会
(74)【代理人】
【識別番号】100153268
【弁理士】
【氏名又は名称】吉原 朋重
(72)【発明者】
【氏名】神 智淳
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC34
(57)【要約】
【課題】
eラーニングサービスのログイン時に、受講者個々人の識別を行わないにもかかわらず、各受講者の受講状況が確認できると共に、システム管理者の事務負担を軽減させる。
【解決手段】
ユーザー端末から組織識別情報を受け付け、組織識別情報で識別される組織に属することは確認するが、個人を特定しない状態で、ユーザーによるログインを許可する手段と、ログインが許可されるユーザー端末に対し、コンテンツ情報を提供する手段と、コンテンツ情報の提供処理を終えた後、ユーザーの氏名を含む受講者識別情報を受け付けると共に、ユーザー毎の受講済みコンテンツ情報を確認可能とするために、受講者識別情報と受講済みコンテンツ情報とを関連付ける情報である受講履歴情報を記憶手段に記憶させる手段と、を有する。
【選択図】図2

【特許請求の範囲】
【請求項1】
eラーニングの素材であるコンテンツ情報の提供を受けることができる組織を識別するための組織識別情報を記憶する組織識別情報記憶手段と、
一のユーザーが操作する一のユーザー端末から一の前記組織識別情報を受け付け、前記一のユーザーについて、前記組織識別情報記憶手段に記憶される前記一の組織識別情報で識別される一の前記組織に属することは確認するが、個人を特定しない状態で、前記一のユーザーによるログインを許可するログイン許可手段と、
前記ログイン許可手段によってログインが許可される前記一のユーザー端末に対し、一の前記コンテンツ情報を提供するコンテンツ提供手段と、
前記コンテンツ提供手段による前記一のコンテンツ情報の提供処理を終えた後、前記一のユーザーの氏名を含む受講者識別情報を受け付けると共に、ユーザー毎の受講済みコンテンツ情報を確認可能とするために、前記受講者識別情報と前記一のコンテンツ情報とを関連付ける情報である受講履歴情報を受講履歴情報記憶手段に記憶させる受講履歴情報登録手段と、を有することを特徴とするeラーニング管理装置。
【請求項2】
前記受講履歴情報を特定するために必要な情報である受講履歴識別情報を生成し、前記ユーザー端末に対し、前記受講履歴識別情報を通知する受講履歴識別情報通知手段と、
前記受講履歴識別情報によって識別される前記受講履歴情報を前記受講履歴情報記憶手段から抽出し、抽出した前記受講履歴情報を提供する受講履歴情報提供手段と、を有することを特徴とする請求項1に記載のeラーニング管理装置。
【請求項3】
前記受講履歴識別情報と前記コンテンツ情報の受講報告書を含む受講確認情報とを受け付けるとき、
前記受講履歴情報登録手段が、前記受講履歴識別情報によって識別される前記受講履歴情報を前記受講履歴情報記憶手段から抽出すると共に、抽出した前記受講履歴情報に、受け付けた前記受講確認情報を関連付けて登録することを特徴とする請求項2に記載のeラーニング管理装置。
【請求項4】
前記ユーザー端末から前記受講履歴識別情報を受け付けるとき、
前記コンテンツ提供手段が、受け付けた前記受講履歴識別情報によって識別される前記受講履歴情報を前記受講履歴情報記憶手段から抽出すると共に、抽出した前記受講履歴情報に含まれる情報を提供条件とする他の前記コンテンツ情報を提供することを特徴とする請求項3に記載のeラーニング管理装置。
【請求項5】
前記他のコンテンツ情報が、前記受講履歴情報に含まれる前記一のコンテンツ情報を受講済みであることが提供条件とされる前記eラーニングの素材であることを特徴とする請求項4に記載のeラーニング管理装置。
【請求項6】
前記他のコンテンツ情報が、前記受講履歴情報に含まれる前記一のコンテンツ情報に関する試験であることを特徴とする請求項5に記載のeラーニング管理装置。
【請求項7】
前記受講者識別情報が、前記一の組織における所属部課に関する情報を含むことを特徴とする請求項1に記載のeラーニング管理装置。
【請求項8】
eラーニングの素材であるコンテンツ情報の提供を受けることができる組織を識別するための組織識別情報を記憶する組織識別情報記憶手段を有するコンピューターにおいて、
ログイン許可手段が、一のユーザーが操作する一のユーザー端末から一の前記組織識別情報を受け付け、前記一のユーザーについて、前記組織識別情報記憶手段に記憶される前記一の組織識別情報で識別される一の前記組織に属することは確認するが、個人を特定しない状態で、前記一のユーザーによるログインを許可するステップと、
コンテンツ提供手段が、前記ログイン許可手段によってログインが許可される前記一のユーザー端末に対し、一の前記コンテンツ情報を提供するステップと、
受講履歴情報登録手段が、前記コンテンツ提供手段による前記一のコンテンツ情報の提供処理を終えた後、前記一のユーザーの氏名を含む受講者識別情報を受け付けると共に、ユーザー毎の受講済みコンテンツ情報を確認可能とするために、前記受講者識別情報と前記一のコンテンツ情報とを関連付ける情報である受講履歴情報を受講履歴情報記憶手段に記憶させるステップと、を含むeラーニング管理方法。
【請求項9】
受講履歴識別情報通知手段が、前記受講履歴情報を特定するために必要な情報である受講履歴識別情報を生成し、前記ユーザー端末に対し、前記受講履歴識別情報を通知するステップと、
受講履歴情報提供手段が、前記受講履歴識別情報によって識別される前記受講履歴情報を前記受講履歴情報記憶手段から抽出し、抽出した前記受講履歴情報を提供するステップと、を含む請求項8に記載のeラーニング管理方法。
【請求項10】
前記受講履歴識別情報と前記コンテンツ情報の受講報告書を含む受講確認情報とを受け付けるとき、
前記受講履歴情報登録手段が、前記受講履歴識別情報によって識別される前記受講履歴情報を前記受講履歴情報記憶手段から抽出すると共に、抽出した前記受講履歴情報に、受け付けた前記受講確認情報を関連付けて登録することを特徴とする請求項9に記載のeラーニング管理方法。
【請求項11】
前記ユーザー端末から前記受講履歴識別情報を受け付けるとき、
前記コンテンツ提供手段が、受け付けた前記受講履歴識別情報によって識別される前記受講履歴情報を前記受講履歴情報記憶手段から抽出すると共に、抽出した前記受講履歴情報に含まれる情報を提供条件とする他の前記コンテンツ情報を提供することを特徴とする請求項10に記載のeラーニング管理方法。
【請求項12】
前記他のコンテンツ情報が、前記受講履歴情報に含まれる前記一のコンテンツ情報を受講済みであることが提供条件とされる前記eラーニングの素材であることを特徴とする請求項11に記載のeラーニング管理方法。
【請求項13】
前記他のコンテンツ情報が、前記受講履歴情報に含まれる前記一のコンテンツ情報に関する試験であることを特徴とする請求項12に記載のeラーニング管理方法。
【請求項14】
前記受講者識別情報が、前記一の組織における所属部課に関する情報を含むことを特徴とする請求項8に記載のeラーニング管理方法。
【請求項15】
コンピューターに、請求項8乃至14の何れか一に記載の方法を実行させるためのeラーニング管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
eラーニングを提供する装置において、受講者の特定及び受講履歴の確認を行う技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、インターネット等の通信環境が発達し、講師が居る場所に行かなくても、遠隔地にて講義を受けることができる所謂、eラーニングが普及している。
【0003】
ところで、遠隔で講義を受けるeラーニングにおいては、受講者の本人確認が重要であり、そのため、eラーニングシステムにおける本人認証に関する技術的提案が多数なされている。
【0004】
例えば、特許文献1では、受験番号を受験者に入力させることで、暗証コードとして利用する技術が開示され、特許文献2では、入力パスワードと記憶しているパスワードが一致する場合に当該視聴者の仮想コミュニティへの参加を許可する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2016-095817号公報
【特許文献2】特開2004-220169号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記の従来技術では、eラーニングサービスのログイン時に、受講者個々人の識別を行うことが前提であり、各受講者の識別を行うためには、事前に受講者情報を登録しておく必要があるため、管理者による事務負担が大きいという問題点があった。
【0007】
そこで、本発明は、上記問題点に鑑み、eラーニングサービスのログイン時に、受講者個々人の識別を行わないにもかかわらず、各受講者の受講状況が確認できると共に、システム管理者の事務負担を軽減させるeラーニング管理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
開示するeラーニング管理装置の一形態は、eラーニングの素材であるコンテンツ情報の提供を受けることができる組織を識別するための組織識別情報を記憶する組織識別情報記憶手段と、一のユーザーが操作する一のユーザー端末から一の前記組織識別情報を受け付け、前記一のユーザーについて、前記組織識別情報記憶手段に記憶される前記一の組織識別情報で識別される一の前記組織に属することは確認するが、個人を特定しない状態で、前記一のユーザーによるログインを許可するログイン許可手段と、前記ログイン許可手段によってログインが許可される前記一のユーザー端末に対し、一の前記コンテンツ情報を提供するコンテンツ提供手段と、前記コンテンツ提供手段による前記一のコンテンツ情報の提供処理を終えた後、前記一のユーザーの氏名を含む受講者識別情報を受け付けると共に、ユーザー毎の受講済みコンテンツ情報を確認可能とするために、前記受講者識別情報と前記一のコンテンツ情報とを関連付ける情報である受講履歴情報を受講履歴情報記憶手段に記憶させる受講履歴情報登録手段と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
開示するeラーニング管理装置は、eラーニングサービスのログイン時に、受講者個々人の識別を行わないにもかかわらず、各受講者の受講状況が確認できると共に、システム管理者の事務負担を軽減させる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本実施の形態に係るeラーニング管理装置の概要を説明する図である。
図2】本実施の形態に係るeラーニング管理装置の機能ブロック図である。
図3】本実施の形態に係る組織識別情報記憶手段の一例を示す図である。
図4】本実施の形態に係る受講履歴情報記憶手段の一例を示す図である。
図5】本実施の形態に係る提供条件記憶手段の一例を示す図である。
図6】本実施の形態に係るeラーニング管理装置のハードウエア構成例を示す図である。
図7】本実施の形態に係るeラーニング管理装置による処理例の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図面を参照しながら、本発明を実施するための形態について説明する。
(本実施の形態に係るeラーニング管理装置の動作原理)
【0012】
図1乃至5を用いて、本実施の形態に係るeラーニング管理装置(以下、単に「本装置」という。)100の動作原理について説明する。図1は、本装置100と周辺装置との接続関係を示す図であり、図2は、本装置100の機能ブロック図である。図3乃至5は、本装置100が備える記憶手段110、120、130の一例を示す図である。
【0013】
図1で示すように、本装置100は、通信ネットワーク330を介して、ユーザー230の操作するユーザー端末260と接続される。通信ネットワーク330は、有線であっても良いし、無線であっても良い。ユーザー端末260は、ノート型・デスクトップ型のパーソナルコンピューターであっても良く、スマートフォンの様な携帯情報端末であっても良い。ユーザー230は、本装置100が提供するeラーニングサービスによるコンテンツ情報310の提供を受ける者であり、コンテンツ情報310は、授業形態の動画情報であっても良いし、試験形態のものであっても良く、内容及び形態は特に限定しない。
【0014】
図2で示すように、本装置100は、組織識別情報記憶手段110、受講履歴情報記憶手段120、提供条件記憶手段130、ログイン許可手段140、コンテンツ提供手段150、受講履歴情報登録手段160、受講履歴識別情報通知手段170、受講履歴情報提供手段180を有する。
【0015】
組織識別情報記憶手段110は、本装置100が提供するeラーニングの素材であるコンテンツ情報310の提供を受けることができる組織210を識別するための組織識別情報220を記憶する。コンテンツ情報310は、授業形態の動画情報であっても良いし、試験形態のものであっても良く、内容及び形態は特に限定しない。
【0016】
組織210は、例えば、本装置100の管理者との契約によって、本装置100によるeラーニングサービスの提供を許可された者であり、その形態は特に限定しない。
【0017】
図3は、組織識別情報記憶手段110に記憶される情報の一例を示す図である。図3で示すように、組織識別情報記憶手段110には、例えば、組織識別情報220として組織毎にID・パスワードが記憶され、「ID:100001、パスワード:xxxx」の組み合わせと、組織名称210:組織Aという情報と、が関連付けて記憶されている。
【0018】
例えば、組織Aは、本装置100が提供するeラーニングの素材であるコンテンツ情報310の提供を受けることができる組織210であり、組織Aには、「ID:100001、パスワード:xxxx」という情報が提供される。そして、本装置100が提供するeラーニングを利用するときに、「ID:100001、パスワード:xxxx」の提示を以って、組織A(又は組織Aに所属するユーザー230)によるサービス利用の資格確認を行う。
【0019】
受講履歴情報記憶手段120は、ユーザー230の氏名240、組織210における所属部課を含む受講者識別情報250、各ユーザー230の受講済みコンテンツ情報320、受講済みコンテンツ情報320に関する受講報告書290を含む受講確認情報300などを関連付けて記憶する。また、受講履歴情報記憶手段120は、受講者識別情報250、受講済みコンテンツ情報320、受講確認情報300の組み合わせである受講履歴情報270と、受講履歴情報270を識別するための受講履歴識別情報280と、を関連付けて記憶する。受講履歴識別情報280は、複数ある受講履歴情報270の中、一の受講履歴情報270を特定する情報である。
【0020】
図4は、受講履歴情報記憶手段120に記憶される情報の一例を示す図である。図4で示すように、受講履歴情報記憶手段120には、例えば、受講履歴識別情報280:ABCDEFG、受講者識別情報250:「組織名称210:組織A、氏名240:神智淳、所属部課:医務」、受講済みコンテンツ情報320:福祉1、受講確認情報300:受講報告書290:報告書1という情報が、それぞれ関連付けて記憶される。
【0021】
また、受講履歴情報記憶手段120には、例えば、受講履歴識別情報280:HIJKLMN、受講者識別情報250:「組織名称210:組織A、氏名240:佐藤一郎、所属部課:医務」、受講済みコンテンツ情報320:保健1、保健2という情報が、それぞれ関連付けて記憶される。
【0022】
提供条件記憶手段130は、本装置100が提供するeラーニングの素材であるコンテンツ情報310と、受講済みコンテンツ情報320・提出済みの受講確認情報300(受講報告書290を含む)と、を関連付けて記憶する。提供条件記憶手段130は、コンテンツ情報310の提供条件、つまり、コンテンツ情報310の提供を受けるために受講・提出・合格していなければならないコンテンツ情報320・受講確認情報300を規定する情報を記憶する。
【0023】
図5は、提供条件記憶手段130に記憶される情報の一例を示す図である。図5で示すように、提供条件記憶手段130には、例えば、コンテンツ情報310:保健3と関連付けて、受講済みコンテンツ情報320:保健1・保健2という情報が記憶される。これは、保健1及び保健2というコンテンツ情報310が受講済みである場合、保健3というコンテンツ情報310が受講可能となることを示している。
【0024】
また、提供条件記憶手段130には、例えば、コンテンツ情報310:試験1と関連付けて、受講済みコンテンツ情報320:福祉1、提出済み報告書290:報告書1という情報が記憶される。これは、福祉1というコンテンツ情報310が受講済みであり、かつ、報告書1という報告書290が提出済みである場合、試験1というコンテンツ情報310が受講(受験)可能となることを示している。
【0025】
ログイン許可手段140は、ユーザー230が操作するユーザー端末260から組織識別情報220を受け付け、組織識別情報記憶手段110に記憶される情報に基づいて、ユーザー230によるログインの可否を判定する。ログイン許可手段140は、受け付けた組織識別情報220が組織識別情報記憶手段110に記憶されていれば、ユーザー230によるログインを許可し、記憶されていなければ、ユーザー230によるログインを許可しない。そのとき、ログイン許可手段140は、ユーザー230について、ログインを許可する組織210に属することは確認するが、個人までは特定しない状態で、ログインを許可する。
【0026】
図3で示すように、ログイン許可手段140は、例えば、ユーザー端末260から組織識別情報220として「ID:100002、パスワード:yyyy」を受け付けた場合、組織識別情報記憶手段110にその情報が記憶されているので、ユーザー230によるログインを許可する。このとき、ログイン許可手段140は、ログインを許可したユーザー230が組織210:組織Bに属することは確認するが、個人までは特定しない(この時点では、ユーザー230の氏名等は判明していない)状態で、ログインを許可する。
【0027】
コンテンツ提供手段150は、ログイン許可手段140によってログインが許可されるユーザー230(ユーザー端末260)に対し、コンテンツ情報310を提供する。コンテンツ情報310は、授業形態の動画情報であっても良いし、試験形態のものであっても良く、その内容及び形態は特に限定しない。
【0028】
ここで、本装置100がユーザー端末260から受講履歴識別情報280を受け付けたときの処理を考える。コンテンツ提供手段150は、受け付けた受講履歴識別情報280によって識別(特定)される受講履歴情報270を受講履歴情報記憶手段120から抽出する。そして、コンテンツ提供手段150は、抽出した受講履歴情報270に含まれる情報250、300、320を提供条件とするコンテンツ情報310を提供する。
【0029】
このとき、コンテンツ提供手段150は、受講履歴情報270に含まれる情報250、300、320と、提供条件記憶手段130に記憶される情報と、を対比して、その結果、提供条件を満たしているコンテンツ情報310を提供する。コンテンツ提供手段150は、提供条件記憶手段130を参照し、コンテンツ情報310の提供を受けるために受講・提出・合格していなければならないコンテンツ情報320・受講確認情報300の条件が満たされている場合、対象のコンテンツ情報310を提供する。また、コンテンツ提供手段150は、ユーザー230の所属組織210、所属部課等の所属属性に基づく提供条件を満たしているコンテンツ情報310を提供する形態としても良い。
【0030】
図4及び5で示すように、本装置100がユーザー端末260から受講履歴識別情報280:ABCDEFGを受け付けたときの処理を考える。コンテンツ提供手段150は、受講履歴識別情報280:ABCDEFGで識別される受講履歴情報270として、受講者識別情報250:「組織名称210:組織A、氏名240:神智淳、所属部課:医務」、受講済みコンテンツ情報320:福祉1、受講確認情報300:受講報告書290:報告書1という情報を受講履歴情報記憶手段120から抽出する。
【0031】
そして、コンテンツ提供手段150は、上記の抽出した受講履歴情報270と、提供条件記憶手段130に記憶される受講済みコンテンツ情報320:福祉1、提出済み報告書290:報告書1という情報と、を対比して、その結果、コンテンツ情報310:試験1の提供を行う。
【0032】
一方、本装置100がユーザー端末260から受講履歴識別情報280:HIJKLMNを受け付けたときの処理を考える。コンテンツ提供手段150は、受講履歴識別情報280:HIJKLMNで識別される受講履歴情報270として、受講者識別情報250:「組織名称210:組織A、氏名240:佐藤一郎、所属部課:医務」、受講済みコンテンツ情報320:保健1、保健2という情報を受講履歴情報記憶手段120から抽出する。
【0033】
そして、コンテンツ提供手段150は、上記の抽出した受講履歴情報270と、提供条件記憶手段130に記憶される受講済みコンテンツ情報320:保健1・保健2という情報と、を対比して、その結果、コンテンツ情報310:保健3の提供を行う。
【0034】
受講履歴情報登録手段160は、コンテンツ提供手段150によるコンテンツ情報310の提供処理を終えた後、ユーザー230の氏名240や組織210における所属部課に関する情報を含む受講者識別情報250を受け付ける。そして、受講履歴情報登録手段160は、ユーザー230毎の受講済みコンテンツ情報320を確認可能とするために、受講者識別情報250と提供を終えたコンテンツ情報310(320)とを関連付ける情報である受講履歴情報270を受講履歴情報記憶手段120に記憶させる。
【0035】
また、本装置100が受講履歴識別情報280とコンテンツ情報320(310)の受講報告書290を含む受講確認情報300とを受け付けるときの処理を考える。そのとき、受講履歴情報登録手段160は、受講履歴識別情報280によって識別される受講履歴情報270を受講履歴情報記憶手段120から抽出すると共に、抽出した受講履歴情報270に、受け付けた受講確認情報300(290)を関連付けて登録する。
【0036】
図4で示すように、本装置100が受講履歴識別情報280:ABCDEFGと受講報告書290:報告書1とを受け付けるときの処理を考える。そのとき、受講履歴情報登録手段160は、受講履歴識別情報280:ABCDEFGによって識別される受講履歴情報270として、受講者識別情報250:「組織名称210:組織A、氏名240:神智淳、所属部課:医務」、受講済みコンテンツ情報320:福祉1を受講履歴情報記憶手段120から抽出する。そして、受講履歴情報登録手段160は、上記抽出した受講履歴情報270に、受け付けた受講確認情報290:報告書1を関連付けて登録する。
【0037】
受講履歴識別情報通知手段170は、受講履歴情報270を特定するために必要な情報である受講履歴識別情報280を生成し、ユーザー230(ユーザー端末260)に対し、受講履歴識別情報280を通知する。
【0038】
図4で示すように、受講履歴識別情報通知手段170は、受講履歴情報270として、受講者識別情報250:「組織名称210:組織A、氏名240:神智淳、所属部課:医務」、受講済みコンテンツ情報320:福祉1を特定するために必要な情報である受講履歴識別情報280:ABCDEFGを生成し、ユーザー230(ユーザー端末260)に対し、生成した受講履歴識別情報280:ABCDEFGを通知する。こうすることによって、受講履歴情報記憶手段120に記憶される特定の受講履歴情報270を閲覧することを欲する者(例えば、ユーザー230)は、その情報を特定することができる。
【0039】
受講履歴情報提供手段180は、受講履歴識別情報280によって識別される受講履歴情報270を受講履歴情報記憶手段120から抽出し、抽出した受講履歴情報270を提供する。なお、受講履歴情報提供手段180によって受講履歴情報270の提供を受けるのは、ユーザー230又はユーザー端末260であっても良いし、本装置100の管理者であっても良く、被提供者は特に限定されない。
【0040】
図4で示すように、受講履歴情報提供手段180は、例えば、受講履歴識別情報280:ABCDEFGで識別される受講履歴情報270として、受講者識別情報250:「組織名称210:組織A、氏名240:神智淳、所属部課:医務」、受講済みコンテンツ情報320:福祉1、受講確認情報300:受講報告書290:報告書1という情報を受講履歴情報記憶手段120から抽出する。そして、受講履歴情報提供手段180は、上記抽出した受講履歴情報270を、当該情報の要求者(例えば、ユーザー230又はユーザー端末260)へ提供する。
【0041】
本装置100は、上記の動作原理に基づいて、eラーニングサービスのログイン時に、受講者230個々人の識別を行わないにもかかわらず、各受講者230の受講状況が確認できると共に、システム管理者の事務負担を軽減させる。
(本実施の形態に係るeラーニング管理装置のハードウエア構成)
【0042】
図6を用いて、本装置100のハードウエア構成例について説明する。図6は、本装置100のハードウエア構成の一例を示す図である。図6で示すように、本装置100は、CPU(Central Processing Unit)410、ROM(Read-Only Memory)420、RAM(Random Access Memory)430、補助記憶装置440、通信I/F450、入力装置460、表示装置470、記憶媒体I/F480を有する。
【0043】
CPU410は、ROM420に記憶されたプログラムを実行する装置であり、RAM430に展開(ロード)されたデータを、プログラムの命令に従って演算処理し、本装置100全体を制御する。ROM420は、CPU410が実行するプログラムやデータを記憶している。RAM430は、CPU410でROM420に記憶されたプログラムを実行する際に、実行するプログラムやデータが展開(ロード)され、演算の間、演算データを一時的に保持する。
【0044】
補助記憶装置440は、基本ソフトウエアであるOS(Operating System)や本実施の形態に係るアプリケーションプログラムなどを、関連するデータとともに記憶する装置である。補助記憶装置440は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリなどである。
【0045】
通信I/F450は、有線・無線LAN(Local Area Network)、インターネットなどの通信ネットワーク330に接続し、通信機能を提供する他装置260とデータの授受を行うためのインターフェースである。
【0046】
入力装置460は、キーボードなど本装置100にデータ入力を行うための装置である。表示装置(出力装置)470は、LCD(Liquid Crystal Display)等で構成される装置であり、本装置100が有する機能をユーザーが利用する際や各種設定を行う際のユーザーインターフェースとして機能する装置である。記憶媒体I/F480は、CD-ROM、DVD-ROM、USBメモリなどの記憶媒体490とデータの送受信を行うためのインターフェースである。
【0047】
本装置100が有する各手段は、CPU410が、ROM420又は補助記憶装置440に記憶された各手段に対応するプログラムを実行することにより実現される形態としても良い。また、本装置100が有する各手段は、当該各手段に関する処理をハードウエアとして実現される形態としても良い。また、通信I/F450を介して外部サーバー装置から本発明に係るプログラムを読み込ませたり、記憶媒体I/F480を介して記憶媒体490から本発明に係るプログラムを読み込ませたりして、本装置100に当該プログラムを実行させる形態としても良い。
(本実施の形態に係るeラーニング管理装置による処理例)
図7を用いて、本装置100による処理例の流れを説明する。図7は、本装置100による処理例の流れを示すフローチャートである。
【0048】
S10でログイン許可手段140が、ユーザー230が操作するユーザー端末260から組織識別情報220を受け付け、組織識別情報記憶手段110に記憶される情報に基づいて、ユーザー230によるログインの可否を判定する。ログイン許可手段140は、受け付けた組織識別情報220が組織識別情報記憶手段110に記憶されていれば、ユーザー230によるログインを許可し、記憶されていなければ、ユーザー230によるログインを許可しない。そのとき、ログイン許可手段140は、ユーザー230について、ログインを許可する組織210に属することは確認するが、個人までは特定しない状態で、ログインを許可する。
【0049】
図3で示すように、ログイン許可手段140は、例えば、ユーザー端末260から組織識別情報220として「ID:100001、パスワード:xxxx」を受け付けた場合、組織識別情報記憶手段110にその情報が記憶されているので、ユーザー230によるログインを許可する。このとき、ログイン許可手段140は、ログインを許可したユーザー230が組織210:組織Aに属することは確認するが、個人までは特定しない(この時点では、ユーザー230の氏名等は判明していない)状態で、ログインを許可する。
【0050】
S20でコンテンツ提供手段150が、S10においてログインが許可されるユーザー230(ユーザー端末260)に対し、コンテンツ情報310を提供する。コンテンツ情報310は、授業形態の動画情報であっても良いし、試験形態のものであっても良く、その内容及び形態は特に限定しない。
【0051】
S30で受講履歴情報登録手段160が、S20におけるコンテンツ情報310の提供処理の終了後、ユーザー230の氏名240や組織210における所属部課に関する情報を含む受講者識別情報250を受け付ける。そして、受講履歴情報登録手段160は、ユーザー230毎の受講済みコンテンツ情報320を確認可能とするために、受講者識別情報250と提供を終えたコンテンツ情報310(320)とを関連付ける情報である受講履歴情報270を受講履歴情報記憶手段120に記憶させる。
【0052】
図4で示すように、S20においてコンテンツ情報310:福祉1が提供された後、受受講履歴情報登録手段160は、ユーザー230の氏名240:神智淳、所属部課:医務などの受講者識別情報250を受け付ける。そして、受講履歴情報登録手段160は、受講者識別情報250:「組織名称210:組織A、氏名240:神智淳、所属部課:医務」と、提供を終えたコンテンツ情報310(320):福祉1と、を関連付ける受講履歴情報270を受講履歴情報記憶手段120に記憶させる。
【0053】
S40で受講履歴識別情報通知手段170が、受講履歴情報270を特定するために必要な情報である受講履歴識別情報280を生成し、ユーザー230(ユーザー端末260)に対し、受講履歴識別情報280を通知する。
【0054】
図4で示すように、受講履歴識別情報通知手段170は、受講履歴情報270として、受講者識別情報250:「組織名称210:組織A、氏名240:神智淳、所属部課:医務」、受講済みコンテンツ情報320:福祉1を特定するために必要な情報である受講履歴識別情報280:ABCDEFGを生成し、ユーザー230(ユーザー端末260)に対し、生成した受講履歴識別情報280:ABCDEFGを通知する。こうすることによって、受講履歴情報記憶手段120に記憶される特定の受講履歴情報270を閲覧することを欲する者(例えば、ユーザー230)は、その情報を特定することができる。
【0055】
S50で受講履歴情報提供手段180が、ユーザー端末260又は入力装置460から受講履歴識別情報280を受け付け、その受講履歴識別情報280によって識別される受講履歴情報270を受講履歴情報記憶手段120から抽出する。そして、受講履歴情報提供手段180は、抽出した受講履歴情報270を、ユーザー端末260へ提供し、又は、出力装置470を用いて出力する。
【0056】
図4で示すように、受講履歴情報提供手段180は、例えば、受講履歴識別情報280:ABCDEFGを受け付けると、その受講履歴識別情報280で識別される受講履歴情報270として、受講者識別情報250:「組織名称210:組織A、氏名240:神智淳、所属部課:医務」、受講済みコンテンツ情報320:福祉1、受講確認情報300:受講報告書290:報告書1という情報を受講履歴情報記憶手段120から抽出する。そして、受講履歴情報提供手段180は、上記抽出した受講履歴情報270を、当該情報の要求者(例えば、ユーザー230又はユーザー端末260)へ提供する。
【0057】
また、S50において本装置100が受講履歴識別情報280とコンテンツ情報320(310)の受講報告書290を含む受講確認情報300とを受け付けるときの処理を考える。そのときS50で受講履歴情報登録手段160が、受講履歴識別情報280によって識別される受講履歴情報270を受講履歴情報記憶手段120から抽出すると共に、抽出した受講履歴情報270に、受け付けた受講確認情報300(290)を関連付けて登録する。
【0058】
図4で示すように、本装置100が受講履歴識別情報280:ABCDEFGと受講報告書290:報告書1とを受け付けるときの処理を考える。そのとき、受講履歴情報登録手段160は、受講履歴識別情報280:ABCDEFGによって識別される受講履歴情報270として、受講者識別情報250:「組織名称210:組織A、氏名240:神智淳、所属部課:医務」、受講済みコンテンツ情報320:福祉1を受講履歴情報記憶手段120から抽出する。そして、受講履歴情報登録手段160は、上記抽出した受講履歴情報270に、受け付けた受講確認情報290:報告書1を関連付けて登録する。
【0059】
また、S50において本装置100がユーザー端末260から受講履歴識別情報280を受け付けたときの処理を考える。S50でコンテンツ提供手段150が、受け付けた受講履歴識別情報280によって識別される受講履歴情報270を受講履歴情報記憶手段120から抽出する。そして、コンテンツ提供手段150は、抽出した受講履歴情報270に含まれる情報250、300、320を提供条件とするコンテンツ情報310を提供する。
【0060】
このとき、コンテンツ提供手段150は、受講履歴情報270に含まれる情報250、300、320と、提供条件記憶手段130に記憶される情報と、を対比して、その結果、提供条件を満たしているコンテンツ情報310を提供する。コンテンツ提供手段150は、提供条件記憶手段130を参照し、コンテンツ情報310の提供を受けるために受講・提出・合格していなければならないコンテンツ情報320・受講確認情報300の条件が満たされている場合、対象のコンテンツ情報310を提供する。また、コンテンツ提供手段150は、ユーザー230の所属組織210、所属部課等の所属属性に基づく提供条件を満たしているコンテンツ情報310を提供する形態としても良い。
【0061】
図4及び5で示すように、本装置100がユーザー端末260から受講履歴識別情報280:ABCDEFGを受け付けたときの処理を考える。コンテンツ提供手段150は、受講履歴識別情報280:ABCDEFGで識別される受講履歴情報270として、受講者識別情報250:「組織名称210:組織A、氏名240:神智淳、所属部課:医務」、受講済みコンテンツ情報320:福祉1、受講確認情報300:受講報告書290:報告書1という情報を受講履歴情報記憶手段120から抽出する。
【0062】
そして、コンテンツ提供手段150は、上記の抽出した受講履歴情報270と、提供条件記憶手段130に記憶される受講済みコンテンツ情報320:福祉1、提出済み報告書290:報告書1という情報と、を対比して、その結果、コンテンツ情報310:試験1の提供を行う。
【0063】
他方、本装置100がユーザー端末260から受講履歴識別情報280:HIJKLMNを受け付けたときの処理を考える。コンテンツ提供手段150は、受講履歴識別情報280:HIJKLMNで識別される受講履歴情報270として、受講者識別情報250:「組織名称210:組織A、氏名240:佐藤一郎、所属部課:医務」、受講済みコンテンツ情報320:保健1、保健2という情報を受講履歴情報記憶手段120から抽出する。
【0064】
そして、コンテンツ提供手段150は、上記の抽出した受講履歴情報270と、提供条件記憶手段130に記憶される受講済みコンテンツ情報320:保健1・保健2という情報と、を対比して、その結果、コンテンツ情報310:保健3の提供を行う。
【0065】
上記のような処理を行うことによって、本装置100は、eラーニングサービスのログイン時に、受講者230個々人の識別を行わないにもかかわらず、各受講者230の受講状況が確認できる。また、本装置100は、受講者識別情報250の事前登録を要せず、ユーザー230が自ら受講者識別情報250の登録作業を行うので、システム管理者の事務負担を軽減させる。
【0066】
以上、本発明の実施の形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲において、種々の変形・変更が可能である。
【符号の説明】
【0067】
100 eラーニング管理装置
110 組織識別情報記憶手段
120 受講履歴情報記憶手段
130 提供条件記憶手段
140 ログイン許可手段
150 コンテンツ提供手段
160 受講履歴情報登録手段
170 受講履歴識別情報通知手段
180 受講履歴情報提供手段
210 組織
220 組織識別情報
230 ユーザー
240 ユーザーの氏名
250 受講者識別情報
260 ユーザー端末
270 受講履歴情報
280 受講履歴識別情報
290 受講報告書
300 受講確認情報
310 コンテンツ情報
320 受講済みコンテンツ情報
330 通信ネットワーク
410 CPU
420 ROM
430 RAM
440 補助記憶装置
450 通信インターフェース
460 入力装置
470 出力装置
480 記録媒体インターフェース
490 記録媒体
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7