(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024040705
(43)【公開日】2024-03-26
(54)【発明の名称】配送管理システムおよび配送管理方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/10 20230101AFI20240318BHJP
G06Q 10/08 20240101ALI20240318BHJP
B65G 61/00 20060101ALI20240318BHJP
【FI】
G06Q10/10
G06Q10/08
B65G61/00 526
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022145225
(22)【出願日】2022-09-13
(71)【出願人】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】TOPPANホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100139686
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 史朗
(74)【代理人】
【識別番号】100169764
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 雄一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100147267
【弁理士】
【氏名又は名称】大槻 真紀子
(72)【発明者】
【氏名】張 茹
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA11
5L049AA16
(57)【要約】
【課題】配送物の発送作業における手間を減らすことができる配送管理システムおよび配送管理方法を提供する。
【解決手段】配送管理システムは、端末と、配送物に添付される電子デバイスとを備える。前記端末は、前記配送物の発送元を示す発送元情報と、前記配送物の到着先を示す到着先情報とを電子デバイスに書き込むリーダライタを備える。前記電子デバイスは、前記リーダライタによって書き込まれた前記発送元情報および前記到着先情報を表示するデバイス表示部を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末と、配送物に添付される電子デバイスとを備える配送管理システムであって、
前記端末は、
前記配送物の発送元を示す発送元情報と、前記配送物の到着先を示す到着先情報とを前記電子デバイスに書き込むリーダライタ
を備え、
前記電子デバイスは、
前記リーダライタによって書き込まれた前記発送元情報および前記到着先情報を表示するデバイス表示部
を備える配送管理システム。
【請求項2】
前記発送元情報と、前記到着先情報と、前記電子デバイスを識別するためのデバイスIDとを前記端末から受信するサーバ通信部と、
前記発送元情報と、前記到着先情報と、前記デバイスIDとをサーバ記憶部に記憶させる情報管理部と、
を備えるサーバを備え、
前記リーダライタは、前記デバイスIDを前記電子デバイスから読み取り、
前記端末は、
前記発送元情報と、前記到着先情報と、前記デバイスIDとを前記サーバへ送信する端末通信部
を備える
請求項1に記載の配送管理システム。
【請求項3】
前記端末通信部は、前記配送物の発送が完了したことを示す発送完了情報を前記サーバへ送信し、
前記サーバ通信部は、前記発送完了情報を前記端末から受信し、
前記情報管理部は、前記サーバ記憶部に前記発送完了情報を記憶させる
請求項2に記載の配送管理システム。
【請求項4】
前記デバイスIDを前記電子デバイスから読み取る第2のリーダライタと、
前記配送物の配送が開始または完了したことを示す配送状態情報と、前記デバイスIDとを前記サーバへ送信する第2の端末通信部と、
を備える第2の端末を備え、
前記サーバ通信部は、前記配送状態情報および前記デバイスIDを前記第2の端末から受信し、
前記情報管理部は、前記配送状態情報を、前記第2の端末から受信された前記デバイスIDと関連付けられている前記発送元情報および前記到着先情報と関連付け、前記サーバ記憶部に前記配送状態情報を記憶させる
請求項2に記載の配送管理システム。
【請求項5】
前記端末は、
前記配送物が発送される拠点と、前記配送物が到着する拠点とを含む配送ルートを示す配送ルート情報を記憶する端末記憶部
を備え、
前記リーダライタは、前記配送ルート情報を前記電子デバイスに書き込み、
前記デバイス表示部は、前記配送ルート情報に基づいて前記配送ルートを表示し、
前記リーダライタは、前記発送完了情報を前記電子デバイスに書き込み、
前記デバイス表示部は、前記発送完了情報を前記配送ルートと関連付けて表示する
請求項3に記載の配送管理システム。
【請求項6】
前記サーバ記憶部は、前記配送物が発送される拠点と、前記配送物が到着する拠点とを含む配送ルートを示す配送ルート情報を記憶し、
前記端末通信部は、前記配送物が発送された拠点を示す拠点情報が付加された前記発送完了情報を前記サーバへ送信し、
前記情報管理部は、前記発送完了情報を、前記拠点情報が示す前記拠点と対応する前記配送ルート上の拠点と関連付ける
請求項3に記載の配送管理システム。
【請求項7】
前記デバイスIDを前記電子デバイスから読み取る第2のリーダライタと、
前記配送物の配送が開始または完了したことを示す配送状態情報と、前記デバイスIDとを前記サーバへ送信する第2の端末通信部と、
を備える第2の端末を備え、
前記リーダライタは、前記配送状態情報を前記電子デバイスに書き込み、
前記デバイス表示部は、前記配送状態情報を前記配送ルートと関連付けて表示する
請求項5に記載の配送管理システム。
【請求項8】
前記サーバ記憶部は、前記配送物が発送される拠点と、前記配送物が到着する拠点とを含む配送ルートを示す配送ルート情報を記憶し、
前記第2の端末通信部は、前記配送物の配送が開始または完了した拠点を示す拠点情報が付加された前記配送状態情報を前記サーバへ送信し、
前記情報管理部は、前記配送状態情報を、前記拠点情報が示す前記拠点と対応する前記配送ルート上の拠点と関連付ける
請求項4に記載の配送管理システム。
【請求項9】
前記サーバ記憶部は、前記到着先情報と関連付けられた第3の端末の端末情報を予め記憶し、
前記サーバ通信部が前記発送完了情報を前記端末から受信したとき、前記サーバ通信部は、前記配送物の発送が完了したことを示す情報を前記端末情報が示す前記第3の端末へ送信する
請求項3に記載の配送管理システム。
【請求項10】
前記サーバ記憶部は、前記到着先情報と関連付けられた第3の端末の端末情報を予め記憶し、
前記サーバ通信部が前記配送状態情報を前記第2の端末から受信したとき、前記サーバ通信部は、前記配送物の配送が開始または完了したことを示す情報を前記端末情報が示す前記第3の端末へ送信する
請求項4に記載の配送管理システム。
【請求項11】
前記デバイスIDを前記電子デバイスから読み取る第3のリーダライタと、
前記配送物が受け取られた時刻を示すタイムスタンプと、前記配送物の受け取りを承認したユーザーを示す承認者情報と、前記デバイスIDとを前記サーバへ送信する第3の端末通信部と、
を備える第3の端末を備え、
前記情報管理部は、前記タイムスタンプおよび前記承認者情報を、前記第3の端末から受信された前記デバイスIDと関連付けられている前記発送元情報および前記到着先情報と関連付け、前記サーバ記憶部に前記タイムスタンプおよび前記承認者情報を記憶させる
請求項2に記載の配送管理システム。
【請求項12】
前記サーバ通信部は、前記タイムスタンプ、前記承認者情報、および前記デバイスIDを前記第3の端末から受信した後、前記配送物の受け取りが完了したことを示す情報を前記端末へ送信する
請求項11に記載の配送管理システム。
【請求項13】
前記リーダライタは、前記配送物に添付された、開封検知機能を有するICタグから、開封または未開封を示す開封状態情報を読み取り、
前記端末通信部は、前記開封状態情報を前記サーバへ送信し、
前記サーバ通信部は、前記開封状態情報を前記端末から受信し、
前記情報管理部は、前記開封状態情報を前記発送元情報、前記到着先情報、および前記デバイスIDと関連付け、前記サーバ記憶部に前記開封状態情報を記憶させる
請求項2に記載の配送管理システム。
【請求項14】
前記第2のリーダライタは、前記配送物に添付された、開封検知機能を有するICタグから、開封または未開封を示す開封状態情報を読み取り、
前記第2の端末通信部は、前記開封状態情報を前記サーバへ送信し、
前記サーバ通信部は、前記開封状態情報を前記第2の端末から受信し、
前記情報管理部は、前記開封状態情報を前記発送元情報、前記到着先情報、および前記デバイスIDと関連付け、前記サーバ記憶部に前記開封状態情報を記憶させる
請求項4に記載の配送管理システム。
【請求項15】
前記情報管理部は、前記サーバ記憶部に記憶されている前記発送元情報および前記到着先情報の組み合わせを前記到着先情報ごとに分類し、前記到着先情報ごとの前記組み合わせのリストを生成し、
前記サーバ通信部は、前記リストを前記第2の端末へ送信し、
前記第2の端末通信部は、前記リストを受信し、
前記第2の端末は、
前記リストを表示する端末表示部
を備える請求項4に記載の配送管理システム。
【請求項16】
端末が備えるリーダライタが、配送物の発送元を示す発送元情報と、前記配送物の到着先を示す到着先情報とを前記配送物に添付される電子デバイスに書き込むステップと、
前記電子デバイスが備えるデバイス表示部が、前記リーダライタによって書き込まれた前記発送元情報および前記到着先情報を表示するステップと、
を備える配送管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配送管理システムおよび配送管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
社内便で物を配送する配送サービスでは、以下のような流れで各種作業が実施される。
【0003】
(1)発送時
発送者は伝票を紙に出力し、または手書きで伝票を作成する。発送者は、配送される物が同封されている段ボールの上に伝票を貼り、配送物の発送を準備する。集荷スペースが用意された場合、配送業者の作業員が配送物を受け取るまでの間に、発送者は準備できた配送物を集荷スペースまで運ぶ。発送者は、誰宛の配送物であるのか、どこに配送物を発送するのか、配送物の中身が何であるのかをチェックリストに記入する。
【0004】
(2)運送中
配送業者の作業員は集荷スペースで配送物を回収し、チェックリストを確認しながら、配送物の数をチェックすると共に、配送物を行き先ごとに仕分ける作業を行う。
【0005】
(3)到着時
配送業者の作業員は各拠点の集荷スペースに配送物を置く。受取者は集荷スペースで配送物を受け取る。
【0006】
特許文献1には、各配送物の所在および配送業者の作業員を追跡する技術が記載されている。その技術では、配送物のID、作業員の携帯端末のID、その携帯端末の位置情報、配送車のID、および配送車の荷室内の荷室端末のIDなどが追跡される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記のような配送サービスでは、発送者が伝票を紙に出力し、または手書きで伝票を作成する作業において手間が発生するという問題があった。
【0009】
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたもので、配送物の発送作業における手間を減らすことができる配送管理システムおよび配送管理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、端末と、配送物に添付される電子デバイスとを備える配送管理システムであって、前記端末は、前記配送物の発送元を示す発送元情報と、前記配送物の到着先を示す到着先情報とを前記電子デバイスに書き込むリーダライタを備え、前記電子デバイスは、前記リーダライタによって書き込まれた前記発送元情報および前記到着先情報を表示するデバイス表示部を備える配送管理システムである。
【0011】
本発明は、端末が備えるリーダライタが、配送物の発送元を示す発送元情報と、前記配送物の到着先を示す到着先情報とを前記配送物に添付される電子デバイスに書き込むステップと、前記電子デバイスが備えるデバイス表示部が、前記リーダライタによって書き込まれた前記発送元情報および前記到着先情報を表示するステップと、を備える配送管理方法である。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、配送管理システムおよび配送管理方法は、配送物の発送作業における手間を減らすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明の実施形態による配送管理システムの構成の例を示すブロック図である。
【
図2】本発明の実施形態による配送管理システムが有する端末の構成の例を示すブロック図である。
【
図3】本発明の実施形態による配送管理システムが有する電子デバイスの構成の例を示すブロック図である。
【
図4】本発明の実施形態による配送管理システムが有するサーバの構成の例を示すブロック図である。
【
図5】本発明の実施形態における認証情報DBの例を示す図である。
【
図6】本発明の実施形態におけるユーザー情報DBの例を示す図である。
【
図7】本発明の実施形態における拠点情報DBの例を示す図である。
【
図8】本発明の実施形態における同封物情報DBの例を示す図である。
【
図9】本発明の実施形態における追跡ルートDBの例を示す図である。
【
図10】本発明の実施形態による配送管理システムの動作の例を示す図である。
【
図11】本発明の実施形態における第1の画像の例を示す図である。
【
図12】本発明の実施形態におけるアプリケーションの画面の例を示す図である。
【
図13】本発明の実施形態におけるアプリケーションの画面の例を示す図である。
【
図14】本発明の実施形態におけるアプリケーションの画面の例を示す図である。
【
図15】本発明の実施形態における追跡ルートDBの例を示す図である。
【
図16】本発明の実施形態におけるアプリケーションの画面の例を示す図である。
【
図17】本発明の実施形態におけるアプリケーションの画面の例を示す図である。
【
図18】本発明の実施形態における第2の画像の例を示す図である。
【
図19】本発明の実施形態における配送管理DBの例を示す図である。
【
図20】本発明の実施形態による配送管理システムの動作の例を示す図である。
【
図21】本発明の実施形態におけるアプリケーションの画面の例を示す図である。
【
図22】本発明の実施形態における配送管理DBの例を示す図である。
【
図23】本発明の実施形態による配送管理システムの動作の例を示す図である。
【
図24】本発明の実施形態における配送管理DBの例を示す図である。
【
図25】本発明の実施形態による配送管理システムの動作の例を示す図である。
【
図26】本発明の実施形態におけるアプリケーションの画面の例を示す図である。
【
図27】本発明の実施形態におけるアプリケーションの画面の例を示す図である。
【
図28】本発明の実施形態における配送管理DBの例を示す図である。
【
図29】本発明の実施形態における第2の画像の例を示す図である。
【
図30】本発明の実施形態における配送管理DBの例を示す図である。
【
図31】本発明の実施形態における第2の画像の例を示す図である。
【
図32】本発明の実施形態における配送管理DBの例を示す図である。
【
図33】本発明の実施形態における配送管理DBの例を示す図である。
【
図34】本発明の実施形態におけるチェックリストの例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照し、本発明の実施形態を説明する。以下では、社内便を利用する配送管理システムの例を説明する。以下で説明する配送管理システムは、宅配便などの運送サービスに適用されてもよい。
【0015】
図1は、配送管理システム1の構成の例を示す。配送管理システム1は、端末10、端末11、端末12、電子デバイス20、サーバ30、および開封検知タグ40を有する。
【0016】
端末10、端末11、および端末12は、スマートフォンまたはタブレット端末のような携帯端末である。端末10は、配送物(荷物)を発送する発送者が使用する端末である。端末11は、配送業者の作業員が使用する端末である。端末12は、配送物を受け取る受取者が使用する端末である。サーバ30は、各種情報を管理する。各端末は、API(Application Programming Interface)を使用することにより、サーバ30と通信を実行する。
【0017】
電子デバイス20は、電子ペーパーのような表示デバイスである。電子デバイス20は、配送される同封物50を入れる配送ボックス60の表面に貼付される。開封検知タグ40は、開封検知機能を有するICタグである。開封検知タグ40は、配送ボックス60に取り付けられる。同封物50および配送ボックス60は、配送物を構成する。
【0018】
図2は、端末10の構成の例を示す。端末10は、リーダライタ100、端末通信部110、カメラ120、表示部130、端末制御部140、および端末記憶部150を有する。
【0019】
リーダライタ100は、電子デバイス20と近距離無線通信を実行することにより、情報を電子デバイス20に書き込み、または情報を電子デバイス20から読み取る。また、リーダライタ100は、開封検知タグ40と近距離無線通信を実行することにより、情報を開封検知タグ40から読み取る。端末通信部110は、例えば無線通信機であり、通信キャリアの基地局または無線LAN(Local Area Network)のアクセスポイントを経由することによりサーバ30と通信を実行する。カメラ120は、電子デバイス20が表示する2次元コードを撮影することにより2次元コードを読み取る。表示部130は、タッチパネルとして構成されている。
【0020】
端末制御部140は、リーダライタ制御部141、端末通信制御部142、カメラ制御部143、表示制御部144、および情報処理部145を有する。リーダライタ制御部141は、リーダライタ100を制御し、リーダライタ100に電子デバイス20と近距離通信を実行させる。端末通信制御部142は、端末通信部110を制御し、端末通信部110にサーバ30と通信を実行させる。カメラ制御部143は、カメラ120を制御する。表示制御部144は、表示部130を制御する。情報処理部145は、各種処理を実行する。端末記憶部150は、配送管理を実現するためのアプリケーション(アプリ)のプログラムを記憶する。
【0021】
リーダライタ制御部141、端末通信制御部142、カメラ制御部143、表示制御部144、および情報処理部145の少なくとも1つは、CPU(Central Processing Unit)のようなプロセッサが、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されたプログラムを実行することにより実現されてもよい。リーダライタ制御部141、端末通信制御部142、カメラ制御部143、表示制御部144、および情報処理部145の少なくとも1つは、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)またはFPGA(Field-Programmable Gate Array)のようなハードウェア(回路)によって実現されてもよい。リーダライタ制御部141、端末通信制御部142、カメラ制御部143、表示制御部144、および情報処理部145の少なくとも1つは、ソフトウェアおよびハードウェアの組み合わせによって実現されてもよい。
【0022】
端末11および端末12は、端末10と同様に構成されている。以下では、端末11および端末12の構成が端末10の構成と同じである場合を説明する。
【0023】
図3は、電子デバイス20の構成の例を示す。電子デバイス20は、デバイス通信部200、表示部210、デバイス制御部220、およびデバイス記憶部230を有する。
【0024】
デバイス通信部200は、各端末と近距離無線通信を実行することにより、情報を各端末から受信し、または情報を各端末へ送信する。表示部210は、デバイス通信部200によって受信された情報、またはデバイス記憶部230に記憶された情報を表示する。
【0025】
デバイス制御部220は、デバイス通信制御部221および表示制御部222を有する。デバイス通信制御部221は、デバイス通信部200を制御し、デバイス通信部200に各端末と近距離通信を実行させる。表示制御部222は、表示部210を制御し、表示部210に情報を表示させる。デバイス記憶部230は、デバイス通信部200によって受信された情報を記憶する。
【0026】
図4は、サーバ30の構成の例を示す。サーバ30は、サーバ通信部300、サーバ制御部310、およびサーバ記憶部320を有する。
【0027】
サーバ通信部300は、各端末と通信を実行する。サーバ制御部310は、サーバ通信制御部311および情報管理部312を有する。サーバ通信制御部311は、サーバ通信部300を制御し、サーバ通信部300に各端末と通信を実行させる。情報管理部312は、配送に関する情報を管理するための各種処理を実行する。
【0028】
サーバ通信制御部311および情報管理部312の少なくとも1つは、プロセッサがプログラムを実行することにより実現されてもよい。サーバ通信制御部311および情報管理部312の少なくとも1つは、ハードウェア(回路)によって実現されてもよい。サーバ通信制御部311および情報管理部312の少なくとも1つは、ソフトウェアおよびハードウェアの組み合わせによって実現されてもよい。
【0029】
サーバ記憶部320は、認証情報DB321、ユーザー情報DB322、拠点情報DB323、同封物情報DB324、追跡ルートDB325、および配送管理DB326を記憶する。認証情報DB321、ユーザー情報DB322、拠点情報DB323、同封物情報DB324、追跡ルートDB325、および配送管理DB326は、互いに関連付けられた複数の情報を含むデータベースである。
【0030】
図5は、認証情報DB321の例を示す。認証情報DB321は、情報管理部312が認証処理に使用する情報を含む。認証情報DB321は、互いに関連付けられたユーザーID、パスワード、および名前情報を含む。ユーザーIDおよびパスワードは、発送者または受取者が配送管理システム1へのログインを実施するために使用される。名前情報は、発送者または受取者の名前を示す。
【0031】
図6は、ユーザー情報DB322の例を示す。ユーザー情報DB322は、発送者または受取者となるユーザーの情報を含む。ユーザー情報DB322は、互いに関連付けられた名前情報、部署情報、場所情報、およびメールアドレスを含む。名前情報は、ユーザーの名前を示す。部署情報は、ユーザーが所属する部署の名前を示す。場所情報は、ユーザーが発送または受け取りに使用する拠点を示す。メールアドレスは、ユーザーが使用する端末のメールアドレス(端末情報)を示す。メールアドレスの代わりにショートメッセージのアドレスまたはアプリの情報などが使用されてもよい。
【0032】
図7は、拠点情報DB323の例を示す。拠点情報DB323は、配送物の配送に使用される拠点に関する情報を含む。拠点情報DB323は、互いに関連付けられた発送時刻、発送元、到着先、および到着予定時刻を含む。発送時刻は、配送物が発送される時刻を示す。発送元は、配送物が発送される拠点を示す。到着先は、配送物が到着する拠点を示す。到着予定時刻は、配送物が到着先の拠点に到着する時刻を示す。
【0033】
図8は、同封物情報DB324の例を示す。同封物情報DB324は、同封物50に関する情報を含む。同封物情報DB324は、互いに関連付けられた同封物IDおよび同封物情報を含む。同封物IDは、同封物50を識別するために使用される。同封物情報は、同封物の種類(見積書または注文書など)を示す。
【0034】
図9は、追跡ルートDB325の例を示す。追跡ルートDB325は、配送ルートに関する情報を含む。追跡ルートDB325は、互いに関連付けられた追跡IDおよびルート情報を含む。追跡IDは、配送ルートを識別するために使用される。ルート情報は、配送物が経由する拠点を含む配送ルートに関する情報を含む。
【0035】
図9に示すルート情報は、ルート1およびルート2を含む配送ルートに関する情報を含む。配送物が拠点Aから拠点Cまで拠点Bを経由して配送される場合の例が
図9に示されている。ルート1は拠点Aから拠点Bまでの配送ルートを示す。ルート2は、拠点Bから拠点Cまでの配送ルートを示す。
【0036】
図9に示す例では、配送ルートにおける配送物の8種類の状態(配送状態)が追跡ルートDB325において管理される。追跡ルートDB325は、状態1から状態8までの8個の状態を示す状態情報を含む。各状態情報は、配送物が扱われる拠点と関連付けられている。
【0037】
状態1は、拠点Aにおける発送が完了したことを示す。追跡ルートDB325は、発送が完了する予定時刻を含む。状態2は、拠点Aから拠点Bへの配送が開始したことを示す。状態3は、拠点Aから拠点Bへの配送が完了したことを示す。状態4は、配送物が拠点Bに到着したことを示す。追跡ルートDB325は、配送物が拠点Bに到着する予定時刻を含む。
【0038】
状態5は、拠点Bにおける発送が完了したことを示す。追跡ルートDB325は、発送が完了する予定時刻を含む。状態6は、拠点Bから拠点Cへの配送が開始したことを示す。状態7は、拠点Bから拠点Cへの配送が完了したことを示す。状態8は、配送物が拠点Cに到着したことを示す。追跡ルートDB325は、配送物が拠点Cに到着する予定時刻を含む。
【0039】
例えば、サーバ30の管理者は、情報を認証情報DB321、ユーザー情報DB322、拠点情報DB323、同封物情報DB324、および追跡ルートDB325に登録する。発送者などは、これらのデータベースに登録されていない新しい情報をこれらのデータベースに登録することができる。配送管理DB326の詳細については、後述する。
【0040】
図10は、発送者が発送作業を実施するときの配送管理システム1の動作の例を示す。
【0041】
(ステップS200)
電子デバイス20の表示制御部222は、デバイス記憶部230に予め記憶されている第1の画像を取得し、表示部210に第1の画像を表示させる。
【0042】
図11は、表示部210が表示する第1の画像の例を示す。表示部210は、
図11に示す第1の画像IMG10を表示する。第1の画像IMG10は、端末10がアプリを起動するために使用される2次元コードCD10を含む。
【0043】
(ステップS100)
発送者は、開封検知タグ40が予め取り付けられた配送ボックス60に同封物50を入れ、電子デバイス20を配送ボックス60の表面に貼付する。発送者は、端末10を電子デバイス20に近付ける。端末10のカメラ制御部143は、カメラ120に第1の画像の2次元コードを読み取らせる。カメラ120は、2次元コードを読み取り、2次元コードを端末制御部140へ出力する。端末制御部140は、2次元コードに基づいてアプリを起動する。表示制御部144は、表示部130にアプリの画面を表示させる。
【0044】
(ステップS101)
発送者は、タッチパネルを操作することにより、ユーザーIDおよびパスワードを端末10に入力し、ログインを実施する。端末通信制御部142はユーザーIDおよびパスワードを端末通信部110へ出力し、端末通信部110はユーザーIDおよびパスワードをサーバ30へ送信する。
【0045】
(ステップS300)
サーバ30のサーバ通信部300は、ユーザーIDおよびパスワードを受信し、ユーザーIDおよびパスワードをサーバ制御部310へ出力する。情報管理部312は認証処理を実行する。具体的には、情報管理部312は、端末10から受信されたユーザーIDおよびパスワードを、認証情報DB321に登録されているユーザーIDおよびパスワードと照合する。
【0046】
端末10から受信されたユーザーIDが認証情報DB321に登録されているユーザーIDと一致し、端末10から受信されたパスワードが認証情報DB321に登録されているパスワードと一致すれば、認証が成功する。端末10から受信されたユーザーIDが認証情報DB321に登録されているユーザーIDと一致せず、または端末10から受信されたパスワードが認証情報DB321に登録されているパスワードと一致しなければ、認証が失敗する。サーバ通信制御部311は、認証の成功または失敗を示す認証結果をサーバ通信部300へ出力し、サーバ通信部300は認証結果を端末10へ送信する。
【0047】
端末10の端末通信部110は、認証結果をサーバ30から受信する。認証結果が認証の成功を示す場合、端末10は以下の処理を実行する。
【0048】
(ステップS102)
発送者は、タッチパネルを操作することにより、発送に必要な情報を指定する。このとき、端末通信部110は、必要な情報をサーバ30から受信する。情報処理部145は、発送元情報と、到着先情報と、中継拠点情報と、発送者情報と、受取者情報と、同封物情報と、発送時刻と、到着予定時刻と、発送完了情報とを含む発送情報を生成する。
【0049】
発送元情報は、配送物が最初に発送される拠点を示す。到着先情報は、配送物が最終的に到着する拠点を示す。中継拠点情報は、配送物が配送の途中で経由する中継拠点を示す。中継拠点は、配送物が最初に発送される拠点と、配送物が最終的に到着する拠点との間において配送物が経由する拠点である。例えば、配送物が拠点Aから拠点Cまで拠点Bを経由して配送される場合、発送元情報は拠点Aを示し、到着先情報は拠点Cを示し、中継拠点情報は拠点Bを示す。配送物が途中で拠点を経由しない場合、情報処理部145は中継拠点情報を生成しない。
【0050】
発送者情報は、発送者の名前を示す。受取者情報は、受取者の名前を示す。同封物情報は、配送物に含まれる同封物を示す。発送時刻は、配送物が発送される時刻を示す。到着予定時刻は、配送物が到着先の拠点に到着する時刻を示す。発送完了情報は、配送物の発送が完了したことを示す。
【0051】
以下では、ステップS102の詳細を説明する。
【0052】
図12は、発送者が使用する端末10の表示部130に表示されるアプリの画面の例を示す。発送元および発送者が自動で画面に表示される。
【0053】
サーバ30の情報管理部312は、認証処理を実行したとき、端末10から受信されたユーザーIDおよびパスワードと関連付けられた名前情報を
図5に示す認証情報DB321から取得する。情報管理部312は、認証情報DB321から取得された名前情報と対応する発送元および発送者の情報を
図6に示すユーザー情報DB322から取得する。発送元の情報は、場所情報(拠点)を含む。発送者の情報は、部署情報および名前情報を含む。サーバ通信制御部311は発送元および発送者の情報をサーバ通信部300へ出力し、サーバ通信部300はその情報を端末10へ送信する。端末10の端末通信部110は、発送元および発送者の情報をサーバ30から受信し、その情報を端末制御部140へ出力する。表示制御部144は、発送元および発送者の情報を表示部130に表示させる。発送者は、タッチパネルを操作することにより、発送元または発送者の情報を修正してもよい。
【0054】
発送者は、タッチパネルを操作し、到着先、受取者、同封物、発送時刻、および配送状態を指定する。発送者は、これらの情報を指定するとき、サーバ30のサーバ記憶部320に登録されている情報を指定することができる。あるいは、発送者は、サーバ記憶部320に登録されていない新しい情報を入力し、その情報をサーバ記憶部320に登録することができる。
【0055】
図13は、発送者が到着先を指定するときに端末10の表示部130に表示されるアプリの画面の例を示す。
図12に示す画面が表示されているときに発送者が所定の操作を実行すると、
図13に示す画面が表示される。
図12に示す画面と同様に、発送元が自動で表示される。
【0056】
図13に示す例では、発送元として拠点Aが自動で指定され、発送者は到着先として拠点Cを指定する。端末10の情報処理部145は、拠点Aを示す発送元情報を生成し、拠点Cを示す到着先情報を生成する。端末通信制御部142は、発送元情報および到着先情報を端末通信部110へ出力し、端末通信部110は発送元情報および到着先情報をサーバ30へ送信する。
【0057】
サーバ30のサーバ通信部300は、発送元情報および到着先情報を端末10から受信し、発送元情報および到着先情報をサーバ制御部310へ出力する。発送元情報および到着先情報と対応する情報が追跡ルートDB325に含まれる場合、情報管理部312はその情報を追跡ルートDB325から取得する。サーバ通信制御部311は追跡ルートDB325から取得された情報をサーバ通信部300へ出力し、サーバ通信部300はその情報を端末10へ送信する。端末10の端末通信部110は、追跡ルートDB325から取得された情報をサーバ30から受信し、その情報を端末制御部140へ出力する。表示制御部144は、追跡ルートDB325から取得された情報を表示部130に表示させる。
【0058】
図9に示す追跡ルートDB325は、拠点Aから拠点Bまでのルート1と、拠点Bから拠点Cまでのルート2との情報を含む。この情報が、
図13に示す画面に表示される。表示されたルートを配送ルートとして使用すると決定した場合、発送者はタッチパネルを操作することにより配送ルートを確定する。配送ルートを変更したい場合、発送者はタッチパネルを操作することにより配送ルートを編集する。
【0059】
図14は、発送者が配送ルートを編集するときに端末10の表示部130に表示されるアプリの画面の例を示す。サーバ30の情報管理部312は、拠点情報DB323に含まれる情報を取得する。サーバ通信制御部311は拠点情報DB323から取得された情報をサーバ通信部300へ出力し、サーバ通信部300はその情報を端末10へ送信する。端末10の端末通信部110は、拠点情報DB323から取得された情報をサーバ30から受信し、その情報を端末制御部140へ出力する。表示制御部144は、拠点情報DB323から取得された情報を表示部130に表示させる。
【0060】
図14に示す例では、発送者は、拠点Aから10:00に発送され、拠点Bに11:00に到着する配送ルートをルート1として指定する。また、発送者は、拠点Bから14:00に発送され、拠点Cに15:00に到着する配送ルートをルート2として指定する。
【0061】
発送者は、タッチパネルを操作することにより、この配送ルートを確定する。端末10の端末通信制御部142は上記の配送ルートの情報を端末通信部110へ出力し、端末通信部110は配送ルートの情報をサーバ30へ送信する。サーバ30のサーバ通信部300は、配送ルートの情報を端末10から受信し、その情報をサーバ制御部310へ出力する。情報管理部312は、追跡ルートDB325に新しい配送ルートの情報を登録することにより、追跡ルートDB325を更新する。
【0062】
図15は、更新された追跡ルートDB325の例を示す。
図9に示す追跡ルートDB325は、
図15に示す追跡ルートDB325に更新される。
図15に示す追跡ルートDB325では、追跡IDが1である行の次に、追跡IDが2である新しい行が追加されている。
【0063】
確定された配送ルートの情報は、発送情報に含まれる。配送ルートが確定されたとき、情報処理部145は、発送元情報、到着先情報、および中継拠点情報を生成する。端末10の端末記憶部150は、確定された配送ルートを示す配送ルート情報を記憶する。配送ルート情報は、配送物が発送される拠点と、配送物が到着する拠点とを含む配送ルートを示す。配送ルート情報は、発送元情報、到着先情報、および中継拠点情報を含む。
【0064】
発送者は、発送元および到着先を指定した後、発送者および受取者を指定する。発送者が、サーバ30のサーバ記憶部320に登録されている発送者および受取者を指定するとき、情報管理部312は、ユーザー情報DB322に含まれる情報を取得する。サーバ通信制御部311はユーザー情報DB322から取得された情報をサーバ通信部300へ出力し、サーバ通信部300はその情報を端末10へ送信する。端末10の端末通信部110は、ユーザー情報DB322から取得された情報をサーバ30から受信し、その情報を端末制御部140へ出力する。表示制御部144は、ユーザー情報DB322から取得された情報を表示部130に表示させる。
【0065】
発送者は、タッチパネルを操作し、表示された情報から発送者および受取者を指定する。情報処理部145は、指定された発送者を示す発送者情報と、指定された受取者を示す受取者情報とを生成する。
【0066】
発送者および受取者の情報がユーザー情報DB322に登録されていない場合、発送者は新しい発送者または受取者の情報を端末10に入力してもよい。発送者が新しい発送者または受取者の情報を端末10に入力した場合、端末通信制御部142はその情報を端末通信部110へ出力し、端末通信部110はその情報をサーバ30へ送信する。サーバ30のサーバ通信部300は、新しい発送者または受取者の情報を端末10から受信し、その情報をサーバ制御部310へ出力する。情報管理部312は、ユーザー情報DB322に新しい発送者または受取者の情報を登録することにより、ユーザー情報DB322を更新する。
【0067】
図16は、発送者が発送者および受取者を指定した後に端末10の表示部130に表示されるアプリの画面の例を示す。情報処理部145は、発送者が指定した情報と、端末記憶部150に記憶されている配送ルート情報とに基づいて第2の画像IMG20を生成する。表示制御部144は、第2の画像IMG20を表示部130へ出力し、表示部130に第2の画像IMG20を表示させる。
【0068】
第2の画像IMG20は、2次元コードCD20、発送元情報SI20、到着先情報DI20、および配送ルートDR20(追跡ルート)を含む。2次元コードCD20は、配送業者の作業員が使用する端末11がアプリを起動するために使用される。2次元コードCD20は、
図11に示す第1の画像IMG10に含まれる2次元コードCD10と異なる。発送元情報SI20は、発送者の名前、発送元の拠点、および発送時刻を含む。到着先情報DI20は、受取者の名前、到着先の拠点、および到着予定時刻を含む。配送ルートDR20は、配送物が発送される発送元の拠点と、配送物が到着する到着先の拠点と、配送物が途中で経由する中継拠点とを示す。
図16に示す例では、発送元の拠点は拠点Aであり、到着先の拠点は拠点Cであり、中継拠点は拠点Bである。
【0069】
配送ルートDR20は、配送状態に関する情報を含む。各拠点における作業の状態に応じて、配送ルートDR20の情報が更新される。
図16に示す例では、拠点Aにおける発送が完了していないため、初期化された情報が表示される。
【0070】
表示部130は、第2の画像IMG20に加えて、発送者が指定した発送元の拠点、到着先の拠点、発送者の名前および部署の名前、受取者の名前および部署の名前、および発送時刻をアプリの画面に表示する。
【0071】
その後、発送者は、同封物および配送状態を指定する。発送者が、サーバ30のサーバ記憶部320に登録されている同封物を指定するとき、情報管理部312は、同封物情報DB324に含まれる情報を取得する。サーバ通信制御部311は同封物情報DB324から取得された情報をサーバ通信部300へ出力し、サーバ通信部300はその情報を端末10へ送信する。端末10の端末通信部110は、同封物情報DB324から取得された情報をサーバ30から受信し、その情報を端末制御部140へ出力する。表示制御部144は、同封物情報DB324から取得された情報を表示部130に表示させる。
【0072】
発送者は、タッチパネルを操作し、表示された情報から同封物を指定する。情報処理部145は、指定された同封物を示す同封物情報を生成する。同封物の情報が同封物情報DB324に登録されていない場合、発送者は新しい同封物の情報を端末10に入力してもよい。発送者が新しい同封物の情報を端末10に入力した場合、端末通信制御部142はその情報を端末通信部110へ出力し、端末通信部110はその情報をサーバ30へ送信する。サーバ30のサーバ通信部300は、新しい同封物の情報を端末10から受信し、その情報をサーバ制御部310へ出力する。情報管理部312は、同封物情報DB324に新しい同封物の情報を登録することにより、同封物情報DB324を更新する。
【0073】
発送者は、タッチパネルを操作し、配送状態を指定する。このとき、発送者は、追跡ルートDB325に予め登録されている状態の1つを指定する。具体的には、発送者は、追跡ルートDB325に含まれる状態1を指定する。端末10の情報処理部145は、配送物の発送が完了したことを示す発送完了情報を生成する。
【0074】
図17は、発送者が同封物および配送状態を指定した後に端末10の表示部130に表示されるアプリの画面の例を示す。
図16に示す画面と異なる点のみを説明する。表示部130は、同封物の情報および配送状態をアプリの画面に表示する。配送状態は、ルート1における発送が完了したことを示す。
【0075】
図17に示す第2の画像IMG20において、配送ルートDR20の情報が更新される。配送ルートDR20は、拠点Aにおける発送が完了したことを示す発送完了情報を含む。
図17に示す例では、発送完了情報は、拠点Aにおける発送を示す四角形に入れられたチェックマークである。配送ルートDR20が配送状態を示す情報(発送完了情報)を含むため、発送者などのユーザーは、配送ルートにおける配送物の状態を確認することができる。
【0076】
発送者は、発送元の拠点、到着先の拠点、発送者、および受取者などに関する情報をサーバ30のサーバ記憶部320に予め記憶されている情報から選択することができる。そのため、発送者が情報を指定する作業の手間を減らすことができる。
【0077】
(ステップS103)
発送者は、端末10を開封検知タグ40に近付ける。端末10のリーダライタ100は、開封検知タグ40から検知タグIDを読み取り、検知タグIDを端末制御部140へ出力する。検知タグIDは、開封検知タグ40を識別するために使用される。
【0078】
(ステップS104)
リーダライタ100は、開封検知タグ40から開封検知タグ40の開封状態に関する情報を読み取り、開封状態情報を生成する。開封状態情報は、開封または未開封を示す。
【0079】
(ステップS105)
発送者は、端末10を電子デバイス20に近付ける。電子デバイス20のデバイス記憶部230は、電子デバイス20のデバイスIDを予め記憶する。デバイスIDは、電子デバイス20を識別するために使用される。デバイス通信制御部221は、デバイスIDをデバイス記憶部230から取得し、デバイス通信部200へ出力する。デバイス通信部200は、デバイスIDを端末10へ送信する。端末10のリーダライタ100は、電子デバイス20からデバイスIDを読み取り、デバイスIDを端末制御部140へ出力する。リーダライタ100は、ステップS103において開封検知タグ40から検知タグIDを読み取る前に電子デバイス20からデバイスIDを読み取ってもよい。
【0080】
(ステップS106)
端末10の情報処理部145は、発送情報に基づいて第2の画像を生成する。
【0081】
(ステップS107)
リーダライタ制御部141は第2の画像をリーダライタ100へ出力し、リーダライタ100は第2の画像を電子デバイス20に書き込む。
【0082】
(ステップS201)
電子デバイス20のデバイス通信部200は、第2の画像を端末10から受信し、デバイス制御部220へ出力する。表示制御部222は、第2の画像を表示部210へ出力し、表示部210に第2の画像を表示させる。表示部210は、第1の画像の代わりに第2の画像を表示する。
【0083】
図18は、表示部210が表示する第2の画像の例を示す。表示部210は、
図18に示す第2の画像IMG21を表示する。第2の画像IMG21は、端末10の表示部130が表示する第2の画像IMG20と同様である。第2の画像IMG21は、2次元コードCD21、発送元情報SI21、到着先情報DI21、および配送ルートDR21を含む。2次元コードCD21は、第2の画像IMG20に含まれる2次元コードCD20と同様である。2次元コードCD21は、電子デバイス20から読み取られたデバイスIDを含む。発送元情報SI21は、第2の画像IMG20に含まれる発送元情報SI20と同様である。到着先情報DI21は、第2の画像IMG20に含まれる到着先情報DI20と同様である。配送ルートDR21は、
図17に示す第2の画像IMG20に含まれる配送ルートDR20と同様である。
【0084】
第2の画像IMG21が発送元情報SI21および到着先情報DI21を含むため、第2の画像IMG21は伝票として機能する。発送者は伝票を紙に出力し、または手書きで伝票を作成する必要がないため、配送物の発送作業における手間および記入ミスを減らすことができる。
【0085】
端末10は、近距離無線通信の機能を使用することにより第2の画像IMG21を電子デバイス20に表示させる。そのため、発送者の作業時間が短縮される。
【0086】
配送業者の作業員は、第2の画像IMG21を確認することにより、発送元の拠点、発送者、到着先の拠点、および受取者を容易に把握することができる。また、配送状態に関する情報を含む配送ルートDR21が表示されるため、作業員は、配送ルートを容易に把握することができ、かつ配送ルートにおける配送物の状態を容易に把握することができる。
【0087】
電子デバイス20として電子ペーパーが使用される場合、電子デバイス20は、電力を消費することなく第2の画像IMG21を表示し続けることができる。そのため、第2の画像IMG21として表示される情報の完全性を保つことができる。
【0088】
(ステップS108)
端末10の端末通信制御部142は、発送情報、開封状態情報、デバイスID、および検知タグIDを端末通信部110へ出力する。端末通信部110は、発送情報、開封状態情報、デバイスID、および検知タグIDをサーバ30へ送信する。
【0089】
(ステップS301)
サーバ30のサーバ通信部300は、発送情報、開封状態情報、デバイスID、および検知タグIDを端末10から受信し、これらの情報をサーバ制御部310へ出力する。情報管理部312は、端末10から受信された情報をサーバ記憶部320に記憶されている配送管理DB326に登録する。
【0090】
図19は、配送管理DB326の例を示す。配送管理DB326は、配送に関する情報を管理するための各種情報を含む。配送管理DB326は、互いに関連付けられた履歴ID、日付、更新時刻、更新者情報、デバイスID、検知タグID、開封状態情報、発送者情報、到着予定時刻、追跡状態情報、タイムスタンプ、および承認者情報を含む。また、
図19に示されていないが、配送管理DB326は、上記の情報と関連付けられた発送元情報、到着先情報、中継拠点情報、受取者情報、同封物情報、および発送時刻を含む。配送管理DB326は、配送の履歴として上記の情報を含む。
【0091】
履歴IDは、配送管理DB326に登録されている情報を識別するために使用される。日付は、情報が配送管理DB326に登録された日を示す。更新時刻は、情報が配送管理DB326に登録された時刻を示す。更新者情報は、情報を配送管理DB326に登録したユーザーを示す。
【0092】
追跡状態情報は、配送物の配送状態を示す。情報管理部312は、端末10から受信された発送情報に含まれる発送完了情報を追跡状態情報として登録する。追跡状態情報は、追跡ルートDB325に含まれる状態1から状態8のいずれか1つと関連付けられている。
図19に示す例では、追跡状態情報は、ルート1における発送が完了したことを示す。
【0093】
発送者がタッチパネルを操作し、配送状態を指定したとき、端末10の情報処理部145は、追跡ルートDB325に含まれる状態1から状態8のいずれか1つを示す情報(拠点情報)を発送完了情報に付加する。具体的には、情報処理部145は、発送者によって指定された状態1を示す情報を発送完了情報に付加する。状態1は、拠点Aにおける発送が完了したことを示す。発送完了情報に付加された情報は、配送物が発送された拠点Aを示す。サーバ30の情報管理部312は、発送完了情報に付加された情報に基づいて、追跡状態情報を追跡ルートDB325に含まれる状態情報と関連付ける。
【0094】
タイムスタンプは、ユーザーが配送物の受け取りを承認した時刻を示す。受取者または受取者以外の任意のユーザーは、到着先の拠点において配送物を受け取り、承認作業を実施する。受取者情報は、承認作業を実施したユーザーを示す。
図19に示す例では、配送物が到着先の拠点に到着していないため、タイムスタンプおよび受取者情報は配送管理DB326に登録されていない。
【0095】
(ステップS302)
情報管理部312は、配送管理DB326に登録されている受取者情報が示す受取者の名前情報と関連付けられたメールアドレスをユーザー情報DB322から取得する。また、情報管理部312は、発送が完了したことを示す情報を含むメールを生成する。サーバ通信制御部311はそのメールをサーバ通信部300へ出力し、サーバ通信部300はそのメールを受取者が使用する端末12へ送信する。
【0096】
端末12の端末通信部110はそのメールをサーバ30から受信し、端末制御部140へ出力する。表示制御部144は、そのメールを表示部130へ出力し、表示部130にそのメールを表示させる。受取者は、配送物が発送されたことを確認することができる。メールによる通知の代わりにショートメッセージまたはアプリ間の通信などによる通知が使用されてもよい。
【0097】
情報管理部312は、発送が完了したことを示す情報に加えて、同封物情報を含むメールを生成してもよい。端末12の表示部130がそのメールを表示したとき、受取者は同封物を確認することができる。
【0098】
図20は、配送業者の作業員が配送作業を実施し、配送が開始するまでの配送管理システム1の動作の例を示す。
【0099】
(ステップS120)
配送業者の作業員は、配送物を受け取るために、発送元の拠点における集荷スペースへ行く。作業員は、端末11を電子デバイス20に近付ける。端末11のカメラ制御部143は、カメラ120に第2の画像の2次元コードを読み取らせる。カメラ120は、2次元コードを読み取り、2次元コードを端末制御部140へ出力する。端末制御部140は、2次元コードに基づいてアプリを起動する。表示制御部144は、表示部130にアプリの画面を表示させる。
【0100】
(ステップS121)
作業員は、タッチパネルを操作することにより、配送業者情報を指定する。配送業者情報は、配送業者の名前および作業員の名前を示す。
【0101】
図21は、作業員が使用する端末11の表示部130に表示されるアプリの画面の例を示す。作業員は、タッチパネルを操作し、配送業者の名前および作業員の名前を指定する。作業員は、これらの情報を指定するとき、配送業者のサーバに登録されている情報を選択することができる。あるいは、作業員は、配送業者のサーバに登録されていない新しい情報を入力し、その情報を配送業者のサーバに登録することができる。その後、作業員は、配送業者情報を確定する操作を実施する。
【0102】
サーバ30は、Webサイトを管理するWebサーバであってもよい。端末11は、Webサイトのページを表示してもよい。作業員は、Webサイトのページに配送業者情報を入力してもよい。サーバ30は、作業員によって入力された配送業者情報を使用してもよい。
【0103】
作業員は、配送業者情報が書き込まれたICタグを携帯してもよい。作業員は、端末11をICタグに近付け、ICタグから配送業者情報を読み取ってもよい。配送業者情報が端末11に自動で入力されるため、作業員の手間を減らすことができる。
【0104】
(ステップS122)
作業員は、端末11を開封検知タグ40に近付ける。端末11のリーダライタ100は、開封検知タグ40から検知タグIDを読み取り、検知タグIDを端末制御部140へ出力する。
【0105】
(ステップS123)
リーダライタ100は、開封検知タグ40から開封検知タグ40の開封状態に関する情報を読み取り、開封状態情報を生成する。
【0106】
(ステップS124)
作業員は、端末11を電子デバイス20に近付ける。電子デバイス20のデバイス通信制御部221は、デバイスIDをデバイス記憶部230から取得し、デバイス通信部200へ出力する。デバイス通信部200は、デバイスIDを端末11へ送信する。端末11のリーダライタ100は、電子デバイス20からデバイスIDを読み取り、デバイスIDを端末制御部140へ出力する。リーダライタ100は、ステップS122において開封検知タグ40から検知タグIDを読み取る前に電子デバイス20からデバイスIDを読み取ってもよい。
【0107】
表示制御部144は、検知タグIDまたはデバイスIDを表示部130へ出力してもよい。表示部130は、検知タグIDまたはデバイスIDをアプリの画面に表示してもよい。
【0108】
(ステップS125)
作業員は、タッチパネルを操作することにより、配送状態を指定する。作業員は、サーバ30のサーバ記憶部320に記憶されている追跡ルートDB325に含まれる状態1から状態8のいずれか1つを任意に指定することができる。電子デバイス20の表示部210が
図18に示す第2の画像IMG21を表示しているとき、配送ルートDR21は、拠点Aにおける発送が完了したことを示す発送完了情報を含む。このとき、作業員はルート1における配送が開始したことを示す状態2を指定する。情報処理部145は、配送物の配送が開始したことを示す配送状態情報を生成する。
【0109】
(ステップS126)
リーダライタ制御部141は配送状態情報をリーダライタ100へ出力し、リーダライタ100は配送状態情報を電子デバイス20に書き込む。
【0110】
ステップS120において電子デバイス20から読み取られた2次元コードは、デバイスIDを含む。情報処理部145は、2次元コードに含まれるデバイスIDと、ステップS124において電子デバイス20から読み取られたデバイスIDとを比較する。2つのデバイスIDが一致するとき、リーダライタ100は配送状態情報を電子デバイス20に書き込む。
【0111】
(ステップS220)
電子デバイス20のデバイス通信部200は、配送状態情報を端末11から受信し、デバイス制御部220へ出力する。表示制御部222は、配送状態情報を表示部210へ出力し、配送状態情報を含む更新された第2の画像を表示部210に表示させる。第2の画像における配送ルートは、ステップS201において表示された情報に加えて、拠点Aにおける配送が開始したことを示す配送状態情報を含む。配送状態情報は、拠点Aにおける配送開始を示す四角形に入れられたチェックマークである。
【0112】
(ステップS127)
端末11の端末通信制御部142は、配送業者情報、配送状態情報、開封状態情報、デバイスID、および検知タグIDを端末通信部110へ出力する。端末通信部110は、配送業者情報、配送状態情報、開封状態情報、デバイスID、および検知タグIDをサーバ30へ送信する。
【0113】
(ステップS320)
サーバ30のサーバ通信部300は、配送業者情報、配送状態情報、開封状態情報、デバイスID、および検知タグIDを端末11から受信し、これらの情報をサーバ制御部310へ出力する。情報管理部312は、端末11から受信された情報に基づいて、サーバ記憶部320に記憶されている配送管理DB326を更新する。具体的には、情報管理部312は、端末11から受信されたデバイスIDと同じデバイスIDを配送管理DB326において検索する。端末11から受信されたデバイスIDと同じデバイスIDが見つかった場合、情報管理部312は、そのデバイスIDが記録された行と関連付けられた新しい行を追加する。情報管理部312は、端末11から受信された情報を新しい行に登録する。
【0114】
図22は、更新された配送管理DB326の例を示す。情報管理部312は、履歴IDが1である行の次に、履歴IDが2である新しい行を追加する。情報管理部312は、履歴IDが1である行に登録されている情報の一部を新しい行にも登録する。例えば、情報管理部312は、発送者情報および発送元情報などを新しい行に登録する。
【0115】
情報管理部312は、端末11から受信された配送状態情報を追跡状態情報として登録する。
図22に示す例では、配送状態情報は、ルート1における配送が開始したことを示す。
【0116】
作業員がタッチパネルを操作し、配送状態を指定したとき、端末11の情報処理部145は、追跡ルートDB325に含まれる状態1から状態8のいずれか1つを示す情報(拠点情報)を配送状態情報に付加する。具体的には、情報処理部145は、作業員によって指定された状態2を示す情報を、配送が開始したことを示す配送状態情報に付加する。状態2は、拠点Aから拠点Bへの配送が開始したことを示す。配送状態情報に付加された情報は、配送物の配送が開始した拠点Aを示す。サーバ30の情報管理部312は、配送状態情報に付加された情報に基づいて、追跡状態情報を追跡ルートDB325に含まれる状態情報と関連付ける。
【0117】
(ステップS321)
情報管理部312は、追跡状態情報が配送開始を示す配送物の情報を配送管理DB326から抽出する。その情報は、発送元情報、到着先情報、発送者情報、および受取者情報などを含む。情報管理部312は、配送管理DB326から抽出された情報を到着先情報が示す拠点ごとに分類する。情報管理部312は、到着先情報が示す拠点ごとの発送元情報、到着先情報、発送者情報、および受取者情報などを含むチェックリストを生成する。サーバ通信制御部311はチェックリストをサーバ通信部300へ出力し、サーバ通信部300はチェックリストを端末11へ送信する。
【0118】
情報管理部312は、到着先情報が示す拠点ごとに分類された情報をさらに発送予定時刻ごとに分類してもよい。情報管理部312は、到着先情報が示す拠点ごとに配送物の数を算出し、その数を含むチェックリストを生成してもよい。
【0119】
(ステップS128)
端末11の端末通信部110は、チェックリストをサーバ30から受信し、チェックリストを端末制御部140へ出力する。表示制御部144は、チェックリストを表示部130に表示させる。作業員は、表示されたチェックリストを確認しながら、配送物を到着先の拠点ごとに仕分ける。
【0120】
サーバ30は、Webサイトを管理するWebサーバであってもよい。端末11は、チェックリストを含むWebサイトのページを表示してもよい。
【0121】
図23は、配送業者の作業員が配送作業を実施し、配送が完了するまでの配送管理システム1の動作の例を示す。
【0122】
作業員は、到着先の拠点に到着した後、配送物を集荷スペースに届ける。端末11は、
図20に示すステップS120からステップS124と同様の処理を実行する。その後、配送管理システム1は以下の処理を実行する。
【0123】
(ステップS140)
作業員は、タッチパネルを操作することにより、配送状態を指定する。作業員は、サーバ30のサーバ記憶部320に記憶されている追跡ルートDB325に含まれる状態1から状態8のいずれか1つを任意に指定することができる。作業員はルート1における配送が完了したことを示す状態3を指定する。情報処理部145は、配送物の配送が完了したことを示す配送状態情報を生成する。
【0124】
(ステップS141)
リーダライタ制御部141は配送状態情報をリーダライタ100へ出力し、リーダライタ100は配送状態情報を電子デバイス20に書き込む。
【0125】
カメラ120は、ステップS120と同様の処理において、デバイスIDを含む2次元コードを読み取る。リーダライタ100は、ステップS124と同様の処理において、電子デバイス20からデバイスIDを読み取る。情報処理部145は、これら2つのデバイスIDを比較する。2つのデバイスIDが一致するとき、リーダライタ100は配送状態情報を電子デバイス20に書き込む。
【0126】
(ステップS240)
電子デバイス20のデバイス通信部200は、配送状態情報を端末11から受信し、デバイス制御部220へ出力する。表示制御部222は、配送状態情報を表示部210へ出力し、配送状態情報を含む更新された第2の画像を表示部210に表示させる。第2の画像における配送ルートは、ステップS220において表示された情報に加えて、拠点Aにおける配送が完了したことを示す配送状態情報を含む。配送状態情報は、拠点Aにおける配送完了を示す四角形に入れられたチェックマークである。
【0127】
(ステップS142)
端末11の端末通信制御部142は、配送業者情報、配送状態情報、開封状態情報、デバイスID、および検知タグIDを端末通信部110へ出力する。端末通信部110は、配送業者情報、配送状態情報、開封状態情報、デバイスID、および検知タグIDをサーバ30へ送信する。
【0128】
(ステップS340)
サーバ30のサーバ通信部300は、配送業者情報、配送状態情報、開封状態情報、デバイスID、および検知タグIDを端末11から受信し、これらの情報をサーバ制御部310へ出力する。情報管理部312は、端末11から受信された情報に基づいて、サーバ記憶部320に記憶されている配送管理DB326を更新する。情報管理部312は、
図20に示すステップS320と同様の処理を実行する。
【0129】
(ステップS143)
作業員は、タッチパネルを操作することにより、配送状態を指定する。作業員は配送物がルート1における到着先の拠点(中継拠点)に到着したことを示す状態4を選択する。情報処理部145は、配送物が中継拠点に到着したことを示す配送状態情報を生成する。
【0130】
(ステップS144)
リーダライタ制御部141は配送状態情報をリーダライタ100へ出力し、リーダライタ100は配送状態情報を電子デバイス20に書き込む。
【0131】
情報処理部145は、ステップS141と同様に、2つのデバイスIDを比較する。2つのデバイスIDが一致するとき、リーダライタ100は配送状態情報を電子デバイス20に書き込む。
【0132】
(ステップS241)
電子デバイス20のデバイス通信部200は、配送状態情報を端末11から受信し、デバイス制御部220へ出力する。表示制御部222は、配送状態情報を表示部210へ出力し、配送状態情報を含む更新された第2の画像を表示部210に表示させる。第2の画像における配送ルートは、ステップS240において表示された情報に加えて、配送物が拠点Bに到着したことを示す配送状態情報を含む。配送状態情報は、配送物が拠点Bに到着したことを示す四角形に入れられたチェックマークである。
【0133】
(ステップS145)
端末11の端末通信制御部142は、配送状態情報およびデバイスIDを端末通信部110へ出力する。端末通信部110は、配送状態情報およびデバイスIDをサーバ30へ送信する。
【0134】
(ステップS341)
サーバ30のサーバ通信部300は、配送状態情報およびデバイスIDを端末11から受信し、これらの情報をサーバ制御部310へ出力する。情報管理部312は、端末11から受信された情報に基づいて、サーバ記憶部320に記憶されている配送管理DB326を更新する。情報管理部312は、
図20に示すステップS320と同様の処理を実行する。
【0135】
図24は、更新された配送管理DB326の例を示す。情報管理部312は、ステップS340において、履歴IDが2である行の次に、履歴IDが3である新しい行を追加する。また、情報管理部312は、ステップS341において、履歴IDが3である行の次に、履歴IDが4である新しい行を追加する。情報管理部312は、履歴IDが1である行に登録されている情報の一部を新しい行にも登録する。例えば、情報管理部312は、発送者情報および発送元情報などを新しい行に登録する。
【0136】
情報管理部312は、端末11から受信された配送状態情報を追跡状態情報として登録する。
図24に示す例では、履歴IDが3である行の配送状態情報は、ルート1における配送が完了したことを示す。
図24に示す例では、履歴IDが4である行の配送状態情報は、配送物がルート1における到着先の拠点に到着したことを示す。
【0137】
作業員がタッチパネルを操作し、配送状態を指定したとき、端末11の情報処理部145は、追跡ルートDB325に含まれる状態1から状態8のいずれか1つを示す情報(拠点情報)を配送状態情報に付加する。具体的には、情報処理部145は、ステップS140において、作業員によって指定された状態3を示す情報を、配送が完了したことを示す配送状態情報に付加する。状態3は、拠点Aから拠点Bへの配送が完了したことを示す。配送状態情報に付加された情報は、配送物の配送が完了した拠点Bを示す。情報処理部145は、ステップS143において、作業員によって指定された状態4を示す情報を、配送が完了したことを示す配送状態情報に付加する。状態4は、到着物が拠点Bに到着したことを示す。配送状態情報に付加された情報は、配送物の配送が完了した拠点Bを示す。サーバ30の情報管理部312は、配送状態情報に付加された情報に基づいて、追跡状態情報を追跡ルートDB325に含まれる状態情報と関連付ける。
【0138】
(ステップS342)
情報管理部312は、配送管理DB326に登録されている受取者情報が示す受取者の名前情報と関連付けられたメールアドレスをユーザー情報DB322から取得する。また、情報管理部312は、配送物がルート1における到着先の拠点に到着したことを示す情報を含むメールを生成する。サーバ通信制御部311はそのメールをサーバ通信部300へ出力し、サーバ通信部300はそのメールを受取者が使用する端末12へ送信する。
【0139】
端末12の端末通信部110はそのメールをサーバ30から受信し、端末制御部140へ出力する。表示制御部144は、そのメールを表示部130へ出力し、表示部130にそのメールを表示させる。受取者は、配送物が中継拠点に到着したことを確認することができる。メールによる通知の代わりにショートメッセージまたはアプリ間の通信などによる通知が使用されてもよい。
【0140】
配送物が中継拠点に到着した後、配送業者の作業員は、配送物を中継拠点から発送し、配送物を中継拠点から次の中継拠点または最終的な到着先の拠点へ配送する。作業員が発送作業を実施するとき、端末11は
図20に示すステップS120からステップS124と同様の処理を実行する。端末11は、ステップS125と同様の処理を実行することにより、中継拠点からの配送物の発送が完了したことを示す発送完了情報を生成する。
【0141】
端末11は、ステップS126と同様の処理を実行することにより、発送完了情報を電子デバイス20に書き込む。電子デバイス20は、ステップS220と同様の処理を実行することにより、更新された第2の画像を表示する。端末11は、ステップS127と同様の処理を実行することにより、配送業者情報、発送完了情報、開封状態情報、デバイスID、および検知タグIDをサーバ30へ送信する。サーバ30は、ステップS320と同様の処理を実行することにより、配送業者情報、発送完了情報、開封状態情報、デバイスID、および検知タグIDを端末11から受信し、サーバ記憶部320に記憶されている配送管理DB326を更新する。
【0142】
サーバ30は、ステップS321と同様の処理を実行することにより、チェックリストを生成し、チェックリストを端末11へ送信する。端末11は、ステップS128と同様の処理を実行することにより、チェックリストを表示する。
【0143】
その後、作業員は配送作業を実施する。配送管理システム1は、
図23に示す処理と同様の処理を実行する。
【0144】
図25は、受取者が配送物を受け取るときの配送管理システム1の動作の例を示す。
【0145】
(ステップS160)
受取者は、配送物を受け取るために、到着先の拠点における集荷スペースへ行く。受取者は、端末12を電子デバイス20に近付ける。端末12のカメラ制御部143は、カメラ120に第2の画像の2次元コードを読み取らせる。カメラ120は、2次元コードを読み取り、2次元コードを端末制御部140へ出力する。端末制御部140は、2次元コードに基づいてアプリを起動する。表示制御部144は、表示部130にアプリの画面を表示させる。
【0146】
(ステップS161)
受取者は、タッチパネルを操作することにより、ユーザーIDおよびパスワードを端末12に入力し、ログインを実施する。端末通信制御部142はユーザーIDおよびパスワードを端末通信部110へ出力し、端末通信部110はユーザーIDおよびパスワードをサーバ30へ送信する。
【0147】
(ステップS360)
サーバ30のサーバ通信部300は、ユーザーIDおよびパスワードを受信し、ユーザーIDおよびパスワードをサーバ制御部310へ出力する。情報管理部312は、
図10に示すステップS300において実行される認証処理と同様の認証処理を実行する。サーバ通信制御部311は、認証の成功または失敗を示す認証結果をサーバ通信部300へ出力し、サーバ通信部300は認証結果を端末12へ送信する。
【0148】
端末12の端末通信部110は、認証結果をサーバ30から受信する。認証結果が認証の成功を示す場合、端末12は以下の処理を実行する。
【0149】
(ステップS162)
受取者は、承認作業を実施する。具体的には、受取者は、タッチパネルを操作することにより、配送物の受け取りの承認に必要な情報を指定する。このとき、端末通信部110は、必要な情報をサーバ30から受信する。情報処理部145は、タイムスタンプと承認者情報とを含む承認情報を生成する。タイムスタンプは、配送物が受け取られた時刻を示す。承認者情報は、配送物の受け取りを承認したユーザーを示す。
【0150】
受取者と異なるユーザーが承認作業を実施してもよい。そのユーザーは、受取者が使用する端末12と異なる端末を使用することにより、承認作業を実施してもよい。以下では、受取者が承認作業を実施する例を説明する。
【0151】
図26は、受取者が使用する端末12の表示部130に表示されるアプリの画面の例を示す。発送元、発送者、および配送状態が自動で画面に表示される。
【0152】
ステップS160において電子デバイス20から読み取られた2次元コードは、デバイスIDを含む。端末12の端末通信制御部142はデバイスIDを端末通信部110へ出力し、端末通信部110はデバイスIDをサーバ30へ送信する。サーバ30のサーバ通信部300は、デバイスIDを端末12から受信し、デバイスIDをサーバ制御部310へ出力する。情報管理部312は、デバイスIDと関連付けられた発送元情報、発送者情報、および最新の配送状態情報(追跡状態情報)を配送管理DB326から取得する。サーバ通信制御部311は配送管理DB326から取得された発送元情報、発送者情報、および配送状態情報をサーバ通信部300へ出力し、サーバ通信部300はそれらの情報を端末12へ送信する。端末12の端末通信部110は、発送元情報、発送者情報、および配送状態情報をサーバ30から受信し、それらの情報を端末制御部140へ出力する。表示制御部144は、発送元情報、発送者情報、および配送状態情報を表示部130に表示させる。
【0153】
サーバ30の情報管理部312は、認証処理を実行したとき、端末12から受信されたユーザーIDおよびパスワードと関連付けられた名前情報を
図5に示す認証情報DB321から取得する。情報管理部312は、認証情報DB321から取得された名前情報と対応する承認者の情報を
図6に示すユーザー情報DB322から抽出する。承認者の情報は、部署情報および名前情報を含む。
【0154】
サーバ通信制御部311は承認者の情報をサーバ通信部300へ出力し、サーバ通信部300はその情報を端末12へ送信する。端末12の端末通信部110は、承認者の情報をサーバ30から受信し、その情報を端末制御部140へ出力する。表示制御部144は、承認者の情報を表示部130に表示させる。受取者は、タッチパネルを操作することにより、承認者の情報を修正してもよい。
【0155】
受取者は、タッチパネルを操作することにより、承認を確定する。情報処理部145は、承認者を示す承認者情報と、タイムスタンプとを含む承認情報を生成する。
【0156】
図27は、承認者が承認を確定した後に端末12の表示部130に表示されるアプリの画面の例を示す。タイムスタンプおよび承認者の名前が表示される。
【0157】
(ステップS163)
受取者は、端末12を電子デバイス20に近付ける。電子デバイス20のデバイス通信制御部221は、デバイスIDをデバイス記憶部230から取得し、デバイス通信部200へ出力する。デバイス通信部200は、デバイスIDを端末12へ送信する。端末12のリーダライタ100は、電子デバイス20からデバイスIDを読み取り、デバイスIDを端末制御部140へ出力する。
【0158】
(ステップS164)
情報処理部145は、
図11に示す第1の画像IMG10と同様の第1の画像をリーダライタ100へ出力する。情報処理部145は、第1の画像を生成してもよい。端末記憶部150は第1の画像を予め記憶してもよく、情報処理部145は第1の画像を端末記憶部150から取得してもよい。リーダライタ100は第1の画像を電子デバイス20に書き込む。
【0159】
ステップS160において電子デバイス20から読み取られた2次元コードは、デバイスIDを含む。情報処理部145は、2次元コードに含まれるデバイスIDと、ステップS163において電子デバイス20から読み取られたデバイスIDとを比較する。2つのデバイスIDが一致するとき、リーダライタ100は第1の画像を電子デバイス20に書き込む。
【0160】
(ステップS260)
電子デバイス20のデバイス通信部200は、第1の画像を端末12から受信し、デバイス制御部220へ出力する。表示制御部222は、第1の画像を表示部210へ出力し、表示部210に第1の画像を表示させる。表示部210は、第2の画像の代わりに第1の画像を表示する。
【0161】
(ステップS165)
端末12の端末通信制御部142は、承認情報およびデバイスIDを端末通信部110へ出力する。端末通信部110は、承認情報およびデバイスIDをサーバ30へ送信する。
【0162】
(ステップS361)
サーバ30のサーバ通信部300は、承認情報およびデバイスIDを端末12から受信し、これらの情報をサーバ制御部310へ出力する。情報管理部312は、端末12から受信された情報に基づいて、サーバ記憶部320に記憶されている配送管理DB326を更新する。情報管理部312は、
図20に示すステップS320と同様の処理を実行する。
【0163】
図28は、更新された配送管理DB326の例を示す。
図28に示す例では、履歴IDが5から8である行は省略されている。配送業者の作業員がルート2における配送作業を実施したとき、情報管理部312は履歴IDが5から8である新しい行を追加する。情報管理部312は、履歴IDが8である行の次に、履歴IDが9である新しい行を追加する。情報管理部312は、履歴IDが1である行に登録されている情報の一部を新しい行にも登録する。例えば、情報管理部312は、発送者情報および発送元情報などを新しい行に登録する。
【0164】
情報管理部312は、配送物が受け取り済みであることを示す情報を追跡状態情報として登録する。情報管理部312は、端末12から受信された承認情報に含まれるタイムスタンプおよび承認者情報を配送管理DB326に登録する。サーバ30は、タイムスタンプを配送管理DB326に登録することにより、配送物が受け取られた時刻を証拠として記録することができる。サーバ30は、承認者情報を配送管理DB326に登録することにより、配送物を受け取ったユーザーを証拠として記録することができる。
【0165】
(ステップS362)
情報管理部312は、配送管理DB326に登録されている発送者情報が示す発送者の名前情報と関連付けられたメールアドレスをユーザー情報DB322から取得する。また、情報管理部312は、配送物の受け取りが完了したことを示す情報を含むメールを生成する。サーバ通信制御部311はそのメールをサーバ通信部300へ出力し、サーバ通信部300はそのメールを発送者が使用する端末10へ送信する。
【0166】
端末10の端末通信部110はそのメールをサーバ30から受信し、端末制御部140へ出力する。表示制御部144は、そのメールを表示部130へ出力し、表示部130にそのメールを表示させる。発送者は、配送物の受け取りが完了したことを確認することができる。メールによる通知の代わりにショートメッセージまたはアプリ間の通信などによる通知が使用されてもよい。
【0167】
上記のメールは、タイムスタンプを含んでもよい。発送者は、いつ配送物が受け取られたのかを確認することができる。上記のメールは、承認者情報を含んでもよい。発送者は、誰が配送物を受け取ったのかを確認することができる。
【0168】
サーバ30は、サーバ記憶部320に記憶されている配送管理DB326に含まれる開封状態情報を端末10、端末11、または端末12へ送信してもよい。以下では、開封状態情報の処理に関する各端末およびサーバ30の動作を説明する。
【0169】
端末10、端末11、または端末12の端末通信制御部142は、開封状態情報の送信を要求するリクエストを端末通信部110へ送信する。そのリクエストは、デバイスIDを含む。端末通信部110は、リクエストをサーバ30へ送信する。
【0170】
サーバ30のサーバ通信部300はリクエストを受信し、リクエストをサーバ制御部310へ出力する。情報管理部312は、受信されたリクエストに含まれるデバイスIDと同じデバイスIDと関連付けられた開封状態情報を配送管理DB326から取得する。サーバ通信制御部311は、開封状態情報をサーバ通信部300へ出力する。サーバ通信部300は、開封状態情報をリクエストの送信元である端末へ送信する。
【0171】
リクエストを送信した端末の端末通信部110は開封状態情報をサーバ30から受信し、開封状態情報を端末制御部140へ出力する。表示制御部144は、開封状態情報を表示部130へ出力し、表示部130に開封状態情報を表示させる。発送者、配送業者の作業員、または受取者は、配送ボックス60が開封されたか否かを確認することができる。
【0172】
サーバ30のサーバ記憶部320は、追跡ルートDB325および配送管理DB326を記憶する。そのため、情報管理部312は、予め登録された配送ルートに沿って配送物が配送されたか否かを検証することができる。
【0173】
以下では、何らかの誤った作業が実施された場合にその誤った作業を検出する方法を説明する。
【0174】
第1の例を説明する。第1の例において、配送業者の作業員は、ルート1における配送が開始したことを示す配送状態を指定する代わりに、ルート2における配送が開始したことを示す配送状態を誤って指定する。
【0175】
図29は、表示部210が表示する第2の画像の例を示す。表示部210は、
図29に示す第2の画像IMG22を表示する。第2の画像IMG22に含まれる配送ルートDR22は、ルート1における発送が完了したことを示す情報と、ルート2における配送が開始したことを示す情報とを含む。ルート1における配送が開始せずにルート2における配送が開始しているため、配送業者の作業員は、誤った配送状態を指定したことに気付くことができる。
【0176】
第1の例において、サーバ30は、以下の処理を実行することにより、誤った配送状態が指定されたことを検出することができる。
図30は、作業員が上記のように誤った配送状態を指定した場合の配送管理DB326の例を示す。
【0177】
履歴IDが1である行における追跡状態情報は、ルート1における発送が完了したことを示す。この行における追跡状態情報は、追跡ルートDB325に含まれる状態情報(状態1)と関連付けられている。履歴IDが2である行における追跡状態情報は、追跡ルートDB325に含まれる状態情報(状態2)と関連付けられていなければならない。したがって、その追跡状態情報は、ルート1における配送が開始したことを示していなければならない。しかしながら、その追跡状態情報は、追跡ルートDB325に含まれる状態情報(状態6)と関連付けられており、ルート2における配送が開始したことを示す。そのため、サーバ30の情報管理部312は、誤った配送状態が指定されたことを検出することができる。
【0178】
第2の例を説明する。第2の例において、拠点Bにおける発送時刻が14:00であるにもかかわらず、配送業者の作業員は誤って11:00に配送物を発送する。
【0179】
図31は、表示部210が表示する第2の画像の例を示す。表示部210は、
図31に示す第2の画像IMG23を表示する。第2の画像IMG23に含まれる配送ルートDR23は、拠点Aにおける発送から拠点Bにおける配送の開始までが完了していることを示す。作業員は、第2の画像IMG23を確認しても、誤った時刻に配送物を拠点Bから発送したことに気付くことができない。
【0180】
第2の例において、サーバ30は、以下の処理を実行することにより、誤った時刻に配送物が発送されたことを検出することができる。
図32は、作業員が上記のように誤った時刻に配送物を発送した場合の配送管理DB326の例を示す。
【0181】
履歴IDが5である行における追跡状態情報は、ルート2における発送が完了したことを示す。この行における追跡状態情報は、追跡ルートDB325に含まれる状態情報(状態6)と関連付けられている。
図15に示す追跡ルートDB325において、IDが2である行の配送ルートが指定された場合、ルート2における発送の予定時刻は14:00である。しかしながら、配送管理DB326において、履歴IDが5である行における更新時刻は11:00である。そのため、サーバ30の情報管理部312は、誤った時刻に配送物が発送されたことを検出することができる。
【0182】
第3の例を説明する。第3の例において、正確な配送ルートは拠点Aから拠点Cまで拠点Bを経由するルートであるにもかかわらず、配送物が拠点Aから拠点Cまで拠点Dを経由して配送される。つまり、配送物は拠点Aから拠点Bではなく拠点Dへ配送される。作業員は、配送物を拠点Aから拠点Dまで誤って配送する。
【0183】
電子デバイス20の表示部210は、配送ルートを含む2次元画像を表示する。配送ルートは、拠点Bが中継拠点であることを示す。そのため、拠点Dにいる作業員は、配送物が拠点Bではなく拠点Dに誤って配送されたことに気付くことができる。
【0184】
第3の例において、作業員は、サーバ30によって生成されたチェックリストを確認することにより、配送物が誤った拠点へ配送されたことに気付くことができる。
図33は、作業員が配送物を誤った拠点まで配送した場合の配送管理DB326の例を示す。
【0185】
拠点Dにいる作業員は、拠点Bが中継拠点であることを示す配送ルートを示す第2の画像を確認せずに、ルート2における発送が完了したことを示す配送状態を指定する。この場合、履歴IDが5である行における追跡状態情報は、ルート2における発送が完了したことを示す。その追跡状態情報は、
図15に示す追跡ルートDB325に含まれる状態情報(状態5)と関連付けられている。追跡ルートDB325は、ルート1およびルート2を含む配送ルートに関する情報を含む。ルート1は拠点Aから拠点Bまでの配送ルートを示す。ルート2は、拠点Bから拠点Cまでの配送ルートを示す。したがって、配送物は拠点Bを経由しなければならない。
【0186】
サーバ30の情報管理部312は、追跡状態情報が配送開始を示す配送物の情報を配送管理DB326から抽出する。情報管理部312は、配送管理DB326から抽出された情報を到着先情報が示す拠点ごと、かつ発送予定時刻ごとに分類し、チェックリストを生成する。
【0187】
図34は、チェックリストの例を示す。情報管理部312は、
図34に示すチェックリストCL10を生成する。作業員が使用する端末11の表示部130はチェックリストCL10を表示する。チェックリストCL10は、14:00に拠点Cへの配送を開始する配送物が拠点Bにあることを示す。拠点Bにいる作業員は、チェックリストCL10に従って、14:00に拠点Cへの配送を開始する配送物を探す。しかしながら、その配送物は拠点Bではなく拠点Dへ配送されたため、作業員はその配送物を発見することができない。そのため、作業員は、配送物が拠点Bへ配送されていないことに気付くことができる。
【0188】
サーバ30の情報管理部312は、上記のような誤りを検出したとき、警告メッセージを含むメールを生成してもよい。サーバ通信制御部311はそのメールをサーバ通信部300へ出力し、サーバ通信部300はそのメールを端末10、端末11、または端末12へ送信してもよい。メールによる通知の代わりにショートメッセージまたはアプリ間の通信などによる通知が使用されてもよい。
【0189】
上記のように、配送管理システム1は、端末10と、配送物に添付される電子デバイス20とを備える。端末10のリーダライタ100は、配送物の発送元を示す発送元情報と、配送物の到着先を示す到着先情報とを電子デバイス20に書き込む。電子デバイス20の表示部210(デバイス表示部)は、リーダライタ100によって書き込まれた発送元情報および到着先情報を表示する。
【0190】
例えば、表示部210は、
図18に示す第2の画像IMG21を表示する。第2の画像IMG21が発送元情報SI21および到着先情報DI21を含むため、発送者は伝票を紙に出力し、または手書きで伝票を作成する必要がない。そのため、配送物の発送作業における手間を減らすことができる。
【0191】
サーバ30のサーバ通信部300は、発送元情報と、到着先情報と、電子デバイス20を識別するためのデバイスIDとを端末10から受信する。情報管理部312は、発送元情報と、到着先情報と、デバイスIDとをサーバ記憶部320に記憶させる。端末10のリーダライタ100は、デバイスIDを電子デバイス20から読み取る。端末通信部110は、発送元情報と、到着先情報と、デバイスIDとをサーバ30へ送信する。
【0192】
サーバ記憶部320は、発送元情報と、到着先情報と、デバイスIDとを記憶する。そのため、サーバ30は配送物の発送元および到着先の情報を管理することができる。サーバ30は、デバイスIDに基づいて個々の配送を識別することができる。
【0193】
端末通信部110は、配送物の発送が完了したことを示す発送完了情報をサーバ30へ送信する。サーバ通信部300は、発送完了情報を端末10から受信する。情報管理部312は、サーバ記憶部320に発送完了情報を記憶させる。
【0194】
端末11(第2の端末)のリーダライタ100(第2のリーダライタ)は、デバイスIDを電子デバイス20から読み取る。端末通信部110(第2の端末通信部)は、配送物の配送が開始または完了したことを示す配送状態情報と、デバイスIDとをサーバ30へ送信する。サーバ通信部300は、配送状態情報およびデバイスIDを端末11から受信する。情報管理部312は、配送状態情報を、端末11から受信されたデバイスIDと関連付けられている発送元情報および到着先情報と関連付け、サーバ記憶部320に配送状態情報を記憶させる。
【0195】
サーバ記憶部320は、発送完了情報または配送状態情報を記憶する。そのため、サーバ30は配送物の状態を管理することができる。
【0196】
端末10の端末記憶部150は、配送物が発送される拠点と、配送物が到着する拠点とを含む配送ルートを示す配送ルート情報を記憶する。リーダライタ100は、配送ルート情報を電子デバイス20に書き込む。表示部210は、配送ルート情報に基づいて配送ルートを表示する。リーダライタ100は、配送物の発送が完了したことを示す発送完了情報を電子デバイス20に書き込む。表示部210は、発送完了情報を配送ルートと関連付けて表示する。
【0197】
端末11のリーダライタ100は、配送物の配送が開始または完了したことを示す配送状態情報を電子デバイス20に書き込む。表示部210は、配送状態情報を配送ルートと関連付けて表示する。
【0198】
表示部210は、発送完了情報または配送状態情報を配送ルートと関連付けて表示する。ユーザーは、表示部210が表示した発送完了情報または配送状態情報を確認することにより、配送物の状態を確認することができる。また、ユーザーは、配送物が配送ルートに沿って配送されたか否かを確認することができる。
【0199】
サーバ記憶部320は、配送物が発送される拠点と、配送物が到着する拠点とを含む配送ルートを示す配送ルート情報(追跡ルートDB325)を記憶する。端末10の端末通信部110は、配送物が発送された拠点を示す拠点情報が付加された発送完了情報をサーバ30へ送信する。情報管理部312は、発送完了情報を、拠点情報が示す拠点と対応する配送ルート上の拠点と関連付ける。
【0200】
端末11の端末通信部110は、配送物の配送が開始または完了した拠点を示す拠点情報が付加された配送状態情報をサーバ30へ送信する。情報管理部312は、配送状態情報を、拠点情報が示す拠点と対応する配送ルート上の拠点と関連付ける。
【0201】
情報管理部312は、発送完了情報または配送状態情報を配送ルート上の拠点と関連付ける。サーバ30は、配送物が配送ルートに沿って配送されたか否かを確認することができる。
【0202】
サーバ記憶部320は、配送物の到着先を示す到着先情報と関連付けられた端末12(第3の端末)の端末情報(メールアドレスなど)を予め記憶する。配送物の発送が完了したことを示す発送完了情報をサーバ通信部300が端末10から受信したとき、サーバ通信部300は、配送物の発送が完了したことを示す情報を端末情報が示す端末12へ送信する。あるいは、配送物の配送が開始または完了したことを示す配送状態情報をサーバ通信部300が端末11から受信したとき、サーバ通信部300は、配送物の配送が開始または完了したことを示す情報を端末情報が示す端末12へ送信する。
【0203】
サーバ通信部300は、配送物の発送が完了したことを示す情報、または配送物の配送が開始または完了したことを示す情報を端末12へ送信する。サーバ30は、配送物の状態を、受取者が使用する端末12に通知することができる。
【0204】
端末12のリーダライタ(第3のリーダライタ)は、デバイスIDを電子デバイス20から読み取る。端末通信部110は、配送物が受け取られた時刻を示すタイムスタンプと、配送物の受け取りを承認したユーザーを示す承認者情報と、デバイスIDとをサーバ30へ送信する。情報管理部312は、タイムスタンプおよび承認者情報を、端末12から受信されたデバイスIDと関連付けられている発送元情報および到着先情報と関連付け、サーバ記憶部320にタイムスタンプおよび承認者情報を記憶させる。
【0205】
サーバ記憶部320は、タイムスタンプおよび承認者情報を記憶する。そのため、サーバ30は、配送物が受け取られた時刻と、配送物を受け取ったユーザーの情報とを記録することができる。
【0206】
サーバ通信部300は、タイムスタンプ、承認者情報、およびデバイスIDを端末12から受信した後、配送物の受け取りが完了したことを示す情報を端末10へ送信する。そのため、サーバ30は、配送物が受け取られたことを端末10に通知することができる。
【0207】
端末10または端末11のリーダライタ100は、配送物に添付された、開封検知機能を有するICタグ(開封検知タグ40)から、開封または未開封を示す開封状態情報を読み取る。端末通信部110は、開封状態情報をサーバ30へ送信する。サーバ通信部300は、開封状態情報を端末10または端末11から受信する。情報管理部312は、開封状態情報を発送元情報、到着先情報、およびデバイスIDと関連付け、サーバ記憶部320に開封状態情報を記憶させる。
【0208】
サーバ記憶部320は、開封状態情報を記憶する。そのため、サーバ30は、配送ボックス60が開封されたか否かを確認することができる。
【0209】
情報管理部312は、サーバ記憶部320に記憶されている発送元情報および到着先情報の組み合わせを到着先情報ごとに分類し、到着先情報ごとの組み合わせのリスト(チェックリスト)を生成する。サーバ通信部300は、そのリストを端末11(第2の端末)へ送信する。端末11の端末通信部110(第2の端末通信部)は、そのリストを受信する。表示部130(端末表示部)は、そのリストを表示する。
【0210】
端末11の表示部130は、到着先情報ごとの発送元情報および到着先情報の組み合わせのリストを表示する。配送業者の作業員は、そのリストを確認することにより、配送物を到着先の拠点ごとに容易に仕分けることができる。
【0211】
以上、図面を参照して本発明の実施形態について詳述してきたが、具体的な構成は上記の実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
【符号の説明】
【0212】
1 配送管理システム、10,11,12 端末、20 電子デバイス、30 サーバ、40 開封検知タグ、50 同封物、60 配送ボックス、100 リーダライタ、110 端末通信部、120 カメラ、130 表示部、140 端末制御部、141 リーダライタ制御部、142 端末通信制御部、143 カメラ制御部、144 表示制御部、145 情報処理部、150 端末記憶部、200 デバイス通信部、210 表示部、220 デバイス制御部、221 デバイス通信制御部、222 表示制御部、230 デバイス記憶部、300 サーバ通信部、310 サーバ制御部、311 サーバ通信制御部、312 情報管理部、320 サーバ記憶部