(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024004074
(43)【公開日】2024-01-16
(54)【発明の名称】荷締め部材緩み検出装置
(51)【国際特許分類】
G01L 5/103 20200101AFI20240109BHJP
B60P 7/06 20060101ALN20240109BHJP
【FI】
G01L5/103
B60P7/06 Z
B60P7/06 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022103534
(22)【出願日】2022-06-28
(71)【出願人】
【識別番号】516055099
【氏名又は名称】株式会社阿智精機
(74)【代理人】
【識別番号】100136674
【弁理士】
【氏名又は名称】居藤 洋之
(72)【発明者】
【氏名】熊谷 雄一
【テーマコード(参考)】
2F051
【Fターム(参考)】
2F051AA01
2F051AB09
(57)【要約】
【課題】荷締め部材への接続部分に衝撃が加わった場合でも張力検出部の損傷または破損を抑制して検出精度の維持および取り付けまたは取り外し作業時における取り扱いを容易にすることができる荷締め部材緩み検出装置を提供する。
【解決手段】荷締め部材緩み検出装置100は、剛体で構成された引張力伝達部102の両端部に第1接続部104および第2接続部105を備えるとともに、これらの間に引張力検出部103を備える。引張力伝達部102は、荷締め部材20の引張力に応じた検出信号を出力する。第1接続部104および第2接続部105は、荷締め部材20に作用する引張力の作用線に対して直列的に接続するための第1連結具110および第2連結具112が取り付けられている。第1接続部104と引張力検出部103との間および第2接続部105と引張力検出部103との間には第1空間部106および第2空間部107が形成されている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
荷台上で荷を固定する長尺状の荷締め部材に対してこの荷締め部材に作用する引張力の作用線上に直列的に配置されてこの荷締め部材の緩みを検出する荷締め部材緩み検出装置であって、
前記荷締め部材に作用する前記引張力の作用線上における一方側に接続するための第1接続部と、
前記荷締め部材に作用する前記引張力の作用線上における他方側に接続するための第2接続部と、
前記第1接続部と前記第2接続部とを繋いで前記引張力を相互に伝達する引張力伝達部と、
前記引張力伝達部に設けられて前記引張力を検出する引張力検出部とを備え、
前記引張力伝達部は、
前記第1接続部と前記引張力検出部との間および前記第2接続部と前記引張力検出部との間のうちの少なくとも一方の間に空間部を有していることを特徴とする荷締め部材緩み検出装置。
【請求項2】
請求項1に記載した荷締め部材緩み検出装置において、
前記空間部は、
前記引張力伝達部の側面に開口する切欠き部で構成されていることを特徴とする荷締め部材緩み検出装置。
【請求項3】
請求項1に記載した荷締め部材緩み検出装置において、
前記空間部は、
前記第1接続部と前記引張力検出部との間に形成された第1空間部と、
前記第2接続部と前記引張力検出部との間に形成された第2空間部とを備えていることを特徴とする荷締め部材緩み検出装置。
【請求項4】
請求項3に記載した荷締め部材緩み検出装置において、
前記第1空間部は、
前記引張力伝達部の側面に開口する第1切欠き部に形成されており、
前記第2空間部は、
前記第1切欠き部が形成された前記引張力伝達部の側面とは反対側の側面に開口する第2切欠き部に形成されていることを特徴とする荷締め部材緩み検出装置。
【請求項5】
請求項1に記載した荷締め部材緩み検出装置において、
前記第1接続部および前記第2接続部のうちの少なくとも一方は、
前記空間部に貫通する貫通孔で構成されていることを特徴とする荷締め部材緩み検出装置。
【請求項6】
請求項1に記載した荷締め部材緩み検出装置において、
前記第1接続部および前記第2接続部のうちの少なくとも一方には、
J字状または環状の連結体を備えることを特徴とする荷締め部材緩み検出装置。
【請求項7】
請求項1に記載した荷締め部材緩み検出装置において、さらに、
前記引張力伝達部を覆う外装カバーを備えていることを特徴とする荷締め部材緩み検出装置。
【請求項8】
請求項7に記載した荷締め部材緩み検出装置において、
前記外装カバーは、
前記第1接続部に対向する部分に開口する第1開口部と、
前記第2接続部に対向する部分に開口する第2開口部とをそれぞれ有しており、
前記外装カバー全体が前記第1開口部および前記第2開口部とともに少なくとも2つ以上に分割可能に構成されていることを特徴とする荷締め部材緩み検出装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、荷台上で荷を固定する長尺状の荷締め部材の緩みを検出する荷締め部材緩み検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、車両の荷台上に積載した荷を荷台に固定する荷締め部材の緩みを検出する荷締め部材緩み検出装置がある。例えば、下記特許文献1には、2つのロープの間に直列的に配置されてこれらのロープの緩みを検出して運転室内の運転者に報知する荷掛けロープの張力検出装置(以下、単に「張力検出装置」という)が開示されている。この場合、張力検出装置は、歪ゲージで構成された張力センサに対して直線状に延びる張力伝達部を介してロープ掛け具が設けられて構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1に記載された張力検出装置においては、張力伝達部が剛体で構成されているか否かが定かではないが、仮に張力伝達部が剛体で構成されている場合には張力検出装置のロープへの取付け時または取外し時に誤って落下させてしまった場合に張力センサを破損させてしまうことが危惧される。すなわち、上記特許文献1に記載された張力検出装置においては、張力検出装置を落下させた際にロープ掛け具が床などに衝突すると張力伝達部を介して張力センサに強い衝撃が加わることで張力センサが損傷または完全に破損しまうことがあるという問題がある。
【発明の概要】
【0005】
本発明は上記問題に対処するためなされたもので、その目的は、ロープ、ベルトまたはチェーンなどの荷締め部材への接続部分に衝撃が加わった場合でも張力を検出する張力検出部の損傷または破損を抑制して検出精度の維持および取り付けまたは取り外し作業時における取り扱いを容易にすることができる荷締め部材緩み検出装置を提供することにある。
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の特徴は、荷台上で荷を固定する長尺状の荷締め部材に対してこの荷締め部材に作用する引張力の作用線上に直列的に配置されてこの荷締め部材の緩みを検出する荷締め部材緩み検出装置であって、荷締め部材に作用する引張力の作用線上における一方側に接続するための第1接続部と、荷締め部材に作用する引張力の作用線上における他方側に接続するための第2接続部と、第1接続部と第2接続部とを繋いで引張力を相互に伝達する引張力伝達部と、引張力伝達部に設けられて引張力を検出する引張力検出部とを備え、引張力伝達部は、第1接続部と引張力検出部との間および第2接続部と引張力検出部との間のうちの少なくとも一方の間に空間部を有していることにある。
【0007】
これによれば、荷締め部材緩み検出装置は、引張力伝達部が第1接続部と引張力検出部との間および/または第2接続部と引張力検出部との間に空間部を有しているため、第1接続部および/または第2接続部が受けた衝撃が直線的に最短距離で引張力検出部に伝達されることを防止することができる。これにより、荷締め部材緩み検出装置は、引張力検出部の損傷または破損を抑制して検出精度の維持および取付けまたは取外し作業時における取り扱いを容易にすることができる。
【0008】
また、本発明の他の特徴は、前記荷締め部材緩み検出装置において、空間部は、引張力伝達部の側面に開口する切欠き部で構成されていることにある。
【0009】
これによれば、荷締め部材緩み検出装置は、空間部が引張力伝達部の側面に開口する切欠き部で構成されているため、第1接続部および/または第2接続部が片持ち梁の状態で支持されることになることで受けた衝撃を片持ち梁の弾性変形によって吸収して引張力検出部に伝達されることを抑制することができる。
【0010】
また、本発明の他の特徴は、前記荷締め部材緩み検出装置において、空間部は、第1接続部と引張力検出部との間に形成された第1空間部と、第2接続部と引張力検出部との間に形成された第2空間部とを備えていることにある。
【0011】
これによれば、荷締め部材緩み検出装置は、空間部が第1接続部と引張力検出部との間に形成された第1空間部と、第2接続部と引張力検出部との間に形成された第2空間部とを備えているため、荷締め部材緩み検出装置の向きを考慮することなく荷締め部材に取り付けることができる。また、荷締め部材緩み検出装置は、荷締め部材に対する取付けまたは取外しの作業時に上方に向かって不意に引っ張られて上方に位置する物体に衝突した際における衝撃が引張力伝達部に伝達されることも抑制することができる。なお、第1空間部は、第1接続部と引張力検出部とを結ぶ仮想直線上に形成されるとよい。また、第2空間部は、第2接続部と引張力検出部とを結ぶ仮想直線上に形成されるとよい。
【0012】
また、本発明の他の特徴は、前記荷締め部材緩み検出装置において、第1空間部は、引張力伝達部の側面に開口する第1切欠き部に形成されており、第2空間部は、第1切欠き部が形成された引張力伝達部の側面とは反対側の側面に開口する第2切欠き部に形成されていることにある。
【0013】
これによれば、荷締め部材緩み検出装置は、第1空間部が引張力伝達部の側面に開口する第1切欠き部に形成されているとともに、第2空間部が第1切欠き部が形成された引張力伝達部の側面とは反対側の側面に開口する第2切欠き部に形成されている。すなわち、第1空間部と第2空間部とは、引張力伝達部における互いに反対側の側面にそれぞれ開口して形成されている。このため、荷締め部材緩み検出装置は、全体として重量バランスが偏ることを防止して荷締め部材に対する取付けまたは取外しの各作業を行い易くできるとともに取り付けた際における安定性も向上させることができる。
【0014】
また、本発明の他の特徴は、前記荷締め部材緩み検出装置において、第1接続部および第2接続部のうちの少なくとも一方は、空間部に貫通する貫通孔で構成されていることにある。
【0015】
これによれば、荷締め部材緩み検出装置は、第1接続部および第2接続部のうちの少なくとも一方が空間部に貫通する貫通孔で構成されているため、荷締め部材に連結するための連結具の一部を空間部にも配置できることで連結構造のバリエーションを増やすことができる。
【0016】
また、本発明の他の特徴は、前記荷締め部材緩み検出装置において、第1接続部および第2接続部のうちの少なくとも一方には、J字状または環状の連結体を備えることにある。
【0017】
これによれば、荷締め部材緩み検出装置は、第1接続部および第2接続部のうちの少なくとも一方がJ字状または環状の連結体を備えているため、荷締め部材を簡単に連結または分離することができる。
【0018】
また、本発明の他の特徴は、前記荷締め部材緩み検出装置において、さらに、引張力伝達部を覆う外装カバーを備えていることにある。
【0019】
これによれば、荷締め部材緩み検出装置は、引張力伝達部を覆う外装カバーを備えているため、引張力伝達部または引張力検出部に他の物体との物理的または電気的な接触を防止できるほか、これらの各部品に対する防塵性または防水性を高めることができる。
【0020】
また、本発明の他の特徴は、前記荷締め部材緩み検出装置において、外装カバーは、第1接続部に対向する部分に開口する第1開口部と、第2接続部に対向する部分に開口する第2開口部とをそれぞれ有しており、外装カバー全体が第1開口部および第2開口部とともに少なくとも2つ以上に分割可能に構成されていることにある。
【0021】
これによれば、荷締め部材緩み検出装置は、外装カバーが第1開口部と第2開口部とともに少なくとも2つに分割可能に構成されているため、荷締め部材に連結するための連結具を第1接続部および第2接続部にそれぞれ接続した状態で外装カバーを取り付けまたは取り外しすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】本発明に係る荷締め部材緩み検出装置を構成する検出器本体の外観構成の概略を示す斜視図である。
【
図2】
図1に示す検出器本体について外装カバー、制御装置および電池をそれぞれ省略した状態で示す斜視図である。
【
図3】
図2に示す検出器本体の外観構成の概略を示す平面図である。
【
図4】
図1に示す検出器本体の内部構成の概略を示す縦断面図である。
【
図5】
図1に示した荷締め部材緩み検出装置の作動を制御するための制御システムのブロック図である。
【
図6】
図1に示す検出器本体を車両の荷台に載置された荷を縛る荷締め部材と荷台との間に直列的に取り付けた状態を示す側面図である。
【
図7】本発明の変形例に係る荷締め部材緩み検出装置を構成する検出器本体の内部構成の概略を示す縦断面図である。
【
図8】本発明の他の変形例に係る荷締め部材緩み検出装置を構成する検出器本体の外観構成の概略を外装カバー、制御装置および電池をそれぞれ省略した状態で示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明に係る荷締め部材緩み検出装置の一実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明に係る荷締め部材緩み検出装置100を構成する検出器本体101の外観構成の概略を示す斜視図である。また、
図2は、
図1に示す検出器本体101について外装カバー120、制御装置130および電池134を取り外した状態で示す斜視図である。また、
図3は、
図2に示す検出器本体101の外観構成の概略を示す平面図である。また、
図4は、
図1に示す検出器本体101の内部構成の概略を示す縦断面図である。また、
図5は、
図1に示した荷締め部材緩み検出装置100の作動を制御するための制御システムのブロック図である。
【0024】
この荷締め部材緩み検出装置100は、
図6に示すように、トラックなどの車両10の荷台12上または荷役用のパレット上などで荷Wを固定する荷締め部材20に取り付けられてこの荷締め部材20の緩みを検出するための器具である。
【0025】
車両10は、荷Wを積んで輸送するための自走式の四輪自動車であり、主として、運転室11と荷台12とを備えている。運転室11は、運転者が車両10を運転操作する部屋であり、屋根および側壁で囲まれた箱状に形成されている。荷台12は、荷Wを載置する部分であり、平面視で長方形状の水平な床面で構成されている。この荷台12には、荷締め部材20を引っ掛けることができる第1フック13および第2フック14がそれぞれ設けられている。
【0026】
なお、荷台12は、本実施形態においては、屋根のない構成であるが、トレーラまたはウィング車などのように荷台12が屋根および側壁で覆われた箱型に構成されていてもよいし、荷台12が運転室11と共通の屋根および側壁で覆われた所謂ワンボックス車のように構成されていてもよい。また、荷台12は、左右の縁部および進行方向後ろ側の縁部に起立した壁状のアオリを備えていてもよいことは当然である。
【0027】
第1フック13は、荷台12に荷Wを固定するための荷締め部材20を引っ掛けるための部品であり、鋼材を環状に形成したフック本体13aが合成樹脂製のベルト13bを介して荷台12の表面に取り付けられている。この第1フック13は、荷台12の左右の縁部および後ろ側の縁部に所定間隔で複数設けられている。なお、第1フック13は、環状、J字状または棒状に形成されて荷台12に直接設けられていてもよいことは当然である。なお、
図6においては、荷締め部材20などに連結されていない第1フック13は本来的には荷台12上に存在するが、第1フック13の構成を明らかにするため敢えて上方に起立した状態で示している。
【0028】
第2フック14は、荷台12に荷Wを固定するための荷締め部材20を引っ掛けるための鋼製の部品であり、荷台12の左右の縁部の下面から下方に向かって下垂する棒状に形成されている。この第2フック14は、荷台12の左右の縁部に沿って所定間隔で複数設けられている。なお、第1フック13と第2フック14とは、荷締め部材20の構成または荷Wの固縛仕様によって適宜選択されて使用されるものであり、必ずしも両者が同時に使用されるとは限らないものである。
【0029】
荷締め部材20は、荷台12上で荷Wを固定するための器具であり、主として、荷掛け部21、フック22および締め具23をそれぞれ備えて構成されている。荷掛け部21は、荷台12上に載置された荷W上に掛けられる部分であり自由に屈曲するベルト、チェーン、ワイヤ、ロープまたは紐などの長尺体で構成されている。
【0030】
フック22は、荷台12の第1フック13および/または第2フック14に引っ掛けて荷掛け部21を荷台12に連結するための部分であり、環状またはJ字状など第1フック13および/または第2フック14に連結可能な形状に形成されている。このフック22は、長尺状に延びる荷掛け部21の両端部にそれぞれ設けられている。締め具23は、長尺の荷掛け部21の長さを調整して荷Wを縛るまたは解くための器具であり、ラチェットバックル、DCバックル(カムバックル)、リリースバックルまたはアジャスタバックルなどの各種バックルで構成されている。
【0031】
(荷締め部材緩み検出装置100の構成)
荷締め部材緩み検出装置100は、主として、検出器本体101とユーザ端末装置140とで構成されている。検出器本体101は、荷締め部材20に取り付けられて荷締め部材20の緩みを検出するための装置であり、引張力伝達部102を備えている。
【0032】
引張力伝達部102は、荷締め部材20からの引張力を受ける部分であり、金属製の剛体で構成されている。本実施形態においては、引張力伝達部102は、ステンレス材を厚板の直方体状に形成して構成されている。なお、剛体とは、外力に対して一切弾性変形しない材料を意味するものではなく、外力に対して所定の範囲で弾性変形する固体であることは言うまでもない。この引張力伝達部102には、引張力検出部103、第1接続部104、第2接続部105、第1空間部106および第2空間部107がそれぞれ形成されている。
【0033】
引張力検出部103は、引張力伝達部102が受けた引張力に応じた電気信号を後述する制御装置130に出力する部分であり、歪ゲージ103aを備えて構成されている。この場合、引張力検出部103は、厚板状に形成された引張力伝達部102の中心部に厚さ方向に貫通した貫通孔の内周面に4つの歪ゲージ103aが貼り付けられて構成されている。この場合、引張力伝達部102に厚さ方向とは、第1接続部104と第2接続部105とを結ぶ第1直線L1に同一平面内で直交する第2直線L2を想定したとき、これらの第1直線L1と第2直線L2とにそれぞれ直交する第3直線L3の方向である。また、歪ゲージ103aが取り付けられた貫通孔の両端部は、金属板によって着脱自在に閉塞されている。
【0034】
第1接続部104は、後述する第1連結具110が取り付けられる部分であり、引張力伝達部102の端面に開口した状態で第1空間部106に貫通する貫通孔によって構成されている。この第1接続部104は、引張力伝達部102の長手方向(第1直線L1方向)における2つの端面のうちの一方の端面に第1連結具110が貫通可能な大きさで形成されている。
【0035】
第2接続部105は、後述する第2連結具112が取り付けられる部分であり、引張力伝達部102の端面に開口した状態で第2空間部107に貫通する貫通孔によって構成されている。この第2接続部105は、引張力伝達部102の長手方向における2つの端面のうちの他方の端面に第2連結具112が貫通可能な大きさで形成されている。
【0036】
すなわち、引張力検出部103、第1接続部104および第2接続部105は、第1接続部104と第2接続部105とが引張力伝達部102の長手方向の両端部にそれぞれ形成されているとともにこれらの間に引張力検出部103が形成されている。つまり、すなわち、第1接続部104と第2接続部105とは、引張力検出部103に対して引張力伝達部102の長手方向の両側にそれぞれ形成されている。換言すれば、第1接続部104と第2接続部105とは、両者を結ぶ仮想の第1直線L1上に引張力検出部103が位置するように形成されている。
【0037】
第1空間部106は、第1接続部104が受けた衝撃の外力が引張力検出部103に直接伝達されることを抑制するための部分であり、第1接続部104と引張力伝達部102との間に形成されている。すなわち、第1空間部106は、第1接続部104と引張力検出部103とを結ぶ仮想直線上に形成されている。この第1空間部106は、引張力伝達部102の厚さ方向(第3直線方向)に貫通する貫通孔で構成されている。この場合、第1空間部106は、第1空間部106側から引張力検出部103を見たとき、引張力検出部103の幅(第2直線L2方向)よりも長い長さを長径とする長孔状に形成されている。
【0038】
第2空間部107は、第1接続部104が受けた衝撃の外力が引張力検出部103に直接伝達されることを抑制するための部分であり、第2接続部105と引張力伝達部102との間に形成されている。すなわち、第2空間部107は、第2接続部105と引張力検出部103とを結ぶ仮想直線上に形成されている。この第2空間部107は、引張力伝達部102の厚さ方向(第3直線方向)に貫通する貫通孔で構成されている。この場合、第2空間部107は、第2空間部107側から引張力検出部103を見たとき、引張力検出部103の幅(第2直線L2方向)よりも長い長さを長径とする長孔状に形成されている。
【0039】
第1連結具110は、荷台12および/または荷締め部材20に連結するための金属製または樹脂製の器具であり、J字状に形成されたラッチロック付きのフックで構成されている。この第1連結具110は、フックとは反対側の端部に形成された雄ネジが第1接続部104を貫通して第1空間部106内に突出しており、ナット111によって第1接続部104に取り付けられている。
【0040】
第2連結具112は、荷台12および/または荷締め部材20に連結するための金属製または樹脂製の器具であり、アイボルトで構成されている。この第2連結具112は、環状のアイ部分(リング部分)とは反対側の端部に形成された雄ネジが第2接続部105を貫通して第2空間部107内に突出しており、ナット113によって第2接続部105に取り付けられている。
【0041】
外装カバー120は、引張力伝達部102、制御装置130および電池134をそれぞれ覆って保護するための部品であり、金属材料または樹脂材料を箱型に成形して構成されている。この外装カバー120は、引張力伝達部102の厚さ方向(第3直線L3方向)で二分割される第1カバー半体121と第2カバー半体124とで構成されている。
【0042】
第1カバー半体121は、引張力伝達部102における図示下側半分を覆う部品であり、図示上方が開口する箱型に形成されている。この第1カバー半体121の側面には、第1接続部104に対向する部分に第1開口部122aが形成されているとともに、第2接続部105に対向する部分に第2開口部123aが形成されている。
【0043】
第1開口部122aは、第1連結具110が貫通する部分であり、図示下方に向かって半円状に窪む切欠きで構成されている。また、第2開口部123aは、第2連結具112が貫通する部分であり、図示下方に向かって半円状に窪む切欠きで構成されている。
【0044】
第2カバー半体124は、引張力伝達部102における図示上側半分を覆う部品であり、図示下方が開口する箱型に形成されている。この第2カバー半体124の側面には、第1接続部104に対向する部分に第1開口部122bが形成されているとともに、第2接続部105に対向する部分に第2開口部123bが形成されている。また、第2の上面には、操作子131を露出させるための開口部が形成されている。
【0045】
第1開口部122bは、第1連結具110が貫通する部分であり、図示上方に向かって半円状に窪む切欠きで構成されている。つまり、第1開口部122aと第1開口部122bとは、上下一対で第1連結具110の軸部分の一部を周方向に沿って囲んでいる。第2開口部123bは、第2連結具112が貫通する部分であり、図示下方に向かって半円状に窪む切欠きで構成されている。つまり、第2開口部123aと第2開口部123bとは、上下一対で第2連結具112の軸部分の一部を周方向に沿って囲んでいる。これらの第1カバー半体121と第2カバー半体124とは、4つのボルト125によって組み付けられている。
【0046】
制御装置130は、CPU、ROM、RAMなどからなるマイクロコンピュータによって構成されており、ROMなどの記憶装置に予め記憶される張力検出プログラムを実行することによって引張力検出部103から出力される張力検出信号をユーザ端末装置140に対して送信する。この制御装置130は、操作子131、送受信部132および電源部133をそれぞれ備えている。
【0047】
操作子131は、荷締め部材緩み検出装置100の使用者からの手動操作に応じた操作信号を制御装置130に出力する入力装置であり、押しボタンで構成されている。この操作子131は、外装カバー120の外表面に露出した状態で設けられている。
【0048】
送受信部132は、引張力検出部103が出力した張力検出信号をアンテナを介してユーザ端末装置140に向けて送信するとともに、ユーザ端末装置140から出力信号をアンテナを介して受信する電気回路である。電源部133は、電池134から電力供給を受けて制御装置130内の各部に供給する電気回路である。この制御装置130は、引張力伝達部102の図示上面に対向した状態で第2カバー半体124内に収容されている。
【0049】
電池134は、制御装置130を駆動するための電力を供給するための装置であり、電源部133を介して制御装置130に電気的に接続されている。電池134は、放電のみで充電することができない乾電池などの一次電池のほか、充放電を繰り返し行えるリチウムイオン電池などの蓄電池で構成することができる。この電池134は、引張力伝達部102の図示下面に対向した状態で第1カバー半体121内に収容されている。
【0050】
ユーザ端末装置140は、荷締め部材20の緩みを検出して使用者に報知するための装置であり、外装カバー141内に制御装置142を備えて構成されている。外装カバー141は、制御装置142を収容するための部品であり、金属材料または樹脂材料を箱状に形成して構成されている。
【0051】
制御装置142は、CPU、ROM、RAMなどからなるマイクロコンピュータによって構成されており、ROMなどの記憶装置に予め記憶される緩み検出プログラムを実行することによって荷締め部材20の緩みを検出し使用者に報知する。また、制御装置142は、単数または複数の検出器本体101(制御装置130)との間でペアリング(無線接続)などの通信環境の各種設定も行う。この制御装置142は、操作パネル143、ブザー144、送受信部145、および電源部146をそれぞれ備えている。
【0052】
操作パネル143は、使用者からの指示を受け付けて制御装置142に入力するスイッチ群からなる入力装置および制御装置142の作動状況を表示する液晶表示装置で構成されており、外装カバー141に露出した状態で設けられている。ブザー144は、制御装置142によって作動が制御されることにより操作音または警報音を発する発音装置である。
【0053】
送受信部145は、制御装置142が出力する制御信号をアンテナを介して制御装置130に向けて送信するとともに、制御装置130から出力信号をアンテナを介して受信する電気回路である。電源部146は、電池147から電力供給を受けて制御装置142内の各部に供給する電気回路である。
【0054】
電池147は、制御装置142を駆動するための電力を供給するための装置であり、電源部146を介して制御装置142に電気的に接続されている。電池147は、放電のみで充電することができない乾電池などの一次電池のほか、充放電を繰り返し行えるリチウムイオン電池などの蓄電池で構成することができる。なお、電源部146は、電池147に代えてまたは加えて車両10のバッテリまたは発電機から電力の供給を受けることもできる。
【0055】
(荷締め部材緩み検出装置100の作動)
次に、上記のように構成した荷締め部材緩み検出装置100の作動について説明する。まず、荷締め部材緩み検出装置100を使用する使用者は、検出器本体101およびユーザ端末装置140をそれぞれ用意する。具体的には、使用者は、車両10の荷台12上で荷Wを縛る荷締め部材20のうち、緩みの検出が必要な荷締め部材20の数に応じて検出器本体101を用意する。この場合、使用者は、用意したユーザ端末装置140の数に応じた検出器本体101を用意して1つのユーザ端末装置140に対して1つの検出器本体101をペアリングしてもよいが、1つのユーザ端末装置140に対して複数の検出器本体101をペアリングすることでユーザ端末装置140の数を減らすことができる。
【0056】
次に、使用者は、検出器本体101を荷締め部材20に取り付ける。具体的には、使用者は、荷台12の第1フック13または第2フック14と荷締め部材20のフック22との間に検出器本体101の第1連結具110または第2連結具112を取り付ける。すなわち、使用者は、検出器本体101を荷締め部材20に対して引張力が作用する方向に延びる作用線上に直列的に配置する。したがって、使用者は、検出器本体101を必ずしも荷締め部材20と荷台12との間に配置する必要はなく、荷締め部材20が2つまたは互いに分離した2つの荷掛け部で構成されている場合にはこれらの間に配置することもできる。
【0057】
この検出器本体101の取付作業の際においては、使用者が誤って検出器本体101を落としたり周辺の物体に衝突させたりすることで第1連結具110または第2連結具112に衝撃を加えてしまうことがある。しかし、これらの場合、検出器本体101は、第1連結具110が接続された第1接続部104と引張力検出部103との間、および第2連結具112が接続された第2接続部105と引張力検出部103との間に第1空間部106または第2空間部107がそれぞれ形成されているため、第1連結具110または第2連結具112に加えられた衝撃が直接引張力検出部103に伝達されてしまうことが防止される。
【0058】
次に、使用者は、荷締め部材20を締め付ける。この場合、使用者は、荷締め部材緩み検出装置100を起動させて荷締め部材20の閉まり具合を確認しながら荷締め部材20を締め付けることができる。具体的には、使用者は、ユーザ端末装置140の操作パネル143を操作して制御装置142を起動させるとともに、検出器本体101の操作子131を操作して制御装置130を起動させて両者をペアリングさせてユーザ端末装置140の操作パネル143上でペアリングした検出器本体101が出力する引張力を表示させる。
【0059】
これにより、使用者は、操作パネル143上に表示される引張力を確認しながら荷締め部材20における締め具23を操作して荷掛け部21を締め付けることができる。そして、使用者は、荷締め部材20が所定の引張力で締め付けられた場合には、ユーザ端末装置140の操作パネル143を操作して制御装置142に対して引張力の緩み監視処理の実行を開始させる。この場合、引張力の緩み監視処理とは、検出器本体101から出力される引張力の検出信号を監視して引張力が所定の力以下に低下したことを検出した場合にブザー144を作動させて警報音を発生させる処理である。この引張力の緩み監視処理自体は、本発明に直接関らないため、その説明は省略する。
【0060】
なお、使用者は、荷締め部材緩み検出装置100に代えて荷掛け部21の締まり具合を測定する機能を備えた公知の締め具23を用いて荷掛け部21を締め付けてもよい。また、使用者は、荷掛け部21の締まり具体を測定することなく使用者の感覚で荷掛け部21を締め付けてもよい。これらの場合、使用者は、荷締め部材20の締め付け作業が完了した後、ユーザ端末装置140および検出器本体101をそれぞれ起動させて現状の引張力を基準として引張力の緩み監視処理を実行することができる。
【0061】
次に、使用者は、荷締め部材20の締め付け状態を解く場合には、荷締め部材緩み検出装置100の作動を停止させた後、締め具23を操作して荷掛け部21の締め付け状態を緩める。この荷締め部材20および検出器本体101の取り外し作業の際においては、使用者が誤って検出器本体101を落としたり周辺の物体に衝突させたりすることで第1連結具110または第2連結具112に衝撃を加えてしまうことがある。
【0062】
しかし、これらの場合、検出器本体101は、第1連結具110が接続された第1接続部104と引張力検出部103との間、および第2連結具112が接続された第2接続部105と引張力検出部103との間に第1空間部106または第2空間部107がそれぞれ形成されているため、第1連結具110または第2連結具112に加えられた衝撃が直接引張力検出部103に伝達されてしまうことが防止される。
【0063】
上記作動説明からも理解できるように、上記実施形態によれば、荷締め部材緩み検出装置100は、引張力伝達部102が第1接続部104と引張力検出部103との間に第1空間部106を有しているとともに第2接続部105と引張力検出部103との間に第2空間部107を有しているため、第1接続部104および/または第2接続部105が受けた衝撃が直線的に最短距離で引張力検出部103に伝達されることを防止することができる。これにより、荷締め部材緩み検出装置100は、引張力検出部103の損傷または破損を抑制して検出精度の維持および取付けまたは取外し作業時における取り扱いを容易にすることができる。
【0064】
さらに、本発明の実施にあたっては、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。なお、各変形例の説明においては、上記実施形態と同様の部分については同じ符号を付して重複する説明は省略する。
【0065】
例えば、上記実施形態においては、引張力検出部103は、引張力伝達部102に形成した貫通孔の内周面に歪ゲージ103aを貼り付けて構成した。しかし、引張力検出部103は、引張力伝達部102に作用する引張力に対応する検出信号を出力するように構成されていればよい。したがって、引張力検出部103は、例えば、引張力伝達部102に形成した有底の穴の内周面または底部に歪ゲージ103aを貼り付けて構成することもできる。この場合、有底の穴は、
図7に示すように、引張力伝達部102に1つまたは互いに共通の軸線上に互いに反対側から形成することもできる。
【0066】
また、上記実施形態においては、引張力伝達部102は、第1空間部106および第2空間部107の2つの空間部を有して構成した。しかし、引張力伝達部102は、第1空間部106および第2空間部107のうちの少なくとも一方を備えて構成することができる。
【0067】
また、上記実施形態においては、第1空間部106および第2空間部107は、それぞれ貫通孔で構成した。しかし、第1空間部106および第2空間部107は、第1接続部104および第2接続部105が受けた衝撃が直線的に最短距離で引張力検出部103に伝達されることを防止することができればよい。したがって、第1空間部106および第2空間部107は、それぞれ有底の穴で構成することもできる。この場合、第1空間部106および第2空間部107は、引張力検出部103における歪ゲージ103aなどの検出センサの設置位置よりも深い深さに形成するとよい。すなわち、第1空間部106および第2空間部107は、引張力伝達部102に作用する引張力の作用線の線方向から見たとき、引張力検出部103における歪ゲージ103aなどの検出センサと重なる位置に形成されているとよい。
【0068】
また、第1空間部106および第2空間部107は、上記実施形態においては、平面視で引張力検出部103の幅方向(第2直線L2方向)に延びる長孔状に形成した。しかし、第1空間部106および第2空間部107は、平面視で方形状に形成してもよいし円形(だ円を含む)に形成することもできる。この場合、第1空間部106および第2空間部107は、平面視で円形に形成することで引張力を受けた際における第1空間部106および第2空間部107の周壁部分に応力集中が生じることを抑制することができる。
【0069】
また、第1空間部106および第2空間部107は、
図8に示すように、引張力伝達部102における互いに反対面となる2つの側面にそれぞれ開口して凹状に切り欠かれた第1切欠き部150および第2切欠き部151によって構成することができる。これにより、第1接続部104および第2接続部105は、片持ち梁状に形成される。また、第1切欠き部150および第2切欠き部151は、引張力伝達部102に作用する引張力の作用線の線方向から見たとき、引張力検出部103における歪ゲージ103aなどの検出センサと重なる位置に形成されているとよい。
【0070】
これによれば、荷締め部材緩み検出装置100は、第1接続部104および第2接続部105がそれぞれ片持ち梁の状態で形成されているため、受けた衝撃を片持ち梁の弾性変形によって吸収して引張力検出部103に伝達されること抑制することができる。また、荷締め部材緩み検出装置100は、第1空間部106と第2空間部107とが引張力伝達部102における互いに反対側の側面にそれぞれ開口して形成されているため、全体として重量バランスが偏ることを防止して荷締め部材20に対する取付けまたは取外しの各作業を行い易くできるとともに取り付けた際における安定性も向上させることができる。
【0071】
なお、第1切欠き部150および第2切欠き部151は、引張力伝達部102における互いに同じ側面に形成することもできる。また、第1空間部106と第2空間部107とは、一方が切欠き部によって構成されるとともに他方が貫通孔または有底穴で構成することもできる。また、
図8においては、外装カバー120を省略して示している。
【0072】
また、上記実施形態においては、検出器本体101は、J字状の第1連結具110を備えるとともに円環状の第2連結具112を備えて構成した。しかし、検出器本体101は、環状の第1連結具110を備えるとともにJ字状の第2連結具112を備えて構成してもよいことは当然である。すなわち、検出器本体101は、第1連結具110および第2連結具112のうちの少なくとも一方を環状またはJ字状の連結具で構成することができる。なお、第1連結具110および第2連結具112は、荷掛け部21に連結可能に構成されていればよく、上記実施形態における環状またはJ字状以外の形状の連結具を採用することは当然である。
【0073】
また、検出器本体101は、第1連結具110および第2連結具112をそれぞれ省略して構成することもできる。この場合、使用者は、荷締め部材20および/または荷台12(第1フック13および第2フック14)を第1接続部104および第2接続部105に直接接続すればよい。
【0074】
また、上記実施形態においては、第1接続部104および第2接続部105は、それぞれ引張力検出部103に延びる貫通孔で構成した。しかし、第1接続部104および第2接続部105は、第1連結具110および第2連結具112、荷締め部材20または荷台12に連結できるように構成されていればよい。したがって、第1接続部104および第2接続部105は、例えば、それぞれ有底の穴で構成することができる。この場合、第1接続部104および第2接続部105は、穴の内周部に雌ネジを形成しておくとよい。また、第1接続部104および第2接続部105は、それぞれ外側に張り出す雄ネジで構成することもできる。
【0075】
また、上記実施形態においては、検出器本体101は、外装カバー120で覆うように構成した。しかし、検出器本体101は、外装カバー120を省略して外部に対して全体が露出するように構成することもできる。
【0076】
また、上記実施形態においては、外装カバー120は、引張力伝達部102の厚さ方向(第3直線L3方向)で二分割される第1カバー半体121と第2カバー半体124とで構成した。しかし、外装カバー120は、3分割以上で構成されていてもよいし、分割される方向も第1直線L1または第2直線L2の方向に分割されるように構成されていてもよい。
【0077】
また、上記実施形態においては、荷締め部材緩み検出装置100は、検出器本体101とユーザ端末装置140とを無線接続するように構成した。しかし、荷締め部材緩み検出装置100は、検出器本体101とユーザ端末装置140とを有線接続するように構成することもできる。また、荷締め部材緩み検出装置100は、検出器本体101とユーザ端末装置140とを無線接続するように構成した。
【0078】
また、上記実施形態においては、荷台12は、車両10の荷台を想定した。しかし、荷台12は、車両10以外の荷台、例えば、パレット、構造物の床自体または地面などであってもよい。
【符号の説明】
【0079】
W…荷、L1…第1直線、L2…第2直線、L3…第3直線、
10…車両、11…運転室、12…荷台、13…第1フック、13a…フック本体、13b…ベルト、14…第2フック、
20…荷締め部材、21…荷掛け部、22…フック、23…締め具、
100…荷締め部材緩み検出装置、101…検出器本体、102…引張力伝達部、103…引張力検出部、103a…歪ゲージ、104…第1接続部、105…第2接続部、106…第1空間部、107…第2空間部、
110…第1連結具、111…ナット、112…第2連結具、113…ナット、
120…外装カバー、121…第1カバー半体、122a,122b…第1開口部、123a,123b…第2開口部、124…第2カバー半体、125…ボルト、
130…制御装置、131…操作子、132…送受信部、133…電源部、134…電池、
140…ユーザ端末装置、141…外装カバー、142…制御装置、143…操作パネル、144…ブザー、145…送受信部、146…電源部、147…電池、
150…第1切欠き部、151…第2切欠き部。