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  • 特開-飛行体を用いた監視システム 図1
  • 特開-飛行体を用いた監視システム 図2
  • 特開-飛行体を用いた監視システム 図3
  • 特開-飛行体を用いた監視システム 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024040769
(43)【公開日】2024-03-26
(54)【発明の名称】飛行体を用いた監視システム
(51)【国際特許分類】
   H04N 5/222 20060101AFI20240318BHJP
   B64D 47/08 20060101ALI20240318BHJP
   B64D 27/24 20240101ALI20240318BHJP
   B64D 45/00 20060101ALI20240318BHJP
   B64C 13/18 20060101ALI20240318BHJP
   B64C 27/08 20230101ALI20240318BHJP
   B64C 39/02 20060101ALI20240318BHJP
   G08B 25/00 20060101ALI20240318BHJP
【FI】
H04N5/222 100
B64D47/08
B64D27/24
B64D45/00 Z
B64C13/18 Z
B64C27/08
B64C39/02
G08B25/00 510M
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022145337
(22)【出願日】2022-09-13
(71)【出願人】
【識別番号】000116574
【氏名又は名称】愛三工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000291
【氏名又は名称】弁理士法人コスモス国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】赤松 利昭
(72)【発明者】
【氏名】中村 修也
(72)【発明者】
【氏名】石黒 登
(72)【発明者】
【氏名】今井 俊介
(72)【発明者】
【氏名】藤村 修
(72)【発明者】
【氏名】廣井 千陽
【テーマコード(参考)】
5C087
5C122
【Fターム(参考)】
5C087DD05
5C087DD17
5C087EE14
5C087FF04
5C087FF11
5C087GG02
5C087GG59
5C122DA11
5C122EA59
5C122GD11
5C122GF05
5C122HA82
(57)【要約】
【課題】長時間に亘って飛行体による追跡飛行を行うことができる飛行体を用いた監視システムを提供すること。
【解決手段】本開示の一態様は、監視システム1において、ドローン11と、ドローン11に搭載され、監視対象を撮影する監視カメラ12と、監視カメラ12の撮影画像に基づいて監視対象の異常を検知する異常検知部13と、異常検知部13が監視対象の異常を検知したときに、監視対象、または、監視対象における異常対象を追跡するようにドローン11を飛行させる飛行制御部14と、太陽光発電を行ってドローン11の飛行用の電力を発電する太陽光発電部15と、を有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
飛行体と、
前記飛行体に搭載され、監視対象を撮影する監視カメラと、
前記監視カメラの撮影画像に基づいて前記監視対象の異常を検知する異常検知部と、
前記異常検知部が前記監視対象の異常を検知したときに、前記監視対象、または、前記監視対象における異常対象を追跡するように前記飛行体を飛行させる飛行制御部と、
太陽光発電を行って前記飛行体の飛行用の電力を発電する太陽光発電部と、を有すること、
を特徴とする飛行体を用いた監視システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、飛行体を用いた監視システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、無人航空機によるターゲットの追跡及び撮影を行う警備システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-88631号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示されるシステムは、無人航空機がバッテリに充電された電力で飛行を行っているが、バッテリの充電量には限界があるので、無人航空機によるターゲットの追跡及び撮影を長時間行うことができないおそれがある。
【0005】
そこで、本開示は上記した課題を解決するためになされたものであり、長時間に亘って飛行体による追跡飛行を行うことができる飛行体を用いた監視システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するためになされた本開示の一形態は、飛行体を用いた監視システムにおいて、飛行体と、前記飛行体に搭載され、監視対象を撮影する監視カメラと、前記監視カメラの撮影画像に基づいて前記監視対象の異常を検知する異常検知部と、前記異常検知部が前記監視対象の異常を検知したときに、前記監視対象、または、前記監視対象における異常対象を追跡するように前記飛行体を飛行させる飛行制御部と、太陽光発電を行って前記飛行体の飛行用の電力を発電する太陽光発電部と、を有すること、を特徴とする。
【0007】
この態様によれば、監視カメラで撮影する監視対象の異常を検知したときに、太陽光発電部で発電した電力を用いて飛行体による追跡飛行を行うことができる。そのため、電力が不足することを防いで、長時間に亘って飛行体による追跡飛行を行うことができる。
【発明の効果】
【0008】
本開示の飛行体を用いた監視システムによれば、長時間に亘って飛行体による追跡飛行を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本実施形態の飛行体を用いた監視システムの構成図である。
図2】ドローンの外観斜視図である。
図3】刑務所の受刑者が脱獄したことを検知したときに、その受刑者を追跡するように飛行体を飛行させることを示す図である。
図4】車販売店において、夜間の営業時間外のため立ち入りが禁止されているのに関わらず、陳列されている車が動いたときに、その車を追跡するように飛行体を飛行させることを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本開示の飛行体を用いた監視システムの実施形態の一例である監視システム1について説明する。
【0011】
<監視システムの構成>
本実施形態の監視システム1は、図1図2に示すように、ドローン11と、監視カメラ12と、異常検知部13と、飛行制御部14と、太陽光発電部15を有する。
【0012】
ドローン11は、無人航空機であって、本開示の「飛行体」の一例である。このドローン11は、バッテリ21を備えている。
【0013】
監視カメラ12は、ドローン11に搭載され、監視対象(例えば、人物や場所)を撮影する撮影装置である。
【0014】
異常検知部13は、監視カメラ12の撮影画像に基づいて監視対象の異常を検知する装置である。すなわち、異常検知部13は、監視カメラ12から取得した撮影画像を解析して、監視対象の異常を検知する解析装置である。
【0015】
飛行制御部14は、異常検知部13から監視対象の異常の解析結果を取得して、監視対象、または、監視対象における異常対象を追跡するようにドローン11の飛行を制御する装置である。
【0016】
太陽光発電部15は、ドローン11に搭載され、不図示のソーラパネルによる太陽光発電を行って、ドローン11の飛行用の電力や、監視カメラ12や異常検知部13の駆動用の電力を発電する。
【0017】
なお、異常検知部13と飛行制御部14は、ドローン11に搭載されていても、ドローン11に搭載されていなくてもよい。
【0018】
<監視システムを用いた監視方法>
このような構成の監視システム1において、太陽光発電部15は、異常検知部13が監視対象を監視するドローン11の待機時に、太陽光発電を行って、ドローン11のバッテリ21にドローン11の飛行用の電力を供給したり、監視カメラ12や異常検知部13に駆動用の電力を供給する。
【0019】
そして、飛行制御部14は、異常検知部13が監視カメラ12の撮影画像に基づいて監視対象の異常を検知したときに、監視対象、または、監視対象における異常対象を追跡するようにドローン11を飛行させる。
【0020】
例えば、飛行制御部14は、異常検知部13が監視カメラ12の撮影画像に基づいて、図3に示すように、監視対象の要監視人物である刑務所の受刑者の異常な行動(例えば、脱獄)を検知したときに、受刑者を追跡するようにドローン11を飛行させる。なお、要監視人物の異常な行動を検知したときとしては、その他、例えば精神病院の患者が自身の病室外へ出たときや、仮釈放中の犯罪者が決められた行動範囲外に出たとき、などがある。
【0021】
また、その他の実施例として、飛行制御部14は、異常検知部13が監視対象としての研究所などの施設の異常を検知したときに、監視対象における異常対象を追跡するようにドローン11を飛行させる。例えば、図4に示すように、飛行制御部14は、車販売店において、夜間の営業時間外のため立ち入りが禁止されているのに関わらず、陳列されている車が動いたときに、その車を追跡するようにドローン11を飛行させる。
【0022】
なお、その他の実施例として、飛行制御部14は、異常検知部13が研究所の異常として業務時間外などで人がいないはずなのに人がいることを検知したときに、その検知した人を追跡するようにドローン11を飛行させる。または、異常検知部13がそのエリアにいないはずの車や動物がいたことを検知したときに、その車や動物を追跡するようにドローン11を飛行させる。
【0023】
そして、本実施形態では、太陽光発電部15は、異常検知部13が監視対象を監視するドローン11の待機時に、太陽光発電で飛行用の電力をバッテリ21へ蓄電しておき、この電力を用いてドローン11による追跡飛行を行う。
【0024】
<本実施形態の作用効果>
本実施形態の飛行体を用いた監視システム1によれば、ドローン11と、ドローン11に搭載され、監視対象を撮影する監視カメラ12と、監視カメラ12の撮影画像に基づいて監視対象の異常を検知する異常検知部13と、異常検知部13が監視対象の異常を検知したときに、監視対象、または、監視対象における異常対象を追跡するようにドローン11を飛行させる飛行制御部14と、太陽光発電を行ってドローン11の飛行用の電力を発電する太陽光発電部15と、を有する。
【0025】
これにより、監視カメラ12で撮影する監視対象の異常を検知したときに、太陽光発電部15で発電した電力を用いてドローン11による追跡飛行を行うことができる。そのため、電力が不足することを防いで、長時間に亘ってドローン11による追跡飛行を行うことができる。
【0026】
また、太陽光発電部15は、太陽光発電を行って、ドローン11の飛行用の電力の他に、監視カメラ12や異常検知部13の駆動用の電力を発電するので、長時間に亘って、監視対象の監視を継続することができる。
【0027】
また、昼間の間に太陽光発電部15により太陽光発電を行ってドローン11のバッテリ21に蓄電した電力を用いて、夜間において、監視カメラ12や異常検知部13による監視対象の監視や、ドローン11による監視対象の追跡飛行を、長時間に亘って行うことができる。
【0028】
また、太陽光発電部15により太陽光発電を行う際に、飛行制御部14は、監視カメラ12による撮影画像をもとに見つけ出した太陽光のよく当たる場所までドローン11を飛行させることにより、効率よく太陽光発電が行われるとしてもよい。
【0029】
また、ドローン11による追跡飛行を行う際に、飛行制御部14は、監視カメラ12による撮影画像をもとに追跡する監視対象(人物や動物)の死角となる場所を見つけ出して、監視対象にドローン11の存在を気付かれないようにしながら、ドローン11の飛行を制御してもよい。
【0030】
なお、上記した実施の形態は単なる例示にすぎず、本開示を何ら限定するものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることはもちろんである。
【符号の説明】
【0031】
1 監視システム
11 ドローン
12 監視カメラ
13 異常検知部
14 飛行制御部
15 太陽光発電部
21 バッテリ
図1
図2
図3
図4