(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024040773
(43)【公開日】2024-03-26
(54)【発明の名称】健康支援装置、健康支援方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G16H 10/00 20180101AFI20240318BHJP
【FI】
G16H10/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022145346
(22)【出願日】2022-09-13
(71)【出願人】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109313
【弁理士】
【氏名又は名称】机 昌彦
(74)【代理人】
【識別番号】100149618
【弁理士】
【氏名又は名称】北嶋 啓至
(72)【発明者】
【氏名】島崎 純也
(72)【発明者】
【氏名】森 秀俊
(72)【発明者】
【氏名】水原 建仁
(72)【発明者】
【氏名】中山 由佳
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA15
(57)【要約】
【課題】体重のデータに応じて生活習慣の改善の必要性を対象者に認識させ、対象者の生活習慣の改善を促すことを可能にする健康支援装置等を提供する。
【解決手段】対象者の体重のデータを取得し、対象者による生活習慣の改善を促すための情報である改善情報を体重のデータを用いて生成し、使用されていることを示す通知を出力装置から受け取った場合、改善情報を出力装置から出力させるために、改善情報を出力装置に提供する健康支援装置等とする。
【選択図】
図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象者の体重のデータを取得する取得部と、
前記対象者による生活習慣の改善を促すための情報である改善情報を前記体重のデータを用いて生成する情報生成部と、
使用されていることを示す通知を出力装置から受け取った場合、前記改善情報を前記出力装置から出力させるために、前記改善情報を前記出力装置に提供する情報提供部と、
を備える健康支援装置。
【請求項2】
前記取得部は、前記対象者の健康診断の結果を示す健康診断情報をさらに取得し、
前記情報生成部は、前記健康診断情報をさらに用いて改善情報を生成する
請求項1に記載の健康支援装置。
【請求項3】
前記取得部は、外気温を示す気温情報をさらに取得し、
前記情報生成部は、前記気温情報をさらに用いて改善情報を生成する
請求項1に記載の健康支援装置。
【請求項4】
前記情報生成部は、前記体重のデータを用いて前記対象者がかかる病気をさらに予測し、前記病気を示す病気情報を含む改善情報を生成する
請求項1に記載の健康支援装置。
【請求項5】
前記情報生成部は、予測した前記病気を予防するための提案を含む改善情報を生成する
請求項4に記載の健康支援装置。
【請求項6】
前記取得部は、前記対象者の親族がかかった病気の情報である家族病歴情報をさらに取得し、
前記情報生成部は、前記家族病歴情報をさらに用いて改善情報を生成する
請求項1に記載の健康支援装置。
【請求項7】
前記情報生成部は、前記体重のデータを用いて前記対象者の所定期間先の顔を予測した画像をさらに生成し、前記画像のデータを含む改善情報を生成する
請求項1に記載の健康支援装置。
【請求項8】
コンピュータが、
対象者の体重のデータを取得し、
前記対象者による生活習慣の改善を促すための情報である改善情報を前記体重のデータを用いて生成し、
使用されていることを示す通知を出力装置から受け取った場合、前記改善情報を前記出力装置から出力させるために、前記改善情報を前記出力装置に提供する
健康支援方法。
【請求項9】
コンピュータに、
対象者の体重のデータを取得する処理と、
前記対象者による生活習慣の改善を促すための情報である改善情報を前記体重のデータを用いて生成する処理と、
使用されていることを示す通知を出力装置から受け取った場合、前記改善情報を前記出力装置から出力させるために、前記改善情報を前記出力装置に提供する処理と、
を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、対象者の生活習慣の改善を促す健康支援装置等に関する。
【背景技術】
【0002】
自治体等から生活習慣の改善のための働きかけがあっても、健康に無関心な人が生活習慣を改めるとは限らない。それというのは、健康に無関心な人は、自らの健康状態や、生活習慣への関心が低いからである。
【0003】
特許文献1には、被測定者がセンシング手段の上に乗ることにより測定された体重の測定値の管理と、被測定者への測定結果のフィードバックとを行うためのシステムについて開示されている。特許文献1に記載のシステムは、データベースから健康管理に役立つ適切な情報を、被測定者の体重値、測定日時、体重の管理目標値、および個人の生理学的情報に基づいて選択し、健康管理に役立つ情報や体重の測定値を端末に送信する。
【0004】
特許文献2には、体重計が、洗面台の前の床面に埋め込んで設置されることが開示されている。また、特許文献2には、体重計からデータを取得した端末が、パーソナルコンピュータにデータを送信することが開示されている。
【0005】
特許文献3には、ベッドフレームの下方に電子体重計を取り付けることが開示されている。医療人員は、患者をベッドフレーム上に横たえることにより、電子体重計で患者の体重を測定できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009-8613号公報
【特許文献2】特開昭60-168443号公報
【特許文献3】登録実用新案第3063677号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に記載の方法では、被測定者が端末を操作して健康管理に役立つ情報や体重の測定値を確認する必要があるので、被測定者がこれらの情報を必ずしも確認するとは限らない。そのため、特許文献1に記載の方法では、システムから情報提供があっても、被測定者がその情報を見なければ生活習慣の改善を促すことができない。特許文献2および特許文献3に記載の方法では、生活習慣の改善について情報を提供していないから、体重が測定された人の生活習慣を改善することにつながらない。
【0008】
本開示の目的は、体重のデータに応じて生活習慣の改善の必要性を対象者に認識させ、対象者の生活習慣の改善を促す健康支援装置等を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示の一態様の健康支援装置は、対象者の体重のデータを取得する取得部と、対象者による生活習慣の改善を促すための情報である改善情報を体重のデータを用いて生成する情報生成部と、使用されていることを示す通知を出力装置から受け取った場合、改善情報を出力装置から出力させるために、改善情報を出力装置に提供する情報提供部と、を備える。
【0010】
本開示の一態様の健康支援方法においては、コンピュータが、対象者の体重のデータを取得し、対象者による生活習慣の改善を促すための情報である改善情報を体重のデータを用いて生成し、使用されていることを示す通知を出力装置から受け取った場合、改善情報を出力装置から出力させるために、改善情報を出力装置に提供する。
【0011】
本開示の一態様のプログラムは、コンピュータに、対象者の体重のデータを取得する処理と、対象者による生活習慣の改善を促すための情報である改善情報を体重のデータを用いて生成する処理と、使用されていることを示す通知を出力装置から受け取った場合、改善情報を出力装置から出力させるために、改善情報を出力装置に提供する処理と、を実行させる。
【発明の効果】
【0012】
本開示によれば、生活習慣の改善の必要性を対象者に認識させ、対象者の生活習慣の改善を促すことを可能にする健康支援装置等を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】第一の実施形態に係る健康支援システムの構成例を示すブロック図である。
【
図2】第一の実施形態に係る出力装置の出力部に表示される改善情報の一例を示す図である。
【
図3】第一の実施形態に係る健康支援装置の動作例を示すフローチャートである。
【
図4】第一の実施形態に係る出力装置の出力部に表示される改善情報の一例を示す図である。
【
図5】第二の実施形態に係る健康支援システムの構成例を示すブロック図である。
【
図6】第二の実施形態に係る出力装置の出力部に表示される改善情報の一例を示す図である。
【
図7】第二の実施形態に係る健康支援装置の動作例を示すフローチャートである。
【
図8】第二の実施形態に係る出力装置の出力部に表示される改善情報の一例を示す図である。
【
図9】第三の実施形態に係る健康支援装置の構成例を示すブロック図である。
【
図10】第三の実施形態に係る健康支援装置の動作例を示すフローチャートである。
【
図11】各実施形態の処理を実行するハードウェア構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に、本開示を実施するための形態について図面を参照して説明する。ただし、以下に述べる実施形態には、本開示を実施するために技術的に好ましい限定がされているが、発明の範囲を以下に限定するものではない。なお、以下の実施形態の説明に用いる全図においては、特に理由がない限り、同様の構成には、同一の符号を付す。また、以下の実施形態において、同様の構成や動作に関しては、繰り返しの説明を省略する場合がある。
【0015】
[第一の実施形態]
まず、第一の実施形態の健康支援装置1について説明する。
図1は、第一の実施形態に係る健康支援装置1を含む健康支援システムの構成例を示すブロック図である。
図1に示すように、健康支援システムは、健康支援装置1、体重測定装置2、および出力装置3を含む。
【0016】
体重測定装置2は、健康支援装置1と接続されている。体重測定装置2は、体重を測定する構成を備える。体重測定装置2は、ベッドや敷布団、椅子等の生活用品や、対象者が住む住宅の床面に予め組み込まれている。または、体重測定装置2は、体重計のように単独の装置であってもよい。体重測定装置2の設置場所は、特に限定されないが、例えば、体重測定装置2は、出力装置3の近傍に設置される。なお、体重測定装置2は、生活用品や床面に予め組み込まれている場合、体重の測定を対象者に意識させることなく体重を測定することができる。
【0017】
例えば、体重測定装置2は、入力装置(図示せず)を備える。第一の実施形態では、対象者による入力装置の操作により、体重測定装置2を使用している対象者を特定するための情報が体重測定装置2に入力される。例えば、体重測定装置2を使用している対象者を特定するための情報は、体重測定装置2を使用している対象者を示す対象者識別情報である。対象者識別情報は、対象者の名前等の、対象者を識別可能な情報である。体重測定装置2は、対象者の体重を測定した場合、対象者の体重のデータと測定日時を示す測定日時情報とその対象者の対象者識別情報とを関連付けて健康支援装置1に送信する。
【0018】
出力装置3は、健康支援装置1と接続されている。例えば、出力装置3は、対象者が使用するIoT(Internet of Things)機器や、スマートフォン等の端末等である。出力装置3には、健康支援装置1と連携して動作するためにアプリケーションプログラム(アプリ)が与えられている。出力装置3は、そのアプリにより、対象者により使用されていることを示す通知を健康支援装置1に送信する機能と、健康支援装置1から受信した改善情報を出力する出力制御機能とを備える。出力装置3の詳細な構成については後述する。なお、
図1の例では、健康支援装置1に接続される出力装置3の数は、1であるが、2以上の複数であってもよい。
【0019】
図1を参照して、健康支援装置1の構成について説明する。健康支援装置1は、取得部11、情報生成部12、および情報提供部13を含む。記憶部14には、情報生成部12が用いる情報などが記憶される。
【0020】
取得部11は、対象者の体重のデータを取得する。具体的には、取得部11は、対象者の体重のデータと測定日時情報とその対象者の対象者識別情報とを体重測定装置2から受信する。対象者の体重のデータと測定日時情報とその対象者の対象者識別情報とを体重測定装置2から受信する都度、取得部11は、受信した体重のデータと測定日時情報と対象者識別情報とを関連付けて記憶部14に記憶させる。取得部11は、対象者の体重のデータと測定日時情報とその対象者の対象者識別情報とを体重測定装置2から受信した場合、対象者の体重のデータと測定日時情報とその対象者の対象者識別情報とを情報生成部12に出力する。
【0021】
情報生成部12は、対象者の体重のデータと測定日時情報とその対象者の対象者識別情報とが入力された場合、対象者の属性に応じた生成元情報を記憶部14から読み出す。生成元情報は、体重のデータを用いて改善情報を生成する場合に利用する情報である。生成元情報には、例えば、体操を行う人物が撮影された動画像のデータや、食事や運動等の生活習慣を改善するための提案の文字データが含まれている。生成元情報は、当該生成元情報に関連する属性(例えば、年齢や性別等)を示す属性情報が関連付けられた状態で記憶部14に予め記憶されている。また、対象者の属性情報は、当該対象者の対象者識別情報が関連付けられた状態で記憶部14に予め記憶されている。情報生成部12は、生成元情報に含まれる運動や食事の内容の情報(データ)を用いて、体重のデータに応じた改善情報を生成する。例えば、情報生成部12は、体重の増減の傾向、または体重が閾値(例えば、対象者により設定された目標値等)より大きいか否かに応じて、生成元情報に含まれる運動の内容(例えば、運動の時間や運動の回数等)や食事の内容(例えば、摂取を促す食事量等)を変える。生成元情報に含まれる運動の内容や食事の内容を変えるために、例えば、変更参照データが記憶部14に記憶されている。変更参照データとは、体重の増加傾向や減少傾向の度合いと、当該度合いに応じて生成元情報における運動の内容や食事量についての変更量との関係データである。情報生成部12は、体重データと、そのような変更参照データとを用いて、生成元情報を変えることによって改善情報を生成する。改善情報は、生活習慣の改善を促すための情報である。情報生成部12は、改善情報を情報提供部13に出力する。
【0022】
情報提供部13には、改善情報が入力される。また、情報提供部13は、使用されていることを示す通知を出力装置3から受け取った場合、改善情報をその出力装置3から出力させるために、入力された改善情報をその出力装置3に提供する。
【0023】
図1を参照して、出力装置3の構成について詳細に説明する。出力装置3は、検知部31、送受信部32、出力制御部33、および出力部34を含む。例えば、出力装置3は、前述したように、対象者が使用するIoT(Internet of Things)機器や、スマートフォン等の端末等である。
【0024】
検知部31は、出力装置3が使用されていることを検知する。つまり、検知部31は、所定のセンサから得たデータを用いて出力装置3の近傍に人物を検知したときに、出力装置3が使用されていると検知してもよい。または、検知部31は、出力装置3の電源(主電源)が入っているときに出力装置3が使用されていると検知してもよい。
【0025】
送受信部32は、出力装置3の使用が検知部31により検知された場合、使用されていることを示す通知を健康支援装置1に送信する。
【0026】
また、送受信部32は、改善情報を健康支援装置1から受信する。出力部34は、画像を表示するディスプレイや、音を出力するスピーカー等である。以下の説明では、出力装置3がミラー型ディスプレイである場合、すなわち、出力部34がディスプレイである場合を例に説明する。出力制御部33は、出力部34の動作を制御することにより、健康支援装置1から受信した改善情報を出力部34から出力させる。
【0027】
例えば、出力制御部33は、改善情報として、
図2のように体操を行う人物の動画像を出力部34に表示させる。
図2の例では、出力装置3は、洗面所等に設置されたミラー型ディスプレイであり、このディスプレイの前に居る人の鏡像も表示されている。また、
図2の例では、出力部34には、体重測定装置2から送信された対象者識別情報に示される対象者の名前とともに動画像が改善情報として表示されている。なお、出力部34には、改善情報に含まれている情報に応じて、動画像だけでなく文字も表示される場合もあるし、動画像に代えて、文字が表示される場合もある。
【0028】
次に、
図3を参照して、本実施形態の健康支援装置1の動作例を説明する。
図3は、健康支援装置1の動作例を示すフローチャートである。
【0029】
図3において、取得部11は、対象者の体重のデータと測定日時情報とその対象者の対象者識別情報とを体重測定装置2から取得する(ステップS101)。取得部11は、対象者の体重のデータと測定日時情報とその対象者識別情報とを関連付けて記憶部14に記憶させる。
【0030】
次に、情報生成部12は、対象者の属性に応じた生成元情報を記憶部14から読み出す。情報生成部12は、生成元情報に含まれる運動や食事の内容の情報を用いて、体重のデータに応じた改善情報を生成する(ステップS102)。
【0031】
情報提供部13は、使用されていることを示す通知を出力装置3から受け取った場合、情報生成部12により生成された改善情報をその出力装置3から出力させるために、改善情報をその出力装置3に提供する(ステップS103)。
【0032】
なお、ステップS102において、情報生成部12が改善情報を生成するタイミングは、対象者の体重のデータと測定日時情報とその対象者の対象者識別情報を体重測定装置2から取得部11が取得した以後のタイミングであれば、いずれのタイミングであってもよい。例えば、使用されていることを示す通知を出力装置3から健康支援装置1が受け取ったときに、情報生成部12は、改善情報を生成してもよい。
【0033】
また、ステップS102において、情報生成部12は、体重の測定値が閾値より大きいときに、生成元情報に含まれる運動の内容について、運動の時間または運動の回数を増やす。生成元情報が体操している人物が撮影された動画である場合、体重の測定値が閾値より大きいときに、情報生成部12は、動画像を所定の回数、出力装置3に再生させるように改善情報を生成してもよい。この場合、情報生成部12は、体重の測定値が閾値より大きいときに、体重の測定値が閾値以下のときと比べてより多くの回数、動画を再生するように改善情報を生成する。また、情報生成部12は、体重に応じて異なる種類の運動の動画を出力装置3が順次再生するように改善情報を生成してもよい。
【0034】
また、ステップS102において、情報生成部12は、体重の測定値が閾値以下であるときに、体重の測定値が閾値より大きいときと比べて運動時間や回数がより少ない運動を提案する改善情報を生成してもよい。
【0035】
また、ステップS102において、情報生成部12は、過去に測定された対象者の体重のデータをも用いて改善情報を生成してもよい。具体的には、情報生成部12は、所定の期間遡った過去(例えば、1か月前)において測定された対象者の体重のデータと最新の体重のデータとを比較し、体重の増減の傾向に応じた改善情報を生成してもよい。例えば、情報生成部12は、対象者の体重が増加傾向である場合には、体重が横ばい又は減少傾向である場合よりも運動時間や回数が多い運動を提案する改善情報を生成する。
【0036】
以上で説明したように、本実施形態において、健康支援装置1は、対象者の体重のデータを取得し、取得した体重のデータを用いて改善情報を生成する。健康支援装置1は、使用されていることを示す通知を出力装置3から受け取った場合、改善情報を出力装置3から出力させるために、改善情報を出力装置3に提供する。出力装置3に提供された改善情報は、出力装置3によって、当該出力装置3を使用していると考えられる使用者に出力(提示)される。その使用者は、使用中の出力装置3から改善情報が出力(提示)されることとなり、対象者に向けての改善情報を目にすることとなる。つまり、対象者は、改善情報を確認するためにわざわざスマートフォン等の装置を操作するという手間を掛けることなく、改善情報の内容を知ることができる。改善情報の内容は、対象者の体重に応じて生成されたものであり、対象者に、生活習慣を改善しなければならないという気付きを与えやすいものである。このため、健康支援装置1は、出力装置3を介して生活習慣の改善を対象者に促すことができる。
【0037】
以下、第一の実施形態の変形例を説明する。
【0038】
体重測定装置2は、測定された体重のデータを用いて対象者を特定してもよい。体重測定装置2には、対象者の体重のデータとその対象者の対象者識別情報とが関連付けられて記憶されている。体重測定装置2は、測定した体重の測定値から所定の閾値以内の体重を示す体重のデータと関連付けられている対象者の対象者識別情報を特定する。体重測定装置2は、特定した対象者を示す対象者識別情報、測定した体重のデータ、および測定日時情報を健康支援装置1に送信する。
【0039】
また、出力装置3は、出力装置3を使用している対象者を顔認証等により認識する機能を備えていてもよい。この場合、出力装置3には、カメラ(図示せず)が設けられている。検知部31は、カメラが撮影した画像から顔の画像を検知し、さらに、この検知した顔画像が、予め登録されている対象者の顔画像であるか否かを判断する。そして、検知部31は、検知した顔画像が対象者の顔画像であると判断した場合、対象者によって出力装置3が使用されていると、検知する。なお、出力装置3を使用している対象者を顔認証等により認識する代わりに、出力装置3は、入力装置(図示せず)を備えてもよい。出力装置3が入力装置を備える場合、対象者は、その出力装置3を使用するときに、入力装置によって、例えば自身の対象者識別情報を入力する。
【0040】
出力装置3は、対象者を認識する機能を備えている場合、認識した対象者の対象者識別情報を健康支援装置1に送信する。健康支援装置1は、体重測定装置2から体重のデータとともに受信した対象者識別情報に示される対象者が使用していると検知した出力装置3に、その体重のデータに基づいた対象者に向けての改善情報を提供する。これにより、出力装置3を使う使用者が複数であっても、健康支援装置1は、体重のデータが測定された対象者に改善情報を提供することができる。
【0041】
また、健康支援装置1の取得部11は、外気温を示す気温情報をさらに取得してもよい。この場合、取得部11は、気温の情報が格納されている外部のサーバから気温情報を取得してもよいし、温度センサ(図示せず)による測定値を取得してもよい。取得部11が温度情報を取得した場合、情報生成部12は、次のような処理を行ってもよい。情報生成部12は、所定の期間(例えば、数日)において、体重が所定の閾値以上減少しているか否かの判断と、気温情報に示される温度が、所定の温度以上であるか否かの判断とを行う。体重が所定の閾値以上減少している場合には、体力が落ちていると想定され、この場合に、気温が所定の温度以上である場合には熱中症のリスクがより高まる。このことから、体重が所定の閾値以上減少し、かつ気温情報に示される温度が所定の温度以上である場合に、情報生成部12は、熱中症のリスクがあると判定する。情報生成部12は、熱中症のリスクがあると判定した場合、水分を補給すること、および室温を下げることを促す改善情報を生成する。このように、情報生成部12は、気温情報と体重のデータとを用いて改善情報を生成する。情報提供部13は、改善情報を出力装置3に送信する。例えば、出力装置3は、
図4のように改善情報を出力部34に表示させる。
【0042】
図4の例では、出力装置3の出力制御部33によって、出力部34には、熱中症のリスクがあること、水分の補給および室温を下げることを促す改善情報が文章により表示される。健康支援装置1は、気温情報をさらに用いて改善情報を生成することにより、体調に変調をきたしている対象者に注意喚起しつつ、熱中症を予防するために行う行動を対象者に提案することができる。
【0043】
健康支援装置1の取得部11は、さらに、自治体や健康診断を実施する団体等が用いる所定のサーバから、対象者が健康診断を受診したか否かを示す情報や、健康診断の日時や場所等の情報、健康診断情報を取得してもよい。健康診断情報には、対象者の健康診断の結果が示される。健康診断は、例えば、国民健康保険による健康診断等である。健康支援システムは、健康診断の受診の促進や、生活習慣の改善を促すことができるので、自治体の医療費の負担を軽減することができる。また、健康支援装置1は、自治体や健康診断を実施する団体等が用いる所定のサーバに体重のデータを提供してもよい。
【0044】
健康診断の日時や場所の情報を取得部11が取得した場合、情報生成部12は、健康診断の日時や場所の文字データと健康診断の受診を対象者に促す文字データとを改善情報に含める。出力装置3の出力部34には、健康診断の日時や場所を表す文字と、健康診断の受診を促す文字とが出力される。健康支援装置1は、健康診断の日時や場所の文字データと健康診断の受診を対象者に促す文字データとを改善情報に含めて出力装置3から出力させることにより、健康診断の受診を対象者に促すことができる。
【0045】
対象者が健康診断を受診したか否かを示す情報を取得部11が取得し、情報生成部12は、この情報により対象者が健康診断を受診していないことを検知してもよい。情報生成部12は、対象者が健康診断を受診していないことを検知した場合、健康診断の受診を促すための改善情報を生成する。情報提供部13は、改善情報を出力装置3に提供する。出力装置3の出力部34には、健康診断を受診してください等の文章が表示される。健康支援装置1は、対象者が健康診断を受診していない場合、健康診断を受診してください等の文章を出力装置3の出力部34に表示させることにより、健康診断の受診を対象者に促すことができる。
【0046】
健康診断情報を取得部11が取得した場合、情報生成部12は、健康診断情報を用いて、改善情報を次のように生成してもよい。ここでの健康診断情報は、健康診断における各検査項目の検査結果を示す数値である。あるいは、健康診断情報は、各検査項目の検査結果が異常であるか否かを示す情報であってもよい。
【0047】
例えば、情報生成部12は、健康診断情報をそのまま含む改善情報を生成する。改善情報には、健康診断における各検査項目の検査結果を示す数値の説明がさらに含まれてもよい。また、情報生成部12は、健康診断情報を用いて改善情報を生成してもよい。つまり、情報生成部12は、健康診断情報において基準範囲外の検査項目がある場合、基準範囲外の検査項目の数値を改善するための生活習慣の提案を示す改善情報を生成する。この場合、記憶部14には、健康診断の検査項目毎に、基準範囲外である場合に提案する生活習慣の改善案を含む生成元情報が予め記憶されている。情報生成部12が上述したような改善情報を生成することによって、出力装置3の出力部34には、健康診断の結果や、健康診断の結果に応じた生活習慣を改善するための提案(改善情報)が表示される。
【0048】
さらに、情報を入力するための操作部である入力装置が出力装置3に備えられている場合、健康支援装置1は、次のような処理を実行してもよい。例えば、健康支援装置1は、出力装置3になされた操作(例えば、出力部34に表示された検査項目を選択する操作)による情報を取得し、取得した情報に応じて、健康診断の結果を説明するための情報を出力装置3に提供してもよい。さらに、健康支援装置1は、出力装置3からの健康診断についての質問に対して出力装置3に回答するチャットボットの機能を備えてもよい。
【0049】
[第二の実施形態]
第二の実施形態の健康支援装置4について説明する。第二の実施形態の健康支援装置4は、対象者の将来の健康状態を予測し、予測結果に応じた情報を含む改善情報を出力装置3に提供する点で、第一の実施形態の健康支援装置1と異なる。
【0050】
図5は、第二の実施形態に係る健康支援装置4を含む健康支援システムの構成例を示すブロック図である。
図5に示すように、健康支援システムは、健康支援装置4、体重測定装置2、および出力装置3を含む。体重測定装置2および出力装置3の構成は、
図1に示す第一の実施形態における体重測定装置2および出力装置3の構成と同様であるので、説明を省略する。
【0051】
図5を参照して、健康支援装置4の構成について説明する。健康支援装置4は、取得部41、情報生成部42、および情報提供部43を含む。記憶部44には、情報生成部42が用いる情報などが記憶される。
【0052】
取得部41の構成は、
図1に示す第一の実施形態における取得部11の構成と同様であるので、説明を省略する。
【0053】
情報生成部42は、健康状態予測部421と予測結果出力部422とを含む。
【0054】
なお、情報生成部42は、第一の実施形態における情報生成部12の構成と同様の構成を備えていてもよいが、情報生成部12の構成と同様の構成は第一の実施形態で説明したので、その説明は省略する。
【0055】
健康状態予測部421には、取得部41により取得された体重のデータと測定日時情報とが入力される。健康状態予測部421は、対象者の将来の健康状態を体重のデータを用いて予測し、予測結果に応じた改善情報を生成する。より具体的には、例えば、健康状態予測部421は、対象者がかかる病気の予測を体重のデータを用いて行う。健康状態予測部421による予測方法は限定されないが、例えば、健康状態予測部421は、次の方法で対象者の将来の健康状態を予測する。
【0056】
健康状態予測部421は、病気予測モデルを用いて、対象者がかかる病気を予測する。病気予測モデルは、AI(Artificial Intelligence)技術によって対象者がかかる病気を予測するためのモデルである。例えば、病気予測モデルへの入力は、対象者の身長のデータと、体重のデータとである。対象者の身長のデータは、記憶部44に予め記憶されている。病気予測モデルへ入力する体重のデータは、所定の期間において測定された対象者の体重の平均値であってもよいし、最新の体重のデータであってもよい。また、病気予測モデルからの出力は、対象者が罹患すると予測した病気を示す情報である。病気予測モデルからの出力には、病気にかかると予測した時期を示す情報が含まれてもよい。健康状態予測部421は、予測結果に応じた改善情報を生成する。
【0057】
なお、健康状態予測部421は、健康診断情報と体重のデータとを病気予測モデルに入力してもよい。この場合、病気予測モデルの生成に用いられる学習データには、様々な人の健康診断情報がさらに含まれる。
【0058】
病気予測モデルは、他の装置により生成されて健康支援装置4に与えられてもよいし、健康状態予測部421により生成されてもよい。つまり、健康状態予測部421は、モデル生成機能をさらに備えてもよい。
【0059】
例えば、健康状態予測部421は、学習データに基づいて機械学習を行い、病気予測モデルを生成する。病気予測モデルの生成に用いられる学習データとしては、様々な人に関する、身長のデータと、体重のデータと、体重を測定した日時を示す測定日時情報と、その人が過去にかかった病気の経歴である病歴を示す病歴情報とが関係付けられたデータが挙げられる。病歴情報には、罹患した病気を示す情報と、その病気にかかった時期(例えば、年齢)を示す情報とが含まれる。
【0060】
予測結果出力部422は、健康状態予測部421により生成された改善情報を情報提供部43に出力する。
【0061】
情報提供部43には、改善情報が入力される。情報提供部43は、使用されていることを示す通知を出力装置3から受け取った場合、改善情報を出力装置3から出力させるために、改善情報を出力装置3に提供する。
【0062】
図6は、第二の実施形態に係る出力装置3の出力部34に表示される改善情報の一例を示す図である。
図6の例では、出力装置3の出力制御部33によって、糖尿病にかかるリスクがあることを示す改善情報が出力部34に表示されている。
【0063】
次に、
図7を参照して本実施形態の健康支援装置4の動作例を説明する。
図7は、健康支援装置4の動作例を示すフローチャートである。
【0064】
図7において、まず、取得部41は、対象者の体重のデータと測定日時情報とその対象者の対象者識別情報とを体重測定装置2から取得する(ステップS201)。取得部41は、対象者の体重のデータと測定日時情報とその対象者識別情報とを関連付けて記憶部44に記憶させる。
【0065】
情報生成部42の健康状態予測部421は、対象者の将来の健康状態を体重のデータを用いて予測する(ステップS202)。健康状態予測部421は、健康状態予測部421による予測結果に応じた改善情報を生成する(ステップS203)。予測結果出力部422は、健康状態予測部421により生成された改善情報を情報提供部43に出力する。
【0066】
情報提供部43は、使用されていることを示す通知を出力装置3から受け取った場合、改善情報をその出力装置3から出力させるために、改善情報をその出力装置3に提供する(ステップS204)。
【0067】
以上で説明したように、本実施形態において、健康支援装置4は、対象者の体重のデータを取得し、取得した体重のデータを用いて改善情報を生成する。健康支援装置4は、使用されていることを示す通知を出力装置3から受け取った場合、改善情報を出力装置3から出力させるために、改善情報を出力装置3に提供する。健康支援装置4は、改善情報を出力装置3から出力させて対象者に生活習慣の改善を促すことにより、生活習慣の改善の必要性を対象者に認識させ、対象者の生活習慣の改善を促すことができる。
【0068】
本実施形態の健康支援装置4は、対象者の体重のデータを用いて、対象者がかかる病気を予測する。健康支援装置4は、改善情報として、対象者がかかると予測した病気を示す病気情報を含む改善情報を出力装置3に提供する。これにより、対象者がかかると予測した病気を示す情報(改善情報)を出力装置3の出力部34に健康支援装置4が出力させる。対象者は、例えば出力装置3を操作することなく改善情報を目にすることとなる。この改善情報の表示により、生活習慣の改善が必要であることを対象者は気付きやすくなる。健康支援装置4は、対象者に病気を予防するための行動を促すことができる。
【0069】
なお、健康支援装置4は、対象者がかかると予測した病気を予防するための提案をさらに含む改善情報を出力装置3に提供してもよい。例えば、記憶部44には、病気を予防するための提案を示す予防情報が、病気を示す病気情報と関連付けられて予め記憶されている。健康状態予測部421は、病気を予測する都度、予測した病気を示す病気情報と関連付けられた予防情報を記憶部44から読み出す。健康状態予測部421は、病気情報と予防情報とを含む改善情報を生成する。このような改善情報は、対象者がかかると予測した病気を予防するように生活習慣の改善を促す改善情報である。 健康支援装置4は、そのような改善情報を出力装置3から出力させることにより、病気を予防するための行動を対象者に促すことができる。
【0070】
健康支援装置4の取得部41は、対象者の親族がかかった病気の情報である家族病歴情報をさらに取得してもよい。家族病歴情報には、親族の対象者との続柄を示す情報、病気を示す情報、およびその病気にかかった時期(例えば、年齢)を示す情報が含まれる。この場合、情報生成部42は、家族病歴情報を含む改善情報を生成してもよい。情報提供部43は、改善情報を出力装置3に提供することにより、家族病歴情報を出力装置3の出力部34から出力させてもよい。
【0071】
情報生成部42は、家族病歴情報をさらに用いて健康状態を予測してもよい。この場合、病気予測モデルには、家族病歴情報がさらに入力される。また、病気予測モデルの学習に用いられる学習データには、様々な人の家族病歴情報がさらに含まれる。対象者の親族が病気にかかっている場合、対象者がその病気を発症する可能性が高いことがある。健康状態予測部421が、家族病歴情報を用いて対象者がかかる病気を予測することにより、健康支援装置4は、対象者がかかると予測される病気の確からしさを高めることができる。
【0072】
また、健康支援装置4は、将来の健康状態として、対象者の寿命を予測してもよい。例えば、健康状態予測部421は、寿命予測モデルを用いて対象者の寿命を予測する。寿命予測モデルは、対象者の寿命を予測するためのモデルである。例えば、寿命予測モデルへの入力は、体重のデータと、予め記憶部44に記憶されている対象者の現在の年齢を示す情報や身長のデータ、対象者の性別を示す情報や対象者の病歴を示す情報等である。寿命予測モデルからの出力は、予測された寿命を示す情報である。このような寿命予測モデルの生成には、学習データとして、様々な人の、体重のデータ、身長のデータ、性別を示す情報、および病歴を示す情報等と寿命を示す情報との関係データが用いられる。健康支援装置4は、予測した寿命を示す情報を含む改善情報を出力装置3に提供する。健康支援装置4は、予測した寿命を出力装置3から出力させることにより、対象者が現在の生活習慣を続けた場合の寿命を対象者に認識させることができるので、生活習慣の改善の必要性を対象者に認識させることができる。
【0073】
また、健康支援装置4は、将来の健康状態として、対象者の所定期間先の顔を予測した画像を生成してもよい。具体的には、取得部41は、対象者の顔が撮影された画像を取得する。例えば、取得部41は、カメラ(図示せず)を備える出力装置3から対象者が撮影された画像を取得する。健康状態予測部421は、取得部41が取得した画像と体重のデータとを用いて、所定期間先(例えば、5年後)の顔を予測した画像を生成する。例えば、健康状態予測部421は、その画像の生成には、画像生成モデルを用いる。画像生成モデルは、対象者の所定期間先の顔を予測した画像を生成するためのモデルである。例えば、画像生成モデルへの入力は、取得部41が取得した画像のデータと体重のデータとである。画像生成モデルからの出力は、対象者の将来の顔を予測した画像のデータである。画像生成モデルの生成には、学習データとして、様々な人の顔が撮影された画像と、その人の年齢を示す情報と、体重のデータとの関係データが用いられる。健康状態予測部421は、予測した画像のデータを含む改善情報を生成する。
【0074】
図8は、第二の実施形態に係る出力装置3の出力部34に表示される改善情報の一例を示す図である。
図8の例では、出力装置3の出力制御部33は、改善情報として、対象者の所定期間先の(
図8の例では、5年後)の顔を予測した画像、糖尿病にかかるリスクがあること、および予防情報を改善情報として出力部34から表示させる。
図8の例では、健康支援装置4により、炭水化物の取りすぎに注意する、という予測された病気である糖尿病を予防するための生活習慣が対象者に提案される。
【0075】
[第三の実施形態]
第三の実施形態に係る健康支援装置5について、図面を参照しながら説明する。本実施形態の健康支援装置5は、第一の実施形態の健康支援装置1と第二の実施形態の健康支援装置4とを簡略化した構成である。
【0076】
図9は、本実施形態の健康支援装置5の構成例を示すブロック図である。本実施形態の健康支援装置5は、取得部51、情報生成部52、および情報提供部53を含む。
【0077】
取得部51は、対象者の体重のデータを取得する。例えば、取得部51は、体重を測定する体重測定装置(図示せず)から体重のデータを取得する。
【0078】
情報生成部52は、対象者による生活習慣の改善を促すための情報である改善情報を体重のデータを用いて生成する。
【0079】
情報提供部53は、使用されていることを示す通知を出力装置(図示せず)から受け取った場合、改善情報を出力装置から出力させるために、改善情報を出力装置に提供する。
【0080】
以上のように、健康支援装置5は、対象者の体重のデータを取得し、取得した体重のデータを用いて改善情報を生成する。健康支援装置5は、使用されていることを示す通知を出力装置から受け取った場合、改善情報を出力装置に出力させるために、改善情報を出力装置に提供する。健康支援装置5は、改善情報を出力装置3から出力させて対象者に生活習慣の改善を促すことにより、生活習慣の改善の必要性を対象者に認識させ、対象者の生活習慣の改善を促すことができる。
【0081】
次に、
図10を参照して、本実施形態の健康支援装置5の動作例を説明する。
図10は、健康支援装置5の動作例を示すフローチャートである。
【0082】
図10において、まず、取得部51は、対象者の体重のデータを取得する(ステップS301)。
【0083】
次に、情報生成部52は、対象者による生活習慣の改善を促すための情報である改善情報を体重のデータを用いて生成する(ステップS302)。
【0084】
次に、情報提供部53は、使用されていることを示す通知を出力装置から受け取った場合、改善情報を出力装置から出力させるために、改善情報を出力装置に提供する(ステップS303)。
【0085】
以上説明したように、健康支援装置5が、使用されていることを示す通知を出力装置から受け取った場合、対象者の体重のデータを用いて生成した改善情報を出力装置に提供する。健康支援装置5は、改善情報を出力装置から出力させて対象者に生活習慣の改善を促すことにより、生活習慣の改善の必要性を対象者に認識させ、対象者の生活習慣の改善を促すことができる。
【0086】
[ハードウェア構成例]
上記した各実施形態に示した手順は、健康支援装置として機能する情報処理装置(コンピュータ)に、この装置としての機能を実現させるプログラムに従って処理を実行させることより実現可能である。情報処理装置は、当該プログラムにより健康支援方法を実行する。以下、上述した本発明の各実施形態における健康支援装置(1、4、5)を、一つの情報処理装置(コンピュータ)を用いて実現するハードウェア資源の構成例について説明する。なお、健康支援装置は、物理的または機能的に少なくとも二つの情報処理装置を用いて実現してもよい。また、健康支援装置は、専用の装置として実現してもよい。また、健康支援装置の一部の機能のみを情報処理装置を用いて実現してもよい。
【0087】
図11は、各実施形態の健康支援装置を実現可能な情報処理装置のハードウェア構成例を概略的に示す図である。情報処理装置6は、通信インタフェース61、入出力インタフェース62、演算装置63、記憶装置64、不揮発性記憶装置65およびドライブ装置66を含む。
【0088】
通信インタフェース61は、各実施形態の健康支援装置が、有線または無線で外部装置と通信するための通信手段である。健康支援装置を、少なくとも二つの情報処理装置を用いて実現する場合、それらの装置の間を通信インタフェース61経由で相互に通信可能に接続してもよい。
【0089】
入出力インタフェース62は、マンマシンインタフェースである。入出力インタフェース62には、入力デバイスの一例であるキーボード等が接続される。また、入出力インタフェース62には、出力デバイスの一例であるディスプレイ等が接続される。
【0090】
演算装置63は、汎用のCPU(Central Processing Unit)やマイクロプロセッサ等の演算処理装置や複数の電気回路によって実現される。演算装置63は、例えば、不揮発性記憶装置65に記憶された各種プログラムを記憶装置64に読み出し、読み出したプログラムに従って処理を実行する。
【0091】
記憶装置64は、演算装置63から参照可能な、RAM(Random Access Memory)等のメモリ装置であり、プログラムや各種データ等を記憶する。記憶装置64は、揮発性のメモリ装置であってもよい。
【0092】
不揮発性記憶装置65は、例えば、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ等の、不揮発性の記憶装置であり、各種プログラムやデータ等を記憶する。
【0093】
ドライブ装置66は、後述する記録媒体67に対するデータの読み込みや書き込みを処理する装置である。記録媒体67にデータの読み込みや書き込みを行わない場合、ドライブ装置66が省略されてもよい。
【0094】
記録媒体67は、例えば、光ディスク、光磁気ディスク、半導体フラッシュメモリ等、データを記録可能な任意の記録媒体である。
【0095】
各実施形態の健康支援装置は、例えば、
図11に例示した情報処理装置6により構成される。各実施形態において説明した機能は、コンピュータによって実行可能なプログラムとして供給されてもよい。この場合、情報処理装置6に対して供給されたプログラムを、演算装置63が実行することによって、各実施形態の処理を実行できる。また、情報処理装置6は、各実施形態のすべての機能ではなく、各実施形態の一部の機能を実行してもよい。
【0096】
上記プログラムは、記録媒体67に記録させておいてもよい。例えば、出荷段階や運用段階等において、適宜上記プログラムが不揮発性記憶装置65に格納されて、健康支援装置が構成されてもよい。この場合、上記プログラムは、出荷前の製造段階や運用段階等において、情報処理装置6にインストールされればよい。また、上記プログラムは、インターネット等の通信回線を介して、外部からダウンロードされてもよい。上記プログラムのインストールやダウンロードに関しては、一般的な方法を適用できる。
【0097】
以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
【符号の説明】
【0098】
1、4、5 健康支援装置
11、41、51 取得部
12、42、52 情報生成部
421 健康状態予測部
422 予測結果出力部
13、43、53 情報提供部
14、44 記憶部
2 体重測定装置
3 出力装置
31 検知部
32 送受信部
33 出力制御部
34 出力部
6 情報処理装置
61 通信インタフェース
62 入出力インタフェース
63 演算装置
64 記憶装置
65 不揮発性記憶装置
66 ドライブ装置
67 記録媒体