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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024040803
(43)【公開日】2024-03-26
(54)【発明の名称】照明システム、ライト、及びホルダ
(51)【国際特許分類】
   F21L 4/00 20060101AFI20240318BHJP
   F21V 21/088 20060101ALI20240318BHJP
   F21V 21/00 20060101ALI20240318BHJP
   F21V 21/116 20060101ALI20240318BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20240318BHJP
【FI】
F21L4/00 500
F21L4/00 100
F21V21/088 300
F21V21/00 130
F21V21/116
F21Y115:10
【審査請求】未請求
【請求項の数】26
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022145396
(22)【出願日】2022-09-13
(71)【出願人】
【識別番号】000137292
【氏名又は名称】株式会社マキタ
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】安田 勲
(72)【発明者】
【氏名】陳紹恒
(57)【要約】
【課題】ライトを安定して保持すること。
【解決手段】照明システムは、光が射出される照明部と、照明部に接続される固定部と、バッテリパックが着脱されるバッテリ装着部と、を有するライトと、ホルダ本体と、ホルダ本体に接続され対象に取り付けられる取付部と、ホルダ本体に接続され固定部の周囲に配置される環状のクランプ部と、を有するホルダと、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光が射出される照明部と、前記照明部に接続される固定部と、バッテリパックが着脱されるバッテリ装着部と、を有するライトと、
ホルダ本体と、前記ホルダ本体に接続され対象に取り付けられる取付部と、前記ホルダ本体に接続され前記固定部の周囲に配置される環状のクランプ部と、を有するホルダと、を備える、
照明システム。
【請求項2】
前記固定部は、前記照明部の端部に接続される、
請求項1に記載の照明システム。
【請求項3】
前記ライトは、ハンドル部を有し、
複数の前記固定部が前記照明部に接続され、
複数の固定部のうち少なくとも一つの固定部が前記照明部と前記ハンドル部との間に配置される、
請求項2に記載の照明システム。
【請求項4】
前記クランプ部は、前記固定部の周囲の一部に配置されるベース部と、前記ベース部の一端部に回動可能に連結されるアーム部と、前記ベース部の他端部に移動可能に支持され前記アーム部をロック可能なロックレバーと、前記ロックレバーに弾性力を付与するスプリングと、を有し、
前記ロックレバーは、前記アーム部をロックするロック位置と前記アーム部のロックを解除する解除位置との間を移動可能であり、
前記スプリングは、前記ロックレバーが前記ロック位置に向かって移動するように前記ロックレバーに弾性力を付与する、
請求項2又は請求項3に記載の照明システム。
【請求項5】
前記ライトは、前記照明部と前記バッテリ装着部とを相対回転可能に接続する回転部を有する、
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の照明システム。
【請求項6】
前記取付部は、第1取付部と、第2取付部と、を含み、
前記第1取付部と前記第2取付部とを相対移動可能に接続する伸縮部を有する、
請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の照明システム。
【請求項7】
前記ライトは、前記照明部及び前記固定部を含む第1ライト部と、前記照明部、前記固定部、及び前記バッテリ装着部を含む第2ライト部と、前記第1ライト部と前記第2ライト部とを相対回動可能に接続する曲折部と、を有する、
請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の照明システム。
【請求項8】
前記バッテリパックは、前記バッテリ装着部に対して所定の着脱軸に平行な方向に移動されることにより前記バッテリ装着部に着脱され、
前記回転部の回転軸と前記着脱軸とは、直交する、
請求項5に記載の照明システム。
【請求項9】
前記バッテリパックは、前記バッテリ装着部に対して所定の着脱軸に平行な方向に移動されることにより前記バッテリ装着部に着脱され、
前記曲折部の回動軸と前記着脱軸とは、直交する、
請求項7に記載の照明システム。
【請求項10】
前記ライトは、前記照明部及び前記固定部を含む第1ライト部と、前記照明部、前記固定部、前記バッテリ装着部、及びハンドル部を含む第2ライト部と、前記第1ライト部と前記第2ライト部とを相対回動可能に接続する曲折部と、を有し、
前記固定部を含む前記第1ライト部の非照明部、前記曲折部、及び前記ハンドル部のそれぞれに、ストラップフックが設けられる、
請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の照明システム。
【請求項11】
前記ライトは、前記照明部の端部に接続される非照明部と、前記非照明部に回動可能に連結される吊り下げフックと、を有する、
請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の照明システム。
【請求項12】
前記ライトは、前記固定部の両端部に設けられたフランジ部を有する、
請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の照明システム。
【請求項13】
光が射出される照明部と、
バッテリパックが着脱されるバッテリ装着部と、
前記照明部に接続され、対象に取り付けられる取付部を有するホルダに設けられた環状のクランプ部に保持される固定部と、を備える、
ライト。
【請求項14】
前記固定部は、前記照明部の端部に接続される、
請求項13に記載のライト。
【請求項15】
ハンドル部を備え、
前記固定部は、前記照明部と前記ハンドル部との間に配置される、
請求項14に記載のライト。
【請求項16】
前記照明部と前記バッテリ装着部とを相対回転可能に接続する回転部を備える、
請求項13から請求項15のいずれか一項に記載のライト。
【請求項17】
前記照明部及び前記固定部を含む第1ライト部と、
前記照明部、前記固定部、及び前記バッテリ装着部を含む第2ライト部と、
前記第1ライト部と前記第2ライト部とを相対回動可能に接続する曲折部と、を備える、
請求項13から請求項16のいずれか一項に記載のライト。
【請求項18】
前記バッテリパックは、前記バッテリ装着部に対して所定の着脱軸に平行な方向に移動されることにより前記バッテリ装着部に着脱され、
前記回転部の回転軸と前記着脱軸とは、直交する、
請求項16に記載のライト。
【請求項19】
前記バッテリパックは、前記バッテリ装着部に対して所定の着脱軸に平行な方向に移動されることにより前記バッテリ装着部に着脱され、
前記曲折部の回動軸と前記着脱軸とは、直交する、
請求項17に記載のライト。
【請求項20】
前記照明部及び前記固定部を含む第1ライト部と、
前記照明部、前記固定部、前記バッテリ装着部、及びハンドル部を含む第2ライト部と、
前記第1ライト部と前記第2ライト部とを相対回動可能に接続する曲折部と、を備え、
前記固定部を含む前記第1ライト部の非照明部、前記曲折部、及び前記ハンドル部のそれぞれに、ストラップフックが設けられる、
請求項13から請求項16のいずれか一項に記載のライト。
【請求項21】
前記照明部の端部に接続される非照明部と、
前記非照明部に回動可能に連結される吊り下げフックと、を備える、
請求項13から請求項20のいずれか一項に記載のライト。
【請求項22】
前記ライトは、前記固定部の両端部に設けられたフランジ部を有する、
請求項13から請求項21のいずれか一項に記載のライト。
【請求項23】
ホルダ本体と、
前記ホルダ本体に接続され、対象に取り付けられる取付部と、
前記ホルダ本体に接続され、バッテリパックが着脱されるバッテリ装着部を有するライトの少なくとも一部を保持する環状のクランプ部と、を備える、
ホルダ。
【請求項24】
前記ライトは、光が射出される照明部と、前記照明部に接続される固定部と、を有し、
前記クランプ部は、前記固定部を保持する、
請求項23に記載のホルダ。
【請求項25】
前記クランプ部は、前記固定部の周囲の一部に配置されるベース部と、前記ベース部の一端部に回動可能に連結されるアーム部と、前記ベース部の他端部に移動可能に支持され前記アーム部をロック可能なロックレバーと、前記ロックレバーに弾性力を付与するスプリングと、を有し、
前記ロックレバーは、前記アーム部をロックするロック位置と前記アーム部のロックを解除する解除位置との間を移動可能であり、
前記スプリングは、前記ロックレバーが前記ロック位置に向かって移動するように前記ロックレバーに弾性力を付与する、
請求項24に記載のホルダ。
【請求項26】
前記取付部は、第1取付部と、第2取付部と、を含み、
前記第1取付部と前記第2取付部とを相対移動可能に接続する伸縮部を備える、
請求項23から請求項25のいずれか一項に記載のホルダ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書で開示する技術は、照明システム、ライト、及びホルダに関する。
【背景技術】
【0002】
照明システムに係る技術分野において、特許文献1に開示されているようなプルロッドランプシステムが知られている。特許文献1において、プルロッドランプシステム(照明システム)は、プルロッドランプ(ライト)が固定される固定ブラケット(ホルダ)を備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】中国実用新案第207501010号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
バッテリパックが装着されるライトの重量は重い。重量が重いライトを安定して保持できる技術が要望される。
【0005】
本明細書で開示する技術は、ライトを安定して保持することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書は、照明システムを開示する。照明システムは、ライトと、ホルダと、を備えてもよい。ライトは、光が射出される照明部と、照明部に接続される固定部と、バッテリパックが着脱されるバッテリ装着部と、を有してもよい。ホルダは、ホルダ本体と、ホルダ本体に接続され対象に取り付けられる取付部と、ホルダ本体に接続され固定部の周囲に配置される環状のクランプ部と、を有してもよい。
【発明の効果】
【0007】
本明細書で開示する技術によれば、ライトが安定して保持される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施形態に係る照明システムを示す斜視図である。
図2図2は、実施形態に係る照明システムを示す分解斜視図である。
図3図3は、実施形態に係る第2クランプ部及び第2取付部を示す斜視図である。
図4図4は、実施形態に係る第2クランプ部を示す斜視図である。
図5図5は、実施形態に係る第2クランプ部を示す断面図である。
図6図6は、実施形態に係る第2クランプ部の動作を説明するための断面図である。
図7図7は、実施形態に係る第2クランプ部の動作を説明するための断面図である。
図8図8は、実施形態に係る回転部の動作を説明するための斜視図である。
図9図9は、実施形態に係る回転部を示す斜視図である。
図10図10は、実施形態に係るホルダを示す断面図である。
図11図11は、実施形態に係る曲折部の動作を説明するための斜視図である。
図12図12は、実施形態に係る曲折部を示す斜視図である。
図13図13は、実施形態に係る曲折部の回動軸と回転部の回転軸とバッテリパックの着脱軸との関係を説明するための図である。
図14図14は、実施形態に係るライトにストラップが装着された状態を示す図である。
図15図15は、実施形態に係る第1ライト部の非照明部に設けられたストラップフックを示す図である。
図16図16は、実施形態に係るハンドル部に設けられたストラップフックを示す図である。
図17図17は、実施形態に係るライトにストラップが装着された状態を示す図である。
図18図18は、実施形態に係る曲折部に設けられたストラップフックを示す図である。
図19図19は、実施形態に係る吊り下げフックを示す図である。
図20図20は、実施形態に係るライトが三脚に掛けられている状態を示す斜視図である。
図21図21は、実施形態に係る固定部材を示す斜視図である。
図22図22は、実施形態の変形例に係る固定部材を示す斜視図である。
図23図23は、実施形態の変形例に係る固定部材を示す斜視図である。
図24図24は、実施形態に係る固定部材の使用方法の一例を示す図である。
図25図25は、実施形態に係る固定部材の使用方法の一例を示す図である。
図26図26は、実施形態に係るライトのハンドル部を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本明細書は、照明システムを開示する。照明システムは、ライトと、ホルダと、を備えてもよい。ライトは、光が射出される照明部と、照明部に接続される固定部と、バッテリパックが着脱されるバッテリ装着部と、を有してもよい。ホルダは、ホルダ本体と、ホルダ本体に接続され対象に取り付けられる取付部と、ホルダ本体に接続され固定部の周囲に配置される環状のクランプ部と、を有してもよい。
【0010】
上記の構成では、ホルダのクランプ部は、環状なので、ライトの固定部の周囲に配置される。これにより、ホルダは、バッテリパックが装着されて重量が重くなったライトを安定して保持することができる。取付部が取り付けられる対象として、自動車のボンネット、リアハッチ、ルーフ、トラックの荷台の間、パイプの間、及び棚などが例示される。
【0011】
1つ又はそれ以上の実施形態において、ライトの固定部は、照明部の端部に接続されてもよい。
【0012】
上記の構成では、照明部から射出された光が固定部に遮られることが抑制される。
【0013】
1つ又はそれ以上の実施形態において、ライトは、ハンドル部を有してもよい。固定部は、照明部とハンドル部との間に配置されてもよい。また、複数の固定部が照明部に接続されてもよい。複数の固定部のうち、少なくとも一つの固定部が照明部とハンドル部との間に配置されてもよい。
【0014】
上記の構成では、使用者は、ライトの固定部がホルダのクランプ部に保持された状態で、ハンドル部を握ることができる。
【0015】
1つ又はそれ以上の実施形態において、クランプ部は、ベース部と、アーム部と、ロックレバーと、スプリングと、を有してもよい。ベース部は、固定部の周囲の一部に配置されてもよい。アーム部は、ベース部の一端部に回動可能に連結されてもよい。ロックレバーは、ベース部の他端部に移動可能に支持されてもよい。ロックレバーは、アーム部をロックしてもよい。スプリングは、ロックレバーに弾性力を付与してもよい。ロックレバーは、アーム部をロックするロック位置とアーム部のロックを解除する解除位置との間を移動可能でもよい。スプリングは、ロックレバーがロック位置に向かって移動するようにロックレバーに弾性力を付与してもよい。
【0016】
上記の構成では、ロックレバーがスプリングの弾性力に抗ってロック位置から解除位置に移動するように操作されることにより、アーム部のロックが解除され、ベース部の開口部が開放される。使用者は、ベース部の開口部を介して、ベース部の内側に固定部を挿入したり、ベース部の内側から固定部を抜去したりすることができる。クランプ部で固定部を保持する場合、ベース部の内側に固定部が挿入された後、アーム部がベース部に押し込まれるように操作される。アーム部がベース部に押し込まれるように操作されることにより、ロックレバーがアーム部と一緒に解除位置に向かって押し込まれる。スプリングは、ロックレバーがロック位置に向かって移動するようにロックレバーに弾性力を付与しているので、ロックレバーは、アーム部と一緒に解除位置に向かって押し込まれた後、スプリングの弾性力によりロック位置に向かって移動する。これにより、アーム部は、ロックレバーにより自動的にロックされる。
【0017】
1つ又はそれ以上の実施形態において、ライトは、照明部とバッテリ装着部とを相対回転可能に接続する回転部を有してもよい。
【0018】
上記の構成では、バッテリパックの向きを変えること無く、照明部の向きを変えることができる。バッテリパックの向きを変えること無く、照明部からの光の射出方向を変えることができる。
【0019】
1つ又はそれ以上の実施形態において、ホルダの取付部は、第1取付部と、第2取付部と、を含んでもよい。ホルダは、第1取付部と第2取付部とを相対移動可能に接続する伸縮部を有してもよい。
【0020】
上記の構成では、第1取付部と第2取付部との相対距離を変えることができるので、様々な大きさの対象に第1取付部及び第2取付部を取り付けることができる。
【0021】
1つ又はそれ以上の実施形態において、ライトは、照明部及び固定部を含む第1ライト部と、照明部、固定部、及びバッテリ装着部を含む第2ライト部と、第1ライト部と第2ライト部とを相対回動可能に接続する曲折部と、を有してもよい。
【0022】
上記の構成では、第1ライト部と第2ライト部とが相対回動することにより、様々な使用形態でライトを使用することができる。
【0023】
1つ又はそれ以上の実施形態において、バッテリパックは、バッテリ装着部に対して所定の着脱軸に平行な方向に移動されることによりバッテリ装着部に着脱されてもよい。回転部の回転軸と着脱軸とは、直交してもよい。
【0024】
上記の構成では、例えば回転部の回転角度が変わっても、バッテリ装着部に対するバッテリパックの着脱を円滑に実施することができる。
【0025】
1つ又はそれ以上の実施形態において、バッテリパックは、バッテリ装着部に対して所定の着脱軸に平行な方向に移動されることによりバッテリ装着部に着脱されてもよい。曲折部の回動軸と着脱軸とは、直交してもよい。
【0026】
上記の構成では、例えば曲折部の回動角度が変わっても、バッテリ装着部に対するバッテリパックの着脱を円滑に実施することができる。
【0027】
1つ又はそれ以上の実施形態において、ライトは、照明部及び固定部を含む第1ライト部と、照明部、固定部、バッテリ装着部、及びハンドル部を含む第2ライト部と、第1ライト部と第2ライト部とを相対回動可能に接続する曲折部と、を有してもよい。固定部を含む第1ライト部の非照明部、曲折部、及びハンドル部のそれぞれに、ストラップフックが設けられてもよい。
【0028】
上記の構成では、ライトにストラップフックが設けられるので、ライトにストラップを掛けることができる。また、第1ライト部の非照明部、曲折部、及びハンドル部のそれぞれにストラップフックが設けられるので、様々な使用形態でライトにストラップを掛けることができる。
【0029】
1つ又はそれ以上の実施形態において、ライトは、照明部の端部に接続される非照明部と、非照明部に回動可能に連結される吊り下げフックと、を有してもよい。
【0030】
上記の構成では、ライトを対象から吊り下げることができる。
【0031】
1つ又はそれ以上の実施形態において、ライトは、固定部の両端部に設けられたフランジ部を有してもよい。
【0032】
上記の構成では、固定部の周囲に配置されたクランプ部がフランジ部に当たることにより、固定部とクランプ部とが位置決めされる。また、クランプ部が固定部から外れ難い。
【0033】
本明細書は、照明システムを開示する。照明システムは、ライトと三脚とを固定する固定部材を備えてもよい。固定部材は、三脚の第1部分に吊り下げられたライトと三脚の第2部分とを固定してもよい。固定部材は、三脚の第1部分に掛けられる吊り下げフックを有するライトの少なくとも一部を保持するライト保持部と、三脚の第2部分に取り付けられる三脚取付部と、を備えてもよい。
【0034】
上記の構成では、長尺なライトを三脚に安定して吊り下げることができる。固定部材により、三脚の第1部分に吊り下げられたライトが揺れることが抑制される。
【0035】
1つ又はそれ以上の実施形態において、第2部分は、三脚のポールを含んでもよい。三脚取付部は、ポールが挿入される三脚開口を含んでもよい。
【0036】
上記の構成では、三脚取付部が三脚開口を含む凹部により構成されることにより、三脚取付部に対してポールを容易に着脱することができる。
【0037】
1つ又はそれ以上の実施形態において、ライトは、光が射出される照明部と、照明部の端部に接続される固定部と、を有してもよい。ライト保持部は、固定部が挿入されるライト開口を含んでもよい。
【0038】
上記の構成では、ライト保持部がライト開口を含む凹部により構成されることにより、ライト保持部に対してライトの固定部を容易に着脱することができる。
【0039】
1つ又はそれ以上の実施形態において、ライトは、光が射出される照明部と、照明部の端部に接続される固定部と、を有してもよい。ライト保持部は、固定部を囲む環状でもよい。
【0040】
上記の構成では、ライト保持部がライトの固定部を囲む環状なので、ライト保持部からライトの固定部が外れ難い。
【0041】
1つ又はそれ以上の実施形態において、ライト保持部は、固定部の周囲の一部に配置されるベース部と、ベース部の一端部に回動可能に連結されるアーム部と、ベース部の他端部に移動可能に支持されアーム部をロック可能なロックレバーと、ロックレバーに弾性力を付与するスプリングと、を有してもよい。ロックレバーは、アーム部をロックするロック位置とアーム部のロックを解除する解除位置との間を移動可能でもよい。スプリングは、ロックレバーがロック位置に向かって移動するようにロックレバーに弾性力を付与してもよい。
【0042】
上記の構成では、ロックレバーがスプリングの弾性力に抗ってロック位置から解除位置に移動するように操作されることにより、アーム部のロックが解除され、ベース部の開口部が開放される。使用者は、ベース部の開口部を介して、ベース部の内側に固定部を挿入したり、ベース部の内側から固定部を抜去したりすることができる。ライト保持部で固定部を保持する場合、ベース部の内側に固定部が挿入された後、アーム部がベース部に押し込まれるように操作される。アーム部がベース部に押し込まれるように操作されることにより、ロックレバーがアーム部と一緒に解除位置に向かって押し込まれる。スプリングは、ロックレバーがロック位置に向かって移動するようにロックレバーに弾性力を付与しているので、ロックレバーは、アーム部と一緒に解除位置に向かって押し込まれた後、スプリングの弾性力によりロック位置に向かって移動する。これにより、アーム部は、ロックレバーにより自動的にロックされる。
【0043】
1つ又はそれ以上の実施形態において、ライト保持部は、複数設けられてもよい。
【0044】
上記の構成では、複数のライトと三脚とを同時に固定することができる。
【0045】
1つ又はそれ以上の実施形態において、ライト保持部は、三脚取付部の両側に配置されてもよい。
【0046】
上記の構成では、三脚の両側に配置された複数のライトと三脚とを同時に固定することができる。
【0047】
1つ又はそれ以上の実施形態において、第1のライト保持部のライト開口と第2のライト保持部のライト開口とは、相互に反対方向を向いていてもよい。三脚取付部の三脚開口は、第1のライト保持部のライト開口及び第2のライト保持部のライト開口とは異なる方向を向いていてもよい。
【0048】
上記の構成では、固定部材に対する三脚の着脱及び複数のライトの着脱を円滑に実施することができる。
【0049】
1つ又はそれ以上の実施形態において、ライトは、光が射出される照明部と、照明部の一端部に接続される第1非照明部と、照明部の他端部に接続される第2非照明部と、を有してもよい。吊り下げフックは、第1非照明部に連結されてもよい。ライト保持部は、第2非照明部に設けられた固定部を保持してもよい。
【0050】
上記の構成では、ライトの一端部が三脚に吊り下げられ、ライトの他端部が固定部材により三脚に固定されるので、三脚に吊り下げられたライトが揺れることが抑制される。
【0051】
1つ又はそれ以上の実施形態において、ライトは、ハンドル部を有してもよい。ライト保持部は、照明部とハンドル部との間に配置される固定部を保持してもよい。
【0052】
上記の構成では、使用者は、ライトの固定部が固定部材のライト保持部に保持された状態で、ハンドル部を握ることができる。
【0053】
1つ又はそれ以上の実施形態において、ライトは、固定部の両端部に設けられたフランジ部を有してもよい。ライト保持部は、一方のフランジ部と他方のフランジ部との間において固定部を保持してもよい。
【0054】
上記の構成では、固定部の周囲に配置されたライト保持部がフランジ部に当たることにより、固定部と固定部材とが位置決めされる。また、固定部材が固定部から外れ難い。
【0055】
1つ又はそれ以上の実施形態において、ライトは、ハンドル部の一端部に設けられ、バッテリパックが着脱されるバッテリ装着部を有してもよい。ライト保持部は、ハンドル部の他端部に接続された固定部を保持してもよい。
【0056】
上記の構成では、使用者は、ライトの固定部が固定部材のライト保持部に保持された状態で、ハンドル部を握ったり、バッテリ装着部に対してバッテリパックを着脱したりすることができる。
【0057】
以下、本開示に係る実施形態について図面を参照しながら説明するが、本開示は実施形態に限定されない。以下で説明する実施形態の構成要素は、適宜組み合わせることができる。また、一部の構成要素を用いない場合もある。
【0058】
実施形態においては、「前」、「後」、「左」、「右」、「上」、及び「下」の用語を用いて各部の位置関係について説明する。これらの用語は、照明システム1の使用時における方向を示す。また、前後方向に延びる仮想的な軸を適宜、前後軸、と称し、左右方向に延びる仮想的な軸を適宜、左右軸、と称し、上下方向に延びる仮想的な軸を適宜、上下軸、と称する。前後軸と左右軸とは、直交する。左右軸と上下軸とは、直交する。上下軸と前後軸とは、直交する。
【0059】
[照明システムの概要]
図1は、実施形態に係る照明システム1を示す斜視図である。図2は、実施形態に係る照明システム1を示す分解斜視図である。照明システム1は、ライト2と、ライト2を解放可能に保持するホルダ3とを備える。
【0060】
ライト2は、所定方向に長いバー型ライトである。図1及び図2に示す例において、ライト2は、左右方向に長い。ライト2は、第1ライト部4と、第2ライト部5と、曲折部6とを有する。
【0061】
第1ライト部4は、照明部7と、非照明部8とを含む。照明部7から光が射出される。非照明部8から光が射出されない。非照明部8は、照明部7の少なくとも一部に接続される。図1及び図2に示す例において、非照明部8は、照明部7の右端部に接続される。
【0062】
第2ライト部5は、照明部9と、非照明部10と、ハンドル部11と、バッテリ装着部13と、回転部14とを含む。照明部9から光が射出される。非照明部10から光が射出されない。非照明部10は、照明部9の少なくとも一部に接続される。図1及び図2に示す例において、非照明部10は、照明部9の左端部に接続される。ハンドル部11は、照明システム1の使用者に握られる。ハンドル部11は、非照明部10の左端部に接続される。左右方向において、非照明部10は、照明部9とハンドル部11との間に配置される。バッテリパック12がバッテリ装着部13に着脱される。バッテリパック12は、電動工具用のバッテリパックである。バッテリ装着部13は、ハンドル部11の左端部に設けられる。回転部14は、照明部9とバッテリ装着部13とを相対回転可能に接続する。図1及び図2に示す例において、回転部14の回転軸CXは、左右方向に延びる。実施形態において、回転部14は、照明部9とバッテリ装着部13が設けられたハンドル部11とを相対回転可能に接続する。
【0063】
曲折部6は、第1ライト部4の左端部と第2ライト部5の右端部とを連結する。曲折部6は、第1ライト部4と第2ライト部5とを相対回動可能に接続する。図1及び図2において、曲折部6の回動軸AXは、前後方向に延びる。
【0064】
照明部7は、ハウジング7Aと、光射出面7Bを有する光学部材7Cと、ハウジング7Aと光学部材7Cとにより規定される第1内部空間に配置される発光素子(不図示)とを有する。発光素子として、発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)が例示される。照明部7の発光素子は、第1内部空間において回路基板に搭載される。照明部7の発光素子から射出された光は、光学部材7Cを透過して光射出面7Bから射出される。なお、図1及び図2において、光射出面7Bは下方を向いている。
【0065】
照明部9は、ハウジング9Aと、光射出面9Bを有する光学部材9Cと、ハウジング9Aと光学部材9Cとにより規定される第2内部空間に配置される発光素子(不図示)とを有する。発光素子として、発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)が例示される。照明部9の発光素子は、第2内部空間において回路基板に搭載される。照明部9の発光素子から射出された光は、光学部材9Cを透過して光射出面9Bから射出される。なお、図1及び図2において、光射出面9Bは下方を向いている。
【0066】
ホルダ3は、ホルダ本体15と、取付部16と、環状のクランプ部17とを有する。
【0067】
ホルダ本体15は、左右方向に長い棒状の部材である。
【0068】
取付部16は、ホルダ本体15に接続される。取付部16は、所定の対象Sに取り付けられる。取付部16は、対象に掛けられるフック部を含む。取付部16は、ホルダ本体15の右端部に配置される第1取付部16Aと、ホルダ本体15の左端部に配置される第2取付部16Bとを含む。
【0069】
取付部16が取り付けられる対象Sとして、自動車のボンネット、リアハッチ、ルーフ、トラックの荷台の間、パイプの間、及び棚などが例示される。
【0070】
クランプ部17は、ホルダ本体15に接続される。クランプ部17は、ライト2の少なくとも一部を保持する。実施形態において、クランプ部17は、第1ライト部4の少なくとも一部を保持する第1クランプ部17Aと、第2ライト部5の少なくとも一部を保持する第2クランプ部17Bとを含む。
【0071】
第1クランプ部17Aは、第1ライト部4の非照明部8に設けられた固定部18を保持する。固定部18は、実質的に円柱状又は円筒状である。固定部18は、照明部7の右端部に接続される。第1クランプ部17Aは、固定部18の周囲に配置される。
【0072】
第2クランプ部17Bは、第2ライト部5の非照明部10に設けられた固定部19を保持する。固定部19は、実質的に円柱状又は円筒状である。固定部19は、照明部9の左端部に接続される。第2クランプ部17Bは、固定部19の周囲に配置される。左右方向において、固定部19は、照明部9とハンドル部11との間に配置される。
【0073】
固定部18の右端部及び左端部のそれぞれにフランジ部18Fが設けられる。第1クランプ部17Aは、一方のフランジ部18Fと他方のフランジ部18Fとの間において固定部18を保持する。第1クランプ部17Aの右端面及び左端面のそれぞれは、フランジ部18Fに接触可能である。フランジ部18Fにより、左右方向において固定部18と第1クランプ部17Aとが位置決めされる。
【0074】
固定部19の右端部及び左端部のそれぞれにフランジ部19Fが設けられる。第2クランプ部17Bは、一方のフランジ部19Fと他方のフランジ部19Fとの間において固定部19を保持する。第2クランプ部17Bの右端面及び左端面のそれぞれは、フランジ部19Fに接触可能である。フランジ部19Fにより、左右方向において固定部19と第2クランプ部17Bとが位置決めされる。
【0075】
[クランプ部]
図3は、実施形態に係る第2クランプ部17B及び第2取付部16Bを示す斜視図である。図4は、実施形態に係る第2クランプ部17Bを示す斜視図である。図5は、実施形態に係る第2クランプ部17Bを示す断面図である。第1クランプ部17Aと第2クランプ部17Bとは、同等の構造である。以下、第2クランプ部17Bについて主に説明し、第1クランプ部17Aについての説明は簡略又は省略する。
【0076】
第2クランプ部17Bは、ベース部171と、アーム部173と、ロックレバー174と、スプリング175とを有する。
【0077】
ベース部171は、固定部19の周囲の一部に配置される。ベース部171は、円弧部171Aと、円弧部171Aから上方に突出する凸部171Bと、ホルダ本体15に設けられたガイド溝151に配置されるスライド部171Cとを有する。また、ベース部171は、凸部171Bを貫くように形成された孔171Dと、ロックレバー174の少なくとも一部及びスプリング175が収容される収容部171Eとを有する。収容部171Eは、開口171Fを介して外部空間に繋がる。孔171Dには、ブッシュ176を介してねじ177が配置される。ねじ177がホルダ本体15に設けられたねじ孔に結合されることにより、第2クランプ部17Bがホルダ本体15に固定される。
【0078】
アーム部173は、回動部172を介してベース部の一端部に回動可能に連結される。アーム部173は、実質的に円弧状である。
【0079】
ロックレバー174は、ベース部171の他端部に移動可能に支持される。ロックレバー174は、アーム部173をロック可能である。ロックレバー174は、円弧部171Aの外周面の外側に配置される操作部174Aと、収容部171Eの内側に配置される移動部714Bと、スプリング175の下端部に挿入される凸部174Cと、移動部714Bに設けられたピン部174Dとを有する。ロックレバー174は、アーム部173をロックするロック位置Paと、アーム部173のロックを解除する解除位置Pbとの間を移動可能である。開口171Fによりロックレバー174の移動範囲が規定される。ロック位置Paは、解除位置Pbよりも下方に規定される。ロックレバー174の少なくとも一部が開口171Fの下端部に当たる位置がロック位置Paである。ロックレバー174の少なくとも一部が開口171Fの上端部に当たる位置が解除位置Pbである。図5に示すように、ロックレバー174がロック位置Paに配置された状態で、アーム部173の先端部に設けられた凹部173Aがピン部174Dに掛けられることにより、アーム部173がロックされる。
【0080】
スプリング175は、ロックレバー174に弾性力を付与する。スプリング175は、ロックレバー174の少なくとも一部に接触する。スプリング175は、収容部171Eに配置される。スプリング175の上端部は、ベース部171の収容部171Eの上壁面171Gに接触する。スプリング175の下端部は、ロックレバー174の移動部174Bに設けられた支持面174Eに接触する。スプリング175は、圧縮された状態で上壁面171Gと支持面174Eとの間に配置される。スプリング175は、ロックレバー174がロック位置Paに向かって移動するようにロックレバー174に弾性力を付与する。スプリング175の弾性力により、ピン部174Dは、凹部173Aを押し付ける。
【0081】
図6及び図7のそれぞれは、実施形態に係る第2クランプ部17Bの動作を説明するための断面図である。
【0082】
ロックレバー174によるアーム部173のロックを解除する場合、図6に示すように、ロックレバー174がロック位置Paから解除位置Pbに移動するように、操作部174Aが操作される。すなわち、ロックレバー174が図6の矢印Yaで示す方向に移動される。使用者は、スプリング175の弾性力に抗って、ロックレバー174をロック位置Paから解除位置Pbに移動させる。ロックレバー174が解除位置Pbに移動することにより、ピン部174Dが凹部173Aから外れる。これにより、ロックレバー174によるロックが解除される。ロックが解除されると、アーム部173は、矢印Raで示す方向に回動する。これにより、図7に示すように、ベース部171とアーム部173とが離れる。使用者は、ベース部171の内側に固定部19を挿入したり、ベース部171の内側から固定部19を抜去したりすることができる。また、使用者がロックレバー174から手を離すと、図7に示すように、スプリング175の弾性力により、ロックレバー174は、ロック位置Paに戻る。
【0083】
第2クランプ部17Bに固定部19を保持させる場合、使用者は、ベース部171の内側に固定部19を配置した後、アーム部173が図6に示す矢印Rbで示す方向に回動するように、アーム部173を操作する。アーム部173が矢印Rbで示す方向に回動することにより、凹部173Aにピン部174Dが配置される。スプリング175は、ロックレバー174がロック位置Paに向かって移動するようにロックレバー174に弾性力を付与している。そのため、凹部173Aにピン部174Dが掛けられた後、ロックレバー174は、スプリング175の弾性力により、矢印Ybで示す方向に移動する。これにより、凹部173Aにピン部174Dが掛けられ、ロックレバー174によりアーム部173がロックされる。
【0084】
[回転部]
図8は、実施形態に係る回転部14の動作を説明するための斜視図である。図8において、第1状態は、光射出面7B及び光射出面9Bが下方を向いている状態である。回転部14により、ホルダ3の姿勢(向き等)及びバッテリパック12の姿勢(向き等)が維持された状態で、例えば光射出面7B及び光射出面9Bが後方を向く第2状態に変化させることができる。回転部14が存在しない場合、例えば光射出面7B及び光射出面9Bが後方を向くようにライト2が回転されると、バッテリパック12も回転する。バッテリパック12の重量は、重い。そのため、光射出面7B及び光射出面9Bが後方を向くようにライト2が回転されても、バッテリパック12の重力(重力の作用)により、光射出面7B及び光射出面9Bが例えば下方を向くようにライト2全体が回転してしまう可能性がある。実施形態においては、回転部14により、バッテリパック12の姿勢が維持された状態で、使用者は、例えば光射出面7B及び光射出面9Bが下方を向く第1状態から、光射出面7B及び光射出面9Bが後方を向く第2状態に変化するように、ライト2の一部を回転させることができる。光射出面7B及び光射出面9Bは、バッテリパック12の重量の影響を受けること無く、任意の方向を向くことができる。
【0085】
図9は、実施形態に係る回転部14を示す斜視図である。回転部14は、左右軸に平行な回転軸CXを中心に照明部7及び照明部9とバッテリ装着部13が設けられたハンドル部11とを相対回転可能に接続する。回転部14は、固定部19を回転可能に支持する固定リング141と、固定部19と一緒に回転する回転プレート142と、回転プレート142に設けられた孔143に挿入されるロックピン144と、ロックピン144が孔143に挿入されるようにロックピン144に弾性力を付与するスプリング145とを有する。ロックピン144及びスプリング145は、ハンドル部11の内部空間に配置される。ロックピン144及びスプリング145は、支持部材146を介してハンドル部11に支持される。孔143は、回転軸CXの周囲に複数設けられる。孔143は、例えば回転軸CXの周囲に45度間隔で設けられる。使用者は、ロックピン144の規制力及びスプリング145の弾性力に抗って、固定部19を介して回転プレート142を回転させることができる。回転プレート142が回転されているときに、ロックピン144と孔143とが一致すると、ロックピン144が孔143に挿入される。ロックピン144が孔143に挿入されることにより、回転プレート142の回転が阻止される。すなわち、ロックピン144が孔143に挿入されることにより、回転方向において回転プレート142が位置決めされる。使用者は、照明部7及び照明部9に対してバッテリ装着部13が設けられたハンドル部11が任意の角度になるように、回転プレート142を回転させることができる。
【0086】
[伸縮部]
図10は、実施形態に係るホルダ3を示す断面図である。ホルダ3は、第1取付部16Aと第2取付部16Bとの相対移動可能に接続する伸縮部20を有する。伸縮部20により、第1取付部16Aと第2取付部16Bとの相対距離が変化する。伸縮部20は、ホルダ本体15の内部に配置され、第1取付部16Aと第2取付部16Bとを繋ぐスプリング21を含む。スプリング21の一端部(右端部)は、連結部材22Aを介して第1取付部16Aに接続される。スプリング21の他端部(右端部)は、連結部材22Bを介して第2取付部16Bに接続される。スプリング21は、第1取付部16Aと第2取付部16Bとが相互に接近するように弾性力を発生する。使用者は、幅が広い対象Sにホルダ3を装着する場合、スプリング21の弾性力に抗って、第1取付部16Aと第2取付部16Bとを離した後、対象Sの右端部に第1取付部16Aを引っ掛け、対象Sの左端部に第2取付部16Bを引っ掛ける。これにより、対象Sが第1取付部16Aと第2取付部16Bとに挟み付けられ、ホルダ3が対象Sに取り付けられる。
【0087】
[曲折部]
図11は、実施形態に係る曲折部6の動作を説明するための斜視図である。図11に示すように、曲折部6は、第1ライト部4と第2ライト部5とを相対回動させる。曲折部6は、第1ライト部4の光射出面7Bと第2ライト部5の光射出面9Bとが対向しないように回動する。
【0088】
図12は、実施形態に係る曲折部6を示す斜視図である。曲折部6は、第2ライト部5に固定される第1固定部61と、第1ライト部4に固定される第2固定部62とを有する。第1固定部61は、第2ライト部5に装着されねじ63により第2ライト部5に固定されるキャップ部61Aと、回動部61Bとを含む。第2固定部62は、第1ライト部4に装着されねじ64により第1ライト部4に固定されるキャップ部62Aと、回動部62Bとを含む。回動部61B及び回動部62Bのそれぞれは、ヒンジ部60に支持される。ヒンジ部60は、回動部61Bを介して回動部62Bをロックするロックピン65と、ロックピン65が回動部62Bに押し付けられるようにロックピン65に弾性力を付与するスプリング66とを有する。
【0089】
使用者は、ロックピン65の規制力及びスプリング66の弾性力に抗って、例えば第2ライト部5に対して第1ライト部4を回動させることができる。第1ライト部4が回動転されているときに、ロックピン65と回動部62Bに設けられている位置決め孔(不図示)とが一致すると、ロックピン65が位置決め孔に挿入される。ロックピン65が位置決め孔に挿入されることにより、回動方向において第1ライト部4が位置決めされる。使用者は、第1ライト部4と第2ライト部5とがストレートに延びる状態と、第1ライト部4と第2ライト部5とが曲折された状態とに変化するように、第1ライト部4と第2ライト部5とを相対回動させることができる。
【0090】
[曲折部の回動軸と回転部の回転軸とバッテリパックの着脱軸との関係]
図13は、実施形態に係る曲折部6の回動軸AXと回転部14の回転軸CXとバッテリパック12の着脱軸DXとの関係を説明するための図である。バッテリパック12は、バッテリ装着部13に対して所定の着脱軸DXに平行な方向に移動されることによりバッテリ装着部13に着脱される。図13に示す例においては、着脱軸DXは、前後方向に平行である。曲折部6の回動軸AXは、左右方向に平行である。回転部14の回転軸CXは、上下方向に平行である。曲折部6の回動軸AXとバッテリパック12の着脱軸DXとは、直交する。回転部14の回転軸CXとバッテリパック12の着脱軸DXとは、直交する。このように、実施形態において、回動軸AXと回転軸CXと着脱軸DXとは、相互に直交する。
【0091】
図13に示すように、使用者は、第1ライト部4と第2ライト部5とが上下方向にストレートに延び、バッテリパック12が水平面に平行な設置面に設置された第1姿勢の状態で、ライト2を使用することができる。使用者は、第1ライト部4と第2ライト部5とが曲折され、バッテリパック12のロック解除ボタン121が後方を向くようにバッテリパック12が水平面に平行な設置面に設置された第2姿勢の状態で、ライト2を使用することができる。使用者は、第1ライト部4と第2ライト部5とが曲折され、バッテリパック12のロック解除ボタン121が前方を向くようにバッテリパック12が水平面に平行な設置面に設置された第3姿勢の状態で、ライト2を使用することができる。例えば第2姿勢ではライト2が倒れそうな場合、使用者は、ライト2を第3姿勢の状態で使用することができる。また、使用者は、例えばライト2の使用場面に応じて、第1姿勢、第2姿勢、及び第3姿勢のうち、任意の姿勢を採用することができる。
【0092】
[ストラップフック]
図14は、実施形態に係るライト2にストラップ23が装着された状態を示す図である。図15は、実施形態に係る第1ライト部4の非照明部8に設けられたストラップフック24を示す図である。図16は、実施形態に係るハンドル部11に設けられたストラップフック25を示す図である。
【0093】
図14図15、及び図16に示すように、固定部18を含む第1ライト部4の非照明部8にストラップフック24が設けられ、ハンドル部11にストラップフック25が設けられる。ストラップ23の一端部がストラップフック24に掛けられ、ストラップ23の他端部がストラップフック25に掛けられる。使用者は、第1ライト部4と第2ライト部5とがストレートに延びた状態で、ストラップ23を介してライト2を担いだり運搬したりすることができる。
【0094】
図17は、実施形態に係るライト2にストラップ26が装着された状態を示す図である。図18は、実施形態に係る曲折部6に設けられたストラップフック27を示す図である。
【0095】
図16図17、及び図18に示すように、曲折部6の第2固定部62にストラップフック27が設けられ、ハンドル部11にストラップフック25が設けられる。ストラップ26の一端部がストラップフック27に掛けられ、ストラップ26の他端部がストラップフック25に掛けられる。使用者は、第1ライト部4と第2ライト部5とが曲折された状態で、ストラップ26を介してライト2を担いだり運搬したりすることができる。
【0096】
[吊り下げフック]
図19は、実施形態に係る吊り下げフック28を示す図である。非照明部8に吊り下げフック28が連結される。吊り下げフック28は、非照明部8に回動可能に連結される。非照明部8に凹部29が設けられる。吊り下げフック28は、凹部29に収納されるように回動可能である。
【0097】
[固定部材]
図20は、実施形態に係るライト2が三脚30に掛けられている状態を示す斜視図である。三脚30は、3本の脚部31と、ポール32と、バー33とを有する。ポール32は、脚部31の上端部から上方に延びる。バー33は、ポール32の上端部に配置される。バー33は、水平面に平行に配置される。吊り下げフック28は、バー33に掛けられる。ライト2は、吊り下げフック28を介して三脚30のバー33に吊り下げられる。
【0098】
実施形態において、照明システム1は、三脚30のバー33に吊り下げられたライト2と三脚30のポール32とを固定する固定部材40を備える。
【0099】
図21は、実施形態に係る固定部材40を示す斜視図である。図20及び図21に示すように、固定部材40は、三脚30のバー33に吊り下げられたライト2の少なくとも一部を保持するライト保持部41と、三脚30の少なくとも一部に取り付けられる三脚取付部42とを有する。実施形態において、ライト保持部41は、ライト2の固定部19を保持する。三脚取付部42は、三脚30のポール32に取り付けられる。
【0100】
三脚取付部42は、ポール32の周囲の一部に配置される。三脚取付部42は、固定部材40に設けられた凹部を含む。三脚取付部42は、ポール32が挿入される三脚開口42Mを含む。ポール32は、三脚開口42Mを介して三脚取付部42の内側に挿入される。ポール32が三脚取付部42の内側に嵌まることにより、三脚取付部42がポール32に取り付けられる。
【0101】
ライト保持部41は、固定部19の周囲の一部に配置される。ライト保持部41は、固定部材40に設けられた凹部を含む。ライト保持部41は、固定部19が挿入されるライト開口41Mを含む。固定部19は、ライト開口41Mを介してライト保持部41の内側に挿入される。固定部19がライト保持部41の内側に嵌まることにより、ライト保持部41は、固定部19を保持する。
【0102】
吊り下げフック28は、照明部7の上端部に接続される非照明部8に連結される。ライト保持部41は、照明部9の下端部に接続される非照明部10の固定部19を保持する。ライト2の上端部がバー33に吊り下げられ、ライト2の下部が固定部材40を介してポール32に固定されるので、ライト2が揺れることが抑制される。
【0103】
ライト保持部41は、複数設けられる。実施形態において、ライト保持部41は、2つ設けられる。ライト保持部41は、三脚取付部42の両側に配置される。これにより、固定部材40は、2つのライト2と三脚30とを固定することができる。
【0104】
三脚開口42Mとライト開口41Mとは、相互に異なる方向を向く。三脚開口42Mとライト開口41Mとは、逆方向を向く。図20及び図21に示す例において、三脚開口42Mは右方を向き、ライト開口41Mは左方を向く。これにより、固定部材40によるライト2と三脚30との固定が安定する。
【0105】
上述のように、ライト2は、固定部19の両端部に設けられたフランジ部19Fを有する。ライト保持部41は、一方のフランジ部19Fと他方のフランジ部19Fとの間において固定部19を保持する。固定部材40の上端面の一部及び下端面の一部のそれぞれは、フランジ部19Fに接触可能である。フランジ部19Fにより、上下方向において固定部19と固定部材40とが位置決めされる。
【0106】
図22は、実施形態の変形例に係る固定部材400を示す斜視図である。固定部材400は、ライト2の固定部19を保持するライト保持部410と、三脚30のポール32に取り付けられる三脚取付部420とを有する。
【0107】
三脚取付部420は、ポール32の周囲の一部に配置される。三脚取付部420は、固定部材400に設けられた凹部を含む。三脚取付部420は、ポール32が挿入される三脚開口420Mを含む。ポール32は、三脚開口420Mを介して三脚取付部420の内側に挿入される。ポール32が三脚取付部420の内側に嵌まることにより、三脚取付部420がポール32に取り付けられる。
【0108】
ライト保持部410は、2つ設けられる。ライト保持部410は、三脚取付部42の両側に配置される。ライト保持部410は、固定部19の周囲の一部に配置される。ライト保持部410は、固定部材400に設けられた凹部を含む。ライト保持部410は、固定部19が挿入されるライト開口410Mを含む。固定部19は、ライト開口410Mを介してライト保持部410の内側に挿入される。固定部19がライト保持部410の内側に嵌まることにより、ライト保持部410は、固定部19を保持する。
【0109】
三脚開口420Mとライト開口410Mとは、相互に異なる方向を向く。図22に示す例において、三脚開口420Mは左方を向き、一方のライト開口410Mは前方を向き、他方のライト開口410Mは後方を向く。
【0110】
図23は、実施形態の変形例に係る固定部材4000を示す斜視図である。固定部材4000は、ライト2の固定部19を保持するライト保持部4100と、三脚30のポール32に取り付けられる三脚取付部4200とを有する。
【0111】
三脚取付部4200は、ポール32の周囲の一部に配置される。三脚取付部4200は、固定部材4000に設けられた凹部を含む。三脚取付部4200は、ポール32が挿入される三脚開口4200Mを含む。ポール32は、三脚開口4200Mを介して三脚取付部4200の内側に挿入される。ポール32が三脚取付部4200の内側に嵌まることにより、三脚取付部4200がポール32に取り付けられる。
【0112】
ライト保持部4100は、2つ設けられる。ライト保持部4100は、三脚取付部42の両側に配置される。ライト保持部4100は、固定部19の周囲に配置される。ライト保持部4100は、固定部19を囲む環状である。
【0113】
ライト保持部4100は、ベース部4101と、回動部4102と、アーム部4103と、ロックレバー4104と、不図示のスプリングとを有する。ベース部4101は、固定部19の周囲の一部に配置される。アーム部4103は、回動部4102を介してベース部4101の一端部に回動可能に連結される。ロックレバー4104は、ベース部4101の他端部に移動可能に支持される。ロックレバー4104は、アーム部4103をロック可能である。スプリングは、ロックレバー4104に弾性力を付与する。ロックレバー4104は、アーム部4103をロックするロック位置とアーム部4103のロックを解除する解除位置との間を移動可能である。スプリングは、ロックレバー4104がロック位置に向かって移動するようにロックレバー4104に弾性力を付与する。固定部材4000のライト保持部4100の構造及び動作は、ホルダ3のクランプ部17の構造及び動作と実質的に等しい。ライト保持部4100の構造及び動作についての詳細な説明は省略する。
【0114】
図24は、実施形態に係る固定部材400の使用方法の一例を示す図である。図24に示すように、2つの固定部材400を用いて、パイプ50からライト2を吊り下げてもよい。第1の固定部材400は、対象Sの一例であるパイプ50の一部と固定部18とを連結する。第1の固定部材400の一方のライト保持部410がパイプ50を保持し、他方のライト保持部410が固定部18を保持する。第2の固定部材400は、パイプ50の一部と固定部19とを連結する。第2の固定部材400の一方のライト保持部410がパイプ50を保持し、他方のライト保持部410が固定部19を保持する。
【0115】
図25は、実施形態に係る固定部材4000の使用方法の一例を示す図である。図25に示すように、2つの固定部材4000を用いて、パイプ50からライト2を吊り下げてもよい。第1の固定部材4000は、パイプ50の一部と固定部18とを連結する。第1の固定部材4000の一方のライト保持部4100がパイプ50の周囲に配置され、他方のライト保持部4100が固定部18の周囲に配置される。第2の固定部材4000は、パイプ50の一部と固定部19とを連結する。第2の固定部材4000の一方のライト保持部4100がパイプ50の周囲に配置され、他方のライト保持部4100が固定部19の周囲に配置される。
【0116】
[スイッチ]
図26は、実施形態に係るライト2のハンドル部11を示す図である。図26に示すように、ハンドル部11に、主電源スイッチ100、照射モード切換スイッチ101、及び色温度切換スイッチ102が配置される。
【0117】
主電源スイッチ100は、ライト2の点灯と消灯とを切り換えるために操作される。また、主電源スイッチ100は、ライト2の輝度を切り換えるために操作される。消灯している状態で主電源スイッチ100が1回操作されると、高輝度モードでライト2が点灯する。高輝度モードでライト2が点灯している状態で主電源スイッチ100が1回操作されると、中輝度モードでライト2が点灯する。中輝度モードでライト2が点灯している状態で主電源スイッチ100が1回操作されると、低輝度モードでライト2が点灯する。低輝度モードでライト2が点灯している状態で主電源スイッチ100が1回操作されると、ライト2が消灯する。
【0118】
照射モード切換スイッチ101は、ライト2の照射モードを切り換えるために操作される。ライト2の照射モードは、第1ライト部4及び第2ライト部5の両方が点灯する全灯モードと、第1ライト部4が点灯し第2ライト部5が消灯する第1半灯モードと、第2ライト部5が点灯し第1ライト部4が消灯する第2半灯モードと、を含む。消灯している状態で主電源スイッチ100が1回操作されると、前回消灯時の照射モードでライト2が点灯する。例えば、全灯モードにおいて主電源スイッチ100が操作されてライト2が消灯された後、ライト2が点灯するように主電源スイッチ100が操作された場合、ライト2が全灯モードで点灯する。全灯モードの状態で照射モード切換スイッチ101が1回操作されると、第2半灯モードでライト2が点灯する。第2半灯モードの状態で照射モード切換スイッチ101が1回操作されると、第1半灯モードでライト2が点灯する。第1半灯モードの状態で照射モード切換スイッチ101が1回操作されると、全灯モードでライト2が点灯する。
【0119】
色温度切換スイッチ102は、ライト2から射出される光の色温度を切り換えるために操作される。ライト2から射出される光の色温度は、昼白色と、暖色と、中間色と、を含む。消灯している状態で主電源スイッチ100が1回操作されると、前回消灯時の色温度の光がライト2から射出される。例えば、ライト2から昼白色の光が射出されている状態において主電源スイッチ100が操作されてライト2が消灯された後、ライト2が点灯するように主電源スイッチ100が操作された場合、ライト2から射出される光の色温度は、昼白色である。ライト2から昼白色の光が射出されている状態で照射モード切換スイッチ101が1回操作されると、ライト2から暖色の光が射出される。ライト2から暖色の光が射出されている状態で照射モード切換スイッチ101が1回操作されると、ライト2から中間色の光が射出される。ライト2から中間色の光が射出されている状態で照射モード切換スイッチ101が1回操作されると、ライト2から昼白色の光が射出される。
【0120】
[効果]
以上説明したように、実施形態において、照明システム1は、ライト2と、ホルダ3と、を備える。ライト2は、光が射出される照明部7及び照明部9と、照明部7に接続される固定部18及び照明部9に接続される固定部19と、バッテリパック12が着脱されるバッテリ装着部13と、を有する。ホルダ3は、ホルダ本体15と、ホルダ本体15に接続され対象Sに取り付けられる取付部16と、ホルダ本体15に接続され固定部18,19の周囲に配置される環状のクランプ部17と、を有する。
【0121】
上記の構成では、ホルダ3のクランプ部17は、環状なので、ライト2の固定部18,19の周囲に配置される。これにより、ホルダ3は、バッテリパック12が装着されて重量が重くなったライト2を安定して保持することができる。
【0122】
実施形態において、ライト2の固定部18,19は、照明部7,9の端部に接続される。
【0123】
上記の構成では、照明部7,9から射出された光が固定部18,19に遮られることが抑制される。
【0124】
実施形態において、ライト2は、ハンドル部11を有する。固定部18が照明部7に接続され、固定部19が照明部9に接続される。複数の固定部18,19のうち、少なくとも固定部19が照明部9とハンドル部11との間に配置される。
【0125】
上記の構成では、使用者は、ライト2の固定部19がホルダ3のクランプ部17に保持された状態で、ハンドル部11を握ることができる。
【0126】
実施形態において、クランプ部17は、ベース部171と、アーム部173と、ロックレバー174と、スプリング175と、を有する。ベース部171は、固定部18,19の周囲の一部に配置される。アーム部173は、ベース部171の一端部に回動可能に連結される。ロックレバー174は、ベース部171の他端部に移動可能に支持される。ロックレバー174は、アーム部173をロックする。スプリング175は、ロックレバー174に弾性力を付与する。ロックレバー174は、アーム部173をロックするロック位置Paとアーム部173のロックを解除する解除位置Pbとの間を移動可能である。スプリング175は、ロックレバー174がロック位置Paに向かって移動するようにロックレバー174に弾性力を付与する。
【0127】
上記の構成では、ロックレバー174がスプリング175の弾性力に抗ってロック位置Paから解除位置Pbに移動するように操作されることにより、アーム部173のロックが解除され、ベース部171の開口部が開放される。使用者は、ベース部171の開口部を介して、ベース部171の内側に固定部18,19を挿入したり、ベース部171の内側から固定部18,19を抜去したりすることができる。クランプ部17で固定部18,19を保持する場合、ベース部171の内側に固定部18,19が挿入された後、アーム部173がベース部171に押し込まれるように操作される。アーム部173がベース部171に押し込まれるように操作されることにより、ロックレバー174がアーム部173と一緒に解除位置Pbに向かって押し込まれる。スプリング175は、ロックレバー174がロック位置Paに向かって移動するようにロックレバー174に弾性力を付与しているので、ロックレバー174は、アーム部173と一緒に解除位置Pbに向かって押し込まれた後、スプリング175の弾性力によりロック位置Paに向かって移動する。これにより、アーム部173は、ロックレバー174により自動的にロックされる。
【0128】
実施形態において、ライト2は、照明部7,9とバッテリ装着部13とを相対回転可能に接続する回転部14を有する。
【0129】
上記の構成では、バッテリパック12の向きを変えること無く、照明部7,9の向きを変えることができる。バッテリパック12の向きを変えること無く、照明部7,9からの光の射出方向を変えることができる。
【0130】
実施形態において、ホルダ3の取付部16は、第1取付部16Aと、第2取付部16Bと、を含む。ホルダ3は、第1取付部16Aと第2取付部16Bとを相対移動可能に接続する伸縮部20を有する。
【0131】
上記の構成では、第1取付部16Aと第2取付部16Bとの相対距離を変えることができるので、様々な大きさの対象Sに第1取付部16A及び第2取付部16Bを取り付けることができる。
【0132】
実施形態において、ライト2は、照明部7及び固定部18を含む第1ライト部4と、照明部9、固定部19、及びバッテリ装着部13を含む第2ライト部5と、第1ライト部4と第2ライト部5とを相対回動可能に接続する曲折部6と、を有する。
【0133】
上記の構成では、第1ライト部4と第2ライト部5とが相対回動することにより、様々な使用形態でライト2を使用することができる。
【0134】
実施形態において、バッテリパック12は、バッテリ装着部13に対して所定の着脱軸DXに平行な方向に移動されることによりバッテリ装着部13に着脱される。回転部14の回転軸CXと着脱軸DXとは、直交する。
【0135】
上記の構成では、例えば回転部14の回転角度が変わっても、バッテリ装着部13に対するバッテリパック12の着脱を円滑に実施することができる。
【0136】
実施形態において、バッテリパック12は、バッテリ装着部13に対して所定の着脱軸DXに平行な方向に移動されることによりバッテリ装着部13に着脱される。曲折部6の回動軸AXと着脱軸DXとは、直交する。
【0137】
上記の構成では、例えば曲折部6の回動角度が変わっても、バッテリ装着部13に対するバッテリパック12の着脱を円滑に実施することができる。
【0138】
実施形態において、ライト2は、照明部7及び固定部18を含む第1ライト部4と、照明部9、固定部19、バッテリ装着部13、及びハンドル部11を含む第2ライト部5と、第1ライト部4と第2ライト部5とを相対回動可能に接続する曲折部6と、を有する。固定部18を含む第1ライト部4の非照明部8、曲折部6、及びハンドル部11のそれぞれに、ストラップフック24,27,25が設けられてもよい。
【0139】
上記の構成では、ライト2にストラップフック24,27,25が設けられるので、ライト2にストラップ23,26を掛けることができる。また、第1ライト部4の非照明部8、曲折部6、及びハンドル部11のそれぞれにストラップフック24,27,25が設けられるので、様々な使用形態でライト2にストラップ23,26を掛けることができる。
【0140】
実施形態において、ライト2は、照明部7の端部に接続される非照明部8と、非照明部8に回動可能に連結される吊り下げフック28と、を有する。
【0141】
上記の構成では、ライト2を対象Sから吊り下げることができる。
【0142】
実施形態において、ライト2は、固定部18,19の両端部に設けられたフランジ部18F,19Fを有する。
【0143】
上記の構成では、固定部18,19の周囲に配置されたクランプ部17がフランジ部18F,19Fに当たることにより、固定部18,19とクランプ部17とが位置決めされる。また、クランプ部17が固定部18,19から外れ難い。
【0144】
実施形態において、照明システム1は、ライト2と三脚30とを固定する固定部材40,400,4000を備える。固定部材40,400,4000は、三脚30の第1部分であるバー33に吊り下げられたライト2と三脚30の第2部分であるポール32とを固定する。固定部材40,400,4000は、三脚30のバー33に掛けられる吊り下げフック28を有するライト2の少なくとも一部を保持するライト保持部41,410,4100と、三脚30のポール32に取り付けられる三脚取付部42,420,4200と、を備える。
【0145】
上記の構成では、長尺なライト2を三脚30に安定して吊り下げることができる。固定部材40,400,4000により、三脚30のバー33に吊り下げられたライト2が揺れることが抑制される。
【0146】
実施形態において、三脚取付部42,420,4200は、ポール32が挿入される三脚開口42M,420M,4200Mを含む。
【0147】
上記の構成では、三脚取付部42,420,4200が三脚開口42M,420M,4200Mを含む凹部により構成されることにより、三脚取付部42,420,4200に対してポール32を容易に着脱することができる。
【0148】
実施形態において、ライト2は、光が射出される照明部9と、照明部9の端部に接続される固定部19と、を有する。ライト保持部41,410は、固定部19が挿入されるライト開口41M,410Mを含む。
【0149】
上記の構成では、ライト保持部41,410がライト開口41M,410Mを含む凹部により構成されることにより、ライト保持部41,410に対してライト2の固定部19を容易に着脱することができる。
【0150】
実施形態において、ライト2は、光が射出される照明部9と、照明部9の端部に接続される固定部19と、を有する。ライト保持部4100は、固定部19を囲む環状である。
【0151】
上記の構成では、ライト保持部4100がライト2の固定部19を囲む環状なので、ライト保持部4100からライト2の固定部19が外れ難い。
【0152】
実施形態において、ライト保持部4100は、固定部19の周囲の一部に配置されるベース部4101と、ベース部4101の一端部に回動可能に連結されるアーム部4103と、ベース部4101の他端部に移動可能に支持されアーム部4103をロック可能なロックレバー4104と、ロックレバー4104に弾性力を付与するスプリングと、を有する。ロックレバー4104は、アーム部4103をロックするロック位置とアーム部4103のロックを解除する解除位置との間を移動可能である。スプリングは、ロックレバー4104がロック位置に向かって移動するようにロックレバー4104に弾性力を付与する。
【0153】
上記の構成では、ロックレバー4104がスプリングの弾性力に抗ってロック位置から解除位置に移動するように操作されることにより、アーム部4103のロックが解除され、ベース部4101の開口部が開放される。使用者は、ベース部4101の開口部を介して、ベース部4101の内側に固定部19を挿入したり、ベース部4101の内側から固定部19を抜去したりすることができる。ライト保持部4100で固定部19を保持する場合、ベース部4101の内側に固定部19が挿入された後、アーム部4103がベース部4101に押し込まれるように操作される。アーム部4103がベース部4101に押し込まれるように操作されることにより、ロックレバー4104がアーム部4103と一緒に解除位置に向かって押し込まれる。スプリングは、ロックレバー4104がロック位置に向かって移動するようにロックレバー4104に弾性力を付与しているので、ロックレバー4104は、アーム部4103と一緒に解除位置に向かって押し込まれた後、スプリングの弾性力によりロック位置に向かって移動する。これにより、アーム部4103は、ロックレバー4104により自動的にロックされる。
【0154】
実施形態において、ライト保持部41,410,4100は、複数設けられる。
【0155】
上記の構成では、複数のライト2と三脚30とを同時に固定することができる。
【0156】
実施形態において、ライト保持部41,410,4100は、三脚取付部42,420,4200の両側に配置される。
【0157】
上記の構成では、三脚30の両側に配置された複数のライト2と三脚30とを同時に固定することができる。
【0158】
実施形態において、第1のライト保持部410のライト開口410Mと第2のライト保持部410のライト開口410Mとは、相互に反対方向を向く。三脚取付部420の三脚開口420Mは、第1のライト保持部410のライト開口410M及び第2のライト保持部410のライト開口410Mとは異なる方向を向く。
【0159】
上記の構成では、固定部材400に対する三脚30の着脱及び複数のライト2の着脱を円滑に実施することができる。
【0160】
実施形態において、ライト2は、光が射出される照明部7,9と、照明部7の一端部に接続される第1非照明部である非照明部8と、照明部9の他端部に接続される第2非照明部である非照明部10と、を有する。吊り下げフック28は、非照明部8に連結される。ライト保持部41,410,4100は、非照明部10に設けられた固定部19を保持する。
【0161】
上記の構成では、ライト2の上端部が三脚30のバー33に吊り下げられ、ライト2の下部が固定部材40,400,4000により三脚30のポール32に固定されるので、三脚30のバー33に吊り下げられたライト2が揺れることが抑制される。
【0162】
実施形態において、ライト2は、ハンドル部11を有する。ライト保持部41,410,4100は、照明部9とハンドル部11との間に配置される固定部19を保持する。
【0163】
上記の構成では、使用者は、ライト2の固定部19が固定部材40,400,4000のライト保持部41,410,4100に保持された状態で、ハンドル部11を握ることができる。
【0164】
実施形態において、ライト2は、固定部19の両端部に設けられたフランジ部19Fを有する。ライト保持部41,410,4100は、一方のフランジ部19Fと他方のフランジ部19Fとの間において固定部19を保持する。
【0165】
上記の構成では、固定部19の周囲に配置されたライト保持部41,410,4100がフランジ部19Fに当たることにより、固定部19と固定部材40,400,4000とが位置決めされる。また、固定部材40,400,4000が固定部19から外れ難い。
【0166】
実施形態において、ライト2は、ハンドル部11の一端部に設けられ、バッテリパック12が着脱されるバッテリ装着部13を有する。ライト保持部41,410,4100は、ハンドル部11の他端部に接続された固定部19を保持する。
【0167】
上記の構成では、使用者は、ライト2の固定部19が固定部材40,400,4000のライト保持部41,410,4100に保持された状態で、ハンドル部11を握ったり、バッテリ装着部13に対してバッテリパック12を着脱したりすることができる。
【0168】
[その他の実施形態]
上述の実施形態において、クランプ部17は、ホルダ本体15に対してホルダ本体15の長手方向に移動可能でもよい。例えば図2において、クランプ部17は、ホルダ本体15に対して左右方向に移動可能でもよい。左右方向において第1クランプ部17Aと第2クランプ部17Bとの距離が調整可能でもよい。
【0169】
上述の実施形態において、クランプ部17とホルダ本体15とは、ねじ177により固定されることとした。ホルダ本体15にねじ孔を設けなくてもよい。クランプ部17とホルダ本体15とは、接着剤、タッピンねじ、又は磁石などによって固定されてもよい。
【0170】
上述の実施形態において、ライト2は、ハンドル部11を備えなくてもよい。バッテリ装着部13が回転部14と接続され、照明部9とバッテリ装着部13とが相対回動可能に構成されていてもよい。
【0171】
上述の実施形態において、クランプ部17は、ホルダ本体15に対して着脱可能でもよい。
【0172】
上述の実施形態において、固定部材40,400,4000のライト保持部41,410,4100に保持されるライト2の固定部19は、筒状でもよい。また、固定部19の直径とパイプ50の直径とが実質的に同一でもよい。
【0173】
上述の実施形態において、固定部材40,400,4000のそれぞれは、ライト保持部41,410,4100を2つ有する。2つのライト保持部のうち、第1のライト保持部の大きさ(内径)と第2のライト保持部の大きさ(内径)とは、異なってもよいし、第1のライト保持部の構造と第2のライト保持部の構造とは、異なってもよい。例えば、第1のライト保持部が固定部19を保持するのに適した大きさ及び構造であり、第2のライト保持部がパイプ50及びその他の構造物に適した大きさ及び構造でもよい。第2のライト保持部は、例えばストラップでもよいしベルトでもよい。
【0174】
図20を参照して説明したように、ライト2は、三脚30に掛けられてもよい。また、ライト2が掛けられる対象は、地面に挿して使用するスタンドなど、自立する各種スタンドであってもよい。
【符号の説明】
【0175】
1…照明システム、2…ライト、3…ホルダ、4…第1ライト部、5…第2ライト部、6…曲折部、7…照明部、7A…ハウジング、7B…光射出面、7C…光学部材、8…非照明部、9…照明部、9A…ハウジング、9B…光射出面、9C…光学部材、10…非照明部、11…ハンドル部、12…バッテリパック、13…バッテリ装着部、14…回転部、15…ホルダ本体、16…取付部、16A…第1取付部、16B…第2取付部、17…クランプ部、17A…第1クランプ部、17B…第2クランプ部、18…固定部、18F…フランジ部、19…固定部、19F…フランジ部、20…伸縮部、21…スプリング、22A…連結部材、22B…連結部材、23…ストラップ、24…ストラップフック、25…ストラップフック、26…ストラップ、27…ストラップフック、28…吊り下げフック、29…凹部、30…三脚、31…脚部、32…ポール、33…バー、40…固定部材、41…ライト保持部、41M…ライト開口、42…三脚取付部、42M…三脚開口、50…パイプ、60…ヒンジ部、61…第1固定部、61A…キャップ部、61B…回動部、62…第2固定部、62A…キャップ部、62B…回動部、63…ねじ、64…ねじ、65…ロックピン、66…スプリング、100…主電源スイッチ、101…照射モード切換スイッチ、102…色温度切換スイッチ、121…ロック解除ボタン、141…固定リング、142…回転プレート、143…孔、144…ロックピン、145…スプリング、146…支持部材、151…ガイド溝、171…ベース部、171A…円弧部、171B…凸部、171C…スライド部、171D…孔、171E…収容部、171F…開口、171G…上壁面、172…回動部、173…アーム部、173A…凹部、174…ロックレバー、174A…操作部、174B…移動部、174C…凸部、174D…ピン部、174E…支持面、175…スプリング、176…ブッシュ、177…ねじ、400…固定部材、410…ライト保持部、410M…ライト開口、420…三脚取付部、420M…三脚開口、4000…固定部材、4100…ライト保持部、4101…ベース部、4102…回動部、4103…アーム部、4104…ロックレバー、4200…三脚取付部、4200M…三脚開口、AX…回動軸、CX…回転軸、DX…着脱軸、Pa…ロック位置、Pb…解除位置、Ra…矢印、Rb…矢印、S…対象、Ya…矢印、Yb…矢印。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26