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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024004086
(43)【公開日】2024-01-16
(54)【発明の名称】農業管理システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/02 20240101AFI20240109BHJP
【FI】
G06Q50/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022103556
(22)【出願日】2022-06-28
(71)【出願人】
【識別番号】000001052
【氏名又は名称】株式会社クボタ
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】弁理士法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】志賀 隆之
(72)【発明者】
【氏名】中西 正洋
(72)【発明者】
【氏名】中澤 康裕
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC01
(57)【要約】
【課題】収穫物を精度良く評価することが可能な農業管理システムが要望されている。
【解決手段】農業管理システムは、調整機4の調整結果に関する情報である調整情報を、収穫物の任意の単位毎に取得する調整情報取得部37と、複数種の調整機4の調整情報に基づいて、単位毎に収穫物を評価する収穫物評価部41と、収穫物評価部41による収穫物の評価結果を記憶する記憶部36と、記憶部36から評価結果を呼び出して、評価結果をユーザ端末2に表示させるための評価結果表示データを生成する表示データ生成部43と、ユーザ端末2からの要求に応じて、評価結果表示データをユーザ端末2に送信する送信部42と、を備えている。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
収穫機による収穫物の調整を行う調整機及びユーザが所有するユーザ端末が通信可能に接続される管理サーバーを備えている農業管理システムであって、
前記調整機の調整結果に関する情報である調整情報を、収穫物の任意の単位毎に取得する調整情報取得部と、
複数種の前記調整機の前記調整情報に基づいて、前記単位毎に収穫物を評価する収穫物評価部と、
前記収穫物評価部による収穫物の評価結果を記憶する記憶部と、
前記記憶部から前記評価結果を呼び出して、前記評価結果を前記ユーザ端末に表示させるための評価結果表示データを生成する表示データ生成部と、
前記ユーザ端末からの要求に応じて、前記評価結果表示データを前記ユーザ端末に送信する送信部と、を備えている農業管理システム。
【請求項2】
収穫物に関する情報である収穫物情報を、前記収穫機から前記単位毎に取得する収穫物情報取得部を備え、
前記収穫物評価部は、複数種の前記調整機の前記調整情報及び前記収穫物情報に基づいて、前記単位毎に収穫物を評価する請求項1に記載の農業管理システム。
【請求項3】
前記収穫物評価部は、複数種の前記調整機の前記調整情報に基づいて、前記単位毎に収穫物の品質を評価する請求項1又は2に記載の農業管理システム。
【請求項4】
前記収穫物評価部は、複数種の前記調整機の前記調整情報に基づいて、前記単位毎に収穫物の組成を評価する請求項1又は2に記載の農業管理システム。
【請求項5】
前記評価結果表示データに、テキスト、イラスト、グラフ及び表のうち少なくとも何れかが含まれている請求項1又は2に記載の農業管理システム。
【請求項6】
前記送信部は、各年の前記評価結果表示データを複数年分、前記ユーザ端末に送信する請求項1又は2に記載の農業管理システム。
【請求項7】
前記単位としての任意の圃場における収穫物の収量を取得し、前記収量及び前記調整情報に基づいて、前記圃場における前記収量に対する収穫物の売上を算出する売上算出部と、
前記圃場における前記収量と前記売上との関係を示す情報である売上情報を生成する売上情報生成部と、を備え、
前記記憶部は、前記売上情報生成部が生成した前記売上情報を記憶し、
前記表示データ生成部は、前記記憶部から前記売上情報を呼び出して、前記売上情報を前記ユーザ端末に表示させるための売上情報表示データを生成し、
前記送信部は、前記ユーザ端末からの要求に応じて、前記売上情報表示データを前記ユーザ端末に送信する請求項1又は2に記載の農業管理システム。
【請求項8】
前記売上情報に、収穫物の単価が含まれている請求項7に記載の農業管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、農業管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、農業管理システムとして、例えば、特許文献1に記載の農業管理システムが知られている。従来の農業管理システムは、収穫機による収穫物の調整を行う調整機(文献では「色彩選別機」)及びユーザが所有するユーザ端末(文献では「通信端末」)が通信可能に接続される管理サーバー(文献では「農業管理装置」)を備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-192138号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の農業管理システムは、一種の調整機の調整結果(色彩選別の選別結果)をユーザ端末に表示させるだけであり、収穫物を精度良く評価する点で改善の余地がある。
【0005】
上記状況に鑑み、収穫物を精度良く評価することが可能な農業管理システムが要望されている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の特徴は、収穫機による収穫物の調整を行う調整機及びユーザが所有するユーザ端末が通信可能に接続される管理サーバーを備えている農業管理システムであって、前記調整機の調整結果に関する情報である調整情報を、収穫物の任意の単位毎に取得する調整情報取得部と、複数種の前記調整機の前記調整情報に基づいて、前記単位毎に収穫物を評価する収穫物評価部と、前記収穫物評価部による収穫物の評価結果を記憶する記憶部と、前記記憶部から前記評価結果を呼び出して、前記評価結果を前記ユーザ端末に表示させるための評価結果表示データを生成する表示データ生成部と、前記ユーザ端末からの要求に応じて、前記評価結果表示データを前記ユーザ端末に送信する送信部と、を備えていることにある。
【0007】
本特徴構成によれば、収穫物評価部が複数種の調整機の調整情報に基づいて、収穫物の任意の単位毎(例えば、圃場毎)に収穫物を評価することになる。これにより、収穫物を精度良く評価することができる。また、評価結果がユーザ端末に表示されることになる。これにより、収穫物の評価結果を容易に確認することができる。
【0008】
さらに、本発明において、収穫物に関する情報である収穫物情報を、前記収穫機から前記単位毎に取得する収穫物情報取得部を備え、前記収穫物評価部は、複数種の前記調整機の前記調整情報及び前記収穫物情報に基づいて、前記単位毎に収穫物を評価すると好適である。
【0009】
本特徴構成によれば、収穫物評価部が収穫物を評価する元となる情報として、複数種の調整機の調整情報の他に、収穫物情報も加えられることになる。これにより、収穫物の品質を、より精度良く評価することができる。
【0010】
さらに、本発明において、前記収穫物評価部は、複数種の前記調整機の前記調整情報に基づいて、前記単位毎に収穫物の品質を評価すると好適である。
【0011】
本特徴構成によれば、収穫物評価部が複数種の調整機の調整情報に基づいて、収穫物の任意の単位毎(例えば、圃場毎)に収穫物の品質を評価することになる。これにより、収穫物の品質を精度良く評価することができる。
【0012】
さらに、本発明において、前記収穫物評価部は、複数種の前記調整機の前記調整情報に基づいて、前記単位毎に収穫物の組成を評価すると好適である。
【0013】
本特徴構成によれば、収穫物評価部が複数種の調整機の調整情報に基づいて、収穫物の任意の単位毎(例えば、圃場毎)に収穫物の組成を評価することになる。これにより、収穫物の組成を精度良く評価することができる。
【0014】
さらに、本発明において、前記評価結果表示データに、テキスト、イラスト、グラフ及び表のうち少なくとも何れかが含まれていると好適である。
【0015】
本特徴構成によれば、評価結果表示データがテキスト、イラスト、グラフ及び表のうち少なくとも何れかによって、ユーザ端末に表示されることになる。これにより、収穫物の評価結果を容易に確認することができる。
【0016】
さらに、本発明において、前記送信部は、各年の前記評価結果表示データを複数年分、前記ユーザ端末に送信すると好適である。
【0017】
本特徴構成によれば、各年の評価結果表示データが複数年分、ユーザ端末に表示されることになる。これにより、評価結果表示データ係の経年的な変化を、容易に確認することができる。
【0018】
さらに、本発明において、前記単位としての任意の圃場における収穫物の収量を取得し、前記収量及び前記調整情報に基づいて、前記圃場における前記収量に対する収穫物の売上を算出する売上算出部と、前記圃場における前記収量と前記売上との関係を示す情報である売上情報を生成する売上情報生成部と、を備え、前記記憶部は、前記売上情報生成部が生成した前記売上情報を記憶し、前記表示データ生成部は、前記記憶部から前記売上情報を呼び出して、前記売上情報を前記ユーザ端末に表示させるための売上情報表示データを生成し、前記送信部は、前記ユーザ端末からの要求に応じて、前記売上情報表示データを前記ユーザ端末に送信すると好適である。
【0019】
本特徴構成によれば、売上情報がユーザ端末に表示されることになる。これにより、圃場における収量と収量に対する収穫物の売上との関係を容易に確認することができる。
【0020】
さらに、本発明において、前記売上情報に、収穫物の単価が含まれていると好適である。
【0021】
本特徴構成によれば、収穫物の単価が売上情報の一部としてユーザ端末に表示されることになる。これにより、圃場における収量と収量に対する収穫物の売上と収穫物の単価との関係を容易に確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】農業管理システムの概要を示す図である。
図2】農業管理システムの制御ブロックを示す図である。
図3】収穫物の評価の制御ブロックを示す図である。
図4】収穫物の組成を示す図である。
図5】収穫物の品質に関する評価結果表示データ及び圃場マップがユーザ端末の表示部に表示された画面の一例を示す図である。
図6】収穫物の組成に関する評価結果表示データ及び圃場マップがユーザ端末の表示部に表示された画面の一例を示す図である。
図7】売上情報表示データ及び圃場マップがユーザ端末の表示部に表示された画面の一例を示す図である。
図8】パラメータの制御ブロックを示す図である。
図9】パラメータの制御に関するメニュー及び圃場マップがユーザ端末の表示部に表示された画面の一例を示す図である。
図10】乾燥機パラメータに関するパラメータ表示データ及び圃場マップがユーザ端末の表示部に表示された画面の一例を示す図である。
図11】色彩選別機パラメータに関するパラメータ表示データ及び圃場マップがユーザ端末の表示部に表示された画面の一例を示す図である。
図12】別実施形態であって、売上情報表示データ及び圃場マップがユーザ端末の表示部に表示された画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明を実施するための形態について、図面に基づいて説明する。
【0024】
〔農業管理システムの概要〕
図1には、農業管理システムの概要を示している。図1に示すように、農業管理システムは、管理サーバー1と、ユーザ端末2と、圃場の稲を刈り取って脱穀するコンバイン3(本発明に係る「収穫機」に相当)と、コンバイン3による収穫物の調整を行う調整機4と、を備えている。コンバイン3は、自脱型コンバインである。コンバイン3は、圃場の稲を刈り取る刈取部3Aと、刈取穀稈を脱穀する脱穀装置(図示省略)と、脱穀後の穀粒を貯留する穀粒タンク3Bと、を備えている。調整機4は、穀物を乾燥させる乾燥機5と、穀物の籾摺りを行う籾摺機6と、穀物を篩選別する選別機7と、穀物を色彩選別する色彩選別機8と、穀物の計量を行う計量機9と、を備えている。コンバイン3、乾燥機5及び色彩選別機8は、管理サーバー1と通信可能に接続されている。コンバイン3の収穫工程、乾燥機5の乾燥工程、籾摺機6の籾摺工程、選別機7の選別工程、色彩選別機8の色彩選別工程及び計量機9の計量工程は、この順で進むことになる。
【0025】
ユーザ端末2は、ユーザが所有する、例えば、パーソナルコンピューターやタブレット端末、スマートフォン等である。本実施形態では、ユーザ端末2として、パーソナルコンピューターを想定している。ユーザ端末2は、管理サーバー1と通信可能に接続されている。ユーザ端末2は、各種の情報を表示可能な表示部2Aと、ユーザによる各種の操作を入力可能な入力部2Bと、を備えている。表示部2Aは、例えば、ディスプレイ等である。入力部2Bは、例えば、キーボードやマウス等である。
【0026】
〔農業管理システムの制御ブロック〕
図2には、農業管理システムの制御ブロックを示している。図2に示すように、コンバイン3は、穀粒タンク3B内の穀物の重量を検出する収量センサ22と、穀粒タンク3B内の穀物の水分値を検出する水分センサ23と、制御装置24と、を備えている。収量センサ22及び水分センサ23は、制御装置24に接続されている。制御装置24は、制御部25と、記憶部26と、を備えている。記憶部26は、各種の情報(例えば、穀粒タンク3B内の穀物の重量や水分値等)を記憶するように構成されている。制御部25は、記憶部26に記憶されている各種の情報(例えば、穀粒タンク3B内の穀物の重量や水分値等)を、管理サーバー1に送信するように構成されている。
【0027】
乾燥機5は、乾燥機本体27と、乾燥機5内の穀物の水分値を検出する水分センサ28と、制御装置29と、を備えている。乾燥機本体27及び水分センサ28は、制御装置29に接続されている。制御装置29は、制御部30と、記憶部31と、を備えている。記憶部31は、各種の情報(例えば、乾燥機5内の穀物の水分値や目標水分値等)を記憶するように構成されている。制御部30は、乾燥機5内の穀物の水分値が目標水分値となるように、乾燥機本体27を制御するように構成されている。制御部30は、記憶部31に記憶されている各種の情報(例えば、乾燥機5内の穀物の水分値や目標水分値等)を管理サーバー1に送信するように構成されている。
【0028】
色彩選別機8は、穀粒に照明を当てる照明装置(図示省略)と、穀粒に反射した光を前側から撮影する前カメラ15と、穀粒に反射した光を後側から撮影する後カメラ16と、穀粒を通過した光を撮影する透過カメラ17と、不良品の穀粒に空気を吹き付けるエジェクタ21と、制御装置32と、を備えている。前カメラ15、後カメラ16、透過カメラ17及びエジェクタ21は、制御装置32に接続されている。制御装置32は、制御部33と、記憶部34と、を備えている。記憶部34は、各種の情報(例えば、前カメラ15、後カメラ16及び透過カメラ17の各撮影結果や反射光基準値、透過光基準値等)を記憶するように構成されている。
【0029】
制御部33は、記憶部34に記憶されている各種の情報(例えば、前カメラ15、後カメラ16及び透過カメラ17の各撮影結果や反射光基準値、透過光基準値等)を管理サーバー1に送信するように構成されている。制御部33は、前カメラ15によって撮影された穀粒の反射光が反射光基準値よりも暗い場合、又は、後カメラ16によって撮影された穀粒の反射光が反射光基準値よりも暗い場合、穀粒が着色米であると判定する。制御部33は、透過カメラ17によって撮影された穀粒の透過光が透過光基準値よりも暗い場合、穀粒が未熟米であると判定する。制御部33は、穀粒が着色米又は未熟米であると判定した場合、不良品の穀粒に空気を吹き付けるべく、エジェクタ21を駆動する。
【0030】
〔管理サーバー〕
図2に示すように、管理サーバー1は、制御部35と、記憶部36と、を備えている。管理サーバー1は、事務所等に設けられたサーバーであってもよいし、クラウド上に設けられたサーバーであってもよい。記憶部36は、各種の情報(圃場マップ等)を記憶するように構成されている。記憶部36に記憶される各種の情報には、ユーザ端末2やコンバイン3(制御装置24)、乾燥機5(制御装置29)、色彩選別機8(制御装置32)から送信された各種の情報も含まれている。制御部35は、調整情報取得部37と、屑米比算出部38と、放置時間算出部39と、収穫物情報取得部40と、収穫物評価部41と、送信部42と、表示データ生成部43と、売上算出部44と、売上情報生成部45と、パラメータ取得部46と、圃場選択受け付け部47と、パラメータ対応付け部48と、パラメータ設定部49と、を備えている。
【0031】
図3に示すように、調整情報取得部37は、調整機4の調整結果に関する情報である調整情報I1を、圃場毎に取得する。本実施形態では、調整情報取得部37は、調整情報I1として、屑米の重量W6、色屑の重量W7、精玄米の重量W8、色彩選別機8のヤケヒット率H、乾燥機5内の穀物の水分値MX、乾燥機5の荷受時間T1、乾燥機5の乾燥開始時間T2を、圃場毎に取得する。調整情報取得部37が取得した調整情報I1(屑米の重量W6、色屑の重量W7、精玄米の重量W8、色彩選別機8のヤケヒット率H、乾燥機5内の穀物の水分値MX、乾燥機5の荷受時間T1、乾燥機5の乾燥開始時間T2)は、記憶部36に記憶されることになる。
【0032】
屑米の重量W6は、選別機7によって除去された穀物(屑米)の重量である。屑米の重量W6は、ユーザがユーザ端末2の入力部2Bによって入力する。調整情報取得部37は、ユーザ端末2から屑米の重量W6を受信するように構成されている。
【0033】
色屑の重量W7は、色彩選別機8によって除去された穀物(色屑)の重量である。色屑の重量W7は、ユーザがユーザ端末2の入力部2Bによって入力する。調整情報取得部37は、ユーザ端末2から色屑の重量W7を受信するように構成されている。
【0034】
ヤケヒット率Hは、色彩選別機8に投入された穀物に占めるヤケ米(着色米)の割合である。調整情報取得部37は、ヤケヒット率Hを色彩選別機8(制御装置32)から受信するように構成されている。
【0035】
調整情報取得部37は、乾燥機5内の穀物の水分値MXを乾燥機5(制御装置29)から受信するように構成されている。荷受時間T1は、乾燥機5が収穫物を荷受した時間である。乾燥開始時間T2は、乾燥機5が収穫物の乾燥を開始した時間である。調整情報取得部37は、荷受時間T1及び乾燥開始時間T2を乾燥機5(制御装置29)から受信するように構成されている。
【0036】
精玄米の重量W8は、計量機9によって計量された穀物(精玄米)の重量である。精玄米の重量W8は、ユーザがユーザ端末2の入力部2Bによって入力する。調整情報取得部37は、ユーザ端末2から精玄米の重量W8を受信するように構成されている。
【0037】
収穫物情報取得部40は、収穫物に関する情報である収穫物情報I2をコンバイン3から圃場毎に取得する。具体的には、収穫物情報取得部40は、収穫物情報I2として、穀粒タンク3B内の穀物の重量WY、穀粒タンク3B内の穀物の水分値MY、圃場における収穫物の収量Y(生籾の重量W1)及び圃場における収穫物の水分値(生籾の水分値M1)を取得する。収穫物情報取得部40は、穀粒タンク3B内の穀物の重量WY、穀粒タンク3B内の穀物の水分値MY、圃場における収穫物の収量Y(生籾の重量W1)及び圃場における収穫物の水分値(生籾の水分値M1)をコンバイン3(制御装置24)から受信するように構成されている。収穫物情報取得部40が取得した収穫物情報I2(穀粒タンク3B内の穀物の重量WY、穀粒タンク3B内の穀物の水分値MY、圃場における収穫物の収量Y(生籾の重量W1)及び圃場における収穫物の水分値(生籾の水分値M1))は、記憶部36に記憶されることになる。
【0038】
屑米比算出部38は、圃場毎に屑米比Rを算出する。屑米比Rは、収穫物の収量に占める屑米の割合である。屑米比算出部38は、屑米比Rを例えば次式によって算出することができる。
R=W6/Y
ここで、R:屑米比、W6:屑米の重量、Y:収穫物の収量
屑米比算出部38が算出した屑米比Rは、記憶部36に記憶されることになる。
【0039】
放置時間算出部39は、圃場毎に収穫物の放置時間T3を算出する。放置時間算出部39は、放置時間T3を例えば次式によって算出することができる。
T3=T2-T1
ここで、T1:荷受時間、T2:乾燥開始時間、T3:放置時間
放置時間算出部39が算出した放置時間T3は、記憶部36に記憶されることになる。
【0040】
収穫物評価部41は、複数種の調整機4の調整情報I1及び収穫物情報I2に基づいて、圃場毎に収穫物を評価する。本実施形態では、収穫物評価部41は、複数種の調整機4の調整情報I1及び収穫物情報I2に基づいて、圃場毎に収穫物の品質を評価し、かつ、圃場毎に収穫物の組成を評価する。収穫物評価部41による収穫物の評価結果Eは、記憶部36に記憶されることになる。
【0041】
収穫物評価部41は、収穫物(生籾)の水分値M1、屑米比R、乾燥機5内の乾燥仕上がり時の穀物の水分値M2、放置時間T3及びヤケヒット率Hに基づいて、圃場毎に収穫物の品質を評価する。
具体的には、収穫物評価部41は、圃場毎に収穫物の品質を以下のように評価する。
(1)収穫物評価部41は、収穫物(生籾)の水分値M1が前年比で増加しているか、屑米比Rが前年比で増加しているかのうち、少なくとも何れか一方に該当する場合、圃場の収穫物が「未熟米」であると評価する。
(2)収穫物評価部41は、乾燥機5内の乾燥仕上がり時の穀物の水分値M2が前年比で低下している場合、圃場の収穫物が「過乾燥」であると評価する。
(3)収穫物評価部41は、放置時間T3が前年比で増加しているか、ヤケヒット率Hが前年比で増加しているかのうち、少なくとも何れか一方に該当する場合、圃場の収穫物が「過放置」であると評価する。
【0042】
ここで、図4に示すように、圃場における収穫物(生籾)の組成は、例えば、水分、籾殻、屑米、色屑、精玄米に区分することができる。水分、籾殻、屑米、色屑及び精玄米を合わせたものを生籾といい、籾殻、屑米、色屑及び精玄米を合わせたものを乾燥籾といい、屑米、色屑及び精玄米を合わせたものを粗玄米ということができる。
【0043】
図3に示すように、収穫物評価部41は、収穫物の組成として、水分、籾殻、屑米、色屑、精玄米の各割合を算出する。
【0044】
収穫物評価部41は、水分の重量W4を、生籾の重量W1及び乾燥籾の重量W2に基づいて算出する。収穫物評価部41は、水分の重量W4を例えば次式によって算出することができる。
W4=W1-W2
ここで、W1:生籾の重量、W2:乾燥籾の重量、W4:水分の重量
【0045】
乾燥籾の重量W2は、乾燥機5内の乾燥仕上がり時の穀物の重量である。収穫物評価部41は、乾燥籾の重量W2を例えば次式によって算出することができる。
W2=(W1-W1×M1/100)/(1-MT/100)
ここで、M1:生籾の水分値、MT:乾燥機5の目標水分値、W1:生籾の重量、W2:乾燥籾の重量
【0046】
収穫物評価部41は、籾殻の重量W5を、生籾の重量W1、水分の重量W4、屑米の重量W6、色屑の重量W7及び精玄米W8の重量に基づいて算出する。収穫物評価部41は、籾殻の重量W5を例えば次式によって算出することができる。
W5=W1-(W4+W6+W7+W8)
ここで、W1:生籾の重量、W4:水分の重量、W5:籾殻の重量、W6:屑米の重量、W7:色屑の重量、W8:精玄米の重量
【0047】
売上算出部44は、圃場における収穫物の収量Yを取得し、収量Y及び調整情報I1に基づいて、圃場における収量Yに対する収穫物の売上Sを算出する。売上算出部44は、収穫物の売上Sを例えば次式によって算出することができる。
S=W8×U
ここで、S:売上、U:収穫物の単価、W8:精玄米の重量W8
精玄米の重量W8は、計量機9の計量結果と同義である。収穫物の単価Uは、記憶部36に記憶されている。売上算出部44が算出した売上Sは、記憶部36に記憶されることになる。
【0048】
売上情報生成部45は、記憶部36から収量Yと売上Sを呼び出して、圃場における収量Yと売上Sとの関係を示す情報である売上情報I3を生成する。売上情報生成部45が生成した売上情報I3は、記憶部36に記憶されることになる。
【0049】
表示データ生成部43は、記憶部36から評価結果Eを呼び出して、評価結果Eをユーザ端末2の表示部2Aに表示させるための評価結果表示データD1を生成する。表示データ生成部43が生成した評価結果表示データD1は、記憶部36に記憶されることになる。表示データ生成部43は、記憶部36から売上情報I3を呼び出して、売上情報I3をユーザ端末2の表示部2Aに表示させるための売上情報表示データD2を生成する。表示データ生成部43が生成した売上情報表示データD2は、記憶部36に記憶されることになる。
【0050】
送信部42は、ユーザ端末2からの要求に応じて、記憶部36から評価結果表示データD1及び圃場マップMAを呼び出して、評価結果表示データD1及び圃場マップMAをユーザ端末2に送信する。送信部42から送信された評価結果表示データD1及び圃場マップMAは、ユーザ端末2の表示部2Aに表示されることになる(図5及び図6参照)。ユーザ端末2からの要求は、ユーザがユーザ端末2の入力部2Bによって行うことになる。
【0051】
送信部42は、ユーザ端末2からの要求に応じて、記憶部36から売上情報表示データD2及び圃場マップMAを呼び出して、売上情報表示データD2及び圃場マップMAをユーザ端末2に送信する。送信部42から送信された売上情報表示データD2及び圃場マップMAは、ユーザ端末2の表示部2Aに表示されることになる(図7参照)。ユーザ端末2からの要求は、ユーザがユーザ端末2の入力部2Bによって行うことになる。
【0052】
図5には、収穫物の品質に関する評価結果表示データD1及び圃場マップMAがユーザ端末2の表示部2Aに表示された画面の一例を示している。図5に示すように、ユーザがユーザ端末2の表示部2Aの圃場マップMA上で圃場F1を選択すると、圃場F1の収穫物の品質が「未登熟」であることが、テキストTE1及びイラストIL1によって、ユーザ端末2の表示部2Aの圃場マップMA上に表示されることになる。すなわち、評価結果表示データD1には、テキストTE1及びイラストIL1が含まれている。テキストTE1及びイラストIL1は、ポップアップによって表示されている。テキストTE1には、「未熟米の可能性があります。」、「収穫物(生籾)水分値:○○%」及び「屑米比:前年比増加」の各テキストが含まれている。イラストIL1は、未登熟の穀粒のイラストである。圃場F1は、「未登熟」に対応する色に着色されて、他の圃場と色分けされている。
【0053】
ユーザがユーザ端末2の表示部2Aの圃場マップMA上で圃場F2を選択すると、圃場F2の収穫物の品質が「過乾燥」であることが、テキストTE2及びイラストIL2によって、ユーザ端末2の表示部2Aの圃場マップMA上に表示されることになる。すなわち、評価結果表示データD1には、テキストTE2及びイラストIL2が含まれている。
テキストTE2及びイラストIL2は、ポップアップによって表示されている。テキストTE2には、「過乾燥の可能性があります。」及び「仕上水分値:前年比低下」の各テキストが含まれている。「仕上水分値」は、乾燥機5内の乾燥仕上がり時の穀物の水分値を意味している。イラストIL2は、過乾燥の穀粒のイラストである。圃場F2は、「過乾燥」に対応する色に着色されて、他の圃場と色分けされている。
【0054】
ユーザがユーザ端末2の表示部2Aの圃場マップMA上で圃場F3を選択すると、圃場F3の収穫物の品質が「過放置」であることが、テキストTE3及びイラストIL3によって、ユーザ端末2の表示部2Aの圃場マップMA上に表示されることになる。すなわち、評価結果表示データD1には、テキストTE3及びイラストIL3が含まれている。テキストTE3及びイラストIL3は、ポップアップによって表示されている。テキストTE3には、「過放置の可能性があります。」、「放置時間:前年比増加」及び「ヤケヒット率:前年比増加」の各テキストが含まれている。イラストIL3は、過放置の穀粒のイラストである。圃場F3は、「過放置」に対応する色に着色されて、他の圃場と色分けされている。
【0055】
図6には、収穫物の組成に関する評価結果表示データD1及び圃場マップMAがユーザ端末2の表示部2Aに表示された画面の一例を示している。図6に示すように、ユーザがユーザ端末2の表示部2Aの圃場マップMA上で圃場F4を選択すると、圃場F4の収穫物の組成がグラフGR1によって、ユーザ端末2の表示部2Aの圃場マップMA上に表示されることになる。すなわち、評価結果表示データD1には、グラフGR1が含まれている。グラフGR1は、ポップアップによって表示されている。
【0056】
図6に示す例では、グラフGR1は、棒グラフである。グラフGR1の横軸は、収穫物の組成(水分、籾殻、屑米、色屑、精玄米)を示している。グラフGR1の縦軸は、収穫物の組成の割合を示している。グラフGR1には、二年分(今年と去年)の収穫物の組成が表示されている。すなわち、各年の収穫物の組成に関する評価結果表示データD1が複数年分(本実施形態では、二年分)、ユーザ端末2の表示部2Aに表示されている。
【0057】
図7には、売上情報表示データD2及び圃場マップMAがユーザ端末2の表示部2Aに表示された画面の一例を示している。図7に示すように、ユーザがユーザ端末2の表示部2Aの圃場マップMA上で圃場F4を選択すると、圃場F4における収量Yと売上Sとの関係がグラフGR2によって、ユーザ端末2の表示部2Aの圃場マップMA上に表示されることになる。すなわち、売上情報表示データD2には、グラフGR2が含まれている。グラフGR2は、ポップアップによって表示されている。
【0058】
図7に示す例では、グラフGR2は、散布図である。グラフGR2の横軸は、収量Yを示している。グラフGR2の縦軸は、売上Sを示している。グラフGR2には、二年分(今年と去年)の収量Yと売上Sとの関係が表示されている。すなわち、各年の売上情報表示データD2が複数年分(本実施形態では、二年分)、ユーザ端末2の表示部2Aに表示されている。
【0059】
図8に示すように、パラメータ取得部46は、調整機4のパラメータである調整機パラメータPを、調整機4が調整を行う収穫物が収穫された圃場に対応付けて取得する。本実施形態では、パラメータ取得部46は、乾燥機5(制御装置29)から乾燥機5のパラメータである乾燥機パラメータP1を、乾燥機5が乾燥させる穀物が収穫された圃場に対応付けて取得し、かつ、色彩選別機8(制御装置32)から色彩選別機8のパラメータである色彩選別機パラメータP2を、色彩選別機8が色彩選別する穀物が収穫された圃場に対応付けて取得する。すなわち、パラメータ取得部46は、複数種(本実施形態では、二種)の調整機パラメータP(乾燥機パラメータP1及び色彩選別機パラメータP2)を取得可能である。パラメータ取得部46が取得した、乾燥機パラメータP1及び色彩選別機パラメータP2は、記憶部36に記憶されることになる。
【0060】
乾燥機パラメータP1は、乾燥機5の各種の設定を行うためのパラメータである。例えば、乾燥機パラメータP1には、穀物を乾燥する目標の水分値である目標水分値が含まれている。
【0061】
色彩選別機パラメータP2は、色彩選別機8の各種の設定を行うためのパラメータである。例えば、色彩選別機パラメータP2には、色彩選別の感度調整を行うためのパラメータ(例えば、反射光基準値や透過光基準値等の感度調整パラメータ)が含まれている。
【0062】
圃場選択受け付け部47は、ユーザ端末2による圃場の選択を受け付ける。ユーザ端末2による圃場の選択は、ユーザがユーザ端末2の入力部2Bによってユーザ端末2の表示部2Aの圃場マップMA上で行うことになる。ユーザがユーザ端末2の入力部2Bによって、ユーザ端末2の表示部2Aの圃場マップMA上で圃場を選択すると、圃場選択受け付け部47がユーザ端末2による圃場の選択を受け付けることになる。本実施形態では、圃場選択受け付け部47は、ユーザ端末2による第一の圃場F1及び第二の圃場F5の選択を受け付ける。
【0063】
パラメータ対応付け部48は、ユーザ端末2からの要求に応じて、圃場選択受け付け部47が受け付けた第一の圃場F1に対応する調整機パラメータPを、圃場選択受け付け部47が受け付けた第二の圃場F5に対応付ける。ここで、記憶部36には、第一の圃場F1に対応する調整機パラメータPとして、乾燥機パラメータP1及び色彩選別機パラメータP2が記憶されている。この場合、パラメータ対応付け部48は、ユーザ端末2からの要求に応じて、乾燥機パラメータP1及び色彩選別機パラメータP2を、第二の圃場F5に対応付ける。ユーザ端末2からの要求は、ユーザがユーザ端末2の入力部2Bによって行うことになる。
【0064】
パラメータ設定部49は、ユーザ端末2からの要求に応じて、記憶部36から第二の圃場F5に対応する調整機パラメータPを呼び出して、第二の圃場F5に対応する調整機パラメータPを、第二の圃場F5で収穫された収穫物の調整を行う調整機4に設定する。本実施形態では、パラメータ設定部49は、ユーザ端末2からの要求に応じて、記憶部36から第二の圃場F5に対応する乾燥機パラメータP1及び色彩選別機パラメータP2を呼び出して、第二の圃場F5に対応する乾燥機パラメータP1及び色彩選別機パラメータP2を、第二の圃場F5で収穫された収穫物の調整を行う乾燥機5及び色彩選別機8に設定する。ユーザ端末2からの要求は、ユーザがユーザ端末2の入力部2Bによって行うことになる。
【0065】
表示データ生成部43は、記憶部36から調整機パラメータPを呼び出して、調整機パラメータPをユーザ端末2の表示部2Aに表示させるためのパラメータ表示データD3を生成する。本実施形態では、表示データ生成部43は、記憶部36から乾燥機パラメータP1及び色彩選別機パラメータP2を呼び出して、乾燥機パラメータP1及び色彩選別機パラメータP2をユーザ端末2の表示部2Aに表示させるためのパラメータ表示データD3を生成する。表示データ生成部43が生成したパラメータ表示データD3は、記憶部36に記憶されることになる。
【0066】
送信部42は、ユーザ端末2からの要求に応じて、記憶部36からパラメータ表示データD3及び圃場マップMAを呼び出して、パラメータ表示データD3及び圃場マップMAをユーザ端末2に送信する。送信部42から送信されたパラメータ表示データD3及び圃場マップMAは、ユーザ端末2の表示部2Aに表示されることになる(図10及び図11参照)。ユーザ端末2からの要求は、ユーザがユーザ端末2の入力部2Bによって行うことになる。
【0067】
図9には、パラメータの制御に関するメニューME1、ME2及び圃場マップMAがユーザ端末2の表示部2Aに表示された画面の一例を示している。図10には、乾燥機パラメータP1に関するパラメータ表示データD3及び圃場マップMAがユーザ端末2の表示部2Aに表示された画面の一例を示している。図11には、色彩選別機パラメータP2に関するパラメータ表示データD3及び圃場マップMAがユーザ端末2の表示部2Aに表示された画面の一例を示している。
【0068】
図9に示すように、ユーザがユーザ端末2の表示部2Aの圃場マップMA上で第一の圃場F1を選択すると、メニューME1がユーザ端末2の表示部2Aの圃場マップMA上に表示されることになる。メニューME1には、「乾燥機パラメータ」の「確認」ボタン、「乾燥機パラメータ」の「コピー」ボタン、「色彩選別機パラメータ」の「確認」ボタン及び「色彩選別機パラメータ」の「コピー」ボタンが含まれている。
【0069】
ユーザが「乾燥機パラメータ」の「確認」ボタンを押すと、乾燥機パラメータP1に関するパラメータ表示データD3がユーザ端末2の表示部2Aに表示されることになる(図10参照)。ユーザが「色彩選別機パラメータ」の「確認」ボタンを押すと、色彩選別機パラメータP2に関するパラメータ表示データD3がユーザ端末2の表示部2Aに表示されることになる(図11参照)。
【0070】
図9に示すように、ユーザが「乾燥機パラメータ」の「コピー」ボタンを押すと、第一の圃場F1に対応する乾燥機パラメータP1がコピーされることになる。ユーザが「色彩選別機パラメータ」の「コピー」ボタンを押すと、第一の圃場F1に対応する色彩選別機パラメータP2がコピーされることになる。
【0071】
第一の圃場F1に対応する乾燥機パラメータP1(又は第一の圃場F1に対応する色彩選別機パラメータP2)がコピーされた状態で、ユーザがユーザ端末2の表示部2Aの圃場マップMA上で第二の圃場F5を選択すると、メニューME2がユーザ端末2の表示部2Aの圃場マップMA上に表示されることになる。メニューME2には、「この圃場に反映」ボタンが含まれている。ユーザが「この圃場に反映」ボタンを押すと、第一の圃場F1に対応する乾燥機パラメータP1(又は色彩選別機パラメータP2)が、第二の圃場F5に対応付けられることになる。
【0072】
〔別実施形態〕
(1)上記実施形態では、コンバイン3、乾燥機5及び色彩選別機8が管理サーバー1と通信可能に接続されている。しかし、コンバイン3、乾燥機5及び色彩選別機8に加えて、籾摺機6、選別機7及び計量機9も、管理サーバー1と通信可能に接続されていてもよい。
【0073】
(2)上記実施形態では、本発明に係る「収穫機」は、自脱型コンバインである。しかし、本発明に係る「収穫機」は、全稈投入型コンバインであってもよい。
【0074】
(3)上記実施形態では、農業管理システムに、コンバイン3が含まれている。しかし、農業管理システムに、コンバインが含まれていなくてもよい。
【0075】
(4)上記実施形態では、調整情報取得部37は、調整情報I1を圃場毎に取得する。しかし、調整情報取得部37は、調整情報I1を収穫物の任意の単位毎に取得するものであれば、調整情報I1を圃場毎に取得するものに限定されるものではない。例えば、調整情報取得部37は、調整情報I1をコンテナ毎に取得してもよい。
【0076】
(5)上記実施形態では、収穫物情報取得部40は、収穫物情報I2を圃場毎に取得する。しかし、収穫物情報取得部40は、収穫物情報I2を収穫物の任意の単位毎に取得するものであれば、収穫物情報I2を圃場毎に取得するものに限定されるものではない。例えば、収穫物情報取得部40は、収穫物情報I2をコンテナ毎に取得してもよい。
【0077】
(6)上記実施形態では、収穫物評価部41は、圃場毎に収穫物を評価する。しかし、収穫物評価部41は、収穫物の任意の単位毎に収穫物を評価するものであれば、圃場毎に収穫物を評価するものに限定されるものではない。例えば、収穫物評価部41は、コンテナ毎に収穫物を評価してもよい。
【0078】
(7)上記実施形態では、収穫物評価部41は、収穫物の品質及び組成を評価する。しかし、収穫物評価部41は、収穫物の品質及び組成のうちの何れかを評価してもよい。
【0079】
(8)上記実施形態では、収穫物評価部41は、収穫物の組成として、水分、籾殻、屑米、色屑、精玄米の各割合を算出する。しかし、収穫物評価部41が算出する収穫物の組成は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、収穫物評価部41が算出する収穫物の組成に、中米が含まれていてもよい。
【0080】
(9)上記実施形態では、グラフGR1は、棒グラフである。しかし、グラフGR1は、棒グラフに限定されるものではない。例えば、グラフGR1は、円グラフや表であってもよい。
【0081】
(10)上記実施形態では、グラフGR2は、散布図である。しかし、グラフGR2は、散布図に限定されるものではない。例えば、グラフGR2は、表であってもよい。
【0082】
(11)上記実施形態では、評価結果表示データD1に、テキストTE1、TE2、TE3、イラストIL1、IL2、IL3及びグラフGR1が含まれている。しかし、評価結果表示データD1は、テキスト、イラスト、グラフ及び表のうち少なくとも何れかを含むものであれば、テキストTE1、TE2、TE3、イラストIL1、IL2、IL3及びグラフGR1を含むものに限定されるものではない。
【0083】
(12)上記実施形態では、グラフGR1に、二年分の収穫物の組成が表示されている。すなわち、送信部42は、各年の収穫物の組成に関する評価結果表示データD1を二年分、ユーザ端末2の表示部2Aに送信する。しかし、送信部42は、各年の収穫物の組成に関する評価結果表示データD1を三年以上分又は一年分、ユーザ端末2の表示部2Aに送信してもよい。
【0084】
(13)上記実施形態では、グラフGR2に、二年分の収量Yと売上Sとの関係が表示されている。すなわち、送信部42は、各年の売上情報表示データD2を二年分、ユーザ端末2の表示部2Aに送信する。しかし、送信部42は、各年の売上情報表示データD2を三年以上分又は一年分、ユーザ端末2の表示部2Aに送信してもよい。
【0085】
(14)上記実施形態では、売上情報I3は、圃場における収量Yと売上Sとの関係を示す情報である。しかし、売上情報I3は、圃場における収量Yと収穫物の単価Uとの関係を示す情報であってもよい。すなわち、売上情報I3に、収穫物の単価Uが含まれていてもよい。
【0086】
この場合、図12に示すように、グラフGR3がユーザ端末2の表示部2Aの圃場マップMA上に表示されてもよい。すなわち、売上情報表示データD2に、グラフGR3が含まれていてもよい。グラフGR3の横軸は、収量Yを示している。グラフGR3の縦軸は、収穫物の単価Uを示している。グラフGR3には、二年分(今年と去年)の収量Yと収穫物の単価Uとの関係が表示されている。グラフGR3中の今年及び去年の各円の大きさは、売上の大きさを表している。
【0087】
(15)上記実施形態では、管理サーバー1(制御部35)は、圃場選択受け付け部47、パラメータ対応付け部48及びパラメータ設定部49を備えている。しかし、制御部35は、圃場選択受け付け部47、パラメータ対応付け部48及びパラメータ設定部49備えていなくてもよい。
【0088】
(16)上記実施形態では、乾燥機パラメータP1に、目標水分値が含まれている。しかし、乾燥機パラメータP1に、目標水分値に代えて又は目標水分値と共に、他のパラメータが含まれていてもよい。
【0089】
(17)上記実施形態では、色彩選別機パラメータP2に、色彩選別の感度調整パラメータが含まれている。しかし、色彩選別機パラメータP2に、感度調整パラメータに代えて又は感度調整パラメータと共に、他のパラメータが含まれていてもよい。
【0090】
(18)上記実施形態では、パラメータ取得部46は、乾燥機パラメータP1及び色彩選別機パラメータP2を取得する。しかし、パラメータ取得部46は、乾燥機パラメータP1、色彩選別機パラメータP2、籾摺機6のパラメータ、選別機7のパラメータ及び計量機9のパラメータのうち、少なくも二つ以上を取得するものであれば、乾燥機パラメータP1及び色彩選別機パラメータP2を取得するものに限定されるものではない。例えば、パラメータ取得部46は、乾燥機パラメータP1及び色彩選別機パラメータP2に加えて、籾摺機6のパラメータ、選別機7のパラメータ及び計量機9のパラメータを取得してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0091】
本発明は、農業管理システムに利用可能である。
【符号の説明】
【0092】
1 管理サーバー
2 ユーザ端末
3 コンバイン(収穫機)
4 調整機
36 記憶部
37 調整情報取得部
40 収穫物情報取得部
41 収穫物評価部
42 送信部
43 表示データ生成部
44 売上算出部
45 売上情報生成部
D1 評価結果表示データ
E 評価結果
I1 調整情報
I2 収穫物情報
I3 売上情報
S 売上
U 単価
Y 収量
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12