(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024040862
(43)【公開日】2024-03-26
(54)【発明の名称】金網構造体及びその組立方法
(51)【国際特許分類】
A01M 23/16 20060101AFI20240318BHJP
【FI】
A01M23/16
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022145492
(22)【出願日】2022-09-13
(71)【出願人】
【識別番号】511227990
【氏名又は名称】竹森鐵工株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100125645
【弁理士】
【氏名又は名称】是枝 洋介
(74)【代理人】
【識別番号】100145609
【弁理士】
【氏名又は名称】楠屋 宏行
(74)【代理人】
【識別番号】100149490
【弁理士】
【氏名又は名称】羽柴 拓司
(72)【発明者】
【氏名】竹森 寛
【テーマコード(参考)】
2B121
【Fターム(参考)】
2B121AA01
2B121BA11
2B121BA12
2B121BA42
2B121FA03
(57)【要約】
【課題】容易に組み立て可能な金網構造体及びその組立方法を提供する。
【解決手段】
交差して配置された複数の線材を接合してなる金網パネルを複数連結させて金網構造体を組み立てる組立方法において、金網パネルである天面パネル11及び底面パネル12の線材と、金網パネルである側面パネル10,10の線材とにステンレスワイヤー13を巻き付けることにより、天面パネル11及び底面パネル12と、側面パネル10,10とを連結する。このとき、天面パネル11及び底面パネル12と側面パネル10,10とは重ね合わされて配置され、その重ね合わされている領域においてステンレスワイヤー13が巻き付けられる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
交差して配置された複数の線材を接合してなる金網パネルを複数連結させて金網構造体を組み立てる組立方法において、
一の金網パネルの線材と、他の金網パネルの線材とにステンレスワイヤーを巻き付けることにより、当該一の金網パネルと当該他の金網パネルとを連結する、
金網構造体の組立方法。
【請求項2】
前記一の金網パネルと前記他の金網パネルとを一部重ね合わせて配置し、
重ね合わされている領域における前記一の金網パネルの線材と、当該領域における前記他の金網パネルの線材とにステンレスワイヤーを巻き付ける、
請求項1に記載の金網構造体の組立方法。
【請求項3】
前記重ね合わされている領域における前記一の金網パネルの端縁に位置する線材と、当該領域における前記他の金網パネルの線材とにステンレスワイヤーを巻き付ける、
請求項2に記載の金網構造体の組立方法。
【請求項4】
前記一の金網パネルの端部が屈曲されており、
前記一の金網パネルの前記端部と前記他の金網パネルとを重ね合わせて配置する、
請求項2又は3に記載の金網構造体の組立方法。
【請求項5】
前記金網構造体は箱状であり、天面に設けられる前記一の金網パネルである天面パネルと、両側面にそれぞれ設けられる前記他の金網パネルである側面パネルとを有しており、
前記天面パネルの両側部側の端部がそれぞれ屈曲されており、当該端部と前記側面パネルとをそれぞれ重ね合わせて配置する、
請求項4に記載の金網構造体の組立方法。
【請求項6】
前記金網構造体は、底面に設けられる前記一の金網パネルである底面パネルをさらに有しており、
前記底面パネルの両側部側の端部がそれぞれ屈曲されており、当該端部と前記側面パネルとをそれぞれ重ね合わせて配置する、
請求項5に記載の金網構造体の組立方法。
【請求項7】
交差して配置された複数の線材を溶接してなる金網パネルを複数連結させて組み立てられる金網構造体において、
一の金網パネル及び他の金網パネルを備え、
前記一の金網パネル及び前記他の金網パネルは、前記一の金網パネルの線材と前記他の金網パネルの線材とにステンレスワイヤーが巻き付けられることにより連結されている、
金網構造体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、金網で構成される金網構造体及びその組立方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、複数枚の金網枠を螺旋コイルによって連結することにより、相互に折り畳み、展開可能とした運搬可能な野生動物防護棚形成用の金網構造体が開示されている。この金網構造体の場合、螺旋コイルを軸として2枚の金網枠を畳み込むことができるため、コンパクトな状態にして搬送することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の従来の金網構造体の場合、2枚の金網枠が螺旋コイルによって予め連結されている。そのため、搬送時及び組立時においてこれらの金網枠を別々に取り扱うことができず、作業性が良くないなどの問題がある。
【0005】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、簡易な構成で上記の課題を解決することができる金網構造体及びその組立方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、本発明の一の態様の金網構造体の組立方法は、交差して配置された複数の線材を接合してなる金網パネルを複数連結させて金網構造体を組み立てる組立方法において、一の金網パネルの線材と、他の金網パネルの線材とにステンレスワイヤーを巻き付けることにより、当該一の金網パネルと当該他の金網パネルとを連結する。
【0007】
前記態様において、前記一の金網パネルと前記他の金網パネルとを一部重ね合わせて配置し、重ね合わされている領域における前記一の金網パネルの線材と、当該領域における前記他の金網パネルの線材とにステンレスワイヤーを巻き付けるようにしてもよい。
【0008】
また、前記態様において、前記重ね合わされている領域における前記一の金網パネルの端縁に位置する線材と、当該領域における前記他の金網パネルの線材とにステンレスワイヤーを巻き付けるようにしてもよい。
【0009】
また、前記態様において、前記一の金網パネルの端部が屈曲されており、前記一の金網パネルの前記端部と前記他の金網パネルとを重ね合わせて配置するようにしてもよい。
【0010】
また、前記態様において、前記金網構造体は箱状であり、天面に設けられる前記一の金網パネルである天面パネルと、両側面にそれぞれ設けられる前記他の金網パネルである側面パネルとを有しており、前記天面パネルの両側部側の端部がそれぞれ屈曲されており、当該端部と前記側面パネルとをそれぞれ重ね合わせて配置するようにしてもよい。
【0011】
また、前記態様において、前記金網構造体は、底面に設けられる前記一の金網パネルである底面パネルをさらに有しており、前記底面パネルの両側部側の端部がそれぞれ屈曲されており、当該端部と前記側面パネルとをそれぞれ重ね合わせて配置するようにしてもよい。
【0012】
本発明の一の態様の金網構造体は、交差して配置された複数の線材を溶接してなる金網パネルを複数連結させて組み立てられる金網構造体において、一の金網パネル及び他の金網パネルを備え、前記一の金網パネル及び前記他の金網パネルは、前記一の金網パネルの線材と前記他の金網パネルの線材とにステンレスワイヤーが巻き付けられることにより連結されている。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、金網構造体を容易に組み立てることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図3】屈曲前の天面パネル及び底面パネルの構成を示す正面図。
【
図10】天面パネルと側面パネルとの連結状態を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下に示す各実施の形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置及び方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は下記のものに限定されるわけではない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された技術的範囲内において種々の変更を加えることができる。
【0016】
本実施の形態では、金網パネルを用いて組み立てる金網構造体として、イノシシ、シカ及びサル等の害獣を捕獲するための箱罠を例として取り上げる。
【0017】
(金網構造体の構成)
図1は、本実施の形態に係る金網構造体(箱罠)1の構成を示す斜視図である。
図1に示すように、箱罠1は、2枚の側面パネル10,10、天面パネル11、底面パネル12及び背面パネル30、並びに正面に設けられる扉ユニット20を備えている。後述するように、各パネルは溶接金網で構成される金網パネルである。
【0018】
側面パネル10,10、天面パネル11、底面パネル12及び背面パネル30が連結されることにより、箱状の箱罠本体2が形成される。各金網パネルの連結は、ステンレスワイヤー13を用いて行われる。その詳細については後述する。
【0019】
箱罠本体2において、正面側は開口部となっており、その開口部に扉ユニット20が配設される。この扉ユニット20を介して、イノシシ等の害獣が箱罠本体2内へ侵入する。
【0020】
図2は、側面パネル10の構成を示す正面図である。
図2に示すように、側面パネル10は、直径3mmの鉄線が等間隔になるよう縦横に直角に配設され、それらの鉄線の各交点が溶接された溶接金網10aで構成される。なお、鉄線の直径はこれに限定されるわけではなく、より大きくても、より小さくてもよい。
【0021】
図3は、天面パネル11及び底面パネル12の構成を示す正面図である。後述するように、天面パネル11及び底面パネル12は所定の位置で屈曲される。
図3には、その屈曲前の天面パネル11及び底面パネル12の構成が示されている。なお、天面パネル11及び底面パネル12の構成は同様であるため、以下では天面パネル11のみについて説明することとし、底面パネル12については対応する符号を付与して説明を省略する。
【0022】
図3に示すように、天面パネル11は、直径3mmの鉄線が縦横に直角に配設され、それらの鉄線の各交点が溶接された溶接金網11aで構成される。ここで、各鉄線は基本的に等間隔で縦横に配設されているが、
図3における符号Aで示す2箇所のみ長手方向に伸びる縦の鉄線が配設されていない。この符号Aは、溶接金網11aを屈曲させるときの屈曲位置を示している。この屈曲位置で正面側又は背面側に屈曲されることにより、溶接金網11aの短手方向の両端部が屈曲されることになる。なお、本実施の形態の場合、短手方向の両端から中央に向かってそれぞれ3本目と4本目との間に屈曲位置が存在しているが、屈曲位置はこれに限定されるわけではない。
【0023】
上述したとおり、天面パネル11を構成する溶接金網11aは、短手方向2箇所に設けられた屈曲位置Aにて屈曲される。本実施の形態の場合、溶接金網11aは、2箇所の屈曲位置Aのそれぞれにて背面側に直角に屈曲される。
図4は、このように溶接金網11aが屈曲された後の天面パネル11の構成を示す平面図である。上記のとおり屈曲されることにより、溶接金網11aは、
図4に示すように平面視コの字状に形成される。
【0024】
後に
図9を参照しながら詳述するように、天面パネル11及び底面パネル12の屈曲部分と側面パネル10,10とが重ね合わせられた上で、天面パネル11の溶接金網11aの鉄線のうち、屈曲された端部の領域に位置する鉄線と、側面パネル10,10の鉄線とに、ステンレスワイヤー13が巻き付けられる。これにより、天面パネル11と側面パネル10,10とが連結される。同様にして、底面パネル12の溶接金網12aの鉄線のうち、屈曲された端部の領域に位置する鉄線と、側面パネル10,10の鉄線とに、ステンレスワイヤー13が巻き付けられる。これにより、底面パネル12と側面パネル10,10とが連結される。
【0025】
本実施の形態の場合、ステンレスワイヤー13は直径1.5mm程度である。ただし、これに限定されないことは勿論であり、その直径はより大きくても小さくても構わない。なお、ステンレスワイヤー13の直径が比較的大きい場合はより強固に連結できるという利点があり、比較的小さい場合は取り扱いが容易になるため作業性が良くなるという利点がある。
【0026】
図5及び
図6はそれぞれ、扉ユニット20の構成を示す正面図及び側面図である。扉ユニット20は、上下方向にスライド移動するスライド扉21と、スライド扉21のスライド移動を案内するためのガイド枠22と、ガイド枠22の前側に設けられる柵部23とを備えている。
【0027】
ガイド枠22は、上下方向に延設された2本の支柱22a,22aと、支柱22a,22aの中途部分を連結する中間連結梁22bと、同じく上端部分を連結する上端連結梁22cと、同じく下端部分を連結する下端連結梁22dとで構成されている。なお、中間連結梁22bの左右方向の中央部上側には、スライド扉21のスライド移動を停止するための扉停止装置40が設けられている。
【0028】
扉停止装置40は、スライド扉21の溶接金網21aにおいて左右方向に伸びる複数の鉄線のうちの一方の鉄線の下側に当接することにより、スライド扉21を開状態に保持する。この状態において害獣が箱罠本体2内に侵入した場合、扉停止装置40は、上記鉄線との当接を解除することにより、スライド扉21を閉状態とし、害獣を捕獲する。扉停止装置40の構成及び動作は公知のものと同様であるため、詳細については説明を省略する。
【0029】
柵部23は、2本の縦アングル及びそれらの上下両端を連結する2本の横アングルで構成されている。この柵部23とガイド枠22とは、スライド扉21の厚みよりも少し長い距離を隔てて、6つのブラケット211~211により連結されている。スライド扉21は、これらのガイド枠22と柵部23との間に設けられた間隙に配され、ガイド枠22及び柵部23に沿って上下方向にスライド移動する。
【0030】
図7は、スライド扉21の構成を示す正面図である。スライド扉21は、直径3mmの鉄線が等間隔になるよう縦横に直角に配されて鉄線の各交点が溶接された溶接金網21aと、溶接金網21aを補強する直径10mmの鉄筋線21bとを有する。鉄筋線21bは、溶接金網21aの四辺を取り囲むようにして、溶接金網21aに溶接される。
【0031】
なお、
図6に示すように、各支柱22a,22aの後部には上下方向に延びる連結鉄筋線212が溶接されている。この各扉ユニット20の連結鉄筋線212と側面パネル10,10の溶接金網10aの鉄線とに、上述した場合と同様にステンレスワイヤー13が巻き付けられる(図示は省略)。これにより、扉ユニット20が、側面パネル10,10に連結される。
【0032】
図8は、背面パネル30の構成を示す正面図である。
図8に示すように、背面パネル30は、直径3mmの鉄線が等間隔になるよう縦横に直角に配設され、それらの鉄線の各交点が溶接された溶接金網30aで構成される。なお、鉄線の直径はこれに限定されるわけではなく、より大きくてもより小さくてもよい。
【0033】
背面パネル30の溶接金網30aの各辺の端縁に位置する鉄線と、側面パネル10,10、天面パネル11、及び底面パネル12の背面側の短辺側の端縁に位置する鉄線とに、上述した場合と同様にステンレスワイヤー13が巻き付けられる(図示は省略)。これにより、背面パネル30が、側面パネル10,10、天面パネル11、及び底面パネル12に連結される。
【0034】
(金網構造体の組立方法)
次に、金網構造体である箱罠1の組立方法について説明する。
箱罠1を設置する設置者は、ステンレスワイヤー13を用いて天面パネル11と側面パネル10,10とを連結し、さらに底面パネル12と側面パネル10,10とを連結する。この連結について、
図9及び
図10を参照しながら詳述する。
【0035】
図9は箱罠本体2の構成を示す正面図であり、
図10は天面パネル11と側面パネル10との連結状態を示す図である。設置者はまず、天面パネル11及び底面パネル12における屈曲された両端の領域と、側面パネル10,10の短手方向両端の領域とをそれぞれ重ね合わせる。
図9は、このように各金網パネルの各領域が重ね合わせられた状態を示している。
【0036】
次に、設置者は、
図9中の符号Bで示される領域において、天面パネル11及び底面パネル12と側面パネル10,10とにステンレスワイヤー13を巻き付けることによって、各金網パネルを連結する。
図10を併せて詳細を説明すると、天面パネル11の溶接金網11aの端縁に位置する線材111と、側面パネル10,10の溶接金網10aの線材とに、ステンレスワイヤー13が巻き付けられる。同様にして、底面パネル12の溶接金網12aの端縁に位置する線材121と、側面パネル10,10の溶接金網10aの線材とに、ステンレスワイヤー13が巻き付けられる。
【0037】
また、設置者は、扉ユニット20の連結鉄筋線212と側面パネル10,10の溶接金網10aの鉄線とにステンレスワイヤー13を巻き付ける。これにより、扉ユニット20と側面パネル10,10とが連結される。さらに、設置者は、背面パネル30の溶接金網30aの各辺の端縁に位置する鉄線と側面パネル10,10、天面パネル11、及び底面パネル12の背面側の短辺側の端縁に位置する鉄線とにステンレスワイヤー13を巻き付ける。これにより、背面パネル30と、側面パネル10,10、天面パネル11、及び底面パネル12とが連結される。
【0038】
なお、ステンレスワイヤー13の固定の態様は種々のものを採用可能である。例えば、ステンレスワイヤー13の端部がステンレスワイヤー13のその他の部位または連結される金網パネルの鉄線などに結ばれることによって、ステンレスワイヤー13の固定が行われてもよい。
【0039】
上述したようにして各金網パネル及び扉ユニット20が相互に連結されることにより、箱罠1の組み立てが完了する。なお、箱罠1を撤去する場合は、ステンレスワイヤー13をほどくことによって各金網パネル及び扉ユニット20の連結を解除する。これにより、各金網パネル及び扉ユニット20を容易に分離することができる。
【0040】
ステンレスワイヤー13は、従来の金網構造体における螺旋コイルと比べて格段に軽量であり、しかも容易に変形可能である。そのため、各金網パネルの連結は従来と比べて容易であるので、箱罠1の設置現場で実施することができる。これにより、各金網パネルを予め連結する必要がなくなり、各金網パネルを別々に取り扱うことができるようになるため、組立時の作業性を向上させることができる。また、運搬作業が容易になるという利点もある。
【0041】
また、本実施の形態の場合、天面パネル11の溶接金網11aの端部が屈曲されており、その端部と側面パネル10,10とが重ね合わせられた上でステンレスワイヤー13が巻き付けられる。これにより、細径のステンレスワイヤー13であっても、各金網パネルを十分な強度で連結することが可能になる。
【0042】
(その他の実施の形態)
上記の実施の形態では、天面パネル11及び底面パネル12と側面パネル10,10とが一部重ね合わせられて配置され、その重ね合わせられた領域における天面パネル11及び底面パネル12の鉄線と側面パネル10,10の鉄線とにステンレスワイヤー13が巻き付けられるが、このように連結される金網パネル同士が重ね合わせて配置されなくてもよく、例えば、各金網パネルの端縁に位置する鉄線にステンレスワイヤー13が巻き付けられるようにしてもよい。
【0043】
また、上記の実施の形態では、天面パネル11及び底面パネル12の両方の端部が屈曲しているが、天面パネル11及び底面パネル12の何れか一方のみの端部が屈曲していてもよい。また、両端部ではなく、何れか一方の片端部のみが屈曲していてもよい。さらに、側面パネル10,10の両端部又は片端部が屈曲していても構わない。その他、何れの金網パネルにおいても屈曲部が設けられていなくてもよい。
【0044】
また、上記の実施の形態では、天面パネル11の溶接金網11a及び底面パネル12の溶接金網12aの端縁に位置する鉄線にステンレスワイヤー13が巻き付けられているが、これに限定されるわけではなく、側面パネル10,10と重ね合わせられている領域における端縁以外に位置する鉄線にステンレスワイヤー13が巻き付けられていてもよい。ただし、上記の実施の形態と同様に端縁に位置する鉄線にステンレスワイヤー13が巻き付けられる場合、天面パネル11及び底面パネル12を側面パネル10,10に対してより安定して連結できるという利点がある。
【0045】
なお、上記の実施の形態におけるステンレスワイヤーによる各金網パネルの連結は、種々の金網構造体に応用可能である。例えば、砕石等を詰めて用いられる金網籠である蛇籠などを本組立方法で組み立ててもよい。蛇籠の場合、円筒状などのように箱状以外の形状のものもあるが、その場合でも各金網パネルを連結するときに上記実施の形態の場合と同様にステンレスワイヤーを用いることができる。
【符号の説明】
【0046】
1 箱罠(金網構造体)
2 箱罠本体
10 側面パネル
11 天面パネル
12 底面パネル
10a,11a,12a 溶接金網
13 ステンレスワイヤー
20 扉ユニット
21 スライド扉
21a 溶接金網
22 ガイド枠
22a 支柱
22b 中間連結梁
22c 上端連結梁
22d 下端連結梁
23 柵部
30 背面パネル
30a 溶接金網
40 扉停止装置