(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024040868
(43)【公開日】2024-03-26
(54)【発明の名称】虚言検出支援装置、虚言時挙動データベース製造装置、虚言検出支援方法、虚言時挙動データベース製造方法、プログラム、及び記録媒体
(51)【国際特許分類】
G10L 17/26 20130101AFI20240318BHJP
G06T 7/20 20170101ALI20240318BHJP
G06V 40/20 20220101ALI20240318BHJP
G06F 16/908 20190101ALI20240318BHJP
【FI】
G10L17/26
G06T7/20 300Z
G06V40/20
G06F16/908
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022145499
(22)【出願日】2022-09-13
(71)【出願人】
【識別番号】000232092
【氏名又は名称】NECソリューションイノベータ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100115255
【弁理士】
【氏名又は名称】辻丸 光一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100201732
【弁理士】
【氏名又は名称】松縄 正登
(74)【代理人】
【識別番号】100154081
【弁理士】
【氏名又は名称】伊佐治 創
(74)【代理人】
【識別番号】100227019
【弁理士】
【氏名又は名称】安 修央
(72)【発明者】
【氏名】山上 辰典
(72)【発明者】
【氏名】中村 淳
(72)【発明者】
【氏名】石田 州裕
(72)【発明者】
【氏名】片山 紘希
(72)【発明者】
【氏名】山地 智
(72)【発明者】
【氏名】足立 浩基
(72)【発明者】
【氏名】外村 彰英
(72)【発明者】
【氏名】高橋 昌也
【テーマコード(参考)】
5B175
5L096
【Fターム(参考)】
5B175DA04
5B175DA05
5B175FA01
5L096BA08
5L096HA02
(57)【要約】
【課題】 人の挙動から嘘を見分けるための虚言検出支援装置を提供する。
【解決手段】本発明の虚言検出支援装置は、会話情報取得部、及び、虚言候補検出部を含み、前記会話情報取得部は、虚言検出の対象者の会話情報を取得し、前記会話情報は、1つ以上のフレームから構成される映像及び音声を含み、前記映像は、前記対象者の挙動を含み、かつ、前記音声は、前記対象者の音声を含み、前記虚言候補検出部は、虚言時の挙動を集積した虚言時挙動データベースを参照して、前記会話情報の前記対象者の挙動に基づき、前記対象者の音声の中から虚言候補を検出する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
会話情報取得部、及び、虚言候補検出部を含み、
前記会話情報取得部は、虚言検出の対象者の会話情報を取得し、
前記会話情報は、1つ以上のフレームから構成される映像及び音声を含み、
前記映像は、前記対象者の挙動を含み、かつ、前記音声は、前記対象者の音声を含み、
前記虚言候補検出部は、虚言時の挙動を集積した虚言時挙動データベースを参照して、前記会話情報の前記対象者の挙動に基づき、前記対象者の音声の中から虚言候補を検出する、
虚言検出支援装置。
【請求項2】
前記虚言候補検出部が、前記虚言時の挙動を数値化して集積した虚言時挙動データベースを参照して、前記会話情報の前記対象者の挙動に基づき、前記対象者の音声の中から虚言候補を検出する、
請求項1記載の虚言検出支援装置。
【請求項3】
さらに、会話情報格納部を含み、
前記会話情報格納部は、前記映像と前記音声とを紐づけて会話ログデータベースに格納し、
前記虚言候補検出部は、前記虚言時挙動データベースを参照して、前記会話ログデータベースに格納された前記対象者の挙動に基づき、前記会話ログデータベースに格納された前記対象者の音声の中から虚言候補を検出する、
請求項1又は2記載の虚言検出支援装置。
【請求項4】
会話情報取得部、会話情報格納部、会話情報抽出部、及び、データ格納部を含み、
前記会話情報取得部は、虚言検出の対象者の会話情報を取得し、
前記会話情報は、1つ以上のフレームから構成される映像及び音声を含み、
前記映像は、前記対象者の挙動を含み、かつ、前記音声は、前記対象者の音声を含み、
前記会話情報格納部は、前記映像と前記音声とを紐づけて会話ログデータベースに格納し、
前記会話情報抽出部は、前記会話ログデータベースに格納された前記音声の中から前記対象者の虚言を特定し、かつ、前記特定した虚言に対応する音声に紐づく映像を抽出し、
前記データ格納部は、前記抽出した映像を虚言時の挙動としてデータベースに格納する、
請求項1又は2記載の虚言検出支援装置に用いる、虚言時挙動データベース製造装置。
【請求項5】
さらに、虚言時挙動計算部を含み、
前記虚言時挙動計算部は、前記抽出した映像をもとに、前記対象者の挙動を数値化し、
前記データ格納部は、前記対象者の挙動を数値化したものを虚言時の挙動として前記データベースに格納する、
請求項4記載のデータベース製造装置。
【請求項6】
会話情報取得工程、及び、虚言候補検出工程を含み、
前記会話情報取得工程は、虚言検出の対象者の会話情報を取得し、
前記会話情報は、1つ以上のフレームから構成される映像及び音声を含み、
前記映像は、前記対象者の挙動を含み、かつ、前記音声は、前記対象者の音声を含み、
前記虚言候補検出工程は、虚言時の挙動を集積した虚言時挙動データベースを参照して、前記会話情報の前記対象者の挙動に基づき、前記対象者の音声の中から虚言候補を検出する、
虚言検出支援方法。
【請求項7】
会話情報取得工程、会話情報格納工程、会話情報抽出工程、及び、データ格納工程を含み、
前記会話情報取得工程は、虚言検出の対象者の会話情報を取得し、
前記会話情報は、1つ以上のフレームから構成される映像及び音声を含み、
前記映像は、前記対象者の挙動を含み、かつ、前記音声は、前記対象者の音声を含み、
前記会話情報格納工程は、前記映像と前記音声とを紐づけて会話ログデータベースに格納し、
前記会話情報抽出工程は、前記会話ログデータベースに格納された前記音声の中から前記対象者の虚言を特定し、かつ、前記特定した虚言に対応する音声に紐づく映像を抽出し、
前記データ格納工程は、前記抽出した映像を虚言時の挙動としてデータベースに格納する、
請求項6記載の虚言検出支援方法に用いる、虚言時挙動データベース製造方法。
【請求項8】
会話情報取得手順、及び、虚言候補検出手順を含み、
前記会話情報取得手順は、虚言検出の対象者の会話情報を取得し、
前記会話情報は、1つ以上のフレームから構成される映像及び音声を含み、
前記映像は、前記対象者の挙動を含み、かつ、前記音声は、前記対象者の音声を含み、
前記虚言候補検出手順は、虚言時の挙動を集積した虚言時挙動データベースを参照して、前記会話情報の前記対象者の挙動に基づき、前記対象者の音声の中から虚言候補を検出する、
前記各手順をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項9】
会話情報取得手順、会話情報格納手順、会話情報抽出手順、及び、データ格納手順を含み、
前記会話情報取得手順は、虚言検出の対象者の会話情報を取得し、
前記会話情報は、1つ以上のフレームから構成される映像及び音声を含み、
前記映像は、前記対象者の挙動を含み、かつ、前記音声は、前記対象者の音声を含み、
前記会話情報格納手順は、前記映像と前記音声とを紐づけて会話ログデータベースに格納し、
前記会話情報抽出手順は、前記会話ログデータベースに格納された前記音声の中から前記対象者の虚言を特定し、かつ、前記特定した虚言に対応する音声に紐づく映像を抽出し、
前記データ格納手順は、前記抽出した映像を虚言時の挙動としてデータベースに格納する、
前記各手順をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項10】
会話情報取得手順、及び、虚言候補検出手順を含み、
前記会話情報取得手順は、虚言検出の対象者の会話情報を取得し、
前記会話情報は、1つ以上のフレームから構成される映像及び音声を含み、
前記映像は、前記対象者の挙動を含み、かつ、前記音声は、前記対象者の音声を含み、
前記虚言候補検出手順は、虚言時の挙動を集積した虚言時挙動データベースを参照して、前記会話情報の前記対象者の挙動に基づき、前記対象者の音声の中から虚言候補を検出する、
前記各手順をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、虚言検出支援装置、虚言時挙動データベース製造装置、虚言検出支援方法、虚言時挙動データベース製造方法、プログラム、及び記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、カメラを用いて人物を撮像し、撮像画像に含まれる特徴量に基づいて顔表情を識別する手法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1記載の発明は顔表情から人の表情レベルを図れるものの、例えば、表情等の人の挙動に基づいて発言の真偽を見分けることはできない。
【0005】
そこで、本発明は、人の挙動から嘘を見分けるための、虚言検出支援装置、虚言時挙動データベース製造装置、虚言検出支援方法、虚言時挙動データベース製造方法、プログラム、及び記録媒体の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するために、本発明の虚言検出支援装置は、
会話情報取得部、及び、虚言候補検出部を含み、
前記会話情報取得部は、虚言検出の対象者の会話情報を取得し、
前記会話情報は、1つ以上のフレームから構成される映像及び音声を含み、
前記映像は、前記対象者の挙動を含み、かつ、前記音声は、前記対象者の音声を含み、
前記虚言候補検出部は、虚言時の挙動を集積した虚言時挙動データベースを参照して、前記会話情報の前記対象者の挙動に基づき、前記対象者の音声の中から虚言候補を検出する。
【0007】
本発明の虚言時挙動データベース製造装置は、
会話情報取得部、会話情報格納部、会話情報抽出部、及び、データ格納部を含み、
前記会話情報取得部は、虚言検出の対象者の会話情報を取得し、
前記会話情報は、1つ以上のフレームから構成される映像及び音声を含み、
前記映像は、前記対象者の挙動を含み、かつ、前記音声は、前記対象者の音声を含み、
前記会話情報格納部は、前記映像と前記音声とを紐づけて会話ログデータベースに格納し、
前記会話情報抽出部は、前記会話ログデータベースに格納された前記音声の中から前記対象者の虚言を特定し、かつ、前記特定した虚言に対応する音声に紐づく映像を抽出し、
前記データ格納部は、前記抽出した映像を虚言時の挙動としてデータベースに格納する。
【0008】
本発明の虚言検出支援方法は、
会話情報取得工程、及び、虚言候補検出工程を含み、
前記会話情報取得工程は、虚言検出の対象者の会話情報を取得し、
前記会話情報は、1つ以上のフレームから構成される映像及び音声を含み、
前記映像は、前記対象者の挙動を含み、かつ、前記音声は、前記対象者の音声を含み、
前記虚言候補検出工程は、虚言時の挙動を集積した虚言時挙動データベースを参照して、前記会話情報の前記対象者の挙動に基づき、前記対象者の音声の中から虚言候補を検出する。
【0009】
本発明の虚言時挙動データベース製造方法は、
会話情報取得工程、会話情報格納工程、会話情報抽出工程、及び、データ格納工程を含み、
前記会話情報取得工程は、虚言検出の対象者の会話情報を取得し、
前記会話情報は、1つ以上のフレームから構成される映像及び音声を含み、
前記映像は、前記対象者の挙動を含み、かつ、前記音声は、前記対象者の音声を含み、
前記会話情報格納工程は、前記映像と前記音声とを紐づけて会話ログデータベースに格納し、
前記会話情報抽出工程は、前記会話ログデータベースに格納された前記音声の中から前記対象者の虚言を特定し、かつ、前記特定した虚言に対応する音声に紐づく映像を抽出し、
前記データ格納工程は、前記抽出した映像を虚言時の挙動としてデータベースに格納する。
【0010】
本発明のプログラムは、本発明の方法の各工程を、手順として、コンピュータに実行させるためのプログラムである。
【0011】
本発明の記録媒体は、前記本発明のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、人の挙動から嘘を見分けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】
図1は、実施形態1の虚言検出支援装置の一例の構成を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、実施形態1の虚言検出支援装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、実施形態1の虚言検出支援装置における処理の一例を示すフローチャートである。
【
図4】
図4は、実施形態2の虚言検出支援装置の一例の構成を示すブロック図である。
【
図5】
図5は、実施形態2の虚言検出支援装置における処理の一例を示すフローチャートである。
【
図6】
図6は、実施形態3の虚言時挙動データベース製造装置の一例の構成を示すブロック図である。
【
図7】
図7は、実施形態3の虚言時挙動データベース製造装置ハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【
図8】
図8は、実施形態3の虚言時挙動データベース製造装置における処理の一例を示すフローチャートである。
【
図9】
図9は、実施形態4の虚言時挙動データベース製造装置の一例の構成を示すブロック図である。
【
図10】
図10は、実施形態4の虚言時挙動データベース製造装置における処理の一例を示すフローチャートである。
【
図11】
図11は、実施形態5の虚言検出支援の一例を示すイメージ図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の実施形態について説明する。なお、本発明は、以下の実施形態には限定されない。なお、以下の各図において、同一部分には、同一符号を付している。また、各実施形態の説明は、特に言及がない限り、互いの説明を援用できる。さらに、各実施形態の構成は、特に言及がない限り、組合せ可能である。
【0015】
まず、本発明の虚言検出支援装置、及び虚言検出支援方法について説明する。
【0016】
[実施形態1]
図1は、本実施形態の虚言検出支援装置10の一例の構成を示すブロック図である。
図1に示すように、本装置10は、会話情報取得部11、虚言候補検出部12を含む。
【0017】
本装置10は、例えば、前記各部を含む1つの装置でもよいし、前記各部が、通信回線網を介して接続可能な装置でもよい。また、本装置10は、前記通信回線網を介して、後述する外部装置と接続可能である。前記通信回線網は、特に制限されず、公知のネットワークを使用でき、例えば、有線でも無線でもよい。前記通信回線網は、例えば、インターネット回線、WWW(World Wide Web)、電話回線、LAN(Local Area Network)、SAN(Storage Area Network)、DTN(Delay Tolerant Networking)、LPWA(Low Power Wide Area)、L5G(ローカル5G)、等があげられる。無線通信としては、例えば、Wi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、ローカル5G、LPWA等があげられる。前記無線通信としては、各装置が直接通信する形態(Ad Hoc通信)、インフラストラクチャ(infrastructure通信)、アクセスポイントを介した間接通信等であってもよい。本装置10は、例えば、システムとしてサーバに組み込まれていてもよい。また、本装置10は、例えば、本発明のプログラムがインストールされたパーソナルコンピュータ(PC、例えば、デスクトップ型、ノート型)、スマートフォン、タブレット端末等であってもよい。本装置10は、例えば、前記各部のうち少なくとも一つがサーバ上にあり、その他の前記各部が端末上にあるような、クラウドコンピューティングやエッジコンピューティング等の形態であってもよい。
【0018】
図2に、本装置10のハードウェア構成のブロック図を例示する。本装置10は、例えば、中央処理装置(CPU、GPU等)101、メモリ102、バス103、記憶装置104、入力装置105、出力装置106、通信デバイス107等を含む。本装置10の各部は、それぞれのインタフェース(I/F)により、バス103を介して相互に接続されている。
【0019】
中央処理装置101は、コントローラ(システムコントローラ、I/Oコントローラ等)等により、他の構成と連携動作し、本装置10の全体の制御を担う。本装置10において、中央処理装置101により、例えば、本発明のプログラムやその他のプログラムが実行され、また、各種情報の読み込みや書き込みが行われる。具体的には、例えば、中央処理装置101が、会話情報取得部11、虚言候補検出部12として機能する。中央処理装置101は、演算装置として、CPU、GPU(Graphics Processing Unit)、APU(Accelerated Processing Unit)等の演算装置を備えてもよいし、これらの組合せを備えてもよい。
【0020】
バス103は、例えば、外部装置とも接続できる。前記外部装置は、例えば、外部データベース等の外部記憶装置、プリンタ、外部入力装置、外部表示装置、外部撮像装置等があげられる。前記外部データベースは、例えば、後述の虚言時挙動データベース、及び会話ログデータベース等があげられる。本装置10は、例えば、バス103に接続された通信デバイス107により、外部ネットワーク(前記通信回線網)に接続でき、外部ネットワークを介して、他の装置と接続することもできる。
【0021】
メモリ102は、例えば、メインメモリ(主記憶装置)があげられる。中央処理装置101が処理を行う際には、例えば、後述する記憶装置104に記憶されている本発明のプログラム等の種々の動作プログラムを、メモリ102が読み込み、中央処理装置101は、メモリ102からデータを受け取って、プログラムを実行する。前記メインメモリは、例えば、RAM(ランダムアクセスメモリ)である。また、メモリ102は、例えば、ROM(読み出し専用メモリ)であってもよい。
【0022】
記憶装置104は、例えば、前記メインメモリ(主記憶装置)に対して、いわゆる補助記憶装置ともいう。前述のように、記憶装置104には、本発明のプログラムを含む動作プログラムが格納されている。記憶装置104は、例えば、記録媒体と、記録媒体に読み書きするドライブとの組合せであってもよい。前記記録媒体は、特に制限されず、例えば、内蔵型でも外付け型でもよく、HD(ハードディスク)、CD-ROM、CD-R、CD-RW、MO、DVD、フラッシュメモリー、メモリーカード等があげられる。記憶装置104は、例えば、記録媒体とドライブとが一体化されたハードディスクドライブ(HDD)、及びソリッドステートドライブ(SSD)であってもよい。
【0023】
本装置10において、メモリ102及び記憶装置104は、ログ情報、外部データベース(図示せず)や外部の装置から取得した情報、本装置10によって生成した情報、本装置10が処理を実行する際に用いる情報等の種々の情報を記憶することも可能である。この場合、メモリ102及び記憶装置104は、例えば、情報等を記憶していてもよい。なお、少なくとも一部の情報は、例えば、メモリ102及び記憶装置104以外の外部サーバに記憶されていてもよいし、複数の端末にブロックチェーン技術等を用いて分散して記憶されていてもよい。
【0024】
本装置10は、例えば、さらに、入力装置105、出力装置106を備える。入力装置105は、例えば、タッチパネル、トラックパッド、マウス等のポインティングデバイス;キーボード;カメラ、スキャナ等の撮像手段;ICカードリーダ、磁気カードリーダ等のカードリーダ;マイク等の音声入力手段;等があげられる。出力装置106は、例えば、LEDディスプレイ、液晶ディスプレイ等の表示装置;スピーカ等の音声出力装置;プリンタ;等があげられる。本実施形態1において、入力装置105と出力装置106とは、別個に構成されているが、入力装置105と出力装置106とは、タッチパネルディスプレイのように、一体として構成されてもよい。
【0025】
つぎに、本実施形態の虚言検出支援方法の一例を、
図3のフローチャートS10に基づき説明する。本実施形態の虚言検出支援方法は、例えば、
図1又は
図2の装置10を用いて、次のように実施する。なお、本実施形態の虚言検出支援方法は、
図1又は
図2の装置10の使用には限定されない。
【0026】
まず、会話情報取得部11により、虚言検出の対象者の会話情報が取得される(S11)。前記会話情報は、1つ以上のフレームから構成される映像及び音声を含む。前記映像は、例えば、連続して撮像した複数の画像を時系列順に並べたものであってもよい。ここで、前記映像は、前記対象者の挙動を含み、かつ、前記音声は、前記対象者の音声を含む。
【0027】
次に、虚言候補検出部12は、虚言時の挙動を集積した虚言時挙動データベースを参照して、前記会話情報の前記対象者の挙動に基づき、前記対象者の音声の中から虚言候補を検出する(S12)。前記虚言時の挙動は、例えば、前記虚言検出の対象者が嘘をついたときに行う身体動作や行動をいう。前記挙動は、特に限定されないが、例えば、目、口、顔、手、足等の動き等があげられる。その他、発汗や呼吸の乱れなど、前記映像から読み取れるものであれば、いずれの挙動であってもよい。
【0028】
前記虚言時挙動データベースは、例えば、後述する本発明の虚言時挙動データベース製造装置により作製されたデータベースであってもよい。前記虚言時挙動データベースは、例えば、前記虚言時の挙動を数値化して集積した虚言時挙動データベースであってもよい。前記数値化とは、例えば、前記虚言時の挙動を、角度、回数、頻度、時間等の数値に変換したものをいい、具体的には、頭部や視線等の角度、頭部や視線等を動かした回数、頻度、時間や、全身骨格から姿勢や挙動を数値に変換したものをいう。前記数値化のより具体的な例としては、例えば、前記対象者が嘘をついた時の、前記対象者の顔の向きを変える角度や、顔の向きを変えた回数、頻度、顔の向きを変えるのに要した秒数等があげられる。その他にも、例えば、前記対象者が嘘をついた時に視線を移す角度、回数、頻度や、視線を移すのに要した秒数、一定方向を見つめた秒数等があげられる。さらに、例えば、前記対象者が嘘をついた時の、前記対象者の体の向きや角度、反復する動作等があげられる。前記数値化の例はこれらには限定されず、前記虚言時の挙動を数値化したものであれば、いかなるものであってもよい。
【0029】
前記虚言時挙動データベースは、例えば、複数人の前記虚言時の挙動を集積したものであってもよく、個人の前記虚言時の挙動を集積したものであってもよい。例えば、前記虚言検出の対象者と複数回会話をする機会がない場合、前記虚言時挙動データベースとして複数人の前記虚言時の挙動を集積したものを用いれば、複数人の平均的な前記虚言時の挙動から前記対象者の虚言候補を検出可能である。また、前記虚言時の挙動は、個人によってそれぞれ異なる場合がある。したがって、例えば、前記虚言検出の対象者と複数回会話をする機会がある場合、前記虚言時挙動データベースとして個人の前記虚言時の挙動を集積したものを使用すれば、前記虚言候補を精度よく検出することが可能である。
【0030】
前記虚言候補の検出は、例えば、前記虚言時挙動データベースに格納されている虚言時の挙動と、前記対象者が嘘をついた際に見せる挙動とが一致したとき、前記対象者が挙動を示した際の音声を虚言候補として検出してもよい。前記挙動が一致するか否かの判断は、例えば、従来公知の方法により行ってもよく、例えば、前記虚言時挙動データベースに格納されている映像(画像)と、前記対象者が嘘をついた際に見せる挙動を画像化したものとを照らし合わせ、これらを画像解析して前記判断をしてもよい。また、虚言候補検出部12は、例えば、虚言時の挙動データを機械学習した学習済みモデルであってもよい。
【0031】
また、虚言候補検出部12は、例えば、前記虚言時の挙動を数値化して集積した虚言時挙動データベースを参照して、前記会話情報の前記対象者の挙動に基づき、前記対象者の音声の中から虚言候補を検出してもよい。この場合、例えば、前記虚言時挙動データベースには前記虚言時の挙動が数値化して集積されているため、前記対象者が嘘をついた際に見せる挙動を数値化し、これら数値化したデータを比較して、前記挙動の一致度を算出し、前記一致度に基づき、前記対象者が挙動を示した際の音声を虚言候補として検出してもよい。
【0032】
本実施形態によれば、例えば、人の嘘を検知する必要がある利用分野において、人の挙動からリアルタイムで嘘を見分けることができる。前記利用分野は、特に限定されず、例えば、学校における生活指導、病院の診断、警察署における取り調べ、裁判所における尋問、その他対面または非対面での会議等があげられる。
【0033】
[実施形態2]
実施形態2は、本発明の虚言検出支援装置の他の例である。
【0034】
本実施形態の虚言検出支援装置10Aは、実施形態1の虚言検出支援10の構成に加えて、会話情報格納部13を含むこと以外は前記実施形態1の虚言検出支援装置10と同様であり、その説明を援用できる。本実施形態の虚言検出支援装置10Aは、例えば、会話情報格納部を含む。
【0035】
図4は、本装置10Aの一例の構成を示すブロック図である。
図4に示すように、本装置10Aは、実施形態1の虚言検出支援装置10の構成に加えて、会話情報格納部13を備える。虚言検出支援装置10Aのハードウェア構成は、
図2の虚言検出支援装置10のハードウェア構成において、中央処理装置101が、
図1の虚言検出支援装置10の構成に代えて、
図4の虚言検出支援装置10Aの構成を備える以外は同様である。
【0036】
つぎに、本実施形態の虚言検出支援方法について、
図5のフローチャートS101に基づき説明する。本実施形態の虚言検出支援方法は、例えば、
図4に示す本実施形態の虚言検出支援装置10Aを用いて実施できる。なお、本発明の虚言検出支援方法は、虚言検出支援装置10Aの使用に限定されない。
【0037】
まず、会話情報取得部11は、実施形態1のS11と同様に、虚言検出の対象者の会話情報を取得する(S111)。
【0038】
つぎに、会話情報格納部13は、前記映像と前記音声とを紐づけて会話ログデータベースに格納する(S112)。
【0039】
つぎに、虚言候補検出部12は、前記虚言時挙動データベースを参照して、前記会話ログデータベースに格納された前記対象者の挙動に基づき、前記会話ログデータベースに格納された前記対象者の音声の中から虚言候補を検出する(S121)。
【0040】
前記虚言候補の検出は、例えば、前記虚言時挙動データベースに格納されている虚言時の挙動と、前記会話ログデータベースに格納された前記対象者の挙動とが一致したとき、前記映像に紐づく音声を虚言候補として検出してもよい。前記挙動が一致するか否かの判断は、例えば、実施形態1における判断と同様であってもよい。
【0041】
また、虚言候補検出部12は、例えば、前記虚言時の挙動を数値化して集積した虚言時挙動データベースを参照して、前記会話情報の前記対象者の挙動に基づき、前記対象者の音声の中から虚言候補を検出してもよい。この場合、例えば、前記虚言時挙動データベースには前記虚言時の挙動が数値化して集積されているため、前記会話ログデータベースに格納された前記対象者の挙動を数値化し、これら数値化したデータを比較して、前記挙動の一致度を算出し、前記一致度に基づき、前記対象者が挙動を示した際の音声を虚言候補として検出してもよい。
【0042】
本実施形態によれば、例えば、人の嘘を検知する必要がある前記利用分野において、前記対象者との会話を録画等した上で、後日、人の挙動から嘘を見分けることができる。
【0043】
つぎに、本発明の虚言時挙動データベース製造装置、及び虚言時挙動データベース製造方法について説明する。なお、本発明の虚言時挙動データベース製造装置、及び虚言時挙動データベース製造方法により製造される虚言時挙動データベースは、本発明の虚言検出支援装置に用いられる。
【0044】
[実施形態3]
図6は、本実施形態の虚言時挙動データベース製造装置20の一例の構成を示すブロック図である。
図6に示すように、本装置20は、会話情報取得部21、会話情報格納部22、会話情報抽出部23、及びデータ格納部24を含む。
【0045】
本装置20は、例えば、前記各部を含む1つの装置でもよいし、前記各部が、前記通信回線網を介して接続可能な装置でもよい。また、本装置20は、前記通信回線網を介して、後述する外部装置と接続可能である。本装置20は、例えば、システムとしてサーバに組み込まれていてもよい。また、本装置20は、例えば、本発明のプログラムがインストールされたパーソナルコンピュータ(PC、例えば、デスクトップ型、ノート型)、スマートフォン、タブレット端末等であってもよい。本装置20は、例えば、前記各部のうち少なくとも一つがサーバ上にあり、その他の前記各部が端末上にあるような、クラウドコンピューティングやエッジコンピューティング等の形態であってもよい。
【0046】
図7に、本装置20のハードウェア構成のブロック図を例示する。本装置20は、例えば、中央処理装置(CPU、GPU等)201、メモリ202、バス203、記憶装置204、入力装置205、出力装置206、通信デバイス207等を含む。本装置20の各部は、それぞれのインタフェース(I/F)により、バス203を介して相互に接続されている。
【0047】
中央処理装置201は、コントローラ(システムコントローラ、I/Oコントローラ等)等により、他の構成と連携動作し、本装置20の全体の制御を担う。本装置20において、中央処理装置201により、例えば、本発明のプログラムやその他のプログラムが実行され、また、各種情報の読み込みや書き込みが行われる。具体的には、例えば、中央処理装置201が、会話情報取得部21、会話情報格納部22、会話情報抽出部23、及びデータ格納部24として機能する。中央処理装置201は、演算装置として、CPU、GPU(Graphics Processing Unit)、APU(Accelerated Processing Unit)等の演算装置を備えてもよいし、これらの組合せを備えてもよい。
【0048】
バス203は、例えば、外部装置とも接続できる。前記外部装置は、例えば、外部データベース等の外部記憶装置、プリンタ、外部入力装置、外部表示装置、外部撮像装置等があげられる。前記外部データベースは、例えば、後述の虚言時挙動データベース、及び会話ログデータベース等があげられる。本装置20は、例えば、バス203に接続された通信デバイス207により、外部ネットワーク(前記通信回線網)に接続でき、外部ネットワークを介して、他の装置と接続することもできる。
【0049】
メモリ202は、例えば、メインメモリ(主記憶装置)があげられる。中央処理装置201が処理を行う際には、例えば、後述する記憶装置204に記憶されている本発明のプログラム等の種々の動作プログラムを、メモリ202が読み込み、中央処理装置201は、メモリ202からデータを受け取って、プログラムを実行する。前記メインメモリは、例えば、RAM(ランダムアクセスメモリ)である。また、メモリ202は、例えば、ROM(読み出し専用メモリ)であってもよい。
【0050】
記憶装置204は、例えば、前記メインメモリ(主記憶装置)に対して、いわゆる補助記憶装置ともいう。前述のように、記憶装置204には、本発明のプログラムを含む動作プログラムが格納されている。記憶装置204は、例えば、記録媒体と、記録媒体に読み書きするドライブとの組合せであってもよい。前記記録媒体は、特に制限されず、例えば、内蔵型でも外付け型でもよく、HD(ハードディスク)、CD-ROM、CD-R、CD-RW、MO、DVD、フラッシュメモリー、メモリーカード等があげられる。記憶装置204は、例えば、記録媒体とドライブとが一体化されたハードディスクドライブ(HDD)、及びソリッドステートドライブ(SSD)であってもよい。
【0051】
本装置20において、メモリ202及び記憶装置204は、ログ情報、外部データベース(図示せず)や外部の装置から取得した情報、本装置20によって生成した情報、本装置20が処理を実行する際に用いる情報等の種々の情報を記憶することも可能である。この場合、メモリ202及び記憶装置204は、例えば、情報等を記憶していてもよい。なお、少なくとも一部の情報は、例えば、メモリ202及び記憶装置204以外の外部サーバに記憶されていてもよいし、複数の端末にブロックチェーン技術等を用いて分散して記憶されていてもよい。
【0052】
本装置20は、例えば、さらに、入力装置205、出力装置206を備える。入力装置205は、例えば、タッチパネル、トラックパッド、マウス等のポインティングデバイス;キーボード;カメラ、スキャナ等の撮像手段;ICカードリーダ、磁気カードリーダ等のカードリーダ;マイク等の音声入力手段;等があげられる。出力装置206は、例えば、LEDディスプレイ、液晶ディスプレイ等の表示装置;スピーカ等の音声出力装置;プリンタ;等があげられる。本実施形態1において、入力装置205と出力装置206とは、別個に構成されているが、入力装置205と出力装置206とは、タッチパネルディスプレイのように、一体として構成されてもよい。
【0053】
つぎに、本実施形態の虚言時挙動データベース製造方法の一例を、
図8のフローチャートS20に基づき説明する。本実施形態の虚言検出支援方法は、例えば、
図6又は
図7の装置20を用いて、次のように実施する。なお、本実施形態の虚言時挙動データベース製造方法は、
図6又は
図7の装置20の使用には限定されない。
【0054】
まず、会話情報取得部21は、虚言検出の対象者の会話情報を取得する(S21)。会話情報取得部21は、例えば、実施形態1における会話情報取得部11と同様である。
【0055】
つぎに、会話情報格納部22は、前記映像と前記音声とを紐づけて会話ログデータベースに格納する。会話情報格納部22は、例えば、実施形態2における会話情報格納部13と同様である。
【0056】
つぎに、会話情報抽出部23は、前記会話ログデータベースに格納された前記音声の中から前記対象者の虚言を特定し、かつ、前記特定した虚言に対応する音声に紐づく映像を抽出する。前記対象者の虚言は、例えば、前記対象者の会話において虚言であると判明した発言(音声)をもとに、前記会話ログデータベースを検索する方法により特定してもよい。前記検索は、例えば、前記会話ログデータベースに格納された前記音声、及び前記発言をテキスト化し、前記テキスト化された発言に基づいて、検索ツールによって前記会話ログデータベースに格納された前記音声のテキストを検索してもよい。前記テキスト化は、例えば、従来公知の方法により行ってもよい。前記抽出する映像は、例えば、前記特定した音声付近に紐づく映像であってもよい。前記特定した音声付近に紐づく映像とは、例えば、前記対象者が嘘をつく前後に、前記対象者が何かしらの挙動を示した映像である。前記抽出した映像は、例えば、連続して撮像した複数の画像を時系列順に並べたものであってもよい。
【0057】
つぎに、データ格納部24は、前記抽出した映像を虚言時の挙動としてデータベースに格納する。前記データベースは、虚言時挙動データベースとして、本発明の虚言検出支援装置に用いられる。前記データベースは、例えば、複数人の前記虚言時の挙動を集積したものであってもよく、個人の前記虚言時の挙動を集積したものであってもよい。前記データベースに複数人の前記虚言時の挙動を集積すれば、例えば、複数人の平均的な前記虚言時の挙動から前記対象者の虚言候補を検出可能なデータベースとなる。また、前記データベースに個人の前記虚言時の挙動を集積すれば、前記対象者の虚言候補を精度よく検出することが可能なデータベースとなる。
【0058】
本実施形態によれば、例えば、虚言をする際の動作が格納されているため、嘘を発見するためのツールとして使用することができる。また、例えば、複数人の前記虚言時の挙動を集積すれば、一般的に虚言をする際の挙動を学習するためのデータベースとすることができる。
【0059】
[実施形態4]
実施形態4は、本発明の虚言時挙動データベース製造装置の他の例である。
【0060】
本実施形態の虚言時挙動データベース製造装置20Aは、実施形態3の虚言時挙動データベース製造20の構成に加えて、虚言時挙動計算部25を含むこと以外は前記実施形態3の虚言時挙動データベース製造装置20と同様であり、その説明を援用できる。本実施形態の虚言時挙動データベース製造装置20Aは、例えば、虚言時挙動計算部を含む。
【0061】
図9は、本装置20Aの一例の構成を示すブロック図である。
図9に示すように、本装置20Aは、実施形態3の虚言時挙動データベース製造装置20の構成に加えて、虚言時挙動計算部25を備える。虚言時挙動データベース製造装置20Aのハードウェア構成は、
図7の虚言時挙動データベース製造装置20のハードウェア構成において、中央処理装置201が、
図6の虚言時挙動データベース製造装置20の構成に代えて、
図9の虚言時挙動データベース製造装置20Aの構成を備える以外は同様である。
【0062】
つぎに、本実施形態の虚言時挙動データベース製造方法について、
図10のフローチャートS201に基づき説明する。本実施形態の虚言時挙動データベース製造方法は、例えば、
図9に示す本実施形態の虚言時挙動データベース製造装置20Aを用いて実施できる。なお、本発明の虚言時挙動データベース製造方法は、虚言時挙動データベース製造装置20Aの使用に限定されない。
【0063】
まず、実施形態3におけるS21~S23と同様の操作を行う(S211~S231)。
【0064】
つぎに、虚言時挙動計算部25は、前記抽出した映像をもとに、前記対象者の挙動を数値化する(S241)。前記数値化は、例えば、実施形態2における数値化と同様である。
【0065】
つぎに、データ格納部24は、前記対象者の挙動を数値化したものを虚言時の挙動として前記データベースに格納する(S242)。
【0066】
本実施形態によれば、虚言時の挙動が数値化されているため、例えば、複数人の前記虚言時の挙動を集積したものとする場合に、虚言時の挙動の映像又は画像のみが格納されたデータベースと比べて必要なデータ収集量が最小限となる。また、虚言時の挙動が数値化されているため、例えば、虚言時の挙動の映像又は画像のみが格納されたデータベースと比べて、様々な人の虚言を検出する際の検出精度が良くなる。
[実施形態5]
本実施形態は、虚言検出支援の一例を示すものである。本実施形態は、あくまでも虚言検出支援の一例を示すものであって、これには限定されない。
【0067】
まず、本発明の虚言検出支援装置は、前記虚言検出の対象者から会話情報を取得する。このとき、取得した会話情報には、1つ以上のフレームから構成される映像及び音声を含まれ、前記映像及び前記音声は、例えば、前記会話ログデータベースに格納される。後日、同一人である前記対象者との会話において、以前会話をした内容について虚言が判明した場合、虚言と判明した内容について、前記会話ログデータベース内を検索する。検索した結果、前記虚言と判明した内容に係る音声に紐づいた映像が抽出される。抽出された映像(挙動)は、例えば、数値化されて前記虚言時挙動データベースに格納される。その後、前記虚言時挙動データベースを参照して、例えば、前記会話ログデータベースに格納された前記対象者の挙動に基づき、前記会話ログデータベースに格納された前記対象者の音声の中から虚言候補を検出され、前記虚言候補を確認することができる。
【0068】
[実施形態6]
本実施形態のプログラムは、本発明の各工程を、手順として、コンピュータに実行させるためのプログラムである。本発明において、例えば、「手順」を「処理」と読み替え可能である。また、本実施形態のプログラムは、例えば、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてもよい。前記記録媒体は、例えば、非一時的なコンピュータ可読記録媒体(non-transitory computer-readable storage medium)である。前記記録媒体は、特に制限されず、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、ハードディスク(HD)、光ディスク、フロッピー(登録商標)ディスク(FD)等があげられる。
【0069】
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解しうる様々な変更をできる。
【0070】
<付記>
上記の実施形態の一部または全部は、以下の付記のように記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
会話情報取得部、及び、虚言候補検出部を含み、
前記会話情報取得部は、虚言検出の対象者の会話情報を取得し、
前記会話情報は、1つ以上のフレームから構成される映像及び音声を含み、
前記映像は、前記対象者の挙動を含み、かつ、前記音声は、前記対象者の音声を含み、
前記虚言候補検出部は、虚言時の挙動を集積した虚言時挙動データベースを参照して、前記会話情報の前記対象者の挙動に基づき、前記対象者の音声の中から虚言候補を検出する、
虚言検出支援装置。
(付記2)
前記虚言候補検出部が、前記虚言時の挙動を数値化して集積した虚言時挙動データベースを参照して、前記会話情報の前記対象者の挙動に基づき、前記対象者の音声の中から虚言候補を検出する、
付記1記載の虚言検出支援装置。
(付記3)
さらに、会話情報格納部を含み、
前記会話情報格納部は、前記映像と前記音声とを紐づけて会話ログデータベースに格納し、
前記虚言候補検出部は、前記虚言時挙動データベースを参照して、前記会話ログデータベースに格納された前記対象者の挙動に基づき、前記会話ログデータベースに格納された前記対象者の音声の中から虚言候補を検出する、
付記1又は2記載の虚言検出支援装置。
(付記4)
会話情報取得部、会話情報格納部、会話情報抽出部、及び、データ格納部を含み、
前記会話情報取得部は、虚言検出の対象者の会話情報を取得し、
前記会話情報は、1つ以上のフレームから構成される映像及び音声を含み、
前記映像は、前記対象者の挙動を含み、かつ、前記音声は、前記対象者の音声を含み、
前記会話情報格納部は、前記映像と前記音声とを紐づけて会話ログデータベースに格納し、
前記会話情報抽出部は、前記会話ログデータベースに格納された前記音声の中から前記対象者の虚言を特定し、かつ、前記特定した虚言に対応する音声に紐づく映像を抽出し、
前記データ格納部は、前記抽出した映像を虚言時の挙動としてデータベースに格納する、
付記1から3のいずれかに記載の虚言検出支援装置に用いる、虚言時挙動データベース製造装置。
(付記5)
さらに、虚言時挙動計算部を含み、
前記虚言時挙動計算部は、前記抽出した映像をもとに、前記対象者の挙動を数値化し、
前記データ格納部は、前記対象者の挙動を数値化したものを虚言時の挙動として前記データベースに格納する、
付記4記載のデータベース製造装置。
(付記6)
会話情報取得工程、及び、虚言候補検出工程を含み、
前記会話情報取得工程は、虚言検出の対象者の会話情報を取得し、
前記会話情報は、1つ以上のフレームから構成される映像及び音声を含み、
前記映像は、前記対象者の挙動を含み、かつ、前記音声は、前記対象者の音声を含み、
前記虚言候補検出工程は、虚言時の挙動を集積した虚言時挙動データベースを参照して、前記会話情報の前記対象者の挙動に基づき、前記対象者の音声の中から虚言候補を検出する、
虚言検出支援方法。
(付記7)
前記虚言候補検出工程が、前記虚言時の挙動を数値化して集積した虚言時挙動データベースを参照して、前記会話情報の前記対象者の挙動に基づき、前記対象者の音声の中から虚言候補を検出する、
付記6記載の虚言検出支援方法。
(付記8)
さらに、会話情報格納工程を含み、
前記会話情報格納工程は、前記映像と前記音声とを紐づけて会話ログデータベースに格納し、
前記虚言候補検出工程は、前記虚言時挙動データベースを参照して、前記会話ログデータベースに格納された前記対象者の挙動に基づき、前記会話ログデータベースに格納された前記対象者の音声の中から虚言候補を検出する、
付記6又は7記載の虚言検出支援方法。
(付記9)
会話情報取得工程、会話情報格納工程、会話情報抽出工程、及び、データ格納工程を含み、
前記会話情報取得工程は、虚言検出の対象者の会話情報を取得し、
前記会話情報は、1つ以上のフレームから構成される映像及び音声を含み、
前記映像は、前記対象者の挙動を含み、かつ、前記音声は、前記対象者の音声を含み、
前記会話情報格納工程は、前記映像と前記音声とを紐づけて会話ログデータベースに格納し、
前記会話情報抽出工程は、前記会話ログデータベースに格納された前記音声の中から前記対象者の虚言を特定し、かつ、前記特定した虚言に対応する音声に紐づく映像を抽出し、
前記データ格納工程は、前記抽出した映像を虚言時の挙動としてデータベースに格納する、
付記6から8のいずれかに記載の虚言検出支援方法に用いる、虚言時挙動データベース製造方法。
(付記10)
さらに、虚言時挙動計算工程を含み、
前記虚言時挙動計算工程は、前記抽出した映像をもとに、前記対象者の挙動を数値化し、
前記データ格納工程は、前記対象者の挙動を数値化したものを虚言時の挙動として前記データベースに格納する、
付記9記載のデータベース製造方法。
(付記11)
会話情報取得手順、及び、虚言候補検出手順を含み、
前記会話情報取得手順は、虚言検出の対象者の会話情報を取得し、
前記会話情報は、1つ以上のフレームから構成される映像及び音声を含み、
前記映像は、前記対象者の挙動を含み、かつ、前記音声は、前記対象者の音声を含み、
前記虚言候補検出手順は、虚言時の挙動を集積した虚言時挙動データベースを参照して、前記会話情報の前記対象者の挙動に基づき、前記対象者の音声の中から虚言候補を検出する、
前記各手順をコンピュータに実行させるためのプログラム。
(付記12)
前記虚言候補検出手順が、前記虚言時の挙動を数値化して集積した虚言時挙動データベースを参照して、前記会話情報の前記対象者の挙動に基づき、前記対象者の音声の中から虚言候補を検出する、
付記11記載の虚言検出支援方法。
(付記13)
さらに、会話情報格納手順を含み、
前記会話情報格納手順は、前記映像と前記音声とを紐づけて会話ログデータベースに格納し、
前記虚言候補検出手順は、前記虚言時挙動データベースを参照して、前記会話ログデータベースに格納された前記対象者の挙動に基づき、前記会話ログデータベースに格納された前記対象者の音声の中から虚言候補を検出する、
付記11又は12記載のプログラム。
(付記14)
会話情報取得手順、会話情報格納手順、会話情報抽出手順、及び、データ格納手順を含み、
前記会話情報取得手順は、虚言検出の対象者の会話情報を取得し、
前記会話情報は、1つ以上のフレームから構成される映像及び音声を含み、
前記映像は、前記対象者の挙動を含み、かつ、前記音声は、前記対象者の音声を含み、
前記会話情報格納手順は、前記映像と前記音声とを紐づけて会話ログデータベースに格納し、
前記会話情報抽出手順は、前記会話ログデータベースに格納された前記音声の中から前記対象者の虚言を特定し、かつ、前記特定した虚言に対応する音声に紐づく映像を抽出し、
前記データ格納手順は、前記抽出した映像を虚言時の挙動としてデータベースに格納する、
前記各手順をコンピュータに実行させるためのプログラム。
(付記15)
さらに、虚言時挙動計算手順を含み、
前記虚言時挙動計算手順は、前記抽出した映像をもとに、前記対象者の挙動を数値化し、
前記データ格納手順は、前記対象者の挙動を数値化したものを虚言時の挙動として前記データベースに格納する、
付記14記載のプログラム。
(付記16)
会話情報取得手順、及び、虚言候補検出手順を含み、
前記会話情報取得手順は、虚言検出の対象者の会話情報を取得し、
前記会話情報は、1つ以上のフレームから構成される映像及び音声を含み、
前記映像は、前記対象者の挙動を含み、かつ、前記音声は、前記対象者の音声を含み、
前記虚言候補検出手順は、虚言時の挙動を集積した虚言時挙動データベースを参照して、前記会話情報の前記対象者の挙動に基づき、前記対象者の音声の中から虚言候補を検出する、
前記各手順をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。
(付記17)
前記虚言候補検出手順が、前記虚言時の挙動を数値化して集積した虚言時挙動データベースを参照して、前記会話情報の前記対象者の挙動に基づき、前記対象者の音声の中から虚言候補を検出する、
付記16記載の記録媒体。
(付記18)
さらに、会話情報格納手順を含み、
前記会話情報格納手順は、前記映像と前記音声とを紐づけて会話ログデータベースに格納し、
前記虚言候補検出手順は、前記虚言時挙動データベースを参照して、前記会話ログデータベースに格納された前記対象者の挙動に基づき、前記会話ログデータベースに格納された前記対象者の音声の中から虚言候補を検出する、
付記16又は17記載の記録媒体。
(付記19)
会話情報取得手順、会話情報格納手順、会話情報抽出手順、及び、データ格納手順を含み、
前記会話情報取得手順は、虚言検出の対象者の会話情報を取得し、
前記会話情報は、1つ以上のフレームから構成される映像及び音声を含み、
前記映像は、前記対象者の挙動を含み、かつ、前記音声は、前記対象者の音声を含み、
前記会話情報格納手順は、前記映像と前記音声とを紐づけて会話ログデータベースに格納し、
前記会話情報抽出手順は、前記会話ログデータベースに格納された前記音声の中から前記対象者の虚言を特定し、かつ、前記特定した虚言に対応する音声に紐づく映像を抽出し、
前記データ格納手順は、前記抽出した映像を虚言時の挙動としてデータベースに格納する、
前記各手順をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。
(付記20)
さらに、虚言時挙動計算手順を含み、
前記虚言時挙動計算手順は、前記抽出した映像をもとに、前記対象者の挙動を数値化し、
前記データ格納手順は、前記対象者の挙動を数値化したものを虚言時の挙動として前記データベースに格納する、
付記19記載の記録媒体。
【産業上の利用可能性】
【0071】
本発明によれば、例えば、人の嘘を見抜く必要がある利用分野において、人の挙動から嘘を見分けることができる。また、例えば、人が嘘をつく際の挙動データを蓄積することで、人の嘘を見分けるためのデータベースを作成することができる。本発明を適用できる分野は制限されず、虚言検出支援装置を用いた幅広い分野に適用可能である。
【符号の説明】
【0072】
10 虚言検出支援装置
11 会話情報取得部
12 虚言候補検出部
13 会話情報格納部
20 虚言時挙動データベース製造装置
21 会話情報取得部
22 会話情報格納部
23 会話情報抽出部
24 データ格納部
25 虚言時挙動計算部
101、201 CPU
102、202 メモリ
103、203 バス
104、204 記憶装置
105、205 入力装置
106、206 出力装置
107、207 通信デバイス