(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024040874
(43)【公開日】2024-03-26
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
H04Q 9/00 20060101AFI20240318BHJP
H04L 67/06 20220101ALI20240318BHJP
G05B 23/02 20060101ALI20240318BHJP
G08C 15/00 20060101ALI20240318BHJP
G08C 15/06 20060101ALI20240318BHJP
【FI】
H04Q9/00 311J
H04L67/06
G05B23/02 301U
G08C15/00 E
G08C15/06 J
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022145510
(22)【出願日】2022-09-13
(71)【出願人】
【識別番号】000006507
【氏名又は名称】横河電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】占部 宏生
(72)【発明者】
【氏名】吉田 勇作
【テーマコード(参考)】
2F073
3C223
5K048
【Fターム(参考)】
2F073AA01
2F073AA19
2F073AB04
2F073BB01
2F073BB04
2F073BB07
2F073BC01
2F073BC02
2F073CC03
2F073CC07
2F073CC12
2F073CD11
2F073DD07
2F073EF08
2F073FF01
2F073FG01
2F073FG02
2F073GG01
2F073GG08
3C223AA01
3C223BB13
3C223FF15
3C223GG01
3C223HH29
5K048AA02
5K048BA23
5K048BA34
5K048DA02
5K048EB10
5K048HA01
5K048HA02
5K048HA03
(57)【要約】
【課題】デバイスが収集したデータを効果的に共有すること。
【解決手段】データ受信サーバ10は、デバイスが送信した測定データを収集するデータ送信サーバ20から、データフォーマットを示すデータタイプコード、およびデバイスの識別情報を含むデバイス情報を受信し、受信したデータタイプコードおよびデバイス情報に基づいて、データ送信サーバ20から測定データを受信可能とする設定を実行し、データ送信サーバ20が送信したデータタイプコード、デバイス情報および測定データを取得する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
デバイスが送信した測定データを収集する情報管理装置から、データフォーマットを示すデータタイプコード、および前記デバイスの識別情報を含むデバイス情報を受信し、
前記データタイプコードおよび前記デバイス情報に基づいて、前記情報管理装置から前記測定データを受信可能とする設定を実行し、
前記情報管理装置が送信した前記データタイプコード、前記デバイス情報および前記測定データを取得する、
制御部を備える情報処理装置。
【請求項2】
コンピュータが、
デバイスが送信した測定データを収集する情報管理装置から、データフォーマットを示すデータタイプコード、および前記デバイスの識別情報を含むデバイス情報を受信し、
前記データタイプコードおよび前記デバイス情報に基づいて、前記情報管理装置から前記測定データを受信可能とする設定を実行し、
前記情報管理装置が送信した前記データタイプコード、前記デバイス情報および前記測定データを取得する、
処理を実行する情報処理方法。
【請求項3】
コンピュータに、
デバイスが送信した測定データを収集する情報管理装置から、データフォーマットを示すデータタイプコード、および前記デバイスの識別情報を含むデバイス情報を受信し、
前記データタイプコードおよび前記デバイス情報に基づいて、前記情報管理装置から前記測定データを受信可能とする設定を実行し、
前記情報管理装置が送信した前記データタイプコード、前記デバイス情報および前記測定データを取得する、
処理を実行させる情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、プラント等に設置されるゲートウェイ機器、センサ機器、制御機器等の機器(デバイス)からデータを収集するクラウド環境を用いた技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術では、ウェブアプリケーションサーバ間で効果的にデータ連携を実行することが難しい。例えば、従来技術では、データを送信するサーバ(適宜、「データ送信サーバ」)とデータを受信するサーバ(適宜、「データ受信サーバ」)との間でデータ連携を可能とする汎用的なインターフェースが存在しない。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、デバイスが収集したデータを効果的に共有することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、デバイスが送信した測定データを収集する情報管理装置から、データフォーマットを示すデータタイプコード、および前記デバイスの識別情報を含むデバイス情報を受信し、前記データタイプコードおよび前記デバイス情報に基づいて、前記情報管理装置から前記測定データを受信可能とする設定を実行し、前記情報管理装置が送信した前記データタイプコード、前記デバイス情報および前記測定データを取得する、制御部を備える情報処理装置を提供する。
【0007】
また、本発明は、コンピュータが、デバイスが送信した測定データを収集する情報管理装置から、データフォーマットを示すデータタイプコード、および前記デバイスの識別情報を含むデバイス情報を受信し、前記データタイプコードおよび前記デバイス情報に基づいて、前記情報管理装置から前記測定データを受信可能とする設定を実行し、前記情報管理装置が送信した前記データタイプコード、前記デバイス情報および前記測定データを取得する、処理を実行する情報処理方法を提供する。
【0008】
また、本発明は、コンピュータに、デバイスが送信した測定データを収集する情報管理装置から、データフォーマットを示すデータタイプコード、および前記デバイスの識別情報を含むデバイス情報を受信し、前記データタイプコードおよび前記デバイス情報に基づいて、前記情報管理装置から前記測定データを受信可能とする設定を実行し、前記情報管理装置が送信した前記データタイプコード、前記デバイス情報および前記測定データを取得する、処理を実行させる情報処理プログラムを提供する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、デバイスが収集したデータを効果的に共有することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】実施形態に係るデータ連携システムの構成例を示す図である。
【
図2】実施形態に係る各装置の構成例を示すブロック図である。
【
図3】実施形態に係るネットワークマップ情報の一例を示す図である。
【
図4】実施形態に係るデータ連携処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、本発明の一実施形態に係る情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムを、図面を参照して詳細に説明する。なお、本発明は、以下に説明する実施形態により限定されるものではない。
【0012】
〔実施形態〕
以下に、実施形態に係るデータ連携システム100の構成、各装置の構成、処理の流れを順に説明し、最後に実施形態の効果を説明する。
【0013】
〔1.データ連携システム100の構成〕
図1を用いて、実施形態に係るデータ連携システム100の構成を詳細に説明する。
図1は、実施形態に係るデータ連携システム100の構成例を示す図である。以下に、データ連携システム100全体の構成例、データ連携システム100の処理、参考技術のデータ連携システムの問題点を順に説明し、最後にデータ連携システム100の効果について説明する。なお、実施形態では、プラントに設置されるデバイスであるプラント機器30を使用する工場生産遠隔監視を一例にして説明するが、デバイスや利用分野を限定するものではなく、電力モニタ、風力発電、上下水モニタ、河川監視等の環境計測遠隔監視に適用することもできる。
【0014】
(1-1.データ連携システム100全体の構成例)
データ連携システム100は、情報処理装置であるデータ受信サーバ10、情報管理装置であるデータ送信サーバ20、およびデバイスであるプラント機器30(ゲートウェイ機器31、センサ機器32、制御機器33)を有する。ここで、データ受信サーバ10は、クラウド環境に構築される。また、プラント機器30は、プラントに設置される。なお、
図1に示したデータ連携システム100には、複数台のデータ受信サーバ10またはデータ送信サーバ20が含まれてもよい。
【0015】
(1-2.データ連携システム100全体の処理)
上記のようなデータ連携システム100全体の処理について説明する。なお、下記のステップS1~S6は、異なる順序で実行することもできる。また、下記のステップS1~S6のうち、省略される処理があってもよい。
【0016】
(1-2-1.測定データ受信処理)
データ送信サーバ20は、プラント機器30から測定データを収集する(ステップS1)。例えば、データ送信サーバ20は、センサ機器32が収集したセンサ値等のプラント情報を、テキストデータであるJSON(JavaScript(登録商標) Object Notation)データとして収集する。
【0017】
(1-2-2.データ選別処理)
データ送信サーバ20は、データ受信サーバ10に送信する測定データを選別する(ステップS2)。例えば、データ送信サーバ20は、利用者Uの指定をもとに、クラウド環境に構築される上位サーバであるデータ受信サーバ10に送信する測定データを選択する。
【0018】
(1-2-3.設定情報生成処理)
データ送信サーバ20は、データタイプコード(DTC)およびデバイス情報を生成する(ステップS3)。例えば、データ送信サーバ20は、送信するデータの個数、種類、グラフ表示情報(範囲や単位)等で構成されるデータタイプコードを生成する。また、データ送信サーバ20は、ハードウェア情報、タグ情報、ネットワークマップ情報等を含むデバイス情報を生成する。
【0019】
(1-2-4.設定情報送信処理)
データ送信サーバ20は、データタイプコードおよびデバイス情報をデータ受信サーバ10に送信する(ステップS4)。
【0020】
(1-2-5.受信設定処理)
データ受信サーバ10は、データ受信の設定を実行する(ステップS5)。例えば、データ受信サーバ10は、データ送信サーバ20から受信したデータタイプコードおよびデバイス情報を登録し、特定のデータフォーマットおよび特定のプラント機器30からのデータ受信を可能とする設定を完了する。
【0021】
(1-2-6.データ送信処理)
データ送信サーバ20は、測定データをデータ受信サーバ10に送信する(ステップS6)。例えば、データ送信サーバ20は、データタイプコードおよびデバイス情報とともに、プラント機器30から収集した測定データをデータ受信サーバ10に送信する。
【0022】
(1-3.参考技術のデータ連携システム)
以下では、参考技術としてのデータ連携処理の概要について説明した上で、参考技術の問題点について説明する。
【0023】
(1-3-1.参考技術のデータ連携処理の概要)
参考技術のデータ連携システムでは、以下のようなデータ連携が実行される。第1に、データ送信サーバは、プラント機器から測定データを収集する。第2に、データ送信サーバは、データ受信サーバに送信する測定データを選別する。第3に、データ送信サーバの管理者は、データ送信サーバのアプリケーションのデータフォーマットを調査する。第4に、データ送信サーバの管理者は、データ送信サーバのアプリケーションのデータフォーマットと送信したい測定データとを紐づける(フルカスタム)。第5に、データ送信サーバの管理者は、送信データフォーマットの成型を実施する。第6に、データ送信サーバは、測定データをデータ受信サーバに送信する。
【0024】
(1-3-2.参考技術の情報処理の問題点)
上記の参考技術の情報処理には、以下の問題点がある。第1に、手作業による紐づけが多く発生する。第2に、データ送信サーバとデータ受信サーバとの間でデータ連携を可能とする汎用的なインターフェースが存在しない。
【0025】
(1-4.データ連携システム100の効果)
以下では、実施形態に係るデータ連携システム100の概要について説明した上で、データ連携システム100の効果について説明する。
【0026】
(1-4-1.データ連携システム100の概要)
第1に、データ送信サーバ20は、プラント機器30から測定データを収集する。第2に、データ送信サーバ20は、データ受信サーバ10に送信する測定データを選別する。第3に、データ送信サーバ20は、データタイプコード(Data Type Code:DTC)およびデバイス情報を生成する。第4に、データ送信サーバ20は、データタイプコードおよびデバイス情報をデータ受信サーバ10に送信する。第5に、データ受信サーバ10は、データ受信の設定を実行する。第6に、データ送信サーバ20は、測定データをデータ受信サーバ10に送信する。
【0027】
(1-4-2.データ連携システム100の効果)
データ連携システム100において、以下の効果がある。第1に、外部からデータを受信するためのデータフォーマットを、外部から設定可能になる。すなわち、データ受信サーバ10のデータタイプコードの生成ルールと手順とをデータ送信サーバ20のような外部に公開することで、データ受信サーバ10内で設定作業をすることなく、データタイプコードを生成することができる。第2に、手作業を減らし、自動的な設定を可能にする。すなわち、データタイプコードを生成することによって、同じフォーマット(同じデータタイプコード)であれば、デバイスが異なっていてもデータを共有することができ、設定情報の共通化ができる。すなわち、データ連携システム100は、データタイプコードやデバイス情報の設定を外部に行わせることが可能となるとともに、データ受信サーバ10側の変更を不要として、外部連携のコストを最小限にすることが可能となる。以上より、データ連携システム100は、デバイスが収集したデータを効果的に共有することができる。
【0028】
〔2.データ連携システム100の各装置の構成〕
図2を用いて、
図1に示したデータ連携システム100が有する各装置の機能構成について説明する。
図2は、実施形態に係る各装置の構成例を示すブロック図である。以下では、実施形態に係るデータ連携システム100全体の構成例を説明した上で、実施形態に係るデータ受信サーバ10、データ送信サーバ20およびプラント機器30の構成例について詳細に説明する。
【0029】
(2-1.データ連携システム100全体の構成例)
図2に示すように、データ連携システム100は、データ受信サーバ10、データ送信サーバ20およびプラント機器30を有する。データ受信サーバ10とデータ送信サーバ20とは、所定の通信網によって通信可能に接続されている。また、データ送信サーバ20とプラント機器30とは、携帯電話網等の通信網Nによって通信可能に接続されている。
【0030】
なお、データ受信サーバ10は、クラウド環境に構築されるサーバ装置に限定されるものではなく、物理サーバ、仮想マシン、コンテナ等であってもよい。
【0031】
(2-2.データ受信サーバ10の構成例)
図2を用いて、情報管理装置であるデータ受信サーバ10の構成例について説明する。データ受信サーバ10は、通信部11、記憶部12および制御部13を有する。なお、データ受信サーバ10は、データ連携システム100の管理者から各種操作を受け付ける入力部(例えば、キーボードやマウス等)や、各種情報を表示するための表示部(例えば、液晶ディスプレイ等)を有してもよい。
【0032】
(2-2-1.通信部11)
通信部11は、他の装置との間でのデータ通信を司る。例えば、通信部11は、ルータ等を介して、各通信装置との間でデータ通信を行う。また、通信部11は、図示しないオペレータの端末との間でデータ通信を行うことができる。
【0033】
(2-2-2.記憶部12)
記憶部12は、制御部13が動作する際に参照する各種情報や、制御部13が動作した際に取得した各種情報を記憶する。ここで、記憶部12は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置等で実現され得る。なお、
図2の例では、記憶部12は、データ受信サーバ10の内部に設置されているが、データ受信サーバ10の外部に設置されてもよいし、複数の記憶部が設置されていてもよい。
【0034】
(2-2-3.制御部13)
制御部13は、当該データ受信サーバ10全体の制御を司る。ここで、制御部13は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等の電子回路やASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現され得る。
【0035】
制御部13は、デバイスが送信した測定データを収集する情報管理装置であるデータ送信サーバ20から、データフォーマットを示すデータタイプコード、およびデバイスの識別情報を含むデバイス情報を受信する。
【0036】
(データタイプコード)
データタイプコードは、送信データフォーマットの識別子であり、送信するデータの個数、種類、グラフ表示情報(範囲や単位)等で構成されるコードである。
【0037】
(デバイス情報)
デバイス情報は、ハードウェア情報、タグ情報、ネットワークマップ情報を含む情報である。以下では、ハードウェア情報、タグ情報、ネットワークマップ情報の順に説明する。
【0038】
(ハードウェア情報)
ハードウェア情報は、デバイスを識別するためのハードウェア個体情報であって、一意に決定されるハードウェアID(identifier)、IP(Internet Protocol)アドレス等の同型機種であっても異なる設定等を含む情報である。
【0039】
(タグ情報)
タグ情報は、仮想的な箱のような情報であって、利用者Uは場所や装置等に対して自由にタグ名を付与することができる。そのため、利用者Uは、タグにハードウェア情報を紐付けしたり、紐付けを解除したりすることで、タグ名等を変更することなくハードウェア(デバイス)の変更が可能になる。
【0040】
(ネットワークマップ情報)
ネットワークマップ情報は、クラウド環境とタグの仮想的なネットワーク接続情報を記載する情報である。データ受信サーバ10は、ネットワークマップにて論理的にクラウドアプリケーションであるデータ受信サーバ10と接続する設定にすることによって、設定したタグ(ハードウェア)からデータ受信が可能となる。
【0041】
ここで、
図3を用いて、ネットワークマップ情報の具体例であるネットワークマップ情報について説明する。
図3は、実施形態に係るネットワークマップ情報の一例を示す図である。
図3に示すように、ネットワークマップ情報は、データ受信サーバ10、データ送信サーバ20、プラント機器30(ゲートウェイ機器31、センサ機器32、制御機器33)等の階層関係や接続関係を示す情報である。すなわち、
図3の例では、クラウド環境に構築されたデータ受信サーバ10は、データ送信サーバ20と接続されている。また、データ送信サーバ20は、プラント機器30と接続されている。
【0042】
プラント機器30について説明すると、「プラントA」において、ゲートウェイ機器31Aは、「プラント機器A1」として示されたプラント機器30A-1(センサ機器32A-1、センサ機器32A-2、制御機器33A-1)と、「プラント機器A2」として示されたプラント機器30A-2(センサ機器32A-3、制御機器33A-2)と階層的に接続されている。また、同様に、「プラントB」において、ゲートウェイ機器31Bは、「プラント機器B」として示されたプラント機器30B(センサ機器32B-1、センサ機器32B-2、制御機器33B)と階層的に接続されている。
【0043】
制御部13は、データタイプコードおよびデバイス情報に基づいて、情報管理装置であるデータ送信サーバ20から測定データを受信可能とする設定を実行する。例えば、制御部13は、データタイプコードおよびデバイス情報を記憶部12に格納し、データ送信サーバ20が送信したデータタイプコードおよびデバイス情報を参照可能とすることによって、データ送信サーバ20から測定データを受信する設定を実行する。
【0044】
制御部13は、データ送信サーバ20から受信したデータタイプコードおよびデバイス情報に基づいて実行した受信設定について、当該受信設定を変更することもできる。
【0045】
制御部13は、記憶部12を参照し、データタイプコードのみが記憶されていれば、データ送信サーバ20からデバイス情報のみを受信し、記憶部12に格納する。また、制御部13は、記憶部12を参照し、デバイス情報のみが記憶されていれば、データ送信サーバ20からデータタイプコードのみを受信し、記憶部12に格納する。
【0046】
制御部13は、情報管理装置であるデータ送信サーバ20が送信したデータタイプコード、デバイス情報および測定データを取得する。例えば、制御部13は、データ送信サーバ20が送信したデータ{データタイプコード,ハードウェアID,測定データ}を取得し、記憶部12に格納する。このとき、制御部13は、データタイプコードとともに送信された測定データについて、データ受信口でデータタイプコードとして事前に登録されている情報と実際に送られた情報との整合性を確認し、不整合が起きた場合には受信しない。すなわち、制御部13は、データタイプコードとデバイス情報とがそろって初めて、測定データの取得が可能となる。
【0047】
制御部13は、データタイプコード、デバイス情報(ハードウェア情報、タグ情報、ネットワークマップ情報)、測定データの他、エラーの種別情報、その他関連情報を受信する。
【0048】
制御部13は、測定データについて、JSON形式で受信してもよいし、FTP形式で受信してもよい。すなわち、制御部13は、測定データをデバイスごとに受信してもよいし、複数の測定データを一括で受信してもよい。
【0049】
(2-3.データ送信サーバ20の構成例)
図2を用いて、情報管理装置であるデータ送信サーバ20の構成例について説明する。データ送信サーバ20は、通信部21、記憶部22および制御部23を有する。なお、データ送信サーバ20は、データ連携システム100の管理者から各種操作を受け付ける入力部(例えば、キーボードやマウス等)や、各種情報を表示するための表示部(例えば、液晶ディスプレイ等)を有してもよい。
【0050】
(2-3-1.通信部21)
通信部21は、他の装置との間でのデータ通信を司る。例えば、通信部21は、ルータ等を介して、各通信装置との間でデータ通信を行う。また、通信部21は、図示しないオペレータの端末との間でデータ通信を行うことができる。
【0051】
(2-3-2.記憶部22)
記憶部22は、制御部23が動作する際に参照する各種情報や、制御部23が動作した際に取得した各種情報を記憶する。ここで、記憶部22は、例えば、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置等で実現され得る。なお、
図2の例では、記憶部22は、データ送信サーバ20の内部に設置されているが、データ送信サーバ20の外部に設置されてもよいし、複数の記憶部が設置されていてもよい。
【0052】
(2-3-3.制御部23)
制御部23は、当該データ送信サーバ20全体の制御を司る。ここで、制御部23は、例えば、CPUやMPU等の電子回路やASICやFPGA等の集積回路により実現され得る。
【0053】
制御部23は、デバイスが送信した測定データを収集する。例えば、制御部23は、プラントに設置されるゲートウェイ機器31、センサ機器32、制御機器33等のプラント機器30からJSON形式の測定データを受信する。なお、制御部23は、収集した測定データを記憶部22に格納する。
【0054】
制御部23は、データフォーマットを示すデータタイプコード、およびデバイスの識別情報を含むデバイス情報を生成する。例えば、制御部23は、データ送信サーバ20がデータ受信サーバ10に送信するデータタイプコードを、データ受信サーバ10が保持するデータタイプコードのルールに従って生成する。このとき、制御部23は、既存のデータタイプコードを利用することによって、データタイプコードを生成してもよい。
【0055】
制御部23は、データタイプコードおよびデバイス情報を情報処理装置であるデータ受信サーバ10に送信する。このとき、制御部23は、データタイプコードについて、データ受信サーバ10の既存設定を、ウェブAPI(Application Programming Interface)を経由して取得し、データ送信サーバ20の有する追記修正機能を利用して、データ受信サーバ10に送信することもできる。すなわち、制御部23は、データ受信サーバ10に自動的にアクセスし、ウェブAPI経由でデータ送信サーバ20の設定を自動的にデータ受信サーバ10に反映することができる。
【0056】
制御部23は、データタイプコードについて、単一ファイル(CSV(Comma-Separated Values)等のテキストファイル)または、ZIP化した複数ファイル(ZIPファイル)で送信することができる。このとき、データ受信サーバ10は、単一ファイルでもZIPファイルでも、データフォーマットに従っていれば読み込みが可能となる。
【0057】
制御部23は、データタイプコード、デバイス情報および測定データを情報処理装置であるデータ受信サーバ10に送信する。例えば、制御部23は、JSON形式またはFTP形式で、データタイプコード、デバイス情報および測定データを送信する。
【0058】
制御部23は、データタイプコード、デバイス情報(ハードウェア情報、タグ情報、ネットワークマップ情報)、測定データの他、エラーの種別情報、その他関連情報を送信する。
【0059】
制御部23は、データ送信サーバ20以外のデータ送信サーバ20-2、20-3、・・・がデータタイプコード等の設定情報を更新しても、データ受信サーバ10の内部でIDの衝突が起こらないように、データ受信サーバ10から指示された数値をもとにIDを作成する。このため、データ送信サーバ20、20-2、20-3、・・・で採番されたIDが、データ受信サーバ10内で衝突しない。
【0060】
(2-4.プラント機器30の構成例)
図2を用いて、プラント機器30の構成例について説明する。例えば、プラント機器30は、通信機器であるゲートウェイ機器31、測定機器であるセンサ機器32、プラント機器30の制御を司る制御機器33等で構成される。プラント機器30は、収集部31を有する。
【0061】
(2-4-1.収集部31)
収集部31は、データを収集する。例えば、収集部31は、プラントにおけるデータである測定データを収集する。また、収集部31は、データを送信する。例えば、収集部31は、収集した測定データをデータ送信サーバ20に送信する。
【0062】
〔3.データ連携システム100の処理の流れ〕
図4を用いて、実施形態に係るデータ連携システム100の処理の流れについて説明する。
図4は、実施形態に係るデータ連携処理の流れの一例を示すシーケンス図である。なお、下記のステップS101~S110の処理は、異なる順序で実行することもできる。また、下記のステップS101~S110の処理のうち、省略される処理があってもよい。
【0063】
(3-1.測定データ収集処理)
プラント機器30は、データ送信サーバ20に測定データを送信する(ステップS101)。例えば、プラント機器30は、ゲートウェイ機器31、センサ機器32、制御機器33が収集したプラント情報をデータ送信サーバ20に送信する。
【0064】
(3-2.データ選別処理)
データ送信サーバ20は、データ受信サーバ10に送信する測定データを選別する(ステップS102)。例えば、データ送信サーバ20は、利用者Uの指定をもとに、クラウド環境に設定される上位サーバであるデータ受信サーバ10に送信する測定データを選択する。
【0065】
(3-3.データタイプコード送信処理)
第1に、データ送信サーバ20は、データタイプコード(DTC)を生成する(ステップS103)。例えば、データ送信サーバ20は、送信するデータの個数、種類、グラフ表示情報(範囲や単位)等で構成されるデータタイプコードを生成する。第2に、データ送信サーバ20は、データタイプコードをデータ受信サーバ10に送信する(ステップS104)。第3に、データ受信サーバ10は、データタイプコードを格納する(ステップS105)。例えば、データ受信サーバ10は、データ送信サーバ20から受信したデータタイプコードを記憶部12に格納する。
【0066】
(3-4.デバイス情報送信処理)
第1に、データ送信サーバ20は、デバイス情報を生成する(ステップS106)。例えば、データ送信サーバ20は、ハードウェア情報、タグ情報、ネットワークマップ情報等を含むデバイス情報を生成する。第2に、データ送信サーバ20は、デバイス情報をデータ受信サーバ10に送信する(ステップS107)。第3に、データ受信サーバ10は、デバイス情報を格納する(ステップS108)。例えば、データ受信サーバ10は、データ送信サーバ20から受信したデバイス情報を記憶部12に格納する。
【0067】
(3-5.受信設定処理)
データ受信サーバ10は、データ受信の設定を実行する(ステップS109)。例えば、データ受信サーバ10は、特定のデータフォーマットおよび特定のプラント機器30からのデータ受信を可能とする設定を完了する。
【0068】
(3-6.データ送信処理)
データ送信サーバ20は、測定データをデータ受信サーバ10に送信する(ステップS110)。例えば、データ送信サーバ20は、データタイプコードおよびデバイス情報とともに、プラント機器30から収集した測定データをデータ受信サーバ10に送信する。
【0069】
〔4.実施形態の効果〕
最後に、実施形態の効果について説明する。以下では、実施形態に係る処理に対応する効果について説明する。
【0070】
上述した実施形態に係る処理では、デバイスが送信した測定データを収集するデータ送信サーバ20から、データフォーマットを示すデータタイプコード、およびデバイスの識別情報を含むデバイス情報を受信し、データタイプコードおよびデバイス情報に基づいて、データ送信サーバ20から測定データを受信可能とする設定を実行し、データ送信サーバ20が送信したデータタイプコード、デバイス情報および測定データを取得する。このため、本処理では、デバイスが収集したデータを効果的に共有することができる。
【0071】
〔システム〕
上記文書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0072】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散や統合の具体的形態は図示のものに限られない。つまり、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0073】
さらに、各装置にて行なわれる各処理機能は、その全部または任意の一部が、CPUおよび当該CPUにて解析実行されるプログラムにて実現され、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現され得る。
【0074】
〔ハードウェア〕
次に、情報処理装置であるデータ受信サーバ10のハードウェア構成例を説明する。なお、データ送信サーバ20等の他の装置も同様のハードウェア構成とすることができる。
図5は、ハードウェア構成例を説明する図である。
図5に示すように、データ受信サーバ10は、通信装置10a、HDD(Hard Disk Drive)10b、メモリ10c、プロセッサ10dを有する。また、
図5に示した各部は、バス等で相互に接続される。
【0075】
通信装置10aは、ネットワークインタフェースカードなどであり、他のサーバとの通信を行う。HDD10bは、
図2に示した機能を動作させるプログラムやデータベースを記憶する。
【0076】
プロセッサ10dは、
図2に示した各処理部と同様の処理を実行するプログラムをHDD10b等から読み出してメモリ10cに展開することで、
図2等で説明した各機能を実行するプロセスを動作させる。例えば、このプロセスは、データ受信サーバ10が有する各処理部と同様の機能を実行する。具体的には、プロセッサ10dは、制御部13等と同様の機能を有するプログラムをHDD10b等から読み出す。そして、プロセッサ10dは、制御部13等と同様の処理を実行するプロセスを実行する。
【0077】
このように、データ受信サーバ10は、プログラムを読み出して実行することで各種処理方法を実行する装置として動作する。また、データ受信サーバ10は、媒体読取装置によって記録媒体から上記プログラムを読み出し、読み出された上記プログラムを実行することで上記した実施形態と同様の機能を実現することもできる。なお、この他の実施形態でいうプログラムは、データ受信サーバ10によって実行されることに限定されるものではない。例えば、他のコンピュータまたはサーバがプログラムを実行する場合や、これらが協働してプログラムを実行するような場合にも、本発明を同様に適用することができる。
【0078】
このプログラムは、インターネットなどのネットワークを介して配布することができる。また、このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク(FD)、CD-ROM、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disc)などのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行することができる。
【符号の説明】
【0079】
10 データ受信サーバ
11 通信部
12 記憶部
13 制御部
20 データ送信サーバ
21 通信部
22 記憶部
23 制御部
30 プラント機器
31 収集部
100 データ連携システム