IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 三洋化成工業株式会社の特許一覧

特開2024-40939走行計画立案システム、走行計画立案方法、制御プログラム、記録媒体
<>
  • 特開-走行計画立案システム、走行計画立案方法、制御プログラム、記録媒体 図1
  • 特開-走行計画立案システム、走行計画立案方法、制御プログラム、記録媒体 図2
  • 特開-走行計画立案システム、走行計画立案方法、制御プログラム、記録媒体 図3
  • 特開-走行計画立案システム、走行計画立案方法、制御プログラム、記録媒体 図4
  • 特開-走行計画立案システム、走行計画立案方法、制御プログラム、記録媒体 図5
  • 特開-走行計画立案システム、走行計画立案方法、制御プログラム、記録媒体 図6
  • 特開-走行計画立案システム、走行計画立案方法、制御プログラム、記録媒体 図7
  • 特開-走行計画立案システム、走行計画立案方法、制御プログラム、記録媒体 図8
  • 特開-走行計画立案システム、走行計画立案方法、制御プログラム、記録媒体 図9
  • 特開-走行計画立案システム、走行計画立案方法、制御プログラム、記録媒体 図10
  • 特開-走行計画立案システム、走行計画立案方法、制御プログラム、記録媒体 図11
  • 特開-走行計画立案システム、走行計画立案方法、制御プログラム、記録媒体 図12
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024040939
(43)【公開日】2024-03-26
(54)【発明の名称】走行計画立案システム、走行計画立案方法、制御プログラム、記録媒体
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/40 20240101AFI20240318BHJP
   G01C 21/34 20060101ALI20240318BHJP
【FI】
G06Q50/30
G01C21/34
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022145609
(22)【出願日】2022-09-13
(71)【出願人】
【識別番号】000002288
【氏名又は名称】三洋化成工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】吉田 賢佑
(72)【発明者】
【氏名】森 宏一
(72)【発明者】
【氏名】板垣 聡一郎
【テーマコード(参考)】
2F129
5L049
【Fターム(参考)】
2F129AA06
2F129CC07
2F129CC15
2F129CC16
2F129CC17
2F129CC19
2F129CC25
2F129DD13
2F129DD14
2F129DD15
2F129DD20
2F129DD25
2F129DD30
2F129DD36
2F129DD49
2F129DD63
2F129DD64
2F129DD70
2F129EE52
2F129EE78
2F129EE79
2F129EE80
2F129EE84
2F129EE90
2F129FF12
2F129FF15
2F129FF32
2F129FF63
2F129FF64
2F129FF65
2F129FF68
2F129FF70
5L049CC41
(57)【要約】
【課題】複数の購入者の各々に該物品を配送するための車両を用いて、購入者に対する送迎サービスを提供する。
【解決手段】走行計画立案システム(1000)は、物品および乗員を輸送する車両の走行計画を立案する走行計画立案部(12)と、第1物品を購入した第1購入者の、乗車希望場所、乗車希望時刻、降車希望場所、および、第1物品の収集場所の各々を示す情報を取得する第1購入者情報取得部(111)と、第1購入者と異なる第2購入者が購入した第2物品の収集場所を示す情報を取得する第2購入者情報取得部(112)とを備える。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品および乗員を輸送する車両の走行計画を立案する走行計画立案部と、
第1物品を購入した第1購入者の、乗車希望場所、乗車希望時刻、降車希望場所、および、前記第1物品の収集場所の各々を示す情報を取得する第1購入者情報取得部と、
前記第1購入者と異なる第2購入者が購入した第2物品の収集場所を示す情報を取得する第2購入者情報取得部とを備え、
前記走行計画立案部は、
前記乗車希望時刻までに前記乗車希望場所に到着し、
前記乗車希望場所から前記降車希望場所へ向かい、かつ、
前記降車希望場所に到着する前に、前記第1物品の収集場所および前記第2物品の収集場所へ向かう、
前記走行計画を立案する、走行計画立案システム。
【請求項2】
前記立案された走行計画を前記車両または前記車両の運転操作者の端末装置に出力する走行計画出力部をさらに備える、請求項1に記載の走行計画立案システム。
【請求項3】
前記第1購入者の識別情報、および前記第1物品の識別情報を前記車両の運転操作者の端末装置に出力する走行計画出力部をさらに備える、請求項1に記載の走行計画立案システム。
【請求項4】
前記走行計画立案部は、
複数の前記車両の各々について前記走行計画を立案し、
前記立案した走行計画のうち、総走行距離または総走行時間が最短である走行計画を選択する、請求項1に記載の走行計画立案システム。
【請求項5】
前記車両は、前記第1購入者が乗車可能な側車を備える電動二輪車である、
請求項1に記載の走行計画立案システム。
【請求項6】
物品および乗員を輸送する車両の走行計画を立案する走行計画立案ステップと、
第1物品を購入した第1購入者の、乗車希望場所、乗車希望時刻、降車希望場所、および、前記第1物品の収集場所の各々を示す情報を取得する第1購入者情報取得ステップと、
前記第1購入者と異なる第2購入者が購入した第2物品の収集場所を示す情報を取得する第2購入者情報取得ステップとを含み、
前記走行計画立案ステップにおいて、
前記乗車希望時刻までに前記乗車希望場所に到着し、
前記乗車希望場所から前記降車希望場所へ向かい、かつ、
前記降車希望場所に到着する前に、前記第1物品の収集場所および前記第2物品の収集場所へ向かう、
前記走行計画を立案する、走行計画立案方法。
【請求項7】
請求項1に記載の走行計画立案システムとしてコンピュータを機能させるための制御プログラムであって、前記第1購入者情報取得部、前記第2購入者情報取得部、および前記走行計画立案部としてコンピュータを機能させるための制御プログラム。
【請求項8】
請求項7に記載の制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は購入者に対して送迎サービスを提供する走行計画立案システム、走行計画立案方法等に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、商品を購入したユーザに対する様々なサービスが考案されている。例えば、特許文献1には、自律走行可能な車両が、ユーザが購入した商品を店舗にて回収し、該ユーザの目的地まで運ぶ技術が開示されている。特許文献1において、ユーザは自身が購入した商品を回収する自律走行可能な車両に乗車することができる。また、特許文献2には、迎車を希望するユーザが他所に預けた荷物を迎車車両によって回収することを可能にするための技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2022-019249号公報
【特許文献2】特開2021-086507号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、複数の購入者に該物品を配送する車両を用いて、効率的な移動支援サービスを購入者に提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の課題を解決するために、本開示の一態様に係る走行計画立案システムは、物品および乗員を輸送する車両の走行計画を立案する走行計画立案部と、第1物品を購入した第1購入者の、乗車希望場所、乗車希望時刻、降車希望場所、および、前記第1物品の収集場所の各々を示す情報を取得する第1購入者情報取得部と、前記第1購入者と異なる第2購入者が購入した第2物品の収集場所を示す情報を取得する第2購入者情報取得部とを備え、前記走行計画立案部は、前記乗車希望時刻までに前記乗車希望場所に到着し、前記乗車希望場所から前記降車希望場所へ向かい、かつ、前記降車希望場所に到着する前に、前記第1物品の収集場所および前記第2物品の収集場所へ向かう、前記走行計画を立案する。
【0006】
上記の課題を解決するために、本開示の一態様に係る走行計画立案方法は、物品および乗員を輸送する車両の走行計画を立案する走行計画立案ステップと、第1物品を購入した第1購入者の、乗車希望場所、乗車希望時刻、降車希望場所、および、前記第1物品の収集場所の各々を示す情報を取得する第1購入者情報取得ステップと、前記第1購入者と異なる第2購入者が購入した第2物品の収集場所を示す情報を取得する第2購入者情報取得ステップとを含み、前記走行計画立案ステップにおいて、前記乗車希望時刻までに前記乗車希望場所に到着し、前記乗車希望場所から前記降車希望場所へ向かい、かつ、前記降車希望場所に到着する前に、前記第1物品の収集場所および前記第2物品の収集場所へ向かう、前記走行計画を立案する。
【0007】
本発明の各態様に係る走行計画立案システムは、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを前記走行計画立案システムが備える各部(ソフトウェア要素)として動作させることにより前記走行計画立案システムをコンピュータにて実現させる走行計画立案システムの制御プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
【発明の効果】
【0008】
本発明の一態様によれば、複数の購入者に物品を配送する車両を用いて、効率的な移動支援サービスを購入者に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】走行計画立案システムによって提供可能な移動支援サービスの一例を示す概要図である。
図2】走行計画立案システムの概略構成の一例を示す図である。
図3】走行計画立案装置の要部構成の一例を示すブロック図である。
図4】登録情報のデータ構造の一例を示す図である。
図5】購入者情報のデータ構造の一例を示す図である。
図6】購入者情報を入力させるための表示画面例の一例を示す図である。
図7】第1購入者情報を入力させるための表示画面例の一例を示す図である。
図8】走行計画立案部によって立案された走行計画の一例を示す図である。
図9】走行計画立案システムの処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
図10】走行計画立案システムによって提供可能な移動支援サービスの一例を示す概要図である。
図11】実施形態2に係る走行計画立案システムの要部構成の一例を示すブロック図である。
図12】実施形態2に係る走行計画立案システムの処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
〔実施形態1〕
以下、本発明の一実施形態について詳細に説明する。
【0011】
<本発明の概要>
インターネット等を介して購入された物品は、大抵、当該物品を販売した店舗あるいは配送業者によって、当該物品の購入者によって指定された配送先(例えば、当該購入者の自宅等)に配送される。複数の購入者の各々が物品を購入し、配送すべき物品が複数存在する場合、店舗あるいは配送業者は、複数の物品を効率よく配送可能な走行計画を立案する。ここで、走行計画には、物品を配送先に配送する車両に積載すべき物品の決定と、当該車両の走行経路の決定とが含まれる。
【0012】
本発明は、複数の購入者によって購入された複数の物品を配送する車両を用いて、当該複数の物品のうちの何れかを購入した購入者に移動支援サービスを提供する。本発明によって購入者に提供される移動支援サービスは、購入者を指定された乗車希望時刻に乗車希望場所から乗車させ、降車希望場所まで送り届けるサービスである。具体的には、本発明は、複数の物品を配送する車両の走行計画に、購入者から指定された乗車希望時刻、乗車希望場所、および降車希望場所を組み込んだ走行計画を立案する。これにより、本発明は、複数の物品を配送する車両によって、物品の配送と、購入者への移動支援サービスの提供とを効率的に両立させることができる。本発明において、「車両」は、例えば、物品を販売し配送する店舗が所有する車両であってもよいし、物品を配送する配送業者が所有する車両であってもよい。
【0013】
<走行計画立案システム1000の概要>
以下、本発明の一態様に係る走行計画立案システム1000について説明する。図1は、走行計画立案システム1000によって提供可能な移動支援サービスの一例を示す概要図である。図1において、購入された物品を配送する車両の走行計画を立案する走行計画立案装置1(後述)は、例えば店舗Aに設置されていてもよい。
【0014】
図1において、「第1購入者」は、第1通信装置を用いて店舗Aのウェブサイトにアクセスして第1物品を購入した購入者である。例えば、第1物品は、「第1購入者の自宅」に配送される。さらに、第1購入者は、移動支援サービスの提供を希望している。第1購入者は、例えば、指定した乗車希望時刻に「P駅」(乗車希望場所)から「第1購入者の自宅」(降車希望場所)まで移動することを希望している。
【0015】
一方、図1において、「第2購入者」は、第2通信装置を用いて店舗Aのウェブサイトにアクセスして第2物品を購入した購入者である。第2購入者は、移動支援サービスの提供を希望していない。第2購入者は、例えば、第2物品が「第2購入者の自宅」に配送されるのを待っている。
【0016】
走行計画立案装置1は、店舗A(第1収集場所、第2収集場所)において第1物品および第2物品を積載(収集)した車両が、第1物品の配送先である「第1購入者の自宅」、第1物品の配送先である「第2購入者の自宅」、および乗車希望時刻に「P駅」に到着可能な走行計画を立案する。立案された走行計画は、車両の端末装置4に送信されてもよい。端末装置4は、車両を運転する運転操作者が有する端末装置であってもよいし、車載の端末装置であってもよい。図1において、立案された走行計画の一例を示す。図1に示す走行計画では、以下の工程(1)~(4)の工程順が決められている。
(1)店舗Aにおいて第1物品および第2物品を車両に積載する。
(2)車両が店舗Aから出発し、指定された乗車希望時刻までに「P駅」に到着して、第1購入者を乗車させる。
(3)車両が「P駅」から第2購入者の自宅に到着し、第2物品の配送を完了する。
(4)車両が第1購入者の自宅に到着し、第1購入者を降車させるとともに、第1物品の配送を完了する。
【0017】
なお、図1では、配送すべき物品および配送先の数が2である場合を例に挙げたが、これに限定されない。車両の最大積載量を超えない範囲であれば、物品および配送先の数は3以上であってもよい。また、図1では、乗車させる購入者数が1である場合を例にあげたが、車両の最大搭乗可能人数を超えない範囲であれば、複数人の購入者を乗車させてもよい。
【0018】
このように、走行計画立案システム1000は、複数の購入者に物品を配送する車両を用いて、効率的な移動支援サービスを購入者に提供することができる。
【0019】
<走行計画立案システム1000の装置構成>
図1に示した走行計画立案システム1000の装置構成について、図2を用いて説明する。図2は、走行計画立案システム1000の概略構成の一例を示す図である。
【0020】
走行計画立案システム1000は、走行計画立案装置1、第1通信装置2、第2通信装置3、および端末装置4を含む。走行計画立案装置1、第1通信装置2、第2通信装置3、および端末装置4は互いに、通信ネットワーク5(例えば、インターネット等)を介して通信可能に接続されている。なお、図2には、第1通信装置2、第2通信装置3、および端末装置4がそれぞれ1つである場合を示しているが、これに限定されない。走行計画立案システム1000において、第1通信装置2、第2通信装置3、および端末装置4の数はそれぞれ複数であってもよい。
【0021】
走行計画立案装置1は、第1物品および第2物品を配送先に配送する車両が、第1購入者の自宅に到着する前に、第1物品の収集場所および第2物品の収集場所に向かう走行計画を立案する。例えば、図1に示す走行計画は、工程(4)の前に、工程(1)が行われるように立案されている。走行計画立案装置1の構成については後に説明する。
【0022】
第1通信装置2は、第1購入者が有する通信装置である。図1に示す例では、第1通信装置2は、第1購入者による第1物品の購入に関する情報、および希望する移動支援サービスに関する情報の入力を受け付けている。第1物品の購入に関する情報は、第1物品の収集場所、および第1物品を示す情報等を含んでいてもよい。希望する移動支援サービスに関する情報は、乗車希望場所、乗車希望時刻、および降車希望場所等を示す情報である。第1通信装置2は、第1物品の購入に関する情報および希望する移動支援サービスに関する情報を、第1購入者情報として走行計画立案装置1に送信する。第1購入者情報については、後に具体例を挙げて説明する。
【0023】
第2通信装置3は、第2購入者が有する通信装置である。図1に示す例では、第2通信装置は、第2購入者は移動支援サービスの提供を希望していないため、第2物品の購入に関する情報を受け付けている。第2物品の購入に関する情報は、第2物品の収集場所、第2物品の情報、および第2物品の配送先を示す情報等を含んでいてもよい。第2通信装置3は、第2物品の購入に関する情報を、第2購入者情報として走行計画立案装置1に送信する。第2購入者情報については、後に具体例を挙げて説明する。
【0024】
端末装置4は、例えば、車両を運転する運転操作者が有する通信装置である。端末装置4は、運転操作者に、走行計画立案装置1によって立案された走行計画を提示する。
【0025】
端末装置4が搭載される車両、または車載の端末装置4を有する運転操作者が運転する車両は、少なくとも第1購入者が乗車可能な車両であれば限定されないが、車両は、第1購入者が乗車可能な側車を備える電動二輪車であってよい。
【0026】
側車を備える電動二輪車は安価であり、例えば汎用の100V電源から充電可能である。側車を備える電動二輪車は小型であり、広いスペースが確保できない店舗であっても、複数台を保有することができる。それゆえ、側車を備える電動二輪車を利用すれば、走行計画立案システム1000を導入するための設備に要する費用を低く抑えることができる。
【0027】
<走行計画立案装置1の構成>
次に、走行計画立案装置1の構成について、図3を用いて説明する。図3は、走行計画立案装置1の要部構成の一例を示す機能ブロック図である。
【0028】
走行計画立案装置1は、制御部10、および記憶部20を備えている。制御部10は、走行計画立案装置1の各機能を統括して制御する。制御部10は、例えば、CPU等のプロセッサである。制御部10は、各機能を実行する制御プログラムを記憶部20から読み出してRAMへ展開して実行することにより、各制御を実現する。記憶部20は、走行計画立案装置1が用いる各種データおよび各種ソフトウェアを記憶するメモリである。記憶部20は、走行計画立案装置1に接続された記憶装置であってもよい。
【0029】
制御部10は、受付部11、走行計画立案部12および走行計画出力部13を備えている。
【0030】
受付部11は、第1通信装置2からの購入者情報(第1購入者情報)、および第2通信装置3からの購入者情報(第2購入者情報)を受け付ける。受付部11は、購入者情報を記憶部20に格納する。なお、図3に示すように、受付部11は、第1購入者情報を取得する第1購入者情報取得部111と、第2購入者情報を取得する第2購入者情報取得部112とを備えていてもよい。
【0031】
ここで、第1購入者および第2購入者は、予め走行計画立案システム1000を利用する利用者として登録されている者であってもよい。走行計画立案システム1000を利用する利用者として登録されている者の情報は、記憶部20の登録情報21に記憶されていてもよい。本明細書では、物品を購入した利用者を、「購入者」あるいは「利用者」と称する。
【0032】
[登録情報21]
図4は、登録情報21のデータ構造の一例を示す図である。登録情報21は、サービスを利用する利用者によって予め登録されている利用者に関する情報である。登録情報21は、例えば、利用者ID、利用者氏名、配送先、連絡先、およびクレジットカード情報を含んでいてもよい。また、走行計画立案装置1が、物品を販売する店舗によって管理されている場合、登録情報21には、各購入者の現在までの購入履歴が含まれていてもよい。図4によれば、利用者IDが「001」である利用者の氏名は「XX XX」であり、購入した物品の配送先(自宅)は「L県M市N町pp-qq」である。また、利用者IDが「002」である利用者の氏名は「YY YY」であり、購入した物品の配送先(自宅)は「L県R市T町uu-vv」である。図4に示す登録情報21には、登録されている利用者の各々の連絡先のメールアドレス、および物品の代金の支払いのためのクレジットカード情報が含まれている。
【0033】
[購入者情報22]
図5は、購入者情報22のデータ構造の一例を示す図である。購入者情報22には、利用者ID、受付日時、移動支援サービス利用希望、乗車希望場所、乗車希望時刻、降車希望場所、購入した物品、購入した物品の収集場所が含まれる。また、購入者情報22には、前述した第1購入者情報と、第2購入者情報とが含まれている。複数の購入者の情報は、利用者ID、および受付日時に対応付けられている。
【0034】
図5に示す例によれば、利用者IDが「001」である利用者は、移動支援サービスの提供を希望していない。利用者IDが「001」である利用者は、「2022/8/10 AM9:56」に「店舗A」から「野菜、牛乳」を購入している。この場合、利用者IDが「001」である利用者は第2購入者であり、第2購入者情報の送信者である。
【0035】
一方、利用者IDが「002」である利用者は、「2022/8/10 AM10:15」に「店舗A」から「パン、ワイン」を購入しており、移動支援サービスの提供を希望している。利用者IDが「002」である利用者は、「2022/8/10 15:30」に「P駅北口」で乗車し「自宅」まで移動する移動支援サービスの提供を希望している。この場合、利用者IDが「002」である利用者は第1購入者であり、第1購入者情報の送信者である。
【0036】
[第1購入者情報の入力]
続いて、第1購入者に第1通信装置2を用いて第1購入者情報を入力させるための表示画面について図6および図7を用いて説明する。図6および図7は、第1購入者情報を入力させるための表示画面例の一例を示す図である。
【0037】
図6に示す表示画面201には、図5に示す利用者IDが「002」である利用者(第1購入者)が、「パン、ワイン」を購入する場合の購入画面を示す。購入画面には、第1購入者が購入する物品の種類、購入数量、物品の金額、合計金額が表示されている。図6に示す「次へ」ボタンが操作された場合、表示画面は、図7に示す表示画面202に遷移する。
【0038】
図7に示す表示画面202には、利用者に移動支援サービスの提供を希望するか否かを選択させるための選択肢が表示されている。利用者IDが「002」である利用者は、ここで「希望する」を選択し、乗車希望場所、乗車希望時刻、および降車希望場所を入力するための入力フォームにそれぞれを記入し、「送信」ボタンを操作する。これにより、第1通信装置2から第1購入者情報が送信される。
【0039】
図7では、移動支援サービスの提供を希望する利用者に、任意の乗車希望場所、乗車希望時刻、および降車希望場所を入力させる構成を示しているが、この構成に限定されない。例えば、表示画面202において、選択可能な乗車希望場所の候補、選択可能な乗車希望時刻の候補、および選択可能な降車希望場所の候補を表示させて、所望の乗車希望場所、乗車希望時刻、および降車希望場所を利用者に選択させる構成であってもよい。この場合、表示させる選択可能な乗車希望場所の候補、および選択可能な降車希望場所の候補は、例えば、利用者が過去に当該入力フォームに入力された乗車希望場所および降車希望場所であってもよい。これにより、乗車希望場所、乗車希望時刻、および降車希望場所を入力する利用者の作業量を軽減することができる。
【0040】
あるいは、図7に示す表示画面202の入力を利用者が行う時点で既に、走行計画が決定している車両がある場合、当該車両の走行計画に基づいて、乗車希望場所の候補、乗車希望時刻の候補、および降車希望場所の候補を利用者に提案する構成であってもよい。この場合、乗車希望場所の候補および降車希望場所の候補は、当該車両が物品の配送時に走行する経路上に在る場所であってもよく、乗車希望時刻の候補は、当該車両がその場所を通過する予定時刻であってもよい。利用者に提案した乗車希望場所、乗車希望時刻、および降車希望場所が、利用者に採用された場合、走行計画が決定している車両の走行経路を変更することなく、移動支援サービスを利用者に提供することができる。
【0041】
なお、図5に示す利用者IDが「001」である利用者(第2購入者)は、第2通信装置3の表示画面に表示された、表示画面202と同様の表示画面において、「希望しない」を選択し、「送信」ボタンを操作すればよい。これにより、第2通信装置3から第2購入者情報が送信される。
【0042】
図3に戻り、走行計画立案部12は、第1購入者情報、および第2購入者情報に基づいて、車両の走行計画を立案する。走行計画立案部12は、第1購入者の乗車希望時刻までに、乗車希望場所に到着し、乗車希望場所から降車希望場所へ向かい、かつ、降車希望場所に到着する前に、第1物品の収集場所および第2物品の収集場所へ向かうように走行計画を立案する。走行計画立案部12は、記憶部20に格納されている配送エリアの地図情報23を参照して、走行計画を立案してもよい。走行計画立案部12は、通信ネットワーク5等を介して取得可能な道路交通情報、および事故情報等の情報も用いて走行計画を立案してもよい。道路交通情報、および事故情報等の情報は、例えば、道路交通情報システム(VICS(登録商標))から取得されてもよい。これにより、走行計画立案部12は、総走行時間および総走行距離が最短となる走行計画を立案することができる。走行計画立案部12によって立案された走行計画は、記憶部20の走行計画情報24に随時格納される構成であってもよい。なお、走行計画立案部12は、第1購入者情報を取得する毎に走行計画を立案してもよい。
【0043】
図8は、走行計画立案部12によって立案された走行計画の一例を示す図である。図8に示す走行計画によれば、車両は「店舗A」に「14:00」に到着し、「店舗A」において、第1物品および第2物品を収集する。その後、第1物品および第2物品を積載した車両は「P駅北口」に向かい、「15:30」に「P駅北口」で第1購入者を乗車させる。そして、車両は、「16:00」に第2購入者の自宅に第2物品を配送し、その後、「16:30」に第1購入者の自宅に到着して、第1購入者を降車させるとともに、第1物品の配送も完了させる。
【0044】
走行計画は、当該車両に積載する物品、および乗車させる第1購入者を特定可能な情報を含んでいてもよい。例えば、走行計画には、第1物品および第2物品にそれぞれ付与されている識別情報、および、車両に乗車させる第1購入者の識別情報が含まれていてもよい。また、走行計画には、地図情報23に基づいて生成された、走行経路を確認可能な地図が含まれていてもよい。
【0045】
走行計画立案部12は、物品の収集および配送と、第1購入者に対する移動支援サービスの提供とが可能な複数の車両が複数存在する場合、走行計画立案部12は、複数の車両の各々について走行計画を立案してもよい。
【0046】
また、走行計画立案部12は、複数の車両の各々について立案した走行計画のうち、総走行距離または総走行時間が最短である走行計画を選択してもよい。選択された走行計画を採用すれば、第1購入者に対する移動支援サービス、ならびに第1物品および第2物品の配送の両方について、最も効率の良い走行計画を実行可能な車両を選択することができる。
【0047】
走行計画出力部13は、走行計画立案部12が立案した走行計画を車両の端末装置4に送信する。上記構成によれば、走行計画立案システム1000は、立案された走行計画を車両または車両の運転操作者に伝えることができる。これにより、車両または運転操作者は走行計画に従って走行することが可能となる。
【0048】
また、走行計画出力部13は、走行計画立案部12によって走行計画が立案された場合に、移動支援サービスを受け付けた旨の通知、あるいは、車両が乗車希望場所に到着する予定時刻を第1通信装置2に送信してもよい。
【0049】
また、走行計画出力部13は、第1購入者の識別情報、および第1物品の識別情報を端末装置4に送信してもよい。この場合、走行計画立案部12によって立案された走行計画に、第1購入者の識別情報、第1物品の識別情報、および第2物品の識別情報が含まれていてもよい。ここで、第1購入者の識別情報は、乗車希望場所において第1購入者を特定するために有用な情報であればよく、例えば、第1購入者に対して発行した電子バウチャー、および複数の文字からなる文字列であってもよい。ここで、電子バウチャーは、バーコードおよびQRコード(登録商標)等であってもよい。文字列は、複数桁の数字であってもよいし、任意の単語であってもよい。あるいは、第1購入者の識別情報は、第1購入者の名前であってもよいし、連絡先(例えば、電話番号およびメールアドレス等)であってもよい。図7に示すような表示画面202において、第1購入者の特徴(例えば、着衣の色、帽子および眼鏡の有無等)を入力させる欄を設けてもよい。
【0050】
上記構成によれば、走行計画立案システム1000は、これらの識別情報に基づいて、車両の運転操作者に、第1購入者を乗車させるときの本人確認と、第1購入者に渡す第1物品の確認とを行わせることができる。これにより、第1購入者と異なる者を乗車させたり、第1購入者が購入した第1物品ではない物品を誤って渡したりすることを回避することができる。
【0051】
記憶部20は、走行計画立案装置1が用いる各種データおよび各種ソフトウェアを記憶するメモリである。記憶部20は、走行計画立案装置1に接続された記憶装置であってもよい。記憶部20は、登録情報21、購入者情報22、地図情報23および走行計画情報24を記憶する。
【0052】
上記構成によれば、走行計画立案システム1000は、物品および乗員を輸送する車両の走行計画を、以下の条件を満たすように立案する。
・第1購入者の乗車希望時刻までに乗車希望場所に到着する。
・第1購入者の乗車希望場所から降車希望場所へ向かう。
・第1購入者の降車希望場所に到着する前に、第1購入者が購入した第1物品の収集場所および第1購入者とは異なる第2購入者が購入した第2物品の収集場所へ向かう。
【0053】
これにより、走行計画立案システム1000は、第1購入者の降車希望場所に到着する前に第1物品および第2物品を積載する車両により、第1購入者を乗車希望場所から降車希望場所まで輸送することができる。走行計画立案システム1000を導入すれば、例えば物品の配送を行う業者であっても、物品を配送するための車両に、移動支援を希望する購入者を乗車させる移動支援サービスを提供することができる。
【0054】
<走行計画立案システム1000の処理の流れ>
次に、走行計画立案システム1000の処理の流れについて図9を用いて説明する。図9は、走行計画立案システム1000の処理の流れの一例を示すシーケンス図である。ここでは、第1購入者情報を取得する毎に走行計画を立案する走行計画立案装置1を例に挙げて説明する。図9には、走行計画立案装置1が、第1購入者情報を取得する前に、第2購入者情報を取得する場合が示されている。
【0055】
図9において、まず、第2通信装置3から走行計画立案装置1に第2購入者情報が送信され(ステップS1)、走行計画立案装置1(第2購入者情報取得部112)が、第2購入者情報を取得する(ステップS2;第2購入者情報取得ステップ)。
【0056】
次に、第1通信装置2から第1購入者情報が送信され(ステップS3)、走行計画立案装置1(第1購入者情報取得部111)が、第1購入者情報を取得する(ステップS4;第1購入者情報取得ステップ)。
【0057】
次に、走行計画立案装置1(走行計画立案部12)は、第1購入者情報に含まれる降車希望場所に到着する前に、第1物品の収集場所および第2物品の収集場所へ向かう走行計画を立案する(ステップS5;走行計画立案ステップ)。走行計画立案装置1(走行計画出力部13)は、立案された走行計画を端末装置4へ出力する。
【0058】
端末装置4は、走行計画を走行計画立案装置1から取得する(ステップS6)。例えば、端末装置4を有する運転操作者は、取得した走行計画に従って、第1物品および第2物品の収集および配送と、第1購入者に対する移動支援サービスの提供とを実施する。
【0059】
〔実施形態2〕
本発明の他の実施形態について、以下に説明する。なお、説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
【0060】
本実施形態では、第1物品の収集場所と第2物品の収集場所とが異なっている。また、本実施形態に係る走行計画立案装置1は、物品が購入される店舗(例えば店舗Aおよび店舗B)とは異なる第3者によって管理されていてもよい。
【0061】
図10は、本実施形態に係る走行計画立案システム1000Aを利用した配送かつ移動支援サービスの概要を示す概要図である。
【0062】
図10において、「第1購入者」は、第1通信装置2を用いて店舗Bのウェブサイトにアクセスして第1物品を購入した購入者である。例えば、第1物品は、「第1購入者の自宅」に配送される。さらに、第1購入者は、移動支援サービスの提供を希望している。第1購入者は、例えば、指定した乗車希望時刻に「P駅」(乗車希望場所)から「第1購入者の自宅」(降車希望場所)まで移動することを希望している。
【0063】
一方、図10において、「第2購入者」は、第2通信装置3を用いて店舗Aのウェブサイトにアクセスして第2物品を購入した購入者である。第2購入者は、移動支援サービスの提供を希望していない。第2購入者は、例えば、第2物品が「第2購入者の自宅」に配送されるのを待っている。
【0064】
走行計画立案システム1000Aの走行計画立案装置1は、店舗A(第1収集場所)において第2物品を収集し、店舗B(第2収集場所)において第1物品を収集した車両が、第1物品の配送先である「第1購入者の自宅」、第2物品の配送先である「第2購入者の自宅」、および乗車希望時刻に「P駅」に到着可能な走行計画を立案する。立案された走行計画は、車両を運転する運転操作者が有する端末装置4に送信されてもよい。図10において、立案された走行計画の一例を示す。図10に示す走行計画では、以下の工程(1)~(5)の工程順が決められている。
(1)車両が店舗Aにおいて第2物品を車両に積載する。
(2)車両が店舗Aから出発し、指定された乗車希望時刻までに「P駅」に到着して、第1購入者を乗車させる。
(3)車両が「P駅」から出発し、店舗Bに到着して、第1物品を車両に積載する。
(4)車両が、店舗Bから第2購入者の自宅に到着し、第2物品の配送を完了する。
(5)車両が、第1購入者の自宅に到着し、第1購入者を降車させ、第1物品の配送を完了する。
【0065】
走行計画立案システム1000Aの走行計画立案装置1は、図10で示した走行計画以外に、複数の走行計画を立案し得る。走行計画立案装置1は、立案した複数の走行計画のうち、総走行距離または総走行時間が最短である走行計画を選択してもよい。
【0066】
<走行計画立案システム1000Aの装置構成>
図10に示した走行計画立案システム1000Aの装置構成について、図11を用いて説明する。図11は、走行計画立案システム1000Aの要部構成の一例を示す図である。
【0067】
走行計画立案システム1000Aは、走行計画立案装置1、第1通信装置2、第2通信装置3、端末装置4Aに加え、第1店舗通信装置6、および第2店舗通信装置7を含む。第1店舗通信装置6は、店舗Aが有する通信装置であり、第2店舗通信装置7は、店舗Bが有する通信装置である。走行計画立案装置1、第1通信装置2、第2通信装置3、端末装置4A、第1店舗通信装置6、および第2店舗通信装置7は互いに、通信ネットワーク5を介して通信可能に接続されている。
【0068】
端末装置4Aは、例えば、配送業者が管理する端末装置であってもよい。また、端末装置4Aは、配送業者が所有する車両の端末装置、または車両の運転操作者が有する端末装置であってもよい。端末装置4Aが、配送業者が管理する端末装置である場合、端末装置4Aが取得する走行計画は、さらに各車両の端末装置に転送される態様であってもよい。
【0069】
走行計画立案装置1は、第1物品および第2物品を配送先に配送する車両が、第1購入者の自宅に到着する前に、第1物品の収集場所および第2物品の収集場所にそれぞれ向かう走行計画を立案する。
【0070】
なお、図11に示すように、第1店舗通信装置6は、第2購入者情報を取得し、第2店舗通信装置7は、第1購入者情報を取得してもよい。
【0071】
<走行計画立案システムの処理の流れ>
図12は、走行計画立案システム1000Aの処理の流れの一例を示すシーケンス図である。ここでは、第1購入者情報を取得する毎に走行計画を立案する走行計画立案装置1を例に挙げて説明する。図12には、走行計画立案装置1が、第1購入者情報を取得する前に、第2購入者情報を取得する場合が示されている。
【0072】
図12において、第2通信装置3から走行計画立案装置1に第2購入者情報が送信され(ステップS11)、走行計画立案装置1は、第2通信装置3から送信された第2購入者情報を取得する(ステップS13;第2購入者情報取得ステップ)。なお、ステップS11において、第2通信装置3から第1店舗通信装置6にも第2購入者情報が送信されてもよい。この場合、第1店舗通信装置6は、第2購入者情報を取得し(ステップS12)、当該情報を、第2物品の出荷準備等に活用する。
【0073】
次に、第1通信装置2から走行計画立案装置1に第1購入者情報が送信され(ステップS14)、走行計画立案装置1は、第1通信装置2から送信された第1購入者情報を取得する(ステップS16;第1購入者情報取得ステップ)。なお、ステップS14において、第1通信装置2から第2店舗通信装置7にも第1購入者情報が送信されてもよい。この場合、第2店舗通信装置7は、第1購入者情報を取得し(ステップS15)、当該情報を、第1物品の出荷準備等に活用する。
【0074】
次に、走行計画立案装置1(走行計画立案部12)は、第1購入者情報に含まれる降車希望場所に到着する前に、店舗B(第1物品の収集場所)および店舗A(第2物品の収集場所)へ向かう走行計画を立案する(ステップS17;走行計画立案ステップ)。走行計画立案装置1(走行計画出力部13)は、立案された走行計画を端末装置4Aへ出力する。
【0075】
端末装置4Aは、走行計画を走行計画立案装置1から取得する(ステップS18)。例えば、端末装置4Aを有する配送業者は、取得した走行計画に従って、第1物品および第2物品の収集および配送と、第1購入者に対する移動支援サービスの提供とを実施する。
【0076】
〔ソフトウェアによる実現例〕
走行計画立案システム1000、1000A(以下、「システム」と呼ぶ)、および走行計画立案装置1(以下、「装置」と呼ぶ)の機能は、当該装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、当該装置の各制御ブロック(特に制御部10含まれる各部)としてコンピュータを機能させるためのプログラムにより実現することができる。
【0077】
この場合、上記システムおよび装置は、上記プログラムを実行するためのハードウェアとして、少なくとも1つの制御装置(例えばプロセッサ)と少なくとも1つの記憶装置(例えばメモリ)を有するコンピュータを備えている。この制御装置と記憶装置により上記プログラムを実行することにより、上記各実施形態で説明した各機能が実現される。
【0078】
上記プログラムは、一時的ではなく、コンピュータ読み取り可能な、1または複数の記録媒体に記録されていてもよい。この記録媒体は、上記装置が備えていてもよいし、備えていなくてもよい。後者の場合、上記プログラムは、有線または無線の任意の伝送媒体を介して上記装置に供給されてもよい。
【0079】
また、上記各制御ブロックの機能の一部または全部は、論理回路により実現することも可能である。例えば、上記各制御ブロックとして機能する論理回路が形成された集積回路も本発明の範疇に含まれる。この他にも、例えば量子コンピュータにより上記各制御ブロックの機能を実現することも可能である。
【0080】
また、上記各実施形態で説明した各処理は、AI(Artificial Intelligence:人工知能)に実行させてもよい。この場合、AIは上記制御装置で動作するものであってもよいし、他の装置(例えばエッジコンピュータまたはクラウドサーバ等)で動作するものであってもよい。
【0081】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【0082】
〔まとめ〕
本開示の態様1に係る走行計画立案システムは、物品および乗員を輸送する車両の走行計画を立案する走行計画立案部と、第1物品を購入した第1購入者の、乗車希望場所、乗車希望時刻、降車希望場所、および、前記第1物品の収集場所の各々を示す情報を取得する第1購入者情報取得部と、前記第1購入者と異なる第2購入者が購入した第2物品の収集場所を示す情報を取得する第2購入者情報取得部とを備え、前記走行計画立案部は、前記乗車希望時刻までに前記乗車希望場所に到着し、前記乗車希望場所から前記降車希望場所へ向かい、かつ、前記降車希望場所に到着する前に、前記第1物品の収集場所および前記第2物品の収集場所へ向かう、前記走行計画を立案する。
【0083】
本開示の態様2に係る走行計画立案システムは、上記態様1において、前記立案された走行計画を前記車両または前記車両の運転操作者の端末装置に出力する走行計画出力部をさらに備えていてもよい。
【0084】
本開示の態様3に係る走行計画立案システムは、上記態様1または2において、前記第1購入者の識別情報、および前記第1物品の識別情報を前記車両の運転操作者の端末装置に出力する走行計画出力部をさらに備えていてもよい。
【0085】
本開示の態様4に係る走行計画立案システムは、上記態様1から3のいずれかにおいて、前記走行計画立案部は、複数の前記車両の各々について前記走行計画を立案し、前記立案した走行計画のうち、総走行距離または総走行時間が最短である走行計画を選択してもよい。
【0086】
本開示の態様5に係る走行計画立案システムは、上記態様1から4のいずれかにおいて、前記車両は、前記第1購入者が乗車可能な側車を備える電動二輪車であってもよい。
【0087】
本開示の態様6に係る走行計画立案方法は、物品および乗員を輸送する車両の走行計画を立案する走行計画立案ステップと、第1物品を購入した第1購入者の、乗車希望場所、乗車希望時刻、降車希望場所、および、前記第1物品の収集場所の各々を示す情報を取得する第1購入者情報取得ステップと、前記第1購入者と異なる第2購入者が購入した第2物品の収集場所を示す情報を取得する第2購入者情報取得ステップとを含み、前記走行計画立案ステップにおいて、前記乗車希望時刻までに前記乗車希望場所に到着し、前記乗車希望場所から前記降車希望場所へ向かい、かつ、前記降車希望場所に到着する前に、前記第1物品の収集場所および前記第2物品の収集場所へ向かう、前記走行計画を立案する。
【0088】
本開示の態様7に係る制御プログラムは、前記態様1に係る走行計画立案システムとしてコンピュータを機能させるための制御プログラムであって、前記第1購入者情報取得部、前記第2購入者情報取得部、および前記走行計画立案部としてコンピュータを機能させる制御プログラムである。
【0089】
本開示の態様8に係る記録媒体は、前記態様7に係る制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【符号の説明】
【0090】
1 走行計画立案装置
12 走行計画立案部
13 走行計画出力部
111 第1購入者情報取得部
112 第2購入者情報取得部
1000、1000A 走行計画立案システム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12