(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024040955
(43)【公開日】2024-03-26
(54)【発明の名称】情報処理装置及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
H04N 1/00 20060101AFI20240318BHJP
B41J 29/38 20060101ALI20240318BHJP
G06F 3/12 20060101ALI20240318BHJP
【FI】
H04N1/00 127A
B41J29/38 401
B41J29/38 301
G06F3/12 310
G06F3/12 334
G06F3/12 373
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022145630
(22)【出願日】2022-09-13
(71)【出願人】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】石井 彰弘
【テーマコード(参考)】
2C061
5C062
【Fターム(参考)】
2C061AP01
2C061AS02
2C061HJ08
2C061HK19
2C061HV05
2C061HV30
2C061HV35
5C062AA02
5C062AA05
5C062AA13
5C062AA29
5C062AB20
5C062AB22
5C062AB23
5C062AB38
5C062AB42
5C062AC02
5C062AC04
5C062AC05
5C062AC22
5C062AC35
5C062AE03
5C062AE07
5C062AE15
5C062AF01
5C062AF06
5C062AF15
(57)【要約】
【課題】情報処理装置の記憶部の容量に関わらず、情報処理装置と管理装置とが通信できなかった期間における情報処理装置の利用状況を把握することができる。
【解決手段】情報処理装置は、プロセッサを備え、プロセッサは、情報処理装置を管理する管理装置との通信に失敗していた場合は、管理装置との通信に失敗した失敗時刻と通信が復旧した復旧時刻とを、情報処理装置の記憶部に記憶し、情報処理装置の利用状況の提示指示を受け付け、提示指示を受け付ける前に、管理装置との通信に失敗していた場合は、失敗時刻と復旧時刻とを、外部の記憶装置に送信し、記憶装置から受け付けた、失敗時刻と復旧時刻との間の情報処理装置の利用状況を提示する。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、
情報処理装置を管理する管理装置との通信に失敗していた場合は、前記管理装置との通信に失敗した失敗時刻と前記通信が復旧した復旧時刻とを、前記情報処理装置の記憶部に記憶し、
前記情報処理装置の利用状況の提示指示を受け付け、
前記提示指示を受け付ける前に、前記管理装置との通信に失敗していた場合は、前記失敗時刻と前記復旧時刻とを、外部の記憶装置に送信し、
前記記憶装置から受け付けた、前記失敗時刻と前記復旧時刻との間の前記情報処理装置の利用状況を提示する、
情報処理装置。
【請求項2】
前記プロセッサは、
前記情報処理装置が備える機能の実行指示を受け付け、
前記管理装置との通信に失敗した場合であっても、前記機能を実行する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記記憶装置には、前記機能の実行に用いる情報が記憶されており、
前記プロセッサは、前記管理装置との通信に失敗した場合であっても、前記記憶装置との通信に成功した場合は、前記機能を実行する、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記機能は印刷を含む機能であり、前記機能の実行に用いる情報は印刷ジョブを含む情報である、請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記プロセッサは、前記機能を実行する場合に、前記実行指示の内容と前記実行指示をしたユーザと前記実行指示を受け付けた日時とを含む情報を、前記利用状況として前記記憶装置に記憶させる、請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記プロセッサは、前記提示指示を受け付ける前に、前記管理装置との通信に失敗していない場合は、前記管理装置との通信に失敗していない旨を提示する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記プロセッサは、前記失敗時刻と前記復旧時刻とが前記記憶部に記憶されていない場合を、前記管理装置との通信に失敗していない場合として、前記提示指示に伴い、前記管理装置との通信に失敗していない旨を提示する、
請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
情報処理装置を管理する管理装置との通信に失敗していた場合は、前記管理装置との通信に失敗した失敗時刻と前記通信が復旧した復旧時刻とを、前記情報処理装置の記憶部に記憶し、
情報処理装置の利用状況の提示指示を受け付け、
前記提示指示を受け付ける前に、前記管理装置との通信に失敗していた場合は、前記失敗時刻と前記復旧時刻とを、外部の記憶装置に送信し、
前記記憶装置から受け付けた、前記失敗時刻と前記復旧時刻との間の前記情報処理装置の利用状況を提示する、
処理をコンピュータに実行させる、
情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、画像形成装置が開示されている。この画像形成装置は、当該画像形成装置の監査ログを外部装置に送信したときにエラーが生じ、且つ外部装置への監査ログの書き込みにエラーが生じた場合、監査ログのファイル名を変更し、当該監査ログを外部装置に送信する制御を行う制御手段を備える。
【0003】
特許文献2には、情報処理装置が開示されている。この情報処理装置は、利用者を識別する識別情報を取得し、利用対象の機器に対するジョブの実行要求を受け付ける受付手段と、機器が有する機能を用いてジョブを実行し、識別情報及びジョブの実行結果を履歴情報として生成する生成手段と、を備える。また、この情報処理装置は、閲覧者の権限に応じて履歴情報の全部又は一部を秘匿化し、秘匿化した履歴情報として提示する提示手段を備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2021-197560号公報
【特許文献2】特開2020-154819号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
情報処理装置と当該情報処理装置を管理する管理装置とが通信できなかった期間における情報処理装置の利用状況を、当該情報処理装置の記憶部に記憶する情報処理装置がある。しかし、上記記憶部の容量によっては当該利用状況を記憶しきれないため、操作者は当該利用状況を把握できない場合があるという課題があった。
【0006】
本開示は、上記記憶部の容量に関わらず、情報処理装置と管理装置とが通信できなかった期間における情報処理装置の利用状況を把握することができる情報処理装置及び情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、第1態様に係る情報処理装置は、プロセッサを備え、前記プロセッサは、情報処理装置を管理する管理装置との通信に失敗していた場合は、前記管理装置との通信に失敗した失敗時刻と前記通信が復旧した復旧時刻とを、前記情報処理装置の記憶部に記憶し、前記情報処理装置の利用状況の提示指示を受け付け、前記提示指示を受け付ける前に、前記管理装置との通信に失敗していた場合は、前記失敗時刻と前記復旧時刻とを、外部の記憶装置に送信し、前記記憶装置から受け付けた、前記失敗時刻と前記復旧時刻との間の前記情報処理装置の利用状況を提示する。
【0008】
また、第2態様に係る情報処理装置は、第1態様に係る情報処理装置において、前記プロセッサは、前記情報処理装置が備える機能の実行指示を受け付け、前記管理装置との通信に失敗した場合であっても、前記機能を実行する。
【0009】
また、第3態様に係る情報処理装置は、第2態様に係る情報処理装置において、前記記憶装置には、前記機能の実行に用いる情報が記憶されており、前記プロセッサは、前記管理装置との通信に失敗した場合であっても、前記記憶装置との通信に成功した場合は、前記機能を実行する。
【0010】
また、第4態様に係る情報処理装置は、第3態様に係る情報処理装置において、前記機能は印刷を含む機能であり、前記機能の実行に用いる情報は印刷ジョブを含む情報である。
【0011】
また、第5態様に係る情報処理装置は、第3態様に係る情報処理装置において、前記プロセッサは、前記機能を実行する場合に、前記実行指示の内容と前記実行指示をしたユーザと前記実行指示を受け付けた日時とを含む情報を、前記利用状況として前記記憶装置に記憶させる。
【0012】
また、第6態様に係る情報処理装置は、第1態様に係る情報処理装置において、前記プロセッサは、前記提示指示を受け付ける前に、前記管理装置との通信に失敗していない場合は、前記管理装置との通信に失敗していない旨を提示する。
【0013】
また、第7態様に係る情報処理装置は、第6態様に係る情報処理装置において、前記プロセッサは、前記失敗時刻と前記復旧時刻とが前記記憶部に記憶されていない場合を、前記管理装置との通信に失敗していない場合として、前記提示指示に伴い、前記管理装置との通信に失敗していない旨を提示する。
【0014】
また、第8態様に係る情報処理プログラムは、情報処理装置を管理する管理装置との通信に失敗していた場合は、前記管理装置との通信に失敗した失敗時刻と前記通信が復旧した復旧時刻とを、前記情報処理装置の記憶部に記憶し、前記情報処理装置の利用状況の提示指示を受け付け、前記提示指示を受け付ける前に、前記管理装置との通信に失敗していた場合は、前記失敗時刻と前記復旧時刻とを、外部の記憶装置に送信し、前記記憶装置から受け付けた、前記失敗時刻と前記復旧時刻との間の前記情報処理装置の利用状況を提示する、処理をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0015】
第1態様、及び第8態様によれば、情報処理装置の記憶部の容量に関わらず、情報処理装置と管理装置とが通信できなかった期間における情報処理装置の利用状況を把握することができる。
【0016】
第2態様によれば、管理装置との通信に失敗した場合であっても、情報処理装置が備える機能を実行することができる。
【0017】
第3態様によれば、管理装置との通信に失敗した場合であっても、記憶装置との通信に成功した場合に、情報処理装置が備える機能を実行することができる。
【0018】
第4態様によれば、管理装置との通信に失敗した場合であっても、記憶装置との通信に成功した場合に、印刷機能を含む機能を実行することができる。
【0019】
第5態様によれば、実行指示の内容と実行指示をしたユーザと実行指示を受け付けた日時とを含む情報を利用状況として外部の記憶装置に記憶させることができる。
【0020】
第6態様によれば、管理装置との通信に失敗していない場合に、その旨を把握させることができる。
【0021】
第7態様によれば、管理装置との通信に失敗していない旨を別途記憶しなくても、その旨を把握させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】実施形態に係る情報処理システムのハードウェア構成の一例を示す模式図である。
【
図2】実施形態に係るプリンタサーバ及びオフィスサーバのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【
図3】実施形態に係る画像形成装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【
図4】実施形態に係る画像形成装置における情報処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図5】実施形態に係る画像形成装置における提示処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図6】実施形態に係るプリンタサーバにおける記憶処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本開示の実施形態の一例を、図面を参照しつつ説明する。なお、各図面において同一または等価な構成要素及び部分には同一の参照符号を付与している。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
【0024】
図1に示すように、本実施形態に係る情報処理システム100は、画像形成装置10と、プリンタサーバ20と、オフィスサーバ30と、を備えている。
【0025】
画像形成装置10と、プリンタサーバ20と、オフィスサーバ30とは、通信手段N1を介して相互に通信可能とされている。本実施形態では、通信手段N1としてLAN(Local Area Network)又はWAN(Wide Area Network)等の企業内の通信回線を適用している。しかし、この例に限られない。例えば、通信手段N1として、インターネット又は電話回線等の公共の通信回線を適用してもよいし、企業内の通信回線及び公共の通信回線を組み合わせて適用してもよい。また、本実施形態では、通信手段N1として無線の通信回線を適用している。しかし、通信手段N1として、有線の通信回線を適用してもよいし、有線及び無線の各通信回線を組み合わせて適用してもよい。
【0026】
本実施形態では、情報処理装置として、複数の企業がオフィススペースを共同利用するシェアオフィス、又はプライベートオフィス等に設置されている画像形成装置10を適用している。しかし、この例に限られない。情報処理装置としていかなる情報処理を行なう装置を適用しても良い。ここで、情報処理とは、例えば、文字データ又は画像データ等から印刷を実行する処理、情報処理装置が備える設備を用いてデータを生成又は加工等する処理、及び情報処理装置と他の機器との間でデータを授受する処理等を含む。
【0027】
また、本実施形態では、画像形成装置10の外部の記憶装置としてプリンタサーバ20を適用している。本実施形態に係るプリンタサーバ20は、画像形成装置10において発生したエラー及び消耗品に関する情報と、画像形成装置10の利用状況と、等の情報を記憶している。しかし、この例に限られない。外部の記憶装置として、ストレージ等のいかなる記憶装置を適用してもよい。
【0028】
また、本実施形態では、画像形成装置10を管理する管理装置としてオフィスサーバ30を適用している。本実施形態に係るオフィスサーバ30は、シェアオフィス、又はプライベートオフィスにユーザが滞在した時間に基づいて算出したオフィス利用料金に、画像形成装置10の利用料金を上乗せして請求する。しかし、この例に限られない。管理装置として、パーソナルコンピュータ等の、いかなる画像形成装置10を管理可能な装置を適用してもよい。
【0029】
図2に示すように、プリンタサーバ20は、CPU(Central Processing Unit)21、ROM(Read Only Memory)22、RAM(Random Access Memory)23、ストレージ24、及び通信I/F(Interface)27の各構成を有する。各構成は、バス29を介して相互に通信可能に接続されている。なお、プリンタサーバ20及びオフィスサーバ30は基本的には一般的なコンピュータの構成とされているので、プリンタサーバ20を代表して説明して、オフィスサーバ30の説明は省略し、対応する符号のみを
図2に示す。
【0030】
CPU21は、中央演算処理ユニットであり、各種プログラムを実行したり、各部を制御したりする。すなわち、CPU21は、ROM22又はストレージ24からプログラムを読み出し、RAM23を作業領域としてプログラムを実行する。CPU21は、ROM22又はストレージ24に記憶されているプログラムに従って、上記各構成の制御及び各種の演算処理を行う。
【0031】
ROM22は、各種プログラム及び各種データを格納する。RAM23は、作業領域として一時的にプログラム又はデータを記憶する。ストレージ24は、HDD(Hard Disk Drive)又はSSD(Solid State Drive)等の記憶装置により構成され、オペレーティングシステムを含む各種プログラム、及び各種データを格納する。
【0032】
通信I/F27は、画像形成装置10等の他の機器と通信するためのインタフェースであり、たとえば、イーサネット(登録商標)、FDDI、Wi-Fi(登録商標)等の規格が用いられる。
【0033】
図3に示すように、画像形成装置10は、CPU11、ROM12、RAM13、ストレージ14、入力部15、表示部16、通信I/F17、画像処理部41、及び印刷制御部42の各構成を有する。各構成は、バス19を介して相互に通信可能に接続されている。
【0034】
CPU11は、中央演算処理ユニットであり、各種プログラムを実行したり、各部を制御したりする。すなわち、CPU11は、ROM12、又は記憶部としてのストレージ14からプログラムを読み出し、RAM13を作業領域としてプログラムを実行する。CPU11は、ROM12又はストレージ14に記憶されているプログラムに従って、上記各構成の制御及び各種の演算処理を行う。本実施形態では、ROM12又はストレージ14には、情報処理プログラム12Aが格納されている。
【0035】
また、本実施形態ではストレージ14に、画像形成装置10がオフィスサーバ30との通信に失敗した失敗時刻と、画像形成装置10とオフィスサーバ30との通信が復旧した復旧時刻とが記憶されている。
【0036】
ROM12は、各種プログラム及び各種データを格納する。RAM13は、作業領域として一時的にプログラム又はデータを記憶する。ストレージ14は、HDD又はSSD等の記憶装置により構成され、オペレーティングシステムを含む各種プログラム、及び各種データを格納する。
【0037】
入力部15は、マウス等のポインティングデバイス、およびキーボードを含み、各種の入力を行うために使用される。
【0038】
表示部16は、たとえば、液晶ディスプレイであり、各種の情報を表示する。表示部16は、タッチパネル方式を採用して、入力部15として機能しても良い。
【0039】
通信I/F17は、プリンタサーバ20及びオフィスサーバ30等の他の機器と通信するためのインタフェースであり、たとえば、イーサネット(登録商標)、FDDI、Wi-Fi(登録商標)等の規格が用いられる。
【0040】
画像処理部41は各種画像処理を行う。印刷制御部42は、画像形成処理、トレイに給紙された用紙を検知する検知処理、及び用紙を搬送する搬送処理等を行う。
【0041】
次に、
図4及び
図5を参照して、本実施形態の画像形成装置10における情報処理の流れについて説明する。情報処理は、CPU11がROM12又はストレージ14から情報処理プログラム12Aを読み出して、RAM13に展開して実行することにより、行なわれる。
【0042】
図4のステップS100において、CPU11は、画像形成装置10が備える印刷機能の実行指示である印刷指示を受け付けるまで待機する。例えば、CPU11は、印刷指示を、入力部15を介して受け付けるまで待機する。CPU11が印刷指示を受け付けると(ステップS100:YES)、ステップS102に移行する。
【0043】
ステップS102において、CPU11は、印刷指示をしたユーザ(以下、単に「ユーザ」という。)へ請求する請求料金を算出する。具体的に、CPU11は、印刷指示の内容(例えば、印刷部数、色、及び用紙のサイズ等)に基づいて、ユーザへ請求する請求料金を算出する。
【0044】
ステップS104において、CPU11は、オフィスサーバ30との通信状況を確認し、オフィスサーバ30との通信に成功したか否かを判定する。CPU11は、オフィスサーバ30との通信に成功した場合(ステップS104:YES)、ステップS106に移行する。
【0045】
ステップS106において、CPU11は、ストレージ14に失敗時刻が記憶されているか否かを判定する。CPU11は、ストレージ14に失敗時刻が記憶されている場合(ステップS106:YES)、ステップS108に移行する。一方、CPU11は、ストレージ14に失敗時刻が記憶されていない場合(ステップS106:NO)、ステップS110に移行する。
【0046】
ステップS108において、CPU11は、復旧時刻、すなわちオフィスサーバ30との通信状況を確認するためにステップS104を実行した時刻をストレージ14に記憶する。
【0047】
ステップS110において、CPU11は、オフィスサーバ30に対して、ユーザ及び請求料金を含む管理情報を送信し、ステップS116に移行する。管理情報を受信したオフィスサーバ30は、当該管理情報をストレージ34に記憶する。
【0048】
ステップS104に戻って、CPU11は、オフィスサーバ30との通信に失敗した場合(ステップS104:NO)、ステップS112に移行する。ステップS112において、CPU11は、ストレージ14に失敗時刻が記憶されているか否かを判定する。CPU11は、ストレージ14に失敗時刻が記憶されている場合(ステップS112:YES)、ステップS116に移行する。一方、CPU11は、ストレージ14に失敗時刻が記憶されていない場合(ステップS112:NO)、ステップS114に移行する。
【0049】
ステップS114において、CPU11は、失敗時刻、すなわちオフィスサーバ30との通信状況を確認するためにステップS104を実行した時刻をストレージ14に記憶する。
【0050】
ステップS116において、CPU11は、プリンタサーバ20との通信状況を確認し、プリンタサーバ20との通信に成功したか否かを判定する。CPU11は、プリンタサーバ20との通信に成功した場合(ステップS116:YES)、ステップS120に移行する。一方、CPU11は、プリンタサーバ20との通信に失敗した場合(ステップS116:NO)、ステップS118に移行する。
【0051】
ステップS118において、CPU11は、ユーザに対して、プリンタサーバ20との通信に失敗した旨を提示し、ステップS128に移行する。本実施形態では、CPU11は、表示部16に、プリンタサーバ20との通信に失敗した旨を表示する。しかし、この例に限られない。例えば、画像形成装置が備えるスピーカ、又はユーザが備える端末等を介して、プリンタサーバ20との通信に失敗した旨を提示してもよい。
【0052】
ステップS120において、CPU11は、画像形成装置10のストレージ14に、失敗時刻と復旧時刻とが記憶されているか否かを判定する。CPU11は、ストレージ14に失敗時刻と復旧時刻とが記憶されている場合(ステップS120:YES)、ステップS124に移行する。一方、CPU11は、ストレージ14に失敗時刻と復旧時刻とが記憶されていない場合(ステップS120:NO)、ステップS122に移行する。
【0053】
ステップS122において、CPU11は、プリンタサーバ20に対して、印刷指示の内容とユーザと実行指示を受け付けた日時とを含む情報を、画像形成装置10の利用状況として送信する。すなわち、CPU11は、プリンタサーバ20に対して、印刷機能の実行に用いる情報である印刷ジョブを含む情報を送信する。そして、CPU11は、ステップS126に移行する。
【0054】
ステップS124において、CPU11は、プリンタサーバ20に対して、利用状況と共に失敗時刻及び復旧時刻を送信する。すなわち、CPU11は、プリンタサーバ20に対して、印刷ジョブを含む情報と共に失敗時刻及び復旧時刻を送信する。そして、CPU11は、ステップS126に移行する。
【0055】
ステップS126において、CPU11は、印刷指示の内容に基づいて印刷機能を実行する。
【0056】
ステップS128において、CPU11は、提示処理を実行して本情報処理を終了する。提示処理については詳細を後述する。
【0057】
次に、
図5を参照して、本実施形態の画像形成装置10における提示処理の流れについて説明する。
【0058】
図5のステップS200において、CPU11は、入力部15を介して、予め定められた期間(以下、「指定期間」という)における画像形成装置10の利用状況の提示指示を受け付けるまで待機する。CPU11が指定期間における画像形成装置10の利用状況の提示指示を受け付けると(ステップS200:YES)、ステップS202に移行する。
【0059】
以下では、画像形成装置10の利用状況を提示するように指示をした操作者を単に「操作者」という。操作者は、例えば、オフィスサーバ30の管理者である。例えば、画像形成装置10とオフィスサーバ30とが通信できない状態が発生していた場合、オフィスサーバ30には管理情報が記憶されない。そこで、オフィスサーバ30の管理者が、画像形成装置10に対して、指定期間における画像形成装置10の利用状況の提示指示をする。しかし、この例に限られない。操作者は、画像形成装置10の利用者等であってもよい。
【0060】
ステップS202において、CPU11は、画像形成装置10のストレージ14に、失敗時刻と復旧時刻とが記憶されているか否かを判定する。CPU11は、ストレージ14に失敗時刻と復旧時刻とが記憶されている場合(ステップS202:YES)、ステップS204に移行する。
【0061】
ステップS204において、CPU11は、ストレージ14に記憶されている失敗時刻と復旧時刻とが共に指定期間内であるか否かを判定する。CPU11は、失敗時刻と復旧時刻とが共に指定期間内である場合(ステップS204:YES)、ステップS206に移行する。
【0062】
ステップS206において、CPU11は、プリンタサーバ20との通信状況を確認し、プリンタサーバ20との通信に成功したか否かを判定する。CPU11は、プリンタサーバ20との通信に成功した場合(ステップS206:YES)、ステップS208に移行する。
【0063】
ステップS208において、CPU11は、プリンタサーバ20に対して、ストレージ14に記憶されている失敗時刻と復旧時刻とを送信する。
【0064】
ステップS210において、CPU11は、プリンタサーバ20から、失敗時刻と復旧時刻との間の画像形成装置10の利用状況を受信する。
【0065】
ステップS212において、CPU11は、受信した失敗時刻と復旧時刻との間の画像形成装置10の利用状況を提示する。本実施形態では、CPU11は、表示部16に、失敗時刻と復旧時刻との間の画像形成装置10の利用状況を表示する。しかし、この例に限られない。例えば、画像形成装置が備えるスピーカ、又はユーザが備える端末等を介して、失敗時刻と復旧時刻との間の画像形成装置10の利用状況を提示してもよい。
【0066】
ステップS214において、CPU11は、ストレージ14に記憶されている失敗時刻と復旧時刻とを削除し、本提示処理を終了する。
【0067】
ステップS206に戻って、CPU11は、プリンタサーバ20との通信に失敗した場合(ステップS206:NO)、ステップS216に移行する。ステップS216において、CPU11は、プリンタサーバ20との通信に失敗した旨を提示し、本提示処理を終了する。
【0068】
ステップS202に戻って、CPU11は、ストレージ14に失敗時刻と復旧時刻とが記憶されていない場合(ステップS202:NO)、ステップS218に移行する。また、ステップS204において、CPU11は、失敗時刻と復旧時刻とが指定期間内でない場合(ステップS204:NO)、ステップS218に移行する。ステップS218において、CPU11は、オフィスサーバ30との通信に失敗していない旨を提示し、本提示処理を終了する。本実施形態では、CPU11は、表示部16に、オフィスサーバ30との通信に失敗していない旨を表示する。しかし、この例に限られない。例えば、画像形成装置が備えるスピーカ、又はユーザが備える端末等を介して、オフィスサーバ30との通信に失敗していない旨を提示してもよい。
【0069】
次に、
図6を参照して、本実施形態のプリンタサーバ20における記憶処理の流れについて説明する。記憶処理は、CPU21がROM22又はストレージ24から記憶処理プログラム22Aを読み出して、RAM23に展開して実行することにより、行なわれる。
【0070】
図6のステップS300において、CPU21は、画像形成装置10から利用状況を受信するまで待機する。CPU21は、画像形成装置10から利用状況を受信すると(ステップS300:YES)、ステップS302に移行する。
【0071】
ステップS302において、CPU21は、画像形成装置10から受信した利用状況をストレージ24に記憶する。ここで、ステップS300において、CPU21が、画像形成装置10から利用状況と共に失敗時刻及び復旧時刻を受信した場合は、利用状況に関連付けて失敗時刻及び復旧時刻をストレージ24に記憶する。
【0072】
ステップS304において、CPU21は、画像形成装置10から失敗時刻と復旧時刻とを受信するまで待機する。CPU21は、画像形成装置10から失敗時刻と復旧時刻とを受信すると(ステップS304:YES)、ステップS306に移行する。
【0073】
ステップS306において、CPU21は、画像形成装置10から受信した失敗時刻と復旧時刻との間の画像形成装置10の利用状況をストレージ14から読み出し、当該利用状況を画像形成装置10に対して送信する。そして、CPU21は、本記憶処理を終了する。
【0074】
以上、実施の形態を説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。発明の要旨を逸脱しない範囲で上記実施の形態に多様な変更又は改良を加えることができ、該変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
【0075】
また、上記実施の形態は、請求項にかかる発明を限定するものではなく、また実施の形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。前述した実施の形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件の組み合わせにより種々の発明が抽出される。実施の形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、効果が得られる限りにおいて、この幾つかの構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【0076】
例えば、本実施形態ではCPU11が指定期間における画像形成装置10の利用状況の提示指示を受け付けていた。しかし、この例に限られない。CPU11は期間を限定せずに、利用状況の提示指示を受け付けてもよい。この場合、CPU11は当該提示指示を受け付ける前に、オフィスサーバ30との通信に失敗していた場合は、ストレージ14に記憶された失敗時刻と復旧時刻とを、プリンタサーバ20に送信する。
【0077】
また、本実施形態では、画像形成装置10が備える機能として、印刷機能を適用していた。しかし、この例に限られない。例えば、画像形成装置10が備える機能として、画像の読取機能及び送信機能等を適用してもよいし、これらの機能を組み合わせた機能を適用してもよい。
【0078】
また、本実施形態では、CPU11は、失敗時刻と復旧時刻とがストレージ14に記憶されていない場合を、オフィスサーバ30との通信に失敗していない場合として、利用状況の提示指示に伴い、オフィスサーバ30との通信に失敗していない旨を提示していた。しかし、この例に限られない。CPU11は、失敗時刻と復旧時刻とがストレージ14に記憶されているか否かに関わらず、オフィスサーバ30との通信に成功した旨がストレージ14に記憶されている場合は、オフィスサーバ30との通信に失敗していない旨を提示してもよい。
【0079】
また、本実施形態では、CPU11は、失敗時刻と復旧時刻とがストレージ14に記憶されていない場合であっても、指定期間における画像形成装置10の利用状況を提示してもよい。
【0080】
また、本実施形態において、プロセッサとは広義的なプロセッサを指し、汎用的なプロセッサ(例えばCPU:Central Processing Unit、等)や、専用のプロセッサ(例えばGPU:Graphics Processing Unit、ASIC: Application Specific Integrated Circuit、FPGA:Field Programmable Gate Array、プログラマブル論理デバイス、等)を含むものである。
【0081】
また、本実施形態におけるプロセッサの動作は、1つのプロセッサによって成すのみでなく、物理的に離れた位置に存在する複数のプロセッサが協働して成すものであってもよい。また、プロセッサの各動作の順序は本実施形態において記載した順序のみに限定されるものではなく、適宜変更してもよい。
【0082】
本実施形態では、情報処理プログラム12AがROM12又はストレージ14にインストールされている形態を説明したが、これに限定されるものではない。本実施形態に係る情報処理プログラム12Aを、コンピュータ読取可能な記憶媒体に記録した形態で提供してもよい。例えば、本実施形態に係る情報処理プログラム12Aを、CD(Compact Disc)-ROM及びDVD(Digital Versatile Disc)-ROM等の光ディスクに記録した形態、若しくはUSB(Universal Serial Bus)メモリ及びメモリカード等の半導体メモリに記録した形態で提供してもよい。また、本実施形態に係る情報処理プログラム12Aを、通信I/F17を介して外部の装置から取得するようにしてもよい。
【0083】
また、上記実施形態では、画像形成装置10及びプリンタサーバ20における処理を、プログラムを実行することにより、コンピュータを利用してソフトウェア構成により実現する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、画像形成装置10における処理を、ハードウェア構成や、ハードウェア構成とソフトウェア構成の組み合わせによって実現する形態としてもよい。
【0084】
その他、上記実施形態で説明した画像形成装置10と、プリンタサーバ20と、オフィスサーバ30と、の構成は一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において不要な部分を削除したり、新たな部分を追加したりしてもよいことは言うまでもない。
【0085】
また、上記実施の形態で説明した画像形成装置10における処理の流れ(
図4、5参照)、及びプリンタサーバ20における処理の流れ(
図6参照)も一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において不要なステップを削除したり、新たなステップを追加したり、処理順序を入れ替えたりしてもよいことは言うまでもない。
【0086】
また、本開示は、上記に限定されるものでなく、上記以外にも、その主旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実施可能であることは勿論である。
【0087】
以上の実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(((1)))
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、
情報処理装置を管理する管理装置との通信に失敗していた場合は、前記管理装置との通信に失敗した失敗時刻と前記通信が復旧した復旧時刻とを、前記情報処理装置の記憶部に記憶し、
前記情報処理装置の利用状況の提示指示を受け付け、
前記提示指示を受け付ける前に、前記管理装置との通信に失敗していた場合は、前記失敗時刻と前記復旧時刻とを、外部の記憶装置に送信し、
前記記憶装置から受け付けた、前記失敗時刻と前記復旧時刻との間の前記情報処理装置の利用状況を提示する、
情報処理装置。
【0088】
(((2)))
前記プロセッサは、
前記情報処理装置が備える機能の実行指示を受け付け、
前記管理装置との通信に失敗した場合であっても、前記機能を実行する、
(((1)))に記載の情報処理装置。
【0089】
(((3)))
前記記憶装置には、前記機能の実行に用いる情報が記憶されており、
前記プロセッサは、前記管理装置との通信に失敗した場合であっても、前記記憶装置との通信に成功した場合は、前記機能を実行する、
(((2)))に記載の情報処理装置。
【0090】
(((4)))
前記機能は印刷を含む機能であり、前記機能の実行に用いる情報は印刷ジョブを含む情報である、(((3)))に記載の情報処理装置。
【0091】
(((5)))
前記プロセッサは、前記機能を実行する場合に、前記実行指示の内容と前記実行指示をしたユーザと前記実行指示を受け付けた日時とを含む情報を、前記利用状況として前記記憶装置に記憶させる、(((3)))又は(((4)))に記載の情報処理装置。
【0092】
(((6)))
前記プロセッサは、前記提示指示を受け付ける前に、前記管理装置との通信に失敗していない場合は、前記管理装置との通信に失敗していない旨を提示する、(((1)))~(((5)))の何れか1つに記載の情報処理装置。
【0093】
(((7)))
前記プロセッサは、前記失敗時刻と前記復旧時刻とが前記記憶部に記憶されていない場合を、前記管理装置との通信に失敗していない場合として、前記提示指示に伴い、前記管理装置との通信に失敗していない旨を提示する、
(((6)))に記載の情報処理装置。
【0094】
(((8)))
情報処理装置を管理する管理装置との通信に失敗していた場合は、前記管理装置との通信に失敗した失敗時刻と前記通信が復旧した復旧時刻とを、前記情報処理装置の記憶部に記憶し、
情報処理装置の利用状況の提示指示を受け付け、
前記提示指示を受け付ける前に、前記管理装置との通信に失敗していた場合は、前記失敗時刻と前記復旧時刻とを、外部の記憶装置に送信し、
前記記憶装置から受け付けた、前記失敗時刻と前記復旧時刻との間の前記情報処理装置の利用状況を提示する、
処理をコンピュータに実行させる、
情報処理プログラム。
【0095】
(((1)))及び(((8)))によれば、情報処理装置の記憶部の容量に関わらず、情報処理装置と管理装置とが通信できなかった期間における情報処理装置の利用状況を把握することができる。
【0096】
(((2)))によれば、管理装置との通信に失敗した場合であっても、情報処理装置が備える機能を実行することができる。
【0097】
(((3)))によれば、管理装置との通信に失敗した場合であっても、記憶装置との通信に成功した場合に、情報処理装置が備える機能を実行することができる。
【0098】
(((4)))によれば、管理装置との通信に失敗した場合であっても、記憶装置との通信に成功した場合に、印刷機能を含む機能を実行することができる。
【0099】
(((5)))によれば、実行指示の内容と実行指示をしたユーザと実行指示を受け付けた日時とを含む情報を利用状況として外部の記憶装置に記憶させることができる。
【0100】
(((6)))によれば、管理装置との通信に失敗していない場合に、その旨を把握させることができる。
【0101】
(((7)))によれば、管理装置との通信に失敗していない旨を別途記憶しなくても、その旨を把握させることができる。
【符号の説明】
【0102】
10 画像形成装置
11 CPU
12 ROM
13 RAM
14 ストレージ
15 入力部
16 表示部
17 通信I/F
19 バス
20 サーバ
21 CPU
22 ROM
23 RAM
24 ストレージ
27 通信I/F
29 バス
30 サーバ
31 CPU
32 ROM
33 RAM
34 ストレージ
37 通信I/F
39 バス
41 画像処理部
42 印刷制御部
100 情報処理システム
N1 通信手段